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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-13
(54)【発明の名称】天然ソース及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 23/00 20160101AFI20241206BHJP
   A23L 27/00 20160101ALI20241206BHJP
   A23G 3/32 20060101ALI20241206BHJP
【FI】
A23L23/00
A23L27/00 E
A23L27/00 101A
A23L27/00 101B
A23L27/00 101Z
A23G3/32
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539526
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 KR2022020840
(87)【国際公開番号】W WO2023128444
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0191606
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513178894
【氏名又は名称】シージェイ チェイルジェダン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】コン, ムン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ジウ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ソニ
(72)【発明者】
【氏名】リ, ミンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム, チョル ジン
【テーマコード(参考)】
4B014
4B036
4B047
【Fターム(参考)】
4B014GG07
4B014GG11
4B014GK03
4B014GL10
4B014GP02
4B014GP14
4B036LC01
4B036LC04
4B036LE02
4B036LF03
4B036LH09
4B036LH10
4B036LH39
4B036LH40
4B036LP01
4B047LB04
4B047LB09
4B047LE01
4B047LF08
4B047LG22
4B047LG23
4B047LG25
4B047LG51
4B047LP05
4B047LP16
(57)【要約】
本出願は、天然ソースの製造方法、前記方法で製造した天然ソース、前記ソースを含む食品組成物、及び天然ソースの褐変を減少させる方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を水に混合するステップと、
前記混合物を加熱して溶解及びカラメル化するステップと、
前記カラメル化した混合物を低温長時間殺菌法(LTLT)により60℃~80℃の温度範囲で30分~60分間1次殺菌するステップと、
前記1次殺菌した混合物を高温短時間殺菌法(HTST)により90℃~100℃の温度範囲で30秒~3分間2次殺菌するステップとを含む、天然ソースの製造方法であって、
前記スクロース及び液状糖類は、ソース全体を100重量部として50~60重量部含まれるものであり、
前記糖アルコールは、ソース全体を100重量部として20~40重量部含まれるものであり、
前記天然高甘味料は、ソース全体を100重量部として0.01~0.1重量部含まれるものであり、
前記乳原料は、ソース全体を100重量部として5~20重量部含まれるものである、方法。
【請求項2】
前記糖アルコールは、エリトリトール、タガトース、キシロース、アラビノース、リボース、キシリトール、ラクチトール、マルチトール及びソルビトールからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記天然高甘味料は、ステビオール配糖体、ラカンカ抽出物、カンゾウ抽出物及びソーマチンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記殺菌したソースを均質化するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記殺菌したソースを室温に冷却するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法で製造した天然ソース。
【請求項7】
前記ソースは、前記1次及び2次殺菌ステップを含まない方法で製造されたソースに比べて、褐変が減少するものである、請求項6に記載のソース。
【請求項8】
前記ソースは、室温に冷却した後に、冷却前のソースに比べてソースの色変化値(ΔE)が0.1~1のものである、請求項6に記載のソース。
【請求項9】
請求項6に記載の天然ソースを含む食品組成物。
【請求項10】
スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を水に混合するステップと、
前記混合物を加熱して溶解及びカラメル化するステップと、
前記カラメル化した混合物を低温長時間殺菌法(LTLT)により60℃~80℃の温度範囲で30分~60分間1次殺菌するステップと、
前記1次殺菌した混合物を高温短時間殺菌法(HTST)により90℃~100℃の温度範囲で30秒~3分間2次殺菌するステップとを含む、天然ソースの褐変を減少させる方法であって、
前記スクロース及び液状糖類は、ソース全体を100重量部として50~60重量部含まれるものであり、
前記糖アルコールは、ソース全体を100重量部として20~40重量部含まれるものであり、
前記天然高甘味料は、ソース全体を100重量部として0.01~0.1重量部含まれるものであり、
前記乳原料は、ソース全体を100重量部として5~20重量部含まれるものである、方法。
【請求項11】
スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を含む天然ソースであって、
前記スクロース及び液状糖類は、ソース全体を100重量部として50~60重量部含まれるものであり、
前記糖アルコールは、ソース全体を100重量部として20~40重量部含まれるものであり、
前記天然高甘味料は、ソース全体を100重量部として0.01~0.1重量部含まれるものであり、
前記乳原料は、ソース全体を100重量部として5~20重量部含まれるものであり、
前記ソースは、カラメル化したものである、ソース。
【請求項12】
前記ソースは、糖アルコール及び天然高甘味料を含まないソースに比べて、室温で測定した色の明度値(L値)及び黄色値(b値)が高く、赤色値(a値)が低いものである、請求項11に記載のソース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、天然ソースの製造方法、前記方法で製造した天然ソース、前記ソースを含む食品組成物、及び天然ソースの褐変を減少させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ソース(sauce)とは、ラテン語で「塩を振った」を意味する「salsus」に由来するものであり、料理の味や色を付けるために食品に入れるものや、上に振りかけるものなど、液体又は半流動状態の調味料を総称するものである。現在、ほとんどのソース類製品は、冷蔵又は常温で流通している。
【0003】
一方、糖類及び乳原料の含有量が多いソース、例えばカラメルソースなどにおいては、微生物安定性を確保するために糖類の含有量が約80%と非常に高いので、高カロリーであるという問題があり、高温殺菌、高温充填などの加熱工程によりカラメル反応が進み、流通時の冷却過程において褐変が起こるので、各製品毎の品質偏差が増加し、外観や味などの消費者嗜好度に影響を及ぼすという問題がある。
【0004】
上記問題を解決するために、低カロリー、ゼロシュガーなどの多くの甘味剤がスクロースを代替するために適用されているが、熱により安定性が低下するという問題や、スクロースとは異なる甘味プロファイル、口当たり、甘味持続性、後味、苦味、渋味を呈するという問題や、合成添加物が大量に含まれるという問題がある。
【0005】
また、中性pH、無色素、無合成保存料などの天然添加物の原料のみを用いた天然ソースにおいては、品質安全性が低く、糖類含有量を少なくすると微生物の増殖などにより流通期間を確保できないという問題がある。
【0006】
よって、糖類及び乳原料を過剰に含有するソースに類似した優れた甘味質、微生物安定性を維持しながらも糖類含有量が少なく、褐変現象が発生せず、天然原料のみを用いたソースの開発が求められている現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許第10-0520438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者らは、糖類及び乳原料を過剰に含有するソースに類似した優れた甘味質、微生物安定性を維持しながらも、従来の製品に比べて糖類を低減した低カロリーであり、褐変現象が発生せず、天然原料のみを用いたソースを製造することにより、品質管理性及び嗜好度が改善された天然ソースの製造方法、前記方法で製造した天然ソース、前記ソースを含む食品組成物、及び天然ソースの褐変を減少させる方法を開発し、本出願を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願は、スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を含む天然ソースの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
また、本出願は、前記方法で製造した天然ソースを提供することを目的とする。
【0011】
さらに、本出願は、前記天然ソースを含む食品組成物を提供することを目的とする。
【0012】
さらに、本出願は、天然ソースの褐変を減少させる方法を提供することを目的とする。
【0013】
さらに、本出願は、スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を含む天然ソースを提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0014】
本出願の天然ソースの製造方法は、所定の比率でスクロース及び液状糖類を糖アルコール及び天然高甘味料で代替し、低温長時間殺菌法(LTLT)及び高温短時間殺菌法(HTST)により2段階殺菌を行う工程を含むことにより、糖類及び乳原料を過剰に含有するソースに類似した優れた甘味質、微生物安定性を維持しながらも、従来の製品に比べて糖類を低減した低カロリーであり、褐変現象が発生せず、天然原料のみを用いたソースを製造することができるので、品質管理性及び嗜好度が改善された天然ソースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本出願の製造方法により製造された天然シロップの微生物安定性の評価結果を示す図である。
図2】本出願の製造方法により製造された天然シロップの微生物制御レベル(log)の評価結果を示す図である。
図3】本出願の製造方法により製造された天然シロップの冷却前後の色測定結果を示す図である。
図4】本出願の製造方法により製造された天然シロップの冷却前後の色差測定結果を示す図である。
図5】本出願の製造方法により製造された天然シロップの詳細官能属性評価結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、これらを具体的に説明する。なお、本出願で開示される各説明及び実施形態はそれぞれ他の説明及び実施形態にも適用される。すなわち、本出願で開示される様々な要素のあらゆる組み合わせが本出願に含まれる。また、以下の具体的な記述に本出願が限定されるものではない。さらに、本明細書全体にわたって多くの論文及び特許文献が参照されており、その引用が示されている。引用された論文及び特許文献の開示内容はその全体が本明細書に参照として組み込まれており、それにより本出願の属する技術分野の水準及び本出願の内容がより明確に説明される。
【0017】
本出願の一態様は、スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を含む天然ソースの製造方法を提供する。
【0018】
具体的には、スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を水に混合するステップと、前記混合物を加熱して溶解及びカラメル化するステップと、前記カラメル化した混合物を低温長時間殺菌法(LTLT)により60℃~80℃の温度範囲で30分~60分間1次殺菌するステップと、前記1次殺菌した混合物を高温短時間殺菌法(HTST)により90℃~100℃の温度範囲で30秒~3分間2次殺菌するステップとを含む、天然ソースの製造方法を提供する。
【0019】
一般に、糖類及び乳原料の含有量が多いソース、例えばカラメルソースなどにおいては、微生物安定性を確保するために糖類の含有量を約80%と非常に高くするので、高カロリーであるという問題があり、高温殺菌、高温充填などの加熱工程によりカラメル反応が進み、流通時の冷却過程において褐変が起こるので、各製品毎の品質偏差が増加し、外観や味などの消費者嗜好度に影響を及ぼすという問題がある。
【0020】
本出願の天然ソースの製造方法は、所定の比率でスクロース及び液状糖類を糖アルコール及び天然高甘味料で代替し、低温長時間殺菌法(LTLT)及び高温短時間殺菌法(HTST)により2段階殺菌を行う工程を含むことにより、糖類及び乳原料を過剰に含有するソースに類似した優れた甘味質、微生物安定性を維持しながらも、従来の製品に比べて糖類を低減した低カロリーであり、褐変現象が発生せず、天然原料のみを用いたソースを製造することができるので、品質管理性及び消費者の嗜好度を向上させることができるという優れた効果がある。
【0021】
本出願におけるソースとは、食品の味や色を付けるために食品に入れるものや、上に振りかけるものなど、液体又は半流動状態の調味料の総称であり、用いる用途、作製する材料、色、ベースソースの使用などの様々な方法で分類される。具体的には、前記ソースは、カラメルソース、ウスターソース、トンカツソース、アンチョビソース、チリソース、タバスコソース、トマトケチャップ、マヨネーズ、ドレッシングなどの食卓用ソースや、ブルーテソース、アーモンドソース、シュプレームソース、ベシャメルソース、トマトソース、エスパニョールソースなどの調理用ソース(ベースソース)が全て含まれるものであり、より具体的には、糖類及び乳原料を過剰に含有するソースであり、さらに具体的にはカラメルソースであるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
本出願において、褐変現象が発生しないとは、製造工程の殺菌ステップ及び/又は高温充填ステップなどにより高温で製造されたソースを室温に冷却し、その後製品の色を測定したときに、i)冷却前のソースに比べてソースの色変化値(ΔE)が0.1~1であること、又はii)糖アルコール及び天然高甘味料を含まないソース、及び/又は低温長時間殺菌法(LTLT)及び高温短時間殺菌法(HTST)により2段階殺菌を行う工程を含まない方法で製造されたソースに比べて、室温で測定した色の明度値(L値)及び黄色値(b値)が高く、赤色値(a値)が低いことを意味するが、これらに限定されるものではない。
【0023】
具体的には、前記色変化値(ΔE)は、明度値(L値)、黄色値(b値)及び赤色値(a値)の変化により算出し、一般に色変化値(ΔE)が1未満であれば、色差を認識することができない。
【0024】
具体的には、前記スクロース及び液状糖類は、ソース全体を100重量部として50~60重量部含まれるものであるが、これに限定されるものではない。
【0025】
前記液状糖類は、液状果糖、水飴及び液状オリゴ糖からなる群から選択される少なくとも1種のもの、具体的には液状果糖及び水飴であるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
本発明に用いるスクロース及び液状糖類は、特に限定されるものではなく、当該技術分野又は類似分野で通常用いるスクロース及び液状糖類を用いることができ、スクロースであれば、具体的には精白糖を用いることができる。
【0027】
本出願のソースは、所定の比率でスクロースを糖アルコール及び天然高甘味料で代替することにより、従来の製品に比べて糖類を約30%以上低減することができる。
【0028】
具体的には、前記糖アルコールは、組成物全体を100重量部として20~40重量部、より具体的には25~35重量部、さらに具体的には28~32重量部含まれるものであるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
前記糖アルコールが上記範囲で含まれることにより、従来の製品に比べて甘味を維持しながらも効果的にスクロースを代替することができるので、糖類が低減される。前記糖アルコールが20重量部より少なく含まれると、甘味を維持することが困難になり、40重量部より多く含まれると、スクロースとは異なる甘味プロファイル及び物性を示すので、嗜好度が低下し、胃腸障害を引き起こし、スクロースに比べて結晶化がよく起こることから、製品内に析出する可能性が高くなるという問題がある。
【0030】
また、前記糖アルコールは、エリトリトール、タガトース、キシロース、アラビノース、リボース、キシリトール、ラクチトール、マルチトール及びソルビトールからなる群から選択される少なくとも1種のもの、具体的にはエリトリトール又はマルチトールであるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
前記エリトリトールは、白スクロースに最も類似した甘味プロファイルを示すことが知られている糖アルコールであり、スクロースの約70%のレベルの甘味を有し、0~0.2kcal/gと非常にカロリーが低く、体外に排出される特性があるのでインスリンに影響を及ぼさない。よって、糖尿病食や低炭水化物食餌療法に用いられることもある。他の糖アルコール系甘味料においては、1日10g以上摂取すると消化不良及び浸透性下痢が起こることがあるので摂取量を調節しなければならないが、エリトリトールは、摂取するとすぐに小腸で吸収され、胃に留まっていないので他の糖アルコール甘味料に比べて下痢が少ない。よって、前記エリトリトールを含むものは、低カロリー製品の製造に有用である。
【0032】
前記マルチトールは、スクロースよりもカロリーが低いながらも糖に類似した感覚受容性を有するマルトースを水素化して得られたポリオールである。マルチトールは、溶解性に優れ、製品内に析出しないので、前記マルチトールを含むものは、低カロリー製品の製造に有用である。
【0033】
具体的には、前記天然高甘味料は、組成物全体を100重量部として0.01~0.1重量部、より具体的には0.02~0.07重量部、さらに具体的には0.02~0.06重量部含まれるものであるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
前記天然高甘味料が上記範囲で含まれることにより、同量のスクロースを用いたものに類似した甘味度を有するようになり、組成物の異味、異臭をマスキングすることができ、溶解分散性が向上する。前記天然高甘味料の添加量が少なすぎると、スクロースより甘味度が低くなるので、高甘味料を混合して甘味度を高くする効果が得られず、逆に、これら甘味材は苦味と後味を改善した製品ではあるが、完璧にスクロースと同一の甘味を提供することはできないため、使用量が多いと高甘味料特有の苦味が生じるので適切でないという問題がある。
【0035】
また、前記天然高甘味料は、酵素処理ステビア、ステビオール配糖体、ラカンカ抽出物、カンゾウ抽出物及びソーマチンからなる群から選択される少なくとも1種のもの、具体的には酵素処理ステビア及び/又はステビオール配糖体、より具体的にはステビオール配糖体であるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
前記酵素処理ステビア(Glucosyl-Stevia)は、糖転移酵素を用いてステビオール配糖体(Stevioside)にグルコースを付加したものであり、ステビオール配糖体固有の苦味と後味を除去した味質改善品である。
【0037】
前記ステビオール配糖体は、天然添加物に分類される高甘味料の一つであり、ステビア(キク科植物,Stevia rebaudiana Bertoni)の葉から抽出、精製して作製する天然甘味料である。また、熱及びpHに対して安定性の高い甘味物質であり、甘味度はスクロースの約200倍である。もっとも、ステビオール配糖体は、スクロースに比べて甘味度が非常に高いが、後味が長く残り、甘味の他に苦味、不快感などがあるという欠点がある。
【0038】
より具体的には、前記ステビオール配糖体は、ステビオシド(stevioside)、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、ルブソシド、ズルコシドA、ステビオシド又はそれらの混合物であるが、上記例に限定されるものではなく、当業者が甘味を付与するために用いる高甘味料であれば、いかなるものを用いてもよい。さらに具体的には、レバウジオシドAである。
【0039】
本出願における「レバウジオシドA(Rebaudioside A)」は、「レバテン」と混用される。前記レバウジオシドAは、スクロースに最も類似した甘味質及び甘味持続性を示し、前記糖アルコールと混合すると後味に苦味が残らないので甘味持続性が向上する。
【0040】
前記天然高甘味料は、それ自体に苦味があることが知られている。よって、前記糖アルコール、具体的にはエリトリトール又はマルチトールを配合することにより、天然高甘味料自体の苦味を減らし、嗜好度を向上させることができる。よって、カロリーが大幅に低減されながらも、糖類及び乳原料を過剰に含有するソースに類似した優れた甘味質を維持し、甘味持続性が向上し、全般的な風味持続性が改善され、褐変現象が発生しないソースを提供することができる。
【0041】
具体的には、前記乳原料は、組成物全体を100重量部として5~20重量部、より具体的には8~15重量部、さらに具体的には9~10重量部含まれるものであるが、これらに限定されるものではない。
【0042】
具体的には、前記乳原料は、生クリーム、脱脂粉乳、全脂粉乳、脱脂練乳、全脂練乳及び加糖練乳からなる群から選択される少なくとも1種のもの、より具体的には生クリーム及び脱脂粉乳であるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
前記生クリームとしては、一般に、乳脂肪分が30~40%である生クリーム(Single cream)が用いられるか、乳脂肪分が3~10%である低脂肪クリーム(Extra light cream)、乳脂肪分が10~20%である乳クリーム(Light cream)、乳脂肪分が20~30%であるテーブルクリーム(Table cream)、前記乳クリームに食品もしくは食品添加物を添加して加工した乳脂肪分18%以上の加工乳クリームであるテーブルクリーム(Table cream)、サワークリーム(Sour cream)、ホイップクリーム(Whipping cream)、乳脂肪分が48~60%であるダブルクリーム(Double cream)、又は乳クリームに食品もしくは食品添加物を加えて粉末化した粉末乳クリーム(乳脂肪分50%以上)が生クリームの代わりに用いられるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
本発明に用いる乳原料は、特に限定されるものではなく、当該技術分野又は類似分野で通常用いる乳原料を用いることができる。
【0045】
本出願のソースは、例えばコーヒーや牛乳などで希釈して飲用する濃縮飲料ベースの形態で用いられる。よって、糖類及び乳原料を過剰に含有するという特徴を有する。
【0046】
また、本出願の天然ソースは、天然安定剤、天然香料などをさらに含むものであってもよい。さらに、本出願の天然ソースは、それら以外にも、ソースに一般に用いられる公知の材料をさらに含むものであってもよい。
【0047】
以下、具体的に本出願の天然ソースの製造方法について詳細に説明する。
【0048】
まず、スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を水に混合する。
【0049】
次に、その混合物を加熱して溶解及びカラメル化する。
【0050】
具体的には、前記水は精製水であるが、これに限定されるものではなく、前述した溶解ステップは、カラメル化反応が起こる温度範囲で行うものであるが、これに限定されるものではない。
【0051】
次に、前記カラメル化した混合物を低温長時間殺菌法(LTLT)により60℃~80℃の温度範囲で30分~60分間1次殺菌する。
【0052】
前述した前処理殺菌ステップを60℃未満の温度で行うと、真菌類などの耐熱性微生物を制御することができないので殺菌が十分に行われず、80℃超の温度で行うと、加熱するのに長時間かかるので製造工程の効率性が劣り、耐熱性の低い乳原料や糖類などを80℃超の温度に30分~60分間という長時間曝露すると褐変が進行するという問題がある。
【0053】
次に、前記1次殺菌した混合物を高温短時間殺菌法(HTST)により90℃~100℃の温度範囲で30秒~3分間2次殺菌する。
【0054】
本出願の一実施例においては、低温長時間殺菌法(LTLT)と高温短時間殺菌法を順次行うと、糖類及び乳原料を過剰に含有するソースに類似した優れた甘味質、微生物安定性を維持することが確認された。
【0055】
次に、選択的に、前記殺菌したソースを均質化してソースを作製するステップをさらに含むが、これに限定されるものではない。
【0056】
次に、選択的に、前記殺菌したソースを室温に冷却するステップをさらに含むが、これに限定されるものではない。例えば、前記冷却ステップは、流通過程に伴うステップであるが、これに限定されるものではない。
【0057】
一般に、ソース、具体的には糖類及び乳原料を過剰に含有するソースにおいては、高温充填後に冷蔵又は室温で流通しているので、包装後も流通過程で冷蔵又は室温に冷却されて褐変が進行するという問題がある。よって、製品によって色、味質が異なるなどの品質偏差が増加し、品質管理性及び消費者の嗜好度が低下するという問題がある。
【0058】
また、天然添加物で構成されるソースにおいては、品質安定性と微生物安全性を確保するために保存料を添加するが、ほとんどがソルビン酸カリウムなどの合成保存料を用いており、天然添加物/原料を好む消費者の需要には合わないという問題がある。
【0059】
本出願の天然ソースの製造方法は、所定の比率でスクロース及び液状糖類を糖アルコール及び天然高甘味料で代替し、低温長時間殺菌法(LTLT)及び高温短時間殺菌法(HTST)により2段階殺菌を行う工程を含むことにより、糖類及び乳原料を過剰に含有するソースに類似した優れた甘味質、微生物安定性を維持しながらも、従来の製品に比べて糖類を低減した低カロリーであり、褐変現象が発生せず、天然原料のみを用いたソースを製造することができるので、品質管理性及び消費者の嗜好度を向上させることができるという優れた効果がある。
【0060】
本出願の他の態様は、前記方法で製造した天然ソースを提供する。
【0061】
前記方法及び天然ソースについては前述した通りである。
【0062】
具体的には、前記ソースは、前記1次及び2次殺菌ステップを含まない方法で製造されたソースに比べて、褐変が減少するものであるが、これに限定されるものではない。
【0063】
本出願における「減少」は、1次及び2次殺菌ステップを含まない方法で製造されたソースに比べて褐変が減少することや、褐変が起こらないことが全て含まれる概念である。前記減少は、弱化(weakness)、低下(reduce)、減衰(attenuation)などと混用される。
【0064】
具体的には、前記ソースは、室温に冷却した後に、冷却前のソースに比べてソースの色変化値(ΔE)が0.1~1のものであるが、これに限定されるものではない。
【0065】
本出願のさらに他の態様は、前記天然ソースを含む食品組成物を提供する。
【0066】
前記天然ソースについては前述した通りである。
【0067】
具体的には、前記食品組成物は、前記天然ソースに水、コーヒー又は牛乳をさらに含むものであってもよい。
【0068】
本出願のソースを食品組成物に用いる場合は、前記ソースをそのまま添加してもよく、他の食品組成物又は成分と共に用いてもよく、通常の方法で適宜用いられる。有効成分の混合量は、食品の味と香り、使用目的、健康などを考慮して適宜決定される。本出願の食品組成物の例としては、各種ソース、ケチャップ、ドレッシング、清涼飲料水、茶、ドリンク剤、アルコール飲料、ビタミン複合体、スープ、乳製品、キャンディー、チョコレートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、ソースを含んで食品を製造することのできる組成物であれば、いかなるものでも自由に用いることができる。
【0069】
本出願のさらに他の態様は、天然ソースの褐変を減少させる方法を提供する。
【0070】
前記天然ソース及び褐変については前述した通りである。
【0071】
具体的には、スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を水に混合するステップと、前記混合物を加熱して溶解及びカラメル化するステップと、前記カラメル化した混合物を低温長時間殺菌法(LTLT)により60℃~80℃の温度範囲で30分~60分間1次殺菌するステップと、前記1次殺菌した混合物を高温短時間殺菌法(HTST)により90℃~100℃の温度範囲で30秒~3分間2次殺菌するステップとを含む、天然ソースの褐変を減少させる方法を提供する。
【0072】
具体的には、前記スクロース及び液状糖類は、ソース全体を100重量部として50~60重量部含まれるものであり、前記糖アルコールは、ソース全体を100重量部として20~40重量部含まれるものであり、前記天然高甘味料は、ソース全体を100重量部として0.01~0.1重量部含まれるものであり、前記乳原料は、ソース全体を100重量部として5~20重量部含まれるものであるが、これらに限定されるものではない。
【0073】
前記天然ソースの褐変を減少させる方法を用いると、明度が増加したソースを製造することができるので、本出願のソースは、ソースの明度増加剤として用いられる。
【0074】
本出願のさらに他の態様は、スクロース、液状糖類、糖アルコール、天然高甘味料及び乳原料を含む天然ソースを提供する。
【0075】
前記天然ソースについては前述した通りである。
【0076】
具体的には、前記スクロース及び液状糖類は、ソース全体を100重量部として50~60重量部含まれるものであり、前記糖アルコールは、ソース全体を100重量部として20~40重量部含まれるものであり、前記天然高甘味料は、ソース全体を100重量部として0.01~0.1重量部含まれるものであり、前記乳原料は、ソース全体を100重量部として5~20重量部含まれるものであり、前記ソースは、カラメル化したものであるが、これらに限定されるものではない。
【0077】
具体的には、前記ソースは、糖アルコール及び天然高甘味料を含まないソースに比べて、室温で測定した色の明度値(L値)及び黄色値(b値)が高く、赤色値(a値)が低いものであるが、これに限定されるものではない。
【実施例
【0078】
以下、実施例を挙げて本出願をより詳細に説明する。しかし、これらの実施例は本出願を例示する好ましい実施形態にすぎず、本出願がこれらに限定されるものではない。なお、本明細書に記載されていない技術的事項は、本出願の技術分野又は類似技術分野における熟練した技術者が十分に理解し、容易に実施することのできるものである。
【0079】
製造例:天然ソースの製造
表1に示す構成により、比較例及び実施例1~6のカラメルソースを作製した。
【0080】
【表1】
【0081】
具体的には、実施例においては、全ての原料(精白糖、液状果糖、水飴、糖アルコール(エリトリトール、キシリトール又はマルチトール)、レバテン、脱脂粉乳及び生クリーム)を精製水に投入して混合し、その後30℃~50℃の温度に加熱して溶解及びカラメル化した。
【0082】
次に、低温長時間殺菌法(LTLT)により60℃~80℃の温度範囲で30分~60分間1次殺菌し、その後前記1次殺菌した混合物を高温短時間殺菌法(HTST)により90℃~100℃の温度範囲で30秒~3分間2次殺菌した。
【0083】
具体的には、60℃の温度で30分間1次殺菌し、その後80℃に昇温(所要時間約25分)して2次殺菌を行った。2次殺菌においては、チューブ式殺菌機を用いて、95℃±5℃の温度で30秒~1分40秒間殺菌し、温度未達の場合はリターンして再通過させる時間を含めてトータル3分未満の時間で殺菌した。
【0084】
次に、殺菌が完了したら、ホモミキサー(均質機)にて3000rpmで均質化してカラメルソースを作製し、同じ容器に入れて常温(約25℃)で保管し、その後実験に用いた。
【0085】
作製した実施例のカラメルソースは、糖アルコールを20~30%、糖アルコールを除く糖類(精白糖、液状果糖及び水飴)を50~60%の含有量で含むように作製した。これらをそれぞれ実施例1~実施例6と命名した。
【0086】
一方、比較例においては、市販されている汎用製品と同じ構成で作製した。また、90℃~100℃の温度範囲で30分~1時間殺菌することを除いて、実施例と同様の方法でカラメルソースを作製した。
【0087】
具体的には、前記殺菌において、30℃~50℃の温度の溶解液を90℃に昇温(所要時間約40分)し、90℃の温度で30分間殺菌し、その後95℃に昇温(所要時間約5分)してから均質ステップを行った。
【0088】
作製した比較例のカラメルソースは、糖アルコールを含有せず、糖アルコールを除く糖類(精白糖、液状果糖及び水飴)を80%以上の含有量で含むように作製した。これを比較例と命名した。
【0089】
実験例1:甘味度及び糖類低減率の評価
前記比較例及び実施例1~6のカラメルソースの理論上の甘味度及び糖類低減率(%)を計算した結果を表2に示す。
【0090】
【表2】
【0091】
その結果、表2に示すように、比較例においては、理論上の甘味度70、理論上の糖含有量71.04、Brix 73が確認され、実施例1~6においては、理論上の甘味度67~70%、理論上の糖含有量47~49、Brix 73が確認された。よって、実施例1~6のカラメルソースは、理論的に従来の製品に比べて、糖類を約30%以上低減しながらも甘味度を同程度に維持することが確認された。
【0092】
次に、実際に従来の製品(比較例)に比べて糖類を約30%以上低減できるか否かを確認するために、代表として実施例2の栄養成分分析を行った。
【0093】
具体的には、比較例の糖類100%を基準に理論上33.78%低減するように設計した実施例2の栄養成分分析を公認機関に依頼して行った。
【0094】
【表3】
【0095】
その結果、表3に示すように、理論値と同程度に糖類が33.32%低減することが確認され、実質的に従来の製品に比べて、糖類を約30%以上低減しながらも甘味度を同程度に維持することが確認された。
【0096】
実験例2:差異識別調査
実験例1で確認した理論上の甘味度及び糖類低減率(%)に優れる実施例2及び実施例6のカラメルソースと市販のカラメルソース(比較例)の差異識別調査を行い、実施例2及び実施例6のカラメルソースが糖類を低減しながらも従来の製品に類似した官能を実際に示すか否かを確認することにした。
【0097】
具体的には、トライアングルテスト(Triangle test)を行った。その条件は次の通りである。
・調査製品:市販のカラメルソース(比較例)vs実施例1~6のカラメルソース
・調査標本:N=12,1人3set実施(ABB/ABA/AAB)
・提示方法:キャラメルラテに適用する(カラメルソース+スチームミルク)
・官能検査判定:有意性検定表(p=1/3)を用いて計36回行い、正解が20回以上で有意差があると判定した
【0098】
【表4】
【0099】
【表5】
【0100】
その結果、表4及び表5に示すように、エリトリトール及びレバテン(実施例2)、マルチトール及びレバテン(実施例6)を含む実施例2及び実施例6においては、従来の製品と有意差がないことが確認された。
【0101】
実験例3:微生物安定性の評価
実験例2で従来の製品に類似した官能を示すことが確認された実施例2及び実施例6において、従来の製品(比較例)に類似した微生物安定性を維持するか否かを確認することにした。
【0102】
具体的には、比較例と実施例2及び実施例6のサンプルを滅菌水に希釈して1/10にし、食品公典の一般試験法により一般細菌及び真菌を測定した。3M培地を用いて、それぞれ3回繰り返して平均値を反映した。
殺菌前の試料:原料混合及び規格測定が完了した殺菌直前の試料
殺菌後の試料:殺菌/均質/充填が全て完了した試料
【0103】
【表6】
【0104】
その結果、図1図2及び表6に示すように、実施例2及び実施例6においては、微生物を1~1.5logレベルに制御できることが確認された。よって、従来の製品(比較例)に類似したレベルの微生物安定性を維持することが確認された。
【0105】
実験例4:色差の測定
実験例2及び実験例3で従来の製品に類似した官能及び微生物安定性を示すことが確認された実施例2及び実施例6と従来の製品(比較例)における褐変現象発生の有無を確認することにした。
【0106】
具体的には、比較例と実施例2及び実施例6の高温充填直後及び品温の冷却が完了した状態(室温,2日目)の色変化を確認するために、色差計(Minolta CR300)を用いて、L(明度)、a(赤色)、b(黄色)、ΔE(色変化値)値を測定した。
【0107】
【表7】
【0108】
その結果、図3図4及び表7に示すように、実施例2及び実施例6においては、冷却前のソースに比べてソース色変化値(ΔE)が約0.8であることが確認された。一般に、色変化値(ΔE)が1未満であれば、色差を認知することができない。よって、これは、本出願の方法で製造したソースが流通過程で室温に冷却しても褐変現象が発生しないことを意味するものである。
【0109】
それに対して、比較例においては、色変化値(ΔE)が約2であるので、流通過程で室温に冷却すると褐変現象が発生することが確認された。
【0110】
実験例5:詳細官能属性評価
実験例2~実験例4で従来の製品に類似した官能及び微生物安定性を示しながらも褐変現象が発生しないことが確認された実施例2及び実施例6と従来の製品(汎用の市販のカラメルソース)の詳細官能属性評価を行った。
【0111】
具体的には、色、甘味、甘味持続性、カラメル味(香り)、口当たり、ボディ感の6項目において、実施例2及び実施例6の製品を従来の製品(汎用の市販のカラメルソース)と比較した。
【0112】
その結果、図5に示すように、実施例2及び実施例6においては、比較例に類似した詳細官能属性を示すことが確認された。特に、甘味持続性は比較例より優れることが確認された。
【0113】
以上の説明から、本出願の属する技術分野の当業者であれば、本出願がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。なお、上記実施例はあくまで例示的なものであり、限定的なものでないことを理解すべきである。本出願には、明細書ではなく請求の範囲の意味及び範囲とその等価概念から導かれる変更又は変形された形態が全て含まれるものと解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】