(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】シリアルポートスイッチング装置及び方法、デバイス、記憶媒体、システム及び車両
(51)【国際特許分類】
G06F 11/30 20060101AFI20241203BHJP
【FI】
G06F11/30 140T
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527784
(86)(22)【出願日】2021-11-12
(85)【翻訳文提出日】2024-06-20
(86)【国際出願番号】 CN2021130358
(87)【国際公開番号】W WO2023082184
(87)【国際公開日】2023-05-19
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】メイ,ヨウリヤーン
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042JJ17
5B042NN21
(57)【要約】
本出願は、コンピュータ分野に関し、特に、シリアルポートスイッチング装置及び方法、デバイス、記憶媒体、システム及び車両に関する。本出願の実施形態におけるシリアルポートスイッチング装置は、3つのマルチプレクサを含む。これらのマルチプレクサは、外部インタフェースがスイッチング可能な方法で複数のプロセッサのシリアルポートに接続されるように、1つのホットキーのみを使用することにより制御され得る。このように、マルチプロセッサシステムのデバッグ、メンテナンス及び障害回復のような操作が、1つの外部インタフェースのみを使用することにより実装され得る。これにより、ボードポートのリソースを効果的に節約することができ、マルチプロセッサシナリオでボードポートが不十分な場合のメンテナンスとデバッグの問題を解決することができる。加えて、本出願の実施形態は、単純な操作、容易な実装、低コスト及び良好なユーザ経験のような利点を更に有し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスに適用されるシリアルポートスイッチング装置であって、前記コンピューティングデバイスは、外部インタフェースを備え、G個のプロセッサを備え、当該シリアルポートスイッチング装置は、1つ以上のスイッチング論理ユニットを備え、前記スイッチング論理ユニットは、前記外部インタフェースと前記コンピューティングデバイス内のN個のプロセッサとの間に接続され、前記スイッチング論理ユニットは、第1マルチプレクサ、第2マルチプレクサ、第3マルチプレクサ、ホットキー検出モジュール及び制御モジュールを含み、
前記第1マルチプレクサでは、制御端が前記制御モジュールに接続され、データ出力端が前記外部インタフェースに接続され、第1データ入力端が前記第3マルチプレクサのデータ出力端に接続され、
前記第2マルチプレクサでは、制御端が前記制御モジュールに接続され、データ入力端が前記外部インタフェースに接続され、N個のデータ出力端が前記N個のプロセッサの入力シリアルポートに1対1の対応で接続され、
前記第3マルチプレクサでは、制御端が前記制御モジュールに接続され、データ出力端が前記第1マルチプレクサの1つのデータ入力端に接続され、N個のデータ入力端が前記N個のプロセッサの出力シリアルポートに1対1の対応で接続され、
前記ホットキー検出モジュールは、前記外部インタフェースの入力文字に基づいてホットキー検出を実行して、前記入力文字に対応するホットキータイプを決定するように構成され、
前記制御モジュールは、前記ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するように構成され、前記スイッチングは、前記N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第1マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御することと、前記次のプロセッサの入力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第2マルチプレクサを制御することとを含み、
Gは2以上の整数であり、NはG以下の整数である、装置。
【請求項2】
前記制御モジュールは、前記ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するように更に構成され、前記ロックステータスはロック状態又はアンロック状態であり、前記ロック状態では、前記制御モジュールは前記スイッチングを実行せず、前記アンロック状態では、前記ホットキータイプが前記トグルホットキーであるとき、前記制御モジュールは前記スイッチングを実行することができる、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記スイッチング論理ユニットは、前記第3マルチプレクサの前記データ出力端でアイドル検出を実行するように構成されるアイドル検出モジュールを更に備え、
前記制御モジュールは、前記ホットキータイプが前記トグルホットキーであり、かつ、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果が「アイドル」であるとき、前記スイッチングを実行するように具体的に構成されるか、又は前記ホットキータイプが前記ロック/アンロックホットキーであり、かつ、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果が「アイドル」であるとき、前記ロックステータスを変更するように具体的に構成される、
請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記制御モジュールは、タイムアウト制御を実行するように更に構成され、前記タイムアウト制御は、以下のうちの1つ:すなわち、
前記スイッチングが実行される前に、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記スイッチングの実行を停止すること、
前記スイッチングを実行するプロセスにおいて、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記スイッチングの前の状態にロールバックするように前記第1マルチプレクサ、前記第2マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御すること、又は
前記ロックステータスの変更が実行される前に、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記ロックステータスの変更を停止すること、
のうちの1つを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記スイッチング論理ユニットは、プロンプトモジュールを更に備え、該プロンプトモジュールは、前記第1マルチプレクサの第2データ入力端に接続され、前記制御モジュールの制御の下で、前記ホットキータイプに対応するプロンプト情報を前記第1マルチプレクサに出力するように構成され、
前記制御モジュールは、前記プロンプトモジュールを選択するように前記第1マルチプレクサを制御し、それにより、前記プロンプト情報が前記第1マルチプレクサ及び前記外部インタフェースを介して外部デバイスに送信されるように更に構成される、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記制御モジュールは、具体的に、
前記プロンプト情報が出力される前は、前記プロンプトモジュールを選択するように前記第1マルチプレクサを制御し、前記次のプロセッサの前記出力シリアルポートを選択するように前記第3マルチプレクサを制御し、
前記プロンプト情報が出力された後は、前記第3マルチプレクサを選択するように前記第1マルチプレクサを制御し、前記次のプロセッサの前記入力シリアルポートを選択するように前記第2マルチプレクサを制御し、それにより、前記N個のプロセッサのうちの前記次のプロセッサの前記出力シリアルポートと前記入力シリアルポートの両方が前記外部インタフェースに接続されるように構成される、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
当該シリアルポートスイッチング装置は、前記スイッチング論理ユニットと前記外部インタフェースとの間に接続されるレベルシフタを更に備える、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
コンピューティングデバイスに適用されるシリアルポートスイッチング方法であって、前記コンピューティングデバイスは、外部インタフェースを備え、G個のプロセッサを備え、
当該方法は、シリアルポートスイッチング装置を使用することにより実装され、前記シリアルポートスイッチング装置は、1つ以上のスイッチング論理ユニットを含み、前記スイッチング論理ユニットは、前記外部インタフェースと前記コンピューティングデバイス内のN個のプロセッサのシリアルポートとの間に接続され、前記スイッチング論理ユニットは、第1マルチプレクサ、第2マルチプレクサ及び第3マルチプレクサを備え、前記第1マルチプレクサのデータ出力端は前記外部インタフェースに接続され、前記第1マルチプレクサの第1データ入力端は前記第3マルチプレクサのデータ出力端に接続され、前記第2マルチプレクサのデータ入力端は前記外部インタフェースに接続され、前記第2マルチプレクサのN個のデータ出力端は前記N個のプロセッサの入力シリアルポートに1対1の対応で接続され、前記第3マルチプレクサのデータ出力端は前記第1マルチプレクサの1つのデータ入力端に接続され、前記第3マルチプレクサのN個のデータ入力端は前記N個のプロセッサの出力シリアルポートに1対1の対応で接続され、
当該シリアルポートスイッチング方法は、
前記外部インタフェースの入力文字に基づいてホットキー検出を実行して、前記入力文字に対応するホットキータイプを決定するステップと、
前記ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するステップであって、前記スイッチングは、前記N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第1マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御することと、前記次のプロセッサの入力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第2マルチプレクサを制御することとを含む、ステップと、
を含み、ここで、Gは2以上の整数であり、NはG以下の整数である、方法。
【請求項9】
当該方法は、
前記ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するステップ、を更に含み、
前記ロックステータスはロック状態又はアンロック状態であり、前記ロック状態では、制御モジュールは前記スイッチングを実行せず、前記アンロック状態では、前記ホットキータイプが前記トグルホットキーであるとき、前記制御モジュールは前記スイッチングを実行することができる、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
当該方法は、前記第3マルチプレクサの前記データ出力端でアイドル検出を実行するステップ、を更に含み、
前記ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するステップは、前記ホットキータイプが前記トグルホットキーであり、かつ、前記アイドル検出の検出結果が「アイドル」であるときに、前記スイッチングを実行するステップを含むか、又は
前記ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するステップは、前記ホットキータイプが前記ロック/アンロックホットキーであり、かつ、前記アイドル検出モジュールの検出結果が「アイドル」であるときに、前記ロックステータスを変更するステップを含む、
請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
当該方法は、タイムアウト制御を実行するステップ、を更に含み、
前記タイムアウト制御は、以下のうちの1つ:すなわち、
前記スイッチングが実行される前に、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記スイッチングの実行を停止すること、
前記スイッチングを実行するプロセスにおいて、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記スイッチングの前の状態にロールバックするように前記第1マルチプレクサ、前記第2マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御すること、又は
前記ロックステータスの変更が実行される前に、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記ロックステータスの変更を停止すること、
のうちの1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記シリアルポートスイッチング装置は、プロンプトモジュールを更に備え、前記プロンプトモジュールは、前記第1マルチプレクサの第2データ入力端に接続され、
当該方法は、プロンプト情報が前記第1マルチプレクサ及び前記外部インタフェースを介して外部デバイスに送信されるように、前記プロンプトモジュールを選択するように前記第1マルチプレクサを制御するステップを更に含む、
請求項9乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第1マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御することは:前記プロンプト情報が出力される前は、前記プロンプトモジュールを選択するように前記第1マルチプレクサを制御し、前記次のプロセッサの前記出力シリアルポートを選択するように前記第3マルチプレクサを制御することと;前記プロンプト情報が出力された後は、前記N個のプロセッサのうちの前記次のプロセッサの前記出力シリアルポートが前記外部インタフェースに接続されるように、前記第3マルチプレクサを選択するように前記第1マルチプレクサを制御することと、を含み、
前記次のプロセッサの入力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第2マルチプレクサを制御することは:前記プロンプト情報が出力された後は、前記次のプロセッサの前記入力シリアルポートが前記外部インタフェースに接続されるように、前記次のプロセッサの前記入力シリアルポートを選択するように前記第2マルチプレクサを制御すること、を含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
プロセッサと、インタフェース回路とを備える電子デバイスであって、前記プロセッサは、前記インタフェース回路を使用することによりメモリにアクセスし、前記メモリはプログラム命令を記憶し、前記プログラム命令が前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサは、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、電子デバイス。
【請求項15】
プロセッサと、メモリとを備える電子デバイスであって、前記メモリはプログラム命令を記憶し、前記プログラム命令が前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサは、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、電子デバイス。
【請求項16】
前記プロセッサは、複合プログラマブル論理デバイスCPLDである、
請求項15に記載の電子デバイス。
【請求項17】
コンピュータ読取可能記憶媒体であって、当該コンピュータ読取可能記憶媒体は、プログラム命令を記憶し、前記プログラム命令がコンピュータによって実行されると、前記コンピュータは、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項18】
コンピューティングデバイスであって、当該コンピューティングデバイスは、複数のプロセッサを備え、当該コンピューティングデバイスは、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリアルポートスイッチング装置、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の電子デバイス、又は請求項17に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体を更に備える、コンピューティングデバイス。
【請求項19】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリアルポートスイッチング装置、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の電子デバイス、請求項17に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体、又は請求項18に記載のコンピューティングデバイスを備えるシャーシシステム。
【請求項20】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリアルポートスイッチング装置、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の電子デバイス、請求項17に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体、又は請求項18に記載のコンピューティングデバイスを備える車載システム。
【請求項21】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリアルポートスイッチング装置、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の電子デバイス、請求項17に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体、請求項18に記載のコンピューティングデバイス、又は請求項20に記載の車載システムを備える車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリアルポートスイッチング装置及び方法、デバイス、記憶媒体、システム及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
システムの複雑さとチップの集積度が増加するにつれて、単一チップ上のプロセッサの数量は急激に増加する。例えばいくつかのボードには10個より多くのチップが搭載され、各チップの内部には3つの異なるタイプのプロセッサが集積されている。これは、各チップが、オンサイトデバッグ、障害識別、障害回復等のためにプロセッサの数量に合致するシリアルポートを備えることを必要とする。しかしながら、パネルのスペースが限られているため、このような多くのシリアルポートを構成するための十分なスペースを提供することは不可能である。したがって、不十分なボードポートの場合にメンテナンスやデバッグのような問題を解決するために、新たなシリアルポートスイッチング装置が緊急に必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の技術的課題を解決するために、本願の実施形態は、シリアルポートスイッチング装置及び方法、デバイス、記憶媒体、システム及び車両を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願の第1の側面は、コンピューティングデバイスに適用されるシリアルポートスイッチング装置を提供する。コンピューティングデバイスは、外部インタフェースを備え、G個のプロセッサを含む。シリアルポートスイッチング装置は、1つ以上のスイッチング論理ユニットを含む。スイッチング論理ユニットは、外部インタフェースとコンピューティングデバイス内のN個のプロセッサとの間に接続される。スイッチング論理ユニットは、第1マルチプレクサ、第2マルチプレクサ、第3マルチプレクサ、ホットキー検出モジュール及び制御モジュールを含む。
【0005】
第1マルチプレクサでは、制御端が制御モジュールに接続され、データ出力端が外部インタフェースに接続され、第1データ入力端が第3マルチプレクサのデータ出力端に接続される。
【0006】
第2マルチプレクサでは、制御端が制御モジュールに接続され、データ入力端が外部インタフェースに接続され、N個のデータ出力端がN個のプロセッサの入力シリアルポートに1対1の対応で接続される。
【0007】
第3マルチプレクサでは、制御端が制御モジュールに接続され、データ出力端が第1マルチプレクサの1つのデータ入力端に接続され、N個のデータ入力端がN個のプロセッサの出力シリアルポートに1対1の対応で接続される。
【0008】
ホットキー検出モジュールは、外部インタフェースの入力文字に基づいてホットキー検出を実行して、該入力文字に対応するホットキータイプを決定するように構成される。
【0009】
制御モジュールは、ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するように構成され、スイッチングは、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを外部インタフェースに接続することが可能になるように、第1マルチプレクサ及び第3マルチプレクサを制御することと、次のプロセッサの入力シリアルポートを外部インタフェースに接続することが可能になるように、第2マルチプレクサを制御することとを含む。
【0010】
Gは2以上の整数であり、NはG以下の整数である。
【0011】
このように、複数のプロセッサ間のシリアルポートのスイッチングが、1つのホットキーのみを使用することにより実装され得、マルチプロセッサシステムのデバッグ、メンテナンス及び障害回復のような操作が、1つの外部インタフェースのみを使用することにより実装され得る。これは、ボードポートリソースを効果的に節約し、マルチプロセッサシステムのデバッグとメンテナンスの利便性を改善し、ボードポート設計を更に簡略化することができる。加えて、この解決策は、単純な操作、容易な実装、低コスト及び良好なユーザ体験のような利点を更に有し得る。
【0012】
第1の側面の可能な実装では、制御モジュールは、ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するように更に構成される。ロックステータスはロック状態又はアンロック状態である。ロック状態では、制御モジュールはスイッチングを実行しない。アンロック状態では、ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、制御モジュールはスイッチングを実行することができる。したがって、マルチプロセッサシステムにおけるシリアルポートのロック/アンロックが、1つのロック/アンロックホットキーのみを使用することにより実装され得る。これは、ボードポートリソースを効果的に節約し、マルチプロセッサシステムのデバッグ、メンテナンス及び障害回復のような操作の利便性を改善することができる。
【0013】
第1の側面の可能な実装では、スイッチング論理ユニットは、第3マルチプレクサのデータ出力端でアイドル検出を実行するように構成されるアイドル検出モジュールを更に含む。制御モジュールは、ホットキータイプがトグルホットキーであり、かつ、アイドル検出モジュールのアイドル検出結果が「アイドル」であるときに、スイッチングを実行するように具体的に構成されるか、又はホットキータイプがロック/アンロックホットキーであり、かつ、アイドル検出モジュールのアイドル検出結果が「アイドル」であるときに、ロックステータスを変更するように具体的に構成される。このように、非アイドルモードではスイッチングを実行しないという目的を達成し、ビジーシリアルポートの場合又は異常出力の場合にスイッチングが実行されるときに生成される文字化けを回避することができる。
【0014】
第1の側面の可能な実装では、制御モジュールは、タイムアウト制御を実行するように更に構成される。タイムアウト制御は、以下のうちの1つ:すなわち、スイッチングが実行される前に、アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、スイッチングの実行を停止すること;スイッチングを実行するプロセスにおいて、アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、スイッチングの前の状態にロールバックするように第1マルチプレクサ、第2マルチプレクサ及び第3マルチプレクサを制御すること;又はロックステータスの変更が実行される前に、アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、ロックステータスの変更を停止すること;のうちの1つを含む。
【0015】
このように、過度に長い実行時間によって引き起こされるユーザの判断ミスや誤操作を回避するために、タイムアウト機構を導入することにより、シリアルポートの動作効率及びユーザ体験を向上させることができる。
【0016】
第1の側面の可能な実装では、スイッチング論理ユニットは、プロンプトモジュールを更に備え、該プロンプトモジュールは、第1マルチプレクサの第2データ入力端に接続され、制御モジュールの制御の下で、ホットキータイプに対応するプロンプト情報を第1マルチプレクサに出力するように構成される。制御モジュールは、プロンプトモジュールを選択するように第1マルチプレクサを制御し、それにより、プロンプト情報が第1マルチプレクサ及び外部インタフェースを介して外部デバイスに送信されるように更に構成される。
【0017】
このように、シリアルポートの操作に関連する情報が、シリアルポートの操作プロセスにおいてリアルタイムにユーザにフィードバックされ得るため、ユーザが、シリアルポートの操作プロセス及び操作結果を明確かつ視覚的に知ることを助け、さらに、判断ミス及び誤操作を更に回避する。
【0018】
第1の側面の可能な実装では、制御モジュールは、具体的に、プロンプト情報が出力される前は、プロンプトモジュールを選択するように第1マルチプレクサを制御し、次のプロセッサの出力シリアルポートを選択するように第3マルチプレクサを制御し、プロンプト情報が出力された後は、第3マルチプレクサを選択するように第1マルチプレクサを制御し、次のプロセッサの入力シリアルポートを選択するように第2マルチプレクサを制御し、それにより、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートと入力シリアルポートの両方が外部インタフェースに接続されるように構成される。
【0019】
このように、スイッチングに関連する情報を、スイッチングを実行するプロセスにおいてタイムリーにユーザにフィードバックすることができる。
【0020】
第1の側面の可能な実装では、シリアルポートスイッチング装置は、スイッチング論理ユニットと外部インタフェースとの間に接続されるレベルシフタを更に含む。このようにして、標準インタフェースのレベル要件を満たすように、外部インタフェースとプロセッサシリアルポートとの間のレベル信号変換が実装され得る。
【0021】
本出願の第2の側面は、コンピューティングデバイスに適用されるシリアルポートスイッチング方法を提供し、ここで、コンピューティングデバイスは、外部インタフェースを備え、G個のプロセッサを含む。
【0022】
シリアルポートスイッチング方法は、シリアルポートスイッチング装置を使用することにより実装される。シリアルポートスイッチング装置は、1つ以上のスイッチング論理ユニットを含む。スイッチング論理ユニットは、外部インタフェースとコンピューティングデバイス内のN個のプロセッサのシリアルポートとの間に接続される。スイッチング論理ユニットは、第1マルチプレクサ、第2マルチプレクサ及び第3マルチプレクサを含む。第1マルチプレクサのデータ出力端は外部インタフェースに接続され、第1マルチプレクサの第1データ入力端が第3マルチプレクサのデータ出力端に接続され、第2マルチプレクサのデータ入力端は外部インタフェースに接続され、第2マルチプレクサのN個のデータ出力端はN個のプロセッサの入力シリアルポートに1対1の対応で接続され、第3マルチプレクサのデータ出力端は第1マルチプレクサの1つのデータ入力端に接続され、第3マルチプレクサのN個のデータ入力端はN個のプロセッサの出力シリアルポートに1対1の対応で接続される。
【0023】
シリアルポートスイッチング方法は、
外部インタフェースの入力文字に基づいてホットキー検出を実行して、該入力文字に対応するホットキータイプを決定するステップと、
ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するステップであって、該スイッチングは、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを外部インタフェースに接続することが可能になるように、第1マルチプレクサ及び第3マルチプレクサを制御することと、次のプロセッサの入力シリアルポートを外部インタフェースに接続することが可能になるように、第2マルチプレクサを制御することとを含む、ステップと、
を含む。
【0024】
Gは2以上の整数であり、NはG以下の整数である。
【0025】
第2の側面の可能な実装では、シリアルポートスイッチング方法は、ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するステップを更に含む。ロックステータスはロック状態又はアンロック状態である。ロック状態では、制御モジュールはスイッチングを実行せず、アンロック状態では、ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、制御モジュールはスイッチングを実行することができる。
【0026】
第2の側面の可能な実装では、シリアルポートスイッチング方法は、第3マルチプレクサのデータ出力端でアイドル検出を実行するステップを更に含む。
【0027】
ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するステップは、ホットキータイプがトグルホットキーであり、かつ、アイドル検出の検出結果が「アイドル」であるときに、スイッチングを実行するステップを含むか、又は
ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するステップは、ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであり、かつ、アイドル検出モジュールの検出結果が「アイドル」であるときに、ロックステータスを変更するステップを含む。
【0028】
第2の側面の可能な実装では、シリアルポートスイッチング方法は、タイムアウト制御を実行するステップを更に含み、タイムアウト制御は、以下のうちの1つ:すなわち、
スイッチングが実行される前に、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、スイッチングの実行を停止すること、
スイッチングを実行するプロセスにおいて、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、スイッチングの前の状態にロールバックするように第1マルチプレクサ、第2マルチプレクサ及び第3マルチプレクサを制御すること、又は
ロックステータスの変更が実行される前に、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、ロックステータスの変更を停止すること、
のうちの1つを含む。
【0029】
第2の側面の可能な実装では、シリアルポートスイッチング装置は、プロンプトモジュールを更に含む。プロンプトモジュールは、第1マルチプレクサの第2データ入力端に接続される。シリアルポートスイッチング方法は、プロンプト情報が第1マルチプレクサ及び外部インタフェースを介して外部デバイスに送信されるように、プロンプトモジュールを選択するように第1マルチプレクサを制御するステップを更に含む。
【0030】
第2の側面の可能な実装では、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを外部インタフェースに接続することが可能になるように、第1マルチプレクサ及び第3マルチプレクサを制御することは:プロンプト情報が出力される前は、プロンプトモジュールを選択するように第1マルチプレクサを制御し、次のプロセッサの出力シリアルポートを選択するように第3マルチプレクサを制御することと;プロンプト情報が出力された後は、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートが外部インタフェースに接続されるように、第3マルチプレクサを選択するように第1マルチプレクサを制御することと、を含む。次のプロセッサの入力シリアルポートを外部インタフェースに接続することが可能にするように、第2マルチプレクサを制御することは、プロンプト情報が出力された後は、次のプロセッサの入力シリアルポートが外部インタフェースに接続されるように、次のプロセッサの入力シリアルポートを選択するように第2マルチプレクサを制御することを含む。
【0031】
本出願の第3の側面は、プロセッサと、インタフェース回路とを含む電子デバイスを提供する。プロセッサは、インタフェース回路を使用することによりメモリにアクセスする。メモリはプログラム命令を記憶する。プログラム命令がプロセッサによって実行されると、プロセッサは、上述のシリアルポートスイッチング方法を実行することが可能になる。
【0032】
本出願の第4の側面は、プロセッサと、メモリとを含む電子デバイスを提供する。メモリはプログラム命令を記憶する、プログラム命令がプロセッサによって実行されると、プロセッサは、上述のシリアルポートスイッチング方法を実行することが可能になる。
【0033】
第4の側面の可能な実装では、プロセッサはCPLDである。ROMがCPLDの内部には統合され、CPLDは比較的低コストであり、リソースは適切で無駄がない。したがって、コストを更に低減することができる。
【0034】
本出願の第5の側面は、コンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、プログラム命令を記憶する。プログラム命令がコンピュータによって実行されると、コンピュータは、上述のシリアルポートスイッチング方法を実行することが可能になる。
【0035】
本出願の第6の側面は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、プロセッサは、第2の側面による上述のシリアルポートスイッチング方法を実行することが可能になる。
【0036】
本出願の第7の側面は、コンピューティングデバイスを提供し、ここで、コンピューティングデバイスは、複数のプロセッサを含む。コンピューティングデバイスは、上述のシリアルポートスイッチング装置、上述の電子デバイスのいずれか1つ、又は上述のコンピュータ読取可能記憶媒体を更に含む。
【0037】
本出願の第8の側面は、上述のシリアルポートスイッチング装置、上述の電子デバイスのいずれか1つ、上述のコンピュータ読取可能記憶媒体、又は上述のコンピューティングデバイスを含むシャーシシステムを提供する。
【0038】
本出願の第9の側面は、上述のシリアルポートスイッチング装置、上述の電子デバイスのいずれか1つ、上述のコンピュータ読取可能記憶媒体、又は上述のコンピューティングデバイスを含む車載システムを提供する。
【0039】
本出願の第10の側面は、上述のシリアルポートスイッチング装置、上述の電子デバイスのいずれか1つ、上述のコンピュータ読取可能記憶媒体、上述のコンピューティングデバイス、又は上述の車載システムを含む車両提供する。
【0040】
本出願の実施形態では、シリアルポートスイッチング装置は、第2マルチプレクサと第3マルチプレクサとを含む。第3マルチプレクサは、複数のプロセッサの出力シリアルポートと外部インタフェースとの間に接続される。第2マルチプレクサは、複数のプロセッサの入力シリアルポートと外部インタフェースとの間に接続される。入力文字がトグルホットキーに対応することに応答して、第3マルチプレクサは、プロセッサの出力シリアルポートを選択するように制御され、第2マルチプレクサは、プロセッサの入力シリアルポートを選択するように制御され、1つのホットキーのみを使用することにより複数のプロセッサ間でのシリアルポートのスイッチング機能を実装し、それにより、シリアルポートスイッチングの論理複雑性が効果的に低減され、シリアルポートスイッチングのユーザ操作が簡略化される。したがって、マルチ処理システムのデバッグ、メンテナンス及び障害回復のような操作が、1つの外部インタフェースのみを使用することにより実装され得る。これは、ボードポートリソースを効果的に節約し、ボードデバッグの利便性を改善することができる。加えて、本出願の実施形態は、容易な実装、低コスト及び改善されたユーザ体験の利点を更に有する。
【0041】
本出願のこれらの側面及び別の側面は、以下の(複数の)実施形態の説明においてより明確かつ容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
以下、添付の図面を参照して、本願の特徴及び特徴間の関係を更に説明する。添付の図面はすべて例示であり、いくつかの特徴は実際の比率で示されていない。加えて、いくつかの添付の図面において、本出願の分野において本出願に必須でない共通の特徴は省略されてもよい。あるいは、本出願に必須でない追加の特徴は示されていない。添付の図面に示される特徴の組合せは、本出願を限定するように意図されていない。加えて、本明細書において、同一の参照符号によって参照されるものは同一のものである。添付の図面は、以下のとおりである。
【0043】
【
図1】本出願の実施形態によるシリアルポートスイッチング装置の構造及び接続の概略図である。
【0044】
【
図2】本出願の実施形態によるシリアルポートスイッチング装置の構造の概略図である。
【0045】
【
図3】本出願の実施形態によるシリアルポートスイッチング方法の概略フローチャートである。
【0046】
【
図4】本出願の実施形態によるシリアルポートスイッチング方法の具体的な実装フローチャートの例である。
【0047】
【
図5】本出願の実施形態による電子デバイスの構造の概略図である。
【0048】
【
図6】本出願の実施形態によるコンピューティングデバイスの構造の概略図である。
【0049】
【
図7】インテリジェント駆動コントローラの構造の概略図である。
【0050】
【
図8】本出願の実施形態によるインテリジェント駆動コントローラの構造の概略図である。
【0051】
【
図9】本出願の実施形態によるシャーシシステムの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本出願の実施形態における重要な用語及び関連する用語は、以下のように説明される。
【0053】
コンソール(Console)ポートは、メンテナンスポート又はメンテナンスセグメントと呼ばれることもある。これは、デバイスのコンソールアクセスポートであり、端末又はエミュレーション端末(シリアルポートサービスプログラムのような)を介してデバイスの初期構成とその後の管理を実行するためにユーザによって使用される。コンソールポートは通常、RJ45インタフェース、DB9インタフェース又はDB25インタフェースであり、シリアルデータインタフェース標準(RS232)プロトコルに準拠している。
【0054】
以下では、シリアルポートスイッチングの可能な実装を簡単に分析する。
【0055】
現在、シリアルポートスイッチングソリューションには、主に次の2つの可能な実装がある:
【0056】
(1)内部コントローラに基づくシリアルポートスイッチングソリューション:ネットワーク又はシリアルポートを介してコントローラにログインし、スイッチングコマンドを入力し、コントローラを使用してトグルスイッチを制御し、スイッチングを実装する。この実装の欠点は、操作が複雑であり、ユーザがスイッチング結果を視覚的に知ることができないことである。
【0057】
(2)外部シリアルポートに基づくシリアルポートスイッチングソリューション:ホットキー又はフレームフォーマットとして、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device、CPLD)に命令を入力する。CPLDは、解析を通じてシリアルポートデータを取得し、比較を通じてトグルホットキー又はスイッチングフレームが存在するかどうかを判断する。次いで、対応するシリアルポートが切り替えられる。この実装の欠点は以下を含む:1.多くの数のシリアルポートが存在するとき、ホットキーでは不十分である。2.一部のシリアルポートツールのホットキーとの競合が存在する可能性がある。3.スイッチングフレームと通常のアプリケーションシナリオを繰り返し切り替える必要があり、シリアルポートスイッチングの論理複雑度が比較的高い。4.スイッチング結果がフィードバックされない。同じタイプのオペレーティングシステムが複数存在するとき、現在のシリアルポートに対応するプロセッサを区別することができない。
【0058】
加えて、前述した2つのシリアルポートスイッチングソリューションはハードスイッチングソリューションであり、これは、シリアルポートの文字化け(garbled characters)を引き起こす可能性がある。
【0059】
この観点で、本出願の実施形態は、1つのホットキーのみを使用することにより複数のプロセッサ間でのシリアルポートスイッチングが実装されることができ、1つの外部インタフェースのみを使用することによりマルチプロセッサシステムのデバッグ、メンテナンス及び障害回復のような操作を実装することができるように、シリアルポートスイッチング装置及び方法、デバイス、記憶媒体、システム及び車両を提供する。
【0060】
本出願の実施形態で説明される外部インタフェースは、外部デバイスと接続するために使用されるインタフェースであり、外部インタフェースは、様々な適用可能なタイプのものであってよいことに留意されたい。例えば外部インタフェースは、これらに限定されないが、デバッグインタフェース又はメンテナンスインタフェースであってもよい。例えば外部インタフェースは、本明細書で記載されるコンソールポートであってもよい。
【0061】
図1及び
図2は、本出願の実施形態によるシリアルポートスイッチング装置100の構造及び接続の概略図である。本出願の実施形態において提供されるシリアルポートスイッチング装置100は、コンピューティングデバイスに適用されてよい。コンピューティングデバイスは、1つ以上の外部インタフェースを備え、G個のプロセッサを含んでもよい。各プロセッサはシリアルポートを備える。シリアルポートは、入力シリアルポートと出力シリアルポートとを含んでよい。Gは2つ以上の整数であり、Gはコンピューティングデバイス内のプロセッサの総数を表す。
【0062】
図1に示されるように、シリアルポートスイッチング装置100は、1つ以上のスイッチング論理ユニット110を含んでもよい。1つのスイッチング論理ユニット110は、同じ外部インタフェースに対応する複数のプロセッサのシリアルポートスイッチングを担当する。
【0063】
コンピューティングデバイスが1つの外部インタフェースを備える場合、あるいは、1つのみの外部インタフェースが複数のプロセッサに接続される必要がある場合、1つのスイッチング論理ユニット110のみがシリアルポートスイッチング装置100に配置され得る。スイッチング論理ユニット110は、外部インタフェースと、該外部インタフェースに対応する複数のプロセッサとの間に接続される。
【0064】
コンピューティングデバイスが2つ以上の外部インタフェースを備え、2つ以上の外部インタフェースが各々、複数のプロセッサに対応する場合、2つ以上のスイッチング論理ユニット110がシリアルポートスイッチング装置100に配置され得る。各スイッチング論理ユニット110は、1つの外部インタフェースと、該外部インタフェースに対応する複数のプロセッサとの間に接続される。
【0065】
外部インタフェースは、コンピューティングデバイス内のN個のプロセッサのデバッグインタフェースであり、外部インタフェースとN個のプロセッサとの間には、外部インタフェースに対応するスイッチング論理ユニット110が接続され得ると仮定する。スイッチング論理ユニット110は、N個のプロセッサのシリアルポートスイッチングを実装するように構成され、ここで、Nは、スイッチング論理ユニット110に対応するプロセッサの総数を表し、NはG以下の整数であり、Nは2以上の整数である。
【0066】
図1は、一例として使用される。コンピューティングデバイスは、2つの外部インタフェース、外部インタフェース1と外部インタフェース2を備え得る。コンピューティングデバイスは、G(G=N+K)個のプロセッサ、すなわちCPU
0~CPU
N+Kを含む。外部インタフェース1は、最初のN個のプロセッサ、すなわちCPU
0~CPU
Nに対応し、外部インタフェース2は、最後のK個のプロセッサ、すなわちCPU
N+1~CPU
N+Kに対応し、ここで、Nは2以上の整数であり、Kは2以上の整数である。これに対応して、シリアルポートスイッチング装置100は、2つのスイッチング論理ユニット110を含み得る。1つのスイッチング論理ユニット110は、外部インタフェース1とプロセッサCPU
0~CPU
Nとの間に接続され、最初のN個のプロセッサCPU
0~CPU
Nのシリアルポートスイッチングを担当する。他方のスイッチング論理ユニット110は、外部インタフェース2とプロセッサCPU
N+1~CPU
N+Kとの間に接続され、最後のK個のプロセッサCPU
N+1~CPU
N+Kのシリアルポートスイッチングを担当する。
【0067】
図2に示されるように、スイッチング論理ユニット110は、第1マルチプレクサ(Multiplexer、MUX)111、第2マルチプレクサ112、第3マルチプレクサ113、ホットキー検出モジュール114及び制御モジュール115を含み得る。
【0068】
N個のプロセッサCPU0~CPUNのシリアルポートスイッチングを例として使用する。スイッチング論理ユニット110における各部の関係は以下のとおりである:
【0069】
第1マルチプレクサ111は、1つの制御端と、2つのデータ入力端と、1つのデータ出力端とを備える。制御端は制御モジュール115に接続され、データ出力端は外部インタフェースに接続され、2つのデータ入力端のうちの第1データ入力端は第3マルチプレクサ113のデータ出力端に接続される。
【0070】
第2マルチプレクサ112は、1つの制御端と、1つのデータ入力端と、少なくともN個のデータ出力端とを備える。制御端は制御モジュール115に接続され、N個のデータ出力端はN個のプロセッサの入力シリアルポートに1対1で接続され、データ入力端は外部インタフェースに接続される。
【0071】
第3マルチプレクサ113は、1つの制御端と、1つのデータ出力端と、少なくともN個のデータ入力端とを備える。制御端は制御モジュール115に接続され、データ出力端は第1マルチプレクサ111の第1データ入力端に接続され、N個のデータ入力端はN個のプロセッサの出力シリアルポートに1対1で接続される。
【0072】
ホットキー検出モジュール114の入力端は外部インタフェースに接続され、出力端は制御モジュール115に接続される。
【0073】
制御モジュール115は、ホットキー検出モジュール114、第1マルチプレクサ111の制御端、第2マルチプレクサ112の制御端及び第3マルチプレクサ113の制御端に別々に接続される。
【0074】
いくつかの実施形態では、ホットキー検出モジュール114は、外部インタフェースの入力文字に基づいてホットキー検出を実行し、入力文字に対応するホットキータイプを決定するように構成され得る。入力文字に対応するホットキータイプを決定した後、ホットキー検出モジュール114は、制御モジュール115に対してホットキータイプに関する情報を提供してよく、その結果、制御モジュール115はホットキータイプに基づいて対応するシリアルポート動作を実行する。
【0075】
ホットキータイプは、これらに限定されないが、トグルホットキー及びロック/アンロックホットキーを含み得る。これに対応して、シリアルポート動作は、これらに限定されないが、スイッチング及びロック/アンロックを含み得る。特定の適用では、別のホットキータイプが、異なる適用シナリオ及び実際のテスト要件に基づいて定義されてよい。ホットキータイプの特定の定義は、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0076】
いくつかの実施形態では、制御モジュール115は、ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するように構成され得る。このスイッチングは、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートが外部インタフェースに接続されることを可能にするように、第1マルチプレクサ111及び第3マルチプレクサ113を制御することと、次のプロセッサの入力シリアルポートが外部インタフェースに接続されることを可能にするように、第2マルチプレクサ112を制御することとを含んでよく、現在のプロセッサから、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサへのシリアルポートスイッチングを実装し得る。したがって、本出願のこの実施形態では、複数のプロセッサ(例えばN個のプロセッサCPU0~CPUN)間でのシリアルポートの順次ローリングスイッチングが、1つのトグルホットキーのみを使用することにより実装され得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、制御モジュール115は、ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するように更に構成され得る。ロックステータスは、ロック状態とアンロック状態であってよい。ロック状態では、制御モジュール115はスイッチングを実行せず、アンロック状態では、制御モジュール115は、ホットキータイプがトグルホットキーであるときにスイッチングを実行することができる。このように、プロセッサの出力シリアルポートのロック/アンロックは、1つのロック/アンロックホットキーのみを使用することにより実装され得る。
【0078】
具体的には、ロックステータスを変更することは以下を含み得る:ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、制御モジュール115は、現在のロック状態をアンロック状態に変更するか、又は現在のアンロック状態をロック状態に変更する。具体的には、制御モジュール115が現在ロック状態である場合、制御モジュール115は、入力文字がロック/アンロックホットキーに対応することに応答して、ロックステータスをアンロック状態に更新するか、又は制御モジュール115が現在アンロック状態である場合、制御モジュール115は、入力文字がロック/アンロックホットキーに対応することに応答して、ロックステータスをロック状態に更新する。
【0079】
いくつかの実施形態では、スイッチング論理ユニット110は、プロンプトモジュール116を更に含み得る。
図2に示されるように、プロンプトモジュール116の一端は、第1マルチプレクサ111の第2データ入力端に接続され、プロンプトモジュール116の他端は、制御モジュール115に接続される。いくつかの実施形態では、プロンプトモジュール116は、制御モジュール115の制御下で、ホットキータイプに対応するプロンプト情報を第1マルチプレクサ111に出力するように構成され得る。また、制御モジュール115は、プロンプトモジュール116を選択するように第1マルチプレクサ111を制御するように更に構成され、それにより、プロンプト情報が、第1マルチプレクサ111及び外部インタフェースを介して外部デバイス(例えばデバッグデバイス)に送信されるので、外部デバイスはプロンプト情報をユーザに表示し、これにより、ユーザがシリアルポート動作プロセス及び動作結果のような情報を明確かつ視覚的に把握することを助ける。
【0080】
プロンプト情報は、ホットキータイプに対応する予め構成された情報であってもよい。特定の適用では、対応するプロンプト情報は、異なるホットキータイプに対して別々に構成されてよい。
【0081】
例えばスイッチングプロンプト情報は、トグルホットキーに対して予め構成されてもよい。ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、制御モジュール15は、スイッチングプロンプト情報を出力するようにプロンプトモジュール116を制御してもよく、ここで、スイッチングプロンプト情報は、現在の動作において現在のシリアルポートが切り替えられるプロセッサのシリアルポートを示してよく、スイッチングプロンプト情報は、プロセッサの識別子のようなコンテンツを含んでよい。
【0082】
別の例では、ロックプロンプト情報は、ロック/アンロックホットキーに対して予め構成されてもよい。ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、制御モジュール115は、ロックプロンプト情報を出力するように、プロンプトモジュール116を制御してもよく、ここで、ロックプロンプト情報は、現在の動作においてロック又はアンロックされるプロセッサのシリアルポートを示してよく、ロックプロンプト情報は、プロセッサの識別子及びロック/アンロックアクション命令のようなコンテンツを含み得る。
【0083】
プロンプト情報のフォーマット、フォーム、コンテンツ等は、本出願のこの実施形態において限定されないことに留意されたい。
【0084】
いくつかの実施形態では、制御モジュール115は具体的に、プロンプト情報が出力される前は、プロンプトモジュール116を選択するように第1マルチプレクサ111を制御し、次のプロセッサの出力シリアルポートを選択するように第3マルチプレクサ113を制御し、プロンプト情報が出力された後は、第3マルチプレクサ113を選択するように第1マルチプレクサ111を制御し、次のプロセッサの入力シリアルポートを選択するように第2マルチプレクサ112を制御するように構成されてよく、それにより、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートと入力シリアルポートの両方が外部インタフェースに接続される。このようにして、1つのトグルホットキーのみを使用することにより、複数のプロセッサのシリアルポート間でスイッチングが実行されてよく、プロンプト情報がスイッチングプロセスにおいて出力され、シリアルポートスイッチングに関する関連情報をユーザが適時にかつ正確に知ることを助け、それにより、ユーザの操作ミス又は誤判断を効果的に回避することができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、スイッチング論理ユニット110は、アイドル検出モジュール117を更に含んでもよい。
図2に示されるように、アイドル検出モジュール117の入力端は第3マルチプレクサ113のデータ出力端に接続され、アイドル検出モジュール117の出力端は制御モジュール115に接続される。
【0086】
いくつかの実施形態では、アイドル検出モジュール117は、第3マルチプレクサ113のデータ出力端でアイドル検出を行うように構成され得る。特定の適用では、アイドル検出モジュール117は、様々な適用可能な方法でアイドル検出を実装し得る。例えばアイドル検出モジュール117は、第3マルチプレクサ113のデータ出力端でアイドル検出を行ってもよい。第3マルチプレクサ113によって出力されるデータの2つの連続文字がともに高レベルである場合、第3マルチプレクサ113のデータ出力端がアイドルである、すなわち、第3マルチプレクサ113によって現在選択されているプロセッサの出力シリアルポートがアイドルであると判断されてよく、「アイドル」を示すアイドル検出結果が制御モジュール115に出力される。所定期間内に高レベルの2つの連続文字が存在しない場合、アイドル検出がタイムアウトしたとみなされ、第3マルチプレクサ113のデータ出力端がビジー状態であるか又は異常出力が存在する、すなわち第3マルチプレクサ113によって現在選択されているプロセッサの出力シリアルポートがビジー又は異常であると判断してよく、「アイドルでない」ことを示すアイドル検出結果が制御モジュール115に出力される。このように、制御モジュール115は、第3マルチプレクサ113のデータ出力端のアイドル状態に基づいてホットキーに対応するアクションを実行し、それにより、文字化けが回避される。
【0087】
いくつかの実施形態では、制御モジュール115は具体的に、ホットキータイプがトグルホットキーであり、アイドル検出モジュール117のアイドル検出結果が「アイドル」であるとき、上記のスイッチングを実行するように構成され得る。このように、アイドル検出結果が「アイドル」であると判断された後、現在のシリアルポートをターゲットプロセッサのシリアルポートに切り替えて、文字化けを回避し得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、制御モジュール115は具体的に、ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであり、アイドル検出モジュール117のアイドル検出結果が「アイドル」であるとき、ロックステータスを変更するように構成され得る。このように、アイドル検出結果が「アイドル」であると判断された後、ロック/アンロックを実行して、文字化けを回避し得る。
【0089】
いくつかの実施形態では、制御モジュール115は、タイムアウト制御を実行するように更に構成され得る。タイムアウト制御は以下のうちの1つ、すなわち:(1)スイッチングが実行される前に、アイドル検出モジュール117のアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、スイッチングの実行を停止すること;(2)スイッチングを実行するプロセスにおいて、アイドル検出モジュール117のアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、スイッチング前の状態にロールバックさせるように、第1マルチプレクサ111、第2マルチプレクサ112及び第3マルチプレクサ113を制御すること;又は(3)ロックステータスの変更を実行する前に、アイドル検出モジュール117の検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、ロックステータスの変更を停止すること;のうちの1つ含み得る。
【0090】
具体的には、スイッチングを実行するプロセスにおいて、制御モジュール115は、アイドル検出モジュール117のアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトであるとき、現在のプロセッサの出力シリアルポートを選択するように第3マルチプレクサ113を制御し、現在のプロセッサの入力シリアルポートを選択するように第2マルチプレクサ112を制御するように更に構成され得る。このように、ターゲットプロセッサがビジーであるか又は出力が異常であるときに、ターゲットプロセッサを現在のプロセッサにロールバックすることができるだけでなく、シリアルポートスイッチングのタイムアウト制御を実装して、スイッチングを実行するプロセスに時間がかかることを回避し得る。
【0091】
具体的には、スイッチングを実行する前に、制御モジュール115は、アイドル検出モジュール117のアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトであるときに、スイッチングが失敗したと判断し、スイッチングアクションを実行することをスキップするように更に構成され得る。このように、シリアルポートスイッチングのタイムアウト制御を実装して、時間のかかるスイッチングプロセスによって引き起こされる誤操作を回避し得る。
【0092】
具体的には、ロックステータスを変更する前に、制御モジュール115は、アイドル検出モジュール117のアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトであるとき、ロック/アンロックが失敗したと判断し、ロックステータスを変更するアクションを実行することをスキップするように更に構成され得る。このように、シリアルポートのロック/アンロックのタイムアウト制御を実装して、時間のかかるロック/アンロックプロセスによって引き起こされる誤操作を回避し得る。
【0093】
シリアルポートの操作(例えばスイッチング又はロック/アンロック)が過度に長い時間実行される場合、オペレータが誤った判断を行う可能性があり、結果として、誤った操作結果(例えば不適当なプロセッサへのスイッチング、不適当なプロセッサに対してロック/アンロックを実行すること)が引き起こされる。例えばスイッチングが過度に長い時間実行される場合、オペレータはスイッチングが失敗したと考え、トグルホットキーを入力し続けることがあり、これにより、不適当なプロセッサシリアルポートへのスイッチングが引き起こされる。これに関して、本出願のこの実施形態では、上述のタイムアウト制御機構を導入して、このようなケースを効果的に回避し、シリアルポートの動作効率を向上させ、ユーザ操作を簡単にし、ユーザ体験を向上させる。
【0094】
いくつかの実施形態では、シリアルポートスイッチング装置100は、レベルシフタを更に含み得る。レベルシフタは、スイッチング論理ユニット110と外部インタフェースとの間に接続され、外部インタフェースとプロセッサシリアルポートとの間でレベル信号変換を実装するように構成される。例えば
図1及び
図2に示されるように、レベルシフタは、これらに限定されないが、RS232レベルシフタ120であってよく、標準コンソールの万能非同期受信/送信機(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter、UART)インタフェースのレベル要件を満たすために、LVCMOSレベル信号又はLVTTLレベル信号のようなレベル信号とRS232レベル信号との間の変換を実装するように構成され得る。
【0095】
本出願のこの実施形態におけるシリアルポートスイッチング装置100は、様々なコンピューティングデバイスに適用され得る。いくつかの実施形態では、シリアルポートスイッチング装置100は、複数のプロセッサを有するシングルボードコンピュータ上に展開され、シングルボードコンピュータ内の複数のプロセッサ間のシリアルポートスイッチング機能を実装し得る。これは、ボードのメンテナンスとデバッグに必要な外部インタフェースリソースを節約するだけでなく、容易な実装、簡単な操作、低コスト及び良好なユーザ体験のような利点も有する。
【0096】
図3は、本出願の実施形態によるシリアルポートスイッチング方法の概略フローチャートである。シリアルポートスイッチング方法は、上述したシリアルポートスイッチング装置100を使用することにより実装される。引き続き、N個のプロセッサCPU
0~CPU
Nのシリアルポートスイッチングを例として使用する。
図3に示されるように、本出願のこの実施形態において提供されるシリアルポートスイッチング方法は、以下のステップを含み得る:
【0097】
ステップS310:外部インタフェースの入力文字に基づいてホットキー検出を実行して、入力文字に対応するホットキータイプを決定する。
【0098】
ステップS320:ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行する。スイッチングは、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートが外部インタフェースに接続されることを可能にするように、第1マルチプレクサ111及び第3マルチプレクサ113を制御することと、次のプロセッサの入力シリアルポートが外部インタフェースに接続されることを可能にするように、第2マルチプレクサ112を制御することとを含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、ステップS320は、ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更することを更に含み得る。ロックステータスは、ロック状態又はアンロック状態である。ロック状態では、制御モジュール115はスイッチングを実行せず、アンロック状態では、制御モジュール115は、ホットキータイプがトグルホットキーであるときにスイッチングを実行することができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、ステップS320は、プロンプトモジュールを選択するように第1マルチプレクサを制御することを更に含んでよく、それにより、プロンプト情報は、第1マルチプレクサ及び外部インタフェースを介して外部デバイスに送信される。
【0101】
いくつかの実施形態では、ステップS320におけるスイッチングは具体的に:プロンプト情報が出力される前は、プロンプトモジュールを選択するように第1マルチプレクサを制御することと、次のプロセッサの出力シリアルポートを選択するように第3マルチプレクサを制御することと;プロンプト情報が出力された後は、第3マルチプレクサを選択するように第1マルチプレクサを制御することと、次のプロセッサの入力シリアルポートを選択するように第2マルチプレクサを制御することとを含み得る。このようにして、N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの入力シリアルポートと出力シリアルポートの両方が外部インタフェースに接続され得る。
【0102】
いくつかの実施形態では、ステップS320は、第3マルチプレクサのデータ出力端でアイドル検出を実行するステップを更に含み得る。
【0103】
一実装では、ステップS320において、ホットキータイプがトグルホットキーであり、アイドル検出の検出結果が「アイドル」であるとき、スイッチングが実行される。
【0104】
一実装では、ステップS320において、ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであり、アイドル検出モジュールのアイドル検出結果が「アイドル」であるとき、ロックステータスが変更される。
【0105】
いくつかの実装では、上述のシリアルポートスイッチング方法は、タイムアウト制御を実行することを更に含み得る。タイムアウト制御は:(1)スイッチングが実行される前に、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、スイッチングの実行を停止することと;(2)スイッチングを実行するプロセスにおいて、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、スイッチング前の状態にロールバックするように第1マルチプレクサ111、第2マルチプレクサ112及び第3マルチプレクサ113を制御すること;又は(3)ロックステータスの変更を実行する前に、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、ロックステータスの変更を停止すること;のうちの1つを含み得る。
【0106】
以下に、本出願の実施形態におけるシリアルポートスイッチング方法の具体的な実施の例を説明する。
【0107】
シリアルポートスイッチングの前に、ボード上のCPUのデバッグシリアルポートは、シリアルポートスイッチング装置のスイッチング論理ユニットに別々に接続され、ボード上のコンソールポートは、レベルシフタを使用することにより、シリアルポートスイッチング装置のスイッチング論理ユニットに接続される。
【0108】
図4に示されるように、マルチプロセッサシングルボードコンピュータのシリアルポートスイッチングの実装手順の例は、以下のステップを含み得る。
【0109】
ステップS401:電源投入後、CPUM(0≦M<N)がデフォルトでパネルコンソールに接続され、デバッグデバイスのCOMポートがシングルボードコンピュータのコンソールポートに接続され、ユーザは、デバッグデバイスにロードされたシリアルポートサービスプログラムを使用することによってコンソールポートに文字を入力し、手順が開始する。
【0110】
シリアルポートサービスプログラムは、デバッグデバイスにインストールされたビジュアルシリアルポートサービスプログラムであってよく、WindowsのHyperTerminalのようなシリアルインタラクションソフトウェアと呼ばれることもある。
【0111】
ステップS402:コンソールポートの入力文字をモニタし、入力文字に対してバイト毎の検出を実行してホットキーが一致するかどうかを判断し、ホットキーが一致するとき、対応するホットキー機能(すなわち、シリアルポートスイッチング又はシリアルポートのロック/アンロック)を有効にしてステップS430に進むか、ホットキーが一致しないとき、ステップS401に戻る。
【0112】
例えばASCIIコード0x1cは、ホットキー「Ctrl+]」に対応し、ここで、ホットキー「Ctrl+]」は、シリアルポートを順次切り替えるための予め合意されたホットキーであり、ASCIIコード0x1dは、ホットキー「Ctrl+\」に対応し、ここで、ホットキー「Ctrl+\」は、予め合意されたロック/アンロックホットキーである。コンソールポートの入力文字が0x1cである場合、トグルホットキーに一致する。コンソールポートの入力文字が0x1dである場合、ロック/アンロックホットキーに一致する。コンソールポートの入力文字が0x1cでも0x1dでもない場合、いずれのホットキーも一致しない。
【0113】
ステップS403:第3マルチプレクサ113のデータ出力端でアイドル検出を実行し、データ出力端がアイドルであるとき、ステップS405に進み、データ出力端がアイドルでないときは、ステップS404に進む。
【0114】
このステップにおいて、アイドル検出は、所定時間を超えないときは連続的に行われてもよい。
【0115】
ステップS404:タイムアウト制御を実行し、ステップS412にスキップする。
【0116】
具体的には、タイムアウト制御は、以下のうちの1つを含み得る:
【0117】
(1)スイッチングの前(すなわち、スイッチングプロンプト情報が出力される前)、現在選択されているCPUはCPUMである。アイドル検出がタイムアウトした場合、スイッチングが失敗したと判断され、スイッチングアクションは実行されない。
【0118】
(2)スイッチング中(すなわち、スイッチングプロンプト情報が出力された後)、現在選択されているCPUはCPUXである。アイドル検出がタイムアウトした場合、スイッチングが失敗したと判断され、CPUXはCPUMにロールバックされる。
【0119】
(3)ロック/アンロック前(すなわち、ロックプロンプト情報が出力される前)、現在選択されているCPUはCPUMである。アイドル検出がタイムアウトした後、ロック/アンロックが失敗したと判断され、ロックステータス変更アクションは実行されない。
【0120】
(4)ロック/アンロック中(すなわち、ロックプロンプト情報が出力された後)、現在選択されているCPUはCPUMである。アイドル検出がタイムアウトした後、ロック/アンロックが失敗したと判断され、ロックステータス変更アクションは実行されない。
【0121】
アイドル検出のタイムアウトとは、アイドル検出の実行時間が所定の期間を超えたことを意味する。言い換えると、所定の期間において、第3マルチプレクサ113のデータ出力端は、連続的にビジー状態又は異常出力状態になる。第3マルチプレクサ113のデータ出力端の状態は、第3マルチプレクサ113によって現在選択されているCPUの出力シリアルポートの状態である。一般に、シリアルポートのスイッチング又はロック/アンロックプロセスにおいては、ホットキーが一致したと判断されると、シリアルポートのスイッチング又はロック/アンロックが終了するまでアイドル検出が連続的に実行される。タイムアウト制御及びアイドル検出は、シリアルポートのスイッチング又はロック/アンロックが終了するまで、同時に実行されてもよい。
【0122】
特定の適用において、アイドル検出の所定の期間は、検出ウィンドウを設定することによって構成されてもよく、所定の期間の具体的な値は、適用シナリオの要件に応じて自由に設定されてもよい。本出願のこの実施形態において、所定の期間の構成方法及び具体的な値は限定されない。
【0123】
ステップS405:ホットキータイプがトグルホットキーであるか又はロック/アンロックホットキーであるかを判断する。ホットキータイプがトグルホットキーである場合、ステップS406~ステップS408におけるシリアルポートスイッチング手順に従う。ホットキーの機能がロック/アンロックである場合、ステップS409~ステップS411におけるロック/アンロック手順に従う。
【0124】
ステップS406:スイッチングプロンプト情報が出力される前に、制御モジュール115は、第2データ入力端に切り替えるように第1マルチプレクサMUX111を制御し、それにより、プロンプトモジュール116の出力ポートがコンソールポートに接続され、プロンプトモジュール116はプロンプト情報を出力する。加えて、制御モジュール115は、X番目のデータ入力端に切り替えるように第3マルチプレクサMUX113を制御し、それにより、CPUXの出力シリアルポートが第1マルチプレクサMUX111の第1データ入力端に接続され、ステップS407が実行される。同時に、ステップS403が連続的に実行され、第3マルチプレクサMUX113のデータ出力端がアイドル状態であるかどうか、すなわち、CPUXの出力シリアルポートがアイドル状態であるかどうかを検出する。
【0125】
X=[(M+1)modeN]、ここで、「modeN」はモジュロ演算を表す。空のシリアルポートへのオーバーフロースイッチングは、モジュロ演算を使用することによって回避され得る。CPUXは、CPUMの次のプロセッサであり、ここで、M及びXは1以上の整数であり、Xは2以上の整数であり、Nは2以上の整数であり、Nは、この手順を実行するスイッチング論理ユニット110に接続されたプロセッサの数量を表し、Mは、現在のプロセッサの識別子(例えばシリアル番号)であり、Xは、次のプロセッサの識別子(例えばシリアル番号)である。
【0126】
特定の適用では、スイッチング論理ユニット110に接続されたプロセッサの識別子は、予め構成され得る。いくつかの実装では、スイッチング論理ユニット110に1対1で対応するプロセッサ識別子シーケンスが、制御モジュール115において予め構成され得る。プロセッサ識別子シーケンスは、スイッチング論理ユニット110に接続されたすべてのプロセッサの識別子を含んでもよく、これらの識別子は、所定の順序で配置される。スイッチングを実行するとき、制御モジュール115は、現在のプロセッサの識別子とプロセッサ識別子シーケンスとに基づいて、次のプロセッサ(すなわち、スイッチング先のターゲットプロセッサ)の識別子を決定し、これにより、次のプロセッサのスイッチングを実行し得る。
【0127】
ステップS407:プロンプトモジュール116は、スイッチングプロンプト情報「CPUXへ切り替える(SWITCH TO CPUX)」を出力する。スイッチングプロンプト情報は、MUX111及びコンソールポートを順に介してデバッグデバイスに出力され、デバッグデバイスは、スイッチングプロンプト情報を表示し、それにより、ユーザは、スイッチング先のターゲットプロセッサを視覚的かつ明確に知る。
【0128】
ステップS408:スイッチングプロンプト情報を出力した後、CPUXの出力シリアルポートがアイドルである場合、制御モジュール115は、MUX111の第1データ入力端に切り替えるようにMUX111を制御し、それにより、CPUXの出力シリアルポートがコンソールポートに接続され;制御モジュール115は、MUX112のX番目のデータ入力端に切り替えるようにMUX112を制御し、それにより、コンソールポートがCPUXの入力シリアルポートに接続され、ステップS412にスキップし、CPUMからCPUXへのシリアルポートスイッチング手順を終了する。
【0129】
ステップS409:ロックプロンプト情報を出力する前に、制御モジュール115は、第2データ入力端に切り替えるようにMUX111を制御し、それにより、プロンプトモジュール116の出力ポートがコンソールポートに接続され、ステップS410が実行される。同時に、ステップS403が連続的に実行され、第3マルチプレクサMUX113のデータ出力端がアイドルであるかどうかを検出する、すなわち、CPUXの出力シリアルポートがアイドルであるかどうかを判断する。
【0130】
ステップS410:プロンプトモジュール116は、ロックプロンプト情報「CPUMをアンロック/ロック(UNLOCK/LOCK CPUM)」を出力する。ロックプロンプト情報は、MUX111及びコンソールポートを順に介してデバッグデバイスに出力され、デバッグデバイスはロックプロンプト情報を表示する。
【0131】
具体的には、ロックプロンプト情報を出力する前、ロックステータスの値が「1」である場合、これは現在ロックステータスがアンロック状態であることを示し、ロックプロンプト情報の出力内容は「CPUMをロック(LOCK CPUM)」であってよく、ロックステータスがロック状態に変更されるように、すなわち、CPUMの出力シリアルポートがロックされるようにユーザに促すことができ;あるいは、ロックステータスの値が「0」である場合、これは、現在ロックステータスがロック状態であることを示し、ロックプロンプト情報の出力内容は「CPUMをアンロック(UNLOCK CPUM)」であってよく、ロックステータスがアンロック状態に変更されるように、すなわち、CPUMの出力シリアルポートがアンロックされるように、ユーザに促すことができる。
【0132】
ステップS411:スイッチングプロンプト情報を出力した後、CPUMの出力シリアルポートがアイドルである場合、制御モジュール115は、ロックステータスを変更し、MUX111の第1データ入力端に切り替えるようにMUX111を制御し、それにより、CPUMの出力シリアルポートがコンソールポートに接続され、ステップS412に進み、CPUMの出力シリアルポートのロック/アンロック手順を終了する。
【0133】
具体的には、変更前のロックステータスの値が「0」である場合、これは、制御モジュール115がロック状態であることを示す。このステップでは、ロックステータスの値が「1」に変更され、それにより、制御モジュール115は、アンロック状態になるように変更される。変更前のロックステータスの値が「1」である場合、これは、制御モジュール115がアンロック状態であることを示す。このステップでは、ロックステータスの値が「0」に変更され、それにより、制御モジュール115がロック状態になるように変更される。このように、ロック/アンロックホットキーは、制御モジュール115が、2つのロック状態を切り替えることを可能にし、それにより、現在のプロセッサCPUMの出力シリアルポートに対するロック操作及びアンロック操作が実装される。
【0134】
ステップS412:手順を終了する。
【0135】
実装手順の上述の例から、本出願のこの実施形態におけるシリアルポートスイッチング方法は、以下の効果を達成し得ることが分かる:第1に、1つのホットキーのみを使用することにより、複数のCPU(例えばCPU0~CPUN)間での順次的かつ循環的なスイッチングが実行されることができ、2つのホットキーのみを使用することにより、CPU0~CPUNの間でのシリアルポートのスイッチング及びシリアルポートのロック/アンロックが実装され得る。これにより、デバッグデバイス上でのシリアルポートプログラムホットキーの競合を効果的に回避し、シリアルポート動作の論理複雑性を低減し、ボードの外部インタフェースリソースを節約することができる。第2に、シリアルポート動作中にプロンプト情報を出力することができ、これは、ユーザがシリアルポート動作のプロセスと結果を容易かつ視覚的に知るのに役立つ。第3に、非アイドルモードではスイッチングは実行されず、これより、シリアルポートのスイッチングによって引き起こされる文字化けを回避する。第4に、タイムアウト制御を導入して、シリアルポート動作の過度に長い実行時間によって引き起こされるユーザの誤操作を回避し、それにより、シリアルポート動作の有効性とユーザ体験を向上させることができる。第5に、ターゲットプロセッサ(例えばCPUX)が異常であるとき、ターゲットプロセッサを、スイッチング前のプロセッサ(例えばCPUM)にロールバックすることができ、シリアルポート動作の有効性及びユーザ体験を更に改善することができる。
【0136】
図5は、本出願の実施形態による電子デバイス500の構造の概略図である。電子デバイス500は、プロセッサ510及びメモリ520を含む。
【0137】
プロセッサ510は、メモリ520に接続されてもよい。メモリ520は、プログラムコード及びデータを記憶するように構成され得る。したがって、メモリ520は、プロセッサ510内部の記憶ユニットであってもよく、あるいはプロセッサ510とは独立の外部記憶ユニットであってもよく、あるいはプロセッサ510内部の記憶ユニットとプロセッサ510とは独立の外部記憶ユニットとを含む構成要素であってもよい。
【0138】
任意選択的に、電子デバイス500は、通信インタフェース530を更に含んでもよい。
図8に示される電子デバイス500内の通信インタフェース530は、別のデバイスとの通信に使用されてもよいことを理解されたい。
【0139】
任意選択的に、電子デバイス500は、バスを更に含んでもよい。メモリ520及び通信インタフェース530は、バスを使用することによりプロセッサ510に接続されてもよい。表現の便宜上、
図5では、バスを表すために1本の線のみを使用しているが、これはバスが1本のみであること、あるいはバスのタイプが1つのみであることを意味しない。
【0140】
本出願のこの実施形態において、プロセッサ510は、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)であり得ることを理解されたい。プロセッサは、代替的に、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、CPLD又は別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート又はトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェア構成要素等であってもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってよく、あるいはプロセッサは、任意の従来のプロセッサ等であってもよい。あるいは、プロセッサ510は、1つ以上の集積回路を使用し、関連するプログラムを実行して、本出願の実施形態で提供される技術的解決策を実装するように構成される。
【0141】
メモリ520は、読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含んでよく、プロセッサ510に命令及びデータを提供する。プロセッサ510の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリを更に含んでもよい。例えばプロセッサ510は、デバイスタイプに関する情報を更に記憶し得る。
【0142】
電子デバイス500が動作すると、プロセッサ510は、メモリ520内のコンピュータ実行可能命令を実行して、上述の大気光制御方法の動作ステップを実行する。
【0143】
本出願のこの実施形態による電子デバイス500は、本出願の実施形態による方法の対応する実行主体に対応してよく、電子デバイス500におけるモジュールの前述及び他の動作及び/又は機能は別個に、実施形態における方法の対応する手順を実装するように意図されていることを理解されたい。簡潔性のために、詳細は本明細書では再び説明しない。
【0144】
本出願は、プロセッサ及びインタフェース回路を含む別の電子デバイスを更に提供する。プロセッサは、インタフェース回路を使用することによりメモリにアクセスする。メモリはプログラム命令を記憶する。プロセッサによってプログラム命令が実行されると、プロセッサは、上述のシリアルポートスイッチング方法を実行することが可能になる。
【0145】
いくつかの実施形態では、プログラム可能な読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)がCPLD内に統合され、CPLDは、別のプログラム可能なデバイス(例えばFPGA)よりも低いコストを有し、リソースは適切であり、無駄にならない。したがって、本出願のこの実施形態において提供される電子デバイスでは、プロセッサはCPLDであってもよい。
【0146】
本出願の実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を更に提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。プログラムがプロセッサによって実行されると、プロセッサは、上述のシリアルポートスイッチング方法を実行することが可能になる。コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ読取可能信号媒体であっても、コンピュータ読取可能記憶媒体であってもよい。コンピュータ読取可能記憶媒体は、これらに限定されないが、電気、磁気、光学、電磁、赤外線又は半導体のシステム、装置又はデバイス、あるいはそれらの任意の組合せであってもよい。コンピュータ読取可能記憶媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)には、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス又はそれらの任意の適切な組合せが含まれる。
【0147】
本出願の実施形態は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、プロセッサは、上述のシリアルポートスイッチング方法を実行することが可能にされる。コンピュータプログラム製品には、1つ以上のプログラム設計言語が存在し得る。プログラム設計言語は、Java又はC++のようなオブジェクト指向プログラム設計言語、及び「C」言語のような従来の手続き型プログラム設計言語を含んでよいが、これらに限定されない。
【0148】
本出願の実施形態は、コンピューティングデバイスを更に提供する。コンピューティングデバイスは、複数のプロセッサを含む。コンピューティングデバイスは、上述したシリアルポートスイッチング装置100、電子デバイス、コンピュータ読取可能記憶媒体又はコンピュータプログラム製品を更に含む。
【0149】
図6は、本出願の実施形態によるコンピューティングデバイス600の構造の概略図である。コンピューティングデバイス600は、複数のプロセッサ610及びシリアルポートスイッチング装置100を含む。コンピューティングデバイス600は、外部インタフェースを備え、シリアルポートスイッチング装置100が複数のプロセッサ610と外部インタフェースとの間に接続される。
【0150】
任意選択的に、コンピューティングデバイス600は、メモリ620及び通信インタフェース630を更に含んでもよい。コンピューティングデバイス600は他の構成要素を更に含んでもよいことを理解されたい。
【0151】
実際の適用では、コンピューティングデバイス600は、シングルボードコンピュータ又はチップ内の機能ユニット若しくはモジュールとして実装されてよく、あるいは独立したチップ又はシングルボードコンピュータとして実装されてもよい。例えばコンピューティングデバイス600は、複合ボードマルチプロセッサシステム内の機能ユニット/モジュール、車載情報機器、コックピットドメインコントローラ(cockpit domain controller、CDC)、モバイルデータセンタ/マルチドメインコントローラ(Mobile Data Center/Multi-Domain Controller、MDC)又はインテリジェント運転をサポートするために使用されるソフトウェア及びハードウェア統合プラットフォーム、すなわち車両コンピューティングプラットフォーム(vehicle computing platform、VPC)であってよい。本出願のこの実施形態において、コンピューティングデバイス600の形態や配置方法は限定されないことに留意されたい。
【0152】
図7は、MDCの構造の例を示す。
図7に示されるように、MDCは、1つのシステムオンチップ(System on Chip、SoC)、3つのビデオプロセッサ、8つの人工知能(AI)プロセッサ、1つのマイクロコントローラ(Microcontroller Unit、MCU)及び様々なセンサインタフェースを含む。センサインタフェースは、16個のカメラ(Camera)インタフェース、12個のGEインタフェース及び柔軟なデータレートの7個のコントローラエリアネットワーク(Controller Area Network with Flexible Data-Rate、CAN-FD)インタフェースを含む。
【0153】
図7に示されるように、SoCの8つのシリアルギガビットメディア独立インタフェース(Serial Gigabit Media Independent Interface、SGMII)は、8つのポート物理層(Physical Level、PHY)要素を使用することにより8つのGEインタフェースに接続される。SoCの1つのSGMIIは、イーサネットスイッチングデバイスと、イーサネットスイッチングデバイスの4つのSGMII及び4つのポート物理層(Physical Level、PHY)要素を使用することにより、4つのGEインタフェースに接続される。SoCの3つのPCIe Gen2 X2インタフェースは、3つのビデオプロセッサに接続される。ビデオプロセッサ1は、ビデオデシリアライザ1を使用することにより4つのカメラインタフェースに接続される。ビデオプロセッサ2は、ビデオデシリアライザ2を使用することにより4つのカメラインタフェースに接続される。ビデオプロセッサ3は、ビデオデシリアライザ3とビデオデシリアライザ4を使用することにより8つのカメラインタフェースに接続される。SoCは、8つの高速シリアルコンピュータ拡張バス規格(Peripheral Component Interconnect Express、PCIe)Gen2 X2インタフェースを使用することにより、8つのAIプロセッサに接続される。8つのAIプロセッサの8つの縮小ギガビットメディア独立インタフェース((Reduced Gigabit Media Independent Interface、RGMII)インタフェースは、イーサネットスイッチングデバイスと、イーサネットスイッチングデバイスの1つのRGMIIを使用することにより、MCUに接続される。MCUは7つのCAN-FDインタフェースに接続される。MDC内のプロセッサ及びマイクロコントローラのインストール、デバッグ及び障害回復には、対応するシリアルポートが必要とされる。しかしながら、MDCは2つの外部インタフェースのみを備え、それ以上のシリアルポートを提供することはできない。
【0154】
図8は、シリアルポートスイッチング装置100を含むMDCの構造の例を示す。
図8に示されるように、シリアルポートスイッチング装置100は、2つのスイッチング論理ユニット110と、1つのRS232レベルシフタ120を含む。1つのスイッチング論理ユニット110は、RS232レベルシフタ120を使用することにより、MDCの1つの外部インタフェースコンソールX1に接続され、スイッチング論理ユニット110は、マイクロコントローラ(Microcontroller Unit、MCU)と、システムオンチップ(System on Chip、SoC)(3つのプロセッサを含む)と、3つのビデオプロセッサとの間のシリアルポートスイッチングを担当する。他のスイッチング論理ユニット110は、RS232レベルシフタ120を使用することにより、MDCの他の外部インタフェースコンソールX1に接続され、スイッチング論理ユニット110は、8つのAIプロセッサ間のシリアルポートスイッチングを担当する。このように、シリアルポートスイッチング装置100を使用することにより、2つのホットキーのみを定義することにより、MDC内のプロセッサ間でシリアルポートのスイッチング及びシリアルポートのロック/アンロックを実行することができる。したがって、MDC内のすべてのプロセッサのインストール、デバッグ及び障害回復のような動作は、2つの外部インタフェースのみを使用ことにより、シリアルポートスイッチングを通して実装され得る。
【0155】
本出願の実施形態は、車載システムを更に提供する。車載システムは、シリアルポートスイッチング装置100、上述した電子デバイスのいずれか1つ、上述したコンピュータ読取可能記憶媒体又は上述したコンピューティングデバイス600を含み得る。
【0156】
いくつかの実施形態では、車載システムは、車載遠隔情報プロセッサ(telematics box、T-Box)、中央ゲートウェイ、ボディ制御モジュール(Body Control Module、BCM)、統合コックピットコントローラ(Integrated Cockpit Controller、ICC)、高度運転支援システム(advanced driving assistance system、ADAS)、配電制御ユニット(Power Distribution Control Unit、PDCU)及びオンボード診断システム(On-Board Diagnostic)を含み得る。
【0157】
中央ゲートウェイは、CAN-FD又はイーサネット(Ethernet、ETH)を使用することにより、T-Boxに接続され得る。ICC、ADAS、PDCU及びオンボード診断システムは、CAN-FD又はETHを使用することにより、中央ゲートウェイに別々に接続され得る。BCMは、CAN-FDを使用することにより、中央ゲートウェイに接続され得る。
【0158】
本出願のこの実施形態では、ADASは、シリアルポートスイッチング装置100を含む。シリアルポートスイッチング装置100は、数個の外部インタフェースを使用することにより、ADAS内の複数のプロセッサのインストール、デバッグ、メンテナンス及び障害回復のような動作を実装し得る。いくつかの実施形態では、ADASは、
図8に示されるMDCとして実装され得る。
【0159】
T-Boxは、全地球測位システム(global positioning system、GPS)の測位情報を受信し、かつ/又は車載ワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi)ネットワークアクセスを提供し、かつ/又はロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)を使用することによりモバイルデータネットワークにアクセスするために使用されてよく、車両を外部に接続するための一般的なインタフェースである。
【0160】
中央ゲートウェイは、CANと車載イーサネットとの間のスイッチングを提供するために使用されてよく、n車両ネットワークの接続センタである。
【0161】
BCMは、ターンライト、ヘッドライト、ブレーキライト、ワイパー、車両ドア及びシートベルトスロットのステータスを制御又は報告するために使用され得る。
【0162】
ICCは、ユーザ命令を受信し、情報をディスプレイインタフェース上に表示するために使用され得る。
【0163】
ADASは、様々なセンサのセンシングデータを受信し、複雑な計算により車両制御動作指示を取得し、その指示をPDCUに配信して自動運転動作を完了させるために使用され得る。
【0164】
PDCUは、ステアリング、ブレーキ、加速及び減速のような車両制御動作、並びにステータスの報告を担当し得る。
【0165】
本出願の実施形態は、車両を更に提供する。車両は、シリアルポートスイッチング装置100、上述の電子デバイスのいずれか1つ、コンピューティングデバイス600、上述のコンピュータ読取可能記憶媒体、上述のコンピュータプログラム製品又は上述の車載システムを含み得る。
【0166】
本出願のこの実施形態における「車両」は、これらに限定されないが、自家用車、商用車、バス、乗用車、高速鉄道、地下鉄、無人車両、物流輸送車両、無人航空機等であってよい。「車両」の動力のタイプは、燃料駆動、純電気、水素燃料電池駆動、ハイブリッド動力等があってよい。加えて、本明細書における「車両」は、人が運転する車両、自律走行車両、無人車両又は別のタイプの車両であってよい。当業者は、任意の同様の輸送ツールが、本出願のこの実施形態における「車両」と見なされてよいことを理解し得る。
【0167】
本出願の一実施形態は、シャーシシステムを更に提供する。シャーシシステムは、シリアルポートスイッチング装置100、上述した電子デバイスのいずれか1つ、上述したコンピュータ読取可能記憶媒体又は上述したコンピューティングデバイス600を含み得る。
【0168】
図9は、本出願の実施形態によるシャーシシステム900の構成図の例である。
図9に示されるように、シャーシシステム900は、H個の制御ボード910、J個のサービスボード920及びバックボード930を含み得る。H個の制御ボード910とJ個のサービスボード920は、バックボード930を使用することにより相互接続される。
【0169】
いくつかの実施形態では、シャーシシステム900のシリアルポートスイッチング機能を実装するために、シリアルポートスイッチング装置100が各制御ボード910内に配置されてよく、シリアルポートスイッチング装置100は、制御ボード910のパネルコンソールポートと制御ボード910内のP個のCPU(すなわち、CPU0~CPUP)のシリアルポートとの間に接続される。このようにして、制御ボード910の内部でP個のCPU(すなわち、CPU0~CPUP)間でのシリアルポートスイッチングが実装され得る。加えて、制御ボード910は、サービスボード920と相互接続されるため、各サービスボード920内のQ個のCPU(すなわち、CPU0~CPUQ)間のシリアルポートスイッチングも、制御ボード910の内部のシリアルポートスイッチング装置100を使用することにより実装され得る。PとQはどちらも1以上の整数であり得る。
【0170】
具体的には、ユーザはデバッグデバイス上でトグルホットキーを操作し、デバッグデバイスは、トグルホットキーに対応する文字をパネルコンソールポートに入力する。トグルホットキーに対応する文字に応答して、制御ボード910内のシリアルポートスイッチング装置100は、制御ボード910のP個のCPU(すなわち、CPU0~CPUP)と、現在ロックされているサービスボード920のQ個のCPU(すなわち、CPU0~CPUQ)との間でシリアルポートスイッチングを実行する。
【0171】
具体的には、ユーザがデバッグデバイス上でロック/アンロックホットキーを操作し、デバッグデバイスは、ロック/アンロックホットキーに対応する文字をパネルコンソールポートに入力する。ロック/アンロックホットキーに対応する文字に応答して、制御ボード910内のシリアルポートスイッチング装置100は、現在のCPUのシリアルポートをロック又はアンロックしてよく、ここで、現在のCPUは、制御ボード910のP個のCPU(すなわち、CPU0~CPUP)と、現在ロックされているサービスボード920のQ個のCPU(すなわち、CPU0~CPUQ)のうちの1つである。
【0172】
いくつかの実施形態では、ロック/アンロックホットキーを使用することによって、サービスボード920が更にロック又はアンロックされ得る。例えばユーザがデバッグデバイス上でロック/アンロックホットキーを操作し、デバッグデバイスは、ロック/アンロックホットキーに対応する文字をパネルコンソールポートに入力する。ロック/アンロックホットキーに対応する文字に応答して、制御ボード910内のシリアルポートスイッチング装置100は、現在のサービスボード920をアンロック又はロックし得る。
【0173】
いくつかの実施形態では、トグルホットキーをスイッチングすることによって、サービスボード920間のスイッチングが更に実装され得る。具体的なスイッチングプロセスは、上述したシリアルポートのスイッチングと同様であるので、ここでは繰り返さない。
【0174】
以上のことから、制御ボード910内のシリアルポートスイッチング装置100を使用することにより、シャーシシステム900の製造プロセスにおいて、各制御ボード910のデバッグ、テスト、メンテナンス及び障害回復のような操作が実装されてよく、また、シャーシシステム900の完成品において、制御ボード910及びサービスボード920のデバッグ、テスト、メンテナンス及び障害回復のような操作も実装され得ることがわかる。したがって、1つのコンソールポート(すなわち、パネルコンソールポート)のみを使用することにより、シャーシシステム900全体に対してデバッグ、テスト、メンテナンス及び障害回復のような操作を実行することができ、サービスボード920のパネルは、デバッグ用のシリアルポートを提供する必要がなく、これは、パネルのポートリソースを節約し、メンテナンスの利便性を改善するだけでなく、ボード構造も簡素化する。
【0175】
いくつかの実施形態では、シリアルポートスイッチング装置100は、シャーシシステム900内のサービスボード920内に配置されてもよい。シリアルポートスイッチング装置100は、サービスボード920上のパネル内コンソールポートと、サービスボード920内のQ個のCPU(すなわち、CPU0~CPUQ)のシリアルポートとの間に接続される。したがって、シリアルポートスイッチング装置100を使用することにより、サービスボード920内のQ個のCPU(すなわち、CPU0~CPUQ)間のシリアルポートスイッチングが実装され得る。このようにして、サービスボード920のデバッグ、テスト、メンテナンス及び障害回復のような操作は、シャーシシステム900の製造プロセス又は分解及びメンテナンスプロセスのようなシナリオで実装され得る。
【0176】
本出願のこの実施形態で提供されるシャーシシステム900は、スイッチ、ルータ、アクセスネットワーク又は別の同様のデバイスとして実装されてもよい。シャーシシステム900の具体的な形態や配置方法等は、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0177】
上記は、本出願及び使用される技術原理の単なる例示的実施形態であることに留意されたい。当業者は、本出願が本明細書で説明される特定の実施形態に限定されないことを理解することができ、当業者は、本出願の保護範囲から逸脱することなく、様々な自明の変更、再調整及び置換を行い得る。したがって、本出願は、上述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、本出願は、上述の実施形態に限定されない。本出願の概念から逸脱することなく、より多くの他の同等の実施形態が含まれてよく、すべて本出願の保護範囲内にある。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイスに適用されるシリアルポートスイッチング装置であって、前記コンピューティングデバイスは、外部インタフェースを備え、G個のプロセッサを備え、当該シリアルポートスイッチング装置は、1つ以上のスイッチング論理ユニットを備え、前記
1つ以上のスイッチング論理ユニットは、前記外部インタフェースと前記コンピューティングデバイス内のN個のプロセッサとの間に接続され、前記スイッチング論理ユニットは、第1マルチプレクサ、第2マルチプレクサ、第3マルチプレクサ、ホットキー検出モジュール及び制御モジュールを含み、
前記第1マルチプレクサでは、制御端が前記制御モジュールに接続され、データ出力端が前記外部インタフェースに接続され、第1データ入力端が前記第3マルチプレクサのデータ出力端に接続され、
前記第2マルチプレクサでは、制御端が前記制御モジュールに接続され、データ入力端が前記外部インタフェースに接続され、N個のデータ出力端が前記N個のプロセッサの入力シリアルポートに1対1の対応で接続され、
前記第3マルチプレクサでは、制御端が前記制御モジュールに接続され、データ出力端が前記第1マルチプレクサの
第1データ入力端に接続され、N個のデータ入力端が前記N個のプロセッサの出力シリアルポートに1対1の対応で接続され、
前記ホットキー検出モジュールは、前記外部インタフェースの入力文字に基づいてホットキー検出を実行して、前記入力文字に対応するホットキータイプを決定するように構成され、
前記制御モジュールは、前記ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するように構成され、前記スイッチングは、前記N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第1マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御することと、前記次のプロセッサの入力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第2マルチプレクサを制御することとを含み、
Gは2以上の整数であり、NはG以下の整数である、装置。
【請求項2】
前記制御モジュールは、前記ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するように更に構成され、前記ロックステータスはロック状態又はアンロック状態であり、前記ロック状態では、前記制御モジュールは前記スイッチングを実行せず、前記アンロック状態では、前記ホットキータイプが前記トグルホットキーであるとき、前記制御モジュールは前記スイッチングを実行することができる、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記スイッチング論理ユニットは、前記第3マルチプレクサの前記データ出力端でアイドル検出を実行するように構成されるアイドル検出モジュールを更に備え、
前記制御モジュールは、前記ホットキータイプが前記トグルホットキーであり、かつ、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果が「アイドル」であるとき、前記スイッチングを実行するように具体的に構成されるか、又は前記ホットキータイプが前記ロック/アンロックホットキーであり、かつ、前記アイドル検
出の
検出結果が「アイドル」であるとき、前記ロックステータスを変更するように具体的に構成される、
請求項
2に記載の装置。
【請求項4】
前記制御モジュールは、タイムアウト制御を実行するように更に構成され、前記タイムアウト制御は、以下のうちの1つ:すなわち、
前記スイッチングが実行される前に、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記スイッチングの実行を停止すること、
前記スイッチングを実行するプロセスにおいて、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記スイッチングの前の状態にロールバックするように前記第1マルチプレクサ、前記第2マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御すること、又は
前記ロックステータスの変更が実行される前に、前記アイドル検出モジュールのアイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記ロックステータスの変更を停止すること、
のうちの1つを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記スイッチング論理ユニットは、プロンプトモジュールを更に備え、該プロンプトモジュールは、前記第1マルチプレクサの第2データ入力端に接続され、前記制御モジュールの制御の下で、前記ホットキータイプに対応するプロンプト情報を前記第1マルチプレクサに出力するように構成され、
前記制御モジュールは、前記プロンプトモジュールを選択するように前記第1マルチプレクサを制御し、それにより、前記プロンプト情報が前記第1マルチプレクサ及び前記外部インタフェースを介して外部デバイスに送信されるように更に構成される、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記制御モジュールは、具体的に、
前記プロンプト情報が出力される前は、前記プロンプトモジュールを選択するように前記第1マルチプレクサを制御し、前記次のプロセッサの前記出力シリアルポートを選択するように前記第3マルチプレクサを制御し、
前記プロンプト情報が出力された後は、前記第3マルチプレクサを選択するように前記第1マルチプレクサを制御し、前記次のプロセッサの前記入力シリアルポートを選択するように前記第2マルチプレクサを制御し、それにより、前記N個のプロセッサのうちの前記次のプロセッサの前記出力シリアルポートと前記入力シリアルポートの両方が前記外部インタフェースに接続されるように構成される、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
当該シリアルポートスイッチング装置は、前記
1つ以上のスイッチング論理ユニットと前記外部インタフェースとの間に接続されるレベルシフタを更に備える、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
コンピューティングデバイスに適用されるシリアルポートスイッチング方法であって、前記コンピューティングデバイスは、外部インタフェースを備え、G個のプロセッサを備え、
当該方法は、シリアルポートスイッチング装置を使用することにより実装され、前記シリアルポートスイッチング装置は、1つ以上のスイッチング論理ユニットを含み、前記
1つ以上のスイッチング論理ユニットは、前記外部インタフェースと前記コンピューティングデバイス内のN個のプロセッサのシリアルポートとの間に接続され、前記スイッチング論理ユニットは、第1マルチプレクサ、第2マルチプレクサ及び第3マルチプレクサを備え、前記第1マルチプレクサのデータ出力端は前記外部インタフェースに接続され、前記第1マルチプレクサの
第1データ入力端は前記第3マルチプレクサのデータ出力端に接続され、前記第2マルチプレクサのデータ入力端は前記外部インタフェースに接続され、前記第2マルチプレクサのN個のデータ出力端は前記N個のプロセッサの入力シリアルポートに1対1の対応で接続され、前記第3マルチプレクサのデータ出力端は前記第1マルチプレクサの
第1データ入力端に接続され、前記第3マルチプレクサのN個のデータ入力端は前記N個のプロセッサの出力シリアルポートに1対1の対応で接続され、
当該シリアルポートスイッチング方法は、
前記外部インタフェースの入力文字に基づいてホットキー検出を実行して、前記入力文字に対応するホットキータイプを決定するステップと、
前記ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するステップであって、前記スイッチングは、前記N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第1マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御することと、前記次のプロセッサの入力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第2マルチプレクサを制御することとを含む、ステップと、
を含み、ここで、Gは2以上の整数であり、NはG以下の整数である、方法。
【請求項9】
当該方法は、
前記ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するステップ、を更に含み、
前記ロックステータスはロック状態又はアンロック状態であり、前記ロック状態では、制御モジュールは前記スイッチングを実行せず、前記アンロック状態では、前記ホットキータイプが前記トグルホットキーであるとき、前記制御モジュールは前記スイッチングを実行することができる、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
当該方法は、前記第3マルチプレクサの前記データ出力端でアイドル検出を実行するステップ、を更に含み、
前記ホットキータイプがトグルホットキーであるとき、スイッチングを実行するステップは、前記ホットキータイプが前記トグルホットキーであり、かつ、前記アイドル検出の検出結果が「アイドル」であるときに、前記スイッチングを実行するステップを含むか、又は
前記ホットキータイプがロック/アンロックホットキーであるとき、ロックステータスを変更するステップは、前記ホットキータイプが前記ロック/アンロックホットキーであり、かつ、前記アイドル検
出の検出結果が「アイドル」であるときに、前記ロックステータスを変更するステップを含む、
請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
当該方法は、タイムアウト制御を実行するステップ、を更に含み、
前記タイムアウト制御は、以下のうちの1つ:すなわち、
前記スイッチングが実行される前に、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記スイッチングの実行を停止すること、
前記スイッチングを実行するプロセスにおいて、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記スイッチングの前の状態にロールバックするように前記第1マルチプレクサ、前記第2マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御すること、又は
前記ロックステータスの変更が実行される前に、アイドル検出結果がアイドル検出タイムアウトである場合、前記ロックステータスの変更を停止すること、
のうちの1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記シリアルポートスイッチング装置は、プロンプトモジュールを更に備え、前記プロンプトモジュールは、前記第1マルチプレクサの第2データ入力端に接続され、
当該方法は、プロンプト情報が前記第1マルチプレクサ及び前記外部インタフェースを介して外部デバイスに送信されるように、前記プロンプトモジュールを選択するように前記第1マルチプレクサを制御するステップを更に含む、
請求項9乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記N個のプロセッサのうちの次のプロセッサの出力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第1マルチプレクサ及び前記第3マルチプレクサを制御することは:前記プロンプト情報が出力される前は、前記プロンプトモジュールを選択するように前記第1マルチプレクサを制御し、前記次のプロセッサの前記出力シリアルポートを選択するように前記第3マルチプレクサを制御することと;前記プロンプト情報が出力された後は、前記N個のプロセッサのうちの前記次のプロセッサの前記出力シリアルポートが前記外部インタフェースに接続されるように、前記第3マルチプレクサを選択するように前記第1マルチプレクサを制御することと、を含み、
前記次のプロセッサの入力シリアルポートを前記外部インタフェースに接続することが可能になるように、前記第2マルチプレクサを制御することは:前記プロンプト情報が出力された後は、前記次のプロセッサの前記入力シリアルポートが前記外部インタフェースに接続されるように、前記次のプロセッサの前記入力シリアルポートを選択するように前記第2マルチプレクサを制御すること、を含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
プロセッサと、インタフェース回路とを備える電子デバイスであって、前記プロセッサは、前記インタフェース回路を使用することによりメモリにアクセスし、前記メモリはプログラム命令を記憶し、前記プログラム命令が前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサは、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、電子デバイス。
【請求項15】
プロセッサと、メモリとを備える電子デバイスであって、前記メモリはプログラム命令を記憶し、前記プログラム命令が前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサは、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、電子デバイス。
【請求項16】
前記プロセッサは、複合プログラマブル論理デバイスCPLDである、
請求項15に記載の電子デバイス。
【請求項17】
コンピュータ読取可能記憶媒体であって、当該コンピュータ読取可能記憶媒体は、プログラム命令を記憶し、前記プログラム命令がコンピュータによって実行されると、前記コンピュータは、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項18】
コンピューティングデバイスであって、当該コンピューティングデバイスは、複数のプロセッサを備え、当該コンピューティングデバイスは、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリアルポートスイッチング装置、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の電子デバイス、又は請求項17に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体を更に備える、コンピューティングデバイス。
【請求項19】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリアルポートスイッチング装置、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の電子デバイス、請求項17に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体、又は請求項18に記載のコンピューティングデバイスを備えるシャーシシステム。
【請求項20】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリアルポートスイッチング装置、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の電子デバイス、請求項17に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体、又は請求項18に記載のコンピューティングデバイスを備える車載システム。
【請求項21】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリアルポートスイッチング装置、請求項14乃至16のいずれか一項に記載の電子デバイス、請求項17に記載のコンピュータ読取可能記憶媒体、請求項18に記載のコンピューティングデバイス、又は請求項20に記載の車載システムを備える車両。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0160
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0160】
中央ゲートウェイは、CANと車載イーサネットとの間のスイッチングを提供するために使用されてよく、車載ネットワークの接続センタである。
【国際調査報告】