(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】係着構造及び下着用バックホック
(51)【国際特許分類】
A44B 13/00 20060101AFI20241203BHJP
A41C 3/12 20060101ALI20241203BHJP
A41F 1/00 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
A44B13/00
A41C3/12 E
A41F1/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514517
(86)(22)【出願日】2023-11-16
(85)【翻訳文提出日】2024-03-04
(86)【国際出願番号】 CN2023132071
(87)【国際公開番号】W WO2024104432
(87)【国際公開日】2024-05-23
(31)【優先権主張番号】202211440908.5
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524083130
【氏名又は名称】李 俊慧
【氏名又は名称原語表記】LEE, Chun Wai Candy
【住所又は居所原語表記】House B1, 18 To Fung Shan Road, Tai Wai, Shatin Hong Kong
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 俊慧
【テーマコード(参考)】
3B100
3B131
【Fターム(参考)】
3B100AA01
3B100AB01
3B100AB03
3B100AC02
3B100AD01
3B100AE02
3B131BA01
3B131BA04
3B131BA07
3B131BA41
3B131BB14
3B131BB18
(57)【要約】
本発明は、係着構造及び下着用バックホックを開示し、下着部品の技術分野に関する。前記係着構造は、メスとオスとを含み、メスの一端に位置決めリングが設けられ、他端に段差部が設けられ、オスの一端に位置決めリングが設けられ、他端にフックが設けられ、段差部がメスの位置決めリングの底面から離れる方向へ突出し、オスがフックを介して段差部に係合することでメスに係合する。メスに人体の背中から離れる方向へ突出する段差部を設けることにより、段差部と人体の背中との間に退避隙間が形成される。オスがフックを介して段差部に係合している場合、フックの先端は退避隙間に位置するため、人体の背中に接触しないことによって、フックが人体の背中を圧迫して人体に不快感をもたらすことが効果的に回避されるため、従来技術に比べて全体的な装着感が良くなる。また、段差部がメスの位置決めリングの底面から離れる方向へ突出するため、装着する際に、オスのフックは、段差部により容易に差し込むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メス(10)とオス(20)とを含む係着構造であって、
前記メス(10)は、一端に位置決めリング(31)が設けられ、他端に段差部(11)が設けられ、
前記オス(20)は、一端に位置決めリング(31)が設けられ、他端にフック(21)が設けられ、
前記段差部(11)は、メス(10)の位置決めリング(31)の底面から離れる方向へ突出し、オス(20)は、フック(21)を介して段差部(11)に係合してメス(10)に係合することを特徴とする、係着構造。
【請求項2】
前記段差部(11)は、水平係合部(12)と、傾斜部(13)とを含み、水平係合部(12)は、メス(10)の位置決めリング(31)に平行であり、水平係合部(12)は、傾斜部(13)を介してメス(10)の位置決めリング(31)に接続され、水平係合部(12)は、メス(10)の位置決めリング(31)の底面から離れる一方側に位置し、フック(21)は、水平係合部(12)に係合することを特徴とする、請求項1に記載の係着構造。
【請求項3】
前記メス(10)の両側には、それぞれ一組の位置決めリング(31)が設けられ、メス(10)は、ストリップ材全体を折曲して一体に成形したものであることを特徴とする、請求項1に記載の係着構造。
【請求項4】
前記オス(20)の位置決めリング(31)と、フック(21)との間には、係合開口(42)が形成され、オス(20)の位置決めリング(31)のフック(21)に向かう一方側には、安全ストッパー(22)が設けられることを特徴とする、請求項3に記載の係着構造。
【請求項5】
前記安全ストッパー(22)の頂部には、弧状突起(23)が形成され、両側は、それぞれオス(20)の位置決めリング(31)及びフック(21)と共に弧状の平滑移行部(24)が形成されることを特徴とする、請求項4に記載の係着構造。
【請求項6】
前記フック(21)の先端には、係合開口(42)から離れる方向に反る反り部(25)が設けられることを特徴とする、請求項4に記載の係着構造。
【請求項7】
前記フック(21)の先端は、安全ストッパー(22)の方向へ折曲され、反り部(25)の後端は、安全ストッパー(22)と共に係合開口(42)において狭窄部(43)を形成し、反り部(25)の先端は、オス(20)の位置決めリング(31)と共に係合開口(42)において外広がりガイド部(44)を形成することを特徴とする、請求項6に記載の係着構造。
【請求項8】
前記オス(20)の両側には、それぞれ一組の位置決めリング(31)が設けられ、オス(20)は、ストリップ材全体を折曲して一体に成形したものであることを特徴とする、請求項4に記載の係着構造。
【請求項9】
第1接続ベルト(50)と、第2接続ベルト(60)と、請求項1から8のいずれか1項に記載の係着構造とを含む下着用バックホックであって、
前記メス(10)は、第1接続ベルト(50)に設けられ、オス(20)は、第2接続ベルト(60)に設けられることを特徴とする、下着用バックホック。
【請求項10】
前記メス(10)は、第1接続ベルト(50)の長さ方向に沿ってアレイ状に複数列配置され、メス(10)は、位置決めリング(31)及びミシンにより第1接続ベルト(50)に固定され、第1接続ベルト(50)は、複数層の生地から構成され、メス(10)の位置決めリング(31)は、生地内に被覆され、段差部(11)は、第1接続ベルト(50)の外側に貫出し、第1接続ベルト(50)及び段差部(11)に対応する位置には、いずれも超音波プレススポット(51)が設けられ、オス(20)は、第2接続ベルト(60)の幅方向に沿って間隔を空けて複数組設けられ、オス(20)は、位置決めリング(31)及びミシンにより第2接続ベルト(60)に固定されることを特徴とする、請求項9に記載の下着用バックホック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年11月17日に提出された中国特許出願第202211440908.5号(発明の名称:係着構造及び下着用バックホック)の優先権を主張し、その内容は全て参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、下着部品の技術分野に属し、特に係着構造及び下着用バックホックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の係着構造では、メスは平面構造であることが多く、一部が段差面に折曲して形成されかつ1つの位置決めリングのみがある。従来のオスは、フラットワイズ曲げにより形成されることが多く、フックヘッドの一部が位置決めリングの内輪に嵌入され、安全ストッパーがもうけられず、1つの位置決めリングのみがある。上記の従来の係着構造は、いずれも下着用バックホックに近い生地層であるため、接触面が大きくなり、皮膚に対する圧迫感が強くなる。また、折曲成形構造では、通常、折曲箇所が力によって変形、さらに断裂しやすいため、下着全体の使用寿命に影響を与える。
【発明の概要】
【0003】
従来技術に存在する欠陥を克服するために、本発明は、係着構造及び下着用バックホックを提供する。
【0004】
本発明では、その技術的問題を解決するための手段は、以下の通りである。
メスとオスとを含む係着構造であって、
前記メスは、一端に位置決めリングが設けられ、他端に段差部が設けられ、
前記オスは、一端に位置決めリングが設けられ、他端にフックが設けられ、
前記段差部は、メスの位置決めリングの底面から離れる方向へ突出し、オスは、フックを介して段差部に係合してメスに係合する、係着構造。
【0005】
好ましくは、前記段差部は、水平係合部と、傾斜部とを含み、水平係合部は、メスの位置決めリングに平行であり、水平係合部は、傾斜部を介してメスの位置決めリングに接続され、水平係合部は、メスの位置決めリングの底面から離れる一方側に位置し、フックは、水平係合部に係合する。
【0006】
好ましくは、前記メスの両側には、それぞれ一組の位置決めリングが設けられ、メスは、ストリップ材全体を折曲して一体に成形したものである。
【0007】
好ましくは、前記オスの位置決めリングと、フックとの間には、係合開口が形成され、オスの位置決めリングのフックに向かう一方側には、安全ストッパーが設けられる。
【0008】
好ましくは、前記安全ストッパーの頂部には、弧状突起が形成され、両側は、それぞれオスの位置決めリング及びフックと共に弧状の平滑移行部が形成される。
【0009】
好ましくは、前記フックの先端には、係合開口から離れる方向に反る反り部が設けられる。
【0010】
好ましくは、前記フックの先端は、安全ストッパーの方向へ折曲され、反り部の後端は、安全ストッパーと共に係合開口において狭窄部を形成し、反り部の先端は、オスの位置決めリングと共に係合開口において外広がりガイド部を形成する。
【0011】
好ましくは、前記オスの両側には、それぞれ一組の位置決めリングが設けられ、オスは、ストリップ材全体を折曲して一体に成形したものである。
【0012】
第1接続ベルトと、第2接続ベルトと、上記の係着構造とを含む下着用バックホックであって、
前記メスは、第1接続ベルトに設けられ、オスは、第2接続ベルトに設けられる、下着用バックホック。
【0013】
好ましくは、前記メスは、第1接続ベルトの長さ方向に沿ってアレイ状に複数列配置され、メスは、位置決めリング及びミシンにより第1接続ベルトに固定され、第1接続ベルトは、複数層の生地から構成され、メスの位置決めリングは、生地内に被覆され、段差部は、第1接続ベルトの外側に貫出し、第1接続ベルト及び段差部に対応する位置には、いずれも超音波プレススポットが設けられ、オスは、第2接続ベルトの幅方向に沿って間隔を空けて複数組設けられ、オスは、位置決めリング及びミシンにより第2接続ベルトに固定される。
【0014】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。
1、メスに人体の背中から離れる方向へ突出する段差部を設けることにより、段差部と人体の背中との間に退避隙間が形成される。オスがフックを介して段差部に係合している場合、フックの先端は退避隙間に位置するため、人体の背中に接触しないことによって、フックが人体の背中を圧迫して人体に不快感をもたらすことが効果的に回避されるため、従来技術に比べて全体的な装着感が良くなる。
2、段差部がメスの位置決めリングの底面から離れる方向へ突出するため、装着する際に、オスのフックは、段差部により容易に差し込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例におけるメスの斜視図である。
【
図2】本発明の実施例におけるメスの側面図である。
【
図3】本発明の実施例におけるオスの斜視図である。
【
図4】本発明の実施例におけるオスの側面図である。
【
図5】本発明の実施例における係着構造の斜視図である。
【
図6】本発明の実施例における係着構造の側面図である。
【
図7】本発明の実施例1における第1接続ベルトの斜視図である。
【
図8】本発明の実施例における第1接続ベルトの局所模式図である。
【
図9】本発明の実施例における第2接続ベルトの斜視図である。
【
図10】本発明の実施例1における下着用バックホックの係合構造の模式図である。
【
図11】本発明の実施例2における第1接続ベルトの斜視図である。
【
図12】本発明の実施例2における下着用バックホックの係合構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面により本発明の具体的な実施形態をさらに説明する。なお、これらの実施形態の説明は、本発明を理解するためのものであり、本発明を限定するものではない。また、以下に説明される本発明の各実施形態に係る技術的特徴は、互いに矛盾しない限り、組み合わせることができる。
【0017】
実施例1
図1-
図6に示すように、本発明で提供される係着構造は、メス10と、オス20とを含む。
前記メス10は、一端にメス10を固定するための位置決めリング31が設けられ、他端に段差部11がもうけられる。メス10の両側には、それぞれ一組の位置決めリング31が設けられる。メス10は、金属ストリップ全体を曲げて一体成形される。
前記オス20は、一端にオス20を固定するための位置決めリング31が設けられ、他端にフック21が設けられる。オス20の両側には、それぞれ一組の位置決めリング31が設けられる。オス20は、金属ストリップ全体を曲げて一体成形される。
段差部11は、メス10の位置決めリング31の底面から離れる方向へ突出する。オス20は、フック21を介して段差部11に係合することによりメス10に係合する。使用状態では、メス10の位置決めリング31は、人体に近い側に位置する。つまり、メス10の位置決めリング31は、人体の背中に当たり、段差部11は、人体の背中から離れる方向へ突出する。
【0018】
具体的には、メス10に人体の背中から離れる方向へ突出する段差部11を設けることにより、段差部11と人体の背中との間に退避隙間41が形成される。オス20がフック21を介して段差部11に係合している場合、フック21の先端は退避隙間41に位置するため、人体の背中に接触しないことによって、フック21が人体の背中を圧迫して人体に不快感をもたらすことが効果的に回避されるため、従来技術に比べて全体的な装着感が良くなる。また、段差部11がメス10の位置決めリング31の底面から離れる方向へ突出するため、装着する際に、オス20のフック21は、段差部11により容易に差し込むことができる。
【0019】
さらに、段差部11は、U型の水平係合部12と、傾斜して設けられる傾斜部13とを含む。水平係合部12は、メス10の位置決めリング31に平行である。水平係合部12は、傾斜部13を介してメス10の位置決めリング31に接続される。水平係合部12は、メス10の位置決めリング31の底面から遠い側に位置する。フック21は、水平係合部12に係合する。フラットワイズ曲げの場合、力を受けて変形や断裂が発生しやすく、下着全体の寿命に影響を与える。そのため、傾斜部13を設けることにより、メス10にフラットワイズ曲げが形成されることが回避されるとともに、水平係合部12とメス10の位置決めリング31がある平面との角度αが減少することによって、水平係合部12が力を受けるときに、メス10の位置決めリング31が過度な斜め方向の引っ張りを受けてメス10の位置決めリング31の一方側が人体の背中を圧迫して不快感をもたらすことが回避される。
【0020】
さらに、オス20の位置決めリング31とフック21との間に係合開口42が形成される。オス20がメス10から脱落しやすいことを回避するために、オス20の位置決めリング31におけるフック21に向かう一方側には、水平係合部12に適合した安全ストッパー22が設けられる。フック21は、オス20の位置決めリング31に対向するまで延在する。安全ストッパー22は、係合開口42に対応する。オス20とメス10が係合した状態では、安全ストッパー22は水平係合部12と合わせてフック21をある程度位置規制することにより、フック21が水平係合部12から脱落しやすいことが回避される。
【0021】
さらに、安全ストッパー22の軸方向は、フック21の軸方向と同じである。安全ストッパー22の頂部には、弧状突起23が形成され、軸方向に沿って、安全ストッパー22の両側は、それぞれオス20の位置決めリング31及びフック21との間に弧状の平滑移行部24が形成される。弧状の平滑移行部24及び弧状突起23により、水平係合部12は、フック21内に比較的円滑に嵌め込むことができ、嵌入のスムーズ感が向上する。なお、安全ストッパー22の両側に弧状の平滑移行部24が設けられるが、フック21に対する安全ストッパー22と水平係合部12による位置規制作用に影響が与えられない。
【0022】
さらに、フック21をより容易に平扣部に係合させるために、フック21の先端には、係合開口42から離れる方向へ反る反り部25が設けられる。フック21を水平係合部12に係合させる際に、反り部25はガイド作用を奏する。
【0023】
さらに、位置規制作用を向上させるために、フック21の先端は安全ストッパー22の方向に折曲され、反り部25の後端は安全ストッパー22と共に係合開口42において狭窄部43を形成する。反り部25の先端はオス20の位置決めリング31と共に係合開口42において係合をガイドするための外広がりガイド部44を形成する。
【0024】
なお、従来技術において、フラットワイズ曲げにより形成されたフラットフックでは、装着の際に、外力により圧迫される場合、フラットフックの一方側は全体的に人体の背中を圧迫され、即ち、作用点はフラットフックの一方側の平面全体であるため、摩擦作用面の面積は比較的大きく、人体の背中に対する圧迫感が強くなる。反り部25を設けることにより、外力により圧迫される場合、反り部25の先端に1つの作用点のみが形成され、作用点は面積が比較的小さい摩擦点を形成するため、外力により圧迫されるときの人体の背中に対する圧迫感が減少する。また、外力により圧迫されるときに、反り部25の先端の作用点のみがあり、反り部25の先端が力を受けるときに、反り部25の後端及びフック21の後端の半弧状部は、効果的な弾性緩衝を形成し、外力がなくなった後、弾性変形により反り部25の先端が回復する。弾性緩衝及び弾性変形による回復により、フック21が応力により塑性変形が起こることが効果的に回避され、係着構造の使用寿命が長くなる。
【0025】
図7-
図10に示すように、下着用バックホックは、第1接続ベルト50と、第2接続ベルト60と、前記係着構造とを含む。メス10は第1接続ベルト50に設けられ、オス20は第2接続ベルト60に設けられる。
【0026】
同様に、メス10に人体の背中から離れる方向へ突出する段差部11を設けることにより、段差部11と第1接続ベルト50のベルト体との間に退避隙間41が形成される。オス20がフック21を介して段差部11に係合している場合、フック21の先端は退避隙間41に位置するため、人体の背中を圧迫することながないことによって、フック21が人体の背中を圧迫して人体に不快感をもたらすことが効果的に回避されるため、従来技術に比べて下着用バックホックの全体的な装着感が良くなる。また、段差部11がメス10の位置決めリング31の底面から離れる方向へ突出するため、装着する際に、オス20のフック21は、段差部11により容易に差し込むことができる。
【0027】
さらに、メス10は、第1接続ベルト50の長さ方向に沿ってアレイ状に複数列配置される。メス10は、位置決めリング31及びミシンにより第1接続ベルト50に固定される。第1接続ベルト50は、複数層の生地で構成される。メス10の位置決めリング31は、生地内に被覆され、段差部11は、第1接続ベルト50の外側に貫出する。オス20は、第2接続ベルト60の幅方向に沿って間隔を空けて複数組設けられる。オス20は、位置決めリング31及びミシンにより第2接続ベルト60に固定される。安全ストッパー22が生地を第2接続ベルト60上に突き上げることにより突起ステッパー61が形成される。第1接続ベルト50及び第2接続ベルト60の外縁に、生地の折り返しにより角丸縁取りを形成し、角丸折り返しプロセスにより2組の先端の両側に柔らかい角丸縁を形成することにより、外縁に鋭利なエッジが形成されて皮膚に傷つけることが回避され、皮膚に優しい下着用バックホックとなり、洗濯による外縁の剥離も防止することができる。
【0028】
実施例2
本実施例は、下記の点で上記の実施例と異なる。メス10は、第1接続ベルト50の長さ方向に沿ってアレイ状に複数列配列される。メス10は、位置決めリング31及びミシンにより第1接続ベルト50に固定される。第1接続ベルト50は、複数層の生地により構成され、メス10の位置決めリング31は生地内に被覆され、段差部11は第1接続ベルト50の外側に貫出する。第1接続ベルト50及び段差部11に対向する位置には、いずれも超音波ホットプレスによりメス10の安定性を向上させるための超音波プレススポット51が設けられる。これによって、メス10の貫出孔からの滑り出し及び生地層の分離が防止される。オス20は、第2接続ベルト60の幅方向に沿って間隔を空けて複数組設けられる。オス20は、位置決めリング31及びミシンにより第2接続ベルト60に固定される。安全ストッパー22が生地を第2接続ベルト60上に突き上げることにより突起ステッパー61が形成される。
【0029】
以上、図面により本発明の実施形態を詳しく説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の原理及び思想から逸脱しない限り、これらの実施形態に加えた様々な変化、修正、置換及び変形はいずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【0030】
符号の説明
10、メス
11、段差部
12、水平係合部
13、傾斜部
20、オス
21、フック
22、安全ストッパー
23、弧状突起
24、弧状の平滑移行部
25、反り部
31、位置決めリング
41、退避隙間
42、係合開口
43、狭窄部
44、外広がりガイド部
50、第1接続ベルト
51、超音波プレススポット
60、第2接続ベルト
61、突起ステッパー
【国際調査報告】