(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-06
(54)【発明の名称】低ゲート酸化物トランジスタを用いた広電圧ゲートドライバ
(51)【国際特許分類】
H03K 17/0812 20060101AFI20241129BHJP
H03K 17/687 20060101ALI20241129BHJP
H03K 17/08 20060101ALN20241129BHJP
【FI】
H03K17/0812
H03K17/687 A
H03K17/08 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532395
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-07-05
(86)【国際出願番号】 US2022051320
(87)【国際公開番号】W WO2023101999
(87)【国際公開日】2023-06-08
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】230129078
【氏名又は名称】佐藤 仁
(72)【発明者】
【氏名】アフメッド エッサム ハシム
(72)【発明者】
【氏名】カーティケヤン カンダスワミ
(72)【発明者】
【氏名】アビヒシェク バダリナス
【テーマコード(参考)】
5J055
【Fターム(参考)】
5J055AX33
5J055BX16
5J055DX13
5J055DX22
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5J055EX07
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5J055EZ50
5J055GX01
5J055GX06
(57)【要約】
ゲートドライバ回路が、第1~第3のトランジスタ(M1、M3、M4)と第1の電圧クランプ(206)と制御論理(210)とを含む。第1のトランジスタ(M1)は第1の制御入力と第1及び第2の電流端子とを有する。第1の電流端子は第1の電圧端子に結合する。第1の電圧クランプは第1の電圧端子と第1の制御入力との間に結合する。第2のトランジスタ(M3)は、第1の制御入力と第2の電圧端子との間に結合する。第3のトランジスタ(M4)は第1の制御入力と第2の電圧端子との間に結合する。第3トランジスタは第2トランジスタより小さい。制御論理は、第2及び第3のトランジスタの両方をオンにし、それによって第1のトランジスタをオンにするように構成され、第1の制御論理(210)は、第1のトランジスタをオン状態に保つため第3のトランジスタをオン状態に保つ一方で、第1のトランジスタがオンになった後に第2のトランジスタをオフにするように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲートドライバ回路であって、
第1の制御入力と第1及び第2の電流端子とを有する第1のトランジスタであって、前記第1の電流端子が第1の電圧端子に結合される、前記第1のトランジスタと、
第2の制御入力と第3及び第4の電流端子とを有する第2のトランジスタであって、前記第4の電流端子が第2の電圧端子に結合され、前記第2及び第3の電流端子が、前記ゲートドライバ回路の出力端子において共に結合される、前記第2のトランジスタと、
前記第1の電圧端子と前記第1の制御入力との間に結合される第1の電圧クランプと、
前記第2の制御入力と前記第2の電圧端子との間に結合される第2の電圧クランプと、
前記第1の制御入力と前記第2の電圧端子との間に結合される第1の電流経路と、
前記第1の制御入力と前記第2の電圧端子との間に結合される第2の電流経路であって、前記第1の電流経路が、前記第2の電流経路よりも大きな電流を提供するように構成されている、前記第2の電流経路と、
前記第1及び第2の電流経路の両方をオンにすることによって前記第1のトランジスタをオンにするように構成されている制御論理と、
を含み、
前記制御論理が、前記第1のトランジスタをオン状態に維持するため前記第2の電流経路をオンにする一方で、前記第1のトランジスタがオンにされた後に前記第1の電流経路をオフにするように構成されている、
ゲートドライバ回路。
【請求項2】
請求項1のゲートドライバ回路であって、
前記第1の電圧クランプが第1の電圧クランプ制御出力を含み、前記第1の電圧端子と前記第1の制御入力との間の電圧差が閾値を超えることに応答して、前記第1の電圧クランプが、前記第1の電圧クランプ制御出力上に信号をアサートするように構成され、
前記第1の電圧クランプ制御出力に結合される第1の入力と、第2の入力と、出力とを有するフリップフロップを更に含む、
ゲートドライバ回路。
【請求項3】
請求項2のゲートドライバ回路であって、
第1の入力、第2の入力、及び論理ゲート出力を有する論理ゲートを更に含み、前記論理ゲートの前記第1の入力が前記フリップフロップの前記出力に結合され、前記論理ゲート出力が前記第1の電流経路に結合される、ゲートドライバ回路。
【請求項4】
請求項2のゲートドライバ回路であって、前記フリップフロップが、セット・リセットフリップフロップである、ゲートドライバ回路。
【請求項5】
請求項1のゲートドライバ回路であって、前記第1の電圧クランプがデュアルニー電圧クランプであり、前記第2の電圧クランプもデュアルニー電圧クランプである、ゲートドライバ回路。
【請求項6】
請求項1のゲートドライバ回路であって、前記第1の電圧クランプが、
第3の電圧端子において電流源に結合される第1の抵抗器と、
前記第3の電圧端子に結合される制御入力を有する第3のトランジスタであって、一対の電流端子を有する、前記第3のトランジスタと、
前記一対の電流端子のうちの一方に結合される制御入力を有する第4のトランジスタと、
を含む、ゲートドライバ回路。
【請求項7】
請求項6のゲートドライバ回路であって、前記第1の電圧クランプが、
前記一対の電流端子の他方に結合される電流ミラーと、
前記電流ミラーに結合される第2の抵抗器と、
を更に含み、
前記第2の抵抗器の電圧が前記第1の電圧クランプ制御出力を生成するように構成されている、
ゲートドライバ回路。
【請求項8】
請求項1のゲートドライバ回路であって、前記制御論理が、
入力と出力を有するワンショットと、
前記ワンショットの前記入力に結合される入力と、出力とを有する遅延と、
第1及び第2の入力を有する論理ゲートと、
を含み、
前記論理ゲートの前記第1の入力が前記ワンショットの前記出力に結合され、前記論理ゲートの前記第2の入力が前記遅延の前記出力に結合され、前記論理ゲートがさらに、前記第1の電流経路に結合される出力を有する、
ゲートドライバ回路。
【請求項9】
請求項1のゲートドライバ回路であって、前記制御論理が第1の制御論理であり、前記ゲートドライバ回路が更に、
前記第2のトランジスタをオンにするように構成されている第3の電流経路と、
前記第2のトランジスタをオンにするように構成されている第4の電流経路と、
前記第3及び第4の電流経路の両方をオンにして、それによって前記第2のトランジスタをオンにするように構成されている第2の制御論理と、
を含み、
前記第3の電流経路が、前記第4の電流経路よりも大きな電流を提供するように構成されており、
前記第2の制御論理が、前記第2のトランジスタをオン状態に維持するために前記第4の電流経路をオン状態に維持する一方で、前記第2のトランジスタがオンになった後に前記第3の電流経路をオフにするように構成されている、
ゲートドライバ回路。
【請求項10】
ゲートドライバ回路であって、
第1の制御入力と第1及び第2の電流端子とを有する第1のトランジスタであって、前記第1の電流端子が第1の電圧端子に結合される、前記第1のトランジスタと、
前記第1の電圧端子と前記第1の制御入力との間に結合される第1の電圧クランプと、
前記第1の制御入力と前記第2の電圧端子との間に結合される第2のトランジスタと、
前記第1の制御入力と前記第2の電圧端子との間に結合される第3のトランジスタであって、前記第2のトランジスタよりも小さい前記第3のトランジスタと、
前記第2及び第3のトランジスタの両方をオンにし、それによって前記第1のトランジスタをオンにするように構成されている第1の制御論理と、
を含み、
前記第1の制御論理が、前記第1のトランジスタをオン状態に維持するため前記第3のトランジスタをオン状態に維持する一方で、前記第1のトランジスタがオンになった後に前記第2のトランジスタをオフにするように構成されている、
ゲートドライバ回路。
【請求項11】
請求項10のゲートドライバ回路であって、更に、
第2の制御入力と第3及び第4の電流端子とを有する第4のトランジスタであって、前記第4の電流端子が第2の電圧端子に結合され、前記第2及び第3の電流端子が、前記ゲートドライバ回路の出力端子において共に結合される、前記第4のトランジスタと、
前記第2の制御入力と前記第2の電圧端子との間に結合される第2の電圧クランプと、
オンのときに、前記第4のトランジスタをオンにするように構成されている第5のトランジスタと、
オンのときに、前記第4のトランジスタをオンにするように構成されている第6のトランジスタであって、前記第6のトランジスタが前記第5のトランジスタよりも小さい、前記第6のトランジスタと、
前記第5及び第6のトランジスタの両方をオンにし、それによって前記第4のトランジスタをオンにするように構成されている第2の制御論理と、
を含み、
前記第2の制御論理が、前記第4のトランジスタをオン状態に維持するため前記第6のトランジスタをオン状態に維持する一方で、前記第4のトランジスタをオンにした後に前記第5のトランジスタをオフにするように構成されている、
ゲートドライバ回路。
【請求項12】
請求項10のゲートドライバ回路であって、
前記第1の電圧クランプが第1の電圧クランプ制御出力を含み、前記第1の電圧クランプが、前記第1の電圧端子と前記第1の制御入力との間の電圧差が閾値を超えることに応答して、前記第1の電圧クランプ制御出力上に信号をアサートするように構成され、
前記第1の電圧クランプ制御出力に結合される第1の入力と、第2の入力と、出力とを有するフリップフロップを更に含む、
ゲートドライバ回路。
【請求項13】
請求項12のゲートドライバ回路であって、第1の入力、第2の入力、及び論理ゲート出力を有する論理ゲートを更に含み、前記論理ゲートの前記第1の入力が前記フリップフロップの前記出力に結合され、前記論理ゲート出力が前記第1の電流経路に結合される、ゲートドライバ回路。
【請求項14】
請求項10のゲートドライバ回路であって、前記第1の電圧クランプが、デュアルニー電圧クランプである、ゲートドライバ回路。
【請求項15】
請求項10のゲートドライバ回路であって、前記第1の電圧クランプが、
第3の電圧端子において電流源に結合される第1の抵抗器と、
前記第3の電圧端子に結合される制御入力を有する第4のトランジスタであって、一対の電流端子を有する、前記第4のトランジスタと、
前記一対の電流端子の一方に結合される制御入力を有する第5のトランジスタと、
を含む、ゲートドライバ回路。
【請求項16】
請求項15のゲートドライバ回路であって、前記第1の電圧クランプが電圧クランプ出力制御端子を含み、前記第1の電圧クランプが、前記第1の電圧端子と前記第1の制御入力との間の電圧差がクランピング電圧閾値に達していることを示す信号を前記電圧クランプ出力制御端子上に生成するように構成されている、ゲートドライバ回路。
【請求項17】
ゲートドライバ回路であって、
第1の制御入力と第1及び第2の電流端子とを有する第1のトランジスタであって、前記第1の電流端子が第1の電圧端子に結合される、前記第1のトランジスタと、
第2の制御入力と第3及び第4の電流端子とを有する第2のトランジスタであって、前記第4の電流端子が第2の電圧端子に結合され、前記第2及び第3の電流端子が、前記ゲートドライバ回路の出力端子において共に結合される、前記第2のトランジスタと、
前記第1の電圧端子と前記第1の制御入力との間に結合される第1のデュアルニー電圧クランプであって、前記第1の電圧端子と前記第1の制御入力との間の電圧差を第1の電圧クランピング閾値でクランプするように構成されている、前記第1のデュアルニー電圧クランプと、
前記第2の制御入力と前記第2の電圧端子との間に結合される第2のデュアルニー電圧クランプであって、前記第2の制御入力と前記第2の電圧端子との間の電圧差を第2の電圧クランピング閾値でクランプするように構成されている、前記第2のデュアルニー電圧クランプ、
を含む、ゲートドライバ回路。
【請求項18】
請求項17のゲートドライバ回路であって、前記第1又は第2の電圧クランプの少なくとも一方が、
第3の電圧端子において電流源に結合される第1の抵抗器と、
前記第3の電圧端子に結合される制御入力を有する第3のトランジスタであって、一対の電流端子を有する前記第3のトランジスタと、
前記一対の電流端子の一方に結合される制御入力を有する第4のトランジスタと、
を含む、ゲートドライバ回路。
【請求項19】
請求項18のゲートドライバ回路であって、前記第4のトランジスタが前記第2のトランジスタより大きい、ゲートドライバ回路。
【請求項20】
請求項17のゲートドライバ回路であって、前記第1又は第2の電圧クランプのうちの少なくとも一方が更に、
前記一対の電流端子の他方に結合される電流ミラーと、
前記電流ミラーに結合される第2の抵抗器であって、前記第2の抵抗器の電圧が前記第1の電圧クランプ制御出力を生成するように構成されている、前記第2の抵抗器と、
を含む、ゲートドライバ回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
トランジスタは、制御入力と一対の電流端子とを有する。金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の例において、制御入力はゲートであり、電流端子はソース及びドレインである。ゲートドライバは、デジタル制御信号を受け取り、トランジスタをオンオフするのに適した大きさの出力電圧を生成する回路である。
【発明の概要】
【0002】
一例において、ゲートドライバ回路が、第1、第2、及び第3のトランジスタと、第1の電圧クランプと、制御論理とを含む。第1のトランジスタは、第1の制御入力と、第1及び第2の電流端子とを有する。第1の電流端子は第1の電圧端子に結合する。第1の電圧クランプは、第1の電圧端子と第1の制御入力との間に結合する。第2のトランジスタは、第1の制御入力と第2の電圧端子との間に結合する。第3のトランジスタは、第1の制御入力と第2の電圧端子との間に結合する。第3のトランジスタは第2のトランジスタよりも小さい。制御論理は、第2及び第3トランジスタの両方をオンにし、それによって第1トランジスタをオンにするように構成されている。第1の制御論理は、第1のトランジスタをオン状態に維持するために第3のトランジスタをオン状態に維持する一方で、第1のトランジスタがオンになった後に、第2のトランジスタをオフにするように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】一対のトランジスタを図示し、各トランジスタは、一例において、それぞれのドライバの出力に結合される制御入力を有する。
【0004】
【0005】
【
図3】
図2のゲートドライバ回路の一部の論理回路である。
【0006】
【
図4】一例における、
図2のゲートドライバにおいて使用可能なデュアルニークランプの回路実装である。
【0007】
【
図5】一例における、デュアルニークランプのデュアルニー動作を図示するグラフである。
【0008】
【
図6】一例における、
図2のゲートドライバにおいて使用可能なデュアルニークランプの別の回路実装である。
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
いくつかの応用例において、トランジスタは、例えば、7V又はそれ以上のゲート-ソース間電圧(Vgs)でオンにされるべきである。そのような応用例は、バックコンバータ及びモータコントローラを含み、これらはいずれも、スイッチノードにおいてローサイド(LS)トランジスタに結合されるハイサイド(HS)トランジスタを含む。従って、各HS及びLSトランジスタのゲートドライバは、適切なサイズの出力電圧(例えば、7V又はそれ以上)を生成することができなければならない。しかしながら、多くの半導体プロセスは、ゲートドライバの出力上に生成される必要がある電圧よりも小さい、それらのVgに対する最大定格を有する、ゲートドライバにおいて用いるためのトランジスタを生成する。そのようなトランジスタは、トランジスタのゲート上に形成された薄いゲート酸化物層に起因して、制限されたVgs電圧定格を有する。一例において、5V(Vgs)定格トランジスタが、出力電圧が5Vよりも高い必要があるゲートドライバにおいて用いられる。1つのゲートドライバ回路において、トランジスタの5V Vgsを超えないことを確実にするため、ゲートドライバの主供給電圧と接地との間に供給電圧を生成するためにサブレールが生成される。そのようなゲートドライバは、残念ながら、ゲートドライバへの主供給電圧がかなり低いときに充分に大きな電流を提供するために大きいサブレールを生成するパストランジスタを含む場合がある。また、そのようなゲートドライバは、より低いレベルの供給電圧で適切な出力電圧及び電流を生成しない場合がある。しかしながら、本明細書に記載されるゲートドライバはこれらの問題に対処する。
【0011】
図1は、スイッチノード(SW)においてLSトランジスタに結合されるHSトランジスタの例を示す。ゲートドライバ100aが、SWノードに対してHSトランジスタのゲート上の電圧に結合されてその電圧を駆動し、そのためSWノードにも接続する。ゲートドライバ100bが、接地に対してLSトランジスタのゲート上の電圧に結合されてその電圧を駆動し、そのため接地にも接続する。HS_ONは、ゲートドライバ100aへの入力制御信号であり、HSトランジスタがオンであるべきかオフであるべきかを指示する。LS_ONは、ゲートドライバ100bへの入力制御信号であり、LSトランジスタがオンであるべきかオフであるべきかを指示する。各ゲートドライバ100a、100bは、概して、同じ回路アーキテクチャを有しており、その例が
図2の概略図に示されている。
【0012】
図2は、一例におけるゲートドライバ200の回路図である。ゲートドライバ200が、
図1のゲートドライバ100a及び100bのいずれか又は両方を実装するために用いられ得る。ゲートドライバ200は、電圧端子201及び203と、ゲート端子202とを含む。ゲート202は、それぞれのHS又はLSトランジスタのゲートに結合する。電圧端子203は、HSトランジスタの場合にはSWノードに結合し、LSトランジスタの場合には接地に結合する。電圧端子201は、ゲートドライバ200のための供給電圧レールである。
【0013】
ゲートドライバ200は、トランジスタM10~M18と、抵抗器R1~R5と、デュアルニークランプ206、208、230と、制御論理回路A210と、制御論理回路Bと、インバータ228とを含む。M1及びM2は、電圧端子201と電圧端子203との間に直列に結合される。この例では、M1はp型MOSFET(PMOSトランジスタ)であり、M2はn型MOSFET(NMOSトランジスタ)である。M1のソースは電圧端子201に結合され、M2のソースは電圧端子203に結合される。M1及びM2のドレインは、ゲート端子202を形成するように共に結合される。ゲートドライバ200は、
図2において「DRV」と標示される入力制御信号205を受信する。制御信号DRVは、
図1におけるHS_ON又はLS_ONを表す。DRVが論理高(「1」)であることに応答して、ゲートドライバ200は、M1をオンにし、M2をオフにする。M1がオンであるとき、ゲート端子202上の電圧は、VCCに向かって強制的に高にされる。M2がオンであるとき、ゲート端子202上の電圧は、接地/SWに向かって強制的に低にされる。
【0014】
デュアルニークランプ206は、電圧端子201とM1のゲートとの間に結合される。デュアルニークランプ208は、M2のゲートと電圧端子203との間に結合される。従って、デュアルニークランプ206は、M1のゲート及びソースを横切って結合され、デュアルニークランプは、M2のゲート及びソースを横切って結合される。デュアルニークランプ206は、M1のVgsが安全な動作電圧を超えないことを確実にする。一例において、M1及びM2が5V(Vgs)トランジスタであり、そのため、デュアルニークランプ206は、M1のVgsが5Vを超えないことを確実にし、デュアルニークランプ208は、M2のVgsも5Vを超えないことを確実にする。しかしながら、M1及びM2のドレインソース電圧(Vds)は、はるかに高い電圧(例えば、20V)に対して定格される。
【0015】
M3及びM4はNMOSトランジスタである。M3及びM4のドレインは、M1のゲートに結合される。M3及びM4がオンにされることに応答して、M1がオンにされる。M3は、M1よりも大きいサイズ(チャネル幅(W)のチャネル長(L)との比であるサイズ)である。従って、M3を流れる電流は、M4を流れる電流よりも大きい。一例において、M3を介する電流は30ミリアンペア(mA)であり、一方、M4を介する電流は15マイクロアンペアである。そのため、M3は、M1のゲートと電圧端子203との間のM4を介する電流経路よりも大きな電流経路を表す。制御論理A210が、トランジスタM3及びM4のオン及びオフ状態、並びにそのため、M1のゲートと電圧端子203との間のより大きい電流経路及びより小さい電流経路のオン及びオフ状態を制御する。制御論理A210は、エッジトリガフリップフロップ212、ANDゲート214、及び遅延216を含む。M1がオンにされるべきである(DRVが論理高にアサートされる)とき、制御論理回路A210は、M3及びM4の両方をオンにして、M1のゲートを非常に迅速に放電し、そのため、非常に迅速にM1をオンにする。M1がオンになると、制御論理回路A210は、M3(大きい方の電流経路)をオフにする一方で、M4をオンに維持してM1をオン状態に維持する。この例では、各デュアルニークランプ206/208が、それぞれのデュアルニークランプが、それぞれのM1及びM2トランジスタのVgsがクランピング電圧(例えば、5V)を超えたことを検出したか否かを示すCLAMP1_ON/CLAMP2_ONと標示される出力制御信号を生成する。この制御信号は、それぞれのM1及びM2トランジスタがオンであることを示す。制御論理回路A210は、デュアルニークランプ206からCLAMP1_ONを受け取り、制御論理回路B220は、デュアルニークランプ208からCLAMP2_ONを受け取る。制御論理回路A210は、M3をオフにすることによって、CLAMP1_ONのアサート(例えば、論理高)に応答する。
【0016】
M2がオン及びM1がオフの場合、ゲートドライバ200は、M1をオンにするように下記のように動作する。DRV信号205は、低から高に遷移して、M1をオンにするようにゲートドライバ200に指令する。DRV信号205の論理高アサートに応答して、M7はオンになり、M2のゲートを接地に向かってプルし、それによってM2をオフにする(又は、その他の方式でM2がオフのままであることを確実にする)。DRV信号205の正のアサートは、また、M6をオンにし、フリップフロップ212のセット(S)入力を介してM5もオンにする。M5及びM6の両方がオンの場合、電流は、電圧端子201からM8を介し、M5及びM6を介して接地/SW端子203へ流れる。M8、M9、及びM10は電流ミラーとして構成される。そのため、M8を介する電流は、M9を介してミラーリングされ、それによって、M17をオフにする。以前にオンになっていたM17はM2をオンにしていた。したがって、M17がオフ(及びM7がオン)の場合、M2はオフであることが確実になる。
【0017】
制御論理A210は、遅延216及びANDゲート214を含む。遅延216の入力は、DRV信号205を受信する。遅延の出力は、ANDゲートの入力及びM4のゲートに結合される。ANDゲート214の出力は、M3のゲートに結合される。DRV信号204の正のアサートは、フリップフロップを設定し、それによって、そのQ出力を高に駆動して、(上述のように)M5をオンにし、論理高をANDゲート214の一方の入力に提供する。遅延216によって実装される遅延時間期間の満了に続いて、ANDゲート214の他方の入力は高に駆動され、その結果、M3がオンにされる。また、遅延時間の満了の結果、M4がオンにされる。DRV信号205の正のアサートからの時間遅延は、制御論理A210がM1をオンにしようとする前にM2がオフにされることを確実にするのに充分な時間を提供する。
【0018】
M3及びM4の両方がオンであるとき、大きい方の電流経路(M3)及び小さい方の電流経路(M4)を介する合成電流は、M1のゲートから流れてM1のゲートを放電し、M1を急速にオンにする。M1がオンであると、ゲート端子202上の電圧は、電圧端子201上の電圧に向かって急速に上昇する。また、M1のVgsは、M1がオンになるにつれて増大する。M1のVgsが、デュアルニークランプ206内に実装されたクランピング電圧に達すると、デュアルニークランプ206は、M1のVgsがクランピング電圧(例えば、5V)を超えることを防止するように作動する。デュアルニークランプがM1のVgをクランプするために作動される時点で、デュアルニークランプ206は、CLAMP1_ONを論理高レベルにアサートする。CLAMP1_ONは、フリップフロップ212のリセット(R)入力に結合される。フリップフロップ212は、そのQ出力を論理低にさせることによって、CLAMP1_ONの正のアサートに応答する。フリップフロップ212のQ出力上の論理低は、ANDゲート214の出力を論理低にし、それによって、大きい方の電流経路(M3)をオフにする。小さい方の電流経路(M4)はオンのままであり、それによってM1をオン状態に維持する。M3をオフにすることによって、ゲートドライバ200の平均静止電流は、M3がオンに維持された場合と比較して低減される。
【0019】
ゲートドライバ200の、M1をオフにし、M2をオンにする動作は、上述した動作と同様である。制御論理B220もまた、フリップフロップ222、ANDゲート224、及び遅延226を含む。ゲートドライバ200は、M1をオフにし、M2をオンにすることによって、DRV信号の論理低アサートに応答する。インバータ228を介して、DRV信号205は、フリップフロップを設定し、それによってそのQ出力を強制的に高にする。この時点で、M13及びM14の両方がオンであり、その結果、抵抗器R5を介して電流が流れ、それによってM16のゲートを、M16をオンにするのに充分なほど低に強制し、そのためM1をオフにする。M1がオンでありM2がオフである一方で、M7はオンにされ、上述のように、M2がオンになることを防止する。DRV信号205が論理低になってM2をオンにすると、DRV信号205はM7をオフにさせる。
【0020】
DRV信号205の負のエッジからの遅延(遅延226によって実装される)に続いて、M11及びM12の両方がオンにされ、それによって、大きい方の電流経路(M11)及び小さい方の電流経路(M12)がオンにされる。合成された電流は、M15を介して流れ、M17を介してミラーリングされ、それによって、M2のゲートを強制的に増大させ、オンにする。
【0021】
デュアルニークランプ208は、M2のVgsがクランピング電圧(例えば、5V)を超えないことを確実にする。M2のVgがデュアルニークランプ208のクランピング電圧に達すると、デュアルニークランプ208は、フリップフロップ222をリセットする論理高状態CLAMP2_ONまでアサートする。フリップフロップ222のQ出力が論理低になることに応答して、M11によって実装された大きい方の電流経路がオフにされ、それによって、ゲートドライバ200の平均静止電流が低減される。
【0022】
電圧端子201上の電圧は、M1及びM2(並びにゲートドライバ200内の他のトランジスタ)に対して許容される最大Vgsよりも実質的に高くなり得る。デュアルニークランプ206及び208は、トランジスタを損傷させる可能性があるそれらのゲートとソースとの間の電圧差を被ることからM1及びM2を保護する。一例において、M1及びM2は、5VまでのVg及び20VまでのVdで安全に動作する、ドレイン拡張トランジスタとし得る。また、ドライバ200内のサブレール電圧のみが、サブレール基準240及びM18によってサブレール245上に生成される。サブレール245は、フリップフロップ212及び222、インバータ228、遅延216及び226、並びにANDゲート214及び224を含むデジタル電子機器に電力を供給するために用いられ、ゲートドライバの全出力電流が流れるトランジスタは用いられない。
【0023】
ANDゲート214及び224が
図2の例において示されているが、他の例において、様々なタイプの論理ゲート又は論理ゲートの組合せを用いることができる。
【0024】
付加的なデュアルニークランプ230は、デュアルニークランプ206及び208とほぼ同じ理由で含まれる。
図2中のM16は、そのゲートを比較的高電流で接地までプルすることによってオンにされ、次いで、M16のオン状態を維持するために小電流が用いられる。デュアルニークランプ230は、M16のゲートを保護するために用いられる。代替の例において、M16のための大電流はM1及びM2のものほど高くないので、M16のゲートを保護するためのクランプとしてツェナーダイオードを用いることができる。
【0025】
電圧端子201上の電圧は、デュアルニークランプ206及び208のいずれか又は両方がそれぞれのM1及びM2のVgをクランプするために作動しない程度に接地/SWノード端子203に対して充分に低くすることが可能である。従って、Vgsは、デュアルニークランプのクランピング電圧未満のままであり得る。この状態は、より低いレベルの供給電圧(VCC)に対して生じる可能性がある。この状態が発生した場合、デュアルニークランプは、それらの出力制御信号CLAMP1_ON及びCLAMP2_ONをアサートしない。また、CLAMP1_ONもCLAMP2_ONも高をアサートしない場合、それぞれのフリップフロップ212及び214は、それらのリセット入力上で論理高を受け取らず、従って、大きい方の電流経路(M3及びM11)は、M1/M2がオンになった後でもオンのままである。
【0026】
図3は、
図2のフリップフロップ212及び222のいずれか又は両方を実装するために使用可能な例示のラッチ300である。ラッチ300は、RSフリップフロップ302と、遅延304と、ORゲート306とを含む。フリップフロップ302のQ出力は、遅延304の入力に結合され、遅延の出力は、ORゲート306の入力に結合される。ORゲート306の他方の入力は、それぞれのデュアルニークランプに結合され、そのため、そのクランプのCLAMP1_ON又はCLAMP2_ON(CLAMPx_ON)出力制御信号を受信する。そのため、フリップフロップ302は、CLAMPx_ON信号がクランプによって高にアサートされるとき、又はフリップフロップのQ出力が論理高になった後の固定時間遅延のいずれかに、リセットされる(そのR入力上での正のアサート)。従って、フリップフロップによって制御される大きい方の電流経路は、クランプが、クランプのクランピング電圧に等しいそれぞれのM1又はM2のVgsを検出することに応答してオフにされるが、対応するM1又はM2が完全にオンであることを確実にする固定の時間期間の間オンにされた後にかかわらずオフにされる。
【0027】
図4は、デュアルニークランプ208を実装するための例示の回路である。
図5は、クランプ(Iclamp)を介する電流と、M2のゲートと電圧端子203との間の電圧差(Vclamp)との間のデュアルニー関係を図示するグラフである。第1のニーは501で図示され、第2のニーは502で図示される。
【0028】
デュアルニークランプ208は、電流源I1(「I1」は、電流源及びそれが生成する電流の大きさの両方を指す)、抵抗器RC1、RC2、及びR41、トランジスタMC1及びMC2、電流ミラー402、並びにインバータ410を含む。抵抗器RC1は、MC1のゲート上に基準電圧(VREF、例えば、3V)を生成するために、電流源I1に直列に結合される。その電圧は、MC1のゲート電圧を固定する。PMOSデバイスとして、MC1は、そのソース電圧が、そのゲート電圧を上回るトランジスタの閾値電圧を上回るまでオンにならない。M17がオンになると、M2上のゲート電圧が増大する。M2のゲート電圧が、MC1のゲート電圧(VREF)を上回るMC1の閾値電圧より大きいとき、MC1はオンになり、MC1のソース及びMC2のゲートは、VREFを上回る閾値電圧になる。これが第1の「ニー」501である。一例において、第1のニーは、4VのVclamp電圧Vth1にある。
【0029】
M1のゲート上の電圧が、そのゲート電圧を上回る1つの閾値電圧(例えば、MC2のVtが1Vであると仮定して、4VのVth1に対して5V)である地点まで増大すると、MC2もオンになる。その時点(第2のニー502)において、MC1及びMC2の両方がオンである。MC2は、MC1よりも大きいトランジスタであり、そのため、MC1よりも多くのIclamp電流がMC2を介して流れる。M17のVgsは、M17をオンにするために用いられるゲート電圧と、電圧端子201の電圧であるM17のドレイン電圧とにより固定されている。そのため、M17は、デュアルニークランプ208を介するIclampとして固定電流を生成するための電流源として機能する。Iclampの大部分(例えば、90%)は、MC2を介して流れる。MC2のゲート上の電圧は、固定され、電流がM17の電流源に対して均衡するために、MC2のソース上の電圧は、MC2を介してIclamp電流を生成するレベルに設定される。従って、MC2のソース電圧は、M2のゲート電圧の更なる増大の試みにかかわらず、固定されたままである。
【0030】
MC2がオンになると、電流ミラー402は、抵抗R41を介して電流を流す。MC2がオンになる前に、インバータ410の入力は、抵抗器R41を介して高までプルされ、そのため、インバータの出力(CLAMP2_ON)は論理低である。MC2がオンになると(これは、M2のゲートと端子203との間の電圧が第2のニー502に達すると生じる)、インバータ410への入力は論理低になり、CLAMP2_ONは論理高になる。
【0031】
図6は、デュアルニークランプ206を実装するための例示の回路である。この回路のアーキテクチャは、
図4のデュアル-ニークランプ208のアーキテクチャとほぼ同じである。
図4のPMOSデバイスMC1及びMC2は、
図6におけるNMOSデバイスMC1A及びMC2Aである。M1のゲートが減少すると、MC1Aがまず第1のニーでオンになり、次いで第2のニーでMC2Aがオンになる。この例においてインバータは含まれていない。これは、R6の両端の電圧(CLAMP1_ON)が、クランプが第2のニーに達する前にまず低くなるためである。その時点で、電流は抵抗器R6を介して流れ、CLAMP1_ONは論理高になる。
【0032】
図7は、一例におけるゲートドライバ700の回路図である。ゲートドライバ700は、
図1のゲートドライバ100a及び100bのいずれか又は両方を実装するために用いられ得る。ゲートドライバ700は、
図2のゲートドライバ200とほぼ同様である。相違点は下記の通りである。上述のように、ゲートドライバ200は、それぞれのM1及びM2がオンにされたことを示すデュアルニークランプ206及び208からのフィードバック制御信号CLAMP1_ON及びCLAMP2_ONを含み、制御論理回路210及び220は、それぞれの大きい方の電流経路(M3及びM11)をオフにすることによって、CLAMP1_ON及びCLAMP2_ONのアサートに応答する。しかしながら、ゲートドライバ700は、対応するデュアルニークランプ206及び208と同様のデュアルニークランプ706及び708を有するが、フィードバック制御信号CLAMP1_ON及びCLAMP2_ONを生成するための出力回路構成要素を有さない。例えば、
図6のクランプ206と比較すると、
図7のクランプ706は、CLAMP1を生成するための電流ミラー602も抵抗器R6も有していない。同様に、
図4のクランプ208と比較すると、
図7のクランプ708は、CLAMP2を生成するための、電流ミラー402、抵抗器R41、又はインバータ410を有していない。クランプ706は、M1のためのデュアルニークランプ、並びに、M16のためのデュアルニークランプである。
図2において、2つの別個のデュアルニークランプ206及び230が、それぞれ、M1及びM16を保護するために含まれていたが、
図7において、単一のデュアルニークランプが、M1及びM16を保護するために同じ機能性を提供する。MC4Aは、その下の電流源(I1)のための電圧保護デバイスである。電流源I1が適用可能な電圧、例えば20V、を扱うことができる場合、MC4Aは、他の例において省かれてもよい。MC3A及び抵抗器RC3は、共に結合され、M16のためのクランプを提供する。
【0033】
図7において、制御論理は、制御論理回路710及び720として識別される。
図7のゲートドライブ700と
図2のゲートドライバ200との間のもう1つの違いは、
図7の制御論理回路710及び720が、フリップフロップの代わりにワンショット712及び722を含むことである。これらの時間ワンショットは、定義された時間期間(ワンショットの出力パルスのパルス幅)の間、それぞれの大きい方の電流経路(M3)及び(M11)を作動させ、そのため、制御論理回路710及び720は、M1及びM2がいつオンになったかを特定するためにフィードバック制御信号に依存しない。ワンショットからのパルスの幅は、M1及びM2がオンになるのに充分な時間を有することを確実にするのに充分な長さである。
【0034】
本記載において、「結合する」という用語は、本記載と一貫する機能的関係を可能にする、接続、通信、又は信号経路を包含し得る。例えば、デバイスAが或る行為を行うためにデバイスBを制御するための信号を生成する場合、(a)第1の例において、デバイスAは直接接続によってデバイスBに結合され、又は(b)第2の例において、介在構成要素CがデバイスAとデバイスBとの間の機能的関係を変更しない場合に、デバイスAは介在構成要素Cを介してデバイスBに結合され、そのためデバイスBはデバイスAによって生成された制御信号を介してデバイスAによって制御されるようになる。
【0035】
或るタスク又は機能を実施する「ように構成された」デバイスが、その機能を実施するために、製造業者によって製造時に構成され(例えば、プログラムされ、及び/又は配線接続され)、及び/又は、その機能及び/又は他の付加的な又は代替の機能を実施するために、製造後にユーザによって構成可能(又は再構成可能)であり得る。こういった構成は、デバイスのファームウェア及び/又はソフトウェアプログラミングを介するもの、ハードウェア構成要素の構築及び/又はレイアウトを介するもの、デバイスの相互接続を介するもの、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0036】
本明細書で用いる場合、「端子」、「ノード」、「相互接続」、「ピン」、及び「リード」という用語は、交換可能に用いられる。特に断りのない限り、これらの用語は概して、デバイス要素、回路要素、集積回路、デバイス、又は他の電子機器若しくは半導体構成要素の間の、相互接続、又はそれらの終端を意味するために用いられる。
【0037】
或る構成要素を含むものとして本明細書に記載される回路又はデバイスが、代わりに、それらの構成要素に結合されように適合されて、記載される回路又はデバイスを形成してもよい。例えば、1つ又は複数の半導体素子(トランジスタなど)、1つ又は複数の受動素子(抵抗器、コンデンサ、及び/又はインダクタなど)、及び/又は、1つ又は複数の供給源(電圧及び/又は電流源など)を含むものとして記載される構造が、代わりに、単一の物理デバイス(例えば、半導体ダイ及び/又は集積回路(IC)パッケージ)内の半導体素子のみを含み得、例えば、エンドユーザー及び/又は第三者によって、製造時又は製造後に、記載される構造を形成するために受動素子及び/又は供給源の少なくともいくつかに結合されるように適合されてもよい。
【0038】
本明細書において特定のトランジスタの使用について記載するが、他のトランジスタ(又は同等のデバイス)を代わりに用いてもよい。例えば、p型金属酸化物シリコン電界効果トランジスタ(「MOSFET」)が、回路にほとんど又は全く変更することなくn型MOS FETの代わりに用いられ得る。また、他のタイプのトランジスタ(バイポーラ接合トランジスタ(BJT)など)が用いられてもよい。トランジスタの「制御入力」とは、MOSFETのゲート又はBJTのベースである。トランジスタの「電流端子」とは、MOSFETのドレイン又はソース、若しくはBJTのコレクタ又はエミッタである。
【0039】
本明細書に記載される回路は、構成要素交換前に利用可能な機能性と少なくとも部分的に同様の機能性を提供するように、付加的な又は異なる構成要素を含むように再構成可能である。抵抗器として示される構成要素は、別途記載がない限り、概して、示される抵抗器によって表されるインピーダンスの量を提供するために、直列及び/又は並列に結合される任意の1つ又は複数の要素を表す。例えば、単一の構成要素として本明細書に示され記載される抵抗器又はコンデンサが、代わりに、それぞれ、同じノード間で並列に結合される複数の抵抗器又はコンデンサであってもよい。例えば、単一の構成要素として本明細書に示され記載される抵抗器又はコンデンサが、代わりに、単一の抵抗器又はコンデンサと同じ2つのノード間に直列に結合される、それぞれ複数の抵抗器又はコンデンサであってもよい。
【0040】
上述の記載における「接地」という語句の使用は、シャーシ接地、アース接地、浮動接地、仮想接地、デジタル接地、共通接地、及び/又は、本記載の教示に適用可能であるか又は本記載の教示に適した任意の他の形態の接地接続を含む。特に明記しない限り、或る値に先行する「約」、「およそ」、又は「実質的に」は、記載された値の+/-10%を意味する。本発明の特許請求の範囲内で、記載した例示の実施例に改変が成され得、他の実施例も可能である。
【0041】
本発明の特許請求の範囲内で、記載した例示の実施例に改変が成され得、他の実施例が可能である。
【国際調査報告】