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特表2024-545771エアロゾル発生製品及びその製造方法、エアロゾル発生システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-11
(54)【発明の名称】エアロゾル発生製品及びその製造方法、エアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20241204BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241204BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20241204BHJP
【FI】
A24D1/20
A24F40/20
A24F40/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538235
(86)(22)【出願日】2022-12-27
(85)【翻訳文提出日】2024-07-30
(86)【国際出願番号】 CN2022142490
(87)【国際公開番号】W WO2023125568
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111621279.1
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517075997
【氏名又は名称】深▲せん▼市合元科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN FIRST UNION TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Bldg C, Tangwei High-Tech Park, Fuyong Str, Baoan Dist, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】柳勝耀
(72)【発明者】
【氏名】徐中立
(72)【発明者】
【氏名】李永海
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AB11
4B045AB14
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC22
(57)【要約】
本出願はエアロゾル発生製品及びその製造方法、エアロゾル発生システムを提供し、前記エアロゾル発生製品は、外側ラッパー、及び外側ラッパーに閉じ込められたエアロゾル形成基質と赤外線吸収材料を含み、赤外線吸収材料はエアロゾル形成基質を放射により加熱するための赤外線を吸収するように構成され、赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲と少なくとも部分的に重なる。以上のエアロゾル発生製品は、加熱時に、エアロゾル形成基質を放射により加熱するための赤外線を赤外線吸収材料により吸収し、従来の加熱非燃焼式製品に対して、エアロゾルの温度が低下し、特に喫煙の最初の一口時のエアロゾルの温度が低下し、また、TPM値変化率が向上し、使用者の喫煙体験が向上する。同時に、赤外線吸収材料の温度が上昇すると、エアロゾル形成基質を併せて加熱して霧化することができ、製品の加熱効率がある程度向上する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側ラッパー、及び前記外側ラッパーに配置されたエアロゾル形成基質と赤外線吸収材料とを含み、
前記エアロゾル形成基質は加熱時に喫煙用のエアロゾルを発生させるように構成され、
前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質を放射により加熱するための赤外線を吸収するように構成され、
前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲と少なくとも部分的に重なることを特徴とする、エアロゾル発生製品。
【請求項2】
前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲内にあり、又は、
前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲は、前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲内にあり、又は、
前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲と部分的に重なり、又は、
前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲と完全に同じであることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生製品。
【請求項3】
前記赤外線吸収材料は、
粉末状、粒子状、ペレット状、破片状、ストランド状、ストラップ状又はシート状の少なくとも1つの形状であることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生製品。
【請求項4】
前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質と前記外側ラッパーとの間に設けられ、又は前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質内に設けられることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生製品。
【請求項5】
前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質の一部に結合され、前記エアロゾル形成基質のこの一部は前記エアロゾル形成基質の下流端に近接して設けられることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生製品。
【請求項6】
前記赤外線吸収材料は、金属、無機非金属、有機物、超吸収性材料の少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生製品。
【請求項7】
前記エアロゾル形成基質及び前記赤外線吸収材料の全質量で、前記赤外線吸収材料の質量分率は2%~30%にあり、又は2%~25%にあり、又は2%~20%にあり、又は2%~15%にあり、又は5%~15%にあることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生製品。
【請求項8】
前記外側ラッパーに配置されたノズルをさらに含み、前記ノズルは前記エアロゾル形成基質の下流に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル発生製品。
【請求項9】
前記外側ラッパーに配置された冷却素子をさらに含み、前記冷却素子は前記エアロゾル形成基質と前記ノズルとの間に配置されることを特徴とする、請求項8に記載のエアロゾル発生製品。
【請求項10】
外側ラッパー、及び前記外側ラッパーに配置されたエアロゾル形成基質と赤外線吸収材料とを含み、
前記エアロゾル形成基質は加熱時に喫煙用のエアロゾルを発生させるように構成され、
前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質を放射により加熱するための赤外線を吸収するように構成され、
前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は3μm~5μmにあることを特徴とする、エアロゾル発生製品。
【請求項11】
エアロゾル形成基質を製造することと、
赤外線吸収材料を製造することと、
前記エアロゾル形成基質と前記赤外線吸収材料を混合した後に、一般的な製品プロセスを採用して製造し、前記エアロゾル発生製品を得ることと、を含むことを特徴とする、エアロゾル発生製品の製造方法。
【請求項12】
エアロゾル発生装置、及び請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生製品を含み、前記エアロゾル発生装置は、赤外線を放射することで前記エアロゾル発生製品を加熱して喫煙用のエアロゾルを発生させるように構成されることを特徴とする、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年12月28日に中国特許局に提出した、出願番号202111621279.1、名称「エアロゾル発生製品及びその製造方法、エアロゾル発生システム」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願の実施例は、製品の技術分野に関し、特にエアロゾル発生製品及びその製造方法、エアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0003】
タバコ製品(例えば、紙巻タバコ、葉巻タバコ等)は使用中にタバコを燃焼させてタバコ煙を発生させるものである。燃焼せずに化合物を放出する製品を製造することによって、タバコを燃焼させるこれらのタバコ製品を代替することが試みられている。
【0004】
このような製品の一例は、製品中の喫煙材を燃焼ではなく加熱することにより化合物を放出する加熱装置である。例えば、該喫煙材はタバコ又は他の非タバコ製品であり得、これらの非タバコ製品はニコチンを含んでも含まなくてもよい。別の例として、赤外線放射の方法で製品を加熱して化合物を放出してエアロゾルを発生させる加熱装置がある。
【0005】
赤外線が高い透過性を有するため、製品の外周を透過して内部に進入し、製品の内外の加熱を均一にすることができる。欠点として、このような均一な加熱により、製品中のほとんどの水分が加熱されて蒸発し、熱量の高い水蒸気により、喫煙者は喫煙時に灼熱痛を感じやすく、特に喫煙の最初の一口時により著しく感じる。
【発明の概要】
【0006】
赤外線放射により加熱されると、喫煙者が喫煙時に灼熱痛を感じやすいという従来の製品の問題を解決するために、本出願の実施例は、エアロゾル発生製品及びその製造方法、エアロゾル発生システムを提供する。
【0007】
本明細書で用いるように、用語「エアロゾル形成基質」は、加熱するとエアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出可能な基材を記述するために用いられる。本明細書で記載されるように、エアロゾル発生製品のエアロゾル形成基質から発生したエアロゾルは、可視であっても不可視であってもよく、蒸気(例えば、室温で通常液体又は固体である気体状態の物質の微粒子)、気体、及び凝縮蒸気の液滴を含むことができる。
【0008】
本明細書で用いるように、用語「上流」及び「下流」は、使用中に使用者がエアロゾル発生製品で喫煙する方向を基準としたエアロゾル発生製品の素子もしくは素子の一部の相対位置を記述するために用いられる。
【0009】
本明細書で用いるように、用語「質量分率」とは、混合物中の特定の物質が全質量に占める質量百分率を指す。
【0010】
本明細書で用いるように、用語「TPM(Total Particulate Matter)」は総粒子状物質を表す。
【0011】
エアロゾル発生製品は近位端及び遠位端の2つの端部を含み、エアロゾルが該近位端を通過し、エアロゾル発生製品から離れて使用者に送り出される。使用中に、使用者は近位端に対して喫煙することによって、エアロゾル発生製品から発生したエアロゾルを吸入することができる。使用中に、近位端は、下流端と呼ばれてもよく、遠位端の下流にある。遠位端は、上流端と呼ばれてもよく、近位端の上流にある。
【0012】
本明細書で用いるように、用語「冷却素子」は比較的大きい表面積及び低い喫煙抵抗を有する素子を記述するために用いられる。使用中に、エアロゾル形成基質から放出された揮発性化合物により形成されたエアロゾルは、使用者により吸入される前に冷却素子を通過し、冷却素子により冷却される。高喫煙抵抗のフィルターノズル及び他のノズルと逆に、冷却素子は低い喫煙抵抗を有する。
【0013】
好ましくは、エアロゾル発生製品は、使用者の口から直接使用者の肺に吸入可能なエアロゾルを発生させる発煙製品である。より好ましくは、該発煙製品は使用者の口から直接使用者の肺に吸入可能なニコチン含有エアロゾルを発生させる。
【0014】
好ましい実施例において、エアロゾル形成基質はエアロゾル発生製品の上流端部に配置される。
【0015】
一実施例において、エアロゾル発生装置とともに使用されるエアロゾル発生製品は、外側ラッパー、及び前記外側ラッパーに閉じ込められたエアロゾル形成基質と赤外線吸収材料を含み、
前記エアロゾル形成基質は加熱時に喫煙用のエアロゾルを発生させるように構成され、
前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質を放射により加熱するための赤外線を吸収するように構成され、
ここで、前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲と少なくとも部分的に重なる。
【0016】
好ましい実施例において、前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲内にあり、又は、
前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲は、前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲内にあり、又は、
前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲と部分的に重なり、又は、
前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークの波長範囲と完全に同じである。
【0017】
好ましい実施例において、前記赤外線吸収材料は、粉末状、粒子状、ペレット状、破片状、ストランド状、ストラップ状又はシート状の少なくとも1つの形状である。
【0018】
好ましい実施例において、前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質と前記外側ラッパーとの間に設けられ、又は前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質内に設けられる。
【0019】
ここで、前記赤外線吸収材料が前記エアロゾル形成基質内に設けられるということは、前記赤外線吸収材料と前記エアロゾル形成基質が混合した場合を含む。
【0020】
好ましい実施例において、前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質の一部に結合され、ここで、前記エアロゾル形成基質のこの一部は前記エアロゾル形成基質の下流端に近接して設けられる。
【0021】
ここで、前記赤外線吸収材料が前記エアロゾル形成基質の一部に結合されるということは、前記赤外線吸収材料が前記エアロゾル形成基質の一部と前記外側ラッパーとの間に設けられる、前記赤外線吸収材料が前記エアロゾル形成基質の一部内に設けられる等の場合を含む。
【0022】
ここで、前記エアロゾル形成基質の一部が前記エアロゾル形成基質の下流端に近接して設けられるということは、前記エアロゾル形成基質の一部が前記エアロゾル形成基質の下流端を形成する場合を含む。
【0023】
好ましい実施例において、前記赤外線吸収材料は、金属、無機非金属、有機物、超吸収性材料の少なくとも1つを含む。
【0024】
好ましい実施例において、前記エアロゾル形成基質及び前記赤外線吸収材料の全質量で、前記赤外線吸収材料の質量分率は2%~30%にあり、好ましくは2%~25%にあり、さらに好ましくは2%~20%にあり、さらに好ましくは2%~15%にあり、さらに好ましくは5%~15%にある。
【0025】
好ましい実施例において、前記外側ラッパーに閉じ込められたノズルをさらに含み、前記ノズルは前記エアロゾル形成基質の下流に配置される。
【0026】
好ましい実施例において、前記外側ラッパーに閉じ込められた冷却素子をさらに含み、前記冷却素子は前記エアロゾル形成基質と前記ノズルとの間に配置される。
【0027】
説明すべきことは、他の例において、前記ノズル、前記冷却素子及び前記エアロゾル形成基質は異なる外側ラッパーにより閉じ込められ得る点である。例えば、1つの外側ラッパーにより前記エアロゾル形成基質が閉じ込められ、もう1つの外側ラッパーにより前記ノズル及び前記冷却素子が閉じ込められ、2つの外側ラッパーは同じ又は異なる材料で製造され得る。
【0028】
本出願の一実施例は、外側ラッパー、及び前記外側ラッパーに閉じ込められたエアロゾル形成基質と赤外線吸収材料を含み、
前記エアロゾル形成基質は加熱時に喫煙用のエアロゾルを発生させるように構成され、
前記赤外線吸収材料は前記エアロゾル形成基質を放射により加熱するための赤外線を吸収するように構成され、
前記赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は3μm~5μmにある、エアロゾル発生製品をさらに提供する。
【0029】
本出願の一実施例は、
エアロゾル形成基質を製造するステップと、
赤外線吸収材料を製造するステップと、
前記エアロゾル形成基質と前記赤外線吸収材料を混合した後に、一般的な製品プロセスを採用して製造し、前記エアロゾル発生製品を得るステップと、を含む、エアロゾル発生製品の製造方法をさらに提供する。
【0030】
説明すべきことは、「混合」は、前記エアロゾル形成基質と前記赤外線吸収材料を粉砕した後に混合することを含み、例えば、(粉末状、粒子状、ペレット状、破片状)のエアロゾル形成基質と(粉末状、粒子状、ペレット状、破片状)の赤外線吸収材料との混合を含み、前記エアロゾル形成基質と前記赤外線吸収材料との積層による混合、例えば、(ストランド状、ストラップ状又はシート状)のエアロゾル形成基質と(ストランド状、ストラップ状又はシート状)の赤外線吸収材料との積層をさらに含む点である。
【0031】
本出願の別の実施例は、エアロゾル発生装置、及び前記エアロゾル発生製品を含み、前記エアロゾル発生装置は、赤外線を放射することで前記エアロゾル発生製品を加熱して喫煙用のエアロゾルを発生させるように構成される、エアロゾル発生システムをさらに提供する。
【0032】
以上のエアロゾル発生製品は、加熱時に、エアロゾル形成基質を放射により加熱するための赤外線を赤外線吸収材料により吸収し、一般的な加熱非燃焼式製品に対して、エアロゾルの温度が低下し、特に喫煙の最初の一口時のエアロゾルの温度が低下し、また、TPM値変化率が向上し、使用者の喫煙体験が向上する。同時に、赤外線吸収材料の温度が上昇すると、エアロゾル形成基質を併せて加熱して霧化することができ、製品の加熱効率がある程度向上する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
1つ又は複数の実施例についてはそれに対応する添付図面中の図によって例示的に説明するが、これらの例示的説明は実施例を限定するものではなく、図面において同じ参照用数字符号を付けた素子は類似的な素子であることを示し、特に断らない限り、添付図面中の図は比例を制限するものではない。
図1】本出願の実施例で提供されるエアロゾル発生製品の模式図である。
図2】従来のエアロゾル発生製品のエアロゾル温度テスト結果の模式図である。
図3】一実施例で製造されたエアロゾル発生製品のエアロゾル温度テスト結果の模式図である。
図4】別の実施例で製造されたエアロゾル発生製品のエアロゾル温度テスト結果の模式図である。
図5】本出願の実施例で提供されるエアロゾル発生システムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本出願を容易に理解するために、以下において、図面及び具体的な実施形態を参照しながら、本出願をより詳細に説明する。
【0035】
本出願はエアロゾル発生装置とともに使用されるエアロゾル発生製品を提供し、このようなエアロゾル発生製品は、エアロゾル発生装置内部の加熱素子により加熱されると、吸入可能なエアロゾルを発生させるためのエアロゾル形成基質を含む。
【0036】
ここで、使用者の通常の喫煙や使用の便利性に鑑みて、エアロゾル発生製品の外観全体は縦長の円筒形構造を呈する。本出願の一実施例において、図1に示すように、エアロゾル発生製品は、同軸配列で配置された、
エアロゾル形成基質10、冷却素子20、及びノズル30の3つの素子を含み、この3つの素子は順に配置され、外側ラッパー40により閉じ込められ、エアロゾル発生製品を形成する。
【0037】
さらに、図1に示すように、エアロゾル発生製品は対向する近位端41と遠位端42を含み、使用中に、使用者は該近位端41を口に入れて喫煙し、該遠位端42は該近位端41に対向するエアロゾル発生製品の端部に配置される。
【0038】
使用中に、空気が遠位端42からエアロゾル発生製品を通過して近位端41に到達する。エアロゾル発生製品の遠位端42はエアロゾル発生製品の上流端部として記載されてもよく、エアロゾル発生製品の近位端41はエアロゾル発生製品の下流端部として記載されてもよい。近位端41と遠位端42との間に配置されるエアロゾル発生製品の各素子は、近位端41の上流にあると記載されてもよく、又は選択的に遠位端42の下流にあると記載されてもよい。
【0039】
エアロゾル発生製品の外観は従来の点火後に喫煙可能な紙巻タバコの外観を模倣することができる。エアロゾル発生製品は5mm~12mmの範囲に近い(例えば、6mm~8mmの範囲に近い)外径を有することができる。
【0040】
エアロゾル発生製品の全長は、好ましくは、少なくとも約35mmである。より好ましくは、エアロゾル発生製品の全長は少なくとも約40mmである。さらに好ましくは、エアロゾル発生製品の全長は少なくとも約45mmである。その他、又は代替方案として、エアロゾル発生製品の全長は、好ましくは、約80mm未満である。より好ましくは、エアロゾル発生製品の全長は約75mm未満である。さらに好ましくは、エアロゾル発生製品の全長は約70mm未満である。
【0041】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生製品の全長は約35mm~約80mmであり、より好ましくは約40mm~約75mmであり、さらに好ましくは約45mm~約70mmである。
【0042】
エアロゾル形成基質10はエアロゾル発生製品の遠位端42に配置される。
【0043】
エアロゾル形成基質10はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基質10はニコチン塩基質を含んでもよい。エアロゾル形成基質10は植物系材料を含んでもよい。エアロゾル形成基質10は、好ましくはタバコ含有材料を含む。エアロゾル形成基質10は、粒子タバコを凝固することにより形成される均質化されたタバコ材料を含んでもよい。代替的に、又はその他、エアロゾル形成基質10はタバコを含有しない材料を含んでもよい。エアロゾル形成基質10は均質化された植物系材料を含んでもよい。
【0044】
エアロゾル形成基質10は、例えば、粉末、粒子、ペレット、破片、ストランド、ストラップ又はシートのうちの1つ又は複数の形態を含んでもよい。エアロゾル形成基質10は、タバコ葉、タバコ葉脈セグメント、再生タバコ、均質化タバコ、押出タバコ、タバコスラリー、キャスト葉タバコ及び膨張タバコのうちの1つ又は複数の材料を含んでもよい。
【0045】
エアロゾル形成基質10は少なくとも1つのエアロゾルフォーマを含んでもよい。エアロゾルフォーマは、使用中にエアロゾルの形成を促進し、且つエアロゾル発生製品の操作温度での熱分解に実質的に耐える任意の適切な既知化合物又は化合物の混合物を記述するために用いられる。適切なエアロゾルフォーマは、技術では既知であり、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、及びグリセロール等のポリオール、グリセロールモノ、ジ又はトリアセテート等のポリオールのエステル、並びにドデカン二酸ジメチル及びテトラデカン二酸ジメチル等のモノ、ジ又はポリカルボン酸の脂肪族エステルを含むが、これらに限定されない。
【0046】
エアロゾル形成基質は任意の適切な量のエアロゾルフォーマを含んでもよい。例えば、エアロゾルフォーマの含有量は、乾燥重量でエアロゾル形成基質の5%以上であってもよく、好ましくは、乾燥重量で30%超の重量である。乾燥重量で、エアロゾルフォーマの含有量は約95%未満であってもよい。好ましくは、エアロゾルフォーマの含有量は約55%と高い。
【0047】
エアロゾル形成基質10は、エアロゾル形成基質10の加熱時に放出されるタバコ又は無タバコ揮発性調味化合物をさらに含んでもよい。エアロゾル形成基質10は、例えば追加のタバコ揮発性調味化合物又は無タバコ揮発性調味化合物を含み、エアロゾル形成基質10の加熱中に溶融可能である1つ又は複数のハウジングを含んでもよい。
【0048】
エアロゾル形成基質10は熱安定性担体上に設けるか、又はその中に嵌め込むことができる。ここで用いる用語「熱安定性担体」は、エアロゾル形成基質10が一般的に加熱された温度(例えば、約150℃~約300℃)で実質的に分解しない材料を表す。担体は、粉末、粒子、ペレット、破片、ストランド、ストラップ又はシートの形態を採用することができる。エアロゾル形成基質10は、例えば薄片、フォーム、接着剤又はスラリーの形態で担体の表面に堆積することができる。エアロゾル形成基質10は、担体の表面全体に堆積されてもよく、あるいは、選択的に、使用中に不均一な味送出を提供するようにパターンに従って堆積されてもよい。
【0049】
冷却素子20はエアロゾル形成基質10のすぐ下流に配置され、エアロゾル形成基質10に隣接する。使用中に、エアロゾル形成基質10が加熱されて揮発性物質を放出し、該揮発性物質は、冷却素子20に沿ってエアロゾル発生製品の近位端41へ流通し、且つ冷却素子20内で冷却され、使用者が吸入するエアロゾルを形成することができる。図1に示す好ましい実施例において、冷却素子20は冷却素子20の長さ方向に沿って延在するキャビティを含む。軸方向に延在する上記キャビティにより、冷却素子20を通過する空気流は、大きな径方向の偏向を伴わずに、縦方向に沿った方向にある。冷却素子20は、熱伝達により、吸引されて冷却素子20を通過するエアロゾル流の温度に対して冷却作用を果たすことができる。エアロゾルの成分は冷却素子20内の空間と相互作用し、熱エネルギーを失う。
【0050】
いくつかの実施例において、エアロゾル流の温度は、吸引されて冷却素子20を通過するにつれて、10℃超低下する可能性がある。いくつかの実施例において、エアロゾル流の温度は、吸引されて冷却素子20を通過するにつれて、25℃超又は30℃超低下する可能性がある。
【0051】
ノズル30は冷却素子20のすぐ下流に配置され、冷却素子20に隣接する。図1に示す実施例において、ノズル30は一般的なセルロースアセテート又はポリプロピレントウフィルターであり得る。
【0052】
エアロゾル発生製品を組み立てるために、以上で記載される3つの素子を位置合わせし、外側ラッパー40内にきつく包む。図1に示す実施例において、外側ラッパー40は一般的なタバコ紙であり得る。
【0053】
図1に示すエアロゾル発生製品は、使用者の喫煙のために、加熱素子を含むエアロゾル発生装置に接合するように設計される。使用中に、エアロゾル発生装置の加熱素子は、エアロゾル発生製品のエアロゾル形成基質10をエアロゾルを発生させるのに十分な温度に加熱し、該エアロゾルはエアロゾル発生製品を通過して下流へ吸引され、使用者により吸入される。
【0054】
本出願の一実施例は、エアロゾル形成基質10を放射により加熱する赤外線を吸収するように構成される赤外線吸収材料をさらに提供する。好ましい実施例において、前記赤外線吸収材料の吸収ピークは前記エアロゾル形成基質中の水分の吸収ピークに関連する。このように、赤外線吸収材料がエアロゾル形成基質10を放射により加熱する赤外線を吸収することによって、蒸発されて霧化した水分が一定の割合で低下し、熱量の高い水蒸気により喫煙者が喫煙時に灼熱痛を感じることを回避し、特に喫煙の最初の一口時のエアロゾルの温度を低下させ、使用者の喫煙体験を向上させ、同時に、赤外線吸収材料の温度が上昇すると、エアロゾル形成基質10を併せて加熱して霧化することができ、製品の加熱効率がある程度向上する。
【0055】
一例において、赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、エアロゾル形成基質10中の水分の吸収ピークの波長範囲と少なくとも部分的に重なる。具体的には、赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、エアロゾル形成基質10中の水分の吸収ピークの波長範囲内にあり、又は、エアロゾル形成基質10中の水分の吸収ピークの波長範囲は、赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲内にあり、又は、赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、エアロゾル形成基質10中の水分の吸収ピークの波長範囲と部分的に重なり、又は、赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は、エアロゾル形成基質10中の水分の吸収ピークの波長範囲と完全に同じである。
【0056】
一例において、赤外線吸収材料の吸収ピークの波長範囲は3μm~5μmにある。
【0057】
一例において、赤外線吸収材料は、粉末、粒子、ペレット、破片、ストランド、ストラップ又はシートのうちの少なくとも1つの形態である。赤外線吸収材料はエアロゾル形成基質10と外側ラッパー40との間に設けられ得、例えば、シート形状の赤外線吸収材料はエアロゾル形成基質10と外側ラッパー40との間に挟持され、あるいは、赤外線吸収材料はエアロゾル形成基質10内に設けられる。
【0058】
赤外線吸収材料が粒子形態であることを例とすると、図1に示すように、図中の符号11は粒子状のエアロゾル形成基質を表し、符号12は粒子状のエアロゾル形成基質中の水分を表し、符号13は粒子状の赤外線吸収材料を表し、粒子状の赤外線吸収材料は粒子状のエアロゾル形成基質及びその水分と混合している。製品が赤外線放射により加熱されると、粒子状の赤外線吸収材料は水分とともに3μm~5μmの赤外線を吸収し、このように、蒸発されて霧化した水分が一定の割合で低下し、熱量の高い水蒸気により喫煙者が喫煙時に灼熱痛を感じることを回避し、特に喫煙の最初の一口時のエアロゾルの温度を低下させる。同時に、粒子状の赤外線吸収材料は放射熱を吸収すると温度が上昇し、隣接する粒子状のエアロゾル形成基質を加熱して霧化し、製品の加熱効率がある程度向上する。
【0059】
一例において、赤外線吸収材料は金属、無機非金属、有機物、超吸収性材料のうちの少なくとも1つを含む。例えば、金属は銅、ニッケルを含むが、これらに限定されず、無機非金属は炭化ケイ素、グラフェンを含むが、これらに限定されず、有機物はショ糖、繊維を含むが、これらに限定されず、超吸収性材料は物質表面のミクロ構造を制御することによって、3μm~5μmの赤外線のみを吸収させるものである。
【0060】
一例において、エアロゾル形成基質10及び赤外線吸収材料の全質量で、赤外線吸収材料の質量分率は2%~30%にあり、好ましくは2%~25%にあり、さらに好ましくは2%~20%にあり、さらに好ましくは2%~15%にあり、さらに好ましくは5%~15%にある。
【0061】
以上の外側ラッパー40は、赤外線透過性材料を採用して製造することが好ましい。例えば、無機繊維材料を採用して製造し、具体的には、水酸化アパタイト繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸バリウム繊維のうちの1つ又は複数を含む。
【0062】
以上の水酸化アパタイト繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸バリウム繊維は優れた赤外線透過性材料であり、赤外線放射によりエアロゾル発生製品を加熱する時、外側ラッパー40がほとんど赤外線を吸収しないようにすることができ、これにより、内部のエアロゾル形成基質10の加熱効率を効果的に促進する。
【0063】
さらに、以上の赤外線吸収材料を採用するエアロゾル発生製品の実施可能性、及び製造されたエアロゾル発生製品の各特性での進歩性を検証するために、以下において、具体的な実施例により、製造されたエアロゾル発生製品に対して例示及びテスト結果の説明を行う。
【0064】
S11で、エアロゾル形成基質のタバコ材料等の植物系材料を製造する。
【0065】
S12で、赤外線吸収材料を製造する。
【0066】
質量分率10%、粒度24メッシュの炭化ケイ素材料を採用することができる。
【0067】
質量分率10%のグラフェン材料を採用することもできる。
【0068】
ここで、ステップS11、ステップS12は優先順位を問わなくてもよい。
【0069】
S13で、植物系材料と赤外線吸収材料を混合した後に、一般的な製品プロセスを採用して製造し、エアロゾル発生製品を得ることができる。
【0070】
粒子製品プロセスを採用して製造し、粒子状のエアロゾル発生製品を得るようにしてもよい。
【0071】
一般的な再構成タバコ葉型製品プロセス(例えば、抄紙法、乾燥法、濃厚スラリー法及びロールプレス法等)を採用して製造し、再構成タバコ葉型のエアロゾル発生製品を得るようにしてもよい。
【0072】
上記製品プロセスは従来技術、例えば「董高峰、田永峰、尚善斎ら.非燃焼(HnB)紙巻きタバコを加熱するための再構成タバコ葉生産プロセスの研究進展[J].中国タバコ科学ジャーナル,2020,26(1)」を参照することができ、具体的には、ここでは詳細な説明を省略する。
【0073】
以上の実施例で製造されたエアロゾル発生製品に対してエアロゾル温度テスト及びTPM値変化率テストを行い、テスト内容は全て従来の加熱非燃焼式製品を採用して対比する。
【0074】
一、エアロゾル温度テスト
テスト目的:製品の喫煙時のエアロゾル温度をテストする
テスト環境:環境温度25℃、相対湿度65RH%。
【0075】
テスト機器:温度センサはK型熱電対を採用し、温度記録計はGRAPHTEG GL240であり、喫煙機は独自の装置を採用する。
【0076】
テスト条件:喫煙機稼働条件の設定としては、喫煙量55ml/3s、喫煙間隔時間27sであり、エアロゾル温度収集点の設定としては、K型熱電対が製品のノズルの端面中央に配置され、データ記録周波数は10Hzであり、即ち100msごとにデータを記録する。
【0077】
テストステップは以下のとおりである。
【0078】
S31で、テスト製品をエアロゾル発生装置に挿入する。ここで、テスト製品は、実施例1、実施例2で製造されたエアロゾル発生製品、及び従来の加熱非燃焼式製品を含む。製品の加熱条件が同じであることを保証するために、各テストは同一のエアロゾル発生装置を採用する。テスト結果を保証するために、同じ種類の製品は複数テストすることができる。
【0079】
S32で、K型熱電対をテスト製品のノズルの端面中央に配置する。
【0080】
S33で、K型熱電対を温度記録計に接続する。
【0081】
S34で、エアロゾル発生装置を起動させて製品を予熱し、同時に喫煙機を起動させて温度データを記録する。
【0082】
S35で、予熱が終了した後、喫煙機により喫煙し、喫煙時の温度データを記録する。
【0083】
テスト製品が従来の加熱非燃焼式製品である場合に、テスト結果は図2の記載を参照することができる。
テスト製品が、質量分率10%、粒度24メッシュの炭化ケイ素材料を赤外線吸収材料として採用し、粒子製品プロセスで製造された粒子型のエアロゾル発生製品である場合に、テスト結果は図3の記載を参照することができる。
テスト製品が、質量分率10%のグラフェン材料を赤外線吸収材料として採用し、一般的な再構成タバコ葉型製品プロセスで製造された再構成タバコ葉型のエアロゾル発生製品である場合に、テスト結果は図4の記載を参照することができる。
【0084】
ここで、図2図4中の横軸は収集時間を表し、縦軸は対応する温度を表す。図2図4のテスト結果から、図2に示す従来の加熱非燃焼式製品では、喫煙の最初の一口時のエアロゾルの温度が約55℃であり、それに対して、図3に示すエアロゾル発生製品は、喫煙の最初の一口時のエアロゾルの温度が約50℃であり、約5℃低下し、図4に示すエアロゾル発生製品は、喫煙の最初の一口時のエアロゾルの温度が約51℃であり、約4℃低下したことが分かる。使用者が喫煙の最初の一口時に灼熱痛を感じるという問題を軽減したことが明らかである。
【0085】
二、TPM値変化率テスト
テスト目的:従来の加熱非燃焼式製品に対するエアロゾル発生製品1及びエアロゾル発生製品2のTPM値変化率をテストする。
【0086】
ここで、エアロゾル発生製品1は、質量分率10%、粒度24メッシュの炭化ケイ素材料を赤外線吸収材料として採用し、粒子製品プロセスで製造された粒子型のエアロゾル発生製品であり、エアロゾル発生製品2は、質量分率10%のグラフェン材料を赤外線吸収材料として採用し、一般的な再構成タバコ葉型製品プロセスで製造された再構成タバコ葉型のエアロゾル発生製品である。
【0087】
テストステップは以下のとおりである。
【0088】
S41で、従来の加熱非燃焼式製品、エアロゾル発生製品1及びエアロゾル発生製品2について、喫煙前後の質量をテストし、重量減少値を算出し、下記表に示す。
【0089】
【0090】
S42で、従来の加熱非燃焼式製品、エアロゾル発生製品1のTPM値から計算して、エアロゾル発生製品1のTPM値変化率を取得し、計算プロセスは以下のとおりである。
【0091】
【0092】
同様に、エアロゾル発生製品2のTPM値変化率は約6.9%であった。
【0093】
以上のテスト結果から、従来の加熱非燃焼式製品に対して、エアロゾル発生製品1、及びエアロゾル発生製品2はいずれも、TPM値変化率が向上し、使用者の喫煙体験が向上したことが分かる。
【0094】
さらに、本出願は以上のエアロゾル発生製品及び加熱装置を含むエアロゾル生成システムを提供し、その一実施例における構造は図5を参照する。
【0095】
加熱装置200は加熱素子210を含み、
ここで、加熱素子210は管状の形状であり、その管状中空の少なくとも一部はエアロゾル発生製品100を受け入れるキャビティとして構成され、該加熱素子210は、エアロゾル発生製品100に赤外線を放射することによってエアロゾル発生製品100を加熱する。エアロゾル発生製品100は前述した内容を参照することができ、ここでは詳細な説明を省略する。
【0096】
以上の赤外線を放射する加熱素子210を採用して加熱する場合に、エアロゾル発生製品100内の赤外線吸収材料はエアロゾル形成基質を放射により加熱する赤外線を吸収し、蒸発されて霧化した水分を一定の割合で低下させ、熱量の高い水蒸気により喫煙者が喫煙時に灼熱痛を感じることを回避し、特に喫煙の最初の一口時のエアロゾルの温度を低下させ、使用者の喫煙体験を向上させ、同時に、赤外線吸収材料の温度が上昇すると、エアロゾル形成基質を併せて加熱して霧化することができ、製品の加熱効率がある程度向上する。
【0097】
説明すべきことは、本出願の明細書及び図面には本出願の好ましい実施例が示されたが、本出願は本明細書に説明した実施例に限定されず、さらに、当業者であれば、上記説明に基づいて改良や変換を加えることができ、これらの改良や変換は全て本出願の添付する特許請求の範囲の保護範囲に属するものとする点である。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】