(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-13
(54)【発明の名称】流動性固体を適量分取するための容器
(51)【国際特許分類】
G01F 11/26 20060101AFI20241206BHJP
B65D 43/16 20060101ALI20241206BHJP
B65D 83/06 20060101ALI20241206BHJP
【FI】
G01F11/26
B65D43/16
B65D83/06 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532878
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 US2022051552
(87)【国際公開番号】W WO2023102128
(87)【国際公開日】2023-06-08
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】コルタデリャス,シャビエル
(72)【発明者】
【氏名】ピア,サイエド
(72)【発明者】
【氏名】ウィングフィールド, トビー リチャード デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】クァク,アルバート
(72)【発明者】
【氏名】パラダイス,チャールズ サイモン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルマー-シャイルズ,エマ パール
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA06
3E084AA15
3E084AA23
3E084AA24
3E084AA25
3E084AA26
3E084AB07
3E084CA10
3E084CC03
3E084DA10
3E084FA08
3E084GA06
3E084GB06
3E084JA07
3E084JA10
3E084LA18
3E084LB02
3E084LD01
3E084LE08
(57)【要約】
実施形態は、等しい用量の流動性固体を分注するための容器を対象とする。容器は、貯蔵空間、出口通路、並びに貯蔵空間及び出口通路と連通する適量分取チャンバを含む内部空間を画定する本体を含み得る。容器は、蓋及びプランジャを有するクロージャを含み得る。蓋は、第1の軸を中心に閉位置から開位置に回転するように、本体に回転可能に結合されてもよい。プランジャは、蓋に回転可能に結合され、適量分取チャンバを封止するように構成されてもよい。容器は、プランジャが非封止位置にあり、容器が少なくとも部分的に反転されているときに流動性固体の1回分の用量を分注するように構成されてもよく、各用量は等しい体積を有してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動性固体を分注するための容器であって、前記容器は、
内部空間を画定する本体であって、前記内部空間は、
貯蔵空間と、
出口通路と、
前記貯蔵空間及び前記出口通路と連通する適量分取チャンバと、
前記容器を封止するためのクロージャであって、前記クロージャは、
前記本体に回転可能に結合された蓋であって、前記蓋は、第1の軸を中心に閉位置から開位置に回転するように構成された、蓋と、
前記容器の高さの上4分の1内で前記蓋に回転可能に結合されたプランジャであって、前記プランジャは、前記蓋が前記第1の軸を中心に回転されると、封止位置から非封止位置へ第2の軸の方向に移動するように構成され、前記第2の軸が前記第1の軸に垂直であり、前記プランジャが前記出口通路内に延在し、前記プランジャが前記封止位置にあるときに前記容器の高さの下4分の1内に封止を形成する、プランジャと、を備える、クロージャと、を備え、
前記容器は、前記プランジャが前記非封止位置にあり、前記容器が少なくとも部分的に反転されているときに、前記流動性固体の1回分の用量を分注するように構成され、
各用量は、等しい体積を有する、容器。
【請求項2】
前記貯蔵空間を前記出口通路から分離する隔壁を更に備える、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記隔壁は、前記プランジャが前記封止位置にあるときに前記プランジャの前記底部の下方に延在する、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記適量分取チャンバが、1回分の用量の前記流動性固体を収容するように構成されている、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記容器が少なくとも部分的に反転され、前記プランジャが前記非封止位置にあるとき、前記流動性固体の前記用量のみが分注される、請求項4に記載の容器。
【請求項6】
前記貯蔵空間が、少なくとも10回分の用量の前記流動性固体を収容するように構成されている、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
前記プランジャが前記非封止位置にあるとき、前記適量分取チャンバから前記出口まで前記プランジャを通過して経路が形成される、請求項1に記載の容器。
【請求項8】
前記プランジャは、前記適量分取チャンバが封止されるように前記プランジャが前記封止位置にあるときに前記出口通路の壁に接触するように構成された封止基部を備える、請求項7に記載の容器。
【請求項9】
前記出口通路の幅は、前記プランジャが前記非封止位置にあるとき、出口経路が前記出口通路及び前記プランジャによって画定されるように、前記第2の軸に沿って増加する、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記本体は、前記蓋が前記閉位置にあるときに前記蓋の回転を制限するように構成された戻り止めを備え、前記蓋は、前記蓋が前記開位置にあるときに前記戻り止めと係合するように構成された開口部を備える、請求項1に記載の容器。
【請求項11】
前記蓋は、前記蓋に力が加えられると、閉位置から開位置に回転する、請求項1に記載の容器。
【請求項12】
前記本体に結合された基部を更に備え、前記基部は、前記貯蔵空間の床部及び前記適量分取チャンバの床部を画定する、請求項1に記載の容器。
【請求項13】
前記基部が、前記容器が少なくとも部分的に反転されているときに前記隔壁が前記貯蔵空間からの前記流動性固体の流れを制限するように、前記貯蔵空間内に延在する隔壁を更に備える、請求項12に記載の容器。
【請求項14】
前記容器が単一のリサイクル流でリサイクル可能である、請求項1に記載の容器。
【請求項15】
流動性固体を分注するための容器であって、前記容器は、
本体を備え、前記本体は、
内部空間であって、前記内部空間は、貯蔵空間と、出口通路と、適量分取チャンバと、を備え、前記適量分取チャンバは、前記貯蔵空間及び前記出口通路と連通している、内部空間と、
前記貯蔵空間を前記出口通路から分離する隔壁と、
前記容器を封止するためのクロージャであって、前記クロージャが、蓋及びプランジャを備える、クロージャと、を備え、
前記蓋に加えられる力に応答して、前記蓋は、閉位置から開位置に移動するように構成され、前記プランジャが封止位置から非封止位置に上向きに移動して前記出口通路内の出口経路を露出させ、
前記出口経路が露出され、前記容器が反転配向にあるとき、前記容器は、前記出口を通して1回分の用量のみを分注するように構成されている、容器。
【請求項16】
前記プランジャが前記封止位置にあるとき、前記プランジャは、前記容器の高さの下4分の1内に封止を形成する、請求項15に記載の容器。
【請求項17】
前記蓋は、前記閉位置から前記開位置まで第1の軸を中心に回転するように構成され、前記プランジャが、前記容器の高さの上4分の1内で前記蓋に回転可能に結合される、請求項15に記載の容器。
【請求項18】
前記力が下向きの力であり、前記プランジャが、前記蓋に加えられた前記下向きの力に応答して、前記第1の軸に垂直な第2の軸に沿って上向きに移動するように構成されている、請求項17に記載の容器。
【請求項19】
前記本体に取り外し可能に結合された基部を更に備え、前記基部は、前記貯蔵空間及び前記適量分取チャンバの床部を画定する、請求項15に記載の容器。
【請求項20】
前記基部は、前記基部が前記本体に結合されたときに前記基部から前記貯蔵空間内に延在する隔壁を備える、請求項19に記載の容器。
【請求項21】
前記プランジャは、前記プランジャが前記封止位置にあるときに前記出口通路の壁に接触して前記適量分取チャンバを封止する封止基部を備え、前記封止基部は、前記プランジャが前記非封止位置にあるときに前記出口通路の壁から離間して、前記用量が分注される経路が形成される、請求項15に記載の容器。
【請求項22】
前記プランジャはフランジを備え、前記フランジは、前記蓋が前記開位置にあるときに前記蓋の側面に接触する、請求項15に記載の容器。
【請求項23】
前記プランジャが前記蓋と一体であり、前記蓋及び前記プランジャが、前記蓋に加えられる上向きの力に応答して上向きに移動するように構成されている、請求項15に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流動性固体(例えば、粉末又は顆粒)を貯蔵及び分注するための容器に関する。より具体的には、本開示は、一貫した正確な用量の流動性固体を分注するための容器に関する。
【発明の概要】
【0002】
いくつかの実施形態は、流動性固体を分注するための容器を対象とし、容器は、内部空間を画定する本体を備え、内部空間は、貯蔵空間と、出口通路と、貯蔵空間及び出口通路と連通している適量分取チャンバと、容器を封止するためのクロージャであって、クロージャは、本体に回転可能に結合された蓋であって、蓋は、第1の軸を中心に閉位置から開位置に回転するように構成された蓋を備える、蓋と、容器の高さの上4分の1内で蓋に回転可能に結合されたプランジャであって、プランジャは、蓋が第1の軸を中心に回転されると、封止位置から非封止位置へ第2の軸の方向に移動するように構成され、第2の軸は第1の軸に垂直であり、プランジャが出口通路内に延在し、プランジャが封止位置にあるときに容器の高さの下4分の1内に封止を形成する、プランジャと、を備える、クロージャと、を備え、容器は、プランジャが非封止位置にあり、容器が少なくとも部分的に反転されているときに流動性固体の用量を分注するように構成され、各用量は等しい体積を有する、容器。
【0003】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、容器は、貯蔵空間と出口通路とを分離する隔壁を更に備える。
【0004】
本明細書で説明する様々な実施形態のうちのいずれかでは、隔壁は、プランジャが封止位置にあるとき、プランジャの底部の下方に延在する。
【0005】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、適量分取チャンバは、ある用量の流動性固体を収容するように構成される。
【0006】
本明細書で説明される様々な実施形態のいずれかにおいて、容器が少なくとも部分的に反転され、プランジャが非封止位置にあるとき、流動性固体の用量のみが分注される。
【0007】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、貯蔵空間は、少なくとも10回分の用量の流動性固体を収容するように構成される。
【0008】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、プランジャが非封止位置にあるとき、プランジャを通過して適量分取チャンバから出口に至る経路が形成される。
【0009】
本明細書で説明する様々な実施形態のうちのいずれかでは、プランジャは、適量分取チャンバが封止されるように、プランジャが封止位置にあるとき、出口通路の壁に接触するように構成されている、封止基部を備える。
【0010】
本明細書で説明する様々な実施形態のうちのいずれかでは、出口通路の幅は、プランジャが非封止位置にあるとき、出口経路が出口通路及びプランジャによって画定されるように、第2の軸に沿って増加する。
【0011】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、本体は、蓋が閉位置にあるときに蓋の回転を制限するように構成された戻り止めを備える。
【0012】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、蓋は、蓋が開位置にあるときに戻り止めと係合するように構成された開口部を備える。
【0013】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、蓋は、力が蓋に加えられると、閉位置から開位置に回転する。
【0014】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、容器は、本体に結合された基部を更に備え、基部は、貯蔵空間の床部及び適量分取チャンバの床部を画定する。
【0015】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、基部は、容器が少なくとも部分的に反転されているときに隔壁が貯蔵空間からの流動性固体の流れを制限するように、貯蔵空間内に延在する隔壁を更に備える。
【0016】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれにおいても、容器は単一のリサイクル流でリサイクル可能である。
【0017】
いくつかの実施形態は、流動性固体を分注するための容器であって、本体を備え、本体は、内部空間であって、内部空間は、貯蔵空間と、出口通路と、適量分取チャンバと、を備え、適量分取チャンバは、貯蔵空間及び出口通路と連通している、内部空間と、貯蔵空間を出口通路から分離する隔壁と、容器を封止するためのクロージャであって、クロージャは、蓋及びプランジャを備える、クロージャと、を備え、蓋に加えられた力に応答して、蓋は、閉位置から開位置に移動するように構成され、プランジャが封止位置から非封止位置に上向きに移動して出口通路内の出口経路を露出させ、出口経路が露出され、容器が反転配向にあるとき、容器は、出口を通して1回分の用量のみを分注するように構成されている、容器を対象とする。
【0018】
本明細書で説明する様々な実施形態のうちのいずれかでは、プランジャが封止位置にあるとき、プランジャは、容器の高さの下4分の1内に封止を形成する。
【0019】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、蓋は、第1の軸を中心に閉位置から開位置に回転するように構成され、プランジャは、容器の高さの上4分の1内で蓋に回転可能に結合される。
【0020】
本明細書で説明する様々な実施形態のうちのいずれかでは、力は、下向きの力であり、プランジャは、蓋に加えられる下向きの力に応答して、第1の軸に垂直である第2の軸に沿って上向きに移動するように構成される。
【0021】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、容器は、本体に取り外し可能に結合された基部を更に備え、基部は、貯蔵空間及び適量分取チャンバの床部を画定する。
【0022】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、基部は、基部が本体に結合されるとき、基部から貯蔵空間の中へ延在する隔壁を備える。
【0023】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかにおいて、プランジャは、プランジャが封止位置にあるときに出口通路の壁に接触して適量分取チャンバを封止する突出部を備え、プランジャが非封止位置にあるときに封止基部が出口通路の壁から離間して、用量が分注される経路が形成される。
【0024】
本明細書で説明する様々な実施形態のいずれかでは、プランジャは、フランジを備え、フランジは、蓋が開位置にあるとき、蓋の側面に接触する。
【0025】
本明細書で説明する様々な実施形態のうちのいずれかでは、プランジャは、蓋と一体であり、蓋及びプランジャは、蓋に加えられる上向きの力に応答して、上向きに移動するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示を例示するものであり、説明と合わせて、本開示の原理を説明し、当業者が本発明を作製及び使用することを可能にする役割を更に果たす。
【
図1】いくつかの実施形態による容器の斜視図である。
【
図3A】閉位置にあり、流動性固体が容器内にある、
図1の容器の断面図である。
【
図3B】開位置にあり、流動性固体が容器内にある、
図1の容器の断面図である。
【
図3C】流動性固体の残部から用量を分離するための
図1の容器の傾斜を示す図である。
【
図3D】
図3Cに示す用量を飲用容器に分注するための
図1の容器の反転を示す図である。
【
図4】流動性固体の1回分の用量を分注するためのフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
流動性固体(例えば、粉末及び顆粒)は、飲料濃縮物、砂糖などに使用され得る。流動性固体は、多くの場合、大きな容器に入れて大量に販売される。これらの容器から一定量の流動性固体を正確に除去することが困難であるだけでなく、そのようにすることは面倒で時間がかかる可能性がある。例えば、1回分の用量の粉末を正確に取り出すために、ユーザはスコップを使用して粉末を取り出さなければならない場合がある。しかし、スコップは、過剰な量の粉末を取り出してしまう場合がある(正確な量又は用量の粉末を得るためには、ユーザが粉末を平らにする必要がある)。あるいは、スコップは、少なすぎる量の粉末を取り出してしまう場合がある(正確な量又は用量の粉末を得るためには、ユーザはすくいなおす必要がある)。あるいは、単一のスコップで正確な用量を達成するために、ユーザは過剰量をスコップし、次いで別の器具又はユーザの指を使用して粉末を平らにしなければならない場合がある。これらのスコップは、容器自体の中に保管されることが多く、したがって、粉末又は他の物質によって覆われてしまう場合がある。
【0028】
他のディスペンサは、ユーザがスコップなしで粉末を分注することを可能にし得るが、分注される量を制御することはほとんどできない。例えば、注ぎ口を有する容器(例えば、砂糖ディスペンサ)は、注ぐことによって粉末を分注することができるが、どれだけ注がれたかを推定することは別として、分注される砂糖の量を制御する信頼できる方法はない。また、容器内に残っている粉末の体積が減少するにつれて、注ぎの精度は粉末の流量によって変化する。更に、ユーザは、注ぎ口を開けて粉末の流れを可能にするために注ぎ口に触れなければならない場合がある。
【0029】
更に、上述したような大きな容器は、移動中に使用するために容易に輸送することができない場合がある。また、既存の移動中の用途では、少量の粉末を含む使い捨てのパケットであることが多い個々のパケットを使用する。しかし、これらのパケットは汚くなる可能性があり、場合によっては容易に裂けてこぼれる可能性がある。使い捨てパケットはまた、使用毎に廃棄物を発生させる。
【0030】
本明細書に記載される実施形態は、他の利点の中でもとりわけ、容器内の粉末の量にかかわらず、測定することなく正確な用量の粉末を一貫して分注し、バッグ内での押し付け又は他の意図しない配向の変化を伴い得る輸送中などの使用されていない間に内部適量分取機構をクリアに保つ容器を提供することによって、これら及び他の課題を克服する。そのような輸送を容易にするために、容器は、移動中の使用のためにポケット、財布などに入れて運ぶのに十分に小さくてもよい。更に、本明細書に記載される実施形態は、使用されていないときに任意の配向での容器の輸送及び保管を可能にする。
【0031】
図全体を通して示されるように、いくつかの実施形態は、流動性固体を貯蔵、適量分取する、及び分注するための容器を対象とする。流動性固体は、材料の固体断片又は塊から形成されるある体積の材料であって、(例えば、注がれるとき、又は十分に傾けられるときに)その体積の材料が、流動することができるようになっているものである。例としては、粉末又は顆粒(例えば、グラニュー糖又は飲料濃縮物)が挙げられる。
【0032】
例えば、容器は、クロージャ及び内部空間を含み得る。隔壁は、内部空間を貯蔵空間と通路とに分離し得る。通路は、貯蔵空間を出口に接続し得る。クロージャは、蓋とプランジャとを含み、閉位置から開位置に移動し得る。プランジャは、蓋に回転可能に取り付けられ、通路内に深く延在し得る。クロージャが閉位置から開位置に移動されると、蓋が回転されてもよく、プランジャが上向きに移動して、流動性固体が流れ得る流路を開いてもよい。容器は、貯蔵空間内に残っている粉末の量にかかわらず、貯蔵空間から出口を通して一定体積の粉末を適量分取するために使用されてもよい。隔壁は、一定体積の粉末を適量分取することを可能にする容器の内部形状を作り出し得る。プランジャは、後続の用量の精度を維持するのを助けるために、蓋が閉じられているときに流動性固体材料が出口通路に意図せずに入るのを防ぐことができる。容器は、持ち歩くのに十分なほど小さくてもよいが、多数回分の用量の流動性固体を収容するのに十分なほど大きくてもよく、1回分のパケットの必要がなくなる。
【0033】
いくつかの実施形態による容器(例えば、容器100)は、移動中の使用のために設計されてもよく、貯蔵空間から自然に再充填される固定体積の流動性固体(例えば、流動性固体600)を収容する適量分取チャンバ(例えば、適量分取チャンバ120)を含み得る。しかし、適量分取チャンバが重力によって再充填され、出口が上部に近いので、流動性固体600は、分注されるために長い通路(例えば、出口通路130)を通って移動する必要がある。任意の流動性固体600が分注前に出口通路130に意図せずに入った場合、用量のサイズが変更され得る。移動中の使用中に(例えば、容器が財布又はバックパックの中のように輸送中に押し動かされるか又はぶつけられ得るときに)流動性固体600が早まって又は意図せずに出口通路130に入ることを防止するために、容器は、通路内の深くを封止するように容器の上部から制御される封止機構を含み得る。封止機構は、以下でより詳細に説明するように、蓋の開閉と連動して自動的に動作し得る。
【0034】
図1は、粉末を分注するための容器100を示す。容器100は、本体200、蓋300、及び基部400を含み得る。本体200の壁204は、内部空間を含み得る。蓋300は、本体200に回転可能に結合されてもよく、閉位置(
図1に示されるような)から開位置に回転し得る。容器100は、蓋300が開位置にあるとき(
図3B参照)、本体200及び蓋300によって画定される出口150を含み得る。
図2は、容器100の分解図を示す。
図3A~
図3Dは、線3-3に沿った容器100の断面図を示す。
図3Aは、蓋300が閉位置にあるときの容器100を示し、
図3Bは、蓋300が開位置にあるときの容器100を示し、
図3Cは、傾斜位置にある容器100を示し、
図3Dは、反転位置にあり、粉末を飲用容器700内に分注する容器100を示す。
【0035】
図2に示すように、容器100は、本体200、蓋300、基部400、及びプランジャ500を含み得る。容器100及びその構成部品は、Y方向に延在する高さ寸法、X方向に延在する長さ寸法、及びZ方向に延在する幅寸法を含み得る。
【0036】
図2及び
図3Aを参照すると、本体200は、穴202、壁204、隔壁206、隔壁208、レッジ210、下側部分212、戻り止め214、及びリム216を含み得る。本体200は、壁204に形成され、本体200の両側に配置された一対の穴202を含み得る。本体200は、基部400と嵌合するように構成された下側部分212を含み得る。
図3A~
図3Dは、線3-3のみで取られた容器100の断面図を示す。
図3A~
図3Dに示すように、容器100は、貯蔵空間110、適量分取チャンバ120、及び通路130に分離された内部空間を含み得る。
【0037】
本体200は、隔壁(例えば、隔壁206及び隔壁208)を含み得る。隔壁(例えば、隔壁206及び隔壁208)は、壁204と一体的に形成されて本体200を形成してもよい。いくつかの実施形態では、隔壁206は、垂直に配向され(すなわち、Y方向に延在し)、隔壁208は、隔壁206及び隔壁208が貯蔵空間110内で鋭角Aを形成するように配向される。いくつかの実施形態では、角度Aは、30度~75度(例えば、45度~65度)である。いくつかの実施形態では、角度Aは約65度である。隔壁206は、容器100が少なくとも部分的に傾斜又は反転されると、隔壁206が貯蔵空間110から通路130に向かう流動性固体600(例えば、粉末又は顆粒)の流れを制限するように配置されてもよい。いくつかの実施形態では、隔壁206は、流動性固体600の流れを制限し、その結果、蓋300が開位置にあるとき、容器100が反転される(すなわち、約115度を超えて回転される)たびに、流動性固体600の1回分の用量のみが容器100から分注される。
【0038】
貯蔵空間110は、通路130を介して出口150と連通し得る。貯蔵空間110は、粉末又は顆粒(例えば、
図3A~
図3Dに示す流動性固体600)を貯蔵するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、貯蔵空間110は、約25mL~約150mL(例えば、約35mL~約125mL又は約50mL~約100mL)の容量を有する。いくつかの実施形態では、貯蔵空間110は、約50mLの容量を有する。いくつかの実施形態では、貯蔵空間110は、少なくとも10回分の用量の流動性固体600を収容する大きさである。いくつかの実施形態では、貯蔵空間110は、適量分取チャンバ120の容積の少なくとも10倍の容積を有する。
【0039】
本体200は、プランジャ500と協働して貯蔵空間110及び適量分取チャンバ120を通路130から封止するように配置されたレッジ210を含み得る。適量分取チャンバ120は、流動性固体600の1回分の用量を保持し得る。適量分取機構及び構造は、米国特許出願第17/193,811号における容器の適量分取機構及び構造と同様に動作することができ、この米国特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例えば、適量分取機構及び構造は、米国特許出願第17/193,811号に記載されている貯蔵空間115、導入通路121、及び適量分取チャンバ122と同様に動作することができる。いくつかの実施形態では、以下に詳述するように、レッジ210は、蓋300が閉位置にあるときにプランジャ500に接触して、貯蔵空間110及び適量分取チャンバ120を封止する。
【0040】
本体200は、本体200の壁204から内側に突出する一対の戻り止め214を含み得る。いくつかの実施形態では、戻り止め214は、Z方向において本体200の両側に配置される。以下でより詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、戻り止め214は、蓋300が開位置にあるときに蓋300の穴314と結合するように構成される。
【0041】
本体200は、壁204から内側に突出し、本体200の上部の周りに少なくとも部分的に延在するリム216を含み得る。リム216は、蓋300が閉位置から開位置に回転されるときに蓋300の回転を停止するように配置されてもよい。例えば、以下でより詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、フランジ306はリム216に接触して蓋300の回転を制限する。
【0042】
容器100は、本体200に結合された蓋300を含み得る。
図2に示すように、蓋300は、突出部302、スロット304、上部フランジ306、開口部308、壁310、グリップ312、穴314、下部フランジ316、及び前部フランジ318を含み得る。蓋300は、壁310から延在し、軸1に沿った回転軸を形成する一対の突出部302を含み得る。突出部302は、軸1に沿って蓋300の両側に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、突出部302は、本体200の穴202と係合する。いくつかの実施形態では、穴202は、本体200の外壁204の両側を貫通して形成される。いくつかの実施形態では、穴202は軸1に沿って配置される。
【0043】
蓋300は、本体200に回転可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、突出部302は、穴202を通って延在し、蓋300を本体200に回転可能に結合する。いくつかの実施形態では、蓋300は、閉位置(例えば、
図3Aに示されるような)から開位置(例えば、
図3Bに示されるような)まで軸1を中心に回転する。上部フランジ306及び下部フランジ316は各々、蓋300の外面から外に延在してもよい。いくつかの実施形態では、上部フランジ306及び下部フランジ316は、蓋300から第1の方向に延在し、リム216は、本体200から第1の方向と対向する第2の方向に延在する。リム216は、蓋300の回転を停止させるために、Y方向において上部フランジ306と下部フランジ316との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、蓋300が閉位置にあるとき(例えば、
図3Aに示すように)、リム216の底面は、下部フランジ316の上面に接触して、蓋300の更なる回転を防止する。いくつかの実施形態では、蓋300が開位置にあるとき(例えば、
図3Bに示されるように)、上部フランジ306の底面がリム216の上面に接触して、蓋300の更なる回転を防止する。
【0044】
蓋300が閉位置から開位置に回転されると、穴314は戻り止め214と解放可能に結合し得る。いくつかの実施形態では、穴314は、戻り止め214と解放可能に結合して、蓋300を開位置に保持し、ユーザが、蓋300を開位置に保持する必要なく、流動性固体600を分注することを可能にする。いくつかの実施形態では、穴314は、フランジ318に近接する蓋300に下向きの力を加えることによって、戻り止め214から解放し得る。蓋300は、一対のスロット304を含み得る。いくつかの実施形態では、スロット304は、プランジャ500のロッド508を収容するために蓋300の両側に配置される。
【0045】
容器100は、本体200に結合された、又は一体的に形成された基部400を含み得る。いくつかの実施形態では、基部400は、容器100を再充填することを可能にするように、本体200に取り外し可能に結合される。いくつかの実施形態では、基部400は、本体200に固定的に結合される。いくつかの実施形態では、基部400は、本体200と一体的に形成される。基部400は、容器100が直立することを可能にし、使用されていないときに容器100の安定性を改善し得る。基部400は、基部400を本体200に結合する壁402を含み得る。いくつかの実施形態では、壁402は、本体200が基部400に結合されたときに本体200の下側部分212を取り囲む。基部400は、貯蔵空間110及び適量分取チャンバ120の床部を画定する表面401を含み得る。いくつかの実施形態では、基部400は、表面401から上方に、かつ貯蔵空間110内に延在する隔壁404を含む。いくつかの実施形態では、隔壁404は、隔壁206の底部よりも高く延在する。隔壁の高さ及び位置は、流動性固体の用量のサイズに影響を及ぼし得る。隔壁404は、隔壁206からX方向に離間していてもよい。いくつかの実施形態において、隔壁404は、貯蔵空間110の幅全体に延在する。いくつかの実施形態では、隔壁404は、実質的に垂直に延在する第1の側面406と、第1の側面406に対して角度を付けられた第2の側面408とを含む。第2の側面408の角度は、容器100が粉末を分注するときに、流動性固体600が隔壁404の背後に固着しないことを確実にするのに役立ち得る。
【0046】
容器100は、貯蔵空間110及び適量分取チャンバ120を通路130から封止するように構成されたプランジャ500を含み得る。いくつかの実施形態では、プランジャは、少なくとも部分的に通路130内に配置される。隔壁206は、プランジャ500の底面520の下方に延在してもよい。いくつかの実施形態では、隔壁206は、プランジャ500の底部の下に約0.5mm~約5mm(例えば、約1mm~約2mm)延在する。いくつかの実施形態では、隔壁206は、プランジャ500の底部の下に少なくとも1mm延在する。プランジャ500は、Y方向に長手方向寸法を有してもよい。プランジャ500は、中心柱502、リブ504及び506、ロッド508、フランジ510、封止基部512、並びにスペーサ514、516、及び518を含み得る。
【0047】
プランジャ500は、蓋300が閉位置と開位置との間で移動するときに通路130内で軸2に沿って上下に移動するように構成されてもよい。例えば、プランジャ500は、蓋300が閉位置にあるときの封止位置(例えば、
図3Aに示されるような)から、蓋300が開位置にあるときの非封止位置(例えば、
図3Bに示されるような)に移動してもよい。蓋300の動きは、プランジャ500の動きを引き起こし得る。例えば、ロッド508は、スロット304を通って延在して、蓋300に回転可能に結合し得る。蓋300の回転運動は、プランジャ500の垂直運動を引き起こし得る。例えば、蓋300が軸1を中心に回転されると、スロット304は上方向に移動してもよく、これはまた、スロット304を通って延在するロッド508を上昇させる。したがって、プランジャ500は、蓋300が軸1を中心に回転され、スロット304が上方向に移動すると、上方向に移動し得る。プランジャ500が非封止位置にあるとき、流動性固体600が通過し得る流路が露出され得る。例えば、プランジャ500は、通路130の最小幅よりも小さい最小幅と、通路130の最小長さよりも小さい最小長さとを有し得、それにより、蓋300が開位置にあるときに適量分取チャンバ120から出口150への流路が形成される。
【0048】
プランジャ500は、中心柱502に沿って垂直に延在する少なくとも1つの中心リブ504と、リブ504に平行な少なくとも1つのリブ506とを含み得る。いくつかの実施形態では、プランジャ500は、中心柱502の第1の側面に第1のリブ504を含み、中心柱502の第1の側面の第2の側面に第2のリブ504とを含む。いくつかの実施形態では、プランジャ500は、中心柱502の第1の側面及び第1のリブ504の両側に配置された2つのリブ506を含む。プランジャ500は、蓋300が開位置にあるときに蓋300の内面に接触するように構成されたフランジ510を含み得る。これは、流動性固体600が出口150から外に向けられることを確実にし、流動性固体600が蓋300に入ることを防止するのに役立ち得る。
【0049】
本体200は、レッジ210と、本体200の壁204に対して内側に配置された下側部分212とを含み得る。これにより、適量分取チャンバ120と通路130との間に、通路130よりも狭い開口部を形成し得る。プランジャ500は、適量分取チャンバ120と通路130との間の開口部に対応するサイズを有する封止基部512を含んでもよく、それにより、蓋300が閉位置にあり、プランジャ500が封止位置にあるとき、封止基部512が適量分取チャンバ120を封止する。いくつかの実施形態では、プランジャ500は、適量分取チャンバ120を封止するために、レッジ210において適量分取チャンバ120に押し込まれる。蓋300が開位置に移動するにつれてプランジャ500が非封止位置に移動すると、封止基部512は、適量分取チャンバ120から通路130への出口を露出させるのに十分に上方に移動し得る。
【0050】
プランジャ500は、リブ504又はリブ506上に1つ以上のスペーサ(例えば、スペーサ514、516、及び518)を含み得る。これらのスペーサは、通路130内で本体200の内壁に接触するように構成し得る。この接触は、通路130内でのプランジャ500の横方向移動を制限するのに役立ち、蓋300が閉位置にあるときに適量分取チャンバ120の適切かつ繰り返し可能な封止を促進し得る。例えば、スペーサは、封止基部512が適量分取チャンバ120と通路130との間の開口部と位置合わせされたままであることを確実にし得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、プランジャ500は、中心柱502の第1の側面に第1のリブ504を含み、第1のリブ504は、スペーサ514を含む。いくつかの実施形態では、プランジャ500は、第1の側面に対向する中心柱502の第2の側面上に第2のリブ504を含み、第2のリブ504は、スペーサ516及び518を含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、蓋300は、本体200に摺動可能に結合され、回転せず、プランジャ500は、蓋300に固定的に結合される。いくつかの実施形態では、プランジャ500は蓋300と一体である。いくつかの実施形態では、蓋300は、閉位置から開位置へと上向きに摺動してもよく、プランジャ500は、蓋300が閉位置から開位置へと上向きに移動するにつれて、封止位置から非封止位置へと上向きに移動する。いくつかの実施形態では、蓋300は、蓋300に加えられた上向きの力に応答して上向きに摺動するように構成される。
【0053】
容器100は、ブロー成形された容器であってもよく、射出成形された部品又は金属部品から構成されてもよい。容器100は、熱可塑性樹脂(例えば、高密度ポリエチレン (HDPE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS))、ポリプロピレン、ポリスチレン、コポリエステル、又はバイオプラスチックのうちの1つ以上を含む様々な材料で作製されてもよい。いくつかの実施形態では、容器100及びその構成要素は、金属(例えば、アルミニウム又は鋼)から作製されてもよい。いくつかの実施形態では、容器100は、単一の材料(例えば、HDPE又はポリプロピレン)で作製されてもよい。これにより、構成部品を分解することなく、単一のリサイクル流で容器100をリサイクルすることができる。いくつかの実施形態では、容器100は、完全にリサイクル可能である。いくつかの実施形態では、容器100の全ての構成要素(例えば、本体200、蓋300、基部400、及びプランジャ500)は、全て同じ材料で作製される。いくつかの実施形態では、容器100の全ての構成要素は、HDPEから作製される。いくつかの実施形態では、容器100の全ての構成要素は、ポリプロピレンから作製される。いくつかの実施形態では、容器100の1つ以上の構成要素は、半透明材料から作製される。例えば、本体200又はその一部は、容器100内に残っている流動性固体600の量が見えるように、半透明であってもよい。
【0054】
容器100は、ブロー成形された容器であってもよく、射出成形された部品から構成されてもよい。容器100の各構成要素(例えば、本体200、蓋300、基部400、及びプランジャ500)はそれぞれ、一体構造であってもよい。容器100は、基部400が取り付けられる前に、容器100を反転させ、流動性固体600を貯蔵空間110に追加することによって、流動性固体600で充填されてもよい。充填後、基部400は、上述のように本体200に結合されてもよい。容器が再充填可能でない実施形態では、基部400は、充填後に本体200に恒久的に結合されてもよい。容器が再充填可能である実施形態において、基部400は、充填後に取り外し可能なクロージャとして使用されてもよい。
【0055】
流動性固体600は、1回分の用量を水と混合することによって飲料を生成するために使用され得る。例えば、流動性固体600は、香味料、電解質、栄養補助食品、又はこれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、流動性固体600は、飲料濃縮物である。いくつかの実施形態では、流動性固体600の各用量は等しい体積を有する。流動性固体600は、粉末又は顆粒(例えば、スパイス、砂糖、塩、飲料濃縮物、水和粉末、電解質粉末など)であってもよい。容器100は、等しい用量を分注するために使用され得る。各用量は、0.1mL~60mLの体積に設定し得る所定の体積を有し得る。例えば、電解質粉末用の容器は、約0.1mL~約0.5mLの所定の体積を有する用量を分注してもよく、飲料濃縮物用の容器は、約1mL~約30mLの所定の体積を有する用量を分注してもよく、水和粉末用の容器は、約15mL~約60mLの所定の体積を有する用量を分注してもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、流動性固体600の各用量は、約0.1mL~約60mL(例えば、約0.1mL~約0.5mL、約1mL~約5mL、約2mL~約3mL、約15mL~約60mL、又は約25mL~約35mL)の所定の体積を有する。いくつかの実施形態では、流動性固体600の各用量は、約2.5mLの体積を有する。いくつかの実施形態では、流動性固体600の各用量は、約30mLの体積を有する。
【0057】
容器100は、容器100を出口150の方向に反転させることによって、正確で一貫した用量の流動性固体600を分注し得る。適量分取される粉末の量は、容器内に残っている粉末の体積(少なくとも1回の全用量に十分な量が残っていると仮定する)にも、ユーザが容器を反転させる速度にも無関係である。
【0058】
図4は、容器100を開いて容器100を回転させることによって、いくつかの実施形態による容器100から等しい用量の粉末がどのように分注されるかについての例示的な方法1000を示すフローチャートである。
図3A~
図3Dは、粉末を分注するプロセスを示す。
図3Aは、蓋300が閉位置にある直立配向の容器100を示す。
図3Aに示すように、貯蔵空間110は、流動性固体600で部分的に充填される。ステップ1010において、ユーザは、蓋300が開位置になり、穴314が戻り止め214と係合するまで、フランジ306に近接する蓋300の上部に下向きの圧力を加えることによって、蓋300を開く。ステップ1020において、ユーザは、容器100を開いた直立配向(
図3B)から傾斜配向(
図3D)に移動させ、流動性固体600の用量610(以前は適量分取チャンバ120内にあった)を残部620から分離する。用量610は、適量分取チャンバ120と貯蔵空間110との間の角部121で残部620から分離する。隔壁404はまた、用量610のサイズを制御し得る。例えば、隔壁404の高さ及び位置は、容器が直立位置から傾斜位置に回転されるときに過剰な粉末が容器100から流出するのを防止し得る。流動性固体は、様々な角度(すなわち、流動性固体の安息角)で落下することなく堆積することができるので、液体ほど容易には流れない。したがって、流動性固体600は、容器100が回転される速度の差にかかわらず、流動性固体600が用量量の顕著な変動なしに角部121で容易に分離するような安息角を有する。しかしながら、分注される材料に依存して、安息角は変化する。いくつかの実施形態では、流動性固体は、少なくとも30度の安息角を有する。対照的に、液体は、分注された液体の流れが分離しないように、より容易かつ迅速に流れることができ、分注された液体の量は、容器100が回転される速度に応じて広く変化する可能性がある。
【0059】
ステップ1030において、ユーザは、容器100を反転配向(
図3D)に移動させて、流動性固体600の用量610を分注する。隔壁204は、残部620を保持し、この配向で残部が通路130に入ってしまうのを防止する。容器100が傾斜配向から反転配向に回転されると、流動性固体600の用量610は、出口通路130に沿って出口150に移動し、出口150を介して容器100を出る。
図3Dに示すように、用量610の流動性固体600を、容器700内に分注し得る。容器700は、流動性固体600を受容するように構成された任意の種類の容器(例えば、飲料容器、冷却器、食品容器、ボウル、又は任意の他の好適な食品若しくは飲料容器)であってもよい。容器700は、クロージャ710を受け入れるように構成されてもよい。用量610の流動性固体600は、容器700内で水と混合され、飲料を作ることができる。容器100の構造並びに隔壁206、貯蔵空間110、適量分取チャンバ120、及び出口通路130の相対位置のために、容器が直立位置から反転位置に回転されるたびに、粉末のただ1回分の用量(例えば、流動性固体600の用量610)が分注される。同じ用量の粉末をもう一度分注するためには、ユーザは、単に容器を直立配向に戻すように回転させ(ステップ1040)、それにより、用量610が、流動性固体600の残部620から分離する。分離後、用量610は、適量分取チャンバ120内に落下するが、続いて、容器を傾斜位置(ステップ1020)に、更に反転位置(ステップ1030)に回転させるプロセスを繰り返す。容器100が直立位置に戻されるたびに、1回分の用量(例えば、用量610)の流動性固体600が適量分取チャンバ120内に配置される。このプロセスを繰り返すことによって、ユーザは、全ての粉末が容器100から分注されるまで、プロセスが繰り返されるたびに、等しい用量の粉末を一貫して分注することができる。ステップ1020~1040は、貯蔵空間110が空になるまで繰り返すことができる。言い換えると、ユーザは、貯蔵空間100が1回分の用量と貯蔵空間110の容量との間の量の流動性固体600で充填さされる限り、等しい用量の粉末を分注することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、容器100は、直立位置から0度超かつ約115度未満回転されたとき、傾斜配向にある。いくつかの実施形態では、容器100は、直立配向から約115度超かつ約180度未満回転されたときに、反転配向にある。
【0061】
便宜上、容器100は、粉末又は顆粒を流動性固体600として分注することに関して説明されているが、容器100は、同様の方法で分注し得る他の製品で充填されてもよいことを理解されたい。例えば、容器100は、正確な用量(例えば、飲料濃縮物、水和粉末、電解質粉末、砂糖、塩、空間などである。)を分注することから利益を得る任意の時間の流動性固体(例えば、顆粒状又は粉末状の生成物)で充填することができる。
【0062】
本明細書で使用されるとき、「上部」及び「下部」、並びに「頂部」及び「底部」などの用語は、示される飲料クロージャの方向に関して添付図面を参照しながら本発明の実施形態の理解を支援することを意図しており、本発明の範囲を限定することも、本発明の範囲を図に表されている実施形態に限定することも意図していない。方向を示す用語は、説明の便宜のために使用され、本明細書に開示されるシステムは、様々な配向のいずれかに配置され得ることが理解される。
【0063】
本明細書で使用される場合、「等しい体積」又は「等しい用量」という用語は、実際の用量サイズからのわずかな変動に対する許容差を含む。例えば、「等しい体積」又は「等しい用量」は、実際の用量又は体積から±10%の許容範囲を含み得る。
【0064】
ある値が、範囲の端点として用いられている場合、本開示は、その言及されている特定の値又は端点を含むと理解されるべきである。本明細書で使用される場合、値又は量に関して、用語「約」は、±10%を含む。
【0065】
「発明を実施するための形態」のセクション、及びいかなる他のセクションも、特許請求の範囲を解釈するために使用されることは意図されていないことを理解されたい。他の項は、本発明者によって考えられるように、本開示の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、決して本開示及び添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0066】
本開示は、特定の機能の実施及びこれらの関係を例示する機能的ビルディングブロックの支援を使って、上記で説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義し得る。
【0067】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者が知識を適用することにより、他の人もかかる特定の実施形態を種々の用途に容易に変更及び/又は適合させることができ、過度の実験をすることなく、本開示の一般的な概念から逸脱することなく、本開示の一般的な性質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、その結果、本明細書の用語法又は表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0068】
「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「例示的な実施形態(an example embodiment)」、「いくつかの実施形態(some embodiments)」などの本明細書での言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が、特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含まなくてもよいことを示す。更に、このような句は、必ずしも同じ実施形態に言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性がある実施形態と関連して記載される場合、明確に記載されているかどうかに関わりなく、他の実施形態と関連するこのような特徴、構造、又は特性への影響は、当業者の知見内であるものとする。
【0069】
本開示の幅広さ及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、特許請求の範囲、及びそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【国際調査報告】