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特表2024-545966セカンダリリンク上のロングパケット及びクイック確認応答
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-16
(54)【発明の名称】セカンダリリンク上のロングパケット及びクイック確認応答
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0457 20230101AFI20241209BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20241209BHJP
   H04W 74/0833 20240101ALI20241209BHJP
   H04W 4/16 20090101ALI20241209BHJP
【FI】
H04W72/0457 110
H04W84/12
H04W74/0833
H04W4/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537573
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2024-06-20
(86)【国際出願番号】 US2022081917
(87)【国際公開番号】W WO2023122527
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/265,712
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504257564
【氏名又は名称】ソニー コーポレイション オブ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】スン リ-シャン
(72)【発明者】
【氏名】アブエルサウード モハメド
(72)【発明者】
【氏名】シン リャンシャオ
(72)【発明者】
【氏名】シャー チン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA14
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ14
(57)【要約】
同時送受信(STR)リンクペアを有するマルチリンクデバイス(MLD)で動作し、発信側が第1のリンクで長いMU PPDUを送信し、受信側が第2のリンクで確認応答(Ack)することを可能にする無線通信プロトコル。第2のリンク上のAckは、複数の局によって共有することができる単一のリソースユニット(RU)上に存在することができる。Ackは第1のリンク上のMP PPDU中に受け取ることができ、これがクイックAckになる。多くの場合、これにより発信側は同じPPDU内で再送信を実行できるため、特にレイテンシに敏感なリアルタイムトラフィックに恩恵をもたらす。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークにおける無線通信のための装置であって、前記装置は、
(a)無線通信回路であって、前記無線通信回路は、マルチリンクデバイス(MLD)内の無線局(STA)として、アクセスポイント(AP)STA又は非AP STAとして動作して、全てのリンク上のランダムチャネルアクセスのために拡張分散チャネルアクセス(EDCA)が利用される無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)上のキャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)機構を使用して他の無線局(STA)と無線通信するためのものである、無線通信回路と、
(b)前記WLAN上で動作するための前記無線通信回路に結合されるプロセッサと、
(c)他のSTAと通信するための前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的メモリと、
を備え、
(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記無線通信回路のための無線通信プロトコルのステップを実行し、前記ステップは、
(i)発信側MLDの第1のリンク上で、1又は2以上の集約MACプロトコルデータユニット(AMPDU)を含む物理層プロトコルデータユニット(PPDU)が送信されることと、
(ii)前記発信側による前記第1のリンク上でのPPDUの送信が完了する前に、前記発信側は、第2のリンク上で受信側MLDから確認応答(Ack)フレームをクイックAckとして受け取ることと、
(iii)前記発信側MLD及び受信側MLDに対する前記第1及び第2のリンクは、同時送受信(STR)リンクペアであることと、
を含む、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記発信側MLD及び受信側MLDは、前記確認応答フレームに受信ステータスが含まれるMPDUのセットXに対応する、前記発信側及び受信側MLDによって合意されたクイックAckに関連付けられた時間インスタンスt0に合意することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記セットXは、トラフィック識別子(TID)のセットについて時間t0より前に完全に送信された全てのMPDUに限定されることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記セットXは、時間t0より前に完全に送信された全てのMPDUに限定されることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記確認応答フレームは、ブロック確認応答(BA)フレーム又はマルチSTA BA(MBA)フレームを含むことを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
長いPPDUが、前記発信側によって前記第1のリンク上で送信され、一方、クイックAckが、前記受信側によって第2のリンク上で送信され、前記受信側は、前記第2のリンク上のTXOP所有者とすることができることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
PPDUが、前記発信側によって前記第1のリンク上で送信され、一方、前記受信側によって前記第2のリンク上で送信される進行中の長いPPDUが存在することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記受信側がAP MLDである場合、前記第2のリンク上で前記AP MLDによって送信される長いPPDU内にリソースユニット(RU)を共有Ack RUとして割り当てることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
PPDUに対するクイックAckは、前記第1のリンクで送信され、共有Ackリソースユニット(RU)で送信され、
前記第1のリンクでプリアンブルを正常に受信すると、AP-MLDが同じ周波数リソース上の前記第1のリンクで別のPPDUをまだ受け取っていない時に、AP MLDは、前記第1のリンク上の残りのPPDU継続時間+PPDUのNAVに対する第1のリンクNAVをブロードキャストし、PPDUの送信機のアイデンティティが前記第1のリンクで送信され、
共有Ack RUのアドレス指定は、ブロードキャストAIDに基づくか、又は発信側の非AP MLDに事前にシグナリングされた特殊なAIDに基づくことができる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
(a)前記共有Ack RU上のNAV及びアイデンティティ情報は、前記第1のリンク上での隠れ端末問題を回避するために、前記第1のリンク上で動作する他の非AP MLDに、前記第1のリンクNAVがビジーであることをシグナリングし、
(b)前記共有Ack RU内でクイックAckをサポートするMLDの場合、前記第1のリンク上でRTS/CTSが必要ない場合があり、
(c)前記第1のリンク上で送信する非AP MLDは、前記第1のリンク上でのAPへの送信が衝突の対象となったことを示す第1のリンクNAVブロードキャストが前記共有Ack RU内にないかどうかを観察することができる、
ことを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
(a)AP MLDは、それぞれが共有Ackリソースユニット(RU)を有する1つの長いPPDUを同じTXOP内の前記第2のリンク上で送信し、
(b)AP MLDは、前記第1のリンクのチャネル上でレガシー複製フォーマットで制御フレームULゾーン告知を送信し、
(c)ULゾーン告知フレームのNAVは、前記第2のリンク上の同じTXOP内のDLロングPPDU(DL long PPDU)の継続時間と重複する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
(a)前記ULゾーン告知により、レガシーSTAがNAV継続時間内に前記第1のリンクにアクセスすることが防止され、一方、前記第2のリンク上で共有Ack RUをサポートする非AP MLDはNAVを設定せず、
(b)前記第1のリンクのプライマリチャネルでの媒体競合/EDCAに加えて、前記第2のリンクで共有Ack RUをサポートする非AP MLDが、前記第1のリンクのセカンダリチャネルで独立した媒体競合/EDCAを開始し、
(c)同じリンクの異なるチャネル上で複数のEDCAアクセスを実行することにより、優先度の低いユーザがプライマリチャネルを占有し、優先度の高い他のユーザがそのチャネルにアクセスするのを阻止するという状況が回避され、
(d)前記第1のリンクのULゾーン告知NAV継続時間内では、APは常に前記第1のリンク上のプライマリチャネル及びセカンダリチャネルで受信しているため、前記第2のリンク上の共有Ack RUをサポートする非AP MLDは、前記第1のリンクの別のチャネルにアクセスする時に、前記第1のリンクの1つのチャネルでのAPのアクティビティを考慮する必要がない、
ことを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
ネットワークにおける無線通信のための装置であって、前記装置は、
(a)無線通信回路であって、前記無線通信回路は、マルチリンクデバイス(MLD)内の無線局(STA)として、アクセスポイント(AP)STA又は非AP STAとして動作して、全てのリンク上のランダムチャネルアクセスのために拡張分散チャネルアクセス(EDCA)が利用される無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)上のキャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)機構を使用して他の無線局(STA)と無線通信するためのものである、無線通信回路と、
(b)前記WLAN上で動作するための前記無線通信回路に結合されるプロセッサと、
(c)他のSTAと通信するための前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的メモリと、
を備え、
(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記無線通信回路のための無線通信プロトコルのステップを実行し、前記ステップは、
(i)発信側MLDの第1のリンク上で、1又は2以上の集約MACプロトコルデータユニット(AMPDU)を含む長い物理層プロトコルデータユニット(PPDU)が送信されることと、
(ii)前記発信側による前記第1のリンク上での長いPPDUの送信が完了する前に、前記発信側は、第2のリンク上で受信側MLDから確認応答(Ack)フレームをクイックAckとして受け取ることと、
(iii)前記発信側MLD及び受信側MLDに対する前記第1及び第2のリンクは、同時送受信(STR)リンクペアであることと、
(iv)前記発信側MLD及び受信側MLDは、前記確認応答フレームに受信ステータスが含まれるMPDUのセットXに対応する、前記発信側及び受信側MLDによって合意されたクイックAckに関連付けられた時間インスタンスt0に合意することと、
を含む、
ことを特徴とする装置。
【請求項14】
前記セットXは、トラフィック識別子(TID)のセットについて時間t0より前に完全に送信された全てのMPDUに限定されることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記セットXは、時間t0より前に完全に送信された全てのMPDUに限定されることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記確認応答フレームは、ブロック確認応答(BA)フレーム又はマルチSTA(MU)BAフレームを含むことを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
ネットワークにおいて無線通信を実行するための方法であって、
(a)マルチリンクデバイス(MLD)の無線局(STA)において無線通信を実行することであって、前記無線局(STA)は、アクセスポイント(AP)STA又は非AP STAとして動作して、全てのリンク上のランダムチャネルアクセスのために拡張分散チャネルアクセス(EDCA)が利用される無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)上のキャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)機構を使用して他の無線局(STA)と無線通信するためのものである、ことと、
(b)発信側MLDの第1のリンク上で、1又は2以上の集約MACプロトコルデータユニット(AMPDU)を含む長い物理層プロトコルデータユニット(PPDU)が送信されることと、
(c)前記発信側による前記第1のリンク上での長いPPDUの送信が完了する前に、前記発信側は、第2のリンク上で受信側MLDから確認応答(Ack)フレームをクイックAckとして受け取ることと、
(d)前記発信側MLD及び受信側MLDに対する前記第1及び第2のリンクは、同時送受信(STR)リンクペアであることと、
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
[0001] 本出願は、2021年12月20日に出願された米国仮特許出願第63/265,712号に対する優先権及びその利益を主張するものであり、この仮特許出願はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
〔連邦政府が支援する研究又は開発に関する記述〕
[0002] 適用なし
【0003】
〔著作権保護を受ける資料の通知〕
[0003] 本特許文書中の資料の一部は、米国及びその他の国の著作権法の下で著作権保護を受けることができる。著作権の権利所有者は、米国特許商標庁の一般公開ファイル又は記録内に表されるとおりに第三者が特許文献又は特許開示を複製することには異議を唱えないが、それ以外は全ての著作権を留保する。著作権所有者は、限定するわけではないが、米国特許法施行規則§1.14に従う権利を含め、本特許文献を秘密裏に保持しておくあらゆる権利を本明細書によって放棄するものではない。
【0004】
[0005] 本開示の技術は、一般に、CSMA/CA及びEDCAの下での無線ネットワーク通信に関し、具体的には、ロングパケットトラフィックに対するクイック確認応答の提供に関する。
【背景技術】
【0005】
[0007] 現在の802.11プロトコルでは、Ack/BAは同じリンク上のPPDUの直後に続き、PPDU内の各MPDUの受信ステータスを確認応答することに加えて、衝突を検出するためにCSMA/CAプロトコルによって使用される。効率を高めるために、PPDUは複数のユーザからのデータを含むことができ、ユーザごとにデータは複数の優先度を有することができる。異なるユーザと優先度を多重化すると効率が向上するが、過度に長いPPDUが作成される場合があり、レイテンシが増加する可能性がある。
【0006】
[0008] 長いPPDU内の低レイテンシMPDUの場合、長いPPDUの終了後に受信機が低レイテンシMPDUの受信失敗を示した場合、PPDUの継続時間が長すぎて送信機が再送信を実行できない場合がある。この場合の「長い」という用語は、レイテンシに敏感なトラフィックの遅延要件に関連している。長いPPDUの後の上記の再送信は、レイテンシに敏感なトラフィックの遅延限界に違反した場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0009] したがって、セカンダリリンクを利用しながら、レイテンシを低減してRTAトラフィックを処理できるプロトコルのニーズが存在する。本開示は、このニーズを満たすとともに、更なる利益をもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0010] 再送信を高速化するだけでなく、迅速な確認応答を提供できるIEEE802.11ネットワークにおける無線通信について説明する。この説明は主に、同時送受信(STR)能力を有し、全てのリンク上のランダムチャネルアクセスのために拡張分散チャネルアクセス(EDCA)が利用されるキャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)を使用してネットワーク上で動作するマルチリンクデバイス(MLD)の使用を対象としている。
【0009】
[0011] 説明するプロトコルは、発信側MLDが、第1のリンク上で、1又は2以上の集約MACプロトコルデータユニット(AMPDU)を含む物理層プロトコルデータユニット(PPDU)(例えば、長いPPDU)を送信し、発信側による第1のリンク上でのPPDUの送信が完了する前に、第2のリンク上で受信側MLDから確認応答(Ack)フレームをクイックAckとして受け取ることを提供する。
【0010】
[0012] これは、PPDUの早期に送信され、PPDUの残りの部分がまだ送信されている間に、レイテンシに敏感な部分の受信後に確認応答(Ack)することができる、レイテンシに敏感なMPDU(リアルタイムアプリケーション(RTA)トラフィックと関連付けられるものなど)にとって特に有益である。
【0011】
[0013] 開示する技術は、同じ長いPPDU内の第1及び/又は第2のリンクのいずれかで再送信を実行できるため、レイテンシを低減することも可能にする。
【0012】
[0014] 本開示は、これらのクイックAck及び再送信が実行される方法を制御するための多数のオプション/モード/及び構成を提供する。
【0013】
[0015] 本明細書の以下の部分では、本明細書で説明する技術の更なる態様が明らかになり、この詳細な説明は、本技術の好ましい実施形態を制限することなく完全に開示するためのものである。
【0014】
[0016] 本明細書で説明する技術は、例示のみを目的とする以下の図面を参照することによって十分に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の少なくとも1つの実施形態による局(STA)ハードウェアのブロック図である。
図2】本開示の少なくとも1つの実施形態によるマルチリンクデバイス(MLD)ハードウェアのブロック図である。
図3】本開示の少なくとも1つの実施形態による、ロングパケット通信においてクイックAckタイミング又はクイックAckリンクタイミングの使用を示すPPDUの通信図である。
図4】本開示の少なくとも1つの実施形態による、次のクイックAck機会を示すためにMPDUデリミタ(非OMG)において予約ビットを使用するデータフィールド図である。
図5】クイックAckを含まない、リンク1に対する当初のAMPDUの通信図である。
図6】本開示の少なくとも1つの実施形態による、L2上のEDCA明示的確認及びL1上の再送信の通信図である。
図7】本開示の少なくとも1つの実施形態による、発信側STAと受信側STAとの間の遅延ブロックAck中の複数のAck試行の通信シーケンス図である。
図8】本開示の少なくとも1つの実施形態による、暗黙的確認及び再送信の通信図である。
図9】本開示の少なくとも1つの実施形態による、代替リンク上でのダウンリンク(DL)再送信の通信図である。
図10】本開示の少なくとも1つの実施形態による、アップリンク(UL)データに対するクイックAckタイミングの通信図である。
図11】本開示の少なくとも1つの実施形態による、共有Ackリソースユニット(RU)の通信図である。
図12】本開示の少なくとも1つの実施形態による、第2の共有Ack RUの通信図である。
図13】本開示の少なくとも1つの実施形態による、アクセス機会を増加させるためのULゾーンの通信図である。
図14】本開示の少なくとも1つの実施形態による、ULヘビーL1+DLヘビーL2(UL heavy L1 + DL heavy L2)の通信図である。
図15】本開示の少なくとも1つの実施形態による、APがL2上のトリガフレーム(TF)を使用して共有Ack RU上の送信開始時間及び/又は終了時間をスケジュールする通信図である。
図16】本開示の少なくとも1つの実施形態による、Ackを必要とする長いPPDUの受信側処理のフロー図である。
図17】本開示の少なくとも1つの実施形態による、Ackを必要とする長いPPDUの受信側処理のフロー図である。
図18】本開示の少なくとも1つの実施形態による、Ackを必要とする長いPPDUの発信側処理のフロー図である。
図19】本開示の少なくとも1つの実施形態による、Ackを必要とする長いPPDUの発信側処理のフロー図である。
図20】本開示の少なくとも1つの実施形態による、クイックAck構成フィールドのデータフィールド図である。
図21】本開示の少なくとも1つの実施形態による、特殊シンボル(Special Symbol)構成フィールドのデータフィールド図である。
図22】本開示の少なくとも1つの実施形態による、クイックAck構成のデータフィールド図である。
図23】本開示の少なくとも1つの実施形態による、共有Ack構成要素のデータフィールド図である。
図24】本開示の少なくとも1つの実施形態による、異なる共有Ack RU要素例のデータフィールド図である。
図25】本開示の少なくとも1つの実施形態による、クイック再送信割り当てで使用するためのユーザ情報リスト内に追加のサブフィールドを有するトリガフレームのデータフィールド図である。
図26】本開示の少なくとも1つの実施形態による、以前に予約されたビット内にクイック再送信MCS及びNssサブフィールドを含むBA制御フィールドのデータフィールド図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1.動機及び仮定
[0042] この分野における最新技術は、IEEE P802.11be(商標)/D2.3(2022年11月)及びIEEE P802.11?REVme(商標)/D2.0(2022年10月)に記載されている。
【0017】
[0043] リアルタイムアプリケーション(RTA)データを有する局(STA)は、短いRTAデータのみを含むPPDUを送信し、再送信の場合に遅延を最小にするために即時確認応答を送信請求することができる。しかしながら、様々な理由で、アクセスポイント(AP)又は非AP局(STA)は、システム効率又はその他のアクセスルールを考慮して、RTAデータのみを含むPPDUを送信しないことを決定することができる。例えば、(それ以外で未使用のアンテナ/プリコーディングベクトルを使用して、同じPPDUで複数のユーザにデータを送信することによって)ダウンリンク(DL)マルチユーザ(MU)複数入力複数出力(MIMO)を活用するために、APは、MU PPDUを送信して、RTAユーザのPSDUが、他のユーザのPSDU長と同じサイズになるようにパディングされるようにすることができる。別の例として、PPDUはULトリガベースのPPDU(TB-PPDU)であり、PPDUの長さはAPによって決定される。STAがPSDUにRTAデータを含める場合、スケジュールされたPPDU継続時間は変化せず、TB-PPDUに必要なPSDU長を満たすために他のデータ又はパディングを含む必要がある。STA又はAPが短いRTAデータを含む比較的長いPPDUを送信するこのような状況では、リアルタイムアプリケーション(RTA)データを有する局(STA)又はAPは、クイック確認応答(Ack)を求めて、例えば、確認応答(Ack)を実行するための第2のリンクが存在する時に、MSDUの有効期限が切れる前、かつ進行中のPPDUが終了する前に、再試行を実行できるようにすることができる。
【0018】
[0044] 送信機は、同じリンク上で短いPPDUを送信し、ブロック確認応答(BA)を迅速に受け取ることができる。しかしながら、この場合、送信機はマルチユーザ(MU)送信の効率を犠牲にしている。というのは、空間領域及び/又は周波数領域において他のユーザとの間でデータを多重化できないからである。
【0019】
[0045] 第1のリンク上で長いPPDUを使用し、第2のリンク上でAckを使用する機会がある。チャネルを取得した長いMU PPDUは、優先度の低いアクセスクラス(AC)であるにもかかわらず、再送信での使用など、他のユーザの優先度の高いトラフィックにアクセスを提供するために利用することができる著しいレベルのパディングを含むことができる。
【0020】
[0046] トリガフレーム(TF)に応答するために長いAMPDUを構築(構成)するのに16マイクロ秒未満しかかからないため、優先度の低いACによって進行中のAMPDUを打ち切るのではなく、後で到着する(TXOP開始後)RTA MPDUを(同じ受信機に対して)進行中のAMPDUに挿入できる可能性がある。
【0021】
[0047] AMPDU全体が完全に受け取られる前に送信機がブロック確認応答(BA)を受け取った場合、これにより、同じAMPDUでの再送信及び他の再送信オプションが可能になる。
【0022】
[0048] これらの検討において、本開示におけるマルチリンクデバイス(MLD)は、検討されたリンク上で同時送受信(STR)を提供すると考えられる。確認応答(Ack)すべきデータMPDUを送信するMLDは、「発信側」MLDと呼ばれる。一方、データMPDUを受け取ったことに応答してAckを送信するMLDは、本明細書では「受信側」MLDと呼ばれる。トラフィック識別子(TID)を利用して、リアルタイムアプリケーション(RTA)トラフィックを識別し、RTA TIDで識別されるトラフィックは、非RTAトラフィック搬送しない。
【0023】
2.実施形態
2.1.通信局(STA及びMLD)ハードウェア
[0051] 図1に、本開示のプロトコルを実行するように構成されるSTAハードウェアの実施形態例10を示す。外部I/O接続14は、好ましくは、回路12の内部バス16に結合し、内部バス16上に、CPU18及びメモリ(例えばRAM)20が接続されて、通信プロトコルを実装する(単複の)プログラムを実行するようになっている。ホストマシンは、通信をサポートするための少なくとも1つのモデム22を収容し、モデム22は、少なくとも1つのRFモジュール24、28に結合され、RFモジュール24、28の各々は、1又は複数のアンテナ29、26a、26b、26c、…、26nに接続される。複数のアンテナ(例えばアンテナアレイ)を含むRFモジュールは、送信及び受信中にビームフォーミングを実行することを可能にする。このように、STAは、複数のビームパターンのセットを使用して、信号を送信することができる。
【0024】
[0052] バス14は、CPUに様々な装置を接続すること、例えば、センサ、アクチュエータなどへの接続を可能にする。プロセッサ18上では、通信プロトコルを実装するプログラムを実行するための、メモリ20からの命令が実行され、通信プロトコルが実行されて、STAがアクセスポイント(AP)局又は通常の局(非AP STA)の機能を実行できるようにする。また、プログラミングは、現在の通信文脈においてどのような役割を実行しているかによって、異なるモード(TXOP所有者、TXOP共有参加者、送信元、中間、送信先、第1のAP、他のAP、第1のAPと関連付けられる局、他のAPと関連付けられる局、調整機(coordinator)、被調整機(coordinatee)、OBSS内のAP、OBSS内のSTAなど)で動作するように構成されると理解されたい。
【0025】
[0053] したがって、図示のSTA HWは、少なくとも1つの帯域で通信を提供するために、少なくとも1つのモデム及び関連するRF回路を含むように構成される。本開示は、各々が任意の数のRF回路に結合された複数のモデム22を含むように構成することができると理解されたい。一般に、使用するRF回路の数が多ければ多いほど、アンテナビーム方向のカバレッジが広くなる。なお、利用するRF回路の数及びアンテナの数は、特定の装置のハードウェア制約によって決まると理解されたい。RF回路及びアンテナの中には、STAが近隣STAと通信する必要がないと判断した時に無効にできるものもある。少なくとも1つの実施形態では、RF回路が、周波数変換器及びアレイアンテナコントローラなどを含み、送受信のためにビームフォーミングを実行するように制御される複数のアンテナに接続される。このように、STAは、複数のビームパターンのセットを使用して信号を送信することができ、各ビームパターン方向がアンテナセクタとみなされる。
【0026】
[0054] 更に、なお、この図に示すような局ハードウェアの複数のインスタンスは、マルチリンクデバイス(MLD)に組み合わせることができ、マルチリンクデバイス(MLD)は、通常、活動を調整するためのプロセッサ及びメモリを有するが、MLD内の各STAに別個のCPU及びメモリが常に必要であるとは限らないので、これらのリソースを共有することができると理解されたい。
【0027】
[0055] 図2に、マルチリンクデバイス(MLD)ハードウェア構成の実施形態例40を示す。ソフトAP MLDは、APとして動作させる1又は2以上の提携STAからなるMLDである。ソフトAP MLDは、2.4GHz、5GHz及び6GHzでの複数の無線動作をサポートすべきである。複数の無線の中で、基本リンクセットは、同時送受信(STR)モードを満たすリンクペア、例えば、基本リンクセット(2.4GHz及び5GHz)、基本リンクセット(2.4GHz及び6GHz)である。
【0028】
[0056] 複数のSTAが、MLDと提携しており、その各STAは、異なる周波数のリンク上で動作する。MLDは、アプリケーションへの外部I/Oアクセスを有し、このアクセスは、CPU62及びメモリ(例えばRAM)64を有するMLD管理エンティティ48に接続して、MLDレベルにおいて通信プロトコルを実装するプログラムを実行できるようにする。MLDは、MLDが接続される各提携局(ここでは、STA 1 42、STA 2 44、…、STA N 46として例示する)にタスクを分散し、各提携局から情報を収集して、提携STA間で情報を共有することができる。
【0029】
[0057] 少なくとも1つの実施形態では、MLDの各STAは、それ自身のCPU50及びメモリ(RAM)52を有し、CPU50及びメモリ(RAM)52は、バス58を通じて少なくとも1つのモデム54に結合され、モデム54は、少なくとも1つのRF回路56に接続され、RF回路56は、1又は2以上のアンテナを有する。本例では、RF回路は、例えばアンテナアレイの複数のアンテナ60a、60b、60c、…、60nを有する。モデムは、RF回路及び関連するアンテナと共同して、近隣STAとの間でデータフレームを送信/受信する。少なくとも1つの実装では、RFモジュールは、周波数変換器と、アレイアンテナコントローラと、そのアンテナとインターフェイスするための他の回路とを含む。
【0030】
[0058] MLDの各STAは、特定のMLD実装に応じて、リソースを、互いに及び/又はMLD管理エンティティと共有することができるので、それ自身のプロセッサ及びメモリを必ずしも必要としないと理解されたい。上記のMLDの図は、限定ではなく一例として示したものであるが、本開示は、広範囲のMLD実装で動作することができると理解されたい。
【0031】
3.セカンダリリンク上でのロングパケット及びクイックAckの使用
3.1.ロングパケットにおけるACKタイミング/ACKリンクの指示
[0061] 図3に、ロングパケット通信においてAckタイミング又はAckリンクを伝達する実施形態例90を示す。この図には、プリアンブルと、その後に続く特殊シンボルの領域とを含むロングパケットを示す。ここで、特殊シンボルは、サービスフィールド、及びペイロード情報、又はクイックAckを求めるブロックAck要求(BAR)(高度なBAR)、又は巡回冗長検査(CRC)などのチェックとして例示される。
【0032】
[0062] 以下では、ロングパケットなどで受信側に伝達することができるペイロード情報又は高度なBARについて説明する。(a)PPDUの完了前に別のリンク上でAckを実行できる時刻を示す受信機への1又は2以上の時間インジケータ(例えば、シンボル番号)。例えば、示されるシンボルは、RTA MPDUを搬送する最後のシンボルとすることができる。(b)Ackに対して提案される又は提案されないリンクIDが提供されて、例えば、発信側で現在クリアチャネル評価(CCA)ビジーであり、Ackの送信に推奨するリンクとすべきではないリンク上で送信するか送信しないかを推奨することもできる。(c)ペイロード情報は、再送信されたMPDUのMCS/Nssとすることができる。(d)ペイロードには、クイックAckで報告する必要があるTID、要求されたAck時間の前のTIDのオクテット数(デリミタを含む)が組み込まれることができる。上記の情報は、パケット内で明示的に示す必要がなく、事前構成識別子によって表されるように、事前に構成することもできる。図3の代替として、上記の情報は、プリアンブルフィールドを使用して事前構成識別をシグナリングすることによって、長いPPDUのプリアンブル内に暗黙的に示すことができる。別の代替方法として、ADD Block Ack(ADDBA)要求と応答の交換を使用して、事前構成を通知することもできる。
【0033】
[0063] 図3に示すように、上記の情報は、以下の例のように、特殊シンボルとして示される、プリアンブルに続くシンボルにおいて提供することができる。(a)上記の情報の一部は、サービスフィールドのビットの一部(例えば、スクランブル前のサービスフィールドの残りの5ビット)で搬送され、残りの情報ビットは特殊シンボルの残りの部分で搬送される。(b)特殊シンボルは、単一の空間ストリーム(SS)を含む事前構成された下位MCSを有することができる。例えば、下位の変調符号化方式(MCS)を使用すると、後続のMPDUを使用するよりも上記の情報がより保護される。現在、サービス(SERVICE)には巡回冗長検査(CRC)がないため、サービス(SERVICE)と上記の情報を示すために使用される次のビットに、CRCを追加することができる。サービス(SERVICE)及び上記の情報は、PPDUの残りの部分とは異なるCW長を有する低密度パリティチェック(LDPC)コードワード(CW)に含まれることができる。特殊シンボルの数、又は特殊シンボルのMCS及びCW構成は、プリアンブルに示されるか、又は事前に構成することができる。単一の空間ストリーム(SS)を使用して特殊シンボルを送信する場合、チャネルは、全てのSSからの超高スループット(EHT)プリアンブル内のマルチストリームトレーニングフィールドに基づいて推定されたマルチストリームチャネルの合計とすることができる。
【0034】
3.2.進行中のAMPDUにRTA MPDUが存在することを示す
[0065] 前節では、送信前にAMPDU内にRTA MPDUが存在しないことを発信側が認識する(知っている)ことを説明したが、したがって、全てのMPDUがレイテンシ耐性がある場合にはクイックAckを送信する必要はないものと想定される。したがって、進行中のAMPDUに挿入されたRTA MPDUの存在を受信側に伝える必要がある場合がある。例えば、受け取ったRTA MPDUにエラーがあるため、受信側は、AMPDU内にRTA MPDUが存在することを認識できない場合がある。
【0035】
[0066] これには、多くの方法で対処することができる。(a)挿入されたRTA MPDU/シンボルの開始及び終了を示す特殊なショートトレーニングフィールド(STF)を受け取ることができる。(b)MPDUデリミタ内のフィールドは、デリミタの前に挿入されたRTA MPDUの存在を示すことができる。(a)又は(b)のいずれの場合でも、クイックAckのタイミング及び/又は周期性及び/又はチャネルを事前に構成することができる。(a)又は(b)を検出することによって、受信側は、次の事前構成された機会に対してクイックAckを実行することができる。
【0036】
[0067] 図4に、第1の状態(例えば1)に設定されているMPDUデリミタ(非OMG)内の予約ビットを使用して、次のクイックAck機会においてクイックAckを実行する必要がある(エラーのあるMPDUが存在する場合)ことを示す実施形態例110を示す。そうでない場合、たとえ全てのMPDUが受け取られたとしても(例えば、低優先度のMPDUを含む)、クイックAckをスキップすることができる。この予約ビットを第1の状態(例えば「1」)に設定すると、デリミタの前に位置するRTA MPDUが存在し、発信側がそれらのRTA MPDUに対する受信機のクイックAckを有さないことを示す。発信側は、RTA MPDUの後のいくつかのデリミタ(全てではない)を変更するだけで、クイックAckをトリガすることができる。
【0037】
3.3.発信側からのロングパケット
3.3.1.L1上での再送信を含むEDCA明示的確認を使用するL2上のクイックAck
[0070] 以下では、リンク1(L1)上での再送信を含むEDCA明示的確認を使用するリンク2(L2)上のクイックAckについて説明する。
【0038】
[0071] 図5に、RTA MPDU 134と、他のSTA AMPDU 136と、他の低優先度トラフィック識別子(TID)138と、パディング140とを含む、リンク1 132に対する当初のAMPDUの例130を示す。
【0039】
[0072] 図6に、図5の例130を改良した、L2上での再送信を使用するEDCA明示的確認の実施形態例170を示す。通信は、リンク1 172及びリンク2 174に示されている。図5と同様に、RTA MPDU 134、他のSTA AMPDU 136、及び他の低優先度TID 138が示されている。
【0040】
[0073] 図6の実施例170では、受信側MLDは、衝突を検出するためにクイックAckへの確認応答を必要とするCSMA/CAを実行することによって、EDCA 176を使用してリンク2上でクイックAckを送信することができる。衝突の可能性があり、BA 178がTXOPを開始するので、受信側MLDは、図7に示す非推奨のレガシー802.11手順と同様の確認を必要とする場合がある。図7では、遅延BAが、BA 178に応答するAck 180を使用する。BA 178はMCS/Nssフィードバックを含むことができることに留意されたい。
【0041】
[0074] 発信側は、L2上でBAに明示的に確認応答(Ack)することができる。発信側は、当初のパディングを置き換えたり、優先度の低いMPDUを置き換えたりするなど、再送信データをロングパケット内のどこにでも自由に配置することができる。受信側は、Ackを受け取った後に、BAの再試行を中止(停止)する。
【0042】
[0075] また、図6の実施例は、パディングの一部をRTA MPDUの再送信に置き換えることを示す。具体的には、図示のように、パディングの始まりが、ショート又はロングトレーニングフィールド(S/LTF)182に置き換えられて、その後、RTA MPDUの再送信184が続き、その後に依然として必要なパディング186が続く。
【0043】
[0076] 図7に、発信側STA 212と受信側STA 214との間の遅延ブロックAckにおける複数のAck試行216の実施形態例210を示す。図示のように、セットアップは、ADDBA要求/応答及びAckと、その後にMPDUと、次に発信側からのBARと、受信側から返されるAckとを含む。この後、受信側はBAを送信し、Ackを受け取り、プロセスを完了(218)する。その後、関連付けられたACKとともに破棄(tear down)(DELBA)が見られる。
【0044】
3.3.2.EDCA暗黙的確認を含むL2上でのクイックAck及びL1上での再送信
[0078] 以下では、EDCA暗黙的確認を含むリンク2(L2)上でのクイックAckと、リンク1(L1)上での再送信について説明する。
【0045】
[0079] 図8に、暗黙的確認及び再送信の実施形態例190を示す。L2上で送信されるクイックAckの確認は、L1上で再送信されたMPDUを観察することによって暗黙的に行われることができる。前の図と同様に、リンク1 172及びリンク2 174上の通信が見られ、RTA MPDU 134、他のSTA AMPDU 136、及び他の低優先度TID 138が示されている。
【0046】
[0080] 前の図と同様に、EDCA 176はBA 178とともに示されているが、この場合、これに期間「T」191が続く。「T」は、1 OFDMシンボルの誤差を含む所定の値である。実際の再送信の開始は、期間Tの後のL1上の最初のシンボルとすることができ、これは限定ではなく一例として、この場合には事前に構成される。再送信では、S/LTF 192が示され、その後にRTA MPDUの再送信194、及び複数の他の低優先度TID 196及び198が続く。
【0047】
[0081] 期間Tの後に同じPPDUで再送信するのに十分な時間がない場合、別のPPDUで再送信を実行することができる。
【0048】
3.3.3.L1上での再送信を含むEDCA暗黙的/明示的確認を含むL2でのクイックAck
[0083] 以下では、リンク1(L1)上での再送信においてEDCA暗黙的又は明示的確認を用いて実行されるリンク2(L2)でのクイックAckについて説明する。
【0049】
[0084] 修正されたショートトレーニングフィールド(STF)は、再送信(reTx)の開始をシグナリングすることができ、受信側がチャネルを再推定するためにLTFが後に続くことができる。STF内の繰り返し(例えば、トーンの欠落)は、これがデータシンボルではないことを示す。STFは、データOFDMシンボルと同じ長さになるように修正することができる。
【0050】
[0085] 再送信されたMPDUのMCS/Nssは、BA(受信側によって決定される)で示されるか、又は特殊シンボル(発信側によって決定される)で示されることができる。
【0051】
[0086] Ackフレームは、非HTフォーマットで送信される場合、クイックAckには使用されない場合がある。 TA情報は存在しない。
【0052】
[0087] 受信側は、再送信の開始又はBAへのAckを検出しない場合、BAを再試行することができる。
【0053】
[0088] 送信されるデータの量又は継続時間は、受信側によって導出することができる。例えば、これは、Ack、MCS/Nss、及び確認応答(Ack)されたMPDUバイト(及び関連付けられたデリミタ)を送信請求するシンボルの数に基づいて決定することができる。発信側が、Ack時間の前のTIDのオクテット数、再送信MCS/Nssをシグナリングした場合、受信側は、TIDの再送信に必要なシンボルを導出することができる。
【0054】
[0089] 受信側は、再送信によって中断されて終了していないLDPC CWをキャッシュする必要がある場合がある。
【0055】
[0090] 異なるMCSnew/Nssnewが再送信に使用される場合、以下が適用される。再送信自体は、AMPDUとすることができる(場合によってはサービス(SERVICE)を含まない)。受信側は、再送信されたデータのMCSold及びNssoldと、バイト数とを認識している(知っている)ので、再送信が終了した時にシンボルを導出することができる。次に続くシンボルのMCS/Nssは、MCSold及びNssoldに戻すことができる。新しいデータ(優先度の低いデータ)を再開する時に、Nssoldに戻した場合は、LTFシンボルが続くことができるか、又はデータシンボルが続くことができる。
【0056】
[0091] 受信側は、Nssold空間ストリームの当初のチャネル推定をキャッシュしていると仮定される。
【0057】
[0092] 再送信されたデータを搬送するために使用される最後のシンボルは、その後に続く新しいデータ(又はそのデリミタ)の一部を含むことができる。
【0058】
3.3.4.L2上での再送信を含むEDCA暗黙的/明示的確認を含むL2でのクイックAck
[0094] 以下では、リンク2(L2)上での再送信におけるEDCA暗黙的又は明示的確認を含むリンク2(L2)でのクイックAckについて説明する。
【0059】
[0095] この節では、再送信がL2上で実行される代替案について説明する。L1又はL2上での再送信の動作は、プリアンブルに含まれるか、又は事前に構成されるか、又は特殊シンボルでシグナリングされる。この場合、再送信データは、同じTXOPにおいてクイックAckに応答して、L2上で送信される。次に、代替リンク上で再送信を実行するための実施例を示す。
【0060】
[0096] 図9に、代替リンク上でのダウンリンク(DL)再送信の実施形態例230を示す。図の上部に、RTA MPDU 134と、他のSTA AMPDU 136と、他の低優先度トラフィック識別子(TID)138と、パディング140とを含む、図5に示したものと同じリンク1 232上の基本送信を示す。
【0061】
[0097] しかしながら、この例における再送信動作は、リンク2 234上で実行される。EDCA 236の後にSTA1からのBA 238が続き、NAVが設定(240)され、その間にAPはRTA MPDUを再送信(242)し、これに対してSTA1はBA 244で応答する。
【0062】
[0098] 図9のBA(DL)のNAV、又は図10のTF(UL)のUL長は、前節で説明した方法を使用して決定することができることに留意されたい。
【0063】
[0099] 当初のPPDUが同じ受信側からの複数のクイックAckを送信請求する場合、最初のクイックAckに応答する再送PPDUは、同じTXOP内の次のクイックAckを保護するためにパディングすることができる。この場合、BA又はマルチSTA BA(MBA)が、再送信されたデータに応答して使用され、第2のクイックAckは、単一のBAにマージすることができる。クイックAckを実行することができる他のSTAが存在する場合、構成によりこのようなパディングを禁止することができる。TXOPを取得するために使用されるBAは、APが第2の受信側STAをポーリングするためのTXOPの残りの部分を制御できるように、逆方向許可(RDG)と同様の目的を果たすこともできる。
【0064】
[0100] 図10に、アップリンク(UL)データに対するクイックAckタイミングの実施形態例270を示す。図の上部では、APがTF 276を送信する。TFは、APによって決定されるULデータのクイックAckタイミングを示すことも、STAによって決定される特殊シンボルで示すこともできる。
【0065】
[0101] トリガ276は、STAからのUL送信をトリガする。この通信は、図示のように、プリアンブル277とそれに続く特殊シンボル278、RTA MPDU-1 280、及びRTA MPDU-2 282を含み、これらの後に他の低優先度TID 284及び286からの送信が続き、そのうちの1つは一例としてパディング(286)される。
【0066】
[0102] APは、異なるユーザへの、又は異なるユーザからのクイックAck及びUL再送信を単一のMU TXOPに集約することができる。これは、2つのBA+TF 238a、238bを含むEDCA 236で示されており、それに応答してSTAはMPDU-1 240a及びMPDU-2 240bの再送信を実行し、これに対してAPはMBA 242で応答する。
【0067】
3.3.5.L2がEDCAを使用する場合にクイックAckを受け取らない発信側の動作
[0104] クイックAckのためにL2上でEDCAを使用する場合、クリアチャネル評価(CCA)ビジーのためにクイックAckが遅延する場合があり、受信側は、クイックAckの確認を受け取っていない場合、クイックAckを再試行することになる。示されたシンボルの後にクイックAckを受け取っていない発信側は、クイックAckが失われたが再送信されるか、又はクイックAckが遅延していると考えることができる。
【0068】
[0105] 発信側がクイックAckを受け取る前に完全なデータを再送信する理由はないと思われる。例えば、発信側は、クイックAckを受け取っていない場合には何もしないことを選択することができる。上記の発信側の動作に基づいて、クイックAckは否定応答(NAK)とすることができるか、又はデータが欠落していない場合、受信側はクイックAckを送信する必要がない場合がある。
【0069】
[0106] 代替的に、場合によっては、たとえ欠落データがない場合でも、受信側はクイックAckを送信する必要がある。この場合、発信側は、クイックAckを取得した後に再送信バッファをクリアすることができる。L1では、AMPDUの後にもBAが必要である。上記のNAK動作は、デリミタ自体がエラーで受信側によって認識されない場合があるので、デリミタベースのAck要求には適用されない場合がある。
【0070】
4.受信側からのロングパケット送信
4.1.共有Ackリソースユニット(RU)-実施例1
[0109] この節では、受信側が長いPPDUを送信することについて説明する。受信側がAPである場合、クイックAckを実行するために共有Ack RUを割り当てることができる。共有Ack RUは、例えば、ブロードキャストRUとすることができる。
【0071】
[0110] AMPDU内のMPDUは、AMPDUが終了する前に確認応答されることができる。例えば、シンボルn~dの終了したMPDUに対して、シンボルnでAckステータスを返すことができる。
【0072】
[0111] L2上の共有Ack RUは、L1上で早期に受け取られたデータdシンボルのAckステータスをストリーミングすることができる。例えば、(a)シーケンス番号(SN)の最下位ビット(LSB)を挿入し、その後に、SNの後に連続的に受け取られたいくつかのMPDUが続く、又は(b)いくつかのシンボルごとにCRCを挿入する、又は(c)RUは、いくつかのトーンのみを含むという点で特殊であるとすることができる。
【0073】
[0112] 共有Ack RUは、クイック確認応答を実行しない時に、別のリンクNAV(例えば、L1 NAV)のNAVを示すために使用することもできる。L1 NAVは、L1上のTXOP所有者のIDを含むこともできる。L1 NAVは、L1の進行中のPPDUの残りの継続時間+PPDUのNAVのNAV継続時間である。
【0074】
[0113] 図11に、共有Ack RUの実施形態例310を示し、STAとそのAPとの間の通信は、図示のように、リンク1(L1)312及びリンク2(L2)314を通じて行われる。
【0075】
[0114] 図に示すように、L2上の共有Ack RU(318、324、326、332、及び334を搬送するRU)は、L1上で早期に受け取られたデータシンボルのAckステータスをストリーミングすることができる。例えば、(a)シーケンス番号(SN)の最下位ビット(LSB)を挿入し、その後に、SNの後に連続的に受け取られたいくつかのMPDUが続く、及び/又は(b)いくつかのシンボルごとにCRCを挿入する、及び/又は(c)RUは、いくつかのトーンのみを含むという点で特殊であるとすることができる。
【0076】
[0115] 図11において、共有Ack RU(318、324、326、332、及び334を搬送するRU)は、クイック確認応答を実行しない時に、別のリンクNAV(例えば、L1 NAV)のNAVを示すために使用することもできる。L1 NAVは、L1上のTXOP所有者のIDを含むこともできる。L1 NAVは、L1の進行中のPPDUの残りの継続時間+PPDUのNAVのNAV継続時間である。
【0077】
[0116] APは、図示のように、プリアンブル317及び異なるSTAに向けられるRUを有するDL送信を含む。特に、異なるSTAにDLデータが送信(320、322)される一方、1つのRUがAck及びNAVに使用されることが示されている。この例では、L1上のSTA1及びSTA2は隠れノードであり、STA2が、PPDU 316を使用してL1上で最初にTXOPを開始する。なお、PPDU 316では、STA1はSTA2を受信しない(STA2はOBSS STAである可能性があり、この場合、BA2はない)。STA1 MSDU到着及びBOカウンタはゼロまでカウントダウンする。ただし、STA1は、L2共有Ack RUからL1 NAVを認識するので、チャネルアクセスを延期する。共有RUの継続時間内にL1上で開始されるTXOPには、隠れノード検出のためのRTS/CTSは必要ない。図示のように、パディング318はプリアンブル317の後に続き、その後にL1 NAV 324が見られる。APは、STA2にBA2 326を送信する。
【0078】
[0117] STA1は、共有Ack RUを観察して、L1上でどれだけ遅延するかを認識する一方、STA2(発信側として)は、そのPPDUに対するクイックAck 326を受け取り、同じPPDU内で再送信(reTx)、又は新たなPPDUにおいて再送信を実行することができる。EDCAベースのチャネルアクセス328の遅延は、STA1からのPPDU 330の前に見られ、L1 NAV 332は、L2上のTXOP内のRUで見られる。APは、BA1 334でSTA1に応答し、十分な時間が残っている場合、STA1は再送信を実行することもできる。
【0079】
4.2.共有Ackリソースユニット(RU)-実施例2
[0119] 共有Ack RUは衝突検出にも役立つため、衝突した当事者は直ちに終了して再試行することができる。
【0080】
[0119] 図12に、第2の共有Ack RUの実施形態例350を示し、リンク1(L1)312及びリンク2(L2)314を通じたSTAとAPとの間の通信を示す。この例では、L2上の共有RUにL1 NAVが欠如していることが、STA1又はSTA2送信後の衝突を示し、これにより、これらのSTAは両方ともバックオフする。
【0081】
[0121] 特に、L2上の異なるSTAにDLデータが送信(320、322)される一方、1つのRUがAck及びNAVに使用されることが示されている。この例では、リンク1上のSTA1とSTA2との間で衝突が発生(354)するが、L2上のAckに対するRUはパディング352を有し、どちらからの受信も示さない。L2上のL1 NAVが欠落しているので、STA1及びSTA2は衝突を検出する。したがって、STA1及びSTA2は送信を早期に終了し、BOを開始する。
【0082】
[0122] バックオフ(BO)356が実行され、その後、STA1がTXOPを取得し、L1上でAPにPPDU 358を送信し、RUはL2上でL1 NAV 360を示す。APは、BA1 362で受信に応答し、その後、必要に応じて更なるパディング363が続く。
【0083】
[0123] STA2は、STA1の後にL1上でTXOPを取得し、PPDU 364を送信し、そのL1 NAV 366はL2上でRU内に存在する。STA2からのPPDUが共有Ack RUの継続時間を超えるので、APは、L2 RUからBAの第1の部分をBA2a 368として送信する。したがって、MPDUの第1の部分は共有Ack RU(BA2a)368によって確認応答(Ack)され、残りの部分(又は全てのMPDU)は、L1上で通常のBA(BA2b)370によって確認応答(Ack)される。
【0084】
4.3.アクセス機会を増加させるためのULゾーン
[0125] L1上の送信に対するL2上の共有Ack RUのため、APは、L2上の長いPPDU/TXOPと位置合わせするULゾーンをL1上に作成することができる。このULゾーンでは、APは受信のみを行い、他のチャネル上のPPDUとの位置合わせを考慮する必要なく、L1セカンダリチャネルにアクセスすることによって、ULアクセスの機会が増加する。
【0085】
[0126] 図13に、アクセス機会を増加させるためのULゾーンの実施形態例410を示す。この図には、ch2に対するリンク1(L1.2)412、ch1に対するリンク1(L1.1)414、及びリンク2(L2)416を通じたSTAとAPとの間の通信を示す。
【0086】
[0127] L1上のAPは、ch2 422及びch1 424で見られるように、L1上のゾーン428をカバーし、レガシーNAV 426を有するULゾーン告知420を発行する。L2上では、プリアンブル418と、複数のRU上で実行されるDL(432、434)とを有するDL送信が行われ、別のRUはL1に対するAck及びNAVを含む。
【0087】
[0128] この例では、前の図と同様に、L1上のSTA1及びSTA2は、それらのプリアンブルの衝突436を経験する。したがって、APは、L2上でL1.1 NAVを搬送せず、代わりに、共有Ack RUを使用してパディング(430)する。STA1及びSTA2は、L2上でL1.1 NAVを逃したため、L1.1上で衝突を検出する。この場合、STA1及びSTA2は送信をあきらめてBOを開始する。BOの後、STA1は、PPDU 440に対するリンク1プライマリチャネル(Link1 primary ch)(L1.1)上でTXOPを取得する。これにより、L1上でのSTA2のアクセスをブロックすることができる。L2上では、パディング430に続くL1.1 NAV 444が見られ、これもL1 ch1上でのSTA2のアクセスをブロックすることができる。
【0088】
[0129] APは、長いL2 DL PPDUと位置合わせされるULゾーン428をL1上に作成した。ULゾーン告知フレームは、L1上のレガシーSTAに対してNAV 426を設定して、レガシーSTAがL1にアクセスするのを防止する。ULゾーン告知フレームを認識したEHT STAは、NAVを設定する必要がなく、依然としてアクセスを実行することができ、L1 ch2上で並列アクセスを実行することができる。
【0089】
[0130] STA2は、プライマリチャネルが占有されているため、L1上のセカンダリチャネル(L1.2)を使用してEDCAアクセスを実行し、L2上の共有Ack RUにL1.2 NAV 446が示される。ULゾーン告知がL1.2でNAVを設定するので、NAV sync(同期)遅延は必要ない。STA1及びSTA2は隠れノードである場合があり、STA2は、L2上の共有Ack RUでブロードキャストされるL1.1 NAVを使用して、プライマリチャネルがビジーかどうかを判断(認識)する。共有Ack RUは、L1.2とL1.1の第1の部分の両方に対するAPからのクイックAck 448をストリーミングする。この例のように、プライマリチャネル(L1.1)上のUL PPDUはULゾーン428を超えて拡張され、一方、UL PPDU 440はセカンダリチャネル(L1.2)で送信され、共有Ack RUは終了し、PPDU 440の最後の部分に対するAck(BA1b)450の最後の部分はL1.1で送信される。
【0090】
5.両側から送信されるロングパケット
5.1.ULヘビーL1+DLヘビーL2の例
[0133] 図14に、ULヘビーL1+DLヘビーL2の実施形態例510を示す。この実施例では、両方のリンクが長いPPDUを有することを示す。L2上の共有Ack RUが、L1に対してクイックAck及び隠れノード保護を提供することが示されている。
【0091】
[0134] より具体的には、この図には、リンク1(L1)512及びリンク2(L2)514を通じたAPとSTAとの間の通信を示す。この例では、APは、L1上でTF 516を送信し、STAはL1上で送信し、APは、L2上で実行される送信において、DLデータを送信し、RUでクイックAckを通信する。
【0092】
[0135] L1送信は、図示のように、プリアンブル518aと、その後に特殊シンボル520と、RTA MPDU-1 524と、RTA MPDU-2 526と、他の低優先度TIDからのトラフィック534、536と、RTA MPDU-1及びRTA MPDU-2の両方の再送信536、542と、必要に応じてパディング540とを含む。
【0093】
[0136] プリアンブル518bの後のL2では、L2上のクイックAck RUにおいて、L1パディング522が見られ、その後、APがMPDU524、526に対してBA1+BA2 528を送信する。後で、APは、図示のように、RTA MPDU-1の再送信536のためにBA1 538を送信する。RTA MPDU-2の再送信はTXOPの終わりに発生するので、これに対するAck 544は、TXOPの後にL1上でAPによってBA2+低優先度MBAとして送信される。
【0094】
5.2.UL方向のAck RUの例
[0138] 共有Ack RUは、UL方向に拡張することができる。L2上のAPは、クイックAckのために、L1上の複数のDLスケジュールされたSTA MLDに対して複数の共有Ack RUをスケジュールすることができる。L2上のAPは、UL MU-MIMOを使用するクイックAckのために、又はTDMを使用するクイックAckのために、L1上の複数のDLスケジュールされたSTA MLDに対して1つの共有Ack RUをスケジュールすることができる。
【0095】
[0139] 図15に、APがL2上のTFを使用して共有Ack RU上の送信の開始時間及び/又は終了時間をスケジュールする実施形態例610を示す。L2上のMLD1及びMLD2は両方とも、近隣ネットワークでの保護のためにトリガベース(TB)-PPDUプリアンブルを送信する。MLD2はプリアンブルの後に送信を中止し、指定された時間にS/LTFの送信を再開する。MLD2からの再開送信は、TFで得られる情報から推定される電力及び周波数を使用する。
【0096】
[0140] より具体的には、この図には、リンク1(L1)612を通じたAPとMLD1及びMLD2との間の通信、並びにリンク2(L2)614を通じたMLD1及びMLD2と他のSTAとの間の通信を示す。この例では、APはL2上でTF 616を送信する。STAはL2で送信を開始し、クイックAck RUも含むTXOP送信を開始する。一方、APはL1で送信を開始する。
【0097】
[0141] L1上の送信は、図示のように、プリアンブル618aと、その後に特殊シンボル622と、MLD1へのRTA MPDU-1 626と、MLD2へのRTA MPDU-2 628とを含み、他の低優先度TID 634、636からMLD1及びMLD2への通信もそれぞれ存在する。TXOPには、RTA MPDU-1及びRTA MPDU-2の再送信644、648、及び必要に応じてパディングのための時間も存在する。
【0098】
[0142] L2上の送信は、図示のように、プリアンブル618bと、その後にULデータ620、621と、TF 616で送信される情報から決定されるS/LTF 624、638を示すクイックAck RU上のアクティビティとを含む。更に、APは、BA1 632でRTA MPDU-1に応答し、BA2 640でRTA MPDU-2に応答する。パディング630、642も、このRUに示されている。
【0099】
6.プロセスフローの実施形態
[0144] 図16及び図17に、Ackを必要とする長いPPDUの受信側処理の実施形態例650を示す。第1のリンク上で、発信側が、確認応答を必要とする長いPPDUを送信する。第2のリンク上で、受信側が、発信側にクイックAckを送信する。
【0100】
[0145] より具体的には、ブロック652において、受信機は、第1のリンク上で長いPPDUの受信を開始する。チェック654は、以下の複数の選択肢の中からPPDUシンボルのどのプリアンブル又は特殊シンボルであるかを判断する。(1)クイックAckを使用する、(2)事前構成されたクイックAck構成を使用する、又は(3)クイックAckを必要としない。
【0101】
[0146] 決定が選択肢(1)であった場合、ブロック656において、受信側は特殊シンボルからクイックAck構成を適用し、次に判断660に進み、構成された時点までの第1のリンク上の全ての構成されたMPDUが受け取られたかどうかを判断する。条件が満たされる場合、チェック662において、第2のリンク上でクイックAckを任意選択的に実行すべきかどうかのチェックが行われる。条件が満たされない場合、実行はチェック660に戻る。そうでない場合には、実行は図17のブロック664に移る。
【0102】
[0147] 検討チェック660に戻ると、条件が満たされない場合にも、実行は図17のブロック664に移る。
【0103】
[0148] ブロック654からの選択肢(2)の決定を考慮すると、ブロック658に進み、事前構成からクイックAck構成を適用し、その後、前述のブロック660に進む。
【0104】
[0149] ブロック654からの選択肢(3)の決定を考慮すると、図17のブロック672に進み、第1のリンク上で通常のAck/BAを実行し、その後、実行はブロック652に戻る。
【0105】
[0150] 図17のブロック664において、第2のリンク上でクイックAckが実行され、その後、チェック666が実行されて、クイックAck又は再送信に対するAckが受け取られたかどうかを判断する。条件が満たされない場合、実行はブロック664に戻る。
【0106】
[0151] そうでない場合には、ブロック668において、構成に基づいて第1又は第2のリンク上でクイック再送信が受信され、次いでチェック670に進み、第1のリンクのPPDUが完了したかどうかを判断する。クイックAckが完了した場合、ブロック672において第1のリンク上で通常のAck/BAが実行され、実行はブロック652に戻る。クイックAckが完了しなかった場合、実行はチェック670から図16のチェック660に移る。
【0107】
[0152] 図18及び図19に、Ackを必要とする長いPPDUの発信側処理の実施形態例690を示す。ブロック692において、発信側は、第1のリンク上で長いPPDUの送信を開始する。判断694において、どのタイプのプリアンブル又は特殊シンボルであるかを判断する。選択肢1は特殊シンボルでクイックAck構成を使用し、選択肢2は事前構成されたクイックAck構成を使用し、選択肢3はクイックAckを必要としない。
【0108】
[0153] 選択肢1又は選択肢2が選択された場合、ブロック698において、クイックAckが構成された時点に対応するシンボルを送信した後に、実行はチェック700に進み、クイックAckが受け取られたかどうかを判断する。条件が満たされない場合、実行はブロック698に戻る。
【0109】
[0154] 条件が満たされる場合、実行は図19のチェック702に移り、ここで発信側は、再送信で暗黙的Ackを使用してクイックAckを実行すべきかどうかを判断する。条件が満たされない場合、ブロック706において、発信側は第2のリンク上でクイックAckに対する確認応答を実行し、実行はブロック704に進む。
【0110】
[0155] 一方で、チェック702の条件が満たされる場合、ブロック704において、クイックAck構成に基づいて、第1又は第2のリンク上でクイック再送信が実行される。実行はチェック708に進み、第1のリンクのPPDUが完了したかどうかを判断する。PPDUが完了していない場合、実行は図18のブロック698に戻る。そうでない場合には、ブロック710において、発信側は第1のリンク上で通常のAck/BAを受け取り、実行は図18のブロック692に戻る。
【0111】
[0156] 図18のブロック694における他の選択肢を考慮すると、選択肢3が選択された場合、実行は図19のブロック710(既に説明した)に直接移行する。
【0112】
7.フレームフォーマットの実施形態
[0158] 図20に、クイックAck構成フィールドの実施形態例730を示す。このフィールドは、前節で説明した構成の例を示す。このフィールドは、ロングパケット内のAckタイミング/Ackリンクの指示に関する節で説明されているように、ADDBAアクションフレームなどの管理フレームに含めることができる。このフィールドが発信側から受信側へのフレーム内に存在する場合、クイックAckの事前構成を表す。このフィールドが受信側から発信側へのフレーム内に存在する場合、提案された構成及び/又は特定のクイックAck構成を実行する能力を表す場合がある。これが要素として含まれる場合、要素ID、長さ、及び要素ID拡張フィールドの存在が暗黙的に示され、表示されない。
【0113】
[0159] フィールドは、長いPPDU内の事前構成されたシンボル又は位置に含まれることができる。サブフィールドはこの特定の順序に制限されず、特定のフィールドの存在を示すためにフィールドの前に存在フラグが存在することができる。フィールドは、限定ではなく一例として説明されるが、実際の実施形態は、以下に説明するのと同様の目的を果たすシグナリングを利用するなど、異なることができる。
【0114】
[0160] リンクIDビットマップサブフィールドは、発信側がクイックAckを期待する可能性のある第2のリンクのアイデンティティを提供する。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、クイックAckが受け取られる可能性のあるリンクを示す。受信側の送信機は、このフィールドを使用して、クイックAck送信がサポートされている可能性のあるリンクを示す。発信側の受信機は、受信側が送信のためにクイックAckをサポートしている可能性のあるリンクを認識するためにこのフィールドを使用する。受信機は、受信側の場合、このフィールドを使用して、どのリンクがクイックAck送信を許可するかを判断(認識)する。
【0115】
[0161] t0開始サブフィールドは、長いPPDU内の最初のt0を記述し、その単位は、例えばOFDMシンボル番号又はPPDUの開始からの時間とすることができる。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、長いPPDU内の最初のt0を示す。受信側の受信機は、クイックAckの送信を実行するために、このフィールドを使用して最初のt0を決定する。フィールドが受信側によって送信される場合、サブフィールドは省略することができる。
【0116】
[0162] t0期間サブフィールドは、複数のt0が存在する場合、2つの連続するt0の間の継続時間を示す。単位は、OFDMシンボルで表すことができる。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、クイックAckが要求している周期性を示す。受信側の受信機は、このフィールドを使用して、サブフィールド「t0開始」及び「t0カウント」を含むクイックAckの後続のt0を決定(計算)する。リンク1上で送信される長いPPDUの継続時間内に、t0の複数のインスタンスが構成されることができる。t0の複数のインスタンスは、このサブフィールドで提供される周期に従うことができる。フィールドが受信側によって送信される場合、サブフィールドは省略することができる。
【0117】
[0163] t0カウントサブフィールドは、複数のt0が存在する場合、t0の数を示す。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、要求されたクイックAckの数を示す。このような情報が提供された場合、この数値は、受信側によって示されたサポートされている数値よりも小さい又はそれに等しい必要がある。受信側の受信機は、このフィールドを使用して、サブフィールド「t0開始」及び「t0周期性」を含む後続のクイックAckのt0を決定する。このサブフィールドに示されるように、リンク1上で送信される長いPPDUの継続時間内に、t0の複数のインスタンスが構成されることができる。受信側の送信機は、このフィールドを使用して、PPDU毎にサポートされるt0の最大(max)数を示すことができる。発信側の受信機は、このサブフィールドを使用して、受信側に送信されるサブフィールドの設定を決定することができる。
【0118】
[0164] Max t2-t1サブフィールドは、事前構成された継続時間を提供する。少なくとも1つの実施形態では、単位はOFDMシンボルである。このフィールドは、機構が使用されていないことを示す予約値に設定することができる。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、事前構成された継続時間を示す。受信側の受信機は、このフィールドを使用して、クイックAckに対する暗黙的Ackが受け取られるべきタイムアウトを決定する。フィールドが受信側によって送信される場合、サブフィールドは省略することができる。
【0119】
[0165] 少なくとも1つの実施形態における受信機(Rx)提案/請求MCS/NSSサブフィールドは、発信側がMCS/Nssを提案する受信側フィードバックを期待しているかどうかを示すフラグを含む。フラグが第1の状態であるtrueに設定されている場合、次の2つのフィールド(再送信MCS、再送信Nss)は予約又は省略することができる。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、受信側が提案されたMCS/Nssを提供すべきか、又はクイック再送信のMCS/Nssを請求すべきかを示す。発信側が受信側にクイック再送信MCS/Nssを提案又は請求したくない場合は、このサブフィールドをfalseに設定し、クイックAckが送信されるリンク上のクイックAckに続くクイック再送信のためのNAV決定の再送信(reTx)MCS/Nss(次のサブフィールド)を示すか、又はMCS/Nssがクイック再送信又はクイック再送信のトリガで明示的にシグナリングされていないかどうかを示すべきである。受信側の受信機は、このフィールドを使用して、クイックAckにおいてクイック再送信のためにMCS/Nssを提案又は請求するかどうかを判断する。また、受信側は、クイックAckが送信されたリンク上でクイックAckに続いてクイック再送信が行われる場合、提案又は請求されたMCS/Nssを使用してNAVを決定することもできる。受信側の送信機は、このフィールドを使用して、提案/請求されたMCS/NssをクイックAck に含めることをサポートするかどうかを示す。発信側の受信機は、このサブフィールドを使用して、発信側から受信側に同じサブフィールドを設定する方法を決定する。
【0120】
[0166] 再送信(reTx)MCSサブフィールドは、クイック再送信のMCS(又は当初の送信のMCSに対するオフセット)を示す。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、(最小の)MCS又はクイック再送信のための長いPPDU MCSに対するオフセットを示す。受信側の受信機は、そのような情報がクイック再送信又はクイック再送信のトリガで明示的に示されていない場合、このフィールドを使用してクイック再送信のMCSを決定する。また、受信側の受信機は、このサブフィールドを使用して、クイックAckが送信されるリンク上でクイック再送信がクイックAckに続く場合のNAVを決定する。フィールドが受信側によって送信される場合、サブフィールドは省略することができる。
【0121】
[0167] 再送信(reTx)Nssサブフィールドは、クイック再送信のNss(又は当初の送信のNssに対するオフセット)を示す。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、(最小)Nss又はクイック再送信のための長いPPDU Nssに対するオフセットを示す。受信側の受信機は、そのような情報がクイック再送信又はクイック再送信のトリガで明示的に示されていない場合、このサブフィールドを使用してクイック再送信のNssを決定する。また、受信側の受信機は、このサブフィールドを使用して、クイックAckが送信されるリンク上でクイック再送信がクイックAckに続く場合のNAV を決定する。フィールドが受信側によって送信される場合、サブフィールドは省略することができる。
【0122】
[0168] TIDビットマップサブフィールドは、クイックAckで報告すべきTIDを識別する。送信機は、発信側の場合、このフィールドを使用して、受け取られたどのTIDをクイックAckに含めるべきかを示す。受信機は、受信側の場合、このフィールドを使用して、t0での受信ステータスが確認応答フレームに含まれるはずのMPDUのセットを決定する。フィールドが受信側によって送信される場合、サブフィールドは省略することができる。このサブフィールドは、範囲が特定のTIDに限定される管理フレーム(ADDBA要求フレームなど)に含まれる場合は省略することができる。
【0123】
[0169] オンデマンドt0サブフィールドは、発信側がトレーニングシンボル又はデリミタを使用して、指示の前後にRTA MPDUが挿入されていることを示すことができるようにt0が決定されることを示すフラグとして実装することができる。事前構成されたt0は、修正されたデリミタ又は挿入されたトレーニングシンボルのいずれかによって暗黙的に置き換えることができ、これによりt0が「オンデマンド」t0になる。フラグがtrueを示す場合、t0開始/期間/カウントフィールドは省略又は予約することができる。発信側の送信機は、このフィールドを使用して、上記の機構によって決定されたt0を示す。受信側の受信機は、このフィールドを使用して、事前構成されたクイックAckを適用すべきかどうかを認識する。trueに設定すると、事前構成されたt0は動的にシグナリングされるt0に置き換えられる。受信側の送信機は、受信側がオンデマンドt0をサポートしているかどうかを示す。発信側の受信機は、この機能をサポートしていない受信側のための機構の使用を避けるために、このフィールドを使用する。
【0124】
[0170] クイックAckの再送信(reTx)TXOPサブフィールドは、クイックAckの送信元のリンク上でクイックAckに続いてクイック再送信が行われることを示す。これは、受信側がクイック再送信のためにクイックAckでNAVを割り当てることができることを示す。発信側の送信機は、このサブフィールドを使用して、クイックAckが送信されるリンク上でクイックAckに続いてクイック再送信を実行することを示す。受信側の受信機は、このサブフィールドを使用して、クイックAckが送信されるリンク上でクイックAckに続くクイック再送信を実行できるように、クイックAckでTXOPを予約すべきかどうかを決定する。受信側の送信機は、このフィールドを使用して、TXOPの予約と、クイックAckが送信されるリンク上でのクイックAckに続くクイック再送信の受信をサポートしていることを示す。発信側の受信機は、このフィールドを使用して、受信側がサポートを示した場合に同じサブフィールドをtrueに設定すべきかどうかを決定する。
【0125】
[0171] 図21に、特殊シンボル構成フィールドの実施形態例750を示す。このフィールドは、管理フレームに含まれることができる。この特殊シンボル構成フィールドが発信側から受信側に送信されるフレーム内にある場合、クイックAckを必要とする長いPPDUの特殊シンボルの事前構成を表す。この特殊シンボル構成フィールドが受信側から発信側へのフレーム内にある場合、提案された構成及び/又は特定の構成を実行する能力を表すことができる。この特殊シンボル構成フィールドがフレーム内の要素として含まれる場合、要素ID、長さ、要素ID拡張フィールドの存在は暗黙的に示され、表示されない。サブフィールドはこの特定の順序に制限されず、特定のフィールドの存在を示すためにフィールドの前に存在フラグが存在することができる。
【0126】
[0172] 例示された特殊シンボル構成フィールドは、限定ではなく一例として提示される。というのは、本開示は、異なることができるが、以下に説明するものと同様の目的を果たすシグナリングを提供することができる他の構成を企図するからである。
【0127】
[0173] 特殊シンボルMCSサブフィールドは、特殊OFDMシンボルのMCSを示す。送信機が発信側である場合、特殊シンボルで使用されるMCSを示すようにこのフィールドを設定する。受信機が受信側である場合、このフィールドに示されたMCS値を使用して特殊シンボルを受け取る。送信機が受信側である場合、このフィールドを設定して、特殊シンボルの提案されたMCS値、及び/又はコードワードがまたがるシンボルの混合MCSを受け取ることができるかどうかを示す。受信機が発信側である場合、このフィールドを使用して、受信側がサポートしている場合に特殊シンボルを有効にできるかどうかを判断する。
【0128】
[0174] 特殊シンボルNssサブフィールドは、特殊OFDMシンボルのNssを示す。送信機が発信側である場合、特殊シンボルで使用されるNssを示すようにこのフィールドを設定する。受信機が受信側である場合、このフィールドに示されたNss値を使用して特殊シンボルを受け取る。送信機は、受信側である場合、このフィールドを設定して、特殊シンボルの提案されたNss値、及び/又はコードワードがまたがるシンボルの混合Nssを受け取ることができるかどうか、及び/又は非特殊シンボルのトレーニングフィールドを使用して、特殊シンボルを受け取るチャネルを推定することができるかどうかを示す。受信機が発信側である場合、このフィールドを使用して、受信側がサポートしている場合に特殊シンボルを有効にできるかどうかを判断する。
【0129】
[0175] 特殊シンボル継続時間サブフィールドは、特殊シンボルの継続時間を示す。少なくとも1つの実施形態における単位値は、OFDMシンボル、又はPPDUの開始からの時間である。特定の値(例えば、0)を使用して、特殊シンボルが構成又はサポートされていないことをシグナリングする。送信機は、発信側である場合、固定サイズのRU/サブチャネル内の特殊シンボルの継続時間を示すようにこのフィールドを設定する。実際の継続時間は、実際の帯域幅とリソースユニット(BW/RU)サイズの比率及び固定サイズによって決定される係数によって反比例してスケーリングされる。受信機は、受信側である場合、このフィールドを使用して、上記のスケーリングの対象となる特殊シンボルの継続時間を決定する。送信機は、受信側である場合、特殊シンボルの提案された継続時間及び/又は特殊シンボルのサポートを示す。受信機が発信側である場合、このフィールドを使用して受信側による特殊シンボルのサポートを決定し、特殊シンボルを有効にすべきかどうかを決定する。
【0130】
[0176] 図22に、以下のサブフィールドを有する、特殊シンボルにおけるクイックAck構成の実施形態例770を示す。
【0131】
[0177] 事前構成オーバーライドサブフィールドは、その後のクイックAck構成フィールド及びCRCフィールドの存在を示す。これは、以前の管理フレームからの事前構成に基づくクイックAckがないのか、又はPPDUに使用される特殊シンボルで搬送される構成に基づくクイックAckなのかを示す。このフィールドは、特殊シンボル内のフィールドではなく、プリアンブル内のフィールドとすることができる。送信機/発信側は、このフィールドを使用して、以前の管理フレームからの事前構成に基づくクイックAckがPPDUに使用されないのか、それとも特殊シンボルで搬送される構成に基づくクイックAckがPPDUに使用されるのかを示す。
【0132】
[0178] 受信機/受信側は、このフィールドを使用して、次のクイックAck構成フィールドの存在、及びクイックAckの構成/有効化を決定する。
【0133】
[0179] CRCフィールドは、クイックAck構成フィールドの内容から、場合によってはサービスフィールドの内容と一緒に決定(計算)される。送信機は、このフィールドを使用して、クイックAck構成フィールドの内容のCRCを、場合によってはサービスフィールドの内容とともに伝達する。受信機は、このフィールドを使用して、クイックAck構成フィールドの内容、及び場合によってはサービスフィールドの内容の正確さをチェックする。正しくない場合、受信側はクイックAckを実行しないか、MPDUが受け取られなかったことを示すクイックAckを実行するか、又はクイックAck構成フィールドに示されている構成ではなく事前構成に基づいてクイックAckを実行することができる。
【0134】
[0180] 図23に、管理フレームに含めることができる共有Ack構成要素の実施形態例790を示す。これが発信側から受信側へのフレーム内にある場合、DLロングPPDUの第2のリンク上のAPからの共有Ack RUの事前構成を表す。それが受信側から発信側へのフレーム内にある場合、提案された構成及び/又は特定の構成を実行する能力を表すことができる。要素として含まれる場合、要素ID、長さ、要素ID拡張フィールドの存在は暗黙的に示され、表示されない。サブフィールドはこの特定の順序に制限されず、特定のフィールドの存在を示すためにフィールドの前に存在フラグが存在することができる。本開示の分野は、以下に説明するように同様の目的を提供しながらも異なる実施形態を企図している。共有Ack構成フィールドは、以下のサブフィールドを有する。
【0135】
[0181] 共有Ack AIDサブフィールドは、共有Ack RUとして使用されるRUのSTA-IDを導出するために使用される。送信機/APは、このフィールドを使用して、共有Ack RUを搬送する長いPPDUで共有Ack RUを割り当てる際に使用されるSTA-ID を示す。長いPPDUがDLである場合、長いPPDUのプリアンブルを介して割り当てを実行することができる。長いPPDUがTB-PPDUである場合、トリガフレームを使用して割り当てを実行することができる。受信機は、このフィールドを使用して、RUがDL PPDU内にある場合はリスンすべき、割り当てられた共有Ack RUに使用されるSTA-IDを決定し、RUがTB-PPDU内にある場合はクイックAckのために送信すべき共有Ack RUを決定する。
【0136】
[0182] デリミタモジュロサブフィールド(値xに等しい場合)は、共有Ack RU内のxオクテットごとにデリミタシグネチャ(delimiter signature)が存在するモジュロを表す。送信機はこのフィールドを設定して、このフィールドで表される値のオクテット数モジュロが0に等しいオクテットのみがデリミタシグネチャの開始オクテットとして使用できることを示す。受信機はこのフィールドを使用して、このフィールドで表される値が0に等しいオクテット数モジュロを有するオクテットのみがデリミタシグネチャの開始オクテットとして使用できることを認識する。
【0137】
[0183] 図24に、共有Ack RU要素の実施形態例810、830、及び850を示す。以下に、1つのデリミタシグネチャフィールドと次のシグネチャフィールド(図示せず)との間の共有Ack RUで搬送されるオクテットの3つの構成例、つまりパディング810、クイックAck 830、又はLNAV 850について説明する。サブフィールドはこの特定の順序に制限されず、特定のフィールドの存在を示すためにフィールドの前に存在フラグが存在することができる。このフィールドは、限定ではなく一例として説明されており、本開示は、以下に説明するように同様の目的を提供しながらも異なる実施形態を包含する。これらの実施形態は、以下のサブフィールドを有する。
【0138】
[0184] デリミタシグネチャサブフィールドは、次のフィールドが長さフィールドであることをシグナリングする特殊なビットパターンを含む。このフィールドは、前ページで説明したオクテットモジュロを満たす特定のオクテットにのみ配置することができる。
【0139】
[0185] 長さサブフィールドは、次のデリミタシグネチャまでの長さフィールドに続くフィールドの長さを示す。送信機はこのフィールドを使用して、次のデリミタシグネチャ又は送信の終了まで、パディングを含まないオクテットの数を示す。受信機はこのフィールドを使用して、次のデリミタシグネチャ/送信の終了の前にパディングの開始を決定する。
【0140】
[0186] パディング共有Ack RU 810では、1又は2以上の共有AckリンクIDが提供されるが、残りの実施例830及び850は、リンクIDサブフィールド及び追加のサブフィールドを有する。
【0141】
[0187] リンクIDサブフィールドは、次のLNAV又はクイックAckが適用されるリンクのアイデンティティを示す。リンクIDが共有Ack RUを搬送するリンクのIDと同じである場合、次のデリミタシグネチャまでのオクテットがパディングとして使用される。送信機は、このフィールドを使用して、クイックAckが応答するPPDU受信に対応するリンクID、又はリンクNAVが関連付けられているリンクIDを示す。受信機は、このフィールドを使用して、応答しているリンククイックAckのアイデンティティ、又は関連付けられているリンクNAVを決定する。
【0142】
[0188] サブチャネルサブフィールドは、リンクIDの20/40/80/160MHzサブチャネルのアイデンティティ、又は次のLNAV又はクイックAckが適用されるリンクIDのRUのアイデンティティを含む。送信機は、このフィールドを、以前にシグナリングされたリンクIDの20/40/80/160MHzサブチャネルのアイデンティティ、又は次のLNAV又はクイックAckが適用されるリンクIDのRUのアイデンティティに設定する。受信機は、このフィールドを使用して、以前にシグナリングされたリンクIDの20/40/80/160MHzサブチャネルのアイデンティティ、又は次のLNAV又はクイックAckが適用されるリンクIDのRUのアイデンティティを決定する。
【0143】
[0189] 含まれるCRC(CRC Included)サブフィールドは、次のデリミタシグネチャの前にCRCフィールドがあるかどうかを示す。送信機はこのフィールドを使用して、次のデリミタシグネチャの前のCRCフィールドの存在を示す。受信機はこのフィールドを使用して、次のデリミタシグネチャの前にCRCフィールドが存在するかどうかを判断する。
【0144】
[0190] LNAV/Ackサブフィールドは、次のデリミタシグネチャに先行する後続のサブフィールドがクイックAck又はLNAVに利用されるかどうかを示す。送信機はこのサブフィールドを使用して、次のデリミタシグネチャまでの後続のフィールドがクイックAck又はLNAVに使用されるかどうかを示す。受信機はこのフィールドを使用して、次のデリミタシグネチャに先行する後続のフィールドがクイックAck又はLNAVに使用されるかどうかを判断する。
【0145】
[0191] 実施例2のクイックAck構成の共有ACK RUは、以下のサブフィールドも有する。
【0146】
[0192] TIDサブフィールドは、クイックAckが応答しているTIDを示す。送信機はこのフィールドを使用して、リンクID及びサブチャネルIDとともに、クイックAckが応答しているTIDを示す。受信機はこのフィールドを使用して、リンクID及びサブチャネルIDとともに、クイックAckが応答しているTIDを決定する。
【0147】
[0193] TSSNサブフィールドは、TIDに対する後続のビットマップの開始シーケンス番号を示す。送信機は、このサブフィールドを使用して、前のサブフィールドで示されたTIDに対する後続のビットマップの開始シーケンス番号を示す。送信機は、このサブフィールドを使用して、前のサブフィールドで示されたTIDに対する後続のビットマップの開始シーケンス番号を決定する。
【0148】
[0194] ビットマップサブフィールドは、リンクIDフィールドでシグナリングされたリンク内のTID及びサブチャネルサブフィールドでシグナリングされたサブチャネル/RUに対するクイックAckビットマップを提供する。送信機は、このフィールドを使用して、リンクIDフィールドでシグナリングされたリンク内のTID及びサブチャネル(Sub-ch)サブフィールドでシグナリングされたサブチャネル/RUに対するクイックAckビットマップを示す。受信機は、このサブフィールドを使用して、リンクIDフィールドでシグナリングされたリンク内のTID及びサブチャネルサブフィールドでシグナリングされたサブチャネル/RUに対するビットマップで表されるSNのクイックAckステータスを決定する。
【0149】
[0195] 実施例3のリンクNAV構成の共有ACK RUは、図に示すように、以下のサブフィールドを有する。
【0150】
[0196] AID LSBサブフィールドは、リンクIDフィールドでシグナリングされたリンク内のTXOP所有者及びサブチャネルサブフィールドでシグナリングされたサブチャネル/RUのAIDを示す。送信機は、このフィールドを使用して、リンクIDフィールドでシグナリングされたリンク内のTXOP所有者及びサブチャネルサブフィールドでシグナリングされたサブチャネル/RUのAID(又はAIDのLSB)を示す。受信機は、このフィールドを使用して、リンクIDフィールドでシグナリングされたリンク内のTXOP所有者及びサブチャネルフィールドでシグナリングされたサブチャネル/RUのAID(又はAIDのLSB)を示す。受信機はこの情報を使用して、隠れノードの存在を判断することができる。受信機は、このフィールドで自身のAIDを検出できない時に、PPDU送信に衝突があったかどうかを判断することができる。この検出された衝突に応じて、第1のリンクでの送信を早期に終了することができる。
【0151】
[0197] 残りのPPDU継続時間+NAVサブフィールドは、残りのPPDUの継続時間とPPDU内でシグナリングされたNAVとを加えた継続時間(場合によっては継続時間の開始点として前のデリミタを含む)を示す。送信機は、このサブフィールドを使用して、残りのPPDUの継続時間とPPDU内でシグナリングされたNAVとを加えた継続時間(場合によっては継続時間の開始点として前のデリミタを含む)を示す。受信機は、このサブフィールドを使用して、残りのPPDUの継続時間とPPDU内でシグナリングされたNAVとを加えた継続時間(場合によっては継続時間の開始点として前のデリミタを含む)を決定する。このサブフィールドは、受信機が隠れノードの存在を判断するために使用することができる。
【0152】
[0198] これらの実施例のそれぞれはパディングを含むことができ、実施例2及び3はCRCサブフィールドを含むことができる。
【0153】
[0199] CRCサブフィールドは、対応する含まれるCRC(included CRC)がtrueに設定された最後のデリミタシグネチャのCRCフィールドに続くオクテットの巡回冗長検査(CRC)を提供する。説明されるCRC計算は、任意のデリミタシグネチャ及び長さフィールドを除外することができる。送信機はこのフィールドを使用して、対応する含まれるCRC(CRC included)がtrueに設定されている最後のデリミタシグネチャのCRCフィールドに続くオクテットのCRC値を示す。受信機はこのフィールドを使用して、対応する含まれるCRC(included CRC)がtrueに設定された最後のデリミタシグネチャのCRCフィールドに続くオクテットのCRC値を示す。
【0154】
[0200] 図25に、クイック再送信割り当てで使用するためのユーザ情報リスト内に追加のサブフィールドを有するトリガフレームの実施形態例870を示す。送信機は、送信請求されたTB-PPDUでのクイック再送信のリソース割り当てを示すために、クイック再送信割り当てサブフィールドのその他のユーザ情報フィールドを使用する。前のAID12サブフィールドを含むこのユーザ情報リストフィールドのサブフィールドは、TB-PPDUの直後に続くリソース割り当てのためのHE又はEHT変形態ユーザ情報フィールドと同じとすることができる。受信機は、このフィールドを使用して、送信請求されたTB-PPDUでのクイック再送信のリソース割り当てを決定する。このフィールドのサブフィールド(前のAID12サブフィールドを含む)は、HE又はEHT変形態ユーザ情報フィールドと同じとすることができる。受信機は、自身のAIDに対応するユーザ情報フィールドを見つけられない場合がある。その場合、受信機はクイックAckを有さず、クイック再送信を実行しない。
【0155】
[0201] TID/SSN/ビットマップサブフィールドは、共有Ack RUに記述されるサブフィールドと同じである。送信機は、現在のユーザ情報フィールドがAID12に対応する非APに対するクイックAck(すなわち、TID/SSN/ビットマップ)を搬送するために使用されることを示すために、直前のユーザ情報フィールドのAID12と同じAID12を示すことができる。受信機は、現在のユーザ情報フィールドがAID12に対応する非APに対するクイックAck(すなわち、TID/SSN/ビットマップ)を搬送するために使用されていることを示すために、直前のユーザ情報フィールドのAID12と同じAID12を使用することができる。
【0156】
[0202] 図26に、以前に予約されたビット内にクイック再送信MCS及びNssサブフィールドを含むBA制御フィールドの実施形態例890を示す。
【0157】
[0203] 発信側から受信側へのRx提案/請求MCS/NSSフラグがtrueに設定されている場合、送信機は、このフィールドを使用して、クイック再送信のためのMCS及びNss(又は当初の送信のMCS/Nssに対するオフセット)を示す。このフィールドは、示された再送信構成が受信側による請求又は提案であるかどうかも示すことができる。
【0158】
[0204] 受信機は、クイック再送信が当初のリンク1の長いPPDU内で実行される場合には、そのシグナリングされたMCS/Nss及びリンク1上の長いPPDUのBW/RUサイズに基づいて、又はクイック再送信がクイックAckと同じリンク上でクイックAckの後に実行される場合には、クイックAckのBWに基づいて、クイック再送信を実行する。MCS/Nssが請求された場合、発信側はクイック再送信のために示されたMCS/Nssを使用しなければならない。MCS/Nssが提案された場合、発信側は、クイック再送信のために示されたものとは異なるMCS/Nss(それよりも高いMCS/Nssなど)を使用することができる。
【0159】
8.発明要素の概要
[0206] 以下は、この概要内の他の要素(例えば、「x」又は「x.y」又は「x.y.z」)を前後に参照する相互依存性の様々な相互参照を含む、本開示の特徴及び要素の概要である。この概要は、本開示の範囲を限定することを意図したものではなく、要素及び関係の概要を提供することを目的としている。
【0160】
[0207] 1.発信側MLDは、第1のリンク上で長いPPDUを送信することができる。長いPPDUは、1又は2以上の受信側MLD又はSTAへの1又は2以上のAMPDUで構成されることができる。第1のリンクの発信側及び受信側MLDは、本開示では発信側又は受信側と略される。
【0161】
[0208] 2.受信側MLDは、第1のリンク上で長いPPDUの送信が完了する前に、第2のリンク上で確認応答フレームを送信することによって、確認応答(Ack)を実行することができる。これはクイックAckと呼ばれる。第1及び第2のリンクは、受信側MLDの同時送受信(STR)リンクペアであると想定される。
【0162】
[0209] (a)その受信ステータスが確認応答フレームに含まれると想定される(単複の)MPDUのセットXに対応する、発信側及び受信側MLDによって合意されたクイックAckに関連付けられた時間インスタンスt0が存在することができる。
【0163】
[0210] (b)例えば、セットXは、TIDのセットについて時間t0より前に完全に送信された全てのMPDUに限定することができる。
【0164】
[0211] (c)例えば、セットXは、時間t0’より前に完全に送信された全てのMPDUとすることができる。
【0165】
[0212] (d)確認応答フレームは、BAフレーム又はマルチSTA BAフレームとすることができる。
【0166】
[0213] 3.発信側MLDは、時間t1に第2のリンク上で送信される確認応答フレームに対して確認応答を実行することができる。
【0167】
[0214] (a)確認応答に対するAckの欠落は、第2のリンク上で確認応答の衝突又はエラーが存在することを判断するために受信側MLDによって使用することができる。
【0168】
[0215] (b)確認応答フレームに対するAckは、確認応答フレームに対する即時応答として第2のリンク上で送信することができる。
【0169】
[0216] (c)t1>t0。t1とt0との間の差分は、第2のリンクでのチャネルアクセス遅延に起因して決定論的ではない場合がある。t1は、第1のリンクで送信される長いPPDUの終了時間よりも小さい。
【0170】
[0217] 4.発信側は、要素1における長いPPDUの送信が進行中である間に、要素2.aに記載されたMPDUのセットXにおける欠落したMPDUの再送信を実行することができる。これはクイック再送信として示される。
【0171】
[0218] (a)確認応答フレームにおいて受信側MLDによって正常に受け取られたと報告されなかったセットX内のMPDUは、確認応答フレームが発信側MLDによって受け取られた場合に再送信することができる。
【0172】
[0219] (b)発信側が要素2の確認応答フレームを受け取っていない場合、再送信は実行されない場合がある。又は、
【0173】
[0220] (c)発信側が要素2の確認応答フレームを受け取っておらず、フレームが受信側によってEDCAを使用して送信されると想定されている場合、再送信は実行されない場合がある。
【0174】
[0221] 5.要素4における発信側MLDによるクイック再送信は、第1のリンク上で送信がまだ終了していない同じPPDU内で行うことができる。
【0175】
[0222] 6.要素4における発信側MLDによるクイック再送信は、第2のリンク(発信側が確認応答フレームを受け取る)又は受信側MLDによってサポートされる第3のリンクで実行することができる。
【0176】
[0223] (a)第2又は第3のリンクは、セットX内のMPDUのTIDがマッピングされるリンクである。
【0177】
[0224] (b)受信側は、セットXのオクテットの総数及び(例えば、マイナス)セットX内の受け取られたMPDUのオクテット、及びクイック再送信のBW/MCS/Nssを使用して、確認応答フレームのNAVを導出することができる。確認応答フレームは、第2のリンクで送信され、その直後に第2のリンクでクイック再送信が行われる。
【0178】
[0225] (c)クイック再送信は、例えばクイックAckに対する即時応答として、第2のリンクにおけるクイックAckと同じTXOP内であることができる。
【0179】
[0226] 7.要素5における再送信は、時間t2、及びt2-t1<=事前構成された継続時間に開始することができる。
【0180】
[0227] (a)t1は要素3に記載されている。
【0181】
[0228] (b)発信側は、要素3に記載された確認応答フレームに対する確認応答を実行する必要がない場合がある。
【0182】
[0229] (c)受信側MLDは、第1のリンク上での再送信の開始を、第2のリンク上で送信される確認応答フレームに対する確認応答として使用する。
【0183】
[0230] 8.要素5における再送信は、t1とは関係のない時間t2に開始することができる。
【0184】
[0231] (a)例えば、再送信は、MU PPDUとすることができる当初の長いPPDUのパディングに使用される時間を占有することができる。
【0185】
[0232] (b)例えば、受信側MLDが再送信の受信中に中断されたLDPCコードワードをバッファリングする必要がないように、再送信は時間t2に開始することができる。
【0186】
[0233] (c)例えば、受信側MLDが再送の受信中に中断されたMPDUをバッファリングする必要がないように、再送は時間t2に開始することができる。
【0187】
[0234] (d)要素8.b及び8.cにおける中断は、再送信によって引き起こされる。
【0188】
[0235] 9.要素5の再送信は、1又は2以上のトレーニングシンボルで開始することができる。
【0189】
[0236] (a)トレーニングシンボルの少なくとも1つは、通常のデータシンボルと区別できるパターンを有する。
【0190】
[0237] (b)トレーニングシンボルの一部は、新たなチャネル推定のために受信側MLDによって使用することができる。
【0191】
[0238] 10.要素5及び6における再送信は、要素1における当初の長いPPDUのMCS及びNssとは異なるMCS及びNssを有することができる。
【0192】
[0239] 11.受信側MLDは、要素1の長いPPDUに対する即時応答として、第1のリンク上でBAを送信することが依然として要求される場合がある。
【0193】
[0240] 12.受信側MLDは、要素2に記載されたMPDUのセットXが全て正しく受け取られた場合、セカンダリリンク上で確認応答フレームを送信しない場合がある。これは、要素4b又は要素4cに記載された発信側MLDの動作が、第2のリンク上の確認応答フレームをNAKとして事実上処理しているからである。
【0194】
[0241] 13.受信側MLDは、要素2に記載されたMPDUのセットXが全て正しく受け取られた場合、セカンダリリンク上で確認応答フレームを送信することができる。これは、発信側MLDが、要素11に記載された肯定応答の前に、成功したMPDUをその(再)送信バッファ/アドバンス送信ウィンドウから削除するのに役立つことができる。
【0195】
[0242] 14.クイックAck構成情報は、クイックAckの前に受信側に提供することができる。構成は次のものを含むことができる。
【0196】
[0243] (a)要素2に記載されたt0、要素5及び6のクイック再送信の(最小)構成(例えば、MCS/Nss/BW)、クイックAck及びクイック再送信のためのリンクのアイデンティティ、TID(その受信ステータスはクイックAckに含まれなければならない)、要素7に記載された事前構成された期間。
【0197】
[0244] (b)リンク1上で送信される長いPPDUの継続時間内に構成されるt0の複数のインスタンスが存在することができる。t0の複数のインスタンスは、クイックAck構成でも提供される周期に従うことができる。
【0198】
[0245] 15.クイックAck構成情報の全て又は一部を事前に構成することができる。
【0199】
[0246] (a)上記の事前構成は、プリアンブル内のフィールド、又は要素1の長いPPDUのデータフィールド内の最初の数シンボルに基づいてオン又はオフにされることができる。
【0200】
[0247] (b)クイックAck構成は、データ交換の前に、ADDBA要求/応答機構又は他の管理フレームを介してシグナリングすることができる。
【0201】
[0248] (c)クイックAck構成は、当初の送信とのMCS/Nss/BWの差異を含むことができる。
【0202】
[0249] 16.クイックAck構成情報の全て又は一部は、要素1の長いPPDU内でシグナリングすることができる。
【0203】
[0250] (a)シグナリングは、長いPPDUのプリアンブル内に存在することができる。
【0204】
[0251] (b)シグナリングは、特殊シンボルとして示される、長いPPDU内のAMPDUのデータフィールドの最初の数シンボル内に存在することができる。(1)特殊シンボルは、データシンボルの残りの部分と比較して、低減されたMCS又はNssを有することができる。(2)特殊シンボルの構成は、データ交換の前に、ADDBA要求/応答機構又は他の管理フレームを介してシグナリングすることができる。
【0205】
[0252] 17.クイック再送信の(提案/請求された)構成は、クイックAckに含めることができる。構成は、クイック再送信の(最小/最大)MCS又は(最小/最大)Nssを含むことができる。発信側MLDは、クイック再送信のために提案された構成を使用しない場合がある。また、発信側MLDは、クイック再送信のために請求された構成を使用することが要求される場合がある。
【0206】
[0253] 18.クイックAck構成の有効化は、長いPPDUの開始時に決定されていない場合がある。
【0207】
[0254] (a)例えば、クイックAckを必要とする(クイックAckのために事前に構成されている)TID iのMSDUが、長いPPDUの開始時にMAC層に到着していない。発信側は、長いPPDUの開始時にクイックAckを送信請求することを知らない。例えば、事前構成されたクイックAckは、要素15においてプリアンブルでオンになっていない。
【0208】
[0255] (b)発信側は、クイックAckのために事前設定されたTID iの新しく到着したMPDUを含むように、まだ送信されていないAMPDUの部分の内容を変更することができる。
【0209】
[0256] (c)発信側は、TID iの挿入された新しく到着したMPDUの後に挿入されるデリミタの予約ビットを、修正デリミタとして示される「1」に設定することができる。(1)1に設定された予約ビットを有するデリミタのMPDU長フィールドは、クイックAckのために事前設定され、デリミタの前に送信されるTID(例えば、TID i)の全長を表すことができる。(2)一部のデリミタが誤って受け取られることを避けるために、そのような修正されたデリミタを1よりも多く、TID iの挿入MPDUの後に挿入することができる。(3)受け取られたAMPDU内の修正されたデリミタの出現は、事前構成されたクイックAck構成がオンになっていることを示す。修正されたデリミタが送信される時間は、事前構成のt0を暗黙的に置き換えることができる。(4)(a)の情報は、要素6の確認応答フレームのNAVを設定するために使用することができ、その直後に第2のリンクでのクイック送信が続く。受信側は、要素18.aでシグナリングされた長さ及び(例えば、マイナス)クイックAckのために事前設定された訂正された受信MPDUの長さ、及びクイック再送信MCS/Nss/BWを使用して、NAVを決定することができる。
【0210】
[0257] (d)発信側は、TID iの挿入された新しく到着したMPDUの前及び/又は後に、要素9に記載されるような1又は2以上のトレーニングシンボルを挿入することができる。これは、クイックAckがオンになったことをシグナリングする。(1)トレーニングシンボルが送信される時間は、事前構成のt0を暗黙的に置き換えることができる。(2)前後のトレーニングシンボルの間のシンボルの数は、要素18.c(4)と同様に、要素6の確認応答フレームのNAVを設定するために使用される。
【0211】
[0258] 19.受信側は、要素6cに記載される第2のリンク上のクイック再送信に対する即時応答として確認応答を送信する。
【0212】
[0259] (a)確認応答は、再送信のステータスを報告するだけでなく、第1のリンク上で進行中の長いPPDUに対する第2のクイックAckとして働くこともできる。この場合、第1のクイックAck、第1のクイック再送信、及び第2のクイックAck(+第1のクイック再送信に対するAck)は、第2のリンク上の同じTXOP内に存在する。
【0213】
[0260] (b)受信側は、要素14bの対応するt0要件を満たす同じTXOPで第2のクイックAckを送信するために、第1のクイックAckの送信を遅らせることができる(例えば、EDCAカウンタ0で待機する)か、又は発信側がクイック再送信をパディングすることができる。
【0214】
[0261] 20.要素6cにおいて、受信側がAP MLDである場合、クイックAckは、トリガフレームに集約/統合することができる。
【0215】
[0262] (a)第1のリンク上の長いPPDUがTB?PPDUである場合、APは、DL OFDMA PPDUにおいて、いくつかの非AP MLDに対するクイックAckを多重化することができ、各非AP MLDへのPSDU、すなわち、クイックAck及びトリガフレームを含むAMPDUを含む。
【0216】
[0263] (b)クイックAckは、1又は2以上の非AP STAに送信され、またクイック再送信にリソースを割り当てるトリガフレームに統合することができる。(1)Ackビットマップ、TID、及び開始シーケンス番号は、特殊なAID又はユーザのAIDと同じAIDを含む別個のユーザ情報フィールドに存在することができる。クイックAckを搬送するユーザ情報フィールドは、非AP MLDのクイック再送信割り当てのユーザ情報フィールドの直後に続くことができる。
【0217】
[0264] 21.前の箇条書きは、長いPPDUが発信側によって第1のリンク上で送信される一方で、クイックAckが受信側によって第2のリンク上で送信され、受信側が第2のリンク上のTXOP所有者であり得るというシナリオを説明している。
【0218】
[0265] 22.動機及び仮定の節は、発信側によって第1のリンク上でPPDUが送信される一方で、受信側によって第2のリンク上で送信される進行中の長いPPDUが存在するシナリオを説明している。
【0219】
[0266] 23.受信側がAP MLDである場合、受信側は、第2のリンク上でAP MLDによって送信される長いPPDU内に共有Ack RUと呼ばれるRUを割り当てることができる。
【0220】
[0267] 24.PPDUに対するクイックAckは、第1のリンクで送信され、共有Ack RUで送信される。更に、第1のリンクでプリアンブルを正常に受け取ると(AP-MLDが同じ周波数リソース上の第1のリンクで別のPPDUをまだ受け取っていない時に)、AP MLDは、第1のリンクNAV(第1のリンク上の残りのPPDU継続時間+PPDUのNAV)をブロードキャストすることができ、PPDUの送信機のアイデンティティが第1のリンクで送信される。
【0221】
[0268] (a)共有Ack RUのアドレス指定は、ブロードキャストAIDに基づくか、又は発信側の非AP MLDに事前にシグナリングされた特殊なAIDに基づくことができる。
【0222】
[0269] 25.共有Ack RUで送信されるクイックAck情報は、開始シーケンス番号(例えば、LSBのみ)とすることができ、その後にビットマップ(又は開始シーケンス番号に続く連続的に受け取られたMPDUの数)、及びパディングが続くことができ、受け取られたMPDUの次のグループに対してパターンが繰り返される。事前構成された周期で挿入されるCRC及び/又はテールビットが存在することができる。
【0223】
[0270] (a)符号化はBCCとすることができるので、MPDUが受け取られた時に、コードワードの遅延なしにステータスを符号化し、共有Ack RU上で直ちに送信することができる。
【0224】
[0271] (b)MPDUに対するクイックAck情報は、AMPDUが第1のリンク上での送信を終了する前に送信することができる。
【0225】
[0272] (c)AP MLDは、PPDUの全ての受信ステータスが共有Ack RUでクイックAckとして送信された場合、共有Ack RUをサポートする非AP MLDによって送信されたPPDUに対する即時応答としてBA/Ackを送信しない場合がある。
【0226】
[0273] (d)クイックAckで搬送されるAckステータスをクイックAck情報と呼ぶ。
【0227】
[0274] MPDUが発信側によって第1のリンク上で送信される時間と、MPDUが受け取られた場合に受信ステータスが共有Ack RU上で送信されなければならない時間との間に、構成された最大遅延が存在することができる。
【0228】
[0275] 27.共有Ack RU上のNAV及びアイデンティティ情報は、第1のリンク上での隠れ端末問題を回避するために、第1のリンク上で動作する他の非AP MLDに、第1のリンクNAVがビジーであることをシグナリングすることができる。
【0229】
[0276] (a)RTS/CTSは、共有Ack RU内のクイックAckをサポートするMLDには必要とされない場合がある。
【0230】
[0277] (b)非AP MLDは、共有Ack RU内にブロードキャストされた第1のリンクNAVがないことを観察して、第1のリンク上のAPへの送信に衝突があると推測することができる。
【0231】
[0278] 28.非AP MLDからリンク1上で送信されたPPDU1が、同じTXOP内の第2のリンク上の2又は3以上のDL PPDUと時間的に重複する時に、第2のリンク上の1よりも多くのDL PPDU上の共有Ack RUは、PPDU1の異なるMPDUのクイックAck情報を搬送することができる。
【0232】
[0279] 29.AP MLDは、それぞれが共有Ack RUを含む1又は2以上の長いPPDUを同じTXOP内の第2のリンク上で送信することができる。AP MLDは、第1のリンクのチャネル上でレガシー複製フォーマットで制御フレームULゾーン告知を送信することができる。ULゾーン告知フレームのNAVは、第2のリンク上の同じTXOP内の1又は2以上の長いPPDUの継続時間と重複する。
【0233】
[0280] 30.ULゾーン告知は、レガシーSTAがNAV継続時間内に第1のリンクにアクセスすることを防止するが、第2のリンク上で共有Ack RUをサポートする非AP MLDはNAVを設定しない。第1のリンクのプライマリチャネルでのメディア競合/EDCAに加えて、第2のリンク上で共有Ack RUをサポートする非AP MLDは、第1のリンクのセカンダリチャネルで独立したメディア競合/EDCAを開始することができる。セカンダリチャネル上の複製ULゾーン告知フレームは、セカンダリリンク上の独立したEDCA手順に対して中程度の同期遅延なしでNAV同期を可能にすることができる。
【0234】
[0281] (a)同じリンクの異なるチャネル上で複数のEDCAアクセスを実行することにより、優先度の低いユーザがプライマリチャネルを占有し、優先度の高い他のユーザのアクセスを阻止する状況が回避される。
【0235】
[0282] (b)APは、ULゾーン告知のNAV継続時間内にセカンダリチャネル上でPIFSセンシング手順を使用して、特定のBWを介してセカンダリチャネルを占有しないように第1のリンクアクセスを要求することができる。例えば、ULゾーン内では、APは、最大40MHzのPPDU BWのセカンダリ20MHzチャネルのPIFSセンシングのみを許可する。第1のリンク上の80MHzのBSS帯域幅は、独立したアクセスを有する2つの40MHzチャネルとして使用することができる。
【0236】
[0283] (c)第1のリンクのULゾーン告知NAV継続時間内では、APは常に第1のリンク上のプライマリチャネル及びセカンダリチャネルで受信しているため、第2のリンク上の共有Ack RUをサポートする非AP MLDは、第1のリンクの別のチャネルにアクセスする時に、第1のリンクの1つのチャネルでのAPのアクティビティを考慮する必要がない。
【0237】
[0284] 31.ULゾーン内の第1のリンク上の同じ数の独立したアクセスに対応するクイックAck又は第1のリンクNAVに使用されるべき、第2のリンク上の各長いPPDU上にいくつかの共有Ack RUが存在することができる。
【0238】
[0285] (a)第2のリンク上に単一の共有Ack RUが存在することができ、共有Ack RUは、ULゾーン内の第1のリンク上の独立したアクセスの数に対応する複数のクイックAck/第1のリンクNAVを多重化する。
【0239】
[0286] 32.第1のリンク上のSTAは、ULゾーンの終了後、チャネルアクセスについてのみプライマリリンクを監視するように戻る。
【0240】
[0287] (a)ULゾーン内で開始する第1のリンク上のプライマリチャネルを占有するPPDUは、ULゾーンの外で終了することができる。ULゾーン内で開始する第1のリンク上のプライマリチャネルを占有していないPPDUは、ULゾーン内で終了する必要がある場合がある。
【0241】
[0288] 33.前の要素は、(1)第2のリンクがクイックAckを実行している間に、第1のリンク上の発信側から長いPPDUが送信される、又は(2)第1のリンク上のPPDUへのクイックAckを含む第2のリンク上のAP MLD受信側から送信される長いPPDU、というシナリオを説明している。以下の要素では、第1のリンクで発信側によって送信される長いPPDUと、クイックAckを含む第2のリンクで受信側から送信される長いPPDUについて説明する。
【0242】
[0289] 34.発信側が第1のリンク上の非AP MLDであり、受信側が第2のリンク上で送信するAP MLDである場合、要素の前のセクションの共有Ack RUもまた、クイックAck及び第1のリンクNAVに使用される。
【0243】
[0290] (a)第1のリンク上の長いPPDUがTB?PPDUである場合、要素31と同様に、第1のリンク上にユーザごとに複数の共有Ack RUが存在することができるか、又は要素31.aと同様に、第1のリンクで複数のユーザへのクイックAckを多重化する単一の共有Ack RUが存在する。
【0244】
[0291] 35.発信側が第1リンク上のAP MLDである一方で、非AP MLDが第2リンク上でTB-PPDUを送信する時に、以下の通りである。
【0245】
[0292] (a)第1のリンク上のPPDUによってアドレス指定される各非AP MLDについて、第1のリンク上でPPDUをクイック確認応答(Ack)するために、第2のリンクに割り当てられた対応するAck RUが存在することができる。例えば、クイックAckは、第2のリンク上のFDMである。第1のリンク上のユーザのマッピング及び対応するAck RUは、第1のリンク上のPPDUのプリアンブル、又は第2のリンク上のTB-PPDUに先行するトリガフレームでシグナリングすることができる。
【0246】
[0293] (b)第1のリンク上のPPDUによってアドレス指定される非AP MLDの場合、それらは、第2のリンク上のTDMとしてのクイックAckなどのクイックAckのために、第2のリンク内の同じ共有Ack RUを使用することができる。(1)TB-PPDUに先行する共有Ack RUを割り当てるトリガフレームは、第1のリンク上のDL PPDU内の各ユーザに対応する開始時間、送信継続時間、周期性を提供することができる。(2)異なる時間に共有Ack RU上で送信する全ての非AP MLDは、保護のためにTB-PPDUのプリアンブルを全て送信することができる。(3)異なる時間に共有Ack RU上で送信する非AP MLDの場合、トリガフレームを使用して送信電力と中心周波数の補正を決定することができる。共有Ack RUでの各ユーザのクイックAck送信の前に、ユーザからのEHT-STF又はEHT-LTFが先行することができる。
【0247】
[0294] (c)第2のリンク上のトリガフレームは、第1のリンク上のDL PPDUより前に送信されない場合がある。第2のリンクが第1のリンクよりも早くEDCAアクセス機会を有する場合、DL PPDUは第2のリンク上で送信することができ、一方、トリガフレーム及びAck RUを含むTB-PPDUは第1のリンク上で送信することができる。
【0248】
9.実施形態の一般的範囲
[0296] 本明細書では、コンピュータプログラム製品としても実装できる、本技術の実施形態による方法及びシステム、及び/又は手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式又はその他の計算表現のフロー図を参照して本技術の実施形態を説明することができる。この点、フローチャートの各ブロック又はステップ、及びフローチャートのブロック(及び/又はステップ)の組み合わせ、並びにあらゆる手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はコンピュータ可読プログラムコードの形で具体化された1又は2以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアなどの様々な手段によって実装することができる。理解されるように、このようなあらゆるコンピュータプログラム命令は、以下に限定されるわけではないが、汎用コンピュータ又は専用コンピュータ、又は機械を生産するための他のプログラマブル処理装置を含む1又は2以上のコンピュータプロセッサによって実行して、(単複の)コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で実行されるコンピュータプログラム命令が、(単複の)特定される機能を実装するための手段を生み出すようにすることができる。
【0249】
[0297] したがって、本明細書で説明したフローチャートのブロック、並びに手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現は、(単複の)特定の機能を実行する手段の組み合わせ、(単複の)特定の機能を実行するステップの組み合わせ、及びコンピュータ可読プログラムコード論理手段の形で具体化されるような、(単複の)特定の機能を実行するコンピュータプログラム命令をサポートする。また、本明細書で説明したフロー図の各ブロック、並びにあらゆる手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現、及びこれらの組み合わせは、(単複の)特定の機能又はステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ可読プログラムコードとの組み合わせによって実装することもできると理解されるであろう。
【0250】
[0298] 更に、コンピュータ可読プログラムコードなどの形で具体化されるこれらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置に特定の態様で機能するように指示することができる1又は2以上のコンピュータ可読メモリ又はメモリデバイスに記憶して、これらのコンピュータ可読メモリ又はメモリデバイスに記憶された命令が、(単複の)フローチャートの(単複の)ブロック内に指定される機能を実装する命令手段を含む製造の物品を生産するようにすることもできる。コンピュータプログラム命令をコンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置によって実行し、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で一連の動作ステップが実行されるようにしてコンピュータで実装される処理を生成し、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で実行される命令が、(単複の)フローチャートの(単複の)ブロック、(単複の)手順、(単複の)アルゴリズム、(単複の)ステップ、(単複の)演算、(単複の)数式、又は(単複の)計算表現に特定される機能を実装するためのステップを提供するようにすることもできる。
【0251】
[0299] 更に、本明細書で使用する「プログラム」又は「プログラム実行文」という用語は、本明細書で説明した1又は2以上の機能を実行するために1又は2以上のコンピュータプロセッサが実行できる1又は2以上の命令を意味すると理解されるであろう。命令は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで具体化することができる。命令は、装置の非一時的媒体に局所的に記憶することも、又はサーバなどに遠隔的に記憶することもでき、或いは命令の全部又は一部を局所的に又は遠隔的に記憶することもできる。遠隔的に記憶された命令は、ユーザが開始することによって、或いは1又は2以上の要因に基づいて自動的に装置にダウンロード(プッシュ)することができる。
【0252】
[0300] 更に、本明細書で使用するプロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、中央処理装置(CPU)及びコンピュータという用語は、命令、並びに入力/出力インターフェイス及び/又は周辺装置との通信を実行できる装置を示すために同義的に使用されるものであり、プロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、CPU及びコンピュータという用語は、単一の又は複数の装置、シングルコア装置及びマルチコア装置、及びこれらの変種を含むように意図するものであると理解されるであろう。
【0253】
[0301] 本明細書の説明から、本開示は、限定ではないが以下の内容を含む技術の複数の実装を含むと理解されるであろう。
【0254】
[0302] ネットワークにおける無線通信のための装置であって、前記装置は、(a)無線通信回路であって、前記無線通信回路は、マルチリンクデバイス(MLD)内の無線局(STA)として、アクセスポイント(AP)STA又は非AP STAとして動作して、全てのリンク上のランダムチャネルアクセスのために拡張分散チャネルアクセス(EDCA)が利用される無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)上のキャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)機構を使用して他の無線局(STA)と無線通信するためのものである、無線通信回路と、(b)前記WLAN上で動作するための前記無線通信回路に結合されるプロセッサと、(c)他のSTAと通信するための前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的メモリと、を備え、(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記無線通信回路のための無線通信プロトコルのステップを実行し、前記ステップは、(d)(i)発信側MLDの第1のリンク上で、1又は2以上の集約MACプロトコルデータユニット(AMPDU)を含む長い物理層プロトコルデータユニット(PPDU)が送信されることと、(d)(ii)前記発信側による前記第1のリンク上での長いPPDUの送信が完了する前に、前記発信側は、第2のリンク上で受信側MLDから確認応答(Ack)フレームをクイックAckとして受け取ることと、(d)(iii)前記発信側MLD及び受信側MLDに対する前記第1及び第2のリンクは、同時送受信(STR)リンクペアであることと、を含む、装置。
【0255】
[0303] ネットワークにおける無線通信のための装置であって、前記装置は、(a)無線通信回路であって、前記無線通信回路は、マルチリンクデバイス(MLD)内の無線局(STA)として、アクセスポイント(AP)STA又は非AP STAとして動作して、全てのリンク上のランダムチャネルアクセスのために拡張分散チャネルアクセス(EDCA)が利用される無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)上のキャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)機構を使用して他の無線局(STA)と無線通信するためのものである、無線通信回路と、(b)前記WLAN上で動作するための前記無線通信回路に結合されるプロセッサと、(c)他のSTAと通信するための前記プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的メモリと、を備え、(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記無線通信回路のための無線通信プロトコルのステップを実行し、前記ステップは、(d)(i)発信側MLDの第1のリンク上で、1又は2以上の集約MACプロトコルデータユニット(AMPDU)を含む長い物理層プロトコルデータユニット(PPDU)が送信されることと、(d)(ii)前記発信側による前記第1のリンク上での長いPPDUの送信が完了する前に、前記発信側は、第2のリンク上で受信側MLDから確認応答(Ack)フレームをクイックAckとして受け取ることと、(d)(iii)前記発信側MLD及び受信側MLDに対する前記第1及び第2のリンクは、同時送受信(STR)リンクペアであることと、(d)(iv)前記発信側MLD及び受信側MLDは、前記確認応答フレームに受信ステータスが含まれるMPDUのセットXに対応する、前記発信側及び受信側MLDによって合意されたクイックAckに関連付けられた時間インスタンスt0に合意することと、を含む、装置。
【0256】
[0304] ネットワークにおいて無線通信を実行するための方法であって、(a)マルチリンクデバイス(MLD)の無線局(STA)において無線通信を実行することであって、前記無線局(STA)は、アクセスポイント(AP)STA又は非AP STAとして動作して、全てのリンク上のランダムチャネルアクセスのために拡張分散チャネルアクセス(EDCA)が利用される無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)上のキャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)機構を使用して他の無線局(STA)と無線通信するためのものである、ことと、(b)発信側MLDの第1のリンク上で、1又は2以上の集約MACプロトコルデータユニット(AMPDU)を含む長い物理層プロトコルデータユニット(PPDU)が送信されることと、(c)前記発信側による前記第1のリンク上での長いPPDUの送信が完了する前に、前記発信側は、第2のリンク上で受信側MLDから確認応答(Ack)フレームをクイックAckとして受け取ることと、(d)前記発信側MLD及び受信側MLDに対する前記第1及び第2のリンクは、同時送受信(STR)リンクペアであることと、を含む方法。
【0257】
[0305] 前記発信側MLD及び受信側MLDは、前記確認応答フレームに受信ステータスが含まれるMPDUのセットXに対応する、前記発信側及び受信側MLDによって合意されたクイックAckに関連付けられた時間インスタンスt0に合意する、前出のいずれかの実装の装置又は方法。
【0258】
[0306] 前記セットXは、トラフィック識別子(TID)のセットについて時間t0より前に完全に送信された全てのMPDUに限定される、前出のいずれかの実装の装置又は方法。
【0259】
[0307] 前記セットXは、時間t0より前に完全に送信された全てのMPDUに限定される、前出のいずれかの実装の装置又は方法。
【0260】
[0308] 前記確認応答フレームは、ブロック確認応答(BA)フレーム又はマルチSTA(MU)BAフレームを含む、前出のいずれかの実装の装置又は方法。
【0261】
[0309] 本明細書で使用する「実装」という用語は、以下に限定されるわけではないが、本明細書で説明する技術を実施する実施形態、実施例又はその他の形態を含むように意図するものである。
【0262】
[0310] 本明細書で使用する単数語「a、an(英文不定冠詞)」及び「the(英文定冠詞)」は、文脈によって別途明確に指定しない限り、複数の参照物を含むことができる。単数形による物への言及は、明確にそう述べていない限り「唯一」を意味するものではなく、「1又は2以上」を意味するものである。
【0263】
[0311] 本開示内の「A、B及び/又はC」などの語句の構成体は、A、B、又はCのいずれかが存在することができる場合、又は項目A、B及びCの任意の組み合わせを表す。「~のうちの少なくとも1つ」の後に要素を列挙したグループが続くような語句の構成体は、これらのグループ要素のうちの少なくとも1つが存在し、適用可能な場合、これらの列挙された要素の任意の可能な組み合わせを含むことを示す。
【0264】
[0312] 本明細書中の「ある実施形態」、「少なくとも1つの実施形態」又は同様の実施形態の用語への言及は、説明された実施形態に関連して説明する特定の特徴、構造又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを示す。したがって、これらの様々な実施形態の語句は、必ずしも全てが同じ実施形態、又は説明されている他の全ての実施形態と異なる特定の実施形態について言及するものではない。実施形態の語句は、所与の実施形態の特定の特徴、構造又は特性を、開示する装置、システム又は方法の1又は2以上の実施形態にあらゆる好適な態様で組み合わせることができることを意味すると解釈すべきである。
【0265】
[0313] 本明細書で使用する「組(set)」という用語は、1又は2以上の物体の集合を意味する。したがって、例えば物体の組は、単一の物体又は複数の物体を含むことができる。
【0266】
[0314] 第1の(first)及び第2の(second)、上部(top)及び下部(bottom)、上部の(upper)及び下部の(lower)、左(left)及び右(right)などの関係語は、ある実体又は動作を別の実体又は動作と区別するためだけに使用することができ、必ずしもこのような実体又は動作同士のこのようないずれかの実際の関係又は順序を必要としたり、又は意味したりするものではない。
【0267】
[0315] 「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「含む(contains)」、「含んでいる(containing)」という用語、又はこれらの用語の他のあらゆる変化形は、要素の列挙を含む(comprises、includes、contains)、有する(has)プロセス、方法、物品、又は装置が、これらの要素しか含んでいないのではなく、明確に列挙されていない、又はこのようなプロセス、方法、物品、又は装置に固有のその他の要素を含むことができるように非排他的な包含を含むことが意図されている。「~を含む(comprises...a)」、「~を有する(has...a)」、「~を含む(includes...a)」、「~を含む(contains...a)」によって導かれる要素は、これ以上の制約が無い場合、その要素を含む(comprises、includes、contains)、有する(has)プロセス、方法、物品、又は装置内に更なる同一の要素が存在することを否定するものではない。
【0268】
[0316] 本明細書で使用する「近似的に(approximately)」、「近似の(approximate)」、「実質的に(substantially)」、「本質的に(essentially)」及び「約(about)」という用語、又はこれらの用語の他のあらゆるバージョンは、わずかな変動の記述及び説明のために使用するものである。これらの用語は、事象又は状況に関連して使用した時には、これらの事象又は状況が間違いなく発生する場合、及びこれらの事象又は状況が発生する可能性が非常に高い場合を意味することができる。これらの用語は、数値に関連して使用した時には、その数値の±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、又は±0.05%以下などの、±10%以下の変動範囲を意味することができる。例えば、「実質的に」整列しているということは、±5°以下、±4°以下、±3°以下、±2°以下、±1°以下、±0.5°以下、±0.1°以下、又は±0.05°以下などの、±10%以下の角度変動範囲を意味することができる。
【0269】
[0317] また、本明細書では、量、比率及びその他の数値を範囲形式で示すこともある。このような範囲形式は、便宜的に簡略化して使用するものであり、範囲の限界として明確に指定された数値を含むが、この範囲に含まれる全ての個々の数値又は部分的範囲も、これらの各数値及び部分的範囲が明確に示されているかのように含むものであると柔軟に理解されたい。例えば、約1~約200の範囲内の比率は、約1及び約200という明確に列挙した限界値を含むが、約2、約3、約4などの個々の比率、及び約10~約50、約20~約100などの部分的範囲も含むと理解されたい。
【0270】
[0318] 本明細書で使用する「結合される(coupled)」という用語は、「接続 される」と定義されるが、必ずしも直接的な、また必ずしも機械的な接続ではない。特定の方法で「構成される(configured)」装置又は構造は、少なくともその方法で構成されるが、列挙されていない方法で構成することもできる。
【0271】
[0319] 利益、利点、問題の解決法、及びあらゆる利益、利点、又は解決法を生じる又はより明確にすることができるあらゆる(単複の)要素が、本明細書で説明する技術又は一部の又は全ての請求項の重要な、必要な、又は不可欠な特徴又は要素であると解釈すべきではない。
【0272】
[0320] 更に、上記の開示では、開示を簡潔にするために、様々な実施形態において様々な特徴を一緒にグループ化することができる。この開示の方法は、特許請求される実施形態が各請求項で明白に記載されるものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものと解釈されるべきではない。本発明の主題は、開示した単一の実施形態の全ての特徴よりも少ないものによって成立することができる。
【0273】
[0321] 本開示の要約書は、読者が技術開示の本質を素早く確認できるように示すものである。要約書は、特許請求の範囲又はその意味を解釈又は限定するために使用されるものではないという理解の下で提示するものである。
【0274】
[0322] 管轄によっては、出願後に本開示の1又は2以上の部分の削除を求める慣行もあると理解されたい。したがって、読者は、本開示の元々の内容については出願日時点の出願を参照すべきである。開示内容のいずれかの削除は、当初出願時の出願のいずれかの主題の放棄、失権又は一般への公開として解釈すべきではない。
【0275】
[0323] 以下の特許請求の範囲は、本明細書によって本開示に組み込まれ、各請求項は別個に特許請求される主題として自立する。
【0276】
[0324] 本明細書の説明は多くの詳細を含んでいるが、これらは本開示の範囲を限定するものではなく、現在のところ好ましい実施形態の一部を例示するものにすぎないと解釈すべきである。したがって、本開示の範囲は、当業者に明らかになると考えられる他の実施形態も完全に含むと理解されるであろう。
【0277】
[0325] 当業者に周知の本開示の実施形態の要素の全ての構造的及び機能的同等物も、引用によって本明細書に明確に組み入れられ、本特許請求の範囲に含まれるように意図される。更に、本開示の要素、構成要素又は方法ステップは、これらが特許請求の範囲に明示されているかどうかにかかわらず、一般に公開されるように意図するものではない。本明細書における請求項の要素については、その要素が「~のための手段」という表現を使用して明確に示されていない限り、「ミーンズプラスファンクション」の要素として解釈すべきではない。また、本明細書における請求項の要素については、その要素が「~のためのステップ」という表現を使用して明確に示されていない限り、「ステッププラスファンクション」の要素として解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0278】
10 実施形態例
12 回路
14 外部I/O接続/バス
16 内部バス
18 CPU/プロセッサ
20 メモリ
22 モデム
24,28 RFモジュール
26a,26b,26c,…26n,29 アンテナ
40 実施形態例
42 STA 1
44 STA 2
46 STA N
48 MLD管理エンティティ
50 CPU
52 メモリ(RAM)
54 モデム
56 RF回路
58 バス
60a,60b,60c,…,60n アンテナ
62 CPU
64 メモリ(RAM)
90 実施形態例
130 当初のAMPDUの例
132 リンク1
134 RTA MPDU
136 他のSTA AMPDU
138 他の低優先度TID
140 パディング
170 実施形態例
172 リンク1
174 リンク2
176 EDCA
178 BA
180 Ack
182 S/LTF
184 RTA MPDUの再送信
186 パディング
190 実施形態例
191 期間T
192 S/LTF
194 RTA MPDUの再送信
196,198 他の低優先度TID
210 実施形態例
212 発信側
214 受信側
216 複数の試行
218 プロセスを完了
230 実施形態例
232 リンク1
234 リンク2
236 EDCA
238 BA
238a,238b BA+TF
240 NAV
240a MPDU-1の再送信
240b MPDU-2の再送信
242 RTA MPDUの再送信/MBA
244 BA
270 実施形態例
276 TF
277 プリアンブル
278 特殊シンボル
280 RTA MPDU-1
282 RTA MPDU-2
284,286 他の低優先度TID
286 パディング
310 実施形態例
312 リンク1
314 リンク2
316 STA2からのPPDU
317 プリアンブル
318 パディング
320 別のSTAへのDLデータ
322 別のSTAへのDLデータ
324 L1 NAV
326 BA2
328 EDCA
330 STA1からのPPDU
332 L1 NAV
334 BA1
350 実施形態例
352 パディング
354 衝突が発生
356 BO
358 STA1からのPPDU
360 L1 NAV
362 BA1
363 パディング
364 STA2からのPPDU
366 L1 NAV
368 BA2a
370 BA2b
410 実施形態例
412 ch2に対するリンク1
414 ch1に対するリンク1
416 リンク2
418 プリアンブル
420 ULゾーン告知
422 ch2
424 ch1
426 レガシーNAV
428 ULゾーン
430 パディング
432 別のSTAへのDLデータ
434 別のSTAへのDLデータ
436 プリアンブルの衝突
440 STA1からのPPDU
444 L1.1 NAV
446 L1.2 NAV
448 クイックAck
510 実施形態例
512 リンク1
514 リンク2
516 TF
518a プリアンブル
518b プリアンブル
520 特殊シンボル
522 L1パディング
524 RTA MPDU-1
526 RTA MPDU-2
528 BA1+BA2
534 他の低優先度TID
536 他の低優先度TID/RTA MPDU-1の再送信
538 BA1
540 パディング
542 RTA MPDU-2の再送信
544 Ack/BA2+低優先度MBA
610 実施形態例
612 リンク1
614 リンク2
616 TF
618a プリアンブル
618b プリアンブル
620,621 別のSTAからのULデータ
622 特殊シンボル
624,638 S/LTF
626 RTA MPDU-1
628 RTA MPDU-2
630,642 パディング
634,636 他の低優先度TID
632 BA1
640 BA2
644 RTA MPDU-1の再送信
648 RTA MPDU-2の再送信
650 実施形態例
652 第1のリンク上で長いPPDUの受信を開始
654 PPDUのプリアンブル又は特殊シンボルが、以下をシグナリングするか?
1.特殊シンボルでクイックAck構成を使用する
2.事前構成されたクイックAck構成を使用する
3.クイックAckを必要としない
656 特殊シンボルからクイックAck構成を適用
658 事前構成からクイックAck構成を適用
660 構成された時点までの第1のリンク上の全ての構成されたMPDUが受け取られたか?
662 第2のリンク上でクイックAckを任意選択的に実行すべきか?
664 第2のリンク上でクイックAckを実行
666 クイックAck又はクイック再送信に対するAckが受け取られたか?
668 構成に基づいて第1又は第2のリンク上でクイック再送信を受信
670 第1のリンクのPPDUが終了したか?
672 第1のリンク上で通常のAck/BAを実行
690 実施形態例
692 第1のリンク上で長いPPDUの送信を開始
694 PPDUのプリアンブル又は特殊シンボルが、以下をシグナリングするか?
1.特殊シンボルでクイックAck構成を使用する
2.事前構成されたクイックAck構成を使用する
3.クイックAckを必要としない
698 クイックAckを構成した時点に対応するシンボルを送信した後
700 クイックAckが受け取られたか?
702 クイックAckに対する暗黙的Ackとして再送信すべきか?
704 クイックAck構成に基づいて第1又は第2のリンク上でクイック再送信を実行
706 第2のリンク上でクイックAckに対する確認応答を実行
708 第1のリンクのPPDUが終了したか?
710 第1のリンク上で通常のAck/BAを受け取る
730 実施形態例
750 実施形態例
770 実施形態例
790 実施形態例
810,830,850 実施形態例
870 実施形態例
890 実施形態例
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【国際調査報告】