(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-09
(54)【発明の名称】チップ、チップ製造方法、無線周波数パワーアンプ、及び端末
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20241202BHJP
【FI】
H01L29/80 H
H01L29/80 U
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539690
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2022078378
(87)【国際公開番号】W WO2023159589
(87)【国際公開日】2023-08-31
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】リー,シュウイミーン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ハイジュイン
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,ジーリー
(72)【発明者】
【氏名】リウ,タオ
(72)【発明者】
【氏名】ゥラオ,ジン
【テーマコード(参考)】
5F102
【Fターム(参考)】
5F102GB01
5F102GC01
5F102GD01
5F102GL04
5F102GL05
5F102GQ01
5F102GS09
5F102HC01
5F102HC15
5F102HC16
(57)【要約】
この出願の実施形態は、チップ、チップ製造方法、無線周波数パワーアンプ、及び端末を提供し、半導体技術の分野に関し、エピタキシャル層がソース導電層と十分に接触することを確保する。チップは第1トランジスタ及び第2トランジスタを含み、当該方法は、基板(10)上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層(11)及びソース導電層(21)を形成して、第1トランジスタの第1エピタキシャル層(101)及び第2トランジスタの第2エピタキシャル層(102)を形成し、エピタキシャル層は第1ビアを含み、ソース導電層は、第1トランジスタの第1ソース(211)及び第2トランジスタの第2ソース(212)を含み、第1ソース(211)のエッジが、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層(101)のエッジと同一平面をなし、第2ソース(212)のエッジが、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層(102)のエッジと同一平面をなし、第1ビア内に第1導電層(13)を形成し、第1導電層(13)は第1ソース(211)及び第2ソース(212)と接触し、第2ビアを形成し、第2ビア内に第2導電層(14)を形成し、第2導電層(14)は第1導電層(13)と接触し且つ接地される、ことを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ製造方法であって、チップは第1トランジスタ及び第2トランジスタを有し、当該チップ製造方法は、
基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成して、前記第1トランジスタの第1エピタキシャル層及び前記第2トランジスタの第2エピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層は第1ビアを有し、前記ソース導電層は、前記第1トランジスタの第1ソース及び前記第2トランジスタの第2ソースを有し、前記第1ソースは、前記第1エピタキシャル層の前記基板とは反対側に配置され、前記第2ソースは、前記第2エピタキシャル層の前記基板とは反対側に配置され、前記第1ソースのエッジが、前記第1ビア側に近い前記第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、前記第2ソースのエッジが、前記第1ビア側に近い前記第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、
第1導電層を形成し、該第1導電層は少なくとも前記第1ビア内に充填され、且つ前記第1ソース及び前記第2ソースと別々に接触し、
前記基板に第2ビアを形成し、該第2ビアと前記第1ビアとが少なくとも部分的に重なり合い、
第2導電層を形成し、該第2導電層は前記第2ビア内に位置し、該第2導電層は前記第1導電層と接触し且つ接地される、
ことを有するチップ製造方法。
【請求項2】
基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成することは、
前記基板上に半導体膜及び前記ソース導電層を順に形成することと、
前記半導体膜に前記第1ビアを設けて前記エピタキシャル層を得ることと、
を有する、請求項1に記載のチップ製造方法。
【請求項3】
基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成することは、
前記基板上に半導体膜を形成することと、
前記半導体膜に前記第1ビアを設けて前記エピタキシャル層を得ることと、
前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側に前記ソース導電層を形成することと、
を有する、請求項1に記載のチップ製造方法。
【請求項4】
前記半導体膜に前記第1ビアを設けて前記エピタキシャル層を得ることは、
前記半導体膜の前記基板とは反対側にフォトレジストを形成することと、
前記フォトレジストを露光し、前記フォトレジストを現像して、フォトレジストパターンを得ることと、
前記エピタキシャル層から前記基板への方向に沿って前記半導体膜をエッチングして前記エピタキシャル層を得ることと、
を有する、請求項2又は3に記載のチップ製造方法。
【請求項5】
前記半導体膜をエッチングする際のアライメント精度が100nm未満である、請求項4に記載のチップ製造方法。
【請求項6】
前記半導体膜をエッチングして前記エピタキシャル層を得ることは、
塩素系ガスを用いて前記半導体膜をエッチングして前記エピタキシャル層を得ること、
を有する、請求項5に記載のチップ製造方法。
【請求項7】
前記基板に第2ビアを形成することは、
前記基板から前記エピタキシャル層への方向に沿って前記基板をエッチングして前記第2ビアを得ること、
を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のチップ製造方法。
【請求項8】
前記第1ソースから前記第2ソースへの方向に沿って、前記第1ビアのサイズは前記第2ビアのサイズよりも小さい、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のチップ製造方法。
【請求項9】
前記基板上への前記ソース導電層及び前記第1ビアの正投影が前記第2ビアの範囲内にあり、前記第1ソースから前記第2ソースへの前記方向に沿って、前記第2ソースとは反対側の前記第1ソースのエッジから、前記第1ソースとは反対側の前記第2ソースのエッジまでの全長が、前記第2ビアの前記サイズよりも小さく、
前記第2導電層を形成する前に、トランジスタ製造方法が更に、
前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側に前記第1トランジスタの第1ゲート及び前記第2トランジスタの第2ゲートを形成し、前記第1ゲートは、前記第1ソースの前記第2ソースとは反対側に位置し、前記第2ゲートは、前記第2ソースの前記第1ソースとは反対側に位置する、
ことを有する、請求項8に記載のチップ製造方法。
【請求項10】
前記第1ソースから前記第2ソースへの方向に沿って、前記第1ビアのサイズは前記第2ビアのサイズ以上である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のチップ製造方法。
【請求項11】
前記第1ビアの中心と前記第2ビアの中心とが重なり合う、請求項8乃至10のいずれか一項に記載のチップ製造方法。
【請求項12】
基板と、該基板上に配置された第1トランジスタ及び第2トランジスタと、を有するチップであって、
前記第1トランジスタは、積層して前記基板上に順に配置された第1エピタキシャル層及び第1ソースを有し、前記第2トランジスタは、積層して前記基板上に順に配置された第2エピタキシャル層及び第2ソースを有し、前記第1エピタキシャル層と前記第2エピタキシャル層との間に第1ビアが設けられ、前記第1ソースのエッジが、前記第1ビア側に近い前記第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、前記第2ソースのエッジが、前記第1ビア側に近い前記第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、当該チップは更に第1導電層を有し、該第1導電層は、前記第1ソース及び前記第2ソースと別々に接触し、且つ前記第1ビア内に充填され、
前記基板は第2ビアを有し、当該チップは更に第2導電層を有し、該第2導電層は前記第2ビア内に充填され、該第2導電層は前記第1導電層と接触し且つ接地される、
チップ。
【請求項13】
前記第1ソースから前記第2ソースへの方向に沿って、前記第1ビアのサイズは前記第2ビアのサイズよりも小さい、請求項12に記載のチップ。
【請求項14】
前記第1トランジスタは更に第1ゲートを有し、前記第2トランジスタは更に第2ゲートを有し、前記第1ゲートは、前記第1エピタキシャル層の前記基板とは反対側に配置され、且つ前記第1ソースの前記第2ソースとは反対側に位置し、前記第2ゲートは、前記第2エピタキシャル層の前記基板とは反対側に配置され、且つ前記第2ソースの前記第1ソースとは反対側に位置し、
前記基板上への前記第1ソース、前記第1ビア、及び前記第2ソースの正投影が前記第2ビアの範囲内にあり、前記第1ソースから前記第2ソースへの前記方向に沿って、前記第2ソースとは反対側の前記第1ソースのエッジから、前記第1ソースとは反対側の前記第2ソースのエッジまでの全長が、前記第2ビアの前記サイズよりも小さい、
請求項13に記載のチップ。
【請求項15】
前記第1ソースから前記第2ソースへの方向に沿って、前記第1ビアのサイズは前記第2ビアのサイズ以上である、請求項12に記載のチップ。
【請求項16】
前記第1ビアの中心と前記第2ビアの中心とが重なり合う、請求項12乃至15のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項17】
無線周波数入力端と、グランド端と、電圧端と、出力端と、請求項12乃至16のいずれか一項に記載のチップと、を有する無線周波数パワーアンプであって、
前記チップにおける第1ゲート及び第2ゲートが前記無線周波数入力端に結合され、第1ソース及び第2ソースが前記グランド端に結合され、前記チップの第1トランジスタが更に第1ドレインを有し、前記チップの第2トランジスタが更に第2ドレインを有し、前記第1ドレイン及び前記第2ドレインが、それぞれ、前記動作電圧端及び前記出力端に結合される、
無線周波数パワーアンプ。
【請求項18】
送信器を有する端末であって、前記無線周波数送信器が、請求項17に記載の無線周波数パワーアンプを有する、端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、半導体技術の分野に関し、特に、チップ、チップ製造方法、無線周波数パワーアンプ、及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
化合物半導体材料に基づく無線周波数コンポーネントが、基地局、レーダ、家庭用電化製品、及び他の製品において広く使用されている。例えばトランジスタといった無線周波数コンポーネントは、一般に、ソース、ゲート、及びドレインを含む。ソースは、導電ワイヤボンディングを介して接地されることがある。
【0003】
しかしながら、導電ワイヤには寄生インダクタンスが存在し、該導電ワイヤにトランジスタのソースが電気的に接続される。その結果、ソースの寄生インダクタンスが増加し、トランジスタの利得が低下する。
【0004】
従って、トランジスタのソースは通常、導電ワイヤボンディングを介して接地される代わりに、基板のバックホール(back hole)を通じて直接接地される。斯くして、寄生パラメータを低減させることができ、トランジスタの性能を向上させることができる。しかし、基板のバックホールは通常、ソースメタルの直下に設計されるので、基板のバックホールが導入される設計は、必然的にソースメタルの幅を増大させる。これは、トランジスタチップの面積を増加させ、無線周波数コンポーネントのコストを増加させる。
【発明の概要】
【0005】
上述の技術的問題を解決するために、この出願は、ソース導電層が不正確にエッチングされ、その結果、チップのレイアウト面積が縮小されるときにエピタキシャル層がソース導電層と十分に接触することができないというケースを回避するための、チップ、チップ製造方法、無線周波数パワーアンプ、及び端末を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、この出願はチップ製造方法を提供する。チップは、第1トランジスタ及び第2トランジスタを含み、当該チップ製造方法は、先ず、基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成して、第1トランジスタの第1エピタキシャル層及び第2トランジスタの第2エピタキシャル層を形成し、エピタキシャル層は第1ビアを含み、ソース導電層は、第1トランジスタの第1ソース及び第2トランジスタの第2ソースを含み、第1ソースは、第1エピタキシャル層の基板とは反対側に配置され、第2ソースは、第2エピタキシャル層の基板とは反対側に配置され、第1ソースのエッジが、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、第2ソースのエッジが、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、次いで、第1導電層を形成し、該第1導電層は第1ビア内に充填され、且つ第1ソース及び第2ソースと別々に接触し、次いで、基板に第2ビアを形成し、該第2ビアと第1ビアとが少なくとも部分的に重なり合い、そして、第2導電層を形成し、該第2導電層は第2ビア内に位置し、該第2導電層は第1導電層と接触し且つ接地される、ことを含む。
【0007】
この出願のソリューションでは、前面(フロントサイド)リソグラフィプロセスを通じてエピタキシャル層が形成される。具体的には、ソース導電層から半導体膜への方向に沿って半導体膜に対してリソグラフィが行われる。また、前面リソグラフィプロセスのリソグラフィ精度は100nm未満であることができ、裏面(バックサイド)リソグラフィプロセスのそれよりも遥かに高い。従って、半導体膜がエッチングされるときに、リソグラフィプロセスの狂いに起因してソース導電層が不正確にエッチングされ、第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層がオーバーエッチングされてしまうケースが回避され、その結果、第1エピタキシャル層が第1ソースと十分に接触し、且つ第2エピタキシャル層が第2ソースと十分に接触することを確保することができる。第1トランジスタが接続されたとき、第1エピタキシャル層は電流を第1ソースに効果的に伝送することができ、そして、第1ソースは、第1導電層及び第2導電層を通じて、電流をグランドに放出する。第2トランジスタが接続されたとき、第2エピタキシャル層は電流を第2ソースに効果的に伝送することができ、そして、第2ソースは、第1導電層及び第2導電層を通じて、電流をグランドに放出する。また、関連技術と比較して、この出願におけるトランジスタでは、第1ソースから突出する第1エピタキシャル層の長さ、及び第2ソースから突出する第2エピタキシャル層の長さを確保する必要がない。従って、第1トランジスタ、第2トランジスタ、ひいてはチップのレイアウト面積を縮小することができる。
【0008】
取り得る一実装において、基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成する工程は、具体的に、先ず、基板上に半導体膜及びソース導電層を順に形成し、次いで、半導体膜に第1ビアを設けてエピタキシャル層を得ることを含む。
【0009】
この場合、第1ソースのエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、第2ソースのエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなす。あるいは、プロセス上の理由により、実際に形成される第1エピタキシャル層と第1ソースとの間に公差が存在し得るとともに、第2エピタキシャル層と第2ソースとの間に公差が存在し得る。第1エピタキシャル層の基板とは反対側の表面が、第1ソースのエッジと同一平面をなしてもよく、また、第2エピタキシャル層の基板とは反対側の表面が、第2ソースのエッジと同一平面をなしてもよい。しかしながら、基板に面する第1エピタキシャル層の表面は、第1ソースのエッジから突出することができ、基板に面する第2エピタキシャル層の表面は、第2ソースのエッジから突出することができる。
【0010】
他の取り得る一実装において、基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成する工程は、具体的に、先ず、基板上に半導体膜を形成し、次いで、半導体膜に第1ビアを設けてエピタキシャル層を取得し、次いで、エピタキシャル層の基板とは反対側にソース導電層を形成することを含む。第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層が形成された後に第1ソース及び第2ソースが形成されるので、半導体膜をエッチングするためのエッチング材が第1ソース及び第2ソースのパターンに影響を与えることがない。
【0011】
この場合、第1ソースのエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、第2ソースのエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなす。あるいは、第1ソースの一部及び第2ソースの一部が第1ビアまで更に延在する。プロセス上の理由により、実際に形成される第1エピタキシャル層と第1ソースとの間に公差が存在し得るとともに、第2エピタキシャル層と第2ソースとの間に公差が存在し得る。第1エピタキシャル層の基板とは反対側の表面が、第1ソースのエッジと同一平面をなしてもよく、また、第2エピタキシャル層の基板とは反対側の表面が、第2ソースのエッジと同一平面をなしてもよい。しかしながら、基板に面する第1エピタキシャル層の表面は、第1ソースのエッジから突出することができ、基板に面する第2エピタキシャル層の表面は、第2ソースのエッジから突出することができる。
【0012】
一部の取り得る実装において、上述の2つの実装において、半導体膜に第1ビアを設けてエピタキシャル層を得る工程は、具体的に、先ず、半導体膜の基板とは反対側にフォトレジストを形成し、次いで、フォトレジストを露光し、フォトレジストを現像して、フォトレジストパターンを取得し、次いで、エピタキシャル層から基板への方向に沿って半導体膜をエッチングして第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層を得ることを含む。
【0013】
一部の取り得る実装において、半導体膜は、前面リソグラフィプロセスを通じてエッチングされることができる。前面リソグラフィプロセスの精度は裏面リソグラフィプロセスの精度よりも高く、前面リソグラフィプロセスのアライメント精度は100nm未満であることができる。従って、半導体膜が前面リソグラフィプロセスを通じてエッチングされるときに、リソグラフィプロセスの狂いに起因して第1ソース及び第2ソースが不正確にエッチングされ、第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層がオーバーエッチングされてしまうケースが回避され、その結果、第1ソースが第1エピタキシャル層と十分に接触することが確保され、第2ソースが第2エピタキシャル層と十分に接触することが確保される。
【0014】
一部の取り得る実装において、一般的に使用される塩素系ガスは、第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層の材料並びに第1ソース及び第2ソースの材料に対してエッチング効果を持つものの、この出願において半導体膜は前面リソグラフィプロセスを通じてエッチングされ、アライメント精度は非常に高いので、塩素系ガスは第1ソース及び第2ソースと接触せず、それ故に、ソースのパターンに影響を及ぼさない。これに基づいて、この出願では、塩素系ガスを使用することによって半導体膜に対して更にエッチングを実行して、第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層を得ることができる。
【0015】
一部の取り得る実装において、基板に第2ビアを形成する工程は、具体的に、基板からエピタキシャル層への方向に沿って基板をエッチングして第2ビアを得ることを含む。
【0016】
一部の取り得る実装において、第1ビア及び第2ビアは対向して配置され、第2ソースに面する第1ソースのエッジは、第2エピタキシャル層に面する第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなす。換言すれば、第1ソースのエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、第2ソースのエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、その結果、第2導電層が第1導電層と接触する。また、第1ソースから第2ソースへの方向に沿って、第1ビアの長さは第2ビアの長さと同じである。斯くして、形成される第2導電層が第1導電層と十分に接触し得る。
【0017】
一部の取り得る実装において、第1ビア及び第2ビアは、第2導電層が第1導電層と接触するように、対向して配置される。加えて、第1ソースから第2ソースへの方向に沿って、第1ビアの長さは第2ビアの長さよりも短い。斯くして、形成される第2導電層が第1導電層と十分に接触し得る。さらに、第2ビアの長さは変えられないまま、第1ビアの長さが短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0018】
一部の取り得る実装において、第1ビア及び第2ビアは対向して配置されないが、第2導電層はなおも第1導電層と接触する。加えて、第1ソースから第2ソースへの方向に沿って、第1ビアの長さは第2ビアの長さよりも短い。斯くして、第2ビアの長さは変えられないまま、第1ビアの長さが短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0019】
一部の取り得る実装において、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよく、第2導電層は第1導電層と接触する。加えて、基板上へのソース導電層及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第1ソースから第2ソースへの方向に沿って、第2ソースとは反対側の第1ソースのエッジから、第1ソースとは反対側の第2ソースのエッジまでの全長が、第2ビアの長さよりも短い。斯くして、形成される第2導電層が第1導電層と十分に接触し得る。また、エピタキシャル層の基板とは反対側に第1ゲートが配置され、第1ゲートは、第1ソースの第2ソースとは反対側に位置し、第2ゲートは、第2ソースの第1ソースとは反対側に位置する。第2導電層の材料は金属材料とすることができ、金属材料の熱伝導率は基板の材料の熱伝導率よりも高い。従って、第1ゲート及び第2ゲートが熱を発生するとき、第1ゲート上の熱は、第1エピタキシャル層を通して第2導電層に伝導されることができ、第2ゲート上の熱は、第2エピタキシャル層を通して第2導電層に伝導されることができ、第1ゲート及び第2ゲートの過度に高い温度によるトランジスタの性能への影響が回避される。
【0020】
第2の態様によれば、この出願はチップを提供する。当該チップは、第1の態様に従った方法を使用することによって製造され得る。当該チップは、基板と、該基板上に配置された第1トランジスタ及び第2トランジスタとを含む。第1トランジスタは、積層して基板上に順に配置された第1エピタキシャル層及び第1ソースを含み、第2トランジスタは、積層して基板上に順に配置された第2エピタキシャル層及び第2ソースを含み、第1エピタキシャル層と第2エピタキシャル層との間に第1ビアが設けられる。第1ソースのエッジが、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、第2ソースのエッジが、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなす。当該チップは更に第1導電層を含み、第1導電層は、第1ソース及び第2ソースと別々に接触し、且つ第1エピタキシャル層と第2エピタキシャル層との間の第1ビア内に充填される。基板は第2ビアを含み、当該チップは更に第2導電層を含み、第2導電層は第2ビア内に充填され、第2導電層は第1導電層と接触し且つ接地される。
【0021】
この出願のソリューションでは、前面リソグラフィプロセスを通じて第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層が形成される。具体的には、ソース導電層から半導体膜への方向に沿って半導体膜に対してリソグラフィが行われる。また、前面リソグラフィプロセスのリソグラフィ精度は100nm未満であることができ、裏面リソグラフィプロセスのそれよりも遥かに高い。従って、半導体膜がエッチングされるときに、リソグラフィプロセスの狂いに起因してソース導電層が不正確にエッチングされ、エピタキシャル層がオーバーエッチングされてしまうケースが回避され、その結果、エピタキシャル層が第1ソース及び第2ソースと別々に十分に接触することを確保することができる。第1トランジスタが接続されたとき、第1エピタキシャル層は電流を第1ソースに効果的に伝送することができ、そして、第1ソースは、第1導電層及び第2導電層を通じて、電流をグランドに放出する。第2トランジスタが接続されたとき、第2エピタキシャル層は電流を第2ソースに効果的に伝送することができ、そして、第2ソースは、第1導電層及び第2導電層を通じて、電流をグランドに放出する。また、関連技術と比較して、この出願におけるトランジスタでは、ソースから突出するエピタキシャル層の長さL2を確保する必要がない。従って、第1トランジスタ、第2トランジスタ、ひいてはチップのレイアウト面積を縮小することができる。
【0022】
取り得る一実装において、第1ソースのエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、第2ソースのエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなす。この実装における構造は、第1の態様におけるプロセスを通じて実装され得る。具体的には、当該構造は、先ず、基板上に半導体膜及びソース導電層を順に形成し、次いで、半導体膜内に第1ビアを設けてエピタキシャル層を得ることによって実装され得る。あるいは、最初に基板上に半導体膜を形成してもよく、次いで、半導体膜内に第1ビアが設けられてエピタキシャル層が得られ、次いで、エピタキシャル層の基板とは反対側にソース導電層が形成される。
【0023】
他の取り得る一実装において、第2ソースに面する第1ソースのエッジが、第2エピタキシャル層に面する第1エピタキシャル層のエッジから突出し、第1ソースに面する第2ソースのエッジが、第1エピタキシャル層に面する第2エピタキシャル層のエッジから突出する。換言すれば、第1ソースの一部及び第2ソースの一部が第1ビアまで更に延在する。この実装における構造は、第1の態様におけるプロセスを通じて実装され得る。具体的には、先ず、基板上に半導体膜を形成することができ、次いで、半導体膜内に第1ビアが設けられて、第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層が得られる。そして、第1エピタキシャル層の基板とは反対側に第1ソースが形成され、第2エピタキシャル層の基板とは反対側に第2ソースが形成される。
【0024】
また、プロセス上の理由により、実際に形成される第1エピタキシャル層と第1ソースとの間に公差が存在し得るとともに、第2エピタキシャル層と第2ソースとの間に公差が存在し得る。第1エピタキシャル層の基板とは反対側の表面が、第1ソースのエッジと同一平面をなしてもよく、また、第2エピタキシャル層の基板とは反対側の表面が、第2ソースのエッジと同一平面をなしてもよい。しかしながら、基板に面する第1エピタキシャル層の表面は、第1ソースのエッジから突出することができ、基板に面する第2エピタキシャル層の表面は、第2ソースのエッジから突出することができる。
【0025】
一部の取り得る実装において、第1ビア及び第2ビアは対向して配置され、第2ソースに面する第1ソースのエッジは、第2エピタキシャル層に面する第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなす。換言すれば、第1ソースのエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、第2ソースのエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、その結果、第2導電層が第1導電層と接触する。また、第1ソースから第2ソースへの方向に沿って、第1ビアの長さは第2ビアの長さと同じである。斯くして、形成される第2導電層が第1導電層と十分に接触し得る。
【0026】
一部の取り得る実装において、第1ビア及び第2ビアは、第2導電層が第1導電層と接触するように、対向して配置される。加えて、第1ソースから第2ソースへの方向に沿って、第1ビアの長さは第2ビアの長さよりも短い。斯くして、形成される第2導電層が第1導電層と十分に接触し得る。さらに、第2ビアの長さは変えられないまま、第1ビアの長さが短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0027】
一部の取り得る実装において、第1ビア及び第2ビアは対向して配置されないが、第2導電層はなおも第1導電層と接触する。加えて、第1ソースから第2ソースへの方向に沿って、第1ビアの長さは第2ビアの長さよりも短い。斯くして、第2ビアの長さは変えられないまま、第1ビアの長さが短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0028】
一部の取り得る実装において、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよく、第2導電層は第1導電層と接触する。加えて、基板上へのソース導電層及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第1ソースから第2ソースへの方向に沿って、第2ソースとは反対側の第1ソースのエッジから、第1ソースとは反対側の第2ソースのエッジまでの全長が、第2ビアの長さよりも短い。斯くして、形成される第2導電層が第1導電層と十分に接触し得る。また、エピタキシャル層の基板とは反対側に第1ゲートが配置され、第1ゲートは、第1ソースの第2ソースとは反対側に位置し、第2ゲートは、第2ソースの第1ソースとは反対側に位置する。第2導電層の材料は金属材料とすることができ、金属材料の熱伝導率は基板の材料の熱伝導率よりも高い。従って、第1ゲート及び第2ゲートが熱を発生するとき、第1ゲート上の熱は、第1エピタキシャル層を通して第2導電層へと運び去られることができ、第2ゲート上の熱は、第2エピタキシャル層を通して第2導電層へと運び去られることができ、第1ゲート及び第2ゲートの過度に高い温度によるトランジスタの性能への影響が回避される。
【0029】
第3の態様によれば、この出願は無線周波数パワーアンプを提供する。当該無線周波数パワーアンプは、無線周波数入力端と、グランド端と、電圧端と、出力端と、第2の態様に従ったチップとを含む。チップにおける第1トランジスタの第1ゲート及び第2トランジスタの第2ゲートが無線周波数入力端に結合され、第1トランジスタの第1ソース及び第2トランジスタの第2ソースがグランド端に結合され、第1トランジスタの第1ドレイン及び第2トランジスタの第2ドレインが、それぞれ、動作電圧端及び出力端に結合される。
【0030】
第3の態様の一実装は、第2の態様の実装のうちのいずれかの実装に対応する。第3の態様の実装に対応する技術的効果については、第2の態様及び第2の態様の実装のうちのいずれか1つに対応する技術的効果を参照されたい。詳細をここで再び説明することはしない。
【0031】
第4の態様によれば、この出願は端末を提供する。当該端末は送信器を含み、該無線周波数送信器は、第3の態様に従った無線周波数パワーアンプを含む。
【0032】
第4の態様の一実装は、第2の態様の実装のうちのいずれかの実装に対応する。第4の態様の実装に対応する技術的効果については、第2の態様及び第2の態様の実装のうちのいずれか1つに対応する技術的効果を参照されたい。詳細をここで再び説明することはしない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】この出願の一実施形態に従った端末の構成のブロック図である。
【
図2】この出願の一実施形態に従ったパワーアンプの回路図である。
【
図3a】関連技術に従ったトランジスタの構造の図である。
【
図3b】
図3aのトランジスタのソースが不正確にエッチングされたときの構造の図である。
【
図4a】関連技術に従った他のトランジスタの構造の図である。
【
図4b】
図3aのトランジスタの基板及びエピタキシャル層にエッチング誤差が発生したときの構造の図である。
【
図5】この出願の一実施形態に従った複数のトランジスタの上面図である。
【
図6】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造の概略フローチャートである。
【
図7a】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7b】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7c】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7d】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7e】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7f】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7g】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7h】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7i】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7j】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7k】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7l】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7m】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7n】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図7o】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図8】この出願の一実施形態に従った他のトランジスタ製造の概略フローチャートである。
【
図9a】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図9b】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図9c】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図9d】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図9e】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図9f】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図9g】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【
図9h】この出願の一実施形態に従ったトランジスタ製造プロセスの図である。
【符号の説明】
【0034】
101 ベースバンド処理ユニット; 102 送信器;
1021 無線周波数信号生成回路; 1022 パワーアンプ;
1023 フィルタ; 1024 アンテナ; 10 基板;
11 エピタキシャル層; 101 第1エピタキシャル層;
102 第2エピタキシャル層; 111 半導体膜; 12 ソース;
13 第1導電層; 14 第2導電層; 21 ソース導電層;
211 第1ソース; 212 第2ソース; 22 ドレイン;
221 第1ドレイン; 222 第2ドレイン; 231 第1ゲート;
232 第2ゲート; 33 第3フォトレジストパターン。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、この出願の実施形態における添付図面を参照して、この出願の実施形態における技術的ソリューションを明瞭且つ完全に説明する。明らかなことには、説明される実施形態は、この出願の実施形態の全てではなく一部である。当業者によって創造的労力なしにこの出願の実施形態に基づいて得られる他の実施形態は全て、この出願の保護範囲に入るものである。
【0036】
この明細書における用語“及び/又は”は、単に、関連するオブジェクトを記述するための関連関係を記述するものであり、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、及びBのみが存在する、という3つのケースを表し得る。
【0037】
この出願の実施形態における明細書及び特許請求の範囲において、“第1”、“第2”などは、異なるオブジェクト間で区別を行うことを意図しており、オブジェクトの特定の順序を示すものではない。例えば、第1のターゲットオブジェクト、第2のターゲットオブジェクトなどは、異なるターゲットオブジェクト間で区別を行うために使用され、ターゲットオブジェクトの特定の順序を記述するために使用されるものではない。
【0038】
また、この出願の実施形態において、用語“例示的な”又は“例えば”は、例、例示、又は説明を与えることを表すために使用される。この出願の実施形態において“例”又は“例えば”として記述されるいずれの実施形態又は設計スキームも、他の実施形態又は設計スキームよりも好ましい、又はより多くの利点を持つものとして説明されるべきでない。正確には、用語“例”、“例えば”、又はこれらに類するものは、関係する概念を具体的に提示することを意図している。
【0039】
この出願の実施形態の説明において、別段の断りがない限り、“複数の”は、2つ以上を意味する。例えば、複数の処理ユニットは2以上の処理ユニットであり、複数のシステムは2以上のシステムである。
【0040】
この出願の一実施形態は、トランジスタのソースの寄生容量が低減されることができ、トランジスタの利得が増加されることができ、トランジスタのレイアウト面積が縮小されることができるような端末を提供する。
【0041】
以下、この出願のこの実施形態で提供される端末の具体的な構造及び使用について説明する。
【0042】
端末1は、基地局、コンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant,略してPDA)、インテリジェントウェアラブルデバイス、スマートホームデバイス、又はこれらに類するものとし得る。これは、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
【0043】
図1は、この出願の一実施形態に従った端末1の適用シナリオの図である。端末1は基地局とすることができ、該基地局は、ベースバンド処理ユニット(baseband unit)101と送信器102とを含み得る。送信器102は、無線周波数信号生成回路1021、パワーアンプ(power amplifier)1022、フィルタ1023、及びアンテナ1024を含み得る。
【0044】
ベースバンド処理ユニット101は、ベースバンドデジタル信号を生成するように構成される。
【0045】
無線周波数信号生成回路1021は、ベースバンドデジタル信号を処理して無線周波数信号を取得するように構成される。
【0046】
パワーアンプ1022は、無線周波数信号に対して電力増幅を実行するように構成される。
【0047】
フィルタ1023は、電力増幅された無線周波数信号に対してフィルタリング処理を実行して、送信対象信号を取得するように構成される。
【0048】
アンテナ1024は、送信対象信号を送信するように構成される。
【0049】
図2は、上記パワーアンプ1022の回路図を示している。パワーアンプ1022は、直流入力端Vgate、無線周波数入力端RF In、電圧端VDD、トランジスタ、及び出力端RF Outを含んでいる。
【0050】
トランジスタがN型トランジスタであり、且つ無線周波数信号が正弦波である例を使用する。トランジスタのゲートGateが、直流入力端Vgateを介して入力された直流信号と、無線周波数入力端RF Inを介して入力された無線周波数信号とを受信する。無線周波数信号が正であるとき、トランジスタが接続され、電圧端VDDがトランジスタを介して接地され、また、無線周波数信号が負であるとき、トランジスタが遮断され、電圧端VDDが出力端RF Outに接続され、電力増幅された無線周波数信号が出力端RF Outを介して出力される。
【0051】
背景技術で提案されたように、現在、トランジスタのソースが接地され、それが導電ワイヤを介して接地されることがある。しかしながら、導電ワイヤには寄生インダクタンスが存在する。結果として、ソースの寄生インダクタンスが増加され、トランジスタの性能が低下する(利得が低下される)。あるいは、ソースが基板のバックホールを通じて接地されることがある。しかしながら、チップ設計において基板のバックホールを設けるためのスペースを確保する必要があるため、チップのレイアウト面積が増大し、コストが増大する。
【0052】
具体的には、
図3aに示すように、トランジスタは、基板10上に配置されたエピタキシャル層11、ソース12、及び第1導電層13を含み、第2導電層14を更に含む。基板10及びエピタキシャル層11に、裏面リソグラフィプロセスを通じて、基板10からエピタキシャル層11への方向に沿ってビアが形成され、該ビア内に第2導電層14が配置されて第1導電層13と接触する。斯くして、トランジスタが接続されたとき、エピタキシャル層11が、エピタキシャル層11からソース12への方向に沿って、電流をソース12に伝送する。また、ソース12が、第1導電層13を介して、接地された第2導電層14に電流を伝送する。
【0053】
しかしながら、関連技術のソリューションでは、ソース12が形成された後に、裏面リソグラフィプロセスを使用することによるエッチングを通じて、基板及びエピタキシャル層11のパターンが取得される。
図3bに示すように、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度は過度に低く(このリソグラフィプロセスには、通常、コンタクトリソグラフィマシンが選択される)、アライメントの狂いが一般的に3μm以上である。エピタキシャル層11がエッチングされるときに、エピタキシャル層11がオーバーエッチングされることがあり、その結果、エピタキシャル層11がソース12と十分に接触することができない。さらに、
図3bに示すように、エピタキシャル層11は、通常、塩素系ガスを用いてエッチングされし、塩素系ガスはソース12に対してもエッチング効果を持つ。従って、エピタキシャル層11がエッチングされるときに、ソース12もエッチングされてしまうことがあり、ソース12の長さL1が短くなる。その結果、エピタキシャル層11がソース12と十分良く接触することができず、オーミックコンタクトが異常となる。エピタキシャル層11がソース12と十分に接触できない場合、エピタキシャル層11は電流をソース12に伝送し損い得る。
【0054】
ここで言及しておくべきことには、トランジスタのゲートが形成される前に、ソース12のパターンが形成され、ソース12に対して高温アニール処理が実行される。従って、ソース12とエピタキシャル層11との間に相互容量が実現されてオーミック接触を形成することができる。第1導電層13は、ゲートが形成された後に形成される。ゲートに対するアニールプロセスの影響と、ゲートによってエピタキシャル層11を制御する際の問題とを回避するために、第1導電層13のパターンが形成された後にアニールプロセスは実行されない。それ故に、第1導電層13がエピタキシャル層11に接触しても、第1導電層13とエピタキシャル層11との間(オーミック接触が形成されるところ)に相互容量を実現することはできない。換言すれば、エピタキシャル層11は電流を直に第1導電層13に伝送することはできない。
【0055】
図4aに示すように、ソース12が部分的に損傷される問題を解決するために、関連技術は、エピタキシャル層11がソース12から突出し得ることを提案しており、ソース12から突出するエピタキシャル層11の長さがL2である。しかしながら、このようにすると、トランジスタのレイアウト面積が増大し、特に、一般的に複数のトランジスタがチップ上で並列に接続され、チップ面積の大幅な増加をもたらす。また、
図4bに示すように、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度が低いため、エピタキシャル層11のビアがソース12の直下に形成されるケースがなおも存在する。従って、エピタキシャル層11がエッチングされる間にソース12がエッチングされるケースがなおも存在する。
【0056】
上述の問題に基づいて、この出願の一実施形態はチップ製造方法を提供する。
図5に示すように、チップ上に複数のトランジスタを配置することができ、各トランジスタが、ソース211/212及びドレイン22を含み、ドレイン22は、2つの隣接するトランジスタが同一のドレイン22を共有するように、2つの隣接するトランジスタのソース211とソース212との間に配置され得る。上記複数のトランジスタは、第1トランジスタ及び第2トランジスタを含み得る。第1トランジスタ及び第2トランジスタは、窒化ガリウム(gallium nitride,GaN)ベースの高電子移動度トランジスタ(high electron mobility transistor,HEMT)、ガリウム砒素(gallium arsenide,GaAs)ベースの擬似高電子移動度トランジスタ(pseudomorphic high electron mobility transistor,PHEMT)。又はこれらに類するものとし得る。
【0057】
この出願においては、第1トランジスタの第1エピタキシャル層101及び第2トランジスタの第2エピタキシャル層102が、前面リソグラフィプロセスによってエッチングされ得る。換言すれば、第1トランジスタの第1エピタキシャル層101及び第2トランジスタの第2エピタキシャル層102を、エピタキシャル層11から基板10への方向に沿ってエッチングして、ソース12のパターンに対する第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102のエッチングの影響を回避することができる。加えて、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積が更に縮小され得る。具体的には、以下の2つの実施形態でトランジスタを形成することができる。
【0058】
一実施形態において、
図6に示すように、トランジスタを形成する工程は、以下の工程を通じて実施され得る。
【0059】
S110:
図7aに示すように、基板10上に半導体膜111及びソース導電層21を順に形成する。ソース導電層21は、間隔を置いて配置された第1ソース211及び第2ソース212を含む。チップが第1トランジスタと第2トランジスタとを含む例を使用する。第1ソース211は、第1トランジスタのソース12として使用されることができ、第2ソース212は、第2トランジスタのソース12として使用されることができる。
【0060】
一部の取り得る実装において、半導体膜111及びソース導電層21を形成する具体的なプロセスは、先ず、基板10上に半導体膜111、第1導電膜、及び第1フォトレジストを順に形成し、次いで、第1フォトレジストを露光し、第1フォトレジストを現像して第1フォトレジストパターンを取得し、第1フォトレジストパターンの保護の下で第1導電膜をエッチングして、ソース導電層21のパターンを取得し、第1フォトレジストパターンを除去し、そして、ソース導電層21のパターンに対して高温アニール処理を行って、ソース導電層21を取得することを含み得る。明らかなことには、ソース導電層21は代わりに他の手法で形成されてもよい。これは、この出願のこの実施形態において特に限定されることではない。
【0061】
一部の取り得る実装において、
図7bに示すように、ソース導電層21が形成されるときに、同じ半導体プロセスを通じて、第1トランジスタの第1ドレイン221及び第2トランジスタの第2ドレイン222を更に形成して、第1ドレイン221及び第2ドレイン222を加えて形成するプロセスを省略し、マスク(mask)を節減してもよい。第1ドレイン221及び第2ドレイン222は、第1ソース211及び第2ソース212と同じ層に配置され、第1ドレイン221は、第1ソース211の第2ソース212とは反対側に配置され、第2ドレイン222は、第2ソース212の第1ソース211とは反対側に配置される。
【0062】
一部の取り得る実装において、
図7cに示すように、工程S110の後、且つ工程S120の前に、トランジスタ製造方法は更に、第1トランジスタの第1ゲート231及び第2トランジスタの第2ゲート232を形成することを含み得る。具体的には、第1ゲート231及び第2ゲート232を形成する特定のプロセスは、半導体膜111の基板10とは反対側にゲート膜及び第2フォトレジストを順に形成し、第2フォトレジストを露光し、第2フォトレジストを現像して第2フォトレジストパターンを取得し、第2フォトレジストパターンの保護の下でゲート膜をエッチングして第1ゲート231及び第2ゲート232のパターンを取得し、第2フォトレジストパターンを除去し、そして、第1ゲート231及び第2ゲート232のパターンに対して高温アニール処理を行って第1ゲート231及び第2ゲート232を取得することを含む。明らかなことには、第1ゲート231及び第2ゲート232を形成する工程は、工程S120と工程S130との間に実行されてもよい。これは、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
【0063】
図7cに示すように、第1ゲート231及び第2ゲート232は、半導体膜111の基板10とは反対側に配置され、第1ゲート231は、第1ソース211の第2ソース212とは反対側に配置され、第2ゲート232は、第2ソース212の第1ソース211とは反対側に配置される。
【0064】
一部の取り得る実装において、第1ソース211及び第2ソース212は、1つの層を有してもよいし、積層されてもよい。第1ソース211及び第2ソース212の材料は、例えばチタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、及び金(Au)などのメタルのうちの少なくとも1つを含み得る。第1ソース211及び第2ソース212の材料は、代わりに、例えばインジウム錫酸化物(indium tin oxide,ITO)などの導電性酸化物材料を含んでもよい。第1ソース211と第2ソース212とが同じ半導体プロセスを通じて製造され得ることを考えると、第1ソース211と第2ソース212は、同じ数の層を持つことができ、第1ソース211及び第2ソース212の各層が同じ材料を有する。
【0065】
S120:
図7dに示すように、半導体膜111に第1ビアを設けて、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102を含むエピタキシャル層11を取得し、第1ビアは、第1エピタキシャル層101と第2エピタキシャル層102との間に位置する。また、第1ソース211は、第1エピタキシャル層101の基板10とは反対側に配置され、第2ソース212は、第2エピタキシャル層102の基板10とは反対側に配置される。
【0066】
一部の取り得る実装において、
図7dに示すように、半導体膜111に第1ビアを設けてエピタキシャル層11を得る特定のプロセスは、半導体膜111の基板10とは反対側に第3フォトレジストを形成し、第3フォトレジストを露光し、第3フォトレジストを現像して第3フォトレジストパターン33を取得し、第3フォトレジストパターン33の保護の下で半導体膜111をエッチングして、第1エピタキシャル層101と、第2エピタキシャル層102と、第1ビアとを含んだエピタキシャル層11を得ることを含み得る。
【0067】
これに基づいて、工程S120の後、且つ工程S130の前に、当該チップ製造方法は更に、第3フォトレジストパターン33を剥離することを含み得る。
【0068】
取り得る一実装において、一般的に使用される塩素系ガスは、エピタキシャル層11及びソース12の材料に対してエッチング効果を持つものの、この出願において半導体膜は前面リソグラフィプロセスを通じてエッチングされ、前面リソグラフィプロセスのアライメント精度は非常に高く、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度よりも遥かに高いので、塩素系ガスは第1ソース121及び第2ソース122と接触せず、それ故に、この出願のリソグラフィ方式で塩素系ガスを用いることによって半導体膜111がエッチングされるときに、第1ソース121及び第2ソース122のパターンに影響を及ぼして、第1エピタキシャル層101が第1ソース121と十分に接触せず、第2エピタキシャル層102が第2ソース122と十分に接触しないケースをもたらすことはない。
【0069】
これに基づいて、この出願において、半導体膜111は、塩素系ガスを用いることによって、ソース導電層21から半導体膜111への方向に沿ってエッチングされることができ、第1エピタキシャル層101と、第2エピタキシャル層102と、第1ビアとを含んだエピタキシャル層11が得られる。明らかなことには、半導体膜111は他のエッチング材を用いてエッチングされてもよい。これは、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
【0070】
ここで言及しておくべきことには、
図7dに示すように、第3フォトレジストパターン33は、半導体膜111のうち第1ビアが形成されるべき部分を露出させ、ソース導電層21の各露出表面と、第1ビアが形成されるべき部分以外の半導体膜111の部分とを覆うことができ、半導体膜111をエッチングするプロセスにおいて(特に、塩素系ガスを用いることによって半導体膜111をエッチングするプロセスにおいて)ソース導電層21が不正確にエッチングされるケースが回避される。
【0071】
これに基づき、この出願では、前面リソグラフィプロセスを通じてエピタキシャル層11が形成される。具体的には、ソース導電層21から半導体膜111への方向に沿って半導体膜111に対してリソグラフィが行われる。また、前面リソグラフィプロセスのアライメント精度は100nm未満であることができ、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度よりも遥かに高い。従って、半導体膜111がエッチングされるときに、リソグラフィプロセスの狂いに起因してソース導電層21が不正確にエッチングされ、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102がオーバーエッチングされてしまうケースが回避され、その結果、第1エピタキシャル層101が第1ソース211と十分に接触し、且つ第2エピタキシャル層102が第2ソース212と十分に接触することを確保することができる。第1トランジスタが接続されたとき、第1エピタキシャル層101は電流を第1ソース211に効果的に伝送することができ、そして、第1ソース211を通じて電流がグランドに放出される。第2トランジスタが接続されたとき、第2エピタキシャル層102は電流を第2ソース212に効果的に伝送することができ、そして、第2ソース212を通じて電流がグランドに放出される。
【0072】
また、上述の工程S110-S130で形成される第1トランジスタ及び第2トランジスタにおいては、ソース導電層21とエピタキシャル層11との位置関係に以下の幾つかのケースが存在し得る。
【0073】
図7eに示すように、第2ソース212に面する第1ソース211のエッジは、第1ソース211に近い第1ビアのエッジと同一平面をなすことができ、第1ソース211に面する第2ソース212のエッジは、第2ソース212に近い第1ビアのエッジと同一平面をなすことができる。換言すれば、第1ソース211のエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなし、第2ソース212のエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層102のエッジと同一平面をなす。また、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも、
図4aに示した関連技術におけるソース12の長さL1に等しい。しかしながら、この出願のソリューションでは、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って第1エピタキシャル層101が第1ソース211から突出する必要はなく、また、第2ソース212から第1ソース211への方向に沿って第2エピタキシャル層102が第2ソース212から突出する必要はない。換言すれば、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さは0であり、第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さは0である。従って、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を縮小することができ、チップ全体のレイアウト面積が更に縮小される。
【0074】
例えば、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも8μmである。
図4aに示した関連技術において、ソース12から突出するエピタキシャル層11の長さL2は8μmである。従って、関連技術と比較して、この出願のソリューションでは、1つの第1トランジスタ及び1つの第2トランジスタによって占有されるソース12のレイアウトが、2*L2=16μmだけ削減されることができ、削減率は50%である。
【0075】
あるいは、
図7fに示すように、上述のプロセスを通じて形成されるソース導電層21及びエピタキシャル層11において、第1ソース211から第2ソース211への方向に沿って第1エピタキシャル層101が第1ソース211から突出し、突出部分の長さはL2’であり、第2ソース212から第1ソース212への方向に沿って第2エピタキシャル層102が第2ソース212から突出し、突出部分の長さはL2’である。しかしながら、この出願では、前面リソグラフィプロセスを通じて第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102が形成され、前面リソグラフィプロセスのアライメント精度は、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度よりも遥かに高い。従って、この出願では、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さL2’及び第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さL2’は、
図4aに示した関連技術においてソース12から突出するエピタキシャル層11の長さL2よりも遥かに短くし得る。故に、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を縮小することができ、チップ全体のレイアウト面積が更に縮小される。
【0076】
例えば、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも8μmである。
図4aに示した関連技術において、ソース12から突出するエピタキシャル層11の長さL2は8μmである。しかしながら、この出願では、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さL2’及び第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さL2’はどちらも1μmである。従って、関連技術と比較して、この出願のソリューションでは、1つの第1トランジスタ及び1つの第2トランジスタによって占有されるソース12のレイアウトが、2*(L2-L2’)=14μmだけ削減されることができ、削減率は44%である。
【0077】
あるいは、プロセス上の理由により、実際に形成される第1エピタキシャル層101と第1ソース211との間に公差が存在し得るとともに、第2エピタキシャル層102と第2ソース212との間に公差が存在し得る。従って、一部の取り得る実装では、
図7dに示すように、第1エピタキシャル層101の基板10とは反対側の表面が、第1ソース211のエッジと同一平面をなしてもよく、また、第2エピタキシャル層102の基板10とは反対側の表面が、第2ソース212のエッジと同一平面をなしてもよい。しかしながら、基板10に面する第1エピタキシャル層101の表面は、第1ソース211のエッジから突出することができ、基板10に面する第2エピタキシャル層102の表面は、第2ソース212のエッジから突出することができる。
【0078】
一部の取り得る実装において、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102は多層構造を含み得る。第1トランジスタ及び第2トランジスタがGaN系HEMTである場合、多層構造の材料は、AlxGayNを含むことができ、ここで、0≦x≦1、0≦y≦1、且つx+y=1である。第1トランジスタ及び第2トランジスタがGaAs系PHEMTである場合、多層構造の材料は、AlGaAs又は高純度のGaAsを含み得る。第1エピタキシャル層101と第2エピタキシャル層102とが同じ半導体プロセスを通じて製造され得ることを考えると、第1エピタキシャル層101と第2エピタキシャル層102は、同じ数の層を持つことができ、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102の各層が同じ材料を有する。
【0079】
S130:
図7g-
図7iに示すように、第1導電層13を形成する。第1導電層13は、第1ビア内に充填され、第1ソース211及び第2ソース212と別々に接触する。
【0080】
一部の取り得る実装において、第1導電層13を形成する具体的なプロセスは、先ず、ソース導電層21の基板10とは反対側に第2導電膜及び第4フォトレジストを順に形成し、次いで、第4フォトレジストを露光し、第4フォトレジストを現像して第4フォトレジストパターンを取得し、第4フォトレジストパターンの保護の下で第2導電膜をエッチングして第1導電層13を取得し、そして、第4フォトレジストパターンを除去することを含み得る。明らかなことには、ソース導電層21は代わりに他の手法で形成されてもよい。これは、この出願のこの実施形態において特に限定されることではない。
【0081】
一部の取り得る実装において、第1導電層13が配置される具体的な位置は、第1導電層13が第1ビア内に充填されて第1ソース211及び第2ソース212と別々に接触する限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。オプションで、
図7gに示すように、第1導電層13は、第1ビア内に充填され、基板10とは反対側のソース導電層21の表面を完全に覆う。あるいは、
図7hに示すように、第1導電層13は、第1ビア内に充填され、ソース導電層21の基板10とは反対側に配置され、基板10とは反対側のソース導電層21の表面を部分的に覆う。あるいは、
図7iに示すように、第1導電層13は、第1ビア内に充填されるのみであり、第2ソース212に面する第1ソース211の側面と、第1ソース211に面する第2ソース212の側面とに別々に接触する。
図7h及び
図7iに示す2つのソリューションと比較して、
図7gに示すソリューションでは、第1ソース211及び第2ソース212が第1導電層13と十分に接触することができ、プロセス誤差のために第1導電層13が第1ソース211及び/又は第2ソース212と十分に接触しないケースが回避され得る。
【0082】
一部の取り得る実装において、第1導電層13は、1つの層を有してもよいし、積層されてもよい。第1導電層13の材料は、例えばTi、TiN、Al、Ni、Pt、Pd、Cr、又はAuなどのメタルであってもよいし、例えばITOなどの導電性酸化物材料であってもよい。
【0083】
S140:
図7jに示すように、基板10からエピタキシャル層11への方向に沿って基板10に第2ビアを形成する。第2ビアと第1ビアは少なくとも部分的に重なり合う。
【0084】
一部の取り得る実装において、基板10は、第2ビアを得るために、裏面リソグラフィプロセスを通じてエッチングされ得る。基板10の材料が炭化珪素(SiC)又はシリコン(Si)を含む例を使用する。基板10は、第2ビアを得るために、フッ素系ガスを使用することによってエッチングされ得る。フッ素系ガスは、エピタキシャル層11の材料、第1導電層13の材料、及び形成される第2導電層14の材料に対して高いエッチング選択性を持つので、フッ素系ガスは第2ビアの表面に留まることができる。これは、続く工程S150における第2導電層14の形成に影響を与えたり、形成されている第1エピタキシャル層101、第2エピタキシャル層102、及び第1導電層13のパターンに影響を与えたりせず、故に、その後の第2導電層14と第1導電層13との間の正常な接触に影響を与えない。
【0085】
一部の取り得る実装において、第2ビアの具体的な位置は、第2ビア内に充填される第2導電層14が第1導電層13と接触できることを保証することができる限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。第2ビアの位置は、形成される第2導電層14に関係する。工程S150で第2導電層14を説明するときに、第2ビアの位置を詳細に説明する。
【0086】
S150:
図7k-
図7oに示すように、第2ビア内に第2導電層14を形成する。第2導電層14は、第1導電層13と接触し、且つ接地される。斯くして、第1エピタキシャル層101によって第1ソース211及び第1導電層13へと順に伝送される電流、並びに第2エピタキシャル層102によって第2ソース212及び第1導電層13へと順に伝送される電流が、第2導電層14に伝送されてグランドに放出され得る。
【0087】
一部の取り得る実装において、
図7k-
図7nに示すように、第2導電層14は、電気めっきプロセスを通じて第2ビア内に形成され得る。基板10からエピタキシャル層11への方向に沿って、第2導電層14の厚さは、第2ビアの深さよりも小さく、第2導電層14は、第2ビアの側壁から、基板10に面する第1導電層13の表面まで延在する。また、
図7oに示すように、第2導電層14は、第2ビアの全体に充填されてもよい。
【0088】
一部の取り得る実装において、第1導電層13に対する第2導電層14の具体的な位置は、第2導電層14と第1導電層13とが接触することができる限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
【0089】
第1のケースにおいて、
図7kに示すように、第1ビア及び第2ビアは対向して配置され、第2ソース212に面する第1ソース211のエッジは、第2エピタキシャル層102に面する第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなす。換言すれば、第1ソース211のエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなし、第2ソース212のエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層102のエッジと同一平面をなし、その結果、第2導電層14が第1導電層13と接触する。また、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4と同じである。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。
【0090】
第2のケースでは、
図7lに示すように、第1ビア及び第2ビアは、第2導電層14が第1導電層13と接触するように、対向して配置される。加えて、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。さらに、第2ビアの長さL4は変えられないまま、第1ビアの長さL3が短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0091】
第3のケースでは、
図7mに示すように、第1ビア及び第2ビアは対向して配置されないが、第2導電層14はなおも第1導電層13と接触する。加えて、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、第2ビアの長さL4は変えられないまま、第1ビアの長さL3が短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0092】
第4のケースでは、
図7n及び
図7oに示すように、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよく、第2導電層14は第1導電層13と接触する。加えて、基板10上へのソース導電層21及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第2ソース212とは反対側の第1ソース211のエッジから、第1ソース211とは反対側の第2ソース212のエッジまでの全長L5が、第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。また、
図5、
図7n、及び
図7oに示すように、エピタキシャル層11の基板10とは反対側に第1ゲート231が配置され、第1ゲート231は、第1ソース211の第2ソース212とは反対側に位置し、第2ゲート232は、第2ソース212の第1ソース211とは反対側に位置する。第2導電層14の材料は金属材料とすることができ、金属材料の熱伝導率は基板10の材料の熱伝導率よりも高い。従って、第1ゲート231及び第2ゲート232が熱を発生するとき、第1ゲート231上の熱は、第1エピタキシャル層101を通して第2導電層14へと運び去られることができ、第2ゲート232上の熱は、第2エピタキシャル層102を通して第2導電層14へと運び去られることができ(
図7n及び
図7oに、矢印付きの直線で熱伝導経路を示している)、第1ゲート231及び第2ゲート232の過度に高い温度によるトランジスタの性能への影響が回避される。
【0093】
例えば、
図7nに示すように、第1ビア及び第2ビアは対向して配置され、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL’及び第2ソース212の長さL”はどちらも8μmであり、第1ビアの長さL3は8μmであり、第2ビアのサイズL4は25μmである。この場合、基板10上のソース導電層21及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第2ビアは第1ソース211及び第2ソース212から別々に突出する。斯くして、ゲート23の熱が、第2ビアに充填された第2導電層14を介して運び去られ得る。
【0094】
第4のケースにおいて、第2導電層14の厚さが第2ビアの深さよりも小さく、第2導電層14が、第2ビアの側壁から、基板10に面する第1導電層13の表面まで延在するソリューション(
図7n)と比較して、第2導電層14が第2ビア全体に充填されるソリューション(
図7o)は、より良好な熱伝導効果をゲート23に対して持つ。
【0095】
また、第4のケースにおいて、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよい。第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は、第2ビアの長さL4に等しくてよいし、第2ビアの長さL4よりも小さくてよい。
【0096】
なお、第1ビア及び第2ビアが対向して配置されることは、次のように理解されてもよく、すなわち、第1ビアの中心と第2ビアの中心とが重なり合うこととして理解されてもよい。
【0097】
また、上述の4つのケースは全て、GaN系HEMTに適用可能である。GaAs系PHEMTの場合、基板10の材料と第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102の材料とが両方ともGaAsを含むので、裏面リソグラフィプロセスを通じて基板10がエッチングされるときに、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102が不正確にエッチングされ得る。従って、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、基板10の第2ビアのサイズL4が第1ビアの長さL3以下であるべきである。
【0098】
他の一実施形態において、
図8に示すように、第1トランジスタ及び第2トランジスタを形成する工程は、以下の工程を通じて実施されてもよい。
【0099】
S210:
図9aに示すように、基板10上に半導体膜111を形成する。
【0100】
S220:
図9bに示すように、半導体膜111に第1ビアを設けて、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102を含むエピタキシャル層11を取得する。
【0101】
一部の取り得る実装において、半導体膜111に第1ビアを設けてエピタキシャル層11を得る特定のプロセスは、半導体膜111の基板10とは反対側に第5フォトレジストを形成し、第5フォトレジストを露光し、第5フォトレジストを現像して第5フォトレジストパターンを取得し、第5フォトレジストパターンの保護の下で半導体膜111をエッチングして、第1エピタキシャル層101と、第2エピタキシャル層102と、第1ビアとを含んだエピタキシャル層11を得ることを含み得る。工程S230の前に、第5フォトレジストパターンが更に除去され得る。
【0102】
取り得る実装において、半導体膜111は、塩素系ガスを用いることによって、半導体膜111から基板10への方向に沿ってエッチングされることができ、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102が得られる。明らかなことには、半導体膜111は他のエッチング材を用いてエッチングされてもよい。これは、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
【0103】
一部の取り得る実装において、この出願では、前面リソグラフィプロセスを通じて第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102が形成される。具体的には、ソース導電層21から半導体膜111への方向に沿って半導体膜111に対してリソグラフィが行われる。また、前面リソグラフィプロセスのアライメント精度は100nm未満であることができ、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度よりも遥かに高い。従って、半導体膜111がエッチングされるときに、リソグラフィプロセスの狂いに起因して第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102がオーバーエッチングされてしまうケースが回避され、その結果、第1エピタキシャル層101が第1ソース211と十分に接触し、且つ第2エピタキシャル層102が第2ソース212と十分に接触することを確保することができる。第1トランジスタが接続されたとき、第1エピタキシャル層101は電流を第1ソース211に効果的に送ることができ、そして、第1ソース211を通じて電流がグランドに放出される。第2トランジスタが接続されたとき、第2エピタキシャル層102は電流を第2ソース212に効果的に送ることができ、そして、第2ソース212を通じて電流がグランドに放出される。
【0104】
一部の取り得る実装において、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102は多層構造を含み得る。第1トランジスタ及び第2トランジスタがGaN系HEMTである場合、多層構造の材料は、AlxGayNを含むことができ、ここで、0≦x≦1、0≦y≦1、且つx+y=1である。第1トランジスタ及び第2トランジスタがGaAs系PHEMTである場合、多層構造の材料は、AlGaAs又は高純度のGaAsを含み得る。第1エピタキシャル層101と第2エピタキシャル層102とが同じ半導体プロセスを通じて製造され得ることを考えると、第1エピタキシャル層101と第2エピタキシャル層102は、同じ数の層を持つことができ、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102の各層が同じ材料を有する。
【0105】
S230:
図9c及び
図9dに示すように、エピタキシャル層11の基板10とは反対側にソース導電層21を形成する。換言すれば、第1エピタキシャル層101の基板10とは反対側に第1ソース211が形成され、第2エピタキシャル層102の基板10とは反対側に第2ソース212が形成される。チップが第1トランジスタ及び第2トランジスタを含む例を使用する。第1ソース211は、第1トランジスタのソース12として使用されることができ、第2ソース212は、第2トランジスタのソース12として使用されることができる。
【0106】
ここで言及しておくべきことには、第1ソース211及び第2ソース212は工程S220の後に形成されるので、半導体膜111をエッチングするためのエッチング材が第1ソース211及び第2ソース212のパターンに影響を及ぼすことはない。
【0107】
一部の取り得る実装において、ソース導電層21を形成する具体的なプロセスは、先ず、第1エピタキシャル層101の基板10とは反対側及び第2エピタキシャル層102の基板10とは反対側に、第1導電膜及び第1フォトレジストを順に形成し、次いで、第1フォトレジストを露光し、第1フォトレジストを現像して第1フォトレジストパターンを取得し、第1フォトレジストパターンの保護の下で第1導電膜をエッチングして、ソース導電層21のパターンを取得し、第1フォトレジストパターンを除去し、そして、ソース導電層21のパターンに対して高温アニール処理を行って、第1ソース211及び第2ソース212を取得することを含み得る。明らかなことには、第1ソース211及び第2ソース212は代わりに他の手法で形成されてもよい。これは、この出願のこの実施形態において特に限定されることではない。
【0108】
図7bを参照するに、一部の取り得る実装において、第1ソース211及び第2ソース212が形成されるときに、同じ半導体プロセスを通じて、第1トランジスタの第1ドレイン221及び第2トランジスタの第2ドレイン222を更に形成して、第1ドレイン221及び第2ドレイン22を加えて形成するプロセスを省略し、マスクを節減してもよい。第1ドレイン221及び第2ドレイン222は、第1ソース211及び第2ソース212と同じ層に配置され、第1ドレイン221は、第1ソース211の第2ソース212とは反対側に配置され、第2ドレイン222は、第2ソース212の第1ソース211とは反対側に配置される。
【0109】
一部の取り得る実装において、第1ソース211及び第2ソース212は、1つの層を有してもよいし、積層されてもよい。第1ソース211及び第2ソース212の材料は、例えばTi、TiN、Al、Ni、Pt、Pd、Cr、又はAuなどのメタルのうちの少なくとも1つを含み得る。第1ソース211及び第2ソース212の材料は、代わりに、例えばITOなどの導電性酸化物材料を含んでもよい。第1ソース211と第2ソース212とが同じ半導体プロセスを通じて製造され得ることを考えると、第1ソース211と第2ソース212は、同じ数の層を持つことができ、第1ソース211及び第2ソース212の各層が同じ材料を有する。
【0110】
図7cを参照たい。一部の取り得る実装において、工程S230の後、且つ工程S240の前に、当該トランジスタ製造方法は更に、第1トランジスタの第1ゲート231及び第2トランジスタの第2ゲート232を形成することを含み得る。具体的には、第1ゲート231及び第2ゲート232を形成する特定のプロセスは、半導体膜111の基板10とは反対側にゲート膜及び第2フォトレジストを順に形成し、第2フォトレジストを露光し、第2フォトレジストを現像して第2フォトレジストパターンを取得し、第2フォトレジストパターンの保護の下でゲート膜をエッチングして第1ゲート231及び第2ゲート232のパターンを取得し、第2フォトレジストパターンを除去し、そして、第1ゲート231及び第2ゲート232のパターンに対して高温アニール処理を行って第1ゲート231及び第2ゲート232を取得することを含む。
【0111】
上述の工程S210-S230で形成される第1トランジスタ及び第2トランジスタにおいては、ソース導電層21とエピタキシャル層11との位置関係に以下の幾つかのケースが存在し得る。
【0112】
図7eを参照されたい。第2ソース212に面する第1ソース211のエッジは、第1ソース211に近い第1ビアのエッジと同一平面をなすことができ、第1ソース211に面する第2ソース212のエッジは、第2ソース212に近い第1ビアのエッジと同一平面をなすことができる。換言すれば、第1ソース211のエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなし、第2ソース212のエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層102のエッジと同一平面をなす。また、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも、
図4aに示した関連技術におけるソース12の長さL1に等しい。しかしながら、この出願のソリューションでは、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って第1エピタキシャル層101が第1ソース211から突出する必要はなく、また、第2ソース212から第1ソース211への方向に沿って第2エピタキシャル層102が第2ソース212から突出する必要はない。換言すれば、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さは0であり、第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さは0である。従って、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を縮小することができ、チップ全体のレイアウト面積が更に縮小される。
【0113】
例えば、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも8μmである。
図4aに示した関連技術において、ソース12から突出するエピタキシャル層11の長さL2は8μmである。従って、関連技術と比較して、この出願のソリューションでは、1つの第1トランジスタ及び1つの第2トランジスタによって占有されるソース12のレイアウトが、2*L2=16μmだけ削減されることができ、削減率は50%である。
【0114】
あるいは、
図9dに示すように、上述のプロセスを通じて形成されるソース導電層21及びエピタキシャル層11において、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って第1ソース211が第1エピタキシャル層101から突出し、第2ソース212から第1ソース211への方向に沿って第2ソース212が第2エピタキシャル層102から突出する。換言すれば、第1ソース211の一部及び第2ソース212の一部が第1ビアまで更に延在する。また、この出願のソリューションでは、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って第1エピタキシャル層101が第1ソース211から突出する必要はなく、また、第2ソース212から第1ソース211への方向に沿って第2エピタキシャル層102が第2ソース212から突出する必要はない。換言すれば、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さは0であり、第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さは0である。従って、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を縮小することができ、チップ全体のレイアウト面積が更に縮小される。
【0115】
あるいは、
図9eに示すように、上述のプロセスを通じて形成されるソース導電層21及びエピタキシャル層11において、第1ソース211から第2ソース211への方向に沿って第1エピタキシャル層101が第1ソース211から突出し、突出部分の長さはL2’であり、第2ソース212から第1ソース212への方向に沿って第2エピタキシャル層102が第2ソース212から突出し、突出部分の長さはL2’である。しかしながら、この出願では、前面リソグラフィプロセスを通じてエピタキシャル層11が形成され、前面リソグラフィプロセスのリソグラフィ精度は、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度よりも遥かに高い。従って、この出願では、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さL2’及び第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さL2’は、
図4aに示した関連技術においてソース12から突出するエピタキシャル層11の長さL2よりも遥かに短くし得る。故に、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を縮小することができ、チップ全体のレイアウト面積が更に縮小される。
【0116】
例えば、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも8μmである。
図4aに示した関連技術において、ソース12から突出するエピタキシャル層11の長さL2は8μmである。しかしながら、この出願では、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さL2’及び第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さL2’はどちらも1μmである。従って、関連技術と比較して、この出願のソリューションでは、1つの第1トランジスタ及び1つの第2トランジスタによって占有されるソース12のレイアウトが、2*(L2-L2’)=14μmだけ削減されることができ、削減率は44%である。
【0117】
あるいは、プロセス上の理由により、実際に形成される第1エピタキシャル層101と第1ソース211との間に公差が存在し得るとともに、第2エピタキシャル層102と第2ソース212との間に公差が存在し得る。従って、一部の取り得る実装では、
図9cに示すように、第1エピタキシャル層101の基板10とは反対側の表面が、第1ソース211のエッジと同一平面をなしてもよく、また、第2エピタキシャル層102の基板10とは反対側の表面が、第2ソース212のエッジと同一平面をなしてもよい。しかしながら、基板10に面する第1エピタキシャル層101の表面は、第1ソース211のエッジから突出することができ、基板10に面する第2エピタキシャル層102の表面は、第2ソース212のエッジから突出することができる。
【0118】
S240:
図9fに示すように、第1導電層13を形成する。第1導電層13は、第1ビア内に充填され、第1ソース211及び第2ソース212と別々に接触する。
【0119】
一部の取り得る実装において、第1導電層13を形成する具体的なプロセスは、先ず、ソース導電層21の基板10とは反対側に第2導電膜及び第4フォトレジストを順に形成し、次いで、第4フォトレジストを露光し、第4フォトレジストを現像して第4フォトレジストパターンを取得し、第4フォトレジストパターンの保護の下で第2導電膜をエッチングして第1導電層13を取得し、そして、第4フォトレジストパターンを除去することを含み得る。明らかなことには、ソース導電層21は代わりに他の手法で形成されてもよい。これは、この出願のこの実施形態において特に限定されることではない。
【0120】
一部の取り得る実装において、第1導電層13が配置される具体的な位置は、第1導電層13が第1ビア内に充填されて第1ソース211及び第2ソース212と別々に接触する限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
図7fを参照されたい。オプションで、第1導電層13は、第1ビア内に充填され、基板10とは反対側のソース導電層21の表面を完全に覆う。
図7gを参照されたい。あるいは、第1導電層13は、第1ビア内に充填され、ソース導電層21の基板10とは反対側に配置され、基板10とは反対側のソース導電層21の表面を部分的に覆う。
図7hを参照されたい。あるいは、第1導電層13は、第1ビア内に充填されるのみであり、第2ソース212に面する第1ソース211の側面と、第1ソース211に面する第2ソース212の側面とに別々に接触する。
図7g及び
図7hに示す2つのソリューションと比較して、
図7fに示すソリューションでは、第1ソース211及び第2ソース212が第1導電層13と十分に接触することができ、プロセス誤差のために第1導電層13が第1ソース211及び/又は第2ソース212と十分に接触しないケースが回避され得る。
【0121】
一部の取り得る実装において、第1導電層13は、1つの層を有してもよいし、積層されてもよい。第1導電層13の材料は、例えばTi、TiN、Al、Ni、Pt、Pd、Cr、又はAuなどのメタルであってもよいし、例えばITOなどの導電性酸化物材料であってもよい。
【0122】
S250:
図9gに示すように、基板10からエピタキシャル層11への方向に沿って基板10に第2ビアを形成する。第2ビアと第1ビアは少なくとも部分的に重なり合う。
【0123】
一部の取り得る実装において、基板10は、第2ビアを得るために、裏面リソグラフィプロセスを通じてエッチングされ得る。基板10の材料がSiC又はSiを含む例を使用する。基板10は、第2ビアを得るために、フッ素系ガスを使用することによってエッチングされ得る。フッ素系ガスは、エピタキシャル層11の材料、第1導電層13の材料、及び形成される第2導電層14の材料に対して高いエッチング選択性を持つので、フッ素系ガスは第2ビアの表面に留まることができる。これは、続く工程S150における第2導電層14の形成に影響を与えたり、形成されている第1エピタキシャル層101、第2エピタキシャル層102、及び第1導電層13のパターンに影響を与えたりせず、故に、その後の第2導電層14と第1導電層13との間の正常な接触に影響を与えない。
【0124】
一部の取り得る実装において、第2ビアの具体的な位置は、第2ビア内に充填される第2導電層14が第1導電層13と接触できることを保証することができる限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。第2ビアの位置は、形成される第2導電層14に関係する。工程S150で第2導電層14を説明するときに、第2ビアの位置を詳細に説明する。
【0125】
S260:
図9hに示すように、第2ビア内に第2導電層14を形成する。第2導電層14は、第1導電層13と接触し、且つ接地される。斯くして、第1エピタキシャル層101によって第1ソース211及び第1導電層13へと順に伝送される電流、並びに第2エピタキシャル層102によって第2ソース212及び第1導電層13へと順に伝送される電流が、第2導電層14に伝送されてグランドに放出され得る。
【0126】
図7l-
図7nを参照されたい。一部の取り得る実装において、第2導電層14は、電気めっきプロセスを通じて第2ビア内に形成され得る。基板10からエピタキシャル層11への方向に沿って、第2導電層14の厚さは、第2ビアの深さよりも小さく、第2導電層14は、第2ビアの側壁から、基板10に面する第1導電層13の表面まで延在する。
図7oを参照されたい。また、第2導電層14は第2ビアの全体に充填されてもよい。
【0127】
一部の取り得る実装において、第1導電層13に対する第2導電層14の具体的な位置は、第2導電層14と第1導電層13とが接触することができる限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
【0128】
図7kを参照されたい。第1のケースにおいて、第1ビア及び第2ビアは対向して配置され、第2ソース212に面する第1ソース211のエッジは、第2エピタキシャル層102に面する第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなす。換言すれば、第1ソース211のエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなし、第2ソース212のエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層102のエッジと同一平面をなし、その結果、第2導電層14が第1導電層13と接触する。また、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4と同じである。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。
【0129】
図7lを参照されたい。第2のケースでは、第1ビア及び第2ビアは、第2導電層14が第1導電層13と接触するように、対向して配置される。加えて、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。さらに、第2ビアの長さL4は変えられないまま、第1ビアの長さL3が短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0130】
図7mを参照されたい。第3のケースでは、第1ビア及び第2ビアは対向して配置されないが、第2導電層14はなおも第1導電層13と接触する。加えて、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、第2ビアの長さL4は変えられないまま、第1ビアの長さL3が短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0131】
図7n及び
図7oを参照されたい。第4のケースでは、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよく、第2導電層14は第1導電層13と接触する。加えて、基板10上へのソース導電層21及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第2ソース212とは反対側の第1ソース211のエッジから、第1ソース211とは反対側の第2ソース212のエッジまでの全長L5が、第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。また、
図5、
図7n、及び
図7oに示すように、エピタキシャル層11の基板10とは反対側に第1ゲート231が配置され、第1ゲート231は、第1ソース211の第2ソース212とは反対側に位置し、第2ゲート232は、第2ソース212の第1ソース211とは反対側に位置する。第2導電層14の材料は金属材料とすることができ、金属材料の熱伝導率は基板10の材料の熱伝導率よりも高い。従って、第1ゲート231及び第2ゲート232が熱を発生するとき、第1ゲート231上の熱は、第1エピタキシャル層101を通して第2導電層14へと運び去られることができ、第2ゲート232上の熱は、第2エピタキシャル層102を通して第2導電層14へと運び去られることができ(
図7n及び
図7oに、矢印付きの直線で熱伝導経路を示している)、第1ゲート231及び第2ゲート232の過度に高い温度によるトランジスタの性能への影響が回避される。
【0132】
図7nを参照されたい。例えば、第1ビア及び第2ビアは対向して配置され、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL’及び第2ソース212の長さL”はどちらも8μmであり、第1ビアの長さL3は8μmであり、第2ビアのサイズL4は25μmである。この場合、基板10上のソース導電層21及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第2ビアは第1ソース211及び第2ソース212から別々に突出する。斯くして、ゲート23の熱が、第2ビアに充填された第2導電層14を介して運び去られ得る。
【0133】
第4のケースにおいて、第2導電層14の厚さが第2ビアの深さよりも小さく、第2導電層14が、第2ビアの側壁から、基板10に面する第1導電層13の表面まで延在するソリューション(
図7n)と比較して、第2導電層14が第2ビア全体に充填されるソリューション(
図7o)は、より良好な熱伝導効果をゲート23に対して持つ。
【0134】
また、第4のケースにおいて、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよい。第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は、第2ビアの長さL4に等しくてよいし、第2ビアの長さL4よりも小さくてよい。
【0135】
また、上述の4つのケースは全て、GaN系HEMTに適用可能である。GaAs系PHEMTの場合、基板10の材料と第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102の材料とが両方ともGaAsを含むので、裏面リソグラフィプロセスを通じて基板10がエッチングされるときに、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102が不正確にエッチングされ得る。従って、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、基板10の第2ビアのサイズL4が第1ビアの長さL3以下であるべきである。
【0136】
更なる他の一実施形態において、この出願の一実施形態は更にチップを提供する。
図5に示すように、当該チップは、基板10と、基板10上に配置された第1トランジスタ及び第2トランジスタとを含む。
図7j及び
図9hに示すように、第1トランジスタは、積層して順に配置された第1エピタキシャル層及び第1ソース211を含み、第2トランジスタは、積層して順に配置された第2エピタキシャル層及び第2ソース212を含む。第1エピタキシャル層は、基板10と第1ソース211との間に配置され、第2エピタキシャル層は、基板10と第2ソース212との間に配置され、第1エピタキシャル層101と第2エピタキシャル層102との間に第1ビアが存在する。第1ソース211のエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなし、第2ソース212のエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層102のエッジと同一平面をなす。
【0137】
これに基づき、当該チップは更に、第1導電層13及び第2導電層14を含むことができる。第1導電層13は、第1ソース211及び第2ソース212と別々に接触し、第1エピタキシャル層と第2エピタキシャル層との間の第1ビア内に充填される。基板10は第2ビアを含み、該第2ビア内に第2導電層14が充填され、第2導電層14は第1導電層3と接触し且つ接地される。
【0138】
ここで言及しておくべきことには、当該チップは、上述の実施形態のうちのいずれかの実施形態で提供されるチップ製造方法を用いることによって製造されることができる。
【0139】
一部の取り得る実装において、第1ソース211及び第2ソース212は、1つの層を有してもよいし、積層されてもよい。第1ソース211及び第2ソース212の材料は、例えばTi、TiN、Al、Ni、Pt、Pd、Cr、又はAuなどのメタルのうちの少なくとも1つを含んでもよいし、例えばITOなどの導電性酸化物材料であってもよい。第1ソース211及び第2ソース212が、上述の実施形態におけるチップ製造方法を用いることによって製造される場合、第1ソース211及び第2ソース212は、第1ソース211と第2ソース212とが同じ半導体プロセスを通じて製造され得る。第1ソース211と第2ソース212は、同じ数の層を持つことができ、第1ソース211及び第2ソース212の各層が同じ材料を有する。
【0140】
一部の取り得る実装において、第1エピタキシャル層及び第2エピタキシャル層は、第1ソース211及び第2ソース212と同じである前面リソグラフィプロセスによるエッチングを通じて得られる。しかしながら、前面リソグラフィプロセスのアライメント精度は100nm未満であることができ、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度よりも遥かに高い。従って、半導体膜111がエッチングされるときに、リソグラフィプロセスの狂いに起因してソース導電層21が不正確にエッチングされ、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102がオーバーエッチングされてしまうケースが回避され、その結果、第1エピタキシャル層101が第1ソース211と十分に接触し、且つ第2エピタキシャル層102が第2ソース212と十分に接触することを確保することができる。第1トランジスタが接続されたとき、第1エピタキシャル層101は電流を第1ソース211に効果的に伝送することができ、そして、第1ソース211を通じて電流がグランドに放出される。第2トランジスタが接続されたとき、第2エピタキシャル層102は電流を第2ソース212に効果的に伝送することができ、そして、第2ソース212を通じて電流がグランドに放出される。
【0141】
また、上述の方法を用いることによって形成される第1トランジスタ及び第2トランジスタにおいては、ソース導電層21とエピタキシャル層11との位置関係に以下の幾つかのケースが存在し得る。
【0142】
図7eに示すように、第2ソース212に面する第1ソース211のエッジは、第1ソース211に近い第1ビアのエッジと同一平面をなすことができ、第1ソース211に面する第2ソース212のエッジは、第2ソース212に近い第1ビアのエッジと同一平面をなすことができる。換言すれば、第1ソース211のエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなし、第2ソース212のエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層102のエッジと同一平面をなす。また、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも、
図4aに示した関連技術におけるソース12の長さL1に等しい。しかしながら、この出願のソリューションでは、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って第1エピタキシャル層101が第1ソース211から突出する必要はなく、また、第2ソース212から第1ソース211への方向に沿って第2エピタキシャル層102が第2ソース212から突出する必要はない。換言すれば、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さは0であり、第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さは0である。従って、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を縮小することができ、チップ全体のレイアウト面積が更に縮小される。
【0143】
例えば、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも8μmである。
図4aに示した関連技術において、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さL2は8μmであり、第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さL2は8μmである。従って、関連技術と比較して、この出願のソリューションでは、1つの第1トランジスタ及び1つの第2トランジスタによって占有されるソース12のレイアウトが、2*L2=16μmだけ削減されることができ、削減率は50%である。
【0144】
あるいは、
図7fに示すように、上述のプロセスを通じて形成されるソース導電層21。第1エピタキシャル層101、及び第2エピタキシャル層102において、第1ソース211から第2ソース211への方向に沿って第1エピタキシャル層101が第1ソース211から突出し、突出部分の長さはL2’であり、第2ソース212から第1ソース212への方向に沿って第2エピタキシャル層102が第2ソース212から突出し、突出部分の長さはL2’である。しかしながら、この出願では、前面リソグラフィプロセスを通じて第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102が形成され、前面リソグラフィプロセスのアライメント精度は、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度よりも遥かに高い。従って、この出願では、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さL2’及び第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さL2’は、
図4aに示した関連技術においてソース12から突出するエピタキシャル層11の長さL2よりも遥かに短くし得る。故に、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を縮小することができ、チップ全体のレイアウト面積が更に縮小される。
【0145】
例えば、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL1’及び第2ソース212の長さL1”はどちらも8μmである。
図4aに示した関連技術において、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さL2及び第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さL2がどちらも8μmである。しかしながら、この出願では、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さL2’及び第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さL2’はどちらも1μmである。従って、関連技術と比較して、この出願のソリューションでは、1つの第1トランジスタ及び1つの第2トランジスタによって占有されるソース12のレイアウトが、2*(L2-L2’)=14μmだけ削減されることができ、削減率は44%である。
【0146】
あるいは、
図9dに示すように、上述のプロセスを通じて形成されるソース導電層21及びエピタキシャル層11において、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って第1ソース211が第1エピタキシャル層101から突出し、第2ソース212から第1ソース211への方向に沿って第2ソース212が第2エピタキシャル層102から突出する。また、この出願のソリューションでは、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って第1エピタキシャル層101が第1ソース211から突出する必要はなく、また、第2ソース212から第1ソース211への方向に沿って第2エピタキシャル層102が第2ソース212から突出する必要はない。換言すれば、第1ソース211から突出する第1エピタキシャル層101の長さは0であり、第2ソース212から突出する第2エピタキシャル層102の長さは0である。従って、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を縮小することができ、チップ全体のレイアウト面積が更に縮小される。
【0147】
あるいは、プロセス上の理由により、実際に形成される第1エピタキシャル層101と第1ソース211との間に公差が存在し得るとともに、第2エピタキシャル層102と第2ソース212との間に公差が存在し得る。従って、一部の取り得る実装では、
図7dに示すように、第1エピタキシャル層101の基板10とは反対側の表面が、第1ソース211のエッジと同一平面をなしてもよく、また、第2エピタキシャル層102の基板10とは反対側の表面が、第2ソース212のエッジと同一平面をなしてもよい。しかしながら、基板10に面する第1エピタキシャル層101の表面は、第1ソース211のエッジから突出することができ、基板10に面する第2エピタキシャル層102の表面は、第2ソース212のエッジから突出することができる。
【0148】
一部の取り得る実装において、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102は多層構造を含み得る。第1トランジスタ及び第2トランジスタがGaN系HEMTである場合、多層構造の材料は、AlxGayNを含むことができ、ここで、0≦x≦1、0≦y≦1、且つx+y=1である。第1トランジスタ及び第2トランジスタがGaAs系PHEMTである場合、多層構造の材料は、AlGaAs又は高純度のGaAsを含み得る。第1エピタキシャル層101と第2エピタキシャル層102とが同じ半導体プロセスを通じて製造され得ることを考えると、第1エピタキシャル層101と第2エピタキシャル層102は、同じ数の層を持つことができ、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102の各層が同じ材料を有する。
【0149】
一部の取り得る実装において、第1導電層13が配置される具体的な位置は、第1導電層13が第1ビア内に充填されて第1ソース211及び第2ソース212と別々に接触する限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。オプションで、
図7gに示すように、第1導電層13は、第1ビア内に充填され、基板10とは反対側のソース導電層21の表面を完全に覆う。あるいは、
図7hに示すように、第1導電層13は、第1ビア内に充填され、ソース導電層21の基板10とは反対側に配置され、基板10とは反対側のソース導電層21の表面を部分的に覆う。あるいは、
図7iに示すように、第1導電層13は、第1ビア内に充填されるのみであり、第2ソース212に面する第1ソース211の側面と、第1ソース211に面する第2ソース212の側面とに別々に接触する。
図7h及び
図7iに示す2つのソリューションと比較して、
図7gに示すソリューションでは、第1ソース211及び第2ソース212が第1導電層13と十分に接触することができ、プロセス誤差のために第1導電層13が第1ソース211及び/又は第2ソース212と接触しないケースが回避され得る。
【0150】
一部の取り得る実装において、第1導電層13は、1つの層を有してもよいし、積層されてもよい。第1導電層13の材料は、例えばTi、TiN、Al、Ni、Pt、Pd、Cr、又はAuなどのメタルであってもよいし、例えばITOなどの導電性酸化物材料であってもよい。
【0151】
一部の取り得る実装において、第2ビアの具体的な位置は、第2ビア内に充填される第2導電層14が第1導電層13と接触できることを保証することができる限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
【0152】
一部の取り得る実装において、第1導電層13に対する第2導電層14の具体的な位置は、第2導電層14と第1導電層13とが接触することができる限り、この出願のこの実施形態において限定されることではない。
【0153】
第1のケースにおいて、
図7kに示すように、第1ビア及び第2ビアは対向して配置され、第2ソース212に面する第1ソース211のエッジは、第2エピタキシャル層102に面する第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなす。換言すれば、第1ソース211のエッジは、第1ビア側に近い第1エピタキシャル層101のエッジと同一平面をなし、第2ソース212のエッジは、第1ビア側に近い第2エピタキシャル層102のエッジと同一平面をなし、その結果、第2導電層14が第1導電層13と接触する。また、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4と同じである。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。
【0154】
第2のケースでは、
図7lに示すように、第1ビア及び第2ビアは、第2導電層14が第1導電層13と接触するように、対向して配置される。加えて、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。さらに、第2ビアの長さL4は変えられないまま、第1ビアの長さL3が短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0155】
第3のケースでは、
図7mに示すように、第1ビア及び第2ビアは対向して配置されないが、第2導電層14はなおも第1導電層13と接触する。加えて、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、第2ビアの長さL4は変えられないまま、第1ビアの長さL3が短縮され得る。これは、第1トランジスタ及び第2トランジスタによって占有されるレイアウト面積を更に縮小する。
【0156】
第4のケースでは、
図7n及び
図7に示すように、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよく、第2導電層14は第1導電層13と接触する。加えて、基板10上へのソース導電層21及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第2ソース212とは反対側の第1ソース211のエッジから、第1ソース211とは反対側の第2ソース212のエッジまでの全長L5が、第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。また、
図5、
図7n、及び
図7oに示すように、エピタキシャル層11の基板10とは反対側に第1ゲート231が配置され、第1ゲート231は、第1ソース211の第2ソース212とは反対側に位置し、第2ゲート232は、第2ソース212の第1ソース211とは反対側に位置する。第2導電層14の材料は金属材料とすることができ、金属材料の熱伝導率は基板10の材料の熱伝導率よりも高い。従って、第1ゲート231及び第2ゲート232が熱を発生するとき、第1ゲート231上の熱は、第1エピタキシャル層101を通して第2導電層14へと運び去られることができ、第2ゲート232上の熱は、第2エピタキシャル層102を通して第2導電層14へと運び去られることができ(
図7n及び
図7oに、矢印付きの直線で熱伝導経路を示している)、第1ゲート231及び第2ゲート232の過度に高い温度によるトランジスタの性能への影響が回避される。
【0157】
例えば、
図7nに示すように、第1ビア及び第2ビアは対向して配置され、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ソース211の長さL’及び第2ソース212の長さL”はどちらも8μmであり、第1ビアの長さL3は8μmであり、第2ビアのサイズL4は25μmである。この場合、基板10上のソース導電層21及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第2ビアは第1ソース211及び第2ソース212から別々に突出する。斯くして、ゲート23の熱が、第2ビアに充填された第2導電層14を介して運び去られ得る。
【0158】
第4のケースにおいて、第2導電層14の厚さが第2ビアの深さよりも小さく、第2導電層14が、第2ビアの側壁から、基板10に面する第1導電層13の表面まで延在するソリューション(
図7n)と比較して、第2導電層14が第2ビア全体に充填されるソリューション(
図7o)は、より良好な熱伝導効果をゲート23に対して持つ。
【0159】
また、第4のケースにおいて、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよい。さらに、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第1ビアの長さL3は、第2ビアの長さL4に等しくてよいし、第2ビアの長さL4よりも小さくてよい。
【0160】
また、上述の4つのケースは全て、GaN系HEMTに適用可能である。GaAs系PHEMTの場合、基板10の材料と第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102の材料とが両方ともGaAsを含むので、裏面リソグラフィプロセスを通じて基板10がエッチングされるときに、第1エピタキシャル層101及び第2エピタキシャル層102が不正確にエッチングされ得る。従って、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、基板10の第2ビアのサイズL4が第1ビアの長さL3以下であるべきである。
【0161】
また、この出願のこの実施形態の他の説明、記述、及び有益な効果は、上述の2つの実施形態のものと同じであり、詳細をここで再び説明することはしない。
【0162】
以上、添付の図面を参照しながら、この出願の実施形態を説明した。しかしながら、この出願は、上述の特定の実装に限定されるものではない。上述の特定の実装は、単なる例であり、限定的なものではない。この出願から着想を得て、当業者は、この出願の目的及び請求項の保護範囲から逸脱することなく、更に変更を為すことができ、それら全ての変更は、この出願の保護の範囲に入るものである。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ製造方法であって、チップは第1トランジスタ及び第2トランジスタを有し、当該チップ製造方法は、
基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成して、前記第1トランジスタの第1エピタキシャル層及び前記第2トランジスタの第2エピタキシャル層を形成し、前記エピタキシャル層は第1ビアを有し、前記ソース導電層は、前記第1トランジスタの第1ソース及び前記第2トランジスタの第2ソースを有し、前記第1ソースは、前記第1エピタキシャル層の前記基板とは反対側に配置され、前記第2ソースは、前記第2エピタキシャル層の前記基板とは反対側に配置され、前記第1ソースのエッジが、前記第1ビア側に近い前記第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、前記第2ソースのエッジが、前記第1ビア側に近い前記第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、
第1導電層を形成し、該第1導電層は少なくとも前記第1ビア内に充填され、且つ前記第1ソース及び前記第2ソースと別々に接触し、
前記基板に第2ビアを形成し、該第2ビアと前記第1ビアとが少なくとも部分的に重なり合い、
第2導電層を形成し、該第2導電層は前記第2ビア内に位置し、該第2導電層は前記第1導電層と接触し且つ接地される、
ことを有するチップ製造方法。
【請求項2】
基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成することは、
前記基板上に半導体膜及び前記ソース導電層を順に形成することと、
前記半導体膜に前記第1ビアを設けて前記エピタキシャル層を得ることと、
を有する、請求項1に記載のチップ製造方法。
【請求項3】
基板上に、積層して順に配置されたエピタキシャル層及びソース導電層を形成することは、
前記基板上に半導体膜を形成することと、
前記半導体膜に前記第1ビアを設けて前記エピタキシャル層を得ることと、
前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側に前記ソース導電層を形成することと、
を有する、請求項1に記載のチップ製造方法。
【請求項4】
前記半導体膜に前記第1ビアを設けて前記エピタキシャル層を得ることは、
前記半導体膜の前記基板とは反対側にフォトレジストを形成することと、
前記フォトレジストを露光し、前記フォトレジストを現像して、フォトレジストパターンを得ることと、
前記エピタキシャル層から前記基板への方向に沿って前記半導体膜をエッチングして前記エピタキシャル層を得ることと、
を有する、請求項
2に記載のチップ製造方法。
【請求項5】
前記半導体膜をエッチングする際のアライメント精度が100nm未満である、請求項4に記載のチップ製造方法。
【請求項6】
前記半導体膜をエッチングして前記エピタキシャル層を得ることは、
塩素系ガスを用いて前記半導体膜をエッチングして前記エピタキシャル層を得ること、
を有する、請求項5に記載のチップ製造方法。
【請求項7】
前記基板に第2ビアを形成することは、
前記基板から前記エピタキシャル層への方向に沿って前記基板をエッチングして前記第2ビアを得ること、
を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のチップ製造方法。
【請求項8】
前記第1ソースから前記第2ソースへの方向に沿って、前記第1ビアのサイズは前記第2ビアのサイズよりも小さい、請求項1乃至
6のいずれか一項に記載のチップ製造方法。
【請求項9】
前記基板上への前記ソース導電層及び前記第1ビアの正投影が前記第2ビアの範囲内にあり、前記第1ソースから前記第2ソースへの前記方向に沿って、前記第2ソースとは反対側の前記第1ソースのエッジから、前記第1ソースとは反対側の前記第2ソースのエッジまでの全長が、前記第2ビアの前記サイズよりも小さく、
前記第2導電層を形成する前に、トランジスタ製造方法が更に、
前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側に前記第1トランジスタの第1ゲート及び前記第2トランジスタの第2ゲートを形成し、前記第1ゲートは、前記第1ソースの前記第2ソースとは反対側に位置し、前記第2ゲートは、前記第2ソースの前記第1ソースとは反対側に位置する、
ことを有する、請求項8に記載のチップ製造方法。
【請求項10】
前記第1ソースから前記第2ソースへの方向に沿って、前記第1ビアのサイズは前記第2ビアのサイズ以上である、請求項1乃至
6のいずれか一項に記載のチップ製造方法。
【請求項11】
前記第1ビアの中心と前記第2ビアの中心とが重なり合う、請求項
10に記載のチップ製造方法。
【請求項12】
基板と、該基板上に配置された第1トランジスタ及び第2トランジスタと、を有するチップであって、
前記第1トランジスタは、積層して前記基板上に順に配置された第1エピタキシャル層及び第1ソースを有し、前記第2トランジスタは、積層して前記基板上に順に配置された第2エピタキシャル層及び第2ソースを有し、前記第1エピタキシャル層と前記第2エピタキシャル層との間に第1ビアが設けられ、前記第1ソースのエッジが、前記第1ビア側に近い前記第1エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、前記第2ソースのエッジが、前記第1ビア側に近い前記第2エピタキシャル層のエッジと同一平面をなし、当該チップは更に第1導電層を有し、該第1導電層は、前記第1ソース及び前記第2ソースと別々に接触し、且つ前記第1ビア内に充填され、
前記基板は第2ビアを有し、当該チップは更に第2導電層を有し、該第2導電層は前記第2ビア内に充填され、該第2導電層は前記第1導電層と接触し且つ接地される、
チップ。
【請求項13】
前記第1ソースから前記第2ソースへの方向に沿って、前記第1ビアのサイズは前記第2ビアのサイズよりも小さい、請求項12に記載のチップ。
【請求項14】
前記第1トランジスタは更に第1ゲートを有し、前記第2トランジスタは更に第2ゲートを有し、前記第1ゲートは、前記第1エピタキシャル層の前記基板とは反対側に配置され、且つ前記第1ソースの前記第2ソースとは反対側に位置し、前記第2ゲートは、前記第2エピタキシャル層の前記基板とは反対側に配置され、且つ前記第2ソースの前記第1ソースとは反対側に位置し、
前記基板上への前記第1ソース、前記第1ビア、及び前記第2ソースの正投影が前記第2ビアの範囲内にあり、前記第1ソースから前記第2ソースへの前記方向に沿って、前記第2ソースとは反対側の前記第1ソースのエッジから、前記第1ソースとは反対側の前記第2ソースのエッジまでの全長が、前記第2ビアの前記サイズよりも小さい、
請求項13に記載のチップ。
【請求項15】
前記第1ソースから前記第2ソースへの方向に沿って、前記第1ビアのサイズは前記第2ビアのサイズ以上である、請求項12に記載のチップ。
【請求項16】
前記第1ビアの中心と前記第2ビアの中心とが重なり合う、請求項12乃至15のいずれか一項に記載のチップ。
【請求項17】
無線周波数入力端と、グランド端と、電圧端と、出力端と、請求項12乃至
15のいずれか一項に記載のチップと、を有する無線周波数パワーアンプであって、
前記チップにおける第1ゲート及び第2ゲートが前記無線周波数入力端に結合され、第1ソース及び第2ソースが前記グランド端に結合され、前記チップの第1トランジスタが更に第1ドレインを有し、前記チップの第2トランジスタが更に第2ドレインを有し、前記第1ドレイン及び前記第2ドレインが、それぞれ、前
記電圧端及び前記出力端に結合される、
無線周波数パワーアンプ。
【請求項18】
送信器を有する端末であって、前
記送信器が、請求項17に記載の無線周波数パワーアンプを有する、端末。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
図1は、この出願の一実施形態に従った端末1の適用シナリオの図である。端末1は基地局とすることができ、該基地局は、ベースバンド処理ユニッ
ト101と送信器102とを含み得る。送信器102は、無線周波数信号生成回路1021、パワーアンプ(power amplifier)1022、フィルタ1023、及びアンテナ1024を含み得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
取り得る一実装において、一般的に使用される塩素系ガスは、エピタキシャル層11及びソース12の材料に対してエッチング効果を持つものの、この出願において半導体膜は前面リソグラフィプロセスを通じてエッチングされ、前面リソグラフィプロセスのアライメント精度は非常に高く、裏面リソグラフィプロセスのアライメント精度よりも遥かに高いので、塩素系ガスは第1ソース211及び第2ソース212と接触せず、それ故に、この出願のリソグラフィ方式で塩素系ガスを用いることによって半導体膜111がエッチングされるときに、第1ソース211及び第2ソース212のパターンに影響を及ぼして、第1エピタキシャル層101が第1ソース211と十分に接触せず、第2エピタキシャル層102が第2ソース212と十分に接触しないケースをもたらすことはない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0108】
図7bを参照するに、一部の取り得る実装において、第1ソース211及び第2ソース212が形成されるときに、同じ半導体プロセスを通じて、第1トランジスタの第1ドレイン221及び第2トランジスタの第2ドレイン222を更に形成して、第1ドレイン221及び第2ドレイン
222を加えて形成するプロセスを省略し、マスクを節減してもよい。第1ドレイン221及び第2ドレイン222は、第1ソース211及び第2ソース212と同じ層に配置され、第1ドレイン221は、第1ソース211の第2ソース212とは反対側に配置され、第2ドレイン222は、第2ソース212の第1ソース211とは反対側に配置される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0137
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0137】
これに基づき、当該チップは更に、第1導電層13及び第2導電層14を含むことができる。第1導電層13は、第1ソース211及び第2ソース212と別々に接触し、第1エピタキシャル層と第2エピタキシャル層との間の第1ビア内に充填される。基板10は第2ビアを含み、該第2ビア内に第2導電層14が充填され、第2導電層14は第1導電層13と接触し且つ接地される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0156
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0156】
第4のケースでは、
図7n及び
図7oに示すように、第1ビア及び第2ビアは、対向して配置されてもよいし、対向して配置されなくてもよく、第2導電層14は第1導電層13と接触する。加えて、基板10上へのソース導電層21及び第1ビアの正投影が第2ビアの範囲内にあり、第1ソース211から第2ソース212への方向に沿って、第2ソース212とは反対側の第1ソース211のエッジから、第1ソース211とは反対側の第2ソース212のエッジまでの全長L5が、第2ビアの長さL4よりも短い。斯くして、形成される第2導電層14が第1導電層13と十分に接触し得る。また、
図5、
図7n、及び
図7oに示すように、エピタキシャル層11の基板10とは反対側に第1ゲート231が配置され、第1ゲート231は、第1ソース211の第2ソース212とは反対側に位置し、第2ゲート232は、第2ソース212の第1ソース211とは反対側に位置する。第2導電層14の材料は金属材料とすることができ、金属材料の熱伝導率は基板10の材料の熱伝導率よりも高い。従って、第1ゲート231及び第2ゲート232が熱を発生するとき、第1ゲート231上の熱は、第1エピタキシャル層101を通して第2導電層14へと運び去られることができ、第2ゲート232上の熱は、第2エピタキシャル層102を通して第2導電層14へと運び去られることができ(
図7n及び
図7oに、矢印付きの直線で熱伝導経路を示している)、第1ゲート231及び第2ゲート232の過度に高い温度によるトランジスタの性能への影響が回避される。
【国際調査報告】