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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-12
(54)【発明の名称】電源モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20241205BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H01L25/04 C
H01L25/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539044
(86)(22)【出願日】2023-02-17
(85)【翻訳文提出日】2024-06-26
(86)【国際出願番号】 US2023013343
(87)【国際公開番号】W WO2023158823
(87)【国際公開日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】63/311,746
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100087985
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 宏司
(72)【発明者】
【氏名】武藤 高見
(72)【発明者】
【氏名】南 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】宮下 宗丈
(72)【発明者】
【氏名】田子 政成
(57)【要約】
電源モジュールは、第1の基板と、第1の基板の主面上の制御IC、コンデンサ、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品と、第1のサブモジュールであって、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品の上の第2の基板と、第2の基板の主面上の第5の電子部品、第6の電子部品、及び第7の電子部品と、第1のサブモジュールの上部を覆う樹脂と、を含む、第1のサブモジュールと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源モジュールであって、
第1の基板と、
前記第1の基板の主面上の制御IC、コンデンサ、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品と、
サブモジュールであって、
前記第1の電子部品、前記第2の電子部品、前記第3の電子部品、及び前記第4の電子部品の上の第2の基板と、
前記第2の基板の主面上の第5の電子部品、第6の電子部品、及び第7の電子部品と、
前記第1のサブモジュールの上部を覆う樹脂と、を含む、サブモジュールと、を備える、電源モジュール。
【請求項2】
前記第1の電子部品は、インダクタである、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記第2の電子部品は、接地端子である、請求項1又は2に記載のモジュール。
【請求項4】
前記第3の電子部品は、電圧入力端子である、請求項1~3のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項5】
前記第4の電子部品は、信号伝送基板である、請求項1~4のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項6】
前記第5の電子部品は、パワー素子である、請求項1~5のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項7】
前記パワー素子の上のヒートシンクを更に備える、請求項6に記載のモジュール。
【請求項8】
前記第6の電子部品は、コンデンサである、請求項1~7のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項9】
前記第7の電子部品は、抵抗器である、請求項1~8のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項10】
1つ以上の追加のサブモジュールを更に備え、前記サブモジュールと前記1つ以上の追加のサブモジュールは、互いに電気的に接続される、請求項1~9のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項11】
電源モジュールであって、
第1の基板と、
前記第1の基板の主面上の制御IC、コンデンサ、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品と、
サブモジュールであって、
前記第1の電子部品、前記第2の電子部品、前記第3の電子部品、及び前記第4の電子部品の上の第2の基板と、
前記第2の基板の主面上の第5の電子部品、第6の電子部品、及び第7の電子部品と、
前記第1のサブモジュールの上部を覆う樹脂と、を含む、サブモジュールと、
前記第1のサブモジュールが配置されていない前記第1の基板の主面上の金属板と、を備える、電源モジュール。
【請求項12】
前記第1の電子部品は、インダクタである、請求項11に記載のモジュール。
【請求項13】
前記第2の電子部品は、接地端子である、請求項11又は12に記載のモジュール。
【請求項14】
前記第3の電子部品は、電圧入力端子である、請求項11~13のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項15】
前記第4の電子部品は、信号伝送基板である、請求項11~14のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項16】
前記第5の電子部品は、パワー素子である、請求項11~15のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項17】
前記パワー素子の上のヒートシンクを更に備える、請求項16に記載のモジュール。
【請求項18】
前記第6の電子部品は、コンデンサである、請求項11~17のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項19】
前記第7の電子部品は、抵抗器である、請求項11~18のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項20】
1つ以上の追加のサブモジュールを更に備え、前記サブモジュールと前記1つ以上の追加のサブモジュールは、互いに電気的に接続される、請求項11~19のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項21】
電源モジュールであって、
第1の基板と、
第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールであって、前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、
第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に接続される信号伝送基板と、
前記第2の基板の前記第1の基板とは反対側の第1の主面上のパワー素子と、
前記第1の基板に面し、前記パワー素子に電気的に接続される、前記第2の基板の第2の主面上のインダクタと、を含む、第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールと、を備える、電源モジュール。
【請求項22】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールが配置されていない前記第1の基板の主面上の金属板を更に備える、請求項21に記載のモジュール。
【請求項23】
第3のサブモジュール及び第4のサブモジュールを更に備え、
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールは、第1のラインに配置され、
前記第3のサブモジュール及び前記第4のサブモジュールは、前記第1のラインに隣接する第2のラインに配置される、請求項22に記載のモジュール。
【請求項24】
前記第1の基板上の制御ICを更に備える、請求項21~23のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項25】
前記第1の基板に実装される第1の電子部品及び第2の電子部品を更に備え、
前記第1の電子部品は、前記第1のサブモジュールの前記インダクタの一部分の下にあり、
前記第2の電子部品は、前記第2のサブモジュールの一部分の下にある、請求項21~24のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項26】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、その上部を覆う樹脂を含む、請求項21~25のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項27】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、第1の電圧入力端子及び第2の電圧入力端子を含み、
前記第1の電圧入力端子は、前記第1の基板と前記第2の基板の第1の端部との間に接続され、
前記第2の電圧入力端子は、前記第1の基板と前記第2の基板の前記第1の端部とは反対側の前記第2の基板の第2の端部との間に接続される、請求項21~26のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項28】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、第1の接地端子及び第2の接地端子を含み、
前記第1の接地端子は、前記第1の基板と前記第2の基板の前記第1の端部との間に接続にされ、
前記第2の接地端子は、前記第1の基板と前記第2の基板の前記第2の端部との間に接続され、
前記第1の接地端子及び前記第2の接地端子は、前記第1の電圧入力端子及び前記第2の電圧入力端子より内側に配置される、請求項27に記載のモジュール。
【請求項29】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、前記パワー素子の上のヒートシンクを含む、請求項21~28のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項30】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールは、電気的に接続される、請求項21~29のいずれか一項に記載のモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の機能を提供する電子部品が実装された基板を含む電源モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
既知の電源モジュールは、基板上に配置された電子部品を含む。例えば特許文献1には、このような既知の電源モジュールが開示されている。
近年、サーバや他の機器の小型化、多機能化に伴い、複数の電子部品を集積して多数の機能を提供するモジュールの小型化、高集積化の要求が高まっている。このような要求を満たすために、例えば特許文献1には、単一の基板上に多数の電子部品を配置して単一のモジュールとしてパッケージ化した電源モジュールが開示されている。特許文献1に記載の電源モジュールでは、電子部品が実装された共通基板の上に追加の基板が配置され、追加基板上にも追加の電子部品が実装されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-114259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の電源モジュールでは、共通基板の上に設けられた別の基板上に追加の電子部品を実装して電源モジュールを高集積化しようとする場合、この上側基板の面積を大きくする必要がある。そして、この上側基板の面積が大きくなるにつれて、上側基板の強度が問題となり得る。すなわち、より多くの電子部品が電源モジュールに追加されると、追加の部品の重量を上側基板が支えることができず、上側基板が変形したり、歪んだりする。その結果、上側基板上に実装された電子部品間や、共通基板上の電子部品間の電気的な接続不良などの問題が発生するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の好ましい実施形態は、より多くの電子部品を実装することができ、用途や性能要求に応じて、機能、サイズ、性能などの設計における高い柔軟性を可能にする電源モジュールを提供する。
【0006】
より具体的には、第1の基板の主面に対して製造誤差範囲及び/又は測定誤差範囲内で垂直又は実質的に垂直な方向に配置される複数の第2の基板又はサブモジュールを用いることにより、第1の基板の主面上だけでなく、これらの第2の基板又はサブモジュール上にも種々の電子部品を配置することができ、これにより、第1の基板のみを含む場合よりも多くの電子部品を用いることができる。
【0007】
更に、複数の第2の基板又はサブモジュールを用いることにより、第2の基板又はサブモジュールのそれぞれの面積を小さくするなどの調整を行うことができる。その結果、これら第2の基板又はサブモジュールの十分な強度を確保することが可能となる。電源モジュール上に配置される様々な電子部品の数、形状、及びサイズも、第1の基板及び第2の基板又はサブモジュールの形状及びサイズに応じて変更することができる。第2の基板又はサブモジュール上に含まれる電子部品の数及びタイプは、変更することができる。これにより、様々な機能を有する電源モジュールを提供することができる。
【0008】
第1の基板の主面上に複数のサブモジュールを配置することができる。例えば、サブモジュールの数を増加させることにより、達成可能な電力出力を増加させることができる。2つ以上のサブモジュールが使用される場合、サブモジュールは互いに電気的に接続することができる。
【0009】
本発明の好ましい実施形態によれば、電源モジュールは、第1の基板と、第1の基板の主面上の第1の基板の主面上の制御IC、コンデンサ、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品と、サブモジュールであって、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品の上の第2の基板を含み、第2の基板の主面上の第5の電子部品、第6の電子部品、及び第7の電子部品を含み、第1のサブモジュールの上部を覆う樹脂を含む、サブモジュールと、を含む。
【0010】
第1の電子部品は、インダクタとすることができる。第2の電子部品は、接地端子とすることができる。第3の電子部品は、電圧入力端子とすることができる。第4の電子部品は、信号伝送基板とすることができる。第5の電子部品は、パワー素子とすることができる。モジュールは、パワー素子の上のヒートシンクを更に含むことができる。第6の電子部品は、コンデンサとすることができる。第7の電子部品は、抵抗器とすることができる。モジュールは、1つ以上の追加のサブモジュールを更に含むことができ、サブモジュールと1つ以上の追加のサブモジュールは、互いに電気的に接続することができる。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、電源モジュールは、第1の基板と、第1の基板の主面上の制御IC、コンデンサ、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品と、サブモジュールであって、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品の上の第2の基板を含み、第2の基板の主面上の第5の電子部品、第6の電子部品、及び第7の電子部品を含み、第1のサブモジュールの上部を覆う樹脂を含む、サブモジュールと、第1のサブモジュールが配置されていない第1の基板の主面上の金属板と、を含む。
【0012】
第1の電子部品は、インダクタとすることができる。第2の電子部品は、接地端子とすることができる。第3の電子部品は、電圧入力端子とすることができる。第4の電子部品は、信号伝送基板とすることができる。第5の電子部品は、パワー素子とすることができる。モジュールは、パワー素子の上のヒートシンクを更に含むことができる。第6の電子部品は、コンデンサとすることができる。第7の電子部品は、抵抗器とすることができる。モジュールは、1つ以上の追加のサブモジュールを更に含むことができ、サブモジュールと1つ以上の追加のサブモジュールは、互いに電気的に接続することができる。
【0013】
本発明の好ましい実施形態によれば、電源モジュールは、第1の基板と、第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールであって、第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールのそれぞれは、第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に接続される信号伝送基板と、第2の基板の第1の基板とは反対側の第1の主面上のパワー素子と、第1の基板に面し、パワー素子に電気的に接続される、第2の基板の第2の主面上のインダクタと、を含む、第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールと、を含む。
【0014】
モジュールは、第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールが配置されていない第1の基板の主面上の金属板を更に含むことができる。
モジュールは、第3のサブモジュール及び第4のサブモジュールを更に含むことができ、第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールは、第1のラインに配置され、第3のサブモジュール及び第4のサブモジュールは、第1のラインに隣接する第2のラインに配置される。モジュールは、第1の基板上の制御ICを更に含むことができる。
【0015】
モジュールは、第1の基板に実装される第1の電子部品及び第2の電子部品を更に含むことができ、第1の電子部品は、第1のサブモジュールのインダクタの一部分の下にあってもよく、第2の電子部品は、第2のサブモジュールの一部分の下にあってもよい。
【0016】
第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールのそれぞれは、その上部を覆う樹脂を含むことができる。
第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールのそれぞれは、第1の電圧入力端子及び第2の電圧入力端子を含むことができ、第1の電圧入力端子は、第1の基板と第2の基板の第1の端部との間に接続することができ、第2の電圧入力端子は、第1の基板と第2の基板の第1の端部とは反対側の第2の基板の第2の端部との間に接続することができる。
【0017】
第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールのそれぞれは、第1の接地端子及び第2の接地端子を含むことができ、第1の接地端子は、第1の基板と第2の基板の第1の端部との間に接続することができ、第2の接地端子は、第1の基板と第2の基板の第2の端部との間に接続することができ、第1の接地端子及び第2の接地端子は、第1の電圧入力端子及び第2の電圧入力端子より内側に配置することができる。
【0018】
第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールのそれぞれは、パワー素子の上のヒートシンクを含むことができる。第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールは、電気的に接続することができる。
【0019】
添付の図面を参照した本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明から、本発明の上記及び他の特徴、要素、特性、ステップ、並びに利点がより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1の好ましい実施形態による電源モジュールの斜視図を示す。
図2図1の電源モジュールの、樹脂モールドを取り除いた状態の断面ブロック図を示す。
図3図1の電源モジュールの上面図を示す。
図4A図1の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの正面図を示す。
図4B図1の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの背面図を示す。
図5A図1の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの、樹脂モールド及びヒートシンクを取り除いた状態の上面図を示す。
図5B図1の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの底面図を示す。
図6図1の電源モジュール1上に実装されたサブモジュールの回路図を示す。
図7】本発明の第2の好ましい実施形態による電源モジュールの斜視図を示す。
図8図7の電源モジュールの断面ブロック図を示す。
図9図7の電源モジュールの上面図を示す。
図10図7の電源モジュールの、金属板モールドを取り除いた状態の上面図を示す。
図11A図7の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの正面図を示す。
図11B図7の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの背面図を示す。
図12A図7の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの、樹脂モールド及びヒートシンクを取り除いた状態の上面図を示す。
図12B図7の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの底面図を示す。
図13図7の電源モジュール上に実装されたサブモジュールの回路図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施形態による電源モジュールについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施例は、いずれも本発明の好ましい実施形態を示すことに留意されたい。以下の実施例で示される数値、形状、材料、構成要素、配置、構成要素の位置、及び接続形態は例であり、本発明を限定することを意図するものではない。また、各図に示される構成要素のサイズやサイズの比率などは、必ずしも正確なものではない。
【0022】
第1の好ましい実施形態
図1図3は、共通基板(以下、第1の基板2という)と、第1の基板2上に実装されたサブモジュールとを含む電源モジュール1を示す。図4A図5Bは、電源モジュール1と共に使用することができるサブモジュール10の一例を示す。図6は、サブモジュール10の構成要素を含む回路図を示す。
【0023】
図1図3に示すように、電源モジュール1は、第1の基板2に取り付けられた6つのサブモジュールを含むことができる。代替的に、任意の数のサブモジュールを使用することができる。各サブモジュールは、第2の基板と、関連する電子部品とを含むことができる。電源モジュール1は、電源モジュールの設計に応じて、第1の基板2上に実装されたパワー素子などの能動デバイスを含むことができ、第1の基板2上に実装された抵抗器、コンデンサ、インダクタなどの受動デバイスを含むことができる。パワー素子は、例えば、パワートランジスタ、パワートランジスタのドライバなどを含むことができる。例えば、電源モジュール1は、1つ以上の制御集積回路(Integrated Circuit、IC)を含むことができる。任意の適切な制御ICを使用することができ、ICの数、タイプ、及び配置は、電源モジュールの設計に依存する。
【0024】
各サブモジュールは、サブモジュールの設計に応じて、パワー素子などの能動デバイスを含むことができ、抵抗器、コンデンサ、及びインダクタなどの受動デバイスを含むことができる。パワー素子は、例えば、パワートランジスタ、パワートランジスタ用のドライバなどを含むことができる。各サブモジュールは、ヒートシンクも含むことができる。図1図3において、各サブモジュールは同一又は類似であるが、異なる配置及び/又は機能を有するサブモジュールを提供することも可能である。
【0025】
図1図3に示すように、電源モジュール1は、第1の基板2の主面上に実装されたインダクタ3a、3b、3c、3d、3e、及び3f、コンデンサ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、4i、及び4j、制御IC5a及び5b、接地端子22a及び22b、電圧入力端子23a及び23b、信号伝送基板24a、24b、24c、24d、24e、及び24fを含むことができる。図2に示すように、コンデンサ4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、及び4hなどの電子部品は、それぞれのインダクタ3a、3b、3c、3d、3e、及び3fの一部分の下に配置することができる。接地端子22a及び22bは、第2の基板6a、6b、6c、6d、6e、及び6fのそれぞれの両端から延びていてもよい。電圧入力端子23a及び23bは、それぞれの第2の基板6a、6b、6c、6d、6e、及び6fの両端から延びていてもよい。接地端子22a及び22bは、電圧入力端子23a及び23bより内側にあってもよい。
【0026】
図2に示すように、電源モジュール1は、以下を含むことができる。
1.第2の基板6aを含み、第2の基板6aと第1の基板2との間に延びている信号伝送基板24a、接地端子22a、22b及び電圧入力端子23a、23bを含み、第2の基板6aの主面上のコンデンサ4j、パワー素子7a及び7b、並びに抵抗器8aを含み、パワー素子7a及び7bの上のヒートシンク9aを含む、第1のサブモジュール。
【0027】
2.第2の基板6bを含み、第2の基板6bと第1の基板2との間に延びている信号伝送基板24b、接地端子(符号なし)及び電圧入力端子(符号なし)を含み、第2の基板6bの主面上のコンデンサ4k、パワー素子7c及び7d、並びに抵抗器8bを含み、パワー素子7c及び7dの上のヒートシンク9bを含む、第2のサブモジュール。
【0028】
3.第2の基板6cを含み、第2の基板6cと第1の基板2との間に延びている信号伝送基板24c、接地端子(符号なし)及び電圧入力端子(符号なし)を含み、第2の基板6cの主面上のコンデンサ4l、パワー素子7e及び7f、並びに抵抗器8cを含み、パワー素子7e及び7fの上のヒートシンク9cを含む、第3のサブモジュール。
【0029】
4.第2の基板6dを含み、第2の基板6dと第1の基板2との間に延びている信号伝送基板24d、接地端子(符号なし)及び電圧入力端子(符号なし)を含み、第2の基板6dの主面上に配置されたコンデンサ4m、パワー素子7g及び7h、並びに抵抗器8dを含み、パワー素子7g及び7hの上のヒートシンク9dを含む、第4のサブモジュール。
【0030】
5.第2の基板6eを含み、第2の基板6eと第1の基板2との間に延びている信号伝送基板24e、接地端子(符号なし)及び電圧入力端子(符号なし)を含み、第2の基板6eの主面上に配置されたコンデンサ4n、パワー素子7i及び7j、並びに抵抗器8eを含み、パワー素子7i及び7jの上のヒートシンク9eを含む、第5のサブモジュール。
【0031】
6.第2の基板6fを含み、第2の基板6fと第1の基板2との間に延びている信号伝送基板24f、接地端子(符号なし)及び電圧入力端子(符号なし)を含み、第2の基板6fの主面上に配置されたコンデンサ4o、パワー素子7k及び7l、並びに抵抗器8fを含み、パワー素子7k及び7lの上のヒートシンク9fを含む、第6のサブモジュール。
【0032】
小型化及び/又は高集積化を提供するために、電源モジュール1は、各サブモジュールの数及び位置に応じて第1の基板2の形状を変更することができる。例えば、図1に示すように、図4A及び図4Bに示す各サブモジュールの前側及び後側が図1のY軸方向に概ね平行となるように、6個のサブモジュールを並べて配置した場合、第1の基板2は、Y軸に平行な側を長辺とする長方形形状とすることができる。言い換えれば、短辺の長さは、サブモジュールの長辺の長さの2倍未満であり得る。
【0033】
ヒートシンク9a~9fは、電源モジュール内の熱を放散するために使用され得るが、他の構造及び/又は材料もまた、熱を放散するために使用され得る。いくつかの用途において、ヒートシンクは必要とされない場合がある。
【0034】
また、図1図3に示すように、第1のサブモジュールの第2の基板6aは、第1の基板2と対向していない第2の基板6aの主面上の電子部品を覆うように樹脂28aでモールドすることができ、第2のサブモジュールの第2の基板6bは、第1の基板2と対向していない第2の基板6bの主面上の電子部品を覆うように樹脂28bでモールドすることができ、第3のサブモジュールの第2の基板6cは、第1の基板2と対向していない第2の基板6cの主面上の電子部品を覆うように樹脂28cでモールドすることができ、第4のサブモジュールの第2の基板6dは、第1の基板2と対向していない第2の基板6dの主面上の電子部品を覆うように樹脂28dでモールドすることができ、第5のサブモジュールの第2の基板6eは、第1の基板2と対向していない第2の基板6eの主面上の電子部品を覆うように樹脂28eでモールドすることができ、第6のサブモジュールの第2の基板6fは、第1の基板2と対向していない第2の基板6fの主面上の電子部品を覆うように樹脂28fでモールドすることができる。
【0035】
図4A図5Bは、電源モジュール1と共に使用することができるサブモジュール10の一例を示す。
図4A図4B、及び図5Aに示すように、サブモジュール10は、第2の基板6aの上面に、パワー素子7a、7b、7m、7n、抵抗器8a、及びコンデンサ4jを含むことができる。図5Bに示すように、サブモジュール10は、第2の基板6aの底面の下に、インダクタ3aと、電圧入力端子23a、23bと、接地端子22a、22bと、信号伝送基板24aとを含むことができる。これらの電子部品は、サブモジュール10の様々な機能を提供するために、互いに電気的に接続され得る。電源モジュール1は、第1の基板2上に少なくとも1つのサブモジュール10を実装することによって構成することができる。
【0036】
図1図2図4A、及び図4Bに示すように、インダクタ3aは、第1の基板2の主面上に配置することができる。インダクタ3a~3fは、例えば、はんだなどの導電性接合材料を介して、第1の基板2及びそれぞれの第2の基板6a~6fに物理的に接続することができる。
【0037】
図1図2図4A、及び図4Bに示すように、各サブモジュールについて、接地端子22a及び22b、並びに電圧入力端子23a及び23bは、第1の基板2の主面の長辺方向に沿ってそれぞれのインダクタ3a~3fより外側に配置することができる。図1図2図4A、及び図4Bに示すように、各サブモジュールについて、信号伝送基板24a~24fは、第1の基板2の主面の短辺方向に沿ってインダクタ3aより外側に配置することができる。各サブモジュールについて、接地端子22a及び22b、電圧入力端子23a及び23b、並びに信号伝送基板24a~24fは、第1の基板2及びそれぞれの第2の基板6a~6fに物理的に接続することができる。各サブモジュールについて、接地端子22a及び22b、電圧入力端子23a及び23b、並びに信号伝送基板24a~24fは、それぞれの第2の基板6a~6fを支持することができる。各サブモジュールについて、第1の基板2の主面上に配置された接地端子22a及び22bと、信号伝送基板24a~24fとは、信号及び/又は電力を伝送することができる。
【0038】
図4A図5Bに示すように、インダクタ3a、接地端子22a及び22b、電圧入力端子23a及び23b、並びに信号伝送基板24aは、第2の基板6aの下面上に配置することができる。インダクタ3a、接地端子22a及び22b、電圧入力端子23a及び23b、並びに信号伝送基板24aは、第2の基板6aの下面上に配置される電子部品の具体例であるが、これらの電子部品に代えて又は加えて、他の電子部品を用いることができる。
【0039】
図1図4Bに示すように、第2の基板6a~6fが、インダクタ3a~3f、接地端子22a及び22b、電圧入力端子23a及び23b、並びに信号伝送基板24a~24fのそれぞれの上面を覆うように、第2の基板6a~6fを配置することができる。すなわち、インダクタ3a~3f、接地端子22a及び22b、電圧入力端子23a及び23b、並びに信号伝送基板24a~24fの、第1の基板2と接するそれぞれの面と対向する面上に、第2の基板6a~6fを配置することができる。
【0040】
図5Aに示すように、パワー素子7a、7b、7m、及び7n、コンデンサ4j、並びに抵抗器8aは、第1の基板2と対向していない第2の基板6aの主面上に配置することができる。任意の数及び任意の配置の受動デバイス及び能動デバイスを使用することができる。例えば、任意の数及び任意の配置のコンデンサ、抵抗器、及びパワー素子をサブモジュールに含めることができる。
【0041】
図4A図6に示すように、サブモジュール10の電子部品は、第2の基板6aを介して電気的に接続することができる。
上述のような電源モジュール1の構造を採用することにより、より多くの電子部品を実装することができ、機能、サイズ、性能などの設計における高い柔軟性を可能にする構造の電源モジュールを提供することができる。
【0042】
第1の基板2の主面に対して製造誤差範囲及び/又は測定誤差範囲内で垂直又は実質的に垂直な方向に配置された第2の基板6a~6fを用いることにより、第1の基板2の主平面上だけでなく、第2の基板6a~6f上にも電子部品を配置することができ、これにより、第1の基板のみが存在する場合よりも多くの電子部品を用いることができる。
【0043】
また、2つ以上の第2の基板を用いることにより、各第2の基板6a~6fの面積を小さくするなどの調整を行うことができる。その結果として、第2の基板6a~6fの強度を確保することができる。
【0044】
また、第1の基板2及び第2の基板6a~6fの形状及びサイズを変更することにより、電源モジュール内の電子部品の数、形状、及びサイズを変更することができる。
サブモジュール10の電子部品の数及びタイプは、変更可能である。これにより、様々な機能を有する電源モジュールを提供することができる。
【0045】
電源モジュール1では、第1の基板2の主面上に2つ以上のサブモジュール10を配置することができる。例えば、サブモジュール10の数を増やすことによって、より大きな電力出力を達成することができる。複数のサブモジュール10を用いる場合、サブモジュール10を、互いに電気的に接続することができる。
【0046】
図6は、サブモジュール10内及び電源モジュール1の第1の基板2上の構成要素を含む可能な回路図を示す。サブモジュール10のコンデンサ4j(C1)は、電源V1と並列に接続することができる。パワー素子7a、7b、7m、及び7nは、サブモジュール10内のスイッチQ1~Q8を駆動するために使用することができる。直列接続されたスイッチQ1及びQ2は、電源V1と並列に接続することができ、直列接続されたスイッチQ3及びQ4は、電源V1と並列に接続することができ、直列接続されたスイッチQ5及びQ6は、電源V1と並列に接続することができ、直列接続されたスイッチQ7及びQ8は、電源V1と並列に接続することができる。直列接続されたスイッチQ1及びQ2、直列接続されたスイッチQ3及びQ4、直列接続されたスイッチQ5及びQ6、並びに直列接続されたスイッチQ7及びQ8は、互いに並列に接続することができる。直列接続されたスイッチQ1とQ2との間のノードは、インダクタ3aのサブインダクタL1に接続可能であり、直列接続されたスイッチQ3とQ4との間のノードは、インダクタ3aのサブインダクタL2に接続可能であり、直列接続されたスイッチQ5とQ6との間のノードは、インダクタ3aのサブインダクタL3に接続可能であり、直列接続されたスイッチQ7とQ8との間のノードは、インダクタ3aのサブインダクタL4に接続可能である。サブモジュール10のインダクタ3aは、電源モジュール1の第1の基板2上のコンデンサ4c(C2)に接続することができる。コンデンサ4c(C2)は、電流源I1と並列に接続することができる。
【0047】
第2の好ましい実施形態
図7図13は、本発明の第2の好ましい実施形態による電源モジュール11を示す。第2の好ましい実施形態の電源モジュール11と電源モジュール1とは、電源モジュール11のサブモジュールが電源モジュール1のサブモジュールと比較して異なる配置を有することを除いて類似している。
【0048】
図7図9に示すように、電源モジュール11は、第1の基板12に取り付けられた6つのサブモジュールを含むことができる。代替的に、任意の数のサブモジュールを使用することができる。各サブモジュールは、第2の基板と、関連する電子部品とを含むことができる。電源モジュール11は、電源モジュールの設計に応じて、第1の基板12上に実装されたパワー素子などの能動デバイスを含むことができ、第1の基板12上に実装された抵抗器、コンデンサ、インダクタなどの受動デバイスを含むことができる。例えば、電源モジュール11は、1つ以上の制御集積回路(IC)を含むことができる。任意の適切な制御ICを使用することができ、ICの数、タイプ、及び配置は、電源モジュールの設計に依存する。
【0049】
各サブモジュールは、サブモジュールの設計に応じて、パワー素子などの能動デバイスを含むことができ、抵抗器、コンデンサ、及びインダクタなどの受動デバイスを含むことができる。各サブモジュールは、ヒートシンクも含むことができる。図7図9において、各サブモジュールは同一又は類似であるが、異なる配置及び/又は機能を有するサブモジュールを提供することも可能である。
【0050】
図7図10に示すように、電源モジュール11は、第1の基板2の主面上に実装されたインダクタ13a、13b、13c(図8では3つのインダクタのみ図示)、コンデンサ14a、14b、14c、14d、14e、14f、14g、及び14h、金属板21の下の制御IC15a及び15b、接地端子22a及び22b、電圧入力端子23a及び23b、信号伝送基板24a、24b、24c、24d、24e、及び24fを含むことができる。図8に示すように、コンデンサ14c、14d、及び14eなどの電子部品は、それぞれのインダクタ13a、13b、及び13cの一部分の下に配置することができる。接地端子25a及び25bは、それぞれの第2の基板16a、16b、16c、16d、16e、及び16fの両端から延びていてもよい。電圧入力端子26a及び26bは、それぞれの第2の基板16a、16b、16c、16d、16e、及び16fの両端から延びていてもよい。接地端子25a及び25bは、電圧入力端子26a及び26bより内側にあってもよい。
【0051】
図8は、3つのサブモジュールのみを示しているが、図7図9、及び図10に示すように、図8に示す3つのサブモジュールに隣接して配置された3つの追加のサブモジュールを含むこともできる。図8に示すように、電源モジュール11は、以下を含むことができる。
【0052】
1.第2の基板16aを含み、第2の基板16aと第1の基板12との間に延びている信号伝送基板27a、接地端子25a、25b及び電圧入力端子26a、25bを含み、第2の基板16aの主面上のコンデンサ14f、パワー素子17a及び17b、並びに抵抗器18aを含み、パワー素子17a及び17bの上のヒートシンク19aを含む、第1のサブモジュール。
【0053】
2.第2の基板16bを含み、第2の基板16bと第1の基板12との間に延びている信号伝送基板27b、接地端子(符号なし)及び電圧入力端子(符号なし)を含み、第2の基板16bの主面上のコンデンサ14g、パワー素子17c及び17d、並びに抵抗器18bを含み、パワー素子17c及び17dの上のヒートシンク19bを含む、第2のサブモジュール。
【0054】
3.第2の基板16cを含み、第2の基板16cと第1の基板12との間に延びている信号伝送基板27c、接地端子(符号なし)及び電圧入力端子(符号なし)を含み、第2の基板16cの主面上のコンデンサ14h、パワー素子17e及び17f、並びに抵抗器18cを含み、パワー素子17e及び17fの上のヒートシンク19cを含む、第3のサブモジュール。
【0055】
第1~第3のサブモジュールに隣接して並列に配置された他の3つのサブモジュールは、第1~第3のサブモジュールと同様の構成要素の配置を含むことができる。
図7図9に示すように、電源モジュール11は、第1の基板12の主面上に配置されたコンデンサ14a及び14b、制御IC15a及び15bを覆う金属板21によってモールドすることができる。
【0056】
ヒートシンク19a~19fは、電源モジュール内の熱を放散するために使用され得るが、他の構造及び/又は材料もまた、熱を放散するために使用され得る。いくつかの用途において、ヒートシンクは必要とされない場合がある。
【0057】
また、図7図10に示すように、第1のサブモジュールの第2の基板16aは、第1の基板12と対向していない第2の基板16aの主面上の電子部品を覆うように樹脂29aでモールドすることができ、第2のサブモジュールの第2の基板16bは、第1の基板12と対向していない第2の基板16bの主面上の電子部品を覆うように樹脂29bでモールドすることができ、第3のサブモジュールの第2の基板16cは、第1の基板12と対向していない第2の基板16cの主面上の電子部品を覆うように樹脂29cでモールドすることができ、第4のサブモジュールの第2の基板16dは、第1の基板12と対向していない第2の基板16dの主面上の電子部品を覆うように樹脂29dでモールドすることができ、第5のサブモジュールの第2の基板16eは、第1の基板12と対向していない第2の基板16eの主面上の電子部品を覆うように樹脂29eでモールドすることができ、第6のサブモジュールの第2の基板16fは、第1の基板12と対向していない第2の基板16fの主面上の電子部品を覆うように樹脂29fでモールドすることができる。
【0058】
図11A図12Bは、電源モジュール11と共に使用することができるサブモジュール20の一例を示す。
図11A図11B、及び図12Aに示すように、サブモジュール20は、第2の基板16aの上面上に、パワー素子17a、17b、17g、17h、抵抗器18a、及びコンデンサ14fを含むことができる。図12Bに示すように、サブモジュール20は、第2の基板16aの底面の下に、インダクタ13aと、電圧入力端子26a、26bと、接地端子25a、25bと、信号伝送基板27aとを含むことができる。これらの電子部品は、サブモジュール20の様々な機能を提供するために、互いに電気的に接続され得る。電源モジュール11は、第1の基板12上に少なくとも1つのサブモジュール10を実装することによって構成することができる。
【0059】
図7図8図11A、及び図11Bに示すように、インダクタ13aは、第1の基板12の主面上に配置することができる。インダクタ13a~13cは、例えば、はんだなどの導電性接合材料を介して、第1の基板12及びそれぞれの第2の基板16a~16fに物理的に接続することができる。
【0060】
図7図8図11A、及び図11Bに示すように、各サブモジュールについて、接地端子25a及び25b、並びに電圧入力端子26a及び26bは、第1の基板12の主面の長辺方向に沿ってそれぞれのインダクタ13a~13cより外側に配置することができる。図7図8図11A図11Bに示すように、各サブモジュールについて、信号伝送基板27a~27cは、第1の基板12の主面の短辺方向に沿ってインダクタ13aより外側に配置することができる。各サブモジュールについて、接地端子25a及び25b、電圧入力端子26a及び26b、並びに信号伝送基板27a~27cは、第1の基板12及びそれぞれの第2の基板16a~16fに物理的に接続することができる。各サブモジュールについて、接地端子25a及び25b、電圧入力端子26a及び26b、並びに信号伝送基板27a~27cは、それぞれ第2の基板16a~16fを支持することができる。各サブモジュールについて、第1の基板12の主面に配置された接地端子25a及び25bと、信号伝送基板27a~27cとは、信号及び/又は電力を伝送することができる。
【0061】
図4A図5Bに示すように、インダクタ13a、接地端子25a及び25b、電圧入力端子26a及び26b、並びに信号伝送基板27aは、第2の基板16aの下面上に配置することができる。インダクタ13a、接地端子25a及び25b、電圧入力端子26a及び26b、並びに信号伝送基板27aは、第2の基板16aの下面上に配置される電子部品の具体例であるが、これらの電子部品に代えて又は加えて、他の電子部品を用いることができる。
【0062】
図7図11Bに示すように、第2の基板16a~16fが、インダクタ13a~13c、接地端子25a及び25b、電圧入力端子26a及び26b、並びに信号伝送基板27a~27cのそれぞれの上面を覆うように、第2の基板16a~16fを配置することができる。すなわち、インダクタ13a~13c、接地端子25a及び25b、電圧入力端子26a及び26b、並びに信号伝送基板27a~27cの、第1の基板12と接するそれぞれの面と対向する面上に、第2の基板16a~16fを配置することができる。
【0063】
図12Aに示すように、パワー素子17a、17b、17g、及び17h、コンデンサ14f、並びに抵抗器18aは、第1の基板12と対向していない第2の基板16aの主面上に配置することができる。任意の数及び任意の配置の受動デバイス及び能動デバイスを使用することができる。例えば、任意の数及び任意の配置のコンデンサ、抵抗器、及びパワー素子をサブモジュールに含めることができる。
【0064】
図11A図13に示すように、サブモジュール10の電子部品は、第2の基板16aを介して電気的に接続することができる。
上述のような電源モジュール11の構造を採用することにより、より多くの電子部品を実装することができ、機能、サイズ、性能などの設計における高い柔軟性を可能にする構造の電源モジュールを提供することができる。
【0065】
第1の基板12の主面に対して製造誤差範囲及び/又は測定誤差範囲内で垂直又は実質的に垂直な方向に配置された第2の基板16a~26fを用いることにより、第1の基板12の主平面上だけでなく、第2の基板16a~16f上にも電子部品を配置することができ、これにより、第1の基板のみが存在する場合よりも多くの電子部品を用いることができる。
【0066】
また、2つ以上の第2の基板を用いることにより、各第2の基板16a~16fの面積を小さくするなどの調整を行うことができる。その結果として、第2の基板16a~16fの強度を確保することができる。
【0067】
また、第1の基板12及び第2の基板16a~16fの形状及びサイズを変更することにより、電源モジュール内の電子部品の数、形状、及びサイズを変更することができる。
サブモジュール20の電子部品の数及びタイプは、変更可能である。これにより、様々な機能を有する電源モジュールを提供することができる。
【0068】
電源モジュール11では、第1の基板12の主面上に2つ以上のサブモジュール20を配置することができる。例えば、サブモジュール20の数を増やすことによって、より大きな電力出力を達成することができる。複数のサブモジュール20を用いる場合、サブモジュール20を、互いに電気的に接続することができる。
【0069】
電源モジュール11を上から見たとき、電源モジュール11は、第2の基板16a~16fが重なっていない金属板21によって、第1の基板12を覆うようにモールドされている。これにより、第1の基板12の強度を確保することができる。
【0070】
図13は、サブモジュール20内及び電源モジュール11の第1の基板12上の構成要素を含む可能な回路図を示す。サブモジュール20のコンデンサ14f(C1)は、電源V1と並列に接続することができる。パワー素子17a、17b、17g、及び17hは、サブモジュール20内のスイッチQ1~Q8を駆動するために使用することができる。直列接続されたスイッチQ1及びQ2は、電源V1と並列に接続することができ、直列接続されたスイッチQ3及びQ4は、電源V1に並列と接続することができ、直列接続されたスイッチQ5及びQ6は、電源V1に並列と接続することができ、直列接続されたスイッチQ7及びQ8は、電源V1と並列に接続することができる。直列接続されたスイッチQ1及びQ2、直列接続されたスイッチQ3及びQ4、直列接続されたスイッチQ5及びQ6、並びに直列接続されたスイッチQ7及びQ8は、互いに並列に接続することができる。直列接続されたスイッチQ1とQ2との間のノードは、インダクタ3aのサブインダクタL1に接続可能であり、直列接続されたスイッチQ3とQ4との間のノードは、インダクタ3aのサブインダクタL2に接続可能であり、直列接続されたスイッチQ5とQ6との間のノードは、インダクタ3aのサブインダクタL3に接続可能であり、直列接続されたスイッチQ7とQ8との間のノードは、インダクタ3aのサブインダクタL4に接続可能である。サブモジュールs0のインダクタ3aは、電源モジュール1の第1の基板2上のコンデンサ14c(C2)に接続することができる。コンデンサ14c(C2)は、電流源I1と並列に接続することができる。
【0071】
前述の説明は、本発明の例示にすぎないことを理解されたい。当業者であれば、本発明から逸脱することなく、様々な代替形態及び修正形態を考案することができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲内に収まる、全てのそのような代替形態、修正形態、及び変形形態を包含することが意図されている。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源モジュールであって、
第1の基板と、
前記第1の基板の主面上の制御IC、コンデンサ、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品と、
サブモジュールであって、
前記第1の電子部品、前記第2の電子部品、前記第3の電子部品、及び前記第4の電子部品の上の第2の基板と、
前記第2の基板の主面上の第5の電子部品、第6の電子部品、及び第7の電子部品と、
前記第1のサブモジュールの上部を覆う樹脂と、を含む、サブモジュールと、を備える、電源モジュール。
【請求項2】
前記第1の電子部品は、インダクタである、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記第2の電子部品は、接地端子である、請求項1に記載のモジュール。
【請求項4】
前記第3の電子部品は、電圧入力端子である、請求項1に記載のモジュール。
【請求項5】
前記第4の電子部品は、信号伝送基板である、請求項1に記載のモジュール。
【請求項6】
前記第5の電子部品は、パワー素子である、請求項1に記載のモジュール。
【請求項7】
前記パワー素子の上のヒートシンクを更に備える、請求項6に記載のモジュール。
【請求項8】
前記第6の電子部品は、コンデンサである、請求項1に記載のモジュール。
【請求項9】
前記第7の電子部品は、抵抗器である、請求項1に記載のモジュール。
【請求項10】
1つ以上の追加のサブモジュールを更に備え、前記サブモジュールと前記1つ以上の追加のサブモジュールは、互いに電気的に接続される、請求項1~9のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項11】
電源モジュールであって、
第1の基板と、
前記第1の基板の主面上の制御IC、コンデンサ、第1の電子部品、第2の電子部品、第3の電子部品、及び第4の電子部品と、
サブモジュールであって、
前記第1の電子部品、前記第2の電子部品、前記第3の電子部品、及び前記第4の電子部品の上の第2の基板と、
前記第2の基板の主面上の第5の電子部品、第6の電子部品、及び第7の電子部品と、
前記第1のサブモジュールの上部を覆う樹脂と、を含む、サブモジュールと、
前記第1のサブモジュールが配置されていない前記第1の基板の主面上の金属板と、を備える、電源モジュール。
【請求項12】
前記第1の電子部品は、インダクタである、請求項11に記載のモジュール。
【請求項13】
前記第2の電子部品は、接地端子である、請求項11に記載のモジュール。
【請求項14】
前記第3の電子部品は、電圧入力端子である、請求項11に記載のモジュール。
【請求項15】
前記第4の電子部品は、信号伝送基板である、請求項11に記載のモジュール。
【請求項16】
前記第5の電子部品は、パワー素子である、請求項11に記載のモジュール。
【請求項17】
前記パワー素子の上のヒートシンクを更に備える、請求項16に記載のモジュール。
【請求項18】
前記第6の電子部品は、コンデンサである、請求項11に記載のモジュール。
【請求項19】
前記第7の電子部品は、抵抗器である、請求項11に記載のモジュール。
【請求項20】
1つ以上の追加のサブモジュールを更に備え、前記サブモジュールと前記1つ以上の追加のサブモジュールは、互いに電気的に接続される、請求項11~19のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項21】
電源モジュールであって、
第1の基板と、
第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールであって、前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、
第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に接続される信号伝送基板と、
前記第2の基板の前記第1の基板とは反対側の第1の主面上のパワー素子と、
前記第1の基板に面し、前記パワー素子に電気的に接続される、前記第2の基板の第2の主面上のインダクタと、を含む、第1のサブモジュール及び第2のサブモジュールと、を備える、電源モジュール。
【請求項22】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールが配置されていない前記第1の基板の主面上の金属板を更に備える、請求項21に記載のモジュール。
【請求項23】
第3のサブモジュール及び第4のサブモジュールを更に備え、
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールは、第1のラインに配置され、
前記第3のサブモジュール及び前記第4のサブモジュールは、前記第1のラインに隣接する第2のラインに配置される、請求項22に記載のモジュール。
【請求項24】
前記第1の基板上の制御ICを更に備える、請求項21~23のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項25】
前記第1の基板に実装される第1の電子部品及び第2の電子部品を更に備え、
前記第1の電子部品は、前記第1のサブモジュールの前記インダクタの一部分の下にあり、
前記第2の電子部品は、前記第2のサブモジュールの一部分の下にある、請求項21~23のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項26】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、その上部を覆う樹脂を含む、請求項21~23のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項27】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、第1の電圧入力端子及び第2の電圧入力端子を含み、
前記第1の電圧入力端子は、前記第1の基板と前記第2の基板の第1の端部との間に接続され、
前記第2の電圧入力端子は、前記第1の基板と前記第2の基板の前記第1の端部とは反対側の前記第2の基板の第2の端部との間に接続される、請求項21~23のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項28】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、第1の接地端子及び第2の接地端子を含み、
前記第1の接地端子は、前記第1の基板と前記第2の基板の前記第1の端部との間に接続にされ、
前記第2の接地端子は、前記第1の基板と前記第2の基板の前記第2の端部との間に接続され、
前記第1の接地端子及び前記第2の接地端子は、前記第1の電圧入力端子及び前記第2の電圧入力端子より内側に配置される、請求項27に記載のモジュール。
【請求項29】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールのそれぞれは、前記パワー素子の上のヒートシンクを含む、請求項21~23のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項30】
前記第1のサブモジュール及び前記第2のサブモジュールは、電気的に接続される、請求項21~23のいずれか一項に記載のモジュール。
【国際調査報告】