(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-06
(54)【発明の名称】両面インダクションレンジシステム
(51)【国際特許分類】
A47J 37/06 20060101AFI20241129BHJP
【FI】
A47J37/06 306
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533314
(86)(22)【出願日】2022-06-07
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 KR2022007965
(87)【国際公開番号】W WO2023106521
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0176245
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520457546
【氏名又は名称】ピースワールド カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PEACEWORLD.CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】76,Hanam-daero,Hanam-si Gyeonggi-do 13026,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、ミョン オク
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン ウ
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA03
4B040AA08
4B040AB09
4B040AC04
4B040AD02
4B040AE04
4B040CA05
4B040EB03
4B040LA04
4B040NA02
(57)【要約】
【要約】本体部;前記本体部にヒンジ回動可能に結合され、第1内側面を通じて磁場を誘導してインダクション用両面パンの一側面を加熱させる第1インダクションユニット;前記本体部にヒンジ回動可能に結合され、第2内側面を通じて磁場を誘導して前記両面パンの他側面を加熱させる第2インダクションユニット;前記本体部の内部に収納され、前記両面パンから調理中に排出される水分と油を回収する油回収筒;および、前記第1インダクションユニットおよび前記第2インダクションユニットとそれぞれ電気的に連結される単一の制御部;を含む両面インダクションレンジシステムを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部;
前記本体部にヒンジ回動可能に結合され、第1内側面を通じて磁場を誘導してインダクション用両面パンの一側面を加熱させる第1インダクションユニット;
前記本体部にヒンジ回動可能に結合され、第2内側面を通じて磁場を誘導して前記両面パンの他側面を加熱させる第2インダクションユニット;
前記本体部の内部に収納され、前記両面パンから調理中に排出される水分と油を回収する油回収筒;および、
前記第1インダクションユニットおよび前記第2インダクションユニットとそれぞれ電気的に連結される単一の制御部;を含む
ことを特徴とする両面インダクションレンジシステム。
【請求項2】
前記第1インダクションユニットがヒンジ回動によって鉛直上方を向きながら前記第1内側面が地面に垂直に配置されると、前記第2インダクションユニットは前記第2内側面が前記第1内側面と互いに対向するように配置されて、
前記第1インダクションユニットと前記第2インダクションユニットの間には前記両面パンが収容される加熱溝部が形成される
請求項1に記載の両面インダクションレンジシステム。
【請求項3】
前記第1インダクションユニットがヒンジ回動によって前記第1内側面が鉛直上方を向くように水平に配置されると、
前記第2インダクションユニットは前記第1内側面と前記第2内側面の間の角度が30度~90度となるように配置される
請求項1に記載の両面インダクションレンジシステム。
【請求項4】
前記第1内側面および前記第2内側面は磁場透過板を含む
請求項1に記載の両面インダクションレンジシステム。
【請求項5】
前記第1内側面と前記第2内側面の間の離隔距離は前記両面パンの一側面と他側面の間の距離より大きい
請求項2に記載の両面インダクションレンジシステム。
【請求項6】
前記両面パンには調理対象物から発生する水分と油が収容される油収容部が形成され、
前記本体部の上面には、
前記油収容部が挿入される直線状開口と、前記両面パンが前記本体部に安定的に据え置かれるようにする曲線据置面がそれぞれ形成される
請求項1に記載の両面インダクションレンジシステム。
【請求項7】
前記油回収筒はスライディング方式で前記本体部で引き入れ・引き出される
請求項1に記載の両面インダクションレンジシステム。
【請求項8】
前記第1インダクションユニットおよび前記第2インダクションユニットのうち少なくともいずれか一つには前記両面パンの温度を測定する温度センサ部が配置される
請求項1に記載の両面インダクションレンジシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインダクションレンジに関し、さらに詳細には下部パンおよび下部パンとパッキングされる上部パンからなる両面パンの両面を同時に加熱できる両面インダクションレンジシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食の調理のための加熱装置として、電子レンジ、ガスレンジ、オーブンなどが使われてきた。しかし、室内空気の汚染問題、室内温度の上昇問題などの理由で、最近インダクションレンジ(Induction range)の使用が増加している。インダクションレンジは誘導加熱方式を採択した加熱調理器具であって、高いエネルギー効率と安定性の側面で大きな長所を有する。また、インダクションレンジは酸素の消耗がなく、廃ガスの排出がないという長所を有する。一方、インダクションレンジは磁場が及ぼす範囲が比較的狭いため、インダクションレンジそのものの上板の真上に専用の容器を載せておいて使うことになる。
【0003】
最近、新型コロナウイルス感染症の余波で家庭で飲食を調理する場合が増加した。しかし、単面のフライパンなどを利用して魚や肉類などを焼く場合、その過程でにおいや煙がひどく発生する。これに対し、下部パンと上部パンがヒンジ回動によって開閉され、閉まった状態で密閉結合される両面パンが開発された。そして、インダクションレンジの大衆的な普及によりインダクション用両面パンが開発されて流通中にある。
【0004】
しかし、インダクションレンジの場合、磁場を利用した誘導加熱方式を有するところ、インダクションレンジを多様な方式で配置することができる。したがって、インダクション用両面パンを使う場合、両面パンの両面を同時に加熱して調理時間を短縮できるインダクションレンジに対する開発が必要である。また、インダクション用両面パンを使う場合、調理対象物に応じて加熱強度、加熱時間など調理条件を予め保存して調理を均一にすることができるインダクションレンジの開発が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は前記のような問題点を解決するために案出されたもので、インダクション用両面パンの両面を同時に加熱して調理時間を短縮させることができる両面インダクションレンジシステムを提供しようとする。
また、調理対象物に応じてインダクション用両面パンの配置方向を調節できる両面インダクションレンジシステムを提供しようとする。
また、インダクション用両面パンから排出される水分と油を回収して事後維持および管理が容易な両面インダクションレンジシステムを提供しようとする。
また、調理対象物に応じて均一な調理が可能であるように、各調理対象物に応じたレシピを提供して加熱強度などを自動制御できる両面インダクションレンジシステムを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例は前記のような課題を解決するために、本体部;前記本体部にヒンジ回動可能に結合され、第1内側面を通じて磁場を誘導してインダクション用両面パンの一側面を加熱させる第1インダクションユニット;前記本体部にヒンジ回動可能に結合され、第2内側面を通じて磁場を誘導して前記両面パンの他側面を加熱させる第2インダクションユニット;前記本体部の内部に収納され、前記両面パンから調理中に排出される水分と油を回収する油回収筒;および前記第1インダクションユニットおよび前記第2インダクションユニットとそれぞれ電気的に連結される単一の制御部;を含む両面インダクションレンジシステムを提供する。
【0007】
前記第1インダクションユニットがヒンジ回動によって鉛直上方を向きながら前記第1内側面が地面に垂直に配置されると、前記第2インダクションユニットは前記第2内側面が前記第1内側面と互いに対向するように配置されて、前記第1インダクションユニットと前記第2インダクションユニットの間には前記両面パンが収容される加熱溝部が形成されることが好ましい。
【0008】
前記第1インダクションユニットがヒンジ回動によって前記第1内側面が鉛直上方を向くように水平に配置されると、前記第2インダクションユニットは前記第1内側面と前記第2内側面の間の角度が30度~90度以内となるように配置されることが好ましい。
【0009】
前記第1内側面および前記第2内側面は磁場透過板を含むことが好ましい。
【0010】
前記第1内側面と前記第2内側面の間の離隔距離は前記両面パンの一側面と他側面の間の距離より大きいことが好ましい。
【0011】
前記両面パンには調理対象物から発生する水分と油が収容される油収容部が形成され、
【0012】
前記本体部の上面には、前記油収容部が挿入される直線状開口と、前記両面パンが前記本体部に安定的に据え置かれるようにする曲線据置面がそれぞれ形成されることが好ましい。
【0013】
前記油回収筒はスライディング方式で前記本体部で引き入れ・引き出されることが好ましい。
【0014】
前記第1インダクションユニットおよび前記第2インダクションユニットのうち少なくともいずれか一つには前記両面パンの温度を測定する温度センサ部が配置されることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
以上で詳察したような本発明の課題解決手段によると、次のような事項を含む多様な効果を期待することができる。ただし、本発明は下記のような効果をすべて発揮してこそ成立するものではない。
本発明の一実施例に係る両面インダクションレンジシステムは、インダクション用両面パンの両面を同時に加熱して調理時間を短縮させることができる。
また、調理対象物に応じてインダクション用両面パンを垂直方向または水平方向に調節することができる。
また、インダクション用両面パンから排出される水分と油を回収するため、事後維持および管理が容易となり得る。
また、調理対象物に応じて均一な調理が可能であるように、各調理対象物に応じたレシピを提供してインダクションレンジの加熱強度などを自動制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施例に係る両面インダクションレンジシステムの使用状態を示す斜視図である。
【
図4】
図2の両面パンで水分と油が油回収筒に回収される過程を示す断面図である。
【
図5】
図1の両面インダクションレンジシステムで両面パンが除去された状態の斜視図である。
【
図6】本発明の他の実施例に係る両面インダクションレンジシステムの使用状態を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の構成および効果を十分に理解するために、添付した図面を参照して本開示の好ましい実施例を説明する。しかし、本開示は以下で開示される実施例に限定されるものではなく、種々の形態で具現され得、多様な変更を加えることができる。以下、本発明を説明するにおいて関連した公知の機能について、この分野の技術者に自明な事項であって、本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するのに使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われ得る。例えば、本開示の権利範囲を逸脱することなく第1構成要素は第2構成要素と命名され得、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名され得る。
本出願で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しない。
本出願で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本開示の実施例で使われる用語は異なって定義されない限り、該当技術分野で通常の知識を有する者に通常的に知られている意味で解釈され得る。
【0018】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る両面インダクションレンジシステムの使用状態を示す斜視図であり、
図2は
図1の正面図であり、
図3は
図2の側面図であり、
図4は
図2の両面パンから水分と油が油回収筒に回収される過程を示す断面図であり、
図5は
図1の両面インダクションレンジシステムで両面パンが除去された状態の斜視図である。
【0019】
図1~
図5を参照すると、本発明の一実施例に係る両面インダクションレンジシステムは本体部1000、第1インダクションユニット100、第2インダクションユニット200、油回収筒300、制御部(図示されず)等を含むことができる。ここで、本発明の一実施例はエネルギー効率性が優秀なインダクション用両面パン2000を含むことができる。両面パン2000は例えば、下部パンと、下部パンに対応する形状で下部パンに対して回動可能に結合される上部パンと、下部パンおよび上部パンにそれぞれ設置される取っ手部などを含むことができる。そして、下部パンと上部パンの外側面それぞれには両面インダクションレンジの誘導加熱による熱が伝達され得るようにIH板(Induction Heating Plate)がさらに形成されている。
【0020】
また、両面パン2000で下部パンおよび上部パンの内側面は調理対象物が収容され得るように凹んでいる形状を有する。そして、上部パンは調理のための加熱過程で熱気が漏れないように蓋の役割をする。また、特にひっくり返すことが難しい魚などの調理対象物を調理する時、両面パン2000を180度回して上部パンが下側に位置するようにすれば、上部パンを通じて調理対象物の上面を直接加熱することができる。
【0021】
また、上部パンが下部パンと密閉結合された状態で両面パン2000を加熱すれば、その内部の調理対象物から水分、油、油蒸気などが発生することになる。これは、両面パン2000の内部の圧力を増加させる。したがって、下部パンの端部には例えば、下部パンの内部および外部の間を連通させる排出孔が形成され得る。その結果、水分、油、油蒸気などは排出孔を通じて両面パン2000の外側に排出され得る。
【0022】
また、一実施例に係る両面パン2000には調理対象物から発生する水分と油が収容される油収容部2100が形成され得る。両面パン2000でヒンジ回動は下部パンと上部パンのヒンジ結合によってなされる。そして、ヒンジ回動は使用者が取っ手部を利用して両面パン2000を開閉する時に発生する。一実施例に係る油収容部2100はヒンジ結合される位置付近に形成され得る。
【0023】
本体部1000は一実施例に係る両面インダクションレンジが地面に安定的に配置されるように形成される。本体部1000は例えば、合成樹脂材質の本体ケース1050を含むことができる。本体ケース1050は曲面などを含む外観の形状で形成され得る。
【0024】
一方、本体部1000には各種電気および電子素子が実装される印刷回路基板、第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200とそれぞれ電気的に連結される単一の制御部(図示されず)等を含むことができる。すなわち、一実施例はただ1つの制御部(図示されず)を利用して第1インダクションユニット100と第2インダクションユニット200を同時に制御することができる。ここで、制御部(図示されず)は第1インダクションユニット100と第2インダクションユニット200に対する加熱強度、加熱時間などを制御することができる。
【0025】
また、制御部(図示されず)はモード切換部(図示されず)をさらに含むことができる。この時、モード切換部は第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200を待機モードから加熱モードに切り替えることができる。電源ボタンを加圧して、両面インダクションレンジがOnになると、第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200はオフモードから待機モードに切り替えられ得る。この時、第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200には加熱のための電力が供給されないので、両面パン2000を加熱させることはできない。一方、本体部1000は待機モードから加熱モードに切り替えるために両面パン2000が両面インダクションレンジに据え置かれたかどうかをチェックする近接センサ部(図示されず)をさらに含むことができる。その結果、近接センサ部を通じて両面パン2000が両面インダクションレンジに据え置かれたという信号が制御部(図示されず)に受信されると、両面インダクションレンジは待機モードからようやく加熱モードに切り替えられ得る。
【0026】
また、本体部1000は入力部1400、表示部1500、レシピメモリ部(図示されず)等を含むことができる。一方、制御部(図示されず)は入力部1400、表示部1500、レシピメモリ部などと電気的に連結され得る。まず、入力部1400は本体部1000の前面にタッチ式またはボタン式で形成され得る。例えば、使用者は電源ボタンに対する押圧動作で両面インダクションレンジの電源をOn/Offにすることができる。また、使用者はUp/Downボタンに対する押圧動作で第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200の加熱強度、加熱時間などを調節することができる。また、表示部1500は本体部1000の前面に配置されて両面インダクションレンジの動作状態などを使用者に視覚的に知らせることができる。
【0027】
また、レシピメモリ部は調理対象物に応じて調理条件、調理シーケンスなどを異にする複数個のレシピモードを保存することができる。レシピメモリ部は外部サーバーと有線または無線で通信するように構成される。その結果、レシピメモリ部は例えば、季節に応じてレシピモードを周期的にアップデートさせることができる。一方、制御部(図示されず)は使用者によって選択されるレシピモードに応じて第1インダクションユニット100と第2インダクションユニット200に対する加熱強度、加熱時間などを制御することができる。
【0028】
一方、本体部1000の上面には直線状開口1100、曲線据置面1200がそれぞれ形成され得る。直線状開口1100は両面パン2000の油収容部2100が挿入され得るようにする。ここで、直線状開口1100は本体部1000の上面に一定の幅と一定の長さを有する矩形状に形成される。そして、曲線据置面1200は両面パン2000が本体部1000に安定的に据え置かれるようにする。これを通じて、両面パン2000の内部で調理中に発生する水分と油は重力によって下側に流れ落ちて排出孔を通じて油収容部2100に移動することになる。
【0029】
本体部1000は油回収筒300を含むことができる。油回収筒300は本体部1000の内部に収納され、両面パン2000から調理中に排出される水分と油を回収することができる。このような、油回収筒300は特に、直線状開口1100の鉛直下側に配置され得る。したがって、油収容部2100に移動した水分と油は重力によって油収容部2100から垂直落下して油回収筒300に回収され得る。このために、油回収筒300は上面が開口されて油収容部2100から落下する水分と油を収容し、これを貯蔵する容器を含むことができる。
【0030】
油回収筒300はスライディング方式で本体部1000から引き入れ・引き出され得る。また、一実施例に係る容器の底面は油回収筒300の前面方向に傾斜するように形成され得る。その結果、油回収筒300の前面部は後面部に比べて水分と油をさらに深く貯蔵させることができる。これは、使用者が油回収筒300の引き入れ・引き出し、または油回収筒300の洗浄をより容易とさせる。
【0031】
また、本体部1000の上面には過熱感知部1300が形成され得る。過熱感知部1300は曲線据置面1200に一部露出するように形成され得る。その結果、過熱感知部1300は曲線据置面1300に据え置かれる両面パン2000の上面の温度を直接測定することができる。過熱感知部1300は両面パン2000の温度値が予め設定される過熱上限値を超過するかどうかをモニタリングすることができる。過熱感知部1300を通じて測定される温度値が過熱上限値を超過すれば、第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200に供給される電源が遮断されて加熱モードが解除され得る。その結果、一実施例に係る両面インダクションレンジは過熱による火災などの安全事故を効果的に防止することができる。
【0032】
第1インダクションユニット100は本体部1000にヒンジ回動可能に結合され、第1内側面110を通じて磁場を誘導してインダクション用両面パン2000の一側面を加熱させる。第1インダクションユニット100は磁場を利用して両面パン2000の一側面に熱を誘導させる間接的方式で両面パン2000内の調理対象物に対する一側面を加熱することができる。この時、加熱方向はm1である。ここで、第1インダクションユニット100の第1内側面110は両面パン2000の一側面の大きさ(面積)をすべて含む大きさ(面積)で形成されることが好ましい。その結果、第1インダクションユニット100は両面パン2000の一側面を全体的にまんべんなく加熱させることができる。すなわち、一実施例に係る第1インダクションユニット100は両面パン2000の一側面を面対面方式で全面的に加熱させることができる。
【0033】
このために、第1インダクションユニット100は円形コイル120、コイルベース部130、インダクションユニットケース150等を含むことができる。ここで、円形コイルはコイルベース部に複数回同心の形態で巻き取られ、少なくとも一つ以上の段を有するように形成され得る。一方、ケースは円形コイルが巻き取られたコイルベース部を収容する。一実施例に係る第1インダクションユニット100は円形コイルを通じての通常の誘導加熱方式であってすでに公知の技術であるため、以下では具体的な説明は省略する。
【0034】
また、第1インダクションユニット100は全体的にプレート状を有する。また、第1インダクションユニット100は本体部1000のうち、特に本体部1000の上部にヒンジ結合されて予め設定される角度範囲以内で回動可能である。
【0035】
第2インダクションユニット200は本体部1000にヒンジ回動可能に結合され、第2内側面210を通じて磁場を誘導して両面パン2000の他側面を加熱させる。すなわち、第2インダクションユニット200は磁場を利用して両面パン2000の他側面に熱を誘導させる間接的方式で両面パン2000内の調理対象物に対する他側面を加熱することができる。この時、加熱方向はm2である。ここで、第2インダクションユニット200の第2内側面210は両面パン2000の他側面の大きさ(面積)をすべて含む大きさ(面積)で形成されることが好ましい。その結果、第2インダクションユニット200は両面パン2000の他側面を全体的にまんべんなく加熱させることができる。すなわち、一実施例に係る第2インダクションユニット200は両面パン2000の他側面を面対面方式で全面的に加熱させることができる。
【0036】
一方、一実施例に係る第1インダクションユニット100と第2インダクションユニット200は互いに対称となる形状、大きさ、仕様などを有する。すなわち、第1インダクションユニット100と第2インダクションユニット200は一対で構成される。その結果、第2インダクションユニット200も第1インダクションユニット100と同様に円形コイル220、コイルベース部230、インダクションユニットケース250等を含むことができる。以下、円形コイルなどに対する説明はすでに詳述したところ、以下では具体的な説明は省略する。また、一実施例に係る第2インダクションユニット200は第1インダクションユニット100と同様に通常の誘導加熱方式を有するところ、以下では具体的な説明は省略する。
【0037】
また、第2インダクションユニット200も第1インダクションユニット100と同様にプレート状を有する。また、第2インダクションユニット200も本体部1000のうち、特に本体部1000の上部にヒンジ結合されて予め設定される角度範囲以内で回動可能である。
【0038】
一実施例に係る第1内側面110および第2内側面210は磁場透過板pを含むことができる。したがって、第1インダクションユニット100で発生する磁場は磁場透過板pを透過することができる。磁場透過板pは、具体的には大理石、木、ガラスなどの非磁性体グループから選択されるいずれか一つの材質で形成され得る。ここで、磁場透過板pの外側面は平坦な平面で形成され、予め設定された範囲内の厚さを有することが好ましい。この時、磁場透過板pはその材質により厚さ範囲が変更され得る。
【0039】
一実施例により、第1インダクションユニット100がヒンジ回動によって鉛直上方をむきながら第1内側面110が地面に垂直に配置されると、第2インダクションユニット200は第2内側面210が第1内側面110と互いに対向するように配置され得る。この時、第1インダクションユニット100と第2インダクションユニット200の間には両面パン2000が収容される加熱溝部hhが形成され得る。
【0040】
また、このとき、第1内側面110と第2内側面210の間の離隔距離dは両面パン2000の一側面と他側面の間の距離より大きいことが好ましい。すなわち、第1内側面110は両面パン2000の一側面と予め設定される隙間を置いて対向配置される。また、第2内側面210は両面パン2000の他側面と予め設定される隙間を置いて対向配置される。
【0041】
また、このとき、両面パン2000は油収容部2100が直線状開口1100に挿入され、曲線据置面1200に安定的に据え置かれた状態で加熱溝部hhに収容される。すなわち、両面パン2000は地面と垂直に鉛直上方に加熱溝部hhに配置され得る。その結果、第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200は両面パン2000の両側面を同時に効果的に加熱させることができる。
【0042】
図6は、本発明の他の実施例に係る両面インダクションレンジシステムの使用状態を示す図面である。
図6を参照すると、第1インダクションユニット100がヒンジ回動によって第1内側面110が鉛直上方を向くように水平に配置されると、第2インダクションユニット200は第1内側面110と第2内側面210の間の角度aが30度~90度以内となるように配置され得る。
【0043】
第1インダクションユニット100は水平状態でストッパーなどによって安定的に固定され得る。第1インダクションユニット100が水平に配置されると、第1内側面110の上面に両面パン2000の一側面例えば、下部パンが配置されるように両面パン2000を配置させることができる。ここで、両面パン2000は油収容部2100が本体部1000の上面に形成される直線状開口1100の上側空間に位置するように配置させることが好ましい。
【0044】
この状態で、第2インダクションユニット200は第2内側面210が第1インダクションユニット100を向くように所定角度だけヒンジ回動され得る。これは、レシピモードにより調理対象物が主に底面を通じて調理され、上面には微熱を提供すれば十分な場合を想定したものである。
【0045】
また、第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200のうち少なくともいずれか一つには両面パン2000の温度を測定する温度センサ部tsが配置され得る。温度センサ部tsは両面パン2000の温度をリアルタイム測定することができる。温度センサ部tsは調理対象物がレシピモードに符合する調理温度で調理され得るようにする。一方、温度センサ部tsを通じて測定される温度は表示部1500を通じて表示され、使用者はこれを観察することができる。また、制御部(図示されず)は温度センサ部tsを通じて入力される温度に基づいて第1インダクションユニット100および第2インダクションユニット200の加熱強度、加熱時間などを制御することができる。
【0046】
以上では本発明の好ましい実施例を例示的に説明したが、本発明の範囲はこのような特定実施例にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範疇内で適切に変更可能なものである。
【国際調査報告】