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特表2024-545700コーティングされているセラミックマトリックス複合物でできている容器
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  • 特表-コーティングされているセラミックマトリックス複合物でできている容器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】コーティングされているセラミックマトリックス複合物でできている容器
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/80 20060101AFI20241203BHJP
   C04B 41/85 20060101ALI20241203BHJP
   F27D 3/12 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
C04B35/80
C04B41/85 Z
F27D3/12 S
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537968
(86)(22)【出願日】2022-12-23
(85)【翻訳文提出日】2024-08-08
(86)【国際出願番号】 FR2022052493
(87)【国際公開番号】W WO2023118765
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】2114401
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】310009890
【氏名又は名称】サン-ゴバン サントル ドゥ ルシェルシェ エ デトゥードゥ ユーロペン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智史
(74)【代理人】
【識別番号】100232895
【弁理士】
【氏名又は名称】林 海藍
(72)【発明者】
【氏名】フランスリーヌ マルゲリット ルイーズ ビレモー
(72)【発明者】
【氏名】コスタナ ミハエラ イオニカ ブスケ
(72)【発明者】
【氏名】エマニュエル ノネ
【テーマコード(参考)】
4K055
【Fターム(参考)】
4K055HA02
4K055HA23
4K055HA25
(57)【要約】
本発明は、セラミックマトリックス複合物でできている容器に関し、上記容器の内部壁の表面は、少なくとも部分的に、好ましくは80%以上で、少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物又は上記結晶性酸化物の前駆体を含有する少なくとも1つの層を有するコーティングで覆われている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックマトリックス複合物でできている容器であって、前記容器の内部壁の表面が、少なくとも部分的に、好ましくは80%以上で、少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物又は前記結晶性酸化物の前駆体を含有する少なくとも1つの層を有するコーティングで覆われている、容器。
【請求項2】
前記結晶性酸化物が、さらにSi元素を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記結晶性酸化物が、LiAlO、LiAlSi、LiAlSiO、LiAlSi10、LiAlSiO、及びこれらの混合物から選択される、請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
前記セラミックマトリックス複合物のセラミック繊維が、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合し、95質量%超の酸化物、炭化物、窒化物、炭素、及びそれらの混合物を含む繊維から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記セラミックマトリックス複合物のセラミック繊維が、任意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合し、以下の繊維:
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO>70質量%である化学分析を有する繊維、又は
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、45質量%<SiO<80質量%である化学分析、及び、Feの形態で表して1質量%<Fe<20質量%である量の酸化鉄、及び5質量%<Al<25質量%、を示す繊維、又は、
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al>65質量%である化学分析を有する繊維、又は、
- 95質量%超の炭化ケイ素を含む繊維、又は
- 95質量%超の炭素を含む繊維、
- 並びにそれらの混合物、
から選択される、請求項4に記載の容器。
【請求項6】
前記セラミックマトリックス複合物のセラミック繊維が、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合し、95質量%超のアルミナから構成される繊維、95質量%超のシリカから構成される繊維、95質量%超のムライトから構成される繊維、95質量%超のムライト及びコランダムから構成される繊維、90質量%超の玄武岩から構成される繊維、95質量%超のガラスから構成される繊維、95質量%超の炭化ケイ素から構成される繊維、95質量%超の炭素から構成される繊維、並びにそれらの混合物から選択される、請求項5に記載の容器。
【請求項7】
前記セラミックマトリックス複合物のマトリックスが、95質量%超の、酸化物、炭化物、窒化物、サイアロン、及びこれらの混合物を含むマトリックスから選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の容器。
【請求項8】
前記セラミックマトリックス複合物のマトリックスが、以下のマトリックス:
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+ZrO+HfO+MgO>70質量%超である化学分析を有するマトリックス、又は、
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al>70質量%超である化学分析を有するマトリックス、又は、
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al+ZrO+HfO>70質量%である化学分析を有するマトリックス、又は、
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+MgO>70質量%である化学分析を有するマトリックス、又は、
- 90質量%超のSiC+Si+SiAlONを含むマトリックス、
から選択される、請求項7に記載の容器。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の容器であって、前記コーティングが:
- 少なくともLi、Al、及びSiの元素を含む結晶性酸化物を含む少なくとも1つの層を含み、かつ/又は、
- 15質量%超の、少なくともLi及びAlの元素を含む1つ又は複数の結晶性酸化物からなり、かつ/又は、
- 少なくともLi及びAlの元素を含む少なくとも1つの結晶性酸化物の前駆体を含有し、かつ/又は、
- 全酸化物に対する百分率で、以下の化学組成:
SiO+Al+LiO>50質量%、及び、
LiO:0.5質量%超かつ30質量%未満、及び/若しくは、
Al:2質量%超かつ80質量%未満、及び/若しくは、
SiO:5質量%未満、又は10質量%<SiO<80質量%、
を有し、かつ/又は、
- 90質量%超の酸化物からなり、かつ/又は
- 50μm超かつ/若しくは2000μm未満の厚さを有する、
容器。
【請求項10】
少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物の前記前駆体が:
- リチウム化バイヤライト、
- LiSiO
- 及びそれらの混合物、
から選択される、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記内部壁の表面の99%超が、前記コーティングによって被覆されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の容器。
【請求項12】
底部、及び少なくとも1つの側面を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の容器。
【請求項13】
リチウムを含む酸化物粉末、特には金属の酸化物又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物の製造のための、請求項1~12のいずれか一項に記載の容器の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックマトリックス複合物、すなわちCMCでできている容器に関し、内側壁の表面が、少なくとも部分的に、好ましくは80%以上で、少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物を含有する少なくとも1つの層を含むコーティングによって覆われ、本発明はまた、リチウムを含む酸化物粉末、特には金属の酸化物又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物の、製造のための上記容器の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池の必要性は、常に高まっている。それらの大部分は、リチウムを含む酸化物、特には金属の酸化物又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物、特にはLiFePO(若しくはLPF)、LiMn(若しくはLMO)、又はリチウム-ニッケル-コバルト-マンガン(若しくはLi-NMC)酸化物でできている部分、一般的にはカソードを含む。
【0003】
カソードは、一般的には、金属又は複数のリチウム化遷移金属の上記酸化物の粉末を成形することによって製造される。
【0004】
上記粉末を製造するための従来の方法のうち、酸化物の混合物及び/又は様々な酸化物前駆体の混合物の製造、次いで金属の酸化物又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物の固相合成を実行することを可能にする熱処理が挙げられる。上記熱処理の際、混合物は、一般的にはサガーと呼ばれる、容器内に入れられる。上記粉末、及び上記混合物、特にはリチウムを含む要素を、合成するための条件は、容器にとって特に要求の多いものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記容器の耐用期間を延ばす必要性がある。
【0006】
本発明の1つの目的は、この必要性を少なくとも部分的に満たすことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、この目的は、セラミックマトリックス複合物、すなわちCMCでできている容器によって達成され、上記容器の内部壁の表面は、少なくとも部分的に、好ましくは80%以上で、より好ましくは上記内部壁の全体にわたって、少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物、又は上記結晶性酸化物の前駆体を含む少なくとも1つの層を含むコーティングによって覆われている。
【0008】
本発明者は、本発明による容器は、その使用の際の劣化が比較的小さく、これは、金属の酸化物粉末又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物粉末を製造するための、比較的長い耐用期間、特には比較的多くのサイクル数を可能にすることを発見した。
【0009】
適切な場合に互いに組み合わせられうる本発明の好ましいが非限定的な実施形態によれば、下記である:
- 上記結晶性酸化物が、元素Siも含むこと;
- 上記結晶性酸化物が、LiAlO、LiAlSi、LiAlSiO、LiAlSi10、LiAlSiO、及びそれらの混合物;特には、LiAlSi、LiAlSiO、LiAlSi10、LiAlSiO、及びそれらの混合物から選択されること;
- セラミックマトリックス複合物のセラミック繊維が、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合し、酸化物、炭化物、窒化物、炭素、及びそれらの混合物を、95質量%超を含む繊維から選択され、好ましくは本質的にこれらからなる繊維から選択されること;
- セラミックマトリックス複合物のセラミック繊維が、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合し、以下の繊維から選択されること:
- 95質量%超の酸化物を含み、好ましくは本質的に酸化物からなり、全酸化物に対する百分率で、SiO>70質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超の酸化物を含み、好ましくは本質的に酸化物からなり、全酸化物に対する百分率で、45質量%<SiO<80質量%であるような化学分析、並びに、Feの形態で表して1質量%<Fe<20質量%であるような量の酸化鉄、及び5質量%<Al<25質量%、を示すもの、
- 95質量%超の酸化物を含み、好ましくは本質的に酸化物からなり、全酸化物に対する百分率で、Al>65質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超の炭化ケイ素を含み、好ましくは本質的に炭化ケイ素からなるもの、
- 95質量%超の炭素を含み、好ましくは本質的に炭素からなるもの、
- 並びにそれらの混合物;
- セラミックマトリックス複合物のセラミック繊維が、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合し、95質量%超のアルミナから構成される繊維、95質量%超のシリカから構成される繊維、95質量%超のムライトから構成される繊維、95質量%超のムライト及びコランダムから構成される繊維、90質量%超の玄武岩から構成される繊維、95質量%超のガラスから構成される繊維、95質量%超の炭化ケイ素から構成される繊維、95質量%超の炭素から構成される繊維、及びこれらの混合物から選択されること;
- セラミックマトリックス複合物のマトリックスが、95質量%超の、酸化物、炭化物、窒化物、サイアロン、及びそれらの混合物を含むマトリックス、特には本質的に酸化物、炭化物、窒化物、サイアロン、及びそれらの混合物を含むマトリックスから選択されること;
- セラミックマトリックス複合物のマトリックスが、以下のマトリックスから選択されること:
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+ZrO+HfO+MgO>70質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al>70質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al+ZrO+HfO>70質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+MgO>70質量%であるような化学分析を有するもの、
- 90質量%超のSiC+Si+SiAlONを含むもの;
- コーティングが、少なくともLi、Al、及びSiの元素を含む結晶性酸化物を含む、少なくとも1つの層を含むこと;
- コーティングが、15質量%超の、少なくともLi及びAlの元素を含む1つ又は複数の結晶性酸化物からなること;
- コーティングが、少なくともLi及びAlの元素を含む、少なくとも1つの結晶性酸化物の前駆体を含有し、好ましくは、リチウム化バイヤライト、LiSiO、及びそれらの混合物から選択されること;
- コーティングが、全酸化物に対する百分率で、以下の化学組成を有すること:
- SiO+Al+LiO>50質量%、及び、
- LiO:0.5質量%超かつ30質量%未満、及び/又は、
- Al:2質量%超かつ80質量%未満、及び/又は、
- SiO:5質量%超、若しくは10質量%<SiO<80質量%;
- コーティングが、90質量%超の酸化物からなること;
- コーティングが、50μm超かつ/又は2000μm未満の厚さを有すること;
- 内部壁の表面の99%超が、上記コーティングによって覆われていること;
- 容器が、底部及び少なくとも1つの側面を有すること。
【0010】
本発明はまた、リチウムを含む酸化物粉末、特には金属の酸化物又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物の製造のための、上記容器の使用に関する。
【0011】
定義
【0012】
- 「セラミックマトリックス複合物(Ceramic Matrix Composite)」又は「CMC」は、従来、セラミックマトリックスによって一緒に強固に結合している、セラミック繊維から構成される物品を意味すると理解される。
- 「セラミック」とは、金属性でも有機物でもない物品を意味すると理解される。本発明の文脈では、酸化物ガラス、及び炭素を含む又は炭素からなる材料が、セラミック物品とみなされる。
- 「コーティング」とは、CMC基材とは異なる性質の、1つ又は複数の材料の1つ又は複数の層を意味すると理解される。上記層の少なくとも1つ、特には少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物を含む層は、特には温度を上げた後の、CMC支持体の反応の結果であってよく、かつ上記CMCの表面上への堆積の結果であってよい。
- 結晶性酸化物の「前駆体」とは、熱処理後、好ましくは空気中で、400℃超の温度で、特には本発明による容器の最初の使用の際に、随意にCMCの1つ又は複数の元素と組み合わせて、上記結晶性酸化物につながるであろう、1つ又は複数の材料を意味すると理解される。
- 「繊維」とは、長さがその等価直径の5倍を超える、フィラメントである。
- 繊維の「等価直径」とは、その半分の長さにおける断面と同じ表面の円板の直径である。
- 「単一の束」とは、断面において、10本以上、好ましくは50万本未満の繊維を含み、かつ長さが直径の5倍を超える、繊維の集合体である。
- 「集合した束」とは、束の集合体である。
- 「サイアロン」、SiAlONは、少なくともSi、Al、及びNの元素の酸窒化物の化合物であり、特には以下の式の1つに準拠する化合物である:
- SiAl、ここで:
- xは0以上、0.05超、0.1超、又は0.2超であり、かつ1以下、0.8以下、又は0.4以下であり、
- yは0以上、又は0.1超、0.3超、又は0.5超であり、かつ1以下であり、
- uは0超、0.1超、又は0.2超であり、かつ1以下、又は0.7以下であり、
- vは0超、0.1超、0.2超、又は0.5超、又は0.7超、かつ1以下であり、
- x+y>0であり、
x、y、u、及びvは、化学量論的指数であり、最も高いものを基準として正規化され、これは1に等しくされる;
- MeSi12-(m+n)Al(m+n)16-n、ここで0≦x≦2であり、Meは、ランタニド、Fe、Y、Ca、Liカチオン、及びそれらの混合物から選択されるカチオンであり、0≦m≦12であり、0≦n≦12であり、かつ0<n+m≦12であり、一般的には「α’-SiAlON」又は「SiAlON-α’」と呼ばれる。
- 明確にするために、単純な酸化物の化学式が、組成物中のこれらの酸化物の含有レベルを指定するために用いられる。例えば、「SiO」又は「Al」は、選択された組成物中のこれらの単純な酸化物の含有量を示しつつ、「シリカ」及び「アルミナ」は、それぞれSiO及びAlからなるこれらの酸化物の相の実際の存在を示すために用いられる。
- 特に言及しない限り、酸化物の含有量はすべて、酸化物に基づいた質量百分率である。金属元素の酸化物の質量含有率は、業界の慣例に従い、最も安定な酸化物の形で表されるこの元素の総含有量に関する。
- HfOは、ZrOから化学的に分離可能ではない。しかしながら、本発明によれば、HfOは、意図的に添加されない。したがって、HfOは、酸化ハフニウムの不可避的不純物のみを指し、この酸化物は、ジルコニア源中に、一般的には5%未満、一般的には2%未満の質量含有量で常に天然に存在する。明確にするために、酸化ジルコニウムの合計含有量及び微量の酸化ハフニウムの合計含有量を、「ZrO」又は「ZrO+HfO」と互換的に表記してよい。
- 酸化物の含有量の合計は、これらすべての酸化物の存在を意味するものではない。
- 「含む(有する)」は、示された元素以外の元素が存在しうるという意味で、非限定的に解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、耐劣化性試験を実施する前に、光学顕微鏡の下で、実施例3のコーティングされているタイルを切り取った後の厚さを観察した際に得られた画像である
【発明を実施するための形態】
【0014】
CMCは従来、セラミック繊維がセラミックマトリックスによって一緒に強固に結合している物品である。
【0015】
好ましくは、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合したセラミック繊維は、95質量%以上、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の、酸化物、炭化物、窒化物、炭素、及びそれらの混合物を含む繊維から選択される。
【0016】
好ましくは、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合したセラミック繊維は、以下の繊維から選択される:
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO>70質量%、好ましくはSiO>80質量%、好ましくはSiO>90質量%、又はさらにはSiO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO>45質量%、好ましくはSiO>50質量%、SiO<80質量%であるような化学分析、並びにFeの形態で表して1質量%<Fe<20質量%であるような量の酸化鉄、及び5質量%<Al<25質量%、を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al>65質量%、好ましくはAl>70質量%、又はさらにはAl>80質量%、又はさらにはAl>90質量%、又はさらにはAl>95質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の炭化ケイ素を含むもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の炭素を含むもの、
- 並びにそれらの混合物。
【0017】
一実施形態において、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合した、セラミック繊維は、以下から選択される:95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%のアルミナから構成される繊維、95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%のシリカから構成され、好ましくは、95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%の非晶質シリカから構成される繊維、95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%のムライトから構成される繊維、95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%のムライト及びコランダムから構成される繊維、90%質量%超、好ましくは95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%の玄武岩から構成される繊維、95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%のガラスから構成され、好ましくは洗浄される、繊維、95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%の炭化ケイ素から構成される繊維、95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは実質的に100質量%の炭素から構成される繊維、及びそれらの混合物。
【0018】
好ましくは、CMCマトリックスは、95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物、炭化物、窒化物、サイアロン、及びそれらの混合物を含むマトリックスから選択される。
【0019】
好ましくは、CMCマトリックスは、以下のマトリックスから選択される:
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+ZrO+HfO+MgO>70質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>80質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>90質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>95質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>98質量%、又はさらにはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al>70質量%、好ましくはSiO+Al>80質量%、好ましくはSiO+Al>90質量%、好ましくはSiO+Al>95質量%、好ましくはSiO+Al>98質量%、又はさらにはSiO+Al>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al+ZrO+HfO>70質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>80質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>90質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>95質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>98質量%、又はさらにはAl+ZrO+HfO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+MgO>70質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>80質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>90質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>95質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>98質量%、又はさらにはSiO+Al+MgO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 90質量%超、好ましくは95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超のSiC+Si+SiAlONを含むもの。1つの実施形態において、特にマトリックスが50質量%超、好ましくは60質量%超、好ましくは70質量%超、好ましくは80質量%超のSiCを含む場合、上記マトリックス中のSiC+Si+SiAlONに対する補足物は、金属性ケイ素を含み、好ましくは、上記補足物は、70質量%超、好ましくは80質量%超、好ましくは90質量%超の金属性ケイ素からなる。
【0020】
一実施形態において、CMCは、上記CMCの繊維、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合した、上記CMCの繊維が、95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO>70質量%、好ましくはSiO>80質量%、好ましくはSiO>90質量%、又はさらにはSiO>99質量%であるような化学分析を有し、かつ上記CMCのマトリックスが、以下のマトリックスから選択される、ようなものである:
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+ZrO+HfO+MgO>70質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>80質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>90質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>95質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>98質量%、又はさらにはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al>70質量%、好ましくはSiO+Al>80質量%、好ましくはSiO+Al>90質量%、好ましくはSiO+Al>95質量%、好ましくはSiO+Al>98質量%、又はさらにはSiO+Al>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al+ZrO+HfO>70質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>80質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>90質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>95質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>98質量%、又はさらにはAl+ZrO+HfO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+MgO>70質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>80質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>90質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>95質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>98質量%、又はさらにはSiO+Al+MgO>99質量%であるような化学分析を有するもの。
【0021】
一実施形態において、CMCは、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合した、上記CMCの繊維が、95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO>45質量%、好ましくはSiO>50質量%、かつSiO<80質量%であるような化学分析、並びに、Feの形態で表して1質量%<Fe<20質量%である量の酸化鉄、及び5質量%<Al<25質量%、を有し、かつ上記CMCのマトリックスが、以下のマトリックスから選択される、ようなものである:
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+ZrO+HfO+MgO>70質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>80質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>90質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>95質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>98質量%、又はさらにはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al>70質量%、好ましくはSiO+Al>80質量%、好ましくはSiO+Al>90質量%、好ましくはSiO+Al>95質量%、好ましくはSiO+Al>98質量%、又はさらにはSiO+Al>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al+ZrO+HfO>70質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>80質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>90質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>95質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>98質量%、又はさらにはAl+ZrO+HfO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+MgO>70質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>80質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>90質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>95質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>98質量%、又はさらにはSiO+Al+MgO>99質量%であるような化学分析を有するもの。
【0022】
一実施形態において、CMCは、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合した、上記CMCの繊維が、95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al>65質量%、好ましくはAl>70質量%、又はさらにはAl>80質量%、又はさらにはAl>90質量%、又はさらにはAl>95質量%であるような化学分析を有し、かつ上記CMCのマトリックスが、以下のマトリックスから選択される、ようなものである:
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+ZrO+HfO+MgO>70質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>80質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>90質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>95質量%、好ましくはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>98質量%、又はさらにはSiO+Al+ZrO+HfO+MgO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al>70質量%、好ましくはSiO+Al>80質量%、好ましくはSiO+Al>90質量%、好ましくはSiO+Al>95質量%、好ましくはSiO+Al>98質量%、又はさらにはSiO+Al>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、Al+ZrO+HfO>70質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>80質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>90質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>95質量%、好ましくはAl+ZrO+HfO>98質量%、又はさらにはAl+ZrO+HfO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する百分率で、SiO+Al+MgO>70質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>80質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>90質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>95質量%、好ましくはSiO+Al+MgO>98質量%、又はさらにSiO+Al+MgO>99質量%であるような化学分析を有するもの、
- 85質量%超、好ましくは90質量%超、好ましくは95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超のSiC+Si+SiAlONを含むもの。一実施形態では、特にマトリックスが50質量%超、好ましくは60質量%超、好ましくは70質量%超、好ましくは80質量%超のSiCを含む場合、SiC+Si+SiAlONに対する補足物は、金属性ケイ素を含み、好ましくは、上記補足物は、70質量%超、好ましくは80質量%超、好ましくは90質量%超の金属性ケイ素からなる。
【0023】
一実施形態において、CMCは、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合した、上記CMCの繊維が、95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の炭化ケイ素を含み、かつ上記CMCのマトリックスが、90質量%超、好ましくは95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超のSiC+Si+SiAlONを含むマトリックスから選択されるようなものである。一実施形態において、特にマトリックスが50質量%超、好ましくは60質量%超、好ましくは70質量%超、好ましくは80質量%超のSiCを含む場合、上記マトリックス中のSiC+Si+SiAlONに対する補足物は、金属性ケイ素を含み、好ましくは、上記補足物は、70質量%超、好ましくは80質量%超、好ましくは90質量%超の金属性ケイ素からなる。
【0024】
一実施形態において、CMCは、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合した、上記CMCの繊維が、95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の炭素を含み、かつ上記CMCのマトリックスが、90質量%超、好ましくは95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超のSiC+Si+SiAlONを含むマトリックスから選択されるようなものである。一実施形態において、特にマトリックスが50質量%超、好ましくは60質量%超、好ましくは70質量%超、好ましくは80質量%超のSiCを含む場合、上記マトリックス中のSiC+Si+SiAlONに対する補足物は、金属性ケイ素を含み、好ましくは、上記補足物は、70質量%超、好ましくは80質量%超、好ましくは90質量%超の金属性ケイ素からなる。
【0025】
一実施形態において、CMCは、随意に単一の束及び/又は集合した束の形態で集合した、上記CMCの繊維が、95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物を含み、全酸化物に対する質量百分率で、SiO>70%、好ましくはSiO>80%、好ましくはSiO>90%、又はさらにはSiO>99%であるような化学分析を有し、かつ上記CMCのマトリックスが、90質量%超、好ましくは95質量%超、好ましくは97質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超のSiC+Si+SiAlONを含むマトリックスから選択されるようなものである。一実施形態において、特にマトリックスが50質量%超、好ましくは60質量%超、好ましくは70質量%超、好ましくは80質量%超のSiCを含む場合、上記マトリックス中のSiC+Si+SiAlONに対する補足物は、金属性ケイ素を含み、好ましくは、上記補足物は、70質量%超、好ましくは80質量%超、好ましくは90質量%超の金属性ケイ素からなる。
【0026】
好ましくは、上述した実施形態に関係なく、CMCは、1つ又は複数の以下の随意の特徴を有する:
- CMCは焼結される。一実施形態では、焼結を、最初の使用の際に(換言すれば、その場で)実行しうる;
- CMCは、浮力の原理に従って、浸漬によって測定された、15%超、好ましくは20%超、好ましくは25%超、好ましくは30%超、かつ好ましくは45%未満、好ましくは40%未満の開孔度を有する;
- CMCは、30体積%超、好ましくは40体積%超、好ましくは50体積%超、好ましくは60体積%超、かつ/又は70体積%未満の繊維を含み、随意に単一の糸及び/又は集合した糸の形態で集合している;
- 繊維は、束の形態でグループ化され、束は、典型的には数百から数千の繊維を含む;
- 繊維、好ましくは束は、50mm超の長さ、又はさらには100mm超の長さを有する;
- 好ましい実施形態において、繊維、好ましくは束は、(不織)ウェブ、(単一メッシュの、若しくは一方向繊維及び/若しくは束で補強された)ニット、ブレードの(横糸束及び縦糸束を有する)組織の形態で、又は繊維及び/若しくは束が互いに貼り合わされている物体(フィラメントワインディング若しくはESF(「エンジニアードスペシャリティファブリック」))の形態で配置される。
【0027】
CMCを得ることを可能にするすべての製造方法を、実施しうる。
【0028】
製造方法は、特には以下の工程を含みうる:
- 一組の織物又はウェブ、好ましくは束の織物又はウェブを、マトリックスを形成することができるスリップを用いて、乾燥かつ/又は焼結後に含浸させること;
- 上記織物及び/又はウェブを積層することであって、上記積層を、プレスによって又は真空下で、実行できること。
【0029】
織物又は層を、特に所望の機械的特性に応じて、異なる織物又は層の束がすべて実質的に同じ方向、又は異なる方向、例えば45°の方向に向くように積層しうる。
【0030】
コーティング
【0031】
コーティングは、少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物を含む、少なくとも1つの層を含む。上記酸化物は、随意に、優先的にSiを含んでもよい。
【0032】
好ましくは、上記結晶性酸化物は、リチウム化粉末の製造の際、特にはリチウム化遷移金属酸化物粉末の製造の際に到達する最高温度よりも高い融解温度を有する。
【0033】
好ましくは、上記結晶性酸化物は、LiAlO、LiAlSi、LiAlSiO、LiAlSiO10、LiAlSiO、及びそれらの混合物から、好ましくはLiAlO、LiAlSiO、LiAlSi、及びそれらの混合物から選択される。より好ましくは、上記結晶性酸化物は、LiAlSiO、LiAlSi、及びそれらの混合物から選択される。
【0034】
本発明者らは、所望の耐劣化性が、少量の上記結晶性酸化物がコーティング中にある場合、特には15重量%~25重量%の範囲内である場合、特にはAlを含まない上記結晶性酸化物の前駆体(この場合、AlはCMCに由来する)を用いる場合に、得られうることを実証した。
【0035】
好ましくは、コーティングは、少なくとも2つの層を含み、上記層の少なくとも1つは、少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物を含み、例えばLiSiOを含む層、好ましくは本質的にLiSiOからなる層、並びに少なくともLi、Si、及びAlの元素を含む結晶性酸化物を含む層、好ましくは結晶化化合物LiAlSiOを含む層などである。
【0036】
例えば、少なくともLi、Si、及びAlの元素を含む化合物(好ましくは結晶化化合物LiAlSiO)を含む上記層は、少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物を含む上記層(好ましくはLiSiOの層)とCMCとの間に位置する。
【0037】
一実施形態によれば、コーティングは、15質量%超、好ましくは20質量%超、好ましくは25質量%超の、少なくとも元素Li及びAl、並びに随意にSiを含む、1つ又は複数の結晶性酸化物からなる。
【0038】
一実施形態によれば、コーティングは、30質量%超、好ましくは40質量%超、より好ましくは50質量%超、好ましくは60質量%超、より好ましくは70質量%超、好ましくは80質量%超、より好ましくは90質量%超、好ましくは95質量%超、又はさらに好ましくは98質量%超の、少なくとも元素Li及びAl、並びに随意にSiを含む1つ又は複数の結晶性酸化物から構成される。より好ましくは、コーティングは、本質的には、少なくともLi及びAl、並びに随意にSiの元素を含む、1つ又は複数の結晶性酸化物からなる。
【0039】
一実施形態では、コーティングは、少なくともLi及びAl、並びに随意にSiの元素を含む、少なくとも1つの結晶性酸化物の前駆体を含有する。上記実施形態において、少なくともLi及びAl、並びに随意にSiの元素を含む、上記少なくとも1つの結晶性酸化物は、その後、例えば最初の使用の際などに、温度を上昇させることによって形成されるであろう。
【0040】
一実施形態では、少なくとも元素Li及びAl、並びに随意にSiを含む、結晶性酸化物のAlの少なくとも一部及び/又はSiの少なくとも一部は、CMCからもたらされ、特に、例えば最初の使用などの際に、温度を上昇させることによってLiと反応することによってCMCからもたらされる。
【0041】
好ましくは、コーティングは、全酸化物に対する百分率で、以下の化学組成を有する:
- LiO:0.5質量%超、好ましくは1質量%超、好ましくは2質量%超、好ましくは3質量%超、かつ好ましくは30質量%未満、好ましくは25質量%未満、及び/又は、
- Al:2質量%超、好ましくは4質量%超、好ましくは6質量%超、好ましくは8質量%超、好ましくは10質量%超、好ましくは12質量%超、かつ好ましくは80質量%未満、及び/又は、
- SiO:一実施形態では5質量%未満である。一実施形態では、10質量%超、好ましくは15質量%超、好ましくは20質量%超、好ましくは25質量%超、好ましくは30質量%超、かつ好ましくは80質量%未満、好ましくは75質量%未満、好ましくは70質量%未満、及び、
- SiO+Al+LiOは、50質量%超、好ましくは60質量%超、好ましくは70質量%超、若しくは80質量%超、若しくは90質量%超である。
【0042】
好ましくは、コーティングは、90質量%超、好ましくは95質量%超、好ましくは98質量%超、好ましくは99質量%超、好ましくは99.5質量%超の酸化物からなる。好ましくは、コーティングは、本質的には酸化物からなる。
【0043】
上記コーティングの厚さは、好ましくは50μm超、好ましくは100μm(ミクロン)超、好ましくは200μm超、好ましくは300μm超、若しくはさらには400μm超、若しくはさらには500μm超、若しくはさらには600μm超、かつ/又は好ましくは2000μm未満、好ましくは1500μm未満、好ましくは1000μm未満、好ましくは800μm未満である。
【0044】
好ましくは、コーティングされた内側壁の表面は、容器の底部及び上記底部と接触する側面の部分を有する。換言すれば、コーティングは、容器の側面の下方部にわたって延在し、容器はその作業位置内にあると考えられ、上記部分は、上記容器の使用の際に粉末と接触している。
【0045】
好ましくは、容器の内部壁の表面のうち85%超、好ましくは90%超、好ましくは95%超、好ましくは96%超、好ましくは98%超、好ましくは99%超が、上記コーティングで被覆(コーティング)される。好ましくは、コーティングは、実質的には、容器の内部壁の全表面にわたって延在する。
【0046】
好ましくは、容器の底部の外側壁の、少なくとも一部、好ましくは表面全体が、コーティングで被覆される。
【0047】
一実施形態では、容器の壁の全表面積のうち90%超、好ましくは95%超、より好ましくは99%超が、コーティングで被覆される。
【0048】
好ましくは、コーティングは、その使用の前に熱処理を受けており、上記熱処理の際に到達する最高温度は、好ましくは900℃超、好ましくは950℃超、かつCMCの分解温度未満である。
【0049】
随意に束の形態で集合した、SiO>80質量%であるような化学分析を有する繊維を含むCMCの場合、上記熱処理の際に到達する最高温度は、好ましくは1000℃未満である。
【0050】
随意に束の形態で集合した、Al>65質量%であるような化学分析を有する繊維を含むCMC、又は随意に束の形態で集合した、95質量%超の炭化ケイ素を含む繊維を含むCMCの場合、上記熱処理の際に到達する最高温度は、好ましくは1300℃未満である。
【0051】
好ましくは、上記最高温度での保持時間は、5時間超、好ましくは8時間超、かつ20時間未満、好ましくは15時間未満である。
【0052】
熱処理の実施は、有利にはコーティングの接着性をかなり改善することを可能にする。
【0053】
上記熱処理は、コーティング中に存在する少なくともLi及びAlの元素を含む少なくとも1つの結晶性酸化物を、特には上記酸化物の前駆体から、かつ/又はAlの少なくとも一部がCMCに由来する場合に、得ることを可能にすることもできる。
【0054】
コーティングは、当業者に公知の任意の技術に従って、特にはブラシを用いる適用によって、スプレー、特には湿式スプレーによって、真空含浸によって、容器の内部壁の表面の少なくとも一部に適用されうる。
【0055】
1つの変形例では、上記酸化物の前駆体が、容器の壁の表面の少なくとも一部に適用され、そして、例えば熱処理などを用いて、上記酸化物に変化する。
【0056】
好ましくは、上記酸化物の前駆体は、以下から選択される:
- リチウム化バイヤライト、
- LiSiO、Alはこの場合CMCに由来する(少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物であって、そしてLiAlSiOでありうるもの)、
- 及びそれらの混合物。
【0057】
容器
【0058】
容器は任意の形状を有しうる。
【0059】
本発明による上記容器の周囲は、多角形、特には長方形及び正方形、円又は楕円から選択されうる。
【0060】
好ましくは、本発明による容器は、底部及び少なくとも1つの側面を有し、底部及び少なくとも1つの側面は、好ましくは、20mm未満、より好ましくは15mm未満、若しくはさらには好ましくは10mm未満、かつ/又は好ましくは2mm超、好ましくは4mm超、より好ましくは5mm超の平均厚さを有する。
【0061】
一実施形態では、上記容器の底部は、その側部の厚さよりも大きい厚さを有し、好ましくは10%超、より好ましくは20%超、より好ましくは30%超大きい厚さを有する。
【0062】
一実施形態において、上記容器の底部及び側面は、10%未満、好ましくは5%未満の厚さの差を有する。好ましくは、上記実施形態において、上記容器の底部は、その側部の厚さと実質的に同一の厚さを有する。
【0063】
一実施形態では、壁の厚さは一定ではない。好ましくは、側面の厚さは、容器底部の面での厚さより大きい。好ましくは、容器底部と接触する側面の部分は、容器底部の反対側に位置する側面の部分の厚さの10%より大きい厚さを有する。
【0064】
一実施形態において、本発明による容器は、長さ、すなわち、500mm未満、好ましくは400mm未満、又は/又は好ましくは100mm超、好ましくは200mm超の長さ、及び幅、すなわち、長さに対して垂直に測定される最小寸法である、500mm未満、好ましくは400mm未満、又は/又は好ましくは100mm超、好ましくは200mm超の幅を有する。
【0065】
一実施形態において、容器は、少なくとも2つの部分に区画されてよく、上記少なくとも2つの部分を、酸化リチウム、特には金属の酸化物又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物を含む粉末を合成することを目的とする熱処理の際の気体の循環を可能にする空間によって分離することができる。
【0066】
一実施形態では、容器の底面と上記少なくとも1つの側面との間の角度は、90°に等しい。一実施形態では、上記角度は、90°超かつ100°未満である。
【0067】
一実施形態において、本発明による容器は、500mm未満、好ましくは400mm未満、又は/又は好ましくは100mm超、好ましくは200mm超の直径を有する。
【0068】
好ましくは、本発明による容器は、0.1リットル超、好ましくは1リットル超、好ましくは2リットル超、好ましくは3リットル超、かつ/又は好ましくは25リットル未満、好ましくは20リットル未満、好ましくは15リットル未満の容積を有する。
【0069】
一実施形態において、本発明による容器のCMC底部及び側面は、モノリシック集合体を形成する。換言すれば、上記底部及び側面は一体であり、底部と側面との間の接続部は、好ましくは5mm超、好ましくは10mm超、好ましくは20mm超の半径を有する。
【0070】
一実施形態では、容器は、CMCでできている様々な部品、例えばCMCでできているプレートの集合体であり、上記様々な部品間の接続部を、特には、ほぞ穴及びほぞ(ほぞ継ぎ)の接合、及び/又はブラケット集合体、及び/又はネスティング集合体(特には、切り込み又は溝を用いるもの)、及び/又は金属若しくはセラミックのピン、及び/又は金属若しくはセラミックのネジ、及び/又は金属若しくはセラミックのリベット、及び/又は金属若しくはセラミックのキーによって作ることができる。
【実施例
【0071】
以下の非限定的な実施例を、本発明を示す目的で挙げる。
【0072】
金属の酸化物粉末又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物粉末の合成の際の劣化に対する耐性は、以下の方法によって評価される:
2gの水酸化リチウムを、例に応じてコーティングを有する又は有しない、各タイルの表面の中心に配置する。次いで、集合体を電気炉内に置き、空気中で、以下の熱処理を行う:
- 900℃まで昇温させ、
- 900℃で10時間保持し、
- 周囲温度まで降下させる。
【0073】
各例について、耐劣化性試験の前に、例に応じてコーティングされたタイル又はコーティングされていないタイルを、上記タイルの中央ゾーンの端面を得るように切断し、前記端面を樹脂でコーティングし、鏡面研磨する。次いで、前記研磨された端面を、耐劣化性試験の前に、光学顕微鏡を用いて観察し、それによって、例におけるタイルの平均厚さEを測定し、上記平均厚さEは、5つの異なる観察ゾーンにわたって測定された厚さの算術平均である。
【0074】
各例について、耐劣化性試験の後、例に応じてコーティングされた又はコーティングされていないタイルを、上記タイルの中央ゾーンの端面を得るように切断し、上記端面を樹脂でコーティングし、鏡面研磨する。次いで、上記研磨された端面を、光学顕微鏡を用いて観察し、それによって、例のタイルにおいて、目視による未改質材料の厚さに対応する平均厚さEを測定し、上記平均厚さEは、5つの異なる観察ゾーンにわたって測定された厚さの算術平均である。
【0075】
例の耐劣化性は、E-Eによって定義され、差E-Eが比較的小さいほど、耐劣化性が比較的高い。
【0076】
例の製造プロトコルを以下に説明する:
【0077】
(a)本発明外の比較例1において用いられたタイル
【0078】
本発明外の比較例1で用いられたタイルは、Saint-Gobain Performance Ceramics and Refractoriesによって販売されている、Alundum(登録商標)AH199のプレートであり、以下の寸法を有する:50x50x11mm
【0079】
(b)本発明外の比較例2及び本発明による実施例3において用いられたタイル
【0080】
上記例において用いられたタイルは、Inovaceram社によって販売されている、HT-C Typ SM焼結CMCタイルであり、寸法は、50x50x4.5mmである。
【0081】
(c)比較例1及び実施例3のコーティングされているタイルのコーティングを得るための懸濁液
【0082】
水酸化リチウムを、0.3mol/Lの濃度で水中に導入し、集合体を、水酸化リチウムが溶解するまで撹拌し続ける。次いで、Sigma Aldrichによって販売されている、Ludox AS40コロイダルシリカを、水酸化リチウムのSiOに対するモル比が4になるように、攪拌下で添加する。
【0083】
次いで、pHを、クエン酸を用いて8.5に調整する。攪拌を、クエン酸の導入後10分間にわたって維持する。次いで、得られた懸濁液を、65℃の乾燥オーブン内に18時間にわたって入れる。
【0084】
(d)コーティングされているタイルの表面上にコーティングを製造すること
【0085】
コーティングを、Alundum(登録商標)AH199タイル上及び焼結CMCタイル上に、以下の方法を用いて得る。
【0086】
比較例1を実施するために、(c)項の最後に得られた懸濁液を、(a)項に記載されたタイルにブラシを用いて適用する。
【0087】
実施例3を実施するために、(c)項で得られた懸濁液を、(b)項に記載されたタイルの1つにブラシを用いて適用する。
【0088】
次いで、60℃で12時間にわたって乾燥した後、乾燥したコーティングされたタイルは、電気炉内で以下の熱処理HTを受ける:
- 20℃から900℃まで、10℃/分の速度で昇温し、
- 900℃で10時間にわたって保持し、
- 室温まで自然降下させる。
【0089】
添付の図1は、耐劣化性試験を実施する前に、光学顕微鏡の下で、実施例3のコーティングされているタイルを切り取った後の厚さを観察した際に得られた画像である。CMCタイル(1)の表面上に存在する2つの層を区別できる:LiSiOの層(2)及び結晶化化合物LiAlSiOを含む層(3)。
【0090】
このようにして得られたタイルは、次に上述の耐劣化性試験を受ける。
【0091】
以下の表1は、耐劣化性試験の結果を要約したものであり、例は、金属の酸化物粉末又は複数のリチウム化遷移金属の酸化物粉末の合成に用いられる容器の代表的なものである。
【0092】
【表1】
【0093】
実施例3のコーティング中の結晶性酸化物LiAlSiOの存在は、耐劣化性試験前にこの実施例の端面の研磨表面上で実行したX線回折によって実証される。
【0094】
熱処理HTの後、本発明外の比較例1は、Alundum(登録商標)AH199支持プレートに付着しない、鱗片状のコーティングを有する。したがって、劣化に対する耐性試験を実行することはできなかった。
【0095】
それに対して、本発明による実施例3は、表面に亀裂のない均質なコーティングを有する。本発明外の比較例1と本発明による実施例3との比較は、コーティングの支持材料としてのCMCの必要性を示している。
【0096】
本発明外の比較例2と本発明による実施例3との比較は、実施例3の劣化に対する耐性が1mmに等しく、4.5mmに等しい比較例2のそれよりもはるかに小さいことを示している。
【0097】
上記の例は、本発明の利点を示し、特に、セラミックマトリックス複合物と、少なくともLi及びAlの元素を含む結晶性酸化物又は上記結晶性酸化物の前駆体を含むそのコーティングとの組み合わせの特定の選択の利点を示す。
【0098】
劣化に対する低い耐性が、リチウム化バイヤライトの懸濁液をCMCのタイル表面上のコーティングを作るのに代替的に用いる場合にも、測定された。
【0099】
これらの結果は、本発明による容器の有効性を示している。
【0100】
もちろん、本発明は、単に示す目的で提供される、記載された実施形態に限定されるものではない。
【0101】
特に、本発明による物品は、特定の形状又は寸法に限定されるものではない。
図1
【国際調査報告】