(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-16
(54)【発明の名称】電動高圧洗浄装置
(51)【国際特許分類】
B08B 3/02 20060101AFI20241209BHJP
【FI】
B08B3/02 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536190
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2024-08-09
(86)【国際出願番号】 EP2021087013
(87)【国際公開番号】W WO2023117056
(87)【国際公開日】2023-06-29
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】505201098
【氏名又は名称】アルフレッド ケルヒャー エスエー ウント コンパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001069
【氏名又は名称】弁理士法人京都国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スヴェン ディルンベルガー
(72)【発明者】
【氏名】ティモ ガイガー
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス レーリグ
【テーマコード(参考)】
3B201
【Fターム(参考)】
3B201AB51
3B201BB22
3B201BB62
3B201BB90
3B201BB92
(57)【要約】
本発明は電動高圧洗浄装置に関し、前記洗浄装置は、支持デバイス(12)と、支持デバイス(12)上に保持される及び/又は支持デバイス(12)上に配置される電気モータ(14)と、電気モータ(14)によって駆動可能なポンプ(16)と、電気デバイス(18)と、高圧導管(30)を介してポンプ(16)に接続され得る又はポンプ(16)に接続されるユーザ誘導操作ユニット(34)とを備え、電気デバイス(18)が2つの接続ライン(44,46)を備え、これらの接続ライン(44,46)を介して、電気モータ(14)がバイポーラ方式で電源デバイス(52)に接続される又は電源デバイス(52)に接続され得るとともに、電気モータ(14)に電気エネルギーを供給することができる。よりユーザフレンドリーな高圧洗浄装置(10)を提供するために、本発明によれば、電気デバイス(18)は、少なくとも1つの接続ライン(44,46)で接続される少なくとも1つのスイッチング素子(60)と、制御ユニット(62)と、第1の通信部材(66)とを備え、操作ユニット(34)は、作動要素(74)と、第1の通信部材(66)に信号を無線送信するための第2の通信部材(68)とを備え、制御ユニット(62)は、少なくとも1つのスイッチング素子(60)に動作可能に接続され、少なくとも1つの接続ライン(44,46)は、前記作動要素(74)の作動に応じて導電接続される又は電気的に遮断される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持デバイス(12)と、前記支持デバイス(12)上に保持される及び/又は前記支持デバイス(12)上に配置される電気モータ(14)と、前記電気モータ(14)によって駆動可能なポンプ(16)と、電気デバイス(18)と、高圧導管(30)を介して前記ポンプ(16)に接続される又は前記ポンプ(16)に接続可能なユーザ誘導操作ユニット(34)とを備え、
前記電気デバイス(18)が2つの接続ライン(44,46)を備え、これらの接続ライン(44,46)を介して、前記電気モータ(14)がバイポーラ方式で電源デバイス(52)に接続される又は電源デバイス(52)に接続可能であるとともに、前記電気モータ(14)に電気エネルギーを供給することができる、
電動高圧洗浄装置において、
前記電気デバイス(18)は、少なくとも1つの接続ライン(44,46)で接続される少なくとも1つのスイッチング素子(60)と、制御ユニット(62)と、第1の通信部材(66)とを備えること、
前記操作ユニット(34)は、作動要素(74)と、前記第1の通信部材(66)に信号を無線送信するための第2の通信部材(68)とを備えること、及び
前記制御ユニット(62)は、前記少なくとも1つのスイッチング素子(60)に動作可能に接続され、前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)は、前記作動要素(74)の作動に応じて導電接続される又は電気的に遮断されること、
を特徴とする電動高圧洗浄装置。
【請求項2】
前記高圧洗浄装置(10)は、前記接続ライン(44,46)が導電接続されるときに待機モードに切り替えられ、前記電気モータ(14)は、ユーザが洗浄液を噴射するために前記操作ユニット(34)上の解放要素(38)を作動させるときにのみオンに切り替えられることを特徴とする、請求項1に記載の高圧洗浄装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)が前記作動要素(74)を作動させることによって初めて導電接続された後、前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)が前記作動要素(74)を作動させることによって電気的に遮断されるまで、前記通信部材(66,68)間の恒久的な無線接続によって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の高圧洗浄装置。
【請求項4】
前記電気デバイス(18)は、前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)で接続される更なるスイッチング素子(60)を備えないことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項5】
前記高圧洗浄装置(10)は、前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)を導電接続するために、特に前記電気デバイス(18)の構成要素として、ユーザのための前記支持デバイス(12)上の操作要素がなく、及び/又は前記作動要素(74)とは別に、前記高圧洗浄装置(10)は、前記高圧洗浄装置(10)をオン及び/又はオフに切り替えるための更なる操作要素を備えないことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項6】
前記制御ユニット(62)は、前記スイッチング素子(60)を介して前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)からガルバニック絶縁されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項7】
前記第2の通信部材(68)から前記第1の通信部材(66)に送信される前記信号がパルス信号であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項8】
前記高圧洗浄装置(10)の動作中に、
-前記導電接続される接続ライン(44,46)は、前記電気モータ(14)への電流の流れ及び/又は前記電気モータ(14)の両端間の電圧降下に関して前記制御ユニット(62)によって監視可能であり、電流の流れ及び/又は電圧降下がないという表示が、前記高圧洗浄装置(10)の表示ユニット(80)、特にディスプレイユニット(82)でユーザに与えられる、
-前記高圧洗浄装置(10)は、前記洗浄液内の圧力低下の発生に関して監視可能であり、圧力低下が発生した場合に、前記高圧洗浄装置(10)の表示ユニット(80)、特にディスプレイユニット(82)で圧力低下の表示をユーザに与えることができる、
のうちの少なくとも一方が適用されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項9】
前記操作ユニット(34)が前記表示ユニット(80)を備える又は前記表示ユニット(80)を形成し、対応する表示信号を前記第1の通信部材(66)から前記第2の通信部材(68)に送信できることを特徴とする、請求項8に記載の高圧洗浄装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)が導電接続されるときに、試験信号を、前記制御ユニット(62)から前記第1の通信部材(66)を介して前記第2の通信部材(68)に送信可能であり、前記試験信号に応答した確認信号を、前記第2の通信部材(68)から前記第1の通信部材(66)に送信可能であり、前記確認信号が存在しない場合、前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)が電気的に遮断されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項11】
前記試験信号は、繰り返し、特に周期的に送信可能であり、前記接続ライン(44,46)は、予め決定された数の確認信号不在の後又は予め決定された期間が経過した後にのみ遮断されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項12】
前記操作ユニット(34)は、前記作動要素(74)に電力を供給するための少なくとも1つのバッテリ(76)を備えることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのバッテリ(76)の充電レベルが、前記操作ユニット(34)の表示ユニット(80)、特にディスプレイユニット(82)に表示可能であり、及び/又は前記少なくとも1つのバッテリ(76)が予め決定された充電レベルを下回るときに表示を与えることができることを特徴とする、請求項12に記載の高圧洗浄装置。
【請求項14】
前記作動要素(74)が作動されると、前記少なくとも1つのバッテリ(76)が予め決定された充電レベルを下回る場合、前記第2の通信部材(68)から前記第1の通信部材(66)に信号が送信されないことを特徴とする、請求項12又は13に記載の高圧洗浄装置。
【請求項15】
前記操作ユニット(34)は、解放要素(38)、特に手動トリガ(40)を備え、前記解放要素(38)を介して、前記操作ユニット(34)が前記洗浄液を噴射するために作動可能であり、前記解放要素(38)が前記作動要素(74)とは異なることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項16】
前記制御ユニット(62)は、
-前記解放要素(38)が作動されなかった予め決定された期間が経過した後、
-前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)を通る電流の流れが検出されなかった予め決定された期間が経過した後、
のうちの少なくとも一方が満たされるときに、前記少なくとも1つのスイッチング素子(60)を介して前記少なくとも1つの接続ライン(44,46)を電気的に遮断することを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項17】
前記高圧洗浄装置(10)が圧力スイッチ(70)を備え、該圧力スイッチ(70)によって前記ポンプ(16)内又は前記ポンプ(16)の下流側の圧力を検出でき、前記圧力スイッチ(70)は、前記接続ライン(44,46)のうちの一方で接続される更なるスイッチング素子(72)を備える又は前記更なるスイッチング素子(72)に動作可能に接続され、前記更なるスイッチング素子(72)は、前記圧力が閾値圧力を下回るときに前記接続ライン(44,46)を導電接続し、前記圧力が前記閾値圧力に達するか及び/又は前記閾値圧力を超えるときに前記接続ラインを遮断することを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項18】
前記更なるスイッチング素子(72)は、前記作動要素(74)の作動に応じて作動される前記スイッチング素子(60)とは異なる接続ライン(46)で接続されることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項19】
前記高圧洗浄装置(10)は、配線されるとともに、前記接続ライン(44,46)を備える接続ケーブル(48)を有し、及び/又は前記高圧洗浄装置(10)は、バッテリ動作されるとともに、前記接続ライン(44,46)に結合可能な電気バッテリ(54)のためのレセプタクル(56)を有することを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【請求項20】
前記支持デバイス(12)が前記高圧洗浄装置(10)のハウジング(20)を備え、該ハウジング(20)内に、前記電気モータ(14)、前記ポンプ(16)、及び少なくとも部分的に前記電気デバイス(18)が収容されることを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載の高圧洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持デバイスと、該支持デバイス上に保持される及び/又は前記支持デバイス上に配置される電気モータと、該電気モータによって駆動され得るポンプと、電気デバイスと、高圧導管を介して前記ポンプに接続され得る又は前記ポンプに接続されるユーザ誘導操作ユニットとを備える電動高圧洗浄装置に関し、前記電気デバイスは2つ以上の電気接続ラインを備え、該電気接続ラインを介して、前記電気モータがバイポーラ方式で電源デバイスに接続される又は接続され得るとともに、前記電気モータに電気エネルギーを供給することができ、3つ以上の極との接続部が考えられる。
【背景技術】
【0002】
そのような高圧洗浄装置では、洗浄液、特に水を洗浄目的で加圧することができる。供給ラインが、例えば、ポンプ入口に接続される又は接続され得る。高圧洗浄装置の動作中、洗浄液は、ポンプ、例えば軸方向ピストンポンプによって加圧される。動作中、高圧導管は、加圧された洗浄液を操作ユニットに供給することができるようにポンプ出口に接続される。解放要素、例えば手動トリガを操作ユニットに配置することができ、作動されると、洗浄液を噴射することができる。操作ユニットは、例えば、洗浄液を噴射するためのスプレーランスを配置可能な、いわゆるガンを備える又はガンを形成する。
【0003】
2つの接続ラインが設けられ、これらの2つの接続ラインを介して、電気デバイスに電気エネルギーを供給するために、高圧洗浄装置が動作中に電源デバイスに接続される。この場合、少なくとも1つのバイポーラ接続部が設けられるが、3極又は多極接続部を設けることができる。
【0004】
US 2016/0067726 A1は、内燃機関又は電気モータを有する高圧洗浄装置について記載する。ハンドル上及びスプレーランス上の手の存在を検出するセンサが、操作ユニット上に配置される。手動トリガが引っ張られると、内燃エンジン又は電気モータがオンになる。
【0005】
US 2020/0086357 A1には、無線遠隔制御を介して始動及び停止され得る内燃機関を有する高圧洗浄装置が開示される。
【0006】
DE 34 02 450 A1は、高圧洗浄装置用の制御回路について記載する。操作ユニットが作動していないときに電気モータへの電流の流れを遮断する圧力スイッチが設けられる。更なる実施形態では、予め決定された動作停止期間が経過した後に、供給ラインがタイマによって遮断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US 2016/0067726 A1
【特許文献2】US 2020/0086357 A1
【特許文献3】DE 34 02 450 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、最初に述べたタイプの高圧洗浄装置であって、よりユーザフレンドリーな高圧洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一般的な高圧洗浄装置において、この目的は、本発明にしたがって、前記電気デバイスが、少なくとも1つの接続ラインで接続される少なくとも1つのスイッチング素子と、制御ユニットと、第1の通信部材とを備え、前記操作ユニットが、作動要素と、前記第1の通信部材に信号を無線で送信するための第2の通信部材とを備え、前記制御ユニットが前記少なくとも1つのスイッチング素子に動作可能に接続され、前記少なくとも1つの接続ラインが前記作動要素の作動に応じて導電接続される又は電気的に遮断されることで達成される。
【0010】
本発明に係る高圧洗浄装置において、少なくとも1つの接続ラインは、前記操作ユニットに配置される前記作動要素を介してユーザによって間接的に導電接続される又は電気的に遮断され得る。これは、好ましくは、作業が開始されるときに前記支持デバイス(該支持デバイスは、例えば、前記高圧洗浄装置のハウジングを備える又は形成する)上に前記操作ユニットが存在することなく動作の準備ができた状態で前記高圧洗浄装置を前記操作ユニットから接続又はオンに切り替えることができるようにする、又は作業を終了したときに前記高圧洗浄装置をシャットダウンできるようにする。これは、例えば前記高圧導管を形成する高圧ホースが繰り出されるときに、ユーザが前記高圧洗浄装置から空間的に離れて位置される場合にも可能であることが好ましい。この目的のために、特に、前記通信部材間の無線接続を介した信号の無線送信が有利であることが分かっている。無線送信は、物理送信チャネルに依存しない。したがって、本発明の利点は、例えば、異なるタイプの高圧導管、例えば異なる長さの高圧ホースが前記高圧洗浄装置と共に使用される場合にも達成することができる。好ましくは、動作の準備ができた前記高圧洗浄装置をオンに切り替える又は接続する、及び/又は前記高圧洗浄装置をオフに切り替えるための前記支持デバイス上の操作要素を省略することができ、これについては以下で説明する。
【0011】
前記接続ラインは、例えば、撚線接続ラインとすることができる。接続ケーブルが、例えば電源ネットワークへの接続のためのプラグを有する2つ以上の接続ラインを備えることができる。
【0012】
言うまでもなく、前記電気デバイスは、前記高圧洗浄装置の電源接続及び/又はバッテリによって、電圧が印加されるときに完全には電源が切られなくてもよい。例えば、前記制御ユニットによって電流、例えば制御電流を供給することができる。しかしながら、前記少なくとも1つの接続ラインは、電流、例えば電力電流によって電気モータに電気エネルギーを供給することができるように、又は電流の流れを防止するために電気モータを電気的に遮断できるように、前記スイッチング素子を介して導電接続される。
【0013】
前記通信部材間の確実な通信接続に関しては、例えば、前記通信部材間で一意の識別が可能であれば有利である。任意の識別タグが、例えば製造業者によって前記通信部材に既に記憶されており、互いに既にリンクされる(ペアリング)。これに代えて又は加えて、前記高圧洗浄装置の始動前又は動作中に、ユーザによってリンクが可能及び/又は必要とされてもよい。識別タグは、例えば、前記通信部材のMACアドレスとすることができる。
【0014】
前記接続ラインは、前記スイッチング素子を介して少なくとも単極で導電接続され及び/又は遮断され得る。2つ以上の極、特に全ての極が接続されることが考えられる。
【0015】
特に、前記高圧洗浄装置は、前記接続ラインが導電接続されるときに待機モードに切り替えられ、前記電気モータは、ユーザが洗浄液を噴射するために前記操作ユニット上の解放要素を作動させるときにのみオンに切り替えられるようにすることができる。待機モードでは、前記高圧洗浄装置は動作の準備ができているが、前記電気モータはまだオンに切り替えられない。この好ましい実施形態において、これは、前記解放要素、例えば操作ユニット上の手動トリガを作動させることによってのみ行なわれる。前記解放要素の作動に応じて、電流が電気モータを通じて流れることができるようにするために、更なる接続ラインを、例えば後述する圧力スイッチを介して、例えば導電接続することができる。
【0016】
前記少なくとも1つの接続ラインが前記作動要素を作動させることによって初めて導電接続された後、前記少なくとも1つの接続ラインが前記作動要素を作動させることによって電気的に遮断されるまで、前記通信部材間に恒久的な無線接続を設けることができる。この無線接続は、前記通信部材間で確立され得るが、前記操作ユニットの作動がない場合には受動的になるように構成され得る。
【0017】
前記通信部材間の無線接続は、例えば、Bluetoothベースであるが、当業者が精通している他のタイプの無線接続をこれに代えて又は加えて設けることができる。
【0018】
特に前記高圧洗浄装置の単純な構造的構成に関して、前記電気デバイスは、前記制御ユニットに動作可能に接続されるスイッチング素子に加えて、前記少なくとも1つの接続ラインで接続される更なるスイッチング素子を備えないことが好都合である。
【0019】
前記高圧洗浄装置は、前記少なくとも1つの接続ラインを導電接続するために、特に前記電気デバイスの構成要素として、ユーザのための前記支持デバイス上の操作要素がなければ有利である。したがって、前記操作ユニット上の前記作動要素がユーザのための「メインスイッチ」を形成し、このメインスイッチを介して前記高圧洗浄装置が接続される又は動作の準備ができた状態でオンに切り替えられるようにすることができる。一方、前記高圧洗浄装置の前記支持デバイス、例えばハウジングには、前記接続ラインの少なくとも1つで接続されるスイッチング素子に作用するために「メインスイッチ」が設けられない。これにより、前記高圧洗浄装置は、構造的に簡単な構成を有する。前記操作ユニットを前記高圧導管に接続し、前記高圧洗浄装置を前記電源デバイスに結合し、洗浄液のための供給ラインを接続した後、前記高圧洗浄装置を操作ユニットを介してユーザフレンドリーな態様で作動させることができ、それにより、ユーザは前記支持デバイスから空間的に離れたままであり得る。
【0020】
上記の実施形態から明らかなように、前記作動要素とは別に、前記高圧洗浄装置は、好適には、作動準備ができた前記高圧洗浄装置をオンに切り替える又は接続するための、及び/又は前記高圧洗浄装置をオフに切り替えるための更なる操作要素、すなわち、ユーザ用の「メインスイッチ」を備えない。
【0021】
前記制御ユニットは、好ましくは、前記スイッチング素子を介して前記少なくとも1つの接続ラインからガルバニック絶縁される。
【0022】
特に、最後に述べた目的のために、例えば、前記スイッチング素子がリレーである又はリレーを備えるようにすることができる。
【0023】
前記第2の通信部材から前記第1の通信部材に送信される信号は、デジタル信号又はアナログ信号であり得る。
【0024】
好ましい実施形態において、前記信号は、デジタル(例えば、オンに切り替える及びスイッチを元のオフに切り替えるための0/1/0)であり得るパルス信号である。このようにして、前記操作ユニットの電力消費量を最小限に抑えるために、恒久的な無線信号を省くことができる。
【0025】
前記高圧洗浄装置の動作中に、前記電気モータへの電流の流れ(該電気モータに電力を供給するための電流の流れ)に関して及び/又は前記電気モータの両端間の電圧降下に関して導電接続された前記接続ラインを前記制御ユニットによって監視することができ、電流の流れ及び/又は電圧降下がない場合に、前記高圧洗浄装置の表示ユニット、特にディスプレイユニットでユーザに表示を与えることができれば有利である。例えば、電流の流れ及び/又は電圧降下は、前記制御ユニットによって時間間隔で、特に周期的にチェックされ、それによって前記接続ラインが監視される。電流が流れていない又は電圧降下がない場合、前記制御ユニットは、前記電気デバイスに故障があると仮定することができる。その表示は、前記表示ユニットを介して与えることができ、特にディスプレイユニットに表示することができる。
【0026】
これに代えて又は加えて、前記高圧洗浄装置は、例えば高圧ポンプの圧力室又はポンプ出口において、洗浄液内の圧力低下の発生に関して動作中に監視され得る。この目的のために、前記高圧洗浄装置は、例えば、圧力センサ又は圧力スイッチを備えることができる。圧力の低下がある場合、制御ユニットは障害があると仮定することができる。その表示は、前記表示ユニットを介して与えることができ、特にディスプレイユニットに表示することができる。
【0027】
前記ディスプレイユニットは、制御可能な画像ディスプレイを備えることができる。
【0028】
前記操作ユニットが前記表示ユニットを備える又は前記表示ユニットを形成し、対応する表示信号を前記第1の通信部材から前記第2の通信部材に送信することができれば有利である。これにより、電流が流れていないこと、及び/又は電圧降下がないこと、及び/又は洗浄液が高度に加圧されていないことを、前記制御ユニットでユーザフレンドリーな態様でユーザに通知することが可能になる。表示は、特に、好ましくは障害を修正するための可能なステップをユーザに提案する障害メッセージであり得る又は障害メッセージを含むことができる。
【0029】
前記作動要素は、前記表示ユニットを備える又は前記表示ユニットを形成することができる。
【0030】
前記少なくとも1つの接続ラインが導電接続されるときに、試験信号を、前記制御ユニットから前記第1の通信部材を介して前記第2の通信部材に送信可能であり、前記試験信号に応答した確認信号を前記第2の通信部材から前記第1の通信部材に送信可能であり、前記確認信号が存在しない場合、前記接続ラインが電気的に遮断されることが好都合であり得る。前記試験信号に応答して確認信号が受信されないと制御ユニットが判定する場合、制御ユニットは、操作ユニットに対する無線接続が遮断されたか、又は無線接続を確立することができないと仮定することができる。安全上の理由から、この場合、前記接続ラインを電気的に遮断し、それによって前記高圧洗浄装置の動作を終了することが有利である。
【0031】
前記試験信号は、好ましくは繰り返し、特に周期的に送信可能であり得る。前記接続ラインは、好ましくは、予め決定された数の確認信号不在の後に又は予め決定された時間の経過後に遮断される。これにより、例えば前記無線接続が一時的に途絶するなどして、1つの確認信号だけが存在しない場合に前記高圧洗浄装置がシャットダウンされることを防止できる。
【0032】
本特許出願との関連で、「予め決定された」は、特に「予め決定できる」も含むことができる。
【0033】
実際には、例えば、確認信号が受信されない数秒の期間の後にのみ前記接続ラインが電気的に遮断されれば有利であることが分かる。例えば、約2秒~30秒の期間が考えられる。
【0034】
電流及び/又は電圧降下及び/又は圧力低下に関する試験、及び/又は試験信号の送信は、例えば、1秒又は1秒未満ごとに実行することができる。
【0035】
前記操作ユニットは、好ましくは、前記作動要素に電力を供給するために、好ましくは交換可能及び/又は再充電可能であり得る少なくとも1つのバッテリを備える。
【0036】
前記少なくとも1つのバッテリの充電レベルを前記操作ユニットの表示ユニット、特にディスプレイユニットに表示することができ、及び/又は前記少なくとも1つのバッテリが予め決定された充電レベルを下回るときに表示を与えることができれば好都合である。充電レベルが表示される及び/又は示されることに応じて、ユーザは、例えば、少なくとも1つのバッテリを交換及び/又は充電することができる。これにより、ユーザが望む前記制御ユニットのスイッチング挙動を確保するために、前記作動要素のための電力供給が確保されるようになる。
【0037】
例えば、前記作動要素が作動されると、前記少なくとも1つのバッテリが予め決定された充電レベルを下回る場合、前記第2の通信部材から前記第1の通信部材に信号が送信されないようにすることができる。この場合、ユーザは、前記高圧洗浄装置を始動するために少なくとも1つのバッテリを交換及び/又は充電する必要がある。
【0038】
既に述べたように、前記操作ユニットは、例えば、解放要素、例えば手動トリガを備えることができる。前記洗浄液を噴射するための前記操作ユニットは、前記解放要素を介して作動され得る。前記解放要素が前記作動要素とは異なる場合、特に好都合である。例えば、前記高圧洗浄装置は、前記作動要素を作動させることによって待機モードに切り替えられ、この場合、例えば、前記電気モータはまだ始動されていない。前記電気モータは、例えば後述する圧力スイッチを用いて、前記解放要素を介して始動され、洗浄液を噴射することができる。
【0039】
前記高圧洗浄装置が作動していないときに前記高圧洗浄装置が完全に又は部分的にシャットダウンされれば有利であり得る。例えば、操作ユニットのディスプレイユニット又はその背景照明を、約3分から10分の動作停止後にオフに切り替えることが考えられる。例えば、前記高圧洗浄装置は、約10分~30分の動作停止後にシャットダウンされる。
【0040】
例えば、前記制御ユニットは、前記解放要素が作動されない予め決定された期間が経過した場合、前記少なくとも1つのスイッチング素子を介して前記少なくとも1つの接続ラインを電気的に遮断する。
【0041】
これに代えて又は加えて、前記電気モータに電気エネルギーを供給するために、前記少なくとも1つの接続ラインを通る電流が検出されない予め決定された期間が経過した場合に、前記電気モータへの前記少なくとも1つの接続ラインが電気的に遮断されるようにすることができる。前述したように、前記接続ラインが遮断されるが前記電気モータへの電力電流がない場合でも、電流が前記電気デバイスを通って流れるようにすることができる。
【0042】
前記高圧洗浄装置は、好ましくは、前記ポンプ内又は前記ポンプの下流側の圧力を検出することができる圧力スイッチを備える。例えば、洗浄液の圧力は、動作中に高圧導管が接続されるポンプのポンプ室で又はポンプ室内で検出される。
【0043】
前記圧力スイッチは、好ましくは、更なるスイッチング素子を備える、又は前記接続ラインのうちの一方で接続されるそのようなスイッチング素子に動作可能に接続され、前記更なるスイッチング素子は、前記圧力が前記閾値圧力を下回るときに前記接続ラインを電気的に導電接続し、前記圧力が前記閾値圧力に達するか及び/又は前記閾値圧力を超えるときに前記接続ラインを遮断する。電気エネルギーを前記電気モータに供給するための接続ラインは、前記圧力スイッチを介して導電接続され得る。この目的のために、例えば前記解放要素が作動され、それによって前記圧力が閾値圧力を下回って降下し、前記電気モータが始動される。対照的に、前記解放要素がもはや作動されない場合、前記圧力は閾値以上に上昇し、前記電気接続ラインは遮断され、前記電気モータは動作停止状態になる。
【0044】
1つの接続ライン(単極)のみが更なるスイッチング素子を介して接続されるようにすることができる。或いは、全ての接続ラインの多極回路又は全極回路が考えられる。
【0045】
本発明の好ましい実施形態において、前記更なるスイッチング素子は、本発明に係る前記高圧洗浄装置内の前記作動要素の作動に応じて作動される前記スイッチング素子とは異なる接続ラインで接続される。これは、2つの接続ラインが存在する場合に、バイポーラ絶縁、特に全極絶縁の可能性を提供する。
【0046】
前述のように前記支持デバイスの「メインスイッチ」を省くことは、前記圧力スイッチで作動する高圧洗浄装置に有利であることも分かっている。従来の高圧洗浄装置では、作業が中断されても、高圧洗浄装置のハウジングのメインスイッチはオンに切り替えられたままである。漏れの場合、これは圧力低下をもたらし、したがって電気モータを繰り返し始動させる。これは、電気モータ及びポンプに不必要な負荷をかけるので望ましくない。対照的に、本発明に係る高圧洗浄装置の好ましい実施形態では、前記少なくとも1つの接続ラインが、動作停止の結果として電気的に遮断されてもよい。漏れによって圧力が低下しても、前記少なくとも接続ラインの単極絶縁があるため、前記圧力スイッチによって接続ラインの1つを切断することによって電気モータは始動されない。
【0047】
前記高圧洗浄装置は、配線することができ、前記接続ラインを備える接続ケーブルを有することができる。接続ケーブルは、例えば、プラグを有することができ、商用電源デバイスのソケットに差し込むことができる。
【0048】
これに代えて又は加えて、前記高圧洗浄装置が、バッテリ動作されるとともに、前記接続ラインに結合され得る電気バッテリ用のレセプタクルを有するようにすることができる。
【0049】
既に述べたように、前記高圧洗浄装置は、ハウジングを備えることができる。例えば、前記支持デバイスは、前記電気モータ、前記ポンプ、及び少なくとも部分的に、例えば可能な接続ケーブルの一部を除いて、前記電気デバイスが収容される前記高圧洗浄装置のハウジングを備える。
【0050】
本発明の好ましい実施形態の以下の説明は、本発明をより詳細に説明するために図面と併せて役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】好ましい実施形態における本発明に係る高圧洗浄装置の斜視概略図。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図は、高圧洗浄装置10を取り扱うユーザ(図示せず)によって物体を洗浄するための、全体として参照番号10で示される、本発明に係る高圧洗浄装置の好ましい実施形態を示す。
【0053】
高圧洗浄装置10は、支持デバイス12と、支持デバイス12上に配置される電気モータ14と、ポンプ16と、電気デバイス18とを備える。支持デバイス12は、受け入れ空間22を形成するハウジング20を備える。電気モータ14、ポンプ16、及び電気デバイス18の少なくとも一部は、受け入れ空間22に配置される。
【0054】
高圧洗浄装置10が意図したように使用される場合、加圧される洗浄液、特に水を供給するための供給導管26がポンプ16のポンプ入口24に接続される。高圧導管30は、この場合はホースライン32として設計されており、ポンプ出口28に接続されている。
【0055】
高圧洗浄装置10は、この例では高圧ガン36として設計されたユーザ誘導操作ユニット34を有する。操作ユニット34は、ホースライン32に接続され、このようにしてポンプ出口28に流体接続される。手動トリガ40の形態の解放要素38が操作ユニット34に配置される。
【0056】
供給された洗浄液は、ポンプ16、例えばアキシャルピストンポンプによって加圧される。手動トリガ40が作動すると、操作ユニット34に配置された弁が開き、操作ユニット34に配置されたスプレーランス42を介して洗浄液を噴射することができる。
【0057】
電気デバイス18は、デバイス18、特に電気モータ14に電気エネルギーを供給するための接続ライン44、46を備える。この場合、2つの接続ライン44、46とのバイポーラ接続が行なわれる。既に説明したように、3つ以上の極との接続部を設けることができる。
【0058】
電気デバイス18は、電源デバイス52、特に従来の電源ネットワークに接続するためのプラグ50を有する接続ライン44、46を有する接続ケーブル48を備える。
【0059】
これに代えて又は加えて、
図2に破線で示すように、高圧洗浄装置10は、電源デバイス52として少なくとも1つのバッテリ54によって動作することができる。バッテリ54を収容するために、高圧洗浄装置10は、例えばハウジング20によって形成されたレセプタクル56を備える。レセプタクル56内に配置されると、バッテリ54は接続ライン44、46に結合される。
【0060】
電気デバイス18は、接続ライン44で接続されたスイッチング素子60を備え、このスイッチング素子は、この例ではリレー58を備える。リレー58は、電気デバイス18の制御ユニット62に動作可能に接続されている。制御ユニット62は、スイッチング素子60を介して接続ライン44からガルバニック絶縁されている。
【0061】
制御ユニット62はまた、その中の電流の流れ及び/又は電気モータ14の両端間の電圧降下を検出するために、接続部64を介して接続ライン44に結合される。
【0062】
プラグ50が差し込まれるか、又はバッテリ54が挿入されると、電圧が電気デバイス18、特に制御ユニット62に印加され得る。これにより、例えば制御電流の意味で電流の流れを存在させることができる。しかしながら、接続ライン44がスイッチング素子60を介して電気的に遮断されている限り、電気モータ14には電流が流れ得ない。
【0063】
電気デバイス18は、例えば、制御ユニット62が備える第1の通信部材66を備える。操作ユニット34は、第2の通信部材68を備え、この第2の通信要素は、例えば、後述する作動要素74に組み込まれる。
【0064】
通信部材66、68は、操作ユニット34と制御ユニット62との間の信号の無線送信のために設計されている。特に、これにより双方向無線接続69が可能である。例えば、Bluetooth無線接続を用いることが考えられる。
【0065】
高圧洗浄装置10はまた、接続ライン46で接続されたスイッチング素子72を有する圧力スイッチ70を有する。ポンプ16内の洗浄液の圧力は、圧力スイッチ70を介して、例えば高圧導管30が接続されている圧力室内で検出することができる。
【0066】
圧力が閾値圧力を下回る場合、接続ライン46は導電接続される。圧力が閾値圧力以上である場合、接続ライン46は電気的に遮断される。
【0067】
高圧洗浄装置10は、支持デバイス12、例えばハウジング20上に、接続ライン44、46を導電接続する又は電気的に遮断することができる、ユーザのための操作要素を含まない。従来の高圧洗浄装置と比較して、そのような「メインスイッチ」は、ユーザのためにハウジング20に設けられていない。
【0068】
高圧洗浄装置10を、作動の準備ができている待機モードに切り替えるために、高圧洗浄装置10は、操作ユニット34上に作動要素74を備える。作動要素74は、電気式であり、例えば感圧式である。作動が検出され、それに関連する信号を通信部材68から通信部材66に送信することができる。
【0069】
これに対応して、作動要素74を作動させることによって、高圧洗浄装置10をオフに切り替えるための信号が送信され、これに応答して接続ライン44が電気的に遮断される。
【0070】
作動要素74に電力を供給するために、操作ユニット34は少なくとも1つのバッテリ76を有する。バッテリ76は、例えば、操作ユニット34のロック可能なバッテリ室78内に配置され、必要に応じて交換可能である。これに代えて又は加えて、バッテリ76を、特に操作ユニット34の内部で充電することができるようにすることができる。
【0071】
作動要素74は、高圧洗浄装置10の表示ユニット80を備え、この場合、好ましくは制御可能な画像表示を有するディスプレイユニット82として構成される。
【0072】
高圧洗浄装置10の機能については後述する。
【0073】
意図されたように使用される場合、本発明を限定することなく、洗浄液は先行する動作に続いてポンプ16内で加圧されており、接続ライン46は電気的に遮断されていると仮定される。
【0074】
ユーザは、必要に応じて最初に作動要素74をオンにすることができる。
【0075】
作動要素74を作動させることにより、通信部材66、68を介して制御ユニット62にスイッチオン信号を送信することが可能になる。制御ユニット62は、その信号に応じて、スイッチング素子60を介して接続ライン44を電気的に導電接続する。これにより、高圧洗浄装置10は、電気モータ14に電流を流すことが可能な運転モードとなる。
【0076】
動作モードでは、高圧洗浄装置10は、最初は動作の準備ができているが、電気モータ14はまだ始動していない。操作ユニット34を作動させるために使用される手動トリガ40を作動させた後にのみ、結果として生じる圧力低下によって、圧力スイッチ70がスイッチング素子72を介して接続ライン46を導電接続する。電気モータ14には、ポンプ16を駆動するための電気エネルギーが供給される。使用者は、加圧された洗浄液を噴射することができる。
【0077】
手動トリガ40がもはや作動されず、操作ユニット34がロックされている場合、結果として生じる圧力上昇は、圧力スイッチ70が応答し、接続ライン46がスイッチング素子72を介して電気的に遮断される。しかしながら、高圧洗浄装置10は、手動トリガ40が再作動されると電気モータ14が再び始動するように動作の準備ができたままである。
【0078】
ポンプ16が始動時に最初に減圧される場合、接続ライン46は最初は導電性である。作動要素74の作動に応じて接続ライン44が導電接続される場合、電流は、接続ライン44を介して電気モータ14に流れ、その結果、電気モータが短時間始動する。手動トリガ40がロックされている限り、ポンプ16内に圧力が蓄積し、これにより圧力スイッチ70を介して接続ライン46が遮断される。電気モータ14は、手動トリガ40を介して再解放されると再び始動する。
【0079】
高圧洗浄装置10の動作中、接続ライン44を流れる電流(電源電流)は、例えば、接続部64を介して制御ユニット62によって監視される。電流の流れがない場合、その表示をディスプレイユニット82上でユーザに提供することができる。例えば、制御ユニット62は、接続ライン44が導電的に接続されているにもかかわらず電流が流れていないと仮定するので、表示は故障メッセージを含む。表示は、例えば、障害を修正するための提案を含むことができる。
【0080】
動作中、制御ユニット62は、好ましくは周期的に、通信部材68を介して通信部材66に試験信号を送信する。試験信号を受信した後、確認信号が返される。確認信号がない場合、制御ユニット62は、操作ユニット34との無線接続69が妨げられているか遮断されていると推定する。
【0081】
予め決定された数の未回答の試験信号の後、及び/又は予め決定された時間が経過した後、制御ユニット62は、安全上の理由から、スイッチング素子60を介して接続ライン44を電気的に遮断することができる。例えば、約2秒から30秒後に遮断が発生する可能性がある。
【0082】
本特許出願との関連で、「予め決定された」は、特に「予め決定できる」も含むことができる。
【0083】
制御ユニット62は、非動作時においても、接続ライン44を電気的に遮断することができる。これは、例えば、手動トリガ40が予め決定された期間作動されないときに発生する。実際には、例えば、接続ライン44が遮断される前に約10分から30分の動作停止が有益であることが判明し得る。
【0084】
接続ライン44の遮断はまた、高圧導管30及び/又は操作ユニット34の漏れ及び関連する圧力低下が発生した場合に電気モータ14が再び始動されないという利点を提供する。これにより、電気モータ14及びポンプ16が保護される。
【0085】
制御ライン84を
図2に示す。制御ユニット62は、制御ライン84を介してポンプ16の弁部と電気的に接続されている。弁ユニットは、ポンプ16の圧力チャンバから入口チャンバへの戻りラインに接続され、その自由断面積は、弁ユニットを介して変更することができる。
【0086】
好ましくは、操作ユニット34に別個の調整要素を必要とせずに、作動要素74を介して戻りラインの自由断面積を変更すること、特にポンプ圧力を調整することが可能である。戻りライン及び弁ユニット並びにそれらの制御は、例えば、WO 2016/102074 A1の下で公開された同じ出願人の国際出願に記載されているように構成することができる。
【符号の説明】
【0087】
10…高圧洗浄装置
12…支持装置
14…電気モータ
16…ポンプ
18…電気デバイス
20…ハウジング
22…受け入れ空間
24…ポンプ入口
26…供給導管
28…ポンプ出口
30…高圧導管
32…ホースライン
34…操作ユニット
36…高圧ガン
38…解放要素
40…手動トリガ
42…スプレーランス
44…接続ライン
46…接続ライン
48…接続ケーブル
50…プラグ
52…電源デバイス
54…バッテリ
56…レセプタクル
58…リレー
60…スイッチング素子
62…制御ユニット
64…接続部
66,68…通信部材
69…無線接続
70…圧力スイッチ
72…スイッチング素子
74…作動要素
76…バッテリ
78…バッテリ室
80…表示ユニット
82…ディスプレイユニット
84…制御ライン
【国際調査報告】