(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-06
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20241129BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241129BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20241129BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20241129BHJP
A24D 1/20 20200101ALI20241129BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
A24F40/465
A24F40/46
A24D1/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538298
(86)(22)【出願日】2022-12-23
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 KR2022021204
(87)【国際公開番号】W WO2023128490
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0193479
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テナム
(72)【発明者】
【氏名】アン、フィキョン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AB01
4B045AB11
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC04
4B162AC10
4B162AC12
4B162AC22
4B162AD06
4B162AD20
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル生成装置が開示される。本開示のエアロゾル生成装置は、挿入空間が形成されたパイプと、前記挿入空間の底を覆うフランジと、前記フランジに結合され、前記挿入空間に突出する長いヒーター棒と、前記ヒーター棒の内部に配置されて前記挿入空間を加熱するヒーターと、を含み、前記ヒーター棒は前記ヒーターの下側に位置する断熱空間を含むように形成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入空間が形成されたパイプと、
前記挿入空間の底を覆うフランジと、
前記フランジに結合され、前記挿入空間に突出する長いヒーター棒と、
前記ヒーター棒の内部に配置されて前記挿入空間を加熱するヒーターと、を含み、
前記ヒーター棒は前記ヒーターの下側に位置する断熱空間を含むように形成される、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記断熱空間は、前記ヒーターの下端と前記フランジの上面に対応する面との間に形成された部分を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記挿入空間の一部の周辺に配置され、前記ヒーターを発熱させる誘導コイルをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記挿入空間に挿入可能に形成され、内部に媒質を含むスティックをさらに含み、
前記スティックが前記挿入空間に挿入されると、前記ヒーターは、前記媒質の少なくとも一部に対応する高さに位置する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記スティックは前記挿入空間に挿入可能に形成され、前記スティックは内部に媒質を含み、
前記スティックが前記挿入空間に挿入されると、前記ヒーターは前記媒質の下端よりも高い高さに位置する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記ヒーターは、前記媒質の長さよりも短い長さを有する、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記スティックは、前記媒質の下部を覆うように位置する媒質カバーを含み、
前記スティックが前記挿入空間に挿入されると、前記断熱空間は前記媒質カバーとオーバーラップする、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記断熱空間内に位置する熱吸収体をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記パイプが分離可能に収容されるサイズの開放上端を有する収容空間が形成されたアッパーボディーと、
前記収容空間の一部を取り囲み、前記ヒーターを発熱させる誘導コイルと、をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記パイプに結合され、前記挿入空間と連通するオープニングが形成され、前記アッパーボディーに分離可能に結合されるアッパーケースと、
前記アッパーケースに結合され、前記オープニング及び前記挿入空間を開閉するように位置することができるキャップと、をさらに含む、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記挿入空間は、前記ヒーター棒の熱伝導性よりも低い熱伝導度を有する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
挿入空間が形成され、上部が開放して前記挿入空間にスティックが挿入できるようにするパイプと、
前記パイプの下部に結合され、前記パイプの内側面とともに前記挿入空間の底の一部を覆うフランジと、
前記フランジに結合され、前記挿入空間に突出する長いヒーター棒と、
前記ヒーター棒の内部に配置されて前記挿入空間を加熱するヒーターと、を含み、
前記ヒーター棒は前記ヒーターの下側に位置する断熱空間を含むように形成される、エアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記ヒーターを発熱させる誘導コイルをさらに含み、
前記パイプは内壁及び外壁を含み、
前記誘導コイルは前記パイプの内壁と外壁との間に位置し、前記挿入空間の一部の周辺に配置される、請求項12に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル生成装置はエアロゾルを介して媒質又は物質から所定の成分を抽出するためのものである。媒質は多様な成分の物質を含むことができる。媒質に含まれる物質は多様な成分の香味物質であることができる。例えば、媒質に含まれる物質は、ニコチン成分、ハーブ成分及び/又はコーヒー成分などを含むことができる。近年、このようなエアロゾル生成装置に対する多くの研究が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は前述した問題及び他の問題を解決することを目的とする。
【0004】
本開示の他の目的は、ヒーターから発生する熱が周辺を熱変形させることを防止し、周辺の構造的安全性を改善することである。
【0005】
本開示のさらに他の目的は、ヒーターから発生する熱がスティックの不要な部分を加熱することを防止し、スティックから炭化物や媒質が漏洩することを防止することである。
【0006】
本開示のさらに他の目的は、ヒーターが必要な部分のみを加熱して電力効率を増大させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するための本開示の一側面によれば、挿入空間が形成されたパイプと、前記挿入空間の底を覆うフランジと、前記フランジに結合され、前記挿入空間に突出する長いヒーター棒と、前記ヒーター棒の内部に配置されて前記挿入空間を加熱するヒーターと、を含み、前記ヒーター棒は前記ヒーターの下側に位置する断熱空間を含むように形成される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、ヒーターから発生する熱が周辺を熱変形させることを防止し、周辺の構造的安全性が改善することができる。
【0009】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、ヒーターから発生する熱がスティックの不要な部分を加熱することを防止し、スティックからの炭化物や媒質の漏洩を防止することができる。
【0010】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、ヒーターが必要な部分のみを加熱して電力効率を向上させることができる。
【0011】
本開示の適用可能な追加的な範囲は以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、本開示の思想及び範囲内で多様な変更及び修正は当業者に明らかに理解可能であるので、詳細な説明及び本開示の好適な実施例のような特定の実施例はただ例示として与えられたものと理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【
図2】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【
図3】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【
図4】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【
図5】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【
図6】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【
図7】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【
図8】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【
図9】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照してこの明細書に開示する実施例を詳細に説明する。図面を参照する説明の簡潔さのために、同一又は類似の構成要素は同じ参照番号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0014】
以下の説明で使われる構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は明細書の説明の容易性のみのためのものであり、特別な意味又は役割を有するものではない。
【0015】
本開示において、当業者によく知られているものは簡潔さのために省略する。添付図面は多様な技術的特徴を容易に理解することができるようにするためのものであり、ここで開示する実施例は添付図面に限定されないことを理解しなければならない。したがって、本開示は、添付図面に具体的に開示したものに加えて、すべての変更、均等物及び代替物を含むものと解釈されなければならない。
【0016】
第1、第2などのような序数を含む用語は多様な構成要素を説明するのに使われることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されないことを理解しなければならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使われる。
【0017】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」されていると言及するときには、中間に他の構成要素が存在することもできると理解可能であろう。一方で、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」されていると言及するときには、中間に他の構成要素が存在しないと理解可能であろう。
【0018】
単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。
【0019】
図1及び
図2を参照すると、エアロゾル生成装置100は、バッテリー11、制御部12、及びセンサー13のうちの少なくとも一つを含むことができる。バッテリー11、制御部12、及びセンサー13のうちの少なくとも一つはエアロゾル生成装置100のロウアーボディー10の内部に配置され得る。
【0020】
アッパーボディー20はロウアーボディー10の上端に結合されるか又はロウアーボディー10の上側に結合されることができる。アッパーボディー20は、上端が開口した挿入空間24を備えることができる。スティック400は挿入空間に挿入されることができる。アッパーボディー20はパイプ20と言える。
【0021】
ヒーター棒30は挿入空間24に位置し得る。ヒーター棒30は挿入空間24の底から挿入空間24に突出して長く延びることができる。ヒーター33はヒーター棒30の内部に配置され得る。ヒーター33は抵抗性ヒーターであり得る。ヒーター33は挿入空間24を加熱することができる。
【0022】
スティック200が挿入空間24に挿入されると、スティック200の一端はアッパーボディーの外部に露出され得る。スティック200が挿入空間24に挿入されると、ヒーター棒30はスティック200の端部を貫通してスティック200の内部に挿入されることができる。スティック200はヒーター棒30の内部のヒーター33によって加熱されることができる。使用者は外部に露出されたスティック200の一端を口で咥えて空気を吸入することができる。
【0023】
バッテリー11は、エアロゾル生成装置100の構成要素が動作するように電力を供給することができる。バッテリー11は、制御部12、センサー13、誘導コイル14、及びヒーター棒30のうちの少なくとも一つに電力を供給することができる。バッテリー11はエアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、モーターなどが動作するのに必要な電力を供給することができる。
【0024】
制御部12は、エアロゾル生成装置100全般の動作を制御することができる。制御部12は、バッテリー11、誘導コイル14、及びセンサー13のうちの少なくとも一つの動作を制御することができる。制御部12は、エアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、モーターなどの動作を制御することができる。制御部12は、エアロゾル生成装置100の構成のそれぞれの状態を確認することにより、エアロゾル生成装置100が動作可能な状態であるかを判断することができる。
【0025】
センサー13はヒーター33の温度をセンシングすることができる。制御部12は、センサー13がセンシングしたヒーター33の温度に基づいて、ヒーター33の温度を制御することができる。制御部12は、センサー13がセンシングしたヒーター33の温度についての情報を使用者インターフェースを介して使用者に伝達することができる。
【0026】
図1を参照すると、ヒーター33はバッテリー11と電気的に連結され得る。ヒーター33は、誘導コイル35(
図2参照)の必要なしに、バッテリー11から電流を受けて直接的に発熱することができる。
【0027】
図2を参照すると、エアロゾル生成装置100は、挿入空間24及びヒーター棒30を取り囲む誘導コイル14を含むことができる。誘導コイル14はヒーター33を発熱させることができる。ヒーター33はサセプタ(susceptor)であり、ヒーター33は誘導コイル35を介して流れるAC電流によって発生した磁場によって発熱することができる。磁場はヒーター33を通過し、ヒーター33内に渦電流を発生させることができる。電流はヒーター33にとって熱を発生させることができる。
【0028】
図3を参照すると、ヒーター棒30は上下方向に長く延びることができる。ヒーター棒30は、ボディー部31及びヘッド部32を備えることができる。ボディー部31は長く延びる円筒形状を有し得る。ヘッド部32はボディー部31の上端に形成され得る。ヘッド部32は上側に向かって次第に細くなる形状を有し得る。ヘッド部32は上端が尖っている形状を有し得る。よって、ヒーター棒30がスティック400(
図1及び
図2参照)に円滑に挿入されることができる。
【0029】
フランジ50は挿入空間24(
図1及び
図2参照)の底を形成することができる。ヒーター棒30の下端はフランジ50に固定されることができる。ヒーター棒30はフランジ50から上方に突出して長く延びることができる。例えば、フランジ50はプレート形状を有し得る。フランジ50はヒーター棒30にインサート射出成形されて一体に形成されることができる。
【0030】
図4を参照すると、ヒーター棒30は中空形状を有し得る。ヒーター棒30はヒーター33はヒーター棒30の内部に配置され得る。ヒーター33は接着物質を介してヒーター棒30の内部に固定されることができる。若しくは、ヒーター棒30はヒーター33にインサート射出成形されて互いに固定されることができる。ヒーター棒30のボディー部31及びヘッド部32はヒーター棒30の内部空間を取り囲むことができる。ボディー部31はヒーター33の周囲を取り囲むことができる。ヘッド部32はヒーター33の上端を覆うことができる。ヒーター棒30はセラミック材質で形成され得る。ヒーター33から発生した熱はヒーター棒30の外部に伝達されてスティック400(
図1及び
図2参照)を加熱することができる。
【0031】
ヒーター棒30の内部に断熱空間34が形成されることができる。断熱空間34は空気層で形成され得る。断熱空間34はヒーター棒30よりも低い熱伝導性を有し得る。断熱空間34の周囲はヒーター棒30のボディー部31で取り囲まれることができる。断熱空間34はヒーター33の下側に位置し得る。断熱空間34の上端はヒーター33の下端に接触することができる。断熱空間34の下端は開口するか又はカバー53又はフランジ50で覆われることができる。断熱空間34の内部には相変化物質などの熱吸収体が挿入されることができる。
【0032】
ヒーター33から発生した熱の一部は断熱空間34を通過するのに伴って熱伝導性が減少し得る。よって、断熱空間34は、ヒーター33から発生した熱が断熱空間34の周辺に伝達される量を減らすことができる。また、ヒーター棒30の下部とフランジ50又はパイプ20(
図1及び
図2参照)との間の結合部位の熱変形を減らし、構造的安全性を改善することができる。
【0033】
図5を参照すると、スティック400は媒質部410を含むことができる。スティック400は冷却部420を含むことができる。スティック400はフィルター部430を含むことができる。冷却部420は媒質部410とフィルター部430との間に配置され得る。スティック400はラッパー440を含むことができる。ラッパー440は媒質部410を包むことができる。ラッパー440は冷却部420を包むことができる。ラッパー440はフィルター部430を包むことができる。スティック400は円柱形状を有し得る。
【0034】
媒質部410は媒質411を含むことができる。媒質部410は第1媒質カバー413を含むことができる。媒質部410は第2媒質カバー415を含むことができる。媒質411は第1媒質カバー413と第2媒質カバー415との間に配置され得る。第1媒質カバー413はスティック400の一端に配置され得る。媒質部410の長さは24mmであり得る。
【0035】
媒質411は多様な成分の物質を含むことができる。媒質に含まれる物質は多様な成分の香味物質であり得る。媒質411は複数の顆粒で構成され得る。複数の顆粒のそれぞれは0.4mm~1.12mmの大きさを有し得る。媒質411の内部には顆粒が70%程度満たされ得る。媒質411の長さL2は10mmであり得る。第1媒質カバー413はアセテート材質で構成され得る。第2媒質カバー415はアセテート材質で構成され得る。第1媒質カバー413は紙材質で構成され得る。第2媒質カバー415は紙材質で構成され得る。第1媒質カバー413及び第2媒質カバー415のうちの少なくとも一つは紙材質で構成され、しわ寄った形状になり、その間に空気が流動するための複数の隙間が形成され得る。前記隙間は媒質411の各顆粒の大きさよりも小さくてもよい。第1媒質カバー413の長さL1は媒質411の長さL2よりも短くてもよい。第2媒質カバー413の長さL3は媒質411の長さL2よりも短くてもよい。第1媒質カバー413の長さL1は7mmであり得る。第2媒質カバー413の長さL2は7mmであり得る。
【0036】
したがって、媒質411の各顆粒は媒質部410及びスティック400から離脱することができない。
【0037】
冷却部420はシリンダー形状を有し得る。冷却部420は中空形状を有し得る。冷却部420は媒質部410とフィルター部430との間に配置され得る。冷却部420は第2媒質部415とフィルター部430との間に配置され得る。冷却部420は内部の冷却通過424を取り囲む管形状に形成され得る。冷却部420はラッパー440よりも厚くてもよい。冷却部420はラッパー440よりも厚い紙材質で構成され得る。冷却部420の長さL4は媒質411の長さL2と同一であるか又はほぼ同一であり得る。冷却部420及び冷却通過424の長さL4は10mmであり得る。スティック400がエアロゾル生成装置の内部に挿入されると(
図3参照)、冷却部420の少なくとも一部はエアロゾル生成装置の外部に露出され得る。
【0038】
したがって、冷却部420は媒質部410及びフィルター部430を支持し、スティック400の剛性を確保することができる。また、冷却部420は媒質部410とフィルター部430との間でラッパー440を支持し、ラッパー440が接着される部位を確保することができる。また、加熱された空気及びエアロゾルは、冷却部420の内部の冷却通過424を通過しながら冷却され得る。
【0039】
フィルター部430はアセテート材質のフィルターで構成され得る。フィルター部430はスティック400の他端に配置され得る。スティック400がエアロゾル生成装置の内部に挿入されると(
図3参照)、フィルター部430はエアロゾル生成装置の外部に露出され得る。使用者はフィルター部430を口に銜えて空気を吸入することができる。フィルター部430の長さL5は14mmであり得る。
【0040】
ラッパー440は媒質部410、冷却部420及びフィルター部430を包むか又は取り囲むことができる。ラッパー440はスティック400の外形をなすことができる。ラッパー440は紙材質で構成され得る。接着部441はラッパー440の一側端に形成され得る。ラッパー440は、媒質部410、冷却部420及びフィルター部430を包み、一側縁部に形成された接着部441と他側縁部とが互いに接着され得る。媒質部410、冷却部420及びフィルター部430を包むラッパー440はスティック400の一端及び他端を覆わなくてもよい。
【0041】
したがって、ラッパー440は、媒質部410、冷却部420及びフィルター部430を固定し、スティック400からの離脱を防止することができる。
【0042】
第1薄膜443は第1媒質カバー413に対応する位置に配置され得る。第1薄膜443はラッパー440と第1媒質カバー413との間に配置されるか、又はラッパー440の外部に配置され得る。第1薄膜443は第1媒質カバー413を取り囲むことができる。第1薄膜443は金属材質で構成され得る。第1薄膜443はアルミニウム材質で構成され得る。第1薄膜443はラッパー440に密着するか又はコーティングされ得る。
【0043】
第2薄膜445は第2媒質カバー415に対応する位置に配置され得る。第2薄膜445はラッパー440と第2媒質カバー415との間に配置されるか、又はラッパー440の外部に配置され得る。第2薄膜445は金属材質で構成され得る。第2薄膜445はアルミニウム材質で構成され得る。第2薄膜445はラッパー440に密着するか又はコーティングされ得る。
【0044】
したがって、エアロゾル生成装置の内部にスティックを認識するキャパシタンスセンサー(capacitance sensor)が設けられた場合、キャパシタンスセンサーはスティック400がエアロゾル生成装置の内部に挿入されたかを感知することができる。
【0045】
図6及び
図7を参照すると、アッパーボディー20又はパイプ20は、内壁21と、外壁22と、上壁23と、を備えることができる。内壁21は上下方向に延びることができる。内壁21は円筒形状を有し得る。内壁21は上部が開口した挿入空間24の周囲を取り囲むことができる。外壁22は内壁21から厚さ方向に離隔して、誘導コイル14が配置される空間を形成することができる。上壁23は内壁21の上端と外壁22の上端とを連結することができる。上壁23は内壁21と外壁22との間の空間を覆うことができる。
【0046】
フランジ50はパイプ20の底を形成することができる。フランジ50はパイプ20の下端に固定されることができる。フランジ50は挿入空間24の下部を覆うことができる。ヒーター棒30はフランジ50から挿入空間24に突出することができる。
【0047】
ヒーター棒30内部の断熱空間34はフランジ50の上端から上側に所定の長さh1だけ延設されることができる。ヒーター33はフランジ50の上端から上側に所定の長さh1だけ離隔することができる。
【0048】
誘導コイル14は内壁21と外壁22との間に配置され得る。誘導コイル14は上下方向に内壁21に巻かれることができる。誘導コイル14は挿入空間24及びヒーター棒30を取り囲むことができる。ヒーター棒30の内部のヒーター33は誘導コイル14によって発熱することができる。誘導コイル14がヒーター33を発熱させるので、ヒーター33と電源とを連結する別個の線が不要である。
【0049】
スティック400は挿入空間24の開口を通過して挿入空間24に挿入されることができる。スティック400が挿入空間24に挿入されると、ヒーター棒30はスティック400の内部に挿入されることができる。ヒーター棒30はスティック400の第1媒質カバー413を貫通して媒質411まで挿入されることができる。ヒーター棒30のボディー部31は第1媒質カバー413及び媒質411とオーバーラップすることができる。ヒーター棒30のヘッド部32は媒質411とオーバーラップすることができる。
【0050】
第1媒質カバー413はスティック400の下端に位置し得る。スティック400が挿入空間24に挿入されると、ヒーター棒30は第1媒質カバー413を貫通することができる。スティック400が挿入空間24に挿入されると、第1媒質カバー413はフランジ50の上端に近接して挿入空間24の下端に位置し得る。第1媒質カバー413は断熱空間34が位置する高さに位置し得る。断熱空間34と第1媒質カバー413とはオーバーラップすることができる。第1媒質カバー413の長さL1は断熱空間34の長さh1よりも小さいか又はそれと同じであり得る。
【0051】
媒質411はスティック400の第1媒質カバー413の上側に位置し得る。スティック400が挿入空間24に挿入されると、ヒーター棒30は媒質411を貫通して媒質411に挿入されることができる。媒質411はヒーター33が位置する高さに位置し得る。ヒーター33と媒質411とはオーバーラップすることができる。ヒーター33は媒質411を加熱することができる。ヒーター33の長さh2は媒質411の長さL2よりも小さいか又はそれと同じであり得る。ヒーター33は媒質411の内側に位置し得る。ヒーター33は媒質411の上端と下端との間に位置し得る。断熱空間34の上部は媒質411の下部とオーバーラップすることができる。
【0052】
第2媒質カバー415はスティック400の媒質411の上側に位置し得る。媒質411は第1媒質カバー413と第2媒質カバー415との間に位置し得る。スティック400が挿入空間24に挿入されると、ヒーター棒30は第2媒質カバー415を貫通せずに第2媒質カバー415の下側に位置し得る。
【0053】
よって、ヒーター33は媒質411を集中的に加熱し、ヒーター33が第1媒質カバー413及び第2媒質カバー415に熱を伝達することを最小化することができる。また、第1媒質カバー413が熱によって変形するか又は毀損することを防止し、媒質411がスティック400から漏洩することを防止することができる。また、フランジ50とヒーター棒30との間の結合部位が熱によって変形することを防止し、構造的安全性を改善することができる。また、加熱範囲を必要な部位に限定して電力効率を向上させることができる。
【0054】
ヒーター33の下端は媒質411の下端よりも高くてもよい。断熱空間34の上端は媒質411の下端部に位置し得る。よって、第1媒質カバー413がなくても、媒質411の下端部で発生する炭化物が減少し、デバイスに媒質411の炭化物が残ることを防止することができる。
【0055】
図8及び
図9を参照すると、アッパーボディー200は内部に形成された収容空間240を有することができる。収容空間240は上下に長く延びる円筒形状を有し得る。内壁210は収容空間240の周囲を取り囲むことができる。収容空間240の底は覆われ、上部は開口し得る。外壁220は、内壁210から厚さ方向に離隔して誘導コイル140が配置される空間を形成することができる。誘導コイル140は内壁210の周囲に巻かれることができる。誘導コイル140は収容空間240を取り囲むことができる。
【0056】
エアロゾル生成装置100は、抽出器60を含むことができる。挿入空間64は抽出器60の内部に形成され得る。抽出器60の側壁61は上下に長く延びる円筒形状を有し得る。側壁61は挿入空間64の周囲を取り囲むことができる。抽出器60の底62は挿入空間64の底を覆うことができる。挿入空間64の上部は開口し得る。抽出器60は収容空間240に分離可能に挿入されることができる。抽出器60はパイプ60と言える。
【0057】
ヒーター棒30は抽出器60の底62に固定されることができる。ヒーター棒30は抽出器60の底62から挿入空間64に突出して長く延びることができる。断熱空間34の下端は開口するか又はカバー63又は抽出器60の底62で覆われることができる。断熱空間34の内部には、相変化物質などの熱吸収体が挿入されることができる。断熱空間34は抽出器60の底62に隣接し得る。断熱空間34はヒーター33の下側に位置し得る。断熱空間34はヒーター33と底62との間の高さに形成され得る。底62はフランジ62と言える。
【0058】
アッパーケース70はアッパーボディー200に分離可能に結合されることができる。抽出器60の上端はアッパーケース70に結合されることができる。アッパーケース70はオープニング74を備えることができる。オープニング74は挿入空間64の開口に対応する位置に形成され得る。オープニング74は挿入空間64の開口の上側に位置し得る。オープニング74は挿入空間64の開口と連通することができる。アッパーケース70は、キャップ75を含むことができる。キャップ75はアッパーケース70の上端に移動可能に結合されることができる。キャップ75は移動してオープニング74及び挿入空間64の開口を開閉することができる。
【0059】
アッパーケース70がアッパーボディー200に結合されると、抽出器60は収容空間240に挿入されることができる。抽出器60が収容空間240に挿入されると、ヒーター棒30は誘導コイル140で取り囲まれることができる。ヒーター33は誘導コイル140によって発熱することができる。
【0060】
スティック400はオープニング74を通過して挿入空間64に挿入されることができる。ヒーター棒30はスティック400に挿入されることができる。スティック400の第1媒質カバー413は断熱空間34とオーバーラップすることができる。ヒーター33は媒質411とオーバーラップすることができる。これについての内容は
図6及び
図7で前述したので省略する。
【0061】
図1~
図9を参照すると、本開示の一側によるエアロゾル生成装置は、挿入空間が形成されたパイプと、前記挿入空間の底を覆うフランジと、前記フランジに結合され、前記挿入空間に突出する長いヒーター棒と、前記ヒーター棒の内部に配置されて前記挿入空間を加熱するヒーターと、を含み、前記ヒーター棒は前記ヒーターの下側に位置する断熱空間を含むように形成され得る。
【0062】
また、本開示の他の側面によれば、前記断熱空間は、前記ヒーターの下端と前記フランジの上面に対応する面との間に形成された部分を含むことができる。
【0063】
また、本開示の他の側面によれば、前記挿入空間の一部の周辺に配置され、前記ヒーターを発熱させる誘導コイルをさらに含むことができる。
【0064】
また、本開示の他の側面によれば、前記挿入空間に挿入可能に形成され、内部に媒質を含むスティックをさらに含み、前記スティックが前記挿入空間に挿入されると、前記ヒーターは、前記媒質の少なくとも一部に対応する高さに位置し得る。
【0065】
また、本開示の他の側面によれば、前記スティックは前記挿入空間に挿入可能に形成され、前記スティックは内部に媒質を含み、前記スティックが前記挿入空間に挿入されると、前記ヒーターは前記媒質の下端よりも高い高さに位置し得る。
【0066】
また、本開示の他の側面によれば、前記ヒーターは、前記媒質の長さL2よりも短い長さh2を有し得る。
【0067】
また、本開示の他の側面によれば、前記スティックは、前記媒質の下部を覆うように位置する媒質カバーを含み、前記スティックが前記挿入空間に挿入されると、前記断熱空間は前記媒質カバーとオーバーラップし得る。
【0068】
また、本開示の他の側面によれば、前記エアロゾル生成装置は、前記断熱空間内に位置する熱吸収体をさらに含むことができる。
【0069】
また、本開示の他の側面によれば、前記エアロゾル生成装置は、前記パイプが分離可能に収容されるサイズの開放上端を有する収容空間が形成されたアッパーボディーと、前記収容空間の一部を取り囲み、前記ヒーターを発熱させる誘導コイルと、をさらに含むことができる。
【0070】
また、本開示の他の側面によれば、前記エアロゾル生成装置は、前記パイプに結合され、前記挿入空間と連通するオープニングが形成され、前記アッパーボディーに分離可能に結合されるアッパーケースと、前記アッパーケースに結合され、前記オープニング及び前記挿入空間を開閉するように位置することができるキャップと、をさらに含むことができる。
【0071】
また、本開示の他の側面によれば、前記挿入空間は、前記ヒーター棒の熱伝導性よりも低い熱伝導度を有し得る。
【0072】
また、本開示の他の側面によるエアロゾル生成装置は、挿入空間が形成され、上部が開放して前記挿入空間にスティックが挿入できるようにするパイプと、前記パイプの下部に結合され、前記パイプの内側面とともに前記挿入空間の底の一部を覆うフランジと、前記フランジに結合され、前記挿入空間に突出する長いヒーター棒と、前記ヒーター棒の内部に配置されて前記挿入空間を加熱するヒーターと、を含み、前記ヒーター棒は前記ヒーターの下側に位置する断熱空間を含むように形成され得る。
【0073】
また、本開示の他の側面によれば、誘導コイルが前記ヒーターを発熱させ、前記パイプは内壁及び外壁を含み、前記誘導コイルは前記パイプの内壁と外壁との間に位置し、前記挿入空間の一部の周辺に配置され得る。
【0074】
前述した本開示の特定の実施例又は他の実施例は互いに排他的であるか区別されるものではない。前述した本開示の実施例の特定の要素又は全ての要素は構成又は機能が他の要素と組み合わせられるか互いに組み合わせられることができる。
【0075】
例えば、本開示及び図面の一実施例で説明したA構成と本開示及び図面の他の実施例で説明したB構成は互いに組み合わせられることができる。すなわち、構成間の組合せについて直接的に説明しない場合であっても、前記組合せが不可であると説明した場合を除き、前記組合せは可能である。
【0076】
以上で実施例を多数の例示的実施例に応じて説明したが、本開示の原理の範囲に属する技術分野の当業者であれば多くの他の変形例及び実施例が可能であることを理解しなければならない。より具体的には、本開示、図面及び添付の特許請求の範囲の範囲内の対象組合せの構成部及び/又は配置において多様な修正例及び変形例が可能である。前記構成部及び/又は配置の修正例及び変形例に加えて、別の用途も当業者に明らかになるであろう。
【国際調査報告】