(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-09
(54)【発明の名称】口腔スキャナー
(51)【国際特許分類】
A61B 1/07 20060101AFI20241202BHJP
A61B 1/24 20060101ALI20241202BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20241202BHJP
【FI】
A61B1/07 730
A61B1/24
A61B1/00 731
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533150
(86)(22)【出願日】2022-12-15
(85)【翻訳文提出日】2024-06-03
(86)【国際出願番号】 KR2022020456
(87)【国際公開番号】W WO2023113499
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0179478
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523281825
【氏名又は名称】アルクリエル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン、スン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、キョン クク
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA08
4C161CC06
4C161FF35
4C161FF40
4C161LL03
4C161NN01
4C161QQ07
(57)【要約】
本開示の一実施形態による口腔スキャナーは、一端に開口部が形成されたケースと、ケースの他端に配置され、光を照射する光源部と、光源部から照射された光を反射するように構成される第1反射部と、第1反射部から離隔して配置され、第1反射部によって反射された光を開口部方向に反射するように構成される第2反射部と、を含む第1光学系と、開口部に配置され、第1光学系から反射された光を被写体方向に反射させ、被写体から反射される光を第2反射部方向に反射させる第2光学系と、第2反射部の反射面の反対方向の裏面に隣接して配置され、第2光学系から反射された光を反射させる第3光学系と、第3光学系から反射された光を検出するイメージセンサー部と、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔スキャナーであって、
一端に開口部が形成されたケースと、
前記ケースの他端に配置され、光を照射する光源部と、
前記光源部から照射された光を反射するように構成される第1反射部と、前記第1反射部から離隔して配置され、前記第1反射部によって反射された光を前記開口部方向に反射するように構成される第2反射部と、を含む第1光学系と、
前記開口部に配置され、前記第1光学系から反射された光を被写体方向に反射させ、前記被写体から反射される光を前記第2反射部方向に反射させる第2光学系と、
前記第2反射部の反射面の反対方向の裏面に隣接して配置され、前記第2光学系から反射された光を反射させる第3光学系と、
前記第3光学系から反射された光を検出するイメージセンサー部と、を含む、口腔スキャナー。
【請求項2】
前記第3光学系は、
前記第2光学系から反射された光を反射するように構成される第4反射部と、
前記第4反射部によって反射された光を前記イメージセンサー部方向に反射するように構成される第5反射部と、を含む、請求項1に記載の口腔スキャナー。
【請求項3】
前記第4反射部は、それぞれの反射面間の二面角が劣角を成すように構成される2個の反射面を含み、
前記第5反射部は、それぞれの反射面間の二面角が優角を成すように構成される2個の反射面を含む、請求項2に記載の口腔スキャナー。
【請求項4】
前記第5反射部の2個の反射面それぞれの位置および方向は、前記第5反射部の2個の反射面によってそれぞれ反射されて前記イメージセンサー部によって検出される前記被写体の2個の像(image)が重ならず、それぞれの像が全部見えるように設定される、請求項2に記載の口腔スキャナー。
【請求項5】
前記第4反射部の中心部には、間隙が形成されて、前記第5反射部によって反射された光が前記間隙を通過して前記イメージセンサー部に到達するように構成され、
前記第5反射部の2個の反射面は、各片側の角で互いに連結される、請求項4に記載の口腔スキャナー。
【請求項6】
前記第1光学系は、前記第1反射部と前記第2反射部を含む長斜方形(rhomboid)形態のプリズムで構成される、請求項1に記載の口腔スキャナー。
【請求項7】
前記光源部は、
光を照射する第1光源部および第2光源部を含み、前記第1光源部および前記第2光源部は、前記イメージセンサーを中心に上部および下部にそれぞれ配置され、
前記第1光学系は、
前記第2反射部を中心に前記第1反射部と対称な位置に配置され、前記第2光源部から照射された光を反射するように構成された第3反射部をさらに含み、
前記第2反射部は、前記第1反射部および前記第3反射部によって反射された光をそれぞれ前記開口部方向に反射する2個の反射面を含み、前記第2反射部のそれぞれの反射面間の二面角は、優角を成すように構成される、請求項1に記載の口腔スキャナー。
【請求項8】
前記光源部は、パターン光または構造光を照射するように構成される、請求項1に記載の口腔スキャナー。
【請求項9】
前記イメージセンサー部は、前記第3光学系から反射された光のイメージから2個のステレオイメージを獲得するように構成される、請求項1に記載の口腔スキャナー。
【請求項10】
前記第4反射部は、それぞれの反射面間の二面角が劣角を成すように構成される2対の反射面を含み、
前記第5反射部は、それぞれの反射面間の二面角が優角を成すように構成される2個の反射面を含み、
前記第4反射部の4個の反射面それぞれの位置および方向は、前記第4反射部の4個の反射面および前記第5反射部の2個の反射面によってそれぞれ反射されて前記イメージセンサー部によって検出される前記被写体の4個の像が重ならず、それぞれの像が全部見えるように設定され、
前記第5反射部の2個の反射面それぞれの位置および方向は、前記第5反射部の2個の反射面によってそれぞれ反射されて前記イメージセンサー部によって検出される前記被写体の4個の像が重ならず、それぞれの像が全部見えるように設定され、
前記第4反射部のそれぞれ一対の反射面の中心部には、間隙が形成されて、前記第5反射部から照射された光が前記間隙を通過して前記イメージセンサー部に到達するように構成され、
前記第5反射部の2個の反射面は、各片側の角で互いに連結され、
前記イメージセンサー部は、前記第3光学系から反射された光のイメージから4個のステレオイメージを獲得するように構成される、請求項2に記載の口腔スキャナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、口腔スキャナーに関し、より詳細には、口腔の3次元イメージを獲得するように構成される口腔スキャナーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、歯科患者の診断や治療過程で印象採得手続が実行される。印象採得は、口腔内の歯および組織の状態を印象材に反映して患者の診断および治療計画を樹立するために必要な臨床手続である。最近、デジタル技術が歯科臨床および技工過程に適用されることにより、印象採得に印象材を使用せずに、口腔内または印象体をスキャンしてデジタルデータに変換するデジタル印象(digital impression)を使用する場合が増加している。このように、歯科診断および治療においてデジタル印象の重要性が増加するにつれて、口腔スキャナー(intraoral scanner)に対する技術発展が活発に行われている。
【0003】
口腔スキャナーは、歯科患者の口腔内に挿入され、非接触で歯の3次元的な構造をスキャニングする装置またはシステムである。一般的に、最近開発された口腔スキャナーは、口内の2次元映像データを撮影し、2次元映像データに基づいて口腔構造の3次元モデリングを実行する。このような機能を有する口腔スキャナーは、臨床でも適用範囲が拡大され、歯の修復のための治療だけでなく、インプラント、矯正装置などの製作にも用いられ得る。
【0004】
なお、成功した歯科治療のためには、印象の正確性が重要である。口腔スキャナーを通したデジタル印象は、印象材の収縮や膨張などによる変形の問題点を持たないので、伝統的な印象採得方式に比べて印象の正確度が高い。しかしながら、口腔スキャナーが精巧な歯科施術ツールとして使用され続けるためには、スキャニングの正確性を向上させる必要がある。また、口腔スキャナーは、歯科患者の口腔内に非接触で挿入されて使用されるので、口腔スキャナーの使用中に患者が快適に感じるようにする構造を有することが好ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書において開示される実施形態は、歯科患者の口腔内に非接触で挿入されて使用するのに適した構造を有するように、複数の光学系を配置した口腔スキャナーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態による口腔スキャナーは、一端に開口部が形成されたケースと、ケースの他端に配置され、光を照射する光源部と、光源部から照射された光を反射するように構成される第1反射部と、第1反射部から離隔して配置され、第1反射部によって反射された光を開口部方向に反射するように構成される第2反射部と、を含む第1光学系と、開口部に配置され、第1光学系から反射された光を被写体方向に反射させ、被写体から反射される光を第2反射部方向に反射させる第2光学系と、第2反射部の反射面の反対方向の裏面に隣接して配置され、第2光学系から反射された光を反射させる第3光学系と、第3光学系から反射された光を検出するイメージセンサー部と、を含む。
【0007】
一実施形態によれば、第3光学系は、第2光学系から反射された光を反射するように構成される第4反射部と、第4反射部によって反射された光をイメージセンサー部方向に反射するように構成される第5反射部と、を含む。
【0008】
一実施形態によれば、第4反射部は、それぞれの反射面間の二面角が劣角を成すように構成される2個の反射面を含み、第5反射部は、それぞれの反射面間の二面角が優角を成すように構成される2個の反射面を含む。
【0009】
一実施形態によれば、第5反射部の2個の反射面それぞれの位置および方向は、第5反射部の2個の反射面によってそれぞれ反射されてイメージセンサー部によって検出される被写体の2個の像が重ならず、それぞれの像が全部見えるように設定される。
【0010】
一実施形態によれば、第4反射部の中心部には、間隙が形成されて、第5反射部から照射された光が間隙を通過してイメージセンサー部に到達するように構成され、第5反射部の2個の反射面は、各片側の角で互いに連結される。
【0011】
一実施形態によれば、第1光学系は、第1反射部と第2反射部を含む長斜方形のプリズムで構成される。
【0012】
一実施形態によれば、光源部は、光を照射する第1光源部および第2光源部を含み、第1光源部および第2光源部は、イメージセンサーを中心に上部および下部にそれぞれ配置され、第1光学系は、第2反射部を中心に第1反射部と対称な位置に配置され、第2光源部から照射された光を反射するように構成された第3反射部をさらに含み、第2反射部は、第1反射部および第3反射部によって反射された光をそれぞれ開口部方向に反射する2個の反射面を含み、第2反射部のそれぞれの反射面間の二面角は、優角を成すように構成される。
【0013】
一実施形態によれば、光源部は、パターン光または構造光を照射するように構成される。
【0014】
一実施形態によれば、イメージセンサー部は、第3光学系から反射された光のイメージから2個のステレオイメージを獲得するように構成される。
【0015】
一実施形態によれば、第4反射部は、それぞれの反射面間の二面角が劣角を成すように構成される2対の反射面を含み、第5反射部は、それぞれの反射面間の二面角が優角を成すように構成される2個の反射面を含み、第5反射部の2個の反射面それぞれの位置および方向は、第5反射部の2個の反射面によってそれぞれ反射されてイメージセンサー部によって検出される被写体の4個の像が重ならず、それぞれの像が全部見えるように設定され、第4反射部のそれぞれ一対の反射面の中心部には、間隙が形成されて、第5反射部から照射された光が前記間隙を通過してイメージセンサー部に到達するように構成され、第5反射部の2個の反射面は、各片側の角で互いに連結され、イメージセンサー部は、第3光学系から反射された光のイメージから4個のステレオイメージを獲得するように構成される。
【発明の効果】
【0016】
本開示の多様な実施形態によれば、口腔スキャナーのケース内部に配置される複数の光学系それぞれの角度調節のための駆動部が不要なので、ケース内部で光学系を最適な位置にコンパクトに配置することができる。
【0017】
また、本開示の多様な実施形態によれば、ケース内部に複数の光学系をコンパクトな構造で配置することによって体積の小さい口腔スキャナーを具現することができるので、口腔スキャナーの使用時に歯科患者の口腔内挿入だけでなく、口腔内で移動や方向転換が容易で、歯スキャニングを精密に行うことができる。
【0018】
また、本開示の多様な実施形態によれば、1個のイメージセンサー部だけでも複数の光学系から反射された光のイメージから2個以上のステレオイメージを獲得することができるので、口腔スキャナーの製作費用が節減され、その内部構成をさらに最適化させることができる。
【0019】
本開示の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていない他の効果は、請求範囲の記載から当業者に明確に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本開示の一実施形態による口腔スキャナーが口腔3Dモデリングおよび可視化システムに連結された構成を示す概要図である。
【
図2】本開示の一実施形態による口腔スキャナーの透視斜視図である。
【
図3】本開示の一実施形態による口腔スキャナーの透視側面図および透視平面図である。
【
図4】本開示の一実施形態による口腔スキャナーの第3光学系の透視斜視図である。
【
図5】本開示の一実施形態によって獲得されたステレオイメージの例示を示す図である。
【
図6】本開示の他の実施形態による口腔スキャナーの透視側面図である。
【
図7】本開示のさらに他の実施形態による口腔スキャナーの透視側面図である。
【
図8】本開示のさらに他の実施形態による口腔スキャナーの透視側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の実施のための具体的な内容を添付された図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の説明では本開示の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがある場合、広く知られている機能や構成に関する具体的な説明は省略することにする。
【0022】
添付された図面で、同一または対応する構成要素には同じ参照符号が付与されている。また、以下の実施形態の説明において、同一または対応する構成要素を重複して記述することが省略され得る。しかし、構成要素に関する技術が省略されても、そのような構成要素が或る実施形態に含まれないものと意図するものでない。
【0023】
本開示において使われる用語について簡略に説明し、開示された実施形態について具体的に説明することにする。本明細書で使われる用語は本開示での機能を考慮しつつ、できる限り現在広く使われる一般的な用語を選択したが、これは関連分野に従事する技術者の意図または判例、新しい技術の出現などにより変わり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する発明の説明の部分で詳細にその意味を記載するであろう。したがって、本開示で使われる用語は単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本開示の全般に亘った内容に基づいて定義されるべきである。
【0024】
本開示において、単数の表現は文脈上明白に単数であると特定しない限り、複数の表現を含む。また、複数の表現は文脈上明白に複数であると特定しない限り、単数の表現を含む。
【0025】
本開示において、或る部分が何らかの構成要素を含むとするとき、これは特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0026】
本開示において、図面の上方はその図面に示される構成の「上部」又は「上側」、その下方は「下部」又は「下側」といえる。また、図面に示される構成の上部と下部の間又は上部と下部を除く他の部分は「側部」又は「側面」といえる。このような「上部」、「上側」などの相対的な用語は、図面に示される構成間の関係を説明するために用いられ、本開示は、そのような用語により限定されない。
【0027】
本開示において、一構造物の内部空間に向かう方向は「内側」、開放された外部空間に突出する方向は「外側」といえる。このような「内側」、「外側」などの相対的な用語は、図面に示される構成間の関係を説明するために用いられ、本開示は、そのような用語により限定されない。
【0028】
本開示において、「A及び/又はB」との記載は、A、又はB、又はA及びBを意味する。
【0029】
本開示において、ある部分が他の部分に連結されているというと、それは、直接連結されている場合のみではなく、他の構成をそれらの間に挟んで連結されている場合も含む。
【0030】
また、本開示において使われる「モジュール」または「部」という用語はソフトウェアまたはハードウェア構成要素を意味し、「モジュール」または「部」は或る役割を実行する。しかし、「モジュール」または「部」はソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。「モジュール」または「部」はアドレッシングできる記憶媒体にあるように構成されてもよく、一つまたはそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。したがって、一例として、「モジュール」または「部」はソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素およびタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイまたは変数のうち少なくとも一つを含むことができる。構成要素と「モジュール」または「部」は、内部で提供される機能はさらに小さい数の構成要素および「モジュール」または「部」で結合されたり、追加的な構成要素と「モジュール」または「部」にさらに分離され得る。
【0031】
開示された実施形態の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付される図面と共に後述されている実施形態を参照すると明確になるであろう。しかし、本開示は以下で開示される実施形態に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし本実施形態は本開示を完全なものとし、本開示が通常の技術者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものに過ぎない。
【0032】
図1は、本開示の一実施形態による口腔スキャナー110が口腔3Dモデリングおよび可視化サーバー120に連結された口腔スキャニングシステム100の構成を示す概要図である。図示のように、口腔スキャニングシステム100は、歯科患者の口腔内部の3次元的構造をスキャニングできる口腔スキャナー110および口腔スキャナー110に連結された口腔3Dモデリングおよび可視化サーバー120を含んでもよい。
【0033】
口腔スキャナー110は、例えば、歯科医療スタッフによって歯科患者の口腔内に挿入され、非接触で歯をスキャニングして、複数の2次元映像データを撮影することができる。また、口腔スキャナー110は、撮影した複数の2次元映像データを3Dモデリングおよび可視化サーバー120に伝送したり、自体的に2次元映像データに基づく3次元口腔構造モデリングを実行することができる。
【0034】
口腔スキャナー110は、3Dモデリングおよび可視化サーバー120と有線または無線で通信可能に構成されたネットワークを介して連結されてもよい。ここで、ネットワークは、設置環境によって、例えば、銅線ケーブルのような電気的な連結線、イーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))、有線ホームネットワーク(Power Line Communication)、電話線通信装置およびRS-serial通信などの有線ネットワーク、移動通信網、WLAN(Wireless LAN)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)およびZigBee(登録商標)などのような無線ネットワークまたはその組み合わせで構成されてもよい。
【0035】
口腔スキャナー110は、3Dモデリングおよび可視化サーバー120と2次元映像データ、3次元口腔構造モデルデータなどのような情報および/またはデータを送受信することができる。口腔スキャナー110と3Dモデリングおよび可視化サーバー120は、図示のように、物理的に分離されて構成されてもよいが、これに限定されない。例えば、口腔スキャナー110と3Dモデリングおよび可視化サーバー120は、1つのコンピューティング装置内に一体型で構成されてもよい。
【0036】
3Dモデリングおよび可視化サーバー120は、口腔スキャナー110から獲得した少なくとも2個の2次元映像データまたはステレオイメージに基づいて3次元口腔構造モデリングを行うことができる。このような機能実行のために、3Dモデリングおよび可視化サーバー120は、イメージ処理および3次元モデリングを行うことができるプロセッサ(例えば、CPU、GPU、AP、NPUなど)および2次元映像データまたは3次元口腔構造モデルデータを保存できるメモリーを含むコンピューティング装置に該当することができる。一実施形態において、3Dモデリングおよび可視化サーバー120は、図示のように、通信部122、制御部124およびディスプレイ部126を含んでもよい。通信部122は、口腔スキャナー110と情報および/またはデータを送受信するように構成されてもよい。具体的には、通信部122は、制御部124の命令信号を口腔スキャナー110に送信することができ、口腔スキャナー110から対象口腔構造のイメージ情報を受信することができる。
【0037】
制御部124は、口腔スキャナー110が対象口腔構造のイメージを撮影するように制御することができる。具体的には、制御部124は、口腔スキャナー110の内部に設置された少なくとも1つ以上の光源部(例えば、
図2の220)が光を複数の光学系のうち少なくとも1つに向かって照射するように制御することができる。また、制御部124は、口腔スキャナー110の内部に設置されたイメージセンサー部(例えば、
図2の270)が複数の光学系のうち少なくとも1つによって反射される光を検出するように制御することができる。制御部124は、イメージセンサー部が検出された光のイメージから少なくとも2個以上のステレオイメージを獲得するように制御することができる。制御部124は、ディスプレイ部126が口腔スキャナー110から受信した2個以上のステレオイメージなどを表示するように制御することができる。選択的にまたは追加的に、制御部124は、2個以上のステレオイメージに基づいて算出された3次元口腔構造モデルデータを可視化してディスプレイ部126に表示されるように制御することができる。
【0038】
ディスプレイ部126は、口腔スキャナー110または制御部124から伝達された情報および/またはデータを表示することができる。この場合、ディスプレイ部126に表示されるデータは、2個のステレオイメージまたは3次元口腔構造モデルのイメージを含んでもよい。一実施形態において、ディスプレイ部126は、LEDディスプレイ、OLEDディスプレイ、LCDディスプレイ、タッチディスプレイなどのようなディスプレイパネル装置を含んでもよい。
【0039】
図2は、本開示の一実施形態による口腔スキャナー200の透視斜視図である。
図2に示されたように、口腔スキャナー200は、ケース210、光源部220、第1光学系230、第2光学系240、第3光学系250、260およびイメージセンサー部270を含んでもよい。
【0040】
ケース210は、口腔スキャナー200の外部を形成し、その内部に光源部220、第1光学系230、第2光学系240、第3光学系250、260およびイメージセンサー部270を収容するように構成されてもよい。
図2に示されたように、ケース210は、略いずれか1つの長さ方向に延びた台形ボックスの形態であってもよいが、これに限定されない。例えば、ケース210は、直方体形状、円筒形、流線形または口腔内部に挿入するのに適した任意の形態で形成されてもよい。
【0041】
開口部212は、ケース210の一端に形成されてもよい。具体的には、開口部212は、ケース210の一端に形成された開口を含んでもよい。この場合、開口部212の開口は、ケース210の内部で生成または反射される光が外部に照射され、外部の光がケース210の内部に導入され得るように構成されてもよい。一実施形態において、口腔スキャナー200が口腔内に挿入されるとき、開口部212は、口腔の最内側に位置するように構成されてもよい。
【0042】
光源部220は、開口部212、第1光学系230または第2光学系240に向かって光を照射するように構成されてもよい。この場合、光源部220から照射される光は、パターン光または構造光に該当することができる。光パターンは、直線形の模様、点パターンまたは任意の形態のパターンであってもよい。パターン光が口腔内の歯のような被写体280に照射されれば、被写体280の表面の3次元的構造により当該パターンの変形が発生することがある。したがって、被写体280の表面に投影されたパターンの変形または特徴点の位置変化情報に基づいて被写体280の3次元構造を識別しモデリングすることができる。
【0043】
光源部220は、ケース210の他端に配置されてもよい。具体的には、光源部220は、開口部212または第2光学系240が形成されたケース210の一端と対向するケース210の内側他端に収容配置されてもよい。例えば、光源部220は、ケース210の内側他端の上部に固定配置されてもよい。一実施形態において、光源部220は、第1光源部(例えば、
図8の822)と第2光源部(例えば、
図8の824)を含んでもよい。この場合、第1光源部および第2光源部は、イメージセンサー部270とともにケースの他端に配置され、イメージセンサー部を中心にケース210の内側他端の上部および下部にそれぞれ固定配置されてもよい。2個の光源部を含む口腔スキャナー200の構成は、
図8を参照して詳細に後述する。
【0044】
一実施形態において、光源部220は、ケース210の一方の端に配置されてもよいが、これに限定されない。例えば、光源部220は、ケース210の一端と他端との間の任意の中間地点に配置されてもよい。すなわち、光源部220は、開口部212、第1光学系230または第2光学系240に向かって光を照射しやすいケース210内の任意の位置に配置されてもよい。
【0045】
第1光学系230は、光源部220から照射される光を第2光学系240または開口部212方向に反射させるように構成されてもよい。
図2に示されたように、第1光学系230は、第1反射部232および第2反射部234を含んでもよい。第1反射部232は、光源部220から照射された光を第2反射部234に向かって反射するように構成されてもよい。第1反射部232は、ケースの内側上部に固定配置されてもよい。また、第2反射部234は、第1反射部232によって反射された光を第2光学系240または開口部212方向に反射するように構成されてもよい。第2反射部234は、第1反射部232から離隔してケース210の内側中央部に固定配置されてもよい。すなわち、光源部220から照射される光は、第1光学系230の第1反射部232と第2反射部234を経て第2光学系240または開口部212方向に反射されることができる。
【0046】
第2光学系240は、第1光学系230の第2反射部234から照射される光を被写体280方向に反射させ、被写体280から反射される光を第2反射部234または第3光学系250、260方向に反射させるように構成されてもよい。第2光学系240は、少なくとも1個の反射部を含んでもよい。例えば、第2光学系240は、少なくとも1個の鏡であってもよい。一実施形態において、第2光学系240は、開口部212またはその周辺に配置されてもよい。例えば、第2光学系240は、開口部212の内側面に固定配置されてもよい。
【0047】
第3光学系250、260は、第2光学系240から照射された光を反射させるように構成されてもよい。具体的には、第3光学系250、260は、第2光学系240から照射された光をイメージセンサー部270方向に反射させることができる。この場合、第3光学系250、260が光を反射させるための1つ以上の反射部または鏡を含んでもよい。
【0048】
第3光学系250、260は、第1光学系230の第2反射部234の反射面の反対方向の裏面に隣接して配置されてもよい。具体的には、ケース210の内部空間のうち両終端には、それぞれ光源部220と第2光学系240が固定配置されてもよく、その中間の任意の位置に第1光学系230が配置され、第1光学系230から光源部220またはイメージセンサー部270が位置する方向の隣接した位置に第3光学系250、260が固定配置されてもよい。
【0049】
一実施形態において、第3光学系250、260は、第4反射部250および第5反射部260を含んでもよい。第4反射部250は、第2光学系240から反射された光を反射して第5反射部260に向かって照射するように構成されてもよい。一実施形態において、第4反射部250は、2個の反射面252、254を含んでもよい。2個の反射面252、254は、第2光学系240から反射された光を第5反射部260方向に反射させることができる。また、2個の反射面252、254の間には、間隙が形成されることによって、第4反射部250によって反射されて第5反射部260から照射された光が間隙を通過してイメージセンサー部270に到達することができる。ここで、第4反射部250の2個の反射面252、254それぞれの位置および方向は、第4反射部250の2個の反射面252、254および第5反射部260の2個の反射面262、264によってそれぞれ反射されてイメージセンサー部270によって検出される被写体の2個の像が重ならないように設定されてもよい。一実施形態において、第4反射部250は、2対の反射面、すなわち、4個の反射面(例えば、
図4の412、414、422、424)を含んでもよい。2対の反射面を含む第3光学系250、260の構成は、
図4を参照して詳細に後述する。
【0050】
第5反射部260は、第4反射部250から反射された光をイメージセンサー部270方向に反射するように構成されてもよい。一実施形態において、第5反射部260は、2個の反射面262、264を含んでもよい。2個の反射面262、264は、第4反射部250から反射された光をイメージセンサー部270方向に反射させることができる。第5反射部260から反射された光は、第4反射部250の中心部に形成された間隙を通過して、イメージセンサー部270に到達することができる。ここで、第5反射部260の2個の反射面262、264それぞれの位置および方向は、第5反射部260の2個の反射面262、264によってそれぞれ反射されてイメージセンサー部270によって検出される被写体の2個の像が重ならないように設定されてもよい。
【0051】
一実施形態において、第5反射部260の2個の反射面262、264は、各片側の角で互いに連結されてもよい。例えば、第5反射部260は、2個の反射面262、264が隣接するように構成されたプリズムであってもよい。
【0052】
一実施形態において、ケース210内部には、第1光学系230、第2光学系240または第3光学系250、260それぞれは、所定の位置に固定配置されてもよい。この場合、ケース210内部には、第1光学系230、第2光学系240または第3光学系250、260の角度調節のための駆動部を設置しなくてもよい。このように、ケース内部において第1光学系230、第2光学系240および第3光学系250、260が配置された領域に他の電子的または機械的構成要素を配置する必要がないので、ケース内部の構成要素をコンパクトに配置することができる。したがって、第1光学系230、第2光学系240および第3光学系250、260のコンパクトな構造からケース210の最適構造を設計できるので、口腔内でスキャニング動作が自由であり、体積の小さい口腔スキャナー200を具現することができる。
【0053】
一実施形態において、第4反射部250の2個の反射面252、254が相互成す角度は、劣角、すなわち180度より小さい角度に該当し、第5反射部260の2個の反射面262、264が相互成す角度は、優角、すなわち180度より大きい角度に該当することができる。
【0054】
イメージセンサー部270は、第3光学系250、260から反射された光を検出するように構成されてもよい。一実施形態において、イメージセンサー部270は、第3光学系250、260から反射された光から2個のステレオイメージを獲得するように構成されてもよい。具体的には、イメージセンサー部270は、第3光学系250、260の第5反射部260の2個の反射面262、264によってそれぞれ反射される2個の光のイメージを共に獲得することができる。このように、口腔スキャナー200は、複数の反射面252、254、262、264を有する第3光学系250、260を含むので、1個のイメージセンサー部270だけでも2個のステレオイメージを獲得することができる。イメージセンサー部270から獲得した2個のステレオイメージは、その後、プロセッサによって実行される3D口腔構造モデリングに使用され得る。一実施形態において、第4反射部250は、2対の反射面、すなわち4個の反射面(例えば、
図4の412、414、422、424)を含んでもよいし、イメージセンサー部270は、第3光学系250、260の第5反射部260の2個の反射面によって反射した光から4個のステレオイメージを獲得するように構成されてもよい。イメージセンサー部270が2個の反射面を含む第5反射部260から4個のステレオイメージを獲得する構成は、
図5を参照して詳細に後述する。
【0055】
一実施形態において、イメージセンサー部270は、ケース210の他端に配置されてもよい。具体的には、イメージセンサー部270は、開口部212または第2光学系240が形成されたケース210の一端と対向するようにケース210の内側他端に収容配置されてもよい。例えば、イメージセンサー部270は、光源部220と隣接したケース210の内側下部に固定配置されてもよい。
【0056】
図3は、本開示の一実施形態による口腔スキャナー200の透視側面図および透視平面図である。
図3では、
図2と重複する構成については、
図3に示された実施形態に基づいて簡略に記述する。一実施形態において、光は、光源部220から照射されて第1光学系230の第1反射部232および第2反射部234によって、第2光学系240方向に反射されることができる。第2反射部234から反射された光は、第2光学系240によってケース210外部に位置する被写体方向に反射されることができる。この場合、光は、開口部212の一側に形成された開口を通過することができる。被写体から反射された光は、第2光学系240によって第3光学系の第4反射部250方向に反射されることができる。第4反射部250によって反射された光は、第5反射部260によってイメージセンサー部270方向に反射されることができる。
【0057】
この場合、ケース210の内部空間のうち両終端には、それぞれ光源部220と第2光学系240が固定配置されてもよい。また、その中間の任意の位置に配置される第1光学系230は、被写体から反射された光が第2光学系240によって第3光学系250、260方向に反射される場合、光が過ぎる経路を干渉しない領域、すなわち盲点領域に配置されてもよい。すなわち、第1光学系230は、被写体から反射された光のうち、第3光学系250、260に入射するものと重ならない領域(例えば、第5反射部260において2個の反射面262、264の反対方向の裏面と隣接した領域)に配置されてもよい。このように、第1光学系230の光経路と第3光学系250、260の光経路が相互干渉されることなく、第1光学系230および第3光学系250、260それぞれが、有効な光経路でなく、盲点領域に適切に配置することによって、ケース内部の構成要素をさらにコンパクトに配置することができる。
【0058】
図4は、本開示の一実施形態による口腔スキャナーの第3光学系250、260の透視斜視図である。
図4では、
図2と重複する構成については、
図4に示された実施形態に基づいて簡略に記述する。一実施形態において、第3光学系250、260は、第2光学系から反射された光を反射するように構成される第4反射部250および第4反射部250によって反射された光をイメージセンサー部270方向に反射するように構成される第5反射部260を含んでもよい。
【0059】
一実施形態において、第4反射部250は、それぞれの反射面間の二面角が劣角を成すように構成される2対の反射面、すなわち4個の反射面412、414、422、424を含んでもよい。この場合、第1反射面の対412、414は、それぞれの反射面間の二面角が劣角を成すように構成されてもよい。これと同様に、第2反射面の対422、424は、それぞれの反射面間の二面角が劣角を成すように構成されてもよい。また、第5反射部260は、それぞれの反射面間の二面角が優角を成すように構成される2個の反射面262、264を含んでもよい。この場合、2個の反射面226、264は、各片側の角で互いに連結されるように構成されてもよい。ここで、第4反射部250の4個の反射面412、414、422、424それぞれの位置および方向は、第4反射部250の4個の反射面412、414、422、424および第5反射部260の2個の反射面262、264によってそれぞれ反射されてイメージセンサー部によって検出される被写体の2個の像が重ならないように設定されてもよい。また、第5反射部260の2個の反射面262、264それぞれの位置および方向は、第5反射部260の2個の反射面262、264によってそれぞれ反射されてイメージセンサー部270によって検出される被写体の2個の像が重ならないように設定されてもよい。
【0060】
このような構成によれば、イメージセンサー部270は、第3光学系250、260の第5反射部260の2個の反射面によって反射された光から4個のステレオイメージを獲得することができる。イメージセンサー部270が2個の反射面を含む第5反射部260から4個のステレオイメージを獲得した結果については、
図5を参照して詳細に後述する。
【0061】
図5は、本開示の一実施形態によって獲得したステレオイメージ510、520の例示を示す図である。イメージセンサー部(例えば、
図2の270)は、第3光学系(例えば、
図2の250、260)から反射された光を検出するように構成されてもよい。一実施形態において、イメージセンサー部は、第3光学系から反射された光から2個のステレオイメージ510を獲得するように構成されてもよい。具体的には、イメージセンサー部は、第3光学系の第5反射部(例えば、
図2の260)の2個の反射面(例えば、
図2の262、264)によってそれぞれ反射される2個のステレオイメージを共に獲得することができる。このように獲得した2個のステレオイメージに基づいて、プロセッサは、テプスデータ(depth data)を抽出し、これに基づいて被写体としての口腔構造の3Dモデリングを実行することができる。
【0062】
一実施形態において、イメージセンサー部は、第3光学系から反射された光から4個のステレオイメージ520を獲得するように構成されてもよい。具体的には、イメージセンサー部は、第3光学系の第4反射部(例えば、
図4の250)の4個の反射面(例えば、
図4の412、414、422、424)および第5反射部(例えば、
図4の260)の2個の反射面(例えば、
図4の262、264)によってそれぞれ反射される4個のステレオイメージを共に獲得することができる。このように獲得した4個のステレオイメージに基づいて、プロセッサは、テプスデータ(depth data)を抽出し、これに基づいて被写体としての口腔構造の3Dモデリングを実行することができる。この場合、例えば、4個のステレオイメージ520のうち左下端のイメージに基づいて、残りの3個のステレオイメージの間に差異を比較分析したデータに基づいて被写体としての口腔構造を3Dモデリングすることによって、より精巧な3Dモデルを獲得することができる。
【0063】
図6は、本開示の他の実施形態による口腔スキャナー600の透視側面図である。
図6では、
図2と重複する構成については、
図6に示された実施形態に基づいて簡略に記述する。
図6に示されたように、光源部620は、開口部612に向かって光を照射するように構成されてもよい。光源部620は、開口部612または第2光学系640が形成されたケース610の一端と対向するケース610の内側他端に収容配置されてもよい。例えば、光源部620は、ケース610の内側他端の下部に固定配置されてもよい。
【0064】
一実施形態において、第1光学系630は、第1反射部632および第2反射部634を介して光源部620から照射される光を開口部612または第2光学系640方向に反射させるように構成されてもよい。具体的には、ケース610の内側下部に固定配置された第1反射部632は、光源部620から照射された光を第2反射部634に向かって反射するように構成されてもよい。また、第2反射部634は、第1反射部632によって反射された光を開口部612または第2光学系640方向に反射するように構成されてもよい。第2反射部634および第1反射部632は、相互離隔してケース610の内側中央部に固定配置されてもよい。
【0065】
第2反射部634から反射された光は、第2光学系640によって被写体方向に反射されることができる。この場合、光は、開口部612の一側に形成された開口を通過することができる。被写体から反射された光は、さらに第2光学系640によって第3光学系650方向に反射されることができる。第3光学系650によって反射された光は、イメージセンサー部670方向に反射されることができる。ここで、第3光学系650は、
図2に示された第3光学系250、260と同じ構成を含んでもよい。
【0066】
図示のように、ケース610の内部空間のうち両終端には、それぞれ光源部620と第2光学系640が固定配置されてもよい。また、その中間の任意の位置に配置される第1光学系630は、被写体から反射された光が第2光学系640によって第3光学系650方向に反射される場合、光が過ぎる経路を干渉しない領域、すなわち盲点領域に配置されてもよい。
【0067】
図7は、本開示のさらに他の実施形態による口腔スキャナー700の透視側面図である。
図7では、
図2と重複する構成については、
図7に示された実施形態に基づいて簡略に記述する。
図7に示されたように、光源部720は、開口部712または第1光学系730に向かって光を照射するように構成されてもよい。光源部720は、開口部712または第2光学系740が形成されたケース710の一端と対向するケース710の内側他端に収容配置されてもよい。例えば、光源部720は、ケース710の内側他端の上部に固定配置されてもよい。
【0068】
一実施形態において、第1光学系730は、第1反射部732および第2反射部734を含む長斜方形(rhomboid)形態のプリズムを含んでもよい。この場合、プリズムの第1反射部732および第2反射部734を介して光源部720から照射される光が開口部712方向に反射されることができる。すなわち、プリズムの第1反射部732は、光源部720から照射された光を第2反射部734に向かって反射するように構成されてもよい。また、第2反射部734は、第1反射部732によって反射された光を開口部712または第2光学系740方向に反射するように構成されてもよい。すなわち、光源部720から照射される光は、第1光学系730の長斜方形のプリズムを経て第2光学系740または開口部712方向に反射されることができる。
【0069】
長斜方形のプリズムの第2反射部734から反射された光は、第2光学系740によって被写体方向に反射されることができる。この場合、光は、開口部712の一側に形成された開口を通過することができる。被写体から反射された光は、さらに第2光学系740によって第3光学系750方向に反射されることができる。第3光学系750によって反射された光は、イメージセンサー部770方向に反射されることができる。ここで、第3光学系750は、
図2に示された第3光学系250、260と同じ構成を含んでもよい。
【0070】
図示のように、ケース710の内部空間のうち両終端には、それぞれ光源部720と第2光学系740が固定配置されてもよい。また、その中間の任意の位置に配置される第1光学系730の長斜方形のプリズムは、被写体から反射された光が第2光学系740によって第3光学系750方向に反射する場合、光が過ぎる経路を干渉しない領域、すなわち盲点領域に配置されてもよい。
【0071】
図8は、本開示のさらに他の実施形態による口腔スキャナー800の透視側面図である。
図8では、
図2と重複する構成については、
図8に示された実施形態に基づいて簡略に記述する。
図8に示されたように、光源部820は、開口部812または第1光学系830に向かって光を照射するように構成されてもよい。光源部820は、第1光源部822と第2光源部824を含んでもよい。第1光源部822および第2光源部824から照射される光のうちいずれか1つの光は、パターン光または構造光に該当し、他の1つの光は、パターンのない一般光に該当することができる。第1光源部822および第2光源部824は、所定の時間間隔で交互に光を照射するように構成されてもよい。また、第1光源部822および第2光源部824は、イメージセンサー部870とともにケースの開口部812が設置された一端と対向する他端に配置され、イメージセンサー部870を中心にケース810の内側他端の上部および下部に対称で固定配置されてもよい。
【0072】
一実施形態において、第1光学系830は、第1反射部832、第2反射部834および第3反射部836を介して光源部820から照射される光を開口部812方向に反射させるように構成されてもよい。すなわち、第1反射部832および第3反射部836は、光源部820から照射された光を第2反射部834に向かって反射するように構成されてもよい。第1反射部832は、ケースの内側上部に固定配置されてもよく、第3反射部836は、ケースの内側下部に固定配置されてもよい。また、第2反射部834は、第1反射部832および第3反射部836によって反射された光をそれぞれ開口部812または第2光学系840方向に反射する2個の反射面を含んでもよい。この場合、第2反射部834のそれぞれの反射面間の二面角は、優角を成すように構成されてもよい。第2反射部834は、第1反射部832および第3反射部836から離隔してケース810の内側中央部に固定配置されてもよい。すなわち、光源部820から照射される光は、第1光学系830の第1反射部832および第3反射部836と第2反射部834を経て開口部812または第2光学系840方向に反射されることができる。
【0073】
第2反射部834から反射された光は、第2光学系840によって被写体方向に反射されることができる。この場合、光は、開口部812の一側に形成された開口を通過することができる。被写体から反射された光は、さらに第2光学系840によって第3光学系850方向に反射されることができる。第3光学系850によって反射された光は、イメージセンサー部870方向に反射されることができる。ここで、第3光学系850は、
図2に示された第3光学系250、260と同じ構成を含んでもよい。
【0074】
図示のように、ケース810の内部空間のうち両終端には、それぞれ光源部820と第2光学系840が固定配置されてもよい。また、その中間の任意の位置に配置される第1光学系830は、被写体から反射された光が第2光学系840によって第3光学系850方向に反射される場合、光が過ぎる経路を干渉しない領域、すなわち盲点領域に配置されてもよい。すなわち、第1光学系830は、被写体から反射された光のうち第3光学系850に入射するものと重ならない領域(例えば、第5反射部260において2個の反射面262、264の反対方向の裏面と隣接した領域)に配置されてもよい。このように、第1光学系830の光経路と第3光学系850の光経路が相互干渉されることなく、第1光学系830および第3光学系850それぞれが、有効な光経路でなく、盲点領域に適切に配置することによって、ケース内部の構成要素をさらにコンパクトに配置することができる。
【0075】
前述した本発明の好ましい実施形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明に対する通常の知識を有する当業者であれば、本発明の思想と範囲内で多様な修正、変更および付加が可能であろうし、このような修正、変更および付加は、特許請求範囲に属するものと見なされるべきである。
【0076】
本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形および変更が可能なので、本発明は、前述した実施形態および添付された図面によって限定されるものではない。
【国際調査報告】