(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-06
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
H10K 50/824 20230101AFI20241129BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20241129BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20241129BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20241129BHJP
H10K 50/86 20230101ALI20241129BHJP
H10K 59/38 20230101ALI20241129BHJP
H10K 50/15 20230101ALI20241129BHJP
H10K 50/17 20230101ALI20241129BHJP
H10K 50/85 20230101ALI20241129BHJP
H10K 50/844 20230101ALI20241129BHJP
H10K 50/82 20230101ALI20241129BHJP
H10K 50/88 20230101ALI20241129BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20241129BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20241129BHJP
【FI】
H10K50/824
G09F9/30 365
G09F9/30 349C
G09F9/30 349Z
G09F9/30 309
G09F9/30 349B
G09F9/30 338
H10K59/122
H10K77/10
H10K50/86 865
H10K59/38
H10K50/15
H10K50/17
H10K50/17 171
H10K50/85
H10K50/844 445
H10K50/82
H10K50/88
H10K59/131
H10K59/35
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533276
(86)(22)【出願日】2023-08-04
(85)【翻訳文提出日】2024-06-03
(86)【国際出願番号】 CN2023111214
(87)【国際公開番号】W WO2024093413
(87)【国際公開日】2024-05-10
(31)【優先権主張番号】202211350426.0
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524211238
【氏名又は名称】維信諾科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Visionox Technology Inc.
【住所又は居所原語表記】Room 1801,658 Xiadong Street,Kunshan Development Zone,Suzhou,Jiangsu 215300,China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】楊博文
(72)【発明者】
【氏名】肖一鳴
(72)【発明者】
【氏名】朱雪▲ジン▼
(72)【発明者】
【氏名】姚遠
(72)【発明者】
【氏名】張浩瀚
(72)【発明者】
【氏名】倪柳松
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107DD26
3K107DD37
3K107DD39
3K107DD71
3K107DD74
3K107EE21
3K107EE22
3K107EE27
3K107EE48
3K107EE49
3K107EE50
3K107FF15
5C094AA09
5C094BA29
5C094CA19
5C094DA07
5C094DB01
5C094ED03
5C094ED20
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA04
5C094HA08
5C094JA09
(57)【要約】
本出願は、表示パネル及び表示装置を開示し、表示パネルは、基板と、基板に位置する画素定義層と、遮光部とを含み、画素定義層は隔離部と、隔離部に取り囲まれて形成された、内部に発光ユニットが設けられた画素開口とを含みと、遮光部は、隔離部の基板から離れる側に位置し且つ画素開口へ延び、且つ遮光部が一部の発光ユニットの基板から離れる表面を遮光するように、遮光部の基板における正投影内と発光ユニットの基板における正投影は重ねる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に位置する画素定義層であって、隔離部と、前記隔離部に取り囲まれて形成された画素開口とを含む前記画素定義層と、
前記隔離部の前記基板から離れる側に順に積層して設けられる補助部と遮光部とを含む仕切柱と、を含み、
各々の前記画素開口は、内部に発光ユニットが設けられていて、
前記補助部の前記基板における正投影は、前記遮光部の前記基板における正投影内に位置する、
表示パネル。
【請求項2】
前記発光ユニットの前記基板から離れる側に位置する第1の電極をさらに含み、
前記補助部の材料は、導電材料を含み、且つ、少なくとも一部の隣接する2つの前記発光ユニットに対応する前記第1の電極は、前記補助部を介して互いに電気的に接続され、
前記第1の電極は、前記補助部に接触され、且つ少なくとも一部の前記補助部の前記画素開口に向かう内壁面を覆う、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
電源信号線をさらに含み、
前記補助部は、前記電源信号線に電気的に接続されていて、
前記補助部は、ストリップ状をなし、且つ前記補助部の端部は前記電源信号線に接続されている、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記補助部の前記基板における正投影面積は、前記隔離部の前記基板における正投影面積よりも小さい、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記遮光部の前記基板における正射影は、前記発光ユニットの前記基板における正射影を少なくとも部分的に覆う、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記発光ユニットは、基板から離れる方向に順に積層して設けられる正孔注入層、正孔輸送層、発光材料層、電子輸送層及び電子注入層を含み、前記正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び前記電子注入層は、いずれも前記補助部と間隔をあけて設けられる、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記正孔注入層、正孔輸送層、発光材料層、電子輸送層及び前記電子注入層の少なくとも2つにおいて、前記基板に近い方から隣接する前記補助部までの距離は、前記基板から遠い方から隣接する前記補助部までの距離よりも大きい、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
複数の前記発光ユニットの発光色は異なり、少なくとも2色の異なる前記発光ユニットに対応する前記第1の電極の厚さは異なる、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項9】
色が異なる前記発光ユニットは、赤色発光ユニット、緑色発光ユニット及び青色発光ユニットを含み、前記赤色発光ユニットに対応する前記第1の電極の厚さ及び前記青色発光ユニットに対応する前記第1の電極の厚さは、いずれも前記緑色発光ユニットに対応する前記第1の電極の厚さより大きい、
請求項8に記載の表示パネル。
【請求項10】
発光ユニットをパッケージするパッケージ層をさらに備え、
前記パッケージ層は第1の無機層を含み、
前記第1の無機層は、各発光ユニットの基板から離れる側に位置し、且つ前記仕切柱によって互いに独立して設けられる複数の独立パッケージ部に仕切られ、
色が異なる前記発光ユニットに対応する前記独立パッケージ部の厚さは異なる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記発光ユニットと前記独立パッケージ部との間に位置する調光部をさらに含み、
色が異なる前記発光ユニットに対応する前記調光部の厚さは異なる、
請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記発光ユニットと前記独立パッケージ部との間に位置する保護部をさらに含み、
色が異なる前記発光ユニットに対応する前記保護部の厚さは異なる、
請求項10に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記表示パネルは、パッケージ層の前記発光ユニットから離れる側に位置するカラーフィルム基板をさらに含み、
前記カラーフィルム基板は、バリア部と、バリア部に取り囲まれて形成されたフィルタ開口とを含み、
各フィルタ開口内にフィルタユニットが設けられ、
各フィルタユニットと各発光ユニットの基板における正投影は、少なくとも部分的に重なって設けられる、
請求項10に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記遮光部は、隔離部に向かう第1の表面と、隔離部から離れる第2の表面とを含み、
前記第2の表面の前記基板における正投影は、前記第1の表面の前記基板における正投影内に位置する、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記遮光部は、第1の表面と第2の表面とを接続する側面をさらに含み、前記側面は平面であり、
前記側面と前記第1の表面との間の角度は45°以下である、
請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記遮光部は、前記表示パネルの厚さ方向に沿った断面が台形である、
請求項14に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記仕切柱の少なくとも一部の前記基板における正投影は、単一又は複数の画素開口の前記基板における正投影を取り囲まれて設けられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記遮光部の材料は、反射材料または光吸収材料を含む、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項19】
複数の前記発光ユニットの発光色は同一であり、
前記発光ユニットは、前記表示パネルの光源として用いられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項20】
請求項1~19のいずれか1項に記載の表示パネルを含む、
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年10月31日に提出された名称「表示パネル及び表示装置」である中国特許出願の第202211350426.0号の優先権を要求し、当該出願の全ての内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、表示分野に関し、具体的に表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
液晶表示(Liquid Crystal Display、LCD)パネル、有機発光ダイオード表示(Organic Light Emitting Display、OLED)パネル、及び発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)デバイスを利用した表示パネルなどの平面表示パネルは、高画質、省電力、機体の薄型化及び応用範囲が広いなどの利点を有するため、携帯電話、テレビ、パーソナルデジタルアシスタント、デジタルカメラ、ノートパソコン、デスクトップコンピュータなどの各種消費電子製品に広く用いられ、表示装置における主な表示パネルとなってきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
OLEDパネルは、一般的に、複数の発光ユニットを含み、隣接する発光ユニットに混光のリスクがあり、表示パネルの表示効果に影響を与える。
【0005】
本出願の実施例は、表示パネルの表示効果を向上させるための表示パネル及び表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の第1の態様の実施例は、基板と、基板に位置した画素定義層であって、隔離部と隔離部によって取り囲まれて形成され且つ内部に発光ユニットが設けられた画素開口とを含む画素定義層と、補助部の基板から離れる側に順次積層して設けられた補助部と遮光部とを含む仕切柱であって、補助部の基板における正投影が遮光部の基板における正投影内に位置する仕切柱と、を備える表示パネルを提供する。
【0007】
本出願の第2の態様の実施例は、上記のいずれかの実施形態の表示パネルを含む表示装置を提供する。
【0008】
本出願の実施例に係る表示パネルにおいて、表示パネルは、基板と、基板に設けられた画素定義層、補助部及び遮光部とを含む。画素定義層は、隔離部と、隔離部に取り囲まれて形成される画素開口とを含み、画素開口は、表示パネルの発光又はカラー化表示を実現するための発光ユニットを収容する。仕切柱は補助部と遮光部を含み、補助部と遮光部は順に隔離部の基板から離れる側に設けられ、補助部を設置することにより遮光部と発光ユニットとの間の距離を増加させ、遮光部が発光ユニットの発光効率に与える影響を改善することができる。補助部の基板における正投影は、遮光部の基板における正投影内に位置し、即ち、遮光部のサイズが大きく、これにより、遮光部は、少なくとも一部の発光ユニットから発する大きい角度の光線を遮ることができ、当該発光ユニットから発する光線が隣接する他の発光ユニットに入る問題を改善し、さらに、隣接する2つの発光ユニットの間に混光しやすい問題を改善し、表示パネルの表示効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本出願の実施例に係る表示パネルの一部の層構造の上面模式図である。
【
図2】一つの実施例に係る
図1のA-A断面図である。
【
図3】本出願の実施例に係る表示パネルの一部の層構造の上面模式図である。
【
図4】本出願の別の実施例に係る表示パネルの一部の層構造の上面模式図である。
【
図5】別の実施例に係る
図1のA-A断面図である。
【
図7】本出願の実施例に係る表示パネルの製造過程における構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本出願の各態様の特徴及び例示的な実施例を詳細に説明し、本出願の目的、技術案及び利点をより明確に理解するために、以下、図面及び具体的な実施例を参照して本出願をさらに詳細に説明する。なお、本明細書で説明される特定の実施例は、本出願を説明するためのものに過ぎず、本出願を限定すると理解すべきではない。
【0011】
本出願の実施例は、表示パネル、表示装置及び表示パネルの製造方法を提供し、以下、図面を参照しながら表示パネル及び表示装置の各実施例を説明する。
【0012】
本出願の実施例は、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)表示パネルであってもよい表示パネルを提供する。
【0013】
図1及び
図2を参照すると、
図1は、本出願の実施例に係る表示パネルの一部の層構造の上面模式図である。
図2は、
図1のA-A断面図である。
【0014】
図1及び
図2に示すように、本出願の実施例に係る表示パネルは、基板100と、基板100に設けられた画素定義層200及び仕切柱300とを含む。画素定義層200は、基板100に位置し、画素定義層200は、隔離部210と、隔離部210に取り囲まれて形成された画素開口220とを含み、各画素開口220内に発光ユニット230が設けられて、仕切柱300は、隔離部210の基板100から離れる側に順に積層して設けられた補助部320と遮光部310とを含み、補助部320の基板100における正投影は、遮光部310の基板100における正投影内に位置する。
【0015】
本出願の実施例に係る表示パネルにおいて、表示パネルは、基板100と、基板100に設けられた画素定義層200及び仕切柱300とを含む。画素定義層200は、隔離部210と、隔離部210に取り囲まれて形成された画素開口220とを含み、画素開口220は発光ユニット230を収容するために用いられ、発光ユニット230は表示パネルの発光又はカラー化表示を実現するために用いられる。仕切柱300は補助部320と遮光部310を含み、補助部320と遮光部310は順に隔離部210の基板100から離れる側に設けられ、補助部320を設置することにより遮光部310と発光ユニット230との間の距離を増加させ、遮光部310が発光ユニット230の発光効率に与える影響を改善することができる。また、補助部320の基板100における正投影は、遮光部310の基板100における正投影内に位置し、即ち、遮光部310のサイズが大きいことにより、遮光部310は、少なくとも一部の発光ユニット230が発する大きい角度の光線を遮蔽することができ、当該発光ユニット230から発する光線が隣接する他の発光ユニット230に入る問題を改善し、さらに、隣接する2つの発光ユニット230の間に混光しやすい問題を改善し、表示パネルの表示効果を向上させることができる。
【0016】
また、補助部320を設けることにより、補助部320と遮光部310との合計高さが増加するとともに、遮光部310のサイズが補助部320よりも大きくなり、発光ユニット230のキャリア層が仕切柱300の近傍でより容易に破断を発生し、キャリア層が複数のサブセクションに破断することができ、キャリア層内での水や酸素の拡がりを改善し、キャリア層の歩留まりを向上させる。
【0017】
いくつかの他の実施例において、発光ユニット230のキャリア層は、一般的に、全面蒸着プロセスによって形成されるため、隣接する2つの発光ユニット230の間に全面蒸着されたフィルム層によって側方向の導通が発生する可能性があり、即ち、キャリアは隣接する2つの発光ユニット230の間を流れる可能性があり、それにより、表示する必要がない発光ユニット230は弱い光を発する。本実施例に係る補助部320の正投影面積は遮光部310の正投影面積よりも小さく、少なくとも一部の遮光部310は宙ブラに設けられる。従って、遮光部310を有した後に発光ユニット230を製造する場合、遮光部310は、発光ユニット230を製造する蒸着材料を遮蔽することができ、キャリア層を仕切柱300の箇所に切断させ、さらに、2つの発光ユニット230の間に側方向が導通する問題の発生を防止し、表示パネルの表示効果を向上させる。
【0018】
いくつかの選択可能な実施例では、引き続き
図2を参照し、補助部320の基板100における正投影面積は、隔離部210の基板100における正投影面積よりも小さい。
【0019】
これらの選択可能な実施例において、補助部320のサイズが隔離部210のサイズより小さく、それにより、補助部320が画素開口220を遮蔽しないようにし、隣接する補助部320の間に位置する第1の電極410が発光ユニット230をよりよく覆うことができる。
【0020】
選択可能的に、遮光部310の基板100における正投影境界と隔離部210の基板100における正投影境界との間の距離は10μm以下である。
【0021】
これらの選択可能な実施例において、遮光部310の基板100における正投影境界と隔離部210の基板100における正投影境界との間の距離が10μm以下である場合、遮光部310のサイズが大きすぎて発光ユニット230の出光効率に影響を与えることを改善することができるだけでなく、遮光部310のサイズが小さすぎて発光ユニット230からの大角度の光を遮蔽しにくいことを改善することもできる。
【0022】
補助部320の基板100における正投影面積が隔離部210の基板100における正投影面積より小さい場合、発光ユニット230の設置方式は様々であり、発光ユニット230は画素開口220内のみに位置してもよく、又は少なくとも一部の発光ユニット230は画素開口220内から隔離部210の基板100から離れる表面まで延伸して補助部320に囲まれて形成された空間内に位置してもよい。
【0023】
発光ユニット230が画素開口220内のみに位置する場合、遮光部310は、少なくとも一部の発光ユニット230を遮蔽するように、画素開口220が位置する領域まで延びてもよい。少なくとも一部の発光ユニット230が画素開口220内から隔離部210の基板100から離れる表面まで延びて補助部320に囲まれて形成された空間内に位置する場合、遮光部310は画素開口220が位置する領域まで延びてもよく、又は遮光部310は隔離部210に位置する発光ユニット230が位置する一部の領域までのみ延伸してもよく、前記遮光部310の前記基板100における正投影は少なくとも一部が前記発光ユニット230の前記基板100における正投影を覆い、つまり、遮光部310が発光ユニット230から発する大角度の光線を遮蔽できればよい。
【0024】
以上のように、遮光部310は、画素開口220が位置する領域に位置する発光ユニット230を遮蔽することができ、遮光部310の基板100における正投影のサイズは、隔離部210の基板100における正投影のサイズよりも大きく又は等しいであってもよい。あるいは、遮光部310は、基板100の表面から離れる隔離部210の部分に位置する発光ユニット230の部分を遮蔽する場合に、隔離部210の基板100における正投影のサイズは、遮光部310の基板100における正投影のサイズよりも大きく又は等しくてもよい。
【0025】
基板100の設置方式は様々であり、基板100は例えばアレイ基板であり、基板100は、下地層と、下地層に設けられた駆動回路とを含む。下地層は、リジッド下地層又はフレキシブル下地層であってもよい。選択可能的に、アレイ基板と画素定義層200との間に画素電極層がさらに設けられ、画素電極層は、アレイ状に分布して各発光ユニット230に対応する画素電極110を含み、画素電極110は、駆動回路に接続されて発光ユニット230を駆動して発光させる。
【0026】
画素定義層200の設置方式は様々であり、画素定義層200は透明な有機材料で製造することができる。例えば、画素定義層200の材質は、ヘキサメチルジシロキサン、エポキシ樹脂又はポリイミド(Polyimide、PI)であってもよく、他の光透過率が90%以上のシリコン系ゲル材料、又は光透過率がやや低く(80%より大きい)、抗折強度がやや高い他の有機ゲル材料であってもよく、これに対して、本実施例では限定されない。
【0027】
遮光部310の設置方式は様々であり、遮光の効果を達成するために、遮光部310の材料は、光反射材料又は光吸収材料を選択することができ、例えば、遮光部310の材料は、光反射材料を選択することができ、このように、遮光部310の材料は、金属などの光反射材料を含むことができ、これにより、遮光部310は、発光ユニット230から発する大きい角度の光線を遮蔽することができるだけでなく、これらの光線を発光ユニット230内に反射することもでき、発光ユニット230の発光効率を向上させ、さらに、表示パネルの表示効果を向上させる。あるいは、遮光部310の材料は、光吸収材料を含み、例えば、遮光部310の材料は、黒色絶縁光吸収材料を含み、これにより、遮光部310は、発光ユニット230から発する大角度の光を吸収することができ、さらに混光を改善し、表示パネルの表示効果を向上させる。
【0028】
いくつかの選択可能な実施例では、
図1及び
図2に示すように、表示パネルは、第1の電極410をさらに含み、第1の電極410は、発光ユニット230の基板100から離れる側に位置し、補助部320の材料は導電材料を含み、少なくとも一部の隣接する2つの発光ユニット230に対応する第1の電極410は補助部320を介して互いに電気的に接続される。
【0029】
これらの選択可能な実施例において、補助部320は導電性材料で製造され、複数の第1の電極410は補助部320を介して面電極に相互接続され、第1の電極410と画素電極110は協働して発光ユニット230を駆動して発光させることができる。
【0030】
選択可能的に、第1の電極410が補助部320を介して互いに接続されるため、第1の電極410は各発光ユニット230に対応して設けられてもよく、即ち、第1の電極410と発光ユニット230とは1対1で対応して設けられ、それにより、第1の電極410が補助部320と隔離部210とを跨ぐ必要がなく、単一の第1の電極410の面積が小さく、破断が発生しにくい。したがって、第1の電極410の厚さを薄く設定することができ、第1の電極410の光透過率を向上させ、発光ユニット230の光出射率を向上させ、さらに表示パネルの表示効果を向上させることができる。また、補助部320が導電性能を有し、補助部320が第1の電極410に接続されるため、第1の電極410の抵抗を低減することができ、第1の電極410の抵抗が大きすぎることによる表示パネルの表示ムラの問題を解決する。
【0031】
選択可能的に、第1の電極410は画素開口220内に位置し、又は第1の電極410は補助部320に囲まれて形成された空間内に位置する。
【0032】
いくつかの選択可能な実施例において、第1の電極410は、補助部320と接触して少なくとも一部の補助部320の画素開口220に向かう内壁面を覆い、これにより、第1の電極410と補助部320との接触面積を向上させ、第1の電極410と補助部との接続箇所の抵抗を低減し、第1の電極410と補助部320との間の電流の流量を向上させ、即ち、第1の電極410と補助部320との間に多くの電流の流れを受けることができ、抵抗が大きすぎ且つ電流の流量の不足による表示パネルの表示効果を改善する。
【0033】
第1の電極410は、一般的に、共通接地端電圧(ELVSS)信号線に接続されることで、第1の電極410を低レベル電位にさせる。第1の電極410と補助部320とが互いに接続される場合、第1の電極410は、補助部320を介してELVSS信号線に接続されてもよい。
【0034】
図2及び
図3を参照すると、
図3は、本出願の実施例に係る表示パネルの一部の層構造の上面図である。
【0035】
いくつかの選択可能な実施例では、
図2及び
図3に示すように、表示パネルは、電源信号線420をさらに含み、第1の電極410が補助部320を介して電源信号線420に電気的に接続されるために、補助部320が電源信号線420に電気的に接続される。電源信号線420は、上述のELVSS信号線であってもよい。
【0036】
補助部320の設置方式は様々であり、例えば、補助部320の基板100における正投影はストリップ状であり、且つ補助部320の端部は電源信号線420に接続される。あるいは、例えば、補助部320の基板100における正投影は格子状であり、複数の補助部320の端部がいずれも電源信号線420に接続されることで、補助部320と電源信号線420との接続面積を向上させる。
【0037】
選択可能的に、電源信号線420は環状を呈し、補助部320及び複数の第1の電極410を取り囲んで設けられ、例えば、電源信号線420は表示パネルの額縁領域に位置し、第1の電極410及び補助部320は表示パネルの表示領域に位置し、額縁領域は表示領域を取り囲んで設けられ、電源信号線420は額縁領域内で第1の電極410及び補助部320を取り囲んで設けられる。
【0038】
選択可能的に、
図3に示すように、補助部320は格子状であり、補助部320は第1の方向Xに沿って延びる第1の補助部321と第2の方向Yに沿って延びる第2の補助部322とを含み、複数の第1の補助部321は第2の方向Yに沿って並設され、各第1の補助部321の第1の方向Xにおける両端はいずれも電源信号線420に接続され、複数の第2の補助部322は第1の方向Xに沿って並設され、各第2の補助部322の第2の方向Yにおける両端がいずれも電源信号線420に接続されることで、補助部320と電源信号線420との接触面積をさらに向上させ、抵抗を低減し、補助部320と電源信号線420との間の電流の流れの面積を向上させる。
【0039】
選択可能的に、仕切柱300の少なくとも一部の基板100における正投影は、1つの画素開口220又は複数の画素開口220の基板100における正投影を取り囲んで設けられてもよい。例えば、前記仕切柱300の補助部320の基板100における正投影が1つの画素開口220又は複数の画素開口220の基板100における正投影を取り囲むように設けられてもよい。いくつかの実施例では、仕切柱300の全体の基板100における正投影が1つの画素開口220又は複数の画素開口220を取り囲むように設けられてもよい。
【0040】
選択可能的に、
図3に示すように、補助部320の基板100における正投影は、1つの画素開口220の基板100における正投影を取り囲んで設けられてもよく、又は、
図4に示すように、補助部320の基板100における正投影は、複数の画素開口220の基板100における正投影を取り囲んで設けられてもよい。補助部320の基板100における正投影が1つの画素開口220の基板100における正投影を取り囲んで設けられる場合、第1の電極410と発光ユニット230とは1対1で対応して設けられ、各発光ユニット230に対応する第1の電極410はいずれも補助部320に接続されることができる。補助部320の基板100における正投影が複数の画素開口220の基板100における正投影を取り囲んで設けられる場合、第1の電極410は複数の発光ユニット230に対応して設けられてもよく、複数の第1の電極410が補助部320によって互いに接続されることができればよい。
【0041】
隔離部210の基板100における正投影が遮光部310の基板100における正投影以上である場合、仕切柱300は、全体として単一の画素開口220又は複数の画素開口220の基板100における正投影を取り囲むように設けられてもよい。即ち、補助部320及び遮光部310の基板100における正投影は、いずれも単一の画素開口220又は複数の画素開口220の基板100における正投影を取り囲んで設けられ、それによって、遮光部310は、各発光ユニット230から発する大きい角度の光線を遮蔽することができる。
【0042】
いくつかの選択可能な実施例では、複数の発光ユニット230を組み合わせて繰り返しユニットを形成し、繰り返しユニットを順次配列して表示パネルの画素配列構造を形成し、遮光部310及び補助部320の基板100における正投影は、各繰り返しユニットに対応する画素開口の基板100における正投影を取り囲んで設けられる。
【0043】
これらの選択可能な実施例において、画素配列構造は、繰り返しユニットが順次繰り返して配列されて形成される。遮光部310及び補助部320は、各繰り返し単位に対応する画素開口を取り囲んで設けられ、隣接する2つの繰り返しユニットの間の混光を改善し、さらに表示パネルの表示効果を向上させることができる。
【0044】
他の実施例において、複数の発光ユニット230は組み合わせて表示ユニットを形成し、遮光部310及び補助部の基板100における正投影は、各表示ユニットに対応する画素開口の基板100における正投影を取り囲んで設けられる。表示ユニットは、例えば、白色光を発する表示ユニットである。これらの実施例において、複数の発光ユニット230を組み合わせて表示ユニットを形成し、例えば、赤色発光ユニット、緑色発光ユニット及び青色発光ユニットを組み合わせて白色光を発するための1つの表示ユニットを形成し、遮光部310は各表示ユニットに対応する画素開口を取り囲んで設けられることにより、遮光部310は隣接する2つの表示ユニットの間の混光を改善し、さらに表示パネルの表示効果を向上させることができる。
【0045】
選択可能的に、引き続き
図2を参照すると、表示パネルは、発光ユニット230を封止するためのパッケージ層700を含む。パッケージ層700は、発光ユニット230から離れる方向に順に設けられた第1の無機層71、有機層72及び第2の無機層73を含む。
【0046】
選択可能的に、第1の無機層71は、各発光ユニット230の基板100から離れる側に位置し、且つ仕切柱300によって互いに独立して設けられる複数の独立のパッケージ部に仕切られる。上記のように、補助部320のサイズが遮光部310のサイズよりも小さいことにより、パッケージ層の第1の無機層71が仕切柱300の箇所でより容易に破断し、複数の互いに独立した独立パッケージ部を形成し、各発光ユニットを独立してパッケージすることができ、水や酸素が各独立パッケージ部の間で拡がりは困難になり、隣接する独立パッケージ部の間の性能が影響を受けず、水や酸素が第1の無機層71内で広がる問題をより良く改善し、表示パネルのパッケージ性能を向上させる。
【0047】
選択可能的に、
図5に示すように、表示パネルは、発光ユニット230の基板100から離れる側に順に積層される調光層500及び保護層600をさらに含み、調光層500及び保護層600は、パッケージ層700と第1の電極410との間に位置する。
【0048】
調光層500は例えばCPL(cappling layer、光取り出し層)であってもよく、主に光導波路効果を低減し、デバイス全体の出光性能を向上させるために用いられ、保護層600はLiF(フッ化リチウム)材料で製造され、CPL層を保護する役割を果たす。
【0049】
選択可能的に、表示パネルの厚さ方向Zに沿って、色が異なる各発光ユニット230に対応する調光層500、保護層600及び第1の無機層71のうちの少なくとも1つの厚さが異なる。仕切柱300の存在により、各発光ユニット230の上のいくつかのフィルム層はいずれも仕切柱300によって互いに独立した部分に仕切られることができるため、各発光ユニット230上のいくつかのフィルム層の厚さはいずれも実際の必要に応じて調整することができ、例えば実際の必要に応じて、各発光ユニット230に対応する調光層500、保護層600及び第1の無機層71のいずれか1つのフィルム層の厚さを調整することができる。
【0050】
例えば、調光層500は調光部510を含み、調光部510は発光ユニット230と独立パッケージ部との間に位置し、複数の調光部510は仕切柱300により仕切られて互いに独立して設けられ、色が異なる発光ユニット230に対応する調光部510の厚さは異なる。発光ユニット230の色に応じて調光部510の厚みを調整することで、表示ムラの問題を改善することができる。選択可能的に、隣接する調光部510は、補助部320によって仕切られてもよい。
【0051】
選択可能的に、保護層600は、保護部610を含み、保護部610は、各発光ユニット230と独立パッケージ部との間に位置し、即ち、複数の保護部610は、仕切柱300により仕切られて互いに独立して設けられ、色が異なる発光ユニット230に対応する保護部610の厚さは異なり、発光ユニット230の色に応じて保護部610の厚さを調整することにより、表示ムラの問題を改善することができる。選択可能的に、隣接する保護部610は、補助部320によって仕切られてもよい。
【0052】
図1、
図5及び
図6を併せて参照すると、
図5は更に別の実施例に係る
図1のA-A部分の断面図であり、
図6は
図5のI部分の部分拡大構造模式図である。
【0053】
いくつかの選択可能な実施例では、
図1、
図5及び
図6に示すように、発光ユニット230は、基板100から離れる方向に順に積層して設けられる正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234及び電子注入層235を含み、正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234及び電子注入層235は、いずれも補助部320と間隔をあけて設けられる。
【0054】
これらの選択可能な実施例において、発光ユニット230における正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234及び電子注入層235は、いずれも補助部320と間隔をあけて設けられ、発光ユニット230におけるキャリアが補助部320を通して互いにクロストークする問題を改善し、隣接する2つの発光ユニット230が混光する問題をさらに改善することができる。
【0055】
選択可能的に、正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234及び電子注入層235のうち少なくとも隣接する2つにおいて、基板100に近い方から隣接する補助部320までの距離は、基板100から遠い方から隣接する補助部320までの距離よりも大きい。
【0056】
例えば、正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234及び電子注入層235から補助部320までの距離が徐々に小さくなる。
【0057】
正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234、電子注入層235と補助部320との電気的接続を避けるために、正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234、電子注入層235と補助部320との間の距離を大きくすることができ、即ち、第1の電極410と補助部320とが電気的に接続され、第1の電極410と補助部320との距離が最も近い。正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234、電子注入層235は、いずれも補助部320と一定の距離を有し、間隔がある。また、正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234、電子注入層235及び第1の電極410が積層の方式で覆われて設けられるため、各フィルム層から隣接する補助部320までの距離を制限することにより、上層のフィルム層を利用して下層のフィルム層に対する被覆遮断を実現することもでき、さらに側方から導通する可能性のある経路を切断し、表示効果を向上させる。
【0058】
選択可能的に、正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234、電子注入層235及び第1の電極410のうちの後の一方から隣接する補助部320までの距離は、先の一方から補助部320までの距離以下であってもよく、例えば、正孔輸送層232から隣接する補助部320までの距離は、正孔注入層231から隣接する補助部320までの距離に等しくてもよく、正孔注入層231から隣接する補助部320までの距離より小さくてもよく、特に限定されない。
【0059】
図7を参照すると、上記のフィルム層積層構造を実現するために、具体的には、各フィルム層の蒸着時の蒸着角αを調整することにより蒸着材料のカバー範囲を調整し、さらに正孔注入層231、正孔輸送層232、発光材料層233、電子輸送層234、電子注入層235及び第1の電極410から隣接する補助部までの距離を制御することができる。
【0060】
いくつかの選択可能な実施例では、各発光ユニット230の発光色が異なり、発光ユニット230は、表示パネルのカラー化表示を実現するために用いられ、色が異なる各発光ユニット230に対応する第1の電極410の厚さは異なる。発光ユニット230に対応する第1の電極410は、該発光ユニット230の基板100から離れる側に位置する第1の電極410である。
【0061】
本出願の実施例に係る各第1の電極410は仕切柱300によって離間して単独に設けられているため、第1の電極410のフィルム層は単独に製造することができ、即ち、各第1の電極410の厚さはいずれも実際の必要に応じて調整することができる。第1の電極410の厚さを調整することにより、発光ユニット230の単色効率及び輝度減衰の変化傾向を調整することができるため、色が異なる各発光ユニット230の第1の電極410の厚さを適切に調整して、各発光ユニット230の出光効果を変更することができ、さらに表示パネルの視認の色ずれを改善し、表示効果を向上させる。
【0062】
選択可能的に、色が異なる発光ユニット230は、赤色発光ユニット、緑色発光ユニット及び青色発光ユニットを含み、赤色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さ及び青色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さは、いずれも緑色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さより大きい。
【0063】
赤色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さを相対的に大きくすると、赤色発光ユニットの出光効率を効果的に増大させることができ、青色発光ユニットは発光材料層233に用いられる材料に制限され、使用寿命が相対的に短く、青色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さを相対的に大きくすると、青色発光ユニットの使用寿命を効果的に増大させることができる。赤色発光ユニット、緑色発光ユニット及び青色発光ユニットが発する赤色光、緑色光及び青色光が互いに混合して白色光を形成し、形成された白色光における緑色光の占める割合が最大であり、緑色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さを赤色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さ及び青色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さより小さく設定することにより、側面視の緑色光の輝度減衰幅を減少させ、白色光の輝度を確保することができる。
【0064】
選択可能的に、赤色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さは110オングストローム~180オングストロームであり、青色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さは110オングストローム~180オングストロームであり、緑色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さは80オングストローム~150オングストロームである。具体的には、赤色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さは、125オングストロームを採用することができ、青色発光ユニットに対応する第1の電極410の厚さは、130オングストロームであり、上記の異なる陰極の厚さを設定することにより、表示パネルの単色効率、輝度減衰、視認の色ずれに対する最適化を実現することができる。
【0065】
いくつかの選択可能な実施例では、引き続き
図6を参照し、遮光部310は、隔離部210に向かう第1の面311と、隔離部210から離れる第2の面312とを含み、第2の面312の基板100における正投影は、第1の面311の基板100における正投影内に位置する。選択可能的に、第1の表面311のエッジは、第2の表面312の隣接する画素開口220に向かう側に位置する。
【0066】
これらの選択可能的な実施例において、第2の表面312の基板100における正投影は、基板100における第1の表面311の正投影内に位置するため、第1の表面311と第2の表面312とを接続する側面313は、傾斜して設けられることができ、発光ユニット230の蒸着過程において、傾斜して設けられる側面313は、余分な蒸着材料を担持する。従来技術に比べて、側面313が傾斜して設けられることは、側面313が厚さ方向Zに沿って垂直に延びることに対して、蒸着材料が垂直側面313に蓄積されすぎて下方の発光ユニット230に落下することを避けて、発光ユニット230に異物が形成されることを避け、表示パネルの製造歩留まりを向上させることができる。
【0067】
選択可能的に、上記のように、遮光部310は、第1の面311と第2の面312とを接続する側面313をさらに含み、側面313は平面であり、且つ画素開口220に近接する方向に沿って、側面313は第1の面311に近接するように傾斜して設けられる。側面313は平面であり、製造しやすい一方で、より多くの蒸着材料を担持することができる。
【0068】
選択可能的に、側面313と第1の表面311との間の夾角は45°以下である。
【0069】
側面313と第1の表面311との夾角が小さいほど、側面313の勾配が緩やかになり、側面313に担持された蒸着材料が落下しにくくなり、表示パネルの製造歩留まりをよりよく向上させることができる。したがって、側面313と第1の表面311との間の角度が45°以下である場合、側面313に多くの蒸着材料を担持することができ、且つ蒸着材料が側面313から発光ユニット230に落下しにくく、表示パネルの製造歩留まりをよりよく向上させることができる。
【0070】
選択可能的に、表示パネルの厚さ方向Zに沿って、遮光部310の横断面は台形であり、側面313は台形の脚である。選択可能的に、厚さ方向Zに沿って、遮光部310の横断面は等脚台形である。遮光部310によるその両側に位置する画素開口220の遮蔽効果が一致する傾向にあり、表示パネルの異なる位置の表示効果がより均一になる。
【0071】
上記のように、表示パネルは、発光ユニット230をパッケージするためのパッケージ層700を含み、引き続き
図2を参照すると、パッケージ層700の発光ユニット230から離れる側にカラーフィルム基板800が設けられてもよく、カラーフィルム基板800は、バリア部810と、バリア部810に取り囲まれて形成されたフィルタ開口820とを含み、各フィルタ開口820内にフィルタユニット830が設けられ、各フィルタユニット830及び各発光ユニット230の基板100における正投影は、少なくとも部分的に重なって設けられる。
【0072】
これらの選択可能な実施例において、表示パネル内にカラーフィルム基板800を設けることにより、カラーフィルム基板800のフィルタユニット830を利用して迷光をフィルタリングし、表示パネルの表示効果を向上させることができる。また、表示パネル内にカラーフィルム基板800が設けられる場合、偏光板を設ける必要がなく、表示パネルの構造を簡略化することができる。
【0073】
選択可能的に、引き続き
図2を参照すると、表示パネルは、タッチ層900をさらに含み、タッチ層900は、カラーフィルム基板800とパッケージ層700との間に位置する。
【0074】
このように、発光ユニット230は、表示パネルのカラー化表示を実現するために用いられてもよい。
【0075】
他の実施例において、複数の発光ユニット230の発光色は同じであり、発光ユニット230は表示パネルの光源として用いられる。例えば、発光ユニット230には、量子ドット材料ユニットがさらに設けられ、量子ドット材料ユニットは、表示パネルのカラー化表示を実現するように、発光ユニット230から発せられた光を所定の色の光に変換する。この場合、発光ユニット230は有機発光ダイオードであってもよく、又は発光ユニット230はマイクロ発光ダイオードであってもよい。
【0076】
本出願の第2の態様の実施例は、上記いずれかの第1の態様の実施例の表示パネルを含む表示装置をさらに提供する。本出願の第2の態様の実施例に係る表示装置は、上記第1の態様のいずれか1つの実施例の表示パネルを含むため、本出願の第2の態様の実施例に係る表示装置は、上記第1の態様のいずれか1つの実施例の表示パネルが有する有益な効果を有し、ここでは説明を省略する。
【0077】
本出願の実施例に係る表示装置は、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDAと略称する)、タブレットコンピュータ、電子書籍、テレビ、ゲート、スマート固定電話、コンソールなどの表示機能を有する機器を含むが、これらに限定されない。
【0078】
本出願の上記の実施例によれば、これらの実施例はすべての詳細を詳細に説明するものではなく、この発明の具体的な実施例のみを制限するものではない。以上の説明から、多くの修正及び変更が可能であることは明らかである。本明細書においてこれらの実施例を選択して具体的に説明するのは、本出願の原理及び実際の応用をよりよく解釈するためであり、当業者が本出願をより良く利用し、本出願に基づいて修正して使用できるようにするためである。本出願は、特許請求の範囲の全範囲と均等物によってのみ制限される。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に位置する画素定義層であって、隔離部と、前記隔離部に取り囲まれて形成された画素開口とを含む前記画素定義層と、
前記隔離部の前記基板から離れる側に順に積層して設けられる補助部と遮光部とを含む仕切柱と、を含み、
各々の前記画素開口は、内部に発光ユニットが設けられていて、
前記補助部の前記基板における正投影は、前記遮光部の前記基板における正投影内に位置する、
表示パネル。
【請求項2】
前記発光ユニットの前記基板から離れる側に位置する第1の電極をさらに含み、
前記補助部の材料は、導電材料を含み、且つ、少なくとも一部の隣接する2つの前記発光ユニットに対応する前記第1の電極は、前記補助部を介して互いに電気的に接続され、
前記第1の電極は、前記補助部に接触され、且つ少なくとも一部の前記補助部の前記画素開口に向かう内壁面を覆う、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
電源信号線をさらに含み、
前記補助部は、前記電源信号線に電気的に接続されていて、
前記補助部は、ストリップ状をなし、且つ前記補助部の端部は前記電源信号線に接続され
、
または、前記補助部の前記基板における正投影面積は、前記隔離部の前記基板における正投影面積よりも小さく、
または、前記遮光部の前記基板における正射影は、前記発光ユニットの前記基板における正射影を少なくとも部分的に覆う、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記発光ユニットは、基板から離れる方向に順に積層して設けられる正孔注入層、正孔輸送層、発光材料層、電子輸送層及び電子注入層を含み、前記正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び前記電子注入層は、いずれも前記補助部と間隔をあけて設けられ
、
前記正孔注入層、正孔輸送層、発光材料層、電子輸送層及び前記電子注入層の少なくとも2つにおいて、前記基板に近い方から隣接する前記補助部までの距離は、前記基板から遠い方から隣接する前記補助部までの距離よりも大きい、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項5】
複数の前記発光ユニットの発光色は異なり、少なくとも2色の異なる前記発光ユニットに対応する前記第1の電極の厚さは異な
り、
色が異なる前記発光ユニットは、赤色発光ユニット、緑色発光ユニット及び青色発光ユニットを含み、前記赤色発光ユニットに対応する前記第1の電極の厚さ及び前記青色発光ユニットに対応する前記第1の電極の厚さは、いずれも前記緑色発光ユニットに対応する前記第1の電極の厚さより大きい、
請求項2に記載の表示パネル。
【請求項6】
発光ユニットをパッケージするパッケージ層をさらに備え、
前記パッケージ層は第1の無機層を含み、
前記第1の無機層は、各発光ユニットの基板から離れる側に位置し、且つ前記仕切柱によって互いに独立して設けられる複数の独立パッケージ部に仕切られ、
色が異なる前記発光ユニットに対応する前記独立パッケージ部の厚さは異なる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記発光ユニットと前記独立パッケージ部との間に位置する調光部をさらに含み、
色が異なる前記発光ユニットに対応する前記調光部の厚さは異なる、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記発光ユニットと前記独立パッケージ部との間に位置する保護部をさらに含み、
色が異なる前記発光ユニットに対応する前記保護部の厚さは異なる、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記表示パネルは、パッケージ層の前記発光ユニットから離れる側に位置するカラーフィルム基板をさらに含み、
前記カラーフィルム基板は、バリア部と、バリア部に取り囲まれて形成されたフィルタ開口とを含み、
各フィルタ開口内にフィルタユニットが設けられ、
各フィルタユニットと各発光ユニットの基板における正投影は、少なくとも部分的に重なって設けられる、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記遮光部は、隔離部に向かう第1の表面と、隔離部から離れる第2の表面とを含み、
前記第2の表面の前記基板における正投影は、前記第1の表面の前記基板における正投影内に位置する、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記遮光部は、第1の表面と第2の表面とを接続する側面をさらに含み、前記側面は平面であり、
前記側面と前記第1の表面との間の角度は45°以下であ
り、
または、前記遮光部は、前記表示パネルの厚さ方向に沿った断面が台形である、
請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記仕切柱の少なくとも一部の前記基板における正投影は、単一又は複数の画素開口の前記基板における正投影を取り囲まれて設けられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
複数の前記発光ユニットの発光色は同一であり、
前記発光ユニットは、前記表示パネルの光源として用いられる、
請求項1に記載の表示パネル。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本出願の第1の態様の実施例は、基板と、基板に位置する画素定義層であって、隔離部と、隔離部に取り囲まれて形成された画素開口とを含む画素定義層と、隔離部の基板から離れる側に順に積層して設けられる補助部と遮光部とを含む仕切柱と、を含み、各々の画素開口は、内部に発光ユニットが設けられていて、補助部の基板における正投影は、遮光部の基板における正投影内に位置する、表示パネルを提供する。
【国際調査報告】