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特表2024-545976ダイレクトドライブトランスミッションシステム及び制御方法
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  • 特表-ダイレクトドライブトランスミッションシステム及び制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】ダイレクトドライブトランスミッションシステム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 25/064 20160101AFI20241210BHJP
   H02K 41/03 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H02P25/064
H02K41/03 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023531507
(86)(22)【出願日】2023-04-07
(85)【翻訳文提出日】2023-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2023087085
(87)【国際公開番号】W WO2024113604
(87)【国際公開日】2024-06-06
(31)【優先権主張番号】202211510271.2
(32)【優先日】2022-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522237667
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ (ナンジン) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Technologies (Nanjing) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】8th Floor, R&D Building, Emerging Industry Incubation Base, Nanda Science Park, Yuanhua road, Xianlin University Town, Qixia district, Nanjing City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】史衛領
(72)【発明者】
【氏名】朱学園
(72)【発明者】
【氏名】郭順
(72)【発明者】
【氏名】銭林
【テーマコード(参考)】
5H540
5H641
【Fターム(参考)】
5H540BA03
5H540BB03
5H540BB06
5H540DD07
5H540EE05
5H540FA02
5H540FA25
5H641BB10
5H641GG02
5H641HH03
(57)【要約】
【課題】本発明には、ダイレクトドライブトランスミッションシステム及び制御方法が提供される。
【解決手段】ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、基板と、ガイドレールと、複数の固定子と、可動子と、複数のドライバと、コントローラとを含み、固定子は、可動子をガイドレール上に摺動させるように駆動するために用いられ、各固定子の位置する伝送線路は互いに接続される低精度セグメントと高精度セグメントとして配置され、ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、第1スイッチング信号装置と、複数の第2スイッチング信号装置とを備え、第1スイッチング信号装置と前記第2スイッチング信号装置とが対応して設置され、各第2スイッチング信号装置は、対応するドライバに電気的に接続されるか、または、いずれもコントローラに電気的に接続される。本考案は、低精度セグメントに高価な位置フィードバック装置の代わりにスイッチング信号装置を採用することにより、位置フィードバック装置の使用量を減らし、装置のコストを削減することできる。同時に、可動子の低精度セグメントでの運動制御が簡単であるため、制御コストを削減し、さらにコストを大幅に削減できる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板に固定されたガイドレールと、前記基板に固定され、且つ前記ガイドレールの延在方向に沿って順次接続された複数の固定子と、前記ガイドレールに摺動可能に組み立てられ、前記固定子と間隔をあけて設置された可動子と、各前記固定子に1対1で対応して電気的に接続された複数のドライバと、前記ドライバに電気的に接続されたコントローラとを含み、前記固定子は、前記可動子を前記ガイドレール上に摺動させるように駆動するために用いられるダイレクトドライブトランスミッションシステムであって、
各前記固定子の位置する伝送線路は互いに接続される低精度セグメントと高精度セグメントとして配置され、前記ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、前記可動子に固定された第1スイッチング信号装置と、前記基板に固定され、且つ前記低精度セグメントに位置する各固定子に1対1で対応する複数の第2スイッチング信号装置とを備え、前記第1スイッチング信号装置と前記第2スイッチング信号装置とが対応して設置され、各前記第2スイッチング信号装置は、対応する前記ドライバに電気的に接続されるか、または、いずれも前記コントローラに電気的に接続される、
ことを特徴とするダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項2】
前記固定子は、前記可動子の摺動方向に沿う先端を備え、前記第2スイッチング信号装置が前記固定子の先端に位置し、前記第1スイッチング信号装置は2つ設けられ、かつそれぞれ前記可動子の両端に位置している、
ことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項3】
対応する前記ドライバに電気的に接続されるように、各前記第2スイッチング信号装置は、隣接する2つの固定子に接続されたドライバに電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項2に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項4】
前記固定子は、前記基板に固定された第1透磁体と、前記第1透磁体の前記基板から離れる側の表面から外側へ突出して形成された複数の突起部と、各前記突起部の外側に1対1で対応して周設固定された複数のコイルとを備え、複数の前記突起部が前記ガイドレールの延在方向に沿って間隔をあけて分布しており、隣接する2つの前記コイルが間隔をあけて配置されており、同じ前記固定子の全てのコイルがいずれも前記固定子に対応するドライバに電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項5】
前記可動子は、前記ガイドレールに摺動可能に組み立てられた取付板と、前記取付板の前記基板に近い側に固定された第2透磁体と、前記第2透磁体の前記取付板から離れる側に固定された複数の磁石鋼とを含み、複数の前記磁石鋼が複数の前記コイルに1対1で対応しかつ対向して設置されており、前記磁石鋼と前記突起部とが間隔をあけて設置されている、
ことを特徴とする請求項4に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項6】
ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法であって、請求項1~5のいずれか1項に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムに用いられ、
前記ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法は、
第2スイッチング信号装置のトリガ信号を受信することと、
前記トリガ信号に基づいて、駆動しようとするドライバを決定することと、
駆動しようとする前記ドライバに対応する制御指令を下すことと、を含む、
ことを特徴とするダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法。
【請求項7】
前記可動子の両端にそれぞれ1つの前記第1スイッチング信号装置が設けられ、
前記トリガ信号に基づいて、駆動しようとするドライバを決定することは、
前記トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置の特定値を取得することであって、前記特定値は、可動子の摺動方向における第2スイッチング信号装置に対応する固定子のランキングであることと、
前記特定値に対応する固定子に接続されるドライバを駆動しようとするドライバとして決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法。
【請求項8】
前記トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置の特定値を取得することは、
トリガ信号のポインタを取得することと、
前記ポインタに基づいて前記トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置のマッピングテーブルでの特定値を決定することであって、コントローラ内には前記マッピングテーブルが予め設定されており、前記マッピングテーブルは前記ポインタ、固定子および前記特定値のマッピング関係を含むことと、を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法。
【請求項9】
前記固定子は、前記可動子の摺動方向に沿う先端を備え、前記第2スイッチング信号装置が前記固定子の先端に位置し、各前記第2スイッチング信号装置は、隣接する2つの固定子に接続されたドライバに電気的に接続されており、
前記トリガ信号に基づいて、駆動しようとするドライバを決定することは、
前記トリガ信号に基づいて、前記トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置に隣接して設置された2つの固定子を得ることと、
2つの前記固定子に接続されたドライバを駆動しようとするドライバとして決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法。
【請求項10】
前記低精度セグメント内に位置する固定子に接続されたドライバは、無誘導制御または周波数変換制御で対応する固定子を駆動し、全ての固定子に接続されたドライバはいずれも同じコントローラに電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項6に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイレクトドライブトランスミッションの技術分野に関し、特にダイレクトドライブトランスミッションシステム及び制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ダイレクトドライブトランスミッションシステム技術の発展に伴って、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法は種々のダイレクトドライブモータに広く応用されている。
【0003】
従来の技術において、ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、複数の巻線で1つの固定子を構成し、位置フィードバック装置で固定子と可動子の相対位置をフィードバックし、固定子間で協調制御アルゴリズムを使用し、巻線におけるコイルに通電して可動子を運転するように駆動する。しかしながら、位置フィードバック装置(ラスタスケールや磁気スケールなど)は高価で、伝送システムには高い位置決め精度を要求しない領域があるが、これらの領域には依然として位置フィードバック装置が採用されており、このため、ダイレクトドライブトランスミッションシステムのコストが高くなる。
【0004】
したがって、新しいダイレクトドライブトランスミッションシステムを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術におけるダイレクトドライブトランスミッションシステムのコストが高いという技術的課題を解決することができるダイレクトドライブトランスミッションシステム及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術案は、以下の通りである。
【0007】
ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、基板と、前記基板に固定されたガイドレールと、前記基板に固定され、且つ前記ガイドレールの延在方向に沿って順次接続された複数の固定子と、前記ガイドレールに摺動可能に組み立てられ、前記固定子と間隔をあけて設置された可動子と、各前記固定子に1対1で対応して電気的に接続された複数のドライバと、前記ドライバに電気的に接続されたコントローラとを含み、前記固定子は、前記可動子を前記ガイドレール上に摺動させるように駆動するために用いられ、各前記固定子の位置する伝送線路は互いに接続される低精度セグメントと高精度セグメントとして配置され、前記ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、前記可動子に固定された第1スイッチング信号装置と、前記基板に固定され、且つ前記低精度セグメントに位置する各固定子に1対1で対応する複数の第2スイッチング信号装置とを備え、前記第1スイッチング信号装置と前記第2スイッチング信号装置とが対応して設置され、各前記第2スイッチング信号装置は、対応する前記ドライバに電気的に接続されるか、または、いずれも前記コントローラに電気的に接続される。
【0008】
選択できるように、前記固定子は、前記可動子の摺動方向に沿う先端を備え、前記第2スイッチング信号装置が前記固定子の先端に位置し、前記第1スイッチング信号装置は2つ設けられ、かつそれぞれ前記可動子の両端に位置している。
【0009】
選択できるように、対応する前記ドライバに電気的に接続されるように、各前記第2スイッチング信号装置は、隣接する2つの固定子に接続されたドライバに電気的に接続されている。
【0010】
選択できるように、前記固定子は、前記基板に固定された第1透磁体と、前記第1透磁体の前記基板から離れる側の表面から外側へ突出して形成された複数の突起部と、各前記突起部の外側に1対1で対応して周設固定された複数のコイルとを備え、複数の前記突起部が前記ガイドレールの延在方向に沿って間隔をあけて分布しており、隣接する2つの前記コイルが間隔をあけて配置されており、同じ前記固定子の全てのコイルがいずれも前記固定子に対応するドライバに電気的に接続される。
【0011】
選択できるように、前記可動子は、前記ガイドレールに摺動可能に組み立てられた取付板と、前記取付板の前記基板に近い側に固定された第2透磁体と、前記第2透磁体の前記取付板から離れる側に固定された複数の磁石鋼とを含み、複数の前記磁石鋼が複数の前記コイルに1対1で対応しかつ対向して設置されており、前記磁石鋼と前記突起部とが間隔をあけて設置されている。
【0012】
選択できるように、上記のいずれか1項に記載のダイレクトドライブトランスミッションシステムに用いられるダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法であって、前記ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法は、
第2スイッチング信号装置のトリガ信号を受信することと、
前記トリガ信号に基づいて、駆動しようとするドライバを決定することと、
駆動しようとする前記ドライバに対応する制御指令を下すことと、を含む。
【0013】
選択できるように、前記可動子の両端にそれぞれ1つの前記第1スイッチング信号装置が設けられ、前記トリガ信号に基づいて、駆動しようとするドライバを決定することは、
前記トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置の特定値を取得することであって、前記特定値は、可動子の摺動方向における第2スイッチング信号装置に対応する固定子のランキングであることと、
前記特定値に対応する固定子に接続されるドライバを駆動しようとするドライバとして決定することと、を含む。
【0014】
選択できるように、前記トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置の特定値を取得することは、
トリガ信号のポインタを取得することと、
前記ポインタに基づいて前記トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置のマッピングテーブルでの特定値を決定することであって、コントローラ内には前記マッピングテーブルが予め設定されており、前記マッピングテーブルは前記ポインタ、固定子および前記特定値のマッピング関係を含むことと、を含む。
【0015】
選択できるように、前記固定子は、前記可動子の摺動方向に沿う先端を備え、前記第2スイッチング信号装置が前記固定子の先端に位置し、各前記第2スイッチング信号装置は、隣接する2つの固定子に接続されたドライバに電気的に接続されており、前記トリガ信号に基づいて、駆動しようとするドライバを決定することは、
前記トリガ信号に基づいて、前記トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置に隣接して設置された2つの固定子を得ることと、
2つの前記固定子に接続されたドライバを駆動しようとするドライバとして決定することと、を含む。
【0016】
選択できるように、前記低精度セグメント内に位置する固定子に接続されたドライバは、無誘導制御または周波数変換制御で対応する固定子を駆動し、全ての固定子に接続されたドライバはいずれも同じコントローラに電気的に接続されている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
【0018】
各第2スイッチング信号装置が対応するドライバに電気的に接続された場合、ドライバは第2スイッチング信号装置によって発生したトリガ信号を受信してコントローラに送信し、コントローラはトリガ信号に基づいて対応するドライバに対応する制御指令を下す。各第2スイッチング信号装置がいずれもコントローラに電気的に接続された場合、コントローラは第2スイッチング信号装置によって発生したトリガ信号を受信し、トリガ信号に基づいて対応するドライバに対応する制御指令を下し、コントローラは、第1スイッチング信号装置が第2スイッチング信号装置をトリガすることで発生したトリガ信号に基づいて、ドライバに対応する制御指令を下し、固定子がドライバの制御の下で可動子をガイドレール上に摺動させるように駆動し、可動子の伝送線路の低精度セグメントでの運動制御を実現し、即ち、本考案では、伝送線路の低精度セグメントに高価な位置フィードバック装置の代わりにスイッチング信号装置を採用することにより、位置フィードバック装置の使用量を減らし、装置のコストを削減することできる。同時に、可動子の伝送線路の低精度セグメントでの運動制御が簡単であるため、制御コストを削減することができ、さらにダイレクトドライブトランスミッションシステムのコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の実施例に係るダイレクトドライブトランスミッションシステムの構成を示す図である。
図2図2は、図1におけるA-Aに沿った断面図である。
図3図3は、本発明の実施例に係るダイレクトドライブトランスミッションシステムの正面図である。
図4図4は、本発明の実施例に係る本発明の実施例に係るダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法の基本的なフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施例に係る本発明の実施例に係るダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法の具体的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面及び実施形態を組み合わせて本発明をさらに説明する。
【0021】
図1図2及び図3に示すように、本発明の実施例には、ダイレクトドライブトランスミッションシステムが提供され、当該ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、基板1と、基板1に固定されたガイドレール2と、基板1に固定され、且つガイドレール2の延在方向に沿って順次接続された複数の固定子3と、ガイドレール2に摺動可能に組み立てられ、固定子3と間隔をあけて設置された可動子4と、各固定子3に1対1で対応して電気的に接続された複数のドライバ(図示せず)と、ドライバに電気的に接続されたコントローラ(図示せず)とを含み、固定子3は、可動子4をガイドレール2上に摺動させるように駆動するために用いられ、各固定子3の位置する伝送線路は互いに接続される低精度セグメントと高精度セグメントとして配置され、ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、可動子4に固定された第1スイッチング信号装置5と、基板1に固定され、且つ低精度セグメントに位置する各固定子3に1対1で対応する複数の第2スイッチング信号装置6とを備え、第1スイッチング信号装置5と第2スイッチング信号装置6とが対応して設置され、各第2スイッチング信号装置6は、対応するドライバに電気的に接続されるか、または、いずれもコントローラに電気的に接続される。
【0022】
理解できるように、各第2スイッチング信号装置6が対応するドライバに電気的に接続された場合、ドライバは第2スイッチング信号装置6によって発生したトリガ信号を受信してコントローラに送信し、コントローラはトリガ信号に基づいて対応するドライバに対応する制御指令を下す。各第2スイッチング信号装置6がいずれもコントローラに電気的に接続された場合、コントローラは第2スイッチング信号装置6によって発生したトリガ信号を受信し、トリガ信号に基づいて対応するドライバに対応する制御指令を下し、コントローラは、第1スイッチング信号装置5が第2スイッチング信号装置6をトリガすることで発生したトリガ信号に基づいて、ドライバに対応する制御指令を下し、固定子3がドライバの制御の下で可動子4をガイドレール2上に摺動させるように駆動し、可動子4の伝送線路の低精度セグメントでの運動制御を実現し、即ち、本考案では、伝送線路の低精度セグメントに高価な位置フィードバック装置の代わりにスイッチング信号装置を採用することにより、位置フィードバック装置の使用量を減らし、装置のコストを削減することできる。同時に、可動子4の伝送線路の低精度セグメントでの運動制御が簡単であるため、制御コストを削減することができ、さらにダイレクトドライブトランスミッションシステムのコストを削減することができる。
【0023】
図1図2および図3に示すように、1つの実施例では、固定子3は、基板1に固定された第1透磁体31と、第1透磁体31の基板1から離れる側の表面から外側へ突出して形成された複数の突起部32と、各突起部32の外側に1対1で対応して周設固定された複数のコイル33とを備え、複数の突起部32がガイドレール2の延在方向に沿って間隔をあけて分布しており、隣接する2つのコイル33が間隔をあけて配置されており、同じ固定子3の全てのコイル33がいずれも固定子3に対応するドライバに電気的に接続される。具体的には、第1透磁体31は透磁板であってもよく、突起部32は矩形板状であってもよく、各突起部32は均一に間隔をあけて分布しており、コイル33は突起部32とともに巻線を形成し、巻線に適切な電流を流す後に発生した進行波磁場の分布が比較的均一になる。隣接する2つのコイル33を間隔をあけて設置することで、コイル33に放熱スペースを提供できると同時に、リード線を突起部32の外側に周設してコイル33を形成することに有利となる。同じ固定子3の全てのコイル33がいずれも対応する固定子3のドライバに電気的に接続されるため、1つのドライバで1つの固定子3を駆動することができ、ダイレクトドライブトランスミッションシステムにおけるドライバの使用数を減らし、ダイレクトドライブトランスミッションシステムのコストを削減することができる。
【0024】
図1図2および図3に示すように、1つの実施例では、可動子4は、ガイドレール2に摺動可能に組み立てられた取付板41と、取付板41の基板1に近い側に固定された第2透磁体42と、第2透磁体の取付板41から離れる側に固定された複数の磁石鋼43とを含み、複数の磁石鋼43が複数のコイル33に1対1で対応しかつ対向して設置されており、磁石鋼43と突起部32とが間隔をあけて設置されている。具体的には、ガイドレール2は合計2つ設けられ且つ間隔をあけて設置され、取付板41の両端は2つのガイドレール2にそれぞれ摺動可能に組み立てられ、これによって、可動子4の摺動安定性の向上に有利である。第2透磁体42は平板状であり、複数の磁石鋼43が第2透磁体42に均一に分布し、且つ複数の磁石鋼43が複数のコイル33に一対一で対応して対向して設置されており、これによって、コイル33と突起部32とが共に巻線を形成して、磁石鋼43に対向して設置する。理解できるように、ダイレクトドライブトランスミッションシステムが待機状態にあるとき、磁石鋼43は磁場を誘導させ、磁石鋼43と巻線との間に隙間磁場が発生し、巻線に適切な電流を流すと進行波磁場が発生し、この場合、隙間磁場と進行波磁場が互いに作用することで、磁石鋼43と巻線との間に推力を発生させ、固定子3が可動子4を推力の方向に沿ってガイドレール2上に摺動させるように駆動する。
【0025】
図1図2図3に示すように、1つの実施例では、可動子4は、両側がそれぞれガイドレール2に摺動可能に組み立てられ、かつ取付板41に固定された摺動プレート44を備え、摺動プレート44に第1ストッパーが設けられ、ガイドレール2に第2ストッパーが設けられ、前記第1ストッパーと前記第2ストップがともに前記摺動プレート44を前記ガイドレール2のガイド方向のみに沿って摺動させるように規制する。具体的には、第1ストッパーは、前記摺動プレート44の一端から基板1に近い方向へ90°折り曲げられてから、ガイドレール2に近い方向へ90°折り曲げられることで形成されたストッパー部であってもよく、第2ストッパーは、ガイドレール2の相対する両側に開設され、かつガイドレール2のガイド方向に沿って延びるストッパー溝であってもよく、ストッパー部がストッパー溝内に伸び込み、これによって、摺動プレート44のガイドレール2からの離脱を防止し、ガイドレール2における可動子4の摺動の安定性を確保する。
【0026】
なお、1つの固定子3の駆動範囲と1つの可動子4をマッチングさせるように、第2透磁体42の外形寸法は第1透磁体31の外形寸法と同じであり、且つ複数の巻線と複数の磁石鋼43とが1対1で対向して設置される。可動子4の数と固定子3の数、および巻線と磁石鋼43の数は、いずれも実際の状況に応じて設定されることができ、ここでは限定しない。高精度セグメントと低精度セグメントは交互に設置され、可動子4は高精度セグメントから低精度セグメントに入ることができ、低精度セグメントから高精度セグメントに入ることもできる。
【0027】
図1図2及び図3に示すように、1つの実施例では、固定子3は、可動子4の摺動方向に沿う先端と末端を備え、第2スイッチング信号装置6が固定子3の先端に位置し、第1スイッチング信号装置5は2つ設けられ、かつそれぞれ可動子4の両端に位置している。具体的には、第1スイッチング信号装置5はトリガシートであってもよく、第2スイッチング信号装置6は光電スイッチであってもよく、装置のコストの削減に役立つ。第2スイッチング信号装置6を固定子3の先端に位置させることで、第2スイッチング信号装置6によって発生したトリガ信号によって、可動子4が低精度セグメントに入り始めたか、第2スイッチング信号装置6に対応する固定子に入り始めたかをタイムリーに判断することができる。ここで、2つの第1スイッチング信号装置5のうちの一方が第2スイッチング信号装置6をトリガし、第2スイッチング信号装置6を初回トリガさせ、他方が第2スイッチング信号装置6をトリガし、第2スイッチング信号装置を2回目トリガさせる。
【0028】
さらに、対応するドライバに電気的に接続されるように、各第2スイッチング信号装置6は、隣接する2つの固定子3に接続されたドライバに電気的に接続されている。具体的には、伝送線路の低精度セグメント内において、各第2スイッチング信号装置6によって発生したトリガ信号は、2つのチャンネルに分けて、隣接する2つの固定子3に接続されたドライバに伝送される。ここで、トリガ信号が隣接する2つの固定子3に接続されるドライバに初回伝送された場合、コントローラはドライバから伝送されたトリガ信号を受信して、かつ、可動子4の摺動方向に沿って、可動子4が2つの固定子3のうち先にある一方から離れる方向へ運動し始め、また、2つの固定子3のうち後にある一方に近い方向へ運動し始めることを決定する。トリガ信号が隣接する2つの固定子3に接続されたドライバに2回目に伝送された時、コントローラは、可動子4の摺動方向に沿って、可動子4が2つの固定子3のうち先にある一方の駆動範囲からちょうど外れ、2つの固定子3のうち後にある一方から離れる方向へ運動し始めることを特定できる。
【0029】
なお、伝送線路の低精度セグメントと高精度セグメントにおいて、第2スイッチング信号装置6は低精度セグメントの固定子3の先端、即ち低精度セグメントの固定子3と高精度セグメントの固定子3との間に位置する。前記第2スイッチング信号装置6がトリガ信号を発生させた場合、隣接する2つの固定子3に接続されるドライバがトリガ信号を受信してコントローラに伝送し、コントローラはトリガ信号に基づいて可動子4が高精度セグメントから離脱し始め、低精度セグメントに入り始めることを判断できる。
【0030】
1つの実施例では、各第2スイッチング信号装置6はいずれもコントローラに電気的に接続され、コントローラは第2スイッチング信号装置によって発生したトリガ信号を受信して、トリガ信号に基づいて対応するトリガ信号のドライバに対応する制御指令を下す。同じ第2スイッチング信号装置6に対して、コントローラが第2スイッチング信号装置6によって発生したトリガ信号を初回受信した時、可動子4の摺動方向に沿って、可動子4が2つの固定子3のうち先にある一方から離れる方向へ運動し始め、2つの固定子のうち後にある一方に近い方向へ運動し始めることを判断できる。コントローラがトリガ信号を2回目受信した時、コントローラは可動子4の摺動方向に沿って、可動子4が2つの固定子3のうち先にある一方の駆動範囲からちょうど外れ、2つの固定子3のうち後にある一方から離れる方向へ運動し始めることを特定できる。
【0031】
なお、可動子4が固定子3に近い方向へ運動した時、コントローラは当該固定子3に接続されたドライバに出力電流を増大させる制御指令を下すことで、可動子4の加速性能を確保することができる。可動子4が固定子3から離れる方向へ運動し、当該固定子3に接続された次の固定子3に近い方向へ運動した時、コントローラはこの固定子3に接続されたドライバに出力電流を減少させる制御指令を下し、可動子4の速度変動を避けることができる。理解できるように、このような動的な電流調整により、ドライバの電力を節約し、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの使用コストを削減するのに役立つ。
【0032】
実際の状況に応じて、第2スイッチング信号装置6を固定子3の末端に設けることもできるが、可動子4のリアルタイム位置を決定するために、最初の低精度セグメントを高精度セグメントの後に設けなければならない。第2スイッチング信号装置6が初回トリガされた時、可動子4はちょうど第2スイッチング信号装置6に対応する固定子3の駆動範囲内に完全に入り、第2スイッチング信号装置6が2回目トリガされた時、可動子4はちょうど第2スイッチング信号装置6に対応する固定子3の駆動範囲内から完全に外れる。
【0033】
図1図2図3に示すように、1つの実施例では、ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、可動子4に固定された第1位置フィードバック装置7と、基板1に固定され、且つ高精度セグメントに位置する各固定子3に1対1で対応する複数の第2位置フィードバック装置と、を備え、第1位置フィードバック装置7と第2位置フィードバック装置が対応して設置され、且つ第1位置フィードバック装置7と第2位置フィードバックがいずれもドライバに電気的に接続されている。具体的には、第1位置フィードバック装置7はリードヘッドであってもよく、第2位置フィードバック装置はラスタスケールまたは磁気スケールであってもよく、これによって、高精度セグメント内における可動子4の位置検出精度が高いことを確保する。第1位置フィードバック装置7と第2位置フィードバック装置との協働によって、可動子4のリアルタイム位置を決定することができ、ドライバはこのリアルタイム位置情報をコントローラに伝送し、コントローラはこのリアルタイム位置情報に基づいてドライバが対応する固定子3のドライバに対応する制御指令を出すように制御する。
【0034】
図4に示すように、本発明の実施例では、前記ダイレクトドライブトランスミッションシステムに用いられるダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法がさらに提供され、ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法は、
第2スイッチング信号装置6のトリガ信号を受信するステップS10と、
トリガ信号に基づいて、駆動しようとするドライバを決定するステップS11と、
駆動しようとするドライバに対応する制御指令を下すステップS12と、を含む。
【0035】
具体的には、ステップS10において、可動子4の第1スイッチング信号装置5は第2スイッチング信号装置6をトリガしてトリガ信号を生じさせ、各トリガ信号が可動子4の位置情報を含み、各トリガ信号に含まれた可動子4の位置情報が異なっている。コントローラは、ドライバを介して第2スイッチング信号装置6によって発生したトリガ信号を受信することができるし、トリガ信号を直接受信することもでき、即ち、コントローラはドライバを介する伝送を必要とせず、直接可動子4の位置情報を受信することができ、伝送システムの制御方法を簡素化することができる。ステップS12において、コントローラが駆動しようとするドライバに下した対応する制御指令は、ドライバが固定子3に増大された電流を出力すること、ドライバが固定子3に減少された電流を出力すること、及び、ドライバが固定子3に一定の電流を出力することを含み、これによって、固定子3が可動子4をガイドレール2上に安定的に摺動させるように駆動する。
【0036】
1つの実施例では、可動子4の両端にそれぞれ1つの第1スイッチング信号装置5が設けられ、可動子4の2つの第1スイッチング信号装置5はいずれも第2スイッチング信号装置6をトリガしてトリガ信号を生じさせることができ、即ち、同じ第2スイッチング信号装置6は2回トリガされ、異なるタイミングでの2つのトリガ信号を生じさせることができ、2つのトリガ信号に対応する可動子4の位置が異なる。各可動子4は1つの固定子3の駆動範囲にマッチングする。図5に示すように、本実施例のダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御方法は、
第2スイッチング信号装置6のトリガ信号を受信するステップS20と、
トリガ信号のポインタを取得するステップS21と、
ポインタに基づいてトリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置のマッピングテーブルでの特定値を決定するステップS22と、
特定値に対応する固定子3に接続されるドライバを駆動しようとするドライバとして決定するステップS23と、
駆動しようとするドライバに対応する制御指令を下すステップS24と、を含むことができる。
【0037】
具体的には、コントローラには、複数の第2スイッチング信号装置6に1対1で対応して接続された複数のピンが設けられ、各ピンには1つの対応するポインタが設けられ、且つ各ポインタがマッピングテーブル内の特定された位置を指し示す。ステップS22において、コントローラ内にはマッピングテーブルが予め設定されており、マッピングテーブルはポインタ、固定子3および特定値のマッピング関係を含む、マッピングテーブルの理解を容易にするため、以下は具体的な例を挙げて説明する。
【0038】
本実施例では、1つの可動子4の全ての磁石鋼43の磁場範囲が1つの固定子3の全ての巻線の駆動範囲にマッチングしているため、特定値に対応する固定子3に接続されたドライバが駆動しようとするドライバとして特定される。実際の状況に応じて、1つの可動子4の全ての磁石鋼43の磁場範囲が複数の固定子3の全ての巻線の駆動範囲より大きい場合、特定値に対応する固定子3に接続されたドライバ、および特定値に対応する固定子3間の全ての固定子3に接続されたドライバはいずれも駆動しようとするドライバとして特定される。
【0039】
本実施例では、第2スイッチング信号装置6は固定子3の先端に位置し、同じ第2スイッチング信号装置6が初回トリガされた(即ち、右端の第1スイッチング信号装置5によってトリガされた)と、可動子4は第2スイッチング信号装置6に対応する固定子3の駆動範囲内に入ろうとしており、このとき、可動子4は当該固定子3に近い方向へ運動し、当該固定子3に接続されたドライバは駆動しようとするドライバであり、コントローラは駆動しようとするドライバに対して、巻線に増大される電流を出力する制御指令を下し、可動子4の加速性能を確保する。同じ第2スイッチング信号装置6が2回目トリガされる(即ち、左端の第1スイッチング信号装置によってトリガされる)と、可動子4は完全に第2スイッチング信号装置6に対応する固定子3の駆動範囲内に入り、この時、可動子4は当該固定子3から離れる方向へ運動しようとしており、当該固定子3に接続されたドライバは駆動しようとするドライバであり、コントローラは駆動しようとするドライバに対して、巻線に減少された電流を出力する制御指令を下し、可動子4の加速性能を確保し、低精度セグメント内における可動子4の運動を制御することを実現する。
【0040】
なお、可動子4が高精度セグメントから低精度セグメントに入った時、第1位置フィードバック装置7と第2位置フィードバック装置との協働によって、可動子4のリアルタイム位置をリアルタイムで検出し、可動子4が低精度セグメント内に入っているか否かを判断する。具体的には、可動子4の一部を検出できなくなった場合、可動子4の当該部分が低精度セグメント内に入ったことを確認し、この時、コントローラは上記の方法でダイレクトドライブトランスミッションシステムを制御する。可動子4が低精度セグメントから高精度セグメントに入った場合、第1位置フィードバック装置7と第2位置フィードバック装置との協働によって、可動子4のリアルタイム位置が検出できると、可動子4が高精度セグメント内に入ったことを確認し、この時、ドライバは受信された可動子4のリアルタイム位置情報をコントローラに伝送し、コントローラは可動子4のリアルタイム位置情報に基づいて、ドライバに対応する制御指令を下し、高精度セグメント内における可動子4の運動を制御することを実現する。
【0041】
1つの実施例では、ステップS11は、
伝送線路上の低精度セグメントを可動子4の摺動方向に沿って順に並べて、1級番号を持った低精度セグメントを得るステップS110と、
同じ低精度セグメント内に設けられた複数の第2スイッチング信号装置6を可動子4の摺動方向に沿って順に並べて、2級番号を持った第2スイッチング信号装置6を得るステップS112と、
トリガ信号に基づいて、トリガ信号に対応する低精度セグメントの1級番号、およびトリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置6の2級番号を決定するステップS113と、
決定された低精度セグメントの1級番号と第2スイッチング信号装置6の2級番号を組み合わせて、第2スイッチング信号装置6の特定値を得るステップS114と、
特定値に対応する固定子3に接続されたドライバを駆動しようとするドライバとして決定するステップS115と、をさらに含むことができる。
【0042】
具体的には、ステップS110において、伝送線路上の各低精度セグメントをアルファベット順と数字順に順次並べることができ、例えば、最初の低精度セグメントの1級番号はAであり、2番目の低精度セグメントの1級番号はBである。ステップS111において、伝送線路上の各第2スイッチング信号装置6をアルファベット順、数字順に順次並べることができ、例えば、最初の第2スイッチング信号装置6の2級番号は1であり、2番目の第2スイッチング信号装置6の2級番号は2である。したがって、ステップS114において、最初の低精度セグメントにおける2番目の第2スイッチング信号装置6の特定値はA2であり、3番目の低精度セグメントにおける最初の第2スイッチング信号装置6の特定値はC1である。
【0043】
1つの実施例では、固定子3は可動子4の摺動方向に沿う先端を備え、第2スイッチング信号装置6が固定子3の先端に位置し、各第2スイッチング信号装置6が隣接する2つの固定子3に接続されたドライバに電気的に接続されている。ステップS11は、
トリガ信号に基づいて、トリガ信号に対応する第2スイッチング信号装置6に隣接して設置された2つの固定子3を得るステップS110と、
2つの固定子3に接続されたドライバを駆動しようとするドライバとして決定するステップS111と、を含むことができる。
【0044】
本実施例では、ドライバは第2スイッチング信号装置によって発生したトリガ信号を受信してコントローラに伝送し、コントローラはトリガ信号に基づいて、トリガ信号に対応するドライバに対応する制御指令を下し、即ち、各ドライバはいずれも2つのチャネルのトリガ信号入力を持っているため、位置フィードバック装置の使用量を減らし、制御効率を高め、考案コストを削減することができる。
【0045】
いくつかの実施例では、低精度セグメント内に位置する固定子3に接続されたドライバは、無誘導制御または周波数変換制御で対応する固定子3を駆動する。ここで、ドライバが無誘導制御を採用した場合、ドライバは無誘導アルゴリズムで固定子3を制御する。無誘導アルゴリズムには、スライディングモードアルゴリズム、モデル規範型適応制御アルゴリズム、状態オブザーバのアルゴリズム、カルマンフィルタのアルゴリズム、ルーエンバーガーオブサーバのアルゴリズムのいずれかが含まれる。
【0046】
1つの実施例では、全ての固定子3に接続されたドライバがいずれも同じコントローラに電気的に接続されているため、異なるドライバから出力される電流に多すぎる差異があったり、可動子4を異なる方向に作用させる電流が発生したりすることを回避でき、運動中にドライバの受け取った制御指令の違いによる同じ可動子4の速度変動を避けることができる。
【0047】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、ここで、当業者にとって、本発明の発明構想から逸脱しないかぎり、改良を行うことができるが、これらはいずれも本発明の保護の範囲に含まれるものとすると理解すべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】