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特表2024-545595搬送スクリュー及びそのホルダーの間の磁気連結を有する重量測定計量ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】搬送スクリュー及びそのホルダーの間の磁気連結を有する重量測定計量ユニット
(51)【国際特許分類】
   G01G 13/20 20060101AFI20241203BHJP
   B65G 33/14 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G01G13/20
B65G33/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024528546
(86)(22)【出願日】2022-11-14
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 IB2022060935
(87)【国際公開番号】W WO2023084481
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】CH070558/2021
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518330545
【氏名又は名称】ケイ-トロン テクノロジーズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】K-TRON TECHNOLOGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】590 Woodbury Glassboro Rd.,Sewell,NJ 08080 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(74)【代理人】
【識別番号】100149799
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】ベルネガー,メン
(72)【発明者】
【氏名】レーマン,ロルフ
(72)【発明者】
【氏名】ヘルフェンシュタイン,ウルス
【テーマコード(参考)】
2F046
3F040
【Fターム(参考)】
2F046BA09
2F046BB02
2F046CA01
3F040BA02
3F040EA01
3F040FA01
(57)【要約】
本発明はバルク材料用重量測定計量ユニットに関する。バルク材料用重量測定計量ユニットは、計量デバイス(2)を有し、計量デバイスは計量されるバルク材料用の容器(8)と、ベースユニット(4)とを有し、ベースユニット(4)には、スクリューコンベア(26,60)が備えられ、スクリューコンベアが、ホルダー(28)によって適切な位置に作動可能に保持され、駆動される。スクリューコンベア(26,60)とホルダー(28)は、軸方向に互いに差し込むことができ、差込接続によって互いに作動可能に固定できるように設計されており、差込接続が磁気連結であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量デバイス(2)備えるバルク材料用重量測定計量ユニットであって、
前記計量デバイス(2)は
計量されるバルク材料のための容器(8)と、
ベースユニット(4)とを備え、
前記ベースユニットは(4)は搬送スクリュー(26、60)を備え、
前記搬送スクリューはホルダー(28)によって所定の位置に作動可能に保持され駆動され、
前記搬送スクリュー(26、60)と前記ホルダー(28)とを軸方向に互いに組み立てることができ、
前記搬送スクリューと前記ホルダーは、差込接続によって互いに作動可能に固定できるように設計されており、
前記差込接続は磁気連結であることを特徴とする、重量測定計量ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のバルク材料の重量測定計量ユニットであって、前記磁気連結は、磁気締結力が前記搬送スクリュー(26,60)に軸方向に作用し、前記搬送スクリューを前記ホルダー(28)に引き寄せるように設計されている、重量測定計量ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載のバルク材料の重量測定計量ユニットであって、搬送スクリュー(26)は、前記ホルダー(28)と相互作用するための軸(27)が設けられ、前記ホルダー(28)には、前記軸(27)を受け入れるための開口部(32)が設けられ、前記ホルダー(28)に面する前記軸(27)の端面及び前記開口部(32)の底部(33)には、それぞれ、磁気要素、好ましくは永久磁石(34,36)を備える、重量測定計量ユニット。
【請求項4】
請求項1に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、前記磁気連結は、前記ホルダーに対して向けられた5N~20N、好ましくは8N~12N、非常に好ましくは9N~11Nの軸方向に作用する力で、作動中に前記搬送スクリュー(26,60)をその位置に固定する、重量測定計量ユニット。
【請求項5】
請求項1に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、スクリューコンベア(26,60)の前記軸(27,27')は、径方向外向きのキャンバー(45,45',45'')を備え、前記キャンバーは、前記軸の端面の方へ延伸する隣接の軸部分及び前記スクリューコンベアの先端の方へ延伸する隣接する取り付け部以上に、少なくとも一つの径方向(50)、好ましくはすべての径方向において突出しており、前記軸(27,27')は、前記キャンバーと関連する前記ホルダーの一部に、少なくともこの1つの方向(50)にわずかに傾斜するように配置することができ、前記キャンバーによって第1部分にわたってこの部分の中に導かれる、重量測定計量ユニット。
【請求項6】
請求項1に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、前記搬送スクリュー(26,60)の前記軸(27,27',62')は、その端面に径方向外向きのキャンバー(45)を備え、前記キャンバーは、前記搬送スクリュー(26)の搬送羽根(26')の方へ延伸する隣接の取り付け部分(46)以上に、少なくとも1つの径方向(50)、好ましくはすべての径方向に突出しており、前記軸(27)が前記ホルダー(28)の前記開口部(32)に、少なくとも一方向にわずかに傾斜するように配置することができ、前記キャンバー(45)によって第1部分にわたってこの中に導かれる、重量測定計量ユニット。
【請求項7】
請求項6又は7に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、前記キャンバー(45,45',45'')は、前記開口部(32)の部分に完全に適合するように設計されており、前記開口部内で前記部分は前記搬送スクリュー(26,60)の作動可能な挿入状態の位置にあり、スクリューコンベア(26,60)は、前記軸(27)上の第1の位置で前記ホルダー(28)に作動可能に取り付けられるようになっている、重量測定計量ユニット。
【請求項8】
請求項1又は5に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、前記搬送スクリューの前記軸(27,62)は、作動中に前記ホルダー(28)の前記開口部(32)内に突出する長さの範囲内で嵌合部(52)を有し、前記嵌合部(52)は、外形寸法が、前記スクリューコンベア(26)の作動可能な挿入状態の位置にある前記開口部(32)の部分と完全に適合するように設計されており、前記スクリューコンベア(26)が、前記軸の第2の位置(53)において前記ホルダー内に作動可能に取り付けられるようになっている、重量測定計量ユニット。
【請求項9】
請求項1に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、前記搬送スクリュー(26,60)の前記軸(27,62)が、好ましくはフランジ(38)として設計された停止要素によって制限され、前記停止要素が前記ホルダー(28)に当たって、前記ホルダー(28)に作動可能に挿入された搬送スクリュー(27,60)の軸方向の位置を決定する、重量測定計量ユニット。
【請求項10】
請求項3及び9に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、前記停止要素が前記軸上に配置されているため、前記スクリューコンベア(26,60)が前記ホルダー(28)内に作動可能に挿入された位置では、前記軸(27)及び前記ホルダー(28)の前記磁気要素の間に隙間が残り、前記隙間は好ましくは0.2mm~1.2mm、特に好ましくは0.5mm~0.8mm、非常に好ましくは0.7mmの幅である、重量測定計量ユニット。
【請求項11】
請求項1に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、前記搬送スクリュー(26,60)がバルク材料用コンベア収容器(8)を貫通し、前記搬送羽根(61)の始端に前縁(64)が設けられ、前記前縁と前記コンベア収容器(8)の軸側壁との距離が好ましくは3mm~20mm、特に好ましくは5mm~15mm、非常に好ましくは8mm~12mmである、重量測定計量ユニット。
【請求項12】
請求項9に記載のバルク材料用の重量測定計量ユニットであって、前記搬送羽根(61)の前記前縁(64)と前記停止要素(38,63)との距離は、3mm~20mm、好ましくは5mm~15mm、非常に好ましくは8mm~12mmである、重量測定計量ユニット。
【請求項13】
請求項1に記載のバルク材料の重量測定計量ユニットであって、前記搬送スクリュー(26,60)の前記軸(27,27',62)は、前記搬送羽根(26',61)に面する端部に少なくとも1つのロックカム(55)を有し、前記カムは、作動中に、前記搬送スクリュー(26,60)を前記ホルダー(28)に固定し、前記搬送羽根(26',61)に面する前記ホルダー(28)の端部にある嵌合凹部(57)と共に回転できないようにしてある、重量測定計量ユニット。
【請求項14】
請求項1に記載のバルク材料の重量測定計量ユニットであって、前記ホルダー(28)は前記開口部(32)の前記底部に磁石(34)を有する、重量測定計量ユニット。
【請求項15】
請求項1に記載のバルク材料の重量測定計量ユニットであって、前記ホルダー(28)の前記開口部(32)は管状であり、内径は作働中に前記搬送スクリュー(26,60)の前記軸(27,62)がカム無しで開口部(32)の中に突出する長さにわたって一定である、重量測定計量ユニット。
【請求項16】
請求項1に記載のバルク材料の重量測定計量ユニットであって、前記ホルダー(28)は、ボールベアリング(29)によってハウジング(30)内に回転可能に取り付けられ、前記ハウジング(30)は、前記搬送スクリュー(26)の駆動のためのギア(13)上に配置され、好ましくは、前記ギア(13)のギアホイール(31)は、前記ホルダー(28)に直接接続されている、重量測定計量ユニット。
【請求項17】
計量デバイス(2)用の搬送装置であって、搬送スクリュー(26,60)と、前記搬送スクリュー用のホルダー(28)とを備え、前記搬送スクリュー(26,60)と前記ホルダー(28)とを互いに軸方向に差し込むことが可能であり、差込接続によって互いに作動可能に固定できるように設計されており、差込接続が磁気連結であることを特徴とする、搬送装置。
【請求項18】
計量デバイス(2)用の搬送スクリューであって、搬送羽根(26',61)を備え、前記搬送スクリューが、端面に磁気要素を有する軸(27,62)を備えることを特徴とする、搬送スクリュー。
【請求項19】
請求項18に記載の搬送スクリューであって、前記磁気要素は永久磁石(36)として設計されていることを特徴とする、搬送スクリュー。
【請求項20】
請求項18に記載の搬送スクリューであって、前記軸(27,62)は、端面に径方向外向きのキャンバー(45,45',45'')を備え、前記キャンバーは、前記搬送羽根(26',61)に向かって延伸する隣接の取り付け部分(46)以上に、少なくとも1つの径方向(50)、好ましくはすべての径方向において、突出しており、前記軸(27,62)が、少なくとも一方向(50)にわずかに傾くように、前記搬送スクリュー(26,60)に関連する前記ホルダー(28)の開口部(32)内又は段部内に配置され、前記キャンバー(45,45',45'')によって第1の部分にわたって導かれる、搬送スクリュー。
【請求項21】
請求項20に記載の搬送スクリューであって、前記キャンバー(45,45',45'')は、前記搬送スクリュー(26,60)に関連するホルダー(28)の開口部(32)内に前記軸(27,27',62)が第1の位置で正確に受け入れられるように設計されている、搬送スクリュー。
【請求項22】
請求項18に記載の搬送スクリューであって、前記搬送スクリュー(26,60)の前記軸(27,27',62)は、前記搬送スクリュー(26,60)に関連するホルダー(28)の開口部(32)に第2の位置で前記軸(27,27',62)が正確に受け入れられるための嵌合部分(52)を有する、搬送スクリュー。
【請求項23】
請求項18に記載の搬送スクリューであって、前記搬送スクリュー(26,60)の前記軸(27,27',62)が、前記搬送羽根(26'、61)に面する端部において、前記軸から径方向に突出する少なくとも1つのロックカム(55)を有する、搬送スクリュー。
【請求項24】
請求項18に記載の搬送スクリューであって、前記軸(27,27',62)は前記軸から径方向に突出する停止要素によって制限される、搬送スクリュー。
【請求項25】
請求項24に記載の搬送スクリューであって、前記停止要素はフランジ(38)または停止肩部(63)として設計されている、搬送スクリュー。
【請求項26】
請求項24に記載の搬送スクリューであって、前記搬送羽根(26',61)の始端の前縁(64)が、停止要素(63)から3mm~20mm、好ましくは5mm~15mm、非常に好ましくは10mm~12mmの距離を有する、搬送スクリュー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルに記載の重量測定計量ユニット、請求項17のプレアンブルに記載の計量デバイス用の搬送装置、および請求項18のプレアンブルに記載のスクリューコンベアに関する。
【0002】
ロスインウェイトフィーダーとしても知られる重量測定計量デバイスは、あらゆる種類の流動性材料またはバルク材料、すなわちともかく重量測定計量デバイスによって搬送できる限りのバルク材料に対して、産業の多くの分野で広く使用されている。バルク材料は、容器に分配され、容器からその下に位置するベースユニットに分配され、ベースユニット内に位置するコンベアによって計量デバイスから分配される。計量デバイスは重量計の上に設置されているため、重量計によって記録される重量は総重量、すなわち計量デバイスの構成部品の既知の一定重量(風袋)と、容器内およびベースユニット内に現在存在するバルク材料の変動重量(正味重量)とを足したものである。
【0003】
このようにして、重量計は、稼働中の計量デバイス全体の重量損失を従って、計量デバイスの重量は一定のため、計量デバイス内に存在するバルク材料の重量損失を連続的に記録するため、計量デバイスの制御装置は、重量損失から分配されたバルク材料の実際の質量流量を特定し、所定の目標質量流量と比較して、実際の質量流量と目標質量流量との差を最小限に抑えるために、分配コンベアを適宜制御することができる。
【0004】
医薬品の分野や工業生産において着色顔料を添加する場合などには、産出質量流量の非常に精密な制御が必要となる場合がある。さらに、目標質量流量は、前述の着色顔料や医薬品の製造の場合には小さく(例:1時間当たり数キロ未満)、例えばプラスチックの製造や採鉱の場合には大きくなる(例:1時間当たり1トン超)ことがあり、このような搬送可能容量に対して精密な計量も必要になることがある。
【0005】
コペリオン K-トロン社のSFT-III、SFT-II-M、SFT-II-Lなどとして知られる振動ワイヤセンサーを備えた重量計など、計量範囲の分解能が、1:100,000以上のあらゆる種類の精密な重量計がよく使用されている。これらの重量計の分解能は最大1:4,000,000であるため、数百キロの容器収容可能容量及び1時間あたり数トンの搬送速度でも、問題なく精密な計量を行うことができる。例えば、1:1,000,000の分解能を使用した場合、100kgの秤量で重量を1/10gの精度まで記録され計量に使用されうる。
【0006】
計量に重量計の精度を活かすため、非垂直コンベア、すなわち水平コンベアまたは傾斜コンベアが好ましい。水平コンベアでは重量が搬送方向に作用せず、したがって干渉しないため、この方法ではバルク材料の流体力学的挙動を多少良好に制御できるからである。より長いスクリューコンベアが、水平コンベアとしてよく適している。これは、実際の流量を、好適な駆動を使用してその回転速度によって極めて容易にかつ遅延なく変化させることができ、また、ホッパーから計量ユニットの外部に位置する収集容器までの質量流量の隔たりは実際の質量流量自体に不利を生じることなく適切に埋めることができるからである。
【0007】
通常、前述のタイプの計量デバイス内のスクリューコンベアの軸の端面はホルダーに固定されており、ホルダーはスクリューコンベアをコンベアパイプ内で正確に位置合わせされ、計量に必要な速度で回転するように支持する。ホルダーは、常に変化する速度で変化する高トルクでさえも、必要に応じて正確に遊びなく搬送スクリューに伝達する。
【0008】
メンテナンス、特に清掃や搬送スクリューの交換の際には、ホルダーから取り外して再度挿入できる必要がある。
【0009】
例えば、搬送装置、すなわちスクリューコンベアとホルダーとからなる組み立て部品をまとめて計量デバイスから取り外し、計量デバイスとは別の場所で分解および組み立てることによって行われる。あるいは、例えば駆動モータに連結されたギアなどの駆動マンドレルをホルダーとして備える搬送配置が知られるようになり、この場合、搬送スクリューは、駆動マンドレルを受け入れるための受入口を端面に有し、したがって、その上に差し込むことができる。
【0010】
位置が固定されかつ回転が固定された方法で、計量運転のために搬送スクリューを駆動マンドレルに固定するバヨネット式ロックが備えられる。この目的のために、ロック要素が搬送スクリューの受入口に挿入される。らせんが、その断面を跨って延び、断面で見ると三日月形であり、駆動マンドレルは、その長さ全体にわたって断面がロック要素と一致するように適合されており、そのため、搬送スクリューは、ロック要素があっても駆動マンドレル上に差し込むことができる。さらに、駆動マンドレルには溝が設けられ、搬送スクリューを適切に回転させこの溝にロック要素を挿入し、バヨネット式ロックの方法でロックする。
【0011】
この装置の欠点は、計量に必要な精度に関して搬送装置の製造が複雑であることである。例えば、駆動マンドレルの溝は、高い計量精度のために小さな公差で設計されなければならず、このため、溝を放電加工によって製造しなければならない場合がある。さらに、スクリューコンベアの開口部にロック要素を確実に固定することは困難である。必要な溶接工程でわずかな溶接誤差が生じただけでも、スクリューコンベアが使用できなくなる可能性があるからである。
【0012】
従って、本発明の目的は、製造コスト効率に優れた計量ユニットまたは計量デバイス用の搬送装置を提供することである。
【0013】
この目的は、請求項1の特徴を有する計量ユニット、請求項17の特徴を有する搬送装置、および請求項18の特徴を有するスクリューコンベアによって解決される。
【0014】
磁気連結が備えられているため、連結自体は安価に製造することができ、これにより、磁気連結に関連する搬送装置における、付加的な特徴も安価に産出できる可能性が広がる。
【0015】
取り上げた目的に加え、磁気連結により、メンテナンス、清掃、さらには搬送スクリューの交換時にも時間を節約できる。
【0016】
さらに好ましい実施形態は従属請求項の特徴を含む。
【0017】
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0018】
図において、
【0019】
図1は、前述のタイプのバルク材料用の先行技術による重量測定計量ユニット(1)を概略的に示している。計量ユニット(1)では、ホッパー(3)とベースユニット(4)とを備えた計量デバイス(2)が、フレーム(6)内の重量計(5)の上方に吊り下げられている。
【0020】
稼働中、ホッパー(3)にバルク材料が充填され、バルク材料はここでベースユニット(4)の移行ホッパー(7)(これは省略することもできる)を経由してコンベア収容器(8)に落下する。コンベア収容器(8)からは搬送スクリュー(15)が突出しており、このスクリューがバルク材料を右から左に出力ライン(10)に搬送する。出力ライン(10)を経由してバルク材料は後続のコンベア部(11)(破線で表示)に到達し、さらに処理される。ホッパーは空になる前に再充填される。
【0021】
ベースユニット(4)は、コンベア収容器(8)に加えて、駆動モータ(12)を備えており、この駆動モータは、ギア(13)によって搬送スクリュー(15)を駆動する。搬送スクリュー(15)は、ホルダー(14)のマンドレルに配置され、コンベアパイプ(9)を通ってコンベア収容器(8)の下流の出力ライン(10)まで伸びている。搬送スクリュー(15)は、ホルダー(14)とともに搬送装置(16)を形成する。わかりやすくするために、コンベア収容器(8)とコンベアパイプ(9)は、搬送スクリュー(15)が見えるように切り開いて示されている。
【0022】
さらに、ベースユニット(4)は、出力ライン(10)も備え、出力ライン(10)は、ベローズ(17)によって後続のコンベア部(11)から機械的に切り離されており、圧力補償要素(18)によって空気圧的に切り離されているため、計量デバイス(2)の計量が後続のコンベア部(11)によって影響を受けることはない。
【0023】
計量デバイス(2)は、支持体(19)を介して重量計(5)上に載り、重量計(5)は、計量デバイス(2)の重量と、ホッパー(3)内(およびベースユニット(4)内)にあるバルク材料の重量とを記録する。計量デバイス(2)の重量測定動作中に、バルク材料が搬送スクリュー(15)の回転によって後続のコンベア部(11)に排出されると、その重量はそれに応じて減少し、この重量は重量計(5)に記録され、次にコントローラ(図の複雑さを軽減するために図示せず)によって評価される。重量の減少は、排出されるバルク材料の実際の質量流量に対応し、目標質量流量に調整されなければならない。この目的のために、コントローラは、当業者に公知の制御アルゴリズムに従って、駆動モータ(12)により搬送スクリュー(15)の速度を継続的に補正する。
【0024】
様々なバルク材料の流動挙動は、問題ない場合もあれば非常に複雑な場合もある。ホッパー(3)内の圧力により水平な搬送スクリュー(15)でさえも通過する傾向のあるバルク材料もあれば、ホッパー(3)内に連続的にブリッジを形成し、搬送スクリュー(15)の折り返しが部分的にしか充填されず、ブリッジが崩壊すると折り返しに圧縮された状態で充填される、すなわち過充填されるバルク材料もある。これは小さな粉末状粒子の場合によく見られる。ホッパーに設けられた攪拌機は、このような影響を弱めことはできるが、排除することはできない。温度、湿度などは、バルク材の種類によってこれらのパラメータに影響を与える。状況に応じて、搬送スクリューの速度は、可能な限り遅延なく、可能な限り正確に、時には必然的に大きく変化するトルク(搬送スクリュー(15)にかかる対応する軸荷重)を伴って、上述の可能な重量計の分解能と連携して、制御される必要がある。これには、搬送スクリュー(15)をホルダー(14)内で正確に固定する必要があり、これが、前述のように、例えば先行技術において複雑なバヨネット式ロックが設けられている理由の1つである。
【0025】
図2は、本発明による搬送装置(25)を備えた計量ユニット(1)または計量デバイス(2)の一部分の断面を示している。図2に示す部分は、図1に示す計量ユニット(1)の破線部分(19)に相当する。
【0026】
ここでは、搬送羽根(26')を備え、直径の小さい、搬送スクリュー(26)が見られる。(直径の大きい搬送スクリューは図5を参照)。この搬送スクリューは、移行ホッパー(7)に接して配置されたコンベア収容器(8)から突出している。搬送スクリュー(26)は、軸(27)によってホルダー(28)中にクランプされている。ホルダー(28)は、ボールベアリング(29)によってハウジング(30)内に回転可能に取り付けられており、ハウジング(30)はギア(13)に配置されている。図示の実施形態では、ホルダー(28)は、ギア(13)の歯車(31)に直接ねじ込まれている。したがって、モータ(12)は、ギア(13)の歯車(31)によってホルダー(28)を、ひいては搬送スクリュー(26)を駆動する。
【0027】
したがって、好ましくは、計量デバイス(2)または計量ユニット(1)において、ホルダー(28)は、ボールベアリング(29)によってハウジング(30)内に回転可能に取り付けられ、このハウジング(30)は、搬送スクリュー(26)の駆動装置のギア(13)に配置され、好ましくは、ギア(13)の歯車(31)は、ホルダー(28)に直接接続される。
【0028】
ホルダー(28)には、搬送スクリュー(26)の軸(27)が軸方向に挿入可能な開口部(32)が設けられ、開口部(32)は軸(27)を受け入れる。ここでは永久磁石(34)として設計された磁気要素が開口部(32)の底部(33)に設けられ、好ましくは開口部(32)の底部(33)の穴(35)内に配置され、より好ましくはそこに接着される。市販の永久磁石、例えばネオジム磁石を磁石(34)として使用することができる。
【0029】
図示の実施形態では、搬送スクリュー(26)の軸(27)にも、好ましくは永久磁石(36)として設計された磁気要素が設けられており、この磁気要素は、軸(27)の端面、ここでは例えば穴(37)内に、接着されて配置され、好ましくは永久磁石、例えばネオジム磁石として設計されている
【0030】
これにより、バルク材料用の重量測定計量ユニットまたは計量デバイスが得られ、搬送スクリュー(26)はホルダー(28)と相互作用するために設けられた軸(27)を有し、ホルダー(28)には軸(27)を受け入れるための開口部(32)を有し、ホルダー(28)に面する軸(27)の端面及び開口部(32)の底部(33)にはそれぞれ磁気要素、好ましくは永久磁石(34,36)を備える。動作中、磁石(34,36)は搬送装置(25)の搬送スクリュー(26)とホルダー(28)との間に磁気連結を形成する。
【0031】
また好ましくは、計量ユニット(1)または計量デバイス(2)のための搬送装置(25)が提供され、搬送装置(25)は搬送スクリュー(26)と、前記搬送スクリューのためのホルダー(28)とを備え、搬送スクリュー(26)とホルダー(28)とは、軸方向に互いに差し込むことができ、差込接続によって互いに作動可能に固定できるように設計されており、差込接続は磁気連結である。好ましくは、磁気連結は、締結する磁力が搬送スクリュー(26)に軸方向に作用し、搬送スクリュー(26)をホルダー(28)に引き寄せるように設計されている。
【0032】
搬送スクリュー(26)の軸(27)は、好ましくはフランジ(ストップショルダー)(38)(ここでは径方向に突出している)として設計された停止要素によって、軸(27)の始端で制限される。さらに好ましくは、停止要素はホルダー(28)に突き当たり、ホルダー(28)に作動可能に挿入されたスクリューコンベア(27)の軸(27)方向の位置を決定する。軸(27)がホルダー(28)に入る(またはフランジ(38)のベアリングに入る)深さは、好ましくは、搬送装置(25)の作動中に磁石(34,36)の間に隙間(39)が残るような深さであり、これにより、通常は脆い材料からなる磁石が挿入中に互いに衝突するのを防ぐ。ただし、原理的には隙間を設けないことも可能である。隙間(39)の別の利点については、以下を参照のこと。
【0033】
作動中、磁気連結は、ホルダー(28)に対して向けられた5N~20N、好ましくは8N~12N、非常に好ましくは9N~11Nの軸方向に作用する力で、隙間(39)を介して搬送スクリュー(26)を作動可能な位置に固定する。磁気吸引力は磁石間の接触のごく直前で急激に上昇するが、磁石間の距離がわずかに増加すると上昇は急激ではなくなり、磁気吸引力は比較的変化がなくなるため、隙間は、一方では上述の力が作用し、他方では隙間が磁気吸引力が依然として比較的変化がないのに十分な大きさであるように、磁気要素(ここでは永久磁石(34,36))の適切な選択によって、また隙間(39)の大きさ(ここでは軸(27)上のフランジ(38)の位置を介して)によって決定することができる。この磁気吸引力が変化がないという側面により、フランジ(38)の位置及び磁石(34,36)に関する公差を比較的大きく保つことができ、製造時のコスト効率が良い。隙間(39)の幅は、好ましくは0.2mm~1.2mm、非常に好ましくは0.6mm~0.8mm、特に好ましくは0.7mmであり、これにより、市販の永久磁石で上述の力を実現することができる。なお、搬送スクリュー(26)は、この磁気締結によって動作中にホルダー(28)に十分に固定されている。搬送されるバルク材料が搬送スクリュー(26)にホルダーの方向へ反力を及ぼすが、望ましくない変位を防止するにも十分であり、同時に、搬送スクリュー(26)をわずかな衝撃だけで別のコンベヤ要素に都合よく交換することができるためである。ただし、大径のスクリューコンベアについては、図5の説明を参照されたい。
【0034】
これにより、好ましくは、停止要素、ここではフランジ(38)が得られ、フランジ(38)は、搬送スクリュー(26)がホルダー(28)内で操作可能に挿入された位置にあるときに、軸(27)及びホルダー(28)の磁気要素(図示の実施形態では、永久磁石(36,34))の間に隙間が残るように軸(27)上に配置される。この隙間は、好ましくは0.2mmから1.2mmの間、特に好ましくは0.6mmから0.8mmの間、非常に特に好ましくは0.7mmの幅である。上述のように、特定の場合、当業者は、製造元のカタログから必要な市販の磁石を容易に選択することができる。
【0035】
軸(27)はさらに、ホルダー(28)の開口部(32)への軸(27)の挿入を容易にする役割を果たすキャンバー(45)を有する。ホルダー(28)内の軸(27)の動作信頼可能な収容の公差は比較的小さいため、挿入時に軸(27)が開口部(32)で径方向に正確に位置合わせされるように配置する必要があるが、これは技術的に容易ではなく、時間を要する可能性がある。なぜならわずかな傾きでも軸(27)を開口部(32)に挿入できなくなるためである。これは磁石(36)によってさらに困難となる。軸の位置合せがわずかにずれると、磁石は開口部(32)の壁への吸引力によって軸をさらに偏向させ、実際には組み立てがさらに困難になる。
【0036】
キャンバーにより、軸(27)を開口部(32)内に角度をつけて配置し、挿入中に軸(27)を容易に正しく位置合わせできるようになるまでわずかに押し込むことができるようになる。この目的のため、当然、軸(27)には、キャンバー(45)に隣接しフランジ(38)に向かって延伸する、より小さい直径の取り付け部分(46)がある必要がある。そうでなければ、軸(27)を傾いた姿勢で開口部(32)に挿入できないためである。つまり、キャンバーは取り付け部分(46)以上に径方向に突出している。
【0037】
最後に、ハウジング(30)はカバープレート(40)によって覆われており、カバープレート(40)はここではコンベア収容器(8)の側壁の一部を形成していることが図面からわかる。
【0038】
図3は、軸(27)に比べてわずかに変更された軸(27')を、ホルダー(28)(図2)の開口部(32)から見た正面図を示している。ホルダー(28)自体は図3には示されていない。軸(27')の端面に挿入された磁石(36)と、軸(27')の端面にあるキャンバーの二つの部分領域(45')および(45'')が示されている。
【0039】
軸(27,27')がホルダー(28)に挿入されると、軸(27')の後方に立っている装着者の視線は、矢印(48)で示す方向に、例えば上から、軸(27,27')と開口部(32)(軸(27')の図がこの方向から示されているので、図では見えない)に向けられる。ホルダー(28)の軸の方向に対する軸(27,27')の軸の横方向の、両矢印49方向の、ずれは、比較的容易に確認することができ、それに応じて、より容易に修正することができるが、軸(27,27')の視線方向(両矢印(50))の位置合わせの間違いは、気付きにくい。従って、軸(27')上のキャンバー(45')は、一方向、ここでは垂直方向(両矢印(50)の方向)にのみ部分的に形成することができ、実質的に視線方向(48)にのみ効果的である。さらに、キャンバーは、ここでは部分領域(45')および(45'')で、軸(27)上で少なくとも取り付け部分、これは図では隠れて見えないが、以上に径方向において突出している。同様に、取り付け部を一方向にのみ形成することもできる。
【0040】
図3に示すように変更された軸(27')は、図2に示す実施形態と比較して、センタリング面の役割を果たす嵌合部(52)(図2および図4参照)だけでなく、第2の嵌合部も軸(27')に設けられ、軸が、キャンバーがなくても、または部分的なキャンバーがあるだけでも、360°の回転位置全体にわたって容易に支持される場合に意味をなす。
【0041】
この結果、バルク材料用の重量測定計量ユニットまたは搬送装置が得られ、この装置において、スクリューコンベア(26)の軸(27')は、好ましくは、その端面に径方向外向きのキャンバー(45)を有している。キャンバーは、スクリューコンベア(26)の搬送羽根(26')の方へ延びる隣接する取り付け部分(46)以上に、少なくとも一つの径方向(50)、好ましくはすべての径方向においてにおいて突出しており、その結果、軸(27)がホルダー(28)の開口部(32)に、少なくとも一方向にわずかに傾くように配置され、第1部分にわたってキャンバー(45)によってその中に導かれることができるようにする。
【0042】
ここで注意すべきことは、ホルダーとそれに応じて軸も、ホルダーの長さにわたって段階的な直径で設計できることである。その場合、軸が挿入される最も狭い場所にキャンバーを配置する必要がある。その結果、キャンバーは端面に配置する必要がなくなり、端部からフランジの方へ戻って配置されることになる。
【0043】
この結果、バルク材料用の重量測定計量ユニットまたは搬送装置が得られ、この装置において、スクリューコンベア(26)の軸(27,27')は、好ましくは、径方向外向きのキャンバー(45',45'')を有している。キャンバーは、軸(27,27')の端面の方へ延伸する隣接する軸部分以上及びスクリューコンベアの先端の方へ延びる隣接する取り付け部分(46)以上に、少なくとも一つの径方向(50)、好ましくはすべての径方向においてにおいて突出しており、その結果、軸(27,27')が、キャンバーと関連するホルダー(28)の部分に、少なくとも一方向(50)にわずかに傾くように配置され、第1部分にわたってキャンバー(45)によってその部分の中に導かれることができるようにする。
【0044】
更に、請求項15に記載のスクリューコンベアが提供され、ここで、スクリューコンベア(26)の軸(27)は、好ましくは、その端面に径方向外向きのキャンバー(45)を有し、このキャンバーはスクリューコンベア(26)の搬送羽根(26')に向かって延伸する隣接の取り付け部(46)以上に、少なくとも一つの径方向(50)に、好ましくは全方向に突出している。これにより、軸(27)は、少なくとも一方向(50)にわずかに傾くように、スクリューコンベア(26)に関連するホルダー(28)の開口部(32)または段部の中に配置することができ、キャンバー(45)によって第1部分にわたってその中に軸(27)を導くことができる。
【0045】
好ましくは、キャンバー(45)は、開口部(32)の部分と完全に適合するように形成されており、開口部内でその部分はスクリューコンベア(26)の作動可能な挿入状態の位置にあり、スクリューコンベア(26)が軸(27)上の第1の位置(51)(図2参照)において、ホルダー(28)中に作動可能にはめ込まれる。
【0046】
更に好ましくは、スクリューコンベア(26)の軸(27)は、軸が作動中にホルダー(28)の開口部(32)内に突出する長さの範囲内で嵌合部(52)を有し、嵌合部(52)は、外形寸法が、スクリューコンベア(26)の動作可能な挿入状態の位置にある開口部(32)の部分と全長にわたって完全に適合するように設計されており、スクリューコンベア(26)が、軸(27)上の第2の位置(53)(キャンバー(45)などの第1の位置の反対側;図2参照)においてホルダー内に動作可能にはめ込まれるようになっている。したがって、スクリューコンベア(26)はホルダー(28)内に所望の公差で軸方向に位置を合わせられる。取り付けられると、実質的に一本の線に沿って開口部(32)に接触するキャンバー(45,45',45'')とは対照的に、嵌合部(52)はその全長にわたって開口部(32)に接触する。
【0047】
好ましくは、ホルダーの開口部(32)は管状とすることができ、その内径は、稼働中に搬送スクリューの軸がカム無しで開口部(32)内に突出する長さの全長にわたって一定である(図4および図5参照)。
【0048】
図4は、搬送スクリュー(26)を軸(27)の端面から見た図であり、そこに磁石(36)が挿入され、キャンバー(45)、取り付け部分(46)、嵌合部(52)がある。さらに、フランジ(38)が見え、その前方には、ホルダーに挿入された搬送スクリュー(26)を確実に回転するようにロックするダブルロックカム(55)がある。
【0049】
図5は、開口部(32)が見える口(60)から見たホルダー(38)の側面と、ロックカム(55)に一致するように形成された凹部(57)があるヘッド(56)を示す。端面(58)は、搬送スクリュー(26)のフランジ(38)のための停止面を形成する。
【0050】
図4及び図5に示す装置は、磁気差込接続と共に、搬送スクリューとそのホルダーとの間に軸方向の回転簡単で費用効果が高く確実に回転する接続を形成する。勿論、当業者であれば、カムを、特定の場合に示された目的に適するように、異なる形状に設計することができることに留意すべきである。
【0051】
この結果、好ましくは、スクリューコンベアの軸が、好ましくは、搬送羽根に面する端部に少なくとも1つのカムを有し、このカムが、作動中に、搬送羽根に面するホルダーの末端部分の嵌合凹部と共に、搬送スクリューを確実に回転する方法でホルダー内に固定する、バルク材料用の重量測定計量ユニットまたは計量デバイスが得られる。さらに、この結果、好ましくは、スクリューコンベアの軸が、スクリュー羽根に面する端部分に、軸から径方向に突出する少なくとも1つのカムを有するスクリューコンベアが得られる。
【0052】
図6は、図2の装置の一部を切り取った立体図であるが、異なる搬送スクリュー(60)を備えており、その搬送羽根(61)を備えた部分(60')の直径は非常に大きく、小さな搬送スクリュー(26)を備えた図2の装置とは対照的に、少なくともコンベア収容器(8)の下部を占める。ここでは、大きな搬送スクリュー(60)が変更されていないホルダー(28)に挿入されており、変更されていないホルダー(28)は異なる搬送スクリュー(26,60)を用いた運転が可能である。従って、搬送スクリュー(60)の軸(62)は、搬送スクリュー(26)の軸(27)と同じように設計されているが、搬送スクリュー(60)、従って一部(60')の寸法が大きいため、フランジ(38)(図2)の代わりに、停止肩部(63)が設けられており、これにより、軸(62)がホルダー(28)に当たって、磁石(34,36)の間の隙間が決定される。
【0053】
稼働中、搬送羽根(61)は、軸から見て反時計回りに回転するが、図示の実施形態では、その始端は、停止肩部(63)に位置せず、そこから離れた位置にあり、搬送羽根と共に反時計回りに回転する前縁(64)を有し、従って、カバープレート(40)から距離を置いて配置されている。この距離が搬送されるバルク材料の寸法よりも小さければ、そのようなバルク材料は、計量デバイス(2)の稼働中に前縁(64)の前に落下し、前縁によって捕らえられ、前縁とカバープレート(40)との間に挟み込まれる。このバルク材料が圧縮できない場合、前縁(64)、従って搬送羽根(61)、さらに搬送スクリュー(60)は、カバープレート(40)から、従ってホルダー(28)から遠ざけられ、その後、磁気締結に抗してホルダー(28)から容易に押し出され得る(機械的にロックされた搬送スクリューを有する先行技術では、そのようなバルク材料は単に破壊される)。しかしながら、前述したように、前縁(64)とカバープレート(40)、すなわちコンベヤ収容器(8)の軸側壁との間の距離がバルク材料の最大寸法よりも大きい場合、このリスクは存在しない。前縁(64)とコンベヤ収容器(8)の壁(またはカバープレート(40))との間の距離は、ほとんどのバルク材料に対して3mmで十分であるが、バルク材料によっては、当業者は、最大20mmまでのより大きい距離を有する搬送スクリューを使用することができる。
【0054】
この結果、計量ユニット(1)または計量デバイス(2)が得られ、計量ユニット(1)または計量デバイス(2)では、搬送スクリューが、作動中にバルク材料で充填されるコンベヤ収容器を貫通して突出し、搬送羽根の始端に前縁(64)が設けられ、前縁(64)とコンベヤ収容器の軸側壁との距離が好ましくは3mm~20mm、特に好ましくは5mm~15mm、非常に好ましくは8mm~12mmである。さらに、この結果、搬送スクリュー(60)のホルダー(28)用の停止肩部(63)と、搬送羽根(61)とを備えた搬送スクリュー(60)が得られ、搬送羽根(61)の始端の前縁(64)の、停止肩部(63)からの距離は3mm~20mm、好ましくは5mm~15mm、非常に好ましくは8mm~12mmである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】