(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】インプラントシステムを分解するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
A61F 2/34 20060101AFI20241203BHJP
【FI】
A61F2/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535981
(86)(22)【出願日】2022-12-02
(85)【翻訳文提出日】2024-08-05
(86)【国際出願番号】 US2022051635
(87)【国際公開番号】W WO2023114023
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519307827
【氏名又は名称】エンコア・メディカル・エル・ピー・(ディー/ビー/エー・ディージェーオー・サージカル)
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・マイケル・ウィルズ
(72)【発明者】
【氏名】アンニカ・ウェスターバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ヘザー・フェウェル
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA06
4C097BB01
4C097BB10
4C097CC13
4C097CC20
4C097MM10
4C097SC10
(57)【要約】
寛骨臼シェルの中に位置決めされているハード寛骨臼ライナー(たとえば、金属、セラミックなど)を分離するためのデバイスであって、デバイスは、近位端部および遠位端部を有する細長い部材と、細長い部材の近位端部に位置決めされている係合構造体と、を含む。係合構造体は、第1の部分を含み、第1の部分は、湾曲した外表面と、デバイスの長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面と、第1の端面から延在する内表面と、を有しており、第1の部分は、寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化されており、係合構造体は、第2の部分をさらに含み、第2の部分は、寛骨臼ライナーの上部表面を受け入れるように構造化されている開口部によって第1の部分から分離されており、また、寛骨臼シェルの上部表面に接触するように構造化されている、細長い部材の近位端部から第2の長さに延在する外表面を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シェルの中に位置決めされてシェルに連結されているハードベアリング寛骨臼ライナーを分離するための分解デバイスであって、前記分解デバイスは、
遠位端部および近位端部、ならびに、前記遠位端部と前記近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、
前記細長い部材の前記近位端部にある係合構造体であって、前記係合構造体は、円錐台形状の外表面を有しており、前記係合構造体は、第1の部分および第2の部分を含み、前記第1の部分および前記第2の部分は、遠位部分を有する湾曲した内側表面によって部分的に画定されている開口部によって分離されている、係合構造体と、
を含み、
前記第1の部分は、
前記細長い部材の前記近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面と、
前記長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面と、
前記第1の端面から前記湾曲した内側表面へ延在する内表面であって、前記第1の部分は前記寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化されている内表面と、
を含み、
前記第2の部分は、
前記細長い部材の前記近位端部から第2の長さに延在する、湾曲した外表面であって、前記第2の長さは前記第1の長さよりも小さい外表面と、
前記長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面と、
前記第2の面に対して実質的に垂直に整合されており、前記第2の端面から前記湾曲した内側表面へ延在する内表面と、
を含む、分解デバイス。
【請求項2】
前記第1の部分は、前記寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化およびサイズ決めされている、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項3】
前記第1の端面は、半球形の形状になっている、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項4】
前記第1の端面表面は、真っ直ぐな縁部および湾曲した縁部を含む、請求項3に記載の分解デバイス。
【請求項5】
前記第1の端面表面は、真っ直ぐな縁部および湾曲した縁部を含み、前記第1の端面表面の前記真っ直ぐな縁部は、長さが約4.5mmと約6.6mmとの間にある、請求項3に記載の分解デバイス。
【請求項6】
前記第2の端面は、半球形の形状になっている、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項7】
前記第2の端面表面は、真っ直ぐな縁部および湾曲した縁部を含み、前記第2の端面表面の前記真っ直ぐな縁部は、長さが約3mmと約5mmとの間にある、請求項6に記載の分解デバイス。
【請求項8】
前記円錐台形状の外表面は、それが前記細長い部材の前記近位端部から離れるように延在するにつれて、前記長手方向軸線に対して角度Aで内向きにテーパー付きになっており、角度Aは、約0度と約20度との間にある、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項9】
角度Aは、約5度と約11度との間にある、請求項8に記載の分解デバイス。
【請求項10】
前記内表面は、角度Cで延在しており、角度Cは、約30度と約88度との間にある、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項11】
角度Cは、約50度と約80度との間にある、請求項10に記載の分解デバイス。
【請求項12】
前記第1の長さは、約4mmと約9mmとの間にある、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項13】
前記第1の長さは、約6mm、プラスまたはマイナス1mmである、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項14】
前記第2の長さは、約2mmと約7mmとの間にある、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項15】
前記第2の長さは、約3.5mm、プラスまたはマイナス1mmである、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項16】
前記湾曲した内側表面は、U字形状になっている、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項17】
前記寛骨臼ライナーは、金属またはセラミックを含む、請求項1に記載の分解デバイス。
【請求項18】
シェルの中に位置決めされてシェルに連結されているハードベアリング寛骨臼ライナーを分離するための分解デバイスであって、前記分解デバイスは、
遠位端部および近位端部、ならびに、前記遠位端部と前記近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、
前記細長い部材の前記近位端部にある係合構造体であって、前記係合構造体は、開口部によって分離されている第1の部分および第2の部分を含む、係合構造体と、
を含み、
前記第1の部分は、
前記細長い部材の前記近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面と、
前記長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面と、
を含み、
前記第1の部分は、前記寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化されており、
前記第2の部分は、
前記細長い部材の前記近位端部から第2の長さに延在する外表面と、
前記長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面と、
を含み、
前記第2の部分は、前記寛骨臼シェルの前記上部表面に接触するように構造化されており、
前記第1および第2の部分を分離する開口部は、
第1の端面および第2の端面から前記内側表面へ延在する内表面を含み、
前記開口部は、前記寛骨臼ライナーの前記上部表面を受け入れるように構造化されており、前記第2の部分が前記ライナーと接触することなく前記寛骨臼シェルの前記上部表面と接触している状態で、前記デバイスの前記第1の部分が前記ライナーの前記内表面の中に位置決めされることを可能にする、分解デバイス。
【請求項19】
前記ライナーは、金属またはセラミックを含む、請求項18に記載の分解デバイス。
【請求項20】
寛骨臼シェルからライナーを分離する方法であって、前記方法は、
分解ツールを提供するステップを含み、
前記分解ツールは、
遠位端部および近位端部、ならびに、前記遠位端部と前記近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、
前記細長い部材の前記近位端部にある係合構造体であって、前記係合構造体は、開口部によって分離されている第1の部分および第2の部分を含み、前記第1の部分は、前記細長い部材の前記近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面、および、前記長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面を含み、前記第2の部分は、前記細長い部材の前記近位端部から第2の長さに延在する外表面、および、前記長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面を含み、前記第2の部分は、前記寛骨臼シェルの前記上部表面に接触するように構造化されている、係合構造体と、
前記第1および第2の部分を分離する開口部であって、前記開口部は、第1の端面および第2の端面から延在する内表面によって画定されている、開口部と、
を含み、
また、前記方法は、
前記デバイスの前記第1の部分が前記ライナーの内表面に隣接して位置決めされている状態で、および、前記第2の部分が前記ライナーに接触することなく前記寛骨臼シェルの前記上部表面と接触している状態で、前記開口部の中に前記寛骨臼ライナーの前記上部表面を位置決めするステップと、
前記ライナーから前記シェルを少なくとも部分的に分離するために、前記長手方向軸線に沿って前記近位端部の方向において、前記細長い部材の前記遠位端部に突発的な力を提供するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、マルチコンポーネントインプラントシステムを分解することに関する。より具体的には、本開示は、シェルに連結されている寛骨臼ライナーを機械的に切り離すためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インプラントシステムでは、インプラントを除去または修正するために(たとえば、寛骨臼カップ(寛骨臼ライナー)に連結されている寛骨臼ライナーを切り離すために)、比較的に鋭利なツールが使用される可能性がある。いくつかの実施形態において、ライナーは、極めて硬いわけではなくて損傷を受ける可能性のある材料(たとえば、ポリエチレンライナー)を含む可能性がある。しかし、いくつかの構成は、特にライナーを損傷させることなく、ユニバーサルツールが寛骨臼カップからライナーを分離するために使用できないような構成であることに起因して、特有の課題を提供する可能性がある。また、インプラントアッセンブリのいくつかの構成は、金属ライナーが寛骨臼カップの中へ沈められてテーパーロックされるので、特有の課題を提供する。したがって、寛骨臼カップまたはライナーを損傷させることなくライナーが寛骨臼カップから分離されることを可能にする、より優れたツールを有することが有利であることとなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示のデバイス、システム、および方法は、いくつかの特徴を有しており、その特徴の単一のものは、いずれも単独でその望ましい属性の原因とはならない。以下に続く特許請求の範囲によって表現されているような本発明の範囲を限定することなく、特定の革新が、ここで簡潔に議論されることとなる。この議論、および、本明細書で提供される他の章を考慮した後に、シェルに連結されているハードベアリング寛骨臼ライナー(hard bearing acetabular liner)(たとえば、金属、セラミックなど)を切り離すために、本開示における分解器具および分解器具を使用する方法の実施形態の特徴がどのようにいくつかの利点を提供するかが理解されることとなる。
【0004】
1つの革新は、シェルの中に位置決めされてシェルに連結されている寛骨臼ライナーを分離するための分解デバイスを含む。分解デバイスは、遠位端部および近位端部、ならびに、遠位端部と近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、細長い部材の近位端部にある係合構造体であって、係合構造体は、円錐台形状の外表面を有しており、第1の部分および第2の部分を含み、第1の部分および第2の部分は、遠位部分を有する湾曲した内側表面によって部分的に画定されている開口部によって分離されている、係合構造体と、を含むことが可能である。第1の部分は、細長い部材の近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面と、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面と、第1の端面から湾曲した内側表面へ延在する内表面であって、第1の部分は、寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化されている、内表面と、を含む。第2の部分は、細長い部材の近位端部から第2の長さに延在する湾曲した外表面であって、第2の長さは、第1の長さよりも小さい、外表面と、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面と、第2の面に対して実質的に垂直に整合されており、第2の端面から湾曲した内側表面へ延在する内表面と、を含む。
【0005】
さまざまな実施形態は、追加的な特徴を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、第1の部分は、寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化およびサイズ決めされている。いくつかの実施形態において、第1の端面は、半球形の形状になっている。いくつかの実施形態において、第2の端面は、半球形の形状になっている。いくつかの実施形態において、円錐台形状の外表面は、それが細長い部材の近位端部から離れるように延在するにつれて、長手方向軸線に対して角度Aで内向きにテーパー付きになっており、角度Aは、約0度と約20度との間にある。いくつかの実施形態において、角度Aは、約5度と約11度との間にある。いくつかの実施形態において、内表面は、角度Cで延在しており、角度Cは、約30度と約88度との間にある。いくつかの実施形態において、角度Cは、約50度と約80度との間にある。いくつかの実施形態において、第1の長さは、約4mmと約9mmとの間にある。いくつかの実施形態において、第1の長さは、約6mm、プラスまたはマイナス1mmである。いくつかの実施形態において、第2の長さは、約2mmと約7mmとの間にある。いくつかの実施形態において、第2の長さは、約3.5mm、プラスまたはマイナス1mmである。いくつかの実施形態において、湾曲した内側表面は、U字形状になっている。いくつかの実施形態において、第1の端面表面は、真っ直ぐな縁部および湾曲した縁部を含み、第1の端面表面の真っ直ぐな縁部は、長さが約4.5mmと約6.6mmとの間にある。いくつかの実施形態において、第2の端面表面は、真っ直ぐな縁部および湾曲した縁部を含み、第2の端面表面の真っ直ぐな縁部は、長さが約3mmと約5mmとの間にある。いくつかの実施形態において、分解デバイスは、細長い部材の遠位端部の上に位置決めされているハンドルをさらに含む。いくつかの実施形態において、細長い部材は、円形断面積を有するロッドである。いくつかの実施形態において、寛骨臼ライナーは、金属を含む。いくつかの実施形態において、寛骨臼ライナーは、セラミックを含む。
【0006】
別の革新は、シェルの中に位置決めされてシェルに連結されているハードベアリング寛骨臼ライナーを分離するための分解デバイスを含む。分解デバイスは、遠位端部および近位端部、ならびに、遠位端部と近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、細長い部材の近位端部にある係合構造体であって、係合構造体は、開口部によって分離されている第1の部分および第2の部分を含む、係合構造体とを含み、第1の部分は、細長い部材の近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面と、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面と、を含み、第1の部分は、寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化されており、第2の部分は、細長い部材の近位端部から第2の長さに延在する外表面と、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面と、を含み、第2の部分は、寛骨臼シェルの上部表面に接触するように構造化されており、第1および第2の部分を分離する開口部は、第1の端面および第2の端面から内側表面へ延在する内表面を含む。さらに、分解デバイスの開口部は、寛骨臼ライナーの上部表面を受け入れるように構造化されており、第2の部分がライナーと接触することなく寛骨臼シェルの上部表面と接触している状態で、デバイスの第1の部分がライナーの内表面の中に位置決めされることを可能にする。さまざまな実施形態において、ライナーは、金属またはセラミックを含む。
【0007】
別の革新は、寛骨臼シェルからライナーを分離する方法であって、方法は、分解ツールを提供するステップを含み、分解ツールは、遠位端部および近位端部、ならびに、遠位端部と近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、細長い部材の近位端部にある係合構造体であって、係合構造体は、開口部によって分離されている第1の部分および第2の部分を含み、第1の部分は、細長い部材の近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面、および、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面を含み、第2の部分は、細長い部材の近位端部から第2の長さに延在する外表面、および、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面を含み、第2の部分は、寛骨臼シェルの上部表面に接触するように構造化されている、係合構造体と、第1および第2の部分を分離する開口部であって、開口部は、第1の端面および第2の端面から延在する内表面によって画定されている、開口部と、を含み、また、方法は、デバイスの第1の部分がライナーの内表面に隣接して位置決めされている状態で、および、第2の部分がライナーに接触することなく寛骨臼シェルの上部表面と接触している状態で、開口部の中に寛骨臼ライナーの上部表面を位置決めするステップと、ライナーからシェルを少なくとも部分的に分離するために、長手方向軸線に沿って近位端部の方向において、細長い部材の遠位端部に突発的な力を提供するステップと、を含む、方法を含む。
【0008】
本明細書で説明されているデバイスおよび方法の特徴および利点は、添付の図面を併せて考慮して、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになることとなる。これらの図面は、本開示にしたがったいくつかの実施形態のみを描いており、その範囲を限定するものと考慮されるべきではない。図面において、同様の参照数字または記号は、典型的に、文脈が別段の指定をしない限り、同様のコンポーネントを識別している。いくつかの事例において、図面は、縮尺通りに描画されていない可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】寛骨臼カップから寛骨臼ライナーを分離するために位置決めされている2つの分解器具の例を図示する図であり、寛骨臼ライナーは、寛骨臼カップの内側に位置決めされている、図である。本開示に図示されている分解器具の例は、参照し易くするために、本明細書では、「分解器具」、「分解デバイス」、または、単に「器具」もしくは「デバイス」と称される可能性がある。
【
図2】シェルから寛骨臼ライナーを分離するために位置決めされている、
図1に図示されている第1および第2の器具の近位端部の斜視図である。
【
図3A】分解器具の例の立面図であり、器具の左側立面図を示す図である。
【
図3B】分解器具の例の立面図であり、器具の底部側立面図を示す図である。
【
図3C】分解器具の例の立面図であり、器具の右側立面図を示す図である。
【
図3D】分解器具の例の立面図であり、器具の上部立面図を示す図である。
【
図4】
図1~
図3に図示されている分解器具の近位端部の立面図である。
【
図5】
図1~
図4に図示されている分解器具の左側近位端部の斜視図である。
【
図6】
図1~
図5に図示されている分解器具の近位端部の端部の立面図である。
【
図7】
図1~
図6に図示されている分解器具の右側近位端部の斜視図である。
【
図8】ライナーおよびシェルと係合されている分解器具の近位端部を図示する図であり、器具の係合構造体の第1の部分は、ライナーの内側に位置決めされており、器具の係合構造体の第2の部分は、第2の部分の端面がシェルの上部表面に隣接した状態で、ライナーの外側に位置決めされている、図である。
【
図9】ライナーおよびシェルと係合されている分解器具の近位端部を図示する図であり、器具の係合構造体の第1の部分は、第1の部分の内表面がライナーの外側表面と接触した状態で、および、第1の部分の外表面がシェルと接触した状態で、シェルの凹部の中においてライナーの外側に位置決めされており、分解器具が、シェルからライナーを切り離すために、ライナーに衝撃/ショックを提供することができるようになっている、図である。別の使用例では、ハンドルは、(図の配向に関して)下向きに移動され、第1の部分が(図の配向に関して)上向きの力を印加し、シェルからライナーを係合解除するようになっている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明は、本発明のある特定の実施形態に向けられている。しかし、本発明は、多数の異なる方式で具現化されることが可能である。本明細書における態様は、多種多様な形態で具現化されることが可能であるということ、および、本明細書で開示されている任意の特定の構造体、機能、または、その両方は、本発明の1つ以上の実施形態の単なる代表であるということが明らかであるはずである。本明細書で開示されている態様は、任意の他の態様から独立して実装されることが可能であり、これらの態様のうちの2つ以上は、さまざまな方式で組み合わせられることが可能である。たとえば、ライナーを含むインプラントシステムをシェルから分解するためのデバイス、または、インプラントシステムを分解する方法は、本明細書に記載されている任意の数の態様を使用して実践されることが可能である。加えて、開示されているデバイスは、本明細書に記載されている態様のうちの1つ以上に加えて、または、それ以外に、他の構造体、機能性、または、構造体および機能性を使用して実装されることが可能であり、または、そのような方法が実践されることが可能である。
【0011】
技術の概観
ほとんどのインプラントシステムは、インプラントを除去または修正する方法を提供する。デュアルモビリティーインプラントアッセンブリは、金属ライナーがカップの中へ沈められてテーパーロックされるので、特有の課題を提供する。除去を助けるためにライナーの中に露出された限られた特徴が存在しており、ライナーは(ポリライナーのように)穿孔できない。開示されている分解器具は、ライナーに連結されているシェルからライナーを分離することを促進させるために、インプラントライナーのいくつかの特徴を利用する特有の特徴を備えた器具である。
【0012】
図1~
図9に図示されている除去器具1の例を概して参照すると、1つの使用において、除去器具1は、シェル3に衝撃を与えるための構造体を提供することによって、シェル3からライナー2を除去し、シェル3から自由になるようにライナー2にショックを与える/振動させるために使用されることが可能である。器具1は、係合構造体19を備えた近位端部10を有する細長い部材11を含み、係合構造体19は、シェル3の中のライナー2に接触するために使用される。また、器具1は、遠位端部12を有しており、遠位端部12は、ハンドル15(または、ハンドルに連結することを可能にする特徴)を含み、ハンドル15は、ハンドル15から細長い部材11を通しておよび係合構造体19を通して突発的な力および/または揺さぶる力(jarring force)を提供するための衝撃部分として使用され、突発的な力および/または揺さぶる力をシェル3に伝達する。そのような力は、ユーザーの手またはツール(たとえば、ハンマー)によってハンドル15に印加されることが可能である。係合構造体19は、ライナー2の突出リムを跨ぐカットまたはスロット(たとえば、開口部13)を有しており、係合構造体19の第2の部分16は、シェル3に堅く接触することが可能である。これは、利点を提供する。その理由は、スロットが、除去器具を、跳ね返り(bouncing off)またはスカイビング(skiving)の代わりに、衝撃の間にカップのリムの上に位置付けされた状態に維持するからである。競合するシステムは、カップの面に衝撃を与える何らかの種類の除去器具を有することが可能であるが、それらは、係合構造体19がライナー2またはシェル3に堅く係合することおよびシェル3からライナー2を切り離すことを可能にする、開口部13をそれらの間に備えた説明された第1の部分14および第2の部分16を備えた係合構造体を有していない。
【0013】
第2の態様において、除去器具1は、ライナー2に衝撃を与えるために、および、シェル3から自由になるようにライナー2にショックを与える/振動させるために、使用されることが可能である。いくつかの実施形態において、除去器具1の一方の側部(たとえば、係合構造体19の第1の部分14)は、カップ3の中の空のスカロップカットアウト9のうちの1つの中に一致するように形状決めされている。一例では、デュアルモビリティーインプラントライナーは、ポリライナーのような12個の代わりに、6つの外向きのスカロップ突出部を有することが可能である。別の例では、ライナーは、カップの中のスカロップ凹部よりも少ないスカロップ突出部を有することが可能であり、それは、凹部のうちのいくつかが充填されないこととなるということを意味している。いくつかの例において、これは、カップ3の中に、充填されないこととなる6つのスカロップカットアウトが存在することが可能であるということ意味している。除去器具1の第1の部分14は、シェル3の空のスカロップ形状の凹部9のうちの1つの中へフィットするように構造化されており、それが衝撃のためにライナー2の側部(外表面4b)へのアクセスを有するようになっている。係合構造体19の部分の実施形態の形状、サイズ、および構成は、
図1~
図9を参照してさらに下記に説明されている。いくつかの実施形態において、ライナーおよびシェルは、1つ以上の凹部および対応する構造体を有している。いくつかの実施形態において、凹部および構造体は、スカロップ形状以外の異なる形状を有している。
【0014】
インプラントシステムを組み立てるためのデバイスの例示目的の例
ここで図を見てみると、
図1は、シェル3から寛骨臼ライナー2を分離するために位置決めされている2つの分解器具1aおよび1bの例を図示しており、寛骨臼ライナー2は、シェル3の内側に位置決めされている。ライナー2は、内表面4aと、外表面4b(
図2)と、周辺上部表面6と、を有している。シェル3は、外表面5と、内表面(図示せず)と、周辺上部表面7と、を有している。ライナー2の外表面4bは、ライナー2がシェル3に連結されているときに、シェル3の内表面に隣接して位置決めされている。
【0015】
分解または除去器具(「器具」)1は、近位端部10および遠位端部12を有している。この例では、器具1aおよび1bは、近位端部10と遠位端部12との間の細長い部材11と、近位端部10の上に位置決めされている係合構造体19と、遠位端部12の上に位置決めされているハンドル15と、を含む。細長い部材11は、上部表面34および底部表面32を含む。係合構造体19は、第1の部分14および第2の部分16を含み、それらは、
図2および
図4~
図9にさらに詳細に図示されている。
【0016】
図2は、
図1に図示されている2つの器具1aおよび1bの近位端部10を図示する斜視図であり、器具1a、1bは、シェル3からライナー2を分離するように位置決めされている。2つの器具が図示されており、(たとえば、2人の異なる人によって)一緒に使用されることが可能であるが、器具1aおよび1bは、より多くの場合には(または、常に)、一度に1つずつ使用される。したがって、2つの分解器具を図示する図は、同じ器具を使用する2つの異なる事例を図示するものとして考えられることが可能である。器具1a、1bのそれぞれは、長手方向軸線17を有している。シェル3は、シェル3の周辺上部表面7に位置決めされている複数のスカロップ形状の凹部9を含む。いくつかの実施形態において、凹部は、他の形状であることが可能である。図示されている例示的なライナー2は、凹部9の中へフィットするようにサイズ決めされている2つ以上のスカロップ形状の突出部8を含む。他の金属ライナーは、ゼロ個の突出部を有することが可能である。
【0017】
図2の右手側に示されている器具1aの係合構造体19の第1の部分14は、第1の部分14の表面がシェル3の外表面5に隣接した状態で、シェル3のスカロップ形状の凹部9の中に位置決めされている。係合構造体19の中の開口部13は、第1の部分14を第2の部分16から分離している。第2の器具1bは、
図2の左手側に示されており、
図2では、器具1bの第1の部分14は、ライナー2の内表面4aに隣接して位置決めされている。カップの上の器具の相対的な場所は重要ではなく、単に、それは、カップ3の周辺上部表面7に接触しているだけである。器具1bの第2の部分16は、シェル3の上部表面7に隣接して位置決めされている。係合構造体19は、器具1bが示されているように位置決めされているときに、ライナー2のリム62が開口部13の中へ延在することを可能にするように構成されており、第2の部分16の第2の端面24がシェル3の上部表面7に接触することを可能にし、一方では、第1の部分14は、ライナー2の開口部4aの中へ延在している。係合構造体19の構成のさらなる詳細は、
図4および
図5に図示されている。開口部13の横方向長さ52(
図6)および高さ53(
図6)は、
図1および
図2に図示されているように、ライナー2のリム62が開口部13の中へ延在することを可能にするようにサイズ決めされている。
【0018】
図3A~
図3Dは、分解器具1の例の4つの側部の立面図を図示している。
図3Aは、分解器具1の左側立面図を示している。
図3Bは、分解器具1の底部側立面図を示している。
図3Cは、分解器具1の右側立面図を示している。
図3Dは、分解器具1の上部立面図を示している。本明細書で図示されている実施形態では、細長い部材11は、円筒状の形状になっており、円形断面を有している。しかし、他の実施形態において、細長い部材11の断面は、たとえば、楕円形、正方形、長方形、五角形、六角形、八角形であることが可能であり、または、任意の他の形状のものであることが可能である。
【0019】
ここで
図4および
図5を参照すると、
図4は、
図1~
図3に図示されている分解器具1の例の近位端部の左側立面図を図示している。
図5は、
図1~
図4に図示されている分解器具1の近位端部10の左側面斜視図を図示している。係合構造体19は、係合構造体19の遠位端部60から近位端部58へ延在している。係合構造体19は、係合構造体の遠位端部60から第1の端面22へ長さ48に延在する第1の部分14を含む。第1の部分14は、湾曲した外表面44を含む。この例では、第2の部分16は、湾曲した外表面46を含む。いくつかの実施形態において、第2の部分は、必ずしも湾曲した表面を含む必要はなく、その代わりに、異なる形状を有している。いくつかの実施形態において、第2の部分は、製造し易くするために、および、他の理由のために、湾曲した表面を含む。いくつかの実施形態において、第1の部分14の長さ48は、約4mmと約9mmとの間にある。いくつかの実施形態において、第1の部分14の長さ48は、約6mm、プラスまたはマイナス1mmである。また、係合構造体19は、係合構造体の遠位端部60から第2の端面24へ長さ50に延在する第2の部分16を含む。いくつかの実施形態において、第2の部分の長さ50は、約2mmと約6mmとの間にある。いくつかの実施形態において、第2の部分の長さ50は、約3.5mm、プラスまたはマイナス1mmである。
【0020】
いくつかの好適な実施形態において、第1の端部部分14は、第1のテーパー付き表面18を含み、第1の部分14が、それが遠位端部60から第1の端面22へ延在するにつれて内向きにテーパー付きになるようになっている。いくつかの実施形態において、第1の端部部分14は、内向きにテーパー付きになっているのではなく、その代わりに、細長い部材11の表面の角度と整合されて延在している。いくつかの実施形態において、第1の部分14は、約0度と約20度との間の角度Aで内向きにテーパー付きになっている。たとえば、いくつかの実施形態において、第1の部分14は、1度、2度、3度、4度、5度、6度、7度、8度、9度、10度、11度、12度、13度、14度、15度、16度、17度、18度、19度、または20度、プラスまたはマイナス0.5度の角度Aで内向きにテーパー付きになっている。いくつかの実施形態において、第1の部分14は、約5度と約11度との間の角度Aで内向きにテーパー付きになっている。いくつかの実施形態において、第1の部分14は、約7度と約9度との間の角度Aで内向きにテーパー付きになっている。
【0021】
いくつかの実施形態において(いくつかの好適な実施形態を含む)、第2の端部部分16は、第2のテーパー付き表面20を含み、第2の部分16が、それが遠位端部60から第2の端面24へ延在するにつれて内向きにテーパー付きになるようになっている。いくつかの実施形態において、第2の端部部分16は、内向きにテーパー付きになっているのではなく、その代わりに、細長い部材11の表面の角度と整合されて延在している。いくつかの実施形態において、第2の部分16は、約0度と約20度との間の角度Bで内向きにテーパー付きになっている。たとえば、いくつかの実施形態において、第2の部分16は、1度、2度、3度、4度、5度、6度、7度、8度、9度、10度、11度、12度、13度、14度、15度、16度、17度、18度、19度、または20度、プラスまたはマイナス0.5度の角度Bで内向きにテーパー付きになっている。いくつかの実施形態において、第2の部分16は、約3度と約9度との間の角度Bで内向きにテーパー付きになっている。いくつかの実施形態において、第2の部分16は、約6度と約8度との間の角度Bで内向きにテーパー付きになっている。いくつかの実施形態において、第2の部分16は、外向きの「テーパー」を有しており、第2の部分16が約0度と約20度との間の角度で外向きに角度付きになるようになっている。たとえば、いくつかの実施形態において、第2の部分16は、1度、2度、3度、4度、5度、6度、7度、8度、9度、10度、11度、12度、13度、14度、15度、16度、17度、18度、19度、または20度、プラスまたはマイナス0.5度の角度で外向きにテーパー付きになっている。
【0022】
いくつかの実施形態において、第1の端面22は、外縁部36から内縁部38へ延在している。いくつかの実施形態において、第1の端面22は、長手方向軸線17に対して垂直にまたはほぼ垂直に整合されている。いくつかの実施形態において、第1の部分14は、また、内表面45を含み、内表面45は、第1の面22に対して角度Cで、内縁部38から内側表面27へ内向きに角度付きになっており、内側表面27は、開口部13に面している。いくつかの実施形態において、角度Cは、30度と88度との間にある。いくつかの好適な実施形態において、角度Cは、50度と80度との間にある。たとえば、いくつかの実施形態において、角度Cは、51度、52度、53度、54度、55度、56度、57度、58度、59度、60度、61度、62度、63度、64度、65度、66度、67度、68度、69度、70度、71度、72度、73度、74度、75度、76度、77度、78度、79度、または80度、プラスまたはマイナス0.5度である。内側表面27は、(図示されているように)湾曲しており、縁部28によって境界を定められることが可能である。いくつかの実施形態において、縁部28は、面取り部30(たとえば、面取りされた縁部)を含む。いくつかの実施形態において、第1の部分14は、また、開口部13に面する湾曲していない内側表面(たとえば、長方形(たとえば、1つ以上の四角形の角部または湾曲していない角部を有する))へ内縁部38から内向きに角度付きになっている内表面45を含む。そのような実施形態では、縁部28は、面取り部30(たとえば、面取りされた縁部)を含むことが可能である。
【0023】
いくつかの実施形態において、第2の端面24は、外縁部40から内縁部42へ延在している。いくつかの実施形態において、第2の端面24は、長手方向軸線17に対して垂直にまたはほぼ垂直に整合されている。いくつかの実施形態において、第2の部分16は、また、内表面47を含み、内表面47は、内縁部42から湾曲した内側表面27へ延在している。第2の部分16の上に延在する湾曲した内側表面27は、縁部28によって境界を定められている。いくつかの実施形態において、縁部28は、面取り部30(たとえば、面取りされた縁部)を含む。
【0024】
図6は、
図5に図示されている分解器具1の近位端部10の端部の立面図を図示している。いくつかの実施形態において、第1の端面22は、約1mmと約6mmとの間の幅54に延在している。たとえば、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、または6mm、プラスまたはマイナス0.5mmの幅である。いくつかの実施形態において、第2の端面24は、約1mmと約10mmとの間の幅56に延在している。たとえば、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、または10mm、プラスまたはマイナス0.5mmの幅である。開口部13は、寛骨臼係合構造体19を横切って横方向に延在しており、横方向長さ寸法52を有している。開口部13は、高さ寸法53を有しており、高さ寸法53は、第1の部分14の内表面47から第2の部分16の内表面47へ延在している。高さ寸法53は、湾曲したライナーリム62が開口部13の中へ延在することを可能にするように、ライナー2のリム62の厚さよりも大きい。いくつかの実施形態において、高さ寸法53は、2mmと30mmとの間にある。たとえば、高さ寸法は、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、または30mm、プラスまたはマイナス0.5mmであることが可能であり、または、それらのうちの任意の2つの間にあることが可能である。いくつかの実施形態において、高さ寸法52は、5mmと15mmとの間にある。たとえば、高さ寸法は、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、または15mm、プラスまたはマイナス0.5mmであることが可能であり、または、それらのうちの任意の2つの間にあることが可能である。いくつかの実施形態において、横方向長さ寸法52は、10mmと90mmとの間にある。いくつかの実施形態において、横方向長さ寸法52は、30mmと70mmとの間にある。たとえば、横方向長さ寸法は、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、30mm、31mm、32mm、33mm、34mm、35mm、36mm、37mm、38mm、39mm、40mm、41mm、42mm、43mm、44mm、45mm、46mm、47mm、48mm、49mm、50mm、51mm、52mm、53mm、54mm、55mm、56mm、57mm、58mm、59mm、60mm、61mm、62mm、63mm、64mm、65mm、66mm、67mm、68mm、69mm、70mm、71mm、72mm、73mm、74mm、75mm、76mm、77mm、78mm、79mm、80mm、81mm、82mm、83mm、84mm、85mm、86mm、87mm、88mm、89mm、または90mm、プラスまたはマイナス0.5mmであることが可能であり、または、それらのうちの任意の2つの間にあることが可能である。
【0025】
図7は、器具1の近位端部をさらに図示しており、
図1~
図9に図示されている係合構造体19の実施形態の右側近位端部の斜視図を示している。
【0026】
図8および
図9は、シェル3からライナー2を分離するためにライナー2およびシェル3と係合されている係合構造体19をさらに図示している。
図8において、係合構造体19の第1の部分14は、ライナー2の内部部分の中に位置決めされている。
図8に図示されているように、ライナー2の上部表面6は、開口部13の中へ延在している。係合構造体19の第2の部分16は、シェル3の外側と接触して位置決めされており、第2の部分16の第2の端面24は、シェルの上部表面7に隣接して、および、シェルの上部表面7と接触して位置決めされており、下向きの力をライナー2に印加することなく、破線矢印Gによって図示されている力(たとえば、
図8の配向を基準にして下向きの力)がシェル3に印加されることを可能にする。
【0027】
図9は、ライナー2およびシェル3と係合されている分解器具1の係合構造体19を図示している。係合構造体19の第1の部分14は、内表面45および/または第1の端面22がライナー2の外側表面と接触した状態で、ならびに、第1の部分14の外表面44がシェル3と接触した状態で、シェル3の凹部9の中においてライナー2の外側に位置決めされている。この配置において、器具1の遠位端部12は、シェル3からライナー2を分離するために、(たとえば、器具1の遠位端部(たとえば、ハンドル15)に衝撃力を印加することによって)力(破線矢印Hによって図示されている)をライナー2に印加するために使用されることが可能である。また、(図の配向に関して)下向きの力Fが、器具1の遠位端部12に印加されることが可能であり、第1の部分14が、シェル3からライナー2を係合解除するために、破線矢印Iによって図示されている(図の配向に関して)上向きの力を印加するようになっている。
【0028】
インプラントシステムを分解するためのデバイスの例
インプラントシステムを分解するためのデバイスの実施形態のいくつかの(しかし、すべてではない)例が、下記にリストされている。
【0029】
実施形態1: シェルの中に位置決めされてシェルに連結されているハードベアリング寛骨臼ライナーを分離するための分解デバイスであって、分解デバイスは、遠位端部および近位端部、ならびに、遠位端部と近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、細長い部材の近位端部にある係合構造体であって、係合構造体は、円錐台形状の外表面を有しており、係合構造体は、第1の部分および第2の部分を含み、第1の部分および第2の部分は、遠位部分を有する湾曲した内側表面によって部分的に画定されている開口部によって分離されている係合構造体と、を含み、第1の部分は、細長い部材の近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面と、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面と、第1の端面から湾曲した内側表面へ延在する内表面であって、第1の部分は、寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化されている、内表面と、を含み、第2の部分は、細長い部材の近位端部から第2の長さに延在する湾曲した外表面であって、第2の長さは、第1の長さよりも小さい、外表面と、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面と、第2の面に対して実質的に垂直に整合されており、第2の端面から湾曲した内側表面へ延在する内表面と、を含む、分解デバイス。
【0030】
実施形態2: 第1の部分は、寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化およびサイズ決めされている、実施形態1に記載の分解デバイス。
【0031】
実施形態3: 第1の端面は、半球形の形状になっている、実施形態1または2に記載の分解デバイス。
【0032】
実施形態4: 第2の端面は、半球形の形状になっている、実施形態1から3のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0033】
実施形態5: 円錐台形状の外表面は、それが細長い部材の近位端部から離れるように延在するにつれて、長手方向軸線に対して角度Aで内向きにテーパー付きになっており、角度Aは、約0度と約20度との間にある、実施形態1から4のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0034】
実施形態6: 角度Aは、約5度と約11度との間にある、実施形態5に記載の分解デバイス。
【0035】
実施形態7: 内表面は、角度Cで延在しており、角度Cは、約30度と約88度との間にある、実施形態1から6のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0036】
実施形態8: 角度Cは、約50度と約80度との間にある、実施形態7に記載の分解デバイス。
【0037】
実施形態9: 第1の長さは、約4mmと約9mmとの間にある、実施形態1から8のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0038】
実施形態10: 第1の長さは、約6mm、プラスまたはマイナス1mmである、実施形態1から9のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0039】
実施形態11: 第2の長さは、約2mmと約7mmとの間にある、実施形態1から10のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0040】
実施形態12: 第2の長さは、約3.5mm、プラスまたはマイナス1mmである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0041】
実施形態13: 湾曲した内側表面は、U字形状になっている、実施形態1から12のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0042】
実施形態14: 第1の端面表面は、真っ直ぐな縁部および湾曲した縁部を含み、第1の端面表面の真っ直ぐな縁部は、長さが約4.5mmと約6.6mmとの間にある、実施形態3に記載の分解デバイス。
【0043】
実施形態15: 第2の端面表面は、真っ直ぐな縁部および湾曲した縁部を含み、第2の端面表面の真っ直ぐな縁部は、長さが約3mmと約5mmとの間にある、実施形態4に記載の分解デバイス。
【0044】
実施形態16: 分解デバイスは、細長い部材の遠位端部の上に位置決めされているハンドルをさらに含む、実施形態1から15のいずれか1つに記載の分解デバイス。
【0045】
実施形態17: 細長い部材は、円形断面積を有するロッドである、実施形態1に記載の分解デバイス。
【0046】
実施形態18: 寛骨臼ライナーは、金属を含む、実施形態1に記載の分解デバイス。
【0047】
実施形態19: 寛骨臼ライナーは、セラミックを含む、実施形態1に記載の分解デバイス。
【0048】
実施形態20: シェルの中に位置決めされてシェルに連結されているハードベアリング寛骨臼ライナーを分離するための分解デバイスであって、分解デバイスは、遠位端部および近位端部、ならびに、遠位端部と近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、細長い部材の近位端部にある係合構造体であって、係合構造体は、開口部によって分離されている第1の部分および第2の部分を含む、係合構造体と、を含み、第1の部分は、細長い部材の近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面と、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面と、を含み、第1の部分は、寛骨臼シェルの周辺上部表面の上のスカロップ形状の凹部の中へ少なくとも部分的にフィットするように構造化されており、第2の部分は、細長い部材の近位端部から第2の長さに延在する外表面と、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面と、を含み、第2の部分は、寛骨臼シェルの上部表面に接触するように構造化されており、第1および第2の部分を分離する開口部は、第1の端面および第2の端面から内側表面へ延在する内表面を含み、開口部は、寛骨臼ライナーの上部表面を受け入れるように構造化されており、第2の部分がライナーと接触することなく寛骨臼シェルの上部表面と接触している状態で、デバイスの第1の部分がライナーの内表面の中に位置決めされることを可能にする、分解デバイス。
【0049】
実施形態21: ライナーは、金属またはセラミックを含む、実施形態20に記載の分解デバイス。
【0050】
実施形態22: 寛骨臼シェルからライナーを分離する方法であって、方法は、分解ツールを提供するステップを含み、分解ツールは、遠位端部および近位端部、ならびに、遠位端部と近位端部との間に延在する長手方向軸線を有する細長い部材と、細長い部材の近位端部にある係合構造体であって、係合構造体は、開口部によって分離されている第1の部分および第2の部分を含み、第1の部分は、細長い部材の近位端部から第1の長さに延在する湾曲した外表面、および、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第1の端面を含み、第2の部分は、細長い部材の近位端部から第2の長さに延在する外表面、および、長手方向軸線に対して実質的に垂直に整合されている第2の端面を含み、第2の部分は、寛骨臼シェルの上部表面に接触するように構造化されている、係合構造体と、第1および第2の部分を分離する開口部であって、開口部は、第1の端面および第2の端面から延在する内表面によって画定されている、開口部と、を含み、また、方法は、デバイスの第1の部分がライナーの内表面に隣接して位置決めされている状態で、および、第2の部分がライナーに接触することなく寛骨臼シェルの上部表面と接触している状態で、開口部の中に寛骨臼ライナーの上部表面を位置決めするステップと、ライナーからシェルを少なくとも部分的に分離するために、長手方向軸線に沿って近位端部の方向において、細長い部材の遠位端部に突発的な力を提供するステップと、を含む、方法。
【0051】
実装上の考慮事項
先述の説明は、本明細書で開示されているシステム、デバイス、および方法の特定の実施形態を詳述している。しかし、先述のものがいかに詳細にテキストに現れても、システム、デバイス、および方法は、多くの方式で実践されることが可能であるということが認識されることとなる。また、上記に記載されているように、本発明の特定の特徴または態様を説明するときに特定の専門用語を使用することは、その専門用語が関連付けられる技術の特徴または態様の任意の特定の特質を含むように限定されるように、専門用語が本明細書で再定義されているということを暗示するように解釈されるべきではないということが留意されるべきである。
【0052】
なかでも、「可能である(can)」、「可能である(could)」、「可能である(might)」、または「可能である(may)」などのような条件付き言語は、具体的に別段の記載がない限り、特定の実施形態が特定の特徴、エレメント、および/またはステップを含み、一方では、他の実施形態はそれらを含まないということを伝えるために一般的に使用されるものとして、文脈の中で理解される。したがって、そのような条件付き言語は、特徴、エレメント、および/またはステップが、1つ以上の実施形態に任意の方式で必要とされるということを暗示するように一般的に意図されておらず、または、1つ以上の実施形態が、ユーザー入力またはプロンプトの有無にかかわらず、これらの特徴、エレメント、および/またはステップが任意の特定の実施形態の中に含まれているかまたは実施されることとなるかどうかということを決定するためのロジックを必ず含むということを暗示するように一般的に意図されていない。
【0053】
本明細書において、参照のために、および、さまざまな章を探すことを補助するために、見出しが含まれている。これらの見出しは、それに関係して説明されている概念の範囲を限定することを意図するものではない。そのような概念は、本明細書の全体を通して適用性を有することが可能である。
【0054】
多くの変形例および修正例が、上述の実施形態に対して作製されることが可能であり、そのエレメントは、他の許容可能な例の間にあるものとして理解されるべきである。すべてのそのような修正例および変形例は、本開示の範囲の中において本明細書に含まれるように意図されている。先述の説明は、特定の実施形態を詳述している。しかし、先述のものがいかに詳述されてテキストに現れても、システムおよび方法は、多くの方式で実践されることが可能であるいうことが認識されることとなる。また、上記に記載されているように、システムおよび方法の特定の特徴または態様を説明するときに特定の専門用語を使用することは、その専門用語が関連付けられるシステムおよび方法の特徴または態様の任意の特定の特質を含むように限定されるように、専門用語が本明細書で再定義されているということを暗示するように解釈されるべきではないということが留意されるべきである。
【0055】
また、特徴またはエレメント(たとえば、構造的な特徴またはエレメント)が別の特徴またはエレメントに「接続されている」、「取り付けられている」、または「連結されている」と称されるときには、それは、他の特徴またはエレメントに直接的に接続されているか、取り付けられているか、もしくは、連結されていてもよく、または、介在する特徴もしくはエレメントが存在していてもよいということも理解されることとなる。それとは対照的に、特徴またはエレメントが別の特徴またはエレメントに「直接的に接続されている」、「直接的に取り付けられている」、または「直接的に連結されている」と称されるときには、介在する特徴またはエレメントが存在していない可能性がある。1つの実施形態に関して説明または示されているが、そのように説明または示されている特徴およびエレメントは、他の実施形態にも適用することが可能である。また、別の特徴に「隣接して」配設されている構造体または特徴への言及は、隣接する特徴と重なるかまたは下に横たわる部分を有する可能性があるということも、当業者によって認識されることとなる。
【0056】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態および実装形態を説明する目的のためだけのものであり、限定的であることを意図するものではない。たとえば、本明細書で使用されているように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明示的に別段の指示をしない限り、複数形を同様に含むように意図される可能性がある。「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用されるときには、記載された特徴、ステップ、動作、プロセス、機能、エレメント、および/またはコンポーネントの存在を特定しているが、1つ以上の他の特徴、ステップ、動作、プロセス、機能、エレメント、コンポーネント、および/またはそのグループの存在または追加を除外するものではないということがさらに理解されることとなる。本明細書で使用されているように、「および/または」という用語は、関連のリストされた項目のうちの1つ以上の任意のおよびすべての組み合わせを含み、「/」として略記されることが可能である。
【0057】
上記の説明において、および、特許請求の範囲において、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つ以上」などのような語句は、エレメントまたは特徴の接続的なリストがそれに続いて出現する可能性がある。また、「および/または」という用語は、2つ以上のエレメントまたは特徴のリストの中に出現する可能性がある。それが使用される文脈によって暗示的にまたは明示的に別段に矛盾されない限り、そのような語句は、リストされたエレメントもしくは特徴のいずれかを個別に意味するか、または、記載されたエレメントもしくは特徴のいずれかを他の記載されたエレメントもしくは特徴のいずれかと組み合わせて意味するように意図されている。たとえば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」;「AおよびBのうちの1つ以上」;ならびに「Aおよび/またはB」という語句は、「A単独、B単独、または、AおよびBを一緒に」を意味するようにそれぞれの意図されている。また、同様の解釈は、3つ以上の項目を含むリストに関しても意図されている。たとえば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」;「A、B、およびCのうちの1つ以上」;ならびに「A、B、および/またはC」という語句は、「A単独、B単独、C単独、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、または、AおよびBおよびCを一緒に」を意味するようにそれぞれ意図されている。上記におけるおよび特許請求の範囲における「基づいて」という用語の使用は、「少なくとも部分的に基づいて」を意味するように意図されており、記載されていない特徴またはエレメントも許容可能であるようになっている。
【0058】
「前方」、「後方」、「下」、「下方」、「下側」、「上方」、および「上側」などのような空間的に相対的な用語は、説明を容易にするために、図に図示されているように、別のエレメントまたは特徴に対する1つのエレメントまたは特徴の関係を説明するために、本明細書で使用される可能性がある。空間的に相対的な用語は、図に描かれている配向に加えて、使用時または動作時におけるデバイスの異なる配向を包含するように意図されているということが理解されることとなる。たとえば、図の中のデバイスが反転されている場合には、他のエレメントまたは特徴の「下(under)」または「下(beneath)」にあるものとして説明されているエレメントは、反転状態に起因して、他のエレメントまたは特徴の「上」に配向されることとなる。したがって、「下」という用語は、基準点または配向に応じて、上および下の配向の両方を包含する可能性がある。デバイスは、その他の方法で配向される(90度回転させられているかまたは他の配向にある)ことが可能であり、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子は、それにしたがって解釈される。同様に、「上向きに」、「下向きに」、「垂直方向の」、および「水平方向の」などの用語は、具体的に別段の指示がない限り、説明の目的のためだけに本明細書で使用される可能性がある。
【0059】
本明細書および特許請求の範囲において使用されているように、例において使用されるときを含み、および、別段の明示的な特定がない限り、すべての数字は、「約」または「おおよそ」という語によって前置されているかのように読まれることが可能である(その用語が明示的に現れていなくても)。「約」または「おおよそ」という語句は、説明されている値および/または位置が値および/または位置の合理的な予期される範囲の中にあるということを示すために、大きさおよび/または位置を説明するときに使用されることが可能である。たとえば、「約」となるように示されている数値は、記載された値(または、値の範囲)の+/-0.1%、記載された値(または、値の範囲)の+/-1%、記載された値(または、値の範囲)の+/-2%、記載された値(または、値の範囲)の+/-5%、記載された値(または、値の範囲)の+/-10%などである値を有する可能性がある。また、本明細書で与えられている任意の数値は、文脈が別段の指示をしない限り、約またはおおよそその値を含むように理解されるべきである。
【0060】
たとえば、値「10」が開示されている場合には、「約10」も開示されている。本明細書で記載されている任意の数値範囲は、その中に組み入れられるすべての下位範囲を含むように意図されている。また、値が開示されているときに、その値「よりも小さいかまたはそれに等しい」、「その値よりも大きいかまたはそれに等しい」、および、それらの値の間の可能な範囲も、当業者によって適当に理解されるように開示されているということが理解される。たとえば、値「X」が開示されている場合には、「Xよりも小さいかまたはXに等しい」および「Xよりも大きいかまたはXに等しい」(たとえば、Xが数値である場合)も開示されている。また、本出願の全体を通して、データは、多数の異なるフォーマットで提供されているということ、および、このデータは、データポイントの任意の組み合わせについて、終点または始点および範囲を表すことが可能であるということが理解される。たとえば、特定のデータポイント「10」および特定のデータポイント「15」が開示され得る場合には、10と15との間だけでなく、10および15よりも大きい、それよりも大きいかまたはそれに等しい、それよりも小さい、それよりも小さいかまたはそれに等しい、および、それに等しいが、開示されていると考慮されることが可能であるということが理解される。また、2つの特定のユニットの間のそれぞれのユニットも開示され得るということが理解される。たとえば、10および15が開示され得る場合には、11、12、13、および14も開示され得る。
【0061】
さまざまな例示目的の実施形態が開示されてきたが、本明細書における教示から逸脱することなく、さまざまな実施形態に対して多数の変更のいずれかが行われることが可能である。たとえば、さまざまな説明されている方法ステップが実施される順序は、異なるまたは代替的な実施形態において変更または再構成されることが可能であり、他の実施形態では、1つ以上の方法ステップが完全にスキップされることも可能である。さまざまなデバイスおよびシステム実施形態の随意的なまたは望ましい特徴は、いくつかの実施形態の中に含まれ、他の実施形態の中には含まれない可能性がある。したがって、先述の説明は、主に例示の目的のために提供されており、特許請求の範囲および特定の実施形態または開示されている特定の詳細または特徴を限定するように解釈されるべきではない。
【0062】
本明細書に含まれる例および図示は、限定のためではなく図示のために、および、開示されている主題が実践され得る特定の実施形態を示している。述べられているように、他の実施形態が利用されてそこから導出されることが可能であり、構造的なおよび論理的な置換および変更が本開示の範囲から逸脱することなく行われることが可能であるようになっている。開示されている主題のそのような実施形態は、単に便宜上のために、および、本出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念に自発的に限定する意図なく(2つ以上のものが実際に開示されている場合)、本明細書において「発明」という用語によって個別にまたは集合的に参照される可能性がある。したがって、特定の実施形態が本明細書で図示および説明されてきたが、意図された、実用的な、または開示された目的を実現するように計算された任意の配置が、明示的に記載されているかまたは暗示されているかにかかわらず、示されている特定の実施形態と置換されることが可能である。本開示は、さまざまな実施形態の任意のおよびすべての適合例または変形例をカバーするように意図されている。上記の実施形態の組み合わせ、および、具体的には本明細書で説明されていない他の実施形態は、上記の説明を検討すれば当業者に明らかになることとなる。
【0063】
開示されている主題は、1つ以上の特徴または実施形態を参照して、ここで提供されてきた。ここで提供された例示的な実施形態の詳細な性質にかかわらず、変更例および修正例が、一般的に意図された範囲を限定することなくまたはそこから逸脱することなく、前記実施形態に適用されることが可能であるということを、当業者は認知および認識することとなる。ここで提供された実施形態のこれらのおよびさまざまな他の適合例および組み合わせは、開示されているエレメントおよび特徴ならびにそれらの均等物の完全なセットによって定義されるような、開示されている主題の範囲内にある。
【0064】
以下は、上記にリストされた図を参照して本開示において説明および列挙されている特定の注釈およびコンポーネントのリストである。しかし、図に図示されているデバイスの任意の態様、構造、特徴、または動作機能は、本明細書において別個に命名されているかどうかにかかわらず、本発明のさまざまな実施形態の一部分を形成することが可能であり、追加的な説明の有無にかかわらず、そのような態様に関係する1つ以上の請求項の限定のための根拠を提供することが可能である。注釈および列挙されたコンポーネントは、以下のものを含む。
【符号の説明】
【0065】
1 分解器具
2 寛骨臼ライナー(「ライナー」)
3 寛骨臼シェル(「シェル」または「カップ」)
4a ライナーの内表面
4b ライナーの外表面
5 カップの外表面
6 ライナーの周辺(上部)表面
7 カップの周辺(上部)表面
8 ライナーのスカロップ形状の突出部
9 カップのスカロップ形状の凹部
10 近位端部
11 細長い部材
12 遠位端部
13 開口部
14 第1の部分
15 ハンドル
16 第2の部分
17 長手方向軸線
18 第1のテーパー付き表面
19 寛骨臼ライナー係合構造体(「係合構造体」)
20 第2のテーパー付き表面
21 ライナーの開口部
22 第1の端面
24 第2の端面
27 内側表面
28 縁部
30 面取り部
32 底部表面
34 上部表面
36 外縁部、第1の端面
38 内縁部、第1の端面
40 外縁部、第2の端面
42 内縁部、第2の端面
44 外表面、第1の部分
45 内表面、第1の部分
46 外表面、第2の部分
47 内表面、第2の部分
48 長さ第1の部分
50 長さ第2の部分
52 開口部の横方向長さ
53 開口部の幅
54 第1の部分の幅
56 第2の部分の幅
58 係合構造体の近位端部
60 係合構造体の遠位端部
62 ライナーリム
【国際調査報告】