(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-06
(54)【発明の名称】オーバ・ザ・トップ(OTT)コールルーティングに動的に適合するためのシステム、方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/00 20180101AFI20241129BHJP
H04W 28/02 20090101ALI20241129BHJP
H04L 41/0894 20220101ALI20241129BHJP
【FI】
H04W76/00
H04W28/02
H04L41/0894
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533315
(86)(22)【出願日】2022-02-11
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 US2022016071
(87)【国際公開番号】W WO2023107143
(87)【国際公開日】2023-06-15
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319010088
【氏名又は名称】楽天モバイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【氏名又は名称】永岡 重幸
(74)【代理人】
【識別番号】100188879
【氏名又は名称】渡邉 未央子
(72)【発明者】
【氏名】ブンケータラーバン,クリシュナン
(72)【発明者】
【氏名】竹下 紘
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE16
(57)【要約】
モバイルネットワークにおけるオーバ・ザ・トップ(OTT)コールのためのポリシーを設定するための方法が提供される。方法は、モバイルネットワークのセルがモバイルネットワークの少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有するかどうかを決定することと、セルが少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されるかどうかに基づいてセルにおいてOTTコールをルーティングするためのベアラポリシーを決定することを含む。決定されたベアラポリシーは、セルにおけるOTTコールがインターネットアクセスポイント名(APN)に接続するための専用ベアラ又はデフォルトベアラ上でルーティングされるべきかどうかを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルネットワークにおけるオーバ・ザ・トップ(OTT)コールのためのポリシーを設定するための方法であって、
前記モバイルネットワークのセルが前記モバイルネットワークの少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有するかどうか決定することと、
前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されるかどうかに基づいて、前記セルにおいてOTTコールをルーティングするためのベアラポリシーを決定することと、
を含み、
前記決定されたベアラポリシーは、前記セル内の前記OTTコールがインターネットアクセスポイント名(APN)に接続するための専用ベアラ又はデフォルトベアラ上でルーティングされるべきかどうかを示す、
方法。
【請求項2】
前記ベアラポリシーを決定することは、
前記セルが任意のローミングパートナーの隣接セルを有さないと決定することに基づいて、前記ベアラポリシーとして、前記インターネットAPNに接続するための前記専用ベアラ上でOTTコールをルーティングするための第1のベアラポリシーを決定することと、
前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有すると決定することに基づいて、前記ベアラポリシーとして、前記インターネットAPNに接続するための前記デフォルトベアラ上で前記OTTコールをルーティングするための第2のベアラポリシーを決定することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ベアラポリシーを決定することは、
OTTコールのためのホームオペレータポリシーを取得することと、
前記OTTコールが前記インターネットAPNに接続するための前記専用ベアラ上でルーティングされるべきであることを示す前記取得されたホームオペレータポリシーに基づいて、及び前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されることに基づいて、
前記セルのための専用ベアラの状態を取得することと、
前記専用ベアラが前記セルにおいてOTTコールをルーティングするために有効にされることを示す前記取得された状態に基づいて、前記セルにおいて前記OTTコールをルーティングするために前記専用ベアラの状態を無効にされるように変更するべく制御することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ベアラポリシーを決定することは、
前記OTTコールが前記インターネットAPNに接続するための前記専用ベアラ上でルーティングされるべきであることを示す前記取得されたホームオペレータポリシーに基づいて、及び前記セルが任意のローミングパートナーの隣接セルを有さないと決定されることに基づいて、
前記セルのための前記専用ベアラの状態を取得することと、
前記専用ベアラが前記セルにおいてOTTコールをルーティングするために有効にされないことを示す前記取得された状態に基づいて、前記セルにおいて前記OTTコールをルーティングするために前記専用ベアラの状態を有効にされるように変更するべく制御することと、
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ベアラポリシーを決定することは、
前記OTTコールが前記インターネットAPNに接続するための前記デフォルトベアラ上でルーティングされるべきであることを示す前記取得されたホームオペレータポリシーに基づいて、前記セルにおける前記OTTコールのための前記ベアラポリシーが前記ホームオペレータポリシーと同じであると決定すること、
を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ベアラポリシーを決定することは、
前記OTTコールが前記インターネットAPNに接続するための前記デフォルトベアラ上でルーティングされるべきであることを示す前記取得されたホームオペレータポリシーに基づいて、前記セルにおける前記OTTコールのための前記ベアラポリシーが前記ホームオペレータポリシーと同じであると決定すること、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記ホームオペレータポリシーを取得することは、確立されるべきサービス品質(QoS)クラスインジケータ(QCI)を決定するポリシー及び課金ルール機能(PCRF)から、OTTアプリケーションに対応するアプリケーションサーバ及び前記QCIに対応する対応するリンクされたベアラからRXトリガを受信する際に、前記ホームオペレータポリシーを取得することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記モバイルネットワークの複数のセルのそれぞれに関して、任意のローミングパートナーの任意の隣接セルが存在するかどうかを示す情報を記憶することを更に含み、
前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有するかどうかを決定することは、前記記憶された情報に基づいて、前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有するかどうかを決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記記憶された情報を所定の時間間隔で更新することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
モバイルネットワークにおけるオーバ・ザ・トップ(OTT)コールのためのポリシーを設定するためのシステムであって、
命令を記憶するメモリと、
前記命令を実行して、
前記モバイルネットワークのセルが前記モバイルネットワークの少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有するかどうか決定し、
前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されるかどうかに基づいて前記セルにおいてOTTコールをルーティングするためのベアラポリシーを決定する、
ように構成されるプロセッサと、
を備え、
前記決定されたベアラポリシーは、前記セルにおける前記OTTコールがインターネットアクセスポイント名(APN)に接続するための専用ベアラ又はデフォルトベアラ上でルーティングされるべきかどうかを示す、
システム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記命令を実行して、
前記セルが任意のローミングパートナーの隣接セルを有さないと決定することに基づいて、前記ベアラポリシーとして、前記インターネットAPNに接続するための前記専用ベアラ上でOTTコールをルーティングするための第1のベアラポリシーを決定し、
前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有すると決定することに基づいて、前記ベアラポリシーとして、前記インターネットAPNに接続するための前記デフォルトベアラ上で前記OTTコールをルーティングするための第2のベアラポリシーを決定する、
ことによって前記ベアラポリシーを決定するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記命令を実行して、
OTTコールのためのホームオペレータポリシーを取得し、
前記OTTコールが前記インターネットAPNに接続するための前記専用ベアラ上でルーティングされるべきであることを示す前記取得されたホームオペレータポリシーに基づいて、及び前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されることに基づいて、
前記セルのための専用ベアラの状態を取得し、
前記専用ベアラが前記セルにおいてOTTコールをルーティングするために有効にされることを示す前記取得された状態に基づいて、前記セルにおいて前記OTTコールをルーティングするために前記専用ベアラの状態を無効にされるように変更するべく制御する、
ことによって前記ベアラポリシーを決定するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記命令を実行して、更に、
前記OTTコールが前記インターネットAPNに接続するための前記専用ベアラ上でルーティングされるべきであることを示す前記取得されたホームオペレータポリシーに基づいて、及び前記セルが任意のローミングパートナーの隣接セルを有さないと決定されることに基づいて、
前記セルのための前記専用ベアラの状態を取得し、
前記専用ベアラが前記セルにおいてOTTコールをルーティングするために有効にされないことを示す前記取得された状態に基づいて、前記セルにおいて前記OTTコールをルーティングするために前記専用ベアラの状態を有効にされるように変更するべく制御する、
ことによって前記ベアラポリシーを決定するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記命令を実行して、更に、
前記OTTコールが前記インターネットAPNに接続するための前記デフォルトベアラ上でルーティングされるべきであることを示す前記取得されたホームオペレータポリシーに基づいて、前記セルにおける前記OTTコールのための前記ベアラポリシーが前記ホームオペレータポリシーと同じであると決定する、
ことによって前記ベアラポリシーを決定するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記命令を実行して、
前記OTTコールが前記インターネットAPNに接続するための前記デフォルトベアラ上でルーティングされるべきであることを示す前記取得されたホームオペレータポリシーに基づいて、前記セルにおける前記OTTコールのための前記ベアラポリシーが前記ホームオペレータポリシーと同じであると決定する、
ことによって前記ベアラポリシーを決定するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記命令を実行して、確立されるべきサービス品質(QoS)クラスインジケータ(QCI)を決定するポリシー及び課金ルール機能(PCRF)から、OTTアプリケーションに対応するアプリケーションサーバ及び前記QCIに対応する対応するリンクされたベアラからRXトリガを受信する際に、前記ホームオペレータポリシーを取得する、ことによって前記ホームオペレータポリシーを取得するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記命令を実行して、
前記モバイルネットワークの複数のセルのそれぞれに関して、任意のローミングパートナーの任意の隣接セルが存在するかどうかを示す情報を記憶するように更に構成され、
前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有するかどうかを決定することは、前記記憶された情報に基づいて、前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有するかどうかを決定することを含む、
請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記プロセッサは、前記命令を実行して、所定の時間間隔で前記記憶された情報を更新するように更に構成される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
モバイルネットワークにおけるオーバ・ザ・トップ(OTT)コールのためのポリシーを設定するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、1つ以上のプロセッサに接続されるとともに、命令を記憶するように構成され、前記命令は、実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記モバイルネットワークのセルが前記モバイルネットワークの少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有するかどうか決定させ、
前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されるかどうかに基づいて前記セルにおいてOTTコールをルーティングするためのベアラポリシーを決定させ、
前記決定されたベアラポリシーは、前記セルにおける前記OTTコールがインターネットアクセスポイント名(APN)に接続するための専用ベアラ又はデフォルトベアラ上でルーティングされるべきかどうかを示す、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記命令は、実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記セルが任意のローミングパートナーの隣接セルを有さないと決定することに基づいて、前記ベアラポリシーとして、前記インターネットAPNに接続するための前記専用ベアラ上でOTTコールをルーティングするための第1のベアラポリシーを決定し、
前記セルが前記少なくとも1つのローミングパートナーの前記少なくとも1つの隣接セルを有すると決定することに基づいて、前記ベアラポリシーとして、前記インターネットAPNに接続するための前記デフォルトベアラ上で前記OTTコールをルーティングするための第2のベアラポリシーを決定する、
ことによって前記ベアラポリシーを決定させる、請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、オーバ・ザ・トップ(OTT)コールルーティングのためのローミング相互運用性に関する。
【背景技術】
【0002】
ローミングパートナーは、ベアラが対応するパケットデータネットワーク(PDN)に応じてベアラを許可又は拒否するための特定のポリシーを有する。ローミングオペレータのポリシーのうちの1つは、デフォルトベアラとは別に、インターネットアクセスポイント名(APN)における任意のベアラを拒否することであり得る。したがって、ホームオペレータの非デフォルトインターネットAPNベアラ(例えば、専用インターネットAPNベアラ)上でルーティングされた既存のセッション(例えば、オーバ・ザ・トップ(OTT)アプリケーションコール又はセッション)は、ホームオペレータのタッチポイント又はセルからローミングオペレータタッチポイント又はセルに移行する(又はハンドオーバする)ときに問題を有する場合がある。具体的には、ローミングオペレータは、専用ベアラを拒否し、コールミュート及びセッション切断のような問題をもたらし得る。その結果、ホームオペレータとローミングオペレータとの間を移動している間、ユーザの知覚は悪くなる。
【発明の概要】
【0003】
1つ以上の例示的な実施形態は、ベアラを動的に適合させてローミングタッチポイントとの相互作用を強化するとともにホームとローミングオペレータタッチポイントとの間の移行中にオーバ・ザ・トップ(OTT)アプリケーションの音声品質を強化するためのシステム及び方法を提供する。
【0004】
本開示の一態様によれば、モバイルネットワークにおけるOTTコールのためのポリシーを設定するための方法が提供される。方法は、モバイルネットワークのセルがモバイルネットワークの少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有するかどうかを決定することと、セルが少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されるかどうかに基づいてセルにおいてOTTコールをルーティングするためのベアラポリシーを決定することを含んでもよい。決定されたベアラポリシーは、セルにおけるOTTコールがインターネットアクセスポイント名(APN)に接続するための専用ベアラ又はデフォルトベアラ上でルーティングされるべきかどうかを示すことができる。
【0005】
本開示の一態様によれば、モバイルネットワークにおけるOTTコールのためのポリシーを設定するためのシステムが提供される。システムは、命令を記憶するメモリと、命令を実行して、モバイルネットワークのセルがモバイルネットワークの少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有するかどうかを決定し、セルが少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されるかどうかに基づいてセルにおいてOTTコールをルーティングするためのベアラポリシーを決定するように構成されるプロセッサとを含み得る。決定されたベアラポリシーは、セルにおけるOTTコールがインターネットAPNに接続するための専用ベアラ又はデフォルトベアラ上でルーティングされるべきかどうかを示すことができる。
【0006】
本開示の一態様によれば、モバイルネットワークにおけるOTTコールのためのポリシーを設定するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。記憶媒体は、1つ以上のプロセッサに接続されてもよく、命令を記憶するように構成されてもよく、命令は、実行されるときに、1つ以上のプロセッサに、モバイルネットワークのセルがモバイルネットワークの少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有するかどうかを決定させるとともに、セルが少なくとも1つのローミングパートナーの少なくとも1つの隣接セルを有すると決定されるかどうかに基づいてセルにおいてOTTコールをルーティングするためのベアラポリシーを決定させる。決定されたベアラポリシーは、セルにおけるOTTコールがインターネットAPNに接続するための専用ベアラ又はデフォルトベアラ上でルーティングされるべきかどうかを示すことができる。
【0007】
更なる態様を、以下の説明に部分的に記載し、部分的には、説明から明らかになるか、又は本開示の提示した実施形態の実施によって習得され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の実施形態の上記及び他の態様、特徴、並びに態様は、添付図面と併せて以下の説明から明らかになるであろう。
【0009】
【
図1】一実施形態に係るシステムのデバイスの図である。
【
図2】一実施形態に係る
図1のデバイスの構成要素の図である。
【
図4】一実施形態に係るオーバ・ザ・トップ(OTT)コールルーティングの方法のフローチャートである。
【
図5】一実施形態に係る、OTTコールのためのローミング相互運用性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付図面を参照する。様々図面における同じ参照番号は、同じ又は類似の要素を特定し得る。
【0011】
図1は、一実施形態に係るシステムの図である。
図1は、ユーザデバイス110と、サーバデバイス120と、ネットワーク130とを含む。ユーザデバイス110及びサーバデバイス120は、有線接続、無線接続、又は有線接続と無線接続との組み合わせを介して相互接続することができる。
【0012】
ユーザデバイス110は、コンピューティングデバイス(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、スマートスピーカ、サーバデバイスなど)、携帯電話(例えば、スマートフォン、無線電話など)、カメラデバイス、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートグラス又はスマートウォッチ)、又は同様のデバイスを含むことができる。
【0013】
サーバデバイス120は1つ以上のデバイスを含み得る。例えば、サーバデバイス120は、サーバデバイス、コンピュータデバイスなどであってもよい。
【0014】
ネットワーク130は、1つ以上の有線及び/又は無線ネットワークを含んでもよい。例えば、ネットワーク130としては、セルラーネットワーク(例えば、第5世代(5G)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、第3世代(3G)ネットワーク、符号分割多元接続(CDMA)ネットワークなど)、公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、電話ネットワーク(例えば、公衆交換電話網(PSTN))、プライベートネットワーク、アドホックネットワーク、イントラネット、インターネット、光ファイバベースのネットワークなど、及び/又はこれら若しくは他のタイプのネットワークの組み合わせを挙げることができる。
【0015】
図1に示されるデバイス及びネットワークの数及び配置は、一例として提供される。実際には、追加のデバイス及び/又はネットワーク、少ないデバイス及び/又はネットワーク、様々なデバイス及び/又はネットワーク、或いは
図1に示すものとは異なる配置のデバイス及び/又はネットワークが存在してもよい。更に、
図1に示した2つ以上のデバイスは、単一のデバイス内に実装されてもよく、又は
図1に示した単一のデバイスは、複数の分散型デバイスとして実装されてもよい。これに加えて又は代えて、デバイスのセット(例えば、1つ以上のデバイス)は、デバイスの別のセットによって実行されるものとして説明する1つ以上の機能を実行してもよい。
【0016】
図2は、一実施形態に係る
図1の1つ以上のデバイスの構成要素の図である。デバイス200は、ユーザデバイス110及び/又はサーバデバイス120に対応することができる。
【0017】
図2に示すように、デバイス200は、バス210と、プロセッサ220と、メモリ230と、記憶コンポーネント240と、入力コンポーネント250と、出力コンポーネント260と、通信インタフェース270と、を含み得る。
【0018】
バス210は、デバイス200の構成要素間の通信を可能にする構成要素を含み得る。プロセッサ220は、ハードウェア、ファームウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実施することができる。プロセッサ220は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、加速処理ユニット(APU)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は別のタイプの処理コンポーネントであってもよい。プロセス220は、機能を実行するようにプログラムすることができる1つ以上のプロセッサを含むことができる。
【0019】
メモリ230は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、並びに/或いはプロセッサ220が使用するための情報及び/又は命令を記憶する別のタイプの動的又は静的記憶デバイス(例えば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、及び/又は光メモリ)を含み得る。
【0020】
記憶コンポーネント240は、デバイス200の動作及び使用に関連する情報及び/又はソフトウェアを記憶することができる。例えば、記憶コンポーネント240は、対応するドライブと共に、ハードディスク(例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び/又はソリッドステートディスク)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、カートリッジ、磁気テープ、及び/又は別のタイプの非一時的コンピュータ可読媒体を含んでもよい。
【0021】
入力コンポーネント250は、デバイス200がユーザ入力(例えば、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ、及び/又はマイクロフォン)などを介して情報を受信できるようにする構成要素を含んでもよい。入力コンポーネント250は、情報(例えば、全地球測位システム(GPS)コンポーネント、加速度計、ジャイロスコープ、及び/又はアクチュエータ)を感知するためのセンサを含んでもよい。
【0022】
出力コンポーネント260は、デバイス200(例えば、ディスプレイ、スピーカ、及び/又は1つ以上の発光ダイオード(LED))からの出力情報を提供する構成要素を含んでもよい。
【0023】
通信インタフェース270は、デバイス200が有線接続、無線接続、又は有線接続と無線接続との組み合わせなどを介して、他のデバイスと通信できるようにするトランシーバのような構成要素(例えば、トランシーバ及び/又は別個の受信機及び送信機)を含んでもよい。通信インタフェース270は、デバイス200が別のデバイスから情報を受信する及び/又は別のデバイスに情報を提供できるようにし得る。例えば、通信インタフェース270は、イーサネットインタフェース、光インタフェース、同軸インタフェース、赤外線インタフェース、無線周波数(RF)インタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース、Wi-Fiインタフェース、セルラーネットワークインタフェースなどを含んでもよい。
【0024】
デバイス200は、本明細書に記載した1つ以上のプロセスを実施し得る。デバイス200は、メモリ230及び/又は記憶コンポーネント240などの非一時的コンピュータ可読媒体によって記憶されたソフトウェア命令を実行するプロセッサ220に基づいて動作を実行し得る。コンピュータ可読媒体は、本明細書では非一時的メモリデバイスとして規定される。メモリデバイスは、単一の物理記憶デバイス内のメモリ空間、又は複数の物理記憶デバイスにわたるメモリ空間を含む。
【0025】
ソフトウェア命令は、別のコンピュータ可読媒体から、又は通信インタフェース270を介して別のデバイスから、メモリ230及び/又は記憶コンポーネント240に読み込まれてもよい。実行されると、メモリ230及び/又は記憶コンポーネント240に記憶されたソフトウェア命令により、プロセッサ220は、本明細書に記載の1つ以上のプロセスを実行し得る。
【0026】
これに加えて又は代えて、ハードワイヤード回路をソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて使用して、本明細書に記載の1つ以上のプロセスを実施してもよい。したがって、本明細書に記載の実施形態は、ハードウェア回路とソフトウェアとの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0027】
ホームオペレータでは、OTTセッションが、ホームオペレータ(例えば、
図1のサーバ120などのホームオペレータのサーバ又はホームオペレータによってアクセス可能なサーバ)によって規定されたポリシーに従って、ユーザ機器(UE)又は端末(例えば、
図1のデバイス110)によって確立されてもよく、コールは、ポリシーに応じて、インターネットAPNに乗っている任意の専用又はデフォルトベアラ上でルーティングされてもよい。したがって、例えば、インターネットAPN上で確立されたデフォルトベアラ以外の任意のベアラを拒否するために、ホームオペレータポリシーに従って専用ベアラ上でルーティングされたそのようなコール又はセッションは、ローミングオペレータコア(例えば、モビリティ管理エンティティ(MME))上のポリシーに起因して、アクティブセッション中のローミングオペレータへのハンドオーバ中にドロップされ得る。
【0028】
ドロップされたコール及びセッションを防止するために、システムは、1つ以上のローミングタッチポイントを有するサイト(例えば、セル)と、隣接テーブルからの非ローミングタッチポイントのみを有するサイトとを決定し得る(例えば、隣接セルを決定する、及び隣接セルがローミングパートナーであるかどうかを決定する)。システムは、非ローミングタッチポイント上にある間、ホームオペレータのポリシーに従ってコールを動的にルーティングすることができる。システムは、ローミングタッチポイントを含むと決定されたホームPLMNのサイトで、インターネットAPN上のデフォルトベアラへコールを再ルーティングし得る。システムは、ローミングタッチポイントを有するホームオペレータのサイトからインターネットAPN上で確立されたデフォルトベアラ上のローミングオペレータのサイトにOTTセッションをハンドオーバすることができる。また、システムは、ローミングパートナーエリアから発信されたOTTコールのトリガ抑制を開始することもできる。
【0029】
図3は、一実施形態に係るネットワークの図である。ネットワークは、ホームオペレータ302及びローミングパートナー304を含み得る。ホームオペレータ302は、対応するホームオペレータ非ローミングエリア306及びホームオペレータローミング境界308を有することができる。ホームオペレータ非ローミングエリア306(すなわち、例えば、ホームオペレータ302の外部ノード又はサーバ120で維持及び更新された情報、又はホームオペレータによってアクセス可能な情報に従って、ローミングタッチポイントを有していないと決定されたエリア)において、ホームオペレータ302は、デフォルトベアラ(インターネットAPN)310及び専用ベアラ(インターネットAPN)312で動作してもよい。ホームオペレータローミング境界308では、ホームオペレータ302は、デフォルトベアラ310を用いて動作し得る。ローミングパートナー304は、デフォルトベアラ(インターネットAPN)314を用いて動作し得る。ローミングパートナー304は、ホームオペレータローミングボーダー308に近接して配置されたエリア316を含むことができる。
図3に示すネットワークにおけるOTTコールルーティングのためのシステム及び方法を以下に説明する。
【0030】
図4は、一実施形態に係るOTTコールルーティングの方法のフローチャートである。動作402において、システム(例えば、ホームオペレータによってアクセス可能な外部ノード又はサーバ120)は、ホームオペレータノードタイプを決定する。例えば、外部ノード又はサーバ120は、ホームオペレータサイトの既存の隣接テーブルから、現在のサイト(すなわち、運用402,404に準じてポリシーを決定しようとしているホームオペレータサイト)の少なくとも1つの隣接セルがローミングPLMNに属するかどうかを決定し得る。ローミングPLMNに属する少なくとも1つの隣接セルに基づいて、システム(例えば、サーバ120)は、そのサイトがローミングタッチポイントを有すると決定することができ、それに応じてそのサイトを分類することができる(例えば、「ローミングタッチポイントを有する」として)。現在のサイト又はセルの隣接セルのいずれもローミングPLMNに属していないとシステムが決定した場合、システムは、そのサイト又はセルがローミングタッチポイントを有していないと決定し、それに応じてそのサイトを分類することができる(例えば、「ローミングタッチポイントを有していない」として)。システムは、定期的に、所定の時間間隔で、決定を実行する要求などに応答して、ホームオペレータノードタイプを決定することができる(例えば、オペレータによって設定されるように)。
【0031】
動作404において、システムは、現在のサイトのOTTコールのホームオペレータポリシー(例えば、ベアラポリシー)を決定する。OTTコールのためのオペレータのポリシーは、確立されるべきサービス品質(QoS)クラスインジケータ(QCI)(例えば、専用又はデフォルト)を決定するポリシー及び課金ルール機能(PCRF)から、OTTアプリケーションに対応するアプリケーションサーバ及び同じQCIが確立されるべき対応するリンクされたベアラからのRXトリガの受信に基づいて取得されてもよい。例えば、動作は、QCI6~QCI9のデフォルトベアラ上の対応するシグナリングを有しながら、QCI1~QCI4の専用ベアラ上のOTT媒体を有すると決定することができる。この例では、QCI5は、IPマルチメディアサブシステム(IMS)PDNのデフォルトベアラであり、ボイスオーバロングタームエボリューション(VoLTE)セッションに使用されるので、リストの一部ではない。
【0032】
動作406において、システムは、OTTコールルーティング動作(behavior)挙動を決定する。動作406において、システムは、OTTコールが専用ベアラ上でルーティングされるべきかデフォルトベアラ上でルーティングされるべきかを決定することができる。例えば、ホームオペレータノードタイプがローミングタッチポイントを有すると決定され(すなわち、「ローミングタッチポイントを有する」と決定され)、OTTコールのホームオペレータポリシーが専用ベアラ上のOTT媒体に対応し(例えば、インターネットAPN)、OTTコールルーティング動作がデフォルトベアラ上のシグナリングである場合、システムは、OTTコールのホームオペレータポリシーからOTT媒体に対応する専用ベアラ詳細を受信することができる(例えば、QCI3/QCI4)。システムは、ホームオペレータポリシーに対応する専用ベアラに対応する無線アクセスネットワーク(RAN)内のアクティブ化状態を受信することができる。セルにおいてOTTコールをルーティングするために専用ベアラが有効にされることをアクティブ化状態が示す場合、システムは、RAN上でアクティブ化状態を有効から無効に更新することができる。セルにおいてOTTコールをルーティングするために専用ベアラが無効にされることをアクティブ化状態が示す場合、システムは、更なるアクションが必要ではないと決定することができる。
【0033】
一方、現在のサイト又はセルのホームオペレータノードタイプがローミングタッチポイントを有さないと決定され(例えば、「ローミングタッチポイントを有していない」 と決定され)、OTTコールのホームオペレータポリシーが専用ベアラ上のOTTメディアに対応し(例えば、インターネットAPN)、OTTコールルーティング動作がデフォルトベアラ上のシグナリングである場合、システムは、OTTコールのホームオペレータポリシーからOTTメディアに対応する専用ベアラ詳細を受信することができる。システムは、ホームオペレータポリシーに対応する専用ベアラに対応するRAN内のアクティブ化状態を受信することができる。セルにおいてOTTコールをルーティングするために専用ベアラが無効にされることをアクティブ化状態が示す場合、システムは、RAN上でアクティブ化状態を無効から有効に更新することができる。セルにおいてOTTコールをルーティングするために専用ベアラが有効にされることをアクティブ化状態が示す場合、システムは、更なるアクションが必要ではないと決定することができる。
【0034】
更なる例では、ホームオペレータノードタイプがローミングタッチポイントを有するか、又はローミングタッチポイントを有さないと決定され、OTTコールのホームオペレータポリシーがデフォルトベアラ上のOTTメディア(例えば、インターネットAPN)に対応し、OTTコールルーティング動作がデフォルトベアラ上のシグナリングである場合、システムは、OTTコールのホームオペレータポリシーがデフォルトベアラ上のOTTメディアであるため、更なるアクションは必要ないと決定することができる。
【0035】
ポリシー変更の前に、システムは、セルにおけるアクティブなコールと、ユーザがホームオペレータとローミングオペレータとの間にいるアクティブなコールとを決定し得る。ポリシー変更後、システムは、ポリシー変更時にセル上のアクティブなコールのために既存のポリシーを使用することができ、ユーザがホームオペレータとローミングオペレータとの間にいるアクティブなコールに関して新しいポリシーを使用することができる。その後のコールの場合、システムは新しいポリシーを使用することができる。
【0036】
動作408において、システムは、ホームオペレータとローミングタッチポイントとの間のハンドオーバを実行することができる。例えば、システムは、動作406の後に、「ローミングタッチポイントを有する」として分類されるホームオペレータノードからローミングパートナーにOTTセッションをハンドオーバすることができる。
【0037】
動作410において、システムは、ローミングパートナーエリアから発信されたOTTコールを抑制するためのRXトリガを生成する。ローミングパートナーエリア又はホームネットワークエリアで発信された新しい通話の場合、OTTのアプリケーションサーバは、ホームオペレータのPCRFに向けてEXトリガを開始することができる。しかしながら、これは、インターネットAPN上で専用ベアラをアクティブ化するようにポリシーが設定されていないローミングオペレータ上での障害を引き起こし、コール障害をもたらし得る。これを回避するために、PCRFは、RXトリガ内のモバイルキャリアコード(MCC)/モバイルネットワークコード(MNC)がホームPLMNに対応するかどうかを決定し得る。RXトリガにおけるMCC/MNCがホームPLMNに対応する場合、システムは、専用ベアラ確立を進めることができる。RXトリガにおけるMCC/MNCがホームPLMNに対応していない場合(例えば、コールがローミングオペレータネットワーク又はWi-FIから発信された場合)、システムは、コールがデフォルトベアラで続行することを保証するために、RXトリガを抑制し得る(例えば、インターネットAPN)。
【0038】
図5は、一実施形態に係る、OTTコールのローミング相互運用性を示す図である。
図5には、ユーザ機器(例えば、デバイス110)によるOTTコールのためにシステム(例えば、サーバ120)によって決定又は実施されるOTTコールルーティングポリシーが示される。図示されるように、ネットワークは、非ローミングエリアにおけるホームオペレータ502サイトと、ローミングエリアにおけるホームオペレータ502サイトと、ローミングパートナー504サイト(又はタッチポイント)とを含み得る。非ローミングエリアにおけるホームオペレータ502は、VoLTEのためのQCI510、インターネットのためのQCI512、及び追加のインターネット接続又は処理のためのその他のQCI514を含み得る。非ローミングエリアのホームオペレータ502は、VoLTE用のQCI510及びインターネット用のQCI512を含み得る。ローミングパートナー504は、VoLTE用のQCI516及びインターネット用のQCI518を含み得る。ローミングタッチポイント(すなわち、
図5の中段のホームオペレータ502の現場)を有するホームオペレータ502サイトで開始されたOTTコールの場合、OTTコールは、一実施形態によるシステムによって決定されたポリシーに従ってデフォルトベアラ512上でルーティングされる。したがって、ユーザ機器がローミングパートナー502サイトに移行するとき、ベアラは拒否されず、通話はシームレスに継続することができる。コアセッションが強制的に解放され、IPアドレスが変更され、アプリケーションサーバへの新たな再登録が必要とされる以前の方法とは対照的に、本明細書に開示される方法及びシステムは、コアセッションが強制的に解放されず、IPアドレスが同じままであり、アプリケーションサーバへの再登録が必要とされない相互運用性を提供する。
【0039】
前述の開示は、例示及び説明を提供するが、網羅的であること、又は実装形態を開示した正確な形態に限定すること、を意図しない。上記の開示に照らして変更及び変形が可能であり、又は実装形態の実施から取得され得る。
【0040】
幾つかの実施形態は、任意の可能な技術的詳細レベルの統合におけるシステム、方法、及び/又はコンピュータ可読媒体に関することができる。コンピュータ可読媒体は、プロセッサに動作を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読非一時的記憶媒体(複数可)を含むことができる。
【0041】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによる使用のための命令を保持及び記憶することができる有形のデバイスとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、又はこれらの任意の適切な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的なリストには、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピー(登録商標)ディスク、パンチカード又は溝に命令が記録された隆起構造などの機械的に符号化されたデバイス、及び上記の任意の適切な組み合わせが含まれる。本明細書で使用されるコンピュータ可読記憶媒体は、電波若しくは他の自由に伝搬する電磁波、導波路若しくは他の伝送媒体を通って伝搬する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、又はワイヤを通って伝送される電気信号などの、一時的な信号自体であると解釈されるべきではない。
【0042】
本明細書に記載のコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から、又はネットワーク、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク及び/又は無線ネットワークを介して外部コンピュータ若しくは外部記憶デバイスを介してそれぞれのコンピューティング/処理デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ及び/又はエッジサーバを含むことができる。各コンピューティング/処理デバイス内のネットワークアダプタカード又はネットワークインタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶するためにコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0043】
動作を実行するためのコンピュータ可読プログラムコード/命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路の構成データ、又はSmalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかであり得る。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は外部コンピュータ(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)に接続されてもよい。幾つかの実施形態では、例えば、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路は、態様又は動作を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路をパーソナライズすることによってコンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【0044】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/動作を実施するための手段を作成するように、機械を製造するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてもよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/又は他のデバイスに特定の方法で機能するように指示することができるコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、その結果、格納された命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/動作の態様を実施する命令を含む製品を含む。
【0045】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、又は他のデバイス上で実行される命令がフローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックで指定された機能/動作を実施するように、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてコンピュータ実装プロセスを生成するために、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、又は他のデバイス上にロードされてもよい。
【0046】
図のフローチャート及びブロック図は、様々な実施形態に係るシステム、方法、及びコンピュータ可読媒体の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。これに関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、又は命令の一部を表すことができる。方法、コンピュータシステム、及びコンピュータ可読媒体は、図に示されたものよりも追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、又は異なる配置のブロックを含むことができる。幾つかの代替実施態様では、ブロックに記載された機能は、図に記載された順序とは異なる順序で行われてもよい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、同時に又は実質的に同時に実行されてもよく、又はブロックは、関連する機能に応じて、時には逆の順序で実行されてもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びにブロック図及び/又はフローチャート図のブロックの組み合わせは、指定された機能又は動作を実行するか、専用ハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせを実行する専用ハードウェアベースのシステムによって実装できることにも留意されたい。
【0047】
本明細書に記載のシステム及び/又は方法は、ハードウェア、ファームウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせの様々な形態で実装されてもよいことは明らかである。これらのシステム及び/又は方法を実装するために使用される実際の専用の制御ハードウェア又はソフトウェアコードは、実装形態を限定するものではない。したがって、システム及び/又は方法の運用及び動作は、特定のソフトウェアコードを参照することなく本明細書に記載しており、ソフトウェア及びハードウェアは、本明細書の記載に基づいてシステム及び/又は方法を実装するように設計され得ることが理解される。
【0048】
本明細書で使用する要素、動作、又は命令は、そのように明示的に記載されていない限り、重要又は必須であると解釈されるべきではない。また、本明細書で使用される場合、冠詞「1つ(a)」及び「1つ(an)」は、1つ以上の項目を含むことが意図され、「1つ以上」と交換可能に使用され得る。更に、本明細書で使用する場合、「セット」という用語は、1つ以上の項目(例えば、関連項目、無関係な項目、関連項目と無関係な項目との組み合わせなど)を含むことを意図しており、「1つ以上」と互換的に使用され得る。1つの項目のみが意図される場合、「1つ」という用語又は同様の用語を使用する。また、本明細書で使用する場合、「有する(has)」、「有する(have)」、「有している(having)」などの用語は、非限定的用語であることを意図している。更に、「~に基づいて」という語句は、特に明記しない限り、「~に少なくとも部分的に基づいて」を意味することを意図している。
【0049】
様々な態様及び実施形態の説明は、例示の目的で提示されているが、網羅的であること、又は開示された実施形態に限定されることを意図するものではない。特徴の特定の組み合わせが特許請求の範囲に記載され及び/又は本明細書に開示されるが、これらの組み合わせは、可能な実装形態の開示を限定することを意図しない。実際、これらの特徴の多くは、特許請求の範囲に具体的に記載してない、及び/又は明細書に開示していない方法で組み合わされてもよい。以下に列挙する各従属請求項は1つの請求項のみに直接依存し得るが、可能な実装形態の開示は、各従属請求項を請求項セット内の他の全ての請求項と組み合わせて含んでいる。記載された実施形態の範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者には明らかである。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の用途又は市場で見られる技術に対する技術的改善を最も良く説明するために、又は当業者が本明細書に開示される実施形態を理解できるようにするために選択されたものである。
【国際調査報告】