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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-16
(54)【発明の名称】熱交換器付バーナー
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/66 20060101AFI20241209BHJP
   F23L 15/04 20060101ALI20241209BHJP
   F28D 7/16 20060101ALI20241209BHJP
   F28D 21/00 20060101ALI20241209BHJP
【FI】
F23D14/66 C
F23L15/04
F28D7/16 Z
F28D21/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537167
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 EP2022085230
(87)【国際公開番号】W WO2023117503
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】21215985.9
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509322247
【氏名又は名称】ベーエス-ベルメプロツェステクニーク ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム アー.ブニング
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム ゲー.ブニング
【テーマコード(参考)】
3K017
3K023
3L103
【Fターム(参考)】
3K017DC03
3K023QA03
3K023QB20
3K023QC07
3L103AA37
3L103CC26
3L103CC27
3L103DD08
(57)【要約】
本発明は、高温側と低温側を有し、長手方向の流通が可能な排ガス通路(32)を包囲する、周方向に閉鎖されたハウジング(31)を有し、かつ排ガス通路内に配置された多数の熱伝達パイプを有する、熱交換器付バーナー用(1)用の熱交換器(3)に関するものであって、排ガス通路(32)の低温側に、燃焼空気用の第1の供給接続端(37)を有する第1の接続チャンバ(301)と、燃焼ガス用の第2の供給接続端(38)を有する第2の接続チャンバ(302)が設けられており、その場合に排ガス通路(32)が少なくとも、第1の接続チャンバ(301)と流体的に接続された第1のセグメント(321)及び第2の接続チャンバ(302)と流体的に接続された第2のセグメント(322)に分割されており、高温側の熱容量流に対する低温側の熱容量流の比が0.9と1.1の間となるように、各セグメント内に熱伝達パイプ(33)の一部を配置し、かつ各セグメント内を排ガスが並行に流通可能である。本発明は、さらに熱交換器付バーナー(1)に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温側と低温側を有し、排ガスが長手方向に流通可能な排ガス通路(32)を包囲する、周方向に閉鎖されたハウジング(31)を有し、かつ前記排ガス通路内に配置されている多数の熱伝達パイプを有する、熱交換器付バーナー(1)用の熱交換器であって、前記排ガス通路(32)の前記低温側に、燃焼空気用の第1の供給接続端(37)を有する第1の接続チャンバ(301)と燃焼ガス用の第2の供給接続端(38)を有する第2の接続チャンバ(302)が設けられている、ものにおいて、
前記排ガス通路(32)が少なくとも、前記第1の接続チャンバ(301)と流体的に接続された第1のセグメント(321)と、前記第2の接続チャンバ(302)と流体的に接続された第2のセグメント(322)に分割されており、前記高温側の熱容量流に対する前記低温側の熱容量流の比が、0.9と1.1の間となるように、各セグメント内に前記熱伝達パイプ(33)の一部が配置され、かつ各セグメント内を前記排ガスが並行に流通可能である、ことを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
前記排ガス通路(32)が3つのセグメント(321、322、323)に分割されており、前記3つのセグメント(321、322、323)内に配置されている熱伝達パイプ内を3つのガス流、特に一次空気流、二次空気流及び燃焼ガス、が並行して流通可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記3つのセグメント(321、322、323)が等しい流れ横断面を有している、ことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記セグメント(321、322、323)の間に、流れ横断面を減少させるために、充填部材(34)が設けられており、特に前記充填部材(34)が穴あきプレートとして形成されている、ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記熱伝達パイプが、前記低温側及び/又は前記高温側において、前記ハウジング(31)に対して離隔して配置された接続プレート(35)内に収容されており、前記接続プレート(35)と前記ハウジング(31)の間に、前記排ガス通路(32)用の出口開口部もしくは入口開口部が形成されている、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第2のセグメント(322)の熱伝達パイプ内に、触媒、特にアンモニア分解用の触媒が配置されている、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記排ガス通路(32)内、排ガスパイプ(5)内及び/又は前記排ガスパイプ(5)の後段に、触媒、特に触媒が配置されている、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記ハウジング(31)内に、始動加熱用の中央のパイプ(6)が配置されており、前記排ガス通路(32)が前記中央のパイプ(6)を包囲している、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記ハウジング(31)が円形又は多角形の横断面を有し、前記排ガス通路(32)が、同軸に配置されたリング形状のセグメント(321、322、323)に分割されている、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記セグメント(321、322、323)に対して同軸に配置されたリング形状の接続チャンバ(301、302、303)が設けられている、ことを特徴とする請求項9に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記熱伝達パイプがフラットパイプ(33)として形成されており、前記フラットパイプが特に同心円状に配置されている、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の熱交換器を有する熱交換器付バーナー。
【請求項13】
前記第1のセグメント(321)と前記第2のセグメント(322)の前記熱伝達パイプが、前記高温側において、燃焼チャンバハウジング(10)によって包囲される燃焼チャンバ(11)内へ連通している、ことを特徴とする請求項12に記載の熱交換器付バーナー。
【請求項14】
前記燃焼チャンバ(11)の入口に温度センサ(8)が設けられており、かつ前記第1の供給接続端(37)及び/又は前記第2の供給接続端(38)に調整装置(370、380)が設けられており、前記調整装置(370、380)が、前記第2の供給接続端(38)を介して供給される燃焼ガスの量に対する前記第1の供給接続端(37)を介して供給される燃焼空気の量の比を、前記温度センサ(8)を用いて検出された、前記燃焼チャンバ(11)の入口における温度にしたがって調節するように構成されている、ことを特徴とする請求項13に記載の熱交換器付バーナー。
【請求項15】
前記排ガス通路が3つのセグメントに分割されており、前記第3のセグメント(323)の熱伝達パイプが、高温側において前記燃焼チャンバハウジング(10)を包囲する空気案内ハウジング(12)内へ連通している、ことを特徴とする請求項13又は14に記載の熱交換器付バーナー。
【請求項16】
前記燃焼チャンバハウジング(10)と前記空気案内ハウジング(12)が、出口ノズル(13、14)を有している、ことを特徴とする請求項15に記載の熱交換器付バーナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器付バーナー用の熱交換器と熱交換器付バーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
熱交換器付バーナーにおいて、供給される燃焼空気は、導出された排ガスを用いて予熱される。熱交換器付バーナーは、たとえば欧州特許出願公開第1995516(A1)号明細書から知られている。それらは特に、プロセス熱を発生させるため、たとえば工業炉を直接又は間接的に加熱するために用いられる。直接加熱する場合には、燃焼は炉チャンバ内で行われる。間接的に加熱する場合には、燃焼は、炉チャンバに対して閉鎖されたチャンバ内で、たとえば炉チャンバ内へ張り出しているが、それに対して閉鎖された放射パイプ内で行われ、その場合にこのチャンバ又は放射パイプが燃焼によって加熱され、かつ熱放射を放出する。
【0003】
最近の熱交換器付バーナーは、天然ガス又はプロパンのような、約5kWh/m3を超える発熱量を有する化石燃焼ガスについて、排ガス取込み温度に関して80%を超える相対的空気予熱を達成する。したがって燃焼技術的効率は、85%を超えて上昇する。
【0004】
将来的には、プロセス熱を発生させるために、化石燃焼ガスはだんだんとリーンガスに替えられる。リーンガスとは、発熱量の低いガスやガス混合気のことであり、たとえば高エネルギのアルカンが、たとえば窒素、CO2又は水蒸気のような不燃成分によって不純化されているような、ガス混合気などである。リーンガスには、化学工業や鋼工業における残留ガス、燃料電池からの残留ガス、木材ガス化からのガス、圧力変化設備からの洗浄ガス及び埋立廃棄物ガスなどがある。同様に天然ガス又はプロパンに比較してずっと低い発熱量を有する、水素とアンモニアが、本出願との関連において、同様にリーンガスと称される。
【0005】
より低い発熱量を有する燃焼ガスにおいては、流出する排ガスの熱容量流は、供給される燃焼空気のそれよりもずっと大きいので、空気予熱が高いにもかかわらず、排ガスはあまり冷却されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1995516(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、リーンガスを使用した場合でも、排ガス温度を300℃以下に低下させることにより、少なくとも80%の燃焼技術的効率を可能にする、熱交換器付バーナー用の熱交換器及び熱交換器付バーナーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、請求項1の特徴を有する熱交換器と請求項12の特徴を有する熱交換器付バーナーによって解決される。
【0009】
第1の態様によれば、排ガスが長手方向に流通可能な排ガス通路を包囲する、周方向に閉鎖されたハウジングを有し、かつ排ガス通路内に配置された多数の熱伝達パイプを有する、熱交換器付バーナー用の熱交換器が提供され、その場合に排ガス通路の低温側に、燃焼空気用の第1の供給接続端を有する第1の接続チャンバと、燃焼ガス用の第2の供給接続端を有する第2の接続チャンバが設けられており、その場合に排ガス通路が少なくとも、第1の接続チャンバと流体的に接続されている第1のセグメントと、第2の接続チャンバと流体的に接続されている第2のセグメントに分割されており、高温側の熱容量流に対する低温側の熱容量流の比が0.9と1.1の間となるように、各セグメント内において熱伝達パイプの一部が配置され、かつ排ガス流が並行して流通可能である。
【0010】
本出願に関連して、「1つ」などの用語は、単なる不定冠詞として使用され、数値として解釈すべきではない。「第1の」と「第2の」という概念は、部材を区別するために用いられるだけであって、部材の順序を表すものではない。
【0011】
排ガスは、2つ以上のセグメントを均一に貫流する。それによって、燃焼空気も燃焼ガスも、熱交換器のセグメント内で排ガスによって加熱される。燃焼空気と燃焼ガスを低温側に供給することによって、低温側の熱容量流が増大するので、低温側の熱容量流は高温側の熱容量流にほぼ等しくなる。熱容量流というのは、質量流と熱容量の積である。少なくともほぼ等しい熱容量流によって、排ガスは、燃焼空気と燃焼ガスが加熱されるのとほぼ同程度に冷却することができる。たとえば排ガス流入温度が1000℃である場合に、燃焼空気と燃焼ガスが800℃に予熱される場合に、排ガスは同じ程度に、すなわち250℃未満に冷却される。
【0012】
ある形態において、排ガス通路が3つのセグメントに分割されており、その場合にそれらのセグメント内に配置されている熱伝達パイプ内を3つのガス流、特に一次空気、二次空気及び燃焼ガス、が並行して流通可能である。燃焼空気を一次空気と二次空気に分割することは、段階的燃焼に用いられ、その段階的燃焼によって熱的なNOx形成を減少させることができる。その場合に3つのセグメントのために、好ましい形態においては、それぞれ専用の供給接続端を有する別々の接続チャンバが設けられている。
【0013】
ある形態において、3つのセグメントは、それぞれ等しい流れ横断面を有している。しかし、異なるように分割することも考えられる。セグメントに分割することは、具体的な用途に応じて、当業者によって適切に行うことができる。
【0014】
セグメントに分割することは、ある形態において、熱伝達パイプを接続チャンバに対応づけることのみによって行われ、その場合に排ガスはセグメントの間を自由に流れる。
【0015】
他の形態において、セグメントの間には、流れ横断面、特にフラットパイプとして形成された熱伝達パイプの間の間隙幅を減少させるために、充填部材が設けられている。充填部材は、ある形態において耐熱性の材料、特に鋼からなる穴あきプレートとして形成されている。他の形態においては充填部材として、波形シート挿入片が設けられている。
【0016】
ある形態において、熱伝達パイプは、低温側及び/又は高温側において、ハウジングに対して離隔して配置された接続プレート内に収容されており、その場合に接続プレートとハウジングの間に排ガス通路のための出口開口部もしくは入口開口部が形成されている。その場合に排ガスは、すべての側から排ガス通路内へ流入することができる。好ましい形態において、排ガス用の排ガスパイプを備えた、熱伝達パイプの端部を包囲する収集チャンバが、低温側に設けられている。
【0017】
ある形態において、第2のセグメントの熱伝達パイプ内に触媒、特にアンモニア分解用の触媒が配置されている。火炎速度が遅いため、通常、アンモニアに直接点火することは不可能である。熱伝達パイプ内で燃焼ガスとして使用されるアンモニアを予熱する場合には、アンモニアが部分的に分解するので、水素が形成され、それが点火を促進する。この効果は、ある形態において、第2のセグメントの熱伝達パイプの一部あるいはすべてに、すなわち燃焼ガスが加熱される熱伝達パイプ内に、触媒、たとえばニッケルワイヤからなる織物が挿入されていることによって、増大される。
【0018】
その代わりに、あるいはそれに加えて、ある形態において、排ガス通路内、排ガスパイプ内及び/又は排ガスパイプの後段に、触媒、特にアンモニアを酸化するための触媒が配置されている。燃焼ガスがアンモニアである場合に、それぞれ加熱チャンバ内の温度と滞留時間に応じて、排ガス内にアンモニアの痕跡が残留する場合がある。この場合のために、ある形態においては、触媒が排ガスパイプの後段に配置されておりその触媒によって残りのアンモニアが酸化される。
【0019】
ある形態において、ハウジング内に始動加熱用の中央のパイプが配置されており、排ガス通路が中央のパイプを包囲している。その場合に熱伝達パイプは、中央のパイプの回りに配置されている。始動加熱は、特に発熱量が非常に低い、特に1kWh/m3よりも小さいリーンガスと共に使用する場合に、熱交換器付バーナーの始動に用いられる。始動加熱は、ある形態において、高い発熱量を有するガスを供給するためのガスランス及び/又は電気ヒーターを有する。
【0020】
好ましい形態において、ハウジングは、円形又は多角形の横断面を有しており、その場合に排ガス通路は、同軸に配置された、リング形状のセグメントに分割されている。この分割により、すべてのセグメントを通る均一な流れが可能になる。いくつかの形態において、低温側に、セグメントに対して同軸に配置されたリング形状の接続チャンバが設けられている。
【0021】
熱伝達パイプは、好ましくはフラットパイプとして形成されており、それらが特に同心円状に配置されている。フラットパイプと称するのは、熱伝達に用いられるセクション内に扁平化された間隙横断面を有する、熱伝達パイプである。特にフラットパイプを接続プレートと結合する、フラットパイプの端部は、いくつかの形態では、丸いか、多角形状である。フラットパイプを有する熱交換器は、フラットパイプ熱交換器とも称される。ある形態において、フラットパイプの間に、熱伝達面積を増大させ、かつフラットパイプの間の間隙幅を減少させるための、波形シート挿入片が配置されている。
【0022】
第2の態様によれば、熱交換器を有する熱交換器付バーナーが提供され、その場合に熱交換器は、排ガスが長手方向に流通可能な排ガス通路を包囲する、周方向に閉鎖されたハウジングと、排ガス通路内に配置された多数の熱伝達パイプを有しており、その場合に排ガス通路が、燃焼空気と燃焼ガスを予熱するための、少なくとも2つのセグメントに分割されている。
【0023】
第1のセグメントと第2のセグメントの熱伝達パイプは、ある形態において、高温側において、燃焼チャンバハウジングによって包囲される燃焼チャンバ内に連通している。燃焼チャンバは燃焼室とも、そして同様に燃焼チャンバハウジングは燃焼室ハウジングとも称される。
【0024】
ある形態において、燃焼チャンバの入口に温度センサが設けられており、さらに、第1の供給接続端に、及び/又は第2の供給接続端に、調整装置が設けられており、その場合に1つ又は複数の調整装置は、第2の供給接続端を介して供給される燃焼ガスの量に対する比において、第1の供給接続端を介して供給される燃焼空気の量を、温度センサによって検出された、燃焼室の入口における温度にしたがって調節するように、構成されている。熱交換器付バーナーは次のように、すなわち特に、燃焼チャンバへ供給されるガス流の温度が上昇するにつれて、燃焼チャンバへ供給される燃焼ガス量に対して、燃焼チャンバへ供給される燃焼空気量が減少されるように、駆動される。それによって燃焼チャンバ内の過度な温度上昇を回避することが可能である。
【0025】
ある形態において、排ガス通路は3つのセグメントに分割されており、その場合にこれらのセグメント内に配置されている熱伝達パイプ内を3つのガス流、特に一次空気、二次空気及び燃焼ガス、が並行して流通可能であり、その場合に第3のセグメントの熱伝達パイプが高温側において、燃焼チャンバハウジングを包囲する空気案内チャンバ内へ連通している。第3のセグメントは、好ましい形態において、第1と第2のセグメントを包囲している。
【0026】
この形状が、段階的燃焼を可能にし、その場合に予熱された一次空気と予熱された燃焼ガスが、燃焼プロセスのために燃焼チャンバへ供給される。この燃焼プロセスの残留ガスは、第3のセグメント内で予熱された二次空気によって、好ましくは火炎なしの酸化において、燃焼され、それによって窒素酸化物の形成が阻止される。
【0027】
燃焼チャンバハウジングと空気案内ハウジングは、熱交換器付バーナーのいくつかの形態において、この目的のために、炉チャンバへの出口ノズルを有している。
【0028】
本発明の他の利点と態様が、請求項及び以下で図を用いて説明する、本発明の実施例の説明から、明らかにされる。その場合に:
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、炉壁に配置されている、熱交換器を有する熱交換器付バーナーを縦断面で示している。
図2図2は、図1に示す熱交換器の接続ヘッドの断面II-IIを示している。
図3図3は、図1に示す熱交換器付バーナーの下面図を示している。
図4図4は、図1に示す熱交換器の断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1から3は、燃焼空気と燃料を予熱するための熱交換器3を有する、熱交換器付バーナー1の実施例を示している。図4は、熱交換器3の断面図を示している。
【0031】
図示される熱交換器付バーナー1は、特にいわゆるリーンガスによって駆動可能であって、その場合に熱交換器3によって、供給される燃焼空気も供給される燃料ガスも、排ガスエネルギを利用して予熱される。
【0032】
図示される熱交換器付バーナー1は、たとえば炉チャンバ2を加熱するために用いられ、炉断熱材22内の炉壁の切り欠きに配置されている。
【0033】
特に図4においてよくわかるように、図示される熱交換器3は、ハウジング31を有するフラットパイプ熱交換器であって、そのハウジングが円形の横断面を有している。ハウジング31が排ガス通路32を包囲しており、その排ガス通路内にフラットパイプ33が収容されている。フラットパイプ33は、複数の、図示される実施例においては7つの、同心円に沿ってハウジング31内に配置されている。
【0034】
フラットパイプ33は、その両端が接続プレート35内に収容されている。これらのフラットパイプ33は、接続プレート35と密に結合されており、たとえばそれと半田付けされている。フラットパイプ33は、ハウジング31よりも長く、かつ接続プレート35はそれぞれハウジング31の端部に対して変位して配置されているので、端部と接続プレート35の間に排ガスのための流入開口部4と流出開口部5が形成される。熱交換器3を炉壁に取りつけるために、熱交換器3の低温側にフランジプレート36が設けられている。
【0035】
排ガス通路32は、図示される実施例において、3つのセグメント321、322、323に分割されており、それらの内部を排ガスが並行して流通可能である。各セグメント321、322、333にフラットパイプ33の一部が割り当てられている。
【0036】
熱交換器3は、炉チャンバ2の外部で、熱交換器3の低温側に配置された、燃焼空気と燃料を供給するための接続ヘッド30を有している。接続ヘッド30は、図2に横断面で示されている。図2から明らかなように、図示される接続ヘッド30は、3つのガス流を材料的に分けて3つのセグメント321、322、323のフラットパイプ33へ供給するための3つの分離された供給接続端37、38、39を有している。図示される実施例において、一次空気供給用の第1の供給接続端37、燃料供給用の第2の供給接続端38及び二次空気供給用の第3の供給接続端39が設けられている。供給接続端37、38、39は、それぞれ接続チャンバ301、302、303内へ連通している。第2の供給接続端38と第3の供給接続端39は、図示される実施例において、それらの間に配置されている第1の供給接続端37に対して90°変位して配置されている。しかし、他の配置も考えられる。接続チャンバ301、302、303は、それぞれ円形の横断面を有しており、かつ熱交換器3の中心軸線に対して同心に配置されている。その場合に第1の接続チャンバ301は、内側に位置する第2の接続チャンバ302と外側に位置する第3の接続チャンバ303の間に位置する。これらの接続チャンバ301、302、303は、ウェブによって材料的に分離されている。
【0037】
図示される実施例において、セグメント321、322、323は、それぞれ円形であり、かつ熱交換器3の中央の軸線に対して同心に配置されている。セグメント321、322、323の大きさ及び/又は形状は、具体的な用途に応じて、当業者によって適切に選択可能である。図示される実施例において、中央に配置されている第1のセグメント321と内側に位置する第2のセグメント322は、それらが同じ数のフラットパイプ33を有し、かつ、フラットパイプ33の周囲の流れ横断面が少なくともほぼ等しくなるように、選択されているので、使用中にフラットパイプ33内で案内されるガス流が、フラットパイプ33の周囲を流れる排ガスによって、少なくとも実質的に等しく加熱される。
【0038】
セグメント321、322、323の間に、フラットパイプの間の間隙幅を減少させるために、充填部材34が配置されている。充填部材34は、好ましくは、セグメント321、322、323の間の流れを阻止することがないように、選択されている。たとえば充填部材は、排ガス流の旋回をもたらす、耐熱鋼からなる穴あきプレートである。
【0039】
図示される熱交換器付バーナー1は、段階的燃焼に用いられる。
【0040】
段階的燃焼のために、熱交換器付バーナー1は、高温側に、燃焼室ハウジング10とも称される、燃焼チャンバハウジング10によって包囲される燃焼チャンバ11(燃焼室、一次燃焼室又は一次燃焼チャンバとも称される)及び燃焼チャンバハウジング10を包囲する空気案内ハウジング12を有している。燃焼チャンバハウジング10と空気案内ハウジング12は、それぞれ炉チャンバ2への出口ノズル13、14を有している。
【0041】
図示される実施例において、燃焼チャンバ11の入口に、図式的に示す温度センサ8が設けられている。さらに、第1の供給接続端37と第2の供給接続端38に、それぞれ調整装置370、380が設けられており、それを用いて、第1の供給接続端37を介して供給される一次空気の量もしくは第2の供給接続端38を介して供給される燃焼ガスの量が調節可能である。他の形態においては、2つの供給接続端37、38の1つだけに調整装置370、380が設けられている。
【0042】
図3は、燃焼チャンバハウジング10に設けられた出口ノズル13と空気案内ハウジング12に設けられた出口ノズル14とを有する熱交換器付バーナー1の下面図を示している。出口ノズル13、14は、図示される実施例において、熱交換器の中心軸線に対して同心の円に沿って、それぞれ均等に分布されている。出口ノズル13、14の配置と数は、単に図式的なものである。
【0043】
燃焼チャンバ11に、第1のセグメント321内で加熱された一次空気と第2のセグメント322内で加熱された燃料が酸化のために供給される。燃焼チャンバ11から放出された反応ガス流が、出口ノズル13を介して炉チャンバ2へ供給され、そこで必要に応じて第3のセグメント内で予熱された二次空気を加えて完全に酸化される。
【0044】
熱交換器3の中心軸線に対して同軸に、パイプ6が設けられており、そのパイプが燃焼チャンバ11内へ連通している。パイプ6の、燃焼チャンバ内に配置されている端部に、バッフル板60が設けられている。
【0045】
燃焼チャンバ11へより高い発熱量を有する燃料を供給するために、パイプ6内に、熱交換器付バーナー1を始動させるための、たとえば中央のガスランスの形状の、付加装置7が設けられている。たとえば炉チャンバ2を加熱するために、より高い発熱量を有する燃料、たとえば天然ガスが、付加装置7を介して供給される。燃焼チャンバ11内で火炎が点火され、その熱い排ガスが出口ノズル13を介して炉チャンバ2内に達し、それによってその炉チャンバが加熱される。所望の温度が達成されたら、熱交換器付バーナー1はリーンガスによって駆動することができる。
【0046】
始動後に、燃焼チャンバ11内と炉チャンバ2内の酸化プロセスは、好ましくは、火炎形成が抑圧され、それに伴って熱的なNOx形成が回避されるように、実行される。
【0047】
燃焼において発生した排ガスは、少なくとも部分的に排ガス通路32へ供給されて、セグメント321、322、333内で燃焼空気及び供給された燃焼ガスの双方を加熱する。燃焼空気と燃焼ガスの加熱によって、低温側の熱容量流が増大されるので、低温側の熱容量流は、高温側の熱容量流にほぼ等しくなる。
【0048】
図示される実施例において、調整装置370、380によって、第1の供給接続端37を介して供給される一次空気の量は、第2の供給接続端38を介して供給される燃焼ガスの量に対する比において、温度センサ8によって検出された燃焼チャンバ11の入口における温度にしたがって、調節することができる。その場合に熱交換器付バーナーは次のように、すなわち燃焼チャンバ11へ供給されるガス流の予熱が増大するにつれて、供給される燃焼ガス量に対して供給される一次空気量が減少されるように、駆動可能である。それによって燃焼チャンバ11内の著しい温度上昇を回避することが可能である。
【0049】
燃焼空気と燃焼ガスを同時に加熱することによって、リーンガスの場合でも、排ガス温度を300℃以下に低下させることができるので、80%を上回る燃焼技術的効率を達成することができる。同時に、熱的な窒素酸化物形成をもたらし得る、過剰な空気予熱を回避することができる。
【0050】
それによって、熱伝達面積を増加させることなく、熱交換器付バーナー1の効率向上が可能であって、それについて以下で1000℃の排ガス流入温度において、kxA=50W/K(A=熱交換器面積、k=熱伝達率)の特性量を有する、リーンガス、水素又はアンモニアのためのフラットパイプ熱交換器を有する50kWバーナーの実施例を用いて説明する。
【0051】
【表1】
【0052】
ある形態において、フラットパイプ33の数は、3つのセグメント321、322、323に均等に配分されている。他の形態においては、それぞれ燃焼ガスに応じて他の配分が行われる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-08-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
排ガス通路32は、図示される実施例において、3つのセグメント321、322、323に分割されており、それらの内部を排ガスが並行して流通可能である。各セグメント321、322、33にフラットパイプ33の一部が割り当てられている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
燃焼において発生した排ガスは、少なくとも部分的に排ガス通路32へ供給されて、セグメント321、322、33内で燃焼空気及び供給された燃焼ガスの双方を加熱する。燃焼空気と燃焼ガスの加熱によって、低温側の熱容量流が増大されるので、低温側の熱容量流は、高温側の熱容量流にほぼ等しくなる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
ある形態において、フラットパイプ33の数は、3つのセグメント321、322、323に均等に配分されている。他の形態においては、それぞれ燃焼ガスに応じて他の配分が行われる。
[態様1]
高温側と低温側を有し、排ガスが長手方向に流通可能な排ガス通路(32)を包囲する、周方向に閉鎖されたハウジング(31)を有し、かつ前記排ガス通路内に配置されている多数の熱伝達パイプを有する、熱交換器付バーナー(1)用の熱交換器であって、前記排ガス通路(32)の前記低温側に、燃焼空気用の第1の供給接続端(37)を有する第1の接続チャンバ(301)と燃焼ガス用の第2の供給接続端(38)を有する第2の接続チャンバ(302)が設けられている、ものにおいて、
前記排ガス通路(32)が少なくとも、前記第1の接続チャンバ(301)と流体的に接続された第1のセグメント(321)と、前記第2の接続チャンバ(302)と流体的に接続された第2のセグメント(322)に分割されており、前記高温側の熱容量流に対する前記低温側の熱容量流の比が、0.9と1.1の間となるように、各セグメント内に前記熱伝達パイプ(33)の一部が配置され、かつ各セグメント内を前記排ガスが並行に流通可能である、ことを特徴とする熱交換器。
[態様2]
前記排ガス通路(32)が3つのセグメント(321、322、323)に分割されており、前記3つのセグメント(321、322、323)内に配置されている熱伝達パイプ内を3つのガス流、特に一次空気流、二次空気流及び燃焼ガス、が並行して流通可能である、ことを特徴とする態様1に記載の熱交換器。
[態様3]
前記3つのセグメント(321、322、323)が等しい流れ横断面を有している、ことを特徴とする態様2に記載の熱交換器。
[態様4]
前記セグメント(321、322、323)の間に、流れ横断面を減少させるために、充填部材(34)が設けられており、特に前記充填部材(34)が穴あきプレートとして形成されている、ことを特徴とする態様1、2又は3に記載の熱交換器。
[態様5]
前記熱伝達パイプが、前記低温側及び/又は前記高温側において、前記ハウジング(31)に対して離隔して配置された接続プレート(35)内に収容されており、前記接続プレート(35)と前記ハウジング(31)の間に、前記排ガス通路(32)用の出口開口部もしくは入口開口部が形成されている、ことを特徴とする態様1から4のいずれか1項に記載の熱交換器。
[態様6]
前記第2のセグメント(322)の熱伝達パイプ内に、触媒、特にアンモニア分解用の触媒が配置されている、ことを特徴とする態様1から5のいずれか1項に記載の熱交換器。
[態様7]
前記排ガス通路(32)内、排ガスパイプ(5)内及び/又は前記排ガスパイプ(5)の後段に、触媒、特に触媒が配置されている、ことを特徴とする態様1から6のいずれか1項に記載の熱交換器。
[態様8]
前記ハウジング(31)内に、始動加熱用の中央のパイプ(6)が配置されており、前記排ガス通路(32)が前記中央のパイプ(6)を包囲している、ことを特徴とする態様1から7のいずれか1項に記載の熱交換器。
[態様9]
前記ハウジング(31)が円形又は多角形の横断面を有し、前記排ガス通路(32)が、同軸に配置されたリング形状のセグメント(321、322、323)に分割されている、ことを特徴とする態様1から8のいずれか1項に記載の熱交換器。
[態様10]
前記セグメント(321、322、323)に対して同軸に配置されたリング形状の接続チャンバ(301、302、303)が設けられている、ことを特徴とする態様9に記載の熱交換器。
[態様11]
前記熱伝達パイプがフラットパイプ(33)として形成されており、前記フラットパイプが特に同心円状に配置されている、ことを特徴とする態様1から10のいずれか1項に記載の熱交換器。
[態様12]
態様1から11のいずれか1項に記載の熱交換器を有する熱交換器付バーナー。
[態様13]
前記第1のセグメント(321)と前記第2のセグメント(322)の前記熱伝達パイプが、前記高温側において、燃焼チャンバハウジング(10)によって包囲される燃焼チャンバ(11)内へ連通している、ことを特徴とする態様12に記載の熱交換器付バーナー。
[態様14]
前記燃焼チャンバ(11)の入口に温度センサ(8)が設けられており、かつ前記第1の供給接続端(37)及び/又は前記第2の供給接続端(38)に調整装置(370、380)が設けられており、前記調整装置(370、380)が、前記第2の供給接続端(38)を介して供給される燃焼ガスの量に対する前記第1の供給接続端(37)を介して供給される燃焼空気の量の比を、前記温度センサ(8)を用いて検出された、前記燃焼チャンバ(11)の入口における温度にしたがって調節するように構成されている、ことを特徴とする態様13に記載の熱交換器付バーナー。
[態様15]
前記排ガス通路が3つのセグメントに分割されており、前記第3のセグメント(323)の熱伝達パイプが、高温側において前記燃焼チャンバハウジング(10)を包囲する空気案内ハウジング(12)内へ連通している、ことを特徴とする態様13又は14に記載の熱交換器付バーナー。
[態様16]
前記燃焼チャンバハウジング(10)と前記空気案内ハウジング(12)が、出口ノズル(13、14)を有している、ことを特徴とする態様15に記載の熱交換器付バーナー。
【手続補正4】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温側と低温側を有し、排ガスが長手方向に流通可能な排ガス通路(32)を包囲する、周方向に閉鎖されたハウジング(31)を有し、かつ前記排ガス通路内に配置されている多数の熱伝達パイプを有する、熱交換器付バーナー(1)用の熱交換器であって、前記排ガス通路(32)の前記低温側に、燃焼空気用の第1の供給接続端(37)を有する第1の接続チャンバ(301)と燃焼ガス用の第2の供給接続端(38)を有する第2の接続チャンバ(302)が設けられている、ものにおいて、
前記排ガス通路(32)が少なくとも、前記第1の接続チャンバ(301)と流体的に接続された第1のセグメント(321)と、前記第2の接続チャンバ(302)と流体的に接続された第2のセグメント(322)に分割されており、前記高温側の熱容量流に対する前記低温側の熱容量流の比が、0.9と1.1の間となるように、各セグメント内に前記熱伝達パイプ(33)の一部が配置され、かつ各セグメント内を前記排ガスが並行に流通可能である、ことを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
前記排ガス通路(32)が3つのセグメント(321、322、323)に分割されており、前記3つのセグメント(321、322、323)内に配置されている熱伝達パイプ内を3つのガス流、特に一次空気流、二次空気流及び燃焼ガス、が並行して流通可能である、ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記3つのセグメント(321、322、323)が等しい流れ横断面を有している、ことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記セグメント(321、322、323)の間に、流れ横断面を減少させるために、充填部材(34)が設けられており、特に前記充填部材(34)が穴あきプレートとして形成されている、ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記熱伝達パイプが、前記低温側及び/又は前記高温側において、前記ハウジング(31)に対して離隔して配置された接続プレート(35)内に収容されており、前記接続プレート(35)と前記ハウジング(31)の間に、前記排ガス通路(32)用の出口開口部もしくは入口開口部が形成されている、ことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第2のセグメント(322)の熱伝達パイプ内に、触媒、特にアンモニア分解用の触媒が配置されている、ことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記排ガス通路(32)内、排ガスパイプ(5)内及び/又は前記排ガスパイプ(5)の後段に、触媒、特にアンモニアを酸化するための触媒が配置されている、ことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記ハウジング(31)内に、始動加熱用の中央のパイプ(6)が配置されており、前記排ガス通路(32)が前記中央のパイプ(6)を包囲している、ことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記ハウジング(31)が円形又は多角形の横断面を有し、前記排ガス通路(32)が、同軸に配置されたリング形状のセグメント(321、322、323)に分割されている、ことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記セグメント(321、322、323)に対して同軸に配置されたリング形状の接続チャンバ(301、302、303)が設けられている、ことを特徴とする請求項9に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記熱伝達パイプがフラットパイプ(33)として形成されており、前記フラットパイプが特に同心円状に配置されている、ことを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【請求項12】
請求項に記載の熱交換器を有する熱交換器付バーナー。
【請求項13】
前記第1のセグメント(321)と前記第2のセグメント(322)の前記熱伝達パイプが、前記高温側において、燃焼チャンバハウジング(10)によって包囲される燃焼チャンバ(11)内へ連通している、ことを特徴とする請求項12に記載の熱交換器付バーナー。
【請求項14】
前記燃焼チャンバ(11)の入口に温度センサ(8)が設けられており、かつ前記第1の供給接続端(37)及び/又は前記第2の供給接続端(38)に調整装置(370、380)が設けられており、前記調整装置(370、380)が、前記第2の供給接続端(38)を介して供給される燃焼ガスの量に対する前記第1の供給接続端(37)を介して供給される燃焼空気の量の比を、前記温度センサ(8)を用いて検出された、前記燃焼チャンバ(11)の入口における温度にしたがって調節するように構成されている、ことを特徴とする請求項13に記載の熱交換器付バーナー。
【請求項15】
前記排ガス通路が3つのセグメントに分割されており、第3のセグメント(323)の熱伝達パイプが、高温側において前記燃焼チャンバハウジング(10)を包囲する空気案内ハウジング(12)内へ連通している、ことを特徴とする請求項13又は14に記載の熱交換器付バーナー。
【請求項16】
前記燃焼チャンバハウジング(10)と前記空気案内ハウジング(12)が、出口ノズル(13、14)を有している、ことを特徴とする請求項15に記載の熱交換器付バーナー。
【国際調査報告】