(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-11
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20241204BHJP
H02M 3/00 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H02M3/00 Y
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538044
(86)(22)【出願日】2023-01-02
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 KR2023000038
(87)【国際公開番号】W WO2023132587
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】10-2022-0002119
(32)【優先日】2022-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】127,LS-ro,Dongan-gu,Anyang-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100232275
【氏名又は名称】和田 宣喜
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ボスン
【テーマコード(参考)】
5H730
5H770
【Fターム(参考)】
5H730BB81
5H730CC01
5H730ZZ01
5H730ZZ04
5H730ZZ07
5H730ZZ11
5H730ZZ12
5H770AA21
5H770BA15
5H770CA01
5H770CA02
5H770PA01
5H770PA22
5H770PA42
5H770QA01
5H770QA08
5H770QA12
5H770QA22
5H770QA28
(57)【要約】
電力変換装置が開示される。本発明の一側面に係る電力変換装置は、上側部、前記上側部と並んで配置される下側部、前記上側部と前記下側部を連結する第1側面部および前記第1側面部と並んで配置される第2側面部を含むハウジング;前記ハウジングの内部で前記第1側面部に隣接するように配置される複数のトランジスタ;前記複数のトランジスタの一側に配置され、外部から流入した空気が移動される通路を提供するヒートシンク;および前記ヒートシンクの前方に配置される複数のキャパシタ;を含み、前記複数のキャパシタは前記ハウジングの外部から流入した空気が前記ヒートシンクに移動されるように互いに離隔して配置され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側部、前記上側部と並んで配置される下側部、前記上側部と前記下側部を連結する第1側面部および前記第1側面部と並んで配置される第2側面部を含むハウジング;
前記ハウジングの内部で前記第1側面部に隣接するように配置される複数のトランジスタ;
前記複数のトランジスタの一側に配置され、外部から流入した空気が移動される通路を提供するヒートシンク;および
前記ヒートシンクの前方に配置される複数のキャパシタ;を含み、
前記複数のキャパシタは前記ハウジングの外部から流入した空気が前記ヒートシンクに移動されるように互いに離隔して配置される、電力変換装置。
【請求項2】
前記複数のトランジスタは前記上側部と並んで配置され、
前記複数のトランジスタは第1間隔および前記第1間隔より大きい第2間隔が互いに交互に離隔して配置される、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記複数のキャパシタは、
前記第1間隔と並んで一列で配列される複数の第1キャパシタ;および
前記第2間隔と並んで二列で配列される複数の第2キャパシタを含む、請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記複数の第2キャパシタは、前記第1間隔より小さい第3間隔で互いに離隔して配置され、
前記複数の第1キャパシタと前記複数の第2キャパシタは、前記第3間隔より大きい第4間隔で互いに離隔して配置される、請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記複数の第2キャパシタのうち前方に配置された一部は前記第4間隔より大きい第5間隔で互いに離隔して配置される、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
プレート状からなり、前記複数のキャパシタが通過する複数の通過ホールが形成されるエア遮断部をさらに含み、
前記エア遮断部は前記複数のキャパシタに流入した空気が前記複数のトランジスタに移動されることを遮断する、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記第2側面部から延び、傾斜するように形成されるエアガイドをさらに含み、
前記エアガイドは外部から流入する空気を前記ヒートシンクの一側で供給されるようにガイドする、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記トランジスタと前記複数のキャパシタと電気的に連結される基板;
その一端が前記基板と電気的に連結され、その他端が前記ハウジングの後方に突出するバスバー;および
前記バスバーの他端に結合され、無停電電源装置のコネクタと着脱可能に結合される結合部をさらに含む、請求項1に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電力変換装置に関し、より詳細には、熱によって損傷することが防止されるように放熱効率が改善される電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に無停電電源装置(UPS;uninterruptible power supply)は、一般の電源または予備電源などを使う時に電圧変動、周波数変動、瞬間停電、過度電圧などによる電源異常を防止し、安定した電源を供給する装置である。このような無停電電源装置は、工場に設置された機械または電子機器とバッテリーの間に連結されて機械または電子機器の動作が安定的に確保される。また、最近では金融、放送などで使われる電子機器の動作安定性が要求されることにより、無停電電源装置の導入が広がっている。
【0003】
このような無停電電源装置には直流(DC)電力を他のロード(load)への適用に適合した電力に変換する電力変換装置が備えられる。電力変換装置の中の一つは、直流(DC)電力を他の直流(DC)電力に変換するDC-DCコンバータである。
【0004】
このような電力変換装置には複数のトランジスタと複数のキャパシタが備えられる。このような複数のキャパシタで発生した熱が複数のトランジスタを損傷する問題が発生する。複数のトランジスタが複数のキャパシタの熱による損傷を防止するために複数のトランジスタと複数のキャパシタを過度に遠ざかるように配置する場合、電力変換装置の全体抵抗が増加する問題がある。
【0005】
複数のキャパシタによる熱による損傷と電力変換装置の全体抵抗の増加問題はトレードオフ(trade off)関係にある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記のような問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、熱によって損傷することが防止されるように放熱効率が改善される電力変換装置を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、複数のトランジスタと複数のキャパシタを過度に遠ざかるように配置しないようにして電力変換装置の抵抗が増加することが防止される電力変換装置を提供することである。
【0008】
本発明のさらに他の目的は電力変換装置の設置または取り替え時の便宜性が改善される電力変換装置を提供することである。
【0009】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は下記の記載から本発明が属する技術分野の通常の技術者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面に係る電力変換装置は、上側部、前記上側部と並んで配置される下側部、前記上側部と前記下側部を連結する第1側面部および前記第1側面部と並んで配置される第2側面部を含むハウジング;前記ハウジングの内部で前記第1側面部に隣接するように配置される複数のトランジスタ;前記複数のトランジスタの一側に配置され、外部から流入した空気が移動される通路を提供するヒートシンク;および前記ヒートシンクの前方に配置される複数のキャパシタ;を含み、前記複数のキャパシタは前記ハウジングの外部から流入した空気が前記ヒートシンクに移動されるように互いに離隔して配置され得る。
【0011】
この時、前記複数のトランジスタは前記上側部と並んで配置され、前記複数のトランジスタは第1間隔および前記第1間隔より大きい第2間隔が互いに交互に離隔して配置され得る。
【0012】
この時、前記複数のキャパシタは、前記第1間隔と並んで一列で配列される複数の第1キャパシタ;および前記第2間隔と並んで二列で配列される複数の第2キャパシタを含むことができる。
【0013】
この時、前記複数の第2キャパシタは、前記第1間隔より小さい第3間隔で互いに離隔して配置され、前記複数の第1キャパシタと前記複数の第2キャパシタは、前記第3間隔より大きい第4間隔で互いに離隔して配置され得る。
【0014】
この時、前記複数の第2キャパシタのうち前方に配置された一部は前記第4間隔より大きい第5間隔で互いに離隔して配置され得る。
【0015】
この時、前記電力変換装置は、プレート状からなり、前記複数のキャパシタが通過する複数の通過ホールが形成されるエア遮断部をさらに含み、前記エア遮断部は前記複数のキャパシタに流入した空気が前記複数のトランジスタに移動されることを遮断することができる。
【0016】
この時、前記電力変換装置は、前記第2側面部から延び、傾斜するように形成されるエアガイドをさらに含み、前記エアガイドは外部から流入する空気を前記ヒートシンクの一側で供給されるようにガイドすることができる。
【0017】
この時、前記電力変換装置は、前記トランジスタと前記複数のキャパシタと電気的に連結される基板;その一端が前記基板と電気的に連結され、その他端が前記ハウジングの後方に突出するバスバー;および前記バスバーの他端に結合され、無停電電源装置のコネクタと着脱可能に結合される結合部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0018】
前記の構成により、本発明の実施例に係る電力変換装置は、複数のトランジスタと複数のキャパシタが過度に遠ざからないように配置することによって、電力変換装置の抵抗が増加しないようにしつつ、複数のキャパシタが互いに離隔して配置されることによって、ハウジングの外部から流入した空気がヒートシンクに円滑に移動されてトランジスタが熱によって損傷することが防止される。
【0019】
また、結合部が無停電電源装置のコネクタと着脱可能に結合されることによって、電力変換装置の設置または取り替え便宜性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施例に係る無停電電源装置の内部を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施例に係る電力変換装置の外観を示す斜視図である。
【
図3】本発明の実施例に係る電力変換装置の外観を他の側面から見た斜視図である。
【
図4】本発明の実施例に係る電力変換装置の複数のトランジスタ、ヒートシンク、複数のキャパシタおよび基板が分離された姿を示す分離斜視図である。
【
図5】本発明の実施例に係る電力変換装置の内部を示す側面図である。
【
図6】本発明の実施例に係る電力変換装置の内部を示す背面図である。
【
図7】本発明の実施例に係る電力変換装置が無停電電源装置に連結される前の姿を示す図面である。
【
図8】本発明の実施例に係る電力変換装置が無停電電源装置に連結された姿を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は多様な異なる形態で具現され得ここで説明する実施例に限定されない。本発明を明確に説明するために図面で説明に関わらない部分は省略し、明細書全体を通じて同一または類似する構成要素に対しては同じ参照符号を付した。
【0022】
本明細書および請求の範囲に使われた単語と用語は通常的または辞書的な意味で限定解釈されず、自身の発明を最善の方法で説明するために発明者が用語と概念を定義できる原則に則って本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。
【0023】
したがって、本明細書に記載された実施例と図面に図示された構成は本発明の好ましい一実施例に該当し、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので該当構成は本発明の出願時点でこれを代替する多様な均等物と変形例があり得る。
【0024】
本明細書で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを説明しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0025】
或る構成要素が他の構成要素の「前方」、「後方」、「上部」または「下部」にあるとは、特別な事情がない限り他の構成要素とすぐに接して「前方」、「後方」、「上部」または「下部」に配置されることだけでなく、その中間にさらに他の構成要素が配置される場合も含む。また、或る構成要素が他の構成要素と「連結」されているとは、特別な事情がない限り互いに直接連結されることだけでなく間接的に互いに連結される場合も含む。
【0026】
以下では、図面を参照して本発明の実施例に係る電力変換装置を説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施例に係る無停電電源装置の内部を示す斜視図である。
【0028】
図1を参照すると、本発明の実施例に係る無停電電源装置10はケース11および電力変換装置100、200を含む。
【0029】
前記ケース11には前記電力変換装置100、200と電力機器が収容される収容空間11aが備えられる。前記ケース11は金属材質からなる。ただし、前記ケース11は金属材質からなるものに限定されず、剛性を有するプラスチックのように多様な材質からなり得る。
【0030】
前記電力変換装置100、200は第1電力変換装置100および第2電力変換装置200を含む。
【0031】
前記第1電力変換装置100は前記ケース11の下側面11bから垂直な方向に配置される。前記第1電力変換装置100は交流(AC)電力を直流(DC)に変換する交流-直流コンバータである。ただし、前記第1電力変換装置100は交流-直流コンバータに限定されず、直流(DC)電力を直流(DC)電力に変換する直流-直流コンバータまたは直流(DC)電力を交流(AC)電力に変換する直流-交流コンバータであり得る。この時、前記第1電力変換装置100は複数で構成され、前記複数の第1電力変換装置100は互いに並んで配置される。これに伴い、前記複数の第1電力変換装置100は互いの荷重が加えられることが防止される。
【0032】
前記第2電力変換装置200は前記ケース11の下側面11bから並んで配置される。前記第2電力変換装置200は直流(DC)電力を他の直流(DC)電力に変換する直流-直流コンバータである。ただし、前記第2電力変換装置200は直流-直流コンバータに限定されず、交流(AC)電力を直流(DC)電力に変換する交流-直流コンバータまたは直流(DC)電力を交流(AC)電力に変換する直流-交流コンバータであり得る。この時、前記第2電力変換装置200は複数で構成され、前記複数の第2電力変換装置200は互いに積層されて配置される。前記第2電力変換装置200については、図面を参照して詳細に後述することにする。
【0033】
また、前記ケース11の上側面11cには前記ケース11の収容空間11aの空気を外部に排出するためのファン13が備えられる。前記ファン13は回転により前記収容空間11aの空気を吸入することになり、前記収容空間11aの空気は前記ファン13を通じて外部に排出される。これに伴い、前記電力変換装置100、200および前記電力機器によって発生する熱は前記収容空間11aの空気の流れに沿って外部に放出されるので、前記電力変換装置100、200が熱によって損傷することが防止される。
【0034】
図2は本発明の実施例に係る電力変換装置の外観を示す斜視図であり、
図3は本発明の実施例に係る電力変換装置の外観を他の側面から見た斜視図であり、
図4は本発明の実施例に係る電力変換装置の複数のトランジスタ、ヒートシンク、複数のキャパシタおよび基板が分離された姿を示す分離斜視図である。
【0035】
図2ないし
図4を参照すると、本発明の実施例に係る電力変換装置100はハウジング110、複数のトランジスタ120、ヒートシンク130および複数のキャパシタ140を含む。
【0036】
前記ハウジング110は略六面体状からなる。そして、前記ハウジング110は金属材質からなる。ただし、前記ハウジング110は金属材質からなるものに限定されず、剛性を有する多様な材質からなり得る。前記ハウジング110は上側部111、下側部112、第1側面部113および第2側面部114を含む。
【0037】
前記上側部111、前記下側部112、前記第1側面部113および前記第2側面部114は板状からなる。前記下側部112は前記上側部111と並んで配置される。そして、前記第1側面部113は前記上側部111と前記下側部112を連結する。前記第2側面部114は前記第1側面部113と並んで配置されて前記上側部111と前記下側部112を連結する。この時、前記ハウジング110にはx軸方向である前方に開口された空気流入口110aが形成される。そして、前記ハウジング110の外部の空気は前記空気流入口110aを通じて前記ハウジング110の内部に流入する。また、前記ハウジング110には前記空気流入口110aの反対側である後方に形成された空気排出口110bが形成される。そして、前記ハウジング110の内部で発生した熱は前記空気排出口110bは排出されることにより、前記ハウジング110の内部が過熱されることが防止される。
【0038】
前記複数のトランジスタ120は前記ハウジング110の内部で前記第1側面部113に隣接するように配置される。この時、前記複数のトランジスタ120はX方向に沿って前記上側部111と並んで配置される。前記複数のトランジスタ120は大電力の高速スイッチングが可能な半導体素子である絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT;insulated gate bipolar transistor)である。ただし、前記複数のトランジスタ120は絶縁ゲートバイポーラトランジスタに限定されず、電力のスイッチングが可能な多様なスイッチング素子であり得る。この時、前記複数のトランジスタ120は半導体素子であるので、前記複数のキャパシタ140から発生する熱によってスイッチング機能が低下したり損傷する可能性がある。したがって、前記複数のトランジスタ120は前記ハウジング110の内部で前記複数のキャパシタ140から発生する熱が過度に伝達されない領域に配置されて前記複数のトランジスタ120の機能低下または損傷が防止される。
【0039】
前記ヒートシンク130は、前記ハウジング110の内部で前記トランジスタ120の一側に配置される。前記ヒートシンク130は、
図5に図示された通り、前記ハウジング110の外部から流入した空気が移動される通路を提供する。前記ヒートシンク130は銅またはアルミニウムの材質からなる。ただし、前記ヒートシンク130の材質は銅またはアルミニウムに限定されず、銀のように熱伝導性を有する多様な材質からなり得る。そして、前記ヒートシンク130は前記複数のトランジスタ120から発生する熱の伝達を受けて空気と熱交換されて前記複数のトランジスタ120を放熱させる。これに伴い、前記ヒートシンク130は前記複数のトランジスタ120が熱によって損傷することが防止される。
【0040】
そして、前記ヒートシンク130は前記複数のトランジスタ120を支持する放熱プレート131および前記放熱プレート131から垂直な方向に延びる複数の放熱フィン132を含む。前記放熱プレート131は前記トランジスタ120と接触して前記トランジスタ120から発生した熱の伝達を受ける。そして、前記複数の放熱フィン132は前記上側部111と並んで配置される。この時、前記複数の放熱フィン132の間には前記ハウジング110の外部から流入した空気が移動される通路が形成される。そして、前記放熱プレート131の熱は前記複数の放熱フィン132に移動された後、前記複数の放熱フィン132の熱は空気と熱交換される。すなわち、前記複数の放熱フィン132の熱は前記通路の空気に移動されて前記通路の空気の温度が増加する。そして、温度が増加した空気は前記空気排出口110bを通じて前記ハウジング110の外部に排出される。
【0041】
この時、前記複数のトランジスタ120は前記複数の放熱フィン132と並んで配置される。これに伴い、前記複数のトランジスタ120の熱は前記放熱プレート131を通じて前記複数の放熱フィン132それぞれに均一に移動されて前記複数の放熱フィン132の一部分に前記放熱プレート131の熱が集中して放熱性能が低下することが防止される。
【0042】
前記複数のキャパシタ140は前記ハウジング110の内部で前記ヒートシンク130の前方に配置される。前記複数のキャパシタ140はY方向に沿って互いに並んで配置される。そして、前記複数のキャパシタ140には前記ハウジング110の空気流入口110aを通じて前記ハウジング110の外部の空気が流入する。この時、前記複数のキャパシタ140は空気が前記ヒートシンク130に移動されるように互いに離隔して配置される。これに伴い、前記ハウジング110の外部の空気は前記複数のキャパシタ140の間を通じて前記ヒートシンク130に円滑に移動される。
【0043】
また、
図4に図示された通り、本発明の実施例に係る電力変換装置100は、前記第1側面部113と前記第2側面部114の間に配置されるエア遮断部150をさらに含む。
【0044】
前記エア遮断部150はプレート状からなる。そして、前記エア遮断部150には前記複数のキャパシタ140の一部が通過する複数の通過ホール151が形成される。これに伴い、前記エア遮断部150は複数のキャパシタ140に流入した空気が前記複数のトランジスタ120に移動されることを遮断する。
【0045】
また、本発明の実施例に係る電力変換装置100は基板171、バスバー172および結合部173をさらに含む。
【0046】
前記基板171は前記複数のトランジスタ120と電気的に連結される。また、前記基板171は前記複数の通過ホール151を通じて前記エア遮断部150で部分的に突出した前記複数のキャパシタ140と電気的に連結される。そして、前記バスバー172は前記基板171と前記無停電電源装置(10、
図1参照)の電力機器と電気的に連結される。前記バスバー172の一端は前記基板171と電気的に連結され、前記バスバー172の他端は前記第2開口100bを通じて前記ハウジング110の後方に突出する。そして、前記結合部173は前記バスバー172の他端に結合される。前記結合部173は前記無停電電源装置(10、
図1参照)の電力機器と電気的に連結されるコネクタと着脱可能に結合される。このように、前記複数のトランジスタ120と前記複数のキャパシタ140は前記基板171、前記バスバー172および前記結合部173を通じて前記無停電電源装置(10、
図1参照)の電力機器と電気的に連結される。
【0047】
図5は、本発明の実施例に係る電力変換装置の内部を示す側面図である。
【0048】
図5を参照すると、前記複数のトランジスタ120は第1間隔L1および前記第1間隔L1より大きい第2間隔L2が互いに交代して離隔して配置される。すなわち、前記複数のトランジスタ120は前記第1間隔L1で離隔した一対のトランジスタ120で構成され、前記一対のトランジスタ120は前記第2間隔L2で互いに離隔して配置される。
【0049】
そして、前記複数のキャパシタ140は前記第1間隔L1と並んで一列で配列される複数の第1キャパシタ141および前記第2間隔と並んで二列で配列される複数の第2キャパシタ142を含む。
【0050】
前記複数の第1キャパシタ141と前記複数の第2キャパシタ142は互いに交互に配置される。この時、前記複数の第2キャパシタ142は前記第1間隔L1より小さい第3間隔L3で互いに離隔して配置される。前記複数の第2キャパシタ142は前記複数のトランジスタ120が配置されない前記第2間隔L2と並んで配置されることにより、前記複数の第2キャパシタ142が配置される空間を減少させて前記電力変換装置100の大きさが増加することが防止される。
【0051】
そして、前記複数の第1キャパシタ141と前記複数の第2キャパシタ142は前記第3間隔L3より大きい第4間隔L4で互いに離隔して配置される。これに伴い、前記複数のトランジスタ120は前記第4間隔L4と並んで配置されても前記複数の第1キャパシタ141と前記複数の第2キャパシタ142が前記第4間隔L4で互いに離隔して配置されることにより、前記複数のトランジスタ120の放熱のための前記ヒートシンク130に向かって移動される空気の流れが減少することが防止されて前記ヒートシンク130の放熱性能が確保される。
【0052】
また、前記複数の第2キャパシタ142のうち前記ハウジング110の前方に向かって配置された一部は前記第4間隔L4よりさらに大きい第5間隔L5で互いに離隔して配置される。前記一対のトランジスタ120は前記第5間隔L5と並んで配置されても前記複数の第2キャパシタ142のうち前記ハウジング110の前方に向かって配置された一部が前記第5間隔L5で互いに離隔して配置されることにより、前記一対のトランジスタ120の放熱のための前記ヒートシンク130に向かって移動される空気の流れが減少することが防止されて前記ヒートシンク130の放熱性能が確保される。
【0053】
このように、前記複数のキャパシタ140は前記複数のキャパシタ140の配置空間が過度に増加しないようにして配置されて、前記電力変換装置100全体の大きさを減少させながらも前記複数のキャパシタ140に流入した空気が前記トランジスタ120を放熱するための前記ヒートシンク130に円滑に移動された後、前記ヒートシンク130の後方に排出されるように配置されて前記電力変換装置100の発熱性能が向上する。
【0054】
図6は、本発明の実施例に係る電力変換装置の内部を示す背面図である。
【0055】
図6を参照すると、本発明の実施例に係る電力変換装置100は前記第2側面部114から延びるエアガイド114aをさらに含む。
【0056】
前記エアガイド114aは前記第2側面部114から傾斜するように形成される。前記エアガイド114aは、
図6から見る時、前記ハウジング110の外部に流入する空気を前記ヒートシンク130の一側の下で供給されるようにガイドする。ここで、前記ヒートシンク130の一側の下は説明の便宜のために定義したものであることを明らかにしておく。
【0057】
これに伴い、前記ヒートシンク130の一側では空気の渦流が発生しても、前記エアガイド115aにより前記ヒートシンク130の下へ供給されるようにカイドされることによって、空気が前記ヒートシンク130に円滑に供給される。
【0058】
図7は、本発明の実施例に係る電力変換装置が無停電電源装置に連結される前の姿を示す図面である。
【0059】
図8は、本発明の実施例に係る電力変換装置が無停電電源装置に連結された姿を示す図面である。
【0060】
図1、
図7および
図8を参照して、本発明の実施例に係る電力変換装置100が前記無停電電源装置10に連結される方法を詳察することにする。
【0061】
前記電力変換装置100が前記ケース11に挿入される。この時、前記無停電電源装置10には前記電力変換装置100の電力機器と連結された連結部14が備えられる。前記連結部14は前記ケース11の内側面に沿って垂直方向に配置される。そして、前記連結部14は前記ケース11の前方に向かって突出するコネクタ15を含む。そして、前記結合部173は前記コネクタ15と着脱可能に結合される。具体的には、前記結合部173は前記コネクタ15が前記結合部173に挿入されるように形成される。すなわち、前記コネクタ15は前記結合部173に挿入されて結合される。これに伴い、前記電力変換装置100は前記無停電電源装置10と電気的に連結される。その反対に、前記電力変換装置100が前記ケース11から分離されると、前記コネクタ15は前記結合部173から離脱されて分離される。
【0062】
このように、本発明の実施例に係る電力変換装置100は前記結合部173が前記コネクタ15に着脱可能に結合されることによって、別途のバスバーで前記電力変換装置100と結合するための工程が不要であるので、前記電力変換装置100を組み立てたりメンテナンスのために分離する便宜性が改善される。
【0063】
本発明の実施例について説明したが、本発明の思想は本明細書に提示される実施例によって制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施例を容易に提案できるであろうが、これもまた本発明の思想範囲内に入ると言える。
【符号の説明】
【0064】
100:電力変換装置
110:ハウジング
111:上側部
112:下側部
113:第1側面部
114:第2側面部
120:トランジスタ
130:ヒートシンク
140:複数のキャパシタ
【国際調査報告】