(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-13
(54)【発明の名称】電極圧延装置
(51)【国際特許分類】
H01M 4/04 20060101AFI20241206BHJP
B32B 3/14 20060101ALI20241206BHJP
B32B 7/025 20190101ALI20241206BHJP
【FI】
H01M4/04 Z
B32B3/14
B32B7/025
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516950
(86)(22)【出願日】2023-08-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 KR2023012730
(87)【国際公開番号】W WO2024075984
(87)【国際公開日】2024-04-11
(31)【優先権主張番号】10-2022-0126836
(32)【優先日】2022-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・デ・キム
【テーマコード(参考)】
4F100
5H050
【Fターム(参考)】
4F100AA01
4F100AA01A
4F100AD00
4F100AD00B
4F100AK01
4F100AK01A
4F100AR00B
4F100AT00A
4F100BA02
4F100BA07
4F100DA11
4F100DC21
4F100DC21B
4F100GB41
4F100JG04
4F100JG04B
5H050AA20
5H050EA14
5H050EA23
5H050GA03
5H050GA22
5H050GA30
5H050HA04
(57)【要約】
本発明は、電極の無地部に圧力を加える電極圧延装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極活物質がコーティングされた維持部及び電極活物質がコーティングされていない無地部を含み、前記無地部が絶縁コーティング部と非絶縁コーティング部を含む、電極の無地部に圧力を加える電極圧延装置であり、
前記電極圧延装置は、第1圧延ローラー及び第2圧延ローラーを含み、
前記第1圧延ローラーは、長さ方向に第1中心部及び前記第1中心部の一端に位置する第1端部を含み、
前記第2圧延ローラーは、長さ方向に第2中心部及び前記第2中心部の一端に位置する第2端部を含み、
前記第1中心部の他端断面及び前記第2中心部の他端断面は、互いに接しており、
前記第1端部と連結する前記第1中心部の第1-1外径は、前記第2中心部の他端断面に接する前記第1中心部の第1-2外径と互いに異なり、
前記第2端部と連結する前記第2中心部の第2-1外径は、前記第1中心部の他端断面に接する前記第2中心部の第2-2外径と互いに異なり、
前記第1-2外径及び前記第2-2外径は同じであり、
前記第1端部または前記第2端部は、前記絶縁コーティング部と前記非絶縁コーティング部との境界に隣接する、電極圧延装置。
【請求項2】
前記第1-1外径は前記第1-2外径より小さく、前記第2-1外径は前記第2-2外径より小さいもの、または
前記第1-1外径は前記第1-2外径より大きく、前記第2-1外径は前記第2-2外径より大きいものである、請求項1に記載の電極圧延装置。
【請求項3】
前記第1中心部の長さ及び前記第2中心部の長さは、互いに同じであるか異なるものである、請求項2に記載の電極圧延装置。
【請求項4】
前記第1中心部の長さ及び前記第2中心部の長さは同じであり、
前記第1-1外径及び前記第2-1外径は、互いに同じであるか異なるものである、請求項3に記載の電極圧延装置。
【請求項5】
前記第1中心部の長さ及び前記第2中心部の長さは互いに異なり、
前記第1-1外径及び前記第2-1外径は、互いに同じであるか異なるものである、請求項3に記載の電極圧延装置。
【請求項6】
前記第1中心部及び前記第2中心部の長さの比率は3:5~5:3である、請求項3に記載の電極圧延装置。
【請求項7】
前記第1-1外径に対し前記第1-2外径は、0.8~0.99倍または1.01~1.2倍であり、
前記第2-1外径に対し前記第2-2外径は、0.8~0.99倍または1.01~1.2倍である、請求項1に記載の電極圧延装置。
【請求項8】
前記第1端部は、前記第1中心部から後端部に向かって外径が徐々に小さくなるテーパー形状であり、
前記第2端部は、前記第2中心部から後端部に向かって外径が徐々に小さくなるテーパー形状である、請求項1に記載の電極圧延装置。
【請求項9】
前記第1端部及び前記第2端部のテーパー面は、曲面状のテーパー面及び前記曲面状のテーパー面から延長される線形テーパー面を含む、請求項8に記載の電極圧延装置。
【請求項10】
前記第1端部及び前記第2端部のテーパー角度は、互いに同じであるか異なる、請求項8に記載の電極圧延装置。
【請求項11】
前記第1端部及び前記第2端部のテーパー角度は20~30度である、請求項10に記載の電極圧延装置。
【請求項12】
前記第1圧延ローラー及び前記第2圧延ローラーの材質は、互いに同じであるか異なり、
前記材質は金属または高分子である、請求項1に記載の電極圧延装置。
【請求項13】
前記絶縁コーティング部は、絶縁ポリマー材料及び絶縁セラミック材料からなる群から選択される1種以上を含む、請求項1に記載の電極圧延装置。
【請求項14】
前記第1圧延ローラーまたは前記第2圧延ローラーの材質は金属であり、
前記絶縁コーティング部は、絶縁ポリマー材料を含む、請求項1に記載の電極圧延装置。
【請求項15】
前記第1圧延ローラーまたは前記第2圧延ローラーの材質は高分子であり、
前記絶縁コーティング部は、絶縁セラミック材料を含む、請求項1に記載の電極圧延装置。
【請求項16】
前記第1中心部、前記第1端部、前記第2中心部及び前記第2端部のうち少なくとも一つの外周面には、前記無地部に、維持部から無地部の後端方向に平行に多数のしわを形成するための溝と突出部が交互に形成されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の電極圧延装置。
【請求項17】
前記溝と突出部は、断面が三角形類似形状または半円類似形状である、請求項16に記載の電極圧延装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年10月5日付の韓国特許出願第10-2022-0126836号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容を本明細書の一部として含む。
【0002】
本発明は、電極圧延装置に関し、より具体的には、電極の無地部に圧力を加える電極圧延装置に関する。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、モバイル機器のエネルギー源だけでなく、最近では電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)の動力源としての使用が実現化されており、グリッド(Grid)化による電力補助電源等の用途にも使用領域が拡大している。
【0004】
このような二次電池の製造工程は大きく電極工程、組立工程、化成工程の3段階に区分される。前記電極工程はさらに活物質混合工程、電極コーティング工程、圧延工程、スリット工程、巻取工程等に区分される。
【0005】
このうち、圧延工程は、電極活物質のコーティング工程が終わった電極シートの厚さを縮小して容量密度を高め、電極集電体と電極活物質に含まれる電極活物質間の接着性及び密着性を増加させるために、高温加熱された二つの圧延ローラーの間に電極シートを通過させて所望の厚さと密度に圧縮する工程である。
【0006】
このような圧延工程において、電極シートの厚さは二つの圧延ローラーの間の圧延ギャップによって決定され、前記圧延ギャップは、圧延ローラーの上下位置を制御する駆動部を操作して所望の厚さに電極を圧縮及び圧延するように圧延ギャップを算出することになり、一般的に前記二つの圧延ローラーのうち一つの圧延ローラーが固定された状態で、残りの一つの圧延ローラーの位置を駆動部で調整して算出された圧延ギャップに基づいて電極を圧縮及び圧延することになる。
【0007】
しかし、電極シートが圧延ローラーによって圧延される時、電極活物質がコーティングされた部位である維持部と比較して、電極活物質が塗布されていない無地部にはほとんど圧力が印加されず、維持部と無地部の延伸率の差により、無地部にうねりまたはしわが発生するようになる。
【0008】
このようなうねりとしわは、圧延工程後に行われる巻取工程で生地の蛇行及び深刻な寸法不良を引き起こし、結果的に二次電池用電極の品質を阻害する原因となる。
従って、電極シートを圧延した後、無地部を圧延する追加工程が求められている。
【0009】
図1は、無地部を圧延する従来の電極圧延装置を示す断面図である。従来の電極圧延装置は、一つの圧延ロール(10)を含み、中心部(11)、第1端部(12)及び第2端部(13)を含む。ここで、電極圧延装置は、中心部(11)の外面が第1端部(12)から第2端部(13)に延長され、前記第1端部(12)と接続された前記中心部(11)の第1外径(r1)は、前記第2端部(13)と接続された前記中心部(11)の第2外径(r2)より大きい。電極(20)の無地部(22)は、絶縁コーティング部(23)及び非絶縁コーティング部(24)を含み、前記第1端部(12)は、電極(20)の絶縁コーティング部(23)と非絶縁コーティング部(24)との間の境界に隣接して位置し、絶縁コーティング部(23)と非絶縁コーティング部(24)に圧力を加えるようになる。第1外径(r1)が第2外径(r2)より大きいため、絶縁コーティング部(23)と非絶縁コーティング部(24)の厚さの差があっても均一に圧力が加わり、延伸率の偏差を減少させることができる。
【0010】
しかし、前記従来の電極圧延装置は、外径がより大きい第1端部のみで電極(20)の無地部(22)を圧延することができ、第2端部(13)は無地部(22)の圧延に使用することができない。従って、第1端部(12)の摩耗により圧延ロール(10)を交換しなければならない時に、第2端部(13)も一緒に廃棄しなければならない。それにより、無地部(22)の圧延のために多くの費用が発生する経済的な問題があり、これを改善するための努力が必要な状況である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国公開特許第2019-0059210号
【特許文献2】韓国公開特許第2022-0067239号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、第1圧延ローラー及び第2圧延ローラーともに無地部圧延に使用することができる電極圧延装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するため、
本発明は、電極活物質がコーティングされた維持部及び電極活物質がコーティングされていない無地部を含み、前記無地部が絶縁コーティング部と非絶縁コーティング部を含む、電極の無地部に圧力を加える電極圧延装置であり、
前記電極圧延装置は、第1圧延ローラー及び第2圧延ローラーを含み、
前記第1圧延ローラーは、長さ方向に第1中心部及び前記第1中心部の一端に位置する第1端部を含み、
前記第2圧延ローラーは、長さ方向に第2中心部及び前記第2中心部の一端に位置する第2端部を含み、
前記第1中心部の他端断面及び第2中心部の他端断面は、互いに接しており、
前記第1端部と連結する前記第1中心部の第1-1外径は、前記第2中心部の他端断面に接する前記第1中心部の第1-2外径と互いに異なり、
前記第2端部と連結する前記第2中心部の第2-1外径は、前記第1中心部の他端断面に接する前記第2中心部の第2-2外径と互いに異なり、
前記第1-2外径及び第2-2外径は同じであり、
前記第1端部または第2端部は、前記絶縁コーティング部と非絶縁コーティング部との境界に隣接する、電極圧延装置を提供する。
【0014】
本発明の一実施例において、前記第1-1外径は第1-2外径より小さく、第2-1外径は第2-2外径より小さいもの、または
第1-1外径は第1-2外径より大きく、第2-1外径は第2-2外径より大きいものであり得る。
【0015】
本発明の一実施例において、前記第1中心部の長さ及び第2中心部の長さは、互いに同じであるか異なるものであり得る。
【0016】
本発明の一実施例において、前記第1中心部の長さ及び第2中心部の長さは同じであり、前記第1-1外径及び第2-1外径は同じものであり得る。
【0017】
本発明の一実施例において、前記第1中心部の長さ及び第2中心部の長さは互いに異なり、前記第1-1外径及び第2-1外径は互いに同じであるか異なるものであり得る。
【0018】
本発明の一実施例において、前記第1中心部及び第2中心部の長さの比率は、3:5~5:3であり得る。
【0019】
本発明の一実施例において、前記第1-1外径に対し前記第1-2外径は、0.8~0.99倍または1.01~1.2倍であり、前記第2-1外径に対し前記第2-2外径は、0.8~0.99倍または1.01~1.2倍であり得る。
【0020】
本発明の一実施例において、前記第1端部は、第1中心部から後端部に向かって外径が徐々に小さくなるテーパー形状であり、前記第2端部は、第2中心部から後端部に向かって外径が徐々に小さくなるテーパー形状であり得る。
【0021】
本発明の一実施例において、前記第1端部及び第2端部のテーパー面は、曲面状のテーパー面及び前記曲面状のテーパー面から延長される線形テーパー面を含むものであり得る。
【0022】
本発明の一実施例において、前記第1端部及び第2端部のテーパー角度は、互いに同じであるか異なることがある。
【0023】
本発明の一実施例において、前記第1端部及び第2端部のテーパー角度は、20~30度であり得る。
【0024】
本発明の一実施例において、前記第1圧延ローラー及び第2圧延ローラーの材質は、互いに同じであるか異なり、前記材質は金属または高分子であり得る。
【0025】
本発明の一実施例において、前記絶縁コーティング部は、絶縁ポリマー材料及び絶縁セラミック材料からなる群から選択される1種以上を含んでもよい。
【0026】
本発明の一実施例において、前記第1圧延ローラーまたは第2圧延ローラーの材質は金属であり、前記絶縁コーティング部は、絶縁ポリマー材料を含むことができる。
【0027】
本発明の一実施例において、前記第1圧延ローラーまたは第2圧延ローラーの材質は高分子であり、前記絶縁コーティング部は、絶縁セラミック材料を含むことができる。
【0028】
本発明の一実施例において、前記第1中心部、第1端部、第2中心部及び第2端部のうち少なくとも一つの外周面には、前記無地部に、維持部から無地部の後端方向に平行に多数のしわを形成するための溝と突出部が交互に形成されているものであり得る。
【0029】
本発明の一実施例において、前記溝と突出部は、断面が三角形類似形状または半円類似形状であり得る。
【発明の効果】
【0030】
本発明の電極圧延装置は、第1圧延ローラーだけでなく、第2圧延ローラーも電極の無地部圧延に使用することができる。具体的には、継続的な無地部圧延により第1圧延ローラーが摩耗しても、第2圧延ローラーを用いて無地部を圧延することができるため、廃棄される構成がなく、経済的な効果を示すことができる。
【0031】
また、第1圧延ローラー及び第2圧延ローラーの材質、第1-1外径に対する第1-2外径の比率、第2-1外径に対する第2-2外径の比率、または第1中心部及び第2中心部の長さの比率等を絶縁コーティング部の材質、無地部の幅方向の長さ等によって容易に変更することができ、様々な形態の電極を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図3】本発明の一実施例による電極の無地部に使用される電極圧延装置を示す断面図である。
【
図4】本発明の一実施例による電極の無地部に使用される電極圧延装置を示す断面図である。
【
図5】本発明の一実施例による電極の無地部に使用される電極圧延装置を示す断面図である。
【
図6】本発明の一実施例による電極の無地部に使用される電極圧延装置を示す断面図である。
【
図7】本発明の一実施例による電極圧延装置を用いて無地部が圧延された電極の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付の図面に基づいて本発明について、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態で具現することができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0034】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付す。
【0035】
また、本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は、通常または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、自身の発明を最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に基づき、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されなければならない。
【0036】
図2は、本発明の電極圧延装置(100)で圧延が行われる電極(20)の側面断面図である。
【0037】
図2を参照すると、前記電極(20)は、四角形の板状の集電体の両面それぞれの表面に電極活物質が塗布された維持部(21)を含む。前記電極活物質が塗布されていない部分が無地部(22)であり、前記無地部(22)は集電体であり得る。前記無地部(22)及び維持部(21)の境界に絶縁コーティング部(23)を含む。具体的には、前記絶縁コーティング部(23)は、上面または下面は無地部(22)に接し、側面は維持部(21)に接する位置にあり得る。前記無地部(22)に絶縁コーティング部(23)が形成されていない部分は、非絶縁コーティング部(24)であり、無地部(22)は、絶縁コーティング部(23)及び非絶縁コーティング部(24)を含むものであり得る。従って、前記非絶縁コーティング部(24)は集電体であり得る。
【0038】
さらに、
図2に示すように、この実施例において、前記絶縁コーティング部(23)が維持部(21)の表面に接着された時の高さは、前記維持部(21)の高さと同じに構成するか、若干低く構成することができる。
【0039】
本発明は、電極活物質がコーティングされた維持部(21)及び電極活物質がコーティングされていない無地部(22)を含み、前記無地部(22)が絶縁コーティング部(23)と非絶縁コーティング部(24)を含む、電極(20)の無地部(22)に圧力を加える電極圧延装置であり、
前記電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110);及び第2圧延ローラー(120)を含み、
前記第1圧延ローラー(110)は、長さ方向に第1中心部(111)及び前記第1中心部の一端に位置する第1端部(112)を含み、
前記第2圧延ローラー(120)は、長さ方向に第2中心部(121)及び前記第2中心部の一端に位置する第2端部(122)を含み、
前記第1中心部(111)の他端断面及び第2中心部(121)の他端断面は、互いに接しており、
前記第1端部(112)と連結する前記第1中心部(111)の第1-1外径(r1-1)は、前記第2中心部(121)の他端断面に接する前記第1中心部(111)の第1-2外径(r1-2)と互いに異なり、
前記第2端部(122)と連結する前記第2中心部(121)の第2-1外径(r2-1)は、前記第1中心部(111)の他端断面に接する前記第2中心部(121)の第2-2外径(r2-2)と互いに異なり、
前記第1-2外径(r1-2)及び第2-2外径(r2-2)は同じであり、
前記第1端部(112)または第2端部(122)は、前記絶縁コーティング部(23)と非絶縁コーティング部(24)の境界に隣接する、電極圧延装置(100)に関する。
【0040】
前記第1圧延ローラー(110)は、第1中心部(111)及び前記第1中心部(111)の一端に位置する第1端部(112)を含むことができ、前記第1中心部(111)及び第1端部(112)が一体化されていることがある。すなわち、前記第1端部(112)は、第1中心部(111)の一端から延長されるものであり得る。一例として、第1圧延ローラー(110)は、第1中心部(111)を基準として、追加工程を通じて第1端部(112)を加工することができる。または、第1中心部(111)及び第1端部(112)が別途に製造され、追加工程により第1中心部(111)及び第1端部(112)を互いに結合することができ、これに制限されず、様々な方法で第1圧延ローラー(110)を製造することができる。
【0041】
前記第2圧延ローラー(120)は、第2中心部(121)及び前記第2中心部(121)の一端に位置する第2端部(122)を含むことができ、前記第2中心部(121)及び第2端部(122)が一体化されていることがある。すなわち、前記第2端部(122)は、第2中心部(121)の一端から延長されるものであり得る。一例として、第2圧延ローラー(120)は、第2中心部(121)を基準として、追加工程を通じて第2端部(122)を加工することができる。または、第2中心部(121)及び第2端部(122)が別途に製造され、追加工程により第2中心部(121)及び第2端部(122)を互いに結合することができ、これに制限されず、様々な方法で第2圧延ローラー(120)を製造することができる。
【0042】
また、前記第1中心部(111)の他端断面及び第2中心部(121)の他端断面は、互いに接していることがある。従って、前記第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)は一体化されていることがあり、第1中心部の第1-2外径(r1-2)及び第2中心部の第2-2外径(r2-2)は同じであり得る。
【0043】
本発明の電極圧延装置(100)は、前記第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)ともに電極(20)の無地部(22)の圧延に使用することができるため、非常に経済的な効果を有する。本発明において、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)が電極(20)の無地部(22)を圧延することができるという意味は、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)が同時に電極(20)の無地部(22)を圧延することではなく、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)それぞれが電極(20)の無地部(22)を圧延することを意味する。より具体的には、第1圧延ローラー(110)を優先的に電極(20)の無地部(22)の圧延に使用し、第1圧延ローラー(110)が摩耗等により使用することができない場合、第2圧延ローラー(120)を使用して電極(20)の無地部(22)を圧延することができる。または、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)の形状及び材質等を互いに異なるように製造し、電極(20)の形状及び材質等に適合した第1圧延ローラー(110)または第2圧延ローラー(120)を選択することにより、維持部(21)と同等のレベルで無地部(22)を圧延することができる。
【0044】
前記第1中心部(111)の外面は、前記第1端部(112)から第2中心部(121)に延長されるものであり、前記第2中心部(121)の外面は、前記第2端部(122)から第1中心部(111)に延長されるものであり得る。
【0045】
前記第1-1外径(r1-1)は第1-2外径(r1-2)より小さく、第2-1外径(r2-1)は第2-2外径(r2-2)より小さいものであり得る。または、前記第1-1外径(r1-1)は第1-2外径(r1-2)より大きく、第2-1外径(r2-1)は第2-2外径(r2-2)より大きいものであり得る。
【0046】
また、前記第1-1外径(r1-1)に対し前記第1-2外径(r1-2)は、0.8~0.99倍または1.01~1.2倍であり得、前記第2-1外径(r2-1)に対し前記第2-2外径(r2-2)は、0.8~0.99倍または1.01~1.2倍であり得る。
【0047】
前記第1中心部の長さ(L1)及び第2中心部の長さ(L2)は、互いに同じであるか異なることがある。好ましくは、前記第1中心部の長さ(L1)及び第2中心部の長さ(L2)の比率は、3:5~5:3であり得、好ましくは、3:4~4:3であり得る。
【0048】
前記第1中心部の長さ(L1)及び第2中心部の長さ(L2)は、同じであり得、この場合、前記第1-1外径(r1-1)及び第2-1外径(r2-1)は、互いに同じであるか異なることがある。
【0049】
前記第1中心部の長さ(L1)及び第2中心部の長さ(L2)は、互いに異なることがあり、この場合、前記第1-1外径(r1-1)及び第2-1外径(r2-1)は、互いに同じであるか異なることがある。
【0050】
前記第1端部(112)は、第1中心部(111)から後端部に向かって外径が徐々に小さくなるテーパー形状であり、前記第2端部(122)は、第2中心部(121)から後端部に向かって外径が徐々に小さくなるテーパー形状であり得る。
【0051】
また、前記第1端部(112)及び第2端部(122)のテーパー面は、曲面状のテーパー面(R)及び前記曲面状のテーパー面(R)から延長される線形テーパー面(L)を含むことができる。万一、前記テーパー面が線形テーパー面(L)のみで形成されると、電極(20)の無地部(22)圧延時に断線が発生する可能性がある。従って、テーパー面を曲面処理して曲面状のテーパー面(R)を形成することにより、電極(20)に損傷を与えず無地部(22)を圧延することができる。
【0052】
従って、前記第1端部(112)及び第2端部(122)は、テーパー角度を有することができ、第1端部(112)のテーパー角度及び第2端部(122)のテーパー角度は、互いに同じであるか異なることがある。一実施態様として、前記第1端部(112)のテーパー角度及び第2端部(122)のテーパー角度は20~30度であり得る。
【0053】
本発明による電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110)または第2圧延ローラー(120)で電極(20)の無地部(22)を圧延することができるため、前記第1端部(112)または第2端部(122)は、前記維持部(21)及び無地部(22)の境界に隣接することができる。好ましくは、絶縁コーティング部(23)と非絶縁コーティング部(24)の境界に隣接することができる。
図3及び
図4は、本発明の一実施例による電極圧延装置(100)を図示したものである。
【0054】
図3を参考にすると、第1-1外径(r1-1)は第1-2外径(r1-2)より小さく、第2-1外径(r2-1)は第2-2外径(r2-2)より小さいものであり得る。また、前記第1中心部の長さ(L1)は、第2中心部の長さ(L2)と同じであり、前記第1-1外径(r1-1)と第2-1外径(r2-1)は、互いに同じものであり得る。
【0055】
図4を参考にすると、第1-1外径(r1-1)は第1-2外径(r1-2)より大きく、第2-1外径(r2-1)は第2-2外径(r2-2)より大きいものであり得る。また、前記第1中心部の長さ(L1)は、第2中心部の長さ(L2)と同じであり、前記第1-1外径(r1-1)と第2-1外径(r2-1)は、互いに同じものであり得る。
【0056】
すなわち、
図3及び
図4に示す電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110)と第2圧延ローラー(120)が対称な形態であり得る。
【0057】
電極(20)の維持部(21)は、上面(tab)及び下面(bottom)にコーティングされる電極活物質の幅が同じであるか異なることがある。従って、それによって形成される無地部(22)の上面の幅と下面の幅は、互いに同じであるか異なることがある。
【0058】
本発明の一実施例による
図3及び
図4に示す電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110)と第2圧延ローラー(120)が対称な形態であるため、好ましくは、無地部(22)の上面及び下面の幅が同じである電極の圧延に使用することができる。すなわち、
図3及び
図4に示す電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)ともに電極(20)の無地部(22)の圧延に使用可能であり、第1圧延ローラー(110)が摩耗しても第2圧延ローラー(120)を用いて無地部(22)を圧延することができる。また、前記
図3及び
図4に示す電極圧延装置(100)は、同等のレベルで無地部(22)の圧延効果を有することができる。
【0059】
図3及び
図4に電極(20)の絶縁コーティング部(23)と非絶縁コーティング部(24)の境界に第1端部(112)及び第2端部(122)が位置することを図示したが、これは、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)が同時に電極(20)の無地部(22)を圧延することを示すものではなく、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)それぞれが電極(20)の無地部(22)を圧延することを意味する。
【0060】
図5及び
図6は、本発明の一実施例による電極圧延装置(100)を図示したものである。
【0061】
図5を参考にすると、第1-1外径(r1-1)は第1-2外径(r1-2)より小さく、第2-1外径(r2-1)は第2-2外径(r2-2)より小さいものであり得る。また、前記第1中心部の長さ(L1)は、第2中心部の長さ(L2)と異なり、前記第1-1外径(r1-1)と第2-1外径(r2-1)は、互いに同じものであり得る。
【0062】
図6を参考にすると、第1-1外径(r1-1)は第1-2外径(r1-2)より大きく、第2-1外径(r2-1)は第2-2外径(r2-2)より大きいものであり得る。また、前記第1中心部の長さ(L1)は、第2中心部の長さ(L2)と異なり、前記第1-1外径(r1-1)と第2-1外径(r2-1)は、互いに同じものであり得る。
【0063】
すなわち、
図5及び
図6に示す電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110)と第2圧延ローラー(120)が非対称な形態であり得る。
【0064】
本発明の一実施例による
図5及び
図6に示す電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110)と第2圧延ローラー(120)が非対称な形態であるため、好ましくは、無地部(22)の上面及び下面の幅が互いに異なる電極の圧延に使用することができる。すなわち、
図5及び
図6に示す電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)ともに電極(20)の無地部(22)の圧延に使用可能である。
【0065】
図5及び
図6に示す電極圧延装置(100)は、前記第1中心部の長さ(L1)が第2中心部の長さ(L2)より短いことを示すものである。また、電極(20)は、無地部(22)の上面(tab)が下面(bottom)より幅が狭いことを示すものである。従って、幅が狭い無地部(22)の上面(tab)は第1圧延ローラー(110)に位置することができ、幅が広い無地部(22)の下面(bottom)は第2圧延ローラー(120)に位置することができる。
【0066】
すなわち、本発明の一実施例による電極圧延装置(100)は、電極(20)の形態によって圧延することができる圧延ローラーを選択可能であるため、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)ともに電極(20)の圧延に使用することができる。
【0067】
図5及び
図6に電極(20)の絶縁コーティング部(23)と非絶縁コーティング部(24)の境界に第1端部(112)及び第2端部(122)が位置することを図示したが、これは、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)が同時に電極(20)の無地部(22)を圧延することを示すものではなく、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)それぞれが電極(20)の無地部(22)を圧延することを意味する。
【0068】
前記絶縁コーティング部(23)は、絶縁ポリマー材料及び絶縁セラミック材料からなる群から選択される1種以上を含んでもよい。前記絶縁ポリマー材料は、当業界で使用されるものであれば、その種類を特に限定しないが、好ましくは、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリアクリレート、エポキシ及びシリコーンからなる群から選択される1種以上を含んでもよい。前記絶縁セラミック材料は、当業界で使用されるものであれば、その種類を特に限定しないが、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化鉄及びガラスからなる群から選択される1種以上と絶縁ポリマーを混合した混合物を含んでもよい。
【0069】
前記第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)は、材質が互いに同じであるか異なることがあり、前記材質は、金属または高分子であり得る。前記金属は、アルミニウム、スズ及び亜鉛からなる群から選択される1種以上の酸化物を含んでもよく、好ましくは、アルミニウムを含んでもよい。前記高分子は、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルファイド、ポリエチレンナフタレンからなる群から選択される1種以上を含んでもよく、好ましくは、ポリエーテルエーテルケトンを含んでもよい。
【0070】
前記第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)の材質が同じである場合、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)は一体化されていることがある。
【0071】
前記絶縁コーティング部(23)を形成する材料の種類に応じて、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)の材質を決定することができる。一実施態様として、絶縁コーティング部(23)を形成する材料が絶縁セラミック材料である場合、電極(20)の無地部(22)を圧延する第1圧延ローラー(110)または第2圧延ローラー(120)の材質は高分子であり得る。万一、前記材質が金属である場合、セラミックと金属ともに強度が強く、セラミックと接触する金属材質の第1端部(112)または第2端部(122)の摩耗が早く起こり得る。他の実施態様として、絶縁コーティング部(23)を形成する材料が絶縁ポリマー材料である場合、電極(20)の無地部(22)を圧延する第1圧延ローラー(110)または第2圧延ローラー(120)の材質は金属であり得る。万一、前記材質が高分子である場合、絶縁ポリマー材料と高分子ともに強度が弱く、無地部(22)の圧延が適切に行われないことがある。
【0072】
また、電極圧延装置(100)は、第1中心部(111)、第1端部(112)、第2中心部(121)及び第2端部(122)のうち少なくとも一つの外周面には、前記無地部(22)に、維持部(21)から無地部(22)後端方向に平行に多数のしわを形成するための溝と突出部を交互に形成することができる。前記溝と突出部は、断面が三角形類似形状または半円類似形状であり得る。
【0073】
本発明の電極圧延装置(100)は、第1圧延ローラー(110)で電極(20)の無地部(22)を圧延することができるだけでなく、第2圧延ローラー(120)でも無地部(22)を圧延することができる。従って、経済的な効果を有することができる。さらに、無地部(22)の幅方向の長さ、絶縁コーティング部(23)を形成する材質の種類等、電極(20)の形態及び材質が異なるとしても、第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)の材質、第1-1外径(r1-1)に対する第1-2外径(r1-2)の比率、第2-1外径(r2-1)に対する第2-2外径(r2-2)の比率、または第1中心部及び第2中心部の長さの比率(L1/L2)等を変更することにより、維持部(21)と同等レベルの無地部(22)の圧延効果を具現することができる。
【0074】
また、本発明の第1圧延ローラー(110)及び第2圧延ローラー(120)は、一体に一つのプレスロールを形成し、前記プレスロールは、プレスロールを回転可能に固定するプレスロール固定部(未図示)を含むことができる。
【0075】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形及び改良形態もまた本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0076】
10:圧延ロール 11:中心部
20:電極 21:維持部
22:無地部 23:絶縁コーティング部
24:非絶縁コーティング部 100:電極圧延装置
110:第1圧延ローラー 111:第1中心部
12、112:第1端部 120:第2圧延ローラー
121:第2中心部 13、122:第2端部
r1:第1外径 r2:第2外径
r1-1:第1-1外径 r1-2:第1-2外径
r2-1:第2-1外径 r2-2:第2-2外径
L1:第1中心部の長さ L2:第2中心部の長さ
【国際調査報告】