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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-16
(54)【発明の名称】流体送達システム
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/00 20060101AFI20241209BHJP
   F16J 15/10 20060101ALI20241209BHJP
【FI】
F16K27/00 B
F16J15/10 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531259
(86)(22)【出願日】2022-11-21
(85)【翻訳文提出日】2024-07-23
(86)【国際出願番号】 US2022050548
(87)【国際公開番号】W WO2023096851
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】63/282,761
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518057228
【氏名又は名称】アイコール・システムズ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【弁理士】
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 千裕
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】トレール、ランドルフ
(72)【発明者】
【氏名】カーソン、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】フォルクマン、マイケル
【テーマコード(参考)】
3H051
3J040
【Fターム(参考)】
3H051BB02
3H051BB03
3H051CC14
3H051CC16
3H051FF01
3H051FF09
3J040AA02
3J040AA12
3J040BA03
3J040EA16
3J040HA03
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】流体送達システムは、半導体の製造に使用される重要な構成要素アセンブリである。これらの流体送達システムは構成要素のアセンブリに依存しており、シールが必要となるが、シールは流体送達システムの組み立て及びメンテナンス中に取り付けおよび交換する必要がある。シールは、基板ブロックまたは能動構成要素と係合するシールリングとして配置され、シールリングは組み立てを支援するシール保持機構を有している。これらのシール保持機構は、シール空洞内のシールの保持力を増加させ、又はシールを保持するために必要な力を低減することができる。その他の構成では、基板ブロックや能動構成要素のシール空洞には、シール保持機構が組み込まれることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体送達システムであって、
基板ブロックであって、以下を備えるもの:
上面;
前記上面の第1の基板ポート;
前記上面の第2の基板ポート;
第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路;
第2の基板ポートを画定する基板リング;および
前記上面に形成され前記基板リングを取り囲む基板シール通路であって、前記基板リングの外面が前記基板シール通路の内面を形成するもの;
能動構成要素であって、以下を備えるもの:
下面;
前記下面の第1の構成要素ポート;
第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路;
第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング;および
前記下面に形成され前記構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路であって、前記構成要素リングの外面が前記構成要素シール通路の内面を形成するもの;および
シールリングであって、以下を備えるもの:
スリーブ流体通路を画定する内側スリーブ;および
前記内側スリーブに接続され前記内側スリーブを取り囲む外側リングであって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成され、前記外側リングは内面、外面、およびシール保持機構を備え、前記シール保持機構は前記外側リングの前記外面に形成されているもの;を備え、
前記能動構成要素は、(1)第2の基板ポートと第1の構成要素ポートとが位置合わせされ、かつ、(2)前記シールリングが前記基板シール通路と前記構成要素シール通路のそれぞれに収まり、前記シールリングが前記基板流体通路と前記構成要素流体通路とを流体的にシールするように基板ブロックに取り付けられる、流体送達システム。
【請求項2】
前記シールリングが、前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記シールリングが前記長手方向軸を中心に対称である、請求項1に記載の流体送達システム。
【請求項3】
前記シール保持機構が溝を備える、請求項1に記載の流体送達システム。
【請求項4】
前記シール保持機構が複数の溝を備える、請求項3に記載の流体送達システム。
【請求項5】
前記シールリングが、前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記溝が前記長手方向軸と平行に延在する、請求項3に記載の流体送達システム。
【請求項6】
前記シール保持機構がリップを備える、請求項1に記載の流体送達システム。
【請求項7】
前記リップが、前記外側リングの上端または前記外側リングの下端のいずれかに配置されている、請求項6に記載の流体送達システム。
【請求項8】
前記シール保持機構が複数のリップを備える、請求項6に記載の流体送達システム。
【請求項9】
前記リップが、前記外側リングの前記外面の外径よりも大きい外径を有する、請求項6に記載の流体送達システム。
【請求項10】
前記リップの前記外径が前記基板シール通路の外面の外径よりも大きい、請求項9に記載の流体送達システム。
【請求項11】
シールリングであって、前記シールリングが、
スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと、
前記内側スリーブに接続され、前記内側スリーブを取り囲む外側リングとを備え、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成され、前記外側リングは、内面、外面、およびシール保持機構を備え、前記シール保持機構が前記外側リングの外面に形成されている、シールリング。
【請求項12】
前記シールリングが、前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記シールリングが、前記長手方向軸を中心に対称である、請求項11に記載のシールリング。
【請求項13】
前記シール保持機構が溝を備える、請求項11に記載のシールリング。
【請求項14】
前記シール保持機構が複数の溝を備える、請求項13に記載のシールリング。
【請求項15】
前記シールリングが、前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記溝が、前記長手方向軸と平行に延在する、請求項13に記載のシールリング。
【請求項16】
前記シール保持機構がリップを備える、請求項11に記載のシールリング。
【請求項17】
前記リップが、前記外側リングの上端または前記外側リングの下端のいずれかに配置されている、請求項16に記載のシールリング。
【請求項18】
前記シール保持機構が複数のリップを備える、請求項16に記載のシールリング。
【請求項19】
前記リップが、前記外側リングの前記外面の外径よりも大きい外径を有する、請求項16に記載のシールリング。
【請求項20】
流体送達システムを組み立てる方法であって、
a)基板ブロックが提供され、前記基板ブロックは、上面と、前記上面の第1の基板ポートと、前記上面の第2の基板ポートと、第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路とを備え、基板リングが第2の基板ポートを画定し、基板シール通路が前記上面に形成され前記基板リングを取り囲み、前記基板リングの外面が前記基板シール通路の内面を形成するステップ;
b)シールリングが前記基板ブロックの前記上面の第1の基板ポート中に挿入され、前記シールリングは、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと外側リングとを備え、前記外側リングは前記内側スリーブに接続され前記内側スリーブを取り囲み、それによって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成され、前記外側リングは内面、外面、およびシール保持機構を備え、前記シール保持機構は前記外側リングの前記外面に形成され、前記シール環状下側スリーブ溝は第1の基板ポートの前記基板リングを受け入れるステップ;
c)能動構成要素が前記基板ブロックに結合され、前記能動構成要素が、下面、前記下面の第1の構成要素ポート、第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路、第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング、および前記下面に形成され前記構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路を備え、前記構成要素リングの外面が前記構成要素シール通路の内面を形成し、前記シールリングの前記環状の上側スリーブ溝が前記能動構成要素の前記構成要素リングを受け入れるステップ;を含む方法。
【請求項21】
ステップb)において、前記シール保持機構が、前記基板シール通路の外面と前記シールリングの前記外側リングとの間に通路を形成する溝を備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ステップb-1)において、前記基板シール通路内の液体が、前記溝と前記基板シール通路の前記外面とによって形成された前記通路を通って押し出される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ステップb)において、前記シール保持機能が、前記基板シール通路の前記外面に係合するリップを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
ステップb-2)において、前記リップが前記基板シール通路の前記外面を変形させてアンダーカットを形成する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
流体送達システムであって、
基板ブロックであって、以下を備えるもの:
上面;
前記上面の第1の基板ポート;
前記上面の第2の基板ポート;
第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路;
第2の基板ポートを画定する基板リング;
前記上面に形成され前記基板リングを取り囲む基板シール通路であって、前記基板リングの外面が前記基板シール通路の内面を形成するもの;および
前記基板シール通路の外面に形成された基板シール保持機構であって、前記外面が前記基板シール通路の前記内面の反対側であるもの;
能動構成要素であって、以下を備えるもの:
下面;
前記下面の第1の構成要素ポート;
第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路;
第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング;および
前記下面に形成され前記構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路であって、前記構成要素リングの外面が前記構成要素シール通路の内面を形成するもの;および
シールリングであって、以下を備えるもの:
スリーブ流体通路を画定する内側スリーブ;および
前記内側スリーブに接続され前記内側スリーブを取り囲む外側リングであって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成されているもの;を備え、
前記能動構成要素は、(1)第2の基板ポートと第1の構成要素ポートとが位置合わせされ、かつ、(2)前記シールリングが前記基板シール通路と前記構成要素シール通路のそれぞれに収まり、前記シールリングが前記基板流体通路と前記構成要素流体通路とを流体的にシールするように前記基板ブロックに取り付けられる、流体送達システム。
【請求項26】
前記基板シール保持機構が溝を備える、請求項25に記載の流体送達システム。
【請求項27】
前記基板シール保持機構が複数の溝を備える、請求項26に記載の流体送達システム。
【請求項28】
前記シールリングが前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記溝が前記長手方向軸と平行に延在する、請求項26に記載の流体送達システム。
【請求項29】
前記基板シール保持機構がリップを備える、請求項25に記載の流体送達システム。
【請求項30】
前記リップが前記基板シール通路の前記外面から突出している、請求項29に記載の流体送達システム。
【請求項31】
前記リップが、前記シールリングの前記外側リングの外径よりも小さい内径を有する、請求項29に記載の流体送達システム。
【請求項32】
流体送達システムを組み立てる方法であって、
a)基板ブロックが提供され、前記基板ブロックは、上面と、前記上面の第1の基板ポートと、前記上面の第2の基板ポートと、第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路とを備え、基板リングが第2の基板ポートを画定し、基板シール通路が前記上面に形成され前記基板リングを取り囲み、前記基板リングの外面が前記基板シール通路の内面を形成し、基板シール保持機構が前記基板シール通路の外面に形成され、前記外面が前記基板シール通路の前記内面の反対側にあるステップ;
b)シールリングが前記基板ブロックの前記上面の第1の基板ポート中に挿入され、前記シールリングは、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと外側リングとを備え、前記外側リングは前記内側スリーブに接続され前記内側スリーブを取り囲み、それによって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成され、前記シール環状下側スリーブ溝が第1の基板ポートの前記基板リングを受け入れるステップ;
c)能動構成要素が前記基板ブロックに結合され、前記能動構成要素が、下面、前記下面の第1の構成要素ポート、第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路、第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング、および前記下面に形成され前記構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路を備え、前記構成要素リングの外面が前記構成要素シール通路の内面を形成し、前記シールリングの前記環状の上側スリーブ溝が前記能動構成要素の前記構成要素リングを受け入れるステップ;を含む方法。
【請求項33】
シールリングであって、前記シールリングが、
スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと、
前記内側スリーブに接続され、前記内側スリーブを取り囲む外側リングであって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成される、外側リングと、
前記スリーブ流体通路を横切って延在するウェブとを備える、シールリング。
【請求項34】
前記シールリングが、前記内側スリーブに沿って延びる長手方向軸を備え、前記シールリングが、前記長手方向軸を中心に対称である、請求項33に記載のシールリング。
【請求項35】
前記ウェブが穴または通路を有しない、請求項33に記載のシールリング。
【請求項36】
前記ウェブが前記スリーブ流体通路を通る流体の流れを防止する、請求項33に記載のシールリング。
【請求項37】
前記ウェブが開口部を備え、前記開口部が前記スリーブ流体通路の直径よりも小さい直径を有する、請求項33に記載のシールリング。
【請求項38】
前記ウェブが長手方向軸に向かって先細りになっており、前記長手方向軸が前記スリーブ流体通路に沿って延びている、請求項33に記載のシールリング。
【請求項39】
前記ウェブが一定の厚さを有する、請求項33に記載のシールリング。
【請求項40】
前記ウェブが前記内側スリーブの高さよりも低い最大高さを有する、請求項33に記載のシールリング。
【請求項41】
前記外側リングがシール保持機構を備える、請求項33に記載のシールリング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月24日に出願された米国特許仮出願第63/282,761号の優先権を主張し、その内容の全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は、流体送達システムに関する。
【背景技術】
【0002】
流体送達は、半導体チップ製造ツールの重要な構成要素である。流体送達システムは、半導体製造やその他の工業プロセス用の既知の流量のプロセス流体を送達するために重要である。そのようなデバイスは、さまざまな用途で広範囲の流体の流れを測定し正確に制御するために使用される。この制御は、シールによって密閉されて液密接続を提供する能動および受動構成要素のアセンブリに依存している。
【0003】
チップ製造技術が向上するにつれて、流体送達システムへの要求も高くなっている。より高性能の流体送達システムが、より高密度でパッケージ化され、より高性能のシールが必要とされ、より効率的に保守される必要がある。流体送達システムの組み立てと保守にかかる時間は短縮される必要がある。液体送達システムの保守と組み立てが容易であることが最も重要である。優れたプロセス性能を提供するために、改善された流体送達システムが望まれている。
【発明の概要】
【0004】
本技術は、処理チャンバにガスまたは液体を送達する流れを制御するための1つ以上の装置を組み込んだ流体送達システムを対象とする。本流体送達システムは、半導体チップ製造、ソーラーパネル製造などの広幅なプロセスで使用されることができる。
【0005】
1つの実施形態では、本発明は、基板ブロック、能動構成要素、およびシールリングを備える流体送達システムである。基板ブロックは、上面と、上面の第1の基板ポートと、上面の第2の基板ポートと、第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路と、第2の基板ポートを画定する基板リングと、上面に形成され、基板リングを取り囲む基板シール通路とを備え、基板リングの外面が基板シール通路の内面を形成する。能動構成要素は、下面と、下面の第1の構成要素ポートと、第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路と、第1の構成要素ポートを画定する構成要素リングと、下面に形成され、第1の構成要素ポートを取り囲む構成要素シール通路とを備え、構成要素リングの外面が構成要素シール通路の内面を形成する。シールリングは、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと、内側スリーブに接続されて内側スリーブを取り囲む外側リングとを有し、それによって、環状の上側スリーブ溝が外側リングの上の部分と内側スリーブの上部リングとの間に形成される。シールリングの外側リングは、外側リングの下の部分と内側スリーブの下の部分との間に形成された環状の下側スリーブ溝をさらに備え、外側リングは内面、外面、およびシール保持機構を備える。シール保持機構は、外側リングの外面に形成される。能動構成要素は基板ブロックに取り付けられ、それによって、第2の基板ポートと第1の構成要素ポートとが整列し、シールリングが基板シール通路と構成要素シールチャネルのそれぞれに収まり、シールリングは基板流体通路と構成要素流体通路とを流体的にシールする。
【0006】
別の実施形態では、本発明は、内側スリーブと外側リングとを備えるシールリングである。内側スリーブはスリーブ流体通路を画定し、外側リングは内側スリーブに接続され内側スリーブを取り囲み、それによって、環状の上側スリーブ溝が外側リングの上の部分と内側スリーブの上の部分との間に形成され、環状の下側スリーブ溝が、外側リングの下の部分と内側スリーブの下の部分との間に形成される。外側リングは、内面、外面、およびシール保持機構を有し、シール保持機構は外側リングの外面に形成される。
【0007】
さらに別の実施形態では、本発明は、流体送達システムを組み立てる方法である。ステップa)では、基板ブロックが提供され、基板ブロックは、上面と、上面の第1の基板ポートと、上面の第2の基板ポートと、第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路とを備え、基板リングは第2の基板ポートを画定し、基板シール通路が上面に形成され基板リングを取り囲み、基板リングの外面が基板シール通路の内面を形成する。ステップb)では、シールリングが基板ブロックの上面の第1の基板ポート中に挿入され、シールリングは、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと外側リングとを備え、外側リングは内側スリーブに接続され内側スリーブを取り囲み、それによって、環状の上側スリーブ溝が外側リングの上の部分と内側スリーブの上の部分との間に形成され、環状の下側スリーブ溝が外側リングの下の部分と内側スリーブの下の部分との間に形成され、外側リングは内面、外面、およびシール保持機構を備え、シール保持機構は外側リングの外面に形成され、シール環状下側スリーブ溝は第1の基板ポートの基板リングを受け入れる。ステップc)では、能動構成要素が基板ブロックに結合され、能動構成要素は、下面、下面の第1の構成要素ポート、第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路、第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング、および下面に形成され構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路を備え、構成要素リングの外面が構成要素シール通路の内面を形成し、シールリングの環状の上側スリーブ溝が能動構成要素の構成要素リングを受け入れる。
【0008】
別の実施形態では、本発明は、基板ブロック、能動構成要素、およびシールリングを備える流体送達システムである。基板ブロックは、上面、上面の第1の基板ポート、上面の第2の基板ポート、第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路、第2の基板ポートを画定する基板リング、上面に形成され基板リングを取り囲む基板シール通路、基板シール通路の内面を形成する基板リングの外面、および基板シール通路の外面に形成された基板シール保持機構を備え、その外面は基板シール通路の内面の反対側である。能動構成要素は、下面、下面の第1の構成要素ポート、第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路、第1の部品ポートを画定する構成要素リング、および下面に形成され構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路を備え、構成要素リングの外面が構成要素シール通路の内面を形成する。シールリングは、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと、内側スリーブに接続されて内側スリーブを取り囲む外側リングとを備え、それによって、環状の上側スリーブ溝が外側リングの上の部分と内側スリーブの上側リングとの間に形成される。シールリングの外側リングはさらに、外側リングの下の部分と内側スリーブの下の部分との間に形成された環状の下側スリーブ溝を備える。能動構成要素は基板ブロックに取り付けられ、それによって、第2の基板ポートと第1の構成要素ポートとが整列し、シールリングが基板シール通路と構成要素シール通路のそれぞれに収まり、シールリングは基板流体通路と構成要素流体通路とを流体的にシールする。
【0009】
さらに別の実施形態では、本発明は、流体送達システムを組み立てる方法である。ステップa)では、基板ブロックが提供され、基板ブロックは、上面、上面の第1の基板ポート、上面の第2の基板ポート、第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路、第2の基板ポートを画定する基板リング、上面に形成され基板リングを取り囲む基板シール通路、基板シール通路の内面を形成する基板リングの外面、および基板シール通路の外面に形成された基板シール保持機構を備え、その外面は基板シール通路の内面の反対側である。ステップb)では、シールリングが基板ブロックの上面の第1の基板ポート中に挿入され、シールリングは、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと外側リングとを備え、外側リングは内側スリーブに接続され内側スリーブを取り囲み、それによって、環状の上側スリーブ溝が外側リングの上の部分と内側スリーブの上の部分との間に形成され、環状の下側スリーブ溝が外側リングの下の部分と内側スリーブの下の部分との間に形成され、シール環状下側スリーブ溝は、第1の基板ポートの基板リングを受け入れる。ステップc)では、能動構成要素が基板ブロックに結合され、能動構成要素は、下面、下面の第1の構成要素ポート、第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路、第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング、および下面に形成され構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路を備え、構成要素リングの外面が構成要素シール通路の内面を形成し、シールリングの環状の上側スリーブ溝が能動構成要素の構成要素リングを受け入れる。
【0010】
本技術のさらなる適用分野は、以降に提供される詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明および具体的な実施例は、好ましい実施形態を示すものではあるが、例示のみを目的としたものであり、本技術の範囲を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の発明は、詳細な説明および添付された図面から、より完全に理解されるだろう。図面の説明は以下のとおりである:
【0012】
図1】流れを制御するための1つ以上の装置を利用する、半導体デバイスを製造するためのシステムの概略図である。
【0013】
図2図1のプロセスで利用されてもよい、流れを制御するための複数の装置を備える流体送達システムの斜視図である。
【0014】
図3】1つの流体流れ構成要素が取り除かれて示されている図2の流体送達システムの斜視図である。
【0015】
図4A図2の流体送達システムで利用されてもよい、一対の基板ブロックに取り付けられた能動構成要素の斜視図である。
【0016】
図4B】線4B-4Bに沿って切り取られた、図4Aの構成要素および基板ブロックの1つの断面図である。
【0017】
図4C】構成要素と基板ブロックの1つとの間の接合境界面を示す、図4Aの詳細図である。
【0018】
図4D図4Aの基板ブロックの上面図である。
【0019】
図4E図4Aの構成要素の底面図である。
【0020】
図5A】本発明の流体送達システムで使用されてもよい、シールリングの第1の実施形態の斜視図である。
【0021】
図5B】線5B-5Bに沿って切り取られた、図5Aのシールリングの断面図である。
【0022】
図5C図5Aのシールリングおよび基板ブロックの一部の詳細図であり、シールリングは基板ブロックのシール空洞上に配置されている。
【0023】
図5D図5Cに示されたシールリングおよび基板ブロックの一部の詳細図であり、シールリングは基板ブロックのシール空洞内に部分的に挿入されている。
【0024】
図5E図5Cに示されたシールリングおよび基板ブロックの一部の詳細図であり、シールリングは基板ブロックのシール空洞内に完全に挿入されている。
【0025】
図5F図5Cに示されたシールリングおよび基板ブロックの一部の詳細図であり、能動構成要素が基板ブロックと結合している。
【0026】
図6A】本発明の流体送達システムで使用されてもよい、シールリングの第2の実施形態の斜視図である。
【0027】
図6B】線6B-6Bに沿って切り取られた、図6Aのシールリングの断面図である。
【0028】
図6C図6Aのシールリングおよび基板ブロックの一部の詳細図であり、シールリングは基板ブロックのシール空洞上に配置されている。
【0029】
図6D図6Cに示されたシールリングおよび基板ブロックの一部の詳細図であり、シールリングは基板ブロックのシール空洞内に部分的に挿入されている。
【0030】
図6E図6Cに示されたシールリングおよび基板ブロックの一部の詳細図であり、シールリングは基板ブロックのシール空洞内に完全に挿入されており、能動構成要素が基板ブロックと結合している。
【0031】
図6F図6Cに示された基板ブロックの一部の詳細図であり、シールリングが基板ブロックから取り除かれている。
【0032】
図7A】本発明の流体送達システムで使用されてもよい、シールリングの第3の実施形態の斜視図である。
【0033】
図7B】線7B-7Bに沿って切り取られた、図7Aのシールリングの断面図である。
【0034】
図7C】基板ブロックの一部と能動構成要素との間に組み立てられた、図7Aのシールリングの詳細図である。
【0035】
図8A】本発明の流体送達システムで使用されてもよい、シールリングの第4の実施形態の斜視図である。
【0036】
図8B】線8B-8Bに沿って切り取られた、図8Aのシールリングの断面図である。
【0037】
図8C】基板ブロックの一部と能動構成要素との間に組み立てられた、図8Aのシールリングの詳細図である。
【0038】
図9A】本発明の流体送達システムで使用されてもよい、基板ブロックの第1の実施形態の斜視図である。
【0039】
図9B】線9B-9Bに沿って切り取られた、図9Aの基板ブロックの断面図である。
【0040】
図9C】シールリングおよび能動構成要素とともに組み立てられた、図9Aの基板ブロックの詳細図である。
【0041】
図10A】本発明の流体送達システムで使用されてもよい、基板ブロックの第2の実施形態の斜視図である。
【0042】
図10B】線10B-10Bに沿って切り取られた、図10Aの基板ブロックの断面図である。
【0043】
図10C】シールリングおよび能動構成要素とともに組み立てられた、図10Aの基板ブロックの詳細図である。
【0044】
図11A】本発明の流体送達システムで使用されてもよい、シールリングの第5の実施形態の斜視図である。
【0045】
図11B】線11B-11Bに沿って切り取られた、図11Aのシールリングの断面図である。
【0046】
図11C】基板ブロックの一部と能動構成要素との間に組み立てられた、図11Aのシールリングの詳細図である。
【0047】
図12A】本発明の流体送達システムで使用されてもよい、シールリングの第6の実施形態の斜視図である。
【0048】
図12B】線12B-12Bに沿って切り取られた、図12Aのシールリングの断面図である。
【0049】
図12C】基板ブロックの一部と能動構成要素との間に組み立てられた、図12Aのシールリングの詳細図である。
【0050】
すべての図面は概略図であり、必ずしも縮尺通りではない。特定の図で番号付けされた特徴であって、他の図では番号付けされていないように見える特徴は、本明細書で特に断らない限り、同じ特徴である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明の本質による例示的な実施形態の説明は、添付された図面と関連して読まれることが意図されており、これらの図面は記載された説明全体の一部と見なされるべきである。本明細書に開示された本発明の実施形態の説明では、方向または向きへのどのような言及も、説明の便宜のためのみが意図されており、本発明の範囲を制限することは決して意図されていない。「より低い」、「上部の」、「水平の」、「垂直の」、「約」、「以下の」、「上へ」「下へ」、「左」、「右」、「一番上の」および「底の」などの相対的な用語は、これらの派生語(たとえば、「水平に」「下方へ」「上方へ」等)とともに、そのときに説明されている向き、または説明されている図面に示されている向きを指すものと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は説明の便宜のためのみのものであり、明示的にそういうものであると示されない限り、その装置が特定の向きで構成されまたは操作されることを要求するものではない。「取り付けられ(attached)」、「添付され(affixed)」、「接続され(connected)」、「連結され(coupled)」、「相互に連結され(interconnected)」などの用語および類似語は、別段の明示的な記載がない限り、構造物が、介在構造物とともに可動性もしくは不動性の両方の取り付け物または関係物を介して直接的または間接的に互いに固定されまたは取り付けられる関係を指す。さらに、本発明の特徴および利点は好ましい実施形態を参照することによって説明される。したがって、本発明は、単独でまたは特徴の他の組み合わせで存在し得る特徴のいくつかの可能な非限定的な組み合わせを例示するそのような好ましい実施形態に限定されるべきではないことを明示しており、本発明の範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲によって定められる。
【0052】
本発明は、流体の流れを制御するための少なくとも1つの装置を備える流体送達システムで使用されるための継手アセンブリを対象とする。いくつかの実施形態では、流体送達システムは、半導体プロセスまたは同様のプロセスに既知の質量流量の流体を供給するための質量流れ制御器を備えることができる。半導体製造は、流体の流れの制御において高いパフォーマンスが要求される産業の1つである。半導体製造技術が進歩するにつれて、顧客はより複雑で高機能な流れ制御装置の必要性を認識するようになった。最新の半導体プロセスは、流体送達システムのコストが低減され、部品の互換性が最大化されることを求めている。本発明は、流体送達システム内の様々な適用に利用されることができるモジュール式継手アセンブリを提供する。
【0053】
図1は、典型的な処理システム1000の概略図を示す。処理システム1000は、処理チャンバ1300に流体連結された、流れを制御するための複数の装置100を利用してもよい。流れを制御するための複数の装置100は、1つ以上の異なる処理流体を処理チャンバ1300に供給するために使用される。流体は、複数の流体供給、すなわち流体源によって提供される。集合的に、流れを制御するための複数の装置100は1つの流体送達システム1400に属する。任意的に、2つ以上の流体送達システム1400が処理システム100に利用されてもよい。流れを制御するための複数の装置100は、出口マニホールド400によって処理チャンバ1300に接続される。半導体や集積回路などの物品が処理チャンバ1300内で処理されてもよい。
【0054】
弁1100は、流れを制御するための複数の装置100のそれぞれを処理チャンバ1300から隔離し、流れを制御するための複数の装置100のそれぞれが処理チャンバ1300から選択的に接続または隔離されることを可能にして、多種多様な異なる処理工程を容易にする。処理チャンバ1300は、流れを制御するための複数の装置100によって送達されるプロセス流体を塗布するための塗布器を備えていてもよく、流れを制御するための複数の装置100によって供給される流体の選択的または拡散的な分配を可能にする。任意的に、処理チャンバ1300は、真空チャンバであってもよく、または流れを制御するための複数の装置100によって供給される流体に物品を浸漬するためのタンクもしくは槽であってもよい。流体供給ラインは、それぞれの流体供給から処理チャンバ1300への流路によって形成される。
【0055】
加えて、処理システム1000はドレン1200をさらに備えていてもよく、ドレン1200は、弁1100によって処理チャンバ1300から隔離され、処理流体の排出を可能にし、または流れを制御するための1つ以上の装置100のパージを容易にして、流れを制御するための同じ装置100内の処理流体間の切り替えを可能にする。任意的に、ドレン1200は真空源であってもよく、または処理チャンバ1300から液体を除去するように構成された液体ドレンであってもよい。任意的に、流れを制御するための装置100は、質量流れ制御器、流れスプリッタ、または処理システム内の処理流体の流れを制御する任意の他の装置であってもよい。さらに、所望であれば、弁1100は流れを制御するための装置100内に一体化されてもよい。
【0056】
処理システム1000で実施されてもよい処理としては、湿式洗浄、フォトリソグラフィ、イオン注入、ドライエッチング、原子層エッチング、湿式エッチング、プラズマ灰化、高速熱アニーリング、炉アニーリング、熱酸化、化学蒸着法、原子層堆積、物理気相蒸着法、分子線エピタキシー、レーザーリフトオフ、電気化学析出、化学機械研磨、ウエハー試験、電気メッキ、または流体を利用する任意の他の処理が挙げられる。
【0057】
図2および3は、典型的な流体送達システム1400の概略図を示す。この実施形態では、流体送達システム1400は、複数の入口101および複数の出口102を有する流れを制御するための複数の装置100を備える。いくつかの実施形態では、複数の入口101は、複数の出口102に1対1では対応していない。その代わりに、複数の入口101が単一の出口102に接合されてもよいし、単一の入口101が複数の出口102に分割されてもよい。これは、異なる流体を処理チャンバ1300に供給する前に、それらの流体の混合または組み合わせを達成するために行われてもよい。それにもかかわらず、少なくとも1つの流れ通路が入口101の1つから出口102の1つまで延在し、流れ通路は流体送達システム1400の様々な構成要素によって形成される。
【0058】
図から分かるように、流れを制御するための装置100のそれぞれは、複数の装置100が平行な列となるように、概して一列に配置される。これに当てはまることが必要ではなく、任意のパッケージ構成が使用されてもよい。流体送達システム1400は基板パネル1402を備える。基板パネル1402は、流体送達システム1400の支持構造として機能するが、単に組み立てを容易にするために使用されてもよい。他の支持構造の構成も考えられる。複数の基板ブロック104は、基板パネル1402上に載置され、以下でより詳細に説明されるように、対応する流体ポートを有する1つ以上の流体流れ構成要素200に流れを導くための流体ポートをその中に備える。流体流れ構成要素200は能動構成要素とみなされてもよく、他方、基板ブロック104は受動構成要素とみなされてもよい。
【0059】
流体流れ構成要素200は、弁、流れ制御器、圧力変換器、流量測定センサ、圧力調整器、流れ制限器、アクチュエータ、入口101もしくは出口102、または任意の他の既知の流れ制御構成要素のうちの1つ以上であってもよい。他の実施形態では、基板ブロック104は上部で使用されてもよく、流体流れ構成要素200は基板パネル1402に支えられてもよい。これは、パッケージング効率を高めるため、流れを制御するための装置100の設計の柔軟性を高めるため、または他の理由のために行われてもよい。基板ブロック104は必ずしも基板パネル1402に接している必要はないが、各構成要素の名称は必ずしもその位置や向きを示すものではないことを理解して、説明の便宜のために基板ブロックと呼ばれる。
【0060】
複数のアンカーが、流体流れ構成要素200を基板ブロック104に結合するために使用される。アンカーは、基板ブロック104のねじ付きインサートまたはねじ山、基板パネル1402内のねじ付きインサートまたはねじ山、ナット、または流体流れ構成要素200の確実な固定を可能にするその他のアンカー機能であってもよい。構成要素締結具250が、流体流れ構成要素200を基板ブロック104に固定するために使用される。任意的に、構成要素締結具250は基板ブロック 104を貫通して延在し、流体流れ構成要素200と基板ブロック104を基板パネル1402に取り付ける。代りの構成では、追加の締結具が使用されて基板ブロック104を基板パネル1402に固定する。構成要素締結具250は、位置合わせのためとともに固定のために使用されてもよく、流体流れ構成要素200を基板ブロック104に固定できる任意の適切なタイプの締結具に置き換えられてもよい。構成要素締結具250は、ボルト、ねじ、ピン、またはその他の既知の固定具などの締結具であってもよい。しかし、他の実施形態では、構成要素締結具250は位置合わせ機能とは別個のものであってもよい。たとえば、ダボピンまたは他のピンが使用されて、流体流れ構成要素200が基板ブロック104に位置合わせされてもよい。その場合には、別個の構成要素締結具が流体流れ構成要素200を基板ブロック104に固定するために使用されてもよい。
【0061】
図2図3を比較すると分かるように、図3の流体送達システム1400からは流体流れ構成要素200が削除されている。流体流れ構成要素200を除去すると、2つの基板ブロック104の一部が露出する。構成要素取り付け位置106が、2つの基板ブロック104の部分によって形成されている。構成要素取り付け位置106のサイズは、構成要素取り付け位置106に取り付けられる構成要素200の寸法に応じて様々であってもよい。したがって、異なる構成要素取り付け位置106は、同じ基板ブロック104の異なる部分で構成される場合がある。それぞれの構成要素200は、流体送達システム1400内に構成要素取り付け位置106を備える。2つより多い基板ブロック104が使用されて、構成要素取り付け位置106が形成されてもよい。あるいは、1つだけの基板ブロック104が使用されて、構成要素取り付け位置106が形成されてもよい。これは、構成要素取り付け位置106に取り付けられる構成要素200の種類によって異なる。
【0062】
図4A-Dを参照すると、流体送達システム1400の一部が示されている。具体的には、流体流れ構成要素200が構成要素位置106で一対の基板ブロック104に取り付けられている様子が示されている。図4Bに最もよく示されているように、シールリング300が流体流れ構成要素200と基板ブロック104との間に配置されている。シールリング300は、流体流れ構成要素200と基板ブロック104との間に流体密封接続を形成する。基板ブロック104のそれぞれは、第1の基板ポート109から第2の基板ポート109まで延在する流体通路108を備えている。第1の基板ポート109のそれぞれは、基板ブロック104の上面112に形成されている。同様に、流体流れ構成要素200は、下面214に形成された第1の構成要素ポート209から下面214に形成された第2の構成要素ポート209まで延在する流体通路208を備える。基板ブロック104の基板ポート109は、シールリング300を収容するシール空洞110によって囲まれている。流体流れ構成要素200の構成要素ポート209は、シールリング300を収容するシール空洞210によって囲まれている。
【0063】
シールリング300は、内側スリーブ302および外側リング304を備え、概して環状の構成に形成されている。シールリング300の内側スリーブ302は、シールリング300の中心を通って形成されたスリーブ流体通路308を有する。スリーブ流体通路308は、長手方向軸A-Aに沿って延在している。内側スリーブ302および外側リング304は、長手方向軸A-Aを中心に対称になっている。スリーブ流体通路308は、シールリング300を通る流体の流れを可能にし、シールリング300の他の機構は、結合された流体流れ構成要素200と基板ブロック104との間の気密シールを提供する。いくつかの実施形態では、内側スリーブ302と外側リング304とは、長手方向軸A-Aを中心に対称でなくてもよい。
【0064】
内側スリーブ302は、スリーブ流体通路308の壁を形成する通路面320を備える。通路面320は、中間面321、上側傾斜面322、および下部傾斜面323を備える。上側傾斜面322は、構成要素ポート209をスリーブ流体通路308に接続する。下部傾斜面323は、基板ポート109をスリーブ流体通路308に接続します。中間面321は、上側傾斜面322と下側傾斜面323とを連結する。上側傾斜面322および下側傾斜面323は、図4Bおよび 4Cに示されたように、直線プロファイル(すなわち、一定の傾斜を持つ直線)を有してもよく、または曲線プロファイルを有してもよい。曲線プロファイルは、凸形状、凹形状、または任意の他の所望の形状であってもよい。同様に、中間面321は、直線状で長手方向軸に平行であってもよく、直線状で長手方向軸に対して傾斜していてもよく、または凸形状または凹形状のプロファイルで曲線状であってもよい。
【0065】
内側スリーブ302はまた、基板ブロック104および流体流れ構成要素200のシール空洞110、210の対応する機構と係合する第1の接合面330を備えており、これについては以下でより詳細に説明される。第1の接合面330は、上側接合面331と下側接合面332とを備える。上側接合面331は流体流れ構成要素200のシール空洞210の機構と接合し、下側接合面332は基板ブロック104のシール空洞110の機構と接合する。上側および下側接合面331、332は、直線形状、凸形状、または凹形状を有していてもよい。本実施形態では、上側接合面331および下側接合面332は直線形状を有している。
【0066】
外側リング304は、内面340および外面350を有する。内面340は内側スリーブ302に近接しており、第1の接合面330に面している。外面350は内面 340の反対側にある。内面340は、上側内面341と下側内面342とに分割されてもよい。
【0067】
内側スリーブ302はウェブ306によって外側リング304に結合され、ウェブ306は上側および下側内面341、342と上側および下側接合面331、332とを分離する。ウェブ306は、上側ウェブ面361と下側ウェブ面362とを有する。上側ウェブ面361は、外側リング304の内面340の上側内面341および第1の接合面330の上側接合面331とともに、環状の上側スリーブ溝365を形成する。同様に、下側ウェブ面362は、外側リング304の内面340の下側内面 342および第1の接合面330の下側接合面332とともに、環状の下側スリーブ溝366を形成する。外側リング304は、上側端面370と下側端面372とをさらに備える。
【0068】
基板ブロック104のシール空洞110は、上で説明されたように基板ポート109を取り囲んでいる。シール空洞110は、第2の接合面120、基板リング126、および基板シール通路130を備えている。第2の接合面120は基板ポート109の一部を形成し、シールリング300の第1の接合面330の下側接合面332を受け入れる。第2の接合面120は直線状であり、長手方向軸A-Aに対して角度が付けられている。しかし、他の実施形態では、第2の接合面120は凸形状もしくは凹形状または任意の他の形状であってもよい。代わりの実施形態では、第2の接合面120は、基板ポート109とは別の面として形成されてもよい。
【0069】
基板リング126は基板ポート109を画定する。基板ポート109は基板リング 126で終端し、基板リング126によって囲まれている。基板リング126は、基板ブロック104の上面112に対して凹んでいる。基板リング126を取り囲んで基板シール通路130が設けられている。基板シール通路130は、基板リング126および基板ブロック104の上面112に対して凹んでいる。したがって、基板リング126は基板シール通路130の上に突出している。基板リング126は、任意の所望の形状を有してもよい。基板シール通路130は、通路内面131、通路床132、および通路外面133を有する。通路内面131は基板リング126に隣接しており、基板リング126の外面を形成する。通路外面133は、通路内面131の反対側にあり、通路内面131から半径方向外側にある。通路床132は、通路内面131と通路外面133とを結合する。
【0070】
流体流れ構成要素200のシール空洞210は、上で説明されたように構成要素ポート209を取り囲んでいる。シール空洞210は、第2の接合面220、構成要素 リング226、および構成要素シール通路230を備えている。第2の接合面220 は、構成要素ポート209の一部を形成し、シールリング300の第1の接合面330の上側接合面331を受け入れる。第2の接合面220は直線状であり、長手方向軸A-Aに対して角度が付けられている。しかし、他の実施形態では、第2の接合面 220 は凸形状もしくは凹形状、または任意の他の形状であってもよい。代わりの実施形態では、第2の接合面220は、構成要素ポート209とは別の面として形成されてもよい。
【0071】
構成要素リング226は、構成要素ポート209を画定する。構成要素ポート209は、構成要素リング226で終端し、構成要素リング226に囲まれている。構成要素リング226は、流体流れ構成要素200の下面214に対して凹んでいる。構成要素リング226を取り囲んで構成要素シール通路230が設けられている。構成要素シール通路230は、構成要素リング226および流体流れ構成要素200の下面214に対して凹んでいる。したがって、構成要素リング226は、構成要素シール通路230の下に突出している。構成要素リング226は、任意の所望の形状を有してもよい。構成要素シール通路230は、通路内面231、通路床232、および通路外面233を備えている。通路内面231は構成要素リング226に隣接しており、構成要素リング226の外面を形成する。通路外面233は、通路内面231の反対側にあり、通路内面231から半径方向外側にある。通路床232は、通路内面231と通路外面233とを結合する。
【0072】
図4Cに示されるように組み立てられた状態では、通路内面131、231はシールリング300の内面340と係合し、通路外面133、233はシールリング300の外面350と係合する。特に、通路内面131は、シールリング300の下側内面342と係合する。通路内面231は、シールリング300の上側内面341と係合する。したがって、外側リング304は、基板シール通路130および構成要素シール通路230によって半径方向に圧縮される。上側および下側の端面370、372は、通路床132、232から間隔をあけて配置されている。同様に、上側ウェブ面361は構成要素リング226から間隔をあけて配置されており、下側ウェブ面 362は基板126から間隔をあけて配置されている。これにより、第1および第2 の接合面330、120、220が過度に拘束されることなく接触することが保証される。その結果、第1および第2の接合面330、120、220の間の接合境界面が第1のシールを形成する。通路内面131、231とシールリング300の内面340との間の接合境界面が、第2のシールを形成する。通路外面133、233と外面350との間の接合境界面が、第3のシールを形成する。これにより、外部環境への、または外部環境からの漏洩が防止される。
【0073】
図5Aおよび図5Bを参照すると、シールリング400が示されている。シールリング400はシールリング300に類似しているが、ここで説明される追加の機構が組み込まれている。すべての参照番号は、特に記載がない限り、上で説明されたものと同一である。シールリング400は、内側スリーブ402および外側リング404を有する。スリーブ流体通路408は内側スリーブ402を貫通して延在する。シールリング400は、概して環状の構成で形成され、内側スリーブ402と外側リング 404とは、長手方向軸A-Aを中心に対称になっている。内側スリーブ402は、スリーブ流体通路408の壁を形成する通路面420を有する。通路面420は、上側傾斜面422、下側傾斜面423、および中間面421を備える。中間面421は、上側傾斜面422と下側傾斜面423とを連結する。上側傾斜面422および下側傾斜面423は、直線プロファイル (すなわち、一定の傾斜を有する直線) を有していてもよく、または曲線プロファイルを有していてもよい。曲線プロファイルは、凸形状、凹形状、または任意の他の所望の形状であってもよい。同様に、中間面421は、直線状で長手方向軸に平行であってもよく、直線状で長手方向軸に対して傾斜していてもよく、または凸形状または凹形状のプロファイルで湾曲していてもよい。
【0074】
内側スリーブ402はまた、第1の接合面430を備える。第1の接合面430は、上側接合面431と下側接合面432とを備える。上側および下側の接合面431、432は、直線形状、凸形状、または凹形状を有していてもよい。本実施形態では、上側接合面431および下側接合面432は直線形状を有している。
【0075】
外側リング404は、内面440と外面450とを有する。内面440は内側スリーブ402に近接しており、第1の接合面430に面している。外面450は内面440の反対側にある。内面440は、上側内面441と下側内面442とに分割されてもよい。
【0076】
内側スリーブ402はウェブ406によって外側リング404に結合され、ウェブ406は上側および下側の内面441、442と上側および下側の接合面431、432とを分離する。ウェブ406は、上側ウェブ面461と下側ウェブ面462とを有する。上側ウェブ面461は、外側リング404の内面440の上側内面441および第1の接合面430の上側接合面431とともに、環状の上側スリーブ溝465 を形成する。同様に、下側ウェブ面462は、外側リング404の内面440の下側内面442および第1の接合面430の下側接合面432とともに、環状の下側スリーブ溝466を形成する。外側リング404は、さらに、上側端面470と下側端面 472とを備える。上側端面470および下側端面472は、内面440を外面450に結合する。
【0077】
シールリング400の外面450に形成されているのは、シール保持機構480である。シール保持機能480は、上側端面470から下側端面472まで延在する溝 482の形状をとっている。シール保持機構480の溝482は、長手方向軸A-A と平行に延在している。他の実施形態では、溝482は、長手方向軸A-Aに対して角度をなして、螺旋状をなし、長手方向軸A-Aに向かってもしくはそれから離れるように傾斜し、または任意の他の形状を有するように延在してもよい。溝482は、一定の断面形状を有する必要はなく、任意の所望の形状を有してもよい。この例では、溝480は、円の一部となるように凹状の曲率を有する。
【0078】
組み立てられた状態では、内面440および外面450は、溝480を除いて、シール空洞110、210の対応する面と接触している。通路内面131、231はシールリング400の内面440と係合し、通路外面133、233はシールリング400の外面450と係合する。特に、通路内面131は、シールリング400の下側内面442と係合する。通路内面231は、シールリング400の上側内面441と係合する。したがって、外側リング404は、基板シール通路130および構成要素シール通路230によって半径方向に圧縮される。上側および下側の端面470、472は、通路床132、232から間隔をあけて配置されている。同様に、上側ウェブ面461は構成要素リング226から間隔をあけて配置され、下側ウェブ面462 は基板126から間隔をあけて配置されている。これは有利なことに、第1および第 2の接合面430、120、220が過度に拘束されることなく接触することを保証する。その結果、第1の接合面430と第2の接合面120、220との間の接合境界面が第1のシールを形成する。通路内面131、231とシールリング300の内面440との間の接合境界面が、第2のシールを形成する。通路外面133、233と外面450との間の接合境界面は、シール保持機構480の溝482の存在により、第3のシールを形成しない。
【0079】
図5C-5Fを参照すると、シールリング400を取り付ける方法が図示されている。図5Cでは、シールリング400が基板ブロック104のシール空洞110の上方に配置されている様子が示されている。液体399が基板シール通路130内に配置されている。図5Dは、シールリング400がシール空洞110に挿入されている様子を示している。シールリング400がシール空洞110に挿入されると、液体399は外側リング404によって押し出される。液体は溝482を通って逃げるので、シールリング400をシール空洞110に挿入して保持するのに必要な力が軽減される。図5Eには、実質的にすべての液体399が押し出されている様子が示されている。最後に、図5Fでは、流体流れ構成要素200が基板ブロック104に取り付けられている。シール保持機構480は、液体399を逃がして液体399に圧力をかけるのを防ぐことを可能にすることによって、シールリング400がシール空洞110内の所定の位置に留まることを確実にする。
【0080】
図6A-6Fは、シールリング500のさらに別の実施形態を示している。シールリング500は、ここで説明されることを除いてシールリング300と同様である。特に記載がない限り、すべての参照番号は上記のものと同一である。シールリング500は、内側スリーブ502および外側リング504を備えている。スリーブ流体通路508は内側スリーブ502を貫通して延在する。シールリング500は、概して環状の構成で形成され、内側スリーブ502および外側リング504は、長手方向軸A-Aを中心に対称になっている。内側スリーブ502は通路面520を有し、通路面520はスリーブ流体通路508の壁を形成する。通路面520は、上側傾斜面522、下側傾斜面523、および中間面521を備える。中間面521は、上側傾斜面522と下側傾斜面523とを連結する。上側傾斜面422および下側傾斜面523 は、直線プロファイル (すなわち、一定の傾斜を有する直線) を有していてもよく、または曲線プロファイルを有していてもよい。曲線プロファイルは、凸形状、凹形状、または任意の他の所望の形状であってもよい。同様に、中間面521は、直線状で長手方向軸に平行であってもよく、直線状で長手方向軸に対して傾斜していてもよく、または凸形状もしくは凹形状のプロファイルで湾曲していてもよい。
【0081】
内側スリーブ502はまた、第1の接合面530を備える。第1の接合面530は、上側接合面531および下側接合面532を備える。上側および下側の接合面531、532は、直線形状、凸形状、または凹形状を有していてもよい。本実施形態では、上側接合面531および下側接合面532は直線形状を有している。
【0082】
外側リング504は、内面540および外面550を有する。内面540は内側スリーブ502に近接しており、第1の接合面530に面している。外面550は内面 540の反対側にある。内面540は、上側内面541および下側内面542に分割されてもよい。
【0083】
内側スリーブ502はウェブ506によって外側リング504に結合され、ウェブ506は上側および下側の内面541、542と上側および下側の接合面531、532とを分離する。ウェブ506は、上部ウェブ表面 561 と下部ウェブ表面562とを有する。ウェブ506は、上側ウェブ面561および下側ウェブ面562を有する。上側ウェブ面561は、外側リング504の内面540の上側内面541および第1の接合面530の上側接合面531とともに、環状の上側スリーブ溝565を形成する。同様に、下側ウェブ面562は、外側リング504の内面540の下側内面542および第1の接合面530の下側接合面532とともに、環状の下側スリーブ溝 566を形成する。外側リング504は、さらに、上側端面570および下側端面572を備える。上側端面570および下側端面572は、内面540を外面550に結合する。
【0084】
シールリング500の外面550に形成されているのは、一対のシール保持機構580である。シール保持機構580は、上側端面570と下側端面572から延在する一対のリップ584の形状をとっている。シール保持機構580のリップ584は、長手方向軸A-Aに対して実質的に垂直に延在し、環状リング500を取り囲んでいる。各リップ584は、外面550の円周全体にわたって延在している。リップ584は外面550を超えて突出しており、外側リング504の上端574および下端 576に位置している。各リップ584の外径は、外面550の外径よりも大きい。他の実施形態では、リップ584は、長手方向軸A-Aに対して垂直以外の角度で延在していてもよく、またはシールリング500の円周全体にわたって延在していなくてもよい。
【0085】
組み立てられた状態では、内面540はシール空洞110、210の対応する面と接触している。通路内面131、231は、シールリング500の内面540と係合する。特に、通路内面131は、シールリング500の下側内面542と係合する。通路内面231は、シールリング500の上側内面541と係合する。したがって、外側リング504は、基板シール通路130および構成要素シール通路230の内面 131、231に対して半径方向に圧縮される。上側および下側の端面570、572は、通路床132、232から間隔をあけて配置されている。同様に、上側ウェブ面561は構成要素リング226から間隔をあけて配置されており、下側ウェブ面 562は基板126から間隔をあけて配置されている。これは有利なことに、第1および第2の接合面530、120、220が過度に拘束されることなく接触することを保証する。その結果、第1の接合面530と第2の接合面120、220との間の接合境界面が第1のシールを形成する。通路内面131、231とシールリング500の内面540との間の接合境界面が、第2のシールを形成する。通路外面133、233と外面550との間の界面は、シール保持機構580のリップ584の存在により、第3のシールを形成しない。しかし、リップ584は通路外面133、233に係合し、通路外面133、233によって圧縮される。その結果、通路外面133、233とリップ584との間の接合境界面に第3のシールが形成される。
【0086】
図6C図6Fを参照すると、シールリング500を取り付ける方法が示されている。図6Cでは、シールリング500が基板ブロック104のシール空洞110の上方に配置されている。図6Dでは、シールリング500がシール空洞110に部分的に挿入されている。外側リング504が基板シール通路130内に受け入れられる。図から分かるように、リップ584が通路外面133と接触しており、外面550は通路外面133から離間している。
【0087】
図6Eでは、流体流れ構成要素200が基板ブロック104に取り付けられ、それらの間でシールリング500が圧縮されている。シール保持機構580のリップ584はシール通路130の通路外面133と接触したままであり、外面550は通路外面133から離間している。最後に、図6Fは、流体流れ構成要素200およびシール ング500が取り外された様子を示している。図から分かるように、溝184が、通路外面133とリップ584との間の延在する接触によって形成される。シールリング500が長期間取り付けられていると、リップ584が通路外面133を変形させる。溝184の形成は、1日後、1週間後、1か月後、またはそれより長い期間後に生じてもよい。
【0088】
リップ584は、シール空洞110内に設置されたときにシールリング500の保持力を増加させる役割を果たす。これは有利なことに、流体流れ構成要素200が基板ブロック104上に配置されている間にシールリング500が移動する可能性を低減させることによって、流体流れ構成要素200の組み立てに役立つ。さらに、溝 184の形成は、交換用シールリング500の保持力を向上させることによって、メンテナンスおよび再組み立てを容易にする。
【0089】
図7Aおよび図7Bを参照すると、シールリング600の別の実施形態が示されている。シールリング600は、追加の溝682を除いて、シールリング500と実質的に同一である。したがって、シールリング600は、内側スリーブ602、外側リング604、および内側スリーブ602から外側リング604まで延在するウェブ 606備えている。外側リング604は、内面640および外面650を有する。外面650はその上に形成されたシール保持機構680を有する。特に、シール保持機構680は、シールリング500と同様に、長手方向軸A-Aに平行に配置された溝 682を含む。
【0090】
また、一対のリップ684が、上端674および下端676に形成されている。リップ684は、シールリング600の円周の周りに延在しており、外側リング604の外面650の外径よりも大きい外径を有する。リップ684は溝682によって中断されているが、それ以外は連続している。溝682は凹面を有し、リップ684および外面650の両方を貫通して延在している。溝682は、平らな壁および底部を有するスロットまたは任意の他のプロファイルを含む任意の形状を有してもよい。溝 682の断面は連続している必要はなく、図示のように上端674から下端676まで変化してもよい。
【0091】
図7Cは、流体流れ構成要素200と基板ブロック104との間に設置されたシールリング600を示している。シールリング600は、流体流れ構成要素200および基板ブロック104のシール空洞210、110に挿入される。図から分かるように、外側リング604は基板シール通路130および構成要素シール通路230に挿入される。シールリング600の外面650は、通路の内面133、233から離間している。リップ684は通路の内面133、233に係合し、溝682は、流体流れ構成要素200が基板ブロック104に取り付けられる前に、シール空洞110、210に閉じ込められた流体が逃げることを可能にする。
【0092】
図8A-8Cを参照すると、シールリング700の別の実施形態が示されている。シールリング700は、以下に記載される点を除いてシールリング 300と実質的に同一である。したがって、シールリング700は、内側スリーブ702、外側リング704、および内側スリーブ702から外側リング704まで延在するウェブ706を有する。外側リング704は、内面740および外面750を有する。内面740は、上側内面741と下側内面742とに分割されている。外側リング704は、内面740から外面750まで測定された外側リング704の厚さが低減されてもよいように変更される。同様に、ウェブ706は、上側ウェブ面761から下側ウェブ面762まで長手方向軸A-Aに沿って低減された厚さを有するように変更されてもよい。
【0093】
この厚さの低減は、組み立てを容易にし、通路内面131、231と内面740との間および通路外面133、233と外面750との間の接合境界面によって形成される第 2および第3のシールの有効性をわずかに低下させるだけである。ウェブ706の厚さの低減はまた、液体が残っている場合に液体のための増加したスペースを提供する。最後に、ウェブ706および外側リング704の厚さを薄くすると、液体が逃げることが可能になり、組み立て中のシールリング保持の問題を回避しながら、第2および第3のシールが形成されることが可能になる。
【0094】
図9A-9Cを参照すると、例示的な基板ブロック804が示されている。基板ブロック804は、ここで記載される例外を除いて、上記の基板ブロック104と実質的に同一である。基板ブロック804は、ポート809を取り囲むシール空洞810を使用する。シール空洞810は、第2の接合面820、基板リング826、および基板シール通路830を有する。第2の接合面820は、基板ブロック104と同様に、基板ポート809の一部を形成する。
【0095】
基板リング826は基板ポート809を画定する。基板ポート809は基板リング 826で終端し、基板リング826によって囲まれている。基板リング826は、基板ブロック804の上面812に対して凹んでいる。基板リング826を取り囲んで基板シール通路830が設けられている。基板シール通路830は、基板リング826および基板ブロック804の上面812に対して凹んでいる。したがって、基板リング826は基板シールシール通路830の上に突出している。基板リング826は任意の所望の形状を有していてもよい。
【0096】
基板シール通路830は、通路内面831、通路床832、および通路外面833を有する。通路内面831は基板リング826に隣接している。通路外面833は、通路内面831の反対側にあり、通路内面831から半径方向外側にある。通路床832は、通路内面831と通路外面833とを結合する。
【0097】
シール空洞810は、シール保持機構840をさらに備える。シール保持機構840は、シール300の代わりにシール空洞810内に形成された通気通路842を備える。通気通路842は、通路外面833が外面350に対して密閉されることを防止するが、流体が通気通路842を妨げられることなく通過することを可能にする。これは有利なことにシール保持に役立つ。通気通路842は、図示のように凹面を有していてもよく、または所望により任意の他の形状であってもよい。通気通路842 は、上面812から通路床832まで延在する。しかし、他の実施形態では、通気通路842は通路床832まで延在していなくてもよく、そこから離間していてもよい。
【0098】
図9Cから分かるように、流体流れ構成要素200、基板ブロック804、およびシール300が示されており、シール300が基板ブロック804と流体流れ構成要素200との間に圧縮されている。代替的な構成では、流体流れ構成要素200はまた、通気通路842などのシール保持機構840を組み込んでいてもよい。さらに他の構成では、流体流れ構成要素200および基板ブロック804の両方が通気通路 842を組み込んでいてもよい。
【0099】
図10A-Cは、基板ブロック904のさらに別の実施形態を示す。基板ブロック 904は、ここで記載される例外を除いて、上記の基板ブロック104と実質的に同一である。基板ブロック904は、ポート909を取り囲むシール空洞910を使用する。シール空洞910は、第2の接合面920、基板リング926、および基板シール通路930を有する。第2の接合面920は、基板ブロック104と同様に、基板ポート909の一部を形成します。
【0100】
基板リング926は基板ポート909を画定する。基板ポート909は基板リング 926で終端し、基板リング926によって囲まれている。基板リング926は、基板ブロック904の上面912に対して凹んでいる。基板リング926を取り囲んで基板シール通路930が設けられている。基板シール通路930は、基板リング926および基板ブロック904の上面912に対して凹んでいる。したがって、基板リング926は、基板シール通路930の上に突出している。基板リング926は、任意の所望の形状を有していてもよい。
【0101】
基板シール通路930は、通路内面931、通路床932、および通路外面933を有する。通路内面931は基板リング926に隣接している。通路外面933は通路内面931の反対側にあり、通路内面931から半径方向外側にある。通路床932は、通路内面931と通路外面933とを結合する。
【0102】
シール空洞910は、シール保持機構940をさらに備える。シール保持機構940は、シール300の代わりにシール空洞910の通路外面933上に形成されたリップ942を備える。リップ942は、シール300の外面350と係合する。基板ブロック904のこの実施形態では、通路外面933は、シール300の外面350 から離間している。リップ942は、シール300の外面350を変形し、シール300を保持する。図からわかるように、リップ942は、シール300の外面350の外径よりも小さい内径を有する。いくつかの実施形態では、リップ942は、通路外面933の円周全体にわたっては延在しない。他の実施形態では、リップ942は、上記の他のシール保持機能と組み合わされてもよい。さらに、リップ942は、基板ブロック904および流体流れ構成要素200のいずれかまたは両方に組み込まれてもよい。
【0103】
図10Cに見られるように、流体流れ構成要素200、基板ブロック904、およびシール300が示されており、シール300は基板ブロック904と流体流れ構成要素200との間に圧縮されている。代わりの構成では、流体流れ構成要素200はまた、リップ942などのシール保持機構940を組み込んでいてもよい。上記のように、流体流れ構成要素200および基板ブロック904の両方がリップ942を組み込んでいてもよい。
【0104】
図11A図11Cを参照すると、シールリング1500の別の実施形態が示されている。シールリング1500は、以下に説明する点を除いてシールリング500と類似している。したがって、シールリング1500は、内側スリーブ1502、外側リング1504、内側スリーブ1502から外側リング1504まで延在する第1の ウェブ1506を有する。外側リング1504は、内面1540および外面1550を有する。スリーブ流体通路1508は、内側スリーブ1502の内面1509によって画定される。第2のウェブ1510は、スリーブ流体通路1508を横切って延在している。第2のウェブ1510は、長手方向軸A-Aに沿って第2のウェブ1510を貫通する開口部1511を備える。長手方向軸A-Aは、内側スリーブ1502のスリーブ流体通路1508に沿って延びている。シールリング1500は、長手方向軸を中心に対称である。
【0105】
開口部1511は、特定の流体および流量に対して既知の圧力損失を提供するようなサイズにされてもよい。したがって、開口部1511は流れを制限するために使用されてもよく、開口部1511の正確なサイズは、特定の流体に対して所定の圧力損失または流量を達成するように選択されてもよい。第2のウェブ1510は、最大高さHMaxおよび最小高さHMinを有してもよく、最大高さHMaxは、最小高さHMinよりも大きい。最大高さHMaxは内側スリーブ1502の内面1509の近くに位置し、最小高さHMinは開口部1511の近くに位置する。したがって、第2のウェブ1510は、長手方向軸A-Aに向かって先細りになる。任意的に、第2のウェブ1510は、最大高さHMaxと最小高さHMinが等しくなるように、一定の厚さを有してもよい。最大高さHMaxは、内側スリーブ1502の高さHよりも小さい。
【0106】
開口部1511の直径Dは、スリーブ流体通路1508の直径Dよりも小さい。したがって、開口部1511は、第2のウェブ1510のないシールリングよりも流体の流れをより制限する。直径Dは、流体送達システム1500で使用される流体の所望の圧力損失または流量を達成するようなサイズにされてもよい。任意的に、複数の開口部1511が第2のウェブ1510を貫通して設けられてもよく、それらの開口部のすべてが長手方向軸A-Aと一直線になっている必要はない。代わりに、複数の開口部1511は、第2のウェブ1510の周囲に円形パターンで間隔を空けて配置されてもよく、または任意の所望の構成で配置されてもよい。
【0107】
図11Cは、流体流れ構成要素200と基板ブロック104との間に設置されたシールリング1500を示している。シールリング1500は、流体流れ構成要素200と基板ブロック104のシール空洞210、110に挿入される。図示のように、外側リング1504は基板シール通路130および構成要素シール通路230に挿入されている。シールリング1500の外面1550は、通路の内面133、233と接触している。開口部1511は、基板ブロック104および流体流れ構成要素200内の流路を狭め、流体の流れを制限する。この制限は、所望の流量制限を実現するために選択されてもよく、または流体の混合を改善するためまたは任意の他の目的のために選択されてもよい。任意的に、シールリング1500はまた、上記のシール保持機構のいずれかを組み込んでもよい。
【0108】
図12A-Cを参照すると、シールリング1600の別の実施形態が示されている。シールリング1600は、以下に説明される点を除いてシールリング500と類似している。したがって、シールリング1600は、内側スリーブ1602、外側リング1604、および内側スリーブ1602から外側リング1604まで延在する第1のウェブ1606を有する。外側リング1604は、内面1640と外面1650とを有する。スリーブ流体通路1608は、内側スリーブ1602の内面1609によって画定される。第2のウェブ1610は、スリーブ流体通路1608を横切って延在する。長手方向軸A-Aは、内側スリーブ1602のスリーブ流体通路1608に沿って延びている。シールリング1600は、長手方向軸を中心に対称である。
【0109】
第2のウェブ1610は、最大高さHMaxおよび最小高さHMinを有し、最大高さHMaxは最小高さHMinよりも大きい。最大高さHMaxは、内側スリーブ1602の内面1609の近くに位置し、最小高さHMinは、長手方向軸A-Aの近くに位置する。したがって、第2のウェブ1610は、長手方向軸A-Aに向かって先細りになっている。任意的に、第2のウェブ1610は、最大高さHMaxと最小高さHMinが等しくなるように、一定の厚さを有してもよい。最大高さHMaxは、内側スリーブ1602の高さHよりも小さい。スリーブ流体通路1608は、直径Dを有する。第2のウェブ1610は、直径Dの全体にわたって延在し、スリーブ流体通路1608を完全に遮断する。第2のウェブ1610は、スリーブ流体通路1608を通る流体の流れを防止し、穴または通路を有しない。
【0110】
図12Cは、流体流れ構成要素200と基板ブロック104との間に設置されたシールリング1600を示している。シールリング1600は、流体流れ構成要素200および基板ブロック104のシール空洞210、110に挿入される。図示のように、外側リング1604は基板シール通路130および構成要素シール通路230に挿入されている。シールリング1600の外面1650は通路の内面133、233と接触している。第2のウェブ1610は、基板ブロック104および流体流れ構成要素200内の流路を遮断し、流体の流れを防止する。この制限は、所望の流れ制限を実現するために選択されてもよく、また、流体の混合を改善するため、または任意の他の目的のために選択されてもよい。任意的に、シールリング1600は、上記のシール保持機構のいずれかを組み込んでもよい。
【0111】
本発明は、本発明を実施するための現在の好ましいモードを含む特定の例に関して説明されてきたが、当業者は、上記のシステムおよび技術には多数の変形および並べ替えが存在することを理解するであろう。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、構造的および機能的な変更が行われてもよいことが理解されるべきである。したがって、本発明の精神および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているとおりに広く解釈されるべきである。
【0112】
本発明は、以下の例示的な請求項を通じてさらに詳細に説明されることができる。
【0113】
例示的な請求項1:流体送達システムは、基板ブロックであって、以下を備えるもの:上面;前記上面の第1の基板ポート;前記上面の第2の基板ポート;第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路;第2の基板ポートを画定する基板リング;および前記上面に形成され前記基板リングを取り囲む基板シール通路であって、前記基板リングの外面が前記基板シール通路の内面を形成するもの;を備える。流体送達システムはさらに、能動構成要素であって、以下を備えるもの:下面;前記下面の第1の構成要素ポート;第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路;第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング;および前記下面に形成され前記構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路であって、前記構成要素リングの外面が前記構成要素シール通路の内面を形成するもの;を備える。流体送達システムはさらに、シールリングであって、以下を備えるもの:スリーブ流体通路を画定する内側スリーブ;および前記内側スリーブに接続され前記内側スリーブを取り囲む外側リングであって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成され、前記外側リングは内面、外面、およびシール保持機構を備え、前記シール保持機構は前記外側リングの前記外面に形成されているもの;を備える。
前記能動構成要素は、(1)第2の基板ポートと第1の構成要素ポートとが位置合わせされ、かつ、(2)前記シールリングが前記基板シール通路と前記構成要素シール通路のそれぞれに収まり、前記シールリングが前記基板流体通路と前記構成要素流体通路とを流体的にシールするように基板ブロックに取り付けられる。
【0114】
例示的な請求項2:前記シールリングが、前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記シールリングが前記長手方向軸を中心に対称である、請求項1に記載の流体送達システム。
【0115】
例示的な請求項3:前記シール保持機構が溝を備える、請求項1に記載の流体送達システム。
【0116】
例示的な請求項4:前記シール保持機構が複数の溝を備える、請求項3に記載の流体送達システム。
【0117】
例示的な請求項5:前記シールリングが、前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記溝が前記長手方向軸と平行に延在する、請求項3に記載の流体送達システム。
【0118】
例示的な請求項6:前記シール保持機構がリップを備える、請求項1に記載の流体送達システム。
【0119】
例示的な請求項7:前記リップが、前記外側リングの上端または前記外側リングの下端のいずれかに配置されている、請求項6に記載の流体送達システム。
【0120】
例示的な請求項8:前記シール保持機構が複数のリップを備える、請求項6に記載の流体送達システム。
【0121】
例示的な請求項9:前記リップが、前記外側リングの前記外面の外径よりも大きい外径を有する、請求項6に記載の流体送達システム。
【0122】
例示的な請求項10:前記リップの前記外径が前記基板シール通路の外面の外径よりも大きい、請求項9に記載の流体送達システム。
【0123】
例示的な請求項11:シールリングであって、前記シールリングが、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと、前記内側スリーブに接続され、前記内側スリーブを取り囲む外側リングとを備え、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成され、前記外側リングは、内面、外面、およびシール保持機構を備え、前記シール保持機構が前記外側リングの外面に形成されている、シールリング。
【0124】
例示的な請求項12:前記シールリングが、前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記シールリングが、前記長手方向軸を中心に対称である、請求項11に記載のシールリング。
【0125】
例示的な請求項13:前記シール保持機構が溝を備える、請求項11に記載のシールリング。
【0126】
例示的な請求項14:前記シール保持機構が複数の溝を備える、請求項13に記載のシールリング。
【0127】
例示的な請求項15:前記シールリングが、前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記溝が、前記長手方向軸と平行に延在する、請求項13に記載のシールリング。
【0128】
例示的な請求項16:前記シール保持機構がリップを備える、請求項11に記載のシールリング。
【0129】
例示的な請求項17:前記リップが、前記外側リングの上端または前記外側リングの下端のいずれかに配置されている、請求項16に記載のシールリング。
【0130】
例示的な請求項18:前記シール保持機構が複数のリップを備える、請求項16に記載のシールリング。
【0131】
例示的な請求項19:前記リップが、前記外側リングの前記外面の外径よりも大きい外径を有する、請求項16に記載のシールリング。
【0132】
例示的な請求項20:流体送達システムを組み立てる方法であって、a)基板ブロックが提供され、前記基板ブロックは、上面と、前記上面の第1の基板ポートと、前記上面の第2の基板ポートと、第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路とを備え、基板リングが第2の基板ポートを画定し、基板シール通路が前記上面に形成され前記基板リングを取り囲み、前記基板リングの外面が前記基板シール通路の内面を形成するステップ;b)シールリングが前記基板ブロックの前記上面の第1の基板ポート中に挿入され、前記シールリングは、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと外側リングとを備え、前記外側リングは前記内側スリーブに接続され前記内側スリーブを取り囲み、それによって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成され、前記外側リングは内面、外面、およびシール保持機構を備え、前記シール保持機構は前記外側リングの前記外面に形成され、前記シール環状下側スリーブ溝は第1の基板ポートの前記基板リングを受け入れるステップ;c)能動構成要素が前記基板ブロックに結合され、前記能動構成要素が、下面、前記下面の第1の構成要素ポート、第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路、第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング、および前記下面に形成され前記構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路を備え、前記構成要素リングの外面が前記構成要素シール通路の内面を形成し、前記シールリングの前記環状の上側スリーブ溝が前記能動構成要素の前記構成要素リングを受け入れるステップ;を含む方法。
【0133】
例示的な請求項21:ステップb)において、前記シール保持機構が、前記基板シール通路の外面と前記シールリングの前記外側リングとの間に通路を形成する溝を備える、請求項20に記載の方法。
【0134】
例示的な請求項22:ステップb-1)において、前記基板シール通路内の液体が、前記溝と前記基板シール通路の前記外面とによって形成された前記通路を通って押し出される、請求項21に記載の方法。
【0135】
例示的な請求項23:ステップb)において、前記シール保持機能が、前記基板シール通路の前記外面に係合するリップを備える、請求項20に記載の方法。
【0136】
例示的な請求項24:ステップb-2)において、前記リップが前記基板シール通路の前記外面を変形させてアンダーカットを形成する、請求項23に記載の方法。
【0137】
例示的な請求項25:流体送達システムは、基板ブロックであって、以下を備えるもの:上面;前記上面の第1の基板ポート;前記上面の第2の基板ポート;第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路;第2の基板ポートを画定する基板リング;前記上面に形成され前記基板リングを取り囲む基板シール通路であって、前記基板リングの外面が前記基板シール通路の内面を形成するもの;および 前記基板シール通路の外面に形成された基板シール保持機構であって、前記外面が前記基板シール通路の前記内面の反対側であるもの;を備える。流体送達システムはさらに、能動構成要素であって、以下を備えるもの:下面;前記下面の第1の構成要素ポート;第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路;第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング;および前記下面に形成され前記構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路であって、前記構成要素リングの外面が前記構成要素シール通路の内面を形成するもの;を備える。流体送達システムはさらに、シールリングであって、以下を備えるもの:スリーブ流体通路を画定する内側スリーブ;および前記内側スリーブに接続され前記内側スリーブを取り囲む外側リングであって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成されているもの;を備える。前記能動構成要素は、(1)第2の基板ポートと第1の構成要素ポートとが位置合わせされ、かつ、(2)前記シールリングが前記基板シール通路と前記構成要素シール通路のそれぞれに収まり、前記シールリングが前記基板流体通路と前記構成要素流体通路とを流体的にシールするように前記基板ブロックに取り付けられる。
【0138】
例示的な請求項26:前記基板シール保持機構が溝を備える、請求項25に記載の流体送達システム。
【0139】
例示的な請求項27:前記基板シール保持機構が複数の溝を備える、請求項26に記載の流体送達システム。
【0140】
例示的な請求項28:前記シールリングが前記内側スリーブと平行に延びる長手方向軸を備え、前記溝が前記長手方向軸と平行に延在する、請求項26に記載の流体送達システム。
【0141】
例示的な請求項29:前記基板シール保持機構がリップを備える、請求項25に記載の流体送達システム。
【0142】
例示的な請求項30:前記リップが前記基板シール通路の前記外面から突出している、請求項29に記載の流体送達システム。
【0143】
例示的な請求項31:前記リップが、前記シールリングの前記外側リングの外径よりも小さい内径を有する、請求項29に記載の流体送達システム。
【0144】
例示的な請求項32:流体送達システムを組み立てる方法であって、a)基板ブロックが提供され、前記基板ブロックは、上面と、前記上面の第1の基板ポートと、前記上面の第2の基板ポートと、第1の基板ポートと第2の基板ポートとの間に延在する基板流体通路とを備え、基板リングが第2の基板ポートを画定し、基板シール通路が前記上面に形成され前記基板リングを取り囲み、前記基板リングの外面が前記基板シール通路の内面を形成し、基板シール保持機構が前記基板シール通路の外面に形成され、前記外面が前記基板シール通路の前記内面の反対側にあるステップ;b)シールリングが前記基板ブロックの前記上面の第1の基板ポート中に挿入され、前記シールリングは、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと外側リングとを備え、前記外側リングは前記内側スリーブに接続され前記内側スリーブを取り囲み、それによって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成され、前記シール環状下側スリーブ溝が第1の基板ポートの前記基板リングを受け入れるステップ;c)能動構成要素が前記基板ブロックに結合され、前記能動構成要素が、下面、前記下面の第1の構成要素ポート、第1の構成要素ポートから延在する構成要素流体通路、第1の構成要素ポートを画定する構成要素リング、および前記下面に形成され前記構成要素リングを取り囲む構成要素シール通路を備え、前記構成要素リングの外面が前記構成要素シール通路の内面を形成し、前記シールリングの前記環状の上側スリーブ溝が前記能動構成要素の前記構成要素リングを受け入れるステップ;を含む方法。
【0145】
例示的な請求項33:シールリングであって、前記シールリングが、スリーブ流体通路を画定する内側スリーブと、前記内側スリーブに接続され、前記内側スリーブを取り囲む外側リングであって、(1)環状の上側スリーブ溝が前記外側リングの上の部分と前記内側スリーブの上の部分との間に形成され、(2)環状の下側スリーブ溝が前記外側リングの下の部分と前記内側スリーブの下の部分との間に形成される、外側リングと、前記スリーブ流体通路を横切って延在するウェブとを備える、シールリング。
【0146】
例示的な請求項34:前記シールリングが、前記内側スリーブに沿って延びる長手方向軸を備え、前記シールリングが、前記長手方向軸を中心に対称である、請求項33に記載のシールリング。
【0147】
例示的な請求項35:前記ウェブが穴または通路を有しない、請求項33に記載のシールリング。
【0148】
例示的な請求項36:前記ウェブが前記スリーブ流体通路を通る流体の流れを防止する、請求項33に記載のシールリング。
【0149】
例示的な請求項37:前記ウェブが開口部を備え、前記開口部が前記スリーブ流体通路の直径よりも小さい直径を有する、請求項33に記載のシールリング。
【0150】
例示的な請求項38:前記ウェブが長手方向軸に向かって先細りになっており、前記長手方向軸が前記スリーブ流体通路に沿って延びている、請求項33に記載のシールリング。
【0151】
例示的な請求項39:前記ウェブが一定の厚さを有する、請求項33に記載のシールリング。
【0152】
例示的な請求項40:前記ウェブが前記内側スリーブの高さよりも低い最大高さを有する、請求項33に記載のシールリング。
【0153】
例示的な請求項41:前記外側リングがシール保持機構を備える、請求項33に記載のシールリング。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
【国際調査報告】