(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-13
(54)【発明の名称】商品の在庫監視用の装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20241206BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20241206BHJP
【FI】
G06Q10/08
B65G1/137 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523244
(86)(22)【出願日】2022-09-29
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 AT2022060339
(87)【国際公開番号】W WO2023064967
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597140501
【氏名又は名称】ユリウス ブルーム ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Julius Blum GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 1, 6973 Hoechst, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】クラウス マトレ
【テーマコード(参考)】
3F522
5L010
【Fターム(参考)】
3F522BB06
3F522BB22
3F522BB27
3F522CC09
3F522DD03
3F522DD22
3F522DD23
3F522DD32
3F522DD33
3F522GG03
3F522GG17
3F522GG19
3F522GG22
3F522GG23
3F522GG26
3F522HH02
3F522HH12
3F522HH22
3F522HH37
3F522LL59
3F522LL62
5L010AA16
(57)【要約】
商品(2)の在庫監視用の装置(1)であって、・特に可動の少なくとも1つの什器部分(3)と、・少なくとも1つの什器部分(3)とは好適には空間的に別個である少なくとも1つの商品(2)、特に食品と、・少なくとも1つのモバイル端末(4)と、・少なくとも1つの商品(2)を識別するための複数のスマートタグ(6)とを含む、装置(1)において、複数のスマートタグ(6)から、少なくとも1つのスマートタグ(6)が、好適には直接に、少なくとも1つの什器部分(3)に配置されかつ/または配置可能であり、かつ/または少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されかつ/または取り外し可能であり、少なくとも1つの什器部分(3)が少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)を含み、少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたかつ/または配置可能であるかつ/または少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されたかつ/または取り外し可能である少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送するように構成されている、ことを特徴とする装置(1)を提案する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品(2)の在庫監視用の装置(1)であって、
・特に可動の、少なくとも1つの什器部分(3)と、
・前記少なくとも1つの什器部分(3)とは好適には空間的に別個である少なくとも1つの商品(2)、特に食品と、
・少なくとも1つのモバイル端末(4)と、
・前記少なくとも1つの商品(2)を識別するための複数のスマートタグ(6)と
を含む、装置(1)において、
前記複数のスマートタグ(6)から、少なくとも1つのスマートタグ(6)が、好適には直接に、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されかつ/または配置可能であり、かつ/または前記少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されかつ/または取り外し可能であり、
前記少なくとも1つの什器部分(3)が少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)を含み、
前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたかつ/または配置可能であるかつ/または前記少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されたかつ/または取り外し可能である少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送するように構成されている、
ことを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
スイッチ(9)、ルータ(10)および/またはクラウド(5)が設けられており、
前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)は、前記スイッチ(9)、前記ルータ(10)および/または前記クラウド(5)を介して、前記少なくとも1つの什器部分(3)から前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ転送可能である、
請求項1記載の装置(1)。
【請求項3】
少なくとも1つのスマートタグ(6)がRFIDチップ(11)、NFCタグ(12)および/または好適にはプログラミング可能なチップ(13)の形態で存在している、請求項1または2記載の装置(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)が、
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された全てのスマートタグ(6)を、各スマートタグ(6)との通信により、好適には反復的にまたは共通に識別するように構成されており、かつ/または
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された全てのスマートタグ(6)に対する正確に1つのデジタルデータセット(8)を収集して前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送するように構成されており、かつ/または
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたそれぞれ正確に1つのスマートタグ(6)に対するデジタルデータセット(8)を反復的に前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送するように構成されており、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)が、好適には少なくとも1つのスマートタグ(6)を前記少なくとも1つの什器部分(3)に格納することによって開始されて、前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)に組み込まれたバッファ(14)内に記憶されるように構成されており、ここで、好適には、前記バッファ(14)は、前記少なくとも1つのモバイル端末(4)を介して、かつ/または前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)から前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へのデータ伝送によって、少なくとも部分的に空けることができるように設けられており、かつ/または
・前記少なくとも1つのモバイル端末(4)による問い合わせの際に、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ伝送を開始するように構成されており、かつ/または
・前記少なくとも1つのモバイル端末(4)との接続形成の際に、かつ/または前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたスマートタグ(6)の数が変化した際に、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ伝送を開始するように構成されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)は、スマートフォン(15)、タブレットおよび/またはコンピュータ(16)、好適にはノートブックもしくはラップトップとして構成されており、
好適には、前記複数のスマートタグ(6)を監視するための少なくとも1つのアプリケーション(17)が前記少なくとも1つのモバイル端末(4)に格納されており、
前記少なくとも1つのアプリケーション(17)により、少なくとも1つの商品(2)を伴う少なくとも1つのスマートタグ(6)が識別可能であり、かつ/または少なくとも1つのスマートタグ(6)が、識別のために、特に好ましくは1:1識別のために、少なくとも1つの商品(2)を伴ってプログラミング可能である、
請求項1から4までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)は、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を視覚化するように、かつ/または前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて前記複数のスマートタグ(6)をカテゴリ分類するように構成されており、
好適には、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて、前記少なくとも1つのモバイル端末(4)にデジタルメッセージ(18)を出力することができる、
請求項1から5までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)は、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて、さらに場合により前記少なくとも1つの商品(2)におけるスマートタグ(6)の数を考慮して、好適には自動的に購入リスト(19)を作成するように構成されており、
好適には、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ分析が、特に好ましくはデジタルデータセット(8)の履歴および/または予測されたデジタルデータセット(8)の履歴を考慮して生成可能となるように設けられている、
請求項1から6までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)は、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を、好適には場合により設けられているスイッチ(9)および/または場合により設けられているルータ(10)を介してクラウド(5)へ伝送するように構成されており、
好適には、前記クラウド(5)内で、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて、
・前記複数のスマートタグ(6)がカテゴリ分類可能となり、かつ/または
・デジタルメッセージ(18)が前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送可能となり、かつ/または
・好適には前記少なくとも1つの商品(2)におけるスマートタグ(6)の数を考慮して、かつ/または自動的に、購入リスト(19)が作成可能となり、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ分析が好適にはデジタルデータセット(8)の履歴および/または予測されたデジタルデータセット(8)の履歴を考慮して生成可能となる、
ように構成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたスマートタグ(6)を無線信号伝送によって識別する受信装置(20)、および/または前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を無線信号伝送によって送信する送信装置(21)を含み、
好適には、前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、計算ユニット(22)および/またはメモリユニット(23)、特に好ましくはバッファ(14)を含むように設けられている、
請求項1から8までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの什器部分(3)は容器(24)および/または引き出し(25)の形態で形成されており、好適には、前記少なくとも1つの什器部分(3)は、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された少なくとも1つのスマートタグ(6)のための分離装置(26)を含むように設けられており、
好適には、前記少なくとも1つの什器部分(3)に、
コンフィグレーションされたスマートタグ(6)のための少なくとも1つの分離領域(27)、
コンフィグレーションされていないスマートタグ(6)のための少なくとも1つの分離領域(27)、および/または
少なくとも2つの異なるグループのスマートタグ(6)を格納するためのかつ/または少なくとも1つのスマートタグ(6)用の少なくとも1つの固定デバイス(28)を格納するための少なくとも2つの分離領域(27)、
が設けられている、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、前記少なくとも1つの什器部分(3)に組み込まれたコンポーネントであり、かつ/または少なくとも領域ごとに、好適には完全に、前記少なくとも1つの什器部分(3)に組み込まれているかまたは前記少なくとも1つの什器部分(3)内に配置されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の装置(1)。
【請求項12】
特に請求項1から11までの少なくとも1項記載の装置(1)により、商品(2)の在庫を監視する方法であって、
特に時系列において実行される次の方法ステップ、すなわち、
・場合により複数のスマートタグ(6)から、少なくとも1つのスマートタグ(6)を、好適には可動の少なくとも1つの什器部分(3)とは好適には空間的に別個である商品(2)、好適には食品に、好適には直接に配置するステップと、
・特に前記少なくとも1つの商品(2)が消費された後に、かつ/または直接に、前記少なくとも1つのスマートタグ(6)を前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置するステップと、
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された前記少なくとも1つの什器部分(3)の少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)により、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を少なくとも1つのモバイル端末(4)へ、好適にはスマートフォン(15)、タブレットおよび/またはコンピュータ(16)へ伝送するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
特に請求項1から11までの少なくとも1項記載の装置(1)により、商品(2)の在庫を監視する方法であって、
特に時系列において実行される次の方法ステップ、すなわち、
・少なくとも1つの什器部分(3)の複数のスマートタグ(6)から少なくとも1つのスマートタグ(6)を取り外し、場合により前記少なくとも1つの什器部分(3)とは別個の少なくとも1つの商品(2)に配置するステップと、
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された前記少なくとも1つの什器部分(3)の少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)により、前記少なくとも1つの什器部分(3)から取り外された少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を、少なくとも1つのモバイル端末(4)へ、好適にはスマートフォン(15)、タブレットおよび/またはコンピュータ(16)へ伝送するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)における少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づき、前記少なくとも1つのモバイル端末(4)に格納されている、前記複数のスマートタグ(6)を監視するための少なくとも1つのアプリケーション(17)を介して、かつ/または前記クラウド(5)内で、前記少なくとも1つのモバイル端末(4)から前記クラウド(5)への前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ伝送後に、
・少なくとも1つの商品(2)を伴う少なくとも1つのスマートタグ(6)が識別され、かつ/または少なくとも1つのスマートタグ(6)が、識別のために、特に好ましくは1:1識別のために、少なくとも1つの商品(2)を伴ってプログラミングされ、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)が視覚化され、かつ/または前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて前記複数のスマートタグ(6)がカテゴリ分類され、好適には、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へデジタルメッセージ(18)が出力されるように設けられ、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて、場合により前記少なくとも1つの商品(2)におけるスマートタグ(6)の数を考慮して、好適には自動的に購入リスト(19)が作成され、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ分析が、好適にはデジタルデータセット(8)の履歴および/または予測されたデジタルデータセット(8)の履歴を考慮して生成される、
請求項12または13記載の方法。
【請求項15】
前記データ分析に基づいて、好適にはユーザ固有にかつ/または分散的に、少なくとも1つのデジタルデータセット(8)の統計的評価が作成され、当該少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に適応化された広告(29)が前記少なくとも1つのモバイル端末(4)において視覚化され、かつ/または当該少なくとも1つのデジタルデータセット(8)が少なくとも1つの製造工場(30)および/または販売施設(31)へ転送される、
請求項14記載の方法。
【請求項16】
計算ユニット(22)によって実行される際に、前記計算ユニット(22)に、請求項12から15までの少なくとも1項記載の方法を実行するために、前記計算ユニット(22)とのデータ接続状態にあるかまたは該データ接続状態へ移行可能なメモリユニット(23)から、少なくとも1つの什器部分(3)に配置されかつ/または配置可能でありかつ/または少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されかつ/または取り外し可能な少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を少なくとも1つのモバイル端末へ伝送させるための命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項17】
請求項16記載のコンピュータプログラム製品から伝送されるデータキャリア信号。
【請求項18】
計算ユニット(22)によって実行される際に、前記計算ユニット(22)に、請求項12から15までの少なくとも1項記載の方法および/または請求項16記載のコンピュータプログラム製品の方法を実行するために、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたかつ/または配置可能なかつ/または前記少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されたかつ/または取り外し可能な少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を前記少なくとも1つのモバイル端末へ伝送させるための命令を含む、記憶媒体、特に不揮発性の記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の在庫監視用の装置であって、特に可動の少なくとも1つの什器部分と、少なくとも1つの什器部分とは好適には空間的に別個である少なくとも1つの商品、特に食品と、少なくとも1つのモバイル端末と、少なくとも1つの商品を識別するための複数のスマートタグとを含む、装置に関する。本発明はさらに、特にこうした装置により商品の在庫を監視する方法に関する。本発明はさらに、コンピュータプログラム製品、データキャリア信号ならびに記憶媒体に関する。
【0002】
商品の在庫監視用の装置は、刊行物である独国特許出願公開第102014110866号明細書から既に公知であり、ここでは、什器において商品を直接に検出して管理することができる。このために重量検出装置が使用され、この重量検出装置を用いてレシート案を導出することができる。什器内の商品の位置特定および計量プロセスを介して、消費された商品の量を推定することができる。この場合の欠点は、特に、具体的な商品における元の商品量の識別が面倒であり、続いて確実な記憶を行い、重量検出装置を介して常に実際状態との比較を行わなければならない点が煩雑であって、このため装置のユーザにとって快適ではなく、高価な装置となってしまうことである。さらに、商品の在庫を正確に監視できるようにするために、重量検出装置を検定しメンテナンスしなければならない。また、ここでの在庫監視はセグメントの数に限定されており、在庫に関する情報源がセグメントに結び付けられている。
【0003】
別の商品の在庫監視装置は刊行物である独国特許第60214991号明細書から既に知られており、ここでは、在庫の目録を導出できるよう、冷蔵庫などの対象物内の在庫記録のために、対象物のリーダによって製品のバーコードのスキャンが行われる。この場合の欠点は、特に、商品を滞留させて監視する各対象物に対する固有のリーダが必要であり、さらに、適用領域が対象物の寸法設定に制限されていて、このため商品に関する情報の外部使用が制限されてしまうことである。また、新品と消費された商品との区別は不可能であり、識別は対象物内の位置測定に限定されている。
【0004】
したがって、本発明の対象とする技術的課題は、従来技術に比べて改善された商品の在庫監視用の装置と、従来技術の欠点を少なくとも部分的に取り除いた商品の在庫を監視する方法とを提示し、特に、消費された商品と消費されていない商品との間のフレキシブルかつ快適な区別の点で優れ、かつ商品の位置特定に限定されることなく、商品のその時点の在庫に関する情報の広い適用領域を可能にすることである。
【0005】
上記の課題は、請求項1記載の特徴によって解決される。
【0006】
したがって、本発明によれば、複数のスマートタグから、少なくとも1つのスマートタグが、好適には直接に、少なくとも1つの什器部分に配置されかつ/または配置可能であり、かつ/または少なくとも1つの什器部分から取り外されかつ/または取り外し可能であり、少なくとも1つの什器部分が少なくとも1つのデータ伝送モジュールを含み、少なくとも1つのデータ伝送モジュールは、少なくとも1つの什器部分に配置されたかつ/または配置可能であるかつ/または少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されたかつ/または取り外し可能である少なくとも1つのスマートタグに対する少なくとも1つのデジタルデータセットを少なくとも1つのモバイル端末へ伝送するように構成されている。
【0007】
これにより、少なくとも1つの商品を特定の場所で位置特定して常に監視する必要がなくなるということがはじめて可能となる。少なくとも1つのデータセットに関連するデータは、装置から離れたところで多様な目的のために情報源として利用可能である。ユーザ固有のコンフィグレーションがフレキシブルに適応化可能となり、この場合、スマートタグのコンフィグレーションも、少なくとも1つのモバイル端末とは別個である付加的な部品コンポーネントを用いることなく、ユーザフレンドリに構成することができる。また、例えば、商品在庫に関する概観を現場で調達する必要なしに、商品の在庫補充における移動不能な人員サークルを遠隔管理にて快適に支援することができる。
【0008】
少なくとも1つのデジタルデータセットを介して、製品の選択において装置のユーザを広告によって支援したり、あるいは利用される商品に対する行動において、または特別なもしくは高品質で高価な代替品の選択において注意を促したりすることもできる。装置のユーザは、統計的評価を介して、自身のもしくはメンバーの消費の履歴に関する概観を得ることができる。様々な人物グループおよび/または商品グループを区別することができる。少なくとも1つのスマートタグは、少なくとも1つのスマートタグの再使用のために、新品での使用において再初期化可能である。デジタルデータセットの履歴に関連する少なくとも1つの什器における既にコンフィグレーションされたスマートタグの数は、例えばダイエットプランに基づいて比較可能な商品の具体的な消費量を反映する。
【0009】
少なくとも1つのデータ伝送モジュールが少なくとも1つのデジタルデータセットを伝送するように構成されていることは、ここでのコンテキストでは、少なくとも1つのデータ伝送モジュールが(例えば少なくとも1つのモバイル端末を介して)当該特定の機能へとプログラミングされていることを意味する。
【0010】
少なくとも1つの什器部分は、データ評価、例えば商品の販売施設用または製造工場用の購入リストまたはインタフェースの作成のための少なくとも1つのモバイル端末と、自身の在庫を関心対象とする装置のユーザの商品との間の中間インスタンスとして用いられる。一般に、商品とは、医薬品、食品、OA備品などのような任意の物品であると捉えることができる。
【0011】
加えて、個々のスマートタグが、それぞれの位置特定によってのみ、まだ存在している商品もしくは既に消費されている商品に関する説明を提供するという有意な特性が得られ、ここでは、少なくとも1つのデータ伝送モジュールをそれぞれの什器部分に配置することができ、また在庫に関する全体概観を少なくとも1つのモバイル端末へ転送することができる。少なくとも1つの什器部分とは異なる箇所に商品が配置されることは、一般的にはさほど重要ではない。一方、個々のスマートタグのコンフィグレーションは少なくとも1つのモバイル端末から実行可能であるので、スマートタグの直接近傍でこれを実行する必要はなく、少なくとも1つのモバイル端末においてスマートタグを適切に視覚化することによって、スマートタグの利用に関する概観を保証することができる。
【0012】
また、少なくとも1つの什器部分から少なくとも1つのスマートタグを取り外し、これにより、在庫の商品を精算することで特に効率的な在庫監視を生成できるようにし、かつ/または購入によって在庫に受け入れられた商品および/またはまだ在庫に受け入れられていない商品を識別できるようにすることも可能である。
【0013】
本発明によれば、少なくとも1つのスマートタグが格納されたことおよび/または取り外されたことが、少なくとも1つのデータ伝送モジュールを介して(特にデータネットワークを介して間接的に)少なくとも1つのモバイル端末へ、好適にはスマートフォン、タブレットおよび/またはコンピュータへ伝送され、これにより、商品の在庫が監視され、場合により例えば購入リストが作成され、その際に、場合により少なくとも1つのスマートタグが少なくとも1つの商品に配置される。
【0014】
クラウドを利用すれば、少なくとも1つのデジタルデータセットを、少なくとも1つのモバイル端末における中央での利用に代えてもしくはその補足として分散的に利用することができ、これにより、メンバー、販売パートナー、製造工場などの他の人員サークルに対して在庫の商品および具体的に在庫に関与している商品を共有することができ、特定のパーソナライズされたオファーを少なくとも1つのモバイル端末へ伝送することができる。クラウドに代えて、一般には、サーバを利用することもできる。少なくとも1つのモバイル端末は、好ましくは少なくとも1つのデジタルデータセットを少なくとも1つのデータ伝送モジュールから受信するように構成されており、かつ/または少なくとも1つのデジタルデータセットを(場合によりデジタル変換されたフォーマットで)クラウドまたはサーバへ伝送するように構成されている。
【0015】
さらに、少なくとも1つの什器部分は在庫監視を引き継ぐことができ、これにより、少なくとも1つのモバイル端末を介して、(場合により自動的に生成された提案を含む)商品のための購入リストを効率的にかつ効果的に作成することができ、これにより、特に搬送距離を低減することができ、かつ/または改善された商品消費の概観を保証することができる。定義された閾値を下回って商品が減少した場合には、少なくとも1つのモバイル端末へデジタルメッセージを自動的に送信することができ、かつ/またはデジタル購入リストを更新することができる。
【0016】
さらなる有意な態様では、必要に応じて商品消費または将来の購入挙動の適応化を開始できるようにするために、どの具体的な商品がどの程度の期間にわたって在庫となっているかを迅速に認識することができる。
【0017】
パーソナライズされた製品配置の提供、ユーザ固有のプッシュアップ通知、判断材料のオンラインでのオファーは、時間管理に関する支援として機能可能であり、ここでは、本発明による装置を介してリソースフレンドリな購入の統合が可能となる。変化した要件および/または条件への当該装置の適応化は、少なくとも1つのモバイル端末のコンフィグレーションによって達成することができる。購入挙動が監視可能となり、適切なレシート提案に利用することができる。少なくとも1つの商品の在庫に関する情報の迅速な転送を快適に実行することができる。
【0018】
パーソナライズされた広告がユーザ固有のオファーおよび場合により少なくとも1つのモバイル端末における当該ユーザのための販売施設および/または製造工場へのリンクと組み合わされて設けられている場合、付加的なインタフェースとしての少なくとも1つのデータ伝送モジュールを介した少なくとも1つのデジタルデータセットのデータ伝送によって、ビジネス-ツー-カスタマ-ウィンウィン状況がもたらされる。
【0019】
冒頭にて言及したように、特に上記の装置により商品の在庫を監視する方法に対しても権利保護が請求され、ここでは、特に時系列において、次の方法ステップ、すなわち、
・場合により複数のスマートタグから、少なくとも1つのスマートタグを、好適には可動の少なくとも1つの什器部分とは好適には空間的に別個である商品、好適には食品に好適には直接に配置するステップと、
・特に少なくとも1つの商品が消費された後に、かつ/または直接に、少なくとも1つのスマートタグを少なくとも1つの什器部分に配置するステップと、
・少なくとも1つの什器部分に配置された当該少なくとも1つの什器部分の少なくとも1つのデータ伝送モジュールにより、少なくとも1つの什器部分に配置された少なくとも1つのスマートタグに対する少なくとも1つのデジタルデータセットを少なくとも1つのモバイル端末へ、好適にはスマートフォン、タブレットおよび/またはコンピュータへ伝送するステップと
が実行される。
【0020】
冒頭にて言及したように、特に上記の装置により商品の在庫を監視する別の方法に対しても権利保護が請求され、ここでは、特に時系列において、次の方法ステップ、すなわち、
・少なくとも1つの什器部分の複数のスマートタグから少なくとも1つのスマートタグを取り外し、場合により少なくとも1つの什器部分とは別個である少なくとも1つの商品に配置するステップと、
・少なくとも1つの什器部分に配置された当該少なくとも1つの什器部分の少なくとも1つのデータ伝送モジュールにより、少なくとも1つの什器部分から取り外された少なくとも1つのスマートタグに対する少なくとも1つのデジタルデータセットを、少なくとも1つのモバイル端末へ、好適にはスマートフォン、タブレットおよび/またはコンピュータへ伝送するステップと
が実行される。
【0021】
冒頭にて言及したように、計算ユニットによって実行される際に、当該計算ユニットに、上述した方法を実行するために、データ接続状態にあるかもしくはデータ接続状態へ移行可能なメモリユニットから、少なくとも1つの什器部分に配置されかつ/または配置可能でありかつ/または少なくとも1つの什器部分から取り外されかつ/または取り外し可能な少なくとも1つのスマートタグに対する少なくとも1つのデジタルデータセットを少なくとも1つのモバイル端末へ伝送させるための命令を含む、コンピュータプログラム製品についての権利保護も請求される。
【0022】
冒頭にて言及したように、上述したコンピュータプログラム製品を伝送するデータキャリア信号についての権利保護も請求される。
【0023】
冒頭にて言及したように、計算ユニットによって実行される際に、当該計算ユニットに、上述した方法および/または上述したコンピュータプログラム製品の方法を実行するために、少なくとも1つの什器部分に配置されたかつ/または配置可能なかつ/または少なくとも1つの什器部分から取り外されたかつ/または取り外し可能な少なくとも1つのスマートタグに対する少なくとも1つのデジタルデータセットを少なくとも1つのモバイル端末へ伝送させるための命令を含む、記憶媒体、特に不揮発性の記憶媒体についての権利保護も請求される。
【0024】
例えば、コンピュータプログラム製品は、アプリケーションのアルゴリズムの形態でまたは少なくとも1つのモバイル端末用のアプリケーションの形態で存在することができる。データキャリア信号は、例えばアプリケーションのダウンロードとして設けることができる。記憶媒体は、例えば、CD、USBスティック、またはコンピュータプログラムおよび/またはアプリケーションが配置されたデジタル記憶領域の形態で存在することができる。
【0025】
本発明の有利な実施形態は、各従属請求項に規定されている。
【0026】
本発明の有利な一構成によれば、スイッチ、ルータおよび/またはクラウドが設けられており、少なくとも1つのデジタルデータセットは、スイッチ、ルータおよび/またはクラウドを介して、少なくとも1つの什器部分から少なくとも1つのモバイル端末へ転送可能であるように構成される。
【0027】
スイッチ用、ルータ用および/または少なくとも1つのモバイル端末用、特にスマートフォン用の、少なくとも1つのデジタルデータセットをクラウドへデータ伝送するためのデータ伝送プロトコルは一般に任意である。好ましくはWi-FiはWLANおよび/またはWANの形態で使用される。
【0028】
例えば、特に音声制御される装置の音声制御および/または購入リストに関連した音声制御も使用することができる。
【0029】
有利には、少なくとも1つのスマートタグは、RFIDチップ、NFCタグおよび/または好適にはプログラミング可能なチップの形態で存在している。
【0030】
なお、少なくとも1つのスマートタグの技術は一般に任意であり、スマートタグとして、特に少なくとも1つのデータ伝送モジュールを介した商品の識別、ならびに消費された商品と消費されておらず少なくとも1つの什器部分のスマートタグが取り外されていない商品との間の区別を保証するトランスポンダも考えられる。なお、リーダを介したバーコードのスキャン過程を行う必要はない。
【0031】
少なくとも1つのデータ伝送モジュールが、
・少なくとも1つの什器部分に配置された全てのスマートタグを、各スマートタグとの通信により、好適には反復的にまたは共通に識別するように構成されており、かつ/または
・少なくとも1つの什器部分に配置された全てのスマートタグに対する正確に1つのデジタルデータセットを収集して少なくとも1つのモバイル端末へ伝送するように構成されており、かつ/または
・少なくとも1つの什器部分に配置されたそれぞれ正確に1つのスマートタグに対するデジタルデータセットを反復的に少なくとも1つのモバイル端末へ伝送するように構成されており、かつ/または
・少なくとも1つのデジタルデータセットが、好適には少なくとも1つのスマートタグを少なくとも1つの什器部分に格納することによって開始されて、少なくとも1つのデータ伝送モジュールに組み込まれたバッファ内に記憶されるように構成されており、ここで、好適には、バッファは、少なくとも1つのモバイル端末を介して、かつ/または少なくとも1つのデータ伝送モジュールから少なくとも1つのモバイル端末へのデータ伝送によって、少なくとも部分的に空けることができるように設けられており、かつ/または
・少なくとも1つのモバイル端末による問い合わせの際に、少なくとも1つのデジタルデータセットのデータ伝送を開始するように構成されており、かつ/または
・少なくとも1つのモバイル端末との接続形成の際に、かつ/または少なくとも1つの什器部分に配置されたスマートタグの数が変化した際に、少なくとも1つのデジタルデータセットのデータ伝送を開始するように構成されている
と好都合であることが判明している。
【0032】
少なくとも1つのデジタルデータセットのデータ伝送は、装置のユーザの要求に応じて任意に行うことができ、フレキシブルに適応化可能である。
【0033】
本発明の有利な一実施形態によれば、少なくとも1つのモバイル端末は、スマートフォン、タブレットおよび/またはコンピュータ、好適にはノートブックまたはラップトップとして構成されており、好適には、複数のスマートタグを監視するための少なくとも1つのアプリケーションが少なくとも1つのモバイル端末に格納されており、少なくとも1つのアプリケーションにより、少なくとも1つの商品を伴う少なくとも1つのスマートタグが識別可能であり、かつ/または少なくとも1つのスマートタグが、識別のために、特に好ましくは1:1識別のために、少なくとも1つの商品を伴ってプログラミング可能である。
【0034】
これにより、少なくとも1つのデータ伝送モジュールおよび/または少なくとも1つのモバイル端末により、少なくとも1つの什器部分での位置特定によって、商品を伴って識別されたスマートタグを介して、消費された賞品を識別することができ、ここでは、少なくとも1つのデータ伝送モジュールにより、好ましくは、少なくとも1つの什器部分に分離領域が設けられていなくても、少なくとも1つの什器部分におけるコンフィグレーションされたスマートタグとコンフィグレーションされていないスマートタグとが区別される。
【0035】
商品カテゴリによってもしくは特定の商品によって事前にコンフィグレーションされたスマートタグが不要である場合、スマートタグは例えばデフォルト値にセットすることができ、かつ/またはコンフィグレーションされていないスマートタグに対応付けることができる。
【0036】
少なくとも1つのモバイル端末が、少なくとも1つのデジタルデータセットを視覚化するように、かつ/または少なくとも1つのデジタルデータセットに基づいて複数のスマートタグをカテゴリ分類するように構成されており、好適には、少なくとも1つのデジタルデータセットに基づいて、少なくとも1つのモバイル端末にデジタルメッセージを出力可能であるように設けられていると有利であると判明している。
【0037】
これにより、装置のユーザが在庫を観察したときに見渡しやすくかつ/または視覚的に魅力的であるように表示可能となる。
【0038】
本発明の有利な一変形形態は、少なくとも1つのモバイル端末が、少なくとも1つのデジタルデータセットに基づいて、および場合により少なくとも1つの商品におけるスマートタグの数を考慮して、好適には自動的に購入リストを作成するように構成されており、好適には、少なくとも1つのデジタルデータセットのデータ分析が特に好ましくはデジタルデータセットの履歴および/または予測されたデジタルデータセットの履歴を考慮して生成可能となるように設けられている。
【0039】
購入リストは、少なくとも1つのモバイル端末におけるアプリケーションおよび/またはクラウド内のアプリケーションを介して自動的に生成することができ、この場合、クラウド内で生成された購入リストは、好ましくは少なくとも1つのモバイル端末へ伝送される。特に好ましくは、購入リストおよび/または広告の自動作成においては人工知能が利用され、ここで、人工知能は、例えば、商品のフローデータを監視するため、かつ/または商品に関するボトルネックもしくは商品の期限切れを低減するため、かつ/またはより細かい購入リストの提案を生成するためにも使用することができる。人工知能は、ディープラーニング、機械学習および/またはニューラルネットワークなどのプロセスを含むことができる。人工知能とは異なる適切なアルゴリズムを使用することもできる。
【0040】
特に好ましくは、少なくとも1つのモバイル端末は、少なくとも1つのデジタルデータセットを、好適には場合により設けられているスイッチおよび/または場合により設けられているルータを介してクラウドへ伝送するように構成されており、好適には、クラウド内で、少なくとも1つのデジタルデータセットに基づいて、
・複数のスマートタグが分類可能となり、かつ/または
・デジタルメッセージが少なくとも1つのモバイル端末へ伝送可能となり、かつ/または
・好適には少なくとも1つの商品におけるスマートタグの数を考慮してかつ/または自動的に、購入リストが作成可能となり、かつ/または
・少なくとも1つのデジタルデータセットのデータ分析が好適にはデジタルデータセットの履歴および/または予測されたデジタルデータセットの履歴を考慮して生成可能となる、
ように設けられている。
【0041】
これにより、コンフィグレーションされて少なくとも1つの什器部分に配置されたスマートタグの情報を分散利用することが可能となり、ここで、商品もしくは商品カテゴリを伴って識別されたスマートタグにより、その時点で存在する商品在庫に関するデータが、少なくとも1つのデータ伝送モジュールを介して少なくとも1つのモバイル端末へ供給され、かつ/または装置のユーザの洞察および/または再利用のためにクラウドが準備される。
【0042】
本発明の一実施例では、少なくとも1つのデータ伝送モジュールが、少なくとも1つの什器部分に配置されたスマートタグを無線信号伝送によって識別する受信装置、および/または少なくとも1つのデジタルデータセットを無線信号伝送によって送信する送信装置を含み、好適には、少なくとも1つのデータ伝送モジュールが、計算ユニットおよび/またはメモリユニット、特に好適にはバッファを含むように設けられている。
【0043】
したがって、少なくとも1つのデータ伝送モジュールは、スマートタグと少なくとも1つのモバイル端末との間のインタプリタとして機能することができ、ここでは、例えば、少なくとも1つのデータ伝送モジュールおよび/または少なくとも1つのモバイル端末における少なくとも1つのスマートタグとのコネクションに基づいて、少なくとも1つのデジタルデータセットの処理が行われる。
【0044】
本発明の好ましい一実施例によれば、少なくとも1つの什器部分は、容器および/または引き出しの形態で形成されており、好適には、少なくとも1つの什器部分は、当該少なくとも1つの什器部分に配置された少なくとも1つのスマートタグのための分離装置を含み、好適には、少なくとも1つの什器部分に、コンフィグレーションされたスマートタグのための少なくとも1つの分離領域、コンフィグレーションされていないスマートタグのための少なくとも1つの分離領域、および/または少なくとも2つの異なるグループのスマートタグを格納するためのかつ/または少なくとも1つのスマートタグ用の少なくとも1つの固定デバイスを格納するための少なくとも2つの分離領域が設けられるように設けられている。
【0045】
少なくとも1つの什器部分が引き出しとして形成されている場合、装置を審美的な魅力ある状態で既存の什器装置内に組み込むことができる。
【0046】
分離領域により、商品および/または商品カテゴリに従ったグループ化を、スマートタグのタイプに応じて、装置の様々なユーザに従ってかつ/または経済的に分離された人員グループに従って、行うことができる。分離領域は、少なくとも1つの什器部分を相互に別個の少なくとも2つの什器領域へと分離することができ、この場合、例えば固定デバイスのための別個の設置スペースを形成することができる。
【0047】
少なくとも1つの固定デバイスは、例えば、洗濯ばさみ、ファスナ、ガムテープ、紐、またはスマートタグを商品に結合させるための他の形式の接着手段とすることができる。
【0048】
特に好ましくは、少なくとも1つのデータ伝送モジュールは、少なくとも1つの什器部分に組み込まれたコンポーネントであり、かつ/または少なくとも領域ごとに、好適には完全に、少なくとも1つの什器部分に組み込まれているかまたは少なくとも1つの什器部分の内部に配置されているように設けられている。
【0049】
少なくとも1つのモバイル端末における少なくとも1つのデジタルデータセットに基づき、少なくとも1つのモバイル端末に格納されている、複数のスマートタグを監視するための少なくとも1つのアプリケーションを介して、かつ/またはクラウド内で、少なくとも1つのモバイル端末からクラウドへの少なくとも1つのデジタルデータセットのデータ伝送後に、
・少なくとも1つの商品を伴う少なくとも1つのスマートタグが識別され、かつ/または少なくとも1つのスマートタグが、識別のために、特に好ましくは1:1識別のために、少なくとも1つの商品を伴ってプログラミングされ、かつ/または
・少なくとも1つのデジタルデータセットが視覚化され、かつ/または少なくとも1つのデジタルデータセットに基づいて複数のスマートタグがカテゴリ分類され、好適には、少なくとも1つのデジタルデータセットに基づいて少なくとも1つのモバイル端末へデジタルメッセージが出力されるように設けられており、かつ/または
・少なくとも1つのデジタルデータセットに基づいて、および場合により少なくとも1つの商品におけるスマートタグの数を考慮して、好適には自動的に購入リストが作成され、かつ/または
・少なくとも1つのデジタルデータセットのデータ分析が、好適にはデジタルデータセットの履歴および/または予測されたデジタルデータセットの履歴を考慮して生成される、
と好都合であることが判明している。
【0050】
さらに好ましくは、データ分析に基づいて、好適にはユーザ固有にかつ/または分散的に、少なくとも1つのデジタルデータセットの統計的評価が作成され、少なくとも1つのデジタルデータセットに適応化された広告が少なくとも1つのモバイル端末において視覚化され、かつ/または少なくとも1つのデジタルデータセットが少なくとも1つの製造工場および/または販売施設へ転送される。
【0051】
装置発明の請求項の特徴は方法発明の請求項に適用可能であり、また逆に方法発明の請求項の特徴も装置発明の請求項に適用可能である。本発明のさらなる詳細および利点を、図面に示した実施例に関連する図の説明に即して以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】好ましい実施例による商品の在庫監視用の装置を示す概略図である。
【
図2】別の好ましい実施例による商品の在庫監視用の装置を示す概略図である。
【0053】
図1には、什器の、見取りやすさのために図示していない什器本体に対して相対的に可動である什器部分3と食品の形態の3つの商品2とを含む、商品2の在庫監視用の装置1が示されており、ここでは、商品2は什器部分3とは空間的に別個である。商品2は別の什器に配置されている。
【0054】
モバイル端末4は、クラウド5とのデータ通信のために設けられており、複数のスマートタグ6が装置1内の商品2の識別のために設けられている。
【0055】
モバイル端末4はスマートフォン15の形態で存在しており、ノートブックとしてのコンピュータ16に無線信号を伝送するように接続されている。しかしなお、装置1の関与する部品コンポーネントのデータ通信は、一般的に有線接続によって構成されていてもよい。
【0056】
スマートタグ6は、RFIDチップ11、NFCタグ12、およびプログラミング可能なチップ13の形態で存在する。なお、一般に、全てのスマートタグ6を例えばチップ13として構成することもできる。
【0057】
装置1の複数のスマートタグ6のうち、幾つかのスマートタグ6は什器部分3に直接に配置されており、3つのスマートタグ6が商品2に配置されている。一般に、1つの共通のスマートタグ6を有する複数の商品2が存在してよく、または1つの商品2に複数のスマートタグ6が配置されていてもよい。
【0058】
什器部分3はデータ伝送モジュール7を含み、この場合、このデータ伝送モジュール7は、什器部分3に配置された少なくとも1つのスマートタグ6に対するデジタルデータセット8をモバイル端末4へ伝送するように構成されている。
【0059】
同様に、データ伝送モジュール7は、什器部分3から取り外された少なくとも1つのスマートタグ6に対するデジタルデータセット8をモバイル端末4へ伝送することもできる。一般に、什器部分3に対して相対的なスマートタグ6の入力および出力の双方、またはスマートタグ6の入力もしくは出力の一方のみが、データ伝送モジュール7によって識別可能かつ伝送可能である。例えば、この目的のために、モバイル端末4は、データ伝送モジュール7とのかつ/またはクラウド5とのデータ通信のためのデータ入力モジュールおよび/またはデータ出力モジュールを含む。
【0060】
ここでの実現形態は、データキャリア信号を介してモバイル端末4へのアプリケーションダウンロードの形態で記憶された、また記憶媒体としての記憶領域の形態でデータ伝送モジュール7上に記憶された、コンピュータプログラム製品を介して行われる。
【0061】
モバイル端末4は、複数のスマートタグ6を監視するためのアプリケーション17としてのプログラムの形態のソフトウェアを含み、ここで、アプリケーション17により、商品2を伴うスマートタグ6が識別可能となり、また、スマートタグ6が1:1識別のために商品2を伴ってプログラミング可能となる。
【0062】
スイッチ9、ルータ10およびクラウド5が装置1内に設けられており、デジタルデータセット8は、好ましいモバイル端末4への直接の伝送に代えてもしくはこれに加えて、スイッチ9、ルータ10またはクラウド5を介して什器部分3からモバイル端末4へ転送することもできる。
【0063】
モバイル端末4は、デジタルデータセット8を別個にまたは共通に視覚化し、このデジタルデータセット8に基づいて複数のスマートタグ6をカテゴリ分類するように構成されている。概略的に示されているアプリケーション17の実施形態では、商品2のスマートタグ6および什器部分3のスマートタグ6に対応するデジタルデータセット8が、既に消費された商品2の2つのカテゴリ(什器部分3において取り外された、コンフィグレーションされたスマートタグ6)と少なくとも部分的に消費されていない商品2(什器部分3において取り外されていない、コンフィグレーションされたスマートタグ6)とに分類されている。
【0064】
例えば、具体的な商品2に配置された2つのスマートタグ6のうちの1つを什器部分3に配置することにより、その半分が消費された特定の商品2をモバイル端末4の監視システムに通知することができる。
【0065】
例えば、具体的な商品2(特別なワインボトルなど)を伴うスマートタグ6、または商品の1つのカテゴリ(ワインなど)を伴うスマートタグ6を参照することができる。
【0066】
デジタルデータセット8に基づいて、例えば装置1のユーザへのポップアップの形態の情報を含むデジタルメッセージ18をモバイル端末4に出力することができ、ここでの情報には、什器部分3に配置されたスマートタグ6の在庫の変化、商品2の空き位置、パーソナライズされた商品情報、例えば既に購入された商品の値引き情報もしくは代替品情報、または商品2の在庫減少についての警告が含まれる。
【0067】
什器部分3は、引き出し25の形態で存在しており、装置1内に既に存在するもしくは装置1に補充されるべきスマートタグ6のための分離装置26を備えている。什器部分3は、装置1においてユーザに消費された商品2を伝達する、コンフィグレーションされたスマートタグ6のための分離領域27と、商品2を伴ってこれからコンフィグレーション可能な、コンフィグレーションされていないスマートタグ6のための分離領域27と、スマートタグ6を商品2に機械的に接続することのできる固定デバイス28のための分離領域27と、別のグループと共に装置1を利用する、1つのグループのスマートタグ6を格納するための分離領域27とを含む。ただし、分離領域27の数は一般に任意であり、装置1への要求に応じてフレキシブルに適応化することができる。
【0068】
モバイル端末4は、スイッチ9およびルータ10を介してデジタルデータセット8をクラウド5へ伝送するように構成されている。
【0069】
(好ましくはインターネットベースの)インテリジェントパーソナルアシスタントの形態の音声制御される機器が装置1内に設けられており、これにより、ユーザにとって特に快適な在庫監視が可能となり、例えば購入リストを補足する、呼び出す、または在庫の変化を音響によって示唆することができる。
【0070】
図2には、什器部分3が容器24の形態で存在する装置1が示されている。概略的に示されているデータ伝送モジュール7の部分および拡大された詳細部分において、データ伝送モジュール7が、少なくとも1つの什器部分3に配置されたスマートタグ6を無線信号伝送によって識別する受信装置20と、デジタルデータセット8を無線信号伝送によって送信する送信装置21とを含んでいることが明らかである。データ伝送モジュール7は、計算ユニット22およびメモリユニット23を含み、ここで、メモリユニット23の部分領域は、デジタルデータセット8を一時記憶するバッファ14を表している。
【0071】
データ伝送モジュール7は、装置1のユーザのコンフィグレーションに依存して、
・什器部分3に配置された全てのスマートタグ6を、各スマートタグ6との通信により反復的にまたは共通に識別し、
・什器部分3に配置された全てのスマートタグ6における正確に1つのデジタルデータセット8を収集してモバイル端末4へ伝送し、
・什器部分3に配置されたそれぞれ正確に1つのスマートタグ6に対するデジタルデータセット8を反復的にモバイル端末4へ伝送し、
・什器部分3にスマートタグ6を格納することによってデジタルデータセット8を開始して、データ伝送モジュール7に組み込まれたバッファ14内に記憶し、ここで、バッファ14は、モバイル端末4を介して、またはデータ伝送モジュール7からモバイル端末4へのデータ伝送によって空けることができ、
・モバイル端末4による問い合わせの際に、デジタルデータセット8のデータ伝送を開始し、
・モバイル端末4との接続形成の際に、または什器部分3に配置されたスマートタグ6の数が変化した際に、デジタルデータセット8のデータ伝送を開始する、
ように構成されている。
【0072】
モバイル端末4は、デジタルデータセット8に基づいて、および商品2におけるスマートタグ6の数を考慮して、自動的に購入リスト19を作成するように構成されている。デジタルデータセット8のデータ分析は、デジタルデータセット8の履歴および予測されたデジタルデータセット8の履歴を考慮して生成することができる。
【0073】
クラウド5内で、デジタルデータセット8に基づいてスマートタグ6をカテゴリ分類することができ、デジタルメッセージ18をモバイル端末4へ伝送することができ、商品2におけるスマートタグ6の数を考慮して購入リスト19を自動的に作成することができ、デジタルデータセット8の履歴および予測されたデジタルデータセット8の履歴を考慮して、デジタルデータセット8のデータ分析を生成することができる。
【0074】
例として、装置1により商品2の在庫を監視するための方法を、次の方法ステップ、すなわち、
・複数のスマートタグ6から、1つのスマートタグ6を、什器部分3とは空間的に別個である商品2に直接に配置するステップと、
・スマートタグ6を、商品2の消費後に、什器部分3に直接に配置するステップと、
・什器部分3に配置された什器部分3のデータ伝送モジュール7により、什器部分3に配置されたスマートタグ6に対するデジタルデータセット8をモバイル端末4へと伝送するステップと
によって行うことができる。
【0075】
続いて、モバイル端末4は、デジタルデータセット8をモバイル端末4からクラウド5へと伝送することができ、クラウド5内のデジタルデータセット8に基づいて、モバイル端末4からクラウドへのデジタルデータセット8のデータ伝送後に、装置1のユーザによるクラウド5の所望のコンフィグレーションに依存して、
・商品2を伴うスマートタグ6が識別され、また、スマートタグ6が1:1識別のために商品2を伴ってプログラミングされ、
・デジタルデータセット8が視覚化され、デジタルデータセット8に基づいてスマートタグ6がカテゴリ分類され、ここで、デジタルデータセット8に基づいて、デジタルメッセージ18がモバイル端末4に出力され、
・デジタルデータセット8に基づいて、さらに商品2におけるスマートタグ6の数を考慮して、購入リスト19が自動的に作成され、
・デジタルデータセット8のデータ分析が、デジタルデータセット8の履歴および予測されたデジタルデータセット8の履歴を考慮して生成され、
個々のまたは全てのプロセスステップは、モバイル端末4におけるユーザによるモバイル端末4のコンフィグレーションに依存して、モバイル端末4に格納されている、スマートタグ6を監視するためのアプリケーション17を介して実行可能である。
【0076】
データ分析に基づいて、装置1に対してユーザ固有にかつ分散的にデジタルデータセット8の統計的評価が作成され、当該デジタルデータセット8に適応化された広告29がモバイル端末4において視覚化され、当該デジタルデータセット8が製造工場30または販売施設31へ転送される。
【符号の説明】
【0077】
1 装置
2 商品
3 什器部分
4 モバイル端末
5 クラウド
6 スマートタグ
7 データ伝送モジュール
8 デジタルデータセット
9 スイッチ
10 ルータ
11 RFIDチップ
12 NFCタグ
13 チップ
14 バッファ
15 スマートフォン
16 コンピュータ
17 アプリケーション
18 デジタルメッセージ
19 購入リスト
20 受信装置
21 送信装置
22 計算ユニット
23 メモリユニット
24 容器
25 引き出し
26 分離装置
27 分離領域
28 固定デバイス
29 広告
30 製造工場
31 販売施設
【手続補正書】
【提出日】2024-06-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品(2)の在庫監視用の装置(1)であって、
・特に可動の、少なくとも1つの什器部分(3)と、
・前記少なくとも1つの什器部分(3)とは好適には空間的に別個である少なくとも1つの商品(2)、特に食品と、
・少なくとも1つのモバイル端末(4)と、
・前記少なくとも1つの商品(2)を識別するための複数のスマートタグ(6)と
を含む、装置(1)において、
前記複数のスマートタグ(6)から、少なくとも1つのスマートタグ(6)が、好適には直接に、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されかつ/または配置可能であり、かつ/または前記少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されかつ/または取り外し可能であり、
前記少なくとも1つの什器部分(3)が少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)を含み、
前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたかつ/または配置可能であるかつ/または前記少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されたかつ/または取り外し可能である少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送するように構成されて
おり、
前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、前記少なくとも1つの什器部分(3)に組み込まれたコンポーネントであり、前記少なくとも1つの什器部分(3)は引き出し(25)の形態で形成されている、
ことを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
スイッチ(9)、ルータ(10)および/またはクラウド(5)が設けられており、
前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)は、前記スイッチ(9)、前記ルータ(10)および/または前記クラウド(5)を介して、前記少なくとも1つの什器部分(3)から前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ転送可能である、
請求項1記載の装置(1)。
【請求項3】
少なくとも1つのスマートタグ(6)がRFIDチップ(11)、NFCタグ(12)および/または好適にはプログラミング可能なチップ(13)の形態で存在している、請求項
1記載の装置(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)が、
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された全てのスマートタグ(6)を、各スマートタグ(6)との通信により、好適には反復的にまたは共通に識別するように構成されており、かつ/または
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された全てのスマートタグ(6)に対する正確に1つのデジタルデータセット(8)を収集して前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送するように構成されており、かつ/または
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたそれぞれ正確に1つのスマートタグ(6)に対するデジタルデータセット(8)を反復的に前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送するように構成されており、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)が、好適には少なくとも1つのスマートタグ(6)を前記少なくとも1つの什器部分(3)に格納することによって開始されて、前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)に組み込まれたバッファ(14)内に記憶されるように構成されており、ここで、好適には、前記バッファ(14)は、前記少なくとも1つのモバイル端末(4)を介して、かつ/または前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)から前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へのデータ伝送によって、少なくとも部分的に空けることができるように設けられており、かつ/または
・前記少なくとも1つのモバイル端末(4)による問い合わせの際に、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ伝送を開始するように構成されており、かつ/または
・前記少なくとも1つのモバイル端末(4)との接続形成の際に、かつ/または前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたスマートタグ(6)の数が変化した際に、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ伝送を開始するように構成されている、
請求項
1記載の装置(1)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)は、スマートフォン(15)、タブレットおよび/またはコンピュータ(16)、好適にはノートブックもしくはラップトップとして構成されており、
好適には、前記複数のスマートタグ(6)を監視するための少なくとも1つのアプリケーション(17)が前記少なくとも1つのモバイル端末(4)に格納されており、
前記少なくとも1つのアプリケーション(17)により、少なくとも1つの商品(2)を伴う少なくとも1つのスマートタグ(6)が識別可能であり、かつ/または少なくとも1つのスマートタグ(6)が、識別のために、特に好ましくは1:1識別のために、少なくとも1つの商品(2)を伴ってプログラミング可能である、
請求項
1記載の装置(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)は、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を視覚化するように、かつ/または前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて前記複数のスマートタグ(6)をカテゴリ分類するように構成されており、
好適には、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて、前記少なくとも1つのモバイル端末(4)にデジタルメッセージ(18)を出力することができる、
請求項
1記載の装置(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)は、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて、さらに場合により前記少なくとも1つの商品(2)におけるスマートタグ(6)の数を考慮して、好適には自動的に購入リスト(19)を作成するように構成されており、
好適には、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ分析が、特に好ましくはデジタルデータセット(8)の履歴および/または予測されたデジタルデータセット(8)の履歴を考慮して生成可能となるように設けられている、
請求項
1記載の装置(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)は、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を、好適には場合により設けられているスイッチ(9)および/または場合により設けられているルータ(10)を介してクラウド(5)へ伝送するように構成されており、
好適には、前記クラウド(5)内で、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて、
・前記複数のスマートタグ(6)がカテゴリ分類可能となり、かつ/または
・デジタルメッセージ(18)が前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へ伝送可能となり、かつ/または
・好適には前記少なくとも1つの商品(2)におけるスマートタグ(6)の数を考慮して、かつ/または自動的に、購入リスト(19)が作成可能となり、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ分析が好適にはデジタルデータセット(8)の履歴および/または予測されたデジタルデータセット(8)の履歴を考慮して生成可能となる、
ように構成されている、請求項
1記載の装置(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたスマートタグ(6)を無線信号伝送によって識別する受信装置(20)、および/または前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を無線信号伝送によって送信する送信装置(21)を含み、
好適には、前記少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)は、計算ユニット(22)および/またはメモリユニット(23)、特に好ましくはバッファ(14)を含むように設けられている、
請求項
1記載の装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの什器部分(3)は容器(24
)の形態で形成されており、好適には、前記少なくとも1つの什器部分(3)は、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された少なくとも1つのスマートタグ(6)のための分離装置(26)を含むように設けられており、
好適には、前記少なくとも1つの什器部分(3)に、
コンフィグレーションされたスマートタグ(6)のための少なくとも1つの分離領域(27)、
コンフィグレーションされていないスマートタグ(6)のための少なくとも1つの分離領域(27)、および/または
少なくとも2つの異なるグループのスマートタグ(6)を格納するためのかつ/または少なくとも1つのスマートタグ(6)用の少なくとも1つの固定デバイス(28)を格納するための少なくとも2つの分離領域(27)、
が設けられている、請求項
1記載の装置(1)。
【請求項11】
少なくとも領域ごとに、好適には完全に、前記少なくとも1つの什器部分(3)に組み込まれているかまたは前記少なくとも1つの什器部分(3)内に配置されている、請求項
1記載の装置(1)。
【請求項12】
特に請求項1から11までの
いずれか1項記載の装置(1)により、商品(2)の在庫を監視する方法であって、
特に時系列において実行される次の方法ステップ、すなわち、
・場合により複数のスマートタグ(6)から、少なくとも1つのスマートタグ(6)を、好適には可動の少なくとも1つの什器部分(3)とは好適には空間的に別個である商品(2)、好適には食品に、好適には直接に配置するステップと、
・特に前記少なくとも1つの商品(2)が消費された後に、かつ/または直接に、前記少なくとも1つのスマートタグ(6)を前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置するステップと、
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された前記少なくとも1つの什器部分(3)の少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)により、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を少なくとも1つのモバイル端末(4)へ、好適にはスマートフォン(15)、タブレットおよび/またはコンピュータ(16)へ伝送するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
特に請求項1から11までの
いずれか1項記載の装置(1)により、商品(2)の在庫を監視する方法であって、
特に時系列において実行される次の方法ステップ、すなわち、
・少なくとも1つの什器部分(3)の複数のスマートタグ(6)から少なくとも1つのスマートタグ(6)を取り外し、場合により前記少なくとも1つの什器部分(3)とは別個の少なくとも1つの商品(2)に配置するステップと、
・前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置された前記少なくとも1つの什器部分(3)の少なくとも1つのデータ伝送モジュール(7)により、前記少なくとも1つの什器部分(3)から取り外された少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を、少なくとも1つのモバイル端末(4)へ、好適にはスマートフォン(15)、タブレットおよび/またはコンピュータ(16)へ伝送するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのモバイル端末(4)における少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づき、前記少なくとも1つのモバイル端末(4)に格納されている、前記複数のスマートタグ(6)を監視するための少なくとも1つのアプリケーション(17)を介して、かつ/または前記クラウド(5)内で、前記少なくとも1つのモバイル端末(4)から前記クラウド(5)への前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ伝送後に、
・少なくとも1つの商品(2)を伴う少なくとも1つのスマートタグ(6)が識別され、かつ/または少なくとも1つのスマートタグ(6)が、識別のために、特に好ましくは1:1識別のために、少なくとも1つの商品(2)を伴ってプログラミングされ、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)が視覚化され、かつ/または前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて前記複数のスマートタグ(6)がカテゴリ分類され、好適には、前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて前記少なくとも1つのモバイル端末(4)へデジタルメッセージ(18)が出力されるように設けられ、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に基づいて、場合により前記少なくとも1つの商品(2)におけるスマートタグ(6)の数を考慮して、好適には自動的に購入リスト(19)が作成され、かつ/または
・前記少なくとも1つのデジタルデータセット(8)のデータ分析が、好適にはデジタルデータセット(8)の履歴および/または予測されたデジタルデータセット(8)の履歴を考慮して生成される、
請求項1
2記載の方法。
【請求項15】
前記データ分析に基づいて、好適にはユーザ固有にかつ/または分散的に、少なくとも1つのデジタルデータセット(8)の統計的評価が作成され、当該少なくとも1つのデジタルデータセット(8)に適応化された広告(29)が前記少なくとも1つのモバイル端末(4)において視覚化され、かつ/または当該少なくとも1つのデジタルデータセット(8)が少なくとも1つの製造工場(30)および/または販売施設(31)へ転送される、
請求項14記載の方法。
【請求項16】
計算ユニット(22)によって実行される際に、前記計算ユニット(22)に、請求項1
2記載の方法を実行するために、前記計算ユニット(22)とのデータ接続状態にあるかまたは該データ接続状態へ移行可能なメモリユニット(23)から、少なくとも1つの什器部分(3)に配置されかつ/または配置可能でありかつ/または少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されかつ/または取り外し可能な少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を少なくとも1つのモバイル端末へ伝送させるための命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項17】
請求項16記載のコンピュータプログラム製品から伝送されるデータキャリア信号。
【請求項18】
計算ユニット(22)によって実行される際に、前記計算ユニット(22)に、請求項1
2記載の方法および/または請求項16記載のコンピュータプログラム製品の方法を実行するために、前記少なくとも1つの什器部分(3)に配置されたかつ/または配置可能なかつ/または前記少なくとも1つの什器部分(3)から取り外されたかつ/または取り外し可能な少なくとも1つのスマートタグ(6)に対する少なくとも1つのデジタルデータセット(8)を前記少なくとも1つのモバイル端末へ伝送させるための命令を含む、記憶媒体、特に不揮発性の記憶媒体。
【国際調査報告】