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特表2024-545397蓋部が蝶着されたカテーテル装置用の折畳み箱
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  • 特表-蓋部が蝶着されたカテーテル装置用の折畳み箱 図1
  • 特表-蓋部が蝶着されたカテーテル装置用の折畳み箱 図2
  • 特表-蓋部が蝶着されたカテーテル装置用の折畳み箱 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-06
(54)【発明の名称】蓋部が蝶着されたカテーテル装置用の折畳み箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/44 20060101AFI20241129BHJP
   A61M 39/08 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
B65D5/44 M
A61M39/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527686
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 EP2022083479
(87)【国際公開番号】W WO2023099402
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】21211835.0
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512238276
【氏名又は名称】バイオトロニック アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー、ビョルン
【テーマコード(参考)】
3E060
4C066
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB13
3E060BC02
3E060BC04
3E060CF19
3E060DA03
3E060EA06
3E060EA20
4C066GG20
(57)【要約】
本発明は、医療機器2を封入するための折畳み箱(1)に関し、折畳み箱は、底部(10)と、底部(10)に接続し、前壁部(110)と対向する後壁部(111)とを備える外周の側壁(11)と、後壁部(111)に蝶着される蓋部(12)であって、それにより蓋部(12)は、折畳み箱(1)の開いた状態において枢動可能であり、折畳み箱(1)の閉じた状態において側壁(11)に接合されて枢動的に開かないように構成され、蓋部(12)は縁部領域(120a)を備え、蓋部(12)は、前記縁部領域(120a)を形成するパネル(120)を備え、パネル(120)は、折畳み箱(1)の閉じた状態において底部(10)に対向して延在し、パネル(120)が、各々が折り目(121a)を介してパネル(120)に接続される2つの前面フラップ(121)を備え、前記縁部領域(120a)が、前記2つの前面フラップ(121)の間に配置され、2つの前面フラップ(121)は折畳み箱(1)の閉じた状態において、前記スロット(113)が、前壁部(110)、前記縁部領域(120a)及び2つの前面フラップ(121)によって画定されるように、前壁部(110)の外面(110a)に接合されるように構成されている、蓋部(12)と、を備える。本発明によれば、折畳み箱(1)は、折畳み箱(1)の閉じた状態において前記縁部領域(120a)と前壁部(110)との間に配置されるスロット(13)であって、スロット(13)を通して梱包情報のリーフレット(14)が折畳み箱(1)の内部空間(3)に挿入可能となるスロット(13)を備える。更に、折畳み箱は、折り目(130a)を介して前壁部(110)に一体的に接続しており、折畳み箱(1)が閉じた状態である際に前壁部(110)から蓋部(12)のパネル(120)に沿って突出するように構成されているウィング(130)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器(2)を封入するための折畳み箱(1)であって、
- 底部(10)と、
- 前記底部(10)に接続し、前壁部(110)と対向する後壁部(111)とを備える外周の側壁(11)と、
- 前記後壁部(111)に蝶着される蓋部(12)であって、それにより前記蓋部(12)は、前記折畳み箱(1)の開いた状態において枢動可能であり、前記折畳み箱(1)の閉じた状態において前記側壁(11)に接合されて枢動的に開かないように構成され、前記蓋部(12)は縁部領域(120a)を備え、前記蓋部(12)は、前記縁部領域(120a)を形成するパネル(120)を備え、前記パネル(120)は、前記折畳み箱(1)の前記閉じた状態において前記底部(10)に対向して延在し、前記パネル(120)が、各々が折り目(121a)を介して前記パネル(120)に接続される2つの前面フラップ(121)を備え、前記縁部領域(120a)が、前記2つの前面フラップ(121)の間に配置され、前記2つの前面フラップ(121)は、前記折畳み箱(1)の前記閉じた状態において、前記スロット(113)が前記前壁部(110)、前記縁部領域(120a)及び前記2つの前面フラップ(121)によって画定されるように、前記前壁部(110)の外面(110a)に接合されるように構成されている、蓋部(12)と、
- 前記折畳み箱(1)の前記閉じた状態において前記縁部領域(120a)と前記前壁部(110)との間に配置されるスロット(13)であって、前記スロット(13)を通して梱包情報のリーフレット(14)が前記折畳み箱(1)の内部空間(3)に挿入可能となる、スロット(13)と、
- 折り目(130a)を介して前記前壁部(110)に一体的に接続しており、前記折畳み箱(1)が前記閉じた状態である際に前記前壁部(110)から前記蓋部(12)の前記パネル(120)に沿って突出するように構成されているウィング(130)と、
を備える、折畳み箱(1)。
【請求項2】
前記蓋部(12)は、前記後壁部(111)に一体的に接続し、折り目(111a)を介して前記後壁部に蝶着される、請求項1に記載の折畳み箱。
【請求項3】
前記蓋部(12)の前記縁部領域(120a)が前記折り目(111a)の反対側に配置されている、請求項1又は2に記載の折畳み箱。
【請求項4】
前記ウィング(130)の上面(130b)及び前記縁部領域(120a)の下面(120b)が、前記梱包情報のリーフレット(14)が前記スロット(13)を通して前記折畳み箱(1)の前記内部空間(3)に挿入される際に前記梱包情報のリーフレット(14)を誘導するガイド(4)を形成する、請求項1に記載の折畳み箱。
【請求項5】
外周の前記側壁(11)は、前記前壁部(110)を前記後壁部(111)に接続する2つの対向する横壁部(112)を更に備える、請求項1から4までのうちの一項に記載の折畳み箱。
【請求項6】
前記蓋部(12)は、2つの対向する側面フラップ(122)を備え、各々の側面フラップ(122)が折り目(122a)を介して前記パネル(120)に接続しており、各々の側面フラップ(122)が前記折畳み箱(1)の前記閉じた状態において関係する横壁部(112)の外面(112a)に接合されるように構成される、請求項1及び5に記載の折畳み箱。
【請求項7】
請求項1から6までのうちの一項に記載の折畳み箱(1)を備える折畳み箱による組合せであって、前記折畳み箱(1)は前記閉じた状態にあり、前記折畳み箱による組合せは、梱包(20)内に封入された滅菌した医療機器(2)を更に備え、前記梱包(20)及び前記医療機器(2)が前記折畳み箱(1)の前記内部空間(3)に配置され、前記折畳み箱による組合せが前記蓋部(12)と前記医療機器(2)との間の前記折畳み箱(1)の前記内部空間(3)に配置される梱包情報のリーフレット(14)を更に備える、折畳み箱による組合せ。
【請求項8】
前記医療機器(2)はカテーテルである、請求項7に記載の折畳み箱による組合せ。
【請求項9】
請求項1から6までのうちの一項に記載の折畳み箱(1)を使用して医療機器(2)を梱包する方法であって、
- 医療機器(2)を前記折畳み箱(1)の前記内部空間(3)に設け、前記蓋部(12)を外周の前記側壁(11)に接合することにより前記折畳み箱(1)を閉じるステップと、
- 梱包情報のリーフレット(14)を前記スロット(13)を通して前記折畳み箱(1)の前記内部空間(3)に挿入するステップと、
を備える方法。
【請求項10】
前記折畳み箱(1)を閉じるステップは、前記第2のフラップ(121)を前記前壁部(110)の前記外面(110a)に接合すること及び/又は各々の側面フラップ(122)を前記折畳み箱(1)の外周の前記側壁(11)の関係する前記横壁部(112)の前記外面(112a)に接合することを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記梱包情報のリーフレット(14)を前記スロット(13)を通して前記折畳み箱(1)の前記内部空間(3)に挿入するステップの前に、前記梱包情報のリーフレット(14)を、前記折畳み箱(1)の前記内部空間(3)に存在する前記医療機器(2)の配送先に応じて、複数の梱包情報のリーフレットから選択する、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
医療機器(2)を封入するための、請求項1から6までのうちの一項に記載の折畳み箱(1)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器を封入するための折畳み箱、折畳み箱による組合せ、及び医療機器を梱包する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療機器を梱包し、次いで梱包した医療機器を輸送する場合、通常各々の医療機器に梱包情報のリーフレットが付与される。このリーフレットは通常、梱包の外面に付着している透明な封筒に入れられるか、梱包を閉じる前に梱包内に入れられる。しかし、封筒及びその中に入った情報は、世界各地に輸送するうちに紛失する恐れがある。更に、封筒を備え付けその中にリーフレットを配置するには、追加の資材及び労力が必要となる。また、封筒は美観を損ない、従って販売促進に不利である。
【0003】
更に、情報のリーフレットは、「国固有ラベル」と呼ばれる、医療機器の配送先に応じた複数の梱包情報のリーフレットから選択される。
製造及び梱包の際にどこに機器を発送するのかが判明していないことは非常に頻繁に起こるため、最終的に梱包して閉じる際に機器の折畳み箱に(国)固有のリーフレットを挿入する選択肢があると、配送の過程全体が非常に柔軟になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に基づき、本発明により解決されるべき課題は、上述の問題に関して改善された医療機器用の梱包を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、折畳み箱、折畳み箱による組合せ、及び医療機器を梱包する方法によって解決される。
【0006】
本発明のこれらの態様の好ましい実施の形態は、対応する従属請求項に記載し、以下で記述する。
【0007】
請求項1により、
医療機器を封入するための折畳み箱であって、
- 底部と、
- 底部に接続し、前壁部と対向する後壁部とを備える外周の側壁と、
- 後壁部に蝶着される蓋部であって、それにより蓋部は、折畳み箱の開いた状態において枢動可能であり、折畳み箱の閉じた状態において外周の側壁に接合されて枢動的に開かないように構成され、蓋部は縁部領域を備え、蓋部は、前記縁部領域を形成するパネルを備え、パネルは、折畳み箱の閉じた状態において底部に対向して延在し、パネルが、各々が折り目を介してパネルに接続する2つの前面フラップを備え、前記縁部領域が、前記2つの前面フラップの間に配置され、2つの前面フラップは、折畳み箱の閉じた状態において、前記スロットが前壁部、前記縁部領域及び2つの前面フラップによって画定されるように、前壁部の外面に接合されるように構成されている、蓋部と、
- 折畳み箱の閉じた状態において前記縁部領域と前壁部との間に配置されるスロットであって、スロットを通して梱包情報のリーフレットが折畳み箱の内部空間に挿入可能となる、スロットと、
- 折り目を介して前壁部に一体的に接続しており、折畳み箱が閉じた状態である際に前壁部から蓋部のパネルに沿って突出するように構成されているウィングと
を備える、折畳み箱が開示されている。
【0008】
詳細には、底部及びパネルは各々合同図形及び/又は長方形であってよい。
【0009】
各々の折り目が各々の前面フラップを折畳み箱の蓋部のパネルに接続させているため、各々の前面フラップは、(例えば、折畳み箱を閉じる際に各々の前面フラップを前壁部の外面に接着させるために)折畳み箱の側壁の前壁部の外面に向かって折り畳む/枢動させることができる。
【0010】
詳細には、これにより、物体(例えば、梱包された医療機器)が内部空間に存在する時にはウィングがこの物体の上に配置されるように構成されているため、梱包情報のリーフレットが折畳み箱の内部空間に配置された物体と混在することが防止される。また、ウィングは、蓋部に当たって後方に曲がり、それによりスロットを閉じる傾向を有するため、その材質の復元力によって、一旦折畳み箱に挿入されたリーフレットが再び箱から外に出て落下することを妨げる。更に、ウィングはリーフレットを折畳み箱の内部空間に誘導する。
【0011】
一実施の形態によると、蓋部は後壁部に一体的に接続し、折り目を介して後壁部に蝶着されている。これにより、折畳み箱を開閉するために蓋部を枢動させることが可能になる。更に、一実施の形態では、蓋部の縁部領域が折り目の反対側に配置されている。
【0012】
一実施の形態では、折畳み箱の閉じた状態において、各々の前面フラップは接着剤によって前壁部の外面に接合されるように構成されている。
【0013】
一実施の形態において、ウィングの上面及び前記縁部領域の下面が、梱包情報のリーフレットが前記スロットを通して折畳み箱の内部空間に挿入される際に梱包情報のリーフレットを誘導するガイドを形成することが好ましい。詳細には、更にこのことによって、梱包情報のリーフレットは、折畳み箱の内部空間に配置された物体(例えば、梱包された医療機器)と混在しなくなる。また、ウィングは蓋部に当たって後方に曲がり、それによりスロットを閉じる傾向を有するため、ウィング及び蓋部は、その材質の復元力によって、一旦折畳み箱に挿入されたリーフレットが再び箱から外に出て落下することを共同して妨げる。
【0014】
更に、一実施の形態において、外周の側壁は、前壁部を後壁部に接続させる2つの対向する横壁部を更に備える。詳細には、一実施の形態において、各々の横壁部は後壁部及び前壁部に接着剤によって接合される。
【0015】
更に、一実施の形態によると、蓋部は、2つの対向する側面フラップを備え、各々の側面フラップが折り目を介してパネルに接続しており、各々の側面フラップが折畳み箱の閉じた状態において対応する横壁部の外面に接合されるように構成される。
【0016】
更に、一実施の形態では、折畳み箱の閉じた状態において、各々の側面フラップは接着剤によって対応する横壁部の外面に接合されるように構成されている。
【0017】
更なる一実施の形態によると、閉じた状態において、折畳み箱は直方体の折畳み箱である。
【0018】
更に、一実施の形態では、閉じた状態において、折畳み箱の底部に垂直な方向の箱の高さは、前記方向に垂直な平面内にある、折畳み箱の縦横の寸法よりも小さい。
【0019】
一実施の形態によると、折畳み箱は、カード用紙、段ボール、板紙又はプラスチックのうちの1つの材料から形成することができる。特に、折畳み箱を閉じるためには、カード用紙、段ボール及び板紙が好適である。
【0020】
任意の他の好適な、具体的には折り畳み可能である、シート状の材料も使用することができる。
【0021】
本発明の更なる一態様は、本発明による、(詳細には、前面フラップ及び側面フラップが、具体的には接着剤によって、側壁に接合されて)閉じた状態にある折畳み箱を備える折畳み箱による組合せであって、梱包内に封入された滅菌した医療機器を更に備え、梱包及び医療機器が折畳み箱の内部空間に配置され、折畳み箱による組合せが蓋部と医療機器との間の折畳み箱の内部空間に配置される梱包情報のリーフレットを更に備える折畳み箱による組合せに関する。
【0022】
この組合せの好ましい一実施の形態によると、医療機器はカテーテルである。
【0023】
本発明の更に別の一態様によると、本発明による折畳み箱を使用して医療機器を梱包する方法であって、
- 医療機器を折畳み箱の内部空間に設け、蓋部を外周の側壁に接合して折畳み箱を閉じた状態にすることにより折畳み箱を閉じるステップと、
- 折畳み箱が閉じた状態で、梱包情報のリーフレットをスロットを通して折畳み箱の内部空間に挿入するステップと
を備える方法が開示されている。
【0024】
この方法の一実施の形態によると、折畳み箱を閉じるステップは、前面フラップを、具体的には接着剤によって、前壁部の外面に接合すること及び/又は各々の側面フラップを、具体的には接着剤によって、折畳み箱の外周の側壁の関係する横壁部の外面に接合することを含む。
【0025】
更に、この方法の一実施の形態によると、梱包情報のリーフレットをスロットを通して折畳み箱の内部空間に挿入するステップの前に、前記梱包情報のリーフレットを、折畳み箱の内部空間に存在する医療機器の配送先に応じて、複数の梱包情報のリーフレットから選択する。
【0026】
本発明の更なる一態様は、医療機器を封入するための、本発明による折畳み箱の使用に関し、好ましくは、医療機器及びリーフレットを封入するための、折畳み箱の使用に関する。
【0027】
以下で図を参照しつつ、本発明の実施の形態並びに本発明の更なる特徴及び利点を記述する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】折畳み箱の蓋部が折畳み箱の底部から離れる形で枢動して折畳み箱の内部空間を露出させている開いた状態にある、本発明による折畳み箱の一実施の形態の図である。
図2】閉じた状態にある図1の箱の図である。
図3】閉じた折畳み箱の、図2に示す平面III-IIIに沿った断面の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、図2及び図3とともに、医療機器2(図3を参照)を梱包するための、本発明の折畳み箱1の一実施の形態を示す。医療機器2は、滅菌されて、囲繞する梱包20(例えば、プラスチック材料製の袋)に封入されて、医療機器2を滅菌した状態に保つことができる。しかし、本発明による折畳み箱1は、医療機器以外の対象物を梱包するために用いることもできる。
【0030】
図1図3に示すように、折畳み箱1は、詳細には形状が長方形である底部10と、底部11の4辺全てにおいて底部10に接続している外周の側壁11と、を備える。詳細には、側壁11は底部10に一体的に接続している前壁部110と、同じく底部10に一体的に接続している対向した後壁部111と、を備える。
【0031】
更に、折畳み箱1は後壁部111に蝶着された蓋部12を備え、それにより蓋部12が折畳み箱1の開いた状態において枢動可能である。蓋部12は、折畳み箱1の閉じた状態において側壁11に接合されて、枢動的に開かないように構成されている。蓋部12は、折り目111aを介して後壁部111に一体的に接続しているパネル120を備え、また折畳み箱1の内部空間3を覆うように構成されていることが好ましい。更に、蓋部12は、パネル120の縁部領域120aの両側に2つの前面フラップ121を備え、前面フラップ121は各々パネル120から突出し、折り目121aを介してパネル120に一体的に接続していることが好ましい。更に、蓋部12は、パネル120の対向する側辺に2つの側面フラップ122を備え、各々の側面フラップ122は折り目122aを介してパネルに一体的に接続していることが好ましい。
【0032】
蓋部12のパネル120を下方向に(底部10に向けて)枢動させることで蓋部12が閉じると、前面フラップ121及び側面フラップ122は下方向に折り曲げることができ、好適な接着剤によって側壁11に接合することができる。詳細には、接着剤によって、前面フラップ121は前壁部の外面110aに各々接合され、側面フラップ122は側壁11の対応する横壁部112の外面112aに各々接合される。この手順の後、折畳み箱1は閉じた状態にあり、詳細には、この状態では折畳み箱1を再び開くのであれば折畳み箱1を破壊すること及び/又は接着剤を用いて形成されている接合状態を解除することが必要になる。
【0033】
詳細には、各々の壁部110、111、112は底部10に一体的に接続しており、上方向に折り曲げられて側壁11を形成する。4つの壁部110、111、112は側壁11の角の領域において、好適な接着剤によって互いに接合されることが好ましい。
【0034】
本発明によると、折畳み箱1は、(前面フラップ121及び側面フラップ122が側壁120に接着されていることが望ましい)閉じた状態において、パネル120の前記縁部領域120aと前壁部110との間に配置されたスロット13を備えて、図2及び図3に示すように梱包情報のリーフレット14がスロット13を通して折畳み箱1の内部空間3に挿入可能になるように構成されている。
【0035】
詳細には、折畳み箱1の閉じた状態において、前記スロット113は開いた状態であり、前壁部110、前記縁部領域120a、及び中間にスロット113が延在する2つの前面フラップ121によって画定される。
【0036】
更に、好ましくは、図1及び図3に示すように、折畳み箱1は、折り目130aを介して前壁部110の上縁に一体的に接続し、また折畳み箱1が閉じた状態である場合に前壁部110から蓋部12のパネル120に沿って突出するように構成された、例えば形が長方形のウィング130を備えることが好ましい。このようにして、ウィング130の上面130b及び蓋部12のパネル120の縁部領域120aの下面120bは、梱包情報のリーフレット14が折畳み箱1の閉じた状態において前記スロット13を通って折畳み箱1の内部空間3に挿入される際に梱包情報のリーフレット14を誘導するように構成されたガイド4を形成し、それによりリーフレット14は折畳み箱1の内部空間3の内容物と混在することがない。このことは、ウィング130をスロット13付近で内容物(例えば、封入する梱包20に入った医療機器2)の上に重ね、それによりリーフレット14が内容物の端を通過して誘導され、混在しないことにより達成される。
【0037】
更に、一実施の形態では、折畳み箱1の底部10に垂直な方向の折畳み箱1の高さA5は、前記方向に垂直な平面内にある、折畳み箱1の縦横の寸法A1、A2よりも小さい。一般に、折畳み箱1の寸法は、梱包しようとする対象物に適合させることができる。一例として、図1に記載した寸法A1~A6は、A1=240±1、A2=240±1、A3=160±1、A4=40±1、A5=15±1、A6=60±1(各々の場合につきmm(ミリメートル)で記載)というように選択することができる。
【0038】
更に、一実施の形態では、底部10は(例えば、前壁部110に)ミシン目5を備えることができ、上述のようにフラップ121、122が側壁11に接着されて折畳み箱が閉じた状態である場合に、折畳み箱1をミシン目に沿って開けて、内容物(例えば、梱包20に入った医療機器2)を折畳み箱の内部空間3から取り出すことができる。
【0039】
更に、折畳み箱1は、カード用紙、段ボール、板紙のうちの1つの材料から形成することができる。プラスチック等の、任意の他の好適な、具体的には折り畳み可能である、シート状の材料も使用することができる。
【0040】
本発明によって、接着工程が完了し折畳み箱が閉じた状態となった後に、梱包情報のリーフレット14等の製品用差し込み物をスロット13を通して折畳み箱1に挿入することができる。このことにより、梱包の最終工程の際に製品に国別の製品用差し込み物を付与する必要がないという利点がもたらされる。従って、製品は、汎国家的に製造し、全世界向け配送センターに保管し、特定の宛先/市場に発送する前になってから製品用差し込み物を付与することが可能となる。
図1
図2
図3
【国際調査報告】