特表 2024-545374 リニア振動モータ

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-12-06

(54)【発明の名称】リニア振動モータ

(51)【国際特許分類】

   B06B 1/04 20060101AFI20241129BHJP

【ＦＩ】

B06B1/04 S

【審査請求】有

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2023531076

(86)(22)【出願日】2022-12-06

(85)【翻訳文提出日】2023-05-23

(86)【国際出願番号】 CN2022136718

(87)【国際公開番号】W WO2024119341

(87)【国際公開日】2024-06-13

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】517409583

【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック（チャンヂョウ）カンパニー リミテッド

【住所又は居所原語表記】Ｎｏ．３ ｃｈａｎｇｃａｏ ｒｏａｄ， Ｈｉ－ＴＥＣＨ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ｚｏｎｅ， Ｗｕｊｉｎ Ｄｉｓｔｒｉｃｔ， Ｃｈａｎｇｚｈｏｕ Ｃｉｔｙ， Ｊｉａｎｇｓｕ Ｐｒｏｖｉｎｃｅ， Ｐ．Ｒ． Ｃｈｉｎａ

(74)【代理人】

【識別番号】110000729

【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】朱 ▲愛▼▲潔▼

(72)【発明者】

【氏名】王 俊生

(72)【発明者】

【氏名】▲華▼ 子旭

(72)【発明者】

【氏名】▲劉▼ 杰

(72)【発明者】

【氏名】胡 九▲龍▼

【テーマコード（参考）】

5D107

【Ｆターム（参考）】

5D107AA12

5D107AA16

5D107BB08

5D107CC09

5D107CC10

(57)【要約】

【課題】本発明はリニア振動モータを提供する。
【解決手段】リニア振動モータはハウジングと、前記ハウジング内に取り付けられる固定子、振動子及び前記振動子を前記ハウジング内に懸架する弾性接続部材とを含み、前記固定子は、前記ハウジングに固定されるソレノイドを含み、前記振動子は貫通孔が設けられる質量ブロックと、前記質量ブロックの前記貫通孔を取り囲む内壁に固定される磁性鋼アセンブリとを含み、前記弾性接続部材は平行に設けられる少なくとも２つの板状弾性片と、隣接する前記弾性片の両端に設けられて隣接する２つの弾性片を離間させるスペーサとを含み、前記弾性接続部材は、一端が前記質量ブロックに接続され、他端が第１溶接シートを介して前記ハウジングに接続されている。本発明の弾性接続部材の剛性は大きく、振動子が運動過程において反転しにくく、騒音の割合を効果的に低減でき、振動状態がより安定する。
【選択図】図２

【特許請求の範囲】

【請求項1】

リニア振動モータであって、
前記リニア振動モータは、ハウジングと、前記ハウジング内に取り付けられる固定子、振動子及び前記振動子を前記ハウジング内に懸架する弾性接続部材とを含み、
前記固定子は、前記ハウジングに固定されるソレノイドを含み、
前記振動子は、貫通孔が設けられる質量ブロックと、前記質量ブロックの前記貫通孔を取り囲む内壁に固定される磁性鋼アセンブリとを含み、
前記弾性接続部材は、平行に設置される少なくとも２つの板状弾性片と、隣接する前記弾性片の両端に設置されて隣接する２つの弾性片を離間させるスペーサとを含み、
前記リニア振動モータは、第１溶接シートをさらに含み、
前記弾性接続部材は、一端が前記質量ブロックに接続され、他端が前記第１溶接シートを介して前記ハウジングに接続されている、ことを特徴とするリニア振動モータ。

【請求項2】

前記スペーサは、溶接シートであり、前記スペーサは、隣接する２つの弾性片の間に溶接固定されている、ことを特徴とする請求項１に記載のリニア振動モータ。

【請求項3】

前記弾性片は、前記質量ブロックと固定接続される第１弾性片と、前記ハウジングと固定接続される第２弾性片とを含み、前記弾性接続部材は、前記第１弾性片の前記質量ブロックに固定されていない一端に設置される第２溶接シートと、前記第２弾性片の前記ハウジングに固定されていない一端に設置される第３溶接シートとをさらに含む、ことを特徴とする請求項１に記載のリニア振動モータ。

【請求項4】

前記第１溶接シートの厚さは、前記第２溶接シートの厚さよりも大きく、かつ前記第１溶接シートの厚さは、前記第３溶接シートの厚さよりも大きい、ことを特徴とする請求項３に記載のリニア振動モータ。

【請求項5】

前記質量ブロックには、前記振動子の振動方向に沿って延在して形成される突出部が設けられ、前記第１弾性片は、前記突出部に固定されている、ことを特徴とする請求項３に記載のリニア振動モータ。

【請求項6】

前記弾性接続部材は、前記第１弾性片と前記第２弾性片との間に設置される第３弾性片をさらに含む、ことを特徴とする請求項３に記載のリニア振動モータ。

【請求項7】

前記第３弾性片と前記第１弾性片との間の距離は、前記第３弾性片と前記第２弾性片との間の距離に等しい、ことを特徴とする請求項６に記載のリニア振動モータ。

【請求項8】

前記磁性鋼アセンブリは、前記振動子の振動方向に沿って前記ソレノイドの両側に設置される第１磁性鋼と、前記振動子の振動方向に垂直な方向に沿って前記ソレノイドの両端に設置される第２磁性鋼とを含む、ことを特徴とする請求項１に記載のリニア振動モータ。

【請求項9】

前記磁性鋼アセンブリは、前記質量ブロックの内壁と第１磁性鋼との間に設置される第１ポールプレートと、前記質量ブロックの内壁と第２磁性鋼との間に設置される第２ポールプレートとをさらに含む、ことを特徴とする請求項８に記載のリニア振動モータ。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、振動モータの分野に関し、特にリニア振動モータに関する。

【背景技術】

【0002】

リニアモータは、任意の中間変換機構を必要とせずに電気エネルギーを直接的に直線運動機械的エネルギーに変換する伝動装置である。

【0003】

従来のリニア振動モータは、ハウジング、振動子及び固定子を含み、一般的には、振動子は、Ｖ型又はＣ型スプリングブラケットを介してハウジング内に固定されて弾性支持されている。しかしながら、Ｖ型又はＣ型スプリングブラケットの剛性が十分ではなく、１次モードと２次モードの差は、約２倍程度しかない、２次モードと３次モードの差値は、一般的に６０Ｈｚ以内であり、振動子は、運動過程において反転しやすく、製品の共振周波数に対する要求が高い場合、一般的なやり方は、Ｖ型又はＣ型スプリングブラケットの厚さを高めることであり、このようにバネ応力を顕著に向上させるが、スプリングブラケットは、疲労破壊しやすく、製品の信頼性の向上に不利である。バネ応力に対する要求が高い場合、従来のＶ型及びＣ型スプリングブラケットも打ち抜き形状を改善することにより応力を低減することができ、このような改善方式は、効果が限られており、かつ試行錯誤を繰り返す必要があり、効率が低い。さらに、従来のＶ型及びＣ型スプリングブラケットの形状が複雑であり、製造及び組立プロセスが煩雑であり、製品のコストのコントロールに不利である。

【0004】

したがって、新たなリニア振動モータを提供して上記技術課題を解決する必要がある。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明の目的は、リニア振動モータを提供することであり、当該弾性接続部材の剛性が大きく、振動子の騒音が小さく、振動状態が安定する。

【課題を解決するための手段】

【0006】

上記目的を達成するために、本発明の技術案は、以下のとおりであり、
リニア振動モータであって、ハウジングと、前記ハウジング内に取り付けられる固定子、振動子及び前記振動子を前記ハウジング内に懸架する弾性接続部材とを含み、前記固定子は、前記ハウジングに固定されるソレノイドを含み、前記振動子は、貫通孔が設置される質量ブロックと、前記質量ブロックの前記貫通孔を取り囲む内壁に固定される磁性鋼アセンブリとを含み、前記弾性接続部材は、平行に設置される少なくとも２つの板状弾性片と、隣接する前記弾性片の両端に設置されて隣接する２つの弾性片を離間させるスペーサとを含み、前記リニア振動モータは、第１溶接シートをさらに含み、前記弾性接続部材は、一端が前記質量ブロックに接続され、他端が前記第１溶接シートを介して前記ハウジングに接続されている。

【0007】

好ましくは、前記スペーサは、溶接シートであり、前記スペーサは、隣接する２つの弾性片の間に溶接固定されている。

【0008】

好ましくは、前記弾性片は、前記質量ブロックと固定接続される第１弾性片と、前記ハウジングと固定接続される第２弾性片とを含み、前記弾性接続部材は、前記第１弾性片の前記質量ブロックに固定されていない一端に設置される第２溶接シートと、前記第２弾性片の前記ハウジングに固定されていない一端に設置される第３溶接シートとをさらに含む。

【0009】

好ましくは、前記第１溶接シートの厚さは、前記第２溶接シートの厚さよりも大きく、かつ前記第１溶接シートの厚さは、前記第３溶接シートの厚さよりも大きい。

【0010】

好ましくは、前記質量ブロックには、前記振動子の振動方向に沿って延在して形成される突出部が設けられ、前記第１弾性片は、前記突出部に固定されている。

【0011】

好ましくは、前記弾性接続部材は、前記第１弾性片と前記第２弾性片との間に設置される第３弾性片をさらに含む。

【0012】

好ましくは、前記第３弾性片と前記第１弾性片との間の距離は、前記第３弾性片と前記第２弾性片との間の距離に等しい。

【0013】

好ましくは、前記磁性鋼アセンブリは、前記振動子の振動方向に沿って前記ソレノイドの両側に設置される第１磁性鋼と、前記振動子の振動方向に垂直な方向に沿って前記ソレノイドの両端に設置される第２磁性鋼とを含む。

【0014】

好ましくは、前記磁性鋼アセンブリは、前記質量ブロックの内壁と第１磁性鋼との間に設置される第１ポールプレートと、前記質量ブロックの内壁と第２磁性鋼との間に設置される第２ポールプレートとをさらに含む。

【0015】

関連技術に比べて、本発明が提供するリニア振動モータは、ハウジングと、前記ハウジング内に取り付けられる固定子、振動子及び前記振動子を前記ハウジング内に懸架する弾性接続部材とを含み、前記固定子は、前記ハウジングに固定されるソレノイドを含み、前記振動子は、貫通孔が設置される質量ブロックと、前記質量ブロックの前記貫通孔を取り囲む内壁に固定される磁性鋼アセンブリとを含み、前記弾性接続部材は、平行に設置される少なくとも２つの板状弾性片と、隣接する前記弾性片の両端に設置されて隣接する２つの弾性片を離間させるスペーサとを含み、前記リニア振動モータは、第１溶接シートをさらに含み、前記弾性接続部材は、一端が前記質量ブロックに接続され、他端が前記第１溶接シートを介して前記ハウジングに接続されている。本発明のリニア振動モータの弾性接続部材は、その平板状の弾性片が並列な形態で互いに接続され、それにより弾性接続部材の剛性が増大し、１次モードと２次モードの差が３倍程度に達することができ、かつ２次モードと３次モードの差が２倍程度に達することができ、それにより振動子が運動過程において高次モードを励振しにくく、振動子が運動する過程において反転しにくく、騒音の割合を効果的に低減でき、振動状態がより安定する。リニア振動モータの共振周波数に対する要求が高い場合、平板状の弾性片の厚さを増加するか又は並列な弾性片の数を増加することによって、設計目的を達成することができ、従来の解決手段に対してより多くの選択肢がある。リニア振動モータの共振周波数に対する要求が高くて平板状の弾性片の厚さを増加する場合、平板状の弾性片の応力が材料の厚さに敏感ではないため、材料の厚さを増加することによって弾性接続部材の応力が急増して製品の信頼性を損なうことがない。リニア振動モータの弾性接続部材の応力に対する要求が高い場合、並列な弾性片の数を増加しかつ材料の厚さを減少することで、改善の目的を達成することができ、このような方法は、効果が顕著であり、平板状の弾性片は、簡単な打ち抜き材であり、形状が簡単であり、製造及び組立プロセスが簡単であり、製造コストのコントロールに有利である。

【図面の簡単な説明】

【0016】

【図1】本発明の第１実施例のリニア振動モータの構成を示す斜視模式図である。

【図2】図１に示すリニア振動モータの部分分解図である。

【図3】図１に示すリニア振動モータの分解図である。

【図4】図１に示すリニア振動モータの一部の部材の分解図である。

【図5】図１におけるＡ－Ａ線に沿った断面図である。

【図6】本発明の第２実施例のリニア振動モータの一部の部材の構成を示す斜視模式図である。

【発明を実施するための形態】

【0017】

以下、本発明の実施形態における図面を参照して、本発明の実施形態における技術案を明確かつ完全に説明するが、説明された実施形態は、本発明の実施形態の一部だけであり、全ての実施形態ではないことは明らかである。本発明の実施形態に基づいて、当該分野の当業者が創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に属するものとする。

【0018】

同時に図１～５に示すように、本発明の第１実施例は、リニア振動モータ１００を提供し、このリニア振動モータ１００は、ハウジング１、前記ハウジング１内に取り付けられる固定子２、振動子３、前記振動子３を前記ハウジング１内に懸架する弾性接続部材４と、前記ハウジング１の両側に固定される仕切り片５と、回路板６とを含む。

【0019】

ハウジング１は、上カバー１１、前記上カバー１１と対向して設置される下カバー１２、及び前記上カバー１１と前記下カバーを接続する囲壁１３を含み、前記上カバー１１、下カバー１２及び囲壁１３は、取り囲んで固定子２及び振動子３を収容する空間を形成する。前記固定子２は、前記下カバー１２に固定取付され、前記回路板６の一部は、前記ハウジング１の外に延在する。

【0020】

前記固定子２は、前記下カバー１２に固定されるソレノイド２１を含み、前記ソレノイド２１の軸線は、振動子３の振動方向と平行である。前記ソレノイド２１は、鉄芯２１１と、前記鉄芯２１１に巻回されるコイル２１２とを含み、コイル２１２は、前記回路板６に電気的に接続され、かつコイル２１２は、交流電流が導入される。

【0021】

前記振動子３は、前記弾性接続部材４を介して前記ハウジング１内に懸架され、前記振動子は、水平方向に沿って左右に振動することにより、前記リニア振動モータ１００は、振動感を提供する。前記振動子３は、貫通孔３１１が設けられる質量ブロック３１と、前記質量ブロック３１の前記貫通孔３１１を取り囲む内壁３１２に固定される磁性鋼アセンブリ３２とを含む。前記磁性鋼アセンブリ３２は、前記ソレノイド２１を取り囲んで設置され、前記磁性鋼アセンブリ３２は、前記振動子３の振動方向に沿って前記ソレノイド２１の両側に設置される第１磁性鋼３２１と、前記振動子３の振動方向に垂直な方向に沿って前記ソレノイド２１の両端に設置される第２磁性鋼３２２と、前記質量ブロック３１の内壁３１２と第１磁性鋼３２１との間に設置される第１ポールプレート３２３と、前記質量ブロック３１の内壁３１２と第２磁性鋼３２２との間に設置される第２ポールプレート３２４とを含む。前記第１磁性鋼３２１は、２つあり、前記ソレノイド２１の両側にそれぞれ１つの前記第１磁性鋼３２１が設置され、前記第１磁性鋼３２１は、前記振動子３振動方向に垂直な方向に沿って着磁され、かつ２つの第１磁性鋼３２１は、同じ極が対向するように設けられている。前記第１磁性鋼３２１は、単段着磁であってもよく、多段着磁であってもよい。三段着磁を例として、隣接するセグメントの着磁方向が逆である。前記第２磁性鋼３２２は、２つあり、前記ソレノイド２１の両端にそれぞれ１つの前記第２磁性鋼３２２が設置され、前記第２磁性鋼３２２は、前記振動子３の振動方向に沿って着磁され、かつ２つの第２磁性鋼３２２は、同じ極が対向するように設けられている。本実施例において、第１磁性鋼３２１と第２磁性鋼３２２は、接着剤によって第１ポールプレート３２３と第２ポールプレート３２４に接着固定されている。

【0022】

前記質量ブロック３１には、前記振動子３の振動方向に沿って延在して形成される突出部３１３が設けられ、前記突出部３１３は、前記質量ブロック３１の対角線の位置から突出して延在して形成される。

【0023】

コイル２１２は、交流電流が導入され、磁性鋼アセンブリ３２の磁気感応線を切断して誘導起電力を生成することにより、磁性鋼アセンブリ３２及びそれに固定される質量ブロック３１が左右に往復振動し、モータ振動感を提供する。前記弾性接続部材４は、前記振動子３を弾性的に支持する。前記リニア振動モータ１００は、第１溶接シート７１をさらに含む。前記弾性接続部材４は、一端が前記質量ブロック３１に接続され、他端が前記第１溶接シート７１を介して前記ハウジング１に接続され、振動子３に弾性復元力を提供する。前記弾性接続部材４は、平行に設置される少なくとも２つの板状弾性片４１と、隣接する前記弾性片４１の両端に設置されて隣接する２つの弾性片４１を離間させるスペーサ４２とを含み、本実施例において、前記弾性片４１の数は、２つであり、前記スペーサ４２は、溶接シートであり、前記スペーサ４２は、隣接する２つの弾性片４１の間に溶接固定されている。

【0024】

具体的には、前記弾性片４１は、前記質量ブロック３１と固定接続される第１弾性片４１１と、前記ハウジング１と固定接続される第２弾性片４１２とを含み、前記弾性接続部材４は、前記第１弾性片４１１の前記質量ブロック３１に固定されていない一端に設置される第２溶接シート７２と、前記第２弾性片４１２の前記ハウジング１に固定されていない一端に設置される第３溶接シート７３とをさらに含む。前記第１溶接シート７１の厚さは、前記第２溶接シート７２の厚さよりも大きく、かつ前記第１溶接シート７１の厚さは、前記第３溶接シート７３の厚さよりも大きい。前記第１弾性片４１１は、前記突出部３１３に固定され、前記第１溶接シート７１の厚さは、前記質量ブロック３１上の突出部３１３の厚さに応じて調整することができ、振動子３に十分な振動空間を提供することに適する。

【0025】

前記仕切り片５は、前記下カバー１２に固定され、振動子３の変位を制限するために振動子３の振動経路上に配置されている。

【0026】

本発明の第２実施例において、図６に示すように、他の構造はいずれも実施例と同じであり、異なるところは、前記弾性接続部材４が前記第１弾性片４１１と前記第２弾性片４１２との間に設置される第３弾性片４１３をさらに含むことである。好ましくは、前記第３弾性片４１３と前記第１弾性片４１１との間の距離は、前記第３弾性片４１３と前記第２弾性片４１２との間の距離に等しい。

【0027】

本発明では、弾性片の数に制限がなく、実際の需要に応じて対応する数を設定することができる。

【0028】

関連技術に比べて、本発明が提供するリニア振動モータは、ハウジング、前記ハウジング内に取り付けられる固定子、振動子及び前記振動子を前記ハウジング内に懸架する弾性接続部材とを含み、前記固定子は、前記ハウジングに固定されるソレノイドを含み、前記振動子は、貫通孔が設置される質量ブロックと、前記質量ブロックの前記貫通孔を取り囲む内壁に固定される磁性鋼アセンブリとを含み、前記弾性接続部材は、平行に設置される少なくとも２つの板状弾性片と、隣接する前記弾性片の両端に設置されて隣接する２つの弾性片を離間させるスペーサとを含み、前記リニア振動モータは、第１溶接シートをさらに含み、前記弾性接続部材は、一端が前記質量ブロックに接続され、他端が前記第１溶接シートを介して前記ハウジングに接続されている。本発明のリニア振動モータの弾性接続部材は、その平板状の弾性片が並列な形態で互いに接続され、それにより弾性接続部材の剛性が増大し、１次モードと２次モードの差が３倍程度に達することができ、かつ２次モードと３次モードの差が２倍程度に達することができ、それにより振動子が運動過程において高次モードを励振しにくく、振動子が運動する過程において反転しにくく、騒音の割合を効果的に低減でき、振動状態がより安定する。リニア振動モータの共振周波数に対する要求が高い場合、平板状の弾性片の厚さを増加するか又は並列な弾性片の数を増加することにより、設計目的を達成することができ、従来の解決手段に対してより多くの選択肢がある。リニア振動モータの共振周波数に対する要求が高くて平板状の弾性片の厚さを増加する場合、平板状の弾性片の応力が材料の厚さに敏感ではないため、材料の厚さを増加することによって弾性接続部材の応力が急増して製品の信頼性を損なうことがない。リニア振動モータの弾性接続部材の応力に対する要求が高い場合、並列な弾性片の数を増加しかつ材料の厚さを減少することで、改善目的を達成することができ、このような方法は、効果が顕著であり、平板状の弾性片は、簡単な打ち抜き材であり、形状が簡単であり、製造及び組立プロセスが簡単であり、製造コストのコントロールに有利である。

【0029】

上記したのは、本発明の実施形態だけであり、本発明が属する技術分野の当業者にとって、本発明の創造的構想から逸脱しない範囲において種々変更可能であるが、これらはいずれも本発明の保護範囲内に属するものと理解されるべきである。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【国際調査報告】