(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-11
(54)【発明の名称】通信方法、装置、及びシステム、並びに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 16/02 20090101AFI20241204BHJP
【FI】
H04W16/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539725
(86)(22)【出願日】2022-12-23
(85)【翻訳文提出日】2024-08-08
(86)【国際出願番号】 CN2022141229
(87)【国際公開番号】W WO2023125255
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111667548.8
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲継▼▲紅▼
(72)【発明者】
【氏名】尹 照根
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 希
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲海▼生
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
この出願は、通信方法、装置、及びシステム、並びに記憶媒体を開示し、通信分野に関する。方法は、第1の無線ユニットRUが第1のネットワークデバイスによって送信されるm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信することを含み、m個のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスを含み、m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数である。第1のRUは、第2のRUによって送信されるn個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信し、第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数である。第1のRUは、m個のデバイス識別子及びn個のデバイス識別子に基づいて、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定する。第1のRUは協調通信処理を行い、協調通信処理は、第1のRUと第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用される。この出願では、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルは相反的でありうる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、前記方法は、
第1の無線ユニットRUにより、第1のネットワークデバイスによって送信されるm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信するステップであって、前記m個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスを含み、前記m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数である、ステップと、
前記第1のRUにより、第2のRUによって送信されるn個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信するステップであって、前記第2のRUは前記n個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数である、ステップと、
前記第1のRUにより、前記m個のデバイス識別子及び前記n個のデバイス識別子に基づいて、前記m個のネットワークデバイスと前記n個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定するステップと、
前記第1のRUにより、協調通信処理を行うステップであって、前記協調通信処理は、前記第1のRUと前記第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用される、ステップと、
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記第1のRUにより、協調通信処理を行う前記ステップは、
前記第1のRUにより、前記第1のネットワークデバイスによって送信される時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信するステップと、
前記第1のRUにより、前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行うステップであって、前記チャネル補正処理は、前記第1のRUと前記第2のRUとの間のチャネルを補正するために使用される、ステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のRUと前記第2のRUとの間の前記チャネルは、第1のチャネル及び第2のチャネルを含み、前記第1のチャネルは、前記第1のRUのダウンリンクチャネル及び前記第2のRUのアップリンクチャネルを含み、前記第2のチャネルは、前記第2のRUのダウンリンクチャネル及び前記第1のRUのアップリンクチャネルを含み、
前記第1のRUにより、前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行う前記ステップは、
前記第1のRUにより、前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報に基づいて前記第1のチャネルの送信レイテンシと前記第2のチャネルの送信レイテンシとの間のレイテンシ差を測定するステップと、
前記第1のRUにより、前記レイテンシ差に基づいて前記チャネル補正処理を行うステップと、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のRUにより、前記レイテンシ差に基づいて前記チャネル補正処理を行う前記ステップは、
前記第1のRUにより、前記レイテンシ差に基づいて前記第1のチャネルの前記送信レイテンシ又は前記第2のチャネルの前記送信レイテンシを補償するステップと、
前記第1のRUにより、前記レイテンシ差を前記第2のRUに送信するステップであって、前記レイテンシ差は、前記第1のチャネルの前記送信レイテンシ又は前記第2のチャネルの前記送信レイテンシを補償するために使用される、ステップと、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のRUにより、前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行う前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1のRUにより、前記時間同期情報におけるノイズ及び/又は前記周波数同期情報におけるノイズを抑制するステップ、
を更に含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のRUにより、前記第1のネットワークデバイスによって送信される時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信する前記ステップは、
前記第1のRUにより、前記第1のネットワークデバイスを介して、第2のネットワークデバイスによって送信される前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報を受信するステップであって、前記第2のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスの上流側デバイスである、ステップ、
を含む、請求項2から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のネットワークデバイスは、前記第1のRUに直接接続されるフロントホールデバイスである、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記n個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスを含み、前記第1のネットワークデバイスは、前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスであり、又は
前記n個のネットワークデバイスは第3のネットワークデバイスを含み、前記第3のネットワークデバイスは前記第2のRUに接続されるフロントホールデバイスであり、前記第1のネットワークデバイスは前記第3のネットワークデバイスの上流側デバイスである、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記m個のネットワークデバイスは前記第2のネットワークデバイスを更に含み、前記第2のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスの前記上流側デバイスであり、前記n個のネットワークデバイスは前記第2のネットワークデバイスを含み、前記第2のネットワークデバイスは、前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイス、又は前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスの上流側デバイスである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記第1のRUにより、前記第2のRUを協調グループに追加するステップであって、前記協調グループ内のRUは協調通信を行うように構成される、ステップ
を更に含む、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のネットワークデバイスが前記m個のデバイス識別子を送信する方式はブロードキャスト方式を含む、及び/又は前記第2のRUが前記n個のデバイス識別子を送信する方式はブロードキャスト方式を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
通信方法であって、前記方法は、
第1のネットワークデバイスにより、第1の無線ユニットRUにm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信するステップであって、前記m個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスを含み、前記m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数であり、前記m個のデバイス識別子は、協調通信処理を行うように前記第1のRUをトリガするべく使用され、前記協調通信処理は前記第1のRUと第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用され、前記第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数であり、前記m個のネットワークデバイスと前記n個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在する、ステップ
を含む、通信方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記第1のネットワークデバイスにより、時間同期情報及び/又は周波数同期情報を前記第1のRUに送信するステップ
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のネットワークデバイスにより、時間同期情報及び/又は周波数同期情報を前記第1のRUに送信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記時間同期情報におけるノイズ及び/又は前記周波数同期情報におけるノイズをフィルタリングするステップ、
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のネットワークデバイスは、前記第1のRUに接続されるフロントホールデバイスである、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記m個のネットワークデバイスは第2のネットワークデバイスを更に含み、前記第2のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスの上流側デバイスであり、前記n個のネットワークデバイスは前記第2のネットワークデバイスを含み、前記第2のネットワークデバイスは、前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイス、又は前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスの上流側デバイスである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記n個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスを含み、前記第1のネットワークデバイスは、前記第2のRUに接続されるフロントホールデバイスであり、又は
前記n個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイス及び第3のネットワークデバイスを含み、前記第3のネットワークデバイスは前記第2のRUに接続されるフロントホールデバイスであり、前記第1のネットワークデバイスは前記第3のネットワークデバイスの上流側デバイスである、
請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のネットワークデバイスが前記m個のデバイス識別子を送信する方式はブロードキャスト方式を含む、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサを備える通信装置であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法を実施するために、メモリに結合されるとともに、前記メモリ内の命令を読み出して実行するように構成される、通信装置。
【請求項20】
第1の無線ユニットRUと第1のネットワークデバイスとを備える通信システムであって、前記第1のRUは、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を行うように構成され、前記第1のネットワークデバイスは、請求項12から18のいずれか一項に記載の方法を行うように構成される、通信システム。
【請求項21】
コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
請求項1から18のいずれか一項に記載の方法を行うように構成されるユニットを備える、通信装置。
【請求項23】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラム又は命令を含み、前記コンピュータプログラム又は前記命令がプロセッサで実行されると、前記プロセッサは請求項1から18のいずれか一項に記載の方法を行うことができるようにされる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2021年12月31日付で中国国家知識産権局に出願された、「通信方法、装置、及びシステム、並びに記憶媒体」という名称の中国特許出願第202111667548.8号の優先権を主張する。
【0002】
この出願は、通信分野に関し、特に、通信方法、装置、及びシステム、並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
マルチユーザ多入力多出力(multi-user multi input multi output,MU MIMO)サービスシナリオでは、ユーザ機器(user equipment,UE)は近くにあり、各UEは異なる無線ユニット(radio unit,RU)にアクセスする。RUによって送信される信号は同一チャネル信号であるため、第1のUEと第2のUEとが近い場合、第1のUEは、複数のRUによって第2のUEに送信される信号を受信する。
【0004】
複数のRUが第1のRU及び第2のRUを含むと仮定する。第1のRUと第2のRUとの間にある第1のチャネルと第2のチャネルとの間の相反性(reciprocity)に起因して、第1のチャネルは、第1のRUのダウンリンクチャネル及び第2のRUのアップリンクチャネルを含み、第2のチャネルは、第2のRUのダウンリンクチャネル及び第1のRUのアップリンクチャネルを含み、それにより、第1のUEの位置では、第1のRUによって第2のUEに送信される信号と第2のRUによって送信される信号とが互いに打ち消し合う。第1のチャネルと第2のチャネルとの間の相反性は、第1のチャネルのレイテンシ特性及び周波数特性がそれぞれ第2のチャネルのレイテンシ特性及び周波数特性と一致することを意味する。
【0005】
第1のチャネルと第2のチャネルを相反的にするために、第1のRU及び第2のRUは、ネットワークから同期信号を受信する。第1のRU及び第2のRUは、第1のRU及び第2のRUによって受信される同期信号に基づいて互いに協調通信を行い、通信結果に基づいて第1のチャネル及び第2のチャネルを補正する。しかしながら、第1のRU及び第2のRUによって受信される同期信号の位相及び周波数は大きく異なる。その結果、第1のRU及び第2のRUによって受信される同期信号に基づいて第1のRU及び第2のRUによって取得される通信結果は大きなエラーを有し、第1のチャネルと第2のチャネルとが相反的になることが困難である。
【発明の概要】
【0006】
この出願は、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルを相反的にするための通信方法、装置、及びシステム、並びに記憶媒体を提供する。技術的解決策は以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様によれば、この出願は通信方法を提供する。方法において、第1の無線ユニットRUは、第1のネットワークデバイスによって送信されるm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信し、m個のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスを含み、m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数である。第1のRUは、第2のRUによって送信されるn個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信し、第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数である。第1のRUは、m個のデバイス識別子及びn個のデバイス識別子に基づいて、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定する。第1のRUは協調通信処理を行い、協調通信処理は、第1のRUと第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用される。
【0008】
第1のRUはm個のネットワークデバイスに接続され、第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続され、第1のRUは、第1のネットワークデバイスによって送信されるm個のネットワークデバイスのデバイス識別子と第2のRUによって送信されるn個のネットワークデバイスのデバイス識別子とに基づいて、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定する。したがって、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと同じである。或いは、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと関連付けられる。例えば、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスと第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスとが上流側-下流側の関係にある、或いは第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスと第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスとの中に共通の上流側デバイスがある。このようにして、第1のRUと第2のRUとが協調通信を行い、それにより、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルが相反的となり得る。
【0009】
想定し得る実施態様において、第1のRUは、第1のネットワークデバイスによって送信される時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信する。第1のRUは、時間同期情報及び/又は周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行い、チャネル補正処理は、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルを補正するために使用される。第1のRUに接続されるm個のネットワークデバイスと第2のRUに接続されるn個のネットワークデバイスとの中に同じネットワークデバイスが存在するため、第1のRUにより受信される時間同期情報と第2のRUにより受信される時間同期情報との間の差は小さく、第1のRUにより受信される周波数同期情報と第2のRUにより受信される周波数同期情報との間の差も小さい。このようにして、第1のRUは、チャネル補正精度を向上させるために、受信した時間同期情報及び/又は周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行う。
【0010】
他の想定し得る実施態様において、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルは、第1のチャネル及び第2のチャネルを含み、第1のチャネルは、第1のRUのダウンリンクチャネル及び第2のRUのアップリンクチャネルを含み、第2のチャネルは、第2のRUのダウンリンクチャネル及び第1のRUのアップリンクチャネルを含む。第1のRUは、時間同期情報及び/又は周波数同期情報に基づいて、第1のチャネルの送信レイテンシと第2のチャネルの送信レイテンシとの間のレイテンシ差を測定する。第1のRUは、レイテンシ差に基づいてチャネル補正処理を行う。第1のRUによって受信される時間同期情報と第2のRUによって受信される時間同期情報との差は小さく、第1のRUによって受信される周波数同期情報と第2のRUによって受信される周波数同期情報との間の差も小さいため、第1のRUは、レイテンシ差測定精度及びチャネル補正精度を向上させるべく、受信された時間同期情報及び/又は周波数同期情報に基づいてレイテンシ差を測定する。
【0011】
他の想定し得る実施態様において、第1のRUは、レイテンシ差に基づいて、第1のチャネルの送信レイテンシ又は第2のチャネルの送信レイテンシを補償する。或いは、第1のRUは、レイテンシ差を第2のRUに送信し、レイテンシ差は、第1のチャネルの送信レイテンシ又は第2のチャネルの送信レイテンシを補償するために使用される。このようにして、複数のチャネル補正方式が提供され、すなわち、チャネル補正方式が強化される。
【0012】
他の想定し得る実施態様において、第1のRUは、時間同期情報におけるノイズ及び/又は周波数同期情報におけるノイズを抑制する。2つの情報のノイズが抑制されることにより、時間同期情報におけるノイズ及び/又は周波数同期情報で生じるエラーを除去することができる。
【0013】
他の想定し得る実施態様において、第1のRUは、第1のネットワークデバイスを介して、第2のネットワークデバイスによって送信される時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信し、第2のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスの上流側デバイスである。第2のネットワークデバイスに接続されるRUは、第1のネットワークデバイスに接続されるRUよりも多い。第1のRUは、第2のネットワークデバイスによって送信される時間同期情報及び/又は周波数同期情報を使用し得る。このようにして、協調グループ内のRUの数を増やすことができる。
【0014】
他の想定し得る実施態様において、第1のRUは、m個のデバイス識別子を第2のRUに送信する。このようにして、第2のRUは、受信したデバイス識別子に基づいて、第1のRUと協調通信を行うべきかどうか決定する。
【0015】
他の想定し得る実施態様において、第1のネットワークデバイスは、第1のRUに直接接続されるフロントホールデバイスである。
【0016】
他の想定し得る実施態様では、n個のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイスを含み、第1のネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスである。或いは、n個のネットワークデバイスが第3のネットワークデバイスを含み、第3のネットワークデバイスは第2のRUに接続されるフロントホールデバイスであり、第1のネットワークデバイスは第3のネットワークデバイスの上流側デバイスである。このようにして、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスが第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと同じであるようにされ、又は第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスが第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと関連付けられるようにされる。
【0017】
他の想定し得る実施態様では、m個のネットワークデバイスが第2のネットワークデバイスを更に含み、第2のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイスの上流側デバイスであり、n個のネットワークデバイスが第2のネットワークデバイスを含み、第2のネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイス、又は第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスの上流側デバイスである。このようにして、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスが第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと関連付けられるようにされる。
【0018】
他の想定し得る実施態様では、第1のRUが第2のRUを協調グループに追加し、協調グループ内のRUは協調通信を行うように構成される。協調グループ内のRU間で協調通信が行われるため、協調グループ内のRU間のチャネルが相反的であり得るようにされる。
【0019】
他の想定し得る実施態様において、第1のネットワークデバイスがm個のデバイス識別子を送信する方式は、ブロードキャスト方式を含み、及び/又は第2のRUがn個のデバイス識別子を送信する方式は、ブロードキャスト方式を含む。
【0020】
他の想定し得る実施態様では、第1のネットワークデバイスがイーサネットスイッチングデバイスである。
【0021】
第2の態様によれば、この出願は通信方法を提供する。方法において、第1のネットワークデバイスは、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第1の無線ユニットRUに送信する。m個のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスを含み、m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数である。m個のデバイス識別子は、協調通信処理を行うように第1のRUをトリガするべく使用され、協調通信処理は、第1のRUと第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用される。第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数であり、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在する。
【0022】
第1のRUはm個のネットワークデバイスに接続され、第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続される。第1のネットワークデバイスは、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第1のRUに送信するため、第1のRUは、第1のネットワークデバイスによって送信されるm個のネットワークデバイスのデバイス識別子と第2のRUによって送信されるn個のネットワークデバイスのデバイス識別子とに基づいて、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定する。したがって、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと同じである。或いは、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと関連付けられる。例えば、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスと第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスとが上流側-下流側の関係にある、或いは第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスと第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスとの中に共通の上流側デバイスがある。このようにして、第1のRUと第2のRUとが協調通信を行い、それにより、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルが相反的となり得る。
【0023】
想定し得る実施態様において、第1のネットワークデバイスは、時間同期情報及び/又は周波数同期情報を第1のRUに送信する。このようにして、第1のRUは、時間同期情報及び/又は周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行い得る。第1のRUに接続されるm個のネットワークデバイスと第2のRUに接続されるn個のネットワークデバイスとの中に同じネットワークデバイスが存在するため、第1のRUにより受信される時間同期情報と第2のRUにより受信される時間同期情報との間の差は小さく、第1のRUにより受信される周波数同期情報と第2のRUにより受信される周波数同期情報との間の差も小さい。このようにして、第1のRUは、チャネル補正精度を向上させるために、受信した時間同期情報及び/又は周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行う。
【0024】
他の想定し得る実施態様において、第1のネットワークデバイスは、時間同期情報におけるノイズ及び/又は周波数同期情報におけるノイズをフィルタリングする。これにより、時間同期情報及び周波数同期情報に生じるエラーが低減される。
【0025】
他の想定し得る実施態様において、第1のネットワークデバイスは、第1のRUに直接接続されるフロントホールデバイスである。
【0026】
他の想定し得る実施態様では、m個のネットワークデバイスが第2のネットワークデバイスを更に含み、第2のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイスの上流側デバイスであり、n個のネットワークデバイスが第2のネットワークデバイスを含み、第2のネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイス、又は第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスの上流側デバイスである。このようにして、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスが第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと関連付けられるようにされる。
【0027】
他の想定し得る実施態様では、n個のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイスを含み、第1のネットワークデバイスが第2のRUに接続されるフロントホールデバイスである。或いは、n個のネットワークデバイスが第1のネットワークデバイス及び第3のネットワークデバイスを含み、第3のネットワークデバイスは、第2のRUに接続されるフロントホールデバイスであり、第1のネットワークデバイスは、第3のネットワークデバイスの上流側デバイスである。このようにして、第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスが第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと同じであるようにされ、又は第1のRUに直接接続されるネットワークデバイスが第2のRUに直接接続されるネットワークデバイスと関連付けられるようにされる。
【0028】
他の想定し得る実施態様において、第1のネットワークデバイスがm個のデバイス識別子を送信する方式は、ブロードキャスト方式を含む。
【0029】
第3の態様によれば、この出願は、第1の態様又は第1の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つにおける方法を行うように構成される通信装置を提供する。具体的には、装置は、第1の態様又は第1の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つにおける方法を行うように構成されるユニットを含む。
【0030】
第4の態様によれば、この出願は、第2の態様又は第2の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つにおける方法を行うように構成される通信装置を提供する。具体的には、装置は、第2の態様又は第2の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つの方法を行うように構成されるユニットを含む。
【0031】
第5の態様によれば、この出願は、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを含む通信装置を提供する。少なくとも1つのプロセッサは、第1の態様又は第1の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つにおける方法を実施するために、メモリに結合され、メモリ内の命令を読み出して実行するように構成される。
【0032】
第6の態様によれば、本願は、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを含む通信装置を提供する。少なくとも1つのプロセッサは、第2の態様又は第2の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つにおける方法を実施するために、メモリに結合され、メモリ内の命令を読み出して実行するように構成される。
【0033】
第7の態様に係れば、この出願はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムを含み、コンピュータプログラムは、第1の態様、第2の態様、第1の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つ、又は第2の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つにおける方法を実施するためにプロセッサを使用してロードされる。
【0034】
第8の態様によれば、この出願は、コンピュータプログラムを記憶するように構成されるコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータプログラムは、第1の態様、第2の態様、第1の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つ、又は第2の態様の想定し得る実施態様のいずれか1つにおける方法を行うためにプロセッサを使用してロードされる。
【0035】
第9の態様によれば、この出願は通信システムを提供する。システムは、第3の態様に係る装置及び第4の態様に係る装置を含む、又はシステムは、第5の態様に係る装置及び第6の態様に係る装置を含む。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】この出願の一実施形態に係るネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図2】この出願の一実施形態に係る他のネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図3】この出願の一実施形態に係る他のネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図4】この出願の一実施形態に係る他のネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図5】この出願の一実施形態に係る他のネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図6】この出願の一実施形態に係る通信方法のフローチャートである。
【
図7】この出願の一実施形態に係る他のネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図8】この出願の一実施形態に係るRUの構造の概略図である。
【
図9】この出願の一実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。
【
図10】この出願の一実施形態による他の通信装置の構造の概略図である。
【
図11】この出願の一実施形態に係る他の通信装置の構造の概略図である。
【
図12】この出願の一実施形態に係る他の通信装置の構造の概略図である。
【
図13】この出願の一実施形態に係る通信システムの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付図面を参照して、この出願の実施態様を詳細に更に説明する。
【0038】
図1を参照されたい。この出願の一実施形態は、ネットワークアーキテクチャ100を提供する。ネットワークアーキテクチャ100は、複数のRUを含む。複数のRUは、フロントホールネットワークに接続される。
【0039】
幾つかの実施形態では、複数のRUのそれぞれについて、RUがフロントホールネットワークに接続されるように、RUはフロントホールネットワーク内のネットワークデバイスに接続される。複数のRUは、UEが複数のRUを介してネットワークに接続されるように、UEとの無線通信を行い得る。
【0040】
例えば、
図1に示すように、複数のRUは、RU 1、RU 2、及びRU 3を含む。RU 1、RU 2、及びRU 3は、UE 1と無線通信を行う。RU 1とRU 2の両方は、フロントホールネットワーク内のネットワークデバイス1に直接接続され、RU 3は、フロントホールネットワーク内のネットワークデバイス2に直接接続され、それにより、UE 1はネットワークに接続される。同様に、UE 2及びUE 3はまた、RU 1、RU 2、及びRU 3と無線通信を行ってもよく、それにより、UE 2及びUE 3はネットワークに接続される。
【0041】
幾つかの実施形態では、フロントホールネットワークはイーサネットであり、RUに直接接続されたネットワークデバイスは、イーサネットスイッチングデバイス、例えばイーサネットスイッチである。
【0042】
ネットワークアーキテクチャ100内の任意のUEについて、ネットワークアーキテクチャ100内の複数のRUは、UEに信号を送信する。UEは、少なくとも1つの他のUEに近い場合がある。結果として、UEは、複数のRUによってUEに送信された信号に加えて他の信号を受信し得るものであり、他の信号は、複数のRUによって他のUEに送信された信号である。
【0043】
説明を容易にするために、UEは第1のUEと呼ばれ、他のUEは第2のUEと呼ばれる。複数のRUは、第1のRU及び第2のRUを含む。第1のUEと第2のUEとは近接しているので、第1のUEは、第1のRU及び第2のRUによって第1のUEに送信された第1の信号を受信し、第1のRU及び第2のRUによって第2のUEに送信された第2の信号を更に受信することができる。すなわち、第1のRUは、2つの第1の信号及び2つの第2の信号を受信し得る。
【0044】
第1の信号及び第2の信号は同一チャネル信号であるため、第1の信号及び第2の信号が直交していない場合、第1のUEが2つの第1の信号及び2つの第2の信号を受信した後、2つの第2の信号は、第1のUE上の2つの第1の信号に対する同一チャネル干渉を引き起こす。第1の信号及び第2の信号が直交する場合、第1のUEが2つの第1の信号及び2つの第2の信号を受信した後、2つの第1の信号の位相が第1のUEに重ね合わせられ、2つの第2の信号の位相が相殺される。このようにして、2つの第1の信号に対する2つの第2の信号によって引き起こされる同一チャネル干渉が回避される。
【0045】
例えば、
図2に示すように、UE 1とUE 2とが近接しており、RU 1とRU 2とがUE 1に信号1を送信し、RU 1とRU 2とがUE 2に信号2を送信すると仮定する。2つの信号1を受信することに加えて、UE 1は2つの信号2を受信することができ、信号1及び信号2は同一チャネル信号である。UE 2は、2つの信号2を受信することに加えて、2つの信号1を受信することができる。
【0046】
信号1と信号2が直交していない場合、UE 1上の信号2は信号1に対して同一チャネル干渉を引き起こし、UE 2上の信号1は信号2に対して同一チャネル干渉を引き起こす。
【0047】
信号1と信号2が直交する場合、UE 1上で、2つの信号1のピーク位置は同じであり、2つの信号1のトラフ位置は同じであるため、2つの信号1の位相は重ね合わされる。
図2に示すように、UE 1では、RU 1によって送信された信号2のトラフ位置は、RU 2によって送信された信号2のピーク位置と同じであり、RU 1によって送信された信号2のピーク位置は、RU 2によって送信された信号2のトラフ位置と同じである。このようにして、2つの信号2の位相が相殺され、その結果、信号2はUE 1上の信号1に同一チャネル干渉を引き起こさない。
【0048】
第1の信号を第2の信号に直交させるために、第1のRUと第2のRUとの間の第1のチャネルと第2のチャネルは、相反的である必要がある。第1のチャネルは、第1のRUのダウンリンクチャネル及び第2のRUのアップリンクチャネルを含み、第2のチャネルは、第2のRUのダウンリンクチャネル及び第1のRUのアップリンクチャネルを含む。第1のチャネルと第2のチャネルとが相反的である場合、第1のRUによって送信される第1の信号と第2のRUによって送信される第2の信号とは直交する。
【0049】
幾つかの実施形態では、第1のRUのダウンリンクチャネルは第1のRUの送信チャネルを含み、第2のRUのアップリンクチャネルは第2のRUの受信チャネルを含み、第2のRUのダウンリンクチャネルは第2のRUの送信チャネルを含み、第2のRUのアップリンクチャネルは第2のRUの受信チャネルを含む。
【0050】
第1のRUと第2のRUとの間の第1のチャネルと第2のチャネルを相反的にするために、第1のRUは協調通信処理を行う必要がある。協調通信処理は、第1のRUと第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用される。
【0051】
幾つかの実施形態では、協調通信処理はチャネル補正処理を含み、チャネル補正処理は、第1のRUと第2のRUとの間の第1のチャネル及び第2のチャネルを補正するために使用される。具体的には、第1のRU及び第2のRUは、チャネル補正処理によって、第1のRUと第2のRUとの間の第1のチャネル及び第2のチャネルを補正する。このようにして、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルは相反的である。
【0052】
第1のRUはローカルクロックを含み、第2のRUはローカルクロックを含む。第1のRUのローカルクロック及び第2のRUのローカルクロックが第1の指定された条件を満たす場合、第1のRU及び第2のRUは、チャネル補正処理によって第1のRUと第2のRUとの間の第1のチャネル及び第2のチャネルを正確に補正し得る。このようにして、第1のチャネルと第2のチャネルは相反的であり、チャネル補正精度が向上する。第1のRUのローカルクロック及び第2のRUのローカルクロックが第1の指定された条件を満たさない場合、第1のRU及び第2のRUは、チャネル補正処理によって第1のRUと第2のRUとの間の第1のチャネル及び第2のチャネルを正確に補正することができない。その結果、第1のチャネルと第2のチャネルとは相反的となることができない。
【0053】
幾つかの実施形態では、第1の指定条件は、第1のRUのローカルクロックの現在のタイミング時点と第2のRUのローカルクロックの現在のタイミング時点との間の時間差が指定された時間差閾値未満であることを含む。したがって、第1のRUのローカルクロック及び第2のRUのローカルクロックが第1の指定条件を満たす場合、第1のRUのローカルクロックと第2のRUのローカルクロックとの間の差は小さい。第1のRUのローカルクロック及び第2のRUのローカルクロックが第1の指定された条件を満たさない場合、第1のRUのローカルクロックと第2のRUのローカルクロックとの間に大きな差がある。
【0054】
この出願の実施形態では、第1のRUは、フロントホールネットワーク内のネットワークデバイスによって送信された第1の同期情報を受信し、第1の同期情報は、第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報を含み、また、第1のRUは、第1の同期情報に基づいて第1のRUのローカルクロックを同期させる。第2のRUは、フロントホールネットワーク内のネットワークデバイスによって送信された第2の同期情報を受信し、第2の同期情報は、第2の時間同期情報及び/又は第2の周波数同期情報を含み、また、第2のRUは、第2の同期情報に基づいて第2のRUのローカルクロックを同期させる。第1の同期情報及び第2の同期情報は、同じネットワークデバイスによって送信された情報であってもよく、2つの異なるネットワークデバイスによって送信された情報であってもよい。
【0055】
第1の同期情報及び第2の同期情報が第2の指定条件を満たす場合、第1のRUの同期ローカルクロック及び第2のRUの同期ローカルクロックは第1の指定条件を満たす。第1の同期情報及び第2の同期情報が第2の指定条件を満たさない場合、第1のRUの同期ローカルクロック及び第2のRUの同期ローカルクロックは第1の指定条件を満たさない。
【0056】
第2の指定された条件は、以下の条件のうちの1つ以上を含む。
【0057】
第1の同期情報と第2の同期情報との間の情報差は指定された差を超えないか、又は第1の同期情報のノイズも第2の同期情報のノイズも指定されたノイズ閾値を超えない。
【0058】
第1の同期情報は、第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報を含み、第2の同期情報は、第2の時間同期情報及び/又は第2の周波数同期情報を含む。
【0059】
第1の同期情報を送信するネットワークデバイスの場合、ネットワークデバイスはローカルクロックを含み、第1の時間同期情報はネットワークデバイスのローカルクロックのタイミング時点を含み、第1の周波数同期情報はネットワークデバイスのローカルクロックの動作周波数を含む。
【0060】
第2の同期情報を送信するネットワークデバイスの場合、ネットワークデバイスはローカルクロックを含み、第2の時間同期情報はネットワークデバイスのローカルクロックのタイミング時点を含み、第2の周波数同期情報はネットワークデバイスのローカルクロックの動作周波数を含む。
【0061】
幾つかの実施形態では、第1の同期情報と第2の同期情報との間の情報差は、第1の時間同期情報と第2の時間同期情報との間の時間差及び/又は第1の周波数同期情報と第2の周波数同期情報との間の周波数差を含む。
【0062】
幾つかの実施形態では、第1の同期情報と第2の同期情報との間の情報差が指定された差を超えないことは、第1の時間同期情報と第2の時間同期情報との間の時間差が指定された時間差閾値を超えないこと、及び/又は、第1の周波数同期情報と第2の周波数同期情報との間の周波数差が指定された周波数差閾値を超えないことを含む。任意選択的に、指定された時間差閾値及び指定された周波数差閾値は小さい。例えば、指定された時間差閾値及び/又は指定された周波数差閾値は0である。
【0063】
幾つかの実施形態では、第1の同期情報内のノイズも第2の同期情報内のノイズも指定されたノイズ閾値を超えないことは、第1の時間同期情報内のノイズも第2の時間同期情報内のノイズも第1の指定されたノイズ閾値を超えないこと、及び/又は第1の周波数同期情報内のノイズも第2の周波数同期情報内のノイズも第2の指定されたノイズ閾値を超えないことを含む。第1の指定されたノイズ閾値及び第2の指定されたノイズ閾値は、等しくても等しくなくてもよい。
【0064】
図1を参照されたい。ネットワークアーキテクチャ100は、基地局ユニット(base station unit,BU)101及び/又はクロックソース102を更に含む。BU 101及び/又はクロックソース102は、フロントホールネットワークに同期情報を送信する。フロントホールネットワーク内の各ネットワークデバイスについて、同期情報を受信すると、ネットワークデバイスは、受信した同期情報に基づいてネットワークデバイスのローカルクロックを同期させ、同期されたローカルクロックに基づいて新しい同期情報を生成し、新しい同期情報を送信する。
【0065】
幾つかの実施形態では、第1のRU及び第2のRUが近い場合、第1のRU及び第2のRUが配備されると、第1のRU及び第2のRUは可能な限り同じネットワークデバイスに接続されるか、又は第1のRU及び第2のRUは2つの関連するネットワークデバイスに接続される。このようにして、第1のRUによって受信された第1の同期情報及び第2のRUによって受信された第2の同期情報は、第2の指定された条件を満たす。
【0066】
第1のRUに接続されたm個のネットワークデバイス及び第2のRUに接続されたn個のネットワークデバイスについて、m個のネットワークデバイス及びn個のネットワークデバイスの中に同じデバイスが存在する場合、第1のRU及び第2のRUは同じネットワークデバイスに接続され、又は、第1のRU及び第2のRUは2つの関連するネットワークデバイスに接続され、m及びnは両方とも0よりも大きい整数である。
【0067】
幾つかの実施形態において、以下の幾つかのケースでは、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在する。
【0068】
ケース1:
図3参照。第1のRU 11に接続されたm個のネットワークデバイス及び第2のRU 12に接続されたn個のネットワークデバイスはいずれも第1のネットワークデバイス13を含む。第1のネットワークデバイス13は、第1のRU 11に直接接続されたフロントホールデバイスであり、第2のRU 12に直接接続されたフロントホールデバイスでもある。
【0069】
ケース2:
図4参照。第1のRU 11に接続されたm個のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイス13及び第2のネットワークデバイス14を含む。第1のネットワークデバイス13は第1のRU 11に直接接続されたフロントホールデバイスであり、第2のネットワークデバイス14は第1のネットワークデバイス11の上流側デバイスであり、第2のRU 12に接続されたn個のネットワークデバイスは第2のネットワークデバイス12を含む。第2のネットワークデバイス12は、第2のRU 12に直接接続されたフロントホールデバイスである。ケース2では、第1のネットワークデバイス13が第2のネットワークデバイス14と関連付けられる。任意選択的に、m個のネットワークデバイスは、第4のネットワークデバイス16などを更に含んでもよい。n個のネットワークデバイスは、第4のネットワークデバイス16などを更に含んでもよい。第4のネットワークデバイス16は第2のネットワークデバイス14の上流側デバイスである。
【0070】
ケース3:
図5参照。第1のRU 11に接続されたm個のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイス13及び第2のネットワークデバイス14を含む。第1のネットワークデバイス13は第1のRU 11に直接接続されたフロントホールデバイスであり、第2のネットワークデバイス14は第1のネットワークデバイス13の上流側デバイスであり、第2のRU 12に接続されたn個のネットワークデバイスは第3のネットワークデバイス15と第2のネットワークデバイス14とを含む。第3のネットワークデバイス15は第2のRU 12に直接接続されたフロントホールデバイスであり、第2のネットワークデバイス12も第3のRU 15の上流側デバイスである。ケース2では、第1のネットワークデバイス13が第3のネットワークデバイス15と関連付けられる。任意選択的に、m個のネットワークデバイスは、第4のネットワークデバイス16などを更に含んでもよい。n個のネットワークデバイスは、第4のネットワークデバイス16などを更に含んでもよい。第4のネットワークデバイス16は第2のネットワークデバイス14の上流側デバイスである。
【0071】
上記では、ケース1~ケース3のみが列挙される。確かに、実際の実施中に他のケースが存在する場合があり、他のケースは本明細書では1つずつ列挙されない。
【0072】
RUに接続されたネットワークデバイスの場合、本明細書における「接続」という用語は、直接接続及び間接接続を含む。RUがネットワークデバイスに直接接続される場合、ネットワークデバイスとRUとは他のネットワークデバイスを介して接続される必要はない。例えば、
図4及び
図5に示すように、第1のRU 11は、他のネットワークデバイスを使用せずに第1のネットワークデバイス13に接続される、すなわち、第1のRU 11は、第1のネットワークデバイス13に直接接続される。
【0073】
RUがネットワークデバイスに間接的に接続される場合、RU及びネットワークデバイスは、1つ以上の他のネットワークデバイスを介して接続される必要がある。例えば、
図4又は
図5に示すように、第1のRU 11及び第4のネットワークデバイス16は、第2のネットワークデバイス14を介して接続される必要があり、すなわち、第1のRU 11は、第4のネットワークデバイス16に間接的に接続される。
【0074】
前述の上流側デバイス、例えば、第1のネットワークデバイス13の上流側デバイスの場合、上流側デバイスは、第1のネットワークデバイス13とBU 101との間の経路が通るネットワークデバイス、又は第1のネットワークデバイス13とフロントホールネットワークのクロックソースとの間の経路が通るネットワークデバイスである。したがって、第1のネットワークデバイス13と比較して、第1のネットワークデバイス13の上流側デバイスはBU 102又はクロックソース102により近い。
【0075】
任意選択的に、この出願の実施形態におけるBUは、構築ベースバンドユニット(building baseband unit,BBU)、分散ユニット(distribute unit,DU)、並びにベースバンド信号処理機能及び/又は無線ユニット制御及び管理機能を有する中央ユニット(centralized unit,CU)又は他のネットワーク要素もしくは装置を含む。この出願の実施形態におけるRUは、無線周波数ユニットとも呼ばれ、リモート無線ユニット(remote radio unit,RRU)、アクティブアンテナユニット(active antenna unit,AAU)、又は無線周波数信号、中間周波数信号、もしくは中間無線周波数信号を処理する能力を有する他のネットワーク要素もしくは装置を含む。確かに、技術の発展及びシステムアーキテクチャの進化と共に、他の規格のネットワークも出現し得る。この場合、BU及びRUは他の方式で分類又は命名されてもよい。言い換えれば、この出願の実施形態で説明されるシステムアーキテクチャは、この出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明することを意図しているが、この出願の実施形態で提供される技術的解決策に対する制限を構成するものではない。システムアーキテクチャの進化に伴い、この出願の実施形態で提供される技術的解決策は、同様の技術的問題にも適用可能である。この出願の実施形態におけるフロントホールネットワークは、BUとRUとを接続するように構成された送信ネットワークである。
【0076】
図6を参照されたい。この出願の一実施形態は、通信方法600を提供する。通信方法600は、
図1に示すネットワークアーキテクチャ100、又は
図3、
図4、もしくは
図5に示されるネットワークアーキテクチャに適用され、以下のステップを含む。
【0077】
ステップ601:第1のネットワークデバイスは第1のRUへm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信し、m個のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスを含み、m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数である。
【0078】
第1のRUは、前述のネットワークアーキテクチャにおける任意のRUであり、m個のネットワークデバイスは、第1のRUに接続されたネットワークデバイスである。
【0079】
幾つかの実施形態では、第1のネットワークデバイスは、第1のRUに直接接続されたフロントホールデバイスである。mが1に等しい場合、m個のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスである。mが1よりも大きい場合、m個のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスの上流側デバイスを更に含む。
【0080】
幾つかの実施形態において、第1のネットワークデバイスは、ブロードキャスト方式で、第1のネットワークデバイスに接続された各RUにm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信する。
【0081】
第1のネットワークデバイスは、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を周期的に送信するか、又は第1のネットワークデバイスは、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子をランダムに送信するか、又は第1のネットワークデバイスは、新しいRUが第1のネットワークデバイスに接続されることを検出するときに、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信する。確かに、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信するように第1のネットワークデバイスをトリガする他の方式があってもよく、これについては本明細書では1つずつ説明しない。
【0082】
第1のRU以外の他のRUについて、他のRUに接続されたネットワークデバイスも、第1のネットワークデバイスとしてステップ301の動作を行う。説明を容易にするために、他のRUは第2のRUと呼ばれる。第2のRUに接続されたネットワークデバイスの場合、ネットワークデバイスは、n個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第2のRUに送信し、nは0より大きい整数であり、n個のネットワークデバイスはネットワークデバイスを含み、n個のネットワークデバイスは第2のRUに接続される。
【0083】
このステップを説明するために、幾つかの例が以下に列挙される。幾つかの例は以下の通りである。
【0084】
例1:
図3参照。mとnの両方が1に等しく、第1のネットワークデバイス13は、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」を第1のRU 11に送信し、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」を第2のRU 12に送信する。
【0085】
例2:
図4参照。第1のネットワークデバイス13は第1のRU 11へm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信し、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子は第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」を含む。任意選択的に、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第2のネットワークデバイス14のデバイス識別子「ID14」及び/又は第4のネットワークデバイス16のデバイス識別子「ID16」を更に含んでもよい。第2のネットワークデバイス14はn個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第2のRU 12へ送信し、n個のネットワークデバイスのデバイス識別子は第2のネットワークデバイス14のデバイス識別子「ID14」を含む。任意選択的に、n個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第4のネットワークデバイス16のデバイス識別子「ID16」を更に含んでもよい。
【0086】
例3:
図5参照。第1のネットワークデバイス13は第1のRU 11へm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信し、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子は第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」を含む。任意選択的に、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第2のネットワークデバイス14のデバイス識別子「ID14」及び/又は第4のネットワークデバイス16のデバイス識別子「ID16」を更に含んでもよい。第3のネットワークデバイス15は、n個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第2のRU 12へ送信する。n個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第3のネットワークデバイス15のデバイス識別子「ID15」を含む。任意選択的に、n個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第4のネットワークデバイス16のデバイス識別子「ID16」を更に含んでもよい。
【0087】
例4:
図7参照。第1のネットワークデバイス13は第1のRU 11へm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信し、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子は第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」を含む。任意選択的に、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第4のネットワークデバイス16のデバイス識別子「ID16」を更に含んでもよい。第3のネットワークデバイス15は第2のRU 12へn個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信し、n個のネットワークデバイスのデバイス識別子は第3のネットワークデバイス15のデバイス識別子「ID15」を含む。任意選択的に、n個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」及び/又は第4のネットワークデバイス16のデバイス識別子「ID16」を更に含んでもよい。第1のネットワークデバイス13は第4のネットワークデバイス16の上流側デバイスである。
【0088】
ステップ602:第1のRUは、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信し、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第1のRU以外の他のRUへ送信する。
【0089】
幾つかの実施形態では、第1のRU以外の他のRUは、第1のRUの近傍RUを含む。
【0090】
ステップ602で、第1のRUは、ブロードキャスト方式で、第1のRU以外の他のRUへm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信する。
【0091】
第1のRU以外の他のRUも、第1のRUとしてステップ602の動作を行う。言い換えれば、他のRUは、ネットワークデバイスのデバイス識別子を第1のRUに送信し得る。
【0092】
例えば、前述の例1から例4では、第2のRUの近傍RUは第1のRUを含む。n個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信した後、第2のRUは、n個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第2のRUの近傍RUにブロードキャスト方式で送信する。
【0093】
ステップ603:第1のRUは第2のRUによって送信されたn個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信し、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子とn個のネットワークデバイスのデバイス識別子とに基づいて、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定する。
【0094】
m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定した場合、第1のRUは第2のRUを協調グループに追加し、協調グループは第1のRUと第2のRUとを含み、次いで第1のRUはステップ604を行う。
【0095】
ステップ603で、第1のRUは、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子をn個のネットワークデバイスのデバイス識別子と比較する。m個のネットワークデバイスのデバイス識別子とn個のネットワークデバイスのデバイス識別子との中に同じデバイス識別子が存在する場合、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定される。m個のネットワークデバイスのデバイス識別子とn個のネットワークデバイスのデバイス識別子との中に同じデバイス識別子が存在しないことが比較によって分かった場合、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在しないと決定される。
【0096】
幾つかの実施形態では、第1のRUが協調グループに第2のRUを追加する動作は以下の通りである。すなわち、第1のRUは、第2のRUにラベルを設定し、ラベルは協調グループを識別する。或いは、第1のRUは、第2のRUのデバイス識別子をデバイス識別子セットに追加し、デバイス識別子セットは、同じ協調グループ内のRUのデバイス識別子を含む。
【0097】
第2のRUに加えて、第1のRUの近傍RUは、他のRUを更に含んでもよい。第1のRUは、ステップ603の動作を続けて、協調グループに他のRUを追加する。同じ協調グループ内のRUは、同じネットワークデバイスに接続されるか、又は関連付けられたネットワークデバイスに接続される。
【0098】
例えば、例1の場合、第1のRU 11によって受信されたm個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」を含み、第1のRU 11によって受信されたn個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」を含む。m個のネットワークデバイスのデバイス識別子とn個のネットワークデバイスのデバイス識別子との中には同じデバイス識別子「ID13」が存在する。したがって、第1のRU 11は、協調グループに第2のRU 12を追加する。
【0099】
例2の場合、第1のRU 11が受信したm個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」、第2のネットワークデバイス14のデバイス識別子「ID14」、及び第4のネットワークデバイスのデバイス識別子「ID16」を含むと仮定する。第1のRU 11が受信したn個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第2のネットワークデバイスのデバイス識別子「ID14」と第4のネットワークデバイス16のデバイス識別子「ID16」とを含むと仮定する。m個のネットワークデバイスのデバイス識別子とn個のネットワークデバイスのデバイス識別子との中には、同じデバイス識別子「ID14」、「ID16」が存在する。したがって、第1のRU 11は、協調グループに第2のRU 12を追加する。
【0100】
例3の場合、第1のRU 11が受信したm個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」、第2のネットワークデバイス14のデバイス識別子「ID14」、及び第4のネットワークデバイスのデバイス識別子「ID16」を含むと仮定する。第1のRU 11が受信したn個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第3のネットワークデバイスのデバイス識別子「ID15」、第2のネットワークデバイス14のデバイス識別子「ID14」、及び第4のネットワークデバイスのデバイス識別子「ID16」を含むと仮定する。m個のネットワークデバイスのデバイス識別子とn個のネットワークデバイスのデバイス識別子との中には、同じデバイス識別子「ID14」、「ID16」が存在する。したがって、第1のRU 11は、協調グループに第2のRU 12を追加する。
【0101】
例4の場合、第1のRU 11が受信したm個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」及び第4のネットワークデバイスのデバイス識別子「ID16」を含むと仮定する。第1のRU 11が受信したn個のネットワークデバイスのデバイス識別子は、第3のネットワークデバイスのデバイス識別子「ID15」、第1のネットワークデバイス13のデバイス識別子「ID13」、及び第4のネットワークデバイスのデバイス識別子「ID16」を含むと仮定する。m個のネットワークデバイスのデバイス識別子とn個のネットワークデバイスのデバイス識別子との中には、同じデバイス識別子「ID13」、「ID16」が存在する。したがって、第1のRU 11は、協調グループに第2のRU 12を追加する。
【0102】
協調グループ内の第1のRU以外の任意のRUについて、RUは依然として第2のRUと呼ばれ、第2のRUについて、第1のRUは協調通信処理を行い、協調通信処理は、第1のRUと第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用される。本明細書における協調通信は、第1のRU及び第2のRUがUEと通信するために協調することを意味する。具体的には、協調通信処理は、以下のステップ604及びステップ605の動作によって行われてもよい。
【0103】
幾つかの実施形態では、協調通信処理はチャネル補正処理などを含み、チャネル補正処理は、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルを補正するために使用される。
【0104】
ステップ604:第1のRUは、第1のネットワークデバイスによって送信された第1の同期情報を受信し、第1の同期情報は、第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報を含む。
【0105】
幾つかの実施形態では、第1の時間同期情報及び第1の周波数同期情報は、第1のネットワークデバイスによって生成される。第1のネットワークデバイスはローカルクロックを含み、第1のネットワークデバイスは、ローカルクロックを使用して第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報を生成する。任意選択的に、第1の時間同期情報は、ローカルクロックのタイミング時点を含む。例えば、第1の時間同期情報は、ローカルクロックの現在のタイミング時点を含む。第1の周波数同期情報は、ローカルクロックの動作周波数を含む。
【0106】
第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスの上流側デバイスによって送信された第3の同期情報も受信し、第3の同期情報に基づいて第1のネットワークデバイスのローカルクロックを同期させる。
【0107】
実施中、第3の同期情報は、第3の時間同期情報及び/又は第3の周波数同期情報を含み、第3の時間同期情報は、上流側デバイスのクロックのタイミング時点を含み、第3の周波数同期情報は、上流側デバイスのクロックの動作周波数を含む。第1のネットワークデバイスは、第3の同期情報の送信レイテンシを取得し、送信レイテンシ及び第3の同期情報に基づいて第1のネットワークデバイスのローカルクロックに対して時間同期を行い、それにより、第1のネットワークデバイスのローカルクロックの現在のタイミング時点は、上流側デバイスのクロックの現在のタイミング時点と同期され、及び/又は、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスのローカルクロックの動作周波数が上流側デバイスのクロックの動作周波数と同期されるように、第3の周波数同期情報に基づいて第1のネットワークデバイスのローカルクロックに対して周波数同期を行う。
【0108】
フロントホールネットワークのBU又はクロックソースは、フロントホールネットワークに同期情報を送信する。フロントホールネットワーク内の任意のネットワークデバイスについて、同期情報を受信した後、ネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスとして同期情報に基づいてローカルクロックを同期させ、その後、同期されたローカルクロックに基づいて同期情報を生成し、生成された同期情報を送信する。
【0109】
幾つかの実施形態において、第1の同期情報は、第1のネットワークデバイスの上流側デバイスによって生成され、第1のネットワークデバイスは、上流側デバイスによって送信された第1の同期情報を受信し、第1のRUに第1の同期情報を送信する。すなわち、第1のRUは、第1のネットワークデバイスを介して、第1のネットワークデバイスの上流側デバイスによって送信された第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報を受信する。
【0110】
同様に、同じ協調グループ内の第2のRUについて、第2のRUは、第2のRUに接続されたネットワークデバイスによって送信された第2の同期情報も受信し、第2の同期情報は、第2の時間同期情報及び/又は第2の周波数同期情報を含む。
【0111】
第1のRUと第2のRUとが同じ協調グループ内にあることに留意すべきである。第2のRUに接続されたネットワークデバイスの場合、第1のRUに接続された第1のネットワークデバイスとネットワークデバイスとは同じネットワークデバイスであってもよく、第1のネットワークデバイスはネットワークデバイスと関連付けられてもよい。したがって、第1のネットワークデバイスのローカルクロックとネットワークデバイスのローカルクロックとの差は非常に小さく、第1のネットワークデバイスのローカルクロックはネットワークデバイスのローカルクロックと同期しているか、又は基本的に同期している。したがって、第1のネットワークデバイスによって送信された第1の同期情報とネットワークデバイスによって送信された第2の同期情報との間の情報差は、指定された差を超えない。具体的には、第1の時間同期情報と第2の時間同期情報との間の時間差は、指定された時間差閾値を超えず、及び/又は第1の周波数同期情報と第2の周波数同期情報との間の周波数差が指定された周波数差閾値を超えない。
【0112】
幾つかの実施形態では、第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報を送信する前に、第1のネットワークデバイスは、第1の時間同期情報のノイズ及び/又は第2の周波数同期情報のノイズを更にフィルタリングする。
【0113】
第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報を送信するプロセスでは、第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報においてノイズが生成される。したがって、第1のRUは、第1の同期情報を受信した後、第1の同期情報内のノイズを抑制する。すなわち、第1のRUは、第1の時間同期情報を受信した後、第1の時間同期情報内のノイズを抑制し、及び/又は第1の周波数同期情報を受信した後、第1のRUは、第1の周波数同期情報内のノイズを抑制する。
【0114】
第1の時間同期情報のノイズは、第1の時間同期情報のエラー情報を含み、第1の周波数同期情報は、第1の周波数同期情報のエラー情報を含む。これにより、第1の時間同期情報のノイズを抑制して第1の時間同期情報のエラー情報を除去することができ、また、第1の周波数同期情報のノイズを抑制して第1の周波数同期情報のエラー情報を除去することができる。
【0115】
幾つかの実施形態では、第1のRUは、インタフェースチップ又はフィルタを含む。第1のRUは、第1の時間同期情報内のノイズを抑制するために、インタフェースチップ又はフィルタを使用して第1の時間同期情報内のノイズをフィルタリングし、及び/又は、第1のRUは、第1の周波数同期情報のノイズを抑制するために、インタフェースチップ又はフィルタを使用して第1の周波数同期情報のノイズをフィルタリングする。
【0116】
第1のネットワークデバイスは、信号を使用して第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報を送信する。第1の時間同期情報は時間同期信号上で搬送され、第1の周波数同期情報は周波数同期信号上で搬送される。時間同期信号は、第1の時間同期情報のノイズを含み、周波数同期信号は、第1の周波数同期情報のノイズを含む。したがって、第1のネットワークデバイス又は第1のRUは、時間同期信号のノイズをフィルタリングして、第1の時間同期情報のノイズをフィルタリングし、第1のネットワークデバイス又は第1のRUは、周波数同期信号のノイズをフィルタリングして、第1の周波数同期情報のノイズをフィルタリングする。
【0117】
第2のRUは、第2の同期情報を受信した後、第2の同期情報内のノイズを抑制する。すなわち、第2のRUは、第2の時間同期情報を受信した後、第2の時間同期情報内のノイズを抑制し、及び/又は第2の周波数同期情報を受信した後、第2のRUは、第2の周波数同期情報内のノイズを抑制する。
【0118】
第1のRUによる抑制によって取得された第1の同期情報内のノイズも、第2のRUによる抑制によって取得された第2の同期情報内のノイズも、指定されたノイズ閾値を超えない。具体的には、第1の時間同期情報内のノイズも第2の時間同期情報内のノイズも、第1の指定されたノイズ閾値を超えず、及び/又は第1の周波数同期情報内のノイズも第2の周波数同期情報内のノイズも第2の指定されたノイズ閾値を超えない。
【0119】
具体的には、第1のRU内の第1の同期情報と第2のRU内の第2の同期情報との間の情報差は指定された差を超えず、第1のRU内の第1の同期情報内のノイズも第2のRU内の第2の同期情報内のノイズも指定されたノイズ閾値を超えない。すなわち、第1のRU内の第1の同期情報及び第2のRU内の第2の同期情報は、前述の第2の指定条件を満たす。
【0120】
ステップ605:第1のRUは、第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行う。
【0121】
第1のRUと第2のRUとの間のチャネルは、第1のチャネル及び第2のチャネルを含み、第1のチャネルは、第1のRUのダウンリンクチャネル及び第2のRUのアップリンクチャネルを含み、第2のチャネルは、第2のRUのダウンリンクチャネル及び第1のRUのアップリンクチャネルを含む。
【0122】
ステップ605において、第1のRUは、第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報に基づいて、第1のチャネルの送信レイテンシと第2のチャネルの送信レイテンシとの間のレイテンシ差を測定する。第1のRUは、レイテンシ差に基づいてチャネル補正処理を行う。
【0123】
幾つかの実施形態では、第1のRUは、6051から6057における以下の動作を通してチャネル補正処理を行い、6051から6057における動作は以下の通りである。
【0124】
6051:第1のRUは、第1の時間同期情報及び/又は第1の周波数同期情報に基づいて第1のRUのローカルクロックを同期させる。
【0125】
6051において、第1のRUは、第1の時間同期情報の送信レイテンシを取得し、第1の時間同期情報と第1の時間同期情報の送信レイテンシとに基づいて第1のRUのローカルクロックに対して時間同期を行い、及び/又は第1のRUは、第1の周波数同期情報に基づいて第1のRUのローカルクロックに対して周波数同期を行う。
【0126】
図8を参照されたい。第1のRUは、比較器、フィルタ、信号発生器などを含む。フィルタは、比較器及び信号発生器に別々に接続され、信号発生器は、第1のRUのローカルクロック及び比較器に更に接続される。信号発生器は、第1の周波数信号を生成し、第1の周波数信号を第1のRUのローカルクロックに入力するように構成される。第1のRUのローカルクロックは、第1の周波数信号に基づいてタイミングをとる、すなわち、第1の周波数信号は、第1のRUのローカルクロックの動作周波数である。
【0127】
幾つかの実施形態では、第1のRUによって、第1の周波数同期情報に基づいて第1のRUのローカルクロックで周波数同期を行う動作は以下の通りである。すなわち、比較器は、信号発生器によって入力された第1の周波数信号を受信し、周波数差を取得するために、第1のRUによって受信された第1の周波数同期情報を第1の周波数信号の周波数と比較し、周波数差は、第1の周波数同期情報と周波数との間の周波数差であり、また、比較器は、第2の周波数信号をフィルタに入力し、第2の周波数信号の周波数は周波数差に等しい。
【0128】
フィルタは、第2の周波数信号をフィルタリングして第3の周波数信号を取得し、第3の周波数信号を信号発生器に入力する。信号発生器は、第3の周波数信号に基づいて、信号発生器によって生成された第1の周波数信号を補償し、補償された第1の周波数信号を第1のRUのローカルクロックに入力する。
【0129】
幾つかの実施形態では、比較器は位相検出器(phase detector,PD)などを含み、フィルタはローパスフィルタ(low-pass filter,LPF)などを含み、信号発生器は電圧制御水晶発振器(voltage controlled crystal oscillator,VCXO)などを含む。
【0130】
同様に、第2のRUは、第2の時間同期情報の送信レイテンシを取得し、第2の時間同期情報及び第2の時間同期情報の送信レイテンシに基づいて、第2のRUのローカルクロックに対して時間同期を行い、及び/又は、第2のRUは、第2の周波数同期情報に基づいて第2のRUのローカルクロックに対して周波数同期を行う。
【0131】
第1の同期情報及び第2の同期情報は、第2の指定された条件を満たす。具体的には、第1の時間同期情報と第2の時間同期情報との間の時間差は指定された時間差閾値を超えず、第1の周波数同期情報と第2の周波数同期情報との間の周波数差は指定された周波数差閾値を超えない。このようにして、第1のRUは、第1の周波数同期情報に基づいて第1のRUのローカルクロックに対して周波数同期を行い、第2のRUは、第2の周波数同期情報に基づいてローカルクロックに対して周波数同期を行い、それにより、第1のRUのローカルクロックの動作周波数と第2のRUのローカルクロックの動作周波数との間の周波数差は、指定された周波数差閾値を超えない。第1のRUのローカルクロックの動作周波数と第2のRUのローカルクロックの動作周波数との間の周波数差は、周波数オフセットとも呼ばれ、周波数オフセットは、指定された周波数差閾値を超えない。
【0132】
第1のRUは、第1の時間同期情報に基づいて第1のRUのローカルクロックに対して時間同期を行い、第2のRUは、第2の周波数同期情報に基づいてローカルクロックに対して時間同期を行う。加えて、第1のRUのローカルクロックと第2のRUのローカルクロックとの間の周波数オフセットは指定された周波数差閾値を超えないため、第1のRUのローカルクロックの現在のタイミング時点と第2のRUのローカルクロックの現在のタイミング時点との間の時間差は指定された時間差閾値を超えない。したがって、第1のRUの同期ローカルクロック及び第2のRUの同期ローカルクロックは、前述の第1の指定条件を満たす。具体的には、第1のRUのローカルクロックの現在のタイミング時点と第2のRUのローカルクロックの現在のタイミング時点との間の時間差は、指定された時間差閾値未満である。
【0133】
6052:第1のRUは第2のRUへ第1の補正情報を送信し、第1のRUのローカルクロックから第1の送信時点T1を取得し、第1の送信時点T1は第1の補正情報が送信される時点である。
【0134】
第1のRUは、第1のRUのダウンリンクチャネルを介して第2のRUに第1の補正情報を送信する。
【0135】
6053:第2のRUは第1の補正情報を受信し、第2のRUのローカルクロックから第1の受信時点T2を取得し、第1の受信時点T2は第1の補正情報が受信された時点である。
【0136】
第2のRUは、第2のRUのアップリンクチャネルを介して、第1のRUによって送信された第1の補正情報を受信する。
【0137】
6054:第2のRUは第1のRUへ第2の補正情報を送信する。
【0138】
第2のRUは、第2のRUのアップリンクチャネルを介して第2の補正情報を送信する。
【0139】
6054において、第2のRUは、第2のRUのローカルクロックから第2の送信時点T3を取得し、第2の送信時点T3は、第2のRUが第2の補正情報を送信する時点である。
【0140】
幾つかの実施形態では、第2の補正情報は、第1の受信時点T2及び第2の送信時点T3を含む。或いは、第2のRUは、第1の受信時点T2及び第2の送信時点T3を第1のRUに送信する。
【0141】
6055:第1のRUは第2の補正情報を受信し、第2の受信時点T4、第1の受信時点T2、及び第2の送信時点T3を取得し、第2の受信時点T4は第2の補正情報が受信された時点である。
【0142】
6055において、第1のRUは、第2の補正情報を受信すると、第1のRUのローカルクロックから第2の受信時点T4を取得する。第2の補正情報は、第1の受信時点T2及び第2の送信時点T3を含む。第1のRUは、第2の補正情報から第1の受信時点T2及び第2の送信時点T3を取得する。或いは、第1のRUは、第2のRUによって送信された第1の受信時点T2及び第2の送信時点T3を受信する。
【0143】
6056:第1のRUは、T1、T2、T3、及びT4に基づいて、第1のチャネルの送信レイテンシと第2のチャネルの送信レイテンシとの間のレイテンシ差を取得する。
【0144】
第1のチャネルの送信レイテンシはT2-T1に等しく、第2のチャネルの送信レイテンシはT4-T3に等しく、第1のチャネルの送信レイテンシと第2のチャネルの送信レイテンシとの間のレイテンシ差は(T2-T1)-(T4-T3)に等しい。
【0145】
第1のRUのローカルクロックの現在のタイミング時点と第2のRUのローカルクロックの現在のタイミング時点との間の時間差は指定された時間差閾値未満であるため、取得されるT1、T2、T3、及びT4は正確であり、レイテンシ差を取得する精度が向上し、チャネル補正精度が向上する。
【0146】
6057:第1のRUはレイテンシ差に基づいてチャネル補正処理を行う。
【0147】
幾つかの実施形態において、第1のRUは、レイテンシ差に基づいて第1のチャネルの送信レイテンシ又は第2のチャネルの送信レイテンシを補償し、それにより、第1のチャネル及び第2のチャネルに対してチャネル補正処理を行うべく、第1のチャネルの送信レイテンシは第2のチャネルの送信レイテンシに等しい。このようにして、第1のチャネルと第2のチャネルは相反的である。
【0148】
幾つかの実施形態では、第1のRUが第2のRUにレイテンシ差を送信し、第2のRUは、レイテンシ差に基づいて第1のチャネルの送信レイテンシ又は第2のチャネルの送信レイテンシを補償し、それにより、第1のチャネル及び第2のチャネルに対してチャネル補正処理を行うべく、第1のチャネルの送信レイテンシは第2のチャネルの送信レイテンシに等しい。このようにして、第1のチャネルと第2のチャネルは相反的である。
【0149】
第1のRUはチャネル補正処理を完了し、第1のRU及び第2のRUは第1のUEと通信し、第1のRU及び第2のRUは第2のUEと通信する。第1のRU及び第2のRUによって第1のUEに送信された信号を受信することに加えて、第1のUEは、第1のRU及び第2のRUによって第2のUEに送信された信号を更に受信することができる。しかしながら、第1のUEでは、第1のRU及び第2のRUによって第2のUEに送信された信号は相殺される。同様に、第1のRU及び第2のRUによって第2のUEに送信された信号を受信することに加えて、第2のUEは、第1のRU及び第2のRUによって第1のUEに送信された信号を更に受信することができる。しかしながら、第2のUEでは、第1のRU及び第2のRUによって第1のUEに送信された信号は相殺される。このようにして、第1のRU及び第2のRUは、UEと協調して通信することができる。
【0150】
この出願の本実施形態では、第1のRUがm個のネットワークデバイスに接続され、第2のRUがn個のネットワークデバイスに接続され、第1のRUは、第1のネットワークデバイスによって送信されたm個のネットワークデバイスのデバイス識別子及び第2のRUによって送信されたn個のネットワークデバイスのデバイス識別子に基づいて、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定する。m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定された場合、第1のRUに直接接続されたネットワークデバイスは第2のRUに直接接続されたネットワークデバイスと同じである、又は第1のRUに直接接続されたネットワークデバイスは第2のRUに直接接続されたネットワークデバイスと関連付けられることが分かる。例えば、第1のRUに直接接続されたネットワークデバイスと第2のRUに直接接続されたネットワークデバイスとは上流-下流の関係にある、又は第1のRUに直接接続されたネットワークデバイスと第2のRUに直接接続されたネットワークデバイスとの中に同じ上流側デバイスがある。このようにして、第1のRUは、第1のRUによって受信された第1の同期情報及び第2のRUによって受信された第2の同期情報が前述の第2の指定条件を満たすことができるようにする。第1のRUは第1の同期情報に基づいて第1のRUのローカルクロックを同期させ、第2のRUは第2の同期情報に基づいて第2のRUのローカルクロックを同期させるので、第1のRUのローカルクロックと第2のRUのローカルクロックとの差は小さく、0に近い。このようにして、第1のRUと第2のRUとは協調通信を行い、すなわち、第1のRUと第2のRUとはチャネル補正精度を向上させるためにチャネル補正を行い、それにより、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルは相反的である。
【0151】
図9を参照されたい。この出願の一実施形態は通信装置900を提供する。装置900は、前述の実施形態のいずれか1つにおけるRU上に配置され、例えば、
図1もしくは
図2に示すネットワークアーキテクチャにおけるRU 1、RU 2、もしくはRU 3上に配置され、又は
図3、
図4、
図5、
図6、もしくは
図7に示す実施形態における第1のRUもしくは第2のRU上に配置される。装置900は、
第1のネットワークデバイスによって送信されるm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信し、m個のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスを含み、m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数である、ように構成される、受信ユニット901であって、
受信ユニット901は、第2のRUによって送信されるn個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信し、第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数である、ように更に構成される、受信ユニット901と、
m個のデバイス識別子及びn個のデバイス識別子に基づいて、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定するように構成される、処理ユニット902であって、
処理ユニット902は協調通信処理を行い、協調通信処理は、装置900と第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用される、ように更に構成される、処理ユニット902と
を含む。
【0152】
任意選択的に、受信ユニット901がm個のデバイス識別子及びn個のデバイス識別子を受信する詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ601からステップ603の関連内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0153】
任意選択的に、処理ユニット902が同じデバイスを決定し、協調通信処理を行う詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ604及びステップ605の関連内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0154】
任意選択的に、受信ユニット901は、第1のネットワークデバイスによって送信された時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信するように更に構成される。
【0155】
処理ユニット902は、時間同期情報及び/又は周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行い、チャネル補正処理は、装置900と第2のRUとの間のチャネルを補正するために使用される、ように構成される。
【0156】
任意選択的に、受信ユニット901が時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信する詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ604の関連する内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0157】
任意選択的に、処理ユニット902がチャネル補正処理を行う詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ605の関連内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0158】
任意選択的に、装置900と第2のRUとの間のチャネルは、第1のチャネル及び第2のチャネルを含み、第1のチャネルは、装置900のダウンリンクチャネル及び第2のRUのアップリンクチャネルを含み、第2のチャネルは、第2のRUのダウンリンクチャネル及び装置900のアップリンクチャネルを含む。
【0159】
処理ユニット902は、時間同期情報及び/又は周波数同期情報に基づいて、第1のチャネルの送信レイテンシと第2のチャネルの送信レイテンシとのレイテンシ差を測定し、レイテンシ差に基づいてチャネル補正処理を行うよう構成される。
【0160】
任意選択的に、処理ユニット902がレイテンシ差を測定する詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ6051から6056の関連内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0161】
任意選択的に、処理ユニット902は、レイテンシ差に基づいて第1のチャネルの送信レイテンシ又は第2のチャネルの送信レイテンシを補償するように構成される。
【0162】
任意選択的に、処理ユニット902が第1のチャネルの送信レイテンシ又は第2のチャネルの送信レイテンシを補償する詳細な実施プロセスについては、
図6に示された方法600のステップ6057の関連内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0163】
任意選択的に、装置900は送信ユニット903を更に含む。
【0164】
送信ユニット903は、レイテンシ差を第2のRUに送信し、レイテンシ差は、第1のチャネルの送信レイテンシ又は第2のチャネルの送信レイテンシを補償するために使用される、ように構成される。
【0165】
任意選択的に、処理ユニット902は、時間同期情報のノイズ及び/又は周波数同期情報のノイズを抑制するように更に構成される。
【0166】
任意選択的に、処理ユニット902がノイズを抑制する詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ604の関連する内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0167】
任意選択的に、受信ユニット901は、第1のネットワークデバイスを介して、第2のネットワークデバイスによって送信された時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信し、第2のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスの上流側デバイスである、ように構成される。
【0168】
任意選択的に、受信ユニット901が時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信する詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ604の関連する内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0169】
任意選択的に、第1のネットワークデバイスは、装置900に直接接続されたフロントホールデバイスである。
【0170】
任意選択的に、n個のネットワークデバイスは第1のネットワークデバイスを含み、第1のネットワークデバイスは第2のRUに直接接続されたフロントホールデバイスであり、又は
n個のネットワークデバイスは第3のネットワークデバイスを含み、第3のネットワークデバイスは第2のRUに接続されたフロントホールデバイスであり、第1のネットワークデバイスは第3のネットワークデバイスの上流側デバイスである。
【0171】
任意選択的に、m個のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスを更に含む。第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスの上流側デバイスであり、n個のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスを含み、第2のネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されたフロントホールデバイス、又は第2のRUに直接接続されたフロントホールデバイスの上流側デバイスである。
【0172】
任意選択的に、処理ユニット902は、協調グループに第2のRUを追加するように更に構成され、協調グループ内のRUは協調通信を行うように構成されている。
【0173】
任意選択的に、処理ユニット902が協調グループに第2のRUを追加する詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ603の関連する内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0174】
任意選択的に、第1のネットワークデバイスがm個のデバイス識別子を送信する方式は、ブロードキャスト方式を含み、及び/又は第2のRUがn個のデバイス識別子を送信する方式はブロードキャスト方式を含む。
【0175】
この出願のこの実施形態では、装置がm個のネットワークデバイスに接続され、第2のRUがn個のネットワークデバイスに接続され、処理ユニットは、第1のネットワークデバイスによって送信されたm個のネットワークデバイスのデバイス識別子及び第2のRUによって送信されたn個のネットワークデバイスのデバイス識別子に基づいて、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定する。したがって、装置に直接接続されたネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されたネットワークデバイスと同じであり、又は装置に直接接続されたネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されたネットワークデバイスと関連付けられる。処理ユニットは、第2のRUとの協調通信を行う。このようにして、装置と第2のRUとの間のチャネルは相反的であり得る。
【0176】
図10を参照されたい。この出願の一実施形態は通信装置1000を提供する。装置1000は、前述の実施形態のいずれか1つにおけるネットワークデバイス上に展開され、例えば、
図1又は
図2に示されたネットワークアーキテクチャにおけるネットワークデバイス(例えば、ネットワークデバイス1、ネットワークデバイス2、...)上に展開され、又は
図3、
図4、
図5、
図6、もしくは
図7に示された実施形態における第1のネットワークデバイス、第2のネットワークデバイス、もしくは第3のネットワークデバイス上に展開される。装置1000は、
m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第1の無線ユニットRUへ送信するように構成される、送信ユニット1001、を含む。m個のネットワークデバイスは装置1000を含み、m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数であり、m個のデバイス識別子は協調通信処理を行うように第1のRUをトリガするべく用いられ、協調通信処理は第1のRUと第2のRUとの間の協調通信を実施するのに用いられ、第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数であり、m個のネットワークデバイスとn個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在する。
【0177】
任意選択的に、送信ユニット1001がm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信する詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ601の関連内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0178】
任意選択的に、送信ユニット1001は、時間同期情報及び/又は周波数同期情報を第1のRUに送信するように更に構成される。
【0179】
任意選択的に、送信ユニット1001が時間同期情報及び/又は周波数同期情報を送信する詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ604の関連する内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0180】
任意選択的に、装置1000は、処理ユニット1002を更に含む。
【0181】
処理ユニット1002は、時間同期情報におけるノイズ及び/又は周波数同期情報におけるノイズをフィルタリングするように構成される。
【0182】
任意選択的に、処理ユニット1002がノイズをフィルタリングする詳細な実施プロセスについては、
図6に示す方法600のステップ604の関連する内容を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0183】
任意選択的に、装置1000は、第1のRUに接続されたフロントホールデバイスである。
【0184】
任意選択的に、m個のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスを更に含む。第2のネットワークデバイスは装置1000の上流側デバイスである。n個のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスを含む。第2のネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されたフロントホールデバイス、又は第2のRUに直接接続されたフロントホールデバイスの上流側デバイスである。
【0185】
任意選択的に、n個のネットワークデバイスは装置1000を含み、装置は第2のRUに接続されたフロントホールデバイスであり、又は
n個のネットワークデバイスは、装置1000及び第3のネットワークデバイスを含み、第3のネットワークデバイスは、第2のRUに接続されたフロントホールデバイスであり、装置1000は、第3のネットワークデバイスの上流側デバイスである。
【0186】
任意選択的に、送信ユニット1001がm個のデバイス識別子を送信する方式はブロードキャスト方式を含む。
【0187】
この出願のこの実施形態では、第1のRUがm個のネットワークデバイスに接続され、第2のRUがn個のネットワークデバイスに接続される。トランシーバユニットは、m個のネットワークデバイスのデバイス識別子を第1のRUに送信するため、第1のRUは、トランシーバユニットによって送信されたm個のネットワークデバイスのデバイス識別子及び第2のRUによって送信されたn個のネットワークデバイスのデバイス識別子に基づいて、m個のネットワークデバイス及びn個のネットワークデバイスの中に同じデバイスが存在すると決定する。したがって、第1のRUに直接接続されたネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されたネットワークデバイスと同じであり、又は第1のRUに直接接続されたネットワークデバイスは、第2のRUに直接接続されたネットワークデバイスと関連付けられる。このようにして、第1のRUと第2のRUとが協調通信を行い、それにより、第1のRUと第2のRUとの間のチャネルが相反的となり得る。
【0188】
図11を参照されたい。この出願の一実施形態は、通信装置1100の概略図を提供する。装置1100は、前述の実施形態のいずれかにおけるRUであり得る。例えば、装置1100は、
図1もしくは
図2に示されたネットワークアーキテクチャにおけるRU 1、RU 2、もしくはRU 3、又は
図3、
図4、
図5、
図6、もしくは
図7に示された実施形態における第1のRUもしくは第2のRUであり得る。装置1100は、少なくとも1つのプロセッサ1101と、内部接続1102と、メモリ1103と、少なくとも1つのトランシーバ1104とを含む。
【0189】
装置1100は、ハードウェア構造の装置であり、
図9に示される装置900内の機能モジュールを実装するように構成され得る。例えば、当業者であれば分かるように、
図9に示す装置900内の処理ユニット902は、メモリ1103内のコードを呼び出すことによって少なくとも1つのプロセッサ1101によって実装されてもよく、
図9に示す装置900内の受信ユニット901及び送信ユニット903は、トランシーバ1104によって実装されてもよい。
【0190】
任意選択的に、装置1100は、前述の実施形態のいずれかにおけるRU(例えば、第1のRU)の機能を実施するように更に構成されてもよい。
【0191】
任意選択的に、プロセッサ1101は、汎用中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、又はこの出願の解決策のプログラム実行を制御するように構成された1つ以上の集積回路であり得る。
【0192】
内部接続1102は、前述の構成要素間で情報を送信するための経路を含み得る。任意選択的に、内部接続1102は、基板、バスなどである。
【0193】
トランシーバ1104は、他のデバイス又は通信ネットワークと通信するように構成される。
【0194】
メモリ1103は、リードオンリーメモリ(read-only memory,ROM)もしくは静的な情報及び命令を記憶することができる他のタイプの静的記憶デバイス、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)もしくは情報及び命令を記憶することができる他のタイプの動的記憶デバイス、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(electrically erasable programmable read-only memory,EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)もしくは他のディスク記憶装置、光ディスク記憶装置(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体もしくは他の磁気記憶デバイス、又は命令もしくはデータ構造の形態で予期されるプログラムコードを搬送もしくは記憶することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体であってもよいが、メモリはこれらに限定されない。メモリは、独立して存在してもよく、バスを介してプロセッサに接続される。メモリとプロセッサとが統合されてもよい。
【0195】
メモリ1103は、この出願における解決策を実行するためのアプリケーションプログラムコードを記憶するように構成され、プロセッサ1101は、アプリケーションプログラムコードの実行を制御する。プロセッサ1101は、メモリ1103に記憶されたアプリケーションプログラムコードを実行し、少なくとも1つのトランシーバ1104と協働して、装置1100が本特許における方法の機能を実施できるようにするべく構成される。
【0196】
具体的な実施時、一実施形態では、プロセッサ1101は、1つ以上のCPU、例えば、
図11のCPU 0及びCPU 1を含み得る。
【0197】
具体的な実装中、一実施形態では、装置1100は、複数のプロセッサ、例えば、
図11のプロセッサ1101及びプロセッサ1107を含み得る。これらの各プロセッサは、シングルCPU(single-CPU)プロセッサでもマルチCPU(multi-CPU)プロセッサでもよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つ以上のデバイス、回路、及び/又は処理コアであってよい。
【0198】
図12を参照されたい。この出願の一実施形態は、通信装置1200の概略図を提供する。装置1200は、前述の実施形態のいずれかのネットワークデバイスであってもよい。例えば、装置1200は、
図1もしくは
図2に示すネットワークアーキテクチャにおけるネットワークデバイス(例えば、ネットワークデバイス1、ネットワークデバイス2、...)、又は
図3、
図4、
図5、
図6、もしくは
図7に示す実施形態における第1のネットワークデバイス、第2のネットワークデバイス、もしくは第3のネットワークデバイスなどであってもよい。装置1200は、少なくとも1つのプロセッサ1201と、内部接続1202と、メモリ1203と、少なくとも1つのトランシーバ1204とを含む。
【0199】
装置1200は、ハードウェア構造の装置であり、
図10に示される装置1000内の機能モジュールを実装するように構成され得る。例えば、当業者であれば、
図10に示す装置1000内の処理ユニット1002は、メモリ1203内のコードを呼び出すことによって少なくとも1つのプロセッサ1201によって実装されてもよく、
図10に示す装置1000内の送信ユニット1001は、トランシーバ1204によって実装されてもよいことを理解することができる。
【0200】
任意選択的に、装置1200は、前述の実施形態のいずれかにおけるネットワークデバイス(例えば、第1のネットワークデバイス)の機能を実施するように更に構成されてもよい。
【0201】
任意選択的に、プロセッサ1201は、汎用中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、又はこの出願の解決策のプログラム実行を制御するように構成された1つ以上の集積回路であり得る。
【0202】
内部接続1202は、前述の構成要素間で情報を送信するための経路を含み得る。任意選択的に、内部接続1202は、基板、バスなどである。
【0203】
トランシーバ1204は、他のデバイス又は通信ネットワークと通信するように構成される。
【0204】
メモリ1203は、リードオンリーメモリ(read-only memory,ROM)もしくは静的な情報及び命令を記憶することができる他のタイプの静的記憶装置、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)もしくは情報及び命令を記憶することができる他のタイプの動的記憶装置、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(electrically erasable programmable read-only memory,EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)もしくは他のディスク記憶装置、光ディスク記憶装置(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体もしくは他の磁気記憶デバイス、又は命令もしくはデータ構造の形態で予期されるプログラムコードを搬送もしくは記憶することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体であってもよいが、メモリはこれらに限定されない。メモリは、独立して存在してもよく、バスを介してプロセッサに接続される。メモリとプロセッサとが統合されてもよい。
【0205】
メモリ1203は、この出願における解決策を実行するためのアプリケーションプログラムコードを格納するように構成され、プロセッサ1201は、アプリケーションプログラムコードの実行を制御する。プロセッサ1201は、メモリ1203に記憶されたアプリケーションプログラムコードを実行し、少なくとも1つのトランシーバ1204と協働して、装置1200が本特許における方法の機能を実施できるようにするべく構成される。
【0206】
具体的な実施時、一実施形態では、プロセッサ1201は、1つ以上のCPU、例えば、
図12のCPU 0及びCPU 1を含み得る。
【0207】
具体的な実装中、一実施形態では、装置1200は、複数のプロセッサ、例えば、
図12のプロセッサ1201及びプロセッサ1207を含み得る。これらの各プロセッサは、シングルCPU(single-CPU)プロセッサでもマルチCPU(multi-CPU)プロセッサでもよい。ここでのプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つ以上のデバイス、回路、及び/又は処理コアであってよい。
【0208】
図13を参照されたい。この出願の一実施形態は通信システム1300を提供する。システム1300は、
図9に示す装置900及び
図10に示す装置1000を含む。或いは、システム1300は、
図11に示す装置1100及び
図12に示す装置1200を含む。
【0209】
任意選択的に、
図9に示す装置900又は
図11に示す装置1100は第1のRU 1301であり、
図10に示す装置1000又は
図12に示す装置1200は第1のネットワークデバイス1302である。
【0210】
当業者であれば分かるように、実施形態のステップの全部又は一部は、ハードウェア、又は関連するハードウェアに命令するプログラムによって実施され得る。プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に格納され得る。記憶媒体は、読み出し専用メモリ、磁気ディスク、又は光ディスクを含み得る。
【0211】
前述の説明は、この出願の任意選択の実施形態にすぎず、この出願を限定することを意図されていない。この出願の思想及び原理から逸脱することなく行われるいかなる修正、同等の置換、又は改善も、この出願の保護範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0212】
1 ネットワークデバイス、信号
2 ネットワークデバイス、信号
11 ネットワークデバイス
12 ネットワークデバイス
13 第1のネットワークデバイス
14 第2のネットワークデバイス
15 第3のネットワークデバイス
16 第4のネットワークデバイス
100 ネットワークアーキテクチャ
101 BU
102 クロックソース
600 通信方法
900 通信装置
901 受信ユニット
902 処理ユニット
903 送信ユニット
1000 通信装置
1001 送信ユニット
1002 処理ユニット
1100 通信装置
1101 プロセッサ
1102 内部接続
1103 メモリ
1104 トランシーバ
1107 プロセッサ
1200 通信装置
1201 プロセッサ
1202 内部接続
1203 メモリ
1204 トランシーバ
1207 プロセッサ
1300 通信システム
1302 ネットワークデバイス
【手続補正書】
【提出日】2024-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、前記方法は、
第1の無線ユニットRUにより、第1のネットワークデバイスによって送信されるm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信するステップであって、前記m個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスを含み、前記m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数である、ステップと、
前記第1のRUにより、第2のRUによって送信されるn個のネットワークデバイスのデバイス識別子を受信するステップであって、前記第2のRUは前記n個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数である、ステップと、
前記第1のRUにより、前記m個のデバイス識別子及び前記n個のデバイス識別子に基づいて、前記m個のネットワークデバイスと前記n個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在すると決定するステップと、
前記第1のRUにより、協調通信処理を行うステップであって、前記協調通信処理は、前記第1のRUと前記第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用される、ステップと、
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記第1のRUにより、協調通信処理を行う前記ステップは、
前記第1のRUにより、前記第1のネットワークデバイスによって送信される時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信するステップと、
前記第1のRUにより、前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行うステップであって、前記チャネル補正処理は、前記第1のRUと前記第2のRUとの間のチャネルを補正するために使用される、ステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のRUと前記第2のRUとの間の前記チャネルは、第1のチャネル及び第2のチャネルを含み、前記第1のチャネルは、前記第1のRUのダウンリンクチャネル及び前記第2のRUのアップリンクチャネルを含み、前記第2のチャネルは、前記第2のRUのダウンリンクチャネル及び前記第1のRUのアップリンクチャネルを含み、
前記第1のRUにより、前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行う前記ステップは、
前記第1のRUにより、前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報に基づいて前記第1のチャネルの送信レイテンシと前記第2のチャネルの送信レイテンシとの間のレイテンシ差を測定するステップと、
前記第1のRUにより、前記レイテンシ差に基づいて前記チャネル補正処理を行うステップと、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のRUにより、前記レイテンシ差に基づいて前記チャネル補正処理を行う前記ステップは、
前記第1のRUにより、前記レイテンシ差に基づいて前記第1のチャネルの前記送信レイテンシ又は前記第2のチャネルの前記送信レイテンシを補償するステップと、
前記第1のRUにより、前記レイテンシ差を前記第2のRUに送信するステップであって、前記レイテンシ差は、前記第1のチャネルの前記送信レイテンシ又は前記第2のチャネルの前記送信レイテンシを補償するために使用される、ステップと、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のRUにより、前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報に基づいてチャネル補正処理を行う前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1のRUにより、前記時間同期情報におけるノイズ及び/又は前記周波数同期情報におけるノイズを抑制するステップ、
を更に含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のRUにより、前記第1のネットワークデバイスによって送信される時間同期情報及び/又は周波数同期情報を受信する前記ステップは、
前記第1のRUにより、前記第1のネットワークデバイスを介して、第2のネットワークデバイスによって送信される前記時間同期情報及び/又は前記周波数同期情報を受信するステップであって、前記第2のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスの上流側デバイスである、ステップ、
を含む、請求項2から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のネットワークデバイスは、前記第1のRUに直接接続されるフロントホールデバイスである、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記n個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスを含み、前記第1のネットワークデバイスは、前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスであり、又は
前記n個のネットワークデバイスは第3のネットワークデバイスを含み、前記第3のネットワークデバイスは前記第2のRUに接続されるフロントホールデバイスであり、前記第1のネットワークデバイスは前記第3のネットワークデバイスの上流側デバイスである、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記m個のネットワークデバイスは前記第2のネットワークデバイスを更に含み、前記第2のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスの前記上流側デバイスであり、前記n個のネットワークデバイスは前記第2のネットワークデバイスを含み、前記第2のネットワークデバイスは、前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイス、又は前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスの上流側デバイスである、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記第1のRUにより、前記第2のRUを協調グループに追加するステップであって、前記協調グループ内のRUは協調通信を行うように構成される、ステップ
を更に含む、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のネットワークデバイスが前記m個のデバイス識別子を送信する方式はブロードキャスト方式を含む、及び/又は前記第2のRUが前記n個のデバイス識別子を送信する方式はブロードキャスト方式を含む、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
通信方法であって、前記方法は、
第1のネットワークデバイスにより、第1の無線ユニットRUにm個のネットワークデバイスのデバイス識別子を送信するステップであって、前記m個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスを含み、前記m個のネットワークデバイスは互いに接続され、mは0よりも大きい整数であり、前記m個のデバイス識別子は、協調通信処理を行うように前記第1のRUをトリガするべく使用され、前記協調通信処理は前記第1のRUと第2のRUとの間の協調通信を実施するために使用され、前記第2のRUはn個のネットワークデバイスに接続され、nは0よりも大きい整数であり、前記m個のネットワークデバイスと前記n個のネットワークデバイスとの中に同じデバイスが存在する、ステップ
を含む、通信方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記第1のネットワークデバイスにより、時間同期情報及び/又は周波数同期情報を前記第1のRUに送信するステップ
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のネットワークデバイスにより、時間同期情報及び/又は周波数同期情報を前記第1のRUに送信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1のネットワークデバイスにより、前記時間同期情報におけるノイズ及び/又は前記周波数同期情報におけるノイズをフィルタリングするステップ、
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のネットワークデバイスは、前記第1のRUに接続されるフロントホールデバイスである、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記m個のネットワークデバイスは第2のネットワークデバイスを更に含み、前記第2のネットワークデバイスは、前記第1のネットワークデバイスの上流側デバイスであり、前記n個のネットワークデバイスは前記第2のネットワークデバイスを含み、前記第2のネットワークデバイスは、前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイス、又は前記第2のRUに直接接続されるフロントホールデバイスの上流側デバイスである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記n個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイスを含み、前記第1のネットワークデバイスは、前記第2のRUに接続されるフロントホールデバイスであり、又は
前記n個のネットワークデバイスは前記第1のネットワークデバイス及び第3のネットワークデバイスを含み、前記第3のネットワークデバイスは前記第2のRUに接続されるフロントホールデバイスであり、前記第1のネットワークデバイスは前記第3のネットワークデバイスの上流側デバイスである、
請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のネットワークデバイスが前記m個のデバイス識別子を送信する方式はブロードキャスト方式を含む、請求項12から
14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサを備える通信装置であって、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1から
4のいずれか一項
または請求項12から14のいずれか一項に記載の方法を実施するために、メモリに結合されるとともに、前記メモリ内の命令を読み出して実行するように構成される、通信装置。
【請求項20】
第1の無線ユニットRUと第1のネットワークデバイスとを備える通信システムであって、前記第1のRUは、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法を行うように構成され、前記第1のネットワークデバイスは、請求項12から
14のいずれか一項に記載の方法を行うように構成される、通信システム。
【請求項21】
コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、請求項1から
4のいずれか一項
または請求項12から14のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
請求項1から
4のいずれか一項
または請求項12から14のいずれか一項に記載の方法を行うように構成されるユニットを備える、通信装置。
【請求項23】
コンピュータプログラ
ムであって、前記コンピュータプログラムがプロセッサで実行されると、前記プロセッサは請求項1から
4のいずれか一項
または請求項12から14のいずれか一項に記載の方法を行うことができるようにされる、コンピュータプログラ
ム。
【国際調査報告】