(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-13
(54)【発明の名称】電磁式のアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
H01F 7/14 20060101AFI20241206BHJP
F16K 31/06 20060101ALI20241206BHJP
【FI】
H01F7/14 E
F16K31/06 305J
H01F7/14 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535958
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-07-09
(86)【国際出願番号】 EP2022085870
(87)【国際公開番号】W WO2023111028
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】102021133226.5
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597007363
【氏名又は名称】クノル-ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Knorr-Bremse Systeme fuer Nutzfahrzeuge GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher Strasse 80, D-80809 Muenchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フリートベアト レーター
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ ヴェルナー
(72)【発明者】
【氏名】ベンヤミン イェンゼン
【テーマコード(参考)】
3H106
5E048
【Fターム(参考)】
3H106DA03
3H106DA23
3H106DB02
3H106DB12
3H106DB26
3H106DB33
3H106EE30
3H106EE33
3H106GA01
3H106GA15
3H106GA21
3H106GA23
3H106KK04
3H106KK22
5E048AB01
5E048AB04
5E048AD17
(57)【要約】
電磁式のアクチュエータには、少なくとも1つのコイルコア、およびこのコイルコアの周りに周方向に配置されたコイルを備えたコイル装置と、磁気材料、およびコイル装置が少なくとも部分的に収容されている回転対称の収容空間を備えたハウジングと、コイル装置によって生成される磁界によって移動可能である、可動のアクチュエータ要素として可動の磁気式のアーマチュア本体とが含まれており、アーマチュア本体は、支承体により、ハウジングに対して片側が支承されておりかつ支承体回転軸に沿って第1の位置から第2の位置に移動可能である。アーマチュア本体は、ディスク状に構成されており、ディスク面に位置する対称軸線に関し、支承体回転軸線に対して横方向に対称な形状を有し、アーマチュア本体は、対称軸線の方向において、アーマチュア本体の反対側の端部間に第1の最大延在長さを有し、支承体回転軸線の方向において、アーマチュア本体の反対側の端部間に、第1の最大延在長さよりも短い第2の最大延在長さを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁式のアクチュエータ(105)であって、
少なくとも1つのコイルコア(135)、および前記コイルコア(135)の周りに周方向に配置されたコイル(140)を備えたコイル装置(135,140)と、
磁気材料、および前記コイル装置(135,140)が少なくとも部分的に収容されている回転対称の収容空間(171)を備えたハウジング(170)と、
前記コイル装置(135,140)によって生成される磁界(180)によって移動可能である、可動のアクチュエータ要素としての可動の磁気式のアーマチュア本体(115)であって、支承体(145)により、前記ハウジング(170)に対して片側が支承されておりかつ支承体回転軸線(A)の周りに第1の位置(147)から第2の位置(149)に移動可能である、アーマチュア本体(115)とを有し、
前記アーマチュア本体(115)は、ディスク状に構成されており、ディスク面に位置する対称軸線(S)に関し、前記支承体回転軸線(A)に対して横方向に対称な形状を有し、前記アーマチュア本体(115)は、前記対称軸線(S)の方向において、前記アーマチュア本体(115)の反対側の端部間に第1の最大延在長さ(D1)を有し、前記支承体回転軸線(A)の方向において、前記アーマチュア本体(115)の反対側の端部間に、前記第1の最大延在長さ(D1)よりも短い第2の最大延在長さ(D2)を有する、電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項2】
前記対称軸線(S)は、前記支承体回転軸線(A)に対して垂直方向に配置されている、請求項1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項3】
前記第1の最大延在長さは、前記アーマチュア本体(115)の第1の直径(D1)であり、前記第2の最大延在長さは、前記アーマチュア本体(115)の第2の直径(D2)である、請求項1または請求項2記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項4】
前記第1の最大延在長さは、前記アーマチュア本体(115)の最大直径(D1)であり、前記第2の最大延在長さは、前記アーマチュア本体(115)の最小直径(D2)である、請求項1から3までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項5】
前記アーマチュア本体(115)は、前記ディスク面において凸の、特に楕円形の外側輪郭を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項6】
前記アーマチュア本体(115)は、前記対称軸線(S)の方向に、それぞれ丸い外側輪郭(K)を有する互いに反対側の2つの第1の領域(115a)と、前記支承体回転軸線(A)の方向に、それぞれ前記第1の領域(115a)に対して扁平化された外側輪郭(F)を備えた、互いに反対側の2つの第2の領域(115b)とを有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項7】
互いに反対側の2つの前記第1の領域(115a)はそれぞれ、円形の外側輪郭(K)を有する、請求項6記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項8】
それぞれ扁平化された前記外側輪郭(F)は、樽状に構成されている、請求項6または7記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項9】
前記ハウジング(170)の前記収容空間(171)は円筒形に構成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項10】
前記ディスク面において、前記ハウジング(170)の前記収容空間(171)に対して、前記アーマチュア本体(115)を対称に配向する際、前記第1の最大延在長さ(D1)の位置における前記アーマチュア本体(115)と、前記ハウジング(170)の隣接部分との間の、前記対称軸線(S)の方向における空隙(191)は、前記第2の最大延在長さ(D2)の位置における前記アーマチュア本体(115)と、前記ハウジング(170)の隣接部分との間の、前記支承体回転軸線(A)の方向における空隙(192)よりも小さい、請求項1から9までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項11】
前記コイルコア(135)は、前記コイルコア(135)が周方向に前記コイル(140)によって取り囲まれている、対称軸線(137)を備えた回転対称な領域を有し、
前記支承体(145)は、前記コイルコア(135)の前記対称軸線(137)に対して半径方向に変位されて配置されており、前記アーマチュア本体(115)は、前記コイルコア(135)を越えて半径方向に延在している、請求項1から10までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項12】
前記電磁式のアクチュエータ(105)は、切換要素もしくは弁要素としての前記アーマチュア本体(115)を備えた電磁式の切換装置または弁装置(100)として構成されており、特に電気機械リレーまたは電磁弁(100)として構成されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項13】
前記電磁式のアクチュエータは、傾動アーマチュア弁(100)として構成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項14】
前記電磁式のアクチュエータ(105)は、車両の圧力制御モジュール用の電磁弁(100)として構成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁式のアクチュエータであって、少なくとも1つのコイルコア、このコイルコアの周りに周方向に配置されたコイル、および磁気材料を有するハウジングを備えたコイル装置と、可動のアクチュエータ要素として可動の磁気式のアーマチュア本体とを有し、アーマチュア本体は、コイル装置によって生成される磁界によって移動可能であり、アーマチュア本体は、支承体により、ハウジングに対して片側が支承されておりかつ支承体回転軸線の周りに第1の位置から第2の位置に移動可能である、電磁式のアクチュエータに関する。
【0002】
このような電磁式のアクチュエータは、例えば、電磁式の切換装置または弁装置の形態で、例えば電磁リレーまたは電磁弁等の形態で公知である。例えば傾動アーマチュア弁の形態の電磁弁は、例えば車両において、例えば商用車においてまたは人員輸送のためのバス等において、空気の圧力制御のための制御弁として使用される。例えば、電子サービスブレーキシステムを備えた車両用のブレーキシステムには、圧力制御のための少なくとも1つの制御弁が含まれている。
【0003】
冒頭に挙げた形式の電磁式のアクチュエータは、例えば、独国特許出願公開第102016105532号明細書から傾動アーマチュア弁の形態で公知である。電磁式のアクチュエータは、コイル装置と、可動の磁気アーマチュア本体とを有する。
【0004】
さらに、例えば、独国特許出願公開第102014115207号明細書、独国特許出願公開第102018123997号明細書または独国特許発明第102014115206号明細書等に記載されている電磁弁の別の構成も公知である。
【0005】
例えば、磁気回路に属する円筒形のハウジングを使用する際には、公差に起因してアーマチュア本体が偏心して位置決めされているおそれがある。これにより、アーマチュア本体に横から加わる大きな横方向力が生じてしまうことがある。これにより、アーマチュア本体を支承している支承体箇所に付加的に負荷が加わり、作業方向における磁力が小さくなってしまい、これにより、一方では摩耗を増大させ、他方では効率を低下させてしまうことがある。
【0006】
本発明の根底にある課題は、より改善された耐久性およびより大きな効率を可能にする、冒頭に挙げた形式の電磁式のアクチュエータを提供することである。
【0007】
本発明は、添付した特許請求の範囲に記載の、冒頭に挙げた形式の電磁式のアクチュエータに関する。本発明の有利な実施形態および発展形態は、従属請求項および以下の説明に示されている。
【0008】
本発明の1つの態様は特に、電磁式のアクチュエータであって、少なくとも1つのコイルコア、このコイルコアの周りに周方向に配置されたコイル、および磁気材料を有するハウジングを備えたコイル装置と、コイル装置が少なくとも部分的に収容されている回転対称の収容空間と、コイル装置によって生成される磁界によって移動可能である、可動のアクチュエータ要素として可動の磁気式のアーマチュア本体とを有する電磁式のアクチュエータに関する。アーマチュア本体は、支承体により、ハウジングに対して片側が支承されておりかつ支承体回転軸線の周りに第1の位置から第2の位置に移動可能である。アーマチュア本体は、ディスク状に構成されており、ディスク面に位置する対称軸線に関し、支承体回転軸線に対して横方向に対称な形状を有する。アーマチュア本体は、対称軸線の方向において、アーマチュア本体の反対側の端部間に第1の最大延在長さを有し、支承体回転軸線の方向において、アーマチュア本体の反対側の端部間に、第1の最大延在長さよりも短い第2の最大延在長さを有する。
【0009】
本発明に係る電磁式のアクチュエータによって可能になるのは、アーマチュア本体が、電磁式のアクチュエータにおいて確実かつスムーズに移動可能であることである。というのは、アーマチュア本体の構成により、ハウジングにおけるアーマチュア本体の位置のより大きな公差が許容されるからである。特に、一方では、個々の構成部材を作製する際に、より経済的な作製手順を使用することができ、他方では、電磁式のアクチュエータ、例えば商用車用途のための電磁弁は、アーマチュア支承部の摩耗に関して、より頑強かつより高い信頼性で実施可能である。さらに、空隙を通って作用する磁界の横方向力を望ましくない方向において減少させ、磁界を所望の機能方向に強めることができる。さらに、本発明による電磁式のアクチュエータにより、磁力および製造コストにマイナスの影響を及ぼすことなく、製造公差に関してより大きな頑強性が可能になる。
【0010】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、対称軸線は、支承体回転軸線に対して垂直に配置されている。これにより、支承体回転軸線に対して、アーマチュア本体の支承体反力を均一に分散させることができる。これにより、支承体への負荷がより均一に行われ、これにより、電磁式のアクチュエータは、より改善された耐久性を有することが可能になる。
【0011】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、第1の最大延在長さは、アーマチュア本体の第1の直径であり、第2の最大延在長さはアーマチュア本体の第2の直径である。この形状により、公差条件下において、位置決めを改善して横方向力を低減するための、定められたように形成されかつ比較的簡単に作製されるアーマチュア本体が可能になる。
【0012】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、第1の最大延在長さは、アーマチュア本体の最大直径であり、第2の最大延在長さは、アーマチュア本体の最小直径である。これにより、アーマチュア本体は、どちらかというと細長い丸み付けされた、例えば卵形または楕円形の形状になり、この形状により、公差条件下において、ハウジングの収容空間におけるアーマチュア本体の配向と、アーマチュア本体に作用する、アーマチュア本体における磁界の配向とが改善される。
【0013】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、アーマチュア本体はディスク面において凸の、特に楕円形の外側輪郭を有する。このような外側輪郭によって可能になるのは、支承体回転軸線に対して横方向にアーマチュア本体が傾いている状態であっても、ハウジングと、アーマチュア本体の外周における外面との間の空隙が十分に得られることである。アーマチュア本体のこのような幾何学形状により、磁束は、強められて好ましい方向に偏向され、これにより、磁束は、最も長いレバーアームにおいて強められ、ひいては横方向力が減少した際に、アーマチュア本体に作用する磁力が増大される。
【0014】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、アーマチュア本体は、対称軸線の方向に、それぞれ丸い外側輪郭を有する互いに反対側の2つの第1の領域と、支承体回転軸線の方向に、それぞれ第1の領域に対して扁平化された外側輪郭を備えた、互いに反対側の2つの第2の領域とを有する。このことによっても同様に、公差条件下において、アーマチュア本体の改善された位置決めと、横方向力の低減とが可能になる。
【0015】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、互いに反対側の2つの第1の領域はそれぞれ、円形の外側輪郭を有する。したがって、互いに反対側の2つの第1の領域により、支承体もしくはアーマチュア本体の反対側の端部の近くにおいて、アーマチュア本体とハウジングとの間に十分に一定の空隙が可能になる。
【0016】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、それぞれ扁平化された外側輪郭は、樽状に構成されている。樽状が特に意味するのは、輪郭が、円弧に対して扁平化されており、特に異なる半径を有していてよいということであり、扁平化された外側輪郭の中央部分は、この扁平化された外側輪郭の、中央部分に隣接する端部部分よりも大きな半径を有する。扁平化された外側輪郭の端部部分により、例えば、それぞれの円形の外側輪郭に、扁平化された外側輪郭が接続される。
【0017】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、ハウジングの収容空間は円筒形に構成されている。これにより、アーマチュア本体と共に、公差条件下における良好な位置決めと簡単な作製とが可能になる。
【0018】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、ディスク面において、ハウジングの収容空間に対して、アーマチュア本体を対称に配向する場合、第1の最大延在長さの位置におけるアーマチュア本体と、ハウジングの隣接部分との間の、対称軸線の方向における空隙は、第2の最大延在長さの位置におけるアーマチュア本体と、これに対して隣接するハウジングの部分との間の、支承体回転軸線の方向における空隙よりも小さい。幅の異なる空隙により、磁束はプラスに偏向され、これにより、最長のレバーアームにおける磁束が強められ、ひいてはアーマチュア本体における磁力が高まる。
【0019】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、コイルコアは、このコイルコアがコイルによって周方向に取り囲まれている、対称軸線を備えた回転対称の領域を有し、支承体は、コイルコアの対称軸線に対して半径方向に変位されて配置されており、アーマチュア本体は、コイルコアを越えて半径方向に延在している。これにより、片側で支承されたアーマチュア本体の正確な移動が可能になる。というのは、アーマチュア本体は、大部分が、特に完全に、生成された磁界において移動できるからである。支承体の位置決めにより、アーマチュア本体の有利な片側の支承が可能になる。このようにして、公差条件および低減された横方向力下において、頑強かつ信頼性の高い電磁式のアクチュエータを作製することができる。
【0020】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、電磁式のアクチュエータは、切換要素もしくは弁要素としてのアーマチュア本体を備えた電磁式の切換装置または弁装置として、特に電気機械リレーまたは電磁弁として構成されている。
【0021】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、電磁式のアクチュエータは、傾動アーマチュア弁として構成されている。
【0022】
電磁式のアクチュエータの1つの実施形態によると、電磁式のアクチュエータは、車両の圧力制御モジュール用の電磁弁として構成されている。
【0023】
本明細書で説明した実施形態は、並列して適用されることが可能であり、または互いの任意の組み合わせで適用されることも可能である。
【0024】
以下では、図面に示した図に基づき、本発明を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1A】本発明に係る電磁式のアクチュエータが基本的に使用され得る、例示的な傾動アーマチュア弁を示す概略横断面図である。
【
図1B】本発明に係る電磁式のアクチュエータが基本的に使用され得る、例示的な傾動アーマチュア弁を示す別の概略横断面図である。
【
図2】
図1に示した例示的な傾動アーマチュア弁に使用するための例示的で公知のアーマチュア本体を示す斜視図である。
【
図3】ハウジングにおいて配向された位置において、アーマチュア本体のディスク面に沿った、本発明に係る電磁式のアクチュエータの1つの実施形態のハウジングにおけるアーマチュア本体を示す概略横断面図である。
【
図4】アーマチュア本体のディスク面に沿って、本発明に係る電磁式のアクチュエータの1つの実施形態のハウジングにおけるアーマチュア本体の概略横断面図であって、アーマチュア本体を公差条件下で回動した位置で示す概略横断面図である。
【0026】
図1には、
図1Aおよび
図1Bに基づき、傾動アーマチュア弁100の簡略化された横断面図が示されており、ここでは、
図3および
図4に示したようなアーマチュア本体115を備えた本発明に係る電磁式のアクチュエータ105が基本的に使用可能である。
図1は、傾動アーマチュア弁に基づく電磁式のアクチュエータの例示的で実用的な使用を示そうとするものである。これに対し、
図2には、独国特許出願公開第102016105532号明細書から公知の例示的なアーマチュア本体115が示されている。
図2に基づき、アーマチュア本体115の本発明による構成をより分かりやすく説明することができる。アーマチュア本体115の本発明による構成は、
図3および
図4において1つの実施例に従って、より詳しく示されており、当業者により、基本的に、
図1に示した傾動アーマチュア弁に容易に転用可能である。これに関連して、電磁装置の、例えば、切換要素もしくは弁要素として、磁界によって移動可能なアーマチュア本体を備えた切換装置または弁装置等の基本的な動作の仕方は、当業者には公知であることを指摘しておく。
【0027】
図1~
図4において、同じコンポーネント、同じ作用のコンポーネント、または互いに対応するコンポーネントには同じ参照符号が付されている。
【0028】
傾動アーマチュア弁100は、基本的に、独国特許出願公開第102016105532号明細書に示された傾動アーマチュア弁100の1つの実施例であってよい。1つの変形形態では、傾動アーマチュア弁100は、独国特許出願公開第102016105532号明細書の
図1において参照符号100が付された電磁弁であってよい。しかしながら、例えば、上で挙げた別の刊行物に記載されているような電磁弁に関連して、別の実施例も考えられる。独国特許出願公開第102016105532号明細書に記載された電磁弁のこれに関する複数の実施形態と、それらのコンポーネントと、それらの使用とは、参照によって本発明の開示の一部でもある。
【0029】
図1Aには、アーマチュア本体が第1の位置に位置している傾動アーマチュア弁100の横断面図が示されている。傾動アーマチュア弁100は、コイル要素110と、アーマチュア本体(または略してアーマチュア)115と、ばね120と、シール要素125と、カバーシェル130とを有する。主コンポーネントのコイル、コイルコアおよびコイル巻枠を備え、回転対称に構成されたコイル要素110には、対称軸線137を有する少なくとも1つの円筒形のコイルコア135と、コイルコア135の周りに周方向に配置されたコイル巻枠128と、コイル巻線からなる(明確には図示されていない)パケットを備えた、コイル巻枠128の周りに周方向に配置されたコイル140とが含まれている。アーマチュア115の端面は、支承体145によってハウジング170に対して支承されている。アーマチュア本体115は、第1の位置147と第2の位置149との間で移動可能である。アーマチュア本体115は、コイル140を作動させた際に第1の位置147から(吸引された)第2の位置149に移動されるように構成されている。コイル140が作動されると、アーマチュア本体115を第2の位置149に保持することができる。アーマチュア115の、コイル要素110とは反対側を向いた面にはさらに、シール要素125が配置されている。カバーシェル130には、流体158のための出口155を備えた弁座150および入口157が形成されている。アーマチュア115が第1の位置147に配置されている場合、出口155は、シール要素125によって流体密に閉鎖可能である。ここでは、シール要素125はさらに、弁座150へのアーマチュア115の衝突を阻止するために、ダンパ要素としても作用してよい。シール要素125はここでは、ゴムコーティングによってアーマチュア本体115または支持要素に取り付けられていてよい。考えられるのはさらに、弁座150にアーマチュア115もしくはシール要素125が衝突する際に、斜めのノズル、または斜めに成形されたシール要素125、または湾曲したアーマチュア115によって角度が形成されることである。
図1Aに明示していないこのようなノズルは、必ずしも傾動アーマチュア弁100に組み込まれている必要はなく、外部のハウジング部分によって提供されてもよい。
【0030】
考えられるのはさらに、弁座150がコイル要素110に配置されていることであるが、このことは、
図1Aでは見易くするために明示していない。この場合には、アーマチュア本体115によって出口の開放を媒介する操作部が有利であろう。
【0031】
アーマチュア本体115は、この実施例では、支承体部分162に、少なくとも部分的に丸い少なくとも1つの隆起部160を有し、隆起部160は、例えば、傾動アーマチュア弁100のハウジング170またはコイル巻枠128の、隆起部160に対向する部分に配置されている凹部165または開口部に係合する。これにより、アーマチュア本体115は、凹部において、コイル140を通る電流フローがスイッチオンされた後、第1の位置147から第2の位置149に移動する際に滑動可能であり、同時に、ハウジング170における固定位置において、もしくはカバーシェル130に対して保持される。凹部は、台形状に形成されており、これにより、隆起部が凹部165の上の面を滑動する際には可能限りに小さな摩擦が生じる。凹部165は、例えばプラスチック材料から作製されていてよい。
【0032】
ばね120は、この実施例では、板ばねとして構成されており、支承体部分において、アーマチュア115の、コイル140とは反対側に配置されている。ばね120はここでは、コイル要素110のハウジング170における(例えば台形状の)対向シェルもしくは凹部165に、例えばアーマチュア本体115に圧入される支承体ボールを遊びなく押圧するために使用される。アーマチュア本体115は、ばね120によって固定可能であり、これにより、アーマチュア115は、ばね120によってあらかじめ定められた位置に保持される。これにより、アーマチュア115に一定のプリロード力を作用させることでき、支承体回転軸線に位置する力作用点の可能な限りに近くにおいて、ばね120によってアーマチュア115に作用される力をアーマチュア本体115に加えることができるという利点が得られる。
【0033】
択一的には、コイル要素110にアーマチュア本体115を吊り下げることも可能である。この場合、例えば板ばねとして形成されるばね120は省略可能である。
【0034】
図1Bには、アーマチュア本体115が第2の位置149に位置している、傾動アーマチュア弁100の横断面図が示されている。この場合、コイル140を通る電流がスイッチオンされ、アーマチュア本体115が吸引され、これにより、磁力線180によって示した磁界が形成される。コイル140を通る電流をスイッチオフした際には、例えば、重力、または図示した戻しばね195のばね力により、アーマチュア本体115は、第1の位置147に元のように落下することができる。
【0035】
図2には、傾動アーマチュア弁100において使用するための、例示的な公知のアーマチュア本体115の斜視図が示されている。アーマチュア本体115は、ここではプレートアーマチュアとして構成されている。アーマチュア本体115は、シール要素125の他に、隆起部160,160aとして圧入された2つのボールを有し、これらのボールは、コイル140を通る電流をスイッチオンした後の回動の際に、アーマチュア本体115の支承体回転軸線Aを形成する方向に配置されている。このことが意味するのは、隆起部160,160aが、支承体回転軸線Aに、もしくは支承体回転軸線Aに沿って配置されていることである。隆起部160,160aは、コイル要素110の端面にアーマチュア本体115を配置するために、支持装置の一部を形成している。アーマチュア本体115の中央には、ばね取付け部分196が構成されており、このばね取付け部分196は、戻しばね195と協働し、アーマチュア本体115からの戻しばね195が滑り落ちるのを阻止する。ばね取付け部分196を介し、戻しばね195により、第1の位置に向けてアーマチュア本体115にプリロードを加えることができ、これにより、コイル140が通電されていないとき、弁が閉鎖される。
【0036】
図3には、本発明に係る電磁式のアクチュエータ105の1つの実施形態によるアーマチュア本体のディスク面に沿って、ハウジング170におけるアーマチュア本体115の概略横断面図が示されている。
図3のアーマチュア本体115は、回転対称の、特に円筒形の(同様に好適には円筒形のハウジング170の)収容空間171に配置されており、これにより、アーマチュア本体115の外周と、ハウジング170の内側面172との間に環状の空隙が形成されている。アーマチュア本体115は、ディスク状もしくはプレート状に構成されており、ディスク面に位置する対称軸線Sに関して対称な(ここでは特に軸対称の)形状を有する。ディスク状もしくはプレート状が特に意味するのは、アーマチュア本体115が、アーマチュア本体115のディスク面における延在長さよりも小さい(ディスク面に対して垂直方向の)厚さを有することである。アーマチュア本体115は、
図1に基づいて例示的に説明したように、支承体145により、ハウジング170に対して片側で支承されており、支承体回転軸線Aに沿って、第1の位置147と第2の位置149との間で移動可能である。支承体145は、例えば、アーマチュア本体115の端部、特に第1の端部116の近くに配置されている。支承体回転軸線Aは、対称軸線Sに対して横方向に、特に垂直に、かつ対称軸線Sと同様にディスク面に対して平行に配向されている。支承体は、例示的に、支承体回転軸線Aに沿って配置されかつ離隔された2つの支承体部分161,161aにより、(例えば、
図3に示した、アーマチュア本体における凹みの形態で)形成されており、これらの支承体部分161,161aより、支承体回転軸線Aの周りのアーマチュア本体115の回転が可能になる。支承体部分161および161aは、様々な観点に従い、例えば凹みとして、または例えば
図2において隆起部160,160aに基づいて図示したような隆起部として構成されていてよい。数多くの支承体形式が使用可能である。
【0037】
支承体部分161および161aは、中心点M、すなわちこの実施例ではアーマチュア本体115の法線方向における中心軸とディスク面との交点に関して、アーマチュア本体115の半径方向外側の領域に配置されている。このことが意味するのは、支承体回転軸線Aも同様にアーマチュア本体115の半径方向外側の領域に配置されていることである。アーマチュア本体115の組込み状態において、中心点Mは、コイルコア135の対称軸線137とほぼ揃うように配置されている。組込み状態において、アーマチュア本体115は、対称軸線137に関し、半径方向にコイルコア135にわたって延在している。
【0038】
アーマチュア本体115は、ハウジング170に対して片側で支承されており、これにより、アーマチュア本体115の大部分は、レバーアームを形成し、このレバーアームには、アーマチュア本体115を第2の位置149に移動させるために、コイル装置の磁界によって生成された磁力を加えることができる。レバーアームは実質的に、支承体回転軸線Aから、支承体回転軸線Aから離れて配置されている、アーマチュア本体115の第2の端部117へと延在している。アーマチュア本体の片側での支承が意味するのは好適にはアーマチュア本体の端面側の端部に、または端面側の端部と中心点との間の領域に支承部が配置されていることを意味する。
【0039】
アーマチュア本体115は、対称軸線Sの方向に,すなわちこの実施例では、第1の端部116と第2の端部117との間に第1の最大延在長さD1を有する。最大延在長さD1は特に、アーマチュア本体115の最大直径に対応する。アーマチュア本体115はさらに、第3の端部118と第4の端部119との間に、支承体回転軸線Aの方向に第2の最大延在長さD2を有する。第2の最大延在長さD2は、第1の最大延在長さD1よりも短い。第2の最大延在長さD2は特に、アーマチュア本体115の最小直径に対応する。
【0040】
アーマチュア本体115において、第1の最大延在長さD1は、第1の、特に最大直径を有し、第2の最大延在長さD2は、第2の、特に最小直径を有する。このことが意味するのは、アーマチュア本体115が、凸の、特に楕円形の外側輪郭を有することである。アーマチュア本体115は特に、この実施形態では、ディスク面において平らで丸い凸の外側輪郭を有する。アーマチュア本体115は、対称軸線Sの方向に、それぞれ丸い(例えば円形の)外側輪郭Kを有する互いに反対側の2つの第1の領域115aを有する。アーマチュア本体115の第1の端部116および第2の端部117は、対応する領域115aに位置している。アーマチュア本体115は、支承体回転軸線Aの方向に、互いに反対側の2つの第2の領域115bを有する。互いに反対側の第2の領域115bは、第1の領域115aよりも平らなもしくは扁平化された外側輪郭Fを有する。
【0041】
この実施例の円形の外側輪郭Kは、例えばアーマチュア本体115の中心軸を起点として、ハウジング収容空間171の内半径よりもやや小さい半径r1を有し、これにより,第1の領域115aと、ハウジング収容空間171の内側面との間には空隙191が残存している。
【0042】
この実施例において樽状の外側輪郭Fは、半径r1よりも大きな半径r2もしくはr3を有する。
図3に関しては、半径r2についての測定点P1は、中心軸と、右側の第2の領域115bとの間に位置している。
図3に関しては、半径r3についての測定点P2は、中心軸と、反対側の第2の領域115bとの間に位置している。
【0043】
本開示の趣旨に沿うと、樽状に実施された輪郭に特に含まれているのは、丸み付けられた、または湾曲された、特に外向きに湾曲した(凸の)形状、特に円弧形状とは異なる形状を有する少なくとも1つの輪郭または部分輪郭が設けられていることである。この場合、例えば数学的な意味での正確な樽形は重要でないが、湾曲したもしくは丸み付けられた、特に円弧形状から相違する、ディスク形状を細くする側面は一層重要であるが、この側面は、公差条件下での位置決めに関して特別な利点を有し得る。これにより、例えば、楕円形、卵形、または他の縦長に丸み付けられた、または湾曲された輪郭もこの概念によって共に含まれるべきである。また、丸み付けられた輪郭領域の間に位置する、部分的にまたは局所的に直線状の輪郭を輪郭領域に設けることもできる。
【0044】
外側輪郭Fは、外側輪郭Kに対してよりも平らに構成されているため、ディスク面において、ハウジング170の収容空間171に対して、アーマチュア本体115を対称に配向する際には、第1の最大延在長さD1の位置におけるアーマチュア本体115と、ハウジング170の隣接部分との間の、対称軸線Sの方向における空隙191は、第2の最大延在長さD2の位置におけるアーマチュア本体115と、これに対して隣接するハウジング170の部分との間の、支承体回転軸線Aの方向における空隙192よりも小さい。
【0045】
図4には、アーマチュア本体115が、偏向させられた、特に公差条件下で旋回させられた位置において、例えば、
図1の吸引された第2の位置149において、例えば磁力の影響下において示されている。
図4には、例えば、コイル装置によって磁界が生成される場合に、アーマチュア本体115の例示的な位置が示されている。アクチュエータの製造時かつ/または構成部材の切分けにおける公差により、公差に起因してアーマチュア本体115が、偏心して位置決めされていることが起こり得る。これは、例えば、支承体145における公差、アーマチュア本体115を成形する際の公差、および/またはハウジング170における公差による。これによって引き起こされ得るのは、比較的大きな横方向力が発生してしまうことであり、この横方向力は、支承体回転軸線Aの方向にアーマチュア本体115に作用し、ひいては支承体145に付加的に負荷を加えて、作業方向に磁力を減少させてしまう。アーマチュア本体115が支承体回転軸線の方向に旋回して、偏心的にハウジング170の一部の方向に、
図4では例えばハウジング170の左側の部分に移動した場合であっても、アーマチュア本体115の本発明による構成に起因して、対称軸線Sの方向に、減少された、好適には最小の空隙191が形成され得る。しかしながら、対称軸線Sの方向の、アーマチュア本体115の両側における依然として比較的小さな空隙により、磁束は、引き続いてプラスに、作業方向に、特に最長のレバーアームの方向に偏向される。
【0046】
図4では、アーマチュア本体115は、対称軸線137に対して半径方向に変位されるだけでなく、ハウジング170において回動される。このことによって明確に示されるのは、アーマチュア本体115が、磁界により、直線的にずらされ得るだけでなく、コイルコア135の対称軸線137の周りにも回動され得ることである。このことが意味するのは、支承体部分161および161aには、支承体回転軸線Aに沿って負荷が加えられるだけではなく、また部分的に対称軸線Sに沿って負荷が加えられることである。
【0047】
アーマチュアとハウジングとの間の空隙は特に、支持部に生じ得る摩耗、ならびに構成部材公差に応じて、両側で(対称軸線Sの方向に)小さくすることができる。例えば、製造方法に応じて、公差に依存する、支承体回転軸線に対して垂直に立つ回転軸線(対称軸線)が定められる。この軸線の周りでは理論的に、アーマチュア本体を最大公差まで回動させることができ、定められた最小空隙により、アーマチュアの外側輪郭を形成することができる。これにより、元々の直径に対して、側方の樽状の扁平部を有する丸いディスク形状が得られる。これにより、磁力および製造コストに大きくマイナスの影響を与えることなく、摩耗および製造公差に関するより大きな頑強性が得られる。
【符号の説明】
【0048】
100 傾動アーマチュア弁
105 電磁式のアクチュエータ
110 コイル要素
115 アーマチュア本体
115a 第1の領域
115b 第2の領域
116 第1の端部
117 第2の端部
118 第3の端部
119 第4の端部
120 ばね
125 シール要素
128 コイル巻枠
130 カバーシェル
135 コイルコア
137 対称軸線
140 コイル
145 支承体
147 第1の位置
149 第2の位置
150 弁座
155 出口
157 入口
158 流体
160,160a 隆起部
161,161a 支承体部分
162 支承体部分
165 凹部
170 ハウジング
171 収容空間
172 内側面
180 磁界
191 空隙
192 空隙
195 戻しばね
196 ばね取付け部分
A 支承体回転軸線
D1 延在長さ/直径
D2 延在長さ/直径
F 扁平化された外側輪郭
K 円形の外側輪郭
S 対称軸線
M 中心点
P1 測定点
P2 測定点
r1 半径
r2 半径
r3 半径
【手続補正書】
【提出日】2024-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁式のアクチュエータ(105)であって、
少なくとも1つのコイルコア(135)、および前記コイルコア(135)の周りに周方向に配置されたコイル(140)を備えたコイル装置(135,140)と、
磁気材料、および前記コイル装置(135,140)が少なくとも部分的に収容されている回転対称の収容空間(171)を備えたハウジング(170)と、
前記コイル装置(135,140)によって生成される磁界(180)によって移動可能である、可動のアクチュエータ要素としての可動の磁気式のアーマチュア本体(115)であって、支承体(145)により、前記ハウジング(170)に対して片側が支承されておりかつ支承体回転軸線(A)の周りに第1の位置(147)から第2の位置(149)に移動可能である、アーマチュア本体(115)とを有し、
前記アーマチュア本体(115)は、ディスク状に構成されており、ディスク面に位置する対称軸線(S)に関し、前記支承体回転軸線(A)に対して横方向に対称な形状を有し、前記アーマチュア本体(115)は、前記対称軸線(S)の方向において、前記アーマチュア本体(115)の反対側の端部間に第1の最大延在長さ(D1)を有し、前記支承体回転軸線(A)の方向において、前記アーマチュア本体(115)の反対側の端部間に、前記第1の最大延在長さ(D1)よりも短い第2の最大延在長さ(D2)を有する、電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項2】
前記対称軸線(S)は、前記支承体回転軸線(A)に対して垂直方向に配置されている、請求項1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項3】
前記第1の最大延在長さは、前記アーマチュア本体(115)の第1の直径(D1)であり、前記第2の最大延在長さは、前記アーマチュア本体(115)の第2の直径(D2)である、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項4】
前記第1の最大延在長さは、前記アーマチュア本体(115)の最大直径(D1)であり、前記第2の最大延在長さは、前記アーマチュア本体(115)の最小直径(D2)である、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項5】
前記アーマチュア本体(115)は、前記ディスク面において凸の、特に楕円形の外側輪郭を有する、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項6】
前記アーマチュア本体(115)は、前記対称軸線(S)の方向に、それぞれ丸い外側輪郭(K)を有する互いに反対側の2つの第1の領域(115a)と、前記支承体回転軸線(A)の方向に、それぞれ前記第1の領域(115a)に対して扁平化された外側輪郭(F)を備えた、互いに反対側の2つの第2の領域(115b)とを有する、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項7】
互いに反対側の2つの前記第1の領域(115a)はそれぞれ、円形の外側輪郭(K)を有する、請求項6記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項8】
それぞれ扁平化された前記外側輪郭(F)は、樽状に構成されている、請求項
6記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項9】
前記ハウジング(170)の前記収容空間(171)は円筒形に構成されている、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項10】
前記ディスク面において、前記ハウジング(170)の前記収容空間(171)に対して、前記アーマチュア本体(115)を対称に配向する際、前記第1の最大延在長さ(D1)の位置における前記アーマチュア本体(115)と、前記ハウジング(170)の隣接部分との間の、前記対称軸線(S)の方向における空隙(191)は、前記第2の最大延在長さ(D2)の位置における前記アーマチュア本体(115)と、前記ハウジング(170)の隣接部分との間の、前記支承体回転軸線(A)の方向における空隙(192)よりも小さい、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項11】
前記コイルコア(135)は、前記コイルコア(135)が周方向に前記コイル(140)によって取り囲まれている、対称軸線(137)を備えた回転対称な領域を有し、
前記支承体(145)は、前記コイルコア(135)の前記対称軸線(137)に対して半径方向に変位されて配置されており、前記アーマチュア本体(115)は、前記コイルコア(135)を越えて半径方向に延在している、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項12】
前記電磁式のアクチュエータ(105)は、切換要素もしくは弁要素としての前記アーマチュア本体(115)を備えた電磁式の切換装置または弁装置(100)として構成されており、特に電気機械リレーまたは電磁弁(100)として構成されている、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項13】
前記電磁式のアクチュエータは、傾動アーマチュア弁(100)として構成されている、請求項
1記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【請求項14】
前記電磁式のアクチュエータ(105)は、車両の圧力制御モジュール用の電磁弁(100)として構成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載の電磁式のアクチュエータ(105)。
【国際調査報告】