(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-10
(54)【発明の名称】スイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムおよびPWMコントローラ
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20241203BHJP
【FI】
H02M3/28 H
H02M3/28 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538640
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-24
(86)【国際出願番号】 CN2022115750
(87)【国際公開番号】W WO2023231201
(87)【国際公開日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】202210599641.8
(32)【優先日】2022-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202221320062.7
(32)【優先日】2022-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523389615
【氏名又は名称】ビーシーディー シャンハイ マイクロ―エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,アンドン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ボー
(72)【発明者】
【氏名】ヘ,グアンフイ
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,コン
(72)【発明者】
【氏名】ドウ,セン
(72)【発明者】
【氏名】イン, ツェン
(72)【発明者】
【氏名】シエ,イチュン
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA02
5H730AS01
5H730BB43
5H730BB57
5H730CC01
5H730DD04
5H730EE02
5H730EE07
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD41
5H730FG05
5H730VV03
(57)【要約】
電源の技術分野に関係するスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムおよびPWMコントローラが提供される。システムは、フィードバック信号検出回路(10)と、一次巻線サンプリング回路(20)と、スキップモードソフト制御回路(30)と、比較回路(40)とを含む。フィードバック信号検出回路(10)は、スイッチング電源の出力電圧を検出し、出力電圧に関するフィードバック信号を生成するように構成される。一次巻線サンプリング回路(20)は、スイッチング電源の一次巻線に結合し、一次巻線のサンプリング電圧をサンプリングするように構成される。スキップモードソフト制御回路(30)は、フィードバック信号を受信し、電気信号を出力するように構成される。比較回路(40)は、電気信号およびサンプリング電圧に基づいてサンプリング電圧のしきい値を決定するように構成され、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きいときにスキップモードが起動し、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、スキップモードが終わりに向かう。本システムによれば、スキップモードの起動時または終了時に発生するオーディオノイズを効果的に排除することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムであって、
前記スイッチング電源の出力電圧を検出し、前記出力電圧に関連するフィードバック信号を生成するように構成されたフィードバック信号検出回路と、
前記スイッチング電源の一次巻線に結合し、前記一次巻線のサンプリング電圧を取得するように構成された一次巻線サンプリング回路と、
前記フィードバック信号を受信し、電気信号を出力するように構成されたスキップモードソフト制御回路と、
前記電気信号および前記サンプリング電圧に基づいて前記サンプリング電圧のしきい値を決定するように構成された比較回路と
を備え、
前記スキップモードは、前記フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きいときに起動し、前記スキップモードは、前記フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、終わりに向かう、システム。
【請求項2】
前記スキップモードソフト制御回路は、第1の比較器と、第2の比較器と、第3の比較器と、コントローラと、マルチプレクサとを備え、
前記第1の比較器は、前記フィードバック信号を前記ソフト起動電圧しきい値と比較するように構成され、
前記第2の比較器は、前記フィードバック信号を前記所定の電圧しきい値と比較するように構成され、
前記第3の比較器は、前記フィードバック信号を前記ソフト終了電圧しきい値と比較するように構成され、
前記コントローラは、前記フィードバック信号が前記ソフト起動電圧しきい値よりも大きいときに、第1の所定の数の電気信号を出力するように前記マルチプレクサを制御するように構成され、前記比較回路は、前記第1の所定の数のしきい値を出力し、前記第1の所定の数のしきい値は、順次増加し、
前記コントローラは、前記フィードバック信号が前記所定の電圧しきい値よりも小さく、かつ前記ソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、第2の所定の数の電気信号を出力するように前記マルチプレクサを制御するように構成され、前記比較回路は、前記第2の所定の数のしきい値を出力し、前記第2の所定の数のしきい値は、順次減少する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記フィードバック信号が、前記ソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ前記所定の電圧しきい値よりも大きいとき、前記サンプリング電圧の前記しきい値は、前記フィードバック信号に等しい、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記フィードバック信号が前記ソフト終了電圧しきい値よりも小さいとき、前記サンプリング電圧の前記しきい値は、前記フィードバック信号に等しい、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記スキップモードソフト制御回路によって出力される電圧信号が、前記比較回路の第1の端子に入力され、前記サンプリング電圧は、前記比較回路の第2の端子に入力される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記フィードバック信号が、前記比較回路の第1の端子に入力され、前記スキップモードソフト制御回路によって出力された電圧信号と前記サンプリング電圧との重畳が、前記比較回路の第2の端子に入力される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記スキップモードソフト制御回路によって出力された電圧信号と前記フィードバック信号との重畳が、前記比較回路の第1の端子に入力され、前記サンプリング電圧が、前記比較回路の第2の端子に入力される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記スキップモードソフト制御回路によって出力された電流信号から変換された電圧信号が、前記比較回路の第1の端子に入力され、前記サンプリング電圧が、前記比較回路の第2の端子に入力される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記フィードバック信号が、前記比較回路の第1の端子に入力され、前記スキップモードソフト制御回路によって出力された電流信号から変換された電圧信号と、前記サンプリング電圧との重畳が、前記比較回路の第2の端子に入力される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記スキップモードソフト制御回路によって出力された電流信号から変換された電圧信号と、前記フィードバック信号との重畳が、前記比較回路の第1の端子に入力され、前記サンプリング電圧が、前記比較回路の第2の端子に入力される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記比較回路は、第4の比較器を備え、前記第4の比較器の正の入力端子が、前記比較回路の第1の端子として機能し、前記第4の比較器の負の入力端子が、前記比較回路の第2の端子として機能し、前記第4の比較器の出力端子が、前記比較回路の出力端子として機能する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記マルチプレクサの信号端子が、前記フィードバック信号検出回路の出力端子に接続され、前記マルチプレクサは、前記フィードバック信号が、前記ソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ前記所定の電圧しきい値よりも大きいときに、前記フィードバック信号を出力する、請求項2に記載のシステム。
【請求項13】
前記マルチプレクサの信号端子が、前記フィードバック信号検出回路の出力端子に接続されず、前記マルチプレクサは、前記フィードバック信号が、前記ソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ前記所定の電圧しきい値よりも大きいときに、0に等しい電圧または0に等しい電流を連続的に出力する、請求項2に記載のシステム。
【請求項14】
前記フィードバック信号検出回路によって出力される信号と重畳される低周波信号を出力するように構成された第1の低周波信号生成器
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記フィードバック信号検出回路に入力される信号と重畳される低周波信号を出力するように構成された第2の低周波信号生成器
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記一次巻線サンプリング回路によって出力される信号と重畳される低周波信号を出力するように構成された第3の低周波信号生成器
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
スイッチング電源のスキップモードを制御するための請求項1~16のいずれか一項に記載のシステムを備えるPWMコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、「SYSTEM FOR CONTROLLING SKIP MODE OF SWITCHING POWER SUPPLY,AND PWM CONTROLLER」という名称の中国特許出願第202210599641.8号、および2022年5月30日に中国国家知識産権局に出願された「SYSTEM FOR CONTROLLING SKIP MODE OF SWITCHING POWER SUPPLY,AND PWM CONTROLLER」という名称の中国特許出願第202221320062.7号の優先権を主張し、これらは両方とも、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、電源の技術分野に関し、とくにはスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステム、およびPWMコントローラに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]Flaybackアーキテクチャを有するシステムは、軽負荷条件下で均一モードで動作し、動作周波数は20kHzより大きいため、オーディオノイズは発生せず、大きな電力損失が発生する。電力損失は、スイッチング損失に起因する。電力損失を低減し、良好な効率を達成するために、スイッチング周波数は20kHz未満でなければならない。しかしながら、スイッチング周波数が20kHz未満の場合、オーディオノイズが発生する。したがって、システムは、通常は、オーディオノイズをなくすためにスキップモードで動作する。しかしながら、システムがスキップモードに入り、あるいはスキップモードから出るときに、一次巻線のピーク電流が著しくジャンプし、オーディオノイズをもたらす。したがって、システムがスキップモードに出入りするときに発生するオーディオノイズをどのようにして除去するかが、当業者によって緊急に解決されるべき技術的課題である。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示によれば、スイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムであって、スキップモードに入るとき、またはスキップモードから出るときのオーディオノイズを排除するシステムが提供される。さらに、本開示によれば、上述の技術的効果をやはり有するPWMコントローラがさらに提供される。
【0005】
[0005]本開示によれば、上述の技術的解決策を解決するために、スイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムが提供される。システムは、フィードバック信号検出回路と、一次巻線サンプリング回路と、スキップモードソフト制御回路と、比較回路とを含む。フィードバック信号検出回路は、スイッチング電源の出力電圧を検出し、出力電圧に関するフィードバック信号を生成するように構成される。一次巻線サンプリング回路は、スイッチング電源の一次巻線に結合し、一次巻線のサンプリング電圧を取得するように構成される。スキップモードソフト制御回路は、フィードバック信号を受信し、電気信号を出力するように構成される。比較回路は、電気信号およびサンプリング電圧に基づいてサンプリング電圧のしきい値を決定するように構成される。スキップモードは、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きいときに起動し、スキップモードは、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、終わりに向かう。
【0006】
[0006]一実施形態において、スキップモードソフト制御回路は、第1の比較器、第2の比較器、第3の比較器、コントローラ、およびマルチプレクサを含む。第1の比較器は、フィードバック信号をソフト起動電圧しきい値と比較するように構成される。第2の比較器は、フィードバック信号を所定の電圧しきい値と比較するように構成される。第3の比較器は、フィードバック信号をソフト終了電圧しきい値と比較するように構成される。コントローラは、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きい場合に、第1の所定の数の電気信号を出力するようにマルチプレクサを制御するように構成され、比較回路は、第1の所定の数のしきい値を出力し、第1の所定の数のしきい値は連続的に増加し、コントローラは、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きい場合に、第2の所定の数の電気信号を出力するようにマルチプレクサを制御するように構成され、比較回路は、第2の所定の数のしきい値を出力し、第2の所定の数のしきい値は連続的に減少する。
【0007】
[0007]一実施形態において、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ所定の電圧しきい値よりも大きいとき、サンプリング電圧のしきい値は、フィードバック信号につれて変化する。
【0008】
[0008]一実施形態において、フィードバック信号がソフト終了電圧しきい値よりも小さいとき、サンプリング電圧のしきい値は、フィードバック信号につれて変化する。
【0009】
[0009]一実施形態においては、スキップモードソフト制御回路によって出力される電圧信号が、比較回路の第1の端子に入力され、サンプリング電圧は、比較回路の第2の端子に入力される。
【0010】
[0010]一実施形態においては、フィードバック信号が、比較回路の第1の端子に入力され、スキップモードソフト制御回路によって出力された電圧信号とサンプリング電圧との重畳が、比較回路の第2の端子に入力される。
【0011】
[0011]一実施形態においては、スキップモードソフト制御回路によって出力された電圧信号とフィードバック信号との重畳が、比較回路の第1の端子に入力され、サンプリング電圧が、比較回路の第2の端子に入力される。
【0012】
[0012]一実施形態においては、スキップモードソフト制御回路によって出力された電流信号から変換された電圧信号が、比較回路の第1の端子に入力され、サンプリング電圧が、比較回路の第2の端子に入力される。
【0013】
[0013]一実施形態においては、フィードバック信号が、比較回路の第1の端子に入力され、スキップモードソフト制御回路によって出力された電流信号から変換された電圧信号と、サンプリング電圧との重畳が、比較回路の第2の端子に入力される。
【0014】
[0014]一実施形態においては、スキップモードソフト制御回路によって出力された電流信号から変換された電圧信号と、フィードバック信号との重畳が、比較回路の第1の端子に入力され、サンプリング電圧が、比較回路の第2の端子に入力される。
【0015】
[0015]一実施形態において、比較回路は、第4の比較器を含む。第4の比較器の正の入力端子が、比較回路の第1の端子として機能し、第4の比較器の負の入力端子が、比較回路の第2の端子として機能し、第4の比較器の出力端子が、比較回路の出力端子として機能する。
【0016】
[0016]一実施形態においては、マルチプレクサの信号端子が、フィードバック信号検出回路の出力端子に接続され、マルチプレクサは、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ所定の電圧しきい値よりも大きいとき、フィードバック信号を出力する。
【0017】
[0017]一実施形態においては、マルチプレクサの信号端子が、フィードバック信号検出回路の出力端子に接続されず、マルチプレクサは、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ所定の電圧しきい値よりも大きいとき、0に等しい電圧を連続的に出力する。
【0018】
[0018]一実施形態において、本システムは、第1の低周波信号発生器をさらに含む。第1の低周波信号生成器は、フィードバック信号検出回路によって出力される信号と重畳される低周波信号を出力するように構成される。
【0019】
[0019]一実施形態において、本システムは、第2の低周波信号発生器をさらに含む。第2の低周波信号生成器は、フィードバック信号検出回路に入力される信号と重畳される低周波信号を出力するように構成される。
【0020】
[0020]一実施形態において、本システムは、第3の低周波信号発生器をさらに含む。第3の低周波信号生成器は、一次巻線サンプリング回路によって出力される信号と重畳される低周波信号を出力するように構成される。
【0021】
[0021]本開示によれば、上述の技術的解決策を解決するために、PWMコントローラがさらに提供される。PWMコントローラは、スイッチング電源のスキップモードを制御するための上述のシステムを含む。
【0022】
[0022]スイッチング電源のスキップモードを制御するための本開示によるシステムは、フィードバック信号検出回路と、一次巻線サンプリング回路と、スキップモードソフト制御回路と、比較回路とを含む。フィードバック信号検出回路は、スイッチング電源の出力電圧を検出し、出力電圧に関するフィードバック信号を生成するように構成される。一次巻線サンプリング回路は、スイッチングモード電源の一次巻線に結合し、一次巻線のサンプリング電圧を取得するように構成される。スキップモードソフト制御回路は、フィードバック信号を受信し、電気信号を出力するように構成される。比較回路は、電気信号およびサンプリング電圧に基づいてサンプリング電圧のしきい値を決定するように構成される。スキップモードは、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きいときに起動し、スキップモードは、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、終わりに向かう。
【0023】
[0023]スイッチング電源のスキップモードを制御するための本開示によるシステムにおいて、スキップモードソフト制御回路および比較回路を使用することにより、スイッチング電源の出力電圧に関連するフィードバック信号および一次巻線のサンプリング電圧に基づいて、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きいときにスキップモードが起動され、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、スキップモードが終了に向かうことを、見て取ることができる。スキップモードの起動後に、一次巻線のピーク電流が徐々に増加し、一次巻線のピーク電流の大きなジャンプに起因するオーディオノイズが回避される。スキップモードが終了に向かった後に、スキップモードの終了まで一次巻線のピーク電流は徐々に減少し、スキップモードが終了するときの一次巻線のピーク電流の大きなジャンプに起因するオーディオノイズが回避される。
【0024】
[0024]本開示によるPWMコントローラも、上述の技術的効果をやはり有する。
【0025】
[0025]本開示の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、本開示の実施形態の説明または従来技術において使用される図面を、以下で簡単に説明する。以下で説明される図面が、本開示の実施形態を説明するために使用されているにすぎず、当業者であれば、創造的な努力を必要とせずに図面に基づいて他の図面を得ることができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の第1の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図2】本開示の一実施形態によるFlaybackアーキテクチャを有するシステムの概略図である。
【
図3】本開示の第2の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図4】本開示の第1の実施形態による一次巻線のピーク電流を示す概略図である。
【
図5】本開示の第3の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図6】本開示の一実施形態による
図5に示したシステムによって実行される電圧重畳を示す概略図である。
【
図7】本開示の第4の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図8】本開示の第5の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図9】本開示の第6の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図10】本開示の一実施形態による
図9に示したシステムによって実行される電圧重畳を示す概略図である。
【
図11】本開示の第7の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図12】本開示の第8の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図13】本開示の第2の実施形態による一次巻線のピーク電流を示す概略図である。
【
図14】本開示の第3の実施形態による一次巻線のピーク電流を示す概略図である。
【
図15】本開示の第9の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【
図16】本開示の第10の実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[0042]本開示によれば、スキップモードに入るとき、またはスキップモードから出るときに発生するオーディオノイズを排除するために、スイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムが提供される。本開示によれば、PWMコントローラがさらに提供され、このPWMコントローラも上述の技術的効果を有する。
【0028】
[0043]本開示の目標、技術的解決策、および利点を明確にするために、本開示の実施形態における技術的解決策を、本開示の実施形態の図面と併せて以下で明確かつ完全に説明する。当然ながら、以下で説明される実施形態は、本開示のすべての実施形態ではなく、一部の実施形態にすぎない。創造的な努力を必要とせずに本開示の実施形態に基づいて当業者によって得られるあらゆる他の実施形態は、本開示の保護の範囲に含まれる。
【0029】
[0044]実施形態1
【0030】
[0045]
図1を参照すると、
図1は、本開示の一実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムの概略図である。
図1に示されるように、システムは、フィードバック信号検出回路10と、一次巻線サンプリング回路20と、スキップモードソフト制御回路30と、比較回路40とを含む。
【0031】
[0046]この実施形態によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムは、
図2に示されるようなFlybackアーキテクチャを有するネットワーク内のPWMコントローラに適用される。フィードバック信号検出回路10、一次巻線サンプリング回路20、スキップモードソフト制御回路30、および比較回路40を含むシステムに加えて、PWMコントローラは、発振器、SRトリガ、およびドライバをさらに含む。
【0032】
[0047]PWMコントローラのCompピンは、フィードバックネットワークに接続され、フィードバックネットワークは、スイッチング電源の二次巻線に接続される。スイッチング電源の二次巻線からのフィードバック信号が、PWMコントローラのCompピンに入力される。二次巻線のフィードバック信号がフィードバック信号検出回路10に入力された後、フィードバック信号検出回路10は、2つのフィードバック信号Comp_out1およびComp_out2を出力することができる。あるいは、二次巻線のフィードバック信号がフィードバック信号検出回路10に入力された後に、フィードバック信号検出回路10は、1つのフィードバック信号を出力してもよく、すなわち、フィードバック信号Comp_out1およびComp_out2が1つのフィードバック信号に合成されて出力されてもよい。
【0033】
[0048]いくつかの実施形態において、フィードバック信号検出回路10は、分圧器を含むことができる。
【0034】
[0049]一次巻線サンプリング回路20は、スイッチング電源の一次巻線に結合し、一次巻線のサンプリング電圧をサンプリングするように構成される。
【0035】
[0050]いくつかの実施形態において、一次巻線サンプリング回路20は、補償器を含むことができる。一次巻線に接続されたサンプリング抵抗(
図2に示されるとおりのR115)のサンプリング電圧(以下では、Vcsで表される)が、補償器に入力される。
【0036】
[0051]スキップモードソフト制御回路30は、フィードバック信号を受信し、フィードバック信号に基づいて電気信号を出力するように構成される。
【0037】
[0052]いくつかの実施形態において、スキップモードソフト制御回路30は、第1の比較器301、第2の比較器302、第3の比較器303、コントローラ304、およびマルチプレクサ305を含む。第1の比較器301は、フィードバック信号をソフト起動電圧しきい値と比較するように構成される。第2の比較器302は、フィードバック信号を所定の電圧しきい値と比較するように構成される。第3の比較器303は、フィードバック信号をソフト終了電圧しきい値と比較するように構成される。コントローラ304は、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きい場合に、第1の所定の数の電気信号を出力するようにマルチプレクサ305を制御するように構成され、比較回路40は、第1の所定の数のしきい値を出力し、第1の所定の数のしきい値は連続的に増加し、コントローラ304は、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きい場合には、第2の所定の数の電気信号を出力するようにマルチプレクサ305を制御するように構成され、比較回路40は、第2の所定の数のしきい値を出力し、第2の所定の数のしきい値は連続的に減少する。
【0038】
[0053]この実施形態において、スキップモードソフト制御回路30は、コントローラ304、マルチプレクサ305、および3つの比較器を含む。第1の比較器301の正の入力端子、第2の比較器302の正の入力端子、および第3の比較器303の正の入力端子は、フィードバック信号検出回路10の出力端子に接続される。ソフト起動電圧しきい値が、第1の比較器301の負の入力端子に入力され、所定の電圧しきい値が、第2の比較器302の負の入力端子に入力され、ソフト終了電圧しきい値が、第3の比較器303の負の入力端子に入力される。ソフト起動電圧しきい値は、所定の電圧しきい値よりも小さく、所定の電圧しきい値は、ソフト終了電圧しきい値よりも小さい。第1の比較器301の出力端子、第2の比較器302の出力端子、および第3の比較器303の出力端子は、コントローラ304に接続される。コントローラ304は、マルチプレクサ305に接続される。
【0039】
[0054]
図3を参照し、分圧器を含んでおり、2つのフィードバック信号Comp_out1およびComp_out2を出力するフィードバック信号検出回路10を例にとると、Comp_out1は、第1の比較器301の正の入力端子、第2の比較器302の正の入力端子、および第3の比較器303の正の入力端子に入力される。ソフト起動電圧しきい値(
図3に示されるVrefH)が、第1の比較器301の負の入力端子に入力され、第1の比較器301の出力信号(
図3に示されるY_Skip_H)が、コントローラ304に入力される。所定の電圧しきい値(
図3に示されるVrefM))が、第2の比較器302の負の入力端子に入力され、第2の比較器302の出力信号(
図3に示されるY_Skip_M)が、コントローラ304に入力される。ソフト終了電圧しきい値(
図3に示されるVrefL)が、第3の比較器303の負の入力端子に入力され、第3の比較器303の出力信号(
図3に示されるY_Skip_L)が、コントローラ304に入力される。
【0040】
[0055]コントローラ304は、発振器を制御するための制御信号を生成する。例えば、制御信号をEN_OSCで表すことができる。EN_OSCは、発振器に入力され、パルスを出力し、あるいはパルスを出力しないように発振器を制御する。発振器の出力は、SRトリガのSet端子に入力される。SRトリガは、ドライバに接続される。ドライバは、PWMコントローラ304に接続されたスイッチ管(
図2に示されるM120)のゲートを駆動する。
【0041】
[0056]また、コントローラ304は、例えば、s1、s2、s3、s4、・・・、s(n-3)、s(n-2)、s(n-1)、s(n)、s(n+1)でそれぞれ表される複数のパルス信号を生成する。パルス信号は、マルチプレクサ305に入力される。次いで、マルチプレクサ305は、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きいときに第1の所定の数の電気信号を出力し、第1の所定の数の電気信号は、第1の所定の規則に従って変化し、マルチプレクサ305は、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、第2の所定の数の電気信号を出力し、第2の所定の数の電気信号は、第2の所定の規則に従って変化する。電気信号は、電圧信号または電流信号である。
【0042】
[0057]比較回路40は、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きいときにスキップモードが起動し、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、スキップモードが終了に向かうように、スキップモードソフト制御回路30によって出力された電気信号および一次巻線によって出力されたサンプリング電圧に基づいてサンプリング電圧のしきい値を決定するように構成される。
【0043】
[0058]いくつかの実施形態において、比較回路40は、第4の比較器401を含む。
【0044】
[0059]フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きい場合、マルチプレクサ305は第1の所定の数の電気信号を出力し、次いで、比較回路40は、第1の所定の数の電気信号に基づいてVcsの第1の所定の数のしきい値を決定する。第1の所定の数のしきい値は、連続的に増加する。
【0045】
[0060]Vcsのしきい値が連続的に増加するため、Vcsは徐々に増加する。Vcsは一次巻線のピーク電流と正の相関を有するため、Vcsが徐々に増加することが、一次巻線のピーク電流が徐々に増加することを示すことを理解されたい。したがって、スキップモードを起動するとき、一次巻線のピーク電流を、Vcsのしきい値を増加させることによって徐々に増加させることができる。
【0046】
[0061]フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいとき、マルチプレクサ305は、第2の所定の数の電気信号を出力し、次いで、第4の比較器401が、第2の所定の数の電気信号に基づいてVcsの第2の所定の数のしきい値を決定する。第2の所定の数のしきい値は、連続的に減少する。
【0047】
[0062]Vcsのしきい値が連続的に減少するため、スキップモードが終了に向かうとき、Vcsは徐々に減少する。Vcsは一次巻線のピーク電流と正の相関を有するため、Vcsが徐々に減少することは、一次巻線のピーク電流が徐々に減少することを示す。したがって、スキップモードが終了に向かうとき、一次巻線のピーク電流を、Vcsのしきい値を減少させることによって徐々に減少させることができる。
【0048】
[0063]フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ所定の電圧しきい値よりも大きいとき、サンプリング電圧のしきい値は、フィードバック信号につれて変化する。
【0049】
[0064]フィードバック信号がソフト終了電圧しきい値よりも小さいとき、サンプリング電圧のしきい値は、フィードバック信号につれて変化する。
【0050】
[0065]要約すると、本開示によるスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムにおいては、スキップモードソフト制御回路30および比較回路40を使用することにより、スイッチング電源の出力電圧および一次巻線のサンプリング電圧に関連するフィードバック信号に基づいて、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも大きいときにスキップモードが起動され、フィードバック信号が所定の電圧しきい値よりも小さく、かつソフト終了電圧しきい値よりも大きいときに、スキップモードが終了に向かう。スキップモードの起動後に、一次巻線のピーク電流は徐々に増加し、一次巻線のピーク電流の大きなジャンプに起因するオーディオノイズが回避される。スキップモードが終了に向かった後に、スキップモードの終了まで一次巻線のピーク電流は徐々に減少し、スキップモードが終了するときの一次巻線のピーク電流の大きなジャンプに起因するオーディオノイズが回避される。
【0051】
[0066]実施形態2
【0052】
[0067]本実施形態において、マルチプレクサ305は、電圧信号を出力する。マルチプレクサ305によって出力された電圧信号は、第4の比較器401の正の入力端子に入力され、サンプリング電圧が、第4の比較器401の負の入力端子に入力される。マルチプレクサ305の信号端子は、フィードバック信号検出回路10の出力端子に接続される。マルチプレクサ305は、フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ所定の電圧しきい値よりも大きいときに、フィードバック信号を出力する。
【0053】
[0068]
図3に示されるように、Comp_out2がマルチプレクサ305の端子D0に入力され、電圧信号Vref1~Vref_minが、マルチプレクサ305の端子D1~D(n+1)にそれぞれ入力される。コントローラ304が、パルス信号s1~s(n+1)をマルチプレクサ305に出力する。マルチプレクサ305の出力端子は、第4の比較器401の正の入力端子に接続され、第4の比較器401の負の入力端子は、補償器の出力端子に接続される。Vcsのしきい値は、マルチプレクサ305によって出力される電圧信号に等しい。
【0054】
[0069]第1の所定の数が4であり、第2の所定の数が4である場合を例にとると、スキップモードの起動時に、コントローラ304は、パルス信号s1~s4をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305が、電圧信号Vref1、Vref2、Vref3、およびVref4を順次出力し、ここでVref1<Vref2<Vref3<Vref4である。マルチプレクサ305は、第4の比較器401の正の入力端子に電圧信号Vref1、Vref2、Vref3、およびVref4を順次出力する。Vref1、Vref2、Vref3、およびVref4は、Vcsのしきい値として順次機能し、したがってVcsはしきい値に近づくように徐々に増加する。
【0055】
[0070]コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305は、端子D0に入力されるComp_out2を連続的に出力する。また、コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305は、Vcsのしきい値としてComp_out2を第4の比較器401の正の入力端子に連続的に出力する。
【0056】
[0071]スキップモードが終わろうとするとき、コントローラ304は、パルス信号s(n-3)~s(n)をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305は、電圧信号Vref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)を順次出力し、Vref(n)<Vref(n-1)<Vref(n-2)<Vref(n-3)である。マルチプレクサ305は、第4の比較器401の正の入力端子に、Vref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)を順次出力する。Vref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)がVcsのしきい値として順次機能し、したがってVcsはしきい値に近づくように徐々に低下する。
【0057】
[0072]スキップモードの起動時またはスキップモードが終わろうとするときの一次巻線のピーク電流の変化が、
図4に示されており、ここで、ipeakが一次巻線のピーク電流を表す。Comp_out1がVrefHより大きいとき、マルチプレクサ305の出力端子Comp_MUXは、最初のいくつかのipeakを制御するためにVref1、Vref2、Vref3、およびVref4を順次出力する。その後に、ipeakは、Comp_out2に基づいて制御される。Comp_out1がVrefMよりも小さく、かつVrefLより大きい場合、Comp_MUXは、ipeakを制御するためにVref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)を順次出力する。その後に、ipeakは、Vref_minとして維持され、あるいはVref(n)に基づいて制御される。
【0058】
[0073]実施形態3
【0059】
[0074]本実施形態において、マルチプレクサ305は、電圧信号を出力する。フィードバック信号は、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。マルチプレクサ305によって出力された電圧信号とサンプリング電圧との重畳が、第4の比較器401の負の入力端子に入力される。マルチプレクサ305の信号端子は、フィードバック信号検出回路10の出力端子に接続されていない。フィードバック信号がソフト起動電圧しきい値よりも小さく、かつ所定の電圧しきい値よりも大きいとき、マルチプレクサ305は、0に等しい電圧を連続的に出力する。
【0060】
[0075]マルチプレクサ305によって出力された電圧信号は、サンプリング電圧と重畳された後に、フィードバック信号と比較され、これは、フィードバック信号とマルチプレクサ305によって出力された電圧信号との間の差を、サンプリング電圧のしきい値として使用することに相当する。
【0061】
[0076]
図5に示されるように、フィードバック信号検出回路10によって出力されるComp_out2が、第4の比較器401の正の入力端子に入力され、電圧信号Vref1~Vref_minが、マルチプレクサ305の端子D1~D(n+1)にそれぞれ入力される。コントローラ304が、パルス信号s1~s(n+1)をマルチプレクサ305に出力する。マルチプレクサ305によって出力された電圧信号は、Vcsと重畳された後に、第4の比較器401の負の入力端子に入力される。
図5において、加算記号は、2つの電圧信号の重畳を表す。
【0062】
[0077]
図6を参照すると、マルチプレクサ305によって出力された電圧信号を、マルチプレクサ305によって出力された電圧信号を電流信号に変換し、電流信号を抵抗器Resの一方の端子に入力する(抵抗器Resの他方の端子は、補償器の出力端子に接続されている)ことによって、Vcsと重畳させることができる。
【0063】
[0078]
図6に示されるとおりの電圧重畳の実行に加えて、2つの電圧信号を、同相加算回路、逆相加算回路、などを使用して互いに重畳させることができることを理解されたい。
【0064】
[0079]第1の所定の数が4であり、第2の所定の数が4である場合を例にとると、コントローラ304がパルス信号s1~s4をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305がVref1、Vref2、Vref3、およびVref4を順次出力し、ここでVref1>Vref2>Vref3>Vref4である。Vref1、Vref2、Vref3、およびVref4は、それぞれVcsと重畳された後に、第4の比較器401の負の入力端子に順次入力される。Vcsとの重畳後のVref1、Vref2、Vref3、およびVref4が、それぞれComp_out2と比較される。Vref1>Vref2>Vref3>Vref4であるため、重畳後の電圧がComp_out2に等しくなる値に近づくように、Vcsが徐々に大きくなる。
【0065】
[0080]コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305は、0に等しい電圧を出力し続ける。さらに、コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305によって出力される0に等しい電圧にVcsを重畳させ、次いでComp_out2と比較することで、Vcsのしきい値がComp_out2の値と等しくなる。
【0066】
[0081]コントローラ304は、s(n-3)~s(n)をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305は、Vref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)を順次出力し、Vref(n)>Vref(n-1)>Vref(n-2)>Vref(n-3)である。マルチプレクサ305によって順次出力されるVref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)は、それぞれVcsと重畳され、次いで第4の比較器401の負の入力端子に順次入力される。第4の比較器401の正の入力端子には、Comp_out2が入力される。Vcsとの重畳後のVref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)が、それぞれComp_out2と比較される。Vref(n)>Vref(n-1)>Vref(n-2)>Vref(n-3)であるため、重畳後の電圧がComp_out2に等しくなる値に近づくように、Vcsが徐々に減少する。
【0067】
[0082]実施形態4
【0068】
[0083]本実施形態において、マルチプレクサ305は、電圧信号を出力する。マルチプレクサ305によって出力された電圧信号とフィードバック信号との重畳が、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。第4の比較器401の負の入力端子には、サンプリング電圧が入力される。マルチプレクサ305の信号端子は、フィードバック信号検出回路10の出力端子に接続されていない。フィードバック信号が起動電圧しきい値よりも小さく、かつ所定の電圧しきい値よりも大きいとき、マルチプレクサ305は、0に等しい電圧を連続的に出力する。
【0069】
[0084]マルチプレクサ305によって出力された電圧信号は、フィードバック信号と重畳された後に、サンプリング電圧と比較され、これは、マルチプレクサ305によって出力された電圧信号とフィードバック信号との和を、サンプリング電圧のしきい値として使用することに相当する。
【0070】
[0085]
図7に示されるように、Vcsが第4の比較器401の負の入力端子に入力され、電圧信号Vref1~Vref_minが、マルチプレクサ305の端子D1~D(n+1)にそれぞれ入力される。コントローラ304が、パルス信号s1~s(n+1)をマルチプレクサ305に出力する。マルチプレクサ305によって出力された電圧信号は、Comp_out2と重畳された後に、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。
【0071】
[0086]
図7において、加算記号は、2つの電圧信号の重畳を表す。マルチプレクサ305によって出力された電圧信号は、上記の実施形態で説明した(ここでは繰り返さない)電圧信号を重畳するための動作を実行することによってComp_out2と重畳されてよい。
【0072】
[0087]第1の所定の数が4であり、第2の所定の数が4である場合を例にとると、コントローラ304がパルス信号s1~s4をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305がVref1、Vref2、Vref3、およびVref4を順次出力し、ここでVref1<Vref2<Vref3<Vref4である。マルチプレクサ305によって順次出力されるVref1、Vref2、Vref3、およびVref4は、それぞれComp_out2と重畳された後に、第4の比較器401の正の入力端子に順次入力される。第4の比較器401の負の入力端子には、Vcsが入力される。Comp_out2との重畳後のVref1、Vref2、Vref3、およびVref4が、それぞれVcsと比較される。Vref1<Vref2<Vref3<Vref4であるため、重畳後の電圧の値に近づくようにVcsが徐々に大きくなる。
【0073】
[0088]コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305は、0に等しい電圧を出力し続ける。さらに、コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305によって出力される0に等しい電圧にComp_out2を重畳させ、次いでVcsと比較することで、Vcsのしきい値がComp_out2の値と等しくなる。
【0074】
[0089]コントローラ304は、s(n-3)~s(n)をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305は、Vref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)を順次出力し、Vref(n)<Vref(n-1)<Vref(n-2)<Vref(n-3)である。マルチプレクサ305によって順次出力されるVref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)は、それぞれComp_out2と重畳され、次いで第4の比較器401の正の入力端子に順次入力される。第4の比較器401の負の入力端子には、Vcsが入力される。Comp_out2との重畳後のVref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)が、それぞれVcsと比較される。Vref(n)<Vref(n-1)<Vref(n-2)<Vref(n-3)であるため、重畳後の電圧の値に近づくようにVcsが徐々に減少する。
【0075】
[0090]実施形態5
【0076】
[0091]本実施形態において、マルチプレクサ305は、電流信号を出力する。マルチプレクサ305によって出力された電流信号から変換された電圧信号が、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。第4の比較器401の負の入力端子には、サンプリング電圧が入力される。
【0077】
[0092]
図8を参照すると、フィードバック信号検出回路10によって出力されたComp_out2は、電流信号に変換された後に、マルチプレクサ305の端子D0に入力される。マルチプレクサ305の端子D1~D(n+1)に、それぞれ電流信号Iref1~Iref_minが入力される。コントローラ304が、パルス信号s1~s(n+1)をマルチプレクサ305に出力する。マルチプレクサ305の出力端子は、電流-電圧変換器に接続される。電流-電圧変換器の出力端子は、第4の比較器401の正の入力端子に接続される。第4の比較器401の負の入力端子は、補償器の出力端子に接続される。
【0078】
[0093]第1の所定の数が4であり、第2の所定の数が4である場合を例にとると、コントローラ304がパルス信号s1~s4をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305がIref1、Iref2、Iref3、およびIref4を順次出力し、ここでIref1<Iref2<Iref3<Iref4である。マルチプレクサ305は、電流-電圧変換器の入力端子にIref1、Iref2、Iref3、およびIref4を順次出力する。電流-電圧変換器は、Iref1、Iref2、Iref3、およびIref4を変換することによってそれぞれ得られたVref1、Vref2、Vref3、およびVref4を、Vcs用のしきい値として第4の比較器401の正の入力端子へと順次出力する。Iref1<Iref2<Iref3<Iref4であるため、Vref1<Vref2<Vref3<Vref4であり、Vcsが徐々に大きくなる。
【0079】
[0094]コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305は、Comp_out2を変換することによって得られた電流信号を連続的に出力する。次いで、電流-電圧変換器が、電流信号をComp_out2に変換し、Comp_out2を出力する。さらに、コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、Comp_out2がVcsのしきい値として第4の比較器401の正の入力端子に入力される。
【0080】
[0095]コントローラ304は、s(n-3)~s(n)をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305は、Iref(n-3)、Iref(n-2)、Iref(n-1)、およびIref(n)を順次出力し、Iref(n)<Iref(n-1)<Iref(n-2)<Iref(n-3)である。マルチプレクサ305は、電流-電圧変換器にIref(n-3)、Iref(n-2)、Iref(n-1)、およびIref(n)を順次出力し、次いで、電流-電圧変換器は、Iref(n-3)、Iref(n-2)、Iref(n-1)、およびIref(n)を変換することによってそれぞれ得られたVref(n-3)、Vref(n-2)、Vref(n-1)、およびVref(n)を、それぞれVcsのしきい値として第4の比較器401の正の入力端子に順次出力する。Iref(n)<Iref(n-1)<Iref(n-2)<Iref(n-3)であるため、Vref(n)<Vref(n-1)<Vref(n-2)<Vref(n-3)であり、Vcsは徐々に低下する。
【0081】
[0096]実施形態6
【0082】
[0097]本実施形態において、マルチプレクサ305は、電流信号を出力する。フィードバック信号は、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。マルチプレクサ305によって出力された電流信号から変換された電圧信号とサンプリング電圧との重畳が、第4の比較器401の負の入力端子に入力される。
【0083】
[0098]電流信号から変換された電圧信号は、サンプリング電圧と重畳された後に、フィードバック信号と比較され、これは、フィードバック信号と電流信号から変換された電圧信号との間の差を、サンプリング電圧のしきい値として使用することに相当する。
【0084】
[0099]
図9に示されるように、フィードバック信号検出回路10は、Comp_out2を第4の比較器401の正の入力端子へと出力し、電流信号Iref1~Iref_minが、マルチプレクサ305の端子D1~D(n+1)にそれぞれ入力される。コントローラ304が、パルス信号s1~s(n+1)をマルチプレクサ305に出力する。マルチプレクサ305によって出力された電流信号が、電圧信号に変換され、Vcsと重畳された後に、第4の比較器401の負の入力端子に入力される。
【0085】
[0100]
図10を参照すると、電圧信号の重畳を、マルチプレクサ305によって出力された電流信号を抵抗器Resの一方の端子に直接入力し、抵抗器Resの他方の端子を補償器の出力端子に接続することによって行うことができる。
【0086】
[0101]第1の所定の数が4であり、第2の所定の数が4である場合を例にとると、コントローラ304がパルス信号s1~s4をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305がIref1、Iref2、Iref3、およびIref4を順次出力し、ここでIref1>Iref2>Iref3>Iref4である。マルチプレクサ305は、Iref1、Iref2、Iref3、およびIref4を抵抗器Resの一方の端子に順次出力し、抵抗器Resの他方の端子は補償器に接続され、これは、電流信号を電圧信号に変換し、次いで電圧信号をVcsと重畳することに相当する。Vcsと重畳された電圧信号は、第4の比較器401の負の入力端子に入力される。第4の比較器401の正の入力端子には、Comp_out2が入力される。Vcsと重畳された電圧信号は、それぞれComp_out2と比較される。Iref1>Iref2>Iref3>Iref4であるため、重畳後の電圧がComp_out2に等しくなる値に近づくように、Vcsが徐々に大きくなる。
【0087】
[0102]コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305は、0に等しい電流を出力し続ける。さらに、コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、VcsがComp_out2と比較され、Vcsのしきい値はComp_out2の値と等しい。
【0088】
[0103]コントローラ304は、s(n-3)~s(n)をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305は、Iref(n-3)、Iref(n-2)、Iref(n-1)、およびIref(n)を順次出力し、Iref(n)>Iref(n-1)>Iref(n-2)>Iref(n-3)である。マルチプレクサ305は、Iref(n-3)、Iref(n-2)、Iref(n-1)、およびIref(n)を抵抗器Resの一方の端子に順次出力し、抵抗器Resの他方の端子は補償器に接続され、これは、電流信号を電圧信号に変換し、次いで電圧信号をVcsと重畳することに相当する。Vcsと重畳された電圧信号は、第4の比較器401の負の入力端子に入力される。第4の比較器401の正の入力端子には、Comp_out2が入力される。Vcsと重畳された電圧信号は、それぞれComp_out2と比較される。Iref(n)>Iref(n-1)>Iref(n-2)>Iref(n-3)であるため、重畳後の電圧がComp_out2に等しくなる値に近づくように、Vcsが徐々に減少する。
【0089】
[0104]実施形態7
【0090】
[0105]本実施形態において、マルチプレクサ305は、電流信号を出力する。マルチプレクサ305によって出力された電流信号から変換された電圧信号とフィードバック信号との重畳が、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。第4の比較器401の負の入力端子には、サンプリング電圧が入力される。
【0091】
[0106]電流信号から変換された電圧信号は、フィードバック信号と重畳された後に、サンプリング電圧と比較され、これは、フィードバック信号と電流信号から変換された電圧信号との和を、サンプリング電圧のしきい値として使用することに相当する。
【0092】
[0107]
図11に示されるように、Vcsが第4の比較器401の負の入力端子に入力され、電流信号Iref1~Iref_minが、マルチプレクサ305の端子D1~D(n+1)にそれぞれ入力される。コントローラ304が、パルス信号s1~s(n+1)をマルチプレクサ305に出力する。マルチプレクサ305によって出力された電流信号は、電圧信号に変換された後に、Comp_out2と重畳される。Comp_out2と重畳された電圧信号は、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。
【0093】
[0108]
図11において、加算記号は、2つの電圧信号の重畳を表す。電流信号から変換された電圧信号のComp_out2との重畳を、マルチプレクサ305によって出力された電流信号を抵抗器の一方の端子に入力し、Comp_out2から変換された電流信号を抵抗器の他方の端子に入力することによって行うことができる。したがって、
図11に示される電流-電圧変換器は不要である。
【0094】
[0109]第1の所定の数が4であり、第2の所定の数が4である場合を例にとると、コントローラ304がパルス信号s1~s4をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305がIref1、Iref2、Iref3、およびIref4を順次出力し、ここでIref1<Iref2<Iref3<Iref4である。マルチプレクサ305は、Iref1、Iref2、Iref3、およびIref4を抵抗器の一方の端子に順次出力し、Comp_out2から変換された電流信号が、抵抗器の他方の端子に入力され、これは、電流信号を電圧信号に変換し、次いで電圧信号をComp_out2と重畳することに相当する。Comp_out2と重畳された電圧信号は、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。第4の比較器401の負の入力端子には、Vcsが入力される。Comp_out2と重畳された電圧信号は、それぞれVcsと比較される。Iref1<Iref2<Iref3<Iref4であるため、Comp_out2と重畳された電圧信号は増加し、Vcsは重畳された電圧の値に近づくように徐々に増加する。
【0095】
[0110]コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、マルチプレクサ305は、0に等しい電流を出力し続ける。さらに、コントローラ304がマルチプレクサ305にパルス信号s5~s(n-4)を出力するとき、VcsがComp_out2と比較され、Vcsのしきい値はComp_out2の値と等しい。
【0096】
[0111]コントローラ304は、s(n-3)~s(n)をマルチプレクサ305に出力し、マルチプレクサ305は、Iref(n-3)、Iref(n-2)、Iref(n-1)、およびIref(n)を順次出力し、Iref(n)<Iref(n-1)<Iref(n-2)<Iref(n-3)である。マルチプレクサ305は、Iref(n-3)、Iref(n-2)、Iref(n-1)、およびIref(n)を抵抗器の一方の端子に順次出力し、Comp_out2から変換された電流信号が、抵抗器の他方の端子に入力され、これは、電流信号を電圧信号に変換し、次いで電圧信号をComp_out2と重畳することに相当する。Comp_out2と重畳された電圧信号は、第4の比較器401の正の入力端子に入力される。第4の比較器401の負の入力端子には、Vcsが入力される。Iref(n)<Iref(n-1)<Iref(n-2)<Iref(n-3)であるため、Comp_out2と重畳された電圧信号は減少し、Vcsは重畳された電圧の値に近づくように徐々に減少する。
【0097】
[0112]実施形態8
【0098】
[0113]
図12を参照すると、本実施形態において、スイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムは、第1の低周波信号発生器501をさらに含む。第1の低周波信号発生器501は、フィードバック信号検出回路10の出力端子に接続される。第1の低周波信号発生器501によって出力された低周波信号は、フィードバック信号検出回路10によって出力された信号と重畳された後に、第1の比較器301の正の入力端子、第2の比較器302の正の入力端子、および第3の比較器303の正の入力端子に入力される。
【0099】
[0114]第1の低周波信号発生器501によって出力される低周波信号は、三角波、正弦波、鋸波、などであってよい。パルスが低周波信号の包絡線に埋め込まれ、良好な効果を達成する。三角波である低周波信号を例にとると、パルスと低周波信号との組み合わせは、以下の3つの事例を有する。第1の事例においては、上向きソフトipeakおよび下向きソフトipeakの両方が(
図13に示されるように)低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。第2の事例においては、上向きソフトipeakのみが(
図14に示されるように)低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。第3の事例においては、下向きソフトipeakのみが低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。
図13および
図14におけるT_low frequencyは、周波数を示す。
【0100】
[0115]実施形態9
【0101】
[0116]
図15を参照すると、本実施形態において、スイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムは、第2の低周波信号発生器502をさらに含む。第2の低周波信号発生器502は、フィードバック信号検出回路10の入力端子に接続される。第2の低周波信号発生器502によって出力される低周波信号は、フィードバック信号検出回路10に入力される信号に重畳される。
【0102】
[0117]第2の低周波信号発生器502によって出力される低周波信号は、三角波、正弦波、鋸波、などであってよい。三角波である低周波信号を例にとると、パルスと低周波信号との組み合わせは、以下の3つの事例を有する。第1の事例においては、上向きソフトipeakおよび下向きソフトipeakの両方が(
図13に示されるように)低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。第2の事例においては、上向きソフトipeakのみが(
図14に示されるように)低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。第3の事例においては、下向きソフトipeakのみが低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。
【0103】
[0118]実施形態10
【0104】
[0119]
図16を参照すると、本実施形態において、スイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムは、第3の低周波信号発生器503をさらに含む。第3の低周波信号発生器503は、補償器の出力端子に接続される。第3の低周波信号発生器503によって出力される低周波信号は、補償器によって出力される信号と重畳される。
【0105】
[0120]第3の低周波信号発生器503によって出力される低周波信号は、三角波、正弦波、鋸波、などであってよい。三角波である低周波信号を例にとると、パルスと低周波信号との組み合わせは、以下の3つの事例を有する。第1の事例においては、上向きソフトipeakおよび下向きソフトipeakの両方が(
図13に示されるように)低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。第2の事例においては、上向きソフトipeakのみが(
図14に示されるように)低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。第3の事例においては、下向きソフトipeakのみが低周波信号およびパルスの各クラスタに含まれる。
【0106】
[0121]本開示によれば、PWMコントローラがさらに提供される。PWMコントローラは、上記の実施形態のいずれかに記載のスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムを含む。本開示によるPWMコントローラについては、ここでは詳細に説明せず、上記の実施形態が参照される。
【0107】
[0122]本開示における実施形態は、漸進的なやり方で説明されており、各々の実施形態は、他の実施形態からの相違点を強調しており、実施形態の間で同一または類似の部分は、お互いを参照することが可能である。実施形態において開示された装置、デバイス、およびコンピュータ可読記憶媒体の説明は、実施形態において開示された方法に対応するため、簡単化にされており、関連する説明について、方法の説明を参照することができる。
【0108】
[0123]さらに、当業者であれば、本明細書に開示の実施形態に関連して説明された実施例のユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはこれらの組み合わせによって実施されてよいことに留意されたい。ハードウェアおよびソフトウェアのどちらも可能であることを明確に示すために、上記の説明においては、各々の実施形態のステップおよび要素を、一般的に機能の観点から説明している。これらの機能がハードウェアで実行されるか、あるいはソフトウェアで実行されるかは、技術的解決策に関する特定の用途および設計制約に依存する。当業者であれば、特定の用途ごとに上述の機能を実施するためにさまざまな方法を使用することができ、そのような実施は、本開示の範囲から逸脱すると見なされるべきではない。
【0109】
[0124]本明細書の実施形態において説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはこれらの組み合わせによって直接実施されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM、電気的消去可能プログラマブルROM、レジスタ、ハードウェアディスク、リムーバブル磁気ディスク、CD-ROM、または当技術分野で周知の任意の他の形態の記憶媒体に記憶されてよい。
【0110】
[0125]以上、本開示に係るスイッチング電源のスキップモードを制御するためのシステムおよびPWM制御装置について、詳細に説明した。本開示の原理および実施形態は、特定の例によって本明細書に記載されている。上記の実施形態の説明は、本開示の方法および概念の理解を容易にするために使用されているにすぎない。本開示の概念から逸脱することなく、本開示に対する改善および修正が当業者にとって可能であることに留意されたい。それらの改善および修正は、本開示の特許請求の範囲の技術的範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】