(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】体験に重点を置いたナビゲーションセッションの提供
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241203BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20241203BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20241203BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20241203BHJP
G16Y 40/60 20200101ALI20241203BHJP
【FI】
G06Q50/10
G01C21/26 P
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523953
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 US2021062537
(87)【国際公開番号】W WO2023107108
(87)【国際公開日】2023-06-15
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブルース・バーンセン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・メイスター
【テーマコード(参考)】
2F129
5L050
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129BB03
2F129CC15
2F129CC16
2F129CC28
2F129DD13
2F129DD15
2F129DD34
2F129DD35
2F129DD38
2F129DD40
2F129EE02
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2F129EE78
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2F129EE90
2F129EE91
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF12
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2F129FF60
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129HH02
2F129HH04
2F129HH12
2F129HH21
5L050CC17
(57)【要約】
コンピューティングデバイスが、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための方法を実施してよい。方法は、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得するステップを含む。方法は、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定するステップと、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定するステップとをさらに含む。提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションは、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む。方法は、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイス上でアポイントメントとしてユーザに自動的に提供するステップをさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するためのコンピューティングデバイスにおける方法であって、
前記コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサにおいて、前記コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、および前記ユーザの現在地を取得するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、前記ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記セマンティックマッピングおよび前記ユーザの前記現在地に基づいて、前記ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定するステップであって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、ステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、前記コンピューティングデバイス上でアポイントメントとして前記ユーザに自動的に提供するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
体験学習モデルによって、前記セマンティックマッピングおよび前記ユーザの前記現在地に基づいて、前記ユーザのための1つまたは複数の体験に重点を置いたナビゲーションセッションのうちの体験に重点を置いたナビゲーションセッションに各々対応する近接値を生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザに対応する前記ユーザデータが、前記ユーザのカレンダーデータを含み、
前記方法が、
前記体験学習モデルによって、前記セマンティックマッピング、前記ユーザの前記現在地、および前記ユーザの前記カレンダーデータに基づいて前記近接値を生成するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、前記コンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上で前記アポイントメントとして前記ユーザに自動的に提供するステップと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記体験学習モデルが、複数の体験に対応する近接値を出力するように、訓練セマンティックデータおよび訓練場所データを入力として使用して訓練された機械学習モデルである、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記体験学習モデルが、長期短期記憶(LSTM)モデルである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数のプロセッサにおいて、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの少なくとも一部の完了に対応するユーザフィードバックを受け取るステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記ユーザフィードバックを用いて前記体験学習モデルを訓練するステップと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、(i)1つまたは複数の提案される関心地点の前記順序付けられたリストと、(ii)前記順序付けられたリスト上の提案される各関心地点への連続的なナビゲーション案内とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、開始時間を含み、
前記方法が、
前記コンピューティングデバイスのユーザインターフェースによって前記1つまたは複数のプロセッサにおいて、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの受け入れを確認するための受け入れインジケーションを前記ユーザから受け取るステップと、
前記開始時間に達すると、前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記順序付けられたリスト上の前記1つまたは複数の提案される関心地点の各々に前記ユーザを案内するために、前記コンピューティングデバイスのナビゲーションアプリケーション上で前記連続的なナビゲーション案内を自動的に提供するステップと
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数のプロセッサにおいて、第1の場所において前記ユーザによってスキャンされたクイックリード(QR)コードを受け取るステップと、
前記QRコードの受け取りに応答して、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定するステップであって、前記順序付けられたリストが、(i)少なくとも第2の場所、および(ii)前記第1の場所から前記第2の場所への前記連続的なナビゲーション案内を含む、ステップと
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記ユーザが前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの一部を完了しないことに対応する満足の1つまたは複数のインジケーションを決定するステップであって、満足の前記1つまたは複数のインジケーションが、(i)前記1つまたは複数の提案される関心地点のうちの1つまたは複数を訪問しないこと、(ii)前記1つまたは複数の提案される関心地点のうちの1つの代わりに代替的な関心地点を訪問すること、または(iii)前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの前記ユーザから拒否インジケーションを受け取ることを含む、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数のプロセッサによって、満足の前記1つまたは複数のインジケーションの各々を満足指標値と組み合わせるステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションに前記満足指標値を割り振るステップと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数のユーザ選好が、ユーザの購入履歴に対応し、
前記場所履歴が、前記ユーザが訪問した1つまたは複数の場所を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザデータが、(i)時期データ、(ii)曜日データ、または(iii)時刻データのうちの少なくとも1つを含むタイミングデータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションに、体験の種類を示す1つまたは複数のタグを付けるステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションをその他のユーザと共有するために、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを前記1つまたは複数のタグとともにソーシャルメディアプラットフォームにアップロードするステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するためのコンピューティングデバイスであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサに結合され、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
前記コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、および前記ユーザの現在地を取得すること、
前記ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、前記ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定すること、
前記セマンティックマッピングおよび前記ユーザの前記現在地に基づいて、前記ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定することであって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、決定すること、ならびに
前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、前記コンピューティングデバイス上で通知として前記ユーザに自動的に提供すること
を行わせる命令を記憶した非一時的コンピュータ可読メモリと
を備える、コンピューティングデバイス。
【請求項16】
前記ユーザに対応する前記ユーザデータが、前記ユーザのカレンダーデータを含み、
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
体験学習モデルによって、前記セマンティックマッピングおよび前記ユーザの前記現在地に基づいて、前記ユーザのための1つまたは複数の体験に重点を置いたナビゲーションセッションのうちの体験に重点を置いたナビゲーションセッションに各々対応する近接値を生成することであって、前記近接値が、前記セマンティックマッピング、前記ユーザの前記現在地、および前記ユーザの前記カレンダーデータに基づく、生成すること、ならびに
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、前記コンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上でアポイントメントとして前記ユーザに自動的に提供すること
をさらに行わせる、請求項15に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項17】
前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、(i)1つまたは複数の提案される関心地点の前記順序付けられたリストと、(ii)前記順序付けられたリスト上の提案される各関心地点への連続的なナビゲーション案内と、(iii)開始時間とを含み、
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングデバイスに、
ユーザインターフェースによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの受け入れを確認するための受け入れインジケーションを前記ユーザから受け取ること、および
前記開始時間に達すると、前記順序付けられたリスト上の前記1つまたは複数の提案される関心地点の各々に前記ユーザを案内するために、ナビゲーションアプリケーション上で前記連続的なナビゲーション案内を自動的に提供させること
をさらに行わせる、請求項15に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項18】
体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための命令を記憶した有形の非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに、
コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、および前記ユーザの現在地を取得すること、
前記ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、前記ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定すること、
前記セマンティックマッピングおよび前記ユーザの前記現在地に基づいて、前記ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定することであって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、決定すること、ならびに
前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、前記コンピューティングデバイス上で通知として前記ユーザに自動的に提供すること
を行わせる、有形の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記ユーザに対応する前記ユーザデータが、前記ユーザのカレンダーデータを含み、
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに、
体験学習モデルによって、前記セマンティックマッピングおよび前記ユーザの前記現在地に基づいて、前記ユーザのための1つまたは複数の体験に重点を置いたナビゲーションセッションのうちの体験に重点を置いたナビゲーションセッションに各々対応する近接値を生成することであって、前記近接値が、前記セマンティックマッピング、前記ユーザの前記現在地、および前記ユーザの前記カレンダーデータに基づく、生成すること、ならびに
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、前記コンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上でアポイントメントとして前記ユーザに自動的に提供すること
をさらに行わせる、請求項18に記載の有形の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、(i)1つまたは複数の提案される関心地点の前記順序付けられたリストと、(ii)前記順序付けられたリスト上の提案される各関心地点への連続的なナビゲーション案内と、(iii)開始時間とを含み、
前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに、
ユーザインターフェースによって、前記提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの受け入れを確認するための受け入れインジケーションを前記ユーザから受け取ること、および
前記開始時間に達すると、前記順序付けられたリスト上の前記1つまたは複数の提案される関心地点の各々に前記ユーザを案内するために、ナビゲーションアプリケーション上で前記連続的なナビゲーション案内を自動的に提供させること
をさらに行わせる、請求項18に記載の有形の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ナビゲーションセッションに関し、より詳細には、体験に重点を置いたナビゲーションセッションをユーザに提供するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書において与えられる背景技術の説明は、本開示の文脈を大まかに提示することを目的とする。この背景技術の節で説明される範囲のここに名前を挙げられた発明者らの研究と、それ以外で出願時に従来技術として認定されない可能性がある説明の態様とは、明示的にも暗黙的にも本開示に対する従来技術として認められない。
【0003】
今日、多くのユーザが、ユーザを所望の目的地まで案内するナビゲーション案内を要求する。ステップバイステップのナビゲーション指示を提供することができる、コンピュータ、スマートフォン、車両に組み込まれたデバイスなどで実行され得る様々なソフトウェアアプリケーションが、利用可能である。多くのシナリオで、ユーザは、これらのナビゲーションアプリケーションを利用して、ユーザがそれ以外の方法では見つけることができない関心地点(POI)に自分を案内する場合がある。たとえば、新しい都市を訪問するユーザは、旅行中に訪問したい特定のPOIがある場合があり、ナビゲーションアプリケーションのうちの1つを利用して、特定のPOIに自分を案内する場合がある。
【0004】
しかし、多くの場合、ユーザは、ユーザに特定の場所に関心を抱かせる可能性があるPOIを知らず、および/またはこれらのユーザは、特定の期間中の自分のスケジュールを埋めるために追加のアクティビティを必要とする可能性がある。従来のナビゲーションアプリケーションは、明確なPOIが分からないときは、「イタリアンレストラン」または「近くの劇場」などをより一般的に検索する機会をユーザに提供する場合があるが、これらのサービスは、アプリケーションが意味のある推薦を返すために、ユーザ自身が何を探しているのかを理解し、そのように指定することを依然として要求する。さらに、従来のナビゲーションアプリケーションは、通常、ユーザの検索および/または関心に関連するアクティビティの任意の種類のスケジュールをユーザに提供する付帯/付随する推薦を提供することができない。結果として、ユーザは、ユーザに関心を抱かせる可能性があるアクティビティを自分で探すことになり、好ましくないユーザ体験を生み出し、多大な量の時間およびエネルギーを費やす。
【0005】
このように、概して、通常のナビゲーションアプリケーションは、何ら促すことなしに特にユーザに適合するPOIの推薦をユーザに自動的に提供することができず、これらの従来のアプリケーションによってなされるいかなる推薦も、そのような推薦の総体的な性質を考慮することができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の技術を使用して、ユーザのコンピューティングデバイスは、ユーザを複数の関心地点(POI)にシームレスに案内し得る体験に重点を置いたナビゲーションセッションを自動的に生成し、ユーザに通知し得る。体験に重点を置いたナビゲーションセッションは、概して、ユーザが従うための連続的なナビゲーション案内を提供することによって、ユーザを1つまたは複数のPOIに所定のおよび/または動的な順序でナビゲートし得る。体験に重点を置いたナビゲーションセッションの各々は、それらが各ユーザに完全にカスタマイズされるように動的に作成されてよく、および/または体験に重点を置いたナビゲーションセッションは、特定の場所における所与の時間枠の自由日程(open agenda)を有してよい。どちらの場合も、本技術によって生成されたいくつかの質問にユーザが回答することによって、体験に重点を置いたナビゲーションセッションが作成および/または強化され得る。たとえば、本開示のシステムは、直感的な方法でユーザから情報を取得するためにチャットボットインターフェースを生成および/または利用してよい。ともかく、ユーザ入力は、フィードバックとして働く場合があり、そのフィードバックから、本開示のシステムは、ユーザおよびこれらの技術を利用するその他のユーザのための体験に重点を置いたナビゲーションセッションおよび体験に重点を置いたナビゲーションセッションの推薦を改善することを学習し得る。
【0007】
概して、POIは、ランドマーク、ビジネス、通り、道路、幹線道路、町、公共交通機関のハブ、水域、ショッピングセンター、デパート、区域、建物、家、レストラン、および/もしくは任意のその他の好適な場所、またはそれらの何らかの組合せである場合がある。本明細書において言及されるPOIは、ユーザの現在地に近接している(たとえば、数マイル以内)場合があり、ユーザ選好(たとえば、好みのレストラン、昼間のアクティビティ、夜間のアクティビティなど)、および/または任意のその他の好適な判定基準の結果として特定され、提案される体験の中でユーザに出力されてよい。たとえば、提案される体験は、人気のトレイルでのハイキングおよびイタリアンレストランでの夕食を、両方のアクティビティへのユーザの明示的なおよび/または推測された関心の結果として含む場合がある。
【0008】
ユーザの場所履歴(location history)は、新しい場所に関して同様のものを提案するために、ユーザが過去にどのPOIを好んだかを決定するために使用されてよい。本開示のシステムは、将来のカレンダーイベントまたはリアルタイムのGLSトラック(GLS track)などの信号から、ユーザが地元の町にいるのかまたは旅行しているのかを推測する場合がある。ユーザが旅行している場合、本開示のシステムは、旅行の目的(たとえば、ビジネス/休暇/親族会(family reunion)/その他)、および旅行先が新しい目的地かまたは以前に行ったことのある目的地か否かをさらに考慮する場合がある。新しい都市の場合、本開示のシステムは、シアトルに関してPike Place Marketおよびthe Space Needleのような観光地を提案する場合がある。しかし、本開示のシステムは、ユーザが以前に行ったことのある場所に関しては、そのような観光地を省略する場合がある。
【0009】
たとえば、ユーザは、静かな体験を好む可能性があり、または代替的に非常に混雑した賑やかな一連の目的地を好む可能性がある。本開示のシステムは、個々のPOIの関連する履歴情報およびリアルタイム情報にアクセスして、個々のユーザに適合する体験に重点を置いたナビゲーションセッションを生成することによって、これらの望みのいずれにも応えることができる。
【0010】
特定の態様において、本開示のシステムは、ユーザが計画している約束を事前に知ることができるように、カレンダーアプリケーションと統合される場合がある。ユーザは、特定の日に訪問する1つまたは複数の目的地を有する場合がある。この場合、本開示のシステムは、1つまたは複数のタイムスロットをその他の適合する目的地で埋めることによって、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを動的に生成してよい。たとえば、ユーザが、昼間はスキーをしており、夜はショーを見ていて、それらの間に隙間がある場合がある。この隙間を埋めるために、本開示のシステムは、ユーザのアクティビティの全体的な感じに合っており、ユーザが選択した目的地によって既に確立された時間および空間の制約に収まるレストランを推薦する場合がある。
【0011】
次いで、本開示のシステムからの提案であるこれらのカレンダーエントリは、ユーザのコンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上で、褪せた色で表示され、および/またはその他の方法で示される「模造約束(faux commitment)」として表面化される場合がある。そのようなエントリは、提案へのユーザの関心に従って受け入れられるかまたは却下される場合があり、これらの受け入れおよび/または却下は、後続の推薦を洗練するために本開示のシステムによって使用されてよい。このようにして、ユーザは、最新のカレンダーと受け入れ/却下/無視インターフェース応答(またはその欠如)以外のユーザインタラクションが必要とされないので、体験に重点を置いたナビゲーションセッションに受動的に導き入れられる場合がある。
【0012】
さらに、ユーザによって受け入れられた任意の所与の体験に重点を置いたナビゲーションセッションに関して、本開示のシステムは、(ユーザのオプトインに従って)その体験に重点を置いたナビゲーションセッション中のユーザの進行状況を追跡し、ユーザの行動に基づいて体験に重点を置いたナビゲーションセッションに対する満足の様々なインジケーションを導出してよい。たとえば、ユーザが推薦された体験に従った場合、システムは、コスト、品質、娯楽的価値(entertainment value)、適切さなどの1つまたは複数の次元で体験に重点を置いたナビゲーションセッションを(たとえば、1から10のスケールで)明示的に評価するようにユーザに求めてよい。本開示のシステムは、これらのランキングを利用して、良い体験に重点を置いたナビゲーションセッションを強調してよく、その結果、良い体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、その他のユーザに推薦されてよい。
【0013】
特定の場合において、本開示のシステムは、(i)1つもしくは複数の提案される関心地点のうちの1つもしくは複数を訪問しないこと、(ii)1つもしくは複数の提案される関心地点のうちの1つの代わりに代替的な関心地点を訪問すること、または(iii)提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションのユーザから拒否インジケーションを受け取ることを含むいくつかの行動に基づいて満足の暗黙的な合図を推定してもよい。本開示のシステムは、履歴的な「アドホックな(ad hoc)」体験に重点を置いたナビゲーションセッションを特定しようと試み、アドホックな体験に重点を置いたナビゲーションセッションが正式に認められる/推薦される体験に重点を置いたナビゲーションセッションであるべきか否かを判定するために、ユーザがそれらのアドホックな体験に重点を置いたナビゲーションセッションをランク付けすることを要求してもよい。
【0014】
さらに、体験に重点を置いたナビゲーションセッションは、体験に重点を置いたナビゲーションセッションの種類(たとえば、パーティー、くつろぎ、教育など)がその他のユーザによって発見され得るようにタグ付けされることが可能である。本開示のシステムは、体験に重点を置いたナビゲーションセッションの全体的な人気を高めるために、体験に重点を置いたナビゲーションセッションがソーシャルメディアで共有されること、その他のユーザに送信されること、コメントされることなどを可能にしてもよい。追加的または代替的に、商業者/会場(venue)/その他が協力して、それらの体験に重点を置いたナビゲーションセッションを生み出す場合があり、体験に重点を置いたナビゲーションセッションの一部としてそれらのPOIを訪問した結果として、何らかの割引およびその他のコストの節約を含む場合がある。たとえば、特定の会場のチケットがQRコード(登録商標)を有する場合があり、そのQRコード(登録商標)は、ユーザによってスキャンされると、次の立ち寄り先がそれから3時間20%の割引を提供する、特定の「推薦される」体験に重点を置いたナビゲーションセッションを用いてナビゲーションアプリケーションを開き、後続の立ち寄り先を訪問することは、POIにおける25%の割引をもたらす場合がある。
【0015】
このようにして、本開示の態様は、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを自動的にユーザに提供することによって、ナビゲーション/地図ソフトウェアからの誤ったおよび/またはそうでなければ低品質の推薦の問題に対する技術的解決策を提供する。従来のシステムは、ユーザの要求に応じて単一のPOIへの案内を提供する場合があり、良くても複数のPOIの案内を提供することができる場合があるが、通常、そのようなPOIが一緒に示され得る理由を理解することはできない。その結果、従来のシステムは、示されたPOIごとに適切な量の時間を割り当てることができず、不測の事態に備えて代わりのPOIの可能性を提案するおよび/またはそうでなければ決定することができず、概して、入力された一連の訪問を総体的な体験として扱う能力を欠いている。結果として、従来のシステムは、通常、ユーザがPOIを独立して決定し、あるPOIから次のPOIへの案内を受け取るためにナビゲーション/地図アプリケーションと複数回インタラクションすることを要求する。対照的に、本開示の体験に重点を置いたナビゲーションセッションは、各場所において楽しめる体験を保証する時間枠で、ある関心地点から別の関心地点に確実に移動するためのシームレスなユーザ体験を提供することによって、ナビゲーションアプリケーションとの繰り返しの退屈なインタラクションの必要性をなくす。
【0016】
本開示の技術の1つの例示的な実施形態は、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための方法である。方法は、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサにおいて、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得するステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピング(semantic mapping)を決定するステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定するステップであって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、ステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイス上でアポイントメント(appointment)としてユーザに自動的に提供するステップとを含む。
【0017】
別の例示的な実施形態は、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するためのコンピューティングデバイスである。コンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに結合され、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得すること、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定すること、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定することであって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、決定すること、ならびに提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイス上で通知としてユーザに自動的に提供することを行わせる命令を記憶する非一時的コンピュータ可読メモリとを含む。
【0018】
さらに別の例示的な実施形態は、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための命令を記憶する有形の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得すること、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定すること、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定することであって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、決定すること、ならびに提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイス上で通知としてユーザに自動的に提供することを行わせる、有形の非一時的コンピュータ可読媒体である。
【0019】
本開示の技術のさらに別の例示的な実施形態は、ユーザを関心地点にナビゲートするための方法である。方法は、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサにおいて、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得するステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定するステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案されるナビゲーションセッションを決定するステップとを含んでよい。提案されるナビゲーションセッションは、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含んでよい。方法は、1つまたは複数のプロセッサによって、提案されるナビゲーションセッションを、たとえば、コンピューティングデバイス上でアポイントメントとしてユーザに提供するステップを含んでよい。方法は、提案されるナビゲーションセッションのユーザ選択を受け取るステップと、提案されるナビゲーションセッションの1つまたは複数の提案される関心地点にユーザをナビゲートするステップとを含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための技術が実装され得る例示的な通信システムのブロック図である。
【
図2】提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションに対応する、ナビゲーション表示とカレンダーアプリケーション表示との間の例示的な遷移を示す図である。
【
図3】本開示の技術を使用して生成されたアポイントメント通知と、ナビゲーションアプリケーションを使用する体験に重点を置いたナビゲーションセッションの表示との間の例示的な遷移を示す図である。
【
図4A】体験に重点を置いたナビゲーションセッションを強化するおよび/またはそうでなければ調整するために様々なユーザフィードバックを要求する例示的なナビゲーションアプリケーション表示を示す図である。
【
図4B】体験に重点を置いたナビゲーションセッションを強化するおよび/またはそうでなければ調整するために様々なユーザフィードバックを要求する例示的なナビゲーションアプリケーション表示を示す図である。
【
図4C】体験に重点を置いたナビゲーションセッションを強化するおよび/またはそうでなければ調整するために様々なユーザフィードバックを要求する例示的なナビゲーションアプリケーション表示を示す図である。
【
図5】ユーザが符号化された印をスキャンした結果としての例示的なカレンダーアプリケーション表示を示す図である。
【
図6】ユーザが符号化された印をスキャンした結果としての例示的なナビゲーションアプリケーション表示を示す図である。
【
図7】
図1のコンピューティングデバイスなどのコンピューティングデバイスにおいて実施され得る、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
概要
本明細書において言及されるように、「体験」(本明細書においては「提案される体験」および「体験に重点を置いたナビゲーションセッション」とも言われる)は、概して、長時間にわたるナビゲーションセッションに論理的に一緒に当てはまるPOIのシーケンスを指す場合がある。より詳細には、「体験」は、ユーザに推薦されるか、またはユーザによって要求される場合があり、POIの各々への案内は、ユーザがナビゲーションセッション中にシーケンスの一部として各POIへのターンバイターン(turn-by-turn)の案内を受け取ることができるように、1つの単位としてナビゲーションアプリケーションにおいてユーザに対して表示されてよい。たとえば、特定の体験は第1の場所へのターンバイターンの案内を含む場合があり(およびナビゲーションアプリケーションは第1の場所へのターンバイターンの案内を表示する場合があり)、ユーザは第1の場所に2時間滞在する場合がある。2時間が経過した後、ナビゲーションアプリケーションは、特定の体験の一部として含まれる第2の場所へのターンバイターンの案内を表示する場合があり、ユーザは、ナビゲーションアプリケーションが第3の場所に進むことが可能であることをユーザに勧めるまで、第2の場所に1時間とどまる場合がある。このようにして、ナビゲーションアプリケーションは、ユーザが、ユーザの望み(たとえば、夜遊び、歴史的建築物の訪問など)に訴えかけるように意図された、より大きな独特な体験の一部として個々の場所に進んでよいように、各POIへのナビゲーション案内を順番に表示してよい。
【0022】
概して、ユーザのコンピューティングデバイスは、ユーザデータおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための少なくとも1つのPOIを含む体験の推薦を生成してよい。体験の推薦は、体験の推薦の一部として含まれるPOIの各々へのナビゲーション指示を含んでよく、ユーザが適切な時間間隔で1つのPOIから次のPOIへと移動する通知(および案内)を受け取るようにスケジューリングされてよい。たとえば、ユーザが、新しい都市に到着する場合があり、本開示の技術は、ユーザのデータおよび新しい都市内のユーザの現在地に基づいて、ユーザのための少なくとも1つのPOIを各々含むいくつかの体験の推薦を自動的に生成する場合がある。ユーザのデータは、ユーザが地元の町のシーフードレストランおよびジャズクラブを頻繁に訪問していることを示す場合があり、その結果、本開示の技術は、ユーザが体験するために、新しい都市のシーフードレストランおよびジャズクラブを特色とする体験の推薦を生成する場合がある。この体験の推薦は、ユーザのコンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーションにアポイントメントとして自動的にアップロードされてよく、ユーザは、そのアポイントメントを受け入れるかまたは拒否することを選択してよい。ユーザがアポイントメントを受け入れる場合、カレンダーアプリケーションは、アポイントメントの時間に、ナビゲーションアプリケーションに、ユーザの現在地からシーフードレストランへの案内を提供するように命じる、および/またはそれ以外の方法で提供させる場合がある。特定の期間の後、および/または(たとえば、食事後の)ユーザからの促しに応じて、ナビゲーションアプリケーションは、その後、シーフードレストランからジャズクラブへの案内を提供する場合がある。すべての計画されたPOIおよび/またはユーザが訪問するつもりのすべてのPOIが訪問されると、ナビゲーションアプリケーションは、ユーザの宿泊施設(たとえば、ユーザの自宅、ホテルなど)に戻る案内も提供する場合がある。したがって、ユーザは、ユーザ選好および場所に特に適合された体験に重点を置いたナビゲーションセッションを通じて自動的およびシームレスに案内される場合がある。
【0023】
このように、本開示の態様は、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定し、体験に重点を置いたナビゲーションセッションのための近接値(proximity value)を生成し、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションをユーザのコンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上のアポイントメントとしてユーザに自動的に提供することによって、まとまりがない、制限された、および/またはその他の点で不適切なナビゲーション/POIの推薦の問題に対する技術的解決策を提供する。たとえば、ユーザコンピューティングデバイスは、ユーザデータの一部として含まれてよいユーザ選好およびユーザの場所履歴に基づいてセマンティックマッピングを決定する場合がある。さらに、ユーザコンピューティングデバイスは、訓練された体験学習モデルを利用して、ユーザのセマンティックマッピングおよび現在地に基づいて近接値を生成する場合があり、リモートナビゲーションサーバと通信して、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションに対応するナビゲーションルートおよび関連するルートデータを取得する場合がある。このようにして、ユーザコンピューティングデバイスは、ユーザによるその後の検索を排除し、それによってネットワークトラフィックを削減し、それに対応して利用可能な帯域幅を増やす特に適合された体験を生成し、ユーザに提供してよい。
【0024】
さらに、本技術は、ナビゲーションアプリケーションを利用し、もっと広く言えば、POIへとあちこちを旅する全体的なユーザ体験を改善する。本技術は、ユーザ選好に合わせて特に適合される/キュレートされる体験に重点を置いたナビゲーションセッションを自動的に決定する。これは、ユーザの旅行の計画/社交の計画(social plan)に対するユーザの満足を高め、従来のナビゲーションアプリケーションからのまとまりがない、制限された(たとえば、ユーザプロンプトに応答した単一の場所の推薦)、および/またはその他の点で不適切なナビゲーション/POIの推薦の結果として生じるユーザの混乱および不満を減らすよりユーザフレンドリーで適切な体験を提供するのに役立つ。さらに、体験は、各体験が安全で楽しめる可能性が高くなるように、大勢のつながりのあるユーザ(たとえば、各POIを評価するナビゲーションアプリケーションのユーザ)によってキュレートされる場合がある。したがって、本技術は、POIへの、より安全で、よりユーザに固有の、より楽しめるナビゲーションセッションを可能にする。
【0025】
例示的なハードウェアおよびソフトウェアコンポーネント
最初に
図1を参照すると、本開示の技術が実装され得る例示的な通信システム100は、ユーザコンピューティングデバイス102を含む。ユーザコンピューティングデバイス102は、たとえば、スマートフォンまたはタブレットコンピュータなどのポータブルデバイスであってよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、スマートウォッチまたはスマートグラスなどのウェアラブルデバイスなどであってもよい。一部の実施形態において、ユーザコンピューティングデバイス102は、車両に取り外し可能なように取り付けられる場合があり、車両に組み込まれる場合があり、および/またはナビゲーション指示を提供するために車両のヘッドユニットとインタラクションすることができる場合がある。
【0026】
ユーザコンピューティングデバイス102は、1つまたは複数のプロセッサ104と、プロセッサ104上で実行可能な機械可読命令を記憶するメモリ106とを含んでよい。プロセッサ104は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)および/または専用処理ユニット(たとえば、グラフィック処理ユニット(GPU))を含んでよい。メモリ106は、任意選択で、非一時的メモリであることが可能であり、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、その他の種類の永続的なメモリなどの1つまたは複数の好適なメモリモジュールを含み得る。メモリ106は、(たとえば、ユーザコンピューティングデバイス102を介して案内を表示するか、または音声指示を発することによって)ナビゲーション案内を提供し、インタラクティブなデジタル地図を表示し、運転、徒歩、またはその他のナビゲーション案内を提供するためのルート指定データを要求し、受け取り、交通、関心地点(POI)、および天気情報などの様々な地理位置(geo-located)のコンテンツを提供することなどが可能なナビゲーションアプリケーション108を実施するための命令を記憶してよい。
【0027】
さらに、ナビゲーションアプリケーション108は、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための本開示の技術を実施および/またはサポートするように構成された体験学習モデル120を含んでよい。すなわち、体験学習モデル120は、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための体験に重点を置いたナビゲーションセッションに各々対応する近接値を生成してよい。一部のシナリオで、体験学習モデル120は、本明細書においてさらに説明されるように、複数の体験に対応する近接値を出力するように、訓練セマンティックデータ(semantic data)および訓練場所データを入力として使用して訓練された機械学習モデルであってよい。さらに、体験学習モデルは、長期短期記憶(LSTM)モデルである場合があり、特定の態様においては、ユーザのカレンダーデータを利用して近接値を生成する場合がある。
【0028】
なお、
図1はナビゲーションアプリケーション108をスタンドアロンアプリケーションとして示すが、ナビゲーションアプリケーション108の機能は、ユーザコンピューティングデバイス102上で実行されるウェブブラウザを介してアクセス可能なオンラインサービスの形態で提供されること、ユーザコンピューティングデバイス102上で実行される別のソフトウェアアプリケーションのプラグインまたは拡張機能として提供されることなども可能である。概して、ナビゲーションアプリケーション108は、異なるオペレーティングシステムのための異なるバージョンで提供され得る。たとえば、ユーザコンピューティングデバイス102のメーカーは、Android(商標)プラットフォームのためのナビゲーションアプリケーション108を含むソフトウェア開発キット(SDK)、iOS(商標)プラットフォームのための別のSDKなどを提供し得る。
【0029】
メモリ106は、任意の種類の好適なモバイルまたは汎用オペレーティングシステムであり得るオペレーティングシステム(OS)110も記憶してよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、全地球測位システム(GPS)112または別の好適な測位モジュール、ネットワークモジュール114、地図データおよび案内を表示するためのユーザインターフェース116、ならびに入力/出力(I/O)モジュール118をさらに含んでよい。ネットワークモジュール114は、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、または以下で論じられるネットワーク144などの任意のその他の好適なネットワークを介した通信を可能にするためのインターフェースのハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアなどの1つまたは複数の通信インターフェースを含んでよい。I/Oモジュール118は、周囲環境および/またはユーザから入力を受け取り、周囲環境および/またはユーザに出力を提示することができるI/Oデバイスを含んでよい。I/Oモジュール118は、タッチスクリーン、ディスプレイ、キーボード、マウス、ボタン、キー、マイクロフォン、スピーカなどを含んでよい。様々な実施態様において、ユーザコンピューティングデバイス102は、
図1に示されたよりも少ないコンポーネント、または逆に、追加のコンポーネントを含み得る。
【0030】
ユーザコンピューティングデバイス102は、ネットワーク144を介してナビゲーションサーバ150と通信してよい。ネットワーク144は、イーサネットに基づくネットワーク、プライベートネットワーク、セルラネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、および/またはインターネットなどの広域ネットワーク(WAN)のうちの1つまたは複数を含んでよい。ナビゲーションアプリケーション108は、ナビゲーションサーバ150から地図データ、ナビゲーション案内、およびその他の地理位置のコンテンツを受信する場合がある。さらに、ナビゲーションアプリケーション108は、ユーザコンピューティングデバイス102のローカルに記憶されている地図、ナビゲーション、および地理位置のコンテンツにアクセスしてよく、ローカルデータを更新するために定期的に、またはリアルタイム交通データなどのリアルタイム情報にアクセスするためにナビゲーション中にナビゲーションサーバ150にアクセスしてよい。
【0031】
特定の態様において、ネットワーク144は、近距離通信に好適な任意の通信リンクを含む場合があり、たとえば、Bluetooth(商標)(たとえば、BLE)、Wi-Fi(たとえば、Wi-Fi Direct)、NFC、超音波信号などの通信プロトコルに準拠する場合がある。追加的または代替的に、ネットワーク144は、たとえば、Wi-Fi、(たとえば、3G、4G、または5G標準に準拠する)セルラ通信リンクなどである場合がある。一部のシナリオでは、ネットワーク144は、有線接続も含む場合がある。
【0032】
ナビゲーションサーバ150は、1つまたは複数のプロセッサ152と、プロセッサ152によって実行可能なコンピュータ可読命令を記憶するメモリ153とを含む。メモリ153は、体験学習モデル120と同様の体験学習モデル154を記憶してよい。体験学習モデル154は、サーバ側から体験学習モデル120と同様の機能をサポートする場合があり、本明細書において説明されるように、近接値の生成を容易にする場合がある。たとえば、ユーザコンピューティングデバイス102が、ユーザデータおよびユーザの現在地をナビゲーションサーバ150に提供し、体験学習モデル154が近接値を生成することを要求する場合がある。
【0033】
概して、ユーザコンピューティングデバイス102は、ナビゲーションサーバ150と通信して、提案される体験の一部として含まれるPOIの各々へのナビゲーション指示を取得してよい。ナビゲーションサーバ150は、概して、現在の交通の状況、気象条件、ユーザ選好(たとえば、高速道路を避ける、狭い道路を避ける、通行料を避けるなど)、および/または任意のその他の好適な情報に基づいて、ユーザの現在地と各POIとの間のルートを最適化する場合がある。これらのユーザ選好の各々は、ユーザコンピューティングデバイス102および/またはナビゲーションサーバ150に記憶される場合がある。ともかく、ナビゲーションサーバ150がユーザの現在地からPOIまでの少なくとも1つのルートを生成したとき、サーバ150は、デバイス102および/またはユーザによる表示および/またはさらなる調整のために、ネットワーク144によってユーザコンピューティングデバイス102にルートを送り返す場合がある。
【0034】
もちろん、ルートの最適化は、任意の数のユーザ選好、コンテキストインジケーション(contextual indication)、および/または任意のその他の好適な測定基準を含んでよい。たとえば、ユーザがA地点からB地点まで移動するつもりであり、A地点からB地点までの第1のルートが有料道路およびいくつかの私道を含み、第2のルートが公道のみを含み、ユーザが(たとえば、ナビゲーションアプリケーション108を介して)公道以外の道路を避けたいという好みを表明していた場合、ルートは、ユーザに表示するために第2のルートおよび対応するナビゲーション指示を生成することによって最適化される。ナビゲーションサーバ150は、両方のルートを生成する場合があり、第2のルートが主たるルートとして示され、第1のルートが補助的/代替ルートとして示されるようにして、両方のルートを検討のためにユーザコンピューティングデバイス102に送信する場合もある。さらに、ユーザコンピューティングデバイス102および/またはユーザは、どの利用可能なルートがより早い推定到着時間を有するか、より少ない方向転換を有するか、より短い距離を有するか、より少ない通行料を必要とするか、より少ない交通量に直面するか、より多くの関心地点を通過するかなどに応じて、ナビゲーションサーバ150から受信した特定のナビゲーションルートを選択することができる。
【0035】
体験学習モデル154および体験学習モデル120は、一緒に、体験に重点を置いたナビゲーションシステムのコンポーネントとして動作することができる。代替的に、体験学習モデル154の全機能が、体験学習モデル120に実装され得る。
【0036】
いずれにせよ、ナビゲーションサーバ150は、地図データベース155、交通データベース157、および関心地点(POI)データベース159などの様々なデータベースと通信可能なように結合されてよく、それらのデータベースから、ナビゲーションサーバ150は、ナビゲーション関連データを取り出すことができる。地図データベース155は、地図タイル、ビジュアル地図(visual map)、道路形状(road geometry)データ、道路タイプデータ、制限速度データなどの地図データを含んでよい。交通データベース157は、履歴的な交通情報およびリアルタイム交通情報を記憶してよい。POIデータベース159は、ランドマークまたは関心地点に関する説明、場所、画像、およびその他の情報を記憶してよい。
図1はデータベース155、157、および159を示すが、ナビゲーションサーバ150は、追加の、または逆により少ないデータベースと通信可能なように結合される場合がある。たとえば、ナビゲーションサーバ150は、気象データを記憶するデータベースに通信可能なように結合される場合がある。
【0037】
体験に重点を置いたナビゲーションセッションを含むシナリオ中の例示的な表示
体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための本開示の技術が、
図2~
図6に示される表示を参照して以下で論じられる。
図2~
図6の説明全体を通じて、ユーザコンピューティングデバイス102によって実行されるものとして説明されるアクションは、一部の実施態様において、ナビゲーションサーバ150によって実行されてよく、またはユーザコンピューティングデバイス102およびナビゲーションサーバ150によって並行して実行されてよい。たとえば、ユーザコンピューティングデバイス102および/またはナビゲーションサーバ150のどちらかが、体験学習モデル120、154を利用して、体験に重点を置いたナビゲーションセッションに対応する近接値を生成してよい。
【0038】
図2を参照すると、ユーザコンピューティングデバイス102は、ナビゲーションアプリケーション108を実装し、ナビゲーションアプリケーション108のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)204を表示してよい。また、ナビゲーションアプリケーション108は、ユーザコンピューティングデバイス102がユーザのための提案される体験を生成した可能性があることをユーザに通知する通知206をGUI204内のどこかに表示してよい。たとえば、ユーザは、馴染みのない都市内でユーザが現在どこにいるのかを特定するためにナビゲーションアプリケーション108を利用している場合があり、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが検討するための1つまたは複数の提案される体験を生成してよい。ナビゲーションアプリケーション108がアクティブであり、ユーザがGUI204を見ている間、ユーザコンピューティングデバイス102は、通知206を表示して、ユーザが通知とインタラクションし、提案される体験を検討することを可能にしてよい。しかし、ユーザは、ユーザコンピューティングデバイス102に記憶された任意のアプリケーションを使用していてよく、および/またはコンピューティングデバイス102を現在全く使用していなくてよく、デバイス102は、通知206をユーザにプッシュして(たとえば、可聴音、ブザーなどによって通知して)、提案される体験をユーザに通知してよいことを理解されたい。
【0039】
いずれにせよ、
図2に示されるように、ユーザは、(たとえば、タップ、クリック、スワイプなどによって)通知206とインタラクションしてよく、ユーザコンピューティングデバイス102は、ナビゲーションアプリケーション108とカレンダーアプリケーション202との間を遷移してよい。カレンダーアプリケーション202は、概して、対応する時間にアポイントメントを含んでよく、それらの対応する時間中に、ユーザは、それぞれのアポイントメントによって示されるスケジューリングされたアクティビティを実行する、そのアクティビティに出席する、および/またはそれ以外の方法で参加するつもりである。カレンダーアプリケーション202は、ユーザのカレンダーと表示された期間中のユーザのアポイントメントとを表示するGUI 210をレンダリングしてよい。カレンダーアプリケーション202は、たとえば、特定の月(たとえば、
図2に示されるように、11月)の間のユーザのために現在スケジューリングされているすべてのアポイントメントを表示する場合があり、カレンダーアプリケーション202は、GUI 210の一部として、提案される体験に対応する第1のアポイントメント212を含む場合がある。
【0040】
ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザのカレンダーデータおよび/または任意のその他のアプリケーションもしくはその中のデータにアクセスするためのユーザの許可を要求するように構成される。たとえば、ユーザが通知206とインタラクションするとき、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザのカレンダーアプリケーション/データへのアクセスを承認するようユーザに促す場合がある。ユーザの承認の受け取りに応答して、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザのカレンダーデータにアクセスすること、ナビゲーションアプリケーション108とカレンダーアプリケーション202との間を遷移すること、ユーザのカレンダーにアポイントメント(たとえば、第1のアポイントメント212)を入れること、および/もしくは任意のその他の好適なアクション、またはそれらの組合せに進んでよい。
【0041】
提案される体験は、POI、POIの各々への案内、提案される体験を実行するのに費やされる継続時間、POIの各々で費やされるおおよその時間、および/もしくは任意のその他の好適な情報、またはそれらの組合せを含んでよい。したがって、ユーザコンピューティングデバイス102は、通知206でユーザに指示を求める場合があり、通知206とのユーザのインタラクションを待つ場合がある。通知206とのユーザのインタラクションを受け取ることに応答して、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザのカレンダーに第1のアポイントメント212を入れ、ナビゲーションアプリケーション108からカレンダーアプリケーション202に遷移して、GUI 210を表示する場合がある。第1のアポイントメント212は、カレンダーアプリケーション202が第1のアポイントメント212によって表されるアクティビティに対応するその後のリマインダ、アラート、および/または任意のその他の好適な機能を提供するために、ユーザが第1のアポイントメント212を明示的に受け入れなければならなくなり得るような暫定的なアポイントメントである場合がある。しかし、特定の態様において、カレンダーアプリケーション202は、ユーザからの明示的な受け入れを必要とせずに、ユーザのカレンダーに第1のアポイントメント212を入れる場合がある。ともかく、ユーザが第1のアポイントメント212を受け入れるならば、カレンダーアプリケーション202は、アポイントメントが近づくときに、その後のリマインダ、アラート、更新、および/またはその他の好適な情報をユーザに提供する場合がある。さらに、第1のアポイントメント212によって示された時間になると、ユーザコンピューティングデバイス102は、本明細書において説明されるように、提案される体験の一部として含まれるPOIへのターンバイターンの案内を提供するために、ナビゲーションアプリケーション108を自動的にアクティブ化する場合がある。
【0042】
もちろん、ユーザが第1のアポイントメント212を却下する場合、カレンダーアプリケーション202は、ユーザのカレンダーから第1のアポイントメント212を削除してよい。このシナリオにおいて、ユーザコンピューティングデバイス102は、カレンダーアプリケーション202に、異なるPOI、異なる提案される日付/時間、各POIのための時間の異なる割り当て、および/もしくは任意のその他の好適な違い、またはそれらの組合せを特色とする場合がある第2のアポイントメント(図示せず)によって、別の提案される体験をユーザに提供させてよい。特定の態様において、ユーザコンピューティングデバイス102は、通知206とのユーザのインタラクションを受け取ると、最初に複数の提案される体験をユーザに提案する場合があり、好ましい体験を決定するためにユーザが取りそろえられた体験を精査することを許可する場合がある。さらに、一部の態様において、ユーザコンピューティングデバイス102は、通知206とのユーザのインタラクションを受け取ることなく、ユーザのカレンダーアプリケーション202に体験を表す暫定的および/または非暫定的なアポイントメントを自動的にアップロードする場合がある。
【0043】
例として、ユーザは、週末に馴染みのない都市を探索するつもりで、金曜日の午後に休暇のために馴染みのない都市に到着する場合がある。ユーザは、ユーザコンピューティングデバイス102を開く場合があり、また、馴染みのない都市内のユーザの現在地(たとえば、空港)を知るために、ナビゲーションアプリケーション108を開く場合がある。ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザの現在地を受信してよく、現在地とユーザの場所履歴を比較して、ユーザが新しい場所にいると決定してよい。また、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザの購入履歴および場所履歴にアクセスして、アクティビティ/体験に関連するユーザ選好を特定してもよい。さらに、ユーザコンピューティングデバイス102は、カレンダーアプリケーション202にアクセスし、金曜日の午後から日曜日の午後までに及ぶ休暇ステータスによって、ユーザが休暇で新しい場所に行くことを示したと特定してよい。
【0044】
この場所データ、カレンダーデータ、およびユーザ選好データを使用して、ユーザコンピューティングデバイス102は(たとえば、少なくとも部分的に体験学習モデル120によって)、土曜日の午後にユーザに提案される体験を決定する場合がある。提案される体験は、馴染みのない都市内の複数のPOIを含む場合があり、次のPOIに移動する前にユーザが各POIを十分に体験することを可能にするために、各POIにおいてゆとりのある時間を割り当ててよい。特定のPOIに割り当てられた時間が経過したとき、ナビゲーションアプリケーション108は、ユーザが次のPOIに移動する意思があるか否かを決定するようにユーザに促してよく、ユーザからの肯定的なインジケーションの受け取りに応答して、ナビゲーションアプリケーション108は、現在のPOIから後続のPOIへのターンバイターンの案内を自動的に提供してよい。ユーザが、提案される体験の一部として含まれるいくつかの/すべてのPOIを訪問し終えた後、ナビゲーションアプリケーション108は、ユーザをユーザの宿泊施設(たとえば、ホテル、借家など)に帰すためのターンバイターンの案内も提供してよい。
【0045】
既に述べたように、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザがナビゲーションアプリケーション108を見ている間、および/またはユーザがユーザコンピューティングデバイス102を利用していないときなどの任意のその他の好適な時間に、通知206をユーザに提供してよい。
図3は、ユーザがユーザコンピューティングデバイス102を現在見ているおよび/またはそれ以外の方法で使用しているか否かに関係なく、ユーザコンピューティングデバイス102が生成する場合があるホーム画面GUI 304上の例示的なアポイントメント通知302を示す。さらに、
図3は、ホーム画面GUI 304とナビゲーションアプリケーション108を使用する体験に重点を置いたナビゲーションセッション表示310との間の遷移を示す。
【0046】
ユーザコンピューティングデバイス102は、提案される体験が間もなく始まろうとしているという判定に応答して、アポイントメント通知302を生成してよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、以前に受け入れられた、または暫定的な提案される体験についてユーザにリマインドし、提案される体験が特定の期間(たとえば、5分、15分、1時間など)の後に始まることをユーザに通知するために、アポイントメント通知302をホーム画面GUI 304にプッシュしてよい。アポイントメント通知302は、提案される体験の簡潔な説明(たとえば、「シカゴでの楽しい夜」)を含んでよく、さらに、提案される体験がいつ始まるようにスケジューリングされているか(日付/時間)を示してよい(たとえば、2021年10月6日)。しかし、アポイントメント通知302は、提案される体験に含まれるPOI、各POIに割り当てられた時間、いくつか/すべてのPOIの住所、POIへの案内、および/もしくは任意のその他の好適な情報、またはそれらの組合せなどの任意の好適な情報を含んでよいことを理解されたい。
【0047】
概して、アポイントメント通知302は、ユーザに対するリマインダと、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを開始するための選択可能なインジケーションとの両方として働く場合がある。したがって、ユーザがアポイントメント通知302とインタラクションするとき、および/または通知302に示された開始時間に達すると、ユーザコンピューティングデバイス102は、ホーム画面GUI 304から、ナビゲーションアプリケーション108によってレンダリングされる体験に重点を置いたナビゲーションセッション表示310に遷移してよい。ホーム画面GUI 304がロックされている場合、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザを認可し、その後、GUI 304から体験に重点を置いたナビゲーションセッション表示310に遷移するために、アクセスクレデンシャルを入力するようにユーザに促してよい。
【0048】
いずれにせよ、ユーザコンピューティングデバイス102がホーム画面GUI 304から体験に重点を置いたナビゲーションセッション表示310に遷移するとき、ナビゲーションアプリケーション108は、表示310に、体験に重点を置いたナビゲーションセッションの一部として含まれるPOIへのターンバイターンのナビゲーション案内をユーザに提供させてよい。より詳細には、ユーザコンピューティングデバイス102は、出発地から目的地(たとえば、第1のPOI)へのナビゲーション指示の第1のセットを提供するためにナビゲーションアプリケーション108を利用する第1のナビゲーションセッションを開始してよい。ナビゲーション指示の第1のセットは、第1のルートに沿って第1のPOIに到達するためのターンバイターンの案内を含む場合がある。第1のナビゲーションセッション中に、ユーザコンピューティングデバイス102は、体験に重点を置いたナビゲーションセッション表示310を介して、ユーザコンピューティングデバイス102の場所、ユーザコンピューティングデバイス102の進行方向(heading)、推定到着時間、第1のPOIまでの推定距離、第1のPOIまでの推定時間、現在のナビゲーション案内、ナビゲーション指示の第1のセットの1つまたは複数の今後のナビゲーション案内、表示を変更するまたはナビゲーション案内を調整するための1つまたは複数のユーザ選択可能なオプションなどを示す地図を表示してよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、ナビゲーション指示の第1のセットに対応する音声指示を発する場合もある。
【0049】
ユーザがナビゲーション指示の第1のセットを完了したとき、ユーザは、第1のPOIに到着する場合があり、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザの到着時間をログに記録してよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが第1のPOIにおいて費やす時間の量を追跡してよく、第1のPOIに割り当てられた時間の量が経過した後、ユーザが第2のPOIに進むことを提案してよい。たとえば、第1のPOIは、レストランである場合があり、第2のPOIは、映画館である場合がある。提案される体験は、ユーザがレストランで食事を楽しむことを可能にするために第1のPOIに2時間を割り当てる場合があり、その後、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが映画館に移動する準備ができているか否かを決定するためにユーザに通知で促す場合がある。ユーザからの肯定的な応答の受け取りに応答して、ユーザコンピューティングデバイス102は、出発地(たとえば、第1のPOI)から目的地(たとえば、第2のPOI)へのナビゲーション指示の第2のセットを提供するためにナビゲーションアプリケーション108を利用する第2のナビゲーションセッションを開始してよい。第2のルートに沿って第2のPOIにユーザを導くターンバイターンの案内は例外として、第2のナビゲーションセッションは、第1のナビゲーションセッションと同様であってよく、ナビゲーション指示の第2のセットは、ナビゲーション指示の第1のセットと同様の情報および指示とインタラクションするオプションをユーザに提供してよい。ユーザが第2のPOIに到着するとき、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザの到着時間をログに記録してよく、デバイス102は、第3のPOIへの第3のナビゲーションセッション、第4のPOIへの第4のナビゲーションセッションなどをいつ提供するべきかを決定するために、既に説明したのと同様の分析を実行してよい。
【0050】
もちろん、ユーザが第1のPOIから第2のPOIに移動するための通知を却下する場合、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが第2のPOIに移動する準備ができていることを示すまで、第2のナビゲーションセッションの提供を延期してよい。たとえば、提案される体験の中で割り当てられた2時間が、指定されたレストラン(たとえば、第1のPOI)において食事を十分に楽しむには足りない場合がある。結果として、ユーザがレストランに到着してから2時間が経過した後、ユーザは、第2のPOIに移動する準備ができない場合がある。ユーザは、第2のナビゲーションセッションを開始するための通知を却下し、第1のPOIにおけるユーザの食事の体験を楽しみ続ける場合があり、食事が終わった後にいつでも第2のナビゲーションセッションを自発的に開始してよい。
【0051】
一部の態様において、ユーザコンピューティングデバイス102は、提案される体験の一部としての特定の提案されるPOIがユーザによって受け入れられない場合に、代替的なPOIを提案する場合がある。上の例を続けると、ユーザの提案される体験の一部として含まれる第2のPOIは、ユーザが特定の映画の上映に間に合うように十分な時間を持って第1のPOIから移動することができるように、特定の時間に上映される特定の映画を含んでいてもよい。しかし、ユーザが、レストラン(第1のPOI)において食事を楽しむために、ユーザコンピューティングデバイス102によって最初に割り当てられたよりもかなり多くの時間を取る場合、ユーザが第2のPOIに移動する準備ができるまでに、映画は、既に始まっている可能性があり、ユーザは、劇場に入ることができない可能性がある。したがって、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザ選好データ、現在地、および現在時刻を分析して、ユーザの更新されたスケジュールに収まる代替的な提案される体験を決定してよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、映画が始まっており、したがって、元々意図されていた第2のPOI(映画館)への移動が楽しめない可能性があることをユーザに知らせてよく、デバイス102は、ユーザデータに示されたユーザ選好に基づいて、ユーザが時間を持ち、関心を持っている可能性がある代替的な体験の通知を追加で提供してよい。
【0052】
ユーザコンピューティングデバイス102によって提供される更新および通知をより良く理解してもらうために、
図4A~
図4Cは、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを強化するおよび/またはそうでなければ調整するために様々なユーザフィードバックを要求する例示的なナビゲーションアプリケーションの表示を示す。前述のように、提案される体験は、提案される体験のスケジュールに含まれる各POIへのターンバイターンの案内を含み、ユーザコンピューティングデバイス102は、ナビゲーションアプリケーション108をアクティブ化し、ユーザに案内を提供するか否かを判定するときに、ユーザ入力を要求する場合がある。さらに、ユーザが第1のPOIから第2のPOIに進みたい可能性があるとユーザコンピューティングデバイス102が判定するとき、デバイス102は、そのことを示す入力を提供するようにユーザに促す場合がある。したがって、
図4Aに示されるように、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザにプロンプト404を提供するために、ナビゲーションアプリケーション108を介してGUI 402をレンダリングしてよい。追加的または代替的に、ユーザコンピューティングデバイス102は、第1のPOIに割り当てられた時間が経過したと判定する場合があり、ロックされたホーム画面(たとえば、ホーム画面GUI 302)を通じてユーザにプロンプト404を提供する場合がある。
【0053】
ともかく、ユーザはプロンプト404を受け取ると、ユーザは、インタラクティブなボタン406a、406bのうちの1つを押す、クリックする、タップする、スワイプするなどによって、プロンプト404とインタラクションしてよい。ユーザがはいのインタラクティブなボタン406aを選択する場合、ユーザコンピューティングデバイス102は、第1のPOIから第2のPOIへのターンバイターンのナビゲーション案内を生成し、GUI 402上に表示するようにナビゲーションアプリケーション108に命じてよい。ユーザがいいえのインタラクティブなボタン406bを選択する場合、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが提案される体験に進むことに関心がない場合にユーザが考慮するための、第2のPOIおよび/または提案される体験の残りの部分を置き換える代替的な体験および/またはPOIの提案を決定してよい。
【0054】
例として、ユーザは、博物館を訪問している場合があり、提案される体験のスケジュールにおいて博物館に割り当てられた時間の終わりに、ユーザコンピューティングデバイス102は、昼食のためのご当地のビストロであり得る次のPOIに進むことが可能であることをユーザに促す場合がある。ユーザは、ご当地のビストロには関心がなく、その代わりに近くのカフェで手早くコーヒーを飲みたいと判断する場合がある。ユーザは、いいえのインタラクティブなボタン406bを選択し、近くのカフェに進んでよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザの現在地を分析して、ユーザが現在近くのカフェにおり、ユーザが飲食に関連する体験をもはや必要としていない可能性が高いと判定する場合がある。結果として、ユーザコンピューティングデバイス102は、都市の歴史地区のウォーキングツアーまたはブティック買い物場所などの、カフェで食事をした後、ユーザに関心を抱かせる可能性がある代替的なアクティビティを対象とする体験を提案する場合がある。
【0055】
ユーザが提案される体験の一部を完了したとき、ユーザコンピューティングデバイス102は、特定のPOIおよび/または提案される体験全体に対する関心/満足のレベルを評価するために、ユーザからのフィードバックを要求する場合がある。このフィードバックを使用して、ユーザコンピューティングデバイス102は、本明細書において論じられるように、特定のPOIが特定の体験に含まれるべきか否か、および/またはどの体験が特定のユーザに提案されるべきかを決定することによって、体験全体を強化してよい。たとえば、
図4Bに示されるように、ナビゲーションアプリケーション108は、提案される体験の一部として含まれる少なくとも第1のPOIの後の第2、第3、および/またはそれ以外の後続のPOIへの案内を特色とするGUI 412を表示するようにユーザコンピューティングデバイス102に命じる場合がある。
【0056】
ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが体験したばかりの前のPOIに関するユーザフィードバックを収集するように意図されているプロンプト414をナビゲーションアプリケーション108にレンダリングさせるおよび/またはそれ以外の方法で独立してレンダリングする場合がある。プロンプト414は、ユーザが前のPOIに関する様々な形態のフィードバックを提供することを可能にする4つのインタラクティブなボタン414a、414b、414c、414dを含む。特に、良いのインタラクティブなボタン414aは、ユーザが前のPOIに関する肯定的なレビュー/フィードバックを提供することを可能にしてよく、まあまあのインタラクティブなボタン414bは、ユーザが前のPOIに関する平均的なレビュー/フィードバックを提供することを可能にしてよく、悪いのインタラクティブなボタン414cは、ユーザが前のPOIに関する否定的なレビュー/フィードバックを提供することを可能にしてよく、追加フィードバックのインタラクティブなボタン414dは、ユーザが前のPOIに関する追加フィードバックを提供することを可能にしてよい。
【0057】
たとえば、ユーザは、提案される体験の一部として第1のPOIを訪問する場合があり、体験を楽しめない場合がある。ユーザが第1のPOIを離れるとき、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが第1のPOIに関するフィードバックを提供することを可能にするためにユーザにプロンプト414を提供してよく、ユーザは、悪いのインタラクティブのボタン414cを選択してよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、この入力を受け取り、それを、提案される体験の一部としての、および/またはより一般的に、任意の/すべての体験に推薦されるPOIとしての第1のPOIの包含をさらに分析するために利用してよい。さらに、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが悪いのインタラクティブなボタン414cのユーザの選択に関連するコメントを提供することができる記入可能なテキストボックスをユーザに提供する場合がある。ユーザによって提供されたすべてのコメントは、ユーザコンピューティングデバイス102によって受け取られ、たとえば、提案される体験の将来のユーザに対して表示して、第1のPOIに関連する追加情報を将来のユーザに提供するために使用されてよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、第1のPOIの従業員/管理者/所有者がコメントを読み、可能であれば応答し、それに応じて自分達の実務を調整し、および/またはコメントに含まれる情報をそれ以外の方法で解釈することを可能にするために、すべての受け取られたコメント(匿名化されているかいないかを問わない)を第1のPOI(たとえば、第1のPOIに関連するコンピューティング端末)に転送してもよい。
【0058】
別の例として、ユーザは、提案される体験の一部として第1のPOIおよび第2のPOIを訪問する場合があり、ユーザは、第2のPOIが第1のPOIとして提案されるべきであり、第1のPOIが第2のPOIであるべきであると判定する場合がある。ユーザは、ともかく第2のPOIを楽しんだ可能性があり、したがって、ユーザは、良いのインタラクティブなボタン414aと追加フィードバックのインタラクティブなボタン414dとの両方を選択して、そういったことを示すコメントを残す可能性がある。良いのインタラクティブなボタン414aのユーザの選択は、第2のPOIがユーザに高品質の体験を提供したことを示す場合があり、ユーザは、第2のPOIと第1のPOIとが逆の順序でスケジューリングされた場合、提案される体験が全体的に改善されたであろうことを説明するコメントを、追加フィードバックのインタラクティブなボタン414dの選択後に提供する場合がある。したがって、追加フィードバックのインタラクティブなボタン414dの選択後にユーザによって提供されたフィードバックは、必ずしも第2のPOIを悪く思って行われる(たとえば、体験のカタログ(catalogue)全体の一部としての第2のPOIの評価に影響を与える)とは限らない場合があるが、第1のPOIおよび第2のPOIを含む提案される体験のより最適な取合せを決定するためにユーザコンピューティングデバイス102によって使用される場合がある。
【0059】
その目的で、ユーザは、POIに固有のフィードバックに加えて、またはPOIに固有のフィードバックとは対照的に、提案される体験全体に関するフィードバックを提供したい場合がある。ユーザは、たとえば、追加フィードバックのインタラクティブなボタン414dを使用して、提案される体験中にそのようなコメントを提供してよい。追加的または代替的に、ユーザコンピューティングデバイス102は、提案される体験のスケジュールに含まれる各POIを訪問した後、提案される体験全体に関連する幅広いフィードバックを提供する機会をユーザに提供してよい。
【0060】
より詳細には、
図4Cに示されるように、ナビゲーションアプリケーション108は、提案される体験の一部として含まれるPOIのいくつか/すべての後に、ユーザの現在地を特徴付けるGUI 422を表示するようにユーザコンピューティングデバイス102に命じる場合がある。ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが体験したばかりの提案される体験に関するユーザフィードバックを収集するように意図されているプロンプト424をナビゲーションアプリケーション108にレンダリングさせるおよび/またはそれ以外の方法で独立してレンダリングする場合がある。プロンプト424は、ユーザが提案される体験に関する様々な形態のフィードバックを提供することを可能にする4つのインタラクティブなボタン424a、424b、424c、424dを含む。特に、良いのインタラクティブなボタン424aは、ユーザが提案される体験に関する肯定的なレビュー/フィードバックを提供することを可能にしてよく、まあまあのインタラクティブなボタン424bは、ユーザが提案される体験に関する平均的なレビュー/フィードバックを提供することを可能にしてよく、悪いのインタラクティブなボタン424cは、ユーザが提案される体験に関する否定的なレビュー/フィードバックを提供することを可能にしてよく、場所に固有のフィードバックのインタラクティブなボタン424dは、ユーザが提案される体験に関する場所に固有のおよび/またはそれ以外の追加フィードバックを提供することを可能にしてよい。
【0061】
例として、ユーザは、提案される体験に参加する場合があり、ユーザが提案される体験の一部としてスケジューリングされたアクティビティを完了した後、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザの体験全体に関するフィードバックを要求するプロンプト424をユーザに提供する場合がある。ユーザは、提案される体験が満足のいくものであったが、各POIにおいて十分に楽しめる体験を促進するには、各POIに割り当てられた時間があまり十分でなかったと感じる場合がある。したがって、ユーザは、まあまあのインタラクティブなボタン424bを選択する場合がある。まあまあのインタラクティブなボタン424bの選択は、ユーザが提案される体験の印象に関する追加のコメントを提供することを可能にする場合があり、ユーザコンピューティングデバイス102が記憶するためにこれらのコメントを中央サーバ(たとえば、ナビゲーションサーバ150)にアップロードすることを可能にする場合がある。まあまあのインタラクティブなボタン424bの選択は、コメントと一緒に、提案される体験に関連する評価を更新し、提案される体験の後続のユーザに提案される体験に関連する洞察を提供するために、中央サーバによって利用されてよい。その後、後続のユーザは、提案される体験を自分のコンピューティングデバイスで受信してよく、不十分な時間配分に関連するユーザからのコメントを読む場合があり、後続のユーザは、残りのPOIにおけるより良い体験を実現することを可能にするために、提案される体験のスケジュール上のPOIを排除すると判断する場合がある。
【0062】
特定の例において、ユーザは、自分の地元(たとえば、ユーザの居住している都市/町/村)にいる、および/または自分のコンピューティングデバイス上でサービスを非アクティブにしている場合があるので、提案される体験を受信しない場合がある。しかし、これらの場合に、ユーザは、POIに移動し、後続のPOIに移動することによって自分の体験を拡張することを望む場合がある。たとえば、ユーザは、週末に地元の都市内で昼食に出かける場合があり、魅力的なアクティビティに参加するために後続の場所に移動することを望む可能性がある。ユーザがそのようなアクティビティを検索するのを助けるために、POIは、ユーザがPOIを訪問した後に参加したい可能性がある後続のアクティビティを含むユーザのための提案される体験をアクティブ化してよいスキャン可能な印を含む場合がある。
【0063】
前の例を続けると、
図5に示されるように、地元の都市で昼食に出かけたユーザは、レストランにおいてスキャン可能な印504(たとえば、クイックレスポンス(QR)コード(登録商標))を見つける場合があり、ユーザコンピューティングデバイス102でスキャン可能な印504の画像をキャプチャする場合がある。ユーザコンピューティングデバイス102は、カレンダーアプリケーション202のユーザのカレンダー506上にアポイントメント508を生成するようにデバイス102に命じる場合がある、スキャン可能な印504に含まれるペイロードを復号してよい。アポイントメント508は、ユーザが位置し、スキャン可能な印504をスキャンしたレストランに関連する提案される体験である、および/またはそうでなければそのような提案される体験を含む場合がある。たとえば、アポイントメント508は、ユーザが印504をスキャンしたすぐ後に始まるようにスケジューリングされる場合があり、レストランから数ブロック離れた場所にあるアートギャラリーへのスケジューリングされた立ち寄りを含む場合がある。ユーザがアポイントメント508を受け入れ、スケジューリングされた開始時間になると、カレンダーアプリケーション202は、アートギャラリーまでのターンバイターンの案内をともなうナビゲーションセッションを開始するようにナビゲーションアプリケーション108に命じてよい。
【0064】
前の例における提案される体験を通じたレストランとアートギャラリーとの関連付けの一部として、ユーザは、スキャン可能な印504をスキャンした結果としてレストランとアートギャラリーとの間を移動することから恩恵を受ける場合がある。たとえば、場合によっては、アートギャラリーおよびレストランは、スキャン可能な印504をスキャンした結果として提供される体験に参加するときに、それらの施設の利用者に割引価格を提供する相互協定を結ぶ場合がある。すなわち、レストランで昼食をとり、スキャン可能な印504をスキャンし、その後、アートギャラリーに進み、レストランにおける印504のユーザのスキャンを示す対応するコードまたは印を生成することができるユーザは、アートギャラリーの入場料の割引価格を受ける場合がある。
【0065】
このようにして、これらの体験に関与するPOIは、関連する施設からそれらのPOIの施設に誘導されるユーザからのビジネスの増加を受ける可能性があり、ユーザは、概して魅力的で楽しめる体験に参加することに加えて、これらのPOIを訪問するための魅力的な割引および/またはその他の特典を受ける可能性がある。もちろん、特定の状況において、提案される体験に含まれるPOIは、ランドマーク、歴史的建造物、公園、および/または直接的にビジネスを含まないその他の場所である場合がある。これらの状況において、ランドマークのPOIとビジネスのPOIとの間の移動に関連する恩恵は、一方向にだけ及ぶ場合がある(たとえば、ランドマークのPOIからビジネスのPOIへの移動に関連する割引)。
【0066】
いずれにせよ、ユーザがスキャン可能な印504をスキャンし、アポイントメント508がユーザのカレンダーに入れられるとき、ユーザは、アポイントメント508を受け入れるかまたは却下することを選択してよい。ユーザがアポイントメント508を却下する場合、ユーザコンピューティングデバイス102は、前述のように、代替的な提案される体験を提供する場合があり、および/または単にユーザのカレンダーからアポイントメント508を削除する場合がある。しかし、ユーザがアポイントメント508を受け入れる場合、ナビゲーションアプリケーション108は、体験のスケジューリングされた開始時間に次のPOIへのターンバイターンの案内を表示してよい。追加的または代替的に、ユーザがスキャン可能な印504をスキャンすることにより、ナビゲーションアプリケーション108が自動的に開き、次のPOIへのターンバイターンの案内を提供するようにしてよい。
【0067】
たとえば、
図6に示されるように、ユーザは、ユーザコンピューティングデバイス102でスキャン可能な印602をスキャン/撮像してよい。結果として、スキャン可能な印602のペイロードにより、ナビゲーションアプリケーション108が開き、後続のPOIへのターンバイターンの案内を特色とするGUI 604を自動的に表示するようにしてよい。ユーザが後続のPOIに移動しているとき、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザが予め計画された提案される体験の一部として前のPOIに移動していないにもかかわらず、
図4Bのプロンプト414と同様に、ユーザが前のPOIをレビューするためのフィードバックオプションを表示する場合がある。さらに、ユーザがスキャン可能な印602からの体験の一部として含まれる各POIに進むとき、デバイス102は、各POIに関連するフィードバックをユーザに促す場合があり、デバイス102は、
図4Cのプロンプト424と同様に、体験全体に対応するフィードバックをユーザに促す場合もある。このフィードバックを使用して、個々のPOIは、体験の有効性と、何らかの方法(たとえば、より利益の上がる体験のために別の施設と提携すること)で体験を調整するか否かとを評価することができる。
【0068】
追加的または代替的に、ユーザコンピューティングデバイス102は、ユーザコンピューティングデバイス102の近くの別のデバイスが体験に参加しているかどうか、および別のデバイスからの体験を要求するか否かを検出してよい。たとえば、ユーザが友人と一緒に外出している間に、友人が提案される体験を選択し、提案される体験に積極的に参加している場合がある。ユーザは、自分のデバイスで提案される体験を見たい場合があり、友人のデバイスが提案される体験をユーザのデバイスと共有することを要求する場合がある。友人は、ユーザの要求を受け入れる場合があり、友人のデバイスは、提案される体験を含む信号をユーザのデバイスに送信する場合がある。それから、ユーザは、ナビゲーションアプリケーション内で提案される体験をアクティブ化するために通知をタップする、クリックする、スワイプするなどしてよく、次いで、ユーザのデバイスは、ターンバイターンの案内、スケジュールに含まれるPOIのリスト、および/または提案される体験に関連する任意のその他の好適な情報を自動的に表示してよい。
【0069】
一部のシナリオにおいて、ユーザコンピューティングデバイス102は、ナビゲーションアプリケーション108の相互運用性の機能がトリガされる場合にのみ、その他のデバイスからの体験を発見しようと試みる場合がある。概して、相互運用性の機能は、ユーザによって手動でトリガされる場合があり、またはデフォルトのオプションとしてトリガされる場合がある。ともかく、ユーザコンピューティングデバイス102は、第1のデバイスの近くの別のデバイスが体験に重点を置いたナビゲーションセッションを実施しているかどうかを様々な方法で検出してよい。一部の実施態様において、ユーザコンピューティングデバイス102は、近くのコンピューティングデバイスからの通信リンク(たとえば、ネットワーク144)を介したブロードキャスト内のインジケーションを受信することによって、近くのコンピューティングデバイスが体験に重点を置いたナビゲーションセッションを実施していることを検出することができる。たとえば、近くのコンピューティングデバイスは、近くのコンピューティングデバイスが体験に重点を置いたナビゲーションセッションを現在実施していることをブロードキャストしてよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、近くのコンピューティングデバイスが通信リンクを介してユーザコンピューティングデバイス102を発見することが可能であり得るように、体験に重点を置いたナビゲーションセッションに参加する要求を近くのコンピューティングデバイスにブロードキャストしてよい。
【0070】
より詳細な例として、近くのコンピューティングデバイスは、Bluetooth(商標)のようなプロトコルに従って、ユーザが体験に重点を置いたナビゲーションセッションに現在従事していること(たとえば、発見可能なメッセージ)をブロードキャストすることができる。近くのコンピューティングデバイスは、近くのコンピューティングデバイスのアイデンティティ(identity)とともにメッセージを符号化してよく、メッセージは、近くのコンピューティングデバイスが体験に重点を置いたナビゲーションセッションをユーザコンピューティングデバイス102と共有してよいというインジケーションを含んでよい。ユーザコンピューティングデバイス102は、プロトコルに関連する周波数上で発見可能なデバイスを監視することができる。近くのコンピューティングデバイスを検出した後、ユーザコンピューティングデバイス102は、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを取得する要求と一緒に、ユーザコンピューティングデバイス102のアイデンティティを近くのコンピューティングデバイスに提供してよい。それに応答して、近くのコンピューティングデバイスは、体験に重点を置いたナビゲーションセッションへのアクセスを含む信号を返してよく、それによって、ユーザコンピューティングデバイス102が体験に重点を置いたナビゲーションセッションにアクセスすることが可能になる。
【0071】
体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための例示的な論理
図7は、本開示の技術による、体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための例示的な方法を示す流れ図である。議論を容易にするためだけに、
図7を参照して本明細書において論じられる「ユーザコンピューティングデバイス」は、ユーザコンピューティングデバイス102に対応し得ることを理解されたい。
【0072】
図7に目を向けると、方法700は、ユーザコンピューティングデバイス(たとえば、ユーザコンピューティングデバイス102)によって実施され得る。方法700は、コンピュータ可読メモリ上に記憶され、ユーザコンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、プロセッサ104)において実行可能な命令のセットに実装され得る。
【0073】
ブロック702において、ユーザコンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサは、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得してよい。特定の態様において、ユーザデータは、(i)時期データ、(ii)曜日データ、または(iii)時刻データのうちの少なくとも1つを含むタイミングデータを含んでよい。たとえば、ユーザデータは、ユーザが秋の半ばの金曜日の正午に特定の場所にいることを示す場合がある。ユーザの現在地は、都市または郡、および特定の住所またはフランスのパリのルーブル美術館付近のようなおおよその場所を含む場合がある。
【0074】
ブロック704において、ユーザコンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサは、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定してよい。特定の態様において、1つまたは複数のユーザ選好は、ユーザの購入履歴に対応し、場所履歴は、ユーザが訪問した1つまたは複数の場所を含む。たとえば、1つまたは複数のユーザ選好は、ユーザがいつもアンティークショップで買い物をすること、また、ユーザがいつも様々な場所の人気観光地に旅行することを示す可能性がある。結果として、ユーザコンピューティングデバイスは、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定するためにセマンティックマッピングを利用するときに、ユーザのセマンティックマッピングがアンティークおよび人気観光名所に対応すべきであると決定してよい。
【0075】
より一般的に、セマンティックマッピングを生成することは、ユーザコンピューティングデバイスおよび/またはその他の好適な処理デバイスが、1つまたは複数のユーザ選好およびユーザの場所履歴の一部として含まれる情報を、ユーザの関心を大まかに説明する概念のセットに純化/還元することを含んでよい。別の例として、1つまたは複数のユーザ選好は、ユーザがアート作品およびピザを頻繁に購入すること、ユーザがユーザの地元の都市/町とは異なる様々な場所のご当地のブルースバー、美術館、およびイタリアンレストランを訪問したことがあることを示す場合がある。ユーザコンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサは、この全体的な情報を使用して、芸術、食べ物、および音楽を大きな特色とするセマンティックマッピングを生成してよい。これらのカテゴリの各々に関して、セマンティックマッピングは、ユーザが楽しむ特定の種類のアート作品(たとえば、水彩画、油彩画、印象派、抽象画、ルネサンス時代など)、ユーザが楽しむ特定の種類の食べ物(たとえば、ピザ、イタリアンなど)、および/またはユーザが楽しむ特定の種類の音楽(たとえば、ブルース、ポップス、R&B、ソウル、クラシックなど)を参照するサブカテゴリを、そのような情報が1つまたは複数のユーザ選好およびユーザの場所履歴の一部として含まれる限り、さらに含んでよい。
【0076】
したがって、セマンティックマッピングを使用して、ユーザコンピューティングデバイス(たとえば、体験学習モデル120)は、特定の体験が有するユーザのセマンティックマッピングとの類似性の度合いに基づいて、特定の体験がユーザの関心と一致する可能性がどれだけ高いかを決定してよい。前の例を参照すると、特定の体験は、ピザのレビューが非常に高いイタリアンレストランに立ち寄った後、ブルースミュージシャンに関する映画のために地元の映画館に行くことを特定の体験が含むことを示すタグを含んでよい。ユーザコンピューティングデバイスは、特定の体験を分析して、ユーザのセマンティックマッピングが食べ物(特にイタリアンおよびピザ)ならびに音楽(特にブルース)への参照を含むので、ユーザがこの体験を楽しむ可能性があると判定する場合がある。映画館において上映される映画が代わりにポップミュージシャンに焦点を当てたものであったとすると、ユーザコンピューティングデバイスは、映画がその映画を音楽に関連付けるタグを含む場合があり、音楽もユーザのセマンティックマッピングに(ブルース音楽よりも広いレベルで)含まれているので、依然として体験を、ユーザが行うことに関心がある可能性がある体験であると解釈する場合がある。しかし、この場合、ポップミュージシャンに関する映画は、ユーザのセマンティックマッピングがブルースミュージシャンの映画によりぴったりと一致するので、ブルースミュージシャンに関する映画よりも低い相関値(信頼度スコアなど)を受け取る場合がある。
【0077】
任意選択のブロック706において、ユーザコンピューティングデバイスは、体験学習モデルを利用して、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための1つまたは複数の体験に重点を置いたナビゲーションセッションのうちの体験に重点を置いたナビゲーションセッションに各々対応する近接値を生成してよい。体験学習モデルは、機械学習(ML)モデル、ルールベースのモデル、および/もしくは任意のその他の好適な種類のモデル、またはそれらの組合せであってよい。近接値は、概して、特定の体験に重点を置いたナビゲーションセッションがセマンティックマッピングおよびユーザの現在地とどれだけ密接に相関するかに対応してよい。
【0078】
より詳細には、体験学習モデルは、各体験に重点を置いたナビゲーションセッションをセマンティックマッピングおよびユーザの現在地に相関させるために様々なコンテキストパラメータ(contextual parameter)を利用してよい。たとえば、体験学習モデルは、(1)体験がパリにあること、(2)体験が4時間であること、ならびに(3)体験がライブ音楽および歴史的建築物を巡ることを含むことを示す、体験に重点を置いたナビゲーションセッションからのコンテキストパラメータを分析する場合がある。さらに、体験学習モデルは、(1)ユーザがパリにいること、(2)ユーザが、通常、帰宅まで1回3時間未満外出すること、(3)ユーザがライブ音楽をほとんど聞かず、歴史的建築物を巡らないことを示す、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地からの対応するコンテキストパラメータを分析する場合がある。コンテキストパラメータは、(4)体験によってカバーされるエリアに対応する天気予報がPOIにおけるスケジュールされた時間中に雨を含むと予測されること、および(5)2つのPOIの間のナビゲーションルートの一部を現在走行している複数の車両が大渋滞を報告していることを示す場合もある。
【0079】
前の例において、モデルは、コンテキストパラメータの意味合いのより正確な表現を実現することを可能にするために、コンテキストパラメータに重み係数を適用する場合がある。すなわち、モデルは、パラメータ(1)、(2)、および(3)がセマンティックマッピングおよびユーザの現在地に類似のパラメータを有するので、パラメータ(4)および(5)よりも、コンテキストパラメータ(1)、(2)、および(3)により大きな重み係数を適用する場合がある。さらに、POIにおいて行われるイベントが屋内であり、したがって雨によって影響されない場合、モデルは、体験に重点を置いたナビゲーションセッションに対応する結果として得られる近接値へパラメータ(4)の影響を小さくするために、パラメータ(4)にはるかに小さい重み係数を適用する場合がある。モデルは、長時間にわたる体験に対する関心の全体的な欠如(たとえば、コンテキストパラメータ(2))を、計画されたアクティビティに対する関心の全体的な欠如(たとえば、コンテキストパラメータ(3))と一緒に、ユーザが体験に重点を置いたナビゲーションセッションを受け入れない見込みの増大として関連付ける場合がある。さらに、モデルは、次のPOIに到達するために交通量の多い移動の長い期間(たとえば、コンテキストパラメータ(5))を、ユーザが体験に重点を置いたナビゲーションセッションを受け入れないより一層高い可能性に関連付ける場合がある。
【0080】
全体として、モデルは、コンテキストパラメータ(1)~(5)のすべてまたは一部に重み係数を適用して、体験に重点を置いたナビゲーションセッションの結果として得られる近接値へのコンテキストパラメータの影響を小さくする/大きくする場合がある。次いで、ユーザコンピューティングデバイスは、体験に重点を置いたナビゲーションセッションに関するすべての生成された近接値を評価して、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定してよい。すなわち、ユーザコンピューティングデバイスは、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、3時間以上続かない、ユーザが関心のあるアクティビティ(たとえば、ライブ音楽または歴史的建築物を巡ることではない)を含むパリでのアクティビティを含むべきであると決定する場合がある。
【0081】
一部の態様において、体験学習モデルは、複数の体験に対応する近接値を出力するように、訓練セマンティックデータおよび訓練場所データを入力として使用して訓練された機械学習モデルである。たとえば、体験学習モデルは、長期短期記憶(LSTM)モデルであってよい。これらの態様においては、第1のコンピューティングデバイスが、体験学習モデルを訓練するための機械学習エンジンを含む場合があり、および/またはユーザコンピューティングデバイスが、予め訓練された体験学習モデルを含む場合がある。機械学習エンジンは、回帰分析(たとえば、ロジスティック回帰、線形回帰、または多項式回帰)、k-最近傍、決定木、ランダムフォレスト、ブースティング(たとえば、エクストリーム勾配ブースティング(extreme gradient boosting))、ニューラルネットワーク、サポートベクタマシン、ディープラーニング、強化学習、ベイジアンネットワークなどの様々な機械学習技術を使用して体験学習モデルを訓練してよい。体験学習モデルは、LSTMモデルなどの任意の標準的な技術、ならびに/または線形回帰モデル、ロジスティック回帰モデル、決定木、ニューラルネットワーク、超平面、および/もしくはそれらの任意の組合せなどの任意のその他の好適な機械学習モデルを利用してよい。
【0082】
より詳細には、体験学習モデルを訓練するために、機械学習エンジンは、複数のユーザに対応する訓練セマンティックデータおよび訓練場所データの複数のセットと、訓練セマンティックデータおよび訓練場所データの複数のセットに対応する複数の近接値とを含む訓練データを受け取ってよい。本明細書において論じられる訓練データは、複数のユーザに対応する訓練セマンティックデータおよび訓練場所データの複数のセットと、複数の近接値とを含むが、これは、単に説明を容易にするためだけの例であるに過ぎない。訓練データは、複数のユーザ(たとえば、本開示の態様を利用する追加のユーザ)に対応する訓練セマンティックデータおよび訓練場所データの任意の数のセットと、近接値とを含んでよい。
【0083】
さらに、近接値を生成することが機械学習環境の文脈の中で説明されたが、近接値を生成することは、機械学習プロセスを用いずに行われてよいことを理解されたい。たとえば、ユーザコンピューティングデバイスは、リレーショナルデータベース、重み付け論理、発見的規則(heuristic rule)、文法、および/または任意のその他の好適なアルゴリズムアーキテクチャに基づいて近接値を決定してよい。
【0084】
特定の態様において、ユーザコンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサにおいて、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの少なくとも一部の完了に対応するユーザフィードバックを受け取る場合がある。さらに、ユーザコンピューティングデバイスは、たとえば機械学習エンジンを利用する1つまたは複数のプロセッサによって、より良い、より正確な近接値を提供するように、ユーザフィードバックを用いて体験学習モデルを訓練する場合がある。
【0085】
一部の態様において、ユーザに対応するユーザデータは、ユーザのカレンダーデータを含み、体験学習モデルは、セマンティックマッピング、ユーザの現在地、およびユーザのカレンダーデータに基づいて近接値を生成する場合がある。これらの態様において、ユーザコンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上でアポイントメントとしてユーザに自動的に提供する場合がある。
【0086】
ブロック708において、ユーザコンピューティングデバイスは、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定してよい。提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションは、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含んでよく、どのPOIが含まれるか、およびユーザがその中に表されたアクティビティを訪問する/アクティビティに参加することに関心があるか否かをユーザが決定することを可能にする。たとえば、ユーザコンピューティングデバイスは、体験学習モデルによって生成された近接値を分析してよく、最も高い対応する近接値を持つ体験に重点を置いたナビゲーションセッションが提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションであるべきであると決定してよい。
【0087】
ブロック710において、ユーザコンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイス上でアポイントメントとしてユーザに自動的に提供してよい。特定の態様において、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションは、(i)1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストと、(ii)順序付けられたリスト上の提案される各関心地点への連続的なナビゲーション案内とを含む。さらに、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションは、開始時間を含んでよく、ユーザコンピューティングデバイスは、コンピューティングデバイスのユーザインターフェースによって1つまたは複数のプロセッサにおいて、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの受け入れを確認するための受け入れインジケーションをユーザから受け取る場合がある。開始時間に達すると、ユーザコンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサによって、順序付けられたリスト上の1つまたは複数の提案される関心地点の各々にユーザを案内するために、コンピューティングデバイスのナビゲーションアプリケーション上で連続的なナビゲーション案内を自動的に提供してよい。追加的または代替的に、ユーザコンピューティングデバイスは、第1の場所においてユーザによってスキャンされたクイックリード(QR)コードを受け取る場合がある。QRコードの受け取りに応答して、ユーザコンピューティングデバイスは、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定してよく、順序付けられたリストは、(i)少なくとも第2の場所、および(ii)第1の場所から第2の場所への連続的なナビゲーション案内を含んでよい。
【0088】
一部の態様において、ユーザコンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサによって、ユーザが提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの一部を完了しないことに対応する満足の1つまたは複数のインジケーションを決定する場合がある。概して、満足の1つまたは複数のインジケーションは、(i)1つもしくは複数の提案される関心地点のうちの1つもしくは複数を訪問しないこと、(ii)1つもしくは複数の提案される関心地点のうちの1つの代わりに代替的な関心地点を訪問すること、および/または(iii)提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションのユーザから拒否インジケーションを受け取ることを含む場合がある。次いで、ユーザコンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサによって、満足の1つまたは複数のインジケーションの各々を満足指標値と組み合わせ、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションに満足指標値を割り振ってよい。
【0089】
特定の態様において、ユーザコンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、体験の種類を示す1つまたは複数のタグでタグ付けする場合がある。これらの態様において、ユーザコンピューティングデバイスは、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションをその他のユーザと共有するために、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを1つまたは複数のタグとともにソーシャルメディアプラットフォームにアップロードする場合がある。たとえば、ユーザコンピューティングデバイスは、特定の体験に重点を置いたナビゲーションセッションに「音楽」および「安価」を示すタグを割り振る場合があり、特定の体験に重点を置いたナビゲーションセッションをそのような体験に関心がある可能性のあるソーシャルメディアプラットフォームのユーザと共有しようとして、特定の体験に重点を置いたナビゲーションセッションをソーシャルメディアプラットフォーム(たとえば、Facebook、Twitter、Instagramなど)にアップロードする場合がある。
【0090】
追加の考慮事項
以下の追加の考慮事項が、以上の議論に適用される。本明細書全体を通じて、単一のインスタンスとして説明されたコンポーネント、動作、または構造を複数のインスタンスが実装する場合がある。1つまたは複数の方法の個々の動作が別々の動作として示され、説明されているが、個々の動作のうちの1つまたは複数が同時に実行される場合があり、動作が示された順序で実行される必要はない。例示的な構成において別々のコンポーネントとして提示された構造および機能が、組み合わされた構造またはコンポーネントとして実装される場合がある。同様に、単一のコンポーネントとして提示された構造および機能が、別々のコンポーネントとして実装される場合がある。これらのおよびその他の変更、修正、追加、および改善は、本開示の対象の範囲内に入る。
【0091】
加えて、特定の実施形態が、論理またはいくつかのコンポーネント、モジュール、もしくはメカニズムを含むものとして本明細書において説明されている。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、機械可読媒体に記憶されるコード)またはハードウェアモジュールのどちらかを構成する場合がある。ハードウェアモジュールは、特定の動作を実行することができる有形のユニットであり、特定の方法で構成または配列されてよい。例示的な実施形態において、1つもしくは複数のコンピュータシステム(たとえば、スタンドアロンのクライアントもしくはサーバコンピュータシステム)またはコンピュータシステムの1つもしくは複数のハードウェアモジュール(たとえば、プロセッサもしくはプロセッサのグループ)は、本明細書において説明されたように特定の動作を実行するように動作するハードウェアモジュールとしてソフトウェア(たとえば、アプリケーションまたはアプリケーションの一部)によって構成されてよい。
【0092】
様々な実施形態において、ハードウェアモジュールは、機械的または電子的に実装される場合がある。たとえば、ハードウェアモジュールは、特定の動作を実行するように(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用プロセッサとして)恒久的に構成される専用の回路または論理を含んでよい。また、ハードウェアモジュールは、特定の動作を実行するようにソフトウェアによって一時的に構成されるプログラミング可能な論理または回路を(たとえば、汎用プロセッサまたはその他のプログラミング可能なプロセッサ内に包含されるものとして)含んでよい。機械的に、専用の恒久的に構成された回路内に、または(たとえば、ソフトウェアによって構成された)一時的に構成された回路内にハードウェアモジュールを実装する判断がコストおよび時間の考慮によって促される可能性があることは、理解されるであろう。
【0093】
したがって、ハードウェアという用語は、特定の方法で動作するかまたは本明細書において説明された特定の動作を実行するように物理的に構築されるか、恒久的に構成される(たとえば、結線される)か、または一時的に構成される(たとえば、プログラミングされる)エンティティである有形のエンティティを包含すると理解されるべきである。本明細書において使用されるとき、「ハードウェアによって実装されたモジュール」は、ハードウェアモジュールを指す。ハードウェアモジュールが一時的に構成される(たとえば、プログラミングされる)実施形態を考慮すると、ハードウェアモジュールの各々は常に構成またはインスタンス化される必要はない。たとえば、ハードウェアモジュールがソフトウェアを使用して構成される汎用プロセッサを含む場合、汎用プロセッサは、異なる時間にそれぞれの異なるハードウェアモジュールとして構成されてよい。したがって、ソフトウェアは、たとえば、1つの時点で特定のハードウェアモジュールを構成し、異なる時点で異なるハードウェアモジュールを構成するようにプロセッサを構成する場合がある。
【0094】
ハードウェアモジュールは、その他のハードウェアに情報を提供し、その他のハードウェアから情報を受け取ることができる。したがって、説明されたハードウェアモジュールは、通信可能なように結合されると考えられてよい。そのようなハードウェアモジュールの複数が同時に存在する場合、通信は、ハードウェアモジュールを接続する(たとえば、適切な回路およびバスを介した)信号の送信を通じて実現されてよい。複数のハードウェアモジュールが異なる時間に構成またはインスタンス化される実施形態において、そのようなハードウェアモジュールの間の通信は、たとえば、複数のハードウェアモジュールがアクセスすることができるメモリ構造内の情報の記憶および取り出しを通じて実現されてよい。たとえば、1つのハードウェアモジュールが、動作を実行し、その動作の出力を、そのハードウェアモジュールが通信可能なように結合されるメモリデバイスに記憶する場合がある。次いで、さらなるハードウェアモジュールが、後でメモリデバイスにアクセスして、記憶された出力を取り出し、処理する場合がある。ハードウェアモジュールは、入力または出力デバイスとの通信を開始する場合もあり、リソース(たとえば、情報の集合)で動作し得る。
【0095】
方法700は、コンピュータ可読ストレージ媒体、任意選択で、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体に記憶され、コンピューティングデバイス(たとえば、本明細書において説明されたサーバデバイス、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、モバイルコンピューティングデバイス、またはその他のクライアントコンピューティングデバイス)のプロセッサを使用、して実行される有形のコンピュータが実行可能な命令の形態の1つまたは複数の関数ブロック、モジュール、個々の関数、またはルーチンを含んでよい。方法700は、たとえば、任意のバックエンドサーバ(たとえば、本明細書において説明された地図データサーバ、ナビゲーションサーバ、もしくは任意のその他の種類のサーバコンピューティングデバイス)の一部、例示的な環境のクライアントコンピューティングデバイスのモジュールとして、またはそのような環境の外部にあるモジュールの一部として含まれる場合がある。図は、説明を容易にするためにその他の図を参照して説明される場合があるが、方法700は、その他のオブジェクト(object)およびユーザインターフェースとともに利用され得る。さらに、上記の説明は、方法700のステップが(第1のコンピューティングデバイスまたは第2のコンピューティングデバイスなどの)特定のデバイスによって実行されることを述べるが、これは、説明のみを目的として行われる。方法700のブロックは、1つもしくは複数のデバイスまたは環境のその他の部分によって実行される場合がある。
【0096】
本開示の態様
1. 体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するためのコンピューティングデバイスにおける方法であって、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサにおいて、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得するステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定するステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定するステップであって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、ステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイス上でアポイントメントとしてユーザに自動的に提供するステップとを含む、方法。
【0097】
2. 体験学習モデルによって、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための1つまたは複数の体験に重点を置いたナビゲーションセッションのうちの体験に重点を置いたナビゲーションセッションに各々対応する近接値を生成するステップをさらに含む、態様1の方法。
【0098】
3. ユーザに対応するユーザデータが、ユーザのカレンダーデータを含み、方法が、体験学習モデルによって、セマンティックマッピング、ユーザの現在地、およびユーザのカレンダーデータに基づいて近接値を生成するステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上でアポイントメントとしてユーザに自動的に提供するステップとをさらに含む、態様2の方法。
【0099】
4. 体験学習モデルが、複数の体験に対応する近接値を出力するように、訓練セマンティックデータおよび訓練場所データを入力として使用して訓練された機械学習モデルである、態様2または3の方法。
【0100】
5. 体験学習モデルが、長期短期記憶(LSTM)モデルである、態様4の方法。
【0101】
6. 1つまたは複数のプロセッサにおいて、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの少なくとも一部の完了に対応するユーザフィードバックを受け取るステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、ユーザフィードバックを用いて体験学習モデルを訓練するステップとをさらに含む、態様2~5のいずれかの方法。
【0102】
7. 提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、(i)1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストと、(ii)順序付けられたリスト上の提案される各関心地点への連続的なナビゲーション案内とを含む、態様1~6のいずれかの方法。
【0103】
8. 提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、開始時間を含み、方法が、コンピューティングデバイスのユーザインターフェースによって1つまたは複数のプロセッサにおいて、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの受け入れを確認するための受け入れインジケーションをユーザから受け取るステップと、開始時間に達すると、1つまたは複数のプロセッサによって、順序付けられたリスト上の1つまたは複数の提案される関心地点の各々にユーザを案内するために、コンピューティングデバイスのナビゲーションアプリケーション上で連続的なナビゲーション案内を自動的に提供するステップとをさらに含む、態様7の方法。
【0104】
9. 1つまたは複数のプロセッサにおいて、第1の場所においてユーザによってスキャンされたクイックリード(QR)コードを受け取るステップと、QRコードの受け取りに応答して、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定するステップであって、順序付けられたリストが、(i)少なくとも第2の場所、および(ii)第1の場所から第2の場所への連続的なナビゲーション案内を含む、ステップとをさらに含む、態様7または8の方法。
【0105】
10. 1つまたは複数のプロセッサによって、ユーザが提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの一部を完了しないことに対応する満足の1つまたは複数のインジケーションを決定するステップであって、満足の1つまたは複数のインジケーションが、(i)1つもしくは複数の提案される関心地点のうちの1つもしくは複数を訪問しないこと、(ii)1つもしくは複数の提案される関心地点のうちの1つの代わりに代替的な関心地点を訪問すること、または(iii)提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションのユーザから拒否インジケーションを受け取ることを含む、ステップをさらに含む、態様1~9のいずれかの方法。
【0106】
11. 1つまたは複数のプロセッサによって、満足の1つまたは複数のインジケーションの各々を満足指標値と組み合わせるステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションに満足指標値を割り振るステップとをさらに含む、態様10の方法。
【0107】
12. 1つまたは複数のユーザ選好が、ユーザの購入履歴に対応し、場所履歴が、ユーザが訪問した1つまたは複数の場所を含む、態様1~11のいずれかの方法。
【0108】
13. ユーザデータが、(i)時期データ、(ii)曜日データ、または(iii)時刻データのうちの少なくとも1つを含むタイミングデータを含む、態様1~12のいずれかの方法。
【0109】
14. 1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、体験の種類を示す1つまたは複数のタグでタグ付けするステップと、1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションをその他のユーザと共有するために、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを1つまたは複数のタグとともにソーシャルメディアプラットフォームにアップロードするステップとをさらに含む、態様1~13のいずれかの方法。
【0110】
15. 体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するためのコンピューティングデバイスであって、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに結合され、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得すること、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定すること、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定することであって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、決定すること、ならびに提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイス上で通知としてユーザに自動的に提供することを行わせる命令を記憶する非一時的コンピュータ可読メモリとを備える、コンピューティングデバイス。
【0111】
16. ユーザに対応するユーザデータが、ユーザのカレンダーデータを含み、命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、体験学習モデルによって、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための1つまたは複数の体験に重点を置いたナビゲーションセッションのうちの体験に重点を置いたナビゲーションセッションに各々対応する近接値を生成することであって、近接値が、セマンティックマッピング、ユーザの現在地、およびユーザのカレンダーデータに基づく、生成すること、ならびに1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上でアポイントメントとしてユーザに自動的に提供することをさらに行わせる、態様15のコンピューティングデバイス。
【0112】
17. 提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、(i)1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストと、(ii)順序付けられたリスト上の提案される各関心地点への連続的なナビゲーション案内と、(iii)開始時間とを含み、命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、ユーザインターフェースによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの受け入れを確認するための受け入れインジケーションをユーザから受け取ること、および開始時間に達すると、順序付けられたリスト上の1つまたは複数の提案される関心地点の各々にユーザを案内するために、ナビゲーションアプリケーション上で連続的なナビゲーション案内を自動的に提供させることをさらに行わせる、態様15または16のコンピューティングデバイス。
【0113】
18. 体験に重点を置いたナビゲーションセッションを提供するための命令を記憶する有形の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、コンピューティングデバイスのユーザに対応するユーザデータ、およびユーザの現在地を取得すること、ユーザデータに含まれる1つまたは複数のユーザ選好および場所履歴に基づいて、ユーザに対応するセマンティックマッピングを決定すること、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを決定することであって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストを含む、決定すること、ならびに提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイス上で通知としてユーザに自動的に提供することを行わせる、有形の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0114】
19. ユーザに対応するユーザデータが、ユーザのカレンダーデータを含み、命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、体験学習モデルによって、セマンティックマッピングおよびユーザの現在地に基づいて、ユーザのための1つまたは複数の体験に重点を置いたナビゲーションセッションのうちの体験に重点を置いたナビゲーションセッションに各々対応する近接値を生成することであって、近接値が、セマンティックマッピング、ユーザの現在地、およびユーザのカレンダーデータに基づく、生成すること、ならびに1つまたは複数のプロセッサによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションを、コンピューティングデバイスのカレンダーアプリケーション上でアポイントメントとしてユーザに自動的に提供することをさらに行わせる、態様18の有形の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0115】
20. 提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションが、(i)1つまたは複数の提案される関心地点の順序付けられたリストと、(ii)順序付けられたリスト上の提案される各関心地点への連続的なナビゲーション案内と、(iii)開始時間とを含み、命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、ユーザインターフェースによって、提案される体験に重点を置いたナビゲーションセッションの受け入れを確認するための受け入れインジケーションをユーザから受け取ること、および開始時間に達すると、順序付けられたリスト上の1つまたは複数の提案される関心地点の各々にユーザを案内するために、ナビゲーションアプリケーション上で連続的なナビゲーション案内を自動的に提供させることをさらに行わせる、態様18または19の有形の非一時的コンピュータ可読媒体。
【0116】
本明細書において説明された例示的な方法の様々な動作は、少なくとも部分的に、関連する動作を実行するように(たとえば、ソフトウェアによって)一時的に構成されるかまたは恒久的に構成される1つまたは複数のプロセッサによって実行されてよい。一時的に構成されるかまたは恒久的に構成されるかにかかわらず、そのようなプロセッサは、1つまたは複数の動作または機能を実行するように動作するプロセッサによって実装されるモジュールを構成する場合がある。本明細書において言及されたモジュールは、一部の例示的な実施形態において、プロセッサによって実装されるモジュールを含む場合がある。
【0117】
同様に、本明細書において説明された方法またはルーチンは、少なくとも部分的にプロセッサによって実施されてよい。たとえば、方法の動作の少なくとも一部は、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサによって実装されるハードウェアモジュールによって実行されてよい。動作の特定の実行は、単一のマシン内に存在するだけでなく、いくつかのマシンにわたって配置される1つまたは複数のプロセッサの間で分散される場合がある。一部の例示的な実施形態においては、1つのプロセッサまたは複数のプロセッサが単一の場所に(たとえば、家庭環境内に、オフィス環境内に、またはサーバファームとして)置かれる場合があり、一方、その他の実施形態においては、プロセッサがいくつかの場所に分散される場合がある。
【0118】
1つまたは複数のプロセッサは、「クラウドコンピューティング」環境においてまたはSaaSとして関連する動作の実行をサポートするように動作する場合もある。たとえば、上で示されたように、動作の少なくとも一部は、(プロセッサを含むマシンの例として)コンピュータのグループによって実行される場合があり、これらの動作は、ネットワーク(たとえば、インターネット)を介しておよび1つまたは複数の適切なインターフェース(たとえば、API)を介してアクセス可能である。
【0119】
さらに、図は、説明のみを目的として、例示的な環境のいくつかの実施形態を示す。当業者は、以下の議論から、本明細書において説明された原理から逸脱することなく、本明細書において示された構造および方法の代替的な実施形態が採用されてよいことを容易に認識するであろう。
【0120】
本開示を読むと、当業者は、本明細書の開示された原理によって共有されたナビゲーションセッションへのアクセスを提供するためのさらなる追加の代替的な構造的および機能的設計を理解するであろう。したがって、特定の実施形態および用途が示され、説明されたが、開示された実施形態は本明細書において開示された厳密な構造およびコンポーネントに限定されないことを理解されたい。当業者に明らかであろう様々な修正、変更、および変形が、添付の請求項において定義される趣旨および範囲を逸脱することなく、本明細書において開示された方法および装置の配置、動作、および詳細に行われてよい。
【符号の説明】
【0121】
100 通信システム
102 ユーザコンピューティングデバイス
104 プロセッサ
106 メモリ
108 ナビゲーションアプリケーション
110 OS
112 GPS
114 ネットワークモジュール
116 ユーザインターフェース
118 I/Oモジュール
120 体験学習モデル
144 ネットワーク
150 ナビゲーションサーバ
152 プロセッサ
153 メモリ
154 体験学習モデル
155 地図データベース
157 交通データベース
159 POIデータベース
202 カレンダーアプリケーション
204 GUI
206 通知
210 GUI
212 第1のアポイントメント
302 アポイントメント通知
304 ホーム画面GUI
310 体験に重点を置いたナビゲーションセッション表示
402 GUI
404 プロンプト
406a インタラクティブなボタン
406b インタラクティブなボタン
412 GUI
414 プロンプト
414a インタラクティブなボタン
414b インタラクティブなボタン
414c インタラクティブなボタン
414d インタラクティブなボタン
424 プロンプト
424a インタラクティブなボタン
424b インタラクティブなボタン
424c インタラクティブなボタン
424d インタラクティブなボタン
504 スキャン可能な印
506 ユーザのカレンダー
508 アポイントメント
602 スキャン可能な印
604 GUI
700 方法
【国際調査報告】