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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-13
(54)【発明の名称】接着剤分注システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/02 20060101AFI20241206BHJP
【FI】
G01N27/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533972
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-06
(86)【国際出願番号】 US2022052343
(87)【国際公開番号】W WO2023107667
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】63/265,212
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ハーン,ジョーグ
(72)【発明者】
【氏名】シューマッハ,クヌート
(72)【発明者】
【氏名】ミュンスターマン,ベンジャミン ヨット.
(72)【発明者】
【氏名】ビアルッヒ,ロベルト ヨット.
(72)【発明者】
【氏名】ヴィシュネポルスキー,ヴァレリー
(72)【発明者】
【氏名】ワインマン,クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】バーネルズ,ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ルデク,ダーヴィト エム.
(72)【発明者】
【氏名】マーチャント,ジョン エー.
(72)【発明者】
【氏名】ウェナー,アリッサ ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ツィマーマン,パトリック ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ユスフ,ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】ハブス,カイル アール.
(72)【発明者】
【氏名】コンタック,マックス
(72)【発明者】
【氏名】チャギ ラメシュ,ブリジェシュ グプタ
(72)【発明者】
【氏名】コッホ,ロベルト ヨット.
(72)【発明者】
【氏名】ゲルトマッハー,アンドレアス エム.
(72)【発明者】
【氏名】サウアーボルン,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ヴァング,カルク シー.
【テーマコード(参考)】
2G060
【Fターム(参考)】
2G060AA05
2G060AE16
2G060AE24
2G060AF06
2G060AF08
2G060AF11
2G060AG03
2G060AG11
2G060FA11
2G060FA15
2G060HC10
2G060KA05
(57)【要約】
厚さによって第2の面から分離された第1の面を有するプリント回路基板を含む電気特性センサが提示され、第1の面は長さ及び幅を有する。センサはまた、プリント回路基板の第1の面からプリント回路基板の第2の面まで延びる開口部を含む。開口部は、受信電極及び送信電極を含む。流体が開口部を通って流れ、電圧が送信電極に供給されると、電流が受信電極において測定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気特性センサであって、
厚さによって第2の面から分離された第1の面を有するプリント回路基板であって、前記第1の面が長さ及び幅を有する、プリント回路基板と、
前記プリント回路基板の第1の面から前記プリント回路基板の第2の面まで延びる開口部であって、受信電極及び送信電極を備える、開口部と、を備え、
流体が前記開口部を通って流れ、電圧が前記送信電極において供給されると、電流が前記受信電極において測定される、電気特性センサ。
【請求項2】
前記電流は、インピーダンス値、導電率値、又は誘電率信号に変換可能である、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記開口部は、前記長さに平行であり、前記幅に垂直である、請求項1又は2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記受信電極及び前記送信電極は各々、実質的に前記厚さである電極幅を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項5】
前記受信電極及び前記送信電極は各々、開口部長さよりも短い電極長さを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項6】
前記受信電極は、金属を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項7】
前記送信電極も前記金属を含む、請求項6に記載のセンサ。
【請求項8】
前記開口部は、第1の開口部であり、前記センサはまた、
前記プリント回路基板の前記第1の面から前記プリント回路基板の前記第2の面まで延びる第2の開口部であって、第2の受信電極及び第2の送信電極を備える、第2の開口部を含み、
前記流体流は、流体流の第1の部分であり、前記流体の第2の部分が前記第2の開口部を通って流れると、第2のインピーダンス信号が、前記第2の送信電極及び前記第2の受信電極を使用して生成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項9】
前記第2の受信電極は、前記インピーダンス信号と前記第2のインピーダンス信号とが異なるように、前記第1の受信電極から分離される、請求項9に記載のセンサ。
【請求項10】
温度センサを更に備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項11】
前記温度センサは、前記流体流から電気的に絶縁されている、請求項10に記載のセンサ。
【請求項12】
感知システムであって、
流体が流れる流体チャネルと、
前記流体チャネル内のセンサであって、
プリント回路基板(PCB)と、
送信電極から離間された受信電極を備える前記PCB内の開口部と、を備え、
前記流体が、前記送信電極及び前記受信電極と直接接触して前記開口部を通って流れ、電圧が前記送信電極に印加されると、電流が前記受信電極で受信される、開口部と、を含むセンサと、
前記流体について計算された電気パラメータを通信する通信構成要素であって、前記電気パラメータが、前記受信された電流に基づいて計算され、前記電気パラメータが、インピーダンス、導電率、又は誘電率である、通信構成要素と、
を備える、感知システム。
【請求項13】
前記流体チャネルは、第1の成分流及び第2の成分流を受け入れる混合チャンバを備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記センサは、前記混合チャンバの下流にある、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記流体チャネル内に第2のセンサを更に備え、前記第2のセンサは、前記混合チャンバの上流にある、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記電気パラメータは、前記流体流内の気泡、混合比、前記流体流にわたる混合品質、流体寿命、又は硬化進行を示す、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記送信電極は、前記開口部の長さと位置合わせされ、前記受信電極は、前記送信電極と平行である、請求項12~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記導電率信号に基づいて制御信号を生成する制御信号生成器を更に備える、請求項12~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記制御信号は、パージ信号又はモータ速度である、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記PCBは、第1のPCBであり、前記センサは、
第2のプリント回路基板(PCB)と、
前記第2のPCB内の第2の開口部であって、第2の送信電極から離間された第2の受信電極を備える、第2の開口部と、を備え、
前記流体は、前記第2の送信電極及び前記第2の受信電極と直接接触して前記第2の開口部を通って流れる、
請求項12~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記第2の開口部は、前記流体が前記第2の開口部を通って流れる前に前記第1の開口部を通って流れるように配置される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第2のPCBは、前記第1のPCBに結合されている、請求項20又は21に記載のシステム。
【請求項23】
前記第2のPCBは2層PCBであり、前記第1のPCBは4層PCBである、請求項20~22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記第1のPCBは、温度センサを備える、請求項20又は23に記載のシステム。
【請求項25】
前記第1の開口部が第1の流体流を受け入れ、前記第2の開口部が第2の流体流を受け入れ、前記第1の流体流と前記第2の流体流とが化学的に異なる、請求項20~24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記センサシステムは、
前記流体チャネルに対してある角度で前記センサを受け入れるハウジングを更に備える、請求項12~25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記角度は、90度未満である、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
センサを形成する方法であって、
プリント回路基板に開口部を作成することであって、前記開口部が、長さと、幅と、厚さとを有し、前記厚さが、前記プリント回路基板を通って延びる、ことと、
前記開口部内に第1の電極及び第2の電極を接着することと、
を含む、方法。
【請求項29】
接着することは、
前記開口部の内面を金属化することと、
前記第1の電極を前記第2の電極から分離することと、
を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記開口部は、第1の開口部であり、前記方法が、
前記プリント回路基板に第2の開口部を作成することであって、前記第2の開口部が、長さ、幅、及び厚さを有し、前記第2の開口部が、前記第1の開口部から離間されている、こと
を更に含む、請求項28又は29に記載の方法。
【請求項31】
前記プリント回路基板に第3の開口部を作成することを更に含み、前記第3の開口部は、長さ、幅、及び厚さを有し、前記第3の開口部が、前記開口部から離間されている、ことを更に含み、
前記第1の開口部、前記第2の開口部、及び前記第3の開口部は、前記プリント回路基板上で離間している、
請求項28~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の開口部と前記第2の開口部との間の第1の空間は、前記第2の開口部と前記第3の開口部との間の第2の空間と同じである、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の開口部と前記第2の開口部との間の第1の空間は、前記第2の開口部と前記第3の開口部との間の第2の空間と異なる、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
金属化することは、銅の層を前記開口部の前記内面に適用することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項35】
第2のプリント回路基板に第2の開口部を作成することと、
前記第2の開口部内に第3の電極及び第4の電極を接着することと、
前記第2のプリント回路基板を前記第1の回路基板に結合することと、
を更に含む、請求項28~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記第2のプリント回路基板は2層PCBであり、前記第1のプリント回路基板は4層PCBである、請求項135に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
接着剤を分注するためのシステムは、典型的には入口又は接着剤を保持する内部領域と、ある表面に接着剤が分注される出口又は先端とを含む。接着剤の流量は、下流の製造プロセスの必要性を満たすように、計量システムを使用して直接制御することができる。多くのシステムは、混合チャンバ内で一緒に混合する複数の成分を分注する。したがって、混合品質及び他の分注パラメータを、時宜を得た費用効果の高い様式で、より正確に測定するための一般的な必要性が存在する。
【発明の概要】
【0002】
厚さによって第2の面から分離された第1の面を有するプリント回路基板を含む電気特性センサが提示され、第1の面は長さ及び幅を有する。センサはまた、プリント回路基板の第1の面からプリント回路基板の第2の面まで延びる開口部を含む。開口部は、受信電極及び送信電極を含む。流体が開口部を通って流れ、電圧が送信電極に供給されると、電流が受信電極において測定される。
【0003】
そのようなセンサを含むシステム及び方法は、本明細書のセンサが製造するのに費用効果が高く、使用後に廃棄することができるため、センサとディスペンサーを通って流れる流体との間の直接接触を可能にする。本明細書のシステム及び方法はまた、複数のセンサ信号が流体流にわたって収集されることを可能にし、混合領域に出入りする材料についてのリアルタイム情報を提供する。本明細書のシステム及び方法はまた、気泡の検出及び除去を可能にする。本明細書のシステム及び方法は、分注システム及びそれらのオペレータが、問題が発生しているときに、又は潜在的には問題が発生する前に、問題に対処するために動作中に動作パラメータを変更することを可能にし、それにより、無駄になる材料が少なくなり、より正確な分注が可能になる。
【0004】
本開示の上記の概要は、開示される実施形態の各々、又は本開示の全ての実装形態を記載することを意図していない。以下の記載は、例示的実施形態をより特定的に例示する。本出願にわたり数箇所において、例の列挙を通して指針が提供されており、これらの例は、様々な組み合わせで用いることができる。それぞれの事例において、記載された列挙項目は、代表的な群としての役割のみを果たすものであり、排他的な列挙として解釈されるべきではない。したがって、本開示の範囲は、本明細書に記載の特定の例示的な構造に限定されるべきではなく、少なくとも特許請求の範囲の文言によって記載される構造、及びこれらの構造の同等物にまで拡大する。本明細書において代替物として明確に列挙されている要素のいずれもが、所望に応じた任意の組み合わせで、特許請求の範囲に明示的に含めることも、又は特許請求の範囲から排除することもできる。様々な理論及び可能な機構が本明細書で論じられ得るが、いかなる場合であっても、このような議論は、特許請求可能な主題を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】例示的な実施形態を実装することができる接着剤ディスペンサーを示す。
図2A】並列PCB材料測定流量センサを示す。
図2B】並列PCB材料測定流量センサを示す。
図2C】並列PCB材料測定流量センサを示す。
図3A】本明細書の実施形態による、単一PCB材料測定流量センサを示す。
図3B】本明細書の実施形態による、単一PCB材料測定流量センサを示す。
図4A】本明細書の実施形態による、ディスペンサーにおけるセンサ配置を示す。
図4B】本明細書の実施形態による、ディスペンサーにおけるセンサ配置を示す。
図4C】本明細書の実施形態による、ディスペンサーにおけるセンサ配置を示す。
図4D】本明細書の実施形態による、ディスペンサーにおけるセンサ配置を示す。
図4E】本明細書の実施形態による、ディスペンサーにおけるセンサ配置を示す。
図5】本明細書の実施形態による、センサシステムを形成する方法を示す。
図6A】本明細書の実施形態に従って使用される材料測定流量センサを示す。
図6B】本明細書の実施形態に従って使用される材料測定流量センサを示す。
図7】本明細書の実施形態による、材料測定流れシステムを示す。
図8】本明細書の実施形態による、流体ラインから混入気泡を除去する方法を示す。
図9A】例示的な実施形態を実装することができる材料特性決定システムを示す。
図9B】例示的な実施形態を実装することができる材料特性決定システムを示す。
図9C】例示的な実施形態を実装することができる材料特性決定システムを示す。
図9D】例示的な実施形態を実装することができる材料特性決定システムを示す。
図9E】例示的な実施形態を実装することができる材料特性決定システムを示す。
図9F】例示的な実施形態を実装することができる材料特性決定システムを示す。
図10A】本明細書の実施形態から受信され得る例示的な導電率信号を示す。
図10B】本明細書の実施形態から受信され得る例示的な導電率信号を示す。
図11A】本明細書の実施形態から受信され得る例示的な導電率信号を示す。
図11B】本明細書の実施形態から受信され得る例示的な導電率信号を示す。
図12A】本明細書の実施形態による、材料分注システム内の混入空気を検出するための例示的システムを示す。
図12B】本明細書の実施形態による、材料分注システム内の混入空気を検出するための例示的システムを示す。
図13A】本明細書の一実施形態による、PCB電極の積層体を示す。
図13B】本明細書の一実施形態による、PCB電極の積層体を示す。
図13C】本明細書の一実施形態による、PCB電極の積層体を示す。
図13D】本明細書の一実施形態による、PCB電極の積層体を示す。
図13E】本明細書の一実施形態による、PCB電極の積層体を示す。
図13F】本明細書の一実施形態による、PCB電極の積層体を示す。
図14A】材料分注システムのための例示的なバッチ詳細検出を示す。
図14B】材料分注システムのための例示的なバッチ詳細検出を示す。
図15】本明細書の実施形態による、材料測定流量センサを使用する方法を示す。
図16】例示的な実施形態を実装することができる分注システムを示す。
図17A】例示的なネットワークアーキテクチャにおける導電率測定システムを示す。
図17B】例示的なネットワークアーキテクチャにおける導電率測定システムを示す。
図17C】例示的なネットワークアーキテクチャにおける導電率測定システムを示す。
図18】本明細書の実施形態において使用することができる例示的なコンピューティングデバイスを示す。
図19】本明細書の実施形態において使用することができる例示的なコンピューティングデバイスを示す。
図20】本明細書の実施形態において使用することができる例示的なコンピューティングデバイスを示す。
図21A】実施例において更に説明されるセンサ構造を示す。
図21B】実施例において更に説明されるセンサ構造を示す。
図22】実施例において更に説明されるセンサ構造を示す。
図23】実施例において更に論じられるデータを示す。
図24】実施例において更に論じられるデータを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、流体の特性を判定することができるセンサ、及び流体の特性を判定するための方法に関する。本開示はまた、そのようなセンサによって受信されるデータセット、及び当該流体特性を分析するために当該データを使用する方法に関する。
【0007】
多くの工業プロセスは、いくつか例を挙げると、液体接着剤、液体食品成分、液体クーラント、又は液体反応生成物などの液体材料を使用する。このような液体の特定の特性は時間と共に変動する。接着剤は硬化する可能性があり、油は温度が上昇するにつれて粘性が低くなる可能性があり、クーラントは経年変化し、最初よりも低い熱容量を有する可能性がある。
【0008】
しかしながら、多くの工業プロセスは、液体の特定の特性が指定された範囲内にあること、又は初期状態の特性と比較して変化していないことに依存する。例えば、接着剤又は接着剤混合物は、異なる温度、異なる混合比などで適用されたときに異なる硬化特性を有し得る。
【0009】
2021年7月14日に出願された同時係属中の国際出願第IB2021/056362号は、液体が流れるチャネルを画定する2つのPCBを含む、液体の特性値を判定するための特性センサを開示している。これはセンサと流体との間の直接接触を可能にするが、材料混合に関するより多くのコンテキスト情報を提供することができる費用効果の高いセンサの必要性が存在する。本明細書の実施形態は、混合コンテキストにおいて材料情報を効果的かつ正確に測定するためのシステム及び方法を提供する。
【0010】
流体の電気特性を測定するために使用されるセンサ及びセンサシステムが本明細書に記載される。広義には、本明細書のセンサは、電界を生成する電圧を受信する送信電極によって機能する。流体が送信電極と受信電極との間で流れると、流体は受信電極に電流を伝導する。本明細書で使用される「センサ」という用語は、伝導電流を示すセンサ信号を提供する物理的センサと、センサ信号に基づいて流体の電気特性を計算するプロセッサを含む「センサシステム」との両方を指し得る。
【0011】
「電気特性」という用語は、センサのインピーダンス測定値に基づいて導出ことができる流体の任意の電気特性を広く指すことを意図している。本明細書では、実施形態の理解を容易にするために、インピーダンス測定値の例が使用される。しかしながら、他の電気特性が計算され、本明細書の実施形態に関連し得ることが明確に企図される。例えば、導電率測定値又は誘電率もインピーダンス測定値から判定することができる。本明細書に示されるように、分注システムの関連機能又はそこを流れる流体の品質を判定するために、導電率又は誘電率のいずれかが関連し得る。
【0012】
本明細書で説明されるように、センサは、「流体」の電気特性を測定するものとして説明される。「流体」という用語は、広く解釈されることが意図されており、低粘度の液体、高粘度の液体、半固体材料、懸濁液、溶融材料、又は他の流動性材料を包含することが意図されている。
【0013】
センサは、本明細書では、「プリント回路基板」内に1つ以上の「開口部」を有するものとして説明される。これらの用語は、広く解釈されることが意図される。例えば、開口部は、その長さの一部又は全体に沿ってセンサの厚さを完全に貫通して延びてもよい。開口部は、周辺部の一部又は全部に沿って面取りを有してもよい。開口部は、スロットのように細長くてもよく、又は円形若しくは卵形の穴のように成形され得る。開口部は、1つ以上の角部又は縁部を有してもよく、あるいは周辺部の一部又は全部に沿って曲率を有してもよい。本明細書で使用される場合、「プリント回路基板」は、導電層と絶縁層との積層サンドイッチ構造を指す。本明細書のプリント回路基板(printed circuit board;PCB)は、電圧が送信電極に印加され、電流が受信電極から伝送されることを可能にする、任意の数の端子及び導体を含み得る。PCBは、従来のPCB製造技術又は積層造形技術を使用して製造され得る。本明細書で使用される場合、PCBは、エッジコネクタの有無にかかわらず、任意の数の層をカバーすることが意図されている。任意の好適な導電性金属を使用して導電層を形成し得る。任意の好適な絶縁材料を使用して絶縁層を形成し得る。
【0014】
本明細書で説明されるような特性センサは、混合プロセスから生じる流体の特性を感知するために使用され得る。それらのセンサはまた、混合プロセス又は工業的な製造プロセス用の入力流体の特性を感知するために使用され得る。有利には、それぞれの入力流体のための別個の特性センサが、ミキサのすぐ前に配置される。入力流体を測定するこれらの特性センサからのデータは、例えば一体化された材料特性監視システムにおいて、混合された流体を測定する特性センサからのデータと共に処理することができる。例えば、流体組成物が3つの入力流体から混合される場合、混合前の3つの流体の各々の特性は、3つの入力流体を含有する3つの容器のそれぞれの出口にある3つの特性センサを使用して判定することができる。このことは、品質管理に役立ち、かつ、さもなければ入力流体のうちの1つが特性の仕様外であることに起因して発生する可能性のある廃棄物を低減し得る。
【0015】
本明細書で説明されるセンサは、例えば、2成分接着剤の混合比、又は硬化性組成物の硬化状態、又は経年変化状態などの流体の様々な特性を判定し得る。様々な特性値で以前に測定された較正インピーダンス応答を表す較正データのセットを確立するために以前に変動した特性の数は、特性センサによって後で判定することができる特性の数を判定する。1つ以上の感知周波数で、かつ流体の特性の様々な特性値で以前に測定された較正インピーダンス応答を表す較正データの予め記憶されたセットは、流体に固有の多次元データフィールドを形成する、又はそれを表す。このデータフィールドにより、特性値導出器は、実際に測定された応答インピーダンスから流体の特性の値を判定することが可能になる。
【0016】
流体は、例えば、粘度、密度、色、揮発性成分の含有量、含水量、化学組成、沸点だけでなく、経年変化状態、流体硬化性組成物の場合の硬化状態、又は流体が混合物である場合の混合比などの多くの特性を有する。
【0017】
更に、特定の流体の特定の特性は、時間及び/又は他のパラメータと共に変動するため、本明細書で説明される特性センサにおける応答インピーダンスも、時間及び/又は他のパラメータと共に変動する。これらの特性の値は、本明細書で説明されるセンサ及びシステムを介して導出され得る。加えて、経時的な変動は、流体の異なる生産ロット間での特性の変動を含む。したがって、本明細書で説明される特性センサは、流体の後期の生産ロットと初期の生産ロットとの間の好適な流体の特定の特性(例えば、化学組成)の差を検出するために使用することができる。
【0018】
本開示による流体の「特性」という用語は、特に限定されない。例えば、本明細書の実施形態に記載されるように、対象の1つの特性は、流体の2つ以上の成分の混合比である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、流体は2成分接着剤であり、流体の特性は成分の混合比である。他の実施形態では、対象の特性は、硬化度又は硬化状態である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、流体は硬化性組成物であり、流体の特性は組成物の硬化度である。
【0019】
他の実施形態では、対象の特性は、経年変化度又は経年変化状態である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、流体は、経年変化する流体、すなわち、経年変化する流体が生成された後に特定の特性が経時的に変化する流体である。特性センサは、経年変化前と経年変化後の特定の時間に記録された同一の流体の応答インピーダンスと比較して、いくらかの経年変化後の経年変化する流体の応答インピーダンスの変化を判定し得る。それにより、特性センサは、流体の経年変化度又は経年変化状態を判定し得る。
【0020】
流体の特性は、様々な値をとることができ、例えば、流体「水」の特性「動的粘度」は、1.30mPa.s又は0.31mPa.sのような値をとることができる。そのような値は、本明細書では特性値と呼ばれる。特定の特性は、数値的な特性値のみに関連しなくてもよい。例えば、特性「硬化度」は、例えば、「未硬化」、「部分硬化」、又は「完全硬化」のような特性値を有し得る。例えば、特性「硬化状態」は、例えば、「未硬化」又は「完全硬化」のような特性値を有し得る。本開示による流体は、粘性流体であり得る。流体は、粘度とは無関係に、流動する流体であり得る。流体は、連続的に流動する流体であり得る。
【0021】
特定の実施形態では、流体は流体接着剤である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、流体は硬化性流体接着剤である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、流体は、硬化性二液型流体接着剤である。「二液型」とは、接着剤が、接着剤を形成するために、例えば静的ミキサ又は動的ミキサ中で混合される第1の成分及び第2の成分から構成されることを指す。
【0022】
他の実施形態では、流体は、空隙フィラー、シーラント、3M(商標)Novec(商標)高機能性液体などの誘電性流体、熱伝導性間隙フィラーなどの熱伝導性界面材料、又は前述の流体のうちのいずれかを生産するための流体化学組成物である、又はそれらを含む。
【0023】
図1は、例示的な実施形態を実装することができる接着剤ディスペンサーを示す。図1は、粘性2成分接着剤のためのディスペンサー及び混合システムの側面図である。接着剤の第1の成分A及び第2の成分Bは、それぞれのカートリッジ100、110から静的ミキサ120内に押し出されて通過する。図示のシステム1では、静的ミキサの出力170において、混合された接着剤は、出力190において分注される前に感知領域50を通過する。感知領域50は、混合接着剤中の成分Aと成分Bとの混合比を感知するセンサを収容し得る。
【0024】
カートリッジ100、110は、それぞれ粘性の成分A及びBを含有している。それぞれのピストン130は、カートリッジ100、110内に更に移動され、成分A、Bを押し出す。ピストン130は、個別に制御可能なそれぞれのモータ140、150によって駆動され、ピストン130によって生成される圧力は、混合されていない成分と、混合後の混合された粘性接着剤10とを、静的ミキサ120及びシステムのチャネル200を通って移動させる。モータ140、150は、フィードバックループの一部であってもよい。感知された混合比が所望の混合比の許容可能な帯域外である場合、モータ140、150は、混合比を所望の混合比に向けて調整するために、より多くの成分A及び/又はより少ない成分B(又はその逆)を静的ミキサ120に押し込むように個別に制御することができる。両方のモータ140、150は、分注されるべき混合接着剤の1秒当たりの所望の総スループットを得るために別々に制御され得る。
【0025】
静的ミキサ120は、入力端160で2成分接着剤の混合されていない成分A及びBを受け取る。静的ミキサ120内部のラメラは、入力材料の流れを何度も方向転換させ、成分AとBとを互いに混合するのを助けるせん断力を導入する。静的ミキサ120の出力端170は、チャネル及び感知ゾーン50を含むダクトピース200(長手方向断面図で示される)の入口180に接続される。したがって、混合された接着剤10は、静的ミキサ120を出て、ダクトピース200に入ることができる。ダクトピース200の出口190において、混合された接着剤が分注される。
【0026】
感知領域50内には、例えばワイヤ210を介してコンピュータ化された制御システム220に通信可能な感知システムがあってもよく、この制御システムは、本明細書に記載されているような好適な感知システムを使用して導電率を測定するのに必要な所要の電界を生成するためにAC電圧を提供する。
【0027】
コンピュータ化された制御システム220は、較正インピーダンス応答を表す較正データのセットが記憶される内部データ記憶デバイス230を有する。これらの較正インピーダンス応答は、同一のダクトピース200及び同一の成分A、Bを使用した結果、同一の混合された粘性接着剤10が生じる較正プロセスにおいて、予め、すなわち、測定の前に記録されていてもよい。較正プロセスの間、混合比A/Bは、特定の固定された較正混合比(calibration mixing ratio;CMR)に調整され、これらの較正混合比の各々について、較正インピーダンス応答(calibration impedance response;CIR)が、5つの異なる較正感知周波数(calibration sensing frequency;CSF)で感知された。これらのデータセットは、例えば(CMR、CSF、CIR)の3つ組の形式で、データストア230に記録され、記憶される。それらのデータセットは、粘性接着剤に特有の3次元データフィールドを形成する。データセットは、多次元多項式に基づいて、データセットのパラメータ化された多次元モデルを構築するために使用される。このパラメータ化されたモデルは、個々のデータセット間のコンピュータによる迅速な補間、及びその後の測定における流体の特性の特性値の迅速な導出を容易にする。パラメータ化されたモデルのパラメータは、較正プロセス中に記録されたデータセットを表す較正データのセットを形成する。
【0028】
その後、システム1において成分A及びBの粘性の2成分接着剤の特性「混合比」の値を実際に測定するとき、測定インピーダンス応答(measured impedance response;MIR)は、それぞれ特定の測定感知周波数(measurement sensing frequency;MSF)で測定され、制御システム220に記録される。測定感知周波数における測定インピーダンス応答から混合比の値を導出するために、制御システム220上で実行されるソフトウェアは、較正インピーダンス応答3つ組のセットの中で、測定インピーダンス応答に最も近い、最も近い較正応答インピーダンスと、測定感知周波数に最も近い、最も近い較正感知周波数とを有する3つ組を特定する。この特定及び潜在的な補間は、複数のデータセット、すなわち(CMR、CSF、CIR)の複数の3つ組をモデル化するパラメータ化された多次元多項式を使用することによって容易に実行することができる。これらの較正データから、ソフトウェアは、実際の測定における(これまで未知であった)混合比の値を導出する。
【0029】
較正に使用されるのと同じ感知周波数が測定にも使用されることが多い。しかしながら、較正インピーダンス応答が較正において判定されていない測定における混合比が発生する場合がある。したがって、較正データセット内の3つ組間で感知周波数と応答インピーダンスの両方が正確に一致しないことがある。そのような場合、測定応答インピーダンスに近い2つの較正インピーダンス応答を含んでいる、2つの好適に選択された較正3つ組間の補間は、補間された較正混合比をもたらし、これは、次いで、測定における混合比と見なすことができる。補間は、パラメータ化された多次元多項式を使用して、制御システム220上のソフトウェアによって実行される。
【0030】
補間及び導出の結果は、測定中の感知ゾーン50における混合された2成分接着剤10中の成分Aと成分Bとの混合比の値である。
【0031】
本実施形態では、較正インピーダンス応答は、2つのパラメータ、すなわち感知周波数及び混合比に依存して測定された。他の実施形態では、インピーダンス応答の更なるパラメータへの依存、例えば、感知ゾーン内の接着剤の温度への依存などが考慮され得る。次いで、較正インピーダンス応答のデータセットは、(CMR、CSF、CIR、温度)などの4つ組の値であり、較正インピーダンス応答の予め記憶されたセットは、粘性接着剤に特有である4次元データフィールドを形成する4つ組のセットである。更なるパラメータを考慮に入れることにより、データセットを5つ組の値、又はそれより高位の組の値とすることができ、その結果、較正インピーダンス応答のデータセットは、より大きい次元の多次元データフィールドであり、異なるパラメータ化された多次元多項式によって表すことができる。
【0032】
制御システム220は、品質保証のためにタイムスタンプと共に混合比の値を記録し得る。図示のシステムでは、それぞれの成分A及びBを静的ミキサ120に押し込むモータ140、150は、制御システム220に接続されており、制御システム220によって制御される。実際の測定中に導出された混合比は、所望の混合比に対して連続的にチェックされる。所望の混合比からの偏差が許容可能よりも大きい場合、制御システム220は、モータ140、150の一方又は両方の速度を好適に変更して、測定された混合比を所望の混合比に向けて調整し得る。モータ140、150が図示されているが、本明細書のシステム及び方法は、圧縮空気作動式ディスペンサーシステム、油圧システム、キャビテーションベースのシステム、精密歯車ベースのシステム、蠕動ポンプベースのシステム、又は他の好適な分注システムにも当てはまり得ることが明確に企図される。
【0033】
図1は、感知領域50がミキサ120の後に配置される例示的なシステムを示す。しかしながら、いくつかの実施形態では、感知領域50は、ミキサ120の前に配置されてもよく、例えば、材料A又はBのみに関連するパラメータを測定するように配置されてもよく、又はシステム内の他の場所、例えば、混合の進行を測定するためにミキサ120内に配置されてもよいことが明確に企図される。
【0034】
図2A図2Cは、並列プリント回路基板(PCB)センサ材料測定システムを示す。2021年7月14日に出願された同時係属中のPCT出願第IB2021/056362号は、図2A図2Cに示すような材料測定流量センサを記載している。図2Aは、材料測定システム300の斜視図を示す。図2Bは、一対のPCBセンサ310の図を示す。図2Cは、感知システム300の切り欠き図を示す。感知システム300は、例えば、分注システム内の感知領域内に、又はその代わりに配置され得る。流体は、入口302から出口304へ、又はその逆に流れる。図2Cの切り欠き図に示されるように、一対のPCBセンサ310、320は、流体がチャネル330を通って流れることができるように離間されている。流体がチャネル330を通って流れると、流体はPCB310とPCB320の間を通過する。PCBボードは各々、電極として機能し、導電率測定を行うことを可能にする。経時的に導電率を測定することによって、使用時(例えば、定常状態動作中、始動時、休止後)に混合比がどのように変動するかを理解することができる。これにより、混合比が許容範囲外になった場合に重要なフィードバックを提供することができる。混合比は、警告に応答して自動的に、又は手動で調整され得、例えば、混合比が許容範囲外であったときに分注された任意の接着剤は廃棄され得る。同様に、部分的硬化が起こったこと、及びシステムパージが必要であることを検出することが可能であり得る。
【0035】
しかしながら、システム300は、流体と直接接触して経時的に導電率測定値を得ることができるが、システム300は、流体がチャネルを通って流れるときに一度に1つの測定値しか提供しない。
【0036】
システム300は、2つのPCBを利用して電極(1つは正、1つは負)として機能させ、流体流に対する単一の導電率測定値を収集する。システムは、流体状態のスナップショットを与える。本明細書で提供され、図3~8で論じられるシステム及び方法は、より少ない材料を使用することが可能な感知システムを利用し、潜在的に流体流動状態のより完全な写真を提供する。単一PCBは、1つ以上のスリットに沿った正電極と負電極の両方のためのハウジングとして機能する。これは、圧力非依存性、すなわち、システム300がハウジング内の圧力変化及び流体圧力下でのPCB基板の曲げに対処するための最適化を必要とすることを含む複数の利点を提供する。幅ではなく、PCB基板の厚さにわたって経験される圧力低下は、わずかな影響しか及ぼさない。同様に、PCB材料は低い熱膨張係数を有する電子機器に対して既に最適化されているので、温度依存性もシステム300よりもシステム400の方が小さい。材料使用の観点から、測定値を得るために1つのPCBのみを使用する能力はまた、材料硬化が生じる場合に2つではなく1つのPCB基板のみが使用される結果となるために改善となる。感知システム400を生産するためのコストも低減される。更に、システム400は、複数の導電率測定値を提供して、感知領域にわたって混合が完了しているかどうかのより良い表示を提供することができる。
【0037】
図3A及び図3Bは、本明細書の実施形態による、材料測定流量センサを示す。図3Aは、PCB材料測定流量センサ400を示す。図3Aに示すように、感知システム400は、1つ以上の接地430及びTX接点440を有するPCB基板402を含む。TX接点は、各送信電極410に送信信号を提供する。PCBの裏側に配置された4つのRX接点(図示せず)は、電極対の各々から感知されたインピーダンスの表示を受信する。各受信電極420の電位は、別々に接地電位に電子的に調整される。いくつかの実施形態では、各受信電極に対する調整アクションは、各電極対に対するインピーダンス信号として解釈される。図示の実施形態では、4つの別個の測定チャネルが、それ自体のTX接点440及びRX接点(図示せず)を通じて情報を提供することができる。
【0038】
図示の実施形態では、感知システム400は、4つの電極対を有し、4つの送信電極410は各々、4つの受信電極420のうちの1つと対にされる。しかしながら、PCB基板上の利用可能な領域及び感知の必要性に応じて、より多くの又はより少ない電極対が存在し得ることが明確に企図される。
【0039】
電極対の各々は、4つの別個の導電率測定値が各電極対410、420から1つずつ受信されるように、隣接する対から分離される。いくつかの実施形態では、感知システム400は、第1の感知領域452が材料流の第1の部分を受け入れ、第2の感知領域454が材料流の第2の部分を受け入れ、第3の感知領域456が材料流の第3の部分を受け入れ、第4の感知領域458が材料流の第4の部分を受け入れるように、材料流に対して垂直に配置される。したがって、システム400は、単一の材料流に対して4つの異なる信号を同時に生成して、混合比(又は他の測定されたパラメータ)が感知領域全体にわたって一貫しているかどうかのより良好な写真を提供することができる。
【0040】
図1~2のものなどの以前の感知システムと比較して、導電率測定は正と負極の両方を要し、電極対毎に2つのPCBを必要とした。システム300は改変することができるが、隣接する各PCB基板間に正確な間隔を有して、積層体内に5枚のPCB基板を必要とする。対照的に、システム400は、4つの測定が単一PCBで同時に行われることを可能にする。同システムはまた、より短いセンサ距離によって材料流のためのより大きい表面積を提供する。
【0041】
図3Aは、各電極対がスロット452、454、456、458の一部である実施形態を示す。しかしながら、両側で閉鎖される代わりに、感知領域はまた、「櫛」状構造において、突出部上又は開口部内に一対の電極を含んでもよいことが企図される。しかしながら、特に粘性流体では、構造上の観点から両端が閉鎖されていることが好ましい場合がある。
【0042】
本明細書で更に説明されるように、電極410、420は、例えば銅を使用して、スライド452、454、456、458の内面の金属化によって形成され得る。金属化プロセスは、電極420を電極410に接続させ得る。したがって、分離工程又は切断工程が必要である。これは、接続を破壊することによって、例えば、図示されるように位置450A及び450Bに穴をドリル加工すること、穿孔された構成要素を打ち抜くこと、ミリング加工、ニブリング、エッチング、レーザ切断、又は別の好適な方法によって行うことができる。
【0043】
本明細書のシステム及び方法は、分注される多様な材料に使用され得る。PCB基板は、多くの場合、170℃未満の最大動作温度を有し、これは、センサシステム400を通して分注され得る材料の温度を制限する。材料は、例えば約10Pa・sまでの範囲の粘度を有し得る。より高い粘度は、分注圧力が、センサを破壊することなくスロット452~458を通して材料を押し出すのに不十分になる結果となる可能性がある。しかしながら、スロット452~458の幅を増加させることによって、高粘度材料に対応し得る。しかしながら、感知システム400は、より感度が低くてもよい。同様に、例えば懸濁液など、微粒子を有する材料の場合、粒径はスロット452~458の幅よりも小さくなければならない。加えて、本明細書のシステムは、PCB402又は電極410、420に腐食を、又は他の場合には損傷を引き起こさない溶媒に限定され得る。
【0044】
図3Bは、内蔵温度センサ470を含む感知システム460の別の実施形態を示す。温度センサ470は、接地信号用の接続点472及び温度信号用の接続点474を有するスロット内に置かれる。接地信号接続点472は、接地信号通信機482に接続される。温度信号通信点474は、温度信号通信機476に接続される。図3Aの実施形態と同様に、4つのインピーダンス又は導電率センサスロット480も存在し、各々が接地信号482に接続されている。しかしながら、図3Bの実施形態では、スロット間に2つの異なる間隔が存在することに留意されたい。第1の間隔462は、第1のスロット480と第2のスロット480との間及び第3のスロット480と第4のスロット480に存在し、第2の間隔464は、第2のスロット480と第3のスロット480との間に存在する。間隔464の増加は、各電極対によって生成される電磁場間の干渉に対する遮蔽の改善を提供し得る。
【0045】
多くの混合プロセスは、少なくとも部分的に温度依存性であり、粘度のような材料特性は温度と共に変化する。外部点から挿入される温度センサは、壊れやすいことが多く、試験される材料の流れの中間にある必要がある。図3Bの実施形態では、温度センサはハウジング内に封止され、材料から絶縁された状態に保たれる。封止層は、例えば、他のハウジング材料に対して熱接触を改善することを可能にするワニスの層であり得る。図示されるように、温度センサは、エッジコネクタ上の接点482を介して接続する。
【0046】
図3A~3Bは、スロット452~458、470、及び480が卵形の形状であり、概して直線状の本体及び丸みを帯びた端部を有する実施形態を示す。しかしながら、他の構成も可能である。電極410、420は、例えば、湾曲していてもよく、又は他の場合には、分注システムの利用可能な容積を収容するように成形され得る。
【0047】
図4A図4Cは、本明細書の実施形態による、接着剤ディスペンサーにおけるセンサ配置を示す。図4A~4Cは、4つの電極対が単一PCB上に存在する実施形態を示す。しかしながら、本明細書で論じられるように、より多くの又はより少ない電極対が使用され得ることが明確に企図される。
【0048】
センサハウジングは、例えば、図1に示されるディスペンサーのカートリッジ100又は110の底部において、又は例えば、ミキサ120の端部において、流体容器に結合し得る。
【0049】
材料混合物は、入力502でセンサハウジング500に入ることができ、出力504で出ることができる。感知システム510は、感知領域500によって受け入れられてもよく、又はその中に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、感知システム510は、動作が完了したときにハウジング500から取り外すことができる交換可能な感知システムである。いくつかの実施形態では、ハウジング500は、感知システム510を適所に封止するための自己封止材料を含む。いくつかの実施形態では、Oリング、ガスケット、又は他の圧縮性材料が、封止部として使用される。しかしながら、感知システム510は、ハウジング500に一体化されてもよく、又は例えば接着剤を使用して取り外し可能でないようにハウジング500内に封止され得ることも明確に企図される。
【0050】
感知システム510は、いくつかのスロット、突出部、又は開口部を有するPCBであってもよく、それらの各々は、材料混合物と直接接触しているときに材料混合物の導電率を感知することができる一対の電極を含み得る。図4Aの感知領域500の断面図である図4Bに示すように、材料ストリーム520を、いくつかのチャネル522を強制的に通過させることができ、各チャネルは送信電極及び受信電極を含み、したがって材料流の別個の導電率測定を行うことができる。合流した材料ストリーム524は、出口524を通って感知領域500を出ることができる。
【0051】
感知領域500は、例えば、図4Aに示されるようなスロット内にセンサシステム510を受け入れ得る。しかしながら、他の構成も可能である。センサシステム510は、材料流が硬化する、又は他の場合には、システム510の構成要素を劣化させる場合には、使用後に廃棄される単回使用センサシステムであってもよい。
【0052】
図4Cは、センサシステムを示す。センサシステムは、ディスペンサー532をセンサユニット536に接続するコネクタ534を有する。図4D図4Eは、例えばシステム530と同様の分注システムの断面図を示す。
【0053】
図4Dは、挿入後のPCB542の挿入角度544を示す。PCB542aは、本明細書で説明されるセンサ構成のうちのいずれか、又は別の好適なセンサ構成であってもよい。いくつかの実施形態では、挿入角度544は90度である。図4Dに示すように、いくつかの実施形態では、挿入角度544は、混合カラム流方向540に対して約45度、又はいくつかの実施形態では約30度、又はいくつかの実施形態では約60度、又はいくつかの実施形態では約75度、又はいくつかの実施形態では約15度である。図5Eは、混合物がPCBセンサ562及び分注ノズル564を通過する前に、2つ以上の成分の混合を引き起こす混合チャンバを有するディスペンサー560の斜視図を示す。
【0054】
図4Dに示すように、PCB542は、成形ツール内部のスライダ要素を使用して定位置に案内されることによって、センサハウジング(例えば、536)と相互作用し得る。いくつかの実施形態では、PCB542は、ディスペンサーハウジング内の定位置に取り外し可能に摺動する。しかしながら、他の実施形態では、PCB542は適所に封止される。これは、他の場合にはPCB542を定位置から押し出す可能性がある特に粘性の混合物に対して有利であり得る。
【0055】
図4C図4Eに示す例示的な実施形態は、アダプタ又は他の接続機構を使用して静的ミキサに取り付けることができ、混合比情報をリアルタイムで提供するPCBベースのインピーダンスセンサに関する。PCBユニットを受け入れることができるアダプタの使用は、PCBセンサといくつかの分注システムとの互換性を可能にする。
【0056】
分注ユニットを通って移動する混合物のリアルタイムフィードバックは、特に品質管理目的に、特に、混合比を経時的にドリフトさせ得る頻繁な開始及び停止を伴う動作に役立つ。
【0057】
PCBセンサは、ディスペンサーに結合することができるハウジング内にある。しかしながら、センサハウジング及び混合チャンバは、いくつかの実施形態では、単一ユニットであることが明確に企図される。このような構成は、単一の使い捨て分注ユニットを生産する。これは、特定の混合デバイス及び混合比の厳密な遵守を必要とする二液型エポキシなどの接着剤に特に有用である。図4C図4Eには示されていないが、システム530などの感知システムは、例えばPCBセンサに搭載された温度センサを含み得ることが明確に企図される。
【0058】
単一の使い捨てセンサユニットは、部品間の接続が低減されるので製品を単純化し、より少ない部品しか必要とされないので生産における廃棄物を低減する。使い捨ての「スマート」静的ミキサは、第1のミキサがセンサシステムから切断され、第1の動作後に廃棄されると、第2の静的ミキサが同じセンサシステムに接続され得るように、再使用可能センサシステムと共に使用することができる。
【0059】
図5は、本明細書の実施形態による、センサシステムを形成する方法を示す。方法600は、例えば、センサシステム510若しくは400などのセンサシステム、又は別の好適なセンサシステムを形成するために使用され得る。同様に、方法600は、センサシステム400又は510が形成され得るいくつかの方法を示し得るが、当該システムが他の好適な方法に従って製造され得ることが明確に企図される。
【0060】
ブロック610において、テンプレートが得られる。テンプレートは、1つ以上の接地、コマンドを受信し信号を通信するための1つ以上の接触電極、及び/又は他の特徴部を有し得る。本明細書で説明されるように、いくつかの実施形態では、PCBが使用される。しかしながら、PCBは安価であるが、テンプレートを形成するために3D印刷技術を使用することが好ましい場合がある。いくつかの実施形態では、ブロック610及び620は、3D印刷されたテンプレートが適所に導電率センサ領域を備えて構築されるときに同時に実行される。
【0061】
ブロック620において、テンプレート内に導電率センサ領域が形成される。導電率センサ領域は、正電極及び負電極を配置又は取り付けることができるスロット又は開口部であり得る。各領域は、長さ612及び幅614を有し得る。幅614は、例えば、感知システムを通過する材料中に存在する粘度又は粒径に基づいて選択され得る。長さ612は、導電率を感知するために利用可能な表面積を増加させるために選択され得る。隣接する導電率センサ領域間に間隔616が存在し得る。導電率センサ領域がスロットである実施形態では、間隔616は、粘性材料からの圧力下にあるときのテンプレートの構造的健全性の必要性によって部分的に明示され得る。ブロック618に示すように、他の事項も考慮され得る。
【0062】
ブロック622に示すように、導電率センサ領域は、テンプレートへと機械加工され得る。しかしながら、ブロック628に示されるように他の方法も明確に企図される。
【0063】
ブロック630において、電極が配置される。いくつかの実施形態では、電極は、導電率センサ領域が金属でコーティングされる金属化工程によって配置される。それは、ブロック632に示されるような銅コーティング、又はブロック638に示されるような別の金属コーティングであってもよい。金属コーティングは、例えば電気めっき、又は別の好適な接続によって配置され得る。しかしながら、例えば電極を適所に接着するなど、他の電極配置方法も可能である。
【0064】
ブロック640において、いくつかの実施形態では、電極が互いから分離され、それにより各導電率センサ領域が正電極及び負電極を含み、隣接する導電率センサが互いから分離される。電極が電気めっきによって配置される実施形態では、正電極と負電極との間の望ましくない接続を除去する必要がある。いくつかの実施形態では、各スロットの端部における導電性部分はミリング加工される。いくつかの実施形態では、各縁部は、導電性部分の縁部よりも遠くまでミリング加工される。材料交換はスロットに垂直に行われるため、各スロットの端部ではより遅くなる。測定を不正確にする可能性があるため、遅く移動する材料を測定することは避けるのが好ましい。
【0065】
図6A図6Bは、本明細書の実施形態に従って使用される材料測定流量センサを示す。両方の画像に示されるように、本明細書の実施形態によるセンサは、材料又は流体と直接接触して配置され、その直接接触に基づいて導電率測定値を提供することができる。これにより、センサと材料との間の直接接触を可能にしない他の方法よりも混合比の正確な測定が提供される。しかしながら、図6A及び図6Bに示されるように、センサは使用後に材料でコーティングされる。対象の材料が腐食性、高粘性、又は硬化性であるシナリオでは、使用後にセンサを廃棄できることが有益である。
【0066】
図7は、本明細書の実施形態が有用であり得る分注システムの別の実施形態を示す。システム1000は、ディスペンサー1010を介して流体を分注するための圧力を提供するモータを含み得る、コントローラ1002を伴う小型の分注システム1000を示す。ディスペンサー1010は、混入気泡を有し得る。小容積では、気泡の存在が、材料を空気で置換することによって分注される材料の量に著しく影響を及ぼす可能性がある。分注された混合物に対して、これは、不正確な混合比が分注される結果をもたらし得る。粘性流体の場合、これは、分注された流体を受け入れない作業面の領域をもたらし得る。
【0067】
分注システムから空気を検出して除去することが重要である。したがって、いくつかの実施形態では、分注システム940に到達する前に、材料は、本明細書で説明されるようなPCBベースのセンサを含む感知領域1020を通過する。センサは気泡を検出し、それに応答して弁1030が開放されて、気泡がストリーム1050を通って出ることを可能にする。気泡が通過すると、弁1030が閉じ、材料は分注システム1040へと続く。いくつかの実施形態では、気泡が除去されたことを確認するために、別の感知領域1020が弁1030の後に存在する。図7に示すように、弁1030は、感知システム1020のすぐ下流に配置される。弁1030は、いくつかの実施形態では、感知システム1020から直接的か、コントローラ1002からか、又は、システム1020から受信した導電率測定値に基づいて材料ラインを自動的にパージするためのコマンドを送信する別の制御システムからの表示に基づいて、自動的に開閉する。
【0068】
図7は、システム1000の概略図であり、1つの材料ラインの構成要素が明確に示されている。しかしながら、図示されるように、混合物は2つの成分から形成されてもよく、気泡を含まない第2の成分を混合チャンバ(明確には図示せず)に提供するために、成分の同様のセットが必要であることが明確に企図される。
【0069】
図8は、本明細書の実施形態による、流体ラインから混入気泡を除去する方法を示す。方法1100は、本明細書で説明されるものなどのセンサシステム、又は他の好適なセンサを使用して実施され得る。ブロック1110において、気泡は、流動材料と接触している導電率センサを使用して検出される。いくつかの実施形態では、導電率センサは、使用後に廃棄されるように意図された使い捨てセンサであり得る。導電率センサは、分注された材料が電極対を通って流れるように、同一平面上に構成1104の1対以上の電極を含み得る。複数の電極対を含むことは、より小さいサイズの気泡がディスペンサーを通って流れるときに、それらを検出するのに役立つ。いくつかの実施形態では、気泡は、識別可能な導電率スパイク1102によって検出される。ブロック1108に示すように、他のディスペンサー特徴部も企図される。
【0070】
ブロック1120において、検出された気泡が流動性材料から除去される。特に混合物の場合、正確な材料体積を分注することを保証することが重要である。Y弁1122を使用して、気泡が検出されたときに材料流を迂回させ得る。いくつかの実施形態では、他のパージ機構1128が使用され得る。いくつかの実施形態では、例えば、代わりに、速度を増加させ、気泡によって占有される空気の体積を置換するために必要とされる材料の量を分注するように流体流を制御するモータに信号を送信することによって、パージすることなく、検出された気泡を軽減することが可能であり得る。しかしながら、検出されたスパイクは気泡のサイズに比例し得るが、検出された気泡が1つの大きな気泡であるか、いくつかのより小さな気泡であるかなどを直ちに検出することはできない。加えて、分注された流体が特定の体積でなければならない、又は特定の形状を有しなければならない実施形態では、気泡を除去することが好ましい。例えば、分注された接着剤が導電性でなければならない場合、気泡は、分注された場合に導電率の破壊を引き起こす可能性がある。
【0071】
ブロック1130において、材料が分注される。いくつかの実施形態では、ブロック1140に示されるように、材料流が気泡を含まないことが最初に確認される。これは、例えば、いくつかの実施形態では、第2の導電率センサを使用して行うことができる。
【0072】
図9Aは、例示的な実施形態を実装することができる材料特性決定システムを示す。システム1200は、部分A成分1202及び部分B成分1204を分注するように構成された2液型材料ディスペンサーである。システム1200は、混合物を特性決定するのに有用であり得る。分注システム1200の一部分の拡大図を示すコールアウト1210に示されるように、成分A及びBの各々が分注されると、それらはそれぞれ感知システム1220、1230を通過する。感知システム1220、1230は各々、ハウジング1222内に、材料の流れに垂直なPCBセンサを含み、それにより、材料は、材料の導電率を測定する電極対を各々が含むいくつかのスロットを通って流れる。ハウジング1222は、いくつかの実施形態では、周期的に交換されることができるPCBセンサを受け入れ得る。PCBセンサは、成分A1202と直接接触している。
【0073】
感知システム1220は、例えば、実際の導電率値を予想される導電率値と比較することによって、材料1202を検証するために使用することができる。例えば、以前のロットからの値を現在感知された値と比較して、新しい材料浴の品質を判定し得る。したがって、ロット間変動が捕捉され得る。加えて、経時的に成分Aがどのように変動するかを変化させ得る経年変化又は他の要因を検出するために、動作毎に値を比較し得る。同様に、感知システム1230は、材料1204を検証するために使用され得る。感知システム1220、1230は、制御システムに接続され得、制御システムは、感知された導電率値が予想範囲外である場合、オペレータに表示を提供し得る。
【0074】
システム1200の第2の拡大部分を示すコールアウト1250に示されるように、第3の感知システム1240がミキサの後に存在してもよい。感知システム1240は、ハウジング1242内にPCBセンサを有する。導電率センサは、混合材料の流れに垂直な複数のスロットを含む。感知システム1240は、混合比表示、硬化表示、及び混合品質に関連する他の情報を含む、いくつかの表示を提供し得る。
【0075】
本明細書の図は、入ってくる成分のための感知システムが別個の構成要素(例えば、図9Aの1220、1230)である実施形態を示す。しかしながら、いくつかの実施形態では、両方の成分を同時に受け入れる単一のセンサを使用することもできることが明確に企図される。
【0076】
図9Bに示すように、ハウジング1270は、部分Aと部分Bの両方から同時に材料を受け入れ得る。本明細書のPCBベースのセンサの開口部の各々は、互いから分離され得るため、1270内の単一のセンサを使用して、2つの異なる材料から導電率測定を行うことが可能である。図示の実施形態では、第1のチャネル1272が第1の成分を受け入れ、第2のチャネル1272が第2の成分を受け入れる。2つのみの成分チャネルが示されているが、第3のチャネルが第3の材料を受け入れることができることなどが明確に企図される。同様に、図9Bの各チャネルには2つのスロットが示されているが、他の実施形態では、より多くの又はより少ないスロットが存在し得ることが明確に企図される。
【0077】
図9Cは、図9Bのシステムの切り欠き図を示す。図示されるように、チャネル1272は、成分Aを受け入れ、それを1つ以上の電極対に提供し、成分Aはそこを通って流れる。同様に、チャネル1274は成分Bを受け入れ、それを同じPCBセンサ上の1つ以上の他の電極対に提供する。成分A及びBはハウジング1270を通って流れ、壁1276が早すぎる混合を防止する。
【0078】
図9Dは、材料特性決定のための別のシステムを示す。システム1280は、保持タンク1284a、bからミキサ1286への連続的な材料流を提供する。ポンプシステム1282aは、第2のリザーバを充填しながら、第1のリザーバから圧送する。第1のリザーバが空であるとき、弁は、第1の側がリザーバ1284aから充填されるように反転する一方、ポンプシステム1282aは、材料を第2のリザーバから圧送する。ポンプシステム1282bは、同様に動作するが、リザーバ1284bから引き出す。導電率のスパイクは、ポンプ1282a、bが方向を変えるときはいつでも検出可能であり得る。
【0079】
システム1280は、ミキサ1286の端部に温度センサ及び/又は導電率センサを有し得る。図9Dに示されるような連続的な流れシステムは、閉鎖システムであるために利点を有する。しかしながら、一方又は両方のポンプシステムをパージすることが必要な場合がある。したがって、バルクディスペンサーの出力側から圧力を捕捉することが重要であり、これは、本明細書で説明される1つ以上のPCBセンサによって捕捉される情報のための追加のコンテキストを提供することができる。
【0080】
本明細書のいくつかの実施形態では、圧力センサは、容積式ポンプの外部に接続される。いくつかの実施形態では、圧力信号は、アンペアで捕捉される。圧力信号は、分析のために分析器に提供される前に電圧に変換することができる。リアルタイムで、いくつかの実施形態では、導電率、温度、及び圧力信号を同時に捕捉することができる。
【0081】
流体システム信号圧力は、アンペア、電圧、又は別の好適な単位で測定され得る。アンペア測定値は、例えば、信号NIボックス変換器又は別の好適なシステムを使用して電圧に変換され得る。圧力信号は、分析器によって分析され、システム内の圧力のリアルタイムで理解するために使用され得るように、デジタル信号として提供することができる。しかしながら、他の信号単位が、例えば電圧に変換することなく、分析のために使用され得ることが明確に企図される。電流を使用することにより、初期測定における信号の忠実度を維持し得る。しかしながら、圧力信号をその場で取得するために他の方法が使用され得ることが明確に企図される。
【0082】
本明細書では、多様なディスペンサーで使用され得るいくつかのセンサ構成が説明される。しかしながら、本明細書のセンサでは、モジュール式ディスペンサーが使用され得ることにも留意されたい。
【0083】
図9Eは、例示的なYセンサシステムを示し、1292で示されるような本明細書で説明されるセンサを受け入れることができる。センサ本体1290は単一の構成要素であることに留意されたい。このため、洗浄が困難である。加えて、小さいディスペンサーの場合、センササイズは比較的大きく、チャネルの有意な表面積を占めて、流量を少なくする。また、Yセンサは構造が複雑であるため、製造が困難である。
【0084】
図9Fは、4つの構成要素(上部、両センサ、下部)を別々に製造することができ、構築がより容易となるため、製造がより簡易なモジュール式Yセンサ設計を示す。上部1296aは、2つの成分をそれぞれの供給源から受け入れ、底部1296cが成分を混合チャンバに送達する前に、センサ1296bを通してそれらを提供する。締結具1298は、構成要素1296a、1296b、及び1296cを一緒に取り外し可能に結合し、洗浄のためにそれらを分解することをより容易にし得る。
【0085】
図10及び図11は、本明細書の実施形態から受信され得る例示的な導電率信号を示す。図10図11の表示は、分注システムに関連付けられたディスプレイ上で、又は感知システムから離れたディスプレイ上でユーザに提示され得る。
【0086】
図10A及び図10Bは、分注プロセスの最適化又は構成中に提示され得る導電率センサ信号を示す。図10Aは、経時的に測定された混合比、導電率、及び温度を示す。一連の4つの分注動作が示されており、異なる圧力がA成分及びB成分に加えられている。第1の動作は、成分Aに対して4x圧力で行われる。第2の動作は、成分Aに対して2x圧力で行われる。第3の動作1306は、成分Bに対して2x圧力で行われる。次に、好ましい圧力が動作1308のために設定される。好ましい圧力が、混合比で見られるスパイクを低減するように選択される。
【0087】
図10Bは、パージが示されるか、又は自動的に開始されるときに提示され得る導電率センサ信号を示す。分注動作の間に、材料はディスペンサー内に置かれてもよい。硬化又は経年変化を経験する接着剤又は他の成分の場合、材料が硬化してシステム損傷を引き起こさないように、システムをパージする必要があり得る。パージ閾値は、材料又は混合物が、使用可能な点を過ぎてか、又は分注機械にとって安全な閾値を過ぎて硬化するときに基づいて設定され得る。閾値は、成分の製造業者、硬化プロファイル、又は別のソースによって設定され得る。感知された導電率が動作後に閾値に達すると、パージが開始される。例えば、先に混合された成分の全てがシステムを通して洗い流されるまで、1つの成分がミキサを通して押し出され得る。図示されるように、第2のパージは、例えばパージ閾値に達したときに、混合物が完全にパージされることを保証するために開始され得る。
【0088】
図11Aは、経時的に取得された混合品質測定値を示す。2成分混合物の各々についての混合比は、5つの異なる分注動作の各々について変動する。温度、導電率、及び標準偏差は、感知システム内の電極のセットにわたって測定される。標準偏差が高閾値を上回る場合、混合物が分注にとって十分でないことを示し得る。低閾値未満の場合、混合物が十分であることを示し得る。閾値間で、混合比が調整され得る。
【0089】
図11Bは、混合物について測定された硬化進行を示す。使い捨てセンサシステムの1つの利点は、硬化進行を測定するために使用する能力である。誘電率、導電率、及び温度が、いくつかの動作について経時的に測定される。最大発熱までの硬化及び硬化の終了は、図示されるように、本明細書で説明されるセンサシステムを使用して検出することができる。ポットライフも測定可能であり得る。
【0090】
図10図11のGUIは、スマートフォン又は他のユーザデバイスによって提供することができる。GUIは、分注される接着剤に関する情報を表示することができる。情報例には、他の情報の中でもとりわけ、製品名、製品色、製品のチューブなどの容器の画像、ロット番号及び他の製造情報、並びに有効期限を含むことができる。
【0091】
図10図11のGUIは、1つ以上のパラメータ、例えば、所望の分注流量を表示することができる。実施形態では、ユーザが所望の流量を、例えば制御下にある接着剤プロセスの下流のプロセスの必要性に基づいて提案できるように、パラメータはユーザによる編集が可能である。
【0092】
図12A及び図12Bは、本明細書の実施形態による材料分注システムのための気泡検出を示す。図12Aは、いくつかのセンサについて経時的に感知された導電率の例示的なグラフを示す。チャート1500に示すように、経時的に導電率を測定することによって、気泡をスパイク1502として検出することができる。スパイクは、原材料、混合比、及び気泡のサイズに応じて異なって見え得る。例えば、図示されるように、スパイクは、第1のレベルから第2のレベルへの導電率の低下を伴い得、低下量は変動する。加えて、低下を経験する時間枠は、変動し得る。例えば、大きな気泡は、PCBセンサ内のスロットを通過するためにより多くの時間を要する場合があり、したがって、より長い期間にわたって低下を経験する場合がある。チャート1500に提示されたデータは例示にすぎず、定量的ではなく定性的な気泡検出を示すことに留意されたい。
【0093】
したがって、気泡検出は、絶対閾値の代わりに相対閾値を使用することから恩恵が得られ得る。より正確な相対閾値を有するようにベースレベルを測定することが重要であり得る。例えば、ベースレベルに対して導電率測定値が比例係数未満(例えば、ベースレベルの50%)に低下する場合、気泡が検出される。相対閾値は、偶発的なパージによる材料の浪費を低減するのに役立ち得る。図12Bは、材料分注システム内の気泡を検出するためのシステムを示す。空気検出システム1550は、材料分注システムに関連付けられた感知システム1530と通信する好適なコンピューティングデバイスによって実装され得る。感知システム1530は、材料流と直接接触する1つ以上の電極対1532を含み得る。感知システム1530はまた、温度センサ1534を含み得る。電極対1532は、プリント回路基板の一部であり得、例えば、プリント回路基板に機械加工された又は組み込まれた開口部内に形成され得る。開口部は、例えば櫛状構造において、両端が閉鎖され得る、又は一端が開放され得る。温度センサ1534は、いくつかの実施形態では、材料流との直接接触から遮蔽され得る。感知システム1532は、他の特徴部1538を含み得る。
【0094】
感知システム1530からのセンサ信号は、アクティブ信号取得器1552を使用して空気検出システム1550によって受信される。アクティブ信号取得器1552は、感知システム1530から周期的に又は連続的に信号を受信し得る。受信されたセンサ信号は、インピーダンス信号、導電率信号、誘電率信号、又はそれらの組み合わせであり得る。導電率値が気泡を検出するために使用される実施形態では、導電率信号生成器1554は、受信信号を導電率値に変換し得る。信号値及び/又は導電率値は、例えば信号通信機1556を使用してデータストアに提供され得る。
【0095】
履歴信号取得器1558は、以前に捕捉された信号値を取得するためにデータストアと通信し得る。対象の履歴信号値は、材料の同じバッチ又は混合物から最近の期間に取得された信号値を含み得る。例えば、以前の数秒又は数分にわたって取得された値が重要であり得る。チャート1500に示すように、信号値は、温度の変化、材料の経年変化、混合比の変動などに起因して、より長い期間にわたってドリフトする可能性がある。しかし、気泡は、導電率の急激な変化として検出可能である。いくつかの実施形態では、閾値生成器1560は、履歴信号に基づいて周期的又は連続的に相対閾値を生成する。相対閾値は、例えば、Y時間にわたるX%の増加又は減少が気泡を示すことを指定する絶対値であってもよい。導電率値がより著しく変動した場合、閾値変化値はより大きくてもよく、導電率値が著しく変動しなかった場合、閾値変化値はより小さくてもよい。
【0096】
信号分析器1562は、受信信号又は計算された導電率を閾値と比較し、許容閾値外の偏差が検出された場合、コマンド生成器1564はコマンドを生成し、コマンドは、コマンド通信機1566を使用してデバイス1580に通信される。
【0097】
デバイス1580は、いくつかの実施形態では、ディスプレイ構成要素を含んでもよく、生成されたコマンドは、検出された気泡を示す、ディスプレイ構成要素上に提示されるグラフィカルユーザインタフェースへの更新であり得る。デバイス1580は、いくつかの実施形態では、気泡が検出されたことをコントローラに示す、聴覚フィードバック、視覚フィードバック、又は触覚フィードバックなどのフィードバック構成要素を含み得る。デバイス1580はまた、弁コントローラであってもよく、コマンド生成器1564は、気泡が検出された流れラインをパージするためのコマンドを生成し得る。デバイス1580はまた、モータ速度コントローラであってもよく、コントローラは、気泡検出に基づいて予想される混合比の変化を補償するために新しいモータ速度を生成し得る。
【0098】
システム1550は、他の特徴部1568を含み得る。
【0099】
いくつかの実施形態では、閾値生成器は、履歴データから将来への導電率時系列データを予測する機械学習モデルを含む。この予測は、いわゆる信頼区間を含み得る。訓練は、気泡のない基準データセットに対して前もって行われ得る。次に、信号分析器1562は、受信信号を比較して、受信信号が信頼区間内にあるか、信頼区間外にあるかを判定する。
【0100】
いくつかの実施形態では、規則的な間隔(例えば、10ms、100msなど)で、閾値生成器は、履歴信号取得器によって取得された履歴信号に基づく信頼帯を用いて、導電率値の予測を生成する。測定された実際の値が、低い方の信頼帯を下回る、又は高い方の信頼帯を上回る場合、信号分析器は気泡を検出する。導電率測定値が信頼帯内にある場合、信号分析器1562は、気泡が検出されなかったという出力を提供する。コマンド生成器1564は、デバイス1580のGUIが更新を必要としないという表示を提供し得る。
【0101】
相対閾値は、データ内に存在するノイズのために、空気検出システムの重要な構成要素である。信頼帯の統計的概念がこれを説明することができる。データにノイズが多い場合、信頼帯は現在値から遠く離れており、気泡検出アルゴリズムは、単にノイズの多いデータのために誤った検出をもたらさず、単純な閾値化アプローチは、この場合、これに悩まされ得る。
【0102】
対象の値として導電率が本明細書で論じられるが、電流の量及び比誘電率(er)などの他の材料パラメータが、検出アルゴリズムの代わりに、又は検出アルゴリズムと同様に使用され得ることが明確に企図される。
【0103】
ここまでは、単一PCB基板に基づくセンサシステムについて説明してきた。このようなシステムは、比較的安価であり、したがって、使用及び交換の費用効果が高い。しかしながら、これまで説明してきた設計の1つの欠点は、各電極対の間に存在する主磁界と比較して大きな漂遊磁界である。漂遊磁界効果は、材料流の入力と出力との間の短い距離、例えば、PCBの厚さによって引き起こされる。漂遊磁界効果を低減する1つの方法は、電極を含む開口部を各々が有する複数のPCBをPCB積層体にはんだ付けすることである。
【0104】
図13A図13Fは、本発明の一実施形態によるセンサ積層体を示す。図示されるように、一実施形態では、センサ積層体2000は、1つの4層PCB2010、電極表面積を増加させることによって必要とされる感度を得るために提供される2つの積層PCB2020、及び上部PCB230を有する、4つのPCBセンサを含み得る。図13A図13Fの実施形態は、4層センサ積層体を示しているが、より少ない又はより多いPCBセンサが一緒に結合され得ることが明確に企図される。例えば、わずか2つのPCB、又は5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個若しくはそれ以上のPCBである。
【0105】
積層センサ2000は、漂遊磁界効果が低減された単一PCBセンサの利点を提供する。コンパクトな設計はまた、感知電極の遮蔽を改善し、感知領域を内部封止することができるため、追加のハウジングを必要とせずに電極カートリッジとして使用され得る。いくつかの実施形態では、感知領域は、はんだ付けによって内部封止され、追加のハウジングを必要とすることなく、材料センサから印加される圧力に耐えることができる。
【0106】
更に、積層センサ2000は、より小さい電極を利用することができ、センサ積層体2000が材料入力並びに材料出力において能動混合ノズル又は受動混合ノズルに一体化されることを可能にする。
【0107】
図13Bは、ベースセンサ2010の図を示す。ベースセンサ2010は4層PCBであり、エッジコネクタインタフェース2050を含む。ベースセンサは、各々が受信電極2012と対にされた送信電極2014を含む。センサ2010は、センサ積層体2000を通って流れる流体に直接接触しないように、PCB2010の開口部内で封止された温度センサ2016を含む。対照的に、電極2012、2014は、流体が積層体2000を通って流れるとき、流体に直接接触する。センサ2010、2020及び2030が一緒に封止される実施形態では、センサ2010は、はんだ又は封止リングなどの別の封止材料を受け入れ得る封止リング空間2018を含んでもよい。
【0108】
図13Cは、内部PCBセンサ2020を示す。はんだ又は別の接着剤を受け入れ得る接続領域2022が示されている。内部PCBセンサ2020は、4層PCBの代わりに2層PCBであってもよく、これは、追加の遮蔽層が内部センサ2020に必要でないためにコスト削減を可能にし得る。接続領域2022は、隣接するセンサ2020、2030、2010間の通信可能な結合を可能にする別の材料を使用して、はんだ付け又は封止され得る。
【0109】
図13D及び図13Eは、材料入力側2060及び材料出力側2070から見た積層センサの図を示す。流体は、矢印2062、2072によって示される方向に流れる。封止リング2066、2076は、PCBセンサを材料流ラインに封止するために存在し得る。全てのPCBセンサ間の封止が完了した後、センサ積層体は、封止点2066、2076において封止リングを使用することによって材料流に挿入することができる。
【0110】
図13A図13Eに示すように、追加の温度センサを有する4チャネル材料インピーダンスセンサが示されている。しかしながら、いくつかの実施形態では、より多くの又はより少ないチャネルが存在し得ることが明確に企図される。加えて、いくつかの実施形態では、温度センサが提供されない。
【0111】
図13Fは、図13A図13Eに示されるような積層センサシステムが、材料分注システムにおいてどのように利用され得るかを示す。材料分注システム2080は、材料入口の各々に積層センサ2082を、ミキサ出口に積層センサ2082を有するミキサ2084を有し得る。例えば図7及び図9に関して説明したように、図13Fに示すような感知システムを有する材料ディスペンサーは、いずれかの入力材料のバッチ変動の検出、混合比の検証、気泡の検出などを含む、分注される材料特性決定の改善を可能にすることができる。図13Fは静的混合システムを示しているが、本明細書の実施形態はアクティブミキサにも同等に適用可能であることが明確に企図される。
【0112】
図14A及び図14Bは、材料分注システムのための例示的なバッチ詳細検出を示す。バッチの広範な調査において観察されるように、混合物のA部分及びB部分の導電率に有意な変動が存在し得る。したがって、新しい材料ロットが導入されるたびに較正測定を行うことが役立つか、又は必要でさえあり得る。生産された材料の広範かつ推測的な特性決定を回避できることが望ましい。図7図9、又は図13Fのシステムなどのシステムを使用することによって、各入力及び出力から3つの信号を得ることができ、それらを一緒に融合して1つの測定値を生成することができる。入力信号及び出力信号は、時間遅延について補正され得る。各信号は、図14Aのグラフ2100によって示されるように、様々な周波数(例えば、32Hz~8kHz)における導電率及び誘電率と、各センサの場所位置における温度信号とを有する。これは、時間ステップにおける各センサの場所に対するデータベクトルを生成する。これにより、分注動作が進むにつれて、様々な動作条件で混合比を抽出することが可能になる。
【0113】
図14Bは、部分A成分、部分B成分、及び混合物の各々からの受信信号に基づいて混合比を推定するための例示的なモデルを示す。いくつかの実施形態では、信号エンコーダは、事前訓練された生成モデル、例えば、全ての信号を表現に符号化し、この表現から元の信号を復号するように訓練される変分自動エンコーダ(Variational Autoencoder;VAE)である。しかしながら、他のモデルが好適な場合もある。VAEは、信号の表現が、それを再構築するために必要とされる全ての情報を含むことを保証することができる。エンコーダは、1つの信号を入力として受信し、その信号の潜在空間内の表現を出力する。デコーダは、1つの表現を入力として受信し、再構築された信号を出力する。
【0114】
次に、混合材料における部分Aと部分Bとの混合比を推定する機械学習モデルは、部分A、部分B、及び混合材料からの3つの前処理され符号化された信号を入力として取り込み、混合材料における混合比を出力する。
【0115】
信号エンコーダ及びリグレッサは、例えば、材料分注システムに関連付けられたコンピュータ処理デバイスを使用して、局所的に動作し得る。代替的に、エンコーダ若しくはリグレッサのいずれか、又はその両方が、クラウドベースの記憶システム内に展開され得る。
【0116】
エンコーダの出力を直接使用して、成分A及びBに関連付けられたカートリッジに圧力変化を加えて、混合物が所定の混合比を満たすことを保証し得る。例えば、多すぎる部分Aを混合材料が含有する場合、部分Aを収容するカートリッジに対する圧力は低減され、部分Bを収容するカートリッジに対する圧力は増加される。
【0117】
次に、リグレッサは、符号化された信号を取り込み、混合比信号を生成し得る。リグレッサは、任意の好適な方法で訓練することができる機械学習ベースのアルゴリズムであってもよい。
【0118】
第1の訓練オプションは、エンコーダ-デコーダモデルが、部分A、部分B、及び多様な混合についての多様な部分の信号のセットに対して訓練される別個の訓練オプションである。機械学習リグレッサは、その後の第2の工程において、符号化された信号及び対応する混合比に対して訓練される。
【0119】
第2の訓練オプションは、交互訓練オプションであり、信号の1つのバッチが、エンコーダ-デコーダにおける1つの訓練工程に使用され、次いで、エンコーダ-機械学習リグレッサ部分における1つの訓練工程のために使用される。訓練工程は、バッチ内のデータのフォワードパス、勾配の計算、及びモデル内の重みを最適化するための勾配の適用からなる。
【0120】
第3の訓練オプションは、エンコーダ-デコーダ対と機械学習モデルの3つ組が同時に最適化される、組み合わされた訓練オプションである。これは、バッチがエンコーダを介して転送され、得られた表現がデコーダ及び機械学習リグレッサを介して転送されることを意味する。次いで、両方の出力を用いて計算された勾配が、バックワードパスにおいて重み付けされた組み合わせで適用される。
【0121】
交互の訓練又は組み合わされた訓練は、信号の表現が、混合比を推定するときにより低い誤差をもたらすことができるリグレッサの性能に対してプラスの効果を有するように学習されるという利点を提供し得る。また、多様な材料及び混合比についての信号の表現を学習することにより、同じ化学族の以前に見られなかった材料についてモデルを使用することが可能になる。
【0122】
混合材料からの単一の信号のみを使用するシステムとは異なり、この新規なアプローチは、原材料のロット間変動に対する適応を可能にし、ここで、部分のうちの1つの変化は、同じ混合比に対する混合信号の変化をもたらし得る。それはまた、2つの部分の信号を混合信号に融合することを学習するために、同じ族の新しい材料の混合比を追跡することを可能にする。加えて、センサシステムから収集されたデータトレースは、単なる混合比以外の情報を提供するように処理することができる。本明細書で説明されるように、いくつかの実施形態では、センサは、4つの電極対を含む。導電率の時系列は、4つのセンサコンデンサから分析することができる。
σ(t),i∈{1,2,3,4} 式1
【0123】
例えば、短すぎる静的ミキサを使用することによる不完全な混合は、高変動性としてセンサ出力に現れる。変動性は、時間窓、例えば10秒にわたる分散を計算することによって定量化することができる。時間窓は、プロセスの速度及びミキサスループットに基づいて変化し得る。
【数1】
かつ
【数2】
ミキサが適切である場合、各センサの分散は、流れが安定すると、実験的に判定することができる閾値未満に低下する。
【0124】
混合はまた、定常状態に達するのに時間がかかる場合がある。例えば、混合動作を開始するとき、成分の背圧及び異なる粘度は、混合を不十分に開始させ、徐々に安定化させる可能性がある。同じ分散を使用して、安定化を追跡し、いつディスペンサーが材料を被加工物上に又は受け容器に分注できるかを示すことができる。分散の傾向は、式4を使用して分析することができる。
(t)-V(t-Δt)<Vthresh 式4
【0125】
閾値Vthreshは、各材料に特異的である。閾値を判定する代わりに、信号は、拡張ディッキー-フラー検定を使用して定常性について試験することができる。これによる利点は、多くの場合、手動閾値を新しいバッチに対して調整する必要があるが、ADF検定が適応可能である点である。
【0126】
不均質性も、本明細書に記載されるセンサを使用して検出され得る。4つの電極対はまた、同様の読取値を記録すべきである。製造公差に起因して何らかの一定のオフセットが起こり得るが、安定した混合プロセスでは、4つの信号の変動は同期しているはずである。これをチェックするために、時間シフトなしで信号の共分散を計算する。
【数3】
【0127】
各信号が安定すると、4つのセンサは高い共分散を有するはずである。負の共分散は、持続的な反相関挙動を示し、空間的不均質性を意味する。
【0128】
同様に、2K接着剤の単一成分もまた、例えば、バレル内での沈降又は製造中の不十分な混合のために不均質になる可能性がある。長時間にわたる定常性を確認するために、拡張ディッキー-フラー検定を再び使用することができる。関連する時間枠は、容器を空にするのにかかる時間によって判定される。
【0129】
図15は、本明細書の実施形態による、材料分注システムを制御する方法を示す。方法700は、本明細書で説明されるディスペンサー又は別の好適な感知システムで使用され得る。
【0130】
ブロック810において、分注される1つ以上の成分がディスペンサーに提供される。例えば、ディスペンサーは、液体812、粒子814を懸濁状態又は他の状態のいずれかで分注し得る。材料はまた、材料の混合物816であり得る。例えば、接着剤は、所望の混合比で提供されるA成分及びB成分から形成され得る。他の成分818もまた、分注のためにディスペンサーに提供され得る。
【0131】
ブロック820において、材料は、作業面上に分注される前に感知システムを通過する。感知システムを通過することは、材料がセンサに直接接触するように、センサ本体の一部分を通過することを含み得る。導電率センサでは、材料と電極対との間の直接接触が正確な測定を保証する。
【0132】
ブロック830において、導電率測定値が、感知システムから受信される。感知システムは、複数のセンサ、例えば十分な電圧が通過したときに材料の導電率を検出する複数の電極対を有し得る。導電率読取値に基づいて、材料についていくつかの事柄が判定され得る。混合物については、混合比が判定され得る。硬化性材料については、硬化進行が検出され得る。経年変化も検出可能であり、材料のバッチ間の差も検出可能である。混入空気も検出可能であり得る。導電率測定は、連続的に行われ得、例えば、1秒毎に1つの信号が受信されてもよく、又はより頻繁に行われてもよい。導電率測定は、例えば複数の電極対の各々から並行して行われ得る。いくつかの実施形態では、電極対は、互いに同一平面上にあり得る。
【0133】
ブロック840において、導電率測定値に基づいてフィードバックが提供される。フィードバックは、ブロック832に示すように、材料の特性決定を含み得る。例えば、混合比が検出され得、又は混入空気若しくは経年変化の表示が提供され得る。ブロック834に示すように、予測も行われ得る。例えば、以前の導電率センサ読取値の傾向に基づいて、将来の挙動を予測することが可能であり得る。一方向に向かう導電率読取値は、ブロック842に示されるように、混合比が許容範囲の端に向かって移動していること、したがって、混合率が変更されるべきであることを示し得る。同様に、導電率読取値は、硬化性成分が硬化し始めていることを示し得る。したがって、フィードバックは、ブロック844に示すように、1つの成分、複数の成分、又は混合物のパージが必要であることを示し得る。材料が腐食効果を有するか、又は経時的に硬化する実施形態では、予測フィードバックは、ブロック846に示されるように、センサが交換される必要があるという表示を提供し得る。ブロック838に示されるように、他の予測情報が提供されてもよく、ブロック848に示されるように、他のアクションをトリガしてもよい。
【0134】
いくつかの実施形態では、本明細書に示されるように、フィードバックを提供することはまた、顧客、ディスペンサーのコントローラ、又は材料源、バッチ番号、材料名、分注温度、分注圧力、材料濃度(単数又は複数)、混合比、若しくは任意の他の情報などの他の有用な情報に、導電率読取値、材料特性決定、若しくは予測を提供することを含み得る。
【0135】
図16は、本明細書の実施形態による材料分注システムを示す。システム900は、分注される材料を収容する1つ以上のカートリッジ912を有するディスペンサー910を含み得る。カートリッジ912は、対応するモータ914の速度に部分的に基づく速度で材料を分注し得る。ディスペンサーコントローラ916は、対応するモータ(単数又は複数)914の速度を上昇又は低下させることによって、各カートリッジ912からの材料流を駆動するために制御信号をモータ914に提供し得る。ディスペンサー910は、材料が高温で分注される場合、又は熱が反応性成分の発熱反応又は吸熱反応から提供又は除去される必要がある場合、加熱要素又は冷却要素などの他の特徴部918を有し得る。
【0136】
分注システム900はまた、PCB基板924上に配置された1つ以上の導電率センサ922を有する感知システム920を含み得る。PCB基板924は、1つ以上の接地面、システムコントローラ930又は電源940若しくは別の電源に接続するための1つ以上の接点を含み得る。センサ922は、PCB924上で同一平面上にあってもよく、例えば、金属化又は別のプロセスのいずれかによってPCB924のスロット内に形成され得る。センサ922は、独立した導電率信号が各センサから受信されるように互いから分離され得る。センサ922はそれぞれ、互いから分離された正電極及び負電極を備え得る。
【0137】
コントローラ930は、信号受信機932を使用して、感知システム920からセンサ信号を受信し得る。信号は、導電率信号又は誘電率信号として受信され得るが、インピーダンス信号としても受信され得る。受信信号がインピーダンス信号である実施形態では、導電率計算器933は、インピーダンス信号に基づいて導電率値を計算し得る。同様に、誘電率計算器935は、インピーダンス信号に基づいて誘電率値を計算し得る。受信されたセンサ信号に基づいて、コントローラ930は、いくつかの計算及び/又は予測をトリガし得る。例えば、混合分析器934は、分注される成分の混合物の混合比を計算し得る。混合比934は、純粋な成分及び/又は成分の既知の混合物からの導電率データを示し得る、データストア980に記憶された較正データ982に基づいて計算され得る。上述のように、センサは、ミキサの入口と出口との両方に配置されてもよく、したがって、混合分析器934は、材料分注システムと関連付けられた全てのセンサからセンサ信号を受信し得る。混合分析器934は、センサ間の時間遅延を補正し得る。
【0138】
硬化分析器936はまた、導電率信号に基づいて、硬化発生及び硬化進行を検出し得る。例えば、硬化が著しく進行する場合、パージトリガ942は、1つ以上の成分又は成分の混合物のパージをトリガする必要があり得る。同様に、センサ922を損傷するか又は不正確にする可能性がある硬化に基づいて、PCB924を交換すべきであるという表示が提供され得る。較正データ982、又はシステム900若しくは別のシステムからの履歴データに対する同時に生じた導電率信号の比較に基づいて、経年変化分析器938は、1つ以上の成分又は混合物の経年変化を検出し、材料が廃棄されるべきかどうかに関する表示を提供し得る。また、導電率センサ信号に基づいて、混入空気検出器939を使用して混入空気を検出することも可能である。これら及び他のパラメータ948も検出可能であり得る。
【0139】
コントローラ930はまた、現在の分注動作又は過去の分注動作からの履歴データ984を使用して、信号傾向分析器944を使用して傾向を分析することが可能であり得る。硬化は、分注が行われておらず、材料がディスペンサー内にあるときはいつでも、例えば流動サイクルの間に開始し得る。同様に、パージが終了し得ることを検出することが可能であり、例えば、導電率が約6又は約5.5未満である場合、パージは終了され得る。硬化進行は、硬化が予想とおりに進行することを検証するために明示的に追跡され得る。硬化は、何らかの体積依存性を有し得るが、センサシステム920は、硬化プロファイルに基づいて、材料が仕様を満たすという表示を提供し得る。
【0140】
コントローラ930はまた、センサ信号に基づいて、組成ドリフト分析器937を使用して、経時的な組成の変化を検出することが可能であり得る。コントローラ930はまた、均質性分析器943を使用して、入力材料がミキサに入るときに均質であるかどうかを判定することが可能であり得る。
【0141】
始動時に、コントローラ930は、始動分析器941に、入ってくる材料ストリーム及びミキサ出力を監視させて、混合プロセスが安定したときを判定し得る。
【0142】
コントローラ930はまた、コマンド生成器942がデバイスコマンドを生成し、コマンド通信機944がデバイスコマンドを通信することができるように、他のデバイスと通信可能に接触し得る。例えば、混合比がオフであることを混合分析器934が検出した場合、混合比が許容可能な閾値を超える又は下回る前にモータ914の速度を調整するために、モータ信号がコマンド生成器によって生成され得る。同様に、カートリッジ912のパージは、硬化分析器936を使用して検出された材料の硬化又は経年変化に基づいて、コマンド生成器942によってトリガ又は終了され得る。例えば、所与の材料に対して、導電率が更にX%増加した場合、材料はもはや分注可能でなくなり、パージがトリガされ得ることが分かる。
【0143】
他の情報988が、データストア980に記憶され、ディスペンサー910又は感知システム920の分析及び動作改善のためにコントローラ930によってアクセス可能であり得る。例えば、材料情報987は、データストア980に記憶され得る。データストア980は、コントローラ930に対してローカルであってもよく、又はクラウドベースのネットワークを介してアクセス可能であってもよい。同様に、コントローラ930は、分注システム930に対して局所的であるものとして図16に示されているが、コントローラ930は、材料分注システムから遠隔であってもよく、無線ベース又はクラウドベースのネットワークを使用して、信号を受信し、コマンドを送信してもよいことが明確に企図される。
【0144】
GUI生成器950は、コントローラ930によって収集又は生成された情報の一部又は全部に基づいて、ディスプレイ構成要素960上に表示するためのグラフィカルユーザインタフェースを生成し得る。例えば、導電率センサデータが提示され得る。計算された混合比、並びに目標の混合比、モータ速度、圧力、温度などを含む分注パラメータも提示され得る。
【0145】
ディスペンサー910が有し得る別の構成要素は、1つ以上の混合要素を有する混合要素である。ディスペンサー910の複雑さ及び関連コストを低減するために、可能な限り最小限の混合要素を有することが望ましい。同様に、ディスペンサー内の内部表面積が大きいほど、より多くの材料が、動作時間の最後に浪費又はパージされなければならない。いくつかの実施形態では、いくつかの共面導電率センサ間の標準偏差が0.1未満である場合、混合は十分であると考えられ得る。材料の導電率が感知面にわたる導電率よりも大きく変動する場合、混合要素を伸長させる必要があり得る。新しい接着剤又は混合物について、本明細書の感知システムは、好適な静的ミキサを設計するために有用であり得る。アクティブミキサの場合、本明細書のセンサは、材料混合物が満足のいくものになるまで回転スピーチを感知及び調整するのに有用であり得る。
【0146】
機械学習アルゴリズムを利用するシステム及び方法が本明細書で説明される。機械学習モデルは、ノイズの多いデータをより良好に処理し、将来の信号傾向について予測を行い、混合品質が著しくシフトする前に調整を行うことができるために好ましい場合がある。本明細書に記載されるシステム及び方法は、混合比をリアルタイムで計算することができる。機械学習技法を用いて、混合比を事前に予測することができる。これにより、より迅速な調整が可能になり、混合比をより多くの時間、目標値に近づけることができる。いくつかの現在のディスペンサーでは、多くの材料が静的ミキサ内に混入し、それにより、混合比のシフトが検出されるときまでに、既にミキサ内にある材料は、少なくともミキサに相当する接着剤に対して誤った混合比を有し続けることになり、したがって、混合比の問題をより早く識別することは、材料及び潜在的なパージを節約することができる。
【0147】
同様に、機械学習モデルは、本明細書で説明されるように、導電率センサ、温度センサ、モータ速度信号、材料情報などを含む、分注システム内の複数のセンサなどの複数のシステムから情報を受信し得る。いくつかの実施形態では、複数の機械学習モデルは、各システムのモデルが学習することができ、モデル全体を改善することができるように、個々のシステムによってそれぞれ同時に使用される。しかしながら、非機械学習モデルも使用され得ることも明確に企図される。
【0148】
コントローラ930は、通信可能な情報を他のデバイスと送受信する機能を有するものとして説明される。これは、例えば、コントローラ930が、ポンプコントローラ、ライン圧力センサ、分注システムの一部分のための移動コントローラ、温度センサ、加熱要素、分注される材料又は生成される混合物のうちのいずれかに関する情報を有するデータストアなどを受け入れ、それらと通信することができるように、アプリケーションプログラムインタフェースを介して行われ得る。
【0149】
機械学習モデルが使用される実施形態では、データストアはまた、動作及び予測を改善するために、特定の分注システムの使用挙動を学習する分析器を含んでもよい。同様に、分注の頻度及びパターンは、硬化に関する情報を提供し、混合モデルを改善し得る。例えば、分注頻度、パージ頻度、分注パターン、センサの交換などの使用データが収集され、モデルが接着剤硬化について学習することを可能にするために使用することができる。この追加のデータは、接着剤の特性決定に含めて、センサデータに基づいて構築されるモデルの予測力を向上させることができる。硬化は、静的ミキサの長さ、幅、及び他の形状、接着剤の発熱特性、反応速度、チューブ又はチップなどの下流取付具、時間、及び他の要因を含む多くの要因に依存する。接着剤自体の反応速度を知るだけでは十分ではない。この複雑さの量では、使用データを収集し、機械学習モデルを訓練することが、より高品質の予測を可能にする最良の方法であり、これにより、プロセスに対するより高品質のフィードバック及び制御が可能になる。
【0150】
在庫情報もデータストア980に記憶される、又は他の場合には、コントローラ930によってアクセス可能である実施形態では、コントローラ930は、在庫が少ないことを示し得る、又は在庫が少ないことに基づいて材料を発注し得る。
【0151】
同様に、本明細書で説明されるように、ディスプレイ960は、受信された任意のセンサデータ、分析器934、936、938、939、937、941、943によって生成された任意の分析結果、データストア980から取得された任意の情報など、コントローラ930がアクセスを有する情報で周期的に更新される、生成器950によって作成されたGUIを表示し得る。情報は、受動的に更新されてもよく、又は更新される際に警告又は通知が提供されてもよく、例えば、混合比が許容不能な範囲に向かってドリフトしている場合、現在のステータス情報が提示されてもよく、警告(視覚、聴覚、又は触覚)が提供され得る。加えて又は代替的に、デバイスコマンドが生成されると、又はオペレータ介入が必要とされると、通知が提供され得る。例えば、コマンド生成器942が別のデバイスと通信することができない実施形態では、コマンド通信機944は、ディスプレイ960、スピーカ、又は別の通知デバイスにメッセージを送信して、パージが必要であること、モータ速度を変更する必要があること、温度が高すぎるか又は低すぎることなどをオペレータに示し得る。
【0152】
本明細書のいくつかの実施形態では、コントローラ930は、コマンド生成器942を使用して、所望のパラメータ範囲内に混合物出力を維持するために、例えば、検出された気泡をパージすること、混合比を維持するためにモータ速度を調節すること、所望の粘度を維持するために加熱要素を増加又は減少させることなどのコマンドを生成し得ることが想定される。自動的に微調整が行われ得る。しかしながら、コントローラ930が微調整を使用して所望の混合物出力を維持することができない場合がある(例えば、気泡の存在、ラインの閉塞、又は材料の流出など)。コントローラ930は、本明細書で説明されるように、気泡に対処することが可能であり得る。コントローラ930はまた、分注システム900の履歴挙動に基づいて、閉塞又は低材料を検出することが可能であり得る。コントローラ930が所望の混合物パラメータを維持することができない状況では、アラーム、通知をトリガしてもよく、又は他の場合には、提供された混合物が仕様のとおりでないことを示し得る。
【0153】
図17Aは、濃度プロファイルシミュレーションシステムアーキテクチャを示す。アーキテクチャ1600は、導電率感知システム1610の実装の一実施形態を示す。一例として、アーキテクチャ1600は、サービスを配信するシステムの物理的な場所又は構成についてのエンドユーザ知識を必要としない、計算、ソフトウェア、データアクセス、及び記憶域のサービスを提供することができる。様々な実施形態では、リモートサーバは、適切なプロトコルを使用して、インターネットなどのワイドエリアネットワークを介してサービスを配信することができる。例えば、リモートサーバは、ワイドエリアネットワークを介してアプリケーションを配信することができ、ウェブブラウザ又は任意の他のコンピューティング構成要素を通じて、それらにアクセスすることができる。図1図16に示す又は説明されているソフトウェア又は構成要素、及び対応するデータは、リモートの場所にあるサーバ上に記憶させることができる。リモートサーバ環境におけるコンピューティングリソースは、リモートのデータセンターの場所に集約させることができ、又は、それらを分散させることもできる。リモートサーバインフラストラクチャは、共有データセンターを通じてサービスを配信することができるが、それらの共有データセンターは、ユーザにとって単一のアクセスポイントとして現れる。それゆえ、本明細書で説明される構成要素及び機能は、リモートサーバアーキテクチャを使用して、リモートの場所のリモートサーバから提供することができる。代替的に、それらは、従来のサーバによって提供されるか、クライアントデバイス上に直接インストールされるか、又は他の方式で提供することもできる。
【0154】
図17に示す例では、いくつかの項目は、前出の図に示すものと同様である。図17は、導電率感知システム1610をリモートのサーバの場所1602に配置することができることを、具体的に示す。したがって、コンピューティングデバイス1620は、それらのシステムに、リモートサーバの場所1602を通じてアクセスする。ユーザ1650は、コンピューティングデバイス1620を使用して、ユーザインタフェース1622にもアクセスすることができる。例えば、ユーザ1650は、駐車場に座って、スマートフォン1620、ラップトップ1620、又は他のコンピューティングデバイス1620のユーザインタフェース1622上のアプリケーションと対話しながら、呼吸保護デバイスのフィットをチェックしたいユーザであってもよい。
【0155】
図17は、リモートサーバの場所1602に、本明細書で説明されるシステムのいくつかの要素が配置される一方で、他の要素は配置されないことも企図されることを示す。例として、データストア1630、1640、及び/又は1660を、場所1602とは別個の場所に配置して、場所1602のリモートサーバを介してアクセスすることができる。それらが位置している場所に関わりなく、それらは、ネットワーク(ワイドエリアネットワーク又はローカルエリアネットワークのいずれか)を介して、コンピューティングデバイス1620によって直接アクセスすることができ、サービスによってリモートサイトでホストすることができ、サービスとして提供することができ、又は、リモートの場所に存在する接続サービスによってアクセスすることができる。また、データも、実質的に任意の場所に記憶させることができ、断続的に関係者によってアクセスされるか、又は関係者に転送することができる。例えば、電磁波キャリアの代わりに、又はそれに加えて、物理的キャリアを使用することができる。これにより、ユーザ1650は、自身のコンピューティングデバイス1660を介してシステム1610と対話して、封止チェックプロセスを開始することが可能になり得る。
【0156】
また、本明細書で説明されるシステムの要素、又はそれらの一部分を、多種多様な異なるデバイス上に配置することができる点にも留意されたい。それらのデバイスのうちの一部としては、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、組み込み型コンピュータ、産業用コントローラ、タブレットコンピュータ、あるいは、パームトップコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、マルチメディアプレーヤー、パーソナルデジタルアシスタントなどの他のモバイルデバイスが挙げられる。
【0157】
図17Bは、例示的なシステムアーキテクチャを示す。図17Bの実施形態では、システムは有線で接続されているので、無線又はオープンの分注ソリューションではない。有線通信はまた、無線接続がより遅い転送速度又は潜在的な被信頼性を有する実施形態において好ましい場合がある。しかしながら、図17Aに関して論じたように、無線システムも可能であり得ることが企図される。
【0158】
導電率センサ1680は、例えば、本明細書で説明される1つ以上のPCBセンサから導電率信号を捕捉し、そのセンサ信号を信号変換器1682に提供してもよく、そこで、必要に応じて、信号変換が行われる。しかしながら、いくつかの実施形態では、導電率センサ1680は、センサ信号をプロセッサ1684に直接提供してもよいことが明確に企図される。信号変換器1682は、例えば、インピーダンスを導電率に、アナログ信号をデジタル信号に変換し得る、又は別の好適な変換を実行し得る。
【0159】
プロセッサ1684は、導電率表示を受信し、導電率出力を生成し、導電率出力は、1つ以上のデバイス1686に提供され得る。デバイス1686は、ディスプレイ付きコンピューティングデバイス、ディスプレイ付きスマートフォン、ディスプレイ付きラップトップ、又は別のデバイス、例えば、将来の参照のために導電率センサ信号を記憶する記憶媒体を含み得る。プロセッサ1684はまた、追加の表示を生成するために、1つ以上のデータストア1688を参照し得る。例えば、データストア1688は、過去の導電率センサ信号、導電率センサ信号閾値、導電率信号閾値に基づいて分注パラメータを調整するためのコマンドなどを含み得る。プロセッサ1684は、それに応じて動作し得る。
【0160】
本明細書の実施形態によれば、システムはまた、分注システム内のある点で検出された圧力を示す圧力信号を生成する圧力センサ1690を有し得る。必要に応じて、信号変換器1692は、圧力信号を1つの形態から別の形態に、アンペアから電圧に、アナログからデジタルなどに変換し得る。
【0161】
プロセッサ1684又は別の好適なプロセッサは、圧力出力を生成し、圧力出力は、1つ以上のデバイス1686に提供され得る。プロセッサ1684は、圧力センサ1690及び導電率センサ1680からの信号をプロセス全体にわたって連続的に受信し、出力も連続的に生成し、分注システムに関する実質的にリアルタイムの情報を提供し得る。プロセッサ1684は、1つ以上の好適な機械学習技法を含み得る、ルックアップテーブルを参照し得る、又は受信された導電率信号若しくは圧力信号に対して別の好適なデータ分析技法を実行し得る。
【0162】
プロセッサ1684は、無線で、有線接続を使用して、又は任意の他の好適なネットワークを介して、センサ1680、1690と通信し得る。プロセッサ1684は、暗号化された信号として信号を受信し得る、暗号化された出力として出力を提供し得る、又は適所で暗号化プロトコルを使用せずに動作し得る。
【0163】
いくつかの実施形態では、受信デバイス又は送信デバイスが、どのデータが送信されるかを制御することができるように、データブローカー(MQTTブローカーなど)が使用される。例えば、サイトマネージャは、ライン1~3を担当してもよく、したがって、ライン4~6からデータを受信する必要がない。サイトマネージャは、ステータス情報(例えば、検出された混合比ドリフト)のみをレビューしたい場合があり、現在の流量測定値をグラフィカルに表示するグラフィカルユーザインタフェースには関心がない。
【0164】
いくつかの実施形態では、プロセッサ1684はまた、後の分析のために導電率及び圧力信号も記憶されるように、データストア1688と通信する。例えば、経時的な導電率信号及び圧力信号を含むデータセットは、機械学習アルゴリズムを訓練するために使用され得る、又はトラブルシューティング目的のために使用され得る。例えば、機械学習アルゴリズムは、オフ混合比及びパージの必要性などのデータセット内のパターンを検出することができ、混合比偏差が深刻になる前にその偏差がいつ発生するかをどのように検出するかに関する表示及び/又は閾値を提供し得る。
【0165】
図17Bは、分注動作のためにセンサの単一のセットから情報を受信する単一のプロセッサを示す。しかしながら、生産環境は、ステータス情報を連続的に提供する複数の導電率センサ及び圧力センサと共に動作する複数のディスペンサーを有し得ることが明確に企図される。したがって、複数のユーザが、複数の生産ラインに関する情報を同時に閲覧したい場合があることが予想される。図17Cは、そのような機能を提供することが可能であり得るシステムの一構成を示す。
【0166】
図17Cは、クラウドベースのネットワークを使用していくつかのデバイスと通信する信号分析システム2100を示す。図7Cに示すように、信号分析システム2100は、図17Bに関連して説明したような局所分析システム2140と通信することができる。信号分析システム2100は、パイロットライン2104、動作ライン2102のうちのいずれか、及び/又は実験室セットアップ2106などのいくつかの分注動作からいくつかのセンサ信号データ2110を受信し得る。図17Bに関して説明したように、センサ信号2100は、デジタル信号、アナログ信号、導電率測定信号、圧力信号、又は他の信号情報であり得る。例えば、低リザーバ検出信号、弁スイッチ表示、又はシステム2102~2106のうちのいずれかからの任意の他の検出可能な表示である。
【0167】
信号分析システム2100は、例えば、ルックアップテーブル、比較閾値、及び/又は機械学習アルゴリズムなどの任意の好適な分析ツールを使用して、受信センサ信号情報2100に対して分析を行い、問題、又はパージ、混合比の調節などの、行う必要があるアクションを示し得るパラメータ傾向情報を検出し得る。
【0168】
2100の信号分析は、いくつかの好適なデバイス2150の出力表示2120を提供し得る。信号分析システム2100は、出力情報2120を連続的に提供し得る、又は要求2130に応答して情報を提供し得る。あるいは、要求2130は、現在のステータス情報に対する1回限りの要求であってもよく、又は、進行する連続的な更新を受信する要求であってもよい。
【0169】
図18図20は、先行の図に示されている実施形態において使用することができる例示的なデバイスを示す。図18は、先行の図に示されている実施形態において使用することができる例示的なモバイルデバイスを示す。図18は、例えば、本出願のシステム(又は、その一部)を展開することができる、作業者のデバイス、又は管理者/安全管理者デバイスのいずれかとして使用することができるハンドヘルドコンピューティングデバイス又はモバイルコンピューティングデバイスの1つの例示的な例の簡略ブロック図である。例えば、モバイルデバイスを、データの生成、処理、又は表示に使用するために、コンピューティングデバイスのオペレータコンパートメント内に展開することができる。
【0170】
図18は、図示され本明細書で説明される、いくつかの構成要素を実行することができる、モバイルセルラデバイス1716の構成要素の全般的なブロック図を提供する。モバイルセルラデバイス1716は、それらと相互作用する、又は、いくつかを実行し、いくつかと相互作用する。デバイス1716には、他のコンピューティングデバイスとハンドヘルドデバイスが通信することを可能にし、いくつかの実施形態の下では、走査などによって、自動的に情報を受信するためのチャネルを提供する、通信リンク1713が提供される。通信リンク1713の例としては、ネットワークへのセルラアクセスを提供するために使用される無線サービス、並びに、ネットワークへのローカル無線接続を提供するプロトコルなどの、1つ以上の通信プロトコルを介した通信を可能にすることが挙げられる。
【0171】
他の例では、インタフェース1715に接続される取り外し可能なセキュアデジタル(Secure Digital;SD)カード上に、アプリケーションを受信することができる。インタフェース1715及び通信リンク1713は、メモリ1721及び入出力(I/O)構成要素1723並びにクロック1725及び位置情報システム1727にも接続されているバスに沿って、プロセッサ1717(プロセッサを具現化することもできるもの)と通信する。
【0172】
I/O構成要素1723は、一実施形態では、入力動作及び出力動作を容易にするために提供されており、デバイス1716は、ボタン、タッチセンサ、光学センサ、マイクロフォン、タッチスクリーン、近接センサ、加速度計、方位センサなどの入力構成要素と、表示デバイス、スピーカ、及び/又はプリンタポートなどの出力構成要素とを含むことができる。他のI/O構成要素1723も同様に使用することができる。
【0173】
クロック1725は、例示的に、時刻及び日付を出力するリアルタイムクロック構成要素を備える。また、プロセッサ1717にタイミング機能を提供することもできる。
【0174】
例示的には、位置情報システム1727は、デバイス1716の現在の地理的場所を出力する構成要素を含む。これには、例えば、全地球測位システム(global positioning system;GPS)受信機、LORANシステム、推測航法システム、セルラ三角測量システム、又は他の測位システムを含めることができる。また、例えば、所望の地図、ナビゲーション経路、及び他の地理的機能を生成する、マッピングソフトウェア若しくはナビゲーションソフトウェアも含めることができる。
【0175】
メモリ1721は、オペレーティングシステム1729、ネットワーク設定1731、アプリケーション1733、アプリケーション構成設定1735、データストア1737、通信ドライバ1739、及び通信構成設定1741を記憶している。メモリ1721は、全てのタイプの、有形の揮発性コンピュータ可読メモリデバイス及び不揮発性コンピュータ可読メモリデバイスを含むことができる。また、コンピュータ記憶媒体(以下で説明)も含み得る。メモリ1721は、コンピュータ可読命令を記憶しており、このコンピュータ可読命令は、プロセッサ1717によって実行されると、そのプロセッサに、命令に従ってコンピュータにより実施される工程又は機能を実行させる。プロセッサ1717は同様に、他の構成要素によってアクティブ化されて、それらの機能を促進することもできる。物理メモリストア1721はデバイスの一部として示されているが、一部のデータ及び/又は処理がリモートサービスを使用して行われるクラウドコンピューティングオプションが利用可能であることが明示的に企図される。
【0176】
図19は、デバイスがまたスマートフォン1871であり得ることを示している。スマートフォン1871は、アイコン若しくはタイル又は他のユーザ入力機構1875を表示する、タッチ感知ディスプレイ1873を有する。機構1875は、アプリケーションを実行すること、電話をかけること、データ転送動作を実行することなどのために、ユーザによって使用することができる。一般に、スマートフォン1871は、モバイルオペレーティングシステム上に構築されており、フィーチャーフォンよりも高度なコンピューティング能力及び接続性を提供する。デバイスの他の形態が可能であることに留意されたい。
【0177】
しかしながら、図19は、デバイス1800がスマートフォン1871である実施形態を示しているが、ディスプレイが別のコンピューティングデバイス上に提示され得ることが明示的に企図される。
【0178】
図20は、本明細書で説明されるシステム及び方法の要素、又は(例えば)それらの一部を展開することができる、コンピューティング環境の一例である。図20を参照すると、いくつかの実施形態を実装するための例示的なシステムは、コンピュータ1910の形態の汎用コンピューティングデバイスを含む。コンピュータ1910の構成要素は、限定するものではないが、(プロセッサを含み得る)処理ユニット1920と、システムメモリ1930と、そのシステムメモリを含めた様々なシステム構成要素を処理ユニット1920に結合する、システムバス1921とを含み得る。システムバス1921は、多様なバスアーキテクチャのうちのいずれかを使用する、メモリバス若しくはメモリコントローラ、周辺バス、及びローカルバスを含むいくつかのタイプのバス構造のうちのいずれかであり得る。本明細書で説明されるシステム及び方法に関して説明された、メモリ及びプログラムを、図20の対応する部分に展開することができる。
【0179】
コンピュータ1910は、典型的には、多様なコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ1910によってアクセスすることができる、任意の利用可能な媒体とすることができ、揮発性/不揮発性の媒体と取り外し可能/取り外し不可能な媒体の両方を含む。例として、限定するものではないが、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、変調データ信号又は搬送波とは異なるものであり、それらを含むものではない。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、若しくは他のデータなどの情報を記憶するための、任意の方法又は技術で実装されている、揮発性/不揮発性の取り外し可能/取り外し不可能な媒体の双方を含めた、ハードウェア記憶媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、限定するものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk;DVD)、若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶デバイス、又は、所望の情報を記憶するために使用することが可能であり、コンピュータ1910によってアクセスすることができる、任意の他の媒体を含む。通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを、移送機構において具現化することができ、任意の情報配信媒体を含む。用語「変調データ信号」とは、その特性のうちの1つ以上が、信号内の情報を符号化するような方式で設定又は変更されている、信号を意味する。
【0180】
システムメモリ1930は、読み取り専用メモリ(read only memory;ROM)1931及びランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)1932などの、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含む。起動中などにコンピュータ1710内の要素間で情報を転送するために役立つ基本ルーチンを含む、基本入出力システム1933(basic input/output system;BIOS)は、典型的にはROM1931内に記憶されている。RAM1932は、典型的には、処理ユニット1920によって即座にアクセス可能であり、かつ/又は、処理ユニット1920上で現在動作されている、データモジュール及び/又はプログラムモジュールを含む。例として、限定するものではないが、図19は、オペレーティングシステム1934、アプリケーションプログラム1935、他のプログラムモジュール1936、及びプログラムデータ1937を示している。
【0181】
コンピュータ1910はまた、他の取り外し可能/取り外し不可能な揮発性/不揮発性のコンピュータ記憶媒体も含み得る。単なる例として、図20は、取り外し不可能な不揮発性磁気媒体から読み取る若しくはそれらに書き込むハードディスクドライブ1941、不揮発性磁気ディスク1952、光ディスクドライブ1955、及び不揮発性光ディスク1956を示している。ハードディスクドライブ1941は、典型的には、インタフェース1940などの取り外し不可能なメモリインタフェースを介して、システムバス1921に接続されており、光ディスクドライブ1955は、典型的には、インタフェース1950などの取り外し可能なメモリインタフェースによって、システムバス1921に接続されている。
【0182】
代替的に、又は更に、本明細書で説明される機能は、少なくとも部分的に、1つ以上のハードウェア論理構成要素によって実行することができる。例えば、限定するものではないが、使用することが可能なハードウェア論理構成要素の例示的なタイプとしては、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-programmable Gate Array;FPGA)、特定用途向け集積回路(例えば、Application-specific Integrated Circuit;ASIC)、特定用途向け標準製品(例えば、Application-specific Standard Product;ASSP)、システムオンチップシステム(System-on-a-chip system;SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device;CPLD)などが挙げられる。
【0183】
上記で論じられ、図20に示されているドライブ、及びそれらの関連のコンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、及び、コンピュータ1910に関する他のデータの、記憶域を提供する。図20では、例えば、ハードディスクドライブ1941は、オペレーティングシステム1944、アプリケーションプログラム1945、他のプログラムモジュール1946、及びプログラムデータ1947を記憶するものとして示されている。これらの構成要素は、オペレーティングシステム1934、アプリケーションプログラム1935、他のプログラムモジュール1936、及びプログラムデータ1937と同じもの、又は異なるもの、のいずれかとすることができることに留意されたい。
【0184】
ユーザは、キーボード1962、マイクロフォン1963、及び、マウス、トラックボール、若しくはタッチパッドなどのポインティングデバイス1961などの、入力デバイスを介して、コンピュータ1910にコマンド及び情報を入力することができる。他の入力デバイス(図示せず)としては、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星受信機、スキャナなどを挙げることができる。これらの入力デバイス及び他の入力デバイスは、多くの場合、システムバスに結合されているユーザ入力インタフェース1960を介して、処理ユニット1920に接続されているが、他のインタフェース及びバス構造によって接続することもできる。視覚的ディスプレイ1991又は他のタイプの表示デバイスもまた、ビデオインタフェース1990などのインタフェースを介して、システムバス1921に接続されている。モニタに加えて、コンピュータはまた、出力周辺インタフェース1995を介して接続することが可能な、スピーカ1997及びプリンタ1996などの、他の周辺出力デバイスも含み得る。
【0185】
コンピュータ1910は、リモートコンピュータ1980などの1つ以上のリモートコンピュータへの、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network;LAN)又はワイドエリアネットワーク(Wide Area Network;WAN)などの論理接続を使用して、ネットワーク化された環境において動作される。
【0186】
LANネットワーク環境において使用される場合、コンピュータ1910は、ネットワークインタフェース又はアダプタ1970を介して、LAN1971に接続される。WANネットワーク環境において使用される場合、コンピュータ1910は、典型的には、インターネットなどのWAN1973を介した通信を確立するための、モデム1972又は他の手段を含む。ネットワーク化された環境においては、プログラムモジュールは、リモートのメモリ記憶デバイス内に記憶させることができる。図20は、例えば、リモートコンピュータ1980上に、リモートアプリケーションプログラム1985が存在し得ることを示している。
【0187】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明において、本発明を実施できる具体的な実施形態を例示する添付図面を参照する。例示された実施形態は、本発明にかかる全ての実施形態を網羅することを意図するものではない。他の実施形態を利用することもでき、また、構造的又は論理的な変更が、本発明の範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されるものである。
【0188】
別段の指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用されている、特徴部のサイズ、量及び物理的特性を表す全ての数は、全ての場合において、「約」という用語によって修飾されているものとして理解されたい。したがって、特に反対の指示がない限り、上記明細書及び添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、本明細書で開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
【0189】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、内容が別途明示しない限り、複数の指示対象を有する実施形態を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、用語「又は」は、そうでないことを内容が明示していない限り、全般的に、「及び/又は」を含む意味で用いられる。
【0190】
「近位」、「遠位」、「下部」、「上部」、「~の下」、「下側」、「上側」、及び「~の上」などを含むが、それらに限定されない、空間に関連する用語は、本明細書で使用される場合、ある要素(単数又は複数)の別の要素に対する空間的関係を述べる説明を容易にするために利用される。そのような空間に関連する用語は、図示され、かつ本明細書で説明される特定の配向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの様々な配向を包含する。例えば、図面に示される物体が反転又は裏返された場合、その前の時点で、他の要素の下方又はその下にあるとして説明されていた部分は、したがって、これらの他の要素の上方又はその上となるであろう。
【0191】
本明細書で使用されるとき、ある要素、構成要素若しくは層が、例えば、別の要素、構成要素若しくは層と「一致する境界面」を形成する、これらの「上にある」、これらと「接続される」、「連結される」、「積層される」、若しくは「接触する」として説明される場合、その要素、構成要素若しくは層は、例えば、特定の要素、構成要素若しくは層の直接上にあるか、これらと直接接続されるか、直接連結されるか、直接積層されるか、直接接触してもよいか、又は、介在する要素、構成要素若しくは層が特定の要素、構成要素若しくは層の上にあるか、これらと接続されるか、連結されるか、若しくは接触し得る。例えば、ある要素、構成要素、又は層が、別の要素の「直接上にある」か、別の要素に「直接接続される」、「直接連結される」、又は「直接接触する」ものとして言及される場合、例えば介在する要素、構成要素、又は層は存在しない。本開示の技法は、サーバ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、スマートフォンなど、多種多様なコンピュータデバイスにおいて実装され得る。機能的態様を強調するために、任意の構成要素、モジュール又はユニットについて記載してきたが、必ずしも、様々なハードウェアユニットによる実現が必要とは限らない。また、本明細書に記載の技法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせによって実施され得る。モジュール、ユニット又は構成要素として説明した任意の特徴部は、集積論理デバイス中に一緒に実装してもよく、又は、個別であるが相互使用可能な論理デバイスとして別々に実装してもよい。いくつかの事例では、集積回路チップ又はチップセットなどの集積回路デバイスとして、様々な特徴を実装してもよい。加えて、本明細書全体にわたって、それらの多くが固有の機能を実行するいくつかの別個のモジュールについて説明してきたが、モジュールの全ての全機能を単一のモジュールへと組み合わせてもよく、又は更なる追加のモジュールへと分割してもよい。本明細書で説明したモジュールは、例示的なものにすぎず、理解をより一層容易にするように記載したものである。
【0192】
ソフトウェアに実装される場合、当該技法は、プロセッサによって実行されるときに、上記で説明した方法のうちの1つ以上を実行する命令を含む、コンピュータ可読媒体によって少なくとも部分的に実現され得る。コンピュータ可読媒体は、有形のコンピュータ可読記憶媒体を含んでよく、梱包材料を含み得るコンピュータプログラム製品の一部を形成してよい。コンピュータ可読記憶媒体は、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous dynamic random access memory;SDRAM)などのランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory;ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(non-volatile random access memory;NVRAM)、電気的消去型再書き込み可能な読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory;EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気又は光学データ記憶媒体などを含み得る。また、コンピュータ可読記憶媒体は、ハードディスク、磁気テープ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、ホログラフィックデータ記憶媒体又は他の不揮発性記憶デバイスなどの不揮発性記憶デバイスを含み得る。
【0193】
本明細書で使用する場合「プロセッサ」という用語は、前述の構造のうちのいずれか、又は本明細書で説明した技法の実装に適した任意の他の構造を指し得る。加えて、いくつかの態様において、本明細書で説明した機能は、本開示の技法を実行するように構成された専用のソフトウェアモジュール又はハードウェアモジュール内に提供され得る。ソフトウェアで実装される場合であっても、当該技法は、ソフトウェアを実行するプロセッサなどのハードウェア、又はソフトウェアを記憶するメモリを使用し得る。このような場合には、本明細書で説明したコンピュータは、本明細書で説明した特定の機能を実行することが可能な特定のマシンを規定し得る。また、当該技法は、プロセッサと見なしてもよい1つ以上の回路又は論理素子に完全に実装してもよい。
【0194】
厚さによって第2の面から分離された第1の面を有するプリント回路基板を含む電気特性センサが提示され、第1の面は長さ及び幅を有する。センサはまた、プリント回路基板の第1の面からプリント回路基板の第2の面まで延びる開口部を含む。開口部は、受信電極及び送信電極を含む。流体が開口部を通って流れ、電圧が送信電極に供給されると、電流が受信電極において測定される。
【0195】
本センサは、電流が流体の電気特性値に変換可能であるように実装され得る。
【0196】
本センサは、電気特性がインピーダンス値、導電率値、又は誘電率信号を含むように実装され得る。
【0197】
本センサは、開口部が長さに平行であり、幅に垂直であるように実装され得る。
【0198】
本センサは、開口部が長さに対して傾斜しているように実装され得る。
【0199】
本センサは、プリント回路基板が流体流に垂直に配置されるように実装され得る。
【0200】
本センサは、受信電極及び送信電極が各々、実質的に厚さである電極幅を有するように実装され得る。
【0201】
本センサは、受信電極及び送信電極が各々、開口部長さよりも短い電極長さを有するように実装され得る。
【0202】
本センサは、受信電極が金属を含むように実装され得る。
【0203】
本センサは、送信電極も金属を含むように実装され得る。
【0204】
本センサは、金属が銅、アルミニウム、金、銀、又はそれらの組み合わせを含むように実装され得る。
【0205】
本センサは、銅を覆う金コーティングを更に含むように実装され得る。
【0206】
本センサは、開口部が第1の開口部であり、センサはまた、プリント回路基板の第1の面からプリント回路基板の第2の面まで延びる第2の開口部であって、第2の受信電極及び第2の送信電極を有する、第2の開口部を含む、ように実装され得る。流体流は、流体流の第1の部分であり、流体の第2の部分が第2の開口部を通って流れると、第2のインピーダンス信号が、第2の送信電極及び受信電極を使用して生成される。
【0207】
本センサは、インピーダンス信号と第2のインピーダンス信号とが異なるように、第2の受信電極が第1の受信電極から分離されるように実装され得る。
【0208】
本センサは、プリント回路基板が標準的なプリント回路基板であるように実装され得る。
【0209】
本センサは、インピーダンスセンサ及び第2のインピーダンスセンサから構成されるセンサ積層体の一部であるように実装され得る。
【0210】
本センサは、温度センサを有するように実装され得る。
【0211】
本センサは、温度センサが流体流から電気的に絶縁されるように実装され得る。
【0212】
本センサは、温度センサがワニス又はエポキシ樹脂系接着剤の層によって絶縁されるように実装され得る。
【0213】
本センサは、温度センサが第2の開口部内にあるように実装され得る。
【0214】
本センサは、温度センサが受信電極及び送信電極と同一平面上にあるように実装され得る。
【0215】
本センサは、開口部が第1の端部で閉鎖され、第2の端部で開放されるように実装され得る。
【0216】
本センサは、PCBの外部の一部分が金属化されるように実装され得る。
【0217】
本センサは、PCBの角部が金属化されるように実装され得る。
【0218】
本センサは、PCBが積層造形PCBであるように実装され得る。
【0219】
流体が流れる流体チャネルと、流体チャネル内のセンサとを含む感知システムが提示される。センサは、プリント回路基板(PCB)と、送信電極から離間された受信電極を含むPCB内の開口部とを含む。流体は、送信電極及び受信電極と直接接触して開口部を通って流れる。電圧が送信電極に印加されると、電流が受信電極で受信される。センサはまた、流体について計算された電気パラメータを通信する通信構成要素を含み、電気パラメータは、受信された電流に基づいて計算される。
【0220】
本システムは、流体チャネルが、第1の成分流及び第2の成分流を受け入れる混合チャンバを含むように実装され得る。
【0221】
本システムは、センサが混合チャンバの下流にあるように実装され得る。
【0222】
本システムは、流体チャネル内に第2のセンサを更に含み、第2のセンサが混合チャンバの上流にあるように実装され得る。
【0223】
本システムは、電気パラメータがインピーダンス、導電率、又は誘電率であるように実装され得る。
【0224】
本システムは、電気パラメータが流体流内の気泡を示すように実装され得る。
【0225】
本システムは、電気パラメータが混合比を示すように実装され得る。
【0226】
本システムは、電気パラメータが流体流にわたる混合品質を示すように実装され得る。
【0227】
本システムは、電気パラメータが流体寿命の表示であるように実装され得る。
【0228】
本システムは、電気パラメータが硬化進行を示すように実装され得る。
【0229】
本システムは、送信電極がPCBの表面に垂直であるように実装され得る。
【0230】
本システムは、送信電極が開口部の長さと位置合わせされ、受信電極が送信電極と平行であるように実装され得る。
【0231】
本システムは、第2の長さと、第2の長さに垂直な第2の幅と、第2の長さ及び幅に垂直な第2の厚さとを有する第2の開口部を含むように実装され得、第2の長さは第2の幅の少なくとも3倍であり、第2の幅は第2の厚さよりも大きい。
【0232】
本システムは、第2の開口部内の第2の送信電極と、開口部内の第2の送信電極に平行な第2の受信電極とを含むように実装され得る。
【0233】
本システムは、第2の開口部が第1の開口部に平行であるように実装され得る。
【0234】
本システムは、センサが第1のセンサであり、第2のセンサを更に含むように実装され得る。
【0235】
本システムは、第2のセンサが第1のセンサから分離されるように実装され得る。
【0236】
本システムは、第2のセンサが第1のセンサに平行であるように実装され得る。
【0237】
本システムは、第3のセンサを更に含むように実装され得る。
【0238】
本システムは、導電率信号に基づいて制御信号を生成する制御信号生成器を更に含むように実装され得る。
【0239】
本システムは、制御信号がパージ信号であるように実装され得る。
【0240】
本システムは、制御信号がモータ速度であるように実装され得る。
【0241】
本システムは、送信電極が電極長さを有し、開口部が開口部長さを有し、開口部長さが電極長さよりも大きくなるように実装され得る。
【0242】
本システムは、PCBが第1のPCBであるように実装され得る。センサはまた、第2のプリント回路基板(PCB)と、第2のPCB内の第2の開口部であって、第2の送信電極から離間された第2の受信電極を含む、第2の開口部と、を含み、流体は、第2の送信電極及び第2の受信電極と直接接触して第2の開口部を通って流れる。
【0243】
本システムは、流体が第2の開口部を通って流れる前に第1の開口部を通って流れるように、第2の開口部が配置されるように実装され得る。
【0244】
本システムは、第2のPCBが第1のPCBに結合されるように実装され得る。
【0245】
本システムは、第2のPCBが2層PCBであり、第1のPCBが4層PCBであるように実装され得る。
【0246】
本システムは、第1のPCBが温度センサを含むように実装され得る。
【0247】
本システムは、温度センサが流体流から電気的に絶縁されるように実装され得る。
【0248】
本システムは、温度センサがワニスの層又はエポキシ樹脂系接着剤の層によって絶縁されるように実装され得る。
【0249】
本システムは、PCBが温度センサを含むように実装され得る。
【0250】
本システムは、温度センサが流体流から絶縁されるように実装され得る。
【0251】
本システムは、温度センサがワニスの層又はエポキシ樹脂系接着剤の層によって絶縁されるように実装され得る。
【0252】
本システムは、第1の開口部が第1の流体流を受け入れ、第2の開口部が第2の流体流を受け入れ、第1の流体流と第2の流体流とが化学的に異なるように実装され得る。
【0253】
第1の流体ストリーム及び第2の流体ストリームを受け入れ、混合物を生成するミキサを含む分注システムが提示される。本システムはまた、分注システムの流体流ストリーム内にセンサを含む。センサは、開口部を含むプリント回路基板と、開口部の第1の部分上の送信電極と、開口部の第2の部分上の受信電極と、を含む。混合物は開口部を通って流れ、送信電極及び受信電極に接触し、センサは混合物を示すセンサ信号を生成する。本システムはまた、混合物を分注するディスペンサーを含む。本システムはまた、センサ信号を通信する通信構成要素を含む。
【0254】
本システムは、ミキサが静的ミキサであるように実装され得る。
【0255】
本システムは、ミキサがアクティブミキサであるように実装され得る。
【0256】
本システムは、センサがミキサの下流にあるように実装され得る。
【0257】
本システムは、センサがミキサの上流かつ第1の流体源の下流にあるように実装され得る。
【0258】
本システムは、流体が開口部を通って流れるように、プリント回路基板が流体流ストリーム内に配置されるように実装され得る。
【0259】
本システムは、プリント回路基板が流体流に垂直であるように実装され得る。
【0260】
本システムは、センサがミキサの下流に配置された第1のセンサであり、分注システムがミキサの上流に配置された第2のセンサを含むように実装され得る。
【0261】
本システムは、流体流が第1の成分の流体流及び第2の成分の流体流を含み、センサが第1の成分の流体流と第2の成分の流体流の両方を受け入れるように実装され得る。
【0262】
本システムは、第1の流体が開口部を通って流れ、第2の流体がプリント回路基板の第2の開口部を通って流れ、第2の開口部が第2の送信電極及び第2の受信電極を含むように実装され得る。
【0263】
本システムは、センサを収容し、第1の流体流を第2の流体流から物理的に分離するハウジングを含むように実装され得る。
【0264】
本システムは、第2のセンサが第1の流体ストリーム内に配置され、ミキサの上流の第2の流体ストリーム内に配置される第3のセンサを更に含むように実装され得る。
【0265】
本システムは、開口部が第1の開口部であり、プリント回路基板が、第2の送信電極及び第2の受信電極を有する第2の開口部を含むように実装され得る。
【0266】
本システムは、送信電極が開口部の長さに平行であり、受信電極に平行であるように実装され得る。
【0267】
本システムは、センサ信号を受信し、表示を提供する分析器を含むように実装され得る。
【0268】
本システムは、表示が第1の流体の経年変化を含むように実装され得る。
【0269】
本システムは、分析器がセンサ信号を記憶されたセンサ信号と比較することによって表示を判定するように実装され得る。
【0270】
本システムは、表示が混合物の硬化進行表示を含むように実装され得る。
【0271】
本システムは、表示が混合比を含むように実装され得る。
【0272】
本システムは、第1のセンサからの第1のセンサ信号、第2のセンサからの第2のセンサ信号、及び第3のセンサからの第3のセンサ信号を受信する分析器を含むように実装され得る。
【0273】
本システムは、分析器が受信されたセンサ信号に基づいて混合比表示を提供するように実装され得る。
【0274】
本システムは、分析器が受信されたセンサ信号に基づいてバッチ品質表示を提供するように実装され得る。
【0275】
本システムは、分析器が受信されたセンサ信号に基づいて経年変化表示を提供するように実装され得る。
【0276】
本システムは、表示が流体流の断面にわたる混合品質を含むように実装され得る。
【0277】
本システムは、分析器が予測モデルをセンサ信号に適用することによって表示を判定するように実装され得る。
【0278】
本システムは、表示が気泡表示を含むように実装され得る。
【0279】
本システムは、気泡表示が、感知された導電率が急上昇したという表示を含むように実装され得る。
【0280】
本システムは、導電率スパイクが相対閾値よりも大きくなるように実装され得る。
【0281】
本システムは、表示に基づいて、流体流をパージするための制御信号が生成されるように実装され得る。
【0282】
本システムは、センサ信号に応答して、制御信号がモータに提供され、モータのモータ速度を調整するように実装され得る。
【0283】
本システムは、センサ信号に応答して、パージが自動的に開始されるように実装され得る。
【0284】
本システムは、感知された信号を受信し、感知された信号の視覚表示を提供するディスプレイ構成要素も含むように実装され得る。
【0285】
本システムは、視覚表示が混合品質表示であるように実装され得る。
【0286】
本システムは、通信構成要素が感知された信号をデータストアに提供するように実装され得る。
【0287】
本システムは、センサが温度センサを含むように実装され得る。
【0288】
本システムは、センサが受信電極及び送信電極と同一平面上にあるように実装され得る。
【0289】
本システムは、温度センサが流体流から絶縁されるように実装され得る。
【0290】
本システムは、温度センサがワニスの層又はエポキシ樹脂系接着剤の層によって絶縁されるように実装され得る。
【0291】
本システムは、センサが第1のセンサであり、第1のセンサに結合された第2のセンサを更に含むように実装され得る。
【0292】
本システムは、結合が導電材料を含むように実装され得る。
【0293】
本システムは、導電材料がはんだであるように実装され得る。
【0294】
本システムは、流体が第2の開口部を通って流れる前に第1の開口部を通って流れるように、第2のセンサが結合され、第2のセンサは第2の開口部を含むように実装され得る。
【0295】
本システムは、第1のセンサが4層PCBであり、第2のセンサが2層PCBであるように実装され得る。
【0296】
本システムは、PCBが流体流に対して非直交に傾斜しているように実装され得る。
【0297】
第1の流体及び第2の流体をミキサに提供することを含む、混合品質を測定する方法が提示される。本方法はまた、ミキサから混合物を受け入れることと、混合物の一部分を、センサに通過させることとを含み、センサは、混合物の一部分が送信電極及び受信電極に直接接触するように混合物の一部分を受け入れる開口部を有するプリント回路基板を含む。本方法はまた、混合品質を示すセンサ信号を生成することを含む。
【0298】
本方法は、センサが混合物が流れる領域の大部分を満たし、混合物が開口部を通って流れるように実装され得る。
【0299】
本方法は、センサが複数の開口部を含み、混合物が複数の開口部を通って流れ、第1の混合物の一部分が第1の開口部を通って流れ、第2の混合物の一部分が第2の開口部を通って流れるように実装され得る。
【0300】
本方法は、第1の開口部に関連付けられた第1の電極対から第1の電気パラメータ信号を受信することも含むように実装され得る。本方法はまた、第2の開口部に関連付けられた第2の電極対から第2の電気パラメータ信号を受信することを含む。センサ信号は、第1の電気パラメータ信号及び第2の電気パラメータ信号に基づき、第1の電気パラメータ信号及び第2の電気パラメータ信号は、インピーダンス信号、導電率信号、又は誘電率信号である。
【0301】
本方法は、第1の電極対が第2の電極対から離間され、分離されるように実装され得る。
【0302】
本方法は、第1の電気パラメータ信号が第2の電気パラメータ信号と異なり、本方法が、第1の電気パラメータ信号及び第2の電気パラメータ信号の比較に基づいて混合品質表示を提供することを更に含むように実装され得る。
【0303】
本方法は、第1の導電率信号及び第2の導電率信号の信号内統計値と信号間統計値との比較を含むように実装され得る。
【0304】
本方法は、信号内統計値が平均、分散、及び共分散を含むように実装され得る。
【0305】
本方法はまた、センサ信号に基づいて、混合物に関する予測を生成するために予測モデルを適用することを含むように実装され得る。
【0306】
本方法は、予測が予測バージ時間であるように実装され得る。
【0307】
本方法は、提供された第1の流体中の気泡を検出することと、第1の流体から気泡を除去することと、を更に含むように実装され得る。
【0308】
本方法は、気泡がセンサによって検出されるように実装され得る。
【0309】
本方法は、除去することが、気泡が迂回されるように弁を開放させるパージ信号を生成することを含むように実装され得る。
【0310】
本方法は、気泡が除去されたことを検証することを含むように実装され得る。
【0311】
本方法は、検証することが、第1の流体を、センサから下流にある第2のセンサを通過させることを含むように実装され得る。
【0312】
本方法は、第3の流体をミキサに提供することを含むように実装され得る。
【0313】
本方法は、第1の電極対が第1の流体を受け入れ、第2の電極対が第2の成分を受け入れるように実装され得る。
【0314】
本方法は、センサが、第1の電極対及び第2の電極対を通って流れる間、第1の流体及び第2の流体間の分離を維持するハウジングを含むように実装され得る。
【0315】
流動材料と流体接触し、信号を生成するセンサシステムを含む、材料分注システムのための気泡検出システムが提示される。センサは、第1の面から第2の面までプリント回路基板の厚さを貫通して延びる開口部を有するプリント回路基板を含む。センサはまた、開口部の第1の部分上の、電圧を送信する送信電極を含む。センサはまた、開口部の第2の部分上の、伝導電流を受信する受信電極を含む。センサはまた、インピーダンス、導電率又は誘電率を、受信された電流に基づいて周期的に生成する電気パラメータ計算器を含む。センサはまた、計算された電気パラメータを受信し、スパイクを検出し、スパイクを閾値と比較し、スパイクが閾値の外側にある場合、気泡検出表示を生成する導電率分析器を含む。
【0316】
本気泡検出システムは、気泡検出表示を通信する通信構成要素も含むように実装され得る。
【0317】
本気泡検出システムは、気泡検出表示がパージコマンドを含み、通信構成要素がパージコマンドを弁コントローラに通信するように実装され得る。
【0318】
本気泡検出システムは、閾値が以前に受信された信号に基づく相対閾値であるように実装され得る。
【0319】
本気泡検出システムは、開口部が第1の開口部であり、プリント回路基板が複数の開口部を有し、各開口部が送信電極及び受信電極を有し、複数の開口部が同一平面上にあるように実装され得る。
【0320】
本気泡検出システムは、複数の開口部の各々が互いに平行であるように実装され得る。
【0321】
本気泡検出システムは、複数の開口部の各々がプリント回路基板の長さに平行であり、長さがプリント回路基板の最長縁部であるように実装され得る。
【0322】
本気泡検出システムは、開口部の各々が長さ及び幅を有し、長さが幅の少なくとも3倍の長さであるように実装され得る。
【0323】
本気泡検出システムは、流体が送信電極と受信電極との間を流れるように実装され得る。
【0324】
本気泡検出システムは、開口部が第1の端部及び第2の端部を含み、各端部において、受信電極及び送信電極が分離されるように実装され得る。
【0325】
本気泡検出システムは、PCBが第1のPCBであり、第1のPCBの上又は下に積層された第2のPCBを更に含むように実装され得る。
【0326】
本気泡検出システムは、第1のPCBが第2のPCBに機械的に結合されるように実装され得る。
【0327】
本気泡検出システムは、機械的結合がはんだを含むように実装され得る。
【0328】
本気泡検出システムは、第1のPCBが4層PCBであり、第2のPCBが2層PCBであるように実装され得る。
【0329】
本気泡検出システムは、温度センサを有するように実装され得る。
【0330】
流体流中の気泡の表示をセンサで検出することを含む、材料分注システムから気泡を除去する方法が提示される。センサは、プリント回路基板上の第1の点からプリント回路基板上の第2の点まで延び、開口部がプリント回路基板の厚さを貫通して延びる開口部を有するプリント回路基板と、開口部の第1の表面上の送信電極と、開口部の第1の表面とは反対側の開口部の第2の表面上の受信電極とを含み、プリント回路基板は、流体流が開口部を通過するように流体ライン内に配置されるように構成される。本方法はまた、センサから感知された電気パラメータ値を受信することと、感知された電気パラメータ値を閾値と比較することと、比較に基づいて導電率スパイクが検出された場合、流体ラインをパージするためのコマンドを生成することと、パージコマンドを弁コントローラに通信することとを含む。
【0331】
本方法は、閾値が以前に受信されたセンサ信号に基づく相対閾値であるように実装され得る。
【0332】
本方法は、プリント回路基板が複数の開口部を含み、複数の開口部が、流体の第1の部分が第1の開口部を通って移動し、流体の第2の部分が第2の開口部を通って移動するように、プリント回路基板上で離間されている、ように実装され得る。
【0333】
本方法は、センサが第1のセンサであり、第1のセンサの下流にある第2のセンサを用いて、気泡が除去されたことを検出することを更に含むように実装され得る。
【0334】
センサを形成する方法であって、プリント回路基板に開口部を作成することであって、開口部が、長さと、幅と、厚さと、を有し、厚さが、プリント回路基板を通って延びる、ことと、開口部内に第1の電極及び第2の電極を接着することと、を含む、方法が提示される。
【0335】
本方法は、接着することが、開口部の内面を金属化することと、第1の電極を第2の電極から分離することと、を含むように実装され得る。
【0336】
本方法は、分離することが、金属化表面の一部分を除去すること含むように実装され得る。
【0337】
本方法は、金属化表面の一部分を除去することが、金属化表面の一部分をドリル加工することを含むように実装され得る。
【0338】
本方法は、金属化表面の第2の部分をドリル加工することを含むように実装され得る。
【0339】
本方法は、開口部が第1の開口部であるように実装されてもよく、プリント回路基板に第2の開口部を作成することであって、第2の開口部が、長さ、幅、及び厚さを有し、第2の開口部が、第1の開口部から離間されている、ことを更に含む。
【0340】
本方法は、プリント回路基板に第3の開口部を作成することを含み、第3の開口部が長さ、幅、及び厚さを有し、第3の開口部が、開口部から離間され、第1の開口部、第2の開口部、及び第3の開口部が、プリント回路基板上で離間しているように実装され得る。
【0341】
本方法は、第1の開口部と第2の開口部との間の第1の空間が、第2の開口部と第3の開口部との間の第2の空間と同じであるように実装され得る。
【0342】
本方法は、第1の開口部と第2の開口部との間の第1の空間が、第2の開口部と第3の開口部との間の第2の空間と異なるように実装され得る。
【0343】
本方法は、金属化することが、銅の層を開口部の内面に適用することを含むように実装され得る。
【0344】
本方法は、第2のプリント回路基板に第2の開口部を作成することと、第2の開口部内に第3の電極及び第4の電極を接着することと、第2のプリント回路基板を第1の回路基板に結合することと、を更に含むように実装され得る。
【0345】
本方法は、第2のプリント回路基板が2層PCBであり、第1のプリント回路基板が4層PCBであるように実装され得る。
【0346】
第1の材料入口、第2の材料入口、及び材料出口を有するミキサと、第1の材料入口に配置された第1のセンサと、
第2の入口に配置された第2のセンサと、材料出口に配置された第3のセンサであって、第1のセンサ、第2のセンサ、及び第3のセンサが材料分注システムを通って流れる材料と流体接触している、第3のセンサと、第1のセンサからの第1のセンサ信号、第2のセンサからの第2のセンサ信号、及び第3のセンサからの第3のセンサ信号を受信し、表示を提供する材料分析器と、表示を第2のデバイスに通信する通信構成要素と、を含む材料分注システムが提示される。
【0347】
本材料分注システムは、第1のセンサ、第2のセンサ、及び第3のセンサの全てがプリント回路基板を含むように実装され得る。
【0348】
本材料分注システムは、第1のセンサが開口部を含み、開口部が送信電極及び受信電極を含み、送信電極及び受信電極が、材料分注システムを通って流れる材料と流体接触するように実装され得る。
【0349】
本材料分注システムは、第1のセンサが、開口部と同一平面上にある第2の開口部を含み、第2の開口部が、第2の送信電極及び第2の受信電極を含むように実装され得る。
【0350】
本材料分注システムは、第1のセンサが温度センサを含むように実装され得る。
【0351】
本材料分注システムは、温度センサが送信電極及び受信電極と同一平面上にあるように実装され得る。
【0352】
本材料分注システムは、第1のセンサがプリント回路基板を含み、開口部がプリント回路基板の一部であるように実装され得る。
【0353】
本材料分注システムは、プリント回路基板が第1のプリント回路基板であり、第1のセンサが、第1の回路基板に結合された第2のプリント回路基板を含むように実装され得る。
【0354】
本材料分注システムは、材料分析器が混合分析器であり、表示が混合表示であるように実装され得る。
【0355】
本材料分注システムは、混合表示がリアルタイム混合比であるように実装され得る。
【0356】
本材料分注システムは、混合表示が不完全混合の表示であるように実装され得る。
【0357】
本材料分注システムは、混合表示が視覚的警告、触覚的警告、又は聴覚的警告であるように実装され得る。
【0358】
本材料分注システムは、材料分析器が硬化分析器であり、表示が硬化表示であるように実装され得る。
【0359】
本材料分注システムは、硬化表示が流れラインがパージされるべきであるという表示であるように実装され得る。
【0360】
本材料分注システムは、硬化表示が硬化材料のパージが完了したことの表示であるように実装され得る。
【0361】
本材料分注システムは、材料分析器が気泡検出器であり、表示が検出された気泡であるように実装され得る。
【0362】
本材料分注システムは、材料分析器が組成ドリフト分析器であり、表示が検出された組成の変化であるように実装され得る。
【0363】
本材料分注システムは、材料分析器が始動分析器であり、表示が混合比安定化表示であるように実装され得る。
【0364】
本材料分注システムは、材料分析器が均質性分析器であり、表示が不均質な流体流の表示であるように実装され得る。
【0365】
本材料分注システムは、表示がコマンドを含み、通信構成要素がコマンドを第2のデバイスに自動的に提供し、コマンドが第2のデバイスによって自動的に実装されるように実装され得る。
【0366】
本材料分注システムは、コマンドがモータ速度信号であり、第2のデバイスが、第1の材料を第1の材料入口に提供するポンプのためのモータコントローラであるように実装され得る。
【0367】
本材料分注システムは、コマンドが弁制御コマンドであり、第2のデバイスが弁コントローラであるように実装され得る。
【0368】
本材料分注システムは、弁制御コマンドが弁開放コマンド又は弁閉鎖コマンドであるように実装され得る。
【0369】
本材料分注システムは、表示がグラフィカルユーザインタフェース更新を含み、第2のデバイスが、ユーザインタフェース更新が受信されるとグラフィカルユーザインタフェースを自動的に更新する表示構成要素を含むように実装され得る。
【0370】
本材料分注システムは、グラフィカルユーザインタフェース更新がリアルタイム計算混合比及び目標混合比を含むように実装され得る。
【0371】
本材料分注システムは、グラフィカルユーザインタフェースが表示を含むように実装され得る。
【0372】
本材料分注システムは、PCB基板を含み、PCB基板は、第1のセンサ及び第2のセンサを含むように実装され得。
【0373】
本材料分注システムは、第1のセンサ及び第2のセンサが分離されるように実装され得る。
【0374】
本材料分注システムは、第1のセンサを通って流れる第1の流体を、第2のセンサを通って流れる第2の成分から分離する分離構成要素を含むように実装され得る。
【0375】
第1の開口部を含む第1のプリント回路基板と、第1の開口部内の第1の送信電極と、開口部内の第1の受信電極とを含み、流体が第1の開口を通って流れる電気パラメータセンサが提示される。システムはまた、第2の開口部と、第2の開口部内の第2の送信電極と、第2の開口部内の第2の受信電極とを含む第2のプリント回路基板を含み、流体は第2の開口部を通って流れる。第1のプリント回路基板は、第1の送信電極が第2の送信電極と位置合わせされるように、第2のプリント回路基板の上に配置される。
【0376】
本電気パラメータセンサは、第1の送信電極及び第2の送信電極が互いに電気的に接続され、材料流と直接接触するように実装され得る。
【0377】
本電気パラメータセンサは、第1の受信電極及び第2の受信電極が互いに電気的に接続され、材料流と直接接触するように実装され得る。
【0378】
本電気パラメータセンサは、電気パラメータが導電率、インピーダンス、又は誘電率であるように実装され得る。
【0379】
本電気パラメータセンサは、開口部が第1の端部と第2の端部の両方で閉鎖されるように実装され得る。
【0380】
本電気パラメータセンサは、第1のプリント回路基板がエッジコネクタインタフェースを有する4層プリント回路基板であるように実装され得る。
【0381】
本電気パラメータセンサは、第2のプリント回路基板が第2層プリント回路基板であるように実装され得る。
【0382】
本電気パラメータセンサは、温度センサを有するように実装され得る。
【0383】
本電気パラメータセンサは、温度センサが材料流から電気的に絶縁されるように実装され得る。
【0384】
本電気パラメータセンサは、温度センサが第1の送信電極及び第1の受信電極と同一平面上にあるように実装され得る。
【0385】
本電気パラメータセンサは、第1のプリント回路基板及び第2のプリント回路基板が機械的に結合されるように実装され得る。
【0386】
本電気パラメータセンサは、第1のプリント回路基板及び第2のプリント回路基板が一緒にはんだ付けされるように実装され得る。
【0387】
本電気パラメータセンサは、材料流ラインと係合する封止リングを更に含むように実装され得る。
【0388】
本電気パラメータセンサは、センサが第1の送信電極及び第1の受信電極から第1の信号を生成し、センサが第3の送信電極及び第3の受信電極から第2の信号を生成するように実装され得る。
【0389】
本電気パラメータセンサは、第3の送信電極及び第3の受信電極が第1の送信電極及び第1の受信電極と同一平面上にあるように実装され得る。
【0390】
本電気パラメータセンサは、開口部が第1の端部で閉鎖され、第2の端部で開放されるように実装され得る。
【実施例
【0391】
これらの実施例は、単に例証を目的としたものであり、添付の特許請求の範囲を過度に限定することを意図するものではない。本開示の幅広い範囲を示す数値範囲及びパラメータは近似値であるが、具体的な実施例において示される数値は、可能な限り正確に報告している。しかしながら、いずれの数値にも、それぞれの試験測定値において見出される標準偏差から必然的に生じる、特定の誤差が本質的に含まれる。最低でも、各数値パラメータは少なくとも、報告される有効桁の数に照らして通常の丸め技法を適用することにより解釈されるべきであるが、このことは特許請求の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではない。
【0392】
特に明記しない限り、実施例で使用される全ての化学物質は、明記された供給業者から得ることができる。例示的な実施形態において使用される接着剤は、以下に記載される接着剤を含むことができる。
【0393】
実施例1:PCBセンサ設計
図21Aに示すようなセンサを設計した。最初に、電極及び温度センサのための穴をミリング加工した。PCBに穴をドリル加工するか又はスロットをミリング加工した後、PCBを銅で化学的にコーティングした。このコーティングは、液体化学物質で満たされたタンク内で行った。このプロセス後、1μmの銅の薄層が、ミリング加工された開口部の内側を覆った。この層の厚さを増加させるために、ガルバニック銅堆積によって追加の銅を加えた。この工程後、20μm厚の銅の層が、穴及びスロットの内側を覆った。互いに対向する2つの導電性表面が存在したが、それらをスロットの両端で一緒に電気的に接続した。図21Bは、プロセスのこの時点でのPCBセンサを示す。
【0394】
2つの電気的に分離された電極を得るために、スロットの端部における接続部を、めっきされたスロットの端部において穴又はスロットをドリル加工又はミリング加工することによって除去した。このようにして、めっきされたスロットの銅めっきを、端部の湾曲領域において除去した。
【0395】
実施例2:PCBセンサ及びセンサ積層体
図22に示されるようなセンサ、センサ積層体は、図示の寸法で設計された。
【0396】
実施例3:連続分注システムのための計量ポンプシステムセンサ用途
システム(Fluidic Systems(カリフォルニア州サンタアナ)製のPK2D可変比容積式計量ポンプ)は、材料(3M(商標)Scotch-Weld(商標)Epoxy Adhesive 2216NS、3M(ミネソタ州セントポール)製の二液型エポキシ接着剤)の分注弁への連続流を提供した。混合ノズル(SulzerMixpac(スイス、ハーク)製のModel MC-13-24)を、計量ポンプの各々から約3メートルで分注弁に取り付けた。(図21Aに示されるような)センサを、ねじ付きアダプタを使用して混合ノズルの端部に取り付けて、セキュアな接続を提供した。導電率信号及び温度信号を受信し、測定された入力変数に対して経時的にグラフ化した。
【0397】
各容積式ポンプの外部に圧力センサを配置した。温度信号、導電率信号、及び圧力信号は全て、同時に捕捉され、表示され得る。
【0398】
上記のシステムを使用して、部分A及び部分Bの材料の比及び流量を変えて樹脂混合物を形成する一連の実験を行った。樹脂混合物の部分Aは促進剤であり、樹脂混合物の部分Bは基剤であった。リアルタイムで、温度信号及び導電率信号を収集し、記録し、時間に対してプロットし、図23に示した。図23は、樹脂混合物の流量が最初に11%に設定されたときを示し、次に、樹脂混合物の部分Aと部分Bとの比を変更することが導電率及び温度にどのように影響を与えたかを示す。図23はまた、部分A:部分Bの比が3:2に保持され、流量が増加した場合に行われた実験の第2のセットの温度及び導電率のデータプロットを示す。異なる流量及び比の条件の変化全体にわたって、導電率の読取値において小さなスパイクが観察された。
【0399】
実施例4:連続分注のための定量ポンプシステムセンサ用途
実施例3で上述したのと同じシステムを使用して、ここでは直列の2つのセンサを含めて行われた実験の別のセットを完了し、樹脂混合比及び流量を固定温度で変化させ、圧力測定値をデータ収集に追加した。直列の2つのセンサの目的は、センサ間の変動性を判定することであった。これを他の3対のセンサで繰り返した。時間に対する温度、導電率、及び圧力の測定値を収集し、記録し、時間に対してプロットし、1対のセンサを図24に示す。圧力測定値を導電率測定値に同時に加えて記録し、これら2組の測定値を比較することにより、導電率のスパイク変化は、方向を変えたときの計量ポンプ内のウインクによるものであることが示された。実施された実験において、部分A材料は、スパイクの主な駆動源であるように見えた。圧力ウインクと導電率スパイクとの間に約8秒の遅延が一貫して観察された。データ収集に圧力測定値を含めることは、スパイク現象の説明を可能にする。これは、相対的な材料におけるサージ又は他の変化(すなわち、比率の変化、又は樹脂系における気泡のような均質性における他の変化)とは反対である。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図14A
図14B
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図18
図19
図20
図21A
図21B
図22
図23
図24
【国際調査報告】