(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-09
(54)【発明の名称】試験システムのための薬物送達デバイス固定器およびそのための方法
(51)【国際特許分類】
A61M 5/00 20060101AFI20241202BHJP
A61M 5/19 20060101ALI20241202BHJP
A61M 5/315 20060101ALI20241202BHJP
A61M 5/32 20060101ALI20241202BHJP
【FI】
A61M5/00 520
A61M5/19
A61M5/315 510
A61M5/32 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533950
(86)(22)【出願日】2022-12-07
(85)【翻訳文提出日】2024-07-29
(86)【国際出願番号】 US2022081064
(87)【国際公開番号】W WO2023107984
(87)【国際公開日】2023-06-15
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597160510
【氏名又は名称】リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】REGENERON PHARMACEUTICALS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ラングレー、トレバー
(72)【発明者】
【氏名】ハンチャー、エリザベス
(72)【発明者】
【氏名】マフニク、ウェズリー
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA10
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD08
4C066EE14
4C066FF05
4C066GG10
4C066HH17
4C066NN01
(57)【要約】
試験システム内にシリンジを保持するシリンジ固定器は、第1のチャンバと、第2のチャンバと、第1のチャンバから第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、第1のチャンバは、第1の長さを有する複数の第1の壁と、第2の長さを有する複数の第2の壁とを含み、第2の長さは、第1の長さ未満であり、複数の第1の壁および複数の第2の壁は、シリンジの少なくとも針のためのハウジングを形成し、第2のチャンバは、シリンジの少なくともフランジ部を保持するように構成されており、第2のチャンバは、シリンジの少なくともフランジ部を包囲するためのカバーを含む、主ハウジングと、支持体を有する基部であって、基部は、シリンジのプランジャロッドの一部分を受け入れるように構成されており、基部は、基部内に受け入れられたプランジャロッドの一部分に回転運動を可能させるか、またはそれを付与するように構成された少なくとも1つの幾何学的特徴を含む、基部とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験システム内にシリンジを保持するシリンジ固定器であって、
第1のチャンバと、第2のチャンバと、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、
前記第1のチャンバは、第1の長さを有する複数の第1の壁と、第2の長さを有する複数の第2の壁とを含み、前記第2の長さは、前記第1の長さ未満であり、前記複数の第1の壁および前記複数の第2の壁は、前記シリンジの少なくとも針のためのハウジングを形成し、
前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくともフランジ部を保持するように構成され、前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくとも前記フランジ部を包囲するためのカバーを含む、前記主ハウジングと、
支持体を有する基部であって、前記基部は、前記シリンジのプランジャロッドの一部分を受け入れるように構成され、前記基部は、前記基部内に受け入れられた前記プランジャロッドの前記一部分に回転運動を可能させるかまたは付与するように構成された少なくとも1つの幾何学的特徴を含む、前記基部と、を備えるシリンジ固定器。
【請求項2】
前記基部は、
前記シリンジのプランジャロッドのためのホルダーと、ケーシングとを含み、
前記ケーシングおよび前記ホルダーは、前記プランジャロッドを支持するために締結具を用いて一緒に固定されるように構成されている、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項3】
前記基部は、
前記シリンジのプランジャロッドを受け入れるように構成されたラグと、コネクタとを含み、
前記ラグおよび前記コネクタは、前記プランジャロッドを支持するために一緒に固定される、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項4】
前記第2のチャンバは、前記主ハウジングから取り外し可能である、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項5】
前記第2のチャンバは、第1の構成を有し、第2の構成を有する異なる第2のチャンバと交換可能であり、前記第2の構成は、前記第1の構成と異なる、請求項4に記載のシリンジ固定器。
【請求項6】
前記複数の第2の壁は、上壁および底壁を含み、前記上壁は、前記主ハウジングを前記試験システムに固定するための締結具を含む、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項7】
前記基部の前記支持体は、前記基部を前記試験システムに固定するための複数のねじ穴を含む、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項8】
前記カバーは、複数のヒンジおよびクロージャを用いて前記第2のチャンバに取り付けられており、前記クロージャは、前記カバーの開閉を可能にするように構成されている、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項9】
前記第2のチャンバは、前記第2のチャンバの底部から延びるチャンバ延長部を含み、前記カバーは、前記カバーの底部から延びるカバー延長部を含み、各延長部は、約4.80mm~約5.20mmの高さを有する、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項10】
前記第2のチャンバの前記チャンバ延長部および前記カバーの前記カバー延長部の各々は、約13.22mm~約13.62mmの長さを有する、請求項7に記載のシリンジ固定器。
【請求項11】
前記第2のチャンバの前記チャンバ延長部と前記カバーの前記カバー延長部との間の間隔は、約12.95mm~約13.35mmの範囲である、請求項7に記載のシリンジ固定器。
【請求項12】
前記主ハウジングの前記第1のチャンバは、前記試験システムの可動部分に固定されるように構成されており、前記基部の前記支持体は、前記試験システムの静止部分に固定されるように構成されている、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項13】
前記主ハウジングの前記第1のチャンバは、前記試験システムの静止部分に固定されるように構成されており、前記基部の前記支持体は、前記試験システムの可動部分に固定されるように構成されている、請求項1に記載のシリンジ固定器。
【請求項14】
試験システム内にシリンジを保持するためのシリンジ固定器であって、
第1のチャンバと、第2のチャンバと、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、
前記第1のチャンバは、前記シリンジの少なくとも針のためのハウジングを含み、
前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくともフランジ部を受け入れるように構成されており、前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくとも前記フランジ部を包囲するためのカバーを含む、前記主ハウジングと、
支持体を有する基部であって、前記基部は、前記シリンジのプランジャロッドを受け入れるように構成されたラグと、コネクタとを含み、前記ラグおよび前記コネクタは、前記プランジャロッドを支持するために一緒に固定される、前記基部と、を備えるシリンジ固定器。
【請求項15】
前記基部は、前記ラグおよび前記コネクタを前記試験システムに固定して安定させるためのつまみナットを含む、請求項14に記載のシリンジ固定器。
【請求項16】
前記ラグは、前記プランジャロッドの一部分を受け入れるための開口部を含み、前記開口部は、前記プランジャロッドの一部分と係合するように構成された複数のリッジを含む、請求項14に記載のシリンジ固定器。
【請求項17】
前記ラグは、第1の直径を有する第1の端部と、第2の直径を有する第2の端部とを含み、前記第2の直径は、前記第1の直径よりも大きくなっており、前記ラグは、前記第1の端部から前記第2の端部まで延びる側壁を含み、前記側壁は、前記第1の端部から前記第2の端部まで外側に広がっている、請求項16に記載のシリンジ固定器。
【請求項18】
シリンジを試験するための方法であって、
シリンジ固定器を試験システムに固定することであって、
前記シリンジ固定器は、
第1のチャンバと、第2のチャンバと、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、
前記第1のチャンバは、前記シリンジの少なくとも針および針キャップのためのハウジングを含み、
前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくともフランジ部を保持するように構成され、前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくとも前記フランジ部を包囲するためのカバーを含む、前記主ハウジングと、
支持部を有する基部と、を含む、固定することと、
前記シリンジを前記シリンジ固定器に挿入することと、を備える方法。
【請求項19】
前記主ハウジングの前記第1のチャンバを前記試験システムの可動部分に固定することと、
前記基部の支持体を前記試験システムの静止部分に固定することと、をさらに備える請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記主ハウジングの前記第1のチャンバを前記試験システムの静止部分に固定することと、
前記基部の支持体を前記試験システムの可動部分に固定することと、をさらに備える請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照本出願は、2021年12月8日に出願された米国仮特許出願第63/287,500号の優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、試験システムのための薬物送達デバイス(例えば、シリンジ)固定器およびその使用方法を対象とする。
【背景技術】
【0003】
引張および圧縮試験システムなどの機械的試験システムは、リアルタイム分析を行うために実験室で使用される。そのような装置の例は、Instron(登録商標)「Low Force Universal Testing Systems」およびInstron(登録商標)「High Force Universal Testing Systems」(Instron,www.instron.com/en-us/products/testing-systems/universal-testing-systems,参照により本明細書に組み込まれる)である。そのような機械的試験システムは、多くの有益な用途を提供するが、それらは、多種多様なデバイスを分析するように容易に適合可能ではない大型かつ高価な機器である。試験システムのための追加の構成要素が、試験システムがそのようなデバイスの機能的な力を正確に分析し得るように、対象のデバイス(例えば、シリンジ、自己注射器(auto-injector)、または他の好適な薬物送達デバイス)を適切に保持するために取得される必要がある。デバイスの構成要素、サイズ、および/または構成に応じて、正確な試験および測定値を得ることができるように、試験システム内にデバイスを適切に固定することは困難であり得る。わずかな外乱であっても、試験システムから生成される結果に影響を及ぼすことがある。例えば、試験システム内のデバイスの不正確な位置合わせは、結果に影響を及ぼす可能性がある。試験システムは、正確な試験および分析を確実にするために、対象のデバイスを適切に保持および支持するように構成されるべきである。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、本開示は、試験システム内にシリンジを保持するシリンジ固定器を説明し、該固定器は、第1のチャンバと、第2のチャンバと、第1のチャンバから第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、第1のチャンバは、第1の長さを有する複数の第1の壁と、第2の長さを有する複数の第2の壁とを含み、第2の長さは、第1の長さ未満であり、複数の第1の壁および複数の第2の壁は、シリンジの少なくとも針のためのハウジングを形成し、第2のチャンバは、シリンジの少なくともフランジ部を保持するように構成されており、第2のチャンバは、シリンジの少なくともフランジ部を包囲するためのカバーを含む、主ハウジングと、支持体を有する基部であって、基部は、シリンジのプランジャロッドの一部分を受け入れるように構成されており、基部は、基部内に受け入れられたプランジャロッドの一部分に回転運動を可能させるかまたは付与するように構成された少なくとも1つの幾何学的特徴を含む、基部とを備える。
【0005】
シリンジ固定器の種々の実施形態は、以下の態様のうちの1つまたは複数のものを含み得る。基部は、シリンジのプランジャロッドのためのホルダーと、ケーシングとを含んでもよく、ケーシングおよびホルダーは、プランジャロッドを支持するために締結具を用いて一緒に固定されるように構成されてもよい。基部は、シリンジのプランジャロッドを受け入れるように構成されたラグと、コネクタとを含んでもよく、ラグおよびコネクタは、プランジャロッドを支持するために一緒に固定されてもよい。第2のチャンバは、主ハウジングから取り外し可能であってもよい。第2のチャンバは、第1の構成を有してもよく、第2の構成を有する異なる第2のチャンバと交換可能であってもよく、第2の構成は、第1の構成と異なる。複数の第2の壁は、上壁および底壁を含んでもよく、上壁は、主ハウジングを試験システムに固定するための締結具を含む。基部の支持体は、基部を試験システムに固定するための複数のねじ穴を含んでもよい。カバーは、複数のヒンジおよびクロージャを用いて第2のチャンバに取り付けられてもよく、クロージャは、カバーの開閉を可能にするように構成されている。第2のチャンバは、第2のチャンバの底部から延びるチャンバ延長部を含んでもよく、カバーは、カバーの底部から延びるカバー延長部を含んでもよく、各部分は、約4.80mm~約5.20mmの高さを有してもよい。第2のチャンバのチャンバ延長部およびカバーのカバー延長部の各々は、約13.22mm~約13.62mmの長さを有してもよい。第2のチャンバのチャンバ延長部とカバーのカバー延長部との間の間隔は、約12.95mm~約13.35mmであってもよい。主ハウジングの第1のチャンバは、試験システムの可動部分に固定されるように構成されてもよく、基部の支持体は、試験システムの静止部分に固定されるように構成されてもよい。主ハウジングの第1のチャンバは、試験システムの静止部分に固定されるように構成されてもよく、基部の支持体は、試験システムの可動部分に固定されるように構成されてもよい。
【0006】
別の態様では、本開示は、試験システム内にシリンジを保持するためのシリンジ固定器を説明し、該固定器は、第1のチャンバと、第2のチャンバと、第1のチャンバから第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、第1のチャンバは、シリンジの少なくとも針のためのハウジングを含み、第2のチャンバは、シリンジの少なくともフランジ部を受け入れるように構成されており、第2のチャンバは、シリンジの少なくともフランジ部を包囲するためのカバーを含む、主ハウジングと、支持体を有する基部であって、該基部は、シリンジのプランジャロッドを受け入れるように構成されたラグと、コネクタとを含み、ラグおよびコネクタは、プランジャロッドを支持するために一緒に固定される、基部とを備える。
【0007】
シリンジ固定器の種々の実施形態は、以下の態様のうちの1つまたは複数のものを含み得る。基部は、ラグおよびコネクタを試験システムに固定して安定させるためのつまみナットを含み得る。ラグは、プランジャロッドの一部分を受け入れるための開口部を含んでもよく、開口部は、プランジャロッドの一部分と係合するように構成された複数のリッジを含んでもよい。ラグは、第1の直径を有する第1の端部と、第2の直径を有する第2の端部とを含んでもよく、第2の直径は、第1の直径よりも大きくなっており、ラグは、第1の端部から第2の端部まで延びる側壁を含んでもよく、該側壁は、第1の端部から第2の端部まで外側に広がっている。
【0008】
別の態様では、本開示は、シリンジを試験するための方法を説明し、該方法は、シリンジ固定器を試験システムに固定することであって、該固定器は、第1のチャンバと、第2のチャンバと、第1のチャンバから第2のチャンバに延びる開口部とを含む主ハウジングであって、第1のチャンバは、シリンジの少なくとも針および針キャップのためのハウジングを含み、第2のチャンバは、シリンジの少なくともフランジ部を保持するように構成されており、第2のチャンバは、シリンジの少なくともフランジ部を包囲するためのカバーを含む、主ハウジングと、支持体を有する基部とを含む、固定することと、シリンジをシリンジ固定器内に挿入することと、を備える。本開示の種々の方法は、主ハウジングの第1のチャンバを試験システムの可動部分に固定し、基部の支持体を試験システムの静止部分に固定することをさらに備えてもよく、または主ハウジングの第1のチャンバを試験システムの静止部分に固定し、基部の支持体を試験システムの可動部分に固定することをさらに備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、様々な例を示し、説明とともに、開示された例および実施形態の原理を説明するのに役立つものである。
本開示の態様は、添付の図面に図示された実施形態と関連して実施され得る。これらの図面は、本開示の異なる態様を示し、適切な場合、異なる図面における同様の構造、構成要素、材料、および/または要素を示す参照番号は、同様にラベル付けされている。具体的に示されるもの以外における構造、構成要素、および/または要素の種々の組み合わせが企画されており、本開示の範囲内であることを理解されたい。
【0010】
さらに、本明細書には多くの実施形態が記載され、図示されている。本開示は、その任意の単一の態様または実施形態にも、そのような態様および/または実施形態の任意の組み合わせおよび/または置換にも限定されない。さらに、本開示の態様および/またはその実施形態の各々は、単独で、または本開示の他の態様および/またはその実施形態のうちの1つまたは複数と組み合わせて使用されることができる。簡潔にするために、特定の置換および組み合わせは、本明細書において別々に説明および/または図示されない。特に、「例示的」として本明細書で説明される実施形態または実装形態は、例えば、他の実施形態または実装形態よりも好ましいか、または有利であると解釈されるべきではなく、むしろ、実施形態(単数または複数)が「例の」実施形態(単数または複数)であることを反映または示すことが意図される。
【
図1A-1C】
図1Aは、本開示の実施形態による、シリンジ固定器の正面図であり、
図1Bは、シリンジ固定器の主ハウジングの側面図であり、
図1Cは、シリンジ固定器とともに利用され得る例示的なシリンジである。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態による、シリンジ固定器の側面図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態による、シリンジ固定器の斜視図である。
【
図4A-4D】
図4Aは、本開示の実施形態による、主ハウジングの斜視図であり、
図4Bおよび4Cは、主ハウジングの正面図であり、
図4Dは、主ハウジングの第2のチャンバの詳細図である。
【
図5A-5D】
図5A~5Dは、本開示の実施形態による、第1のチャンバの内部の詳細図を含むシリンジ固定器の正面図である。
【
図6A-6D】
図6Aは、本開示の実施形態による、主ハウジングの斜視図であり、
図6B~6Dは、第2のチャンバの底面図である。
【
図7A-7D】
図7Aは、本開示の実施形態による、第2のチャンバのためのカバーの斜視図であり、
図7B~7Dは、カバーの内部の詳細図である。
【
図8A-8C】
図8Aは、本開示の実施形態による、第2のチャンバのためのカバーの斜視図であり、
図8Bおよび8Cは、カバーの底面図である。
【
図9A-9D】
図9Aは、本開示の実施形態による、基部のホルダーの斜視図であり、
図9B~9Dは、ホルダーの上面図である。
【
図10A-10D】
図10A~10Dは、本開示の実施形態による、基部のホルダーの正面図であり、ホルダーは、シリンジを包囲している。
【
図11A-11F】
図11Aは、本開示の実施形態による、シリンジ固定器の斜視図であり、
図11Bは、シリンジ固定器の基部のケーシングの斜視図であり、
図11Cおよび11Dは、ケーシングの上面図であり、
図11Eおよび11Fは、ケーシングの正面図である。
【
図12A-12E】
図12Aは、本開示の実施形態による、シリンジ固定器の斜視図であり、
図12Bは、シリンジ固定器の基部の斜視図であり、基部は、ラグおよびコネクタを含み、
図12Cは、基部の側面図であり、
図12Dおよび12Eは、ラグの上面図である。
【
図14】
図14は、本開示の実施形態による、シリンジがどのように基部の内部に嵌合するかの等角図である。
【
図15】
図15は、本開示の実施形態による、反転された位置にあるシリンジ固定器の図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書において使用される場合、「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」という用語またはそれに類する他の用語は、非排他的包含を含むことが意図されており、その結果、要素の一覧を含むプロセス、方法、物品、または装置は、これらの要素のみならず、明示的に列挙されていない他の要素、またはそのようなプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有の他の要素も含むことができる。「例示的(exemplary)」という用語は、「理想的」というよりも「例の」という意味で使用される。加えて、「第1の」、「第2の」などの用語は、本明細書において、何らかの順序、量、または重要性も示さず、むしろ、ある要素または構造を別のものと区別するために使用される。さらに、「ある(a)」および「ある(an)」という用語は、本明細書において、量の制限を示すものではなく、むしろ参照される項目の1つまたは複数の存在を示すものである。
【0012】
とりわけ、説明を簡単かつ明確にするために、図面の特定の態様では、様々な実施形態の概略的な構造および/または構築の方法を示す。よく知られている特徴および技術についての説明および詳細は、他の特徴を不必要に不明瞭にすることを避けるために省略されることがある。図面中の要素は、必ずしも原寸に比例して描かれておらず、いくつかの特徴の寸法は、例示的な実施形態の理解を向上させるために、他の要素に対して誇張されていることがある。例えば、当業者であれば、側面図が原寸通りに描かれていないこと、および、別々の構成要素間の比例関係を表すものとして見られるべきではないことを理解する。側面図は、描写されたアセンブリの様々な構成要素を図示するのを助けるために、また、それらの相対的な位置関係を示すために提供されている。
【0013】
次に、添付の図面に図示されている本開示の例が詳細に参照される。可能な限り、同じ参照番号が、同一または類似の部分を示すために図面全体を通して使用される。以下の説明において、「約(about)」、「実質的に(substantially)」、「およそ(approximately)」などの相対的な用語は、以下で指定されるように、記載される数値の数値範囲の考えられる変動を示すために使用される。
【0014】
Instron(登録商標)ウェブサイト、「www.instron.com/en-us/products/testing-systems/universal-testing-systems」に開示されているように、Instron(登録商標)システムは、様々な機械的試験、例えば、引張、圧縮、曲げ、剥離、および引裂を実施するために使用され得る大型の機械的試験機器である。シリンジは、Instron(登録商標)などの試験システムを使用して分析され得るデバイスのカテゴリーの一例である。上述したように、およびInstron(登録商標)システムのウェブサイトに開示されているように、既存の機械的試験システムは、試験および分析においてデバイスを確実に保持するために、大型で高価な試験システム自体に加えて、追加の特定の構成要素を必要とする場合がある。例えば、試験システム内に第1の種類のシリンジを保持するための固定器が、同じ試験システム内に第2の種類のシリンジを保持することが不可能であり得るように、複数のシリンジは、変化する寸法、構成、および/または構成要素を有する場合がある。加えて、試験システム製造業者によって販売される汎用固定器は、試験されるシリンジを適切かつ確実に保持しない場合がある。機能的な力(functional force)の試験、例えば、解放および/または滑り力(glide force)試験の間、シリンジのプランジャロッドは、投薬および注入ステップを模倣するように押動されることができる。トルク力の試験のために、プランジャロッドは、プライミングステップ(priming step)を模倣するようにねじられる(ツイストされる:twisted)ことができる。シリンジが試験システム内に適切に固定されていない場合、シリンジを押したりねじったりすると、シリンジが試験システム内で動かされる場合がある。加えて、固定器が試験システム内にシリンジを適切に固定しない場合、シリンジ構成要素、例えば、プランジャロッドにかかる力は、試験システムに使用される固定器からシリンジを滑脱させる場合がある。前述したように、例えば、トルク力を分析するためのいくつかの機械的な試験の間、シリンジ構成要素は、注入段階を開始するようにねじられることができる。シリンジが固定器と同軸に位置合わせされていない場合、シリンジと試験システムとのいかなる位置合わせ不良からも追加のトルクを生じさせる。したがって、シリンジ、シリンジ固定器、および試験システムの構成要素が同軸上に位置合わせされることが重要である。上記の状況のうちのいずれか、例えば、システムによって試験されているデバイスの位置ずれまたは不安定性によって、試験システムが不正確な測定を提供することにつながり、および/またはユーザーが複数の試験を行うことを必要とし、効率化を妨げるであろう。
【0015】
本開示は、Instron(登録商標)試験機構を参照するが、当業者は、本開示の概念が、任意の好適なまたは同等の試験機構または機械(例えば、ZWICKROELL、ADMET、MECMESIN、TEST RESOURCES等)とともに利用され得ることを容易に認識するであろう。さらに、本開示は、シリンジに付与される力を試験することに言及するが、当業者は、シリンジへの言及が例示的なものにすぎず、本開示の概念が、限定はしないが、自己注射器およびシリンジ(プラスチックとガラスの両方)を含む任意の適切な薬物送達デバイスとともに使用され得ることを容易に認識するであろう。
【0016】
したがって、本開示は、試験期間全体を通して、シリンジを十分な安定性を伴ってかつ試験システムと適切に位置合わせして保持するシリンジ固定器の種々の実施形態を対象とする。いくつかの例では、シリンジは、国際公開第2019/118588号および国際公開第2020/247686号ならびに米国意匠出願第29/760,798号および米国意匠出願第29/760,796号に記載されている正確な用量の送達システムであり、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0017】
本開示の実施形態は、シリンジ固定器に関し、特に、試験システム(例えば、Instron(登録商標)試験デバイスなどの機械的試験システム)内にシリンジを保持するシリンジ固定器に関する。
図1Aは、試験システムのためのシリンジ固定器100の正面図を示す。シリンジ固定器100は、任意の商業的に公知のシリンジ(または他の適切な薬物送達デバイス)を保持するように設計され得る。シリンジ固定器100は、試験固定器の安定性を補助するのに十分な重量および構成要素を有する、および/または実験室環境での使用に好適な任意の特性を有する任意の好適な材料で形成され得る。例えば、シリンジ固定器100は、プラスチック材料および/または他の化学的に耐性を有する材料から作製され得る。いくつかの実施形態では、シリンジ固定器100は、所望の構成に機械加工された金属から作製されてもよい。
【0018】
シリンジ固定器100は、主ハウジング120および基部130を含み得る。主ハウジング120は、第1のチャンバ122と、第2のチャンバ124と、第1のチャンバ122から第2のチャンバ124まで延びる開口部134とを含み得る。
【0019】
第1のチャンバ122は、複数の第1の壁150a,150bと、複数の第2の壁152a,152bとを含み得る(
図5A~
図5D)。複数の第1の壁150a,150bおよび複数の第2の壁152a,152bは、上部開口部134a(
図4B)を画定し得る。第1のチャンバ122および上部開口部134aは、以下に詳細に説明されるように、シリンジ105の一部を収容するように、任意の好適なサイズおよび/または形状であり得る。いくつかの変形例では、上部開口部134aは、開放されなくてもよいが、試験治具(テストフィクスチャ:testing fixture)に付加的構造および支持を提供するように、壁150a,150b,152a、および152bに結合される中実壁(solid wall)であってもよい。
【0020】
第2のチャンバ124は、複数の第1の壁160a,160bと、複数の第2の壁162a,162bとを含み得る(
図4A)。複数の第1の壁160a,160bおよび複数の第2の壁162a,162bは、底部開口部134b(
図4B)を画定し得る。いくつかの変形例では、底部開口部134bは、開放されなくてもよいが、試験固定器に付加的構造および支持を提供するように、壁160a,160b,162a,162bに結合される中実壁であってもよい。第2のチャンバ124はまた、カバー106を含み得る。カバー106は、任意の適切な取り付け手段を用いて第2のチャンバ124に取り付けられ得る。例えば、カバー106は、ヒンジ107を用いて第2のチャンバ124に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、カバー106は、一対のヒンジ107を用いて第2のチャンバ124に取り付けられてもよい。カバー106は、中実(solid)であってもよく(
図5A)、またはカバー106は、ユーザーが第2のチャンバ124および/またはシリンジ105の本体の内部ならびにシリンジの内容物を見ることを可能にする窓108を含んでもよい(
図5C)。窓108は、開口部であってもよく、または半透明材料から作製されてもよい。カバー106は、ユーザーがシリンジ105を第2のチャンバ124に適切に挿入することを可能にするために、任意の適切なクロージャ(closure)113、例えば、ハンドルまたはノブを用いて移動および/または固定されてもよい。カバー106は、クロージャ113をカバー106に固定するための受け取り特徴(receiving feature)113bを含み得る。例えば、カバー106は、クロージャ113を用いて開閉されることができる。またクロージャ113は、シリンジ105を確実に保持するために、受け取り特徴113bに取り着けることによってカバー106を第2のチャンバ124にロック(固定:lock)するために使用されてもよい。
図1Aを参照すると、カバー106に対して、第1のチャンバ122および第2のチャンバ124を含むシリンジ固定器100の部分は、ケース104と呼称されることがある。
【0021】
図2を参照すると、第2のチャンバ124は、第2のチャンバ124の底部から延びるチャンバ延長部202を含み得る。カバー106は、カバー106の底部から延びるカバー延長部204を含み得る。チャンバ延長部202は
図6Aにも示されており、カバー延長部204は
図7Aにも示されている。チャンバ延長部202およびカバー延長部204は、第2のチャンバ124および主ハウジング120に追加の安定性を提供することができる。他の例では、チャンバ延長部202およびカバー延長部204は、本明細書ではプランジャロッド128とも呼称されるプランジャ128をプランジャ128がフランジ本体118に接近する場合に見ることを提供し得る。これら延長部の高さは、シリンジ105の構成要素、例えば、シリンジのプランジャ端部109に干渉しないように選定されてもよい。
図2においてAとして示されるこれら延長部の各々は、約4.00mm~約6.00mmの高さを有し得る。例えば、各延長部の高さは、約4.20mm~約5.80mm、約4.40mm~約5.60mm、約4.60mm~約5.40mm、約4.80mm~約5.20mm、約4.90mm~約5.10mm、または約5.00mmであり得る。いくつかの例では、各延長部は、約4.80mm~約5.20mmまたは約5.00mm±0.20mmである高さを有し得る。
図1Aに示されるように、シリンジ105が第2のチャンバ124に挿入される場合、シリンジ105の一部、例えば、プランジャ端部109およびプランジャ128は、チャンバ延長部202とカバー延長部204との間に、およびそれらを越えて延在していてもよい。
図2を参照すると、チャンバ延長部202とカバー延長部204との間の間隔(クリアランス)206は、プランジャ端部109およびプランジャ128のための十分な空間を可能にし、その結果、主ハウジング120が基部130に良好に嵌合することができるように構成され得る。間隔206は、約12.00mm~約14.00mm、約12.35mm~約13.95、約12.55mm~約13.75mm、約12.75mm~約13.55mm、約12.95mm~約13.35mm、約13.05mm~約13.25mm、または約13.15mmの
図2においてBとして示される幅を有する。いくつかの例では、この間隔206は、12.95mm~約13.35mmまたは約13.15mm±0.20mmの幅を有する。
【0022】
第2のチャンバ124は、シリンジ105の一部を収容するように、任意の好適なサイズおよび/または形状であり得る。例えば、フランジ117およびフランジ本体118は、シリンジ105が安定して固定されるように、第2のチャンバ124の内部に嵌合し得る。
図4B~
図4Dを参照すると、第2のチャンバ124は、フランジ117と第2のチャンバ124のキャビティとの間に制限された空間が存在するかまたは空間が存在しないように、フランジ117およびフランジ本体118を確実に保持するように構成された様々なキャビティを含むことができる。
【0023】
第2のチャンバ124は、第1のキャビティ402、第2のキャビティ404、および第3のキャビティ408を含み得る。第1のキャビティ402は、フランジ117から遠位のシリンジ本体116の一部を収容するように、任意の好適なサイズおよび/または形状であり得る。
図4Dに示されるように、第1のキャビティ402は、約9.00mm~約12.00mm、10.00mm~約11.00mm、約10.10mm~約10.90mm、約10.20mm~約10.80mm、約10.30mm~約10.80mm、約10.40mm~約10.80mm、約10.50mm~約10.70mm、または約10.60mmのFとして示される直径を有し得る。いくつかの例では、第1のキャビティ402は、9.60mm~約10.40mmまたは約10.80mm±0.20mmの直径を有する。
【0024】
第2のキャビティ404は、フランジ117を収容するように、任意の好適なサイズおよび/または形状であり得る。第2のキャビティ404は、アームキャビティ(arm cavities)406a,406bを含み得る。アームキャビティ406a,406bは、約2.00mm~約2.50mm、約2.05mm~約2.45mm、約2.10mm~約2.40mm、約2.15mm~約2.40mm、約2.20mm~約2.40mm、または約2.30mmの
図4DにおいてDとして示される高さを有し得る。いくつかの例では、アームキャビティ406a,406bは、約2.22mm~約2.38mmまたは約2.30mm±0.08mmの高さを有する。
【0025】
第3のキャビティ408は、フランジ本体118を収容するように任意の適切なサイズおよび/または形状であり得る。
図4Dに示されるように、第3のキャビティ408は、上で詳細に説明したように、第2のチャンバ124の底部を越えて延びる延長部202を含み得る。第3のキャビティ408および延長部202は、約13.00mm~約14.00mm、約13.10mm~約13.90mm、約13.15mm~約13.80mm、約13.20mm~約13.70mm、約13.22mm~約13.62mm、約13.32mm~13.52mm、または約13.42mmの
図4DにおいてEとして示される直径を有し得る。いくつかの例では、直径は、約13.22mm~約13.62mmまたは13.42±0.20mmの範囲である。
【0026】
図6A~
図6Dを参照すると、第3のキャビティ408は、フランジ本体118を収容するように、任意の適切なサイズおよび/または形状であり得る。第2のチャンバ124の底面図(
図6B)では、第3のキャビティ408は、リム(rim)604と、肩部602a、602bとを含み得る。
図6Dに示されるように、肩部602aの内側曲線と肩部602bの内側曲線との間のGとして示される距離は、約13.00mm~約14.00mm、約13.05mm~約13.90mm、約13.10mm~約13.80mm、約13.15mm~約13.70mm、約13.20mm~約13.65mm、約13.22mm~約13.62mm、約13.32mm~13.52mm、または約13.42mmであり得る。いくつかの例では、肩部602aの内側曲線と肩部602bの内側曲線との間の距離は、約13.22mm~約13.62mmまたは13.42±0.20mmである。
【0027】
いくつかの例では、リム604の内側曲線から肩部602a,602bのいずれかの底部までの
図6DにおいてHとして示される距離は、約6.00mm~約7.50mm、約6.10mm~約7.40mm、約6.20mm~約7.30mm、約6.30mm~約7.20mm、約6.40mm~約7.10mm、約6.50mm~約7.00mm、約6.52mm~約6.92mm、約6.62mm~約6.82mm、または約6.72mmであり得る。いくつかの例では、リム604の内側曲線から肩部602a,602bのいずれかの底部までのこの距離は、約6.52mm~約6.92mmまたは約6.72±0.20mmである。
【0028】
シリンジ105の複数の部分、例えば、フランジ117およびフランジ本体118を包囲しかつ確実に保持するために、カバー106は、第2のチャンバ124に取り付けられており、このカバー106は、任意の好適なサイズおよび/または形状であり得る。例えば、フランジ117およびフランジ本体118が第2のチャンバ124に挿入される場合、カバー106が、第2のチャンバ124を覆って配置されてシリンジ105のそのような複数の部分を包囲し得る。
図7A~
図7Dを参照すると、カバー106は、第2のチャンバ124のキャビティ402,404,408に対応する複数のキャビティを含み得る。カバー106のこれらキャビティは、フランジ117とカバー106の対応する複数のキャビティ壁との間に制限された空間が存在するかまたは空間が存在しないように、フランジ117およびフランジ本体118を確実に保持するように構成され得る。例えば、シリンジ105の一部およびカバー106は、シリンジ105の一部とカバー106の内部との間に制限された空間が存在するかまたは空間が存在しないように嵌合し得る。
【0029】
カバー106は、第1のキャビティ702、第2のキャビティ704、および第3のキャビティ708を含み得る。第1のキャビティ702は、フランジ117に対して遠位に位置するシリンジ本体116の一部を収容するように、任意の好適なサイズおよび/または形状であり得る。
図7Dに示されるように、第1のキャビティ702は、約10.00mm~約11.00mm、約10.10mm~約10.90mm、約10.20mm~約10.80mm、約10.30mm~約10.80mm、約10.40mm~約10.80mm、約10.50mm~約10.70mm、または約10.60mmの直径を有し得る。いくつかの例では、第1のキャビティ702は、9.60mm~約10.40mmまたは約10.80mm±0.20mmの直径を有する。
【0030】
第2のキャビティ704は、フランジ117を収容するように、任意の好適なサイズおよび/または形状であり得る。第2のキャビティ704は、アームキャビティ706a、706bを含み得る。アームキャビティ706a,706bは、約2.00mm~約2.50mm、約2.05mm~約2.45mm、約2.10mm~約2.40mm、約2.15mm~約2.40mm、約2.20mm~約2.40mm、または約2.30mmの
図7DにおいてIとして示される高さを有し得る。いくつかの例では、アームキャビティ706a,706bは、約2.22mm~約2.38mmまたは約2.30mm±0.08mmの高さを有する。
【0031】
第3のキャビティ708は、フランジ本体118の一部を収容するように、任意の適切なサイズおよび/または形状であり得る。
図7Dに示されるように、第3のキャビティ708は、カバー106の底部を越えて延びる上で詳細に説明されるような延長部204を含み得る。第3のキャビティ708および延長部204は、約13.00mm~約14.00mm、約13.10mm~約13.90mm、約13.15mm~約13.80mm、約13.20mm~約13.70mm、約13.22mm~約13.62mm、約13.32mm~13.52mm、または約13.42mmの
図7DにおいてJとして示される直径を有し得る。いくつかの例では、この直径は、約13.22mm~約13.62mmまたは13.42±0.20mmである。
【0032】
図8A~8Cを参照すると、第3のキャビティ708は、プランジャ本体118を収容するように、任意の好適なサイズおよび/または形状であり得る。カバー106の底面図(
図8B)では、第3のキャビティ708は、リム804と、肩部802a、802bとを含み得る。
図8Cに示されるように、肩部802aの内側曲線と肩部802bの内側曲線との間のKとして示される距離は、約13.00mm~約14.00mm、約13.05mm~約13.90mm、約13.10mm~約13.80mm、約13.15mm~約13.70mm、約13.20mm~約13.65mm、約13.22mm~約13.62mm、約13.32mm~13.52mm、または約13.42mmであり得る。いくつかの例では、肩部802aの内側曲線と肩部802bの内側曲線との間の距離は、約13.22mm~約13.62mmまたは13.42±0.20mmである。
【0033】
いくつかの例では、リム804の内側曲線から肩部802a、802bのいずれかの底部までの
図8CにおいてLとして示される距離は、約6.00mm~約7.50mm、約6.10mm~約7.40mm、約6.20mm~約7.30mm、約6.30mm~約7.20mm、約6.40mm~約7.10mm、約6.50mm~約7.00mm、約6.52mm~約6.92mm、約6.62mm~約6.82mm、または約6.72mmであり得る。いくつかの例では、リム804の内側曲線から肩部802a,802bのいずれかの底部までの距離は、約6.52mm~約6.92mmまたは約6.72±0.20mmである。
【0034】
第2のチャンバ124の複数のキャビティ402,404,408のうちの1つまたは複数、およびカバー106の複数のキャビティ702,704,708のうちの1つまたは複数は、第2のチャンバ124およびカバー106のこれらキャビティ内でのシリンジ105の把持を補助するための特徴を含んでもよい。例えば、複数のキャビティのうちの1つまたは複数は、研磨されたコーティング、シリコーン(silicone)のコーティング、または弾性コーティング(elastic coating)を含んでもよく、シリンジ105の複数の部分と第2のチャンバ124のこれらキャビティとカバー106との間により密接および/またはより緊密な保持を提供する。他の例では、複数のキャビティの寸法は、シリンジ105の把持を補助するように、矩形幾何学形状となるように調整されることができる。さらに他の例では、支持構造、幾何学的特徴、またはテクスチャ、例えば、リブ、バンプ、または突出部が、シリンジ105の把持を補助するために含まれてもよい。
【0035】
本開示の実施形態では、第2のチャンバ124は、
図5Cの破線で示されるように、主ハウジング120から取り外し可能であってもよい。上で詳述されたように、第2のチャンバ124および複数のキャビティ402、404、408は、シリンジ105の一部、例えば、フランジ117およびフランジ本体118を適切に受容し、確実に保持するように、種々のサイズおよび/または形状を有し得る。異なる複数のシリンジは、異なるサイズおよび/または構成を有し得ることが理解される。様々な市販のシリンジがシリンジ固定器100と共に使用され得るようにシリンジ固定器100を適合させるために、主ハウジング120内で交換され得る第2のチャンバ124の異なる複数の構成を有することが有用であり得る。例えば、第1の構成を有する第2のチャンバ124は、異なる構成を有する異なる第2のチャンバを主ハウジング120の内部に挿入するために、主ハウジング120から取り外されてもよい。いくつかの実施形態では、シリンジ固定器100は、複数の第2のチャンバとともにキットで販売または提供されてもよく、各第2のチャンバは、異なるシリンジとともに使用される異なる構成を有する。
【0036】
基部130は、ケーシング110、ホルダー111、および支持体112を含み得る。ホルダー111は、シリンジ105のプランジャ上部119を確実に保持するように構成され得る。
図1C、
図2、
図3、および
図9A~
図9Dを参照すると、プランジャ上部119は、ホルダー111の内部に挿入され得る。ホルダー111は、プランジャ上部119を第1のリング129aと第2のリング129bとの間の安定した位置に、かつシリンジ固定器100の残りの部分と同軸配置となるように保持するための任意の適切な構成を有し得る。例えば、ホルダー111は、第1の複数の側壁910a,910bおよび第2の複数の側壁912a,912bを有してもよく、複数の側壁は、底部914と上部916との間に延びてキャビティ918を形成する。いくつかの例では、底部914は、
図9Aに示されるように、上部916の長さよりも長い長さを有し得る。複数の側壁は、シリンジ105の安定した支持を提供するように、種々の構成を有してもよい。例えば、第2の複数の側壁912a,912bのうちの1つまたは複数は、キャビティ918に向かって内向きに傾斜または湾曲してもよい。
【0037】
シリンジ105のプランジャ上部119は、ホルダー111の上部916に嵌合し得る(
図9A~9D参照)。上部916は、第1のリング129aと第2のリング129bとの間にプランジャ上部119を受け入れるように構成された保持部921を含み得る。上部916はまた、ノッチ(切り欠き:notch)924を含み得る。プランジャ上部119の一部、例えば、突出部131は、プランジャ上部119を確実に保持するように、ノッチ924内に嵌合し得る。上部916はまた、シリンジ105の一部、例えば、トリガーまたは注入ボタンを保持するための開口部920を含み得る。底部914は、底部914を支持体112に固定するための締結具、例えばねじを受け入れるように構成された開口部922を含み得る。
【0038】
図9Dは、上部916の様々な寸法を示す。例えば、ノッチ924は、約2.50mm~約3.50mm、約2.70mm~約3.30mm、約2.70mm~約3.10mm、約2.80mm~約3.00mm、または約2.90mmのMとして示される幅を有し得る。いくつかの例では、ノッチ924は、約2.70mm~約3.10mmまたは2.90±0.20mmの幅を有する。上部916の追加の測定は、内周926を参照して行うことができる。上部916は、複数の肩部928a,928bを含み得、肩部928a,928bのいずれかの外縁から内周926までのPとして示される距離は、約2.00mm~約3.00mm、約2.14mm~約2.94mm、約2.24mm~約2.84mm、約2.34mm~約2.54mm、または約2.44mmである。いくつかの例では、肩部928a、928bのいずれかの外縁から内周926までのこの距離は、約2.34mm~約2.54mmまたは2.44mm±0.10mmである。肩部928a,928bのいずれかの上縁から内周926の中心軸までのOとして示される距離は、約1.00mm~約2.00mm、約1.15mm~約1.85mm、約1.25mm~約1.65mm、約1.35mm~約1.55mm、または約1.45mmである。いくつかの例では、肩部928a、928bのいずれかの上縁から内周926の中心軸までの距離は、約1.25mm~約1.65mmまたは1.45mm±0.20mmである。Nとして示される内周926に対するノッチ924の上縁は、約2.00mm~約3.00mm、約2.20mm~約2.80mm、約2.30mm~約2.60mm、約2.37mm~約2.57mm、または約2.47mmの範囲である。いくつかの例では、ノッチ924の上縁から内周926までのこの距離は、約2.37mm~約2.57mmまたは2.47mm±0.10mmである。
【0039】
複数の肩部928a、928bは、プランジャ上部119の突出部を受け入れるように構成され得る。いくつかの実施形態では、プランジャ上部119は、複数の突出部を含み得、複数の突出部は、ノッチ924および肩部928a,928bの任意の組み合わせに受け入れられることができる。例えば、プランジャ上部119の複数の突出部が互いから等距離である場合(例えば、
図1C)、シリンジを回転してもホルダー111内に受け入れることが可能であり得る。
【0040】
図10A~
図10Dは、プランジャ上部119が挿入されたホルダー111を示す。
図10Dは、ホルダー111内に挿入されたプランジャ上部119を参照した様々な寸法を示す。ホルダー111の最大直径1102は、ケーシング110の最大直径1010に対応しており、約16.50mm~約17.50mm、約16.55mm~約17.40mm、約16.60mm~約17.30mm、約16.60mm~約17.20mm、約16.60mm~約17.10mm、約16.62~約17.02、約16.72mm~約16.92mm、または約16.82mmであり得る。いくつかの例では、この直径は、約16.62mm~約17.02mmまたは16.82mm±0.20mmである。
【0041】
プランジャ上部119を固定する
図10Dにおいて1104によって示されるホルダー111の上部916の高さは、約4.50mm~約5.50mm、約4.60mm~約5.40mm、約4.70mm~約5.30mm、約4.80mm~約5.20mm、約4.90mm~約5.20mm、約4.92mm~約5.12mm、または約5.02mmであり得る。いくつかの例では、この高さは、約4.92mm~約5.12mmまたは5.02mm±0.10mmである。
【0042】
シリンジ105がホルダー111に取り付けられる場合、保持部921は、プランジャ上部129の第1のリング129aと第2のリング129bとの間に嵌合する。ホルダー111内に収容される第1のリング129aの高さは、
図10Dにおいて1106として示され、約2.00mm~約3.00mm、約2.05mm~約2.50mm、約2.10mm~約2.45mm、約2.15mm~約2.40mm、約2.17mm~約2.37mm、または約2.27mmであり得る。いくつかの例では、この高さは、約2.17mm~約2.37mmまたは2.27±0.10mmである。加えて、ホルダー111内に収容される第2のリング129bの高さは、
図10Dにおいて1108として示され、約2.00mm~約3.00mm、約2.10mm~約2.90mm、約2.20mm~約2.80mm、約2.30mm~約2.60mm、約2.36mm~約2.56mm、または約2.46mmであり得る。いくつかの例では、この高さは、2.36mm~約2.56mm、または約2.46mm±0.10mmであり得る。
【0043】
ケーシング110は、ホルダー111の一部の上に、またはそれと整列して配置され、それを収容してもよい。プランジャ上部119を収容しかつ確実に保持するために、締結具114が、ケーシング110およびホルダー111の一方または両方の中に挿入され得る。締結具114は、キー、ロッド、ピン、またはケーシング110およびホルダー111をともにロック(固定)するための任意の適切な手段であり得る。
【0044】
図11A~
図11Fを参照すると、ケーシング110は、複数の側壁1002a,1002b,1002cと、上壁1004と、プランジャ上部119の一部を囲むように構成された第2の保持領域1001とを有し得る。ケーシング110が締結具114を使用してホルダー111に取り付けられる場合、ホルダー111の保持部921およびケーシング110の第2の保持領域1001は、プランジャ上部119を基部130内に確実に保持し得る。複数の側壁1002a,1002b,1002cのうちの1つまたは複数は、締結具114を受け入れるように構成される貫通孔を含み得る。ケーシング110およびホルダー111が共に、プランジャ上部119の確実な保持を形成し得るように、上壁1004は、ホルダー111に対応する構成を有し得る。いくつかの例では、上壁1004は、ノッチ1006を含み得る。プランジャ上部119の一部、例えば、突出部131は、プランジャ上部119を確実に保持するように、ノッチ1006内に嵌合し得る。ノッチ1006およびノッチ924が共に、プランジャ上部119を確実に保持し得るように、ノッチ1006の構成は、ノッチ924と相補的であり得る。他の例では、ケーシング110およびホルダー111は、シリンジ105の回転を可能にする任意の数のノッチまたは突出部を含んでもよい。
【0045】
図11Dは、上壁1004の様々な寸法を示す。例えば、ノッチ1006は、約2.50mm~約3.50mm、約2.70mm~約3.30mm、約2.70mm~約3.10mm、約2.80mm~約3.00mm、または約2.90mmのQとして示される幅を有し得る。いくつかの例では、ノッチ1006は、約2.70mm~約3.10mmまたは2.90±0.20mmの幅を有する。上壁1004の追加の測定は、内周1008を参照して行うことができる。上壁1004は、複数の肩部1007a,1007bを含んでもよく、肩部1007a,1007bのいずれかの外縁から内周1008までのTとして示される距離は、約2.00mm~約3.00mm、約2.14mm~約2.94mm、約2.24mm~約2.84mm、約2.34mm~約2.54mm、または約2.44mmである。いくつかの例では、肩部1007a,1007bのいずれかの外縁から内周1008までの距離は、約2.34mm~約2.54mmまたは2.44mm±0.10mmである。いずれかの肩部1007a,1007bの上縁から内周1008の中心軸までのSとして示される距離は、約1.00mm~約2.00mm、約1.15mm~約1.85mm、約1.25mm~約1.65mm、約1.35mm~約1.55mm、または約1.45mmである。いくつかの例では、肩部1007a、1007bのいずれかの上縁から内周1008の中心軸までのこの距離は、約1.25mm~約1.65mmまたは1.45mm±0.20mmである。Rとして示される内周1008に対するノッチ1006の上縁は、約2.00mm~約3.00mm、約2.20mm~約2.80mm、約2.30mm~約2.60mm、約2.37mm~約2.57mm、または約2.47mmの範囲である。いくつかの例では、ノッチ1006の上縁から内周1008までのこの距離は、約2.37mm~約2.57mmまたは2.47mm±0.10mmである。
【0046】
図11Fは、ケーシング110の内部に挿入されたプランジャ上部119に関する様々な寸法を示す。例えば、上壁1004の1009として示される厚さは、約3.50mm~約4.00mm、約3.55mm~約3.95mm、約3.60mm~約3.90mm、約3.65mm~約3.85mm、または約3.75mmである。いくつかの例では、上壁1004の高さは、約3.65mm~約3.85mmまたは3.75±0.10mmである。いくつかの例では、プランジャ上部119を保持するように構成された上壁1004の部分は、約16.50mm~約17.50mm、約16.55mm~約17.40mm、約16.60mm~約17.30mm、約16.60mm~約17.20mm、約16.60mm~約17.10mm、約16.62~約17.02、約16.72mm~約16.92mm、または約16.82mmの直径1010を有し得る。いくつかの例では、この直径は、約16.62mm~約17.02mmまたは16.82mm±0.20mmであり得る。
【0047】
ケーシング110がホルダー111上に設置され、プランジャ上部119を収容する場合、第2の保持領域1001は、プランジャ上部129の第1のリング129aと第2のリング119bとの間に嵌合する。ケーシング110内に収容される第1のリング129aの高さは、
図11Fにおいて1011として示され、約1.00mm~約3.00mm、約2.00mm~約3.00mm、約2.12mm~約2.32mm、または約2.22mmであり得る。いくつかの例では、高さ1011は、約2.12mm~約2.32mmまたは2.22mm±0.10mmである。加えて、ケーシング110内に収容される第2のリング129bの高さは、
図11Fにおいて1012として示され、約1.00mm~約2.00mm、約1.10mm~約1.30mm、約1.15mm~約1.25mm、または約1.252mmであり得る。いくつかの例では、この高さ1012は、約1.15mm~約1.35mmまたは1.25mm±0.10mmである。
【0048】
フランジ117およびプランジャ上部119が、それぞれ、第2のチャンバ124を通して基部130内に適切に固定される場合、シリンジ105は、基部130から、第2のチャンバ124を通って、第1のチャンバ122の中へ延在し得る。いくつかの例では、シリンジ105の少なくとも針および複数の針キャップ部115は、第1のチャンバ122および上部開口部134a内に受け入れられることができる。上部開口部134aは、約60mm~約70mmの
図4CにおいてCとして示される高さを有し得る。例えば、上部開口部134aの高さは、約60mm~約68mm、約60mm~約66mm、約62mm~約70mm、約62mm~約68mm、約62mm~約66mm、約64mm~約66mm、または約65.00mmであり得る。いくつかの例では、上部開口部134aの高さは、約64.00mm~約66.00mmまたは65.00mm±1.00mmである。上部開口部134aの高さは、シリンジがシリンジ固定器100内に保持されている間、シリンジの位置合わせを妨げることなく、例えば、針キャップを除去すること、および/または針をシリンジ内に挿入することによって、ユーザーがシリンジをプライミングし得るように、十分な隙間、すなわち、空間を提供するように選定されてもよい。いくつかの例では、上部開口部134aの高さは、針を備えた完全に組み立てられたシリンジが固定器内に装着されることができる十分な空間を提供するように選定されてもよい。
【0049】
いくつかの例では、第1のチャンバ122内のシリンジ105の複数の部分および上部開口部134aは、シリンジ固定器100の任意の構成要素に取り付けられなくてもよい。そのような構成では、シリンジ105は、第2のチャンバ124および基部130を用いてシリンジ固定器100に確実に保持され得る。
【0050】
ここで
図12A~
図12Eの追加の実施形態を参照すると、基部130は、ラグ1200と、つまみナット1210と、コネクタ1220と、支持体112とを含み得る。
図12Aに示されるように、ラグ1200は、プランジャロッド128の一部を保持するように構成され得、コネクタ1220は、支持体112に取り付けられるように構成され得る。
図12Bを具体的に参照すると、ラグ1200は、第1の端部1201および第2の端部1202と、第1の端部1201から第2の端部1202まで延びる円周側壁1204とを含み得る。いくつかの実施形態では、側壁1204は、第1の端部1201から離れるにつれて外側に広がっていてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、
図12Bでは、側壁1204は、丸みを帯びたまたは円形の形状を形成してもよく、側壁1204は、第1の端部1201から延び、第1の端部1201から離れるにつれ外側に広がっている。側壁1204は、約90°~約102°、約91°~約101°、約92°~約100°、約93°~約99°、約94°~約98°、または約95°~約97°の角度で第1の端部1201から離れるにつれて広がってもよい。側壁1204は、約90°、約91°、約92°、約93°、約94°、約95°、約96°、約97°、約98°、約99°、約100°、約101°、または約102°の角度で第1の端部1201から離れるにつれて外側に広がってもよい。
【0051】
図12Bに示すように、ラグ1200は、側壁1204からラグ1200の中心に向かって内向きに延びる複数のリッジ1206を含み得る。リッジ1206は、プランジャロッド128(
図14)の一部と係合するために好適な任意の形状および構成を有し得る。いくつかの例では、複数のリッジ1206はそれぞれ、
図12B、12D、12E、13B、および14に示されるように、実質的に矩形の断面形状を有してもよい。
図12Bに示すように、ラグ1200は、内壁1203を含み得る。内壁1203は、締結手段1208、例えば、ねじを受け入れる締結穴1207を含み得る。ラグ1200は、任意の適切な締結手段1208(例えば、ねじ)によって、基部130の他の部分に取り付けられ得る。
【0052】
引き続き
図12Bを参照すると、コネクタ1220がラグ1200の第1の端部1201から延在するように、コネクタ1220が、ラグ1200に取り付けられることができる。コネクタ1220は、実質的に円筒形状を有し得、コネクタ1220は、ラグ1200の第1の端部1201から延在し、支持体112に接続する。
図12A~12Cに示されるように、コネクタ1220は、コネクタ締結具1224、例えば、ねじまたはピンを受け入れるための開口部1222を含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ1220は、複数の開口部1222と、複数のコネクタ締結具1224とを含んでもよい。
図12Cに示すように、つまみナット1210は、ラグ1200および/またはコネクタ1220を機械的試験システムに結合および/または固定するために、ラグ1200の一部分および/またはコネクタ1220の一部分を取り囲むことができる。つまみナット1210は、凹部1212を含み得る。いくつかの実施形態では、つまみナット1210は、複数の凹部1212を含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数の凹部1212は、つまみナット1210を締め付けるために、締め付け手段、例えば、締め付けバーまたはねじを受け入れるように構成されてもよい。
【0053】
ここで
図12Eを参照すると、各リッジ1206a、1206b、1206c、および1206dは、各ラグが別のリッジから等距離であるように、ラグ1200内に構成されてもよい。リッジ1206aと1206bとの間のM1で示される距離は、約14.10mm~約15.10mm、約14.20mm~約15.10mm、約14.30mm~約14.90mm、約14.40mm~約14.80mm、または約14.50mm~約14.70mmであり得る。いくつかの例では、リッジ1206aと1206bとの間のこの距離は、約14.10mm、約14.20mm、約14.30mm、約14.40mm、約14.50mm、約14.60mm、約14.70mm、約14.80mm、約14.90mm、約15.00mm、または約15.10mmであり得る。
図12EにおいてR1として示されるラグ1200の内部曲率半径は、R8、R9、R10、R11、またはR12であり得る。
【0054】
図12Eおよび13Bを参照すると、締結穴1207は、約7.93mm~約8.93mm、約8.03mm~約8.83mm、約8.13mm~約8.73mm、約8.23mm~約8.63mm、または約8.33mm~約8.53mmの直径を有し得る。いくつかの例では、締結穴1207の直径は、約7.93mm、約8.03mm、約8.13mm、約8.23mm、約8.33mm、約8.43mm、約8.53mm、約8.63mm、約8.73mm、約8.83mm、または約8.93mmであり得る。いくつかの例では、締結穴1207の皿穴角度(countersink angle)(図示せず)は、約80°~約120°または約90°~約110°であり得る。皿穴角度は、約80°、約82°、約90°、約100°、約110°、または約120°であり得る。
【0055】
図12Eを参照すると、締結手段1208は、約4.00mm~約5.00mm、約4.10mm~約4.90mm、約4.20mm~約4.80mm、約4.30mm~約4.70mm、または約4.40mm~約4.60mmの直径を有し得る。いくつかの例では、締結手段1208の直径は、約4.00mm、約4.10mm、約4.20mm、約4.30mm、約4.40mm、約4.50mm、約4.60mm、約4.70mm、約4.80mm、約4.90mm、または約5.00mmであり得る。
【0056】
図13Aを参照すると、ラグ1200の第1の端部1201と第2の端部1202との間のM4によって示される距離は、約13.5mm~約14.5mm、約13.6mm~約14.4mm、約13.7mm~約14.3mm、約13.8mm~約14.2mm、または約13.9mm~約14.1mmであり得る。いくつかの例では、第1の端部1201と第2の端部1202との間のこの距離は、約13.5mm、約13.6mm、約13.7mm、約13.8mm、約13.9mm、約14mm、約14.1mm、約14.2mm、約14.3mm、約14.4mm、または約14.5mmであり得る。
【0057】
第1の端部1201におけるラグ1200のM2で示される直径は、約23.71mm~約24.71mm、約23.81mm~約24.61mm、約23.91mm~約24.51mm、約24.01mm~約24.41mm、または約24.11mm~約24.31mmであり得る。いくつかの例では、第1の端部1201におけるラグ1200の直径は、約23.71mm、約23.81mm、約23.91mm、約24.01mm、約24.41mm、約24.11mm、約24.21mm、約24.31mm、約24.41mm、約24.51mm、約24.61mm、または約24.71mmであり得る。第2の端部1202におけるラグ1200のM3で示される直径は、約26.65mm~約27.65mm、約26.75mm~約27.55mm、約26.85mm~約27.45mm、約26.95mm~約27.35mm、または約27.05mm~約27.25mmであり得る。いくつかの例では、第2の端部1202におけるラグ1200の直径は、約26.65mm、約26.75mm、約26.85mm、約26.95mm、約27.05mm、約27.15mm、約27.25mm、約27.35mm、約27.45mm、約27.55mm、または約27.65mmであり得る。いくつかの実施形態では、第2の端部1202の直径は、第1の端部1201の直径よりも大きくてもよい。いくつかの例では、ラグ1200は、
図13AにおいてR2として示されるR0.10、R0.20、R0.30、R0.40、またはR0.50の曲率半径を有し得る。
【0058】
図13Bは、
図12Eの線E-Eに沿った断面図である。図示されるように、M5で示されるリッジ1206の高さは、約8.5mm~約9.5mm、約8.6mm~約9.4mm、約8.7mm~約9.3mm、約8.8mm~約9.2mm、または約8.9mm~約9.1mmであり得る。いくつかの例では、リッジ1206の高さM5は、約8.5mm、約8.6mm、約8.7mm、約8.8mm、約8.9mm、約9mm、約9.1mm、約9.2mm、約9.3mm、約9.4mm、または約9.5mmであり得る。リッジ1206のM6で示される幅は、約2.32mm~約3.32mm、約2.42mm~約3.22mm、約2.52mm~約3.12mm、約2.62mm~約3.02mm、または約2.72mm~約2.92mmであり得る。いくつかの例では、リッジ1206のこの幅M6は、約2.32mm、約2.42mm、約2.52mm、約2.62mm、約2.72mm、約2.82mm、約2.92mm、約3.02mm、約3.12mm、約3.22mm、または約3.32mmであり得る。
【0059】
上述したように、
図14は、プランジャロッド128の一部分、例えばプランジャ上部119および/または突出部131がどのようにラグ1200内に嵌合し得るかを示す。矢印を参照すると、プランジャ上部119の複数の突出部131は、少なくとも2つのリッジ1206の間に嵌合し得る。少なくとも2つのリッジ1206は、プランジャ上部119をラグ1200に確実に取り込むために、突出部131の両側に離間されてもよい。プランジャ上部119が2つ以上の突出部131を含むいくつかの実施形態では、各突出部131は、少なくとも2つのリッジ1206の間に嵌合してもよい。
【0060】
当業者が容易に認識するように、ラグ1200が長手軸の周りで(例えば、時計回りまたは反時計回りに)回転させられた場合、リッジ1206の複数の側壁は、突出部131の複数の側壁と接触して移動し、それによって、プランジャ109に同様の回転運動を付与する。
【0061】
いくつかの実施形態では、シリンジ固定器100は、機械的試験システム、例えば、Instron(登録商標)試験システムに固定されることができる。試験システムへの取り付けのために、第2の複数の壁152a,152bのうちの1つは、取り付け手段を含み得る。例えば、壁152aは、締結具102、例えば、ねじを含み得る。締結具102は、ナットまたはクランプ103を用いて壁152aに取り付けられてもよい。他の例では、締結具102は、試験システムにさらに取り付けるための貫通孔101を含んでもよい。試験システムへのさらなる取り付けのために、基部130の支持体112は、シリンジ固定器100の支持体112を試験システムに固定するために、複数の締結具、例えば、ねじまたはボルトを受け入れるように構成される複数のねじ穴(
図3)を含んでもよい。機械的試験システム、例えば、Instron(登録商標)試験システムは、可動部分および静止部分を含み得る。いくつかのシステムでは、可動部分は、可動部分および静止部分が同軸配置となるように、静止部分よりも上位、すなわち、上方にあってもよい。
【0062】
上述したように、シリンジ105は、本明細書では「針端部」とも呼称され得る針および針キャップ部115と、本明細書では「プランジャ端部」とも呼称され得るシリンジのプランジャ端部109とを含み得る。シリンジ105を参照すると、シリンジ固定器100は、例えば、
図1Aに示されるように、締結具102が針端部の上方にあり、基部130がプランジャ端部の下方にあるように構成されることができる。締結具102が可動部分に取り付けられ、基部130が静止部分に取り付けられるように、
図1Aのシリンジ固定器100の構成は、上述したような機械的試験システムで使用されることができる。代替実施形態では、シリンジ固定器100は、例えば、
図15に示されるように、基部130がプランジャ端部の上方にあり、締結具102が針端部の下方にあるように構成されてもよい。基部130が可動部分に取り付けられ、締結具102が静止部分に取り付けられるように、
図15のシリンジ固定器100の構成は、上述したような機械的試験システムで使用されてもよい。
【0063】
本明細書における説明の目的のために、
図1Aにおけるシリンジ固定器100の構成は、「針上」と呼称され、すなわち、針は、上向きに向いており、
図15におけるシリンジ固定器100の構成は、「針下」と呼称され、すなわち、針は、下向きに向いている。いずれの配向が使用されるかは、機械的試験システムおよび/または実施される機械的試験のタイプに依存し得る。シリンジ固定器100を使用して実施され得る種々の機械的試験は、最大注入力(maximum injection force)、使用トルク、オーバーライドトルク(override torque)、完全注入力、およびプライミングを含む。例えば、重力を利用してシリンジの内容物が試験中に完全に排出されるように、最大注入力試験は、「針下」で行われることができる。使用トルクを測定するための試験は、シリンジのプランジャロッドが回転し得るように、「針下」で行われてもよい。オーバーライドトルクを測定する試験、すなわち、シリンジの内容物を排出するときにシリンジのストッパー(stopper)と側壁との間の初期摩擦力に打ち勝つためにどれだけの力が必要とされるかを測定する試験もまた、針が下方を向いている構成で行われることができる。シリンジの完全注入力プロファイルを測定するために、シリンジ固定器100は、「針上」の位置にあり得る。加えて、シリンジのプライミングの試験もまた、「針上」で行われてもよい。上記で説明された試験またはシリンジ固定器100を用いて行われ得る試験のいずれも、「針上」の構成または「針下」の構成に限定されない。
【0064】
実施例
以下の実施例は、例証目的のみのために提供され、シリンジ固定器の任意の単一の態様または実施形態を限定することを意図せず、また、そのような態様および/または実施形態の任意の組み合わせおよび/または変更に限定されない。この実施例は、本開示のシリンジ固定器が、国際公開第2019/118588号または国際公開第2020/247686号に記載される用量精密システムのシリンジと共にどのように使用され得るかを例示する。当業者であれば、シリンジ固定器は、他のタイプのシリンジに適合するように調整可能であり、様々な用途および/またはシリンジ内に配置された薬剤に応じて他の測定が可能であることを理解するであろう。
【0065】
開示されるようなシリンジ固定器の実施形態の代表的使用が、本明細書において提供される。例えば
図1Aに示すように、第1のチャンバが上になるように、シリンジ固定器をInstron(登録商標)試験システムに挿入し、取り付けた。(国際公開第2019/118588号または国際公開第2020/247686号に記載されているような)対象の用量精密システムのシリンジの針キャップを取り外し、細い針をその針カバーとともに、シリンジの露出した針端部に取り付けた。抵抗があり、針がシリンジのルアーアダプタ(luer adaptor)内に確実に固定されたと感じるまで、針を、ルアー接続(luer connection)を介してシリンジ上で回転させた。次いで、カバーを開くことができるように、第2のチャンバのハンドルがロック解除された(unlocked)。フランジおよびフランジ本体が第2のチャンバ内に収容され、シリンジ本体および針端部が第2のチャンバを通って第1のチャンバ内に延在するように、準備したシリンジをシリンジ固定器内に配置した。次いで、カバーを移動させて、シリンジのフランジおよびフランジ本体を包囲および固定し、ハンドルをロックした。Instron(登録商標)試験システムのプログラムを開始し、上述した複数のステップのすべてを4つの試料について繰り返した。4つのサンプルのそれぞれについて注入力プロファイルを分析した。注入力プロファイルの結果を以下に示す。第1の力は始動力(break force)であり、その後、プランジャロッドの複数のスナップタブがフランジの複数の窓/スロットから動いたときのスナップ撓み力(snap deflection force)が続いた。複数のスナップが撓むと、プランジャロッドは、ピストンを押し下げ続けて、システム内の空気を排出し、これは空気滑り力(エアグライドフォース:air glide force)と呼称される。ピストンが液体に接触すると、液体プライミング滑り力(fluid priming glide force)で示されるように、液体が排出された。次の液体投与滑り力(fluid dosing glide force)は、プランジャロッドが回転された後の投与する力を示す。
【0066】
【0067】
以下の表は、全てのサンプルについてのこれら力についての平均および標準偏差を要約し、ヒストグラムは、最大注入力についてのデータをグラフで表す。
【0068】
【0069】
【0070】
プランジャロッドのトルクは、プランジャロッドの90度の回転中に測定された。最大トルク力は、61.8度の平均回転で生じた。最大トルクの平均は21.28N*mmであり、標準偏差は1.916N*mmであった。
【0071】
【0072】
また、ポリプロピレン製のフランジを有するシリンジを用いて試験を行った。PP最大トルクの平均は23.854N*mmであり、標準偏差は2.173N*mmである。結果を以下に示す。
【0073】
【0074】
【0075】
上記の説明および例は例示的であり、限定的であることを意図しない。当業者であれば、本発明の前提的な範囲から逸脱することなく、多数の修正および/または変更を行うことができる。例えば、参照されてきたように、上述の実施形態の複数の態様は、互いに任意の適切な組み合わせで使用されることができる。さらに、上述の実施形態の複数の部分は、本発明の範囲から逸脱することなく除去されることができる。さらに特定の状況または態様を様々な実施形態の教示に適合させるために、かかる範囲から逸脱することなく修正を加えることができる。上記の記載を再検討することにより、多くの他の実施形態も当業者には明らかとなるだろう。
【0076】
本開示の実施形態は、以下の複数の特徴を含み得る。
項目1。試験システム内にシリンジを保持するシリンジ固定器であって、
第1のチャンバと、第2のチャンバと、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、
前記第1のチャンバは、第1の長さを有する複数の第1の壁と、第2の長さを有する複数の第2の壁とを含み、前記第2の長さは、前記第1の長さ未満であり、前記複数の第1の壁および前記複数の第2の壁は、前記シリンジの少なくとも針のためのハウジングを形成し、
前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくともフランジ部を保持するように構成され、前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくとも前記フランジ部を包囲するためのカバーを含む、前記主ハウジングと、
支持体を有する基部であって、前記基部は、前記シリンジのプランジャロッドの一部分を受け入れるように構成され、前記基部は、前記基部内に受け入れられた前記プランジャロッドの前記一部分に回転運動を可能させるかまたは付与するように構成された少なくとも1つの幾何学的特徴を含む、前記基部と、を備えるシリンジ固定器。
【0077】
項目2。前記基部は、
前記シリンジのプランジャロッドのためのホルダーと、ケーシングとを含み、
前記ケーシングおよび前記ホルダーは、前記プランジャロッドを支持するために締結具を用いて一緒に固定されるように構成されている、項目1に記載のシリンジ固定器。
【0078】
項目3。前記基部は、
前記シリンジのプランジャロッドを受け入れるように構成されたラグと、コネクタとを含み、
前記ラグおよび前記コネクタは、前記プランジャロッドを支持するために一緒に固定される、項目1に記載のシリンジ固定器。
【0079】
項目4。前記第2のチャンバは、前記主ハウジングから取り外し可能である、項目1に記載のシリンジ固定器。
項目5。前記第2のチャンバは、第1の構成を有し、第2の構成を有する異なる第2のチャンバと交換可能であり、前記第2の構成は、前記第1の構成と異なる、項目4に記載のシリンジ固定器。
【0080】
項目6。前記複数の第2の壁は、上壁および底壁を含み、前記上壁は、前記主ハウジングを前記試験システムに固定するための締結具を含む、項目1に記載のシリンジ固定器。
項目7。前記基部の前記支持体は、前記基部を前記試験システムに固定するための複数のねじ穴を含む、項目1に記載のシリンジ固定器。
【0081】
項目8。前記カバーは、複数のヒンジおよびクロージャを用いて前記第2のチャンバに取り付けられており、前記クロージャは、前記カバーの開閉を可能にするように構成されている、項目1に記載のシリンジ固定器。
【0082】
項目9。前記第2のチャンバは、前記第2のチャンバの底部から延びるチャンバ延長部を含み、前記カバーは、前記カバーの底部から延びるカバー延長部を含み、各延長部は、約4.80mm~約5.20mmの高さを有する、項目1に記載のシリンジ固定器。
【0083】
項目10。前記第2のチャンバの前記チャンバ延長部および前記カバーの前記カバー延長部の各々は、約13.22mm~約13.62mmの長さを有する、項目7に記載のシリンジ固定器。
【0084】
項目11。前記第2のチャンバの前記チャンバ延長部と前記カバーの前記カバー延長部との間の間隔は、約12.95mm~約13.35mmの範囲である、項目7に記載のシリンジ固定器。
【0085】
項目12。前記主ハウジングの前記第1のチャンバは、前記試験システムの可動部分に固定されるように構成されており、前記基部の前記支持体は、前記試験システムの静止部分に固定されるように構成されている、項目1に記載のシリンジ固定器。
【0086】
項目13。前記主ハウジングの前記第1のチャンバは、前記試験システムの静止部分に固定されるように構成されており、前記基部の前記支持体は、前記試験システムの可動部分に固定されるように構成されている、項目1に記載のシリンジ固定器。
【0087】
項目14。試験システム内にシリンジを保持するためのシリンジ固定器であって、
第1のチャンバと、第2のチャンバと、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、
前記第1のチャンバは、前記シリンジの少なくとも針のためのハウジングを含み、
前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくともフランジ部を受け入れるように構成されており、前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくとも前記フランジ部を包囲するためのカバーを含む、前記主ハウジングと、
支持体を有する基部であって、前記基部は、前記シリンジのプランジャロッドを受け入れるように構成されたラグと、コネクタとを含み、前記ラグおよび前記コネクタは、前記プランジャロッドを支持するために一緒に固定される、前記基部と、を備えるシリンジ固定器。
【0088】
項目15。前記基部は、前記ラグおよび前記コネクタを前記試験システムに固定して安定させるためのつまみナットを含む、項目14に記載のシリンジ固定器。
項目16。前記ラグは、前記プランジャロッドの一部分を受け入れるための開口部を含み、前記開口部は、前記プランジャロッドの一部分と係合するように構成された複数のリッジを含む、項目14に記載のシリンジ固定器。
【0089】
項目17。前記ラグは、第1の直径を有する第1の端部と、第2の直径を有する第2の端部とを含み、前記第2の直径は、前記第1の直径よりも大きくなっており、前記ラグは、前記第1の端部から前記第2の端部まで延びる側壁を含み、前記側壁は、前記第1の端部から前記第2の端部まで外側に広がっている、項目16に記載のシリンジ固定器。
【0090】
項目18。シリンジを試験するための方法であって、
シリンジ固定器を試験システムに固定することであって、
前記シリンジ固定器は、
第1のチャンバと、第2のチャンバと、前記第1のチャンバから前記第2のチャンバまで延びる開口部とを含む主ハウジングであって、
前記第1のチャンバは、前記シリンジの少なくとも針および針キャップのためのハウジングを含み、
前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくともフランジ部を保持するように構成され、前記第2のチャンバは、前記シリンジの少なくとも前記フランジ部を包囲するためのカバーを含む、前記主ハウジングと、
支持部を有する基部と、を含む、固定することと、
前記シリンジを前記シリンジ固定器に挿入することと、を備える方法。
【0091】
項目19。前記主ハウジングの前記第1のチャンバを前記試験システムの可動部分に固定することと、
前記基部の前記支持体を前記試験システムの静止部分に固定することと、をさらに備える項目18に記載の方法。
【0092】
項目20。前記主ハウジングの前記第1のチャンバを前記試験システムの静止部分に固定することと、
前記基部の前記支持体を前記試験システムの可動部分に固定することと、をさらに備える項目18に記載の方法。
【国際調査報告】