(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-13
(54)【発明の名称】バックライト構造、ディスプレイ、および電子デバイス
(51)【国際特許分類】
G02B 5/04 20060101AFI20241206BHJP
【FI】
G02B5/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539719
(86)(22)【出願日】2022-12-27
(85)【翻訳文提出日】2024-07-30
(86)【国際出願番号】 CN2022142387
(87)【国際公開番号】W WO2023125548
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111672594.7
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲譯▼文
(72)【発明者】
【氏名】▲竇▼ ▲カイ▼▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 曙光
【テーマコード(参考)】
2H042
【Fターム(参考)】
2H042CA12
2H042CA17
(57)【要約】
バックライト構造(200)、ディスプレイ、および電子デバイスが提供される。バックライト構造(200)は、光源層(201)と、光学機能構造層と、輝度向上フィルム構造層とを含む。光源層(201)、光学機能構造層、および輝度向上フィルム構造層は、第1の方向に積層される。輝度向上フィルム構造層は、少なくとも1つの輝度向上フィルム層(205または206)を含む。少なくとも1つの輝度向上フィルム層(205または206)の各輝度向上フィルム層(205または206)は、積層されて接続された基板(2051または2061)およびプリズム柱層(2052または2062)を含む。プリズム柱層(2052または2062)は、基板(2051または2061)上に配置された少なくとも1つの突起構造を含む。これにより、輝度向上フィルム構造層の発光角度が効果的に増大し、ディスプレイを大きな視野角から見たときのディスプレイ全体の輝度を改善し、ディスプレイの広視野角表示が実現される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源層、光学機能構造層、および輝度向上フィルム構造層を備えるバックライト構造であって、前記光源層、前記光学機能構造層、および前記輝度向上フィルム構造層は第1の方向に積層され、
前記輝度向上フィルム構造層は、少なくとも1つの輝度向上フィルム層を備え、前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層の各々は、積層されて接続された基板およびプリズム柱層を備え、
前記プリズム柱層は、前記基板上に配置された少なくとも1つの突起構造を備える、
バックライト構造。
【請求項2】
前記少なくとも1つの突起構造が、円弧状突起構造および/または角状突起構造を含む、請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項3】
前記円弧状突起構造が、ドット型の円弧状構造、ストリップ型の円弧状突起構造、またはマルチセグメント円弧状突起構造であり、
前記角状突起構造は、ドット型の角状突起構造、ストリップ型の角状突起構造、およびマルチセグメント角状突起構造である、
請求項2に記載のバックライト構造。
【請求項4】
前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層が、前記第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含み、
前記第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を備え、前記第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第1のプリズム柱はすべてプリズム構造であり、
前記第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を備え、前記第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である、
請求項1から3のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項5】
前記第1の基板が、前記光学機能構造層に接続され、
前記第1の基板、前記第1のプリズム柱層、前記第2のプリズム柱層、および前記第2の基板は、前記第1の方向に積層されるか、または、前記第1の基板、前記第1のプリズム柱、前記第2の基板、および前記第2のプリズム柱層は、前記第1の方向に積層される、
請求項4に記載のバックライト構造。
【請求項6】
前記第1のプリズム柱の軸方向と前記第2のプリズム柱の軸方向との間の挟角が90度である、請求項5に記載のバックライト構造。
【請求項7】
前記第2のプリズム柱層内の前記複数の第2のプリズム柱が、同じサイズの構造である、請求項4から6のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項8】
前記第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角の角度範囲が、64度~70度である、請求項7に記載のバックライト構造。
【請求項9】
前記第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する曲率半径が、24μm以下である、請求項6に記載のバックライト構造。
【請求項10】
前記第2のプリズム柱層の前記複数の第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角が、前記第2のプリズム柱層の中心位置から縁部の第2のプリズム柱に向かう方向に徐々に増加する、請求項4に記載のバックライト構造。
【請求項11】
前記第1のプリズム柱層内の前記複数の第1のプリズム柱が、同じサイズの構造である、請求項4から9のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項12】
前記第1のプリズム柱が、前記第1の基板に接続された第1の接触面と、前記第1の接触面に接続された第1の光出面および第2の光出面と、を備え、
前記第1の光出面と前記第1の接触面との間の挟角は、37度~55度であり、前記第2の光出面と前記第1の接触面との間の挟角の角度範囲は、37度~55度である、
請求項11に記載のバックライト構造。
【請求項13】
前記第1のプリズム柱層内の前記複数の第1のプリズム柱の頂角であって、前記第1の基板に対向する頂角が、前記第2のプリズム柱層の前記中心位置から前記縁部の第2のプリズム柱への前記方向に徐々に増加する、請求項4から10のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項14】
前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層が、前記第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含み、
前記第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を備え、前記第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第1のプリズム柱はすべて円弧状柱構造であり、
前記第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を備え、前記第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である、
請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項15】
前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層が、第3の輝度向上フィルム層を備え、
前記第3の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第3の基板および第3のプリズム柱層を備え、前記第3のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第3のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である、
請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項16】
前記第3のプリズム柱層内の前記複数の第3のプリズム柱が、同じサイズの構造である、請求項15に記載のバックライト構造。
【請求項17】
前記第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角の角度範囲が、64度~118度である、請求項16に記載のバックライト構造。
【請求項18】
前記第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する曲率半径が、5μm~24μmである、請求項16に記載のバックライト構造。
【請求項19】
前記第3のプリズム柱層の前記複数の第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角が、前記第3のプリズム柱層の中心位置から縁部の第2のプリズム柱に向かう方向に徐々に増加する、請求項15に記載のバックライト構造。
【請求項20】
前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層が、前記第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含み、
前記第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を備え、前記第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第1のプリズム柱はすべてプリズム構造であり、
前記第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を備え、前記第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第2のプリズム柱はすべてプリズム構造である、
請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項21】
前記第1の基板が、前記光学機能構造層に接続され、
前記第1の基板、前記第1のプリズム柱層、前記第2のプリズム柱層、および前記第2の基板は、前記第1の方向に積層されるか、または、前記第1の基板、前記第1のプリズム柱、前記第2の基板、および前記第2のプリズム柱層は、前記第1の方向に積層される、
請求項20に記載のバックライト構造。
【請求項22】
前記第1のプリズム柱の軸方向と前記第2のプリズム柱の軸方向との間の挟角が90度よりも大きい、請求項20に記載のバックライト構造。
【請求項23】
前記第1のプリズム柱が、前記第1の基板に接続された第1の接触面と、前記第1の接触面に接続された第1の光出面および第2の光出面と、を備え、前記第1の光出面と前記第1の接触面との間の挟角は、37度~55度であり、前記第2の光出面と前記第1の接触面との間の挟角の角度範囲は、37度~55度であり、
前記第2プリズム柱が、前記第2の基板に接続された第2の接触面と、前記第2の接触面に接続された第3の光出面および第4の光出面と、を備え、前記第3の光出面と前記第4の接触面との間の挟角は、37度~55度であり、前記第3の光出面と前記第2の接触面との間の挟角の角度範囲は、37度~55度である、
請求項21に記載のバックライト構造。
【請求項24】
前記プリズム柱層が、第1の縁部領域と、第2の縁部領域と、中間領域とを含み、前記中間領域は、前記第1の縁部領域と前記第2の縁部領域との間に挟まれ、
前記中間領域のプリズム柱は円弧状柱構造であり、前記第1の縁部領域および前記第2の縁部領域のプリズム柱はプリズム構造である、
請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項25】
前記プリズム構造が、三角プリズム構造または台形プリズム構造を含む、請求項4から13または請求項20から24のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項26】
前記円弧状柱構造が、半円柱構造または半楕円柱構造を含む、請求項2から19のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項27】
前記光学機能構造層が、前記第1の方向に積層された光拡散層、光選択透過層、および色変換フィルム層を含む、請求項1から26のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項28】
請求項1から27のいずれか一項に記載のディスプレイ構成要素およびバックライト構造を備えるディスプレイであって、前記ディスプレイ構成要素は、第1の方向において輝度向上フィルム構造層の表面上に配置される、ディスプレイ。
【請求項29】
請求項28に記載のディスプレイを備える、電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2021年12月31日付で中国国家知識産権局に出願された、「BACKLIGHT STRUCTURE,DISPLAY,AND ELECTRONIC DEVICE」という名称の中国特許出願第202111672594.7号の優先権を主張するものである。
【0002】
本出願は、ディスプレイ技術の分野に関し、特に、バックライト構造、ディスプレイ、および電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ディスプレイ技術の発展に伴い、コンピュータやテレビなどの電子デバイスは、いずれも大規模化が進んでおり、液晶ディスプレイの高精細化や高輝度化の特徴から、コンピュータやテレビなどの各種電子デバイスに広く使用されている。
図1に示されるように、液晶ディスプレイ001は、通常、表示画面100と、表示画面100の表示面とは反対側の面に接続されたバックライト構造200とを含む。バックライト構造200によって出射される光は、通常、表示画面100の中心に向かって放出され、光の発光角度は通常、小さい範囲内である。したがって、大型の液晶ディスプレイ001では、ユーザが異なる角度から液晶ディスプレイ001を見ると、ユーザによって見られる画像の輝度が異なる。例えば、表示画面100を正面画角から見たときにユーザによって見られる表示画面100の輝度は、側面画角から見たときの表示画面の輝度よりもはるかに大きい。言い換えれば、画面を大きい視野角から見られるとき、画面全体の輝度は低い。
【0004】
従来技術では、
図2に示されるように、通常、表示画面100の表示面に広視野角フィルム101を貼り付けることにより、表示画面の視野角は大きくされている。具体的には、
図2に示されるように、広視野角フィルム101は、上から下に向かって順に積層された第1の基板1011、第2の基板1012、機能層1013、および接続層1014を有する。接続層1014は、表示画面100の表面に接続されている。機能層1013は、複数の逆台形構造を含む。表示画面100から出射された光が台形構造に入射すると、光は異なる方向に散乱される。例えば、
図2に示されるように、台形構造に光i1が入射すると、異なる方向、例えばi11、i12、およびi13の散乱光が形成され、液晶ディスプレイの広視野角表示を実現する。
【0005】
しかしながら、前述の技術的解決策では、広視野角フィルム101が追加され、広視野角フィルム101がある程度光を吸収するため、特定の輝度損失が生じる。加えて、バックライト構造により出射された光は、広視野角フィルムで2回目に散乱され、1つの画素の光の一部が隣接する画素に散乱される。これにより、表示画像の光学的なクロストークが発生し、画質が低下する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の問題を解決するために、本出願の実施形態は、バックライト構造、ディスプレイ、および電子デバイスを提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態は、光源層、光学機能構造層、および輝度向上フィルム構造層を含むバックライト構造を提供し、光源層、光学機能構造層、および輝度向上フィルム構造層は、第1の方向に積層される。
【0008】
輝度向上フィルム構造層は、少なくとも1つの輝度向上フィルム層を含み、少なくとも1つの輝度向上フィルム層の各々は、積層されて接続された基板およびプリズム柱層を含む。
【0009】
プリズム柱層は、基板上に配置された少なくとも1つの突起構造を含む。
【0010】
第1の態様の可能な実施態様では、少なくとも1つの突起構造は、円弧状突起構造および/または角状突起構造を含む。
【0011】
第1の態様の可能な実施態様では、円弧状突起構造は、ドット型の円弧状構造、ストリップ型の円弧状突起構造、またはマルチセグメント円弧状突起構造である。
【0012】
角状突起構造は、ドット型の角状突起構造、ストリップ型の角状突起構造、およびマルチセグメント型の角状突起構造である。
【0013】
本出願のこの実施形態では、ストリップ型の円弧状突起は、後述する円弧状柱構造であってもよいことが理解されよう。ストリップ型の角状突起は、プリズム構造を含み、プリズム構造は、三角プリズム構造、台形プリズム構造、または他のプリズム構造を含む。
【0014】
本出願のこの実施形態では、ディスプレイ内のバックライト構造の輝度向上フィルム構造層の構造が設計されていることが理解されよう。具体的には、輝度向上フィルム層における複数のプリズム柱は、円弧状柱構造または角状プリズム構造のプリズム柱として配置される。このように、広視野角フィルムを追加することなく、輝度向上フィルム構造層の発光角度が効果的に増大されることができる。これにより、ディスプレイを大きな視野角から見たときのディスプレイ全体の輝度を改善することができ、ディスプレイの広視野角表示を実現することができる。
【0015】
第1の態様の可能な実施態様では、少なくとも1つの輝度向上フィルム層は、第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含む。
【0016】
第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を含み、第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を含み、並列に接続された複数の第1のプリズム柱はすべてプリズム構造である。
【0017】
第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を含み、第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を含み、並列に接続された複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である。
【0018】
本出願のこの実施形態では、第2の輝度向上フィルム層内の第2のプリズム柱は、円弧状柱構造として配置されることが理解されよう。これにより、輝度向上フィルム構造層の出射光の均一性を効果的に改善することができ、輝度向上フィルム構造層の出射光の角度範囲をある程度広げることができる。
【0019】
第1の態様の可能な実施態様では、第1の基板は光学機能構造層に接続される。
【0020】
第1の基板、第1のプリズム柱層、第2のプリズム柱層、および第2の基板は、第1の方向に積層され、または、第1の基板、第1のプリズム柱、第2の基板、および第2のプリズム柱層は、第1の方向に積層される。
【0021】
第1の態様の可能な実施態様では、第1のプリズム柱の軸方向と第2のプリズム柱の軸方向との間の挟角は90度である。
【0022】
第1の態様の可能な実施態様では、第2のプリズム柱層内の複数の第2のプリズム柱は、同じサイズの構造である。
【0023】
第1の態様の可能な実施態様では、第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角の角度範囲は、64度~70度である。
【0024】
第1の態様の可能な実施態様では、第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する曲率半径は、24μm以下である。
【0025】
第1の態様の可能な実施態様では、第2のプリズム柱層の複数の第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角は、第2のプリズム柱層の中心位置から縁部の第2のプリズム柱に向かう方向に徐々に増加する。
【0026】
本出願のこの実施形態では、第2の輝度向上フィルム層における複数の第2のプリズム柱の底角は、第1の基板層の中心から縁部の第2のプリズム柱への方向に徐々に減少してもよいことが理解されよう。このように、第2の輝度向上フィルム層の縁部における第2のプリズム柱の出射光の角度は小さくてもよい。これにより、第2の輝度向上フィルム層の側面への出射光量を低減でき、光エネルギー損失を低減できる。
【0027】
第1の態様の可能な実施態様では、第1のプリズム柱層内の複数の第1のプリズム柱は、同じサイズの構造である。
【0028】
第1の態様の可能な実施態様では、第1のプリズム柱は、第1の基板に接続された第1の接触面と、第1の接触面に接続された第1の光出面および第2の光出面とを含む。
【0029】
第1の光出面と第1の接触面との間の挟角は、37度~55度であり、第2の光出面と第1の接触面との間の挟角の角度範囲は、37度~55度である。
【0030】
第1の態様の可能な実施態様では、第1のプリズム柱層内の複数の第1のプリズム柱の頂角であって、第1の基板に対向する頂角は、第2のプリズム柱層の中心位置から縁部の第2のプリズム柱への方向に徐々に増加する。
【0031】
本出願のこの実施形態では、複数の第1のプリズム柱の頂角であって、第1の基板に対向する頂角は、第2のプリズム柱層の中央位置から縁部の第2のプリズム柱への方向に徐々に増加するように設定され、その結果、第1の輝度向上フィルム層の縁部における第1のプリズム柱の出射光の角度は小さいことが理解されよう。これにより、第1の輝度向上フィルム層の側面への出射光量を低減でき、光エネルギー損失を低減できる。
【0032】
第1の態様の可能な実施態様では、少なくとも1つの輝度向上フィルム層は、第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含む。
【0033】
第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を含み、第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を含み、並列に接続された複数の第1のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である。
【0034】
第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を含み、第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を含み、並列に接続された複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である。
【0035】
本出願のこの実施形態では、第1のプリズム柱および第2のプリズム柱は両方とも円弧状柱構造であるように配置される。これにより、輝度向上フィルム構造層の出射光の角度範囲をさらに広げることができる。
【0036】
第1の態様の可能な実施態様では、少なくとも1つの輝度向上フィルム層は、第3の輝度向上フィルム層を特に含む。
【0037】
第3の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第3の基板および第3のプリズム柱層を含み、第3のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第3のプリズム柱を含み、並列に接続された複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である。
【0038】
本出願のこの実施形態では、輝度向上フィルム構造層は、ただ1つの第3の輝度向上フィルム層を含み、第3の輝度向上フィルム層のプリズム柱は、円弧状柱構造として配置される。これにより、コストを抑え、輝度向上フィルム構造層の出射光の角度範囲を広げることができる。
【0039】
第1の態様の可能な実施態様では、第3のプリズム柱層内の複数の第3のプリズム柱は、同じサイズの構造である。
【0040】
第1の態様の可能な実施態様では、第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角の角度範囲は、64度~118度である。
【0041】
第1の態様の可能な実施態様では、第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する曲率半径は、5μm~24μmである。
【0042】
第1の態様の可能な実施態様では、第3のプリズム柱層の複数の第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角は、第3のプリズム柱層の中心位置から縁部の第2のプリズム柱に向かう方向に徐々に増加する。
【0043】
本出願のこの実施形態では、複数の第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角は、第3のプリズム柱層の中心位置から縁部の第2のプリズム柱に向かう方向に徐々に増加するように設定され、その結果、第3の輝度向上フィルム層の縁部における第3のプリズム柱の出射光の角度は小さいことが理解されよう。これにより、第3の輝度向上フィルム層の側面への出射光量を低減でき、光エネルギー損失を低減できる。
【0044】
第1の態様の可能な実施態様では、少なくとも1つの輝度向上フィルム層は、第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含む。
【0045】
第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を含み、第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を含み、並列に接続された複数の第1のプリズム柱はすべてプリズム構造である。
【0046】
第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を含み、第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を含み、並列に接続された複数の第2のプリズム柱はすべてプリズム構造である。
【0047】
第1の態様の可能な実施態様では、第1の基板は光学機能構造層に接続される。
【0048】
第1の基板、第1のプリズム柱層、第2のプリズム柱層、および第2の基板は、第1の方向に積層され、または、第1の基板、第1のプリズム柱、第2の基板、および第2のプリズム柱層は、第1の方向に積層される。
【0049】
第1の態様の可能な実施態様では、第1のプリズム柱の軸方向と第2のプリズム柱の軸方向との間の挟角は90度より大きい。
【0050】
本出願のこの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層の軸方向と第2の輝度向上フィルム層の軸方向との間の挟角も90度より大きく設定され、それの結果、光源に反射して戻る光の量が低減されることができ、大きな角度での出射光の量が増加されることができる。これにより、範囲が広がり、輝度向上フィルム構造層全体の出射光の総エネルギーがある程度大きくなる。
【0051】
第1のプリズム柱の軸方向と第2のプリズム柱の軸方向との間の挟角は、140度~180度に設定されてもよい。
【0052】
第1の態様の可能な実施態様では、第1のプリズム柱は、第1の基板に接続された第1の接触面と、第1の接触面に接続された第1の光出面および第2の光出面とを含み、第1の光出面と第1の接触面との間の挟角は、31度~37度であり、第2の光出面と第1の接触面との間の挟角の角度範囲は、31度~37度である。
【0053】
第2のプリズム柱は、第2の基板に接続された第2の接触面と、第2の接触面に接続された第3の光出面および第4の光出面とを含み、第3の光出面と第4の接触面との間の挟角は、31度~37度であり、第3の光出面と第2の接触面との間の挟角の角度範囲は、31度~37度である。
【0054】
本出願のこの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層の各々の頂角の角度範囲は、106度~118度に設定され、すなわち、第1の輝度向上フィルム層の底角の角度範囲は、31度~37度である。いくつかの実施形態と比較して、例えば、第1の輝度向上フィルム層の頂角が90度である解決策と比較して、この設定解決策は、大きな角度での出射光の量を増加させることができる。これにより、範囲が広がり、第1の輝度向上フィルム層全体の出射光の総エネルギーがある程度大きくなる。
【0055】
第1の態様の可能な実施態様では、プリズム柱層は、第1の縁部領域、第2の縁部領域、および中間領域を含み、中間領域は、第1の縁部領域と第2の縁部領域との間に挟まれる。
【0056】
中間領域のプリズム柱は円弧状柱構造であり、第1の縁部領域および第2の縁部領域のプリズム柱はプリズム構造である。
【0057】
円弧状構造の方が光の広がり角が大きいため、中間領域のプリズム柱が円弧状柱構造として配置されることで、出射輝度向上フィルム層の出射角度範囲は効果的に拡大できることが理解されよう。頂角が90度のプリズム構造の光の広がり角は小さい。したがって、第1の縁部領域および第2の縁部領域のプリズム柱は、頂角が90度の三角プリズムとして配置されてもよい。これにより、輝度向上フィルム層の縁部領域から多くの光が出射されることを防止でき、光エネルギー損失を低減できる。
【0058】
第1の態様の可能な実施態様では、プリズム構造は、三角プリズム構造または台形プリズム構造を含む。
【0059】
第1の態様の可能な実施態様では、円弧状柱構造は、半円柱構造または半楕円柱構造を含む。
【0060】
第1の態様の可能な実施態様では、光学機能構造層は、第1の方向に積層された光拡散層、光選択透過層、および色変換フィルム層を含む。
【0061】
本出願の実施形態の第2の態様は、ディスプレイ構成要素およびバックライト構造を含むディスプレイを提供し、ディスプレイ構成要素は、第1の方向において輝度向上フィルム構造層の表面上に配置される。
【0062】
本出願の実施形態の第3の態様は、ディスプレイを含む電子デバイスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【
図1】本出願のいくつかの実施形態による液晶ディスプレイの構造の図である。
【
図2】本出願のいくつかの実施形態による広視野角フィルムの構造の図である。
【
図3】本出願のいくつかの実施形態によるバックライト構造の分解図である。
【
図4a】本出願のいくつかの実施形態による第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層の配置の構造の図である。
【
図4b】本出願のいくつかの実施形態による、頂角が別個に90度である、および90度より大きい第1の輝度向上フィルム層における光伝播の図である。
【
図5】本出願のいくつかの実施形態による、第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層が同じ構造であり、第1の輝度向上フィルム層と第2の輝度向上フィルム層との間の軸方向挟角が異なり、第1の輝度向上フィルム層が異なる底角に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布のシミュレーション図である。
【
図6】本出願のいくつかの実施形態によるバックライト構造のバックライト光照射野分布の図である。
【
図7】本出願のいくつかの実施形態による輝度向上フィルム構造層の図である。
【
図8】本出願のいくつかの実施形態による、第2のプリズム柱の断面の形状が円弧である場合の第2の輝度向上フィルム層の光伝播の図である。
【
図9】本出願のいくつかの実施形態による、第2のプリズム柱の断面の形状が三角形である場合の第2の輝度向上フィルム層の光伝播の図である。
【
図10】本出願のいくつかの実施形態による、輝度向上フィルム構造層が
図7に示される構造であり、第1の輝度向上フィルム層の軸方向L1と第2の輝度向上フィルム層の軸方向L2との間の挟角が90度であり、第1の輝度向上フィルム層と第2の輝度向上フィルム層とが異なる底角に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布のシミュレーション図である。
【
図11】本出願のいくつかの実施形態による、輝度向上フィルム構造層が
図7に示される構造であり、第1の輝度向上フィルム層の軸方向と第2の輝度向上フィルム層の軸方向との間の挟角が90度であり、第1の輝度向上フィルム層と第2の輝度向上フィルム層とが異なる底角に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布の図である。
【
図12】本出願のいくつかの実施形態による第2の輝度向上フィルム層の構造の図である。
【
図13a】本出願のいくつかの実施形態による第3の輝度向上フィルム層の構造の図である。
【
図13b】本出願のいくつかの実施形態による第3の輝度向上フィルム層の構造の図である。
【
図14】本出願のいくつかの実施形態による、輝度向上フィルム構造層が
図13aに示される構造であり、第3の輝度向上フィルム層が異なる底角および異なる曲率半径に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布のシミュレーション図である。
【
図15】本出願のいくつかの実施形態による、輝度向上フィルム構造層が
図13aに示される構造であり、第3の輝度向上フィルム層が異なる底角および異なる頂角曲率半径に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布のシミュレーション図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下では、特定の実施形態を使用して本出願の実施態様について説明する。当業者は、本明細書に開示された内容に基づいて、本出願の他の利点および効果を容易に知ることができる。本出願はいくつかの実施形態を参照して説明されているが、本出願の特性がこの実施態様のみに限定されることを意味するものではない。それどころか、実施態様を参照して本出願を説明する目的は、本出願の特許請求の範囲に従って導出され得る別の選択肢または修正を網羅することである。本出願の徹底的な理解のために、以下の説明は多くの具体的な詳細を含む。本出願は、これらの詳細を使用せずに代替的に実施されてもよい。加えて、本出願の焦点の混乱または不明瞭化を回避するために、一部の具体的な詳細は説明から省略されている。本出願の実施形態および実施形態の特徴は、矛盾がない場合に相互に組み合わされてもよいことに留意されたい。
【0065】
本明細書において、以下の添付図面における同一の符号および文字は、同一の項目を表すことに留意されたい。したがって、添付の図面において項目が定義されると、その項目は、以下の添付の図面においてさらに定義または解釈される必要はない。本出願の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内側」、「外側」などの用語によって示される向きまたは位置関係は、添付の図面に基づく向きまたは位置関係であり、単に本出願の説明を容易にし、説明を単純化することを意図しているにすぎず、記載された装置または要素が特定の向きを有する必要があること、または特定の向きで構成および動作される必要があることを示すまたは暗示するものではないことに留意されたい。したがって、このような用語は、本出願に対する制限として理解されるべきではない。加えて、「第1の」および「第2の」という用語は、説明の目的で使用されているにすぎず、相対的な重要性の指示または暗示として理解されてはならない。
【0066】
本出願の目的、技術的解決策、および利点を明確にするため、これ以降は、添付の図面を参照しながら本出願の実施態様をさらに詳述する。
【0067】
上記の問題を解決するために、本出願の一実施形態は液晶ディスプレイを提供する。液晶ディスプレイにおけるバックライト構造の輝度向上フィルム構造層の構造が設計される。広視野角フィルムが追加されない場合、ディスプレイが大きな視野角から見られるときの液晶ディスプレイ全体の輝度を改善し、液晶ディスプレイの広視野角表示が実現される。
【0068】
第1の実装解決策では、本出願のこの実施形態では、輝度向上フィルム構造層内の各輝度向上フィルム層内の三角プリズムの頂角の程度は、輝度向上フィルム層内の大きい角度から出射される光の量を増加させ、したがって、液晶ディスプレイの視野角を増加させ、液晶ディスプレイの広視野角表示を実装するために、指定された角度に設定される。視野角は、ユーザによって見られている表示画面の輝度が指定された輝度であることが保証されるときの、ユーザの、表示画面に対する正面視線方向に対する視線方向の偏向可能な角度として理解され得る。
【0069】
図3は、本出願の実施形態によるバックライト構造の分解図である。
図3に示されるように、バックライト構造は、光源層201と、光学機能構造層と、輝度向上フィルム構造層とを含み得る。光学機能構造層は、拡散層202と、スペクトル選択透過フィルム層203と、色変換フィルム層204とを含む。輝度向上フィルム構造層は、第1の輝度向上フィルム205および第2の輝度向上フィルム層206を含む。光源層201、拡散層202、スペクトル選択透過フィルム層203、色変換フィルム層204、第1の輝度向上フィルム205、および第2の輝度向上フィルム層206は、下から上へ順に積層されて接続されている。
【0070】
いくつかの実施形態では、光源層201は色変換機能を有してもよい。したがって、バックライト構造は、下から上へ順に積層されて接続された光源層201、拡散層202、および輝度向上フィルム構造層のみを含んでいてもよい。
【0071】
図4aは、本出願の実施形態による第1の輝度向上フィルム層205および第2の輝度向上フィルム層206の配置の構造の図である。第1の輝度向上フィルム層205および第2の輝度向上フィルム層206は積層されてもよく、第1の輝度向上フィルム層205は第2の輝度向上フィルム層206の下方に配置されてもよい。
【0072】
図4aに示されるように、第1の輝度向上フィルム層205は、第1の基板2051と、第1の基板2051の上面に接続された第1のプリズム柱層とを含み、第1のプリズム柱層は、平行に配置された複数の第1のプリズム柱2052を含み、第1のプリズム柱2052は、三角プリズム構造を有する。本出願のこの実施形態で言及される三角プリズム構造は、三角形断面を有する柱構造であることが理解されよう。複数の第1のプリズム柱2052の各々の側面は、基板に接続された第1の接触面2053と、第1の接触面2053に隣接する第1の光出面2054および第2の光出面2055とを含む。複数の第1のプリズム柱2052の各々の各第1の接触面2053に対応する縁部が位置する直線は平行である。いくつかの実施形態では、第1の光出面2054および第2の光出面2055は、同じサイズの光出面であってもよい。
【0073】
説明を容易にするために、本出願のこの実施形態では、第1の光出面2054と第1の接触面2053との間の挟角は、第1の輝度向上フィルム層205の底角として定義され、第1の光出面2054と第2の光出面2055との間の挟角は、第1の輝度向上フィルム層205の頂角として定義され、第1のプリズム柱2052の第1の光出面2054と第2の光出面2055との間の各接続縁部の延在方向は、第1の輝度向上フィルム層205の軸方向L1として定義される。
【0074】
本出願のこの実施形態では、第1の基板2051と、平行に配置されかつ第1の基板2051の上面に接続された複数の第1のプリズム柱2052とは、異なる材料で作られてもよい。第1の基板2051はプラスチック材料で作られもよく、第1のプリズム柱2052はガラス材料で作られもよい。
【0075】
第2の輝度向上フィルム層206は、第2の基板2061と、第2の基板2061の上面に接続された第2のプリズム柱層とを含む。第2のプリズム柱層は、平行に配置された複数の第2のプリズム柱2062を含む。第2のプリズム柱2062は、三角プリズムである。複数の第2のプリズム柱2062の各々は、第2の基板2061に接続された第2の接触面2063と、第2の接触面2063に隣接する第3の光出面2064および第4の光出面2065とを含む。複数の第2のプリズム柱2062の各々の各第2の接触面2063に対応する縁部が位置する直線は平行である。
【0076】
いくつかの実施形態では、第3の光出面2064および第4の光出面2065は、同じ光出面であってもよい。説明を容易にするために、本出願のこの実施形態では、第3の光出面2064と第2の接触面2063との間の挟角は、第2の輝度向上フィルム層206の底角として定義され、第3の光出面2064と第4の光出面2065との間の挟角は、第2の輝度向上フィルム層206の頂角として定義され、第3の光出面2064と第2のプリズム柱2062の第4の光出面2065との間の各接続縁部の延在方向は、第2の輝度向上フィルム層206の軸方向L2として定義される。
【0077】
本出願のこの実施形態では、第2の基板2061と、平行に配置されかつ第2の基板2061の上面に接続された複数の第1のプリズム柱2062とは、異なる材料で作られてもよい。第2の基板2061はプラスチック材料で作られもよく、第2のプリズム柱2062はガラス材料で作られもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205の頂角の角度範囲は106度~118度であってもよく、すなわち、第1の輝度向上フィルム層205の底角の角度範囲は31度~37度であってもよい。いくつかの実施形態と比較して、例えば、第1の輝度向上フィルム層205の頂角が90度である解決策と比較して、この設定解決策は、大きな角度での出射光の量を増加させることができる。これにより、範囲が広がり、第1の輝度向上フィルム層205全体の出射光の総エネルギーがある程度大きくなる。
【0079】
いくつかの実施形態では、第2の輝度向上フィルム層206の頂角は106度~118度の範囲であってもよく、第2の輝度向上フィルム層206の底角は31度~37度の範囲であってもよい。いくつかの実施形態と比較して、例えば、第2の輝度向上フィルム層206の頂角が90度である解決策と比較して、この設定解決策は、大きな角度での出射光の量を増加させることができる。これにより、範囲が広がり、第2の輝度向上フィルム層206全体の出射光の総エネルギーがある程度大きくなる。
【0080】
第1の輝度向上フィルム層205全体の出射光の範囲を広げて総エネルギーを大きくすることで、L1に垂直な方向における液晶ディスプレイ001の視野角を大きくすることができ、第2の輝度向上フィルム層206全体の出射光の範囲を広げて総エネルギーを大きくすることで、L2に垂直な方向における液晶ディスプレイ001の視野角を大きくすることができる。これにより、液晶ディスプレイ001全体の輝度の均一性を改善することができ、特定の輝度における視野角を大きくすることができる。
【0081】
以下では、第1の輝度向上フィルム層205の頂角が90度より大きいとき、大きな角度での出射光量が増加されることができ、第1の輝度向上フィルム層205全体の出射光の範囲はある程度広げられることができる原理を説明するために、第1の輝度向上フィルム層205を例に挙げて説明する。
【0082】
図4bは、本出願の実施形態による、頂角が別個に90度および90度より大きい第1の輝度向上フィルム層205における光伝播の図である。第1の輝度向上フィルム層205の頂角が90度の断面が実線で示され、第1の輝度向上フィルム層205の頂角が90度より大きい断面が破線で示されている。
【0083】
図4bに示されるように、プリズムの第1の輝度向上フィルム層205の全反射角がB1であると仮定する。例えば、B1は45度であり、第1の輝度向上フィルム層の頂角は90度であり、第1の輝度向上フィルム層の底角は45度である。光量が多い。光が第1の光出面2054に入射すると、光は第2の光出面2055で全反射し、第2の光出面2055から光源の方向に向かって全反射する。これにより、光エネルギー損失が生じる。
【0084】
例えば、光i1が第1の輝度向上フィルム層205の第1の光出面2054に対して入射角B1、すなわち45度で入射する場合、光i1は第2の光出面2055で全反射し、第2の光出面2055から光源の方向に向かって全反射する。
【0085】
しかしながら、第1の輝度向上フィルム層205の頂角が大きくなると、第1の輝度向上フィルム層205の第1の光出面2054に、より大きな頂角でi1と平行な方向に光i2が入射する場合、i1の入射角B1に対して光i2の入射角B2が小さくなる。このように、光i2は全反射されるのではなく、第1の光出面2054で屈折される。
【0086】
したがって、第1の輝度向上フィルム層205の頂角が90度より大きいとき、大きい角度での出射光量が増加されることができ、第1の輝度向上フィルム層205全体の出射光の範囲および総エネルギーはある程度広げられて大きくされることができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層の頂角および第2の輝度向上フィルム層の頂角は、
図4aに示される鋭角であってもよく、またはいくつかの実施形態では、特定のラジアンを有する円弧角であってもよい。
【0088】
本出願のこの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層の頂角および第2の輝度向上フィルム層の頂角が特定のラジアンを有する円弧角であるとき、第1の輝度向上フィルム層の頂角および第2の輝度向上フィルム層の頂角の曲率半径は16μm以下であり得る。
【0089】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205の軸方向L1と第2の輝度向上フィルム層206の軸方向L2との間の挟角は、90度よりも大きくなるように代替的に設定されてもよく、例えば、140度~180度に設定されてもよい。同様に、光源に反射して戻ってくる光の量が低減され、大きな角度での出射光の量が増加されて、範囲を拡大し、輝度向上フィルム構造層全体の出射光の総エネルギーをある程度大きくしてもよい。
【0090】
図5は、本出願の実施形態による、第1の輝度向上フィルム層205および第2の輝度向上フィルム層206が同じ構造であり、第1の輝度向上フィルム層205と第2の輝度向上フィルム層206との間の軸方向挟角が異なり、第1の輝度向上フィルム層205が異なる底角に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布のシミュレーション図である。
【0091】
図5において、水平座標は、第1の輝度向上フィルム層205の軸方向と第2の輝度向上フィルム層206の軸方向との間の挟角の正弦値であり、0度~90度の挟角範囲を示し、垂直座標は第1の輝度向上フィルム層205の底角であり、座標範囲は10度~70度である。図中、黒いグリッドは、バックライト構造の正面輝度が標準輝度の80%より大きいことを示している。グレーのグリッドは、L75視野角が±30度より大きいことを示し、L75は最大正面輝度の75%を示し、L75視野角が±30度より大きいことは、正面輝度の75%の視野角範囲が正面視線の偏向範囲30度より大きいことを示す。
【0092】
図5から、第1の輝度向上フィルム層205の底角の範囲が31度~37度であり、第1の輝度向上フィルム層205と第2の輝度向上フィルム層206との間の軸方向挟角が0度~80度の範囲内であるとき、バックライト構造の正面輝度は標準輝度の80%より大きくてもよく、正面輝度の75%の視野角範囲は正面視線の30度の偏向範囲より大きいことが分かる。これは、本出願のこの実施形態で提供される解決策が液晶ディスプレイの視野角を増加させることができることを示している。
【0093】
図6は、本出願の実施形態によるバックライト構造のバックライト光照射野分布の図である。
図6から、第1の輝度向上フィルム層205の底角の範囲が31度~37度であり、第1の輝度向上フィルム層205と第2の輝度向上フィルム層206との間の軸方向挟角が0度~80度の範囲内にあるとき、バックライト構造の正面輝度は標準輝度の80%より大きくてもよく、正面輝度の75%の視野角範囲は正面視線の30度の偏向範囲以上である(L75視野角は±30度より大きい)ことが分かる。正面輝度の50%の視野角範囲は、正面視線の偏向範囲40度以上である(L50視野角は±40度より大きい)。
【0094】
本出願の実施形態で言及されるプリズム柱の断面またはセクションは、プリズム柱またはプリズムフィルム層の軸方向に垂直な方向のセクションであることが理解されよう。
【0095】
別の実施形態の解決策では、本出願のこの実施形態における出射光の均一性をさらに改善するために、本出願の一実施形態は別のバックライト構造を提供する。バックライト構造における一方の輝度向上フィルム層のプリズム柱は、円弧状柱構造のプリズム柱として配置される。本出願のこの実施形態では、円弧状柱構造の断面は、断面が円弧面である柱構造であり、円弧面は、半円面、または半円よりも大きいもしくは小さい円弧面であってもよいことに留意されたい。すなわち、円弧状柱構造の断面の輪郭は、直線と、この直線のヘッドおよびエンドに接続される円弧線とで囲まれている。
図7は、本出願の実施形態による輝度向上フィルム構造層の図である。
図7に示されるように、輝度向上フィルム構造層は、第1の輝度向上フィルム層205および第2の輝度向上フィルム層206を含む。第1の輝度向上フィルム層205および第2の輝度向上フィルム層206は積層されている。第1の輝度向上フィルム層205は、第2の輝度向上フィルム層206の下方に配置されてもよい。
【0096】
図7に示されるように、第1の輝度向上フィルム層205は、第1の基板2051と、第1の基板2051の上面に接続された第1のプリズム柱層とを含み、第1のプリズム柱層は、平行に配置された複数の第1のプリズム柱2052を含む。第1のプリズム柱2052は、三角プリズムである。複数の第1のプリズム柱2052の各々は、基板に接続された第1の接触面2053と、第1の接触面2053に隣接する第1の光出面2054および第2の光出面2055とを含む。複数の第1のプリズム柱2052の各々の各第1の接触面2053に対応する縁部が位置する直線は平行である。いくつかの実施形態では、第1の光出面2054および第2の光出面2055は、同じサイズの光出面であってもよい。
【0097】
説明を容易にするために、本出願のこの実施形態では、第1の光出面2054と第1の接触面2053との間の挟角は、第1の輝度向上フィルム層205の底角として定義され、第1の光出面2054と第2の光出面2055との間の挟角は、第1の輝度向上フィルム層205の頂角として定義され、第1のプリズム柱2052の第1の光出面2054と第2の光出面2055との間の各接続縁部の延在方向は、第1の輝度向上フィルム層205の軸方向L1として定義される。
【0098】
第2の輝度向上フィルム層206は、第2の基板2061と、第2の基板2061の下面に接続された第2のプリズム柱層とを含む。第2のプリズム柱層は、平行に配置された複数の第2のプリズム柱2062を含む。複数の第2のプリズム柱2062の各々の断面は円弧であり、円弧は円弧の線分と直線で囲まれた像である。円弧の線分は、円全体の円弧の一部であってもよく、直線の線分は、円弧の線分に対応する弦であってもよい。
【0099】
本出願のこの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205の第1のプリズム柱2052は、第2の輝度向上フィルム層206の第2のプリズム柱2062に対向して配置される。第1の輝度向上フィルム層205の第1のプリズム柱2052は、光学接着剤を使用して第2の輝度向上フィルム層206の第2のプリズム柱2062に接続されてもよい。
【0100】
本出願のこの実施形態では、第2のプリズム柱2062は、基板に接続された第2の接触面2063を含む。第2の接触面2063は、矩形状であってもよい。
【0101】
本出願のこの実施形態では、第2のプリズム柱2062の円弧状断面と第2の基板2061との間の接続線の端点接線と接続線との間の挟角は、第2のプリズム柱2062の底角として定義されてもよい。第2のプリズム柱2062の円弧状断面における円弧に対応する中心角は、第2のプリズム柱2062の頂角として定義される。第2の輝度向上フィルム層における複数の第2のプリズム柱2062の配列方向に垂直な方向は、第2の輝度向上フィルム層206の軸方向L2として定義される。
【0102】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205の第1のプリズム柱2052は、第2の輝度向上フィルム層206の第2の基板に代替的に接続されてもよく、すなわち、第2の輝度向上フィルム層206の第2のプリズム柱2062は、第2の輝度向上フィルム層206の上面に配置される。
【0103】
本出願のこの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205の軸方向L1と第2の輝度向上フィルム層の軸方向L2との間の挟角は、90度であってもよい。
【0104】
本出願のこの実施形態では、
図7に提供されている輝度向上フィルム構造層は、輝度向上フィルム構造層の出射光の均一性を効果的に改善し、輝度向上フィルム構造層の出射光の角度範囲をある程度拡大することができる。
【0105】
図8に示されるように、第2のプリズム柱2062の断面の形状が円弧状であり、その断面を例にとると、その断面のエッジラインに光i1,i2,i3,i4,i5,i6の平行ビームが複数入射する場合、対応する出射光i11,i21,i31,i41,i51,i61のビームが異なる方向となり、その結果、光の光出方向が分散される。これにより、輝度向上フィルム構造層の出射光の均一性を改善することができ、輝度向上フィルム構造層の出射光の角度範囲をある程度広げることができる。
【0106】
図9に示されるように、第2のプリズム柱2062の断面の形状が三角形であり、その断面を例にとると、その断面の一辺301に、光i1,i2,i3の平行ビームが複数入射する場合、対応する出射光i11,i21,i31のビームが平行に配置され、三角形の頂角の方向に光を出力するように集光されることが理解されよう。光i4,i5,i6の平行ビームが断面の他の辺302に複数入射する場合、対応する出射光i41,i51,i61も平行に配置され、三角形の頂角の方向に光を出力するように集光される。したがって、光出方向が集中し、その結果、輝度向上フィルム構造層の出射光の均一性が悪い。
【0107】
いくつかの実施形態では、より広い角度範囲の出射光を有するプリズムフィルム構造層を得るために、第1の輝度向上フィルム層205の底角の角度範囲は37度~55度であってもよく、すなわち、頂角の角度範囲は70度~106度であってもよい。
【0108】
第2の輝度向上フィルム層206の頂角の角度範囲は64度~70度であってもよく、すなわち、底角の角度範囲は55度~58度であってもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層の頂角の曲率半径は、8μm以下であってもよい。第2の輝度向上フィルム層の頂角の曲率半径は、24μm以下であってもよい。
【0110】
図10は、本出願のこの実施形態における輝度向上フィルム構造層が
図7に示される構造であり、第1の輝度向上フィルム層205の軸方向L1と第2の輝度向上フィルム層の軸方向L2との間の挟角が90度であり、第1の輝度向上フィルム層205と第2の輝度向上フィルム層206とが異なる底角に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布のシミュレーション図である。
【0111】
図10において、水平座標は第1の輝度向上フィルム層205の底角であり、底角の範囲は0度~90度であり、垂直座標は第2の輝度向上フィルム層206の底角であり、底角の範囲は10度~70度である。図中、黒いグリッドは、バックライト構造の正面輝度が標準輝度の80%より大きいことを示している。グレーのグリッドは、L75視野角が±30度より大きく、L75は最大正面輝度の75%であることを示し、正面輝度の75%の視野角範囲が正面視線の偏向範囲30度より大きいことが示されている。
【0112】
図10から、第1の輝度向上フィルム層205の底角の範囲が37度~55度であり、第2の輝度向上フィルム層206の頂角が64度~70度であるとき、バックライト構造の正面輝度は標準輝度の80%より大きくてもよく、正面輝度の75%の視野角範囲は正面視線の偏向範囲30度以上であることが分かる。これは、本出願のこの実施形態で提供される解決策が液晶ディスプレイの視野角を増加させることができることを示している。
【0113】
図11は、本出願のこの実施形態における輝度向上フィルム構造層が
図7に示される構造であり、第1の輝度向上フィルム層205の軸方向と第2の輝度向上フィルム層の軸方向との間の挟角が90度であり、第1の輝度向上フィルム層205と第2の輝度向上フィルム層206とが異なる底角に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布図である。
【0114】
図11から、第1の輝度向上フィルム層205の底角の範囲が37度~55度であり、第2の輝度向上フィルム層206の頂角が64度~70度であるとき、バックライト構造の正面輝度は標準輝度の75%より大きくてもよく、正面輝度の75%の視野角範囲は正面視線の40度の偏向範囲以上である(L75視野角は±40度より大きい)ことが分かる。正面輝度の50%の視野角範囲は、正面視線の偏向範囲40度以上である。L75視野角は±55度である(L50視野角は±55度より大きい)。
【0115】
いくつかの実施形態では、
図12に示されるように、第2の輝度向上フィルム層206における複数の第2のプリズム柱2062の底角は、第1の基板2051の中心から縁部の第2のプリズム柱2062に向かう方向に徐々に小さくなってもよい。このように、第2の輝度向上フィルム層206の縁部における第2のプリズム柱の出射光の角度は小さくてもよい。これにより、第2の輝度向上フィルム層の側面への出射光量を低減でき、光エネルギー損失を低減できる。
【0116】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205における複数の第2のプリズム柱2062の底角も、第1の基板2061の中心から縁部プリズム柱に向かう方向に徐々に小さくなってもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、本出願の一実施形態は、輝度向上フィルム構造層をさらに提供する。輝度向上フィルム構造層の構造は、
図7の構造と同様であり、第1の輝度向上フィルム層205における第1のプリズム柱2052も断面が円弧状となり得るプリズム柱である点が異なる。
【0118】
いくつかの実施形態では、バックライト構造の輝度向上フィルム構造層は、1つの第3の輝度向上フィルム層のみを代替的に含んでもよい。
図13aは、輝度向上フィルム構造層の構造を示す図である。
図13aに示されるように、第3の輝度向上フィルム層207は、第3の基板2071と、第3の基板2071の上面に配置された第3の光学フィルム層とを含み、第3のプリズム柱層は、平行に配置された複数の第3のプリズム柱2072を含む。複数の第3のプリズム柱2072の各々の断面は円弧であり、円弧は円弧の線分と直線で囲まれた像である。円弧の線分は、円全体の円弧の一部であってもよい。直線の線分は、円弧の線分に対応する弦であってもよい。
【0119】
第3のプリズムフィルム層207の第3の基板2071は、色変換フィルム層204に接続されている。
【0120】
本出願のこの実施形態では、第3のプリズム柱2072の円弧状断面と第3の基板2071との間の接続線の端点接線と接続線との間の挟角は、第3のプリズム柱2072の底角として定義されてもよい。第3のプリズム柱2072の円弧状断面における円弧に対応する中心角は、第3のプリズム柱2072の頂角として定義される。
【0121】
いくつかの実施形態では、
図13bに示されるように、第3の輝度向上フィルム層207の複数の第3のプリズム柱2072の各々の断面は、代替的に三角形であってもよく、すなわち、第3のプリズム柱2072は、三角プリズムであってもよい。複数の第3のプリズム柱2072の各々は、第3の基板2071に接続された第3の接触面2073と、第3の接触面2073に隣接する第5の光出面2074および第6の光出面2075とを含む。複数の第3のプリズム柱2072の各々の各第1の接触面2073に対応する縁部が位置する直線は平行である。いくつかの実施形態では、第5の光出面2074および第6の光出面2075は、同じサイズの光出面であってもよい。
【0122】
説明を容易にするために、本出願のこの実施形態では、第5の光出面2074と第3の接触面2073との間の挟角は、第3のプリズム柱2072の底角として定義され、第5の光出面2074と第6の光出面2075との間の挟角は、第3のプリズム柱2072の頂角として定義される。
【0123】
いくつかの実施形態では、第3の輝度向上フィルム層207内の複数の第3のプリズム柱は同じ構造であってもよく、第3の輝度向上フィルム層の頂角の曲率半径範囲は5μm~24μmであってもよい。第3の輝度向上フィルム層205の底角の範囲は、31度~58度であってもよく、すなわち、頂角の範囲は、64度~118度であってもよい。
【0124】
いくつかの実施形態では、第3の輝度向上フィルム層207における複数の第3のプリズム柱の頂角は、第3の輝度向上フィルム層207の中心から縁部の第3のプリズム柱2072に向かう方向に徐々に増加する。
【0125】
図14は、本出願のこの実施形態における輝度向上フィルム構造層が
図13aに示される構造であり、第3の輝度向上フィルム層が異なる底角および異なる曲率半径に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布のシミュレーション図である。
【0126】
図14において、水平座標は第3の輝度向上フィルム層の底角であり、底角の範囲は0度~90度であり、垂直座標は頂角の曲率半径であり、曲率半径の範囲は0μm~136μmである。図中、黒いグリッドは、バックライト構造の正面輝度が標準輝度の80%より大きいことを示している。グレーのグリッドは、L75視野角が±30度より大きく、L75は最大正面輝度の75%であることを示し、正面輝度の75%の視野角範囲が正面視線の偏向範囲30度以上であることが示されている。
【0127】
図14から、第3の輝度向上フィルム層205の底角の範囲が31度~58度であるとき、バックライト構造の正面輝度は標準輝度の80%より大きくてもよく、正面輝度の75%の視野角範囲は正面視線の偏向範囲30度以上であることが分かる。
【0128】
図15は、本出願のこの実施形態における輝度向上フィルム構造層が
図13aに示される構造であり、第3の輝度向上フィルム層が異なる底角および異なる頂角の曲率半径に対応する場合のバックライト構造の光照射野分布のシミュレーション図である。
【0129】
図15から、第3の輝度向上フィルム層の底角の範囲が31度~58度、すなわち、頂角の範囲が64度~118度であり、頂角の曲率半径が5μm~24μmである場合、バックライト構造の正面輝度は、標準輝度の75%より大きくてもよく、正面輝度の75%の視野角範囲は、正面視線の偏向範囲35度以上である(L75視野角は±35度より大きい)ことが分かる。正面輝度の50%の視野角範囲は、正面視線の偏向範囲40度以上である(L50視野角は±40度より大きい)。
【0130】
本出願のこの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205、第2の輝度向上フィルム層206、または第3の輝度向上フィルム層207の2つの底角は完全に同じでなくてもよいことが理解されよう。実際には、2つの底角の差は0度~3度であってもよい。
【0131】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205内の第1のプリズム柱層内の複数の第1のプリズム柱は、均一な形状でなくてもよいことが理解されよう。例えば、第1のプリズム柱層において、一部の第1のプリズム柱が円弧状柱構造となるように配置されてもよく、他の一部の第1のプリズム柱が三角プリズム構造となるように配置されてもよい。
【0132】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205は、中間領域と、中間領域の両側に配置された第1の縁部領域および第2の縁部領域とに分割されてもよい。中間領域の第1のプリズム柱2052は円弧状柱構造であってもよく、第1の縁部領域の第1のプリズム柱2052および第2の縁部領域の第1のプリズム柱2052は三角プリズム構造であってもよい。中間領域における第1のプリズム柱の断面における円弧に対応する角度範囲は、64度~70度であってもよい。第1の縁部領域および第2の縁部領域の第1のプリズム柱2052の頂角は、90度であってもよい。
【0133】
円弧状構造の方が光の広がり角が大きいため、中間領域の第1のプリズム柱2052が円弧状柱構造として配置されることで、第1の輝度向上フィルム層205の出射角度範囲は効果的に拡大できる。頂角が90度の三角プリズム構造の光の広がり角は小さい。したがって、第1の縁部領域および第2の縁部領域の第1のプリズム柱2052は、頂角が90度の三角プリズムとして配置されてもよい。これにより、第1の輝度向上フィルム層205の縁部領域から多くの光が出射されることを防止でき、光エネルギー損失を低減できる。
【0134】
いくつかの実施形態では、中間領域、第1の縁部領域、および第2の縁部領域の分割は、実際の要件に基づいて設定されてもよい。例えば、第1の輝度向上フィルム層205の一端の縁部における第1のプリズム柱2052が位置する領域が第1の縁部領域として使用され、第1の輝度向上フィルム層205の他端の縁部における第1のプリズム柱2052が位置する領域が第2の縁部領域として使用され、第1の輝度向上フィルム層205における第1の縁部領域と第2の縁部領域との間の領域が中間領域として使用される。
【0135】
第2の輝度向上フィルム層206および第3の輝度向上フィルム層207は、第1の輝度向上フィルム層205における複数のプリズム柱が均一な形状となり得ないように配置され得ることが理解されよう。ここでは詳細を繰り返さない。
【0136】
結論として、本出願のこの実施形態で提供されるバックライト構造は、輝度向上フィルム構造層の出射光の均一性を効果的に改善し、輝度向上フィルム構造層の出射光の角度範囲を拡大することができる。
【0137】
本出願の一実施形態の別の態様は、ディスプレイ構成要素および前述のバックライト構造を含む液晶ディスプレイを提供する。
【0138】
本出願の一実施形態における電子デバイスは、代替的に、液体冷却キャビネットなどのデバイスであってもよいことが理解されよう。
【0139】
本明細書で説明される「一実施形態」、「いくつかの実施形態」などへの言及は、本出願の1つまたは複数の実施形態が、実施形態を参照しつつ説明される特定の特徴、構造、または特性を含むことを意味する。したがって、本明細書の様々な箇所に現れる「一実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「いくつかの他の実施形態において」、および「他の実施形態において」などの記述は、同じ実施形態を参照することを必ずしも意味しない。代わりに、これらの記述は、別の方法で特に強調されない限り、「すべてではないが1つまたは複数の実施形態」を意味する。用語「含む」、「備える」、「有する」、およびこれらの変化形のすべては、別の方法で特に強調されない限り、「含むが、これに限定されない」ことを意味する。
【0140】
前述の説明は、単に本出願の特定の実施形態であり、本出願の保護範囲を限定することが意図されるものではない。本出願に開示された技術的範囲内で当業者によって容易に考え出されるいかなる変形または置換も、本出願の保護範囲内にあるものとする。矛盾が生じないときには、本出願の実施形態および実施形態の特徴が相互に組み合わされてもよい。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0141】
001 液晶ディスプレイ
100 表示画面
200 バックライト構造
101 広視野角フィルム
1011 第1のベース
1012 第2のベース
1013 機能層
1014 接続層
201 光源層
202 拡散層
203 スペクトル選択透過フィルム層
204 色変換フィルム層
205 第1の輝度向上フィルム
2051 第1の基板
2052 第1のプリズム柱
2053 第1の接触面
2054 第1の光出面
2055 第2の光出面
206 第2の輝度向上フィルム層
2061 第2の基板
2062 第2のプリズム柱
2063 第2の接触面
2064 第3の光出面
2065 第4の光出面
207 第3の輝度向上フィルム層
2071 第3の基板
2072 第3のプリズム柱
【手続補正書】
【提出日】2024-07-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源層、光学機能構造層、および輝度向上フィルム構造層を備えるバックライト構造であって、前記光源層、前記光学機能構造層、および前記輝度向上フィルム構造層は第1の方向に積層され、
前記輝度向上フィルム構造層は、少なくとも1つの輝度向上フィルム層を備え、前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層の各々は、積層されて接続された基板およびプリズム柱層を備え、
前記プリズム柱層は、前記基板上に配置された少なくとも1つの突起構造を備える、
バックライト構造。
【請求項2】
前記少なくとも1つの突起構造が、円弧状突起構造および/または角状突起構造を含む、請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項3】
前記円弧状突起構造が、ドット型の円弧状構造、ストリップ型の円弧状突起構造、またはマルチセグメント円弧状突起構造であり、
前記角状突起構造は、ドット型の角状突起構造、ストリップ型の角状突起構造、およびマルチセグメント角状突起構造である、
請求項2に記載のバックライト構造。
【請求項4】
前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層が、前記第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含み、
前記第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を備え、前記第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第1のプリズム柱はすべてプリズム構造であり、
前記第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を備え、前記第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である、
請求項
1に記載のバックライト構造。
【請求項5】
前記第1の基板が、前記光学機能構造層に接続され、
前記第1の基板、前記第1のプリズム柱層、前記第2のプリズム柱層、および前記第2の基板は、前記第1の方向に積層されるか、または、前記第1の基板、前記第1のプリズム柱
層、前記第2の基板、および前記第2のプリズム柱層は、前記第1の方向に積層される、
請求項4に記載のバックライト構造。
【請求項6】
前記第1のプリズム柱の軸方向と前記第2のプリズム柱の軸方向との間の挟角が90度である、請求項5に記載のバックライト構造。
【請求項7】
前記第2のプリズム柱層内の前記複数の第2のプリズム柱が、同じサイズの構造である、請求項
4に記載のバックライト構造。
【請求項8】
前記第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角の角度範囲が、64度~70度である、請求項7に記載のバックライト構造。
【請求項9】
前記第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する曲率半径が、24μm以下である、請求項6に記載のバックライト構造。
【請求項10】
前記第2のプリズム柱層の前記複数の第2のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角が、前記第2のプリズム柱層の中心位置から縁部の第2のプリズム柱に向かう方向に徐々に増加する、請求項4に記載のバックライト構造。
【請求項11】
前記第1のプリズム柱層内の前記複数の第1のプリズム柱が、同じサイズの構造である、請求項4から9のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項12】
前記第1のプリズム柱が、前記第1の基板に接続された第1の接触面と、前記第1の接触面に接続された第1の光出面および第2の光出面と、を備え、
前記第1の光出面と前記第1の接触面との間の挟角は、37度~55度であり、前記第2の光出面と前記第1の接触面との間の挟角の角度範囲は、37度~55度である、
請求項11に記載のバックライト構造。
【請求項13】
前記第1のプリズム柱層内の前記複数の第1のプリズム柱の頂角であって、前記第1の基板に対向する頂角が、前記第2のプリズム柱層の前記中心位置から前記縁部の第2のプリズム柱への前記方向に徐々に増加する、請求項4から10のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項14】
前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層が、前記第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含み、
前記第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を備え、前記第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第1のプリズム柱はすべて円弧状柱構造であり、
前記第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を備え、前記第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である、
請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項15】
前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層が、第3の輝度向上フィルム層を備え、
前記第3の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第3の基板および第3のプリズム柱層を備え、前記第3のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第3のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第2のプリズム柱はすべて円弧状柱構造である、
請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項16】
前記第3のプリズム柱層内の前記複数の第3のプリズム柱が、同じサイズの構造である、請求項15に記載のバックライト構造。
【請求項17】
前記第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角の角度範囲が、64度~118度である、請求項16に記載のバックライト構造。
【請求項18】
前記第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する曲率半径が、5μm~24μmである、請求項16に記載のバックライト構造。
【請求項19】
前記第3のプリズム柱層の前記複数の第3のプリズム柱の断面における円弧に対応する中心角が、前記第3のプリズム柱層の中心位置から縁部の第2のプリズム柱に向かう方向に徐々に増加する、請求項15に記載のバックライト構造。
【請求項20】
前記少なくとも1つの輝度向上フィルム層が、前記第1の方向に積層された第1の輝度向上フィルム層および第2の輝度向上フィルム層を特に含み、
前記第1の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第1の基板および第1のプリズム柱層を備え、前記第1のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第1のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第1のプリズム柱はすべてプリズム構造であり、
前記第2の輝度向上フィルム層は、積層されて接続された第2の基板および第2のプリズム柱層を備え、前記第2のプリズム柱層は、並列に接続された複数の第2のプリズム柱を備え、並列に接続された前記複数の第2のプリズム柱はすべてプリズム構造である、
請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項21】
前記第1の基板が、前記光学機能構造層に接続され、
前記第1の基板、前記第1のプリズム柱層、前記第2のプリズム柱層、および前記第2の基板は、前記第1の方向に積層されるか、または、前記第1の基板、前記第1のプリズム柱、前記第2の基板、および前記第2のプリズム柱層は、前記第1の方向に積層される、
請求項20に記載のバックライト構造。
【請求項22】
前記第1のプリズム柱の軸方向と前記第2のプリズム柱の軸方向との間の挟角が90度よりも大きい、請求項20に記載のバックライト構造。
【請求項23】
前記第1のプリズム柱が、前記第1の基板に接続された第1の接触面と、前記第1の接触面に接続された第1の光出面および第2の光出面と、を備え、前記第1の光出面と前記第1の接触面との間の挟角は、37度~55度であり、前記第2の光出面と前記第1の接触面との間の挟角の角度範囲は、37度~55度であり、
前記第2プリズム柱が、前記第2の基板に接続された第2の接触面と、前記第2の接触面に接続された第3の光出面および第4の光出面と、を備え、前記第3の光出面と前記第4の接触面との間の挟角は、37度~55度であり、前記第3の光出面と前記第2の接触面との間の挟角の角度範囲は、37度~55度である、
請求項21に記載のバックライト構造。
【請求項24】
前記プリズム柱層が、第1の縁部領域と、第2の縁部領域と、中間領域とを含み、前記中間領域は、前記第1の縁部領域と前記第2の縁部領域との間に挟まれ、
前記中間領域のプリズム柱は円弧状柱構造であり、前記第1の縁部領域および前記第2の縁部領域のプリズム柱はプリズム構造である、
請求項1に記載のバックライト構造。
【請求項25】
前記プリズム構造が、三角プリズム構造または台形プリズム構造を含む、請求項4から1
0または請求項20から24のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項26】
前記円弧状柱構造が、半円柱構造または半楕円柱構造を含む、請求項2から1
0のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項27】
前記光学機能構造層が、前記第1の方向に積層された光拡散層、光選択透過層、および色変換フィルム層を含む、請求項1から
10および請求項20から24のいずれか一項に記載のバックライト構造。
【請求項28】
請求項1から
10および請求項14から24のいずれか一項に記載のディスプレイ構成要素およびバックライト構造を備えるディスプレイであって、前記ディスプレイ構成要素は、第1の方向において輝度向上フィルム構造層の表面上に配置される、ディスプレイ。
【請求項29】
請求項28に記載のディスプレイを備える、電子デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
本出願のこの実施形態では、第2の輝度向上フィルム層における複数の第2のプリズム柱の底角は、第2のプリズム柱層の中心から縁部の第2のプリズム柱への方向に徐々に減少してもよいことが理解されよう。このように、第2の輝度向上フィルム層の縁部における第2のプリズム柱の出射光の角度は小さくてもよい。これにより、第2の輝度向上フィルム層の側面への出射光量を低減でき、光エネルギー損失を低減できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
本出願のこの実施形態では、第2の基板2061と、平行に配置されかつ第2の基板2061の上面に接続された複数の第2のプリズム柱2062とは、異なる材料で作られてもよい。第2の基板2061はプラスチック材料で作られもよく、第2のプリズム柱2062はガラス材料で作られもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0094】
本出願の実施形態で言及されるプリズム柱の断面またはセクションは、プリズム柱または輝度向上フィルム構造層の軸方向に垂直な方向のセクションであることが理解されよう。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0107】
いくつかの実施形態では、より広い角度範囲の出射光を有する輝度向上フィルム構造層を得るために、第1の輝度向上フィルム層205の底角の角度範囲は37度~55度であってもよく、すなわち、頂角の角度範囲は70度~106度であってもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0114
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0114】
図11から、第1の輝度向上フィルム層205の底角の範囲が37度~55度であり、第2の輝度向上フィルム層206の頂角が64度~70度であるとき、バックライト構造の正面輝度は標準輝度の75%より大きくてもよく、正面輝度の75%の視野角範囲は正面視線の40度の偏向範囲以上である(L75視野角は±40度より大きい)ことが分かる。正面輝度の50%の視野角範囲は、正面視線の偏向範囲40度以上である。L
50視野角は±55度である(L50視野角は±55度より大きい)。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0115】
いくつかの実施形態では、
図12に示されるように、第2の輝度向上フィルム層206における複数の第2のプリズム柱2062の底角は、第
2の基板20
61の中心から縁部の第2のプリズム柱2062に向かう方向に徐々に小さくなってもよい。このように、第2の輝度向上フィルム層206の縁部における第2のプリズム柱の出射光の角度は小さくてもよい。これにより、第2の輝度向上フィルム層の側面への出射光量を低減でき、光エネルギー損失を低減できる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0116
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0116】
いくつかの実施形態では、第1の輝度向上フィルム層205における複数の第2の基板2061の底角も、第1の基板2051の中心から縁部プリズム柱に向かう方向に徐々に小さくなってもよい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0118
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0118】
いくつかの実施形態では、バックライト構造の輝度向上フィルム構造層は、1つの第3の輝度向上フィルム層のみを代替的に含んでもよい。
図13aは、輝度向上フィルム構造層の構造を示す図である。
図13aに示されるように、第3の輝度向上フィルム層207は、第3の基板2071と、第3の基板2071の上面に配置された第3の
プリズム柱層とを含み、第3のプリズム柱層は、平行に配置された複数の第3のプリズム柱2072を含む。複数の第3のプリズム柱2072の各々の断面は円弧であり、円弧は円弧の線分と直線で囲まれた像である。円弧の線分は、円全体の円弧の一部であってもよい。直線の線分は、円弧の線分に対応する弦であってもよい。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0119
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0119】
第3の輝度向上フィルム層207の第3の基板2071は、色変換フィルム層204に接続されている。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0121
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0121】
いくつかの実施形態では、
図13bに示されるように、第3の輝度向上フィルム層207の複数の第3のプリズム柱2072の各々の断面は、代替的に三角形であってもよく、すなわち、第3のプリズム柱2072は、三角プリズムであってもよい。複数の第3のプリズム柱2072の各々は、第3の基板2071に接続された第3の接触面2073と、第3の接触面2073に隣接する第5の光出面2074および第6の光出面2075とを含む。複数の第3のプリズム柱2072の各々の各第
3の接触面2073に対応する縁部が位置する直線は平行である。いくつかの実施形態では、第5の光出面2074および第6の光出面2075は、同じサイズの光出面であってもよい。
【国際調査報告】