(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】マイクロ電子デバイスを形成する方法、並びに関連するマイクロ電子デバイス、メモリデバイス、及び電子システム
(51)【国際特許分類】
H10B 43/50 20230101AFI20241203BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20241203BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20241203BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20241203BHJP
H10B 41/50 20230101ALI20241203BHJP
【FI】
H10B43/50
H01L29/78 371
H10B43/27
H10B41/27
H10B41/50
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533949
(86)(22)【出願日】2022-11-10
(85)【翻訳文提出日】2024-07-08
(86)【国際出願番号】 US2022079661
(87)【国際公開番号】W WO2023107793
(87)【国際公開日】2023-06-15
(32)【優先日】2021-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ルオ シュアンチャン
(72)【発明者】
【氏名】シュ リファン
(72)【発明者】
【氏名】リー シャオ
(72)【発明者】
【氏名】ジョティラマン ジヴァーン キショア
(72)【発明者】
【氏名】バボリ モハド
【テーマコード(参考)】
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP76
5F083ER22
5F083GA10
5F083GA27
5F083JA39
5F083JA60
5F083KA01
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5F083LA04
5F083LA05
5F083LA10
5F083MA06
5F083MA16
5F101BA01
5F101BA45
5F101BB02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BH05
(57)【要約】
マイクロ電子デバイスは、階層に配置された導電性材料と絶縁性材料との交互になる配列を備えるスタック構造体を備え、誘電体スロット構造体によって分離されたブロックを有する。ブロックの各々は、スタジアム構造体と、スタジアム構造体の上にある充填トレンチと、充填トレンチ及びスタック構造体の階層を通って延在する支持構造体と、支持構造体の側壁を覆う誘電体ライナ構造体と、を備える。スタジアム構造体は、スタック構造体の階層の縁部を備えるステップを各々有する階段構造体を備える。充填トレンチは、少なくとも2つの追加の誘電体材料の間に介在する誘電体材料を備える。誘電体ライナ構造体は、誘電体材料の垂直方向位置にある第1の突起と、スタック構造体の階層の導電性材料の垂直方向位置にある第2の突起と、を備える。第2の突起は、水平方向寸法が第1の突起よりも大きい。メモリデバイス、電子システム、及び方法についても記載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ電子デバイスであって、
階層に配置された導電性材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を備えるスタック構造体を備え、前記スタック構造体が、誘電体スロット構造体によって互いに分離されたブロックを有し、前記ブロックの各々が、
前記スタック構造体の前記階層のうちの少なくともいくつかの縁部を備えるステップを各々有する階段構造体を備えるスタジアム構造体と、
前記スタジアム構造体の水平方向境界の垂直方向に上に及びその中にある充填トレンチであって、少なくとも2つの追加の誘電体材料間に介在する誘電体材料を備え、前記少なくとも2つの追加の誘電体材料は、前記誘電体材料とは異なる材料組成を有する、充填トレンチと、
前記充填トレンチ及び前記スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体と、
前記支持構造体の側壁を実質的に覆う誘電体ライナ構造体と、を備え、前記誘電体ライナ構造体が、
前記誘電体材料の垂直方向位置にある第1の突起と、
前記スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかの前記導電性材料の垂直方向位置にある第2の突起であって、前記第1の突起よりも大きい水平方向寸法を有する、第2の突起と、を備える、マイクロ電子デバイス。
【請求項2】
前記誘電体材料が、誘電体窒化物材料を備える、請求項1に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項3】
前記2つの追加の誘電体材料が、
前記スタジアム構造体の前記階段構造体の前記ステップの上に実質的に連続的に延在し、前記ステップに適合する第1の誘電体酸化物材料と、
前記誘電体窒化物材料の上に実質的に連続的に延在し、前記誘電体窒化物材料を覆う、第2の誘電体酸化物材料と、を備える、請求項2に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項4】
前記誘電体材料及び前記誘電体ライナ構造体の前記第1の突起の垂直方向寸法が、互いに実質的に等しく、前記導電性材料及び前記誘電体ライナ構造体の前記第2の突起の追加の垂直方向寸法よりも小さい、請求項1~3のいずれか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項5】
前記誘電体材料が、相対的により低い温度で形成された他の窒化ケイ素材料よりも相対的により高い密度を有するように、約630℃以上の温度で形成された窒化ケイ素材料を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項6】
前記充填トレンチを通って前記スタジアム構造体のうちの前記ステップのうちの少なくともいくつかまで垂直方向に延在する導電性コンタクト構造体を更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項7】
前記導電性コンタクト構造体の下端部の水平方向区域が、前記導電性コンタクト構造体の前記下端部と接触し、互いに水平方向に隣接する前記誘電体ライナ構造体のうちの少なくともいくつかの前記第1の突起間に水平方向に介在する、前記導電性材料の部分の追加の水平方向区域よりも小さい、請求項6に記載のマイクロ電子デバイス。
【請求項8】
メモリデバイスであって、
導電性材料と、前記導電性材料に垂直方向に隣接する絶縁性材料と、を各々含む階層を備えるスタック構造体を備え、前記スタック構造体が、第1の方向に平行に延在し、誘電体スロット構造体によって第2の方向に互いに分離されたブロックに分割され、前記ブロックの各々が、
前記スタック構造体の前記階層のうちの少なくともいくつかの水平方向端部を備えるステップを個々に有する対向する階段構造体を備える、スタジアム構造体と、
前記第1の方向において前記スタジアム構造体の対向する端部に隣接する第1の隆起領域と、
前記第2の方向において前記スタジアム構造体の対向する側面に隣接する第2の隆起領域であって、前記第2の隆起領域の最上面が、前記第1の隆起領域の最上面と実質的に同一平面である、第2の隆起領域と、を備え、
前記メモリデバイスが更に、
前記スタック構造体の前記ブロック内の誘電体充填トレンチを備え、前記誘電体充填トレンチの各々が、前記スタック構造体の前記ブロックのうちの1つの前記スタジアム構造体の水平方向区域の垂直方向に上に及びその中にあり、
前記スタジアム構造体、前記第1の隆起領域、及び前記第2の隆起領域の表面上にある酸化物ライナと、
前記酸化物ライナの表面上にある窒化物ライナと、
前記窒化物ライナの上にある酸化物充填材料と、を備え、
前記メモリデバイスが更に、
前記誘電体充填トレンチを通って、前記ブロックの各々の前記スタジアム構造体の前記ステップのうちの少なくともいくつかまで垂直方向に延在する導電性コンタクトであって、前記導電性コンタクトの各々が、前記誘電体充填トレンチのうちの1つの前記窒化物ライナによって水平方向に取り囲まれ、前記窒化物ライナに物理的に接触する、導電性コンタクトと、
前記第1の方向において前記スタジアム構造体に隣接する前記ブロックの各々の部分を通って垂直方向に延在するメモリセルのストリングと、を備える、メモリデバイス。
【請求項9】
前記誘電体充填トレンチ及び前記スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体を更に備え、前記支持構造体のうちの少なくともいくつかが、前記導電性コンタクトに水平方向に隣接する、請求項8に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
前記支持構造体の側面を実質的に覆う誘電体ライナ構造体を更に備え、前記誘電体ライナ構造体が、個々に、
前記スタジアム構造体の前記ステップのうちの前記少なくともいくつかの上にある前記窒化物ライナの垂直方向隆起にある第1の水平方向突起と、
前記スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかの前記導電性材料の垂直方向隆起にある第2の水平方向突起であって、前記第1の水平方向突起が、前記第2の水平方向突起よりも相対的に小さい水平方向寸法を有する、第2の水平方向突起と、を備える、請求項8に記載のメモリデバイス。
【請求項11】
前記窒化物ライナの部分が、前記導電性コンタクト、及び前記導電性コンタクトに水平方向に隣接する前記誘電体ライナ構造体のうちの少なくともいくつかの前記第1の水平方向突起から、それらの間に水平方向に延在する、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
前記誘電体ライナ構造体が、誘電体酸化物材料を含む、請求項10に記載のメモリデバイス。
【請求項13】
前記窒化物ライナが、約680℃以上の温度で形成された相対的に高密度の窒化ケイ素材料を含む、請求項8~12のいずれか一項に記載のメモリデバイス。
【請求項14】
前記スタック構造体の上にあり、前記メモリセルのストリングに電気的に結合されたデジット線と、
前記スタック構造体の下にあり、前記メモリセルのストリングに電気的に結合されたソース構造体と、
前記導電性コンタクトに結合された導電性ルーティング構造体と、
前記スタック構造体の下にあり、前記ソース構造体、前記デジット線、及び前記導電性ルーティング構造体に結合された制御ロジック回路と、を更に備える、請求項8~12のいずれか一項に記載のメモリデバイス。
【請求項15】
マイクロ電子デバイスを形成する方法であって、
階層に配置された犠牲材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を備える予備スタック構造体を形成することであって、前記予備スタック構造体が、スタジアム構造体の行を更に含み、前記スタジアム構造体の行が、
第1の水平方向において互いに隣接し、各々、前記予備スタック構造体の前記階層のうちの少なくともいくつかの縁部を備えるステップを有する階段構造体を備える前記スタジアム構造体のうちの少なくとも2つを備える、形成することと、
前記スタジアム構造体のうちの前記少なくとも2つの前記階段構造体の前記ステップの上に、誘電体ライナ材料を形成することと、
約630℃以上の温度を用いる材料堆積プロセスを使用して、前記誘電体ライナ材料の上に追加の誘電体ライナ材料を形成することと、
前記スタジアム構造体のうちの前記少なくとも2つの水平方向区域の上に及びその中にあるトレンチを実質的に充填するために、前記追加の誘電体ライナ材料の上に誘電体充填材料を形成することと、
前記誘電体充填材料、前記追加の誘電体ライナ材料、前記誘電体ライナ材料、及び前記予備スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体を形成することと、
前記支持構造体を形成した後、前記予備スタック構造体の前記犠牲材料を導電性材料で置換することと、を含む、方法。
【請求項16】
前記誘電体ライナ材料の上に追加の誘電体ライナ材料を形成することが、約680℃~約760℃の範囲内のCVDプロセス温度を用いる化学気相堆積(CVD)プロセスを使用して、前記追加の誘電体ライナ材料をコンフォーマルに形成することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
支持構造体を形成することが、
前記誘電体充填材料、前記追加の誘電体ライナ材料、前記誘電体ライナ材料、及び前記予備スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する初期開口部を形成することと、
水平方向に突出する部分を備える修正開口部を形成するために、前記追加の誘電体ライナ材料及び前記予備スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかの前記犠牲材料を、前記誘電体ライナ材料及び前記予備スタック構造体の前記階層の前記少なくともいくつかの前記絶縁性材料に対して水平方向に凹ませることと、
前記修正開口部を更なる誘電体ライナ材料で部分的に充填することであって、前記更なる誘電体ライナ材料が、前記修正開口部の前記水平方向に突出する部分を実質的に充填する、部分的に充填することと、
前記修正開口部を更なる誘電体ライナ材料で部分的に充填した後、前記修正開口部の残りの部分を導電性材料で充填することと、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記追加の誘電体ライナ材料及び前記犠牲材料を水平方向に凹ませることが、前記追加の誘電体ライナ材料の垂直方向高さにおける前記修正開口部の前記水平方向に突出する部分のうちのいくつかを、前記予備スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかの前記犠牲材料の垂直方向高さにおける前記修正開口部の前記水平方向に突出する部分のうちの他のいくつかよりも小さい水平方向寸法を有するように形成することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記予備スタック構造体を、支持構造体を形成した後に、スロットによって互いに分離されたブロックに分割することであって、前記ブロックの各々が、前記スタジアム構造体の前記行のうちの1つを備える、分割することと、
前記予備スタック構造体の前記犠牲材料を、前記スロットを介して前記導電性材料と置換することと、を更に含む、請求項15~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記予備スタック構造体をスロットによって互いに分離されたブロックに分割することが、前記ブロックの各々を、
前記第1の水平方向において前記スタジアム構造体の前記行のうちの前記1つの前記スタジアム構造体のうちの前記少なくとも2つの間に介在する少なくとも1つの頂上領域と、
前記少なくとも1つの頂上領域と一体且つ連続的であり、前記第1の水平方向と直交する第2の水平方向において、前記スタジアム構造体のうちの前記少なくとも2つに隣接するブリッジ領域と、を更に備えるように形成することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記予備スタック構造体の前記犠牲材料を導電性材料で置換した後、前記誘電体充填材料、前記追加の誘電体ライナ材料、前記誘電体ライナ材料を通って垂直方向に延在し、前記階段構造体のうちの少なくとも1つの前記ステップにおいて、前記階層の前記少なくともいくつかの前記導電性材料に物理的に接触する導電性コンタクト構造体を形成することを更に含む、請求項15~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
導電性コンタクト構造体を形成することが、前記導電性コンタクト構造体の各々を、互いに水平方向に隣接する前記支持構造体のうちの少なくとも2つの間に水平方向に形成することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記導電性コンタクト構造体の各々を、互いに水平方向に隣接する前記支持構造体のうちの少なくとも2つの間に水平方向に形成することが、前記導電性コンタクト構造体の各々と前記支持構造体のうちの前記少なくとも2つとの間に、前記追加の誘電体ライナ材料の部分を水平方向に維持することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
電子システムであって、
入力デバイスと、
出力デバイスと、
前記入力デバイス及び前記出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、
前記プロセッサデバイスに動作可能に結合され、少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を備えるメモリデバイスと、を備え、前記少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体が、
階層に配置された導電性材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を有するスタック構造体を備え、前記スタック構造体が、少なくとも1つの誘電体構造体によって互いに分離された少なくとも2つのブロックを備え、前記少なくとも2つのブロックの各々が、
2つの隆起領域と、
第1の水平方向において前記2つの隆起領域間に介在し、前記第1の水平方向において互いに対向する階段構造体を備えるスタジアム構造体であって、前記階段構造体が、前記スタック構造体の前記階層の縁部を備えるステップを各々有する、スタジアム構造体と、
前記第1の水平方向に垂直の第2の水平方向において、前記スタジアム構造体の対向する側面に隣接する2つの追加の隆起領域と、を備え、
前記少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体が更に、
前記スタック構造体の前記少なくとも2つのブロックの水平方向境界の上に及びその中にある充填トレンチを備え、前記充填トレンチの各々が、
前記スタック構造体の前記少なくとも2つのブロックのうちの1つの前記スタジアム構造体、前記2つの隆起領域、及び前記2つの追加の隆起領域の表面上にある第1の誘電体ライナ材料と、
前記第1の誘電体ライナ材料の表面上にある第2の誘電体ライナ材料構造体と、
前記第1の誘電体ライナ材料の表面上にある誘電体充填材料と、を備え、
前記少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体が更に、
前記充填トレンチ及び前記スタック構造体の前記階層のうちの前記少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体と、
前記支持構造体の側壁を実質的に覆う誘電体ライナ構造体とを備え、前記誘電体ライナ構造体が、
前記第2の誘電体ライナ材料の垂直方向位置にある第1の突起と、
前記スタック構造体の前記階層の前記導電性材料の垂直方向位置にある第2の突起であって、前記第1の突起よりも大きい水平方向寸法を有する、第2の突起と、を備え、
前記少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体が更に、
前記誘電体ライナ構造体の間に水平方向に介在し、前記充填トレンチを完全に通って垂直方向に延在する導電性コンタクト構造体、を備える、電子システム。
【請求項25】
前記メモリデバイスが、3D NANDフラッシュメモリデバイスを含む、請求項24に記載の電子システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
この出願は、2021年12月7日に出願された「METHODS OF FORMING MICROELECTRONIC DEVICES, AND RELATED MICROELECTRONIC DEVICES, MEMORY DEVICES, AND ELECTRONIC SYSTEMS」に関する米国特許出願第17/643,061号の出願日の利益を主張するものであり、その開示は、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、様々な実施形態において、一般に、マイクロ電子デバイスの設計及び製作の分野に関する。より具体的には、本開示は、マイクロ電子デバイスを形成する方法、並びに関連するマイクロ電子デバイス、メモリデバイス、及び電子システムに関する。
【背景技術】
【0003】
マイクロ電子デバイスの設計者は、個々のフィーチャの寸法を低減することにより、且つ隣接するフィーチャ間の分離距離を低減することにより、マイクロ電子デバイス内のフィーチャの集積又は密度のレベルを向上させることを望む場合が多い。加えて、マイクロ電子デバイスの設計者は、コンパクトであるのみならず、性能の利点、及び簡略化された設計を提供するアーキテクチャを設計することを求める場合が多い。
【0004】
マイクロ電子デバイスの一例はメモリデバイスである。メモリデバイスは、一般に、コンピュータ又はその他の電子デバイス内の内部集積回路として提供される。不揮発性メモリデバイス(例えば、NANDフラッシュメモリデバイス)を含むがこれらに限定されない多くのタイプのメモリデバイスが存在する。不揮発性メモリデバイス内のメモリ密度を向上させる1つの方法は、垂直メモリアレイ(「3次元(3D)メモリアレイ」とも称される)アーキテクチャを利用することである。従来の垂直メモリアレイは、導電性材料及び絶縁性材料の階層を含む1つ又は複数のスタック構造体を通って垂直方向に延在するメモリセルのストリングを含む。メモリセルの各ストリングは、それに結合された少なくとも1つの選択デバイスを含み得る。そうした構成は、トランジスタの従来の平面(例えば、二次元)配置を用いる構造体と比較して、ダイ上にアレイを上向きに(例えば、垂直方向に)構築することによって、ダイ面積(すなわち、消費される活性表面の長さ及び幅)の単位内により多くの数のスイッチングデバイス(例えば、トランジスタ)を位置させることを可能にする。
【0005】
垂直メモリアレイアーキテクチャは、一般に、垂直メモリアレイのメモリセルを、書き込み、読み出し、又は消去動作のために一意に選択できるように、メモリデバイスのスタック構造体の階層の導電性材料と制御ロジックデバイス(例えば、ストリングドライバ)との間の電気的接続を含む。このような電気的接続を形成する1つの方法は、メモリデバイスのスタック構造体の階層の縁部(例えば、水平方向端部)に、いわゆる「階段」(又は「段ステップ」)構造体を形成することを含む。階段構造体は、階層の導電性材料のコンタクト領域を画定する個々の「ステップ」を含み、その上に導電性コンタクト構造体が位置付けられて、導電性材料への電気的アクセスを提供し得る。更に、導電性コンタクト構造体を制御ロジックデバイスに結合するために、導電性ルーティング構造体が用いられ得る。残念なことに、フィーチャパッキング密度が増加し、形成誤差のマージンが減少するにつれて、従来の製作方法及び結果として生じる構造構成は、所望のメモリデバイスの性能、信頼性、及び耐久性を低下させ得る望ましくない欠陥をもたらしてきた。
【発明の概要】
【0006】
いくつかの実施形態では、マイクロ電子デバイスは、階層に配置された導電性材料と絶縁性材料との垂直方向の交互になる配列を備えるスタック構造体を備える。スタック構造体は、誘電体スロット構造体によって互いに分離されたブロックを有する。ブロックの各々は、スタジアム構造体と、スタジアム構造体の水平方向境界の垂直方向に上に及びその中にある充填トレンチと、充填トレンチ及びスタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体と、支持構造体の側壁を実質的に覆う誘電体ライナ構造体と、を備える。スタジアム構造体は、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの縁部を備えるステップを各々有する階段構造体を備える。少なくとも2つの追加の誘電体材料間に介在する誘電体材料を備え、少なくとも2つの追加の誘電体材料は、誘電体材料とは異なる材料組成を有する、充填トレンチ。誘電体ライナ構造体は、誘電体材料の垂直方向位置にある第1の突起と、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの導電性材料の垂直方向位置にある第2の突起と、を備える。第2の突起は、第1の突起よりも大きい水平方向寸法を有する。
【0007】
追加の実施形態では、マイクロ電子デバイスを形成する方法は、階層に配置された犠牲材料と絶縁材料との垂直方向に交互になる配列を備える予備スタック構造体を形成することを含む。第1の水平方向において互いに隣接し、予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの縁部を備えるステップを有する階段構造体を各々備えるスタジアム構造体のうちの少なくとも2つを各々備えるスタジアム構造体の行を更に備える予備スタック構造体。誘電体ライナ材料が、スタジアム構造体のうちの少なくとも2つの階段構造体のステップの上に形成される。追加の誘電体ライナ材料が、約630℃以上の温度を用いる材料堆積プロセスを使用して、誘電体ライナ材料の上に形成される。誘電体充填材料が、スタジアム構造体のうちの少なくとも2つの水平方向区域の上に且つその中にあるトレンチを実質的に充填するために、追加の誘電体ライナ材料の上に形成される。支持構造体が、誘電体充填材料、追加の誘電体ライナ材料、誘電体ライナ材料、及び予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在するように形成される。予備スタック構造体の犠牲材料は、支持構造体を形成した後に、導電性材料で置換される。
【0008】
更なる実施形態では、メモリデバイスは、導電性材料と、導電性材料に垂直方向に隣接する絶縁性材料と、を各々含む階層を備えるスタック構造体を備え、スタック構造体は、第1の方向において平行に延在し、誘電体スロット構造体によって第2の方向に互いに分離されたブロックに分割される。ブロックの各々は、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの水平方向端部を備えるステップを個々に有する対向する階段構造体を備えるスタジアム構造体と、第1の方向においてスタジアム構造体の対向する端部に隣接する第1の隆起領域と、第2の方向においてスタジアム構造体の対向する側面に隣接する第2の隆起領域であって、第2の隆起領域の最上面が、第1の隆起領域の最上面と実質的に同一平面である、第2の隆起領域と、を備える。メモリデバイスは、スタック構造体のブロック内に誘電体充填トレンチを更に備える。誘電体充填トレンチの各々は、スタック構造体のブロックのうちの1つのスタジアム構造体の水平方向区域の垂直方向に上に且つその中にある。誘電体充填トレンチの各々は、スタジアム構造体、第1の隆起領域、及び第2の隆起領域の表面上にある酸化物ライナと、酸化物ライナの表面上にある窒化物ライナと、窒化物ライナの上にある酸化物充填材料と、を備える。メモリデバイスは、誘電体充填トレンチを通って、ブロックの各々のスタジアム構造体のステップのうちの少なくともいくつかまで垂直方向に延在する導電性コンタクトを更に備える。導電性コンタクトの各々は、誘電体充填トレンチのうちの1つの窒化物ライナによって水平方向に取り囲まれ、窒化物ライナと物理的に接触する。メモリデバイスは、第1の方向においてスタジアム構造体に隣接するブロックの各々の部分を通って垂直方向に延在するメモリセルのストリングを更に備える。
【0009】
また更なる実施形態では、電子システムは、入力デバイスと、出力デバイスと、入力デバイス及び出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、プロセッサデバイスに動作可能に結合されたメモリデバイスと、を備える。メモリデバイスは、階層に配置された導電性材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を備えるスタック構造体を備える少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を備える。スタック構造体は、少なくとも1つの誘電体構造体によって分離された少なくとも2つのブロックを更に備える。少なくとも2つのブロックの各々は、2つの隆起領域と、スタジアム構造体と、2つの追加の隆起領域と、を備える。スタジアム構造体は、第1の水平方向において2つの隆起領域の間に介在し、第1の水平方向において互いに対向する階段構造体を備える。階段構造体は、スタック構造体の階層の縁部を備えるステップを各々有する。第1の水平方向に垂直の第2の水平方向において、スタジアム構造体の対向する側面に隣接する2つの追加の隆起領域。メモリデバイスは、スタック構造体のうちの少なくとも2つのブロックの水平方向境界の上に且つその中にある充填トレンチを更に備える。充填トレンチの各々は、スタック構造体の少なくとも2つのブロックのうちの1つのスタジアム構造体、2つの隆起領域、及び2つの追加の隆起領域の表面上の第1の誘電体ライナ材料と、第1の誘電体ライナ材料の表面上にある第2の誘電体ライナ材料構造体と、第1の誘電体ライナ材料の表面上にある誘電体充填材料と、を備える。メモリデバイスは、充填トレンチ及びスタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体を更に備える。メモリデバイスは、支持構造体の側壁を実質的に覆い、第2の誘電体ライナ材料の垂直方向位置における第1の突起と、スタック構造体の階層の導電性材料の垂直位置における第2の突起と、を含む誘電体ライナ構造体を更に備える。第2の突起は、第1の突起よりも大きい水平方向寸法を有する。導電性コンタクト構造体は、誘電体ライナ構造体の間に水平方向に介在し、充填トレンチを完全に通って垂直方向に延在する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施形態による、マイクロ電子デバイスを形成する方法の処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の簡略化された部分斜視図である。
【
図2A】
図1に示されるマイクロ電子デバイス構造体の部分A(
図1において破線で識別される)の簡略化された縦断面図である。
【
図2B】
図2Aに示される破線B-Bを中心とした、
図2Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された部分縦断面図である。
【
図3A】
図2A及び
図2Bの処理段階に続く、マイクロ電子デバイスを形成する方法の別の処理段階における、
図1及び
図2Aに示されるマイクロ電子デバイス構造体の部分Aの簡略化された縦断面図である。
【
図3B】
図3Aに示される破線B-Bを中心とした、
図3Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された部分縦断面図である。
【
図3C】
図3Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の簡略化された部分的な上から見た図である。
【
図4A】
図3A~
図3Cの処理段階に続く、マイクロ電子デバイスを形成する方法の別の処理段階における
図1及び
図2Aに示されるマイクロ電子デバイス構造体の部分Aの簡略化された縦断面図である。
【
図4B】
図4Aに示される破線B-Bを中心とした、
図4Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された縦断面図である。
【
図4C】
図4Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の簡略化された部分的な上から見た図である。
【
図5A】
図4A~
図4Cの処理段階に続く、マイクロ電子デバイスを形成する方法の別の処理段階における
図1に示されるマイクロ電子デバイス構造体の簡略化された部分斜視図である。
【
図5B】
図5Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分Aの簡略化された縦断面図である。
【
図5C】
図5Bに示される破線B-Bを中心とした、
図5Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された縦断面図である。
【
図5D】
図5Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の簡略化された部分的な上から見た図である。
【
図6A】
図5A及び
図5Bの処理段階に続く、マイクロ電子デバイスを形成する方法の別の処理段階における
図1及び
図2Aに示されるマイクロ電子デバイス構造体の部分Aの簡略化された縦断面図である。
【
図6B】
図6Aに示される破線B-Bを中心とした、
図6Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された縦断面図である。
【
図6C】
図6Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の簡略化された部分的な上から見た図である。
【
図7A】
図6A~
図6Cの処理段階に続く、マイクロ電子デバイスを形成する方法の別の処理段階における
図1及び
図2Aに示されるマイクロ電子デバイス構造体の部分Aの簡略化された縦断面図である。
【
図7B】
図7Aに示される破線B-Bを中心とした、
図7Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された縦断面図である。
【
図7C】
図7Aに示されるマイクロ電子デバイス構造体の部分Aの簡略化された部分縦断面図のサブ部分C(
図7Aにおいて破線で識別される)の拡大図である。
【
図7D】
図7Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の簡略化された部分的な上から見た図である。
【
図8】本開示の実施形態による、マイクロ電子デバイスの簡略化された部分切断斜視図である。
【
図9】本開示の実施形態による、電子システムを例示する概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明は、本開示の実施形態の完全な説明を提供するために、材料組成、形状、及びサイズ等の具体的な詳細を提供する。しかしながら、本開示の実施形態は、これらの具体的な詳細を用いることなく実践され得ることを当業者は理解するであろう。実際、本開示の実施形態は、業界で用いられる従来のマイクロ電子デバイス製作技法と併せて実践され得る。加えて、以下に提供する説明は、マイクロ電子デバイス(例えば、メモリデバイス)を製造するための完全なプロセスフローを形成しない。以下に説明する構造体は、完全なマイクロ電子デバイスを形成しない。本開示の実施形態を理解するのに必要なプロセス動作及び構造体のみを以下に詳細に説明する。構造体から完全なマイクロ電子デバイスを形成するための追加の動作は、従来の製作技法によって実行され得る。
【0012】
本明細書で提示する図面は、例示のみを目的とし、任意の特定の材料、コンポーネント、構造体、デバイス、又はシステムの実際の図を意味しない。例えば、製造技法及び/又は公差の結果として、図面に描かれる形状からの変化が想定される。したがって、本明細書に記載の実施形態は、例示するような特定の形状又は領域に限定されるものとして解釈すべきではなく、例えば、製造からもたらされる形状の逸脱を含む。例えば、ボックス形状として例示又は説明される領域は、粗い及び/又は非線形のフィーチャを有し得、円形として例示又は説明される領域は、いくつかの粗い及び/又は線形のフィーチャを含み得る。更に、例示する鋭角は丸みを帯び得、その逆も然りである。したがって、図に例示する領域は、本質的に概略的であり、それらの形状は、領域の正確な形状を例示することを意図せず、本特許請求の範囲を限定しない。図面は必ずしも原寸に比例していない。加えて、図間で共通の要素は、同じ数値指定を保持し得る。
【0013】
本明細書で使用するとき、「メモリデバイス」は、メモリ機能を示すマイクロ電子デバイスを意味し、それを含むが、必ずしもメモリ機能に限定されるものではない。別の言い方をすれば、非限定的な例としてのみ、用語「メモリデバイス」は、従来のメモリ(例えば、従来のダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM:dynamic random access memory)等の従来の揮発性メモリ、従来のNANDメモリ等の従来の不揮発性メモリ)を含むだけでなく、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)(例えば、システムオンチップ(SoC:system on a chip))、ロジックとメモリを組み合わせたマイクロ電子デバイス、及びメモリを組み込んだグラフィック処理装置(GPU:graphics processing unit)も含む。
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「構成された」は、構造体及び装置のうちの1つ又は複数の動作を所定の方式で容易にする、少なくとも1つの構造体及び少なくとも1つの装置のうちの1つ又は複数のサイズ、形状、材料組成、向き、及び構成を指す。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「垂直」、「縦」、「水平」、及び「横」は、構造体の主平面を参照するものであり、必ずしも地球の重力場によって定義されない。「水平」又は「横」方向は、構造体の主平面に実質的に平行な方向である一方、「垂直」又は「縦」方向は、構造体の主平面に実質的に垂直な方向である。構造体の主平面は、構造体の他の表面と比較して相対的に大きい面積を有する構造体の表面によって定義される。図面を参照すると、「水平」又は「横」方向は、示された「Z」軸に垂直であり得、示された「X」軸に平行であり得、且つ/又は示された「Y」軸に平行であり得る。また「垂直」又は「縦」方向は、示された「Z」軸に平行であり得、示された「X」軸に垂直であり得、示された「Y」軸に垂直であり得る。
【0016】
本明細書で使用するとき、相互に「隣接する」と説明されるフィーチャ(例えば、領域、構造体、デバイス)は、相互に最も近接して(例えば、最も近い)位置する開示した個性(又は複数の個性)のフィーチャを意味し、それを含む。「隣接する」フィーチャの開示した個性(又は複数の個性)と一致しない追加のフィーチャ(例えば、追加の領域、追加の構造体、追加のデバイス)は、「隣接する」フィーチャ間に配設され得る。別の言い方をすれば、「隣接する」フィーチャは、「隣接する」フィーチャ間に他のフィーチャが挟まらないように、互いに直接隣り合って位置付けられ得、又は「隣接する」フィーチャは、少なくとも1つの「隣接する」フィーチャと関連付けられた個性以外の個性を有する少なくとも1つのフィーチャが「隣接する」フィーチャ間に位置付けられるように、互いに間接的に隣り合って位置付けられ得る。したがって、互いに「垂直方向に隣接する」と説明されるフィーチャは、互いに最も垂直方向に近接して(例えば、垂直方向に最も近い)位置する開示した個性(又は複数の個性)のフィーチャを意味し、それを含む。更に、相互に「水平方向に隣接する」と説明されるフィーチャは、相互に最も水平方向に近接して(例えば、水平方向に最も近い)位置する開示した個性(又は複数の個性)のフィーチャを意味し、それを含む。
【0017】
本明細書で使用するとき、「下にある」、「下方の」、「下部の」、「底部の」、「上方の」、「上部の」、「頂部の」、「前の」、「後の」、「左の」、及び「右の」などの空間的に相対的な用語は、図に例示するようなある要素又はフィーチャの別の要素又はフィーチャとの関係を説明するための説明を容易にするために使用され得る。特に明記されていない限り、空間的に相対的な用語は、図に描かれる向きに加えて、材料の異なる向きを包含することを意図する。例えば、図中の材料を反転した場合、他の要素又はフィーチャの「下方の」又は「下にある」又は「下の」又は「の底部の」として説明した要素は、他の要素又はフィーチャの「上方の」又は「の頂部の」に向けられるであろう。したがって、用語「下方の」は、当該用語が使用される文脈に依存して、上方及び下方の両方の向きを包含し得、このことは当業者に明らかであろう。材料は、他の方法で方向付けられ(例えば、90度回転され、反転され、逆にされ)得、本明細書で使用する空間的に相対的な記述子は、それに応じて解釈され得る。
【0018】
本明細書で使用するとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈より明らかにそうでないと示されない限り、複数形をも含むことを意図する。
【0019】
本明細書で使用するとき、「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数のあらゆる全ての組合せを含む。
【0020】
本明細書で使用するとき、語句「~に結合される」は、直接的なオーミック接続を介して、又は間接的な接続を介して(例えば、別の構造体を介して)電気的に接続されるなど、互いに動作可能に接続された構造体を指す。
【0021】
本明細書で使用するとき、所与のパラメータ、特質、又は条件に関する用語「実質的に」は、所与のパラメータ、特質、又は条件が許容可能な公差内などのある程度の変動を満たすことを当業者が理解するであろう程度を意味し、それを含む。例として、実質的に満たす特定のパラメータ、特質、又は条件に依存して、パラメータ、特質、又は条件は、少なくとも90.0パーセント満たし得、少なくとも95.0パーセント満たし得、少なくとも99.0パーセント満たし得、少なくとも99.9パーセント満たし得、又は100.0パーセントさえも満たし得る。
【0022】
本明細書で使用するとき、特定のパラメータに対する数値に関する「約」又は「およそ」は、当該数値を含み、当業者が理解するであろう当該数値からの分散の程度は、特定のパラメータに対する許容可能な公差内にある。例えば、数値に関する「約」又は「およそ」は、数値の95.0パーセント~105.0パーセントの範囲内、数値の97.5パーセント~102.5パーセントの範囲内、数値の99.0パーセント~101.0パーセントの範囲内、数値の99.5パーセント~100.5パーセントの範囲内、又は数値の99.9パーセント~100.1パーセントの範囲など、数値の90.0パーセント~110.0パーセントの範囲内の追加の数値を含み得る。
【0023】
本明細書で使用するとき、「導電性材料」は、金属(例えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pa)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al))、合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、マグネシウム(Mg)基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)、及び導電的にドープされた半導体材料(例えば、導電的にドープされたポリシリコン、導電的にドープされたゲルマニウム(Ge)、導電的にドープされたシリコンゲルマニウム(SiGe))のうちの1つ又は複数等の導電性材料を意味し、それを含む。加えて、「導電性構造体」は、導電性材料から形成され、導電性材料を含む構造体を意味し、それを含む。
【0024】
本明細書で使用するとき、「絶縁性材料」は、電気的絶縁性材料、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、酸化ケイ素(SiOx)、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化ハフニウム(HfOx)、酸化ニオブ(NbOx)、酸化チタン(TiOx)、酸化ジルコニウム(ZrOx)、酸化タンタル(TaOx)、及び酸化マグネシウム(MgOx)のうちの1つ又は複数)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、窒化ケイ素(SiNy))、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、酸窒化ケイ素(SiOxNy))、及び少なくとも1つの誘電体カルボキシ窒化物材料(例えば、カルボキシ窒化ケイ素(SiOxCzNy))のうちのこのような1つ又は複数を意味し、それを含む。本明細書で「x」、「y」、及び「z」のうちの1つ又は複数を含む式(例えば、SiOx、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、SiNy、SiOxNy、SiOxCzNy)は、ある元素の「x」個の原子、別の元素の「y」個の原子、及び追加の元素(存在する場合)の「z」個の原子を、別の元素(例えば、Si、Al、Hf、Nb、Ti)の原子一個ごとに対する平均比として含む材料を表す。式は相対的な原子比を表し、厳密な化学的構造ではないため、絶縁性材料は、1つ若しくは複数の化学量論的化合物及び/又は1つ若しくは複数の非化学量論的化合物を含み得、「x」、「y」、及び「z」(存在する場合)の値は、整数であり得、又は非整数であり得る。本明細書で使用するとき、用語「非化学量論的化合物」は、明確に定義された自然数の比で表すことができず、定比例の法則に反する元素組成を有する化合物を意味し、それを含む。加えて、「絶縁性構造体」は、絶縁性材料から形成され、絶縁性材料を含む構造体を意味し、それを含む。
【0025】
本明細書で使用するとき、用語「均質」は、フィーチャ(例えば、材料、構造体)に含まれる要素の相対量が、フィーチャの異なる部分(例えば、異なる水平部分、異なる垂直部分)全体にわたって変化しないことを意味する。逆に、本明細書で使用するとき、用語「不均質」は、フィーチャ(例えば、材料、構造体)に含まれる要素の相対量がフィーチャの異なる部分にわたって変化することを意味する。フィーチャが不均質である場合、フィーチャに含まれる1つ又は複数の要素の量は、フィーチャの異なる部分にわたって、段階的に変化(例えば、急激に変化)し得るか、又は連続的に変化(例えば、直線状、対物線状など、徐々に変化)し得る。フィーチャは、例えば、少なくとも2つの異なる材料のスタックから形成され得、それを含み得る。
【0026】
文脈で別段示されない限り、本明細書に記載の材料は、スピンコーティング、ブランケットコーティング、化学気相堆積(CVD:chemical vapor deposition)、プラズマ強化CVD(PECVD:plasma enhanced CVD)、原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)、プラズマ強化ALD(PEALD:plasma enhanced ALD)、物理気相堆積(PVD:physical vapor deposition)(例えば、スパッタリング)、又はエピタキシャル成長を含むがこれらに限定されない、任意の好適な技法によって形成され得る。形成される具体的な材料に依存して、材料を堆積又は成長させるための技法は、当業者によって選択され得る。加えて、文脈で別段示されない限り、本明細書に記載の材料の除去は、エッチング(例えば、乾式エッチング、湿式エッチング、蒸気エッチング)、イオンミリング、研磨平坦化(例えば、化学機械的平坦化(CMP:chemical-mechanical planarization))、又はその他の既知の方法を含むがこれらに限定されない、任意の好適な技法によって達成され得る。
【0027】
図1~
図8Cは、本開示の実施形態による、マイクロ電子デバイス(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイスなどのメモリデバイス)を形成する方法の異なる処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体を例示する様々な図(以下で更に詳細に説明する)である。以下に提供する説明と共に、本明細書に記載の方法が様々なデバイスを形成するために使用され得ることは、当業者には容易に分かるであろう。言い換えれば、本開示の方法は、マイクロ電子デバイスを形成することが望まれるときはいつでも使用することができる。
【0028】
図1は、マイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分斜視図を描く。
図1に示すように、マイクロ電子デバイス構造体100は、階層108内に配置された絶縁性材料104と犠牲材料106との垂直方向に(例えば、Z方向において)交互になる配列を含む予備スタック構造体102を含むように形成され得る。予備スタック構造体102の階層108の各々は、個々に、絶縁性材料104に垂直方向に隣接する(例えば、垂直方向に直接隣り合う)犠牲材料106を含み得る。予備スタック構造体102の追加のフィーチャ(例えば、材料、構造体)については、以下で更に詳細に説明する。
図2Aは、
図1に描かれる処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の部分A(
図1において破線のボックスで識別される)の簡略化された縦断面図である。
【0029】
予備スタック構造体102の階層108の各々の絶縁性材料104は、少なくとも1つの誘電体材料、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxのうちの1つ又は複数)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、及び少なくとも1つの誘電体カルボキシ窒化物材料(例えば、SiOxCzNy)のうちのこのような1つ又は複数から形成され得、それを含み得る。いくつかの実施形態では、予備スタック構造体102の階層108の各々の絶縁性材料104は、誘電体酸化物材料、例えば、SiOx(例えば、SiO2)から形成され得、それを含み得る。階層108の各々の絶縁性材料104は、実質的に均質であり得、又は階層108のうちの1つ若しくは複数(例えば、各々)の絶縁性材料104は、不均質であり得る。
【0030】
予備スタック構造体102の階層108の各々の犠牲材料106は、絶縁性材料104に対して選択的に除去され得る、少なくとも1つの材料(例えば、少なくとも1つの絶縁性材料)から形成され得、それを含み得る。犠牲材料106は、第1のエッチャントへの共通の(例えば、集合的、相互の)曝露中に、絶縁性材料104に対して選択的にエッチング可能であり得、絶縁性材料104は、第2の異なるエッチャントへの共通の曝露中に、犠牲材料106に対して選択的にエッチング可能であり得る。本明細書で使用するとき、材料が別の材料のエッチング速度よりも少なくとも約5倍(5×)速い、例えば、約10倍(10×)速い、約20倍(20×)速い、又は約40倍(40×)速いエッチング速度を示す場合、材料は、別の材料に対して「選択的にエッチング可能」である。非限定的な例として、絶縁性材料104の材料組成に応じて、犠牲材料106は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxのうちの1つ又は複数)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えばSiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えばSiOxNy)、少なくとも1つの誘電体酸炭化物材料(例えばSiOxCy)、少なくとも1つの水素化誘電体酸炭化物材料(例えばSiCxOyHz)、少なくとも1つの誘電体カルボキシ窒化物材料(例えばSiOxCzNy)、及び少なくとも1つの半導電性材料(例えば、多結晶シリコン)のうちの1つ又は複数から形成され得、それを含み得る。いくつかの実施形態では、予備スタック構造体102の階層108の各々の犠牲材料106は、誘電体窒化物材料、例えば、SiNy(例えば、Si3N4)から形成され得、それを含み得る。犠牲材料106は、例えば、リン酸(H3PO4)を含む湿式エッチャントへの共通の曝露中に、絶縁性材料104に対して選択的にエッチング可能であり得る。
【0031】
予備スタック構造体102は、任意の所望の数の階層108を含むように形成され得る。非限定的な例として、予備スタック構造体102は、16個(16)以上の階層108、例えば、32個(32)以上の階層108、64個(64)以上の階層108、128個(128)以上の階層108、又は256個(256)以上の階層108を含むように形成され得る。
【0032】
図1に示すように、予備スタック構造体102は、その中に形成されたスタジアム構造体114を含む。
図1Aに示すように、予備スタック構造体102は、X方向に平行に延在するスタジアム構造体114の行と、X方向と直交するY方向に延在するスタジアム構造体114の列と、を含み得る。スタジアム構造体114の行は、個々に、Y方向に少なくとも部分的に(例えば、実質的に)互いに整列したスタジアム構造体114のうちのいくつかを含み得る。スタジアム構造体114の列は、個々に、X方向に少なくとも部分的に(例えば、実質的に)互いに整列したスタジアム構造体114のうちの他のものを含み得る。スタジアム構造体114の異なる行は、以下で更に詳細に説明するように、予備スタック構造体102から形成されるスタック構造体の異なるブロック内に形成されるように、予備スタック構造体102の異なる水平方向区域内に位置付けられ得る。
図1では、図面及び関連する説明を明瞭且つ容易に理解するために、予備スタック構造体102内に分布されたスタジアム構造体114のうちのいくつかをより明瞭に示すために、予備スタック構造体102の部分が透明として描かれている。
【0033】
スタジアム構造体114の個々の行内のスタジアム構造体114のうちの少なくともいくつか(例えば、各々)は、Z方向において互いに異なる垂直方向高さに位置付けられ得る。例えば、
図1に描くように、スタジアム構造体114の個々の行は、第1のスタジアム構造体114Aと、予備スタック構造体102内の第1のスタジアム構造体114Aよりも相対的により低い垂直方向位置(例えば、Z方向)にある第2のスタジアム構造体114Bと、予備スタック構造体102内の第2のスタジアム構造体114Bよりも相対的により低い垂直方向位置にある第3のスタジアム構造体114Cと、予備スタック構造体102内の第3のスタジアム構造体114Cよりも相対的により低い垂直方向位置にある第4のスタジアム構造体114Dと、を含み得る。加えて、スタジアム構造体114の個々の行内で、水平方向に(例えば、X方向において)隣接するスタジアム構造体114は、実質的に均一に(例えば、同等に、均等に)水平方向に互いに離隔され得る。追加の実施形態では、スタジアム構造体114の1つ又は複数の行は、個々に、
図1に描かれているものとは異なる量のスタジアム構造体114及び/又は異なる分布のスタジアム構造体114を含み得る。例えば、スタジアム構造体114の個々の行は、4個(4)以上のスタジアム構造体114(例えば、5個(5)以上のスタジアム構造体114、10個(10)以上のスタジアム構造体114、25個(25)以上のスタジアム構造体114、50個(50)以上のスタジアム構造体114)、又は4個(4)未満のスタジアム構造体114(例えば、3個(3)以下のスタジアム構造体114、2個(2)以下のスタジアム構造体114、1個(1)のみのスタジアム構造体114)を含み得る。別の例として、スタジアム構造体114の個々の行内で、スタジアム構造体114は、スタジアム構造体114のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つのスタジアム構造体114に水平方向に(例えば、X方向において)隣接するスタジアム構造体114のうちの少なくとも他の2つから、異なる(例えば、非同等の)距離だけ分離し得るように、少なくとも部分的に不均一に(例えば、非同等に、非均等に)水平方向に離隔され得る。追加の非限定的な例として、スタジアム構造体114の個々の行内で、スタジアム構造体114の垂直方向位置(例えば、Z方向)は、
図1に描かれているものとは異なる様式で変化し得る(例えば、相対的により深い垂直方向位置と相対的により浅い垂直方向位置とが交互になり得る)。
【0034】
各スタジアム構造体114は、対向する階段構造体116と、対向する階段構造体116間に(例えば、X方向において)水平方向に介在する中央領域120と、を含み得る。各スタジアム構造体114の対向する階段構造体116は、順方向階段構造体116Aと、逆方向階段構造体116Bと、を含み得る。順方向階段構造体116Aの頂部から順方向階段構造体116Aの底部まで延在する仮想線は、正の勾配を有し得、逆方向階段構造体116Bの頂部から逆方向階段構造体116Bの底部まで延在する別の仮想線は、負の勾配を有し得る。追加の実施形態では、スタジアム構造体114のうちの1つ又は複数は、個々に、
図1に描かれているものとは異なる構成を示し得る。非限定的な例として、少なくとも1つのスタジアム構造体114は、順方向階段構造体116Aを含むが逆方向階段構造体116Bを含まない(例えば、逆方向階段構造体116Bが存在しなくてもよい)ように変更され得、又は少なくとも1つのスタジアム構造体114は、逆方向階段構造体116Bを含むが順方向階段構造体116Aを含まない(例えば、順方向階段構造体116Aが存在しなくてもよい)ように変更され得る。そのような実施形態では、中央領域120は、(例えば、逆方向階段構造体116Bが存在しない場合)順方向階段構造体116Aの底部に水平方向に隣接し、又は(例えば、順方向階段構造体116Aが存在しない場合)逆方向階段構造体116Bの底部に水平方向に隣接する。
【0035】
個々のスタジアム構造体114の対向する階段構造体116(例えば、順方向階段構造体116A及び逆方向階段構造体116B)は、各々、予備スタック構造体102の階層108の縁部(例えば、水平方向端部)によって画定されるステップ118を含む。個々のスタジアム構造体114の対向する階段構造体116について、順方向階段構造体116Aの各ステップ118は、実質的に同じ幾何学的構成(例えば、形状、寸法)、垂直方向位置(例えば、Z方向における)、及びスタジアム構造体114の中央領域120の水平方向中心(例えば、X方向における)からの水平方向距離(例えば、X方向における)を有する逆方向階段構造体116B内の対応するステップ118を有し得る。追加の実施形態では、順方向階段構造体116Aの少なくとも1つのステップ118は、実質的に同じ幾何学的構成(例えば、形状、寸法)、垂直方向位置(例えば、Z方向における)、及び/又はスタジアム構造体114の中央領域120の水平方向中心(例えば、X方向における)からの水平方向距離(例えば、X方向における)を有する逆方向階段構造体116B内の対応するステップ118を有せず、且つ/又は逆方向階段構造体116Bの少なくとも1つのステップ118は、実質的に同じ幾何学的構成(例えば、形状、寸法)、垂直方向位置(例えば、Z方向における)、及び/又はスタジアム構造体114の中央領域120の水平方向中心(例えば、X方向における)からの水平方向距離(例えば、X方向における)を有する順方向階段構造体116A内の対応するステップ118を有しない。
【0036】
予備スタック構造体102のスタジアム構造体114の各々は、個々に、所望の量のステップ118を含み得る。スタジアム構造体114の各々は、スタジアム構造体114のうちの他の各々と実質的に同じ量のステップ118を含み得るか、又はスタジアム構造体114のうちの少なくとも1つは、スタジアム構造体114のうちの他の少なくとも1つとは異なる量のステップ118を含み得る。いくつかの実施形態では、スタジアム構造体114のうちの少なくとも1つは、スタジアム構造体114のうちの他の少なくとも1つとは異なる(例えば、より大きい、より小さい)量のステップ118を含む。
図1に示すように、いくつかの実施形態では、スタジアム構造体114の各々のステップ118は、互いに直接水平方向に(例えば、X方向において)隣り合うステップ118が、互いに直接垂直方向に(例えば、Z方向において)隣り合う予備スタック構造体102の階層108に対応するように、順序どおりに配置される。追加の実施形態では、スタジアム構造体114のうちの少なくとも1つのステップ118は、互いに直接水平方向に(例えば、X方向において)隣り合うスタジアム構造体114のうちの少なくともいくつかのステップ118が、互いに直接垂直方向に(例えば、Z方向において)隣り合わない予備スタック構造体102の階層108に対応するように、順不同に配置される。いくつかの実施形態では、個々のスタジアム構造体114は、スタジアム構造体114を分離する水平方向領域(例えば、Y方向における)が存在しないように、水平方向に(例えば、Y方向において)連続し得る。
【0037】
引き続き
図1を参照すると、個々のスタジアム構造体114について、その中央領域120は、その順方向階段構造体116Aとその逆方向階段構造体116Bとの間に水平方向に(例えば、X方向において)挟まり、その順方向階段構造体116Aとその逆方向階段構造体116Bとを分離し得る。中央領域120は、順方向階段構造体116Aの垂直方向最下ステップ118に水平方向に隣接し得、逆方向階段構造体116Bの垂直方向最下ステップ118にも水平方向に隣接し得る。個々のスタジアム構造体114の中央領域120は、任意の所望の水平方向寸法を有し得る。加えて、個々の予備スタック構造体102内で、スタジアム構造体114の各々の中央領域120は、スタジアム構造体114の他の各々の中央領域120と実質的に同じ水平方向寸法を有し得、又はスタジアム構造体114のうちの少なくとも1つの中央領域120は、スタジアム構造体114の他の少なくとも1つの中央領域120とは異なる水平方向寸法を有し得る。
【0038】
予備スタック構造体102内の各スタジアム構造体114(順方向階段構造体116A、逆方向階段構造体116B、及びその中央領域120を含む)は、個々に、予備スタック構造体102を通って垂直方向に(例えば、Z方向において)延在する充填トレンチ122の境界(例えば、水平方向境界、垂直方向境界)を部分的に画定し得る。個々のスタジアム構造体114に水平方向に隣接する予備スタック構造体102の部分もまた、スタジアム構造体114に関連付けられている充填トレンチ122の境界を部分的に画定し得る。充填トレンチ122は、スタジアム構造体114の順方向階段構造体116A及び逆方向階段構造体116Bを画定する予備スタック構造体102の階層108を通って垂直方向にのみ延在し得るか、又はスタジアム構造体114の順方向階段構造体116A及び逆方向階段構造体116Bを画定しない予備スタック構造体102の追加の階層108、例えば、スタジアム構造体114の垂直方向に上にある予備スタック構造体102の追加の階層108を通って垂直方向にも延在し得る。予備スタック構造体102の追加の階層108の縁部は、例えば、スタジアム構造体114の垂直方向に上にあり、スタジアム構造体114から水平方向にオフセットされた1つ又は複数の追加のスタジアム構造体を画定し得る。充填トレンチ122は、
図2Aを参照して以下で更に詳細に説明するように、1つ又は複数の誘電体材料で充填され得る。
【0039】
前述したように、
図2Aは、
図1に描かれる処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の部分A(
図1において破線のボックスで識別される)の簡略化された縦断面図である。部分Aは、予備スタック構造体102(
図1)のスタジアム構造体114の個々の行の第1のスタジアム構造体114Aを包含する。部分Aはまた、Y方向において第1のスタジアム構造体114Aに水平方向に隣接する予備スタック構造体102の領域、並びに第1のスタジアム構造体114Aによって画定される境界を有する充填トレンチ122、及び第1のスタジアム構造体114Aに水平方向に隣接する予備スタック構造体102の領域を包含する。マイクロ電子デバイス構造体100の追加のフィーチャ(例えば、構造体、材料)を、マイクロ電子デバイス構造体100の部分Aを参照して本明細書で以下に説明するが、そのような追加のフィーチャは、予備スタック構造体102(
図1)の追加のスタジアム構造体114を包含する追加の部分、並びに予備スタック構造体102の追加の領域、及び追加のスタジアム構造体114によって画定される境界を有する追加の充填トレンチ122を含む、マイクロ電子デバイス構造体100の追加の部分にも形成され得、それを含み得る。
【0040】
充填トレンチ122は、個々に、複数の(例えば、1つよりも多い)誘電体材料で充填され得る。例えば、
図2Aに示すように、各充填トレンチ122は、第1の誘電体材料128(例えば、誘電体ライナ材料)と、第2の誘電体材料129(例えば、追加の誘電体ライナ材料)と、第3の誘電体材料130(例えば、誘電体充填材料)と、を含み得る。個々の充填トレンチ122について、第1の誘電体材料128は、スタジアム構造体114(例えば、第1のスタジアム構造体114A)の表面(例えば、水平方向に延在する表面、垂直方向に延在する表面)、及び充填トレンチ122の境界(例えば、水平方向境界、垂直方向境界)に水平方向に隣接し、部分的に境界を画定する予備スタック構造体102の領域の上に又はそれを覆って形成され得、第2の誘電体材料129は、第1の誘電体材料128の上に又はそれを覆って形成され得、第3の誘電体材料130は、第2の誘電体材料129の上に又はそれを覆って形成され得る。第1の誘電体材料128、第2の誘電体材料129、及び第3の誘電体材料130のうちの1つ又は複数(例えば、各々)はまた、充填トレンチ122の境界(例えば、水平方向境界、垂直方向境界)を越えて延在するように形成され得る。例えば、第1の誘電体材料128、第2の誘電体材料129、及び第3の誘電体材料130はまた、充填トレンチ122に水平方向に隣接する予備スタック構造体102(
図1)の領域の最上面よりも上に延在するように形成され得る。
【0041】
第1の誘電体材料128は、以下で更に詳細に説明するように、後続の処理動作(例えば、後続のエッチング動作)中に第2の誘電体材料129が除去されないように保護する(例えば、マスクする)バリア材料として用いられ得る(例えば、機能し得る)。第1の誘電体材料128は、後続の処理動作中に第2の誘電体材料129を保護することができる所望の厚さを有するように形成され得る。第1の誘電体材料128は、予備スタック構造体102の表面の上に又はそれを覆って実質的に連続的に延在するように形成され得る。第1の誘電体材料128は、スタジアム構造体114の各々(例えば、第1のスタジアム構造体114A、第2のスタジアム構造体114B、第3のスタジアム構造体114C、第4のスタジアム構造体114D)の対向する階段構造体116(例えば、順方向階段構造体116A及び逆方向階段構造体116B)の表面の上に又はそれを覆って、並びにスタジアム構造体114に水平方向に(例えば、Y方向において)隣接する予備スタック構造体102の領域の内側側壁の上に又はそれを覆って実質的に連続的に延在し得る。
【0042】
第1の誘電体材料128は、予備スタック構造体102の階層108の犠牲材料106とは異なるエッチング選択性を有する少なくとも1つの誘電体材料から形成され得、それを含み得る。第1の誘電体材料128は、第2の誘電体材料129とは異なるエッチング選択性を有し得る。第1の誘電体材料128は、例えば、予備スタック構造体102の階層108の絶縁性材料104と実質的に同様のエッチング選択性を有し得る。非限定的な例として、第1の誘電体材料128は、少なくとも1つの酸素含有誘電体材料、例えば、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、及びTiOxのうちの1つ又は複数)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、及び少なくとも1つの誘電体カルボキシ窒化物材料(例えば、SiOxCzNy)のうちの1つ又は複数から形成され得、それを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の誘電体材料128は、SiOx(例えば、SiO2)から形成され得、それを含み得る。
【0043】
第2の誘電体材料129は、以下で更に詳細に説明するように、第3の誘電体材料130を通って垂直方向に延在する開口部(例えば、コンタクト開口部、コンタクトビア)を形成するために、後続の処理動作(例えば、後続のエッチング動作)中に、エッチングストップ材料として用いられ得る(例えば、機能し得る)。第2の誘電体材料129は、第2の誘電体材料129の下にある第1の誘電体材料128を後続の処理動作中の除去から保護することができる所望の厚さを有するように形成され得る。非限定的な例として、第2の誘電体材料129は、約10nm又はそれ以上の厚さを有するように形成され得る。いくつかの具体的な実施形態では、第2の誘電体材料129は、10nm~40nmの厚さを有するように形成され得る。第2の誘電体材料129は、第1の誘電体材料128の上に又はそれを覆って実質的に連続的に延在するように形成され得る。
【0044】
第2の誘電体材料129は、第3の誘電体材料130、第1の誘電体材料128、犠牲材料106、及び絶縁性材料104とは異なるエッチング選択性を有する少なくとも1つの誘電体材料から形成され得、それを含み得る。第2の誘電体材料129及び犠牲材料106は、各々、エッチャントへの相互曝露時に、第3の誘電体材料130、第1の誘電体材料128、及び絶縁性材料104に対して選択的にエッチング可能であり得る。しかしながら、エッチャントへの曝露中の犠牲材料106のエッチング速度は、エッチャントへの曝露中の第2の誘電体材料129のエッチング速度よりも相対的に速い。いくつかの実施形態では、第2の誘電体材料129の密度は、犠牲材料106の密度よりも大きい。いくつかの実施形態では、第2の誘電体材料129は、予備スタック構造体102の階層108の犠牲材料106の少なくとも1つの追加の窒素含有誘電体材料(例えば、追加のSiN
yなどの追加の誘電体窒化物材料)よりも大きい密度を有する少なくとも1つの窒素含有誘電体材料(例えば、SiN
y等の誘電体窒化物材料)から形成され、それを含む。非限定的な例として、第2の誘電体材料129は、予備スタック構造体102の階層108の犠牲材料106の相対的により低い密度の誘電体窒化物材料よりも相対的により高い温度で形成された相対的により高密度の誘電体窒化物材料から形成され、それを含み得る。いくつかの実施形態では、約630℃以上の温度が、第2の誘電体材料129を形成するために用いられ得る。例えば、第2の誘電体材料は、約680℃~約760℃の範囲内の温度を用いる少なくとも1つの材料堆積プロセス(例えば、少なくとも1つのCVDプロセス)を使用して形成され得る。いくつかの実施形態では、第2の誘電体材料129は、Si
3N
4から形成され、それを含む。依然として
図2Aを参照すると、第3の誘電体材料130は、第1の誘電体材料128及び第2の誘電体材料129によって占有されていない充填トレンチ122の部分を実質的に充填し得る。第3の誘電体材料130は、第2の誘電体材料129の上に又はそれを覆って実質的に連続的に延在するように形成され得る。第3の誘電体材料130は、実質的に平坦な上部垂直方向境界、及びその下の地形に相補的な(例えば、実質的に鏡面化された)実質的に非平坦な下部垂直方向境界を示すように形成され得る。
【0045】
第3の誘電体材料130は、第2の誘電体材料129とは異なるエッチング選択性を有する少なくとも1つの誘電体材料から形成され得、それを含み得る。第3の誘電体材料130は、例えば、予備スタック構造体102の階層108の絶縁性材料104の第1の誘電体材料128の1つ又は複数と実質的に同様のエッチング選択性を有し得る。非限定的な例として、第3の誘電体材料130は、少なくとも1つの酸素含有誘電体材料、例えば、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、及びTiOxのうちの1つ又は複数)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、及び少なくとも1つの誘電体カルボキシ窒化物材料(例えば、SiOxCzNy)のうちの1つ又は複数から形成され得、それを含み得る。いくつかの実施形態では、第3の誘電体材料130は、SiOx(例えば、SiO2)から形成され得、それを含み得る。
【0046】
図2Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の
図2Aに示される部分B-Bの簡略化された縦断面図である
図2Bを参照すると、第1の誘電体材料128及び第2の誘電体材料129は、充填トレンチ122に水平方向に隣接する予備スタック構造体102の表面の上に又はそれを覆って実質的に連続的に延在するように形成され得る。例えば、第1の誘電体材料128は、充填トレンチ122の外側境界を画定する絶縁性材料104及び犠牲材料106の内側側面の上に又はそれを覆って実質的に連続的に延在するように形成され得、第2の誘電体材料129は、第1の誘電体材料128の表面の上に又はそれを覆って実質的に連続的に延在するように形成され得る。
【0047】
図1、
図2A、及び
図2Bを参照して以前に説明した処理段階に続く(例えば、その後の)マイクロ電子デバイス構造体100の部分Aの簡略化された縦断面図である
図3Aを参照すると、第1の開口部154は、充填トレンチ122(その第3の誘電体材料130、第2の誘電体材料129、及び第1の誘電体材料128を含む)、及び充填トレンチ122の水平方向区域の垂直方向に下に及びその中にある予備スタック構造体102の部分を通って、垂直方向に(例えば、Z方向において)延在するように形成され得る。以下で更に詳細に説明するように、第1の開口部154の各々は、充填トレンチ122及び第1の開口部154の水平方向区域の垂直方向に下に及びその中にある予備スタック構造体102の階層108の第2の誘電体材料129及び犠牲材料106内に水平方向に外向きに延在する突出部分155を含むように形成され得る。
図3Bは、
図3Aに示される破線B-Bを中心とした、
図3Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された部分縦断面図である。
図3Cは、
図3Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の簡略化された部分的な上から見た図である。
【0048】
図3Aに示すように、第1の開口部154は、スタジアム構造体114の階段構造体116のステップ118の水平方向端部(例えば、X方向における)に水平方向に位置付けられるように形成され得る。第1の開口部154は、個々に、個々の階段構造体116の水平方向に隣接するステップ118の境界に水平方向に延在し得る。
【0049】
第1の開口部154は、各々個々に、所望の水平方向断面形状を示すように形成され得る。いくつかの実施形態では、第1の開口部154の各々は、実質的に円形の水平方向断面形状を示すように形成され得る。追加の実施形態では、第1の開口部154のうちの1つ又は複数(例えば、各々)は、非円形の断面形状、例えば、もう1つの長円形の断面形状、楕円形の断面形状、方形の断面形状、矩形の断面形状、涙滴の断面形状、半円形の断面形状、墓石の断面形状、三日月の断面形状、三角形の断面形状、凧の断面形状、及び不規則断面形状を示す。加えて、第1の開口部154の各々は、実質的に同じ水平方向断面寸法(例えば、実質的に同じ水平方向直径)を示すように形成され得るか、又は第1の開口部154のうちの少なくとも1つは、第1の開口部154のうちの他の少なくとも1つとは異なる1つ又は複数の水平方向の断面寸法(例えば、異なる水平方向直径)を示すように形成され得る。いくつかの実施形態では、第1の開口部154の全ては、実質的に同じ水平方向断面寸法を示すように形成される。
【0050】
図3A及び
図3Bに示すように、第1の開口部154の突出部分155は、第1の突出部分155A及び第2の突出部分155Bを含み得る。第1の開口部154の第1の突出部分155Aは、スタジアム構造体114の階段構造体116のステップ118に垂直方向に隣接する第2の誘電体材料129の水平方向に延在する部分の垂直方向の位置に位置し得る。第1の開口部154の第1の突出部分155Aは、第2の誘電体材料129の部分を除去する(例えば、水平方向に凹ませる)ことによって形成され得る。第1の開口部154の第2の突出部分155Bは、充填トレンチ122の水平方向区域の垂直方向に下に且つその中にある予備スタック構造体102の階層108の犠牲材料106の垂直方向の位置において位置し得る。第1の開口部154の第2の突出部分155Bは、充填トレンチ122の水平方向区域の垂直方向に下に且つその中にある予備スタック構造体102の階層108の犠牲材料106の部分を除去する(例えば、水平方向に凹ませる)ことによって形成され得る。
【0051】
図3A及び
図3Bに示すように、第1の開口部154の第1の突出部分155Aは、第1の開口部154の第2の突出部分155Bよりも相対的に小さい水平方向寸法(例えば、X方向における、Y方向における)を示し得る。第2の突出部分155Bに対する第1の突出部分155Aのより小さい水平方向寸法は、第1の開口部154を形成するために用いられるエッチャントへの相互の(例えば、共通の)曝露中、犠牲材料106と比較して、第2の誘電体材料129の相対的に遅いエッチング速度に起因し得る。以前に説明したように、第2の誘電体材料129の相対的に遅いエッチング速度は、犠牲材料106と比較して、第2の誘電体材料129の相対的により高い密度によってもたらされ得る。第1の開口部154の第1の突出部分155Aの水平方向寸法が小さくなる結果、第1の突出部分155Aに水平方向に隣接する第2の誘電体材料129の残りの部分は、第2の誘電体材料129が予備スタック構造体102の階層108の犠牲材料106よりも相対的に大きい密度(及び相対的に遅いエッチング速度)を有するように構成されていない場合に、他の方法で可能な場合よりも相対的に大きい水平方向寸法を示し得る。第2の誘電体材料129の残りの部分の相対的に大きい水平方向寸法は、以下で更に詳細に説明するように、導電性コンタクト構造体を後で形成するためにエッチングストップ材料として第2の誘電体材料129の残りの部分を後で使用する際に有利であり得る。
【0052】
次に、
図3A~
図3Cを参照して以前に説明した処理段階に続く(例えば、その後の)マイクロ電子デバイス構造体100の部分Aの簡略化された縦断面図である
図4Aを参照すると、支持構造体148及びライナ構造体150が、第1の開口部154(
図3A及び
図3B)内に形成され得る。ライナ構造体150は、支持構造体148の側壁を実質的に囲む(例えば、実質的に水平方向及び垂直方向に覆う)ように形成され得る。ライナ構造体150は、支持構造体148の各々と予備スタック構造体102の階層108(その犠牲材料106及び絶縁性材料104を含む)との間に水平方向に介在し得る。支持構造体148及びライナ構造体150は、一緒に、第1の開口部154(
図3A及び
図3B)を実質的に充填し得る。ライナ構造体150は、第1の開口部154(
図3A及び
図3B)の突出部分155(第1の突出部分155A及び第2の突出部分155Bを含む)(
図3A及び
図3B)を充填し得、第1の開口部154の境界を画定する予備スタック構造体102の充填トレンチ122(その第3の誘電体材料130、第2の誘電体材料129、及び第1の誘電体材料128を含む)の側面を実質的に覆い得る。支持構造体148は、ライナ構造体によって占有されていない第1の開口部154(
図3A及び
図3B)の残りの部分(例えば、中央部分)を充填し得る。
図4Bは、
図4Aに示される破線B-Bを中心とした、
図4Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された部分縦断面図である。
図4Cは、
図4Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分的な上から見た図である。
【0053】
予備スタック構造体102内の支持構造体148及びライナ構造体150の分布は、予備スタック構造体102内に形成された第1の開口部154(
図3A及び
図3B)の分布に対応し得る。支持構造体148及びライナ構造体150の分布は、以下で更に詳細に説明するように、階層108の各々の犠牲材料106を導電性構造体134で置換する間、予備スタック構造体102の階層108の各々の絶縁性材料104の支持を容易にするように選択され得る。
【0054】
図4Cに示すように、いくつかの実施形態では、支持構造体148のうちの少なくとも1つのアレイ(ひいては、ライナ構造体150のうちの少なくとも1つのアレイ)が、予備スタック構造体102内に形成され得る。支持構造体148のアレイは、X方向に延在する支持構造体148及びライナ構造体150の行と、Y方向に延在し得る支持構造体148及びライナ構造体150の列と、を含み得る。非限定的な例として、支持構造体148のアレイは、X方向において各々延在する支持構造体148のうちの少なくとも2つの(2)行(例えば、少なくとも4つの(4)行)を含み得る。いくつかの実施形態では、予備スタック構造体102は、支持構造体148のうちの少なくとも4つの(4)行を示す支持構造体148のうちの少なくとも1つのアレイを含む。支持構造体148のアレイの部分は、予備スタック構造体102内のスタジアム構造体114の水平方向区域内に位置し得る。
【0055】
支持構造体148は、各々個々に、所望の水平方向の断面形状を示すように形成され得る。いくつかの実施形態では、支持構造体148の各々は、実質的に円形の水平方向断面形状を示すように形成され得る。追加の実施形態では、支持構造体148のうちの1つ又は複数(例えば、各々)は、非円形の断面形状、例えば、より多くの、方形の断面形状、矩形の断面形状、長円形の断面形状、楕円形の断面形状、涙滴の断面形状、半円形の断面形状、墓石の断面形状、三日月の断面形状、三角形の断面形状、凧の断面形状、及び不規則な断面形状のうちの1つを示す。加えて、支持構造体148の各々は、実質的に同じ水平方向断面寸法(例えば、実質的に同じ水平方向直径)を示すように形成され得るか、又は支持構造体148のうちの少なくとも1つは、支持構造体148のうちの他の少なくとも1つとは異なる1つ又は複数の水平方向断面寸法(例えば、異なる水平方向直径)を示すように形成され得る。いくつかの実施形態では、支持構造体148の全ては、実質的に同じ水平方向の断面寸法を示すように形成される。
【0056】
支持構造体148は、各々個々に、少なくとも1つの導電性材料、例えば、少なくとも1つの金属(例えば、W、Ti、Mo、Nb、V、Hf、Ta、Cr、Zr、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pa、Pt、Cu、Ag、Au、Al)、少なくとも1つの合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、マグネシウム(Mg)基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、少なくとも1つの導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)、及び少なくとも1つの導電的にドープされた半導体材料(例えば、導電的にドープされたSi、導電的にドープされたGe、導電的にドープされたSiGe)のうちの1つ又は複数から形成され得、それを含み得る。いくつかの実施形態では、支持構造体148は、個々に、Wから形成され、それを含む。追加の実施形態では、支持構造体148のうちの1つ又は複数は、絶縁性材料及び半導電性材料のうちの1つ又は複数から形成され、それを含む。
【0057】
ライナ構造体150は、各々個々に、支持構造体148を囲む所望の水平方向の断面形状を示すように形成され得る。
図4A及び
図4Bに示すように、個々のライナ構造体150は、第1の開口部154(
図3A及び
図3B)の突出部分155(
図3A及び
図3B)を実質的に充填する突出部151を含む。突出部151は、第1の開口部154(
図3A及び
図3B)の第1の突出部分155A(
図3A及び
図3B)を充填する第1の突出部151A、及び第1の開口部154(
図3A及び
図3B)の第2の突出部分155B(
図3A及び
図3B)を充填する第2の突出部151Bを含み得る。ライナ構造体150の第1の突出部151Aは、ライナ構造体150の第2の突出部151Bよりも相対的に小さい水平方向寸法(例えば、X方向における、Y方向における)を示し得る。加えて、ライナ構造体150の第1の突出部151Aは、ライナ構造体150の第2の突出部151Bよりも相対的に小さい垂直方向寸法(例えば、Z方向における)を示し得る。
【0058】
ライナ構造体150は、少なくとも1つの絶縁性材料、例えば、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiOx、ホスホシリケートガラス、ボロシリケートガラス、ボロホスホシリケートガラス、フルオロシリケートガラス、AlOx、HfOx、NbOx、TiOx、ZrOx、TaOx、及びMgOxのうちの1つ又は複数)、少なくとも1つの誘電体窒化物材料(例えば、SiNy)、少なくとも1つの誘電体酸窒化物材料(例えば、SiOxNy)、少なくとも1つの誘電体カルボキシ窒化物材料(例えば、SiOxCzNy)、及びアモルファスカーボンのうちの1つ又は複数から形成され得、それを含み得る。いくつかの実施形態では、ライナ構造体150は、SiO2を含む。
【0059】
次に、
図4A~
図4Cを参照して以前に説明した処理段階に続く(例えば、その後の)マイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分斜視図である
図5Aを参照すると、予備スタック構造体102(
図4A~
図4C)のマイクロ電子デバイス構造体100は、スタック構造体132を形成するために、仕切られ(例えば、分割され、セグメント化され)、置換ゲート処理に供され得る。スタック構造体132は、スロット構造体142によって互いに分離されたブロック152に分割され得る。スロット構造体142は、スタック構造体132を完全に通って垂直方向に(例えば、Z方向に)延在し得る。スタック構造体132(そのブロック152を含む)の追加のフィーチャ(例えば、材料、構造体)は、以下で更に詳細に説明する。
図5Aでは、図面及び関連する説明を明瞭且つ容易に理解するために、スロット構造体142は、ブロック152のフィーチャをより明瞭に示すために透明として描かれている。
図5Bは、
図5Aに描かれる処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の部分Aの簡略化された縦断面図である。
図5Cは、
図5Bに示される破線B-Bを中心とした、
図5Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の部分の簡略化された縦断面図である。
図5Dは、
図5Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分的な上から見た図である。
【0060】
図5Aに示すように、スタック構造体132のブロック152は、X方向において水平方向に平行に延在するように形成され得る。本明細書で使用するとき、用語「平行」は、実質的に平行であることを意味する。スタック構造体132の水平方向に隣接するブロック152は、スロット構造体142によって、X方向と直交するY方向に互いに分離され得る。スロット構造体142はまた、X方向において水平方向に平行に延在し得る。スタック構造体132のブロック152の各々は、ブロック152の他の各々と実質的に同じ幾何学的構成(例えば、実質的に同じ寸法及び実質的に同じ形状)を示し得、又はブロック152のうちの1つ若しくは複数は、ブロック152のうちの他の1つ若しくは複数とは異なる幾何学的構成(例えば、1つ若しくは複数の異なる寸法及び/又は異なる形状)を示し得る。加えて、スタック構造体132の水平方向に隣接するブロック152の各ペアは、スタック構造体132の水平方向に隣接するブロック152の他の各ペアと実質的に同じ距離(例えば、スロット構造体142の各々のY方向における幅に対応する)だけ互いから水平方向に分離し得、又はスタック構造体132の水平方向に隣接するブロック152のうちの少なくとも1つのペアは、スタック構造体132の水平方向に隣接するブロック152のうちの他の少なくとも1つのペアを分離する距離とは異なる距離だけ互いから水平方向に分離し得る。いくつかの実施形態では、スタック構造体132のブロック152は、互いに対して、実質的に均一に(例えば、実質的に非変動的に、実質的に同等に、実質的に一貫して)サイズ決め、成形、及び離隔される。
【0061】
スタック構造体132のブロック152の各々は、階層136に配置された絶縁性構造体133と導電性構造体134との垂直方向に(例えば、Z方向において)交互になる配列を含むように形成され得る。スタック構造体132の個々のブロック152内で、階層136の各々は、個々に、絶縁性構造体133のうちの1つに垂直方向に隣接する(例えば、垂直方向に直接隣り合う)導電性構造体134のうちの1つを含み得る。スタック構造体132のブロック152の絶縁性構造体133は、ブロック152の形成後に残る予備スタック構造体102(
図4A及び
図4B)の絶縁性材料104(
図4A及び
図4B)の部分を備え得る。スタック構造体132のブロック152の導電性構造体134は、以下で更に詳細に説明するように、置換ゲートプロセスを通じて、階層の予備スタック構造体102(
図4A及び
図4B)の犠牲材料106(
図4A及び
図4B)の代わりに形成された(例えば、堆積された)少なくとも1つの導電性材料を含み得る。導電性材料は、少なくとも1つの導電性ドープ半導体材料、少なくとも1つの金属、少なくとも1つの合金、及び少なくとも1つの導電性金属含有材料(例えば、最後の1つの導電性金属窒化物、少なくとも1つの導電性金属シリサイド、少なくとも1つの導電性金属炭化物、少なくとも1つの導電性金属酸化物)のうちの1つ又は複数から形成され得、これを含み得る。いくつかの実施形態では、導電性構造体134は、Wから形成され、それを含む。任意選択的に、少なくとも1つのライナ材料(例えば、少なくとも1つの絶縁性ライナ材料、少なくとも1つの導電性ライナ材料)が、導電性構造体134の周囲に形成され得る。ライナ材料は、例えば、1つ又は複数の金属(例えば、チタン、タンタル)、合金、金属窒化物(例えば、窒化タングステン、窒化チタン、窒化タンタル)、及び金属酸化物(例えば、酸化アルミニウム)から形成され得、それを含み得る。いくつかの実施形態では、ライナ材料は、導電性構造体134の形成のためのシード材料として用いられる少なくとも1つの導電性材料を含む。いくつかの実施形態では、ライナ材料は、窒化チタン(TiNなどのTiN
x)を含む。更なる実施形態では、ライナ材料は、酸化アルミニウム(Al
2O
3などのAlO
x)を更に含む。非限定的な例として、スタック構造体132のブロック152の各々について、AlO
x(例えば、Al
2O
3)が絶縁性構造体133に直接隣り合って形成され得、TiN
x(例えば、TiN)が、AlO
xに直接隣り合って形成され得、Wが、TiN
xに直接隣り合って形成され得る。説明を明瞭且つ容易に理解するために、ライナ材料は
図4A~
図4Cに例示されていないが、ライナ材料は、導電性構造体134の周りに配設され得ることが理解されるであろう。
【0062】
図5Bを参照すると、スタック構造体132の各ブロック152内で、1つ又は複数の相対的に垂直方向により高い階層136A(例えば、上部階層)の導電性構造体134は、以下で更に詳細に説明するように、ブロック152の上部選択トランジスタ(例えば、ドレイン側選択トランジスタ)のための上部選択ゲート構造体(例えば、ドレイン側選択ゲート(SGD:drain side select gate)構造体)を形成するために用いられ得る。相対的に垂直方向により高い階層136Aの導電性構造体134は、以下でも更に詳細に説明するように、ブロック152の上部選択ゲート構造体を形成するために、1つ又は複数の充填スロット(例えば、充填SGDスロット)によって分割され得る。いくつかの実施形態では、スタック構造体132の各ブロック152内で、スタック構造体132の8個(8)以下の相対的に垂直方向により高い階層136A(例えば、1個(1)の相対的に垂直方向により高い階層136Aから8個(8)の相対的に垂直方向により高い階層136Aまで)の各々の導電性構造体134が、ブロック152の上部選択ゲート構造体(例えば、SGD構造体)を形成するために用いられ得る。加えて、スタック構造体132の各ブロック152内で、相対的に垂直方向により高い階層136Aの垂直方向の下にある少なくともいくつかの相対的に垂直方向により低い階層136Bの導電性構造体134が、以下でも更に詳細に説明するように、ブロック152のアクセス線構造体(例えば、ワード線構造体)を形成するために用いられ得る。更に、スタック構造体132の各ブロック152内で、少なくとも相対的に垂直方向に最も低い階層136Bの導電性構造体134が、以下でも更に詳細に説明するように、ブロック152のより低い選択トランジスタ(例えば、ソース側選択トランジスタ)の少なくとも1つのより低い選択ゲート構造体(例えば、少なくとも1つのソース側選択ゲート(SGS)構造体)として形成するために用いられ得る。
【0063】
スタック構造体132を、そのブロック152を含めて形成するために、スロット構造体142の(例えば、実質的に同じ)幾何学的構成(例えば、形状、寸法)及び位置に対応する、幾何学的構成(例えば、形状、寸法)及び位置を有するスロット(例えば、トレンチ、開口部、アパーチャ)が、予備スタック構造体102(
図4A及び
図4B)に形成され得る。その後、マイクロ電子デバイス構造体100は、スロットを通して予備スタック構造体102(
図4A及び
図4B)の階層108(
図4A及び
図4B)の犠牲材料106(
図4A及び
図4B)の部分を選択的に除去するように調合された少なくとも1つの湿式エッチャントで処理され得る。湿式エッチャントは、予備スタック構造体102(
図4A及び
図4B)の階層108(
図4A及び
図4B)の絶縁性材料104(
図4A及び
図4B)の部分を実質的に除去することなく、且つ第1の誘電体材料128の部分を実質的に除去することなく、犠牲材料106(
図4A及び
図4B)の部分を除去するように選択され得る。材料除去プロセス中、第1の誘電体材料128は、充填トレンチ122の第2の誘電体材料129及び第3の誘電体材料130が除去されないように保護(例えば、マスク)し得る。犠牲材料106(
図4A及び
図4B)が誘電体窒化物材料(例えば、Si
3N
4などのSiN
y)を含み、絶縁性材料104及び第1の誘電体材料128が誘電体酸化物材料(例えば、SiO
2などのSiO
x)を含む、いくつかの実施形態では、予備スタック構造体102(
図4A及び
図4B)の階層108(
図4A及び
図4B)の犠牲材料106(
図4A及び
図4B)は、H
3PO
4を含む湿式エッチャントを使用して選択的に除去される。犠牲材料106(
図4A及び
図4B)の部分の選択的除去に続いて、結果として生じる凹部が導電性材料で充填されて、スタック構造体132のブロック152の導電性構造体134を形成し得る。加えて、ブロック152の形成に続いて、ブロック152間のスロットが、少なくとも1つの誘電体材料(例えば、SiO
xなどの少なくとも1つの誘電体酸化物材料、SiN
yなどの少なくとも1つの誘電体窒化物材料)で充填されて(例えば、実質的に充填されて)、スロット構造体142を形成し得る。いくつかの実施形態では、スロット構造体142は、SiO
2から形成され、それを含む。スロット構造体142は、個々に、実質的に均質であるように形成され得るか、又は個々に、不均質であるように形成され得る。
【0064】
再び
図5Aを参照すると、スタック構造体132の各ブロック152は、個々に、スタジアム構造体114の行(例えば、行の第1のスタジアム構造体114A、第2のスタジアム構造体114B、第3のスタジアム構造体114C、及び第4のスタジアム構造体114Dを含む)、頂上領域124(例えば、隆起領域)、及びブリッジ領域126(例えば、追加の隆起領域)を含むように形成され得る。スタジアム構造体114は、ブロック152の水平方向区域全体に分布し、実質的にブロック152の水平方向区域内に限定され得る。頂上領域124は、X方向において互いに水平方向に隣接するスタジアム構造体114の間に水平方向に介在し得る。ブリッジ領域126は、Y方向において個々のスタジアム構造体114の対向する側面に水平方向に隣接し得、X方向において互いに水平方向に隣接する頂上領域124から及びその間に水平方向に延在し得る。
図5Aでは、図面及び関連する説明を明瞭且つ容易に理解するために、スタック構造体132のブロック152のうちの1つの部分(例えば、Y方向においてスタジアム構造体114の第1の側面に水平方向に隣接するブリッジ領域126のうちのいくつか)が、ブロック152内に分布するスタジアム構造体114をより明瞭に示すために透明として描かれている。
【0065】
図5Aに示すように、スタック構造体132の個々のブロック152の頂上領域124は、X方向において互いに水平方向に隣接するスタジアム構造体114の間に挟まり、それらを分離し得る。例えば、頂上領域124のうちの1つは、第1のスタジアム構造体114Aと第2のスタジアム構造体114Bとの間に挟まり、それらを分離し得、頂上領域124のうちの追加の1つは、第2のスタジアム構造体114Bと第3のスタジアム構造体114Cとの間に挟まり、それらを分離し得、頂上領域124のうちの更なる1つは、第3のスタジアム構造体114Cと第4のスタジアム構造体114Dとの間に挟まり、それらを分離し得る。Z方向における頂上領域124の垂直方向高さは、Z方向におけるブロック152の最大垂直方向高さに実質的に同等であり得、Y方向における頂上領域124の水平方向幅は、Y方向におけるブロック152の最大水平方向幅に実質的に同等であり得る。加えて、頂上領域124の各々は、個々に、X方向において所望の水平方向長さを示し得る。スタック構造体132の個々のブロック152の頂上領域124の各々は、ブロック152の頂上領域124の他の各々とX方向において実質的に同じ水平方向長さを示し得、又は、ブロック152の頂上領域124のうちの少なくとも1つは、ブロック152の頂上領域124のうちの他の少なくとも1つとX方向において異なる水平方向長さを示し得る。
【0066】
依然として
図5Aを参照すると、スタック構造体132の個々のブロック152のブリッジ領域126は、ブロック152のスタジアム構造体114と、Y方向においてブロック152に水平方向に隣接するスロット構造体142との間に挟まり、それらを分離するように形成され得る。例えば、スタック構造体132の個々のブロック152内の各スタジアム構造体114について、第1のブリッジ領域126Aが、スタジアム構造体114の第1の側面と、ブロック152に水平方向に隣接するスロット構造体142の第1の側面との間にY方向において水平方向に介在し得、第2のブリッジ領域126Bが、スタジアム構造体114の第2の側面と、ブロック152に水平方向に隣接するスロット構造体142の第2の側面との間にY方向において水平方向に介在し得る。第1のブリッジ領域126A及び第2のブリッジ領域126Bは、X方向において平行に水平方向に延在し得る。加えて、第1のブリッジ領域126A及び第2のブリッジ領域126Bは、各々、X方向において互いに水平方向に隣接するブロック152の頂上領域124から、及びその間に水平方向に延在し得る。ブロック152のブリッジ領域126は、ブロック152の頂上領域124と一体且つ連続的であり得る。ブリッジ領域126の上部境界(例えば、上面)は、頂上領域124の上部境界と実質的に同一平面であり得る。ブリッジ領域126のZ方向における垂直方向高さは、ブロック152のZ方向における最大垂直方向高さに実質的に同等であり得る。加えて、ブリッジ領域126の各々(各第1のブリッジ領域126A及び各第2のブリッジ領域126Bを含む)は、個々に、Y方向における所望の水平方向幅及びX方向における所望の水平方向長さを示し得る。ブロック152のブリッジ領域126の各々は、ブロック152のブリッジ領域126の他の各々と実質的に同じX方向における水平方向長さを示し得、又は、ブロック152のブリッジ領域126のうちの少なくとも1つは、ブロック152のブリッジ領域126のうちの他の少なくとも1つとは異なるX方向における水平方向長さを示し得る。加えて、ブロック152のブリッジ領域126の各々は、ブロック152のブリッジ領域126の他の各々と実質的に同じY方向における水平方向幅を示し得、又はブロック152のブリッジ領域126のうちの少なくとも1つは、ブロック152のブリッジ領域126のうちの他の少なくとも1つとは異なるY方向における水平方向幅を示し得る。
【0067】
スタック構造体132の各ブロック152について、そのブリッジ領域126は、ブロック152の充填トレンチ122の周りに水平方向に延在し得る。ブロック152のブリッジ領域126のうちのいくつかは、ブロック152の水平方向に隣接する頂上領域124から及びその間に延在する連続導電性経路を形成するために用いられ得る。充填トレンチ122の第1の誘電体材料128(
図5B)は、ブリッジ領域126の内側側面(例えば、内側側壁)に直接水平方向に(例えば、Y方向において)隣り合って位置付けられ得、スロット構造体142(
図5A及び
図5D)は、ブリッジ領域126の外側側面(例えば、外側側壁)に直接水平方向に(例えば、Y方向において)隣り合って位置付けられ得る。
【0068】
図5Cを参照すると、スタック構造体132の各ブロック152のブリッジ領域126の各々(例えば、第1のブリッジ領域126Aの各々、第2のブリッジ領域126Bの各々)の内側水平方向境界(例えば、内側側壁)は、ブロック152の最上垂直方向境界(例えば、最上面)に対して実質的に非垂直に方向付けられ得る。例えば、個々のブロック152の第1のブリッジ領域126Aの内側の水平方向境界は、負の傾斜を示し得、ブロック152の第2のブリッジ領域126Bの内側の水平方向境界は正の傾斜を示し得る。ブロック152の個々のスタジアム構造体114(例えば、第1のスタジアム構造体114A)にY方向において水平方向に隣接する一対のブリッジ領域126の各ブリッジ領域126(例えば、第1のブリッジ領域126A及び第2のブリッジ領域126B)のY方向の水平方向幅は、スタジアム構造体114の最上垂直方向境界からスタジアム構造体114の最下垂直方向境界まで、下向きのZ方向(例えば、負のZ方向)に増加し得る。したがって、スタジアム構造体114の相対的に垂直方向により低いステップ118は、スタジアム構造体114の相対的に垂直方向により高いステップ118よりも、Y方向において相対的により小さい(例えば、より狭い)水平方向幅を有し得る。
【0069】
第1の誘電体材料128は、スタック構造体132の各ブロック152のブリッジ領域126の各々(例えば、第1のブリッジ領域126Aの各々、第2のブリッジ領域126Bの各々)の内側の水平方向境界(例えば、内側側壁、内側側面)を実質的に覆い、連続的に延在し得る。また、第1の誘電体材料128は、スタック構造体132の各ブロック152内の各スタジアム構造体114の境界(例えば、水平方向境界、垂直方向境界)を実質的に覆い、連続的に延在し得る。更に、第2の誘電体材料129は、少なくとも部分的に(例えば、実質的に)第1の誘電体材料128を覆い、第1の誘電体材料128にわたって連続的に延在し得、第3の誘電体材料130は、実質的に第2の誘電体材料129を覆い、第2の誘電体材料129にわたって連続的に延在し得る。
【0070】
図5Dを参照すると、
図5A、
図5B、及び
図5Cを参照して以前に説明したフィーチャ(例えば、構造、材料)に加えて、マイクロ電子デバイス構造体100は、追加の充填スロット構造体144を更に含むように形成され得る。追加の充填スロット構造体144は、スタック構造体132の各ブロック152を部分的に通って垂直方向に(例えば、Z方向において)延在するように形成され得、スタック構造体132の各ブロック152の上部選択ゲート構造体のために設計された領域を部分的に画定し、それらを水平方向に(例えば、Y方向において)分離し得る。
【0071】
スタック構造体132の各ブロック152内で、追加の充填スロット構造体144は、ブロック152内の第1のスタジアム構造体114Aの水平方向区域にX方向において平行に水平方向に延在するように形成され得る。追加の充填スロット構造体144は、例えば、個々に、第1のスタジアム構造体114Aに水平方向に隣接するブロック152の頂上領域124を通ってX方向において水平方向に延在し、第1のスタジアム構造体114Aの対向する階段構造体116のうちの1つ(例えば、逆方向階段構造体116B)の水平方向区域内に部分的に延在し得る。いくつかの実施形態では、追加の充填スロット構造体144の各々は、スタック構造体132の相対的に垂直方向により高い階層136Aの垂直方向境界内(例えば、Z方向)において、対向する階段構造体116のうちの1つ(例えば、逆方向階段構造体116B)の相対的に最も低いステップ118において又はそれに近接して、X方向において水平方向に終端する(例えば、水平方向に終了する)。加えて、追加の充填スロット構造体144の各々は、Z方向において垂直方向に、スタック構造体132の相対的に垂直方向により高い階層136Aの相対的に最も低い階層136Bまで延在し得、又はその垂直方向境界で若しくはその中で終端し得る。ブロック152内で、スタック構造体132の相対的に垂直方向により高い階層136Aの相対的に最も低い階層136の水平方向の端部は、対向する階段構造体116(例えば、逆方向階段構造体116B)のうちの1つの相対的に最も低いステップ118を画定し得る。
【0072】
各追加の充填スロット構造体144は、少なくとも1つの誘電体材料で充填されたスタック構造体132のブロック152内のスロット(例えば、開口部、トレンチ、スリット)を備え得る。追加の充填スロット構造体144の誘電体材料の材料組成は、充填スロット構造体142の誘電体材料の材料組成と実質的に同じであり得、追加の充填スロット構造体144の誘電体材料の材料組成は、充填スロット構造体142の誘電体材料の材料組成と異なり得る。いくつかの実施形態では、追加の充填スロット構造体144は、少なくとも1つの誘電体酸化物材料(例えば、SiO2などのSiOx)から形成され、それを含む。
【0073】
スタック構造体132の各ブロック152は、その水平方向区域内に、追加の充填スロット構造体144のうちの1個(1)以上、例えば追加の充填スロット構造体144のうちの2個(2)以上、又は追加の充填スロット構造体144の3個(3)以上を含み得る。いくつかの実施形態では、スタック構造体132の各ブロック152は、その水平方向区域内に追加の充填スロット構造体144を3個(3)含む。追加の充填スロット構造体144は、各ブロック152を少なくとも2個(2)のサブブロック146に細分割し得る。例えば、
図5Dに示すように、個々のブロック152がその水平方向区域内に追加の充填スロット構造体144のうちの3個(3)を含む場合、追加の充填スロット構造体144は、ブロック152を、4個(4)のサブブロック146、例えば、第1のサブブロック146A、第2のサブブロック146B、第3のサブブロック146C、及び第4のサブブロック146Dに細分割し得る。
【0074】
次に、
図5A~
図5Cを参照して以前に説明した処理段階に続く(例えば、その後の)マイクロ電子デバイス構造体100の部分Aの簡略化された縦断面図である
図6Aを参照すると、第3の誘電体材料130、第2の誘電体材料129、及び第1の誘電体材料128の部分が除去され(例えば、エッチングされ)、そこを通って垂直方向に(例えば、Z方向において)延在するコンタクト開口部138(例えば、アパーチャ、ビア)が形成される。コンタクト開口部138は、スタジアム構造体114のうちの1つ又は複数(例えば、各々)のステップ118、例えば、スタジアム構造体114のうちの1つ又は複数の順方向階段構造体116Aのステップ118及び/又はスタジアム構造体114の1つ又は複数の逆方向階段構造体116Bのステップ118まで垂直方向に延在し得る。各コンタクト開口部138の底部(例えば、下部垂直方向端部)は、スタック構造体132の個々のブロック152の個々のスタジアム構造体114の個々のステップ118において、スタック構造体132の個々の階層136の導電性構造体134の上面を露出させ得、それによって画定され得る。
図6Bは、
図6Aに示される破線B-Bを中心とした、
図6Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の部分の簡略化された部分縦断面図である。
図6Cは、
図6Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分的な上から見た図である。
【0075】
図6Aに示すように、スタック構造体132の個々のブロック152内の第1のスタジアム構造体114A(例えば、垂直方向最上のスタジアム構造体114)の水平方向区域内において、コンタクト開口部138は、第1のコンタクト開口部138A及び第2のコンタクト開口部138Bを含み得る。ブロック152の水平方向境界内では、第1のコンタクト開口部138Aは、スタック構造体132の相対的に垂直方向により高い階層136Aまで垂直方向に延在し得、そこで終端し得、第2のコンタクト開口部138Bは、スタック構造体132の相対的に垂直方向により低い階層136Bまで垂直方向に延在し得、そこで終端し得る。第1のコンタクト開口部138Aは、スタック構造体132の個々の相対的に垂直方向により高い階層136Aの導電性構造体134の部分によって形成されたブロック152の上部選択ゲート構造体(例えば、SGD構造体)まで垂直方向に延在し得、それを部分的に露出し得る。第2のコンタクト開口部138Bは、スタック構造体132の個々の相対的に垂直方向により低い階層136Bの導電性構造体134によって形成されたブロック152のアクセス線構造体まで垂直方向に延在し得、それを部分的に露出し得る。
【0076】
スタック構造体132の各ブロック152内で、各コンタクト開口部138は、スタジアム構造体114のうちの1つのステップ118の上又はそれを覆って所望の水平方向位置(例えば、X方向及びY方向において)に形成され得る。
図6Cを参照して以下で更に詳細に説明するように、第1のスタジアム構造体114Aの水平方向区域内で、第2のコンタクト開口部138Bのうちの少なくともいくつかは、第1のコンタクト開口部138Aのうちの少なくともいくつかからY方向において水平方向にオフセットし得る。
図6Aにおいて、そのような水平方向のオフセットは、第2のコンタクト開口部138Bの境界(例えば、水平方向境界、垂直方向境界)における破線によって描かれている。加えて、第1のスタジアム構造体114Aの個々のステップ118(例えば、その順方向階段構造体116Aの個々のステップ118、その逆方向階段構造体116Bの個々のステップ118)は、そこへ垂直方向に延在する単一の(例えば、1つのみの)コンタクト開口部138を有してもよいし、そこへ垂直方向に延在する複数の(例えば、1つよりも多い)コンタクト開口部138を有してもよいし、そこへ垂直方向に延在するコンタクト開口部138を有しなくてもよい。
【0077】
コンタクト開口部138は、各々個々に、所望の水平方向断面形状を示すように形成され得る。いくつかの実施形態では、コンタクト開口部138の各々は、実質的に円形の水平方向断面形状を示すように形成され得る。追加の実施形態では、コンタクト開口部138のうちの1つ又は複数(例えば、各々)は、非円形の断面形状、例えば、もう1つの長円形の断面形状、楕円形の断面形状、方形の断面形状、矩形の断面形状、涙滴の断面形状、半円形の断面形状、墓石の断面形状、三日月の断面形状、三角形の断面形状、凧の断面形状、及び不規則な断面形状を示す。加えて、コンタクト開口部138の各々は、実質的に同じ水平方向断面寸法(例えば、実質的に同じ水平方向直径)を示すように形成され得るか、又はコンタクト開口部138のうちの少なくとも1つは、コンタクト開口部138のうちの他の少なくとも1つとは異なる1つ又は複数の水平方向の断面寸法(例えば、異なる水平方向の直径)を示すように形成され得る。いくつかの実施形態では、コンタクト開口部138の全ては、実質的に同じ水平方向の断面寸法を示すように形成される。
【0078】
コンタクト開口部138は、複数の材料除去動作を使用して形成され得る。例えば、第3の誘電体材料130の部分は、第1の材料除去動作(例えば、第1のエッチングプロセス)を使用して除去されて、第2の誘電体材料129の部分まで垂直方向に延在してそれを露出させる予備コンタクト開口部を形成し得、次いで、予備コンタクト開口部の水平方向境界内の第2の誘電体材料129及び第1の誘電体材料128の部分は、第2の材料除去動作(例えば、第2のエッチングプロセス)を使用して除去され、予備コンタクト開口部をスタジアム構造体114のステップ118まで垂直方向に延在させ、コンタクト開口部138を形成し得る。非限定的な例として、第1の材料除去動作は、第1のエッチングプロセス(例えば、異方性乾式エッチング、例えば、RIE、深掘りRIE、プラズマエッチング、反応性イオンビームエッチング、及び化学アシストイオンビームエッチングのうちの1つ又は複数)を含み得、第2の材料除去動作は、第2の異なるエッチングプロセス(例えば、いわゆる「パンチスルー」エッチング)を含み得る。第1のエッチングプロセスの間、第2の誘電体材料129は、第1の誘電体材料128及びスタック構造体132の下にある部分を除去から保護するための、いわゆる「エッチストップ」材料として機能し得る。
【0079】
図6Bに示すように、ライナ構造体150の第1の突出部151Aは、ライナ構造体150の第2の突出部151Bよりも相対的に小さくなるように形成されるので(犠牲材料106(
図4A及び
図4B)と比較して、第2の誘電体材料129のエッチング速度が相対的に遅いため)、第2の誘電体材料129の残りの部分は、第2の誘電体材料129が本開示の構成を有していなかった場合に達成され得る他の場合よりも、予備コンタクト開口部のための相対的に大きいエッチングストップ構造体として効果的に機能し得る。第2の誘電体材料129の残りの部分の相対的に大きい水平方向のサイズは、コンタクト開口部138の下端部が、ライナ構造体150の間に水平方向に介在し、コンタクト開口部138によって露出する導電性構造体134の部分よりも相対的に小さい水平方向寸法(例えば、Y方向における)を有することを可能にし得る。すなわち、第2の誘電体材料129の更なる残りの部分は、コンタクト開口部138の下端部とライナ構造体150の第1の突出部151Aとの間に水平方向に介在し得る。コンタクト開口部138の下端部の水平方向区域は、ライナ構造体150の間に水平方向に介在する導電性構造体134の部分の水平方向区域内に完全に限定され得、コンタクト開口部138は、それによって露出した導電性構造体134の上面で終端し得る。すなわち、第2の誘電体材料129(ひいては、ライナ構造体150の第1の突出部151A)の結果として、個々のコンタクト開口部138のどの部分も、それによって露出した個々の導電性構造体134を越えて垂直方向に延在しないことがある。したがって、本開示の第2の誘電体材料129(ひいては、ライナ構造体150の第1の突出部151A)は、コンタクト開口部138が後で導電性材料で充填された後に(以下で更に詳細に説明するように)本来であれば起こり得る、スタック構造体132の隣接する導電性構造体134間の望ましくない短絡を実質的に防ぎ得る。
【0080】
図6Aに示すように、個々のブロック152の水平方向境界内の第1のスタジアム構造体114A(例えば、垂直方向最上のスタジアム構造体114)の水平方向区域内で、第2のコンタクト開口部138Bは、スタック構造体132の相対的に垂直方向により低い階層136Bまで垂直方向に延在し得、そこで終端し得、第2のコンタクト開口部138Bは、個々に、X方向において互いに水平方向に隣接する支持構造体148(及びライナ構造体150)間に水平方向に位置付けられ得る。加えて、
図6Bに示すように、コンタクト開口部138のうちのいくつか(例えば、第2のコンタクト開口部138B)もまた、個々に、Y方向において互いに水平方向に隣接する支持構造体148(及びライナ構造体150)の間に水平方向に位置付けられ得る。
【0081】
次に、
図6A~
図6Cを参照して以前に説明した処理段階の後のマイクロ電子デバイス構造体100の部分Aの縦断面図である
図7Aを参照すると、コンタクト構造体140が、コンタクト開口部138(
図6A)内に形成され得る。コンタクト構造体140は、コンタクト開口部138(
図6A)の境界(例えば、水平方向境界、垂直方向境界)内に実質的に限定され得、コンタクト開口部138(
図6A)を実質的に充填し得る。各コンタクト構造体140は、コンタクト構造体140で充填されたコンタクト開口部138(
図6A)の幾何学的構成に対応する(例えば、実質的に同じ)幾何学的構成(例えば、形状、寸法)を有し得る。
図7Aに示すように、各コンタクト構造体140は、第3の誘電体材料130の最上垂直方向境界(例えば、最上面)と実質的に同一平面である最上垂直方向境界(例えば、最上面)と、スタック構造体132の個々の階層136の導電性構造体134の最上垂直方向境界(例えば、最上面)に垂直方向に隣り合う最下垂直方向境界(例えば、最下面)と、を有し得る。各コンタクト構造体140は、個々に、スタック構造体132の個々のブロック152の個々のスタジアム構造体114の個々のステップ118において、スタック構造体132の個々の階層136の導電性構造体134に接触(例えば、物理的に接触、電気的に接触)し得る。
図7Bは、
図6Aに示す破線B-Bを中心とした、
図7Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体の一部分の簡略化された部分縦断面図である。
図7Cは、
図7Aに示されるマイクロ電子デバイス構造体の部分Aの簡略化された部分縦断面図のサブ部分C(
図7Aにおいて破線で識別される)の拡大図である。
図7Dは、
図7Aの処理段階におけるマイクロ電子デバイス構造体100の簡略化された部分的な上から見た図である。
【0082】
図7Aに示すように、スタック構造体132の個々のブロック152内の第1のスタジアム構造体114A(例えば、垂直方向最上のスタジアム構造体114)の水平方向区域内において、コンタクト構造体140は、第1のコンタクト開口部138A(
図3A)を充填する第1のコンタクト構造体140Aと、第2のコンタクト開口部138Bを充填する第2のコンタクト構造体140Bと、を含み得る。ブロック152の水平方向境界内では、第1のコンタクト構造体140Aは、スタック構造体132の相対的に垂直方向により高い階層136Aまで垂直方向に延在し得、そこで終端し得、第2のコンタクト構造体140Bは、スタック構造体132の相対的に垂直方向により低い階層136Bまで垂直方向に延在し得、そこで終端し得る。第1のコンタクト構造体140Aは、スタック構造体132の個々の相対的に垂直方向により高い階層136Aの導電性構造体134の部分によって形成されたブロック152の上部選択ゲート構造体(例えば、SGD構造体)まで垂直方向に延在し得、それと物理的に接触し得る。第2のコンタクト構造体140Bは、スタック構造体132の個々の相対的に垂直方向により低い階層136Bの導電性構造体134によって形成されたブロック152のローカルアクセス線構造体まで垂直方向に延在し得、それと物理的に接触し得る。
【0083】
コンタクト構造体140は、導電性材料から形成され得、それを含み得る。非限定的な例として、コンタクト構造体140は、少なくとも1つの金属、少なくとも1つの合金、及び少なくとも1つの導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)のうちの1つ又は複数から形成され得、それを含み得る。コンタクト構造体140の材料組成は、スタック構造体132の階層136の導電性構造体134の材料組成と実質的に同じであり得、又はコンタクト構造体140の材料組成は、スタック構造体132の階層136の導電性構造体134の材料組成とは異なり得る。いくつかの実施形態では、コンタクト構造体140は、個々に、Wから形成され、それを含む。コンタクト構造体140は、個々に、均質であり得、又はコンタクト構造体140は、個々に、不均質であり得る。
【0084】
コンタクト構造体140は、コンタクト開口部138(
図3A)の内側及び外側に導電性材料を形成し(例えば、PVDプロセス及び非コンフォーマルなCVDプロセスのうちの1つ又は複数などを通じて非コンフォーマルに堆積させ)、次いで、第3の誘電体材料130の最上垂直方向境界(例えば、最上面)の上にある導電性材料の部分を除去する(例えば、CMPプロセスなどの研磨平坦化プロセスを通じて)ことによって形成され得る。
【0085】
図7Bを参照すると、いくつかの実施形態では、スタック構造体132のブロック152の各々について、第2のコンタクト構造体140Bの全ては、それと物理的に接触する第1のスタジアム構造体114Aのステップ118上で少なくともY方向において水平方向に中心合わせされる。例えば、各第2のコンタクト構造体140BのY方向における水平方向中心は、第2のコンタクト構造体140Bが物理的に接触する第1のスタジアム構造体114Aのステップ118のY方向における水平方向中心と実質的に整列し得る。加えて、各第2のコンタクト構造体140BのX方向における水平方向中心は、第2のコンタクト構造体140Bが物理的に接触する第1のスタジアム構造体114Aのステップ118のX方向における水平方向中心と実質的に整列し得る。追加の実施形態では、スタック構造体132のブロック152の各々について、第2のコンタクト構造体140Bのうちの1つ又は複数は、それと物理的に接触する第1のスタジアム構造体114Aのステップ118のY方向における水平方向中心からY方向において水平方向にオフセットされ、且つ/又は第2のコンタクト構造体140Bのうちの1つ又は複数と物理的に接触する第1のスタジアム構造体114Aのステップ118のX方向における水平方向中心からX方向において水平方向にオフセットされる。
図7Bには示されていないが、スタック構造体132の各ブロック152の水平方向区域内の第1のコンタクト構造体140A(
図7A)の水平方向位置は、
図7Dを参照して以下で更に詳細に説明する。
【0086】
図7A及び
図7Cを集合的に参照すると、ブロック152の水平方向境界内の第1のスタジアム構造体114A(例えば、垂直方向最上のスタジアム構造体114)の水平方向区域内で、第2のコンタクト構造体140Bは、スタック構造体132の相対的に垂直方向により低い階層136Bのステップ118まで垂直方向に延在し得、そこで終端し得、第1のコンタクト構造体140Aは、スタック構造体132の相対的に垂直方向により高い階層136Aのステップ118まで垂直方向に延在し得、そこで終端し得る。コンタクト構造体140の各々は、個々に、X方向において互いに水平方向に隣接する少なくとも2つの支持構造体148(ひいては、ライナ構造体150)の間に水平方向に位置付けられ得る。
【0087】
図7B及び
図7Cを集合的に参照すると、第2の誘電体材料129の更なる残りの部分は、コンタクト構造体140とライナ構造体150の第1の突出部151Aとの間に水平方向に介在し得る。第2の誘電体材料129の更なる残りの部分は、コンタクト構造体140とライナ構造体150の第1の突出部151Aとの間から水平方向に(例えば、X方向において、Y方向において)延在し得る。
【0088】
次に
図7Dを参照すると、スタック構造体132の個々のブロック152の各サブブロック146は、個々に、第1のコンタクト構造体140Aの行を含み得る。例えば、個々のブロック152が、4個の(4)サブブロック146(例えば、第1のサブブロック146A、第2のサブブロック146B、第3のサブブロック146C、及び第4のサブブロック146D)を含むように形成され得る場合、4個(4)のサブブロック146の各々は、ブロック152が第1のコンタクト構造体140Aの4個(4)の行を含むように、その水平方向区域内に第1のコンタクト構造体140Aの1個(1)の行を含み得る。第1のコンタクト構造体140Aの各行は、X方向において水平方向に延在し得、ブロック152の水平方向区域内に提供された第1のコンタクト構造体140Aの一部分を個々に含み得る。個々のブロック152が異なる数のサブブロック146に再分割され得る追加の実施形態では、ブロック152は、異なる数のサブブロック146に同等の第1のコンタクト構造体140Aの異なる数の行を含み得る。加えて、
図7Dに描くように、スタック構造体132の個々のブロック152内では、第1のコンタクト構造体140Aの列は、Y方向において水平方向に延在し得る。第1のコンタクト構造体140Aの各列は、ブロック152の互いに異なるサブブロック146内に提供された第1のコンタクト構造体140Aを含み得る。
【0089】
依然として
図7Dを参照すると、スタック構造体132の各ブロック152は、個々に、スタジアム構造体114の水平方向区域内に第2のコンタクト構造体140Bの所望の分布を含み得る。
図7Dに示すように、スタック構造体132の個々のブロック152について、第1のスタジアム構造体114Aは、第2のコンタクト構造体140Bの少なくとも1つ(1)の行を含み得る。第2のコンタクト構造体140Bの各行は、X方向において水平方向に延在し得、ブロック152の水平方向区域内に提供された第2のコンタクト構造体140Bの一部分を個々に含み得る。個々のブロック152について、各行の第2のコンタクト構造体140Bは、スタック構造体132の相対的に垂直方向により低い階層136Bの垂直方向境界内で、第1のスタジアム構造体114Aのステップ118に落ち得る。いくつかの実施形態では、第1のスタジアム構造体114Aの対向する階段構造体116(例えば、逆方向階段構造体116B及び/又は順方向階段構造体116A)のうちの少なくとも1つは、その水平方向区域内に、第2のコンタクト構造体140Bの単一の(例えば、1つ(1)のみの)行を含む。第2のコンタクト構造体140Bの単一の行の水平方向中心線は、(
図7Dに描くように)ブロック152の水平方向中心線と実質的に整列し得、又は第2のコンタクト構造体140Bの単一の行の水平方向中心線は、ブロック152の水平方向中心線から水平方向に(例えば、Y方向において)オフセットし得る。追加の実施形態では、第1のスタジアム構造体114Aの対向する階段構造体116(例えば、逆方向階段構造体116B及び/又は順方向階段構造体116A)のうちの少なくとも1つは、その水平方向区域内に第2のコンタクト構造体140Bの1つ(1)よりも多い行、例えば、第2のコンタクト構造体140Bの少なくとも2つ(2)の行、第2のコンタクト構造体140Bの少なくとも3つ(3)の行、又は第2のコンタクト構造体140Bの少なくとも4つ(3)の行を含む。更なる実施形態において、第2のコンタクト構造体140Bは、X方向において水平方向に延在する行のうちの1つ又は複数とは異なる配置で、第1のスタジアム構造体114Aのステップ118上に提供される。例えば、第2のコンタクト構造体140Bは、第1のスタジアム構造体114Aのステップ118上に、X方向及びY方向において実質的に直線的に延在する対角線パターンで配置され得るか、又は第1のスタジアム構造体114Aのステップ118上に、少なくとも部分的に非直線パターン(例えば、曲線パターン、ジグザグパターン、ランダムパターン、不規則パターン)で配置され得る。
【0090】
したがって、本開示の実施形態では、マイクロ電子デバイスは、階層に配置された導電性材料及び絶縁性材料の垂直方向に交互になる配列を備えるスタック構造体を備える。スタック構造体は、誘電体スロット構造体によって互いに分離されたブロックを有する。ブロックの各々は、スタジアム構造体と、スタジアム構造体の水平方向境界の垂直方向に上に及びその中にある充填トレンチと、充填トレンチ及びスタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体と、支持構造体の側壁を実質的に覆う誘電体ライナ構造体と、を備える。スタジアム構造体は、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの縁部を備えるステップを各々有する階段構造体を備える。少なくとも2つの追加の誘電体材料間に介在する誘電体材料を備え、少なくとも2つの追加の誘電体材料は、誘電体材料とは異なる材料組成を有する、充填トレンチ。誘電体ライナ構造体は、誘電体材料の垂直方向位置にある第1の突起と、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの導電性材料の垂直方向位置にある第2の突起と、を備える。第2の突起は、第1の突起よりも大きい水平方向寸法を有する。
【0091】
更に、本開示の実施形態によれば、マイクロ電子デバイスを形成する方法は、階層に配置された犠牲材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を備える予備スタック構造体を形成することを含む。第1の水平方向において互いに隣接し、予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの縁部を備えるステップを有する階段構造体を各々備えるスタジアム構造体のうちの少なくとも2つを各々備えるスタジアム構造体の行を更に備える予備スタック構造体。誘電体ライナ材料が、スタジアム構造体のうちの少なくとも2つの階段構造体のステップの上に形成される。追加の誘電体ライナ材料が、約630℃以上の温度を用いる材料堆積プロセスを使用して、誘電体ライナ材料の上に形成される。誘電体充填材料が、スタジアム構造体のうちの少なくとも2つの水平方向区域の上に及びその中にあるトレンチを実質的に充填するために、追加の誘電体ライナ材料の上に形成される。支持構造体が、誘電体充填材料、追加の誘電体ライナ材料、誘電体ライナ材料、及び予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在するように形成される。予備スタック構造体の犠牲材料は、支持構造体を形成した後に、導電性材料で置換される。
【0092】
本開示のマイクロ電子デバイス構造体(例えば、
図7A~
図7Dを参照して以前に説明した処理段階に続くマイクロ電子デバイス構造体100)は、本開示のマイクロ電子デバイスに含まれ得る。例えば、
図8は、マイクロ電子デバイス構造体200を含むマイクロ電子デバイス201(例えば、3D NANDフラッシュメモリデバイスなどのメモリデバイス)の一部分の部分切断斜視図を例示する。マイクロ電子デバイス構造体200は、
図7A~
図7Dを参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体200と実質的に類似し得る。
図8及び関連する説明において、機能的に類似するフィーチャ(例えば、構造体、材料)は、100ずつ増加する同様の参照番号を用いて言及される。繰り返しを避けるために、
図8に示す全ての機構が、本明細書に詳細には説明されるわけではない。むしろ、以下に別段の説明がない限り、以前に説明したフィーチャの参照番号の100の増分である参照番号により指定されるフィーチャは、以前に説明したフィーチャと実質的に同様であると理解されよう。非限定的な例として、以下に別段の説明がない限り、
図8において参照数字222によって指定されるフィーチャは、
図7A~
図7Dのうちの1つ又は複数を参照して本明細書で以前に説明した充填トレンチ122(その第1の誘電体材料128、第2の誘電体材料129、及び第3の誘電体材料130を含む)と実質的に同様であると理解されよう。加えて、図面及び関連する説明を明瞭且つ容易に理解するために、本明細書で以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100のいくつかのフィーチャ(例えば、構造体、材料)は、
図8には示されない。しかしながら、
図7A~
図7Dのうちの1つ又は複数を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100の任意のフィーチャは、
図8を参照して本明細書で説明したマイクロ電子デバイス201のマイクロ電子デバイス構造体200に含まれ得ることが理解されよう。
【0093】
図8に示すように、マイクロ電子デバイス構造体100(
図7A~
図7D)に関連して本明細書で以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体200のフィーチャに加えて、マイクロ電子デバイス201は、スタック構造体232の各ブロック252を通って垂直方向に延在するセルピラー構造体270を更に含み得る。セルピラー構造体270は、ブロック252内のスタジアム構造体214(例えば、第1のスタジアム構造体214A)(したがって、ブリッジ領域226)から水平方向に(例えば、X方向において)オフセットされたブロック252の領域(例えば、メモリアレイ領域)内に位置付けられ得る。ブロック252の水平方向区域内のセルピラー構造体270と、スタック構造体232の階層236の導電性構造体234との交差部は、スタック構造体232の各ブロック252を通って垂直方向に延在するメモリセル271のストリングを形成する。メモリセル271の各ストリングについて、そのメモリセル271は、互いに直列に結合され得る。各ブロック252内で、スタック構造体232の階層236のうちのいくつかの導電性構造体234は、ブロック252の水平方向区域内のメモリセル271のストリングのアクセス線構造体(例えば、ワード線構造体)として機能し得る。いくつかの実施形態では、各ブロック252内で、階層236のうちのいくつかの導電性構造体234とセルピラー構造体270との交差部に形成されたメモリセル271は、いわゆる「MONOS」(金属-酸化物-窒化物-酸化物-半導体)メモリセルを含む。追加の実施形態では、メモリセル271は、いわゆる「TANOS」(窒化タンタル-酸化アルミニウム-窒化物-酸化物-半導体)メモリセル、又はいわゆる「BETANOS」(バンド/バリア設計TANOS)メモリセルを含み、これらの各々は、MONOSメモリセルのサブセットである。更なる実施形態では、メモリセル271は、電荷蓄積構造体としてフローティングゲート(例えば、金属フローティングゲート)を含む、いわゆる「フローティングゲート」メモリセルを含む。フローティングゲートは、セルピラー構造体270の中央構造体とスタック構造体232の異なる階層236の導電性構造体234との間に水平方向に挟まり得る。
【0094】
マイクロ電子デバイス201は、少なくとも1つのソース構造体260と、アクセス線ルーティング構造体264と、第1の選択ゲート256(例えば、上部選択ゲート、ドレイン選択ゲート(SGD))と、選択線ルーティング構造体266と、1つ又は複数の第2の選択ゲート258(例えば、下部選択ゲート、ソース選択ゲート(SGS))と、デジット線構造体262と、を更に含み得る。デジット線構造体262は、セルピラー構造体270(ひいては、メモリセル271のストリング)の垂直方向に上にあり得、セルピラー構造体270と結合され得る。ソース構造体260は、セルピラー構造体270(ひいては、メモリセル271のストリング)の垂直方向に下にあり得、セルピラー構造体270と結合され得る。加えて、第1のコンタクト構造体240A(例えば、選択線コンタクト構造体)及び第2のコンタクト構造体240B(例えば、アクセス線コンタクト構造体)は、図示されるように、マイクロ電子デバイス201の様々なフィーチャを互いに(例えば、選択線ルーティング構造体266を第1の選択ゲート256に、アクセス線ルーティング構造体264を、第1の選択ゲート256の下にあり、マイクロ電子デバイス201のアクセス線構造体を画定するスタック構造体232の階層236の導電性構造体234に)結合し得る。
【0095】
マイクロ電子デバイス201はまた、セルピラー構造体270(ひいては、メモリセル271のストリング)の垂直方向下方に位置付けられたベース構造体268を含み得る。ベース構造体268は、マイクロ電子デバイス201の他の機能(例えば、メモリセル271のストリング)の様々な動作を制御するように構成された制御ロジックデバイスを含む少なくとも1つの制御ロジック領域を含み得る。非限定的な例として、ベース構造体268の制御ロジック領域は、チャージポンプ(例えば、VCCPチャージポンプ、VNEGWLチャージポンプ、DVC2チャージポンプ)、遅延ロックループ(DLL:delay-locked loop)回路(例えば、リングオシレータ)、Vddレギュレータ、ドライバ(例えば、ストリングドライバ)、ページバッファ、デコーダ(例えば、ローカルデッキデコーダ、列デコーダ、行デコーダ)、センスアンプ(例えば、イコライゼーション(EQ:equalization)アンプ、アイソレーション(ISO:isolation)アンプ、NMOSセンスアンプ(NSA:NMOS sense amplifier)、PMOSセンスアンプ(PSA:PMOS sense amplifier))、修復回路(例えば、列修復回路、行修復回路)、I/Oデバイス(例えば、ローカルI/Oデバイス)、メモリテストデバイス、MUX、誤り検査及び訂正(ECC:error checking and correction)デバイス、セルフリフレッシュ/ウェアレベリングデバイス、並びにその他のチップ/デッキ制御回路のうちの1つ又は複数(例えば、各々)を更に含み得る。ベース構造体268の制御ロジック領域は、ソース構造体260、アクセス線ルーティング構造体264、選択線ルーティング構造体266、及びデジット線構造体262に結合され得る。いくつかの実施形態では、ベース構造体268の制御ロジック領域は、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)回路を含む。そのような実施形態では、ベース構造体268の制御ロジック領域は、「CMOSアンダーアレイ」(「CuA」)構成を有するものとして特徴付けられ得る。
【0096】
したがって、本開示の実施形態によれば、メモリデバイスは、導電性材料と、導電性材料に垂直方向に隣接する絶縁性材料と、を各々含む階層を含むスタック構造体を備え、スタック構造体は、第1の方向に平行に延在し、誘電体スロット構造体によって第2の方向に互いに分離されたブロックに分割される。ブロックの各々は、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの水平方向端部を備えるステップを個々に有する対向する階段構造体を備えるスタジアム構造体と、第1の方向においてスタジアム構造体の対向する端部に隣接する第1の隆起領域と、第2の方向においてスタジアム構造体の対向する側面に隣接する第2の隆起領域であって、第2の隆起領域の最上面が、第1の隆起領域の最上面と実質的に同一平面である、第2の隆起領域と、を備える。メモリデバイスは、スタック構造体のブロック内に誘電体充填トレンチを更に備える。誘電体充填トレンチの各々は、スタック構造体のブロックのうちの1つのスタジアム構造体の水平方向区域の垂直方向に上に及びその中にある。誘電体充填トレンチの各々は、スタジアム構造体、第1の隆起領域、及び第2の隆起領域の表面上にある酸化物ライナと、酸化物ライナの表面上にある窒化物ライナと、窒化物ライナの上にある酸化物充填材料と、を備える。メモリデバイスは、誘電体充填トレンチを通って、ブロックの各々のスタジアム構造体のステップのうちの少なくともいくつかまで垂直方向に延在する導電性コンタクトを更に備える。導電性コンタクトの各々は、誘電体充填トレンチのうちの1つの窒化物ライナによって水平方向に取り囲まれ、窒化物ライナと物理的に接触する。メモリデバイスは、第1の方向においてスタジアム構造体に隣接するブロックの各々の部分を通って垂直方向に延在するメモリセルのストリングを更に備える。
【0097】
本開示の実施形態によるマイクロ電子デバイス構造体(例えば、
図7A~
図7D、及び
図8のうちの1つ又は複数を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100、200)及びマイクロ電子デバイス(例えば、
図8を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス201)は、本開示の電子システムの実施形態において使用され得る。例えば、
図9は、本開示の実施形態による例示的な電子システム300のブロック図である。電子システム300は、例えば、コンピュータ又はコンピュータハードウェアコンポーネント、サーバ又はその他のネットワーキングハードウェアコンポーネント、携帯電話、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ポータブルメディア(例えば、音楽)プレーヤ、例えば、iPad(登録商標)又はSURFACE(登録商標)タブレットなどのWi-Fi又はセルラ対応タブレット、電子ブック、ナビゲーションデバイス等を含み得る。電子システム300は、少なくとも1つのメモリデバイス302を含む。メモリデバイス302は、例えば、本明細書で以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体(例えば、
図7A~
図7D、及び
図8のうちの1つ又は複数を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100、200)、及びマイクロ電子デバイス(例えば、
図8を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス201)のうちの1つ又は複数を備え得る。電子システム300は、少なくとも1つの電子信号プロセッサデバイス304(「マイクロプロセッサ」としばしば称される)を更に含み得る。電子信号プロセッサデバイス304は、任意選択的に、本明細書で以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体(例えば、
図7A~
図7D、及び
図8のうちの1つ又は複数を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100、200のうちの1つ)及びマイクロ電子デバイス(例えば、
図8を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス201)のうちの1つ又は複数を含み得る。メモリデバイス302及び電子信号プロセッサデバイス304は、
図9において2つ(2)の別個のデバイスとして描かれているが、追加の実施形態では、メモリデバイス302及び電子信号プロセッサデバイス304の機能を有する単一の(例えば、唯一の)メモリ/プロセッサデバイスが電子システム300内に含まれ得る。そのような実施形態では、メモリ/プロセッサデバイスは、本明細書で以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体(例えば、
図7A~
図7D、及び
図8のうちの1つ又は複数を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス構造体100、200)、及びマイクロ電子デバイス(例えば、
図8を参照して以前に説明したマイクロ電子デバイス201)のうちの1つ又は複数を含み得る。電子システム300は、例えば、マウス若しくはその他のポインティングデバイス、キーボード、タッチパッド、ボタン、又は制御パネルなどの、ユーザにより電子システム300に情報を入力するための1つ又は複数の入力デバイス306を更に含み得る。電子システム300は、例えば、モニタ、ディスプレイ、プリンタ、オーディオ出力ジャック、及び/又はスピーカー等の、情報(例えば、視覚又は音声出力)をユーザに出力するための1つ又は複数の出力デバイス308を更に含み得る。いくつかの実施形態では、入力デバイス306及び出力デバイス308は、電子システム300に情報を入力することと、ユーザに視覚情報を出力することの両方に使用され得る単一のタッチスクリーンデバイスを含む。入力デバイス306及び出力デバイス308は、メモリデバイス302及び電子信号プロセッサデバイス304のうちの1つ又は複数と電気的に連通し得る。
【0098】
したがって、本開示の実施形態によれば、電子システムは、入力デバイスと、出力デバイスと、入力デバイス及び出力デバイスに動作可能に接続されたプロセッサデバイスと、プロセッサデバイスに動作可能に接続されたメモリデバイスと、を備える。メモリデバイスは、階層に配置された導電性材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を備えるスタック構造体を備える少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を備える。スタック構造体は、少なくとも1つの誘電体構造体によって分離された少なくとも2つのブロックを更に備える。少なくとも2つのブロックの各々は、2つの隆起領域と、スタジアム構造体と、2つの追加の隆起領域と、を備える。スタジアム構造体は、第1の水平方向において2つの隆起領域の間に介在し、第1の水平方向において互いに対向する階段構造体を備える。階段構造体は、スタック構造体の階層の縁部を備えるステップを各々有する。第1の水平方向に垂直の第2の水平方向において、スタジアム構造体の対向する側面に隣接する2つの追加の隆起領域。メモリデバイスは、スタック構造体のうちの少なくとも2つのブロックの水平方向境界の上に及びその中にある充填トレンチを更に備える。充填トレンチの各々は、スタック構造体の少なくとも2つのブロックのうちの1つのスタジアム構造体、2つの隆起領域、及び2つの追加の隆起領域の表面上の第1の誘電体ライナ材料と、第1の誘電体ライナ材料の表面上にある第2の誘電体ライナ材料構造体と、第1の誘電体ライナ材料の表面上にある誘電体充填材料と、を備える。メモリデバイスは、充填トレンチ及びスタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体を更に備える。メモリデバイスは、支持構造体の側壁を実質的に覆い、第2の誘電体ライナ材料の垂直方向位置における第1の突起と、スタック構造体の階層の導電性材料の垂直方向位置における第2の突起と、を含む誘電体ライナ構造体を更に備える。第2の突起は、第1の突起よりも大きい水平方向寸法を有する。導電性コンタクト構造体は、誘電体ライナ構造体の間に水平方向に介在し、充填トレンチを完全に通って垂直方向に延在する。
【0099】
本開示の構造体、デバイス、及び方法は、従来の構造体、従来のデバイス、及び従来の方法と比較して、マイクロ電子デバイスの性能の向上、コスト(例えば、製造コスト、材料コスト)の低減、コンポーネントの小型化の向上、及びパッケージング密度の向上のうちの1つ又は複数を有利に促進する。本開示の構造体、デバイス、及び方法はまた、従来の構造体、従来のデバイス、及び従来の方法と比較して、拡張性、効率性、及び単純性を改善し得る。
【0100】
本開示の追加の非限定的な例示的な実施形態を以下に記載する。
【0101】
実施形態1:マイクロ電子デバイスであって、階層に配置された導電性材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を備えるスタック構造体を備え、スタック構造体が、誘電体スロット構造体によって互いに分離されたブロックを有し、ブロックの各々が、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの縁部を備えるステップを各々有する階段構造体を備えるスタジアム構造体と、スタジアム構造体の水平方向境界の垂直方向に上に及びその中にある充填トレンチであって、少なくとも2つの追加の誘電体材料間に介在する誘電体材料を備え、少なくとも2つの追加の誘電体材料は、誘電体材料とは異なる材料組成を有する、充填トレンチと、充填トレンチ及びスタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体と、支持構造体の側壁を実質的に覆う誘電体ライナ構造体と、を備え、誘電体ライナ構造体が、誘電体材料の垂直方向位置にある第1の突起と、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの導電性材料の垂直方向位置にある第2の突起であって、第1の突起よりも大きい水平方向寸法を有する、第2の突起と、を備える、マイクロ電子デバイス。
【0102】
実施形態2:誘電体材料が、誘電体窒化物材料を備える、実施形態1に記載のマイクロ電子デバイス。
【0103】
実施形態3:2つの追加の誘電体材料が、スタジアム構造体の階段構造体のステップの上に実質的に連続的に延在し、ステップに適合する第1の誘電体酸化物材料と、誘電体窒化物材料の上に実質的に連続的に延在し、誘電体窒化物材料を覆う、第2の誘電体酸化物材料と、を備える、実施形態2に記載のマイクロ電子デバイス。
【0104】
実施形態4:誘電体材料及び誘電体ライナ構造体の第1の突起の垂直方向寸法が、互いに実質的に同等であり、導電性材料及び誘電体ライナ構造体の第2の突起の追加の垂直方向寸法よりも小さい、実施形態1~3のいずれか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0105】
実施形態5:誘電体材料が、相対的により低い温度で形成された他の窒化ケイ素材料よりも相対的により高い密度を有するように、約630℃以上の温度で形成された窒化ケイ素材料を含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0106】
実施形態6:充填トレンチを通ってスタジアム構造体のうちのステップのうちの少なくともいくつかまで垂直方向に延在する導電性コンタクト構造体を更に備える、実施形態1~5のいずれか1つに記載のマイクロ電子デバイス。
【0107】
実施形態7:導電性コンタクト構造体の下端部の水平方向区域が、導電性コンタクト構造体の下端部と接触し、互いに水平方向に隣接する誘電体ライナ構造体のうちの少なくともいくつかの第1の突起間に水平方向に介在する、導電性材料の部分の追加の水平方向区域よりも小さい、実施形態6に記載のマイクロ電子デバイス。
【0108】
実施形態8:メモリデバイスであって、導電性材料と、導電性材料に垂直方向に隣接する絶縁性材料と、を各々含む階層を備えるスタック構造体を備え、スタック構造体が、第1の方向に平行に延在し、誘電体スロット構造体によって第2の方向に互いに分離されたブロックに分割され、ブロックの各々が、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの水平方向端部を備えるステップを個々に有する対向する階段構造体を備えるスタジアム構造体と、第1の方向においてスタジアム構造体の対向する端部に隣接する第1の隆起領域と、第2の方向においてスタジアム構造体の対向する側面に隣接する第2の隆起領域であって、第2の隆起領域の最上面が、第1の隆起領域の最上面と実質的に同一平面である、第2の隆起領域と、を備え、メモリデバイスが更に、スタック構造体のブロック内の誘電体充填トレンチを備え、誘電体充填トレンチの各々が、スタック構造体のブロックのうちの1つのスタジアム構造体の水平方向区域の垂直方向に上に及びその中にあり、スタジアム構造体、第1の隆起領域、及び第2の隆起領域の表面上にある酸化物ライナと、酸化物ライナの表面上にある窒化物ライナと、窒化物ライナの上にある酸化物充填材料と、を備え、メモリデバイスが更に、誘電体充填トレンチを通って、ブロックの各々のスタジアム構造体のステップのうちの少なくともいくつかまで垂直方向に延在する導電性コンタクトであって、導電性コンタクトの各々が、誘電体充填トレンチのうちの1つの窒化物ライナによって水平方向に取り囲まれ、窒化物ライナに物理的に接触する、導電性コンタクトと、第1の方向においてスタジアム構造体に隣接するブロックの各々の部分を通って垂直方向に延在するメモリセルのストリングと、を備える、メモリデバイス。
【0109】
実施形態9:誘電体充填トレンチ及びスタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体を更に備え、支持構造体のうちの少なくともいくつかが、導電性コンタクトに水平方向に隣接する、実施形態8に記載のメモリデバイス。
【0110】
実施形態10:支持構造体の側面を実質的に覆う誘電体ライナ構造体を更に備え、誘電体ライナ構造体が、個々に、スタジアム構造体のステップのうちの少なくともいくつかの上にある窒化物ライナの垂直方向隆起にある第1の水平方向突起と、スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの導電性材料の垂直方向隆起にある第2の水平方向突起であって、第1の水平方向突起が、第2の水平方向突起よりも相対的に小さい水平方向寸法を有する、第2の水平方向突起と、を備える、実施形態8又は9に記載のメモリデバイス。
【0111】
実施形態11:窒化物ライナの部分が、導電性コンタクト、及び導電性コンタクトに水平方向に隣接する誘電体ライナ構造体のうちの少なくともいくつかの第1の水平方向突起から、それらの間に水平方向に延在する、実施形態10に記載のメモリデバイス。
【0112】
実施形態12:誘電体ライナ構造体が、誘電体酸化物材料を含む、実施形態10又は11に記載のメモリデバイス。
【0113】
実施形態13:窒化物ライナが、約680℃以上の温度で形成された相対的に高密度の窒化ケイ素材料を含む、実施形態8~12のいずれか1つに記載のメモリデバイス。
【0114】
実施形態14:スタック構造体の上にあり、メモリセルのストリングに電気的に結合されたデジット線と、スタック構造体の下にあり、メモリセルのストリングに電気的に結合されたソース構造体と、導電性コンタクトに結合された導電性ルーティング構造体と、スタック構造体の下にあり、ソース構造体、デジット線、及び導電性ルーティング構造体に結合された制御ロジック回路と、を更に備える、実施形態8~13のいずれか1つに記載のメモリデバイス。
【0115】
実施形態15:マイクロ電子デバイスを形成する方法であって、階層に配置された犠牲材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を備える予備スタック構造体を形成することであって、予備スタック構造体が、スタジアム構造体の行を更に含み、スタジアム構造体の行が、第1の水平方向において互いに隣接し、各々、予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの縁部を備えるステップを有する階段構造体を備えるスタジアム構造体のうちの少なくとも2つを備える、形成することと、スタジアム構造体のうちの少なくとも2つの階段構造体のステップの上に、誘電体ライナ材料を形成することと、約630℃以上の温度を用いる材料堆積プロセスを使用して、誘電体ライナ材料の上に追加の誘電体ライナ材料を形成することと、スタジアム構造体のうちの少なくとも2つの水平方向区域の上に及びその中にあるトレンチを実質的に充填するために、追加の誘電体ライナ材料の上に誘電体充填材料を形成することと、誘電体充填材料、追加の誘電体ライナ材料、誘電体ライナ材料、及び予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体を形成することと、支持構造体を形成した後、予備スタック構造体の犠牲材料を導電性材料で置換することと、を含む、方法。
【0116】
実施形態16:誘電体ライナ材料の上に追加の誘電体ライナ材料を形成することが、約680℃~約760℃の範囲内のCVDプロセス温度を用いる化学気相堆積(CVD)プロセスを使用して、追加の誘電体ライナ材料をコンフォーマルに形成することを含む、実施形態15に記載の方法。
【0117】
実施形態17:支持構造体を形成することが、誘電体充填材料、追加の誘電体ライナ材料、誘電体ライナ材料、及び予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する初期開口部を形成することと、水平方向に突出する部分を備える修正開口部を形成するために、追加の誘電体ライナ材料及び予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの犠牲材料を、誘電体ライナ材料及び予備スタック構造体の階層の少なくともいくつかの絶縁性材料に対して水平方向に凹ませることと、修正開口部を更なる誘電体ライナ材料で部分的に充填することであって、更なる誘電体ライナ材料が、修正開口部の水平方向に突出する部分を実質的に充填する、部分的に充填することと、修正開口部を更なる誘電体ライナ材料で部分的に充填した後、修正開口部の残りの部分を導電性材料で充填することと、を含む、実施形態16に記載の方法。
【0118】
実施形態18:追加の誘電体ライナ材料及び犠牲材料を水平方向に凹ませることが、追加の誘電体ライナ材料の垂直方向高さにおける修正開口部の水平方向に突出する部分のうちのいくつかを、予備スタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかの犠牲材料の垂直方向高さにおける修正開口部の水平方向に突出する部分のうちの他のいくつかよりも小さい水平方向寸法を有するように形成することを含む、実施形態17に記載の方法。
【0119】
実施形態19:予備スタック構造体を、支持構造体を形成した後に、スロットによって互いに分離されたブロックに分割することであって、ブロックの各々が、スタジアム構造体の行のうちの1つを備える、分割することと、予備スタック構造体の犠牲材料を、スロットを介して導電性材料と置換することと、を更に含む、実施形態15~18のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
実施形態20:予備スタック構造体をスロットによって互いに分離されたブロックに分割することが、ブロックの各々を、第1の水平方向においてスタジアム構造体の行のうちの1つのスタジアム構造体のうちの少なくとも2つの間に介在する少なくとも1つの頂上領域と、少なくとも1つの頂上領域と一体且つ連続的であり、第1の水平方向と直交する第2の水平方向において、スタジアム構造体のうちの少なくとも2つに隣接するブリッジ領域と、を更に備えるように形成することを含む、実施形態19に記載の方法。
【0121】
実施形態21:予備スタック構造体の犠牲材料を導電性材料で置換した後、誘電体充填材料、追加の誘電体ライナ材料、誘電体ライナ材料を通って垂直方向に延在し、階段構造体のうちの少なくとも1つのステップにおいて、階層のうちの少なくともいくつかの導電性材料に物理的に接触する導電性コンタクト構造体を形成することを更に含む、実施形態15~20のいずれか1つに記載の方法。
【0122】
実施形態22:導電性コンタクト構造体を形成することが、導電性コンタクト構造体の各々を、互いに水平方向に隣接する支持構造体のうちの少なくとも2つの間に水平方向に形成することを含む、実施形態21に記載の方法。
【0123】
実施形態23:導電性コンタクト構造体の各々を、互いに水平方向に隣接する支持構造体のうちの少なくとも2つの間に水平方向に形成することが、導電性コンタクト構造体の各々と支持構造体のうちの少なくとも2つとの間に、追加の誘電体ライナ材料の部分を水平方向に維持することを含む、実施形態22に記載の方法。
【0124】
実施形態24:電子システムであって、入力デバイスと、出力デバイスと、入力デバイス及び出力デバイスに動作可能に結合されたプロセッサデバイスと、プロセッサデバイスに動作可能に結合され、少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体を備えるメモリデバイスと、を備え、少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体が、階層に配置された導電性材料と絶縁性材料との垂直方向に交互になる配列を有するスタック構造体を備え、スタック構造体が、少なくとも1つの誘電体構造体によって互いに分離された少なくとも2つのブロックを備え、少なくとも2つのブロックの各々が、2つの隆起領域と、第1の水平方向において2つの隆起領域間に介在し、第1の水平方向において互いに対向する階段構造体を備えるスタジアム構造体であって、階段構造が、スタック構造体の階層の縁部を備えるステップを各々有する、スタジアム構造体と、第1の水平方向に垂直の第2の水平方向において、スタジアム構造体の対向する側面に隣接する2つの追加の隆起領域と、を備え、少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体が更に、スタック構造体の少なくとも2つのブロックの水平方向境界の上に及びその中にある充填トレンチを備え、充填トレンチの各々が、スタック構造体の少なくとも2つのブロックのうちの1つのスタジアム構造体、2つの隆起領域、及び2つの追加の隆起領域の表面上にある第1の誘電体ライナ材料と、第1の誘電体ライナ材料の表面上にある第2の誘電体ライナ材料構造体と、第1の誘電体ライナ材料の表面上にある誘電体充填材料と、を備え、少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体が更に、充填トレンチ及びスタック構造体の階層のうちの少なくともいくつかを通って垂直方向に延在する支持構造体と、支持構造体の側壁を実質的に覆う誘電体ライナ構造体とを備え、誘電体ライナ構造体が、第2の誘電体ライナ材料の垂直方向位置にある第1の突起と、スタック構造体の階層の導電性材料の垂直方向位置にある第2の突起であって、第1の突起よりも大きい水平方向寸法を有する、第2の突起と、を備え、少なくとも1つのマイクロ電子デバイス構造体が更に、誘電体ライナ構造体の間に水平方向に介在し、充填トレンチを完全に通って垂直方向に延在する導電性コンタクト構造体、を備える、電子システム。
【0125】
実施形態25:メモリデバイスが、3D NANDフラッシュメモリデバイスを含む、実施形態24に記載の電子システム。
【0126】
本開示は、様々な変更及び代替形態が可能であるが、具体的な実施形態は、例として図面に示され、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、本開示は、開示した特定の形態に限定されない。むしろ、本開示は、以下の添付の特許請求の範囲及びそれらの法的均等物の範囲内にある全ての変更、均等物、及び代替物を網羅すべきである。例えば、本開示の一実施形態に関連して開示した要素及びフィーチャは、本開示の他の実施形態に関連して開示した要素及びフィーチャと組み合わされ得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
関連出願へのクロスリファレンス
この出願は、2022年11月10日に出願され、日本を指定して2023年6月15日に国際特許公開WO2023/107793A1として英語で公開された国際特許出願PCT/US2022/079661の国内段階移行出願であり、それは、2021年12月7日に出願された米国特許出願第17/643,061号に対する特許協力条約第8条に基づく利益を主張するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
本明細書で使用するとき、「導電性材料」は、金属(例えば、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、バナジウム(V)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al))、合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、マグネシウム(Mg)基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)、及び導電的にドープされた半導体材料(例えば、導電的にドープされたポリシリコン、導電的にドープされたゲルマニウム(Ge)、導電的にドープされたシリコンゲルマニウム(SiGe))のうちの1つ又は複数等の導電性材料を意味し、それを含む。加えて、「導電性構造体」は、導電性材料から形成され、導電性材料を含む構造体を意味し、それを含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
支持構造体148は、各々個々に、少なくとも1つの導電性材料、例えば、少なくとも1つの金属(例えば、W、Ti、Mo、Nb、V、Hf、Ta、Cr、Zr、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Al)、少なくとも1つの合金(例えば、Co基合金、Fe基合金、Ni基合金、Fe及びNi基合金、Co及びNi基合金、Fe及びCo基合金、Co及びNi及びFe基合金、Al基合金、Cu基合金、マグネシウム(Mg)基合金、Ti基合金、鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼)、少なくとも1つの導電性金属含有材料(例えば、導電性金属窒化物、導電性金属ケイ化物、導電性金属炭化物、導電性金属酸化物)、及び少なくとも1つの導電的にドープされた半導体材料(例えば、導電的にドープされたSi、導電的にドープされたGe、導電的にドープされたSiGe)のうちの1つ又は複数から形成され得、それを含み得る。いくつかの実施形態では、支持構造体148は、個々に、Wから形成され、それを含む。追加の実施形態では、支持構造体148のうちの1つ又は複数は、絶縁性材料及び半導電性材料のうちの1つ又は複数から形成され、それを含む。
【国際調査報告】