(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-11
(54)【発明の名称】スライドトレイの正常装着確認装置および方法
(51)【国際特許分類】
G01N 35/04 20060101AFI20241204BHJP
G01N 1/28 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
G01N35/04 E
G01N1/28 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540499
(86)(22)【出願日】2023-05-30
(85)【翻訳文提出日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 KR2023007338
(87)【国際公開番号】W WO2024090697
(87)【国際公開日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】10-2022-0138857
(32)【優先日】2022-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】518232386
【氏名又は名称】クリオシス インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】4F, IS BLDG., 10, TEHERAN-RO 38-GIL, GANGNAM-GU, SEOUL 06221, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】パク,ミンソプ
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ホヨン
(72)【発明者】
【氏名】ペク,ドンヨプ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ボム・ジュン
【テーマコード(参考)】
2G052
2G058
【Fターム(参考)】
2G052HA13
2G052HA19
2G052HB01
2G058CB15
2G058CF29
2G058GA01
2G058GB10
2G058GD07
(57)【要約】
本開示の一実施例は、スロット本体;前記スロット本体の一内面に備えられた光源発生器;前記光源発生器から放出された光源を感知することができる光源感知センサー;および前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される複数のスライドトレイ収納部を含むスライドトレイスロットを提供する。前記光源発生器は、前記複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に前記光源を放出することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロット本体;
前記スロット本体の一内面に備えられた光源発生器;
前記光源発生器から放出された光源を感知することができる光源感知センサー;および
前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される複数のスライドトレイ収納部を含み、
前記光源発生器は、前記複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に前記光源を放出する、スライドトレイスロット。
【請求項2】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる領域が備えられる、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項3】
前記光源が通過できる領域が備えられ得るように前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに配置された少なくとも一つのガイドピンをさらに含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項4】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに収納されるスライドトレイは、前記スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる透明領域を含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項5】
前記スライドトレイスロットは少なくとも一つのプロセッサをさらに含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されるか否かを識別し、前記光源感知可否に基づいて、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項6】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源感知センサーによって前記光源が感知される場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報をディスプレイする、請求項5に記載のスライドトレイスロット。
【請求項7】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報をディスプレイする、請求項5に記載のスライドトレイスロット。
【請求項8】
前記スライドトレイの一面は光反射性領域を含み、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光反射性領域によって反射した光源に基づいて前記光源発生器から前記スライドトレイの一面までの距離を決め、
前記決めた距離に基づいて、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別し、
前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報をディスプレイする、請求項5に記載のスライドトレイスロット。
【請求項9】
前記光源は、レーザーを含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項10】
前記複数のスライドトレイ収納部に収納されるスライドトレイは、少なくとも一部に吸着性を有するフィルムが貼り付けられる複数のスライド収容部を含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項11】
スライドトレイスロットの動作方法であって、
光源発生器を用いて複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に光源を放出する動作;および
光源感知センサーを用いて前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決める動作を含み、
前記複数のスライドトレイ収納部は、前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される、方法。
【請求項12】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる領域が備えられる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、前記光源が通過できる領域が備えられ得るように少なくとも一つのガイドピンが備えられる、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに収納されるスライドトレイは、前記スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる透明領域を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決めたことに基づいて、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知される場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報をディスプレイする動作を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報をディスプレイする動作を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記スライドトレイの下面の光反射性領域によって反射した光源に基づいて前記光源発生器から前記スライドトレイの下面までの距離を決める動作;
前記決めた距離に基づいて、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別する動作;および
前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報をディスプレイする動作を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記光源は、レーザーを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記複数のスライドトレイ収納部に収納されるスライドトレイは、少なくとも一部に吸着性を有するフィルムが貼り付けられる複数のスライド収容部を含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スライドトレイ(tray)の正常装着を確認するための装置および方法に関する。より具体的に、本開示は、一つ以上のスライドトレイがスライドトレイスロット(slot)に基準方向に挿入され、正常に装着されたかを確認するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病理科は、患者の細胞、組織、組織液などの形態学的変化を観察、分析して診断を下すことで、臨床医の治療方向に礎石を提供する役割をする。病理科における既存の細胞検査または組織検査は、専門医が肉眼で患者の細胞スライドまたは組織スライドを顕微鏡を用いて判読して診断することが一般的であったが、最近では、デジタルスライドスキャナが病理診断に導入されるとともに顕微鏡を用いた病理診断と併せて、細胞染色スライドまたは組織染色スライドをスキャンしたデジタルイメージを用いた病理診断が遂行されている。
【0003】
患者の検体を備えたスライドは、トレイに収容され、スライドトレイはスライドトレイスロットに保管され、デジタルスライドスキャナなどによってスライドトレイスロットからスライドトレイが引き出されて病理診断を遂行することができる。専門医、検査者などの人が遂行したスライドスキャンとは異なり、デジタルスライドスキャナによって自動でスライドトレイスロットからスライドトレイが引き出されるためには、スライドトレイスロットにスライドトレイが挿入される方向を統一しなければならない。
【0004】
しかし、従来、スライドトレイに挿入方向を表示するなど、単なる案内のみが存在して、すべてのスライドトレイが十分に挿入されたかを確認する方法がなく、一つのスライドトレイでも挿入方向が反対になる場合、デジタルスライドスキャナが正しくスライドをスキャンすることができない問題点があった。本開示は、このような問題点を解決するためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の一実施例は、スライドトレイの正常装着を確認するための装置および方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施例は、スライドトレイの正常装着を確認するためのスライドトレイスロットおよびその動作方法を提供する。
【0007】
本開示の一実施例は、スロット本体;前記スロット本体の一内面に備えられた光源発生器;前記光源発生器から放出された光源を感知することができる光源感知センサー;および前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される複数のスライドトレイ収納部を含み、前記光源発生器は、前記複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に前記光源を放出する、スライドトレイスロットを提供する。
【0008】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる領域が備えられ得る。
【0009】
一実施例において、前記光源が通過できる領域が備えられ得るように、前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに配置された少なくとも一つのガイドピンをさらに含むことができる。
【0010】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに収納されるスライドトレイは、前記スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる透明領域を含むことができる。
【0011】
一実施例において、前記スライドトレイスロットは少なくとも一つのプロセッサをさらに含み、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されるか否かを識別し、前記光源感知可否に基づいて、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイすることができる。
【0012】
一実施例において、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源感知センサーによって前記光源が感知される場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報をディスプレイすることができる。
【0013】
一実施例において、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報をディスプレイすることができる。
【0014】
一実施例において、前記スライドトレイの一面は光反射性領域を含み、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光反射性領域によって反射した光源に基づいて前記光源発生器から前記スライドトレイの一面までの距離を決め、前記決めた距離に基づいて、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別し、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報をディスプレイすることができる。
【0015】
一実施例において、前記光源は、レーザーを含むことができる。
【0016】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部に収納されるスライドトレイは、少なくとも一部に吸着性を有するフィルムが貼り付けられる複数のスライド収容部を含むことができる。
【0017】
本開示の一実施例は、スライドトレイスロットの動作方法であって、光源発生器を用いて複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に光源を放出する動作;および光源感知センサーを用いて前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決める動作を含み、前記複数のスライドトレイ収納部は、前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される、方法を提供する。
【0018】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる領域が備えられ得る。
【0019】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、前記光源が通過できる領域が備えられ得るように少なくとも一つのガイドピンが備えられ得る。
【0020】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに収納されるスライドトレイは、前記スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる透明領域を含むことができる。
【0021】
一実施例において、前記方法は、前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決めたことに基づいて、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作をさらに含むことができる。
【0022】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知される場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報をディスプレイする動作を含むことができる。
【0023】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報をディスプレイする動作を含むことができる。
【0024】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記スライドトレイの下面の光反射性領域によって反射した光源に基づいて前記光源発生器から前記スライドトレイの下面までの距離を決める動作;前記決めた距離に基づいて、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別する動作;および前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報をディスプレイする動作を含むことができる。
【0025】
一実施例において、光源は、レーザーを含むことができる。
【0026】
一実施例において、前記複数のスライドトレイ収納部に収納されるスライドトレイは、少なくとも一部に吸着性を有するフィルムが貼り付けられる複数のスライド収容部を含むことができる。
【発明の効果】
【0027】
本開示の一実施例によると、スライドトレイが正常装着されたかを確認できるようにして、病理システムを自動化するのに資することができる。
【0028】
また、本開示の一実施例によると、スライドトレイの正常装着成功可否に関する情報をディスプレイして、より効率的な病理システムを提供するのに資することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本開示の一実施例によるスライドトレイが挿入されるためのスライドトレイスロットの斜視図である。
【
図2】本開示の一実施例によるスライドトレイが正常装着された場合のスライドトレイスロットを示す図である。
【
図3】本開示の一実施例による一つ以上のスライドトレイが正常装着されなかった場合のスライドトレイスロットを示す図である。
【
図4】本開示の一実施例によるスライドトレイを示す図である。
【
図5】本開示の一実施例によるスライドトレイが安着されたスライドトレイスロットの正面図である。
【
図6】本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの一部を示す正面斜視図である。
【
図7】本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの背面図である。
【
図8】本開示の一実施例によるガイドピンが含まれたスライドトレイスロットの一部に対する背面斜視図である。
【
図9】本開示の一実施例によるガイドピンが含まれたスライドトレイスロットの一部に対する背面斜視図である。
【
図10】本開示の一実施例によるスライドトレイが正常装着された場合、スライドトレイスロットの一部に対する背面斜視図である。
【
図11】本開示の一実施例によるスライドトレイが正常装着された場合、スライドトレイスロットの一部に対する正面斜視図である。
【
図12】本開示の一実施例によるスライドトレイが正常に装着されない場合、スライドトレイスロットの一部に対する背面斜視図である。
【
図13】本開示の一実施例によるスライドトレイが正常に装着されない場合、スライドトレイスロットの一部に対する正面斜視図である。
【
図14】本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの天井部に備えられた装置を示す図である。
【
図15】本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの支持部に備えられた装置を示す図である。
【
図16】本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの支持部に備えられた装置を示す図である。
【
図17】本開示の一実施例によるスライドが収容されたスライドトレイを示す図である。
【
図18】本開示の一実施例によるスライドトレイスロットのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示の技術的思想を明確にするために、添付の図面を参照して本開示の実施例を詳細に説明する。本開示を説明するに当たり、関連した公知機能または構成要素に対する具体的な説明が本開示の要旨を不要に曇らすことができると判断される場合、その詳細な説明を省略する。図面のうち実質的に同一の機能構成を有する構成要素に対しては、たとえ他の図面上に示されるとしても、できるだけ同一の参照番号および符号を付与した。説明の便宜のために、必要な場合には装置と方法を一緒に説明する。本開示の各動作は、必ず記載した順序どおり遂行されなければならない必要はなく、並列的、選択的または個別的に遂行されてよい。
【0031】
本開示の実施例で使用される用語は、本開示の機能を考慮してできるだけ現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは当分野に携わる技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによって変わり得る。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する実施例の説明部分で詳細にその意味を記載するだろう。したがって、本明細書で使用される用語は単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本開示の全般に亘った内容に基づいて正義されなければならない。
【0032】
本開示の全体で単数の表現は、文脈上に明白に異なるように意図しない限り、複数の表現を含んでよい。「含む」または「有する」などの用語は、特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。すなわち、本開示の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0033】
「少なくとも一つの」のような表現は、構成要素のリスト全体を修飾し、そのリストの構成要素を個別的に修飾しない。例えば、「A、BおよびCのうち少なくとも一つ」および「A、BまたはCのうち少なくとも一つ」は、ただA、ただB、ただC、AとBのいずれも、BとCのいずれも、AとCのいずれも、AとBとCのいずれも、またはその組み合わせを示す。
【0034】
また、本開示に記載された「...部」、「...モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能または動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアで具現されるか、ハードウェアとソフトウェアの結合で具現されることができる。
【0035】
本開示全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとするとき、これは、「直接的に連結」されている場合だけではなく、その中間に他の素子を介して「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0036】
本開示全体において使用された表現「~するように構成された(または設定された)(configured to)」は、状況によって、例えば「~に適合した(suitable for)」、「~する能力を有する(having the capacity to)」、「~するように設計された(designed to)」、「~するように変更された(adapted to)」、「~するように作られた(made to)」、または「~ができる(capable of)」に置き換えて使用されてよい。用語「~するように構成された(または設定された)」は、ハードウェア的に「特別に設計された(specifically designed to)」ことのみを必ずしも意味しなくてよい。代わりに、ある状況においては、「~するように構成されたシステム」という表現は、そのシステムが他の装置または部品とともに「~することができる」ことを意味してよい。例えば、文言「A、BおよびCを遂行するように構成された(または設定された)プロセッサ」は、該当動作を遂行するための専用プロセッサ(例:エンベデッドプロセッサ)、またはメモリーに格納されている一つ以上のソフトウェアプログラムを実行することで、該当動作を遂行することができる汎用プロセッサ(generic-purpose processor)(例:CPUまたはapplication processor)を意味してよい。
【0037】
本開示の全体において、スライドは、検体を固定するとき使用される薄くて平らなガラス破片であって、スライドグラス,ガラススライド,検体スライド,顕微鏡スライド,スライドグラスに検体を載せた後、カバーグラスで覆ったことなどを含むことができる。もちろん、前記例示に制限されるものではない。
【0038】
本開示の全体において、スライドトレイは、スライドを運搬または保管するためのケースであって、トレイ,ガラスプレート,スライドプレート,スライドホルダー,ガラスホルダー,スライドケース,ガラスケース,スライドフォルダ,ガラスフォルダなどと称することもできる。
【0039】
本開示の全体において、吸着性とは、気体、液体または溶解された固体から表面に原子、イオンまたは分子が接着される性質を意味することができる。一実施例において、吸着性は、弱いファンデルワールス(van der Waals)力の特徴を用いる物理吸着性、共有結合の特徴を用いる化学吸着性、静電気引力を用いる静電気力吸着性を含むことができ、さらに、粘着性を含むことができる。
【0040】
本開示の全体において、スライドトレイスロットは、スライドトレイを保管するための装置であって、スライドトレイを保管するキャビネット,スライドトレイキャビネット,スライドトレイ保存キャビネット,スライドトレイラック(rack)などと称することもできる。
【0041】
図1は、本開示の一実施例によるスライドトレイが挿入されるスライドトレイスロットの斜視図である。
【0042】
図1に示したように、スライドトレイスロット100は、スロット本体110,光源発生器120,光源感知センサー130,複数のスライドトレイ収納部141,143,145,147,149などを含むことができる。ただし、これは一例示であって、スライドトレイスロット100はさらに多くの構成要素を含むこともでき、図示された構成要素の一部のみを含むこともできる。一実施例において、光源発生器120は、スロット本体の一内面に備えられ、光源感知センサー130は、光源発生器120から放出された光源を感知することができるように光源発生器120が備えられた面に対応されるスロット本体110の一面に備えることができる。例えば、光源発生器120は、スロット本体110の天井部160に備えられ、光源感知センサー130は、スロット本体110の支持部170に備えることができる。ただし、これは一例示であって、光源発生器120を支持部170に備え、光源感知センサー130を天井部160に備えることもできる。例えば、光源発生器120はレーザーを放出することができる。
【0043】
一実施例において、複数のスライドトレイ収納部は、光源発生器120および光源感知センサー130間に垂直スタックに配列することができる。スライドトレイ150は、スライドトレイスロット100のスライドトレイ収納部に挿入することができる。スライドトレイ収納部は、スライドトレイ150を支持することができるスロットブロック(block)を含むことができる。
【0044】
一実施例において、光源発生器120は、複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に光源を放出することができ、光源感知センサー130は、複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常に装着された場合、放出された光源を感知することができる。光源感知センサー130がスライドトレイが正常に装着されたか否かによって放出された光源を感知する方法は、
図2および
図3を参照してより詳細に後述することにする。
【0045】
本開示の全体において、複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常に装着されたか否かを判断する方法と関連して、光源発生器120から放出された光源を光源感知センサー130によって検知されたか否かを用いる方法を一例示として挙げて説明しているが、光源を用いることに限定されるものではなく、光源発生器120に対応される位置に備えられた特定信号発生器から生成された信号が光源感知センサー130に対応される位置に備えられた信号感知センサーによって検知されたか否かを用いてスライドトレイが正常に装着されたか否かを判断することもでき、物理的な道具を用いてスライドトレイが正常に装着されたか否かを判断することもできる。例えば、光源発生器120の位置にホールが形成されており、棒をホールに入れて光源感知センサー130の位置まで棒が到達することができるか否かに基づいてスライドトレイが正常に装着されたか否かを判断することができる。このように多様な方法で天井部160および支持部170のうち少なくとも一つに備えられたホールまたは少なくとも一つの装置に基づいてスライドトレイが正常に装着されたか否かを判断することができる。
【0046】
図2は、本開示の一実施例によるスライドトレイが正常装着された場合のスライドトレイスロットを示す図である。
【0047】
図2に示したように、複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常に装着されたとき、光源発生器120から放出された光源が通過できる領域を備え得る。これによって、スライドトレイスロット100にスライドトレイが正常に装着された場合、光源発生器120から放出した光源は光源探知センサー130まで到達することができ、光源探知センサー130は光源を検出することができる。
【0048】
スライドトレイスロット100は、プロセッサ(図示しない)をさらに含むことができる。一実施例において、プロセッサは、光源探知センサー130によって光源が検出される場合、スライドトレイが正常装着されたと決めることができる。また、プロセッサは、スライドトレイが正常装着されたことを指示する情報を出力することができる。例えば、プロセッサは、特定色(例:緑色)の光を放出するか、「成功」のような特定文言をディスプレイするか、スピーカーを通じて特定音を出力することができる。
【0049】
図3は、本開示の一実施例による一つ以上のスライドトレイが正常装着されなかった場合のスライドトレイスロットを図示する図である。
【0050】
図3に示したように、スライドトレイスロット100に少なくとも一つのスライドトレイ150が正常に装着されない場合に、光源発生器120から放出された光源は、スライドトレイ150によって吸収されるか、反射して光源探知センサー130まで到達することができない。これによって、光源探知センサー130は、光源発生器120から放出された光を検出することができない。
【0051】
スライドトレイスロット100は、プロセッサ(図示しない)をさらに含むことができる。一実施例において、プロセッサは、光源発生器120によって光源が放出されたことを識別し、特定時間内に光源探知センサー130によって光源が検出されない場合、複数のスライドトレイ収納部のうち少なくとも一つにスライドトレイが正常に装着されなかったと決めることができる。また、プロセッサは、スライドトレイが正常に装着されないことを指示する情報を出力することができる。例えば、特定色(例:赤色)の光を放出するか、「fail」のような特定文言をディスプレイするか、スピーカーを通じて特定音を出力することができる。
【0052】
一実施例において、スライドトレイ150の一面は、光反射性領域を含むことができる。また、スロット本体110の光源発生器120が備えられた一面160は、第2の光源探知センサー(図示しない)をさらに含むことができる。プロセッサは、光源発生器120によって光源が放出されることを識別することができる。また、スライドトレイ150が正常に装着されないことによって光源がスライドトレイ150の光反射性領域によって反射することができる。また、プロセッサは、第2の光源探知センサー(図示しない)によって反射した光源が検出されることによって光源発生器120からスライドトレイ150の一面までの距離を決めることができる。例えば、光源が光源発生器120によって放出された時間と第2の光源探知センサー(図示しない)によって反射した光源が検出された時間との間の差に基づいて、光源発生器120からスライドトレイ150の一面までの距離を決めることができる。また、プロセッサは、光源発生器120からスライドトレイ150の一面までの距離に基づいて、スライドトレイスロット100に正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別することができる。さらに、プロセッサは、スライドトレイスロット100に正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報を出力することができる。例えば、プロセッサは、該当位置に備えられたLED(Light Emitting Diode)に光が出るように制御するか、スライドトレイスロット100に備えられたディスプレイに該当位置に対する情報を出力するか、スピーカーを用いて該当位置を指示する音を出力することができる。
【0053】
図4は、本開示の一実施例によるスライドトレイを図示する図である。
【0054】
図4に示したように、スライドトレイ150は、平面部材400を含むことができる。一実施例において、平面部材400は、長方形の形態で角の一部が切断された形態である端部領域410を含むことができる。端部領域410が存在することによってスライドトレイスロットにスライドトレイ150が正常装着されたか否かを容易に確認することができる。一実施例において、端部領域410は、ガイドピンと当接する領域で端部領域410の役割は、
図9ないし
図15を参照してさらに詳しく後述することにする。
【0055】
一実施例において、平面部材400の一面には、スライドを収容することができる溝で形成される複数のスライド収容部が形成されることができる。例えば、複数のスライド収容部は、第1のスライド収容部420、第2のスライド収容部430、第3のスライド収容部440、第4のスライド収容部450などを含むことができる。一実施例において、複数のスライド収容部は、平面部材400からスライドの厚さ以上の溝が形成された形態であってよい。
【0056】
一実施例において、複数のスライド収容部は、平面部材400上に所定間隔で形成することができる。例えば、
図4のスライドトレイ150を例示として説明すると、平面部材400には第1のスライド収容部420、第2のスライド収容部430、第3のスライド収容部440を含む8個のスライド収容部が平面部材400の第1の行に所定の間隔で形成され、第4のスライド収容部450を含む8個のスライド収容部は、第1の行と異なる第2の行に所定の間隔で形成することができる。また、第1の行に形成されたスライド収容部と第2の行に形成されたスライド収容部は、互いに所定の間隔を置いて形成することができる。ただし、これは一例示であって、スライドトレイ150が含むスライド収容部の個数、平面部材400の形態、複数のスライド収容部が所定の間隔で形成される形態などはこれに限定されず、多様な変形が可能であるだろう。
【0057】
一実施例において、複数のスライド収容部のそれぞれは、少なくとも一部を中空部で形成することができる。例えば、第4のスライド収容部450には、第1の中空部480および第2の中空部485を形成することができる。または、第4のスライド収容部450には、第1の中空部480のみを形成することもできる。ただし、これは一例示であって、複数のスライド収容部のそれぞれは、第1の中空部480に対応する中空部および第2の中空部485に対応する中空部のうち少なくとも一つを含むこともでき、第1の中空部480に対応する中空部および第2の中空部485に対応する中空部以外の中空部をさらに含むこともできる。
【0058】
一実施例において、第1の中空部480は、スライド収容部から収容されるスライドを持ち上げるための中空部であって、スライドトレイ150の使用者は、第1の中空部480を用いてスライドトレイ150に積み置きされたスライドを容易に持ち上げることができる。これによって、第1の中空部480は、人の指でスライドをグリップするのに容易な程度のホール(hole)に対応することができる。一実施例において、第1の中空部480は、外側曲面部を含むことができる。例えば、第1の中空部480は、円形、半円または円周の一部と直線などからなる形態を有してよい。
【0059】
一実施例において、スライド収容部にスライドが着脱可能になるように複数のスライド収容部のそれぞれの少なくとも一部には、吸着性を有するフィルム460,470が貼り付けられ得る。吸着性を有するフィルム460,470は、スライド収容部にスライドを収容する場合、スライドとスライド収容部の相対的な位置を固定させる役割を遂行することができる。スライド収容部にスライドが収容される場合、吸着性を有するフィルムによってスライドとスライド収容部との間の結合力が生成され得る。例えば、スライドとスライド収容部との間の結合力は、分子間の結合力で静電気力を含むことができる。
【0060】
一実施例において、吸着性を有するフィルム460,470は、静電気力フィルム,多孔性吸着フィルム,ファンデルワールス力(Van der waals force)を用いるフィルム,共有結合力フィルム,粘着性フィルムなどを含むことができる。例えば、多孔性吸着フィルムが用いられる場合、スライドとスライド収容部との間には、多孔性物質を通じた真空吸着方式でスライドをスライド収容部に収容することができる。また、粘着性フィルムの例示としては、粘着性テープを用いることができる。
【0061】
一実施例によると、スライドトレイとスライドと間の固定力を高めるために、吸着性を有するフィルム460,470を使用することで、スライドを持ち上げるときに適当な外力外の他のエネルギー供給を要しないこともある。これによって、ばね,電気配線,エア配管など他の装備を必要としないため、スライドトレイ製作費用を節減することができる。
【0062】
一実施例において、吸着性を有するフィルム460,470は、ポリマー(polymer)基盤素材のベースおよび樹脂材質で構成されたコーティング層を含むことができる。一実施例によると、樹脂材質で構成されたコーティング層を用いることでスライドトレイの繰り返し使用が可能であり得る。さらに、多くの繰り返し使用で吸着性を有するフィルムの吸着力に劣る場合、吸着性を有するフィルムは新たなものに交替されることもできる。
【0063】
第1の吸着性を有するフィルム460と第2の吸着性を有するフィルム470は、互いに異なる形態を有してよい。例えば、第1の吸着性を有するフィルム460は原型の形態であり、第2の吸着性を有するフィルム470は長方形の形態であってよい。ただし、これは一例示であって、これに限定されるものではなく、スライド収容部に貼り付けられる吸着性を有するフィルムは、互いに同一の形態を有してもよく、互いに異なる形態を有してもよく、円,半円,長方形,多角形,角丸み形態の図形など多様な形態を有してよい。
【0064】
図4を参照した説明は、複数のスライド収容部に多様な形態および多様な個数のフィルムが貼り付けられ得るという例示を説明するものであって、フィルムが貼り付けられる方法はこれに限定されるものではない。スライドに対する十分な固定力および簡便な分離のために必要な外力の適切な強度を考慮して、適切な個数および形態のフィルムがスライド収容部の適切な位置に貼り付けられ得る。
【0065】
一実施例において、第1の中空部480は、第4のスライド収容部450に収容されるスライドを第4のスライド収容部450から持ち上げるための中空部であってよい。スライドが第4のスライド収容部450の一面に収容される場合、第1の中空部480の一部領域は、スライドによって平面部材400の一面に直交する方向に覆われ、他の領域は、平面部材400の一面に直交する方向に露出することができる。また、スライドが第4のスライド収容部450の一面に収容される場合、該当スライドによって第2の中空部485の全体領域を覆うことができる。
【0066】
一実施例において、平面部材400には、スライドトレイ150の識別情報、スライドトレイをスライドスキャナに挿入するための基準方向情報495、スライド収容部に対する識別情報490などを表示することができる。例えば、スライドトレイ150の識別情報は、スライドトレイ150の連続番号を含むことができ、スライド収容部に対する識別情報は、スライド収容部の順序を表示する識別番号などを含むことができる。一実施例において、スライドスキャナとは、スライドトレイ150に収容されたスライドを高解像度デジタルイメージでスキャンする装備であってよい。スライドスキャナは、デジタルスライススキャナと称されてもよく、複数のスライドを自動でスキャンして仮想スライドイメージを生成することができる。
【0067】
一実施例によると、スライドトレイ150にスライドトレイの識別情報、スライドスキャナに挿入するための基準方向情報495などが含まれることで、スライドトレイに収容されたスライドの分析がさらに容易になり得る情報を提供することができる。
【0068】
図5は、本開示の一実施例によるスライドトレイが安着されたスライドトレイスロットの正面図である。
【0069】
図5に示したように、スライドトレイスロット100の複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイを安着することができる。一実施例において、スライドトレイ収納部510は、スライドトレイ150を支持することができる第1のスロットブロック520および第2のスロットブロック530を含むことができる。スライドトレイ150がスライドトレイ収納部510に挿入される場合、一つ以上のスロットブロック520,530がスライドトレイ150に加える垂直抗力によってスライドトレイ150をスライドトレイ収納部510に安着することができる。
【0070】
図6は、本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの一部を図示する正面斜視図である。
【0071】
図6に示したように、スライド610が収容されたスライドトレイ620は、スライドトレイスロット100に装着され得る。一実施例において、スライドトレイ収納部640は、スライドトレイ620を支えるためのスロットブロック630を含み、スロットブロック630上にスライドトレイ620を積み置きすることができる。
【0072】
図7は、本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの背面図である。
【0073】
図7に示したように、スライドトレイスロット100の複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイを安着することができる。一実施例において、スライドトレイ収納部510は、スライドトレイ150を支持することができる第1のスロットブロック520および第2のスロットブロック530を含むことができる。
図5は、スライドトレイスロット100の正面図であり、
図7は、スライドトレイスロット100の背面図であって、
図5の第1のスロットブロック520は、
図7の第1のスロットブロック520に対応し、
図5の第2のスロットブロック530は、
図7の第2のスロットブロック530に対応することができる。一実施例において、第1のスロットブロック520および第2のスロットブロック530のうち少なくとも一つには、一つ以上のガイドピンが備えられ得る。例えば、第2のスロットブロック530には、2個のガイドピンを備えることができ、これに関して
図8を参照して後述する。また、第1のスロットブロック520には、3個のガイドピンを備えることができ、これに関して
図9を参照して後述することにする。ただし、
図8および
図9は、一例示であって、ガイドピンの位置および個数は変形可能である。一実施例において、スライドトレイ150がスライドトレイ収納部510に挿入される場合、一つ以上のスロットブロック520、530がスライドトレイ150に加える垂直抗力によってスライドトレイ150をスライドトレイ収納部510に安着することができる。
【0074】
図8は、本開示の一実施例によるガイドピンが含まれたスライドトレイスロットの一部に対する背面斜視図である。
【0075】
図8に示したように、複数のスライドトレイ収納部のそれぞれは、第2のスロットブロック530を含むことができる。第2のスロットブロック530は、
図5を参照して、前述した第2のスロットブロック530と
図7を参照して、前述した第2のスロットブロック530に対応することができる。一実施例において、第2のスロットブロック530は第1のガイドピン810および第2のガイドピン820を含むことができる。第1のガイドピン810および第2のガイドピン820は、スライドトレイ収納部にスライドトレイ150が挿入される場合、スライドトレイ150を決まった位置に導くためのガイド役割を遂行することができる。すなわち、スライドトレイ150は、第1のガイドピン810および第2のガイドピン820と当接するまでスライドトレイ収納部に挿入することができる。
図8においては、ガイドピン2個が並んで配置されているものを図示したが、これは一例示であって、第2のスロットブロック530はさらに少ないガイドピンを含むか、さらに多くのガイドピンを含むこともでき、それぞれのガイドピンは、スライドトレイ150を決まった位置に導くために適当な位置に配列することができる。
【0076】
図9は、本開示の一実施例によるガイドピンが含まれたスライドトレイスロットの一部に対する背面斜視図である。
【0077】
図9に示したように、複数のスライドトレイ収納部のそれぞれは、スロットブロックを含むことができる。例えば、第1のスライドトレイ収納部950は、第1のスロットブロック910を含むことができる。第1のスロットブロック910は、
図5を参照して、前述した第1のスロットブロック520と
図7を参照して、前述した第1のスロットブロック520に対応することができる。一実施例において、第1のスロットブロック910は、第3のガイドピン920、第4のガイドピン930、第5のガイドピン940を含むことができる。第1のスロットブロック910上に位置する第3のガイドピン920、第4のガイドピン930、第5のガイドピン940は、第1のスライドトレイ収納部950に第1のスライドトレイ970が挿入される場合、第1のスライドトレイ970を決まった位置に導くためのガイド役割を遂行することができる。特に、第1のスライドトレイ970の端部領域960が第3のガイドピン920、第4のガイドピン930、第5のガイドピン940と当接するまで第1のスライドトレイ970は第1のスライドトレイ収納部950に挿入することができる。これによって、第3のガイドピン920、第4のガイドピン930、第5のガイドピン940は、端部領域410の形に対応するように第1のスロットブロック910の一面に配列することができる。例えば、第3のガイドピン920は、
図8に示したように、前述した第1のガイドピン810、第2のガイドピン820のようにスライドトレイの一角に当接するように配置し、第4のガイドピン930と第5のガイドピン940は、端部領域の角に当接するように配置することができる。
【0078】
一実施例によると、第1のスロットブロック910上に位置するガイドピンが端部領域の形に対応されるように配置されることで、スライドトレイが基準方向の反対方向に挿入されるか、ひっくり返って挿入される場合には、スライドトレイがスライドトレイ収納部に完全に挿入することができないように誘導することができる。
【0079】
図9においては、ガイドピン3個が第1のスロットブロック910上に配置されているものを図示したが、これは一例示であって、第1のスロットブロック910はさらに少ないガイドピンを含むか、さらに多くのガイドピンを含むこともでき、それぞれのガイドピンは、第1のスライドトレイ970を決まった位置に導くために適当な位置に配列することができる。
【0080】
図10は、本開示の一実施例によるスライドトレイが正常装着された場合における、スライドトレイスロットの一部に対する背面斜視図である。
【0081】
図10に示したように、スライドトレイスロット100のスライドトレイ収納部950にスライドトレイ970が正常装着された場合には、スライドトレイ970の端部領域960がガイドピン920,930,940と当接することができる。これによって、スライドトレイ970は、ガイドピン920,930,940に接触するまで挿入することができ、ガイドピン920,930,940に接触するまで完全に挿入した場合、スライドトレイスロット100の正面は、
図11の形態であってよい。
【0082】
図11は、本開示の一実施例によるスライドトレイが正常装着された場合における、スライドトレイスロットの一部に対する正面斜視図である。
【0083】
図11において、スライドトレイ収納部950にスライドトレイ970が正常装着された場合のスライドトレイスロットの正面形態を示す。一実施例において、スライドトレイ970が正常装着された場合には、複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に放出された光源が通過できる領域を形成することができる。これとは異なり、スライドトレイ970が正常装着されない場合には、
図13のようなスライドトレイスロットの正面形態を形成することができる。
【0084】
図12は、本開示の一実施例によるスライドトレイが正常に装着されない場合における、スライドトレイスロットの一部に対する背面斜視図である。
【0085】
図12に示したように、第1のスロットブロック520は、一つ以上のガイドピン1210,1220,1230を含むことができる。一実施例において、第1のスロットブロック520は、
図5を参照して、前述した第1のスロットブロック520および
図7を参照して、前述した第1のスロットブロック520に対応することができる。
【0086】
一実施例において、スライドトレイスロット100にスライドトレイ150が正常装着されない場合には、端部領域がガイドピン1210,1220,1230に当接しなくなるので、スライドトレイ150は、ガイドピン1210,1220,1230のうち少なくとも一つと当接しなくてよい。例えば、スライドトレイ150は、第1のガイドピン1210および第2のガイドピン1220とは接触せず、第3のガイドピン1230と接触されるように挿入することができる。
【0087】
一実施例によると、ガイドピン1210,1220,1230を端部領域と対応するように配置することで、端部領域がガイドピン1210,1220,1230に当接するように挿入されない場合、すなわち、スライドトレイ150が基準方向に挿入されない場合には、
図13において後述するように、複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に放出された光源が通過できる領域が詰まるようになり、光源が通過できずに遮られることがある。
【0088】
図13は、本開示の一実施例によるスライドトレイが正常に装着されない場合における、スライドトレイスロットの一部に対する正面斜視図である。
【0089】
図13に示したように、スライドトレイ収納部1330にスライドトレイ150が正常に装着されない場合、複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に放出された光源が基準箇所より突出したスライドトレイ150によって光源感知センサーまで到達することができずに遮られることがある。
【0090】
一実施例において、スライドトレイ収納部1330にスライドトレイが正常に装着される場合、スライドトレイの角は、基準箇所1310,1320に当接することができる。しかし、スライドトレイ150の挿入方向が基準方向に挿入されない場合には、
図12に示したように、前述した説明のようにスライドトレイはガイドピンのうち少なくとも一つに係り、基準箇所より突出することができる。
【0091】
一実施例によると、端部領域の形に対応されるガイドピンが配置されることで、スライドトレイの正常装着可否を容易に判断することができる。
【0092】
図14は、本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの天井部に備えられた装置を示す図である。
【0093】
図15は、本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの支持部に備えられた装置を示す図である。
【0094】
図14および
図15に示したように、スライドトレイスロット100は、天井部160に備えられた装置120および支持部170に備えられた装置130を含むことができる。天井部160に備えられた装置120および支持部170に備えられた装置130は、光源発生装置であるか、光源探知センサーであってよい。一実施例において、複数のスライドトレイ収納部にすべてのスライドが正常に装着された場合、天井部に備えられた光源発生装置は、光源を放出し、支持部に備えられた光源感知センサーは、放出された光源を感知することができる。または、支持部に備えられた光源発生装置が光源を放出し、天井部に備えられた光源感知センサーが放出された光源を感知することができる。
【0095】
一実施例によると、スライドトレイがスライドトレイスロット100にすべて正常装着された場合、スライドトレイによって放出された光源が遮られないため、光源感知センサーは光源を検出することができ、これによって、プロセッサはすべてのスライドトレイが正常装着されたことを識別することができる。
【0096】
図16は、本開示の一実施例によるスライドトレイスロットの支持部に備えられた装置を示す図である。
【0097】
図16には、天井部で支持部170を眺めた形態のスライドトレイスロット100が図示される。一実施例において、支持部170に備えられた装置130は、光発生装置または光検出センサーを含むことができる。スライドトレイスロット100にすべてのスライドトレイが正常に装着された場合には、光発生装置から放出された光源は、障害物なしに光検出センサーまで到達することができる。これとは異なり、いずれか一つでもスライドトレイが正常に装着されない場合には、光検出センサーの少なくとも一部を覆うことになり、光発生装置から放出された光源が光検出センサーまで到達することができなくなる。
【0098】
本開示の全体においては、天井部または支持部に備えられた光発生装置から放出された光が支持部または天井部に備えられた光検出センサーによって感知される場合、スライドトレイスロットに複数のスライドトレイが正常に装着されたことを識別することができるものと説明したが、これは一例示であって、光源ではない信号または物理的装置などを用いて天井部から支持部まで、または支持部から天井部まで障害物なしに到達することができるか否かに基づいて、スライドトレイスロットに複数のスライドトレイが正常に装着されたことを識別することもできる。
【0099】
図17は、本開示の一実施例によるスライドが収容されたスライドトレイを示す図である。
【0100】
図17には、複数のスライド収容部にスライド1740,1750,1760が収容されたスライドトレイ150が図示される。スライドトレイ150は、
図4に示したように、前述したスライドトレイ150に対応することができる。一実施例において、スライド1740,1750,1760は、対応されるスライド収容部にそれぞれ収容することができる。スライド収容部は、スライド1740,1750,1760を適切に収容するために、横(x軸への長さ)および溝の高さ(z軸への長さ)は、スライドの横(x軸の長さ)および厚さ(z軸への長さ)に対応することができる。ただし、スライド収容部に対応する溝のy軸への長さは、少なくとも一部がスライドの縦長さ(y軸への長さ)より長く形成することができる。これによって、スライドトレイ150の使用者は、スライド収容部とスライドの間隙1710,1720,1730を用いて容易にスライド収容部からスライド1740,1750,1760を持ち上げることができる。例えば、使用者は、スライド収容部とスライドの間隙1710,1720,1730に指の一部を入れてスライド1740,1750,1760を持ち上げることができる。
【0101】
一実施例において、スライド1740は、数字,文字,QRコード(Quick Response code)およびバーコードのうち少なくとも一つを用いて生成された検体情報1770を含むことができる。また、検体情報は、被験者の生命,性別,年齢,病歴および検体に対する情報のうち少なくとも一つに対応することができる。
【0102】
一実施例において、検体情報1770は、スライドトレイ150がスライドスキャナへ運搬され、スライドスキャナによってスキャンされる場合に使用することができる。例えば、スライドスキャナは、スライド1740に含まれた検体をスキャンすると同時に、スライド1740に含まれた検体情報1770をスキャンしてどの被験者の検体であるのかを識別し、スキャンされた検体と検体情報1770をマッピングさせて保存することができる。さらに、検体情報1770が被験者の病歴を含む場合、スライドスキャナは、被験者の病歴を含む検体情報1770をスキャンされた検体とマッピングさせることで、病理診断を遂行する者にしてさらに正確な病理診断が可能となるように役立てる。
【0103】
図18は、本開示の一実施例によるスライドトレイスロットのブロック図である。
【0104】
図18に示したように、スライドトレイスロット100は、送受信部1810、入力装置1820,ディスプレイ1830,メモリー1840,センサーモジュール1850およびプロセッサ1860を含むことができる。しかし、
図18に図示された構成要素のいずれもがスライドトレイスロット100の必須構成要素であるわけではない。
図18に図示された構成要素より多くの構成要素によってスライドトレイスロット100が具現されることもでき、
図18に図示された構成要素より少ない構成要素によってスライドトレイスロット100を具現することもできる。例えば、スライドトレイスロット100は、スピーカー(図示しない)をさらに含むことができる。それだけでなく、送受信部1810,入力装置1820,ディスプレイ1830,メモリー1840,センサーモジュール1850およびプロセッサ1860を一つのチップ(chip)形態で具現することもできる。
【0105】
一実施例において、送受信部1810は、スライドトレイスロット100と有線または無線で連絡された端末、または他の電子デバイスと通信することができる。例えば、スライドトレイスロット100は、デジタルスキャナにスライドトレイがいずれも正常に装着されたことを指示する情報を送信することができる。
【0106】
入力装置1820は、タッチパネル(touch panel)、キー(key)パッド、超音波入力装置、ペンセンサー(pen sensor)などを含むことができる。例えば、入力装置1820は、光源発生装置から光源を放出するための使用者入力ボタンを含むことができる。スライドトレイスロット100は、スライドトレイスロット100にスライドトレイが挿入された後、使用者から光源を放出するための使用者入力を獲得することができる。
【0107】
ディスプレイ1830は、パネル,ホログラム装置,プロジェクタなどを含むことができる。スライドトレイスロット100は、ディスプレイ1830に複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報を出力することができる。また、ディスプレイ1830には、光源感知センサーによって光源が感知される場合、複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報、光源発生器によって光源が放出された後、光源感知センサーによって光源が感知されない場合、複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報、スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報などを出力することができる。
【0108】
メモリー1840には、アプリケーションのようなプログラムおよびファイルなどのような多様な種類のデータを設置および保存することができる。プロセッサ1860は、メモリー1840に保存されたデータにアクセスしてこれを用いるか、または新たなデータをメモリー1840に保存することもできる。一実施例において、メモリー1840はデータベースを含むことができる。
【0109】
センサーモジュール1850は、例えば、物理量を計測するか、スライドトレイスロット100の作動状態を感知して計測または感知された情報を電気信号に変換することができる。例えばセンサーモジュール1850は、光センサー,RFIDセンサー,ジェスチャーセンサー,ジャイロセンサー,温度センサー,湿度センサー,重さ感知センサー,気圧センサー,加速度センサー,近接センサー,赤外線センサーなどを含むことができる。センサーモジュール1850は、少なくとも一つ以上のセンサーを制御するための制御回路をさらに含むことができる。一実施例において、スライドトレイスロット100は、光センサーを用いて放出された光を感知することができる。
【0110】
プロセッサ1860は、スライドトレイスロット100の全体的な動作を制御して、CPU、GPUなどのようなプロセッサを少なくとも一つ以上含むことができる。プロセッサ1860は、スライドトレイスロット100を作動するための動作を遂行するようにスライドトレイスロット100に含まれた他の構成を制御することができる。例えば、プロセッサ1860は、メモリー1840に保存されたプログラムを実行させるか、保存されたファイルを読み込むか、新たなファイルを保存することもできる。一実施例において、プロセッサ1860は、メモリー1840に保存されたプログラムを実行することで、スライドトレイスロット100を作動するための動作を遂行することができる。例えば、プロセッサは、光源発生器を用いて複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に光源を放出し、光源感知センサーを用いて前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決めることができる。
【0111】
一実施例において、スライドトレイは、光源が通過できる透明領域を含むことができる。スライドトレイがスライドトレイスロットに正常装着されたとき、光源放出装置から放出される光源が到達するスライドトレイの一部領域は透明領域で構成され、残りは不透明領域で構成することができる。これによって、スライドトレイがスライドトレイスロットに正常装着されたときには、光源発生器から放出された光源は透明領域を通過して光源感知装置まで到達することができる。これとは異なり、スライドトレイがスライドトレイスロットに反対方向に挿入された場合には、放出された光源が不透明領域によって遮られて光源感知装置まで到達することができなくなる。
【0112】
また、一実施例において、スライドトレイの一面は、光反射性領域を含むことができる。光源発生器によって光源が放出された後、光源感知センサーによって光源が感知されない場合、プロセッサ1860は、光反射性領域によって反射した光源に基づいて、光源発生器からスライドトレイの一面までの距離を決めることができる。例えば、光源放出時刻と反射した光源の到達時間との差を用いて、光源発生器からスライドトレイの一面までの距離を計算することができる。また、プロセッサ1860は、決定した距離に基づいて、スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置またはスライドトレイの位置を識別することができる。さらに、プロセッサ1860は、スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部またはスライドトレイの位置に対する情報を出力することができる。例えば、プロセッサ1860は、ディスプレイ1830にトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部またはスライドトレイの位置に対する情報を出力するか、スピーカーを用いてトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部またはスライドトレイの位置に対する情報に対する音声を出力することができる。
【0113】
前述した本開示の説明は例示のためのものであり、本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形が可能であるということを理解することができるだろう。そのため、以上において記述した実施例は、すべての面で例示的なものであって、限定的ではないものと理解しなければならない。例えば、単一型で説明されている各構成要素は、分散して実施してもよく、同様に分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施してもよい。
【0114】
本開示の範囲は、前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、そしてその均等概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本開示の範囲に含まれるものと解析されなければならない。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロット本体;
前記スロット本体の一内面に備えられた光源発生器;
前記光源発生器から放出された光源を感知することができる光源感知センサー;および
前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される複数のスライドトレイ収納部を含み、
前記光源発生器は、前記複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に前記光源を放出する、スライドトレイスロット。
【請求項2】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる領域が備えられる、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項3】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに収納されるスライドトレイは、前記スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる透明領域を含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項4】
前記スライドトレイスロットは少なくとも一つのプロセッサをさらに含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されるか否かを識別し、前記光源感知可否に基づいて、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項5】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源感知センサーによって前記光源が感知される場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報をディスプレイする、請求項
4に記載のスライドトレイスロット。
【請求項6】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報をディスプレイする、請求項
4に記載のスライドトレイスロット。
【請求項7】
前記スライドトレイの一面は光反射性領域を含み、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光反射性領域によって反射した光源に基づいて前記光源発生器から前記スライドトレイの一面までの距離を決め、
前記決めた距離に基づいて、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別し、
前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報をディスプレイする、請求項
4に記載のスライドトレイスロット。
【請求項8】
前記光源は、レーザーを含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項9】
スライドトレイスロットの動作方法であって、
光源発生器を用いて複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に光源を放出する動作;および
光源感知センサーを用いて前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決める動作を含み、
前記複数のスライドトレイ収納部は、前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される、方法。
【請求項10】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる領域が備えられる、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに収納されるスライドトレイは、前記スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる透明領域を含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決めたことに基づいて、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作をさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知される場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報をディスプレイする動作を含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報をディスプレイする動作を含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記スライドトレイの下面の光反射性領域によって反射した光源に基づいて前記光源発生器から前記スライドトレイの下面までの距離を決める動作;
前記決めた距離に基づいて、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別する動作;および
前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報をディスプレイする動作を含む、請求項
12に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロット本体;
前記スロット本体の一内面に備えられた光源発生器;
前記光源発生器から放出された光源を感知することができる光源感知センサー
;
前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される複数のスライドトレイ収納部;
および
少なくとも一つのプロセッサを含み、
前記光源発生器は、前記複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に前記光源を放出
し、
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されるか否かを識別し、前記光源感知可否に基づいて、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする、スライドトレイスロット。
【請求項2】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる領域が備えられる、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項3】
前記光源が通過できる領域が備えられ得るように前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに配置された少なくとも一つのガイドピンをさらに含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項4】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに収納されるスライドトレイは、前記スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる透明領域を含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項5】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源感知センサーによって前記光源が感知される場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報をディスプレイする、請求項
1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項6】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報をディスプレイする、請求項
1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項7】
前記スライドトレイの一面は光反射性領域を含み、前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記光反射性領域によって反射した光源に基づいて前記光源発生器から前記スライドトレイの一面までの距離を決め、
前記決めた距離に基づいて、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別し、
前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報をディスプレイする、請求項
1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項8】
前記光源は、レーザーを含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項9】
前記複数のスライドトレイ収納部に収納されるスライドトレイは、少なくとも一部に吸着性を有するフィルムが貼り付けられる複数のスライド収容部を含む、請求項1に記載のスライドトレイスロット。
【請求項10】
スライドトレイスロットの動作方法であって、
光源発生器を用いて複数のスライドトレイ収納部が配列された垂直スタック方向に光源を放出する動作
;
光源感知センサーを用いて前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決める動作
;および
前記光源が前記複数のスライドトレイ収納部を通過して感知されるか否かを決めたことに基づいて、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作を含み、
前記複数のスライドトレイ収納部は、前記光源発生器および前記光源感知センサーの間に垂直スタックに配列される、方法。
【請求項11】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる領域が備えられる、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれには、前記光源が通過できる領域が備えられ得るように少なくとも一つのガイドピンが備えられる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のスライドトレイ収納部のそれぞれに収納されるスライドトレイは、前記スライドトレイが正常装着されたとき、前記光源発生器から放出された光源が通過できる透明領域を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知される場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたことを指示する情報をディスプレイする動作を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されないことを指示する情報をディスプレイする動作を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のスライドトレイ収納部にスライドトレイが正常装着されたか否かに関する情報をディスプレイする動作は、
前記光源発生器によって前記光源が放出された後、前記光源感知センサーによって前記光源が感知されない場合、前記スライドトレイの下面の光反射性領域によって反射した光源に基づいて前記光源発生器から前記スライドトレイの下面までの距離を決める動作;
前記決めた距離に基づいて、前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置を識別する動作;および
前記スライドトレイスロットに正常に装着されないスライドトレイ収納部の位置に対する情報をディスプレイする動作を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項17】
前記光源は、レーザーを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のスライドトレイ収納部に収納されるスライドトレイは、少なくとも一部に吸着性を有するフィルムが貼り付けられる複数のスライド収容部を含む、請求項10に記載の方法。
【国際調査報告】