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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-11
(54)【発明の名称】光線療法用マウスガード
(51)【国際特許分類】
   A61C 19/06 20060101AFI20241204BHJP
【FI】
A61C19/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539801
(86)(22)【出願日】2023-01-02
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 KR2023000010
(87)【国際公開番号】W WO2023128717
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194439
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524245510
【氏名又は名称】チャ,ヒ チャン
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】チャ,ヒ チャン
【テーマコード(参考)】
4C052
【Fターム(参考)】
4C052AA20
4C052GG24
4C052MM02
(57)【要約】
本発明は、光を発する素子の重複発光によって発光強度を高めることにより、歯および歯肉に対する殺菌および抗炎症効果を最大化する光療法用マウスガードに関するものである。本発明は、歯の列に対応する曲率を有し歯の咀嚼面に対向する咀嚼面対向部、および内側と外側の両方から歯および歯肉に対向する内壁部と外壁部で構成された収容溝を備え、歯および歯肉を収容しながら口内で装着可能なガード本体と、ガード本体の内壁部および/または外壁部に設けられ歯肉および歯の側面に光を照射する側面発光素子とを含み、側面発光素子は複数の列に形成され、発光が重なり合って発光強度が増加するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療用マウスガードであって、歯の咬合面と、歯および歯茎に内外から対面する頬面とを収容する輪郭に対応する曲率を有することにより、歯および歯茎を収容するように構成されたガード本体と、ガード本体の内壁部および外壁部の少なくとも一方に設置され、歯茎および歯の側面に向けて光を照射する少なくとも1つの側面照明部品とを備え、側面照明部品は、照明強度を高めるために光を重ね合わせる複数の層から構成される。
【請求項2】
請求項1に記載の治療用マウスガードであって、側面発光部品は、照射のために第1の波長の光を放射するように構成された複数の第1の発光部品からなる第1の発光部品配列と、照射のために第2の波長の光を放射するように構成された複数の第2の発光部品からなる第2の発光部品配列と、を含み、第1および第2の発光部品配列が交互に配置されている。
【請求項3】
請求項2に記載の治療用マウスガードであって、第1の発光部品配列と第2の発光部品配列が交互に配置されている。
【請求項4】
請求項3に記載の治療用マウスガードであって、第1の発光部品配列および第2の発光部品配列が、保護体の長手方向に沿って水平列を形成している。
【請求項5】
請求項4に記載の治療用マウスガードであって、第1の発光部品と第2の発光部品の水平列が歯ぐきから歯へと交互に配置され、第1の発光部品の第1列および第3列に対応する水平列が発する第1波長の光と、第2の発光部品の第2列および第4列に対応する水平列が発する第2波長の光とが重なり、歯ぐきを照らし出し、第2の発光部品の第2列および第4列に対応する水平列が発する第2波長の光とが重なり、歯肉縁を照らす。
【請求項6】
請求項4に記載の治療用マウスガードにおいて、第1の発光部品および第2の発光部品の水平列が、歯肉境界面に対応する波形を描画するように構成されている。
【請求項7】
請求項3に記載の治療用マウスガードにおいて、第1の発光部品と第2の発光部品が、ガード本体の垂直方向に沿って垂直列を形成する。
【請求項8】
請求項7に記載の治療用マウスガードにおいて、第2の発光部品の垂直列の両側に隣接する第1の発光部品の垂直列から生成された第1の波長の光が、重なり合って歯肉および歯に照射され、第1の発光部品の垂直列の両側に隣接する第2の発光部品の垂直列から生成された第2の波長の光が、重なり合って歯肉および歯に照射される。
【請求項9】
請求項3に記載の治療用マウスガードにおいて、第1の発光部品と第2の発光部品は、ガード本体の歯肉境界面に対して斜めの列を形成する。
【請求項10】
請求項9に記載の治療用マウスガードにおいて、第2の発光部品は歯肉境界面に対して斜めの列を形成し、第1の発光部品の斜めの列の両側に隣接する第2の発光部品の斜めの列から発せられた第1波長の光が重なり合い、歯肉と歯に照射され、第2波長の光が発せられた第2の発光部品の斜めの列の両側に隣接する第1の発光部品の斜めの列から発せられた光が重なり合い、歯肉と歯に照射される。
【請求項11】
請求項1に記載の治療用マウスガードにおいて、第1の発光部品と第2の発光部品は、複数の波長のうちの1つの波長の光を選択的に発することが可能なRGB発光部品がそれぞれ備えられている。
【請求項12】
請求項11に記載の治療用マウスガードにおいて、RGB発光部品は、ガード本体の長さ方向に沿って水平列を形成し、第1波長の光を発する水平列と第2波長の光を発する水平列が一定のパターンで交互に配置されている。
【請求項13】
請求項12に記載の治療用マウスガードにおいて、RGB発光部品は、第1列および第3列に対応するRGB発光部品の水平列から歯肉と重なるように第1波長の光を引き起こし、第2列および第4列に対応するRGB発光部品の水平列から発せられる第2波長の光が歯肉境界面に重なって検査されるようになっている。
【請求項14】
請求項11に記載の治療用マウスガードにおいて、RGB発光部品は、歯肉から歯へとガード本体の垂直方向に沿って垂直列を形成し、第1波長の光を放射する垂直列と第2波長の光を放射する垂直列が交互に繰り返し配置される規則的なパターンになっています。
【請求項15】
請求項2から14のいずれかに記載の治療用マウスガードにおいて、第1波長の光は赤色光であり、第2波長の光は青色光である。
【請求項16】
請求項1に記載の治療用マウスガードにおいて、第1の発光素子および第2の発光素子の少なくともいくつかは、遠赤外線(遠紫外線)放射を発生させて照射する。
【請求項17】
請求項1に記載の治療用マウスガードにおいて、第1の発光素子および第2の発光素子の少なくともいくつかは、照射用に紫外線B(UV-B)放射を発生させる。
【請求項18】
請求項1の療法用マウスガード、前記ガード本体は、歯の咬合面に対向し、歯と歯肉に対向する底面を備え、歯の内側および外側に対向する内壁部および外壁部を含む受容溝を含むことを特徴とする、歯と歯肉の側面に光を照射するように構成されたサイドエミッタコンポーネントを備え、前記照射された光が照射された光の強度を増加させるために重なる、および前記サイドエミッタコンポーネントが複数の列で構成されている、療法用マウスガード。
【請求項19】
請求項18の療法用マウスガード、前記頬面発光素子は、歯を殺菌する目的で青色光を照射することができる青色発光素子を備えている。
【請求項20】
請求項19の療法用マウスガード、前記青色発光素子は、保護体の長手方向に沿って複数の水平列を形成し、前記青色発光素子から発せられる青色光が歯の咬合面に重なって照射され、青色光の照射強度が増加する。
【請求項21】
請求項18の療法用マウスガード、前記咬合面発光素子は、複数の波長帯のうちの任意の1つの波長の光を選択的に放射するRGB発光素子を備えている。
【請求項22】
請求項18の治療用マウスガードにおいて、少なくとも一部の咬合面発光素子は、照射用に遠赤外線放射を行う。
【請求項23】
請求項18の治療用マウスガードにおいて、少なくとも一部の咬合面発光素子は、照射用に紫外線B放射を行う。
【請求項24】
請求項1の光療法マウスガードにおいて、マウスガード本体の長さ方向に配置された複数の超音波振動子がマウスガード本体に埋め込まれて、超音波振動を歯に適用することにより歯の清掃を誘導する。
【請求項25】
請求項24の光療法マウスガードは、マウスガード本体に埋め込まれた超音波振動子に接続されている振動伝達部材が歯に接触する際に、超音波振動子の超音波振動が歯に適用されるように構成されている
【請求項26】
請求項24において、超音波振動子はマウスガード本体の長手方向に配置され、それぞれの歯に個別にアクセス可能であり、独立して動作することができます。この構成により、プログラムに応じて各歯に超音波振動を時間差をつけて適用したり、特定の歯に集中的に超音波振動を加えることができます。
【請求項27】
請求項27において、2つのマウスガードは上下の顎に一緒に装着されるようにペアとして構成されます。上下の顎に装着されるペアの各マウスガードには、側面照射素子が装備されており、これらは通信モジュールを介して統合的に制御可能であり、同期制御が可能です。
【請求項28】
請求項28において、マウスガードは上下の顎に一緒に装着されるようにペアとして構成されます。ペアの各マウスガードには、上下の顎に同時に装着された際に互いにしっかりと連結されるような、連結部材などの固定手段が装備されており、それによって協調的な使用が容易になります。
【請求項29】
請求項29において、ガード本体の受け皿は、上側に開いた上受け皿と、下側に開いた下受け皿で構成され、上下の顎に同時に装着することが可能です。これらの受け皿のそれぞれには、横方向の照明要素が収納されています。
【請求項30】
請求項1に記載の光療法用マウスガードは、側面発光装置の動作を制御するためのコントローラーと、外部との通信を行う通信モジュールをさらに含んでいます。
【請求項31】
請求項20の光療法用マウスガードには、コントローラーを介して側面発光装置を制御できる専用アプリがインストールされた端末が含まれています。光療法システムは、次のものを含みます:
【請求項32】
請求項31の方法では、第1の発光装置および第2の発光装置がそれぞれ複数の波長帯域のいずれかで光を選択的に生成できるRGB発光装置として提供され、専用アプリには複数の色のカラーパレットが提供されているため、ユーザーはその中から1つの色を選択でき、専用アプリのカラーパレットから色を選択すると、コントローラーはRGB発光装置を対応する色の光を放射するように制御し、光療法システムが動作します。
【請求項33】
請求項32の方法では、専用アプリが実行される端末のディスプレイに歯列画像が表示され、歯列画像に属する個々の歯の画像をクリックすることにより、一部の側面発光素子のみが光を放射する特徴を有する光療法システム。
【請求項34】
請求項31の方法において、ガード本体の咀嚼面に設置された咀嚼面発光装置が歯の咀嚼面に向けて光を照射し、専用アプリがコントローラを介して咀嚼面の発光素子を制御し、端末のディスプレイ上の個々の歯の画像をクリックして側面発光素子と咀嚼面発光素子の一部のみが光を放射するように選択される光療法システム。
【請求項35】
請求項34の方法において、底面発光装置は複数の波長帯域のうちのいずれかで光を選択的に生成できるRGB発光装置として提供され、専用アプリには複数の色から1つを選択できるようにカラーパレットが用意されており、専用アプリのカラーパレットからユーザーが色を選択すると、コントローラが対応する色の光を放射するようにRGB発光装置を制御する光療法システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、発光部品の重なる照明による照射の強度を増加することによって、歯と歯ぐきに対する殺菌および抗炎症効果を最大化する光療法用マウスガードに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、歯は脊椎動物の消化器系で重要な役割を果たし、食物を細かく咀嚼して砕く一方で、歯ぐきは歯と下顎の歯槽突起を覆う口腔粘膜の一部です。
【0003】
しかしながら、韓国特許出願番号2015-0002011の「マウスピース」では、LEDからの光が歯の咬合面に焦点を当てるように構成されていました。したがって、一部の殺菌効果が期待できる一方で、歯ぐきの殺菌または抗炎症効果を期待することには限界がありました。
【0004】
さらに、LED光照射の強度が制限されているため、十分な殺菌効果や抗炎症効果を得ることが容易ではありませんでした。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は上記の従来の問題を解決するために提案されている。本発明の目的は、発光部品の重複照射による照射強度の増加によって、歯と歯ぐきに対する滅菌および抗炎症効果を最大限に高める口腔保護具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
光療法用マウスガードは、本発明の技術的発想に基づいて、前述の目的を達成するために設計されています。口腔内に装着可能で、歯と歯肉を収容するガード本体が含まれます。このガード本体は、歯の咬合面に対応する曲率を有し、歯の咬合面に対向する咬合面対向部と、歯と歯肉の内側と外側にそれぞれ対向する内側壁部と外側壁部とで構成されます。さらに、マウスガードには、ガード本体の内側壁部または外側壁部の少なくとも一方に取り付けられたサイド発光部品が備わっています。これらの部品は、歯肉と歯の側面に光を照射することができます。特に、サイド発光部品の技術構成は、複数のLEDを使用して照射される光が重なるようにすることで、照射強度を増加させるものです。ここでは、サイド発光装置は、第1波長帯で光を生成して照射する複数の第1発光装置の列からなる第1発光装置列、および第2波長帯で光を生成して照射する複数の第2発光装置からなる第2発光装置列を有することができ、第2発光素子の列で構成されることが特徴とされる可能性があります。さらに、第1発光素子アレイと第2発光素子アレイは、互いに交互に配置されることがあります。さらに、第1発光素子アレイと第2発光素子アレイは、ガード本体の長手方向に沿って水平行を形成することがあります。さらに、第1発光素子と第2発光素子の水平列は歯ぐきから歯に向かって交互に配置されます。具体的には、第1列および第3列に対応する第1発光素子の水平列から放射される光は歯ぐきに重なり、第2列および第4列に対応する第2発光素子の水平列から放射される光は歯ぐきの境界面に重なります。さらに、第1発光素子および第2発光素子の水平列は、歯ぐきの境界線に対応する波形を形成するように構成されている可能性があります。さらに、第1発光素子および第2発光素子は、ガード本体の垂直方向に沿って垂直列を形成する可能性があります。さらに、第2発光素子の垂直列は、両側の第1発光素子の垂直列の間および隣接して配置されます。この配置により、歯肉および歯に対応する第1発光素子の垂直列から放射される光が重なります。同様に、第1発光素子の垂直列の間および隣接して配置された第2発光素子の垂直列から放射される光も歯肉および歯に重なります。さらに、第1発光素子と第2発光素子は、それぞれ波長範囲内の複数の波長で光を選択的に発生させることができるRGB発光素子を備えている可能性があります。さらに、RGB発光素子は、ガード本体の長手方向に沿って水平列を形成することがあります。第1および第2波長で光を発するこれらのRGB素子の列は、交互にパターンを変える一定のパターンで繰り返し配置されます。さらに、RGB発光素子により、第1列および第3列に対応する水平列から放射された光が歯肉に重なる一方、第2列および第4列に対応する水平列から放射された光が歯ぐきの縁に重なります。さらに、RGB発光素子は、ガード本体の垂直方向に、歯ぐきから歯まで延びる垂直列を形成することができます。これらの第1および第2の波長で光を放射するRGB要素の列は、特定の交互パターンで繰り返し配置されます。さらに、第1波長で放射される光は赤色光であり、第2波長で放射される光は青色光です。さらに、第1の発光素子および第2の発光素子の少なくともいくつかは、照射のために遠紫外線放射を生成する可能性があります。さらに、第1の発光素子および第2の発光素子の少なくともいくつかは、照射のために紫外線B(UVB)放射を生成する可能性があります。さらに、ガード本体には、ガード本体の咬合面に取り付けられた追加の咬合面発光素子が含まれる可能性があり、歯の咬合面に照射することができます。さらに、青色発光素子は、ガード本体の長手方向に沿って複数の水平列を形成することができます。この構成により、青色発光素子から放射される青色光が歯の咬合面に重なるため、青色光照射の強度が増加します。さらに、咬合面発光素子には、波長範囲内の複数の波長で光を選択的に放射できるRGB発光素子が装備されている可能性があります。さらに、咬合面の一部の発光部品は、照射用に遠赤外線(far-UVC)を放射することができる。さらに、咬合面の一部の発光素子は、照射用に遠赤外線を生成することができる場合がある。さらに、ガード本体には、ガード本体の長手方向に沿って埋め込まれた複数の超音波振動子が含まれており、歯に超音波振動を誘導してクリーニングを容易にすることができる。さらに、ガード本体には、超音波振動子に接続されるとガード本体から収容キャビティ内に突出する振動伝達部材が含まれており、振動伝達部材が歯と接触して歯に超音波振動を誘導できる。さらに、超音波振動子は、ガード本体の長手方向に沿って配置され、各歯を個別に対応できるようにすることができ、個々の歯に超音波振動を適用することが可能となる。これにより、プログラムされたスケジュールに従って時間間隔を空けて各歯に超音波振動を適用したり、必要に応じて特定の歯に集中的な超音波振動を集中させることができる。さらに、2つのマウスガードは、上顎と下顎に同時に装着することを可能とするためにペアリングされることができる。上顎と下顎に同時に装着されたペアのマウスガードの側面発光部品は、通信モジュールを介して統合され制御されることができる。
【0007】
さらに、2つのマウスガードは、上顎と下顎に同時に装着することを可能とするためにペアリングされることができる。ペアのマウスガードのそれぞれのガード本体には、上顎と下顎に同時に装着されたときに互いに固定するための固定手段が備わっている。
【0008】
さらに、ガード本体の収容空間は、上向きに開口した上部収容空間と下向きに開口した下部収容空間からなり、上顎と下顎の同時着用が可能です。上部および下部の収容空間それぞれには、側面発光部品が備わっています。
【0009】
さらに、側面発光部品の動作を制御するためのコントローラと、外部通信のための通信モジュールを含むことがあります。
【0010】
一方、本発明に係る光療法システムは、前記の光療法マウスガードと、コントローラを介して側面発光部品を制御するために搭載された専用アプリがインストールされた端末装置を含みます。
【0011】
ここでは、第1の発光素子および第2の発光素子は、波長範囲内で複数の波長で光を選択的に発するRGB発光素子をそれぞれ備えています。専用アプリには、ユーザが複数のオプションから1色を選択できるカラーパレットが含まれています。ユーザが専用アプリのカラーパレットから色を選択すると、コントローラは選択された色の光を照射するためにRGB発光素子を制御します。
【0012】
さらに、専用アプリを実行している端末デバイスのディスプレイは、歯弓のイメージを表示し、ユーザはそれらをクリックして歯弓のイメージ内の個々の歯のイメージを選択し、どの側面発光部品が照射用の光を発するかを選択することができます。
【0013】
さらに、歯冠面に配置され、歯の咬合面に光を放射するための追加の歯冠面発光素子が、ガード体の歯冠面に対向する部分に取り付けられています。専用アプリケーションは、これらの歯冠面発光素子をコントローラを介して制御することを可能にし、端末デバイスのディスプレイに表示される個々の歯の画像をクリックすることで、どの側面発光素子と歯冠面発光素子が照射用の光を発するかをユーザが選択できます。
【0014】
さらに、咬合面発光素子は、波長範囲内の複数の波長で光を選択的に放射できるRGB発光素子で装備されています。専用アプリケーションには、ユーザが複数のオプションから1つの色を選択できるカラーパレットが含まれています。ユーザが専用アプリケーションのカラーパレットから色を選択すると、コントローラは選択された色の光を放射するためにRGB発光素子を制御します。
【0015】
本発明による光療法用マウスガードは、複数の列からなる発光素子の重複照射を通じて照射強度を増加させることにより、歯と歯ぐきに対する殺菌および抗炎症効果を最大限に高めることができます。
【0016】
さらに、本発明では、歯列に応じて設置された超音波振動子を使用し、光発光素子の重複照射と併用して、歯と歯ぐきに細菌の増殖や炎症を引き起こす微細な食べカスやプラークなどの原因物質を除去し、歯と歯ぐきの殺菌および抗炎症効果をさらに向上させることができます。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施形態による光療法用マウスガードの透視図です。
図2図2は、本発明の一実施形態による光療法用マウスガードのLED配置を説明するための変更された展開図です。
図3図3は、本発明の一実施形態による光療法用マウスガードの断面図です。
図4a図4aは、本発明の一実施形態による光療法用マウスガードの一対が上下の顎に装着された状態を示しています。
図4b図4bは、本発明の一実施形態による光療法用マウスガードの一対が、留め具によって留められて上下の顎に装着された状態を示しています。
図5図5は、本発明の第1の変更実施形態による光療法用マウスガードの断面図です。
図6図6は、本発明の第2の変更実施形態による光療法用マウスガードの透視図です。
図7図7は、本発明の第2の変更実施形態による光療法用マウスガードの断面図です。
図8図8は、第2の変更実施形態による光療法用マウスガードのLED配置を説明するための変更された展開図です。図8は、本発明の第3の変更実施形態による光療法用マウスガードの透視図です。
図9図9は、本発明の第3の変更実施形態です。実施形態に応じた光療法用マウスガードのLED配置状態を説明するための変更された展開図です。
図10図10は、本発明の第4の変更実施形態による光療法用マウスガードの透視図です。
図11図11は、本発明の第4の変更実施形態です。
図12図12は、本発明の実施形態による光療法用マウスガードのLED配置状態を説明するための変更された展開図です。
図13図13は、本発明の実施形態による光療法用マウスガードを使用した光療法システムの構成図です。専用アプリがインストールされた端末の正面図が示されています。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態に基づく光療法用マウスガードについて、添付図面を参照して詳細に説明する。本発明は様々な変更を受け得るため、様々な形態を有しうることから、特定の実施形態を図面に示し、テキストで詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の公開された形態に限定する意図ではなく、本発明の精神および技術的範囲に含まれるすべての変更、同等物、代替物を含むことを理解するべきである。各図面を説明する際には、類似する部品に対して類似する参照番号が使用される。添付図面において、構造物の寸法は、本発明の構造の明瞭さのために実際の大きさから拡大されるか、または実際の大きさから基本構成を理解するために縮小される。
【0019】
さらに、第1および第2などの用語は、さまざまな部品を記述するために使用されるかもしれませんが、これらの部品は用語によって制限されるべきではありません。上記の用語は、一つの部品を他と区別するための目的でのみ使用されます。たとえば、第1の部品は第2の部品と名付けられる場合があり、同様に、第2の部品も第1の部品と名付けられる場合がありますが、これは本発明の範囲から外れることはありません。また、ここで使用されるすべての用語、技術的または科学的な用語を含む用語は、特に定義されていない限り、本発明に関連する技術者によって一般に理解されている意味と同じ意味を有しています。一般的に使用されている辞書で定義されている用語などは、関連技術の文脈での意味と一致する意味で解釈されるべきであり、本願書で明確に定義されていない限り、理想的な意味や過度に形式的な意味を持つと解釈されるべきではありません。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態による光療法用マウスガードの透視図であり、図2は、本発明の一実施形態による光療法用マウスガードのLED配置状態を説明するための改変展開図であり、図3は、本発明の一実施形態による光療法用マウスガードの断面図である。
【0021】
図に示すように、本発明の一実施形態による光療法用マウスガード100は、口内に装着できるマウスピース形状のガード本体110と、ガード本体110の内壁部(111a)と、ガード本体の外壁部(111b)に設置されたサイド発光装置12aと、ガード本体110の咀嚼面に設置された咀嚼面発光装置12bと、超音波振動子130を主要な構成要素として含んでいる。本発明は、複数の列からなるサイド発光装置12aと咀嚼面発光装置12bから発生する光が、重なり合って歯茎(S1)および歯(T1)に照射される独自の方法で照射強度を増加させ、歯(T1)および歯茎(S1)に対する殺菌および抗炎症効果を最大限に高めるように設計されています。
【0022】
以下では、本発明の一実施形態による光療法用マウスガード100について、上記の各構成要素に焦点を当てて詳細に説明します。
【0023】
ガード本体110は、図1に示すようなマウスピース形状をしており、口内に簡単に装着できるように設計されています。ガード本体110は、歯列に対応する曲率を有し、歯T1の咀嚼面に対向する咀嚼面側部111cを有し、内側と外側からそれぞれ歯T1と歯茎S1に対向し、内壁部111aと外壁部111bからなる受け溝111を有しています。ガード本体110は、受け溝(111)を介して歯(T1)と歯茎(S1)を収容および囲むことにより、口腔内に簡単に装着できます。ここで、ガード本体110は、柔軟性と弾性を有するシリコーンや類似の材料で作られ、上下の顎に快適に装着できるように、やや余裕を持って製造されることが好ましいです。
【0024】
サイド発光素子(12a)は、ガード本体110の内壁部(111a)および外壁部(111b)から歯(T1)と歯茎(S1)の側面に向かって第1波長の赤色光を発し、第2波長の青色光を照射するように設置されます。赤色光は、歯(T1)の根元の歯槽骨の形成および抗炎症に比較的効果的であり、一方、青色光は殺菌に比較的効果的です。本発明の実施形態では、図1から3に示すように、第1波長帯で光を照射する第1発光装置として赤色LED(120a)がガード本体110の長手方向に沿って水平行を形成するように取り付けられ、第2波長帯で光を照射する第2発光装置として、青色LED(120b)がガード本体(110)の長手方向に沿って水平行を形成するように取り付けられます。
【0025】
赤色LED(120a)の水平列と青色LED(120b)の水平列が、歯茎(S1)から歯(T1)に向かって交互に配置されていることに注意することができます。第1列に対応する赤色LED(120a)の水平列と第3列に対応する赤色LED(120a)の水平列から生成された赤色光が、歯茎S1に重なり合って照射されます。このため、第1列に対応する赤色LED(120a)の水平列と第3列に対応する赤色LED(120a)の水平列は、その間に段差があるにもかかわらず、歯茎S1に向かって配置されます。その結果、第1列に対応する赤色LED(120a)の水平列と第3列に対応する赤色LED(120a)の水平列から生成された赤色光が、歯茎S1に重なり合って照射され、照射強度が増加し、歯(T1)の根元における抗炎症により高い効果を得ることができます。
【0026】
一方、第2列に対応する青色LED(120b)の水平列と第4列に対応する青色LED(120b)の水平列から生成される青色光が、歯肉境界に重なり合って照射されます。このため、第2列に対応する青色LED(120b)の水平列と第4列に対応する青色LED(120b)の水平列は、その間に歯肉境界があるように上下に配置されるように取り付けられます。その結果、第2列に対応する青色LED(120b)の水平列と第4列に対応する青色LED(120b)の水平列から生成される青色光が、歯肉界面に重なり合って照射され、照射強度が増加し、特に細菌の増殖が集中するため、損傷しやすい歯肉界面により高い殺菌効果を得ることができます。
【0027】
赤色LED(120a)は波長範囲が630~690 nmを使用し、青色LED(120b)は波長範囲が400~450 nmを使用します。
【0028】
ガード本体110の咀嚼面側部111cには、複数の咀嚼面発光装置12bが取り付けられ、歯T1の咀嚼面に向けて光を照射します。咀嚼面発光装置12bは、歯T1の殺菌のために青色光を発生するために、一列に配置された複数の青色LED(120b)が好ましく使用されます。本発明の実施形態では、青色LED(120b)は、ガード本体110の長手方向に沿って互いに平行な複数の水平列を形成する形態で設けられています。ガード本体110の咀嚼面側部111cに複数の水平列で青色LED(120b)が設けられる構成により、青色光が歯T1の咀嚼面に重なり合って照射されるため、青色光の照射強度を増加させることができます。その結果、歯T1の咀嚼面における青色光の殺菌効果を最大限に高めることができます。
【0029】
青色LED(120b)の場合、波長範囲は400から450 nmを使用します。
【0030】
サイド発光装置12aおよびボトム発光装置12bを構成するLEDは、それぞれ独立した個別の光を放射するように構成されています。その結果、赤色LED(120a)の水平列や青色LED(120b)の水平列の個々のLEDが、時間差をつけて順次光を放射したり、あるいはプログラムに従って一部分で集中的に光を放射したりするなど、様々な種類の光の放射が可能です。
【0031】
一方、図面には示されていませんが、赤色LED(120a)の水平列と青色LED(120b)の水平列は、歯肉境界面に対応する波形を描くように変更することができます。このように、赤色LED(120a)の水平列と青色LED(120b)の水平列が歯肉界面に対応する波形を描くように形成されると、細菌の増殖が高い可能性のある歯肉界面により高濃度で光照射が行われ、その利点があります。
【0032】
図4aに示すように、説明されたような光療法用マウスガード(100)は、上下の両顎に同時に装着することができます。この場合、ペアのマウスガード(100)は埋め込み通信モジュールを介して連結され、一体的に制御されることが好ましいです。上下の両顎に光療法用マウスガード(100)を快適に装着するためには、図4bに示されるように、ペアの各ガード本体(110)には、上下の両顎に装着されたときにそれらをしっかりと結合させるための取り付け機構が装備されることが望ましいです。これらの取り付け機構は、図4bに示されるように、互いに嵌合する連結ピン(112a)とソケット(112b)として簡単に設計することができ、類似の機能を持つ他の形態も制限なく適用可能です。
【0033】
超音波振動子(130)は、ガード本体(110)に埋め込まれ、ガード本体(110)の長さに沿って複数のユニットに配置されており、歯(T1)に超音波振動を誘発することができます。超音波振動による清掃を可能にすることで、細菌の増殖や炎症の原因である微小な食べカスやプラークを除去することができます。これは、光照射の殺菌および抗炎症効果に加えて、歯(T1)および歯肉(S1)の効果的な管理に大きく貢献します。超音波振動子(130)は、ガード本体(110)の長さに沿って取り付けられることが望ましく、各振動子を個別に操作し、各歯(T1)に対応するように配置することができます。これにより、各歯(T1)に対して時間間隔を設けた超音波振動を適用したり、特定の歯(T1)に集中した超音波振動を選択的に行うなど、必要に応じてさまざまな操作が可能になります。
【0034】
超音波振動子(130)の超音波振動を歯(T1)に効果的に伝達するために、振動伝達部材(130a)を含めることが望ましいです。振動伝達部材(130a)は、その先端がガード本体(110)の受け皿(111)に突出するように設置され、一方、基端が超音波振動子(130)に接続されています。これにより、ガード本体(110)に取り付けられたときに歯(T1)に接触できます。
【0035】
本発明の一実施形態では、基板(150)に取り付けられた光療法マウスガードに、別途の電源接続の必要なく、屋外での携帯使用を容易にするためのコンパクトな充電式バッテリー(140)が組み込まれています。さらに、サイド発光体(12a)および咬合面発光体(12b)内のそれぞれのLEDを個別に制御するコントローラーと、外部通信用の通信モジュールが含まれていることがあります。これにより、スマートフォンなどの外部デバイスと便利かつ効果的に使用できる光療法システムが確立され、よりユーザーフレンドリーな操作が可能になります。光療法システムの詳細については、後続の記述で詳しく説明します。
【0036】
<第1変更実施形態>
図5は、本発明の第1変更実施形態による光療法マウスガードの断面図です。
【0037】
図に示されているように、本発明の第1変更実施形態によれば、マウスガード(110)の受け皿は、上側に開口する上側受け皿(111-1)と、下側に開口する下側受け皿(111-2)から構成され、上下の両顎に装着できるようになっています。特筆すべきは、上側受け皿(111-1)および下側受け皿(111-2)のそれぞれに、サイド発光ダイオード(12a)と咬合面発光ダイオード(12b)が装備されていることです。ガード本体(110)の上側受け皿(111-1)および下側受け皿(111-2)にそれぞれサイド発光ダイオード(12a)と咬合面発光ダイオード(12b)を設置するだけでなく、超音波振動子(130)および振動伝達部材(130a)も上下部に設置されています。ただし、充電用の小型バッテリー(140)、コントローラー、通信モジュールをそれぞれ1つずつ設置しても構いません。この第1変更実施形態によれば、本発明の利点の1つは、たった1つのマウスガードで、上下の両顎の歯肉(S1)と歯(T1)を同時に管理できることです。ただし、この第1変更実施形態に記載されていない他の部品については、基本的には元の実施形態とほぼ同じですので、詳細な説明は省略します。
【0038】
<第2変更実施形態>
図6は、本発明の第2変更実施形態による光療法マウスガードの側面図を示しており、図7は、本発明の第2変更実施形態による光療法マウスガードのLEDの配置を示す模式図です。
【0039】
図に示されているように、本発明の第2変更実施形態には、ガード本体(110)の垂直方向に沿って垂直列を形成する赤色LED(120a)と青色LED(120b)が含まれており、側面照明を作成します。これらの赤色LED(120a)と青色LED(120b)は、ガード本体(110)の長手方向に沿って交互に配置されています。
【0040】
ここで、単一の赤色LED(120a)を参照と考えると、それは歯肉(S1)から歯(T1)まで延び、垂直列の青色LED(120b)も同様に構成されます。したがって、青色LED(120b)の垂直列の両側に隣接する赤色LED(120a)の垂直列から発せられる赤色光は、ガム(S1)と歯(T1)の両方を重なり合って照らします。同様に、赤色LED(120a)の垂直列の両側に隣接する青色LED(120b)の垂直列から発せられる青色光も、ガム(S1)と歯(T1)の両方を重なり合って照らします。
【0041】
このように、第2変更例では、歯(T1)、歯肉(S1)、および歯肉線上における赤色光と青色光のほぼ均一な重なり合いを可能にし、これは以前の実施形態とは対照的です。
【0042】
ここでは、赤色LED(120a)と青色LED(120b)が個別に制御可能であることが望ましいですが、これは以前の実施形態と同様です。この構成により、赤色LED(120a)と青色LED(120b)の垂直列を同時に照明する、赤色LED(120a)または青色LED(120b)の垂直列のいずれか一方のみを照明する、または赤色LED(120a)と青色LED(120b)の垂直列内の一部のLEDを選択的に照明するなど、さまざまな操作が可能になります。
【0043】
ただし、本発明の第2実施形態に記載されていない他の部品は、前の実施形態と大部分が類似しているため、詳細な説明は省略されます。
【0044】
一方で、図には明示されていませんが、第2実施形態では、側方発光ダイオード(LED)(12a)に赤色LED(120a)と青色LED(120b)が装備され、ガード本体(110)の歯肉境界に沿って斜め列を形成するように適用することができます。赤色LED(120a)と青色LED(120b)の斜め列により、歯(T1)、歯肉(S1)、および歯肉境界上で赤色光と青色光がほぼ均一に重なり合うようになります。これは第2実施形態と同様です。
【0045】
ここでは、赤色LED(120a)と青色LED(120b)が照明のために個別に制御可能であることが望ましいです。この構成により、赤色LED(120a)と青色LED(120b)の対角列を同時に照明することや、赤色LED(120a)または青色LED(120b)の対角列のいずれか一方を選択的に照明すること、または赤色LED(120a)と青色LED(120b)の対角列内の一部のLEDを部分的に照明するなど、さまざまな操作が可能になります。
【0046】
<第3変更実施形態>
図8は、本発明の第3変更実施形態による光療法マウスガードの透視図を示し、図9は、本発明の第3変更実施形態による光療法マウスガードのLEDの配置図を示しています。図に示されているように、本発明の第3変更実施形態は、側方発光LED(12a)と咬合面発光LED(12b)に、複数の波長のうちの1つを選択して光を放射することができるRGB LED(120c)を装備することを特徴としています。側方発光LED(12a)の場合、第1行と第3行に対応する水平列のRGB LED(120c)は歯肉(S1)に向けて配置される一方、第2行と第4行に対応する水平列はそれぞれ歯肉縁の上下に取り付けることができます。これにより、側方発光LED(12a)は、第1行と第3行に対応する水平列のRGB LED(120c)から赤色光を放射し、それが歯肉(S1)に重なり合う一方で、第2行と第4行に対応する水平列から青色光を放射し、それが歯肉縁に重なり合うことができます。逆に、第1行と第3行に対応する水平列のRGB LED(120c)から青色光を放射し、それが歯肉(S1)に重なり合う一方で、第2行と第4行に対応する水平列から赤色光を放射し、それが歯肉縁に重なり合うことができます。さらに、第3変更実施形態によれば、歯肉(S1)から歯(T1)までのガード本体(110)の垂直方向にRGB LED(120c)を配置することで、ガード本体(110)の長さに沿って交互に赤色光と青色光の垂直列を作成することが可能です。この配置により、青色光列の両側に位置する赤色光の隣接垂直列から放射される赤色光が、歯肉(S1)と歯(T1)の両方に重なり合うことができ、同様に、赤色光列の両側に位置する青色光の隣接垂直列から放射される青色光も歯肉(S1)と歯(T1)の両方に重なり合うことができます。これは、第2変更実施形態で説明されたRGB LED(120c)の動作に対応しています。したがって、第3変更実施形態では、RGB LED(120c)を使用して赤色光と青色光を選択的に放射することで、以前の実施形態や第2変更実施形態に類似した形態だけでなく、対角線上に赤色光と青色光を放射する列の配置を交互にしたり、赤色光を放射する列と青色光を放射する列の配置を交互にしたりするなど、さまざまな操作が可能です。さらに、LEDディスプレイボードのような、光の点滅効果や波状の効果など、歯(T1)と歯肉(S1)の管理に必要なさまざまな照明パターンを作成できる利点があります。ただし、本発明の第3変更実施形態に記載されていない他の構成要素については、前述の実施形態と類似しているため、詳細な説明は省略されます。
【0047】
<第四変形実施形態>
図10は、本発明の第4変形実施形態に係る光療法用マウスガードの透視図を示し、図11は、本発明の第4変形実施形態に係る光療法用マウスガードのLEDの配置を示しています。図に示されるように、本発明の第4変形実施形態では、少なくともいくつかの側方発光光源(12a)と咬合面発光光源(12b)が、照明用に222nmの波長で遠赤外線放射を行うことができるUVC LED(120d)を装備しています。ただし、図中では、側方発光光源(12a)の第2列の水平列にUVC LED(120d)が取り付けられていることに注意してください。UVC LED(120d)が222nmの波長で放射する原子紫外線放射は、これまで人体への応用を妨げてきた安全性の制限を克服し、安全で効果的な殺菌を可能にしています。ただし、本発明の第4の実施形態に記載されていない他の構成要素の詳細な説明は省略されます。これらの要素は、事実上前の変更前の実施形態とほぼ同様です。さらに、前述の第4の実施形態の別の変形として、少なくとも一部の側方発光ダイオード(LED)(12a)および咬合面発光ダイオード(12b)は、UV-B LEDを装備して紫外線-B放射を発生および検査することができます。UV-B LEDが放射する紫外線-B(UV-B)放射は、280から320ナノメートル(nm)の波長範囲の紫外線を指します。これは一般的に皮膚組織に存在する7-デヒドロコレステロール(7-DHC)をビタミンD3に分解し、それによりカルシウム(Ca)のスムーズな輸送を促進して骨を強化することが知られています。このようなUV-B放射にさらされると、歯(T1)と歯肉組織(S1)が活性化され、免疫機能が促進され、歯周健康が強化され、結果的に歯と歯肉の全体的な健康に利益がもたらされます。図12は、本発明の一実施形態に係る光療法マウスガードを利用する光療法システムの概略図を示し、図13は、本発明の一実施形態に係る光療法マウスガードを利用する光療法システムで使用される専用アプリがインストールされた端末デバイスの正面図を示しています。図に示されるように、本発明の一実施形態に係る光療法システムは、コントローラと通信モジュールを装備した光療法マウスガード(100)、専用アプリがインストールされた端末デバイス(SM)、および管理サーバーから構成されています。前述のコントローラは、側面照明装置(12a)および下部照明装置(12b)だけでなく、超音波振動子(130)を個別に制御するように装備されています。前述の通信モジュールは、外部デバイスとの通信のためにマウスガードに統合されています。この通信モジュールは、Direct Wi-Fi(登録商標)などの方法を利用して端末(SM)と直接情報を送受信することができます。また、近距離通信ネットワークや長距離通信ネットワークなどの他の方法も利用することができます。ディスプレイを備えた端末(SM)は、広く利用可能なスマートフォンを主に指し、専用の設計された端末も含まれる場合があります。この端末(SM)には、通信モジュールを介してマウスガード(100)の制御ユニットと通信する専用アプリがインストールされており、側面照明装置(12a)、底面照明装置(12b)、および超音波振動子(130)の個別制御が可能です。
【0048】
図13に示すように、専用アプリが端末(SM)にインストールおよび起動されると、表示される画面には歯のイメージが表示され、歯のイメージ内の個々の歯(T1)のイメージ(TG)のタッチ領域(LG)をクリックすることで、側面照明装置(12a)および底面照明装置(12b)に属する個々のLEDを選択して点灯させることができます。側面照明装置(12a)および底面照明装置(12b)に属する個々のLEDを1つまたは複数選択して点灯させることが可能です。さらに、専用アプリを介して、点灯の期間や点灯モードなどの設定を構成することが可能です。さらに、側面照明装置(12a)および底面照明装置(12b)に複数の波長のうちの1つを選択的に生成できるRGB照明装置が装備されている場合、専用アプリは、ディスプレイ上にカラーパレット(または合計自然色を選択可能にするカラースペクトラム)を実装するように設計されています。ユーザーはパレットから任意の色を選択できます。したがって、ユーザーが画面に表示されたカラーパレットから色を選択すると、コントローラーは選択された色の光を放射するようにRGB照明装置を制御します。この構成により、ユーザーはさまざまな色の光を実験し、その効果を直接体験することができます。さらに、これらの個々のユーザー体験は、専用アプリを介して管理サーバーに送信され、特定の、以前に知られていなかった色の光による照射の効果を確立する可能性のある経験データが蓄積されます。上記で説明した本発明の実施形態は示されていますが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、さまざまな変更や同等物を用いて変更および変更することができます。同じ原則が適切に上述した実施形態を変更するために適用できることは明らかです。したがって、本発明の範囲は上記の説明によって限定されるのではなく、以下の請求の範囲によって限定されます。
【符号の説明】
【0049】
110:ガード本体
111:受け溝
12a:側面発光部品
12b:底面発光部品
120a:赤色LED
120b:青色LED
120c:RGB LED
120d:UV-B LED
130:超音波振動子
130a:振動伝達部材
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】