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特表2024-545772自律車両トレーラヒッチ結合システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-11
(54)【発明の名称】自律車両トレーラヒッチ結合システム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/70 20170101AFI20241204BHJP
   G06V 10/25 20220101ALI20241204BHJP
   G06T 7/60 20170101ALI20241204BHJP
   G06V 20/56 20220101ALI20241204BHJP
【FI】
G06T7/70 A
G06V10/25
G06T7/60 180B
G06V20/56
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538248
(86)(22)【出願日】2022-12-22
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 US2022082193
(87)【国際公開番号】W WO2023122700
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】17/645,578
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522165131
【氏名又は名称】コンチネンタル オートノマス モビリティ ユーエス,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Continental Autonomous Mobility US, LLC
【住所又は居所原語表記】One Continental Drive, Auburn Hills, MI 48326, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】エドゥアルド ホセ ラミレス リャノス
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン イプ
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096AA06
5L096AA09
5L096BA04
5L096FA66
5L096FA69
5L096GA34
5L096GA55
5L096HA05
(57)【要約】
自律車両運転のためにトレーラカプラを位置特定及び追跡するための方法及びシステムが開示される。システムは、車両カメラからの画像を、画像内の物体と基準点との間の距離を示す複数の点を含むデプスマップに変換する。システムは、トレーラのカプラを識別及び追跡するために、デプスマップを使用した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律車両運転のためにトレーラカプラを位置特定及び追跡する方法であって、
車両カメラからの画像をデプスマップに変換することであって、デプスポイントが前記画像内の対象物と基準点との間の距離を示す複数の点を含む、変換することと、
トレーラのカプラを前記基準点に最も近い改訂されたデプスマップの点として識別することと、
前記識別されたカプラの位置を車両運転制御システムに通信することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記車両カメラからの画像の中で関心領域を選択することと、前記選択された関心領域内に前記デプスマップオブジェクトを作成することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記関心領域が、前記車両カメラからの前記画像より小さく、前記トレーラカプラを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記関心領域が、前記車両内の制御装置によって実行されるアルゴリズムによって、自動的に選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
地面を示す前記デプスマップ内の点を前記デプスマップから除去することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記デプスマップに基づいて前記カプラに対する経路を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記車両の移動を示す前記車両内の少なくとも1つのセンサシステムからの情報に基づいて前記カメラのポーズを決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記車両の少なくとも1つのセンサシステムからの情報に基づいて車両移動の力学モデルを生成することと、
前記力学モデルに基づいて前記カメラの前記ポーズを決定することと
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのセンサシステムが、加速度センサ、ホイール角度センサ、慣性測定ユニット、又は全地球測位システムのうちの少なくとも1つを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記車両カメラがモノカメラを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記車両内の制御装置によってリアルタイムに前記デプスマップを作成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記車両に最短距離を示す、前記デプスマップの点と関連する前記対象物として前記トレーラカプラを識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
トレーラカプラを位置特定及び追跡するための自律車両システムであって、
車両カメラからの画像をデプスマップに変換し、ここで、デプスポイントが前記画像内の対象物と基準点との間の距離を示す複数の点を含み、
トレーラのカプラを前記基準点に最も近いデプスマップの点として識別し、
前記識別されたカプラの前記位置を車両運転制御システムに通信する
ように構成される制御装置を含む、自律車両システム。
【請求項14】
前記制御装置が、地面を示す点を前記デプスマップから除去するようにさらに構成される、請求項13に記載の自律車両システム。
【請求項15】
前記車両カメラからの画像の中で関心領域を選択するための選択手段をさらに備える、請求項14に記載の自律車両システム。
【請求項16】
前記車両の少なくとも1つのセンサシステムをさらに備え、前記制御装置が、前記少なくとも1つのセンサシステムによって提供された車両オドメトリを示す情報に基づいて、前記カメラのポーズを決定するようにさらに構成される、請求項15に記載の自律車両システム。
【請求項17】
前記制御装置と通信する経路生成システムをさらに備え、前記経路生成システムが前記カプラに対する前記車両の経路を作成する、請求項16に記載の自律車両システム。
【請求項18】
前記制御装置が、前記車両に最短距離を示す、前記デプスマップの点に対応する前記対象物として前記カプラを識別するようにさらに構成される、請求項13に記載の自律車両システム。
【請求項19】
トレーラカプラを位置特定及び追跡するために制御装置によって実行可能な命令を備えるコンピュータ可読媒体であって、前記命令が、
前記制御装置に車両カメラからの画像をデプスマップに変換させる命令であって、デプスポイントが前記画像内の対象物と基準点との間の距離を示す複数の点を含む、命令と、
前記制御装置にトレーラのカプラを前記基準点に最も近い前記デプスマップの点として識別させる命令と、
前記制御装置にカプラを識別させて、車両運転制御システムに前記識別されたカプラの位置を通信する命令と
を備える、コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記車両カメラからの画像の中で関心領域を選択し、前記選択された領域内に対象物の前記デプスマップを作成するための命令をさらに備える、請求項19に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、“Autonomous Vehicle Trailer Hitch Coupling System”と題され、2021年12月22日に出願された米国非仮出願第17/645,578号明細書の優先権を主張し、その内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、自律及び/又は半自律結合を可能にするために、トレーラヒッチカプラを識別及び追跡するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
自律的に運転又は支援される車両は、車両の経路を定義するために、地図を利用する。自律運転は、運転手が必要とする動きを支援又は完全に代行し、たとえば、縦列駐車及びトレーラヒッチカプラの位置合わせなどの、運転手には難しい車両操作に対して特に有利である。現在の車両は、多様なセンサシステムから大量の情報を生成する。有益な情報の効率的な処理は、困難である可能性がある。自動車の部品メーカ及び製造業者は、顧客満足及び車両動作を向上させる改良点を絶えず捜している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書で提供された背景技術の説明は、本開示の文脈を概略的に提示することが目的である。この背景技術のセクションに記載されている限りにおいて、本願発明者の業績は、また、出願時点では別段、従来技術とは見なされていないことがある説明の態様も、本開示に対する従来技術であるとは明示的にも暗黙的にも認められない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
自律車両運転のためにトレーラカプラを位置特定及び追跡する方法において、開示される例示的な実施形態による方法は、他の可能なものの中でも、車両カメラからの画像をデプスマップに変換することであって、デプスポイントが画像内の対象物と基準点との間の距離を示す複数の点を含む、変換することと、トレーラのカプラを基準点に最も近い改訂されたデプスマップの点として識別することと、識別されたカプラの位置を車両運転制御システムに通信することとを含む。
【0006】
前述の方法の別の例示的な実施形態は、車両カメラからの画像の中で関心領域を選択することと、選択された関心領域内にデプスマップオブジェクトを作成することとをさらに含む。
【0007】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態では、関心領域は、車両カメラからの画像より小さく、トレーラカプラを含む。
【0008】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態では、関心領域は、車両内の制御装置によって実行されるアルゴリズムによって、自動的に選択される。
【0009】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態は、地面を示すデプスマップ内の点をデプスマップから除去することをさらに含む。
【0010】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態は、デプスマップに基づいてカプラに対する経路を決定することをさらに含む。
【0011】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態は、車両の移動を示す車両内の少なくとも1つのセンサシステムからの情報に基づいてカメラのポーズを決定することをさらに含む。
【0012】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態は、車両の少なくとも1つのセンサシステムからの情報に基づいて車両移動の力学モデルを生成することと、力学モデルに基づいてカメラのポーズを決定することとをさらに含む。
【0013】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態では、少なくとも1つのセンサシステムは、加速度センサ、ホイール角度センサ、慣性測定ユニット、又は全地球測位システムのうちの少なくとも1つを備える。
【0014】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態では、車両カメラはモノカメラを備える。
【0015】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態は、車両内の制御装置によってリアルタイムにデプスマップを作成することをさらに含む。
【0016】
前述の方法のいずれかの別の例示的な実施形態は、車両に最短距離を示す、デプスマップの点と関連する対象物としてトレーラカプラを識別することをさらに含む。
【0017】
別の例示的な実施形態による、トレーラカプラを位置特定及び追跡するための自律車両システムは、他の可能なものの中でも、車両カメラからの画像をデプスマップに変換するように構成された制御装置を含み、デプスポイントが画像内の対象物と基準点との間の距離を示す複数の点を含み、制御装置は、トレーラのカプラを基準点に最も近いデプスマップの点として識別し、識別されたカプラの位置を車両運転制御システムに通信するように構成される。
【0018】
前述の自律車両システムの別の実施形態では、制御装置は、地面を示す点をデプスマップから除去するようにさらに構成される。
【0019】
前述の自律車両システムのいずれかの別の実施形態は、車両カメラからの画像の中で関心領域を選択するための選択手段をさらに備える。
【0020】
前述の自律車両システムのいずれかの別の実施形態は、車両の少なくとも1つのセンサシステムをさらに備え、制御装置は、少なくとも1つのセンサシステムによって提供された車両オドメトリを示す情報に基づいて、カメラのポーズを決定するようにさらに構成される。
【0021】
前述の自律車両システムのいずれかの別の実施形態は、制御装置と通信する経路生成システムをさらに備え、経路生成システムはカプラに対する車両の経路を作成する。
【0022】
前述の自律車両システムのいずれかの別の実施形態では、制御装置は、車両に最短距離を示す、デプスマップの点に対応する対象物としてカプラを識別するようにさらに構成される。
【0023】
コンピュータ可読媒体は、トレーラカプラを位置特定及び追跡するために制御装置によって実行可能な命令を備え、別の開示される例示的な実施形態による命令は、他の可能なものの中でも、制御装置に車両カメラからの画像をデプスマップに変換させる命令であって、デプスポイントが画像内の対象物と基準点との間の距離を示す複数の点を含む、命令と、制御装置にトレーラのカプラを基準点に最も近いデプスマップの点として識別させる命令と、制御装置にカプラを識別させて、車両運転制御システムに識別されたカプラの位置を通信する命令とを含む。
【0024】
前述のコンピュータ可読媒体の別の実施形態は、車両カメラからの画像の中で関心領域を選択し、選択された領域内に対象物のデプスマップを作成するための命令をさらに備える。
【0025】
さまざまな例が図に示される特定の構成要素を有するが、本開示の実施形態は、それらの特定の組合せに限定されるものではない。例のうちの1つの例からの構成要素又は特徴の一部を、例のうちの別の1つの例からの特徴又は構成要素と組み合わせて使用することが可能である。
【0026】
本明細書に開示されるこれらの特徴及び他の特徴については、以下の明細書及び図面から最もよく理解することができ、以下はその簡単な説明である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】ヒッチをカプラと位置合わせするためのシステムを含む車両の概略図である。
図2】トレーラカップリングを識別及び追跡するための例示的なプロセスを示すフロー図である。
図3】車両上に取り付けられたカメラでキャプチャされた例示的な画像である。
図4】車両の周囲の対象物の例示的なデプスマップである。
図5】トレーラカップリングを含む例示的な関心領域の概略図である。
図6】車両搭載カメラの平面の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1を参照すると、車両22及びトレーラ24が概略的に示されている。車両は、車両22がヒッチ28をカプラ26と位置合わせすることができるような、トレーラのカプラ26を識別及び追跡するためのシステム20を含む。例示的なシステム20は、カメラ46から生成された画像及び車両オドメトリを利用して、車両22とトレーラ24との間の相対的な向きを識別及び追跡し、結合操作を可能にする。
【0029】
例示的な車両22は、プロセッサ32及びメモリ装置34を有する制御装置30を含む。メモリ装置34は、システム22がトレーラ24のカプラ26を識別及び追跡することを可能にする機能をプロセッサ32に実行させるソフトウェア命令36を記憶する。命令36は、コンピュータ可読媒体35上に記憶されてもよい。
【0030】
例示的な制御装置30は、制御システム20専用の独立した制御装置であってよく、全体的な車両制御装置の一部であってもよい。したがって、例示的な制御装置30は、制御システム20の必要な計算及び/又は演算動作を実行するための装置及びシステムに関する。制御装置30は、制御システム20の動作のために特別に構築されてもよく、又は、少なくとも、メモリ装置34に記憶されたソフトウェア命令36によって選択的に起動又は再構成される汎用コンピュータを備えてもよい。コンピューティングシステムは、(異なる)プロセッサのネットワークからも構成することができる。
【0031】
制御装置30、制御システム20、及びプロセッサ32を構成及び動作させるための命令36は、コンピュータ可読媒体35上に記憶されてもよいソフトウェア命令36で具現化される。コンピュータ可読媒体35は、限定するものではないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD-ROM、光磁気ディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気若しくは光カード、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は、電子命令の記憶に好適な任意の種類の媒体を含む任意の種類のディスクなどの構造で具現化されてもよく、それぞれは、コンピュータシステムバスに結合させる。開示されるコンピュータ可読媒体は、提供された例のような非一時的な媒体であってよい。
【0032】
さらに、ソフトウェア命令36は、メモリ装置34に保存されてもよい。開示されるメモリ装置34は、揮発性メモリ素子(たとえば、ランダムアクセスメモリ(DRAM、SRAM、SDRAM、VRAMなどのRAM))、及び/又は、不揮発性メモリ素子(たとえば、ROM、ハードディスク、テープ、CD-ROMなど)の任意の1つ又は組合せを含んでもよい。メモリ装置34のソフトウェア命令36は、1つ又は複数の別個のプログラムを含んでもよく、そのそれぞれは、論理機能を実装するために、実行可能な命令の順序づけられたリストを含む。開示される制御装置30は、メモリ装置34内に記憶されたソフトウェア命令36を実行し、メモリ装置34にデータを通信し及びメモリ装置34からデータを通信し、ソフトウェアに従って動作を全般的に制御するように構成される。メモリのソフトウェアは、全部又は一部において、プロセッサ32に読み取られ、おそらく、プロセッサ内にバッファリングされ、次いで、実行される。
【0033】
システム20は、車両オドメトリを決定するために、車両22内に取り付けられたセンサからの情報を利用する。1つの開示される例示的な実施形態では、センサは、慣性測定ユニット(IMU)38、全地球測位システム(GPS)40、加速度計42、ホイール速度センサ44、及びホイール角度センサ50を含む。いくつかのセンサシステムが一例として開示されているが、車両22を取り巻く環境を示す情報を提供する他のセンサシステムが利用される可能性があり、それらが本開示の範囲内であることは認識されるべきである。
【0034】
車両22の自律的な特徴は、難しい車両操作及び動作の実行時に、オペレータを支援するために提供される。1つのそのような操作は、ヒッチ28をトレーラ24のカプラと位置合わせすることである。例示的なシステム20は、トレーラカップリング26を識別及び追跡するために、カメラ46から得られる情報、及び、車両オドメトリを示す情報を利用する。次いで、画像内のカプラ26の追跡が、カプラ26及びヒッチ28を位置合わせするマップをプロットするために、車両22のナビゲーションシステム48によって利用される。1つのカメラ46が一例として開示されているが、車両の周囲に向けられたそのより多くのカメラが利用される可能性があり、それらが本開示の範囲及び企図の範囲内であることは認識されるべきである。例示的なカメラ46はモノカメラ46であるが、他のカメラ構成が本開示の範囲及び企図の範囲内で使用される可能性がある。
【0035】
引き続き図1を参照しながら図2を参照すると、例示的なシステムは、例示的な車両センサシステム38、40、42、44、及び50からの、車両動作を示す情報を蓄積する。これらのセンサシステムのそれぞれによって得られた情報は、車両ナビゲーションシステム48内に蓄積される。車両ナビゲーションシステム48は、車両オドメトリを示す情報を出力した。
【0036】
車両オドメトリを示す情報は、車両動作の動的モデル45によって生成されてもよい。車両動的モデル45は、車両移動を示す情報を提供する。動的モデル45は、メモリ装置34に保存されたソフトウェア命令36に従って、制御装置30によって実行される別個のアルゴリズムであってもよい。
【0037】
カメラ46及びナビゲーションシステム48からの情報は、デプスマップジェネレータ52に提供される。例示的なデプスマップジェネレータ52は、カメラ46でキャプチャされた画像からデプスマップを定義及び生成するために動作する制御装置30の一部である。デプスマップジェネレータ52は、プロセッサ32によって実行されるソフトウェア命令として、制御装置30において具現化される。メモリ装置34は、ナビゲーションシステム48及びカメラ46で提供された情報に基づいて、プロセッサ32にデプスマップを作成させるさまざまな命令36を含む。
【0038】
本例の開示において言及されるマップは、必ずしも車両オペレータが見るために生成されるわけではない。代わりに、開示されるマップのそれぞれは、自律的に及び/又は半自律的に、環境を通しての車両のナビゲーションのために提供するために、制御システム20による使用のために生成される。したがって、マップは、車両22を取り巻く環境内での位置と関連するデータをまとめる手段を提供するために生成される。さらに、本開示に記載されるマップのそれぞれは、情報の構成及び車両を取り巻く環境を示す構成された情報の間の関係を記載する。
【0039】
引き続き図2を参照しながら図3及び4を参照すると、デプスマップジェネレータ52は、カメラ46で生成された画像60(図3)を取得し、その画像を、図4の72で示されているようなデプスマップに変換する。デプスマップは、74で示される車両などの対象物及び画像60を、カメラ46と車両との間の距離を示す複数の点に変換する。この例では、車両74は、一連の一般的な色の略同一の点で表される。色のそれぞれは、車両22及び対象物74からの異なる距離を表す。
【0040】
車両22上のカメラ46のポーズがデプスマップ72の作成において決定及び使用されることは認識されるべきである。カメラ46のポーズは、周囲環境におけるカメラの最初のポーズを使用して設定されてもよい座標系の原点に対する位置及び向きである。車両の位置及び向き、又は、車両のポーズは理解される、そのようなその車両と座標系の原点との間の相対位置。それは、カメラのポーズについての知識、すなわち、カメラ46の位置及び画像60の特定の向きで決定されてもよい。
【0041】
引き続き図2~4を参照しながら図5を参照すると、関心領域(ROI)フィルタ54は、カプラ26が位置特定されるデプスマップ72内の空間58を選択する。関心領域フィルタ54は、カプラ26が56で示されるように識別及び追跡される画像60内の領域を指定するために使用される。関心領域58の外のエリアは無視される。
【0042】
例示的な関心領域58は、関心対象物、この例示的な実施形態では、トレーラカプラ26の周囲に定義される正方形の空間である。箱58は、制御装置30によって実行される別個のアルゴリズムによって自動的に選択されてもよい、又は、車両22内のオペレータによって手動で選択されてもよい。
【0043】
例示的な関心領域58は四角であるが、円などの他の形状が利用されてもよく、それが本開示の企図の範囲内であることも認識されるべきである。
【0044】
選択された関心領域58内の対象物は、カップリング26を識別するために分析される。カップリング26は、カメラ46に最も近い関心領域58の中の特徴として識別される。
【0045】
図6を参照すると、地面の部分である関心領域58内のそれらの点は、不必要な処理労力を減少させるために、排除される。車両22とトレーラ24との間の相対移動は、図6に示されているようなカメラ62の平面に垂直である方向64に実質的に発生する。トレーラ24に対する車両22の移動は、カプラ26の位置とカメラ平面62との間の距離の変化によって示される。
【0046】
地面の点68が関心領域58からフィルタリングされると、システム20は、車両22に最も近い対象物及び特徴を表すデプスマップの部分として、カプラ26を識別する。トレーラ24の一部である車両22に最も近い点は、カプラ26であろう。それらの点は識別されて、カプラ26とラベル付けされ、次いで、ヒッチ28をカプラ26に位置合わせするために追跡される。
【0047】
カプラ26が識別されると、車両ナビゲーションシステム48は、ヒッチ28をトレーラ24のカプラ26と位置合わせするために、経路を作成する。ナビゲーションシステム48はまた、車両22とカプラ26との間の距離を示すデプスマップ72内のそれらの点のみ追跡されるように、自動的に関心領域58を追跡してもよい。車両ナビゲーションシステム48は、ヒッチ28とカプラ26との間の横方向及び縦方向距離を減少させるために、経路を定義する。ナビゲーションシステム48によって生成される、結果として得られる経路は、実質的に直接及び直線状の経路を提供する。
【0048】
ナビゲーションシステム48は、ヒッチ28及びカプラを位置合わせして、さらにヒッチ28を追跡しないためにも、経路を作成してもよい。牽引車両22は、単純に、ヒッチ28がカプラ26に到達するまで、作成された経路を移動する。所望の位置合わせを提供する終点は、あらかじめ選択されてもよく、及び/又は、ナビゲーションシステム48によって自動的に設定されてもよい。
【0049】
さまざまな非限定的な実施形態が特定の構成要素又はステップを有するように示されているが、本開示の実施形態は、それらの特定の組合せに限定されるものではない。非限定的な実施形態のいずれかからの構成要素又は特徴の一部を、他の非限定的な実施形態のいずれかからの特徴又は構成要素と組み合わせて使用することが可能である。
【0050】
同様の参照番号が、いくつかの図面にわたり、対応する又は類似の要素を特定することは理解されるべきである。特定の構成要素の配置がこれらの例示的な実施形態において開示及び図示されているが、他の配置も本開示の教示から利益を得る可能性があることは理解されるべきである。
【0051】
前述の説明は、例示的なものとして解釈され、いずれの限定的な意味として解釈されない。当業者は、特定の修正が本開示の範囲内に入る可能性があることを理解するであろう。これらの理由のために、本開示の真の範囲及び内容を決定するには、以下の特許請求の範囲を検討すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】