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▶ ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-16
(54)【発明の名称】水和性濃縮界面活性剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/86 20060101AFI20241209BHJP
   A61K 8/20 20060101ALI20241209BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20241209BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20241209BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20241209BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20241209BHJP
【FI】
A61K8/86
A61K8/20
A61Q5/02
A61K8/42
A61K8/36
A61K8/37
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024531479
(86)(22)【出願日】2022-11-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-14
(86)【国際出願番号】 EP2022083296
(87)【国際公開番号】W WO2023094599
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】21211174.4
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ウェッブ,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ズドラフコワ,アネリア・ニコロワ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB331
4C083AB332
4C083AC302
4C083AC311
4C083AC312
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC531
4C083AC532
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC711
4C083AC712
4C083AD111
4C083AD112
4C083BB05
4C083CC38
4C083DD31
4C083EE07
(57)【要約】
a)当該組成物の総重量に基づく重量基準で、ラウレスエーテル硫酸ナトリウム、パレスエーテル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物から選択される30~50重量%のアニオン性界面活性剤;
b)前記水和性濃縮界面活性剤組成物の総重量に基づいて、ベタイン、コカミドモノエタノールアミド及びそれらの混合物から選択される4~12重量%の共界面活性剤;c)全組成物の重量基準で0.2~3重量%の安息香酸ナトリウム;d)C8~C12の炭素鎖長を有する炭素鎖を含む非イオン性エステルエステルから選択される追加の相調整剤;e)全組成物の重量基準で0.2~3重量%の無機電解質である粘度調整剤;f)全組成物の重量基準で10~60重量%の水を含み;前記界面活性剤がラメラ相であり;前記水和性濃縮界面活性剤組成物がpH3~6を有し;前記水和性濃縮界面活性剤組成物が、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定した場合に8,000~200,000mPas-(cps)の粘度を有し;a)前記アニオン性界面活性剤対b)前記共界面活性剤の重量比が3:1~10:1であり;安息香酸ナトリウム(c)対総界面活性剤(a)+(b)の重量比が1:5~1:75、好ましくは1:10~1:65、最も好ましくは1:15~1:50である急速希釈性の水和性濃縮界面活性剤組成物が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水和性濃縮界面活性剤組成物であって、
a)当該組成物の総重量に基づく重量基準で、ラウレスエーテル硫酸ナトリウム、パレスエーテル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物から選択される30~50重量%のアニオン性界面活性剤;
b)前記水和性濃縮界面活性剤組成物の総重量に基づいて、ベタイン、コカミドモノエタノールアミド及びそれらの混合物から選択される4~12重量%の共界面活性剤;
c)全組成物の重量基準で0.2~3重量%の安息香酸ナトリウム;
d)C8~C12の炭素鎖長を有する炭素鎖を含む非イオン性エステルから選択される追加の相調整剤;
e)全組成物の重量基準で0.2~3重量%の無機電解質である粘度調整剤;
f)全組成物の重量基準で10~60重量%の水
を含み、
前記界面活性剤がラメラ相であり;
前記水和性濃縮界面活性剤組成物がpH3~6を有し;
前記水和性濃縮界面活性剤組成物が、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定した場合に8,000~200,000mPas-1(cps)の粘度を有し;
a)前記アニオン性界面活性剤対b)前記共界面活性剤の重量比が3:1~10:1であり;
安息香酸ナトリウム(c)対総界面活性剤(a)+(b)の重量比が1:5~1:75、好ましくは1:10~1:65、より好ましくは1:15~1:50、最も好ましくは1:35である水和性濃縮界面活性剤組成物。
【請求項2】
前記追加の相調整剤が酢酸アルキル、脂肪アルコール及び脂肪酸から選択され、好ましくは酢酸アルキルである、請求項1に記載の濃縮組成物。
【請求項3】
前記追加の相調整剤が酢酸オクチル、酢酸デシル、酢酸ドデシル及びそれらの混合物から選択され、好ましくは酢酸デシルである、請求項1又は請求項2に記載の濃縮組成物。
【請求項4】
前記共界面活性剤がコカミドプロピルベタイン、コカミドモノエタノールアミド及びそれらの混合物から選択される、前記いずれかの請求項に記載の濃縮組成物。
【請求項5】
前記無機電解質が金属塩化物、金属硫酸塩及びそれらの混合物から選択される、前記いずれかの請求項に記載の濃縮組成物。
【請求項6】
a)前記アニオン性界面活性剤対b)前記共界面活性剤の重量比が3.5:1~9:1である、前記いずれかの請求項に記載の濃縮組成物。
【請求項7】
エチレンジアミン四酢酸をさらに含む、前記いずれかの請求項に記載の濃縮組成物。
【請求項8】
シリコーンを含まない、前記いずれかの請求項に記載の組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の水和性組成物を水で希釈する段階を含む方法。
【請求項10】
水和性組成物及び水の混合物に振盪又は攪拌などの剪断を加えて、10分未満で前記最終使用組成物を生成する段階を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
水和性濃縮界面活性剤組成物対水の重量比が1:1~1:6である、請求項9又は請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記最終使用組成物が等方相である、請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記最終使用組成物が、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定した場合に2000~10,000mPas-1(cps)の粘度を有する、請求項9~12のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩レベルが低い水和性濃縮界面活性剤クレンジング組成物及び水で希釈することによる最終用途組成物の製造方法に関する。本発明は、パーソナルケア、特にヘアケアの分野で特定の用途を有する。
【背景技術】
【0002】
シャンプーやボディウォッシュなどの液体ベースのクレンジング組成物は一般的であり、多くの消費者に愛用されている。このような組成物は代表的には、主成分として水を含み、多くの場合、プラスチック瓶又はチューブに入れて販売される。当該組成物は、消費者が使用するのに慣例的であり、販売されている包装からの排出が容易である粘度を有するように従来通り製剤される。
【0003】
世界の海には間もなく魚より多くのプラスチックが含まれるようになるということが宣伝されることが多い。環境への懸念と、消費者や意識の高い企業が地球のためにもっと取り組みたいという願望を考慮すると、消費者製品を含む製品を販売する際には、プラスチックの使用を減らしたいという強い願望がある。
【0004】
濃縮物の形態の界面活性剤含有クレンジング製品が従来技術で知られている。
【0005】
WO19/205086(Beiersdorf)には、アニオン性及び両性界面活性剤、天然油、エトキシル化硬化ヒマシ油及び増粘剤を含むヘアクレンジング組成物が記載されている。
【0006】
US2009/0208434A(Symrise)は、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-1-(4-ヒドロキシフェニル)-1-プロパノン及び化粧品及び医薬品におけるそれの使用を開示している。濃縮ボディウォッシュやシャンプーが例示される。
【0007】
WO1994/16680(Unilever)は、ラメラ相でのa)20~60重量%の石鹸又は一級アルコール硫酸塩以外の界面活性剤、及びb)1~20重量%の電解質を含む、水性希釈-増粘濃縮パーソナル洗浄組成物を開示している。
【0008】
WO10149425(Unilever)は、27~70重量%のクレンジング界面活性剤、コンディショニングゲル相、短鎖のジオール及び油;脂肪材料、ゲルネットワークアニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤を含むゲル相を含む濃縮シャンプー組成物であって、前記コンディションゲルネットワークが全体的な電荷を持たないか、又はアニオン性である組成物を開示している。
【0009】
WO2020/044235(Lonza)は、(a)アルキルエーテル硫酸塩を含むアニオン性界面活性剤溶液、(b)芳香族アルコール、直鎖若しくは分枝ポリグリセリルエステル、アルキルグリセリルエーテル又はそれらの組み合わせを含む粘度調整剤、及び(c)水系溶媒を含む高濃縮流動性液体アニオン性界面活性剤組成物であって、水系溶媒で希釈した時に当該組成物が流動性を維持する高濃縮流動性液体アニオン性界面活性剤組成物を開示している。
【0010】
濃縮物は使用時に希釈して液体製品を形成し、それをその後に、従来の方法で使用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】WO19/205086
【特許文献2】US2009/0208434A
【特許文献3】WO1994/16680
【特許文献4】WO10149425
【特許文献4】WO2020/044235
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このような濃縮物で遭遇する問題は、消費者が濃縮物に追加の水を加えたり、例えば撹拌したりすることによって濃縮物を使用可能な最終製品に変換しなければならないことを好まないことが多いことである。水和製品に関しては、一般的な苦情として、プロセスに時間がかかり、水を加えた後に得られる製品が均一ではなく、望ましくない粘度になることなどがある。
【0013】
実際、そのような濃縮組成物は、消費者が使用する前に適切に希釈するのに長時間を要し、一部の消費者は完全に希釈するのに十分な時間を取ることを許容しないことを本発明者らは見出した。したがって、より容易かつより効率的に使用できるように、迅速に希釈する濃縮物を提供することが望まれる。
【0014】
希釈された濃縮物の特性も重要である。濃厚液は品質、伸びの良さ及び注ぎやすさと関連していることから、消費者は濃厚液を強く好む。理想的には、濃縮物の希釈製品は、シャンプーなどの標準形式のパーソナルケア製品と同様の粘度を有するものと考えられる。
【0015】
従来技術にもかかわらず、改良された濃縮シャンプー組成物が依然として必要とされている。
【0016】
代表的には、通常の非濃縮シャンプー組成物の相構造は等方相である。しかしながら、濃縮シャンプーを提供するに当たり、界面活性剤の濃度が高くなると、代表的なレオロジーは等方相から六方晶相に移行する。六方晶相は、粘度が高すぎるために代表的な消費者には適さず、非常にゆっくりとしか希釈できない組成物を提供する。
【0017】
無機塩、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩は、粘度の制御を助けるために界面活性剤含有製剤に一般的に使用される。製造において、塩が製造容器の腐食の問題を引き起こす可能性があるというさらなる問題が発生する。希釈最終製品の最終粘度を低下させることなく塩レベルを下げる必要がある。
【0018】
本発明者らはこのたび、相調整剤の添加により、製剤の望ましい高品質粘度特性を損なうことなく、塩を低減できることを見出した。
【0019】
本発明者らはこのたび、驚くべきことに、安息香酸ナトリウム及び追加の非イオン性相変性材料を使用することによって、六方晶相である高濃縮組成物を層状結晶相に変性させることができることを見出した。この組成物は、希釈時に急速に等方相に変化して、望ましい粘度を有する最終製品を形成することができる。
【0020】
当該組成物は少量の濃縮物として使用し、使用時に希釈することができる。したがって、必要なときに希釈してすぐに使用できる。詰め替え用包装で水で希釈して、プラスチック廃棄物を確実に削減できる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
発明の定義
第1の態様において、本発明は、水和性濃縮界面活性剤組成物であって、
a)当該組成物の総重量に基づく重量基準で、ラウレスエーテル硫酸ナトリウム、パレスエーテル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物から選択される30~50重量%のアニオン性界面活性剤;
b)前記水和性濃縮界面活性剤組成物の総重量に基づいて、ベタイン、コカミドモノエタノールアミド及びそれらの混合物から選択される4~12重量%の共界面活性剤;
c)全組成物の重量基準で0.2~3重量%の安息香酸ナトリウム;
d)C8~C12、好ましくはC8~C10の炭素鎖長を有する炭素鎖を含む非イオン性エステルから選択される追加の相調整剤;
e)全組成物の重量基準で0.2~3重量%の無機電解質である粘度調整剤;
f)全組成物の重量基準で10~60重量%の水
を含み、
前記界面活性剤がラメラ相であり;
前記水和性濃縮界面活性剤組成物がpH3~6を有し;
前記水和性濃縮界面活性剤組成物が、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定した場合に8,000~200,000mPas-(cps)の粘度を有し;
a)前記アニオン性界面活性剤対b)前記共界面活性剤の重量比が3:1~10:1であり;
安息香酸ナトリウム(c)対総界面活性剤(a)+(b)の重量比が1:5~1:75、好ましくは1:10~1:65、最も好ましくは1:15~1:50である水和性濃縮界面活性剤組成物を提供する。
【0022】
最終使用組成物は、第1の態様の水和性濃縮界面活性剤組成物を水希釈によって水和することによって製造することができる。
【0023】
好ましくは、最終使用組成物は、水和性濃縮界面活性剤組成物対水の重量比が、1:1~1:6、より好ましくは1:1~1:5である。
【0024】
好ましくは、前記最終使用組成物は、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定した場合に1000~10,000mPas-1(cps)、好ましくは1000~8,000、より好ましくは1000~7,500mPas-1(cps)の粘度を有する。
【0025】
水和性濃縮界面活性剤組成物は、8,000~200,000mPas-1(cps)、好ましくは10,000~100,000、より好ましくは15,000~90,000mPas-1(cps)、最も好ましくは15,000~75,000mPas-1(cps)の粘度を有する。
【0026】
希釈すると粘度が低下し、その結果として、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定した場合に1000~10,000mPas-1(cps)、好ましくは1000~8,000mPas-1(cps)、より好ましくは1000~7,500mPas-1(cps)の粘度を有する最終使用組成物となる。
【0027】
第2の態様において、本発明は、第1の態様の水和性濃縮界面活性剤組成物を水で希釈する段階を含む、最終使用組成物の製造方法を提供する。好ましくは、前記方法は、水和性組成物と水の混合物に振盪又は撹拌などの適度な剪断を加えて、10分未満、好ましくは5分未満、より好ましくは3分未満、さらにより好ましくは2分未満、さらにより好ましくは1分未満、最も好ましくは30秒未満で最終使用組成物を得る段階を含む。
【0028】
好ましくは、水和性濃縮界面活性剤組成物は、水和性濃縮界面活性剤組成物対水の重量比1:1~1:6、より好ましくは1:1~1:5で希釈される。好ましくは、前記水の温度は10~50℃である。
【0029】
希釈された製品は、それを使用する前に形成される。好ましくは、その組成物は、それを例えば毛髪若しくは皮膚に適用する前に好適な容器中で希釈される。好ましい実施形態において、その容器は詰め替えパッケージである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
水和性濃縮界面活性剤組成物を製造する場合、所望の成分を、温度35~80℃で、適度な剪断及び大気条件下で従来の装置を用いて混合することができる。
【0031】
水和性濃縮界面活性剤組成物に水を添加して、最終使用組成物を生成する。容器内での振盪(又は撹拌)などの中等度の剪断により、5分未満、好ましくは3分未満、最も好ましくは2分未満で最終使用組成物が得られる。本発明の1実施形態では、最終使用組成物は1分未満、さらに好ましくは30秒未満で製造される。そうして、最終使用組成物は即時使用状態となる。
【0032】
本発明において、水和性濃縮界面活性剤組成物は、希釈時に最終使用組成物中の所望の成分/成分レベル(硫酸塩レベルなど)が達成されるように製剤されるべきである。
【0033】
水和性濃縮界面活性剤組成物は、水を添加して最終使用組成物を製造した後の最終粘度よりも高い開始粘度を有することになる。
【0034】
水和性濃縮界面活性剤組成物及び最終使用組成物は、代表的には3~6のpHを有する。
【0035】
最終使用組成物は、水と水和性濃縮界面活性剤組成物を組み合わせ、混和(撹拌、好ましくは振盪などの中等度の剪断で)することによって最終使用組成物を製造することで作られる。
【0036】
本発明の組成物は化粧用であり、非治療用である。
【0037】
最終使用組成物はパーソナルケアクリーニング組成物であることができ、好ましくはシャンプー、メイクアップウォッシュ、洗顔料、ハンドウォッシュ又はパーソナルケア液体ボディウォッシュ、より好ましくはシャンプー又はボディウォッシュ、最も好ましくはシャンプーである。
【0038】
最終使用組成物は、拭き取るか洗い流すのに適したものであり、好ましくは水で洗い流す。
【0039】
本発明の1実施形態において、最終使用シャンプー組成物は、好ましくは1,000~6,000の粘度を有することができる。
【0040】
粘度は、別断の断りがない限り、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定される。
【0041】
好ましくは、本発明の水和性濃縮界面活性剤組成物はシリコーンを含まない。本発明の文脈において、「含まない(free from)」とは、組成物全体の重量基準で0.4重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満、さらにより好ましくは0.05重量%未満、さらにより好ましくは0.001重量%未満、さらに好ましくは0.0001重量%未満、最も好ましくは0重量%のシリコーンを有することを意味する。
【0042】
アニオン性界面活性剤
本発明の水和性濃縮界面活性剤組成物は、ラウレスエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、パレスエーテル硫酸ナトリウム(SPES)及びそれらの混合物から選択されるアニオン性界面活性剤を含む。
【0043】
本発明の代表的な水和性濃縮界面活性剤組成物において、アニオン性界面活性剤のレベルは、一般に30~50%、好ましくは40~50%(組成物の総重量及び100%活性に基づく重量基準)の範囲である。
【0044】
共界面活性剤
本発明の水和性濃縮界面活性剤組成物は、ベタイン、コカミドモノエタノールアミド(CMEA)及びそれらの混合物から選択される共界面活性剤を含む。
【0045】
共界面活性剤のレベルは、水和性濃縮界面活性剤組成物の総重量に基づく、かつ100%活性レベルに基づく重量基準で、4~12重量%、好ましくは4~10重量%、最も好ましくは4~7.5重量%である。
【0046】
本発明での使用に適したベタインは、次の一般式で表すことができる。
【化1】
[式中、R10はC6~C30、詳細にはC6~C24アルキルであり、zは0又は1であり、R11及びR12は独立に1~3個の炭素原子のアルキル、ヒドロキシアルキル又はカルボキシアルキルであり、yは2又は3である。];及びそれの塩。1実施形態において、基R10の少なくとも半分がC8~C18アルキルである。別の実施形態において、基R10の少なくとも半分がC10~C14アルキルである。R10は、飽和又は不飽和であることができる。1実施形態において、R10はヤシ油又はパーム核油に由来する。1実施形態においてR11及びR12はメチルである。
【0047】
式(IV)のベタインは、簡単なベタイン:
【化2】
[式中、R10、R11、及びR12は上記で記載の通りである。]、及びアミドベタイン:
【化3】
[式中、R10、R11、R12、及びyは上記で記載の通りである。]
を含む。
【0048】
好ましいベタイン類は、オレイルベタイン、カプリルアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、イソステアリルアミドプロピルベタイン、及びコカミドプロピルベタイン、及びそれらの混合物である。最も好ましくは、共界面活性剤はコカミドプロピルベタインである。
【0049】
最も好ましくは、共界面活性剤は、コカミドプロピルベタイン(CAPB)、コカミドモノエタノールアミド(CMEA)及びそれらの混合物から選択される。
【0050】
a)アニオン性界面活性剤対b)共界面活性剤の重量比は3:1~10:1、好ましくは3.5:1~9:1、最も好ましくは3.7:1~8.7:1である。
【0051】
安息香酸ナトリウム及び追加の相調整剤
本発明の水和性濃縮界面活性剤組成物は、安息香酸ナトリウムを含む。本発明者らは、安息香酸ナトリウムが六方晶相を層状相に移動させ、迅速な希釈を容易にすることを見出した。
【0052】
安息香酸ナトリウムは、組成物全体の重量基準で0.2重量%~3重量%、好ましくは0.5重量%~3重量%の量で存在する。
【0053】
安息香酸ナトリウム対総界面活性剤(a)+(b)の重量比は1:5~1:75、好ましくは1:10~1:65、より好ましくは1:15~1:50、最も好ましくは1:15~1:35である。
【0054】
本発明の組成物は、C8~C12、好ましくはC8~C10の炭素鎖長を有する炭素鎖を含む非イオン性エステルから選択される追加の相調整剤を含む。
【0055】
好ましい非イオン性相調整剤は、C8~C12、好ましくはC8~C10の炭素鎖長を有する長鎖エステルである。
【0056】
非イオン性相調整剤として好ましい長鎖エステルは、酢酸アルキル、脂肪アルコール及び脂肪酸から選択され、最も好ましくは酢酸アルキルである。
【0057】
好ましい酢酸アルキル非イオン性相調整剤は、酢酸オクチル、酢酸デシル、酢酸ドデシル及びそれらの混合物から選択され、最も好ましくは酢酸デシルである。
【0058】
追加の相調整剤は、総組成物の重量基準で0.2重量%~3重量%、好ましくは0.5重量%~3重量%の量で存在する。
【0059】
粘度調整剤
本発明の水和性濃縮界面活性剤組成物は、希釈最終組成物の粘度を増加させるために、無機電解質である粘度調整剤を含む。本発明で使用するのに好適な無機電解質には、金属塩化物(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化第二鉄及び塩化アルミニウムなど)及び金属硫酸塩(例えば、硫酸ナトリウム及び硫酸マグネシウムなど)及びそれらの混合物などがある。無機電解質は、希釈最終組成物に粘度を与えるために使用される。それがなければ、最終組成物は消費者にとって許容できないほど薄いものになってしまう。
【0060】
上述の材料のいずれかの混合物も好適であり得る。
【0061】
本発明で使用するのに好ましい無機電解質の例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、及びそれらの混合物などがある。
【0062】
本発明の組成物中の無機電解質のレベルは、0.2~3重量%、好ましくは0.3~2.5重量%(組成物の総重量基準)の範囲である。
【0063】

水は、組成物の総重量基準で10~60重量%、好ましくは20~60重量%を占める。
【0064】
水和性組成物及び最終使用組成物のpHは、3~6、好ましくは3.5~5.5、より好ましくは3.5~5、最も好ましくは3.8~4.8である。pHを変更又は緩衝するのに適した調節剤を使用してもよい。このようなpH調節剤には、トリエチルアミン、NaOH、KOH、HSO、HCl、クエン酸、又はそれらの混合物などがある。pH調節剤は、所望の最終pHをもたらす量で添加される。pH値は、Thermo Scientific(登録商標)から市販されているpH計などの市販の機器を用いて評価することができる。
【0065】
他成分
本発明による組成物は、ヘアコンディショニング組成物に共通の多くの成分のいずれを含んでもよい。
【0066】
他の成分には、防腐剤、コンディショニング強化ポリマー、着色剤、グリセリンやポリプロピレングリコールなどの多価アルコール、キレート剤、酢酸ビタミンEなどの酸化防止剤、香料、抗菌剤及び日焼け止めなどがあり得る。これらの成分はそれぞれ、その目的を達成するのに有効な量で存在する。一般に、これらの任意の成分は、全組成物の最大約5重量%のレベルで個別に含まれる。
【0067】
好ましくは、さらなる成分には、香料、防腐剤、及びコンディショニング強化ポリマーなどがある。
【0068】
防腐剤
防腐剤は、潜在的に有害な微生物の増殖を防ぐために、水和性濃縮界面活性剤組成物及び最終使用組成物に使用される。
【0069】
好ましくは、防腐剤は、安息香酸のアルカリ金属塩、好ましくは安息香酸ナトリウム、及び金属イオン封鎖剤、好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含む。
【0070】
好ましくは、本発明の濃縮組成物はEDTAを含む。
【0071】
任意カチオン性ポリマー
カチオン性ポリマーは、コンディショニング性能を高めるための本発明の組成物中の好ましい成分である。
【0072】
好適なカチオン性ポリマーは、カチオン的に置換されたホモポリマーであってもよく、又は2種類以上のモノマーから形成されてもよい。ポリマーの重量平均(M)分子量は、一般に、100000~300万ダルトンである。ポリマーは、四級アンモニウム基又はプロトン化アミノ基、或いはそれらの混合物などのカチオン性窒素含有基を有することになる。ポリマーの分子量が低すぎると、コンディショニング効果が不十分である。高すぎると、伸長粘度が高くなり、組成物を注ぐときに糸引きが生じるという問題が生じる可能性がある。
【0073】
カチオン性窒素含有基は、一般に、カチオン性ポリマーの総モノマー単位の一部に置換基として存在する。したがって、ポリマーがホモポリマーではない場合、それはスペーサー非カチオン性モノマー単位を含むことができる。このようなポリマーは、CTFA Cosmetic Ingredient Directory、第3版に記載されている。カチオン性モノマー単位の非カチオン性モノマー単位に対する比は、一般に0.2~3.0meq/gmである必要な範囲のカチオン電荷密度を有するポリマーが得られるように選択される。ポリマーのカチオン電荷密度は、窒素測定のための化学試験下で米国薬局方に記載されているケルダール法によって好適に測定される。
【0074】
好適なカチオン性ポリマーには、例えば、カチオン性アミン又は四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーの(メタ)アクリルアミド、アルキル及びジアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクトン及びビニルピロリジンなどの水溶性スペーサーモノマーとのコポリマーなどがある。アルキル置換モノマー及びジアルキル置換モノマーは、好ましくはC1~C7アルキル基、より好ましくはC1~3アルキル基を有する。他の好適なスペーサーには、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコール及びエチレングリコールなどがある。
【0075】
カチオン性アミンは、特定の化学種及び組成物のpHに応じて、一級、二級、又は三級アミンであることができる。一般に、二級アミン及び三級アミン、特に三級アミンが好ましい。
【0076】
アミン置換ビニルモノマー及びアミンは、アミンの形で重合させた後、四級化によってアンモニウムに変換することができる。
【0077】
カチオン性ポリマーは、アミン及び/又は四級アンモニウム置換モノマー及び/又は適合性スペーサーモノマーに由来するモノマー単位の混合物を含むことができる。
【0078】
好適な(非限定的な例)カチオン性ポリマーには、以下のものなどがある。
-例えば、業界(CTFA)においてそれぞれPolyquaternium 6及びPolyquaternium 7と称される、塩化ジメチルジアリルアンモニウムホモポリマー及びアクリルアミドと塩化ジメチルジアリルアンモニウムとのコポリマーを含むカチオン性ジアリル四級アンモニウム含有ポリマー;
-3~5個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモポリマー及びコポリマーのアミノアルキルエステルの鉱酸塩(米国特許第4,009,256号に記載);
-カチオン性ポリアクリルアミド(WO95/22311に記載)。
【0079】
使用できる他のカチオン性ポリマーには、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性デンプン誘導体、及びカチオン性グアーガム誘導体などのカチオン性多糖類ポリマーなどがある。
【0080】
本発明での使用のための組成物での使用に適したカチオン性多糖ポリマーには、下記式のモノマーなどがある。
【化4】
式中、Aは、デンプン又はセルロースの無水グルコース残基などの無水グルコース残基である。Rは、アルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、又はヒドロキシアルキレン基、或いはそれらの組み合わせである。R、R及びR独立に、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、又はアルコキシアリール基を表し、各基は最大約18個の炭素原子を含む。各カチオン性部分の炭素原子の総数(すなわち、R、R及びRにおける炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり、Xはアニオン性対イオンである。
【0081】
別の種類のカチオン性セルロースには、業界(CTFA)においてPolyquaternium 24と称される、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースのポリマー四級アンモニウム塩などがある。これらの材料は、例えば商品名Polymer LM-200でAmerchol Corporationから入手可能である。
【0082】
他の好適なカチオン性多糖ポリマーには、四級窒素含有セルロースエーテル(例えば、米国特許第3,962,418号に記載)、及びエーテル化セルロースとデンプンのコポリマー(例えば、米国特許第3,958,581号に記載)などがある。このような材料の例には、業界(CTFA)ではPolyquaternium 10と一般に称される、DowからのポリマーLR及びJRシリーズなどがある。
【0083】
使用できる特に好適な種類のカチオン性多糖ポリマーは、グアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(RhodiaからJAGUAR商標シリーズで市販されている)などのカチオン性グアーガム誘導体である。このような材料の例は、JAGUAR C13S、JAGUAR C14、JAGUAR C17である。
【0084】
上記のカチオン性ポリマーのいずれかの混合物を使用してもよい。
【0085】
カチオン性ポリマーは、一般に、本発明で使用するためのシャンプー組成物中に、組成物の総重量に基づくカチオン性ポリマーの総重量基準で0.01~5%、好ましくは0.02~1%、より好ましくは0.05~0.8%のレベルで存在するであろう。
【0086】
提供される実施例は、本発明の理解を容易にするためのものである。それらは特許請求の範囲を限定することを意図したものではない。
【0087】
別段の断りがない限り、すべての量は組成物の総重量基準の重量%である。
【実施例
【0088】
実施例1:本発明による組成物1~5及び比較組成物A~F
濃縮シャンプー組成物1~5を本発明に従って製造した。比較濃縮シャンプー組成物A~Fも製造した。
【0089】
標準的な非濃縮シャンプーを対照「0」として使用した。
【0090】
本発明による組成物及び比較組成物を以下の表1~3に示す。
【0091】
表1:本発明による組成物1及び2、比較組成物A及びB、並びに対照0の組成
a)アニオン性界面活性剤対b)共界面活性剤の比=6.67:1
安息香酸ナトリウム(c)対総界面活性剤(a)+(b)の比=1:18.4。
【0092】
【表1】
【0093】
全ての組成物が3.5~5.0の範囲のpHを有していた。
【0094】
表2:本発明による組成物3及び4、及び比較組成物C及びDの組成
a)アニオン性界面活性剤対b)共界面活性剤の比=7.5:1
安息香酸ナトリウム(c)対総界面活性剤(a)+(b)の比=1:18.4。
【0095】
【表2】
【0096】
全ての組成物が3.5~5.0の範囲のpHを有していた。
【0097】
表3:本発明による組成物5、及び比較組成物E及びFの組成
a)アニオン性界面活性剤対b)共界面活性剤の比=4.03:1
安息香酸ナトリウム(c)対総界面活性剤(a)+(b)の比=1:16.1。
【0098】
【表3】
【0099】
全ての組成物が3.5~5.0の範囲のpHを有していた。
【0100】
本発明による濃縮シャンプー及び比較組成物を以下の方法によって製造した。
・安息香酸ナトリウムを熱水に溶解した。
・ラウレス硫酸ナトリウムを添加し、一定の剪断下で混和した。
・コカミドプロピルベタインを加え、均一になるまで混和した。
・次に、存在する場合には酢酸デシルを加えた。
・最後に、クエン酸を加えてpHを調節した。
【0101】
界面活性剤相を、次の方法を使用して決定した。
【0102】
偏光光学顕微鏡(Zeiss Axio M1m光学顕微鏡)を使用して、組成物の画像を取得した。少量の組成物を、顕微鏡スライドガラス上に乗せ、上にカバースリップを置いた。透過率モードで、20倍の対物レンズを使用して交差偏光下で画像をキャプチャした。
【0103】
実施例2:本発明による組成物及び比較組成物の希釈による最終使用希釈製品の取得
濃縮組成物を、次のような希釈シャンプーとしての使用のために希釈した。
【0104】
以下の方法では、最終使用製品500gを製造するために使用した水に対する濃縮物の量は、水3部に対して濃縮物1部とした。
1.必要な量の濃縮製剤を秤量して、透明な容器に入れる。
2.水を沸騰させ、温度が50℃に達するまで冷却する。
3.正確な量の冷却沸騰水を容器に加える。
4.容器を密閉し、30秒間振盪する。
5.放置し、未溶解部分を1分ごとに評価する。
6.5分の時点で再度評価を行い、必要に応じて容器を再度30秒間振盪する。
7.溶解時間を測定し、上記の表にまとめる。
【0105】
濃縮形態及び希釈形態の組成物の粘度を、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用して、Brookfield DV2Tで30℃で測定した。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水和性濃縮界面活性剤組成物であって、
a)当該組成物の総重量に基づく重量基準で、ラウレスエーテル硫酸ナトリウム、パレスエーテル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物から選択される30~50重量%のアニオン性界面活性剤;
b)前記水和性濃縮界面活性剤組成物の総重量に基づいて、ベタイン、コカミドモノエタノールアミド及びそれらの混合物から選択される4~12重量%の共界面活性剤;
c)全組成物の重量基準で0.2~3重量%の安息香酸ナトリウム;
d)酢酸オクチル、酢酸デシル、酢酸ドデシル及びそれらの混合物から選択され、好ましくは酢酸デシルである、C8~C12の炭素鎖長を有する炭素鎖を含む非イオン性エステルから選択される追加の相調整剤;
e)全組成物の重量基準で0.2~3重量%の無機電解質である粘度調整剤;
f)全組成物の重量基準で10~60重量%の水
を含み、
前記界面活性剤がラメラ相であり;
前記水和性濃縮界面活性剤組成物がpH3~6を有し;
前記水和性濃縮界面活性剤組成物が、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定した場合に8,000~200,000mPas-1(cps)の粘度を有し;
a)前記アニオン性界面活性剤対b)前記共界面活性剤の重量比が3:1~10:1であり;
安息香酸ナトリウム(c)対総界面活性剤(a)+(b)の重量比が1:5~1:75、好ましくは1:10~1:65、より好ましくは1:15~1:50、最も好ましくは1:35である水和性濃縮界面活性剤組成物。
【請求項2】
前記追加の相調整剤が酢酸アルキルから選択される、請求項1に記載の濃縮組成物。
【請求項3】
前記共界面活性剤がコカミドプロピルベタイン、コカミドモノエタノールアミド及びそれらの混合物から選択される、請求項1又は請求項2に記載の濃縮組成物。
【請求項4】
前記無機電解質が金属塩化物、金属硫酸塩及びそれらの混合物から選択される、請求項1又は請求項2に記載の濃縮組成物。
【請求項5】
a)前記アニオン性界面活性剤対b)前記共界面活性剤の重量比が3.5:1~9:1である、請求項1又は請求項2に記載の濃縮組成物。
【請求項6】
エチレンジアミン四酢酸をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の濃縮組成物。
【請求項7】
シリコーンを含まない、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の水和性組成物を水で希釈する段階を含む方法。
【請求項9】
水和性組成物及び水の混合物に振盪又は攪拌などの剪断を加えて、10分未満で前記最終使用組成物を生成する段階を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
水和性濃縮界面活性剤組成物対水の重量比が1:1~1:6である、請求項又は請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記最終使用組成物が等方相である、請求項8又は請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記最終使用組成物が、Helipathスタンド上で20rpmで60秒間、Spindle RV-05を使用してBrookfield DV2Tで30℃で測定した場合に2000~10,000mPas -1(cps)の粘度を有する、請求項8又は請求項9に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
WO2020/044235(Lonza)は、(a)アルキルエーテル硫酸塩を含むアニオン性界面活性剤溶液、(b)芳香族アルコール、直鎖若しくは分枝ポリグリセリルエステル、アルキルグリセリルエーテル又はそれらの組み合わせを含む粘度調整剤、及び(c)水系溶媒を含む高濃縮流動性液体アニオン性界面活性剤組成物であって、水系溶媒で希釈した時に当該組成物が流動性を維持する高濃縮流動性液体アニオン性界面活性剤組成物を開示している。
CN2135641は、アニオン性または両性界面活性剤とアルキルポリグリコシド界面活性剤の混合物の、高度に濃縮された流動性、ポンプ性、注出性および保存可能な界面活性剤組成物が開示されている。無機および有機電解質から選択される有効量の粘度調整剤が添加され、水と混合され、濃縮物を提供する。
US2020/060951は、(a)30重量%?90重量%の規定された構造を有するアルキルエーテル硫酸塩のアニオン性界面活性剤溶液と、(b)0.01w/w%?20w/w%の、芳香族アルコール、C -C 22 の直鎖状または分枝状ポリグリセリルエステル、アルキルグリセリルエーテルまたはそれらの組み合わせを含む粘度調整剤と、(c)成分の合計が100%になるのに十分な量の水性溶媒とを含む、高濃度流動性液体アニオン界面活性剤組成物が開示されており、水性溶媒で希釈すると、当該組成物は流動性を維持する。
【国際調査報告】