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特表2024-545990小データ送信のための構成済みアップリンクグラント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】小データ送信のための構成済みアップリンクグラント
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/1268 20230101AFI20241210BHJP
   H04W 76/27 20180101ALI20241210BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W76/27
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523740
(86)(22)【出願日】2022-12-07
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 IB2022061908
(87)【国際公開番号】W WO2023105454
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】63/287,033
(32)【優先日】2021-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYTHON
2.JAVA
3.BLUETOOTH
4.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム・レール
(72)【発明者】
【氏名】プラティーク・バス・マリック
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・ゴリチェク・エドラー・フォン・エルブヴァルト
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン-ナム・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィ・クチボトラ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD17
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH28
(57)【要約】
CGリソースを使用するSDT手順のための装置、方法、およびシステムが、開示される。方法(1100)は、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用してSDT手順の最初の構成済みグラント小データ送信をネットワークエンティティに送信するステップ(1110)を含む。方法(1100)は、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するステップ(1115)を含む。方法(1100)は、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信するステップ(1120)を含む。方法(1100)は、最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを処理するステップ(1125)を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(「UE」)装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたメモリとを含み、前記プロセッサが、装置に、
ネットワークエンティティから、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を受信することと、
小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用して小データ送信(「SDT」)手順の最初の構成済みグラント小データ送信を前記ネットワークエンティティに送信することと、
前記SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制することと、
前記ネットワークエンティティから、前記最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信することと、
前記最初の構成済みグラント小データ送信の前記確認の受信に応じて、前記SDT手順の前記後続のアップリンクデータの前記最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた前記後続の構成済みアップリンクグラントを処理することとをさせるように構成される、装置。
【請求項2】
前記プロセッサが、前記装置に、前記SDT手順の前記後続のアップリンクデータに関するトランスポートブロック(「TB」)を生成することと、小データ送信のために割り当てられた前記後続の構成済みアップリンクグラントを使用して前記TBを送信することとをさせるようにさらに構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記最初の構成済みグラント小データ送信が、共通制御チャネル(「CCCH」)メッセージを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記最初の構成済みグラント小データ送信が、無線リソース制御(「RRC」)再開要求メッセージを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記最初の構成済みグラント小データ送信の前記確認が、前記装置のセル固有無線ネットワーク一時識別子(「C-RNTI」)宛ての物理ダウンリンク制御チャネル(「PDCCH」)送信を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記PDCCH送信が、最初の物理ダウンリンク共有チャネル(「PDSCH」)送信をスケジューリングするか、または最初の物理アップリンク共有チャネル(「PUSCH」)送信をスケジューリングする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサが、前記装置が無線リソース制御(「RRC」)非アクティブ状態にある間に、前記装置に前記最初の構成済みグラント小データ送信を送信させるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記構成を受信するために、前記プロセッサが、前記装置に無線リソース制御(「RRC」)解放メッセージを受信させるように構成され、前記RRC解放メッセージが、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる前記構成を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記SDT手順の前記後続のアップリンクデータの前記最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた前記構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するために、前記プロセッサが、前記最初の構成済みグラント小データ送信の前記確認が受信されるまで、前記装置に論理チャネル優先順位付け(「LCP」)手順を実行することを控えさせるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記SDT手順の前記後続のアップリンクデータの前記最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた前記構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するために、前記プロセッサが、前記最初の構成済みグラント小データ送信の前記確認が受信されるまで、前記装置に新しいTBのための物理アップリンク共有チャネル(「PUSCH」)割り当てを無効とみなさせるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記プロセッサが、前記装置に、
ハイブリッド自動再送要求(「HARQ」)プロセス識別子(「ID」)を有するHARQプロセスのための自律的再送信タイマを維持することと、
前記装置による前記最初の構成済みグラント小データ送信の送信に応じて、それぞれの自律的再送信タイマを始動することであって、前記最初の構成済みグラント小データ送信が、それぞれのHARQプロセスIDに関連付けられる、始動することと、
前記装置による前記最初の構成済みグラント小データ送信の前記確認の受信に応じて、前記それぞれの自律的再送信タイマを停止することとを行わせるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記プロセッサが、前記最初の構成済みグラント小データ送信の前記確認を受信する前の、それぞれの自律的再送信タイマの満了に応じて、前記装置に前記最初の構成済みグラント小データ送信の自律的再送信を実行させるように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記プロセッサが、前記装置に、小データ送信のために割り当てられた次の構成済みアップリンクグラントで、同じHARQプロセスを用いて、前記最初の構成済みグラント小データ送信の前記再送信を実行させるように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサが、前記装置に、前記最初の構成済みグラント小データ送信に関してのみそれぞれの自律的再送信タイマを始動させ、前記SDT手順の後続の送信に関しては始動させないように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
ユーザ機器(「UE」)の方法であって、
ネットワークエンティティから、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を受信するステップと、
小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用して小データ送信(「SDT」)手順の最初の構成済みグラント小データ送信を前記ネットワークエンティティに送信するステップと、
前記SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するステップと、
前記ネットワークエンティティから、前記最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信するステップと、
前記最初の構成済みグラント小データ送信の前記確認の受信に応じて、前記SDT手順の後続のアップリンクデータの前記最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを処理するステップとを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、Joachim Lohr、Prateek Basu Mallick、Alexander Golitschek、Hyung-Nam Choi、およびRavi Kuchibhotlaの、「CG-SDT PROCEDURE FOR SMALL DATA TRANSMISSIONS IN RRC_INACTIVE」と題され、2021年12月7日に出願された米国特許仮出願第63/287,033号の優先権を主張するものであり、この仮出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書において開示される主題は、概して、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、小データ送信(「SDT」)のために、アップリンクリソース、たとえば、構成済みグラント(「CG: Configured Grant」)を用いてユーザ機器(「UE」)を構成することに関する。
【背景技術】
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(「3GPP(登録商標)」)の新無線(「NR」)システムは、RRC_INACTIVE状態をサポートし、(定期的および/または非定期的)データ送信の頻度が低いデバイスは、概して、ネットワークによってRRC_INACTIVE状態に維持される。しかし、現在の3GPP(登録商標)標準によれば、RRC_INACTIVE状態は、データの送信をサポートしない。したがって、ユーザ機器(「UE」)は、いずれのアップリンク(すなわち、モバイル発信(Mobile-Originating))データを送信するためにも、またはいずれのダウンリンク(すなわち、モバイル終端(Mobile-Terminated))データを受信するためにも、接続を再開(すなわち、RRC_CONNECTED状態に移行)しなければならない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
開示されるのは、CGリソースを使用するSDT手順に関連する手順である。前記手順は、装置、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品によって実装される場合がある。
【0005】
UEにおける1つの方法は、ネットワークエンティティから、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を受信するステップと、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用してSDT手順の最初の構成済みグラント小データ送信をネットワークエンティティに送信するステップとを含む。方法は、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するステップと、ネットワークエンティティから、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信するステップとを含む。方法は、最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを処理するステップを含む。
【0006】
上で簡潔に説明された実施形態のより詳細な説明が、添付の図面において図示される特定の実施形態を参照することによってなされる。これらの図面はほんのいくつかの実施形態を示すに過ぎず、したがって、範囲の限定であるとみなされるべきでないことを理解したうえで、実施形態が、添付の図面を使用してより具体的かつ詳細に記載され、説明される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】CGリソースを使用するSDT手順のためのワイヤレス通信システムの一実施形態を示す概略的なブロック図である。
図2】新無線(「NR」)のプロトコルスタックの一実施形態を示すブロック図である。
図3】無線リソース制御(「RRC」)再開手順の一実施形態を示す図である。
図4A】RRC_INACTIVEにおけるランダムアクセスチャネルおよび/または構成済みグラント(「RACH/CG」)に基づくSDT手順のための手順の一実施形態を示す図である。
図4B】後続のデータ送信のあるランダムアクセスチャネル(「RACH」)に基づくSDT手順のための手順の一実施形態を示す図である。
図5】SDTまたは非SDTリソースの選択のための手順の一実施形態を示す流れ図である。
図6】LogicalChannelConfig情報要素(「IE」)の抽象構文記法1(「ASN.1」)の形態の一実施形態を示す図である。
図7】2つの周期性から構成される構成済みアップリンクグラント構成の一実施形態を示す図である。
図8A】ConfiguredGrantConfig IEのASN.1の形態の一実施形態を示す図である。
図8B図8AのConfiguredGrantConfig IEの続きの図である。
図9】CGリソースを使用するSDT手順のために使用されてよいユーザ機器装置の一実施形態を示すブロック図である。
図10】CGリソースを使用するSDT手順のために使用されてよいネットワーク装置の一実施形態を示すブロック図である。
図11】CGリソースを使用するSDT手順のための第1の方法の一実施形態を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
当業者には理解されるであろうように、実施形態の態様は、システム、装置、方法、またはプログラム製品として具現化される場合がある。したがって、実施形態は、すべてハードウェアの実施形態、すべてソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせる実施形態の形態をとる場合がある。
【0009】
たとえば、開示される実施形態は、カスタムの超大規模集積(「VLSI」)回路もしくはゲートアレイ、論理チップなどの既製の半導体、トランジスタ、またはその他のディスクリートコンポーネントを含むハードウェア回路として実装されてよい。開示される実施形態は、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイスなどのプログラマブルハードウェアデバイスに実装されてもよい。別の例として、開示される実施形態は、たとえば、オブジェクト、プロシージャ、または関数として編成される場合がある実行可能コードの1つまたは複数の物理的または論理的ブロックを含んでよい。
【0010】
さらに、実施形態は、以降でコードと呼ばれる機械可読コード、コンピュータ可読コード、および/またはプログラムコードを記憶する1つまたは複数のコンピュータ可読ストレージデバイスに具体化されたプログラム製品の形態をとる場合がある。ストレージデバイスは、有形、非一時的、および/または非送信であってよい。ストレージデバイスは、信号を具現化しない場合がある。特定の実施形態において、ストレージデバイスは、コードにアクセスするための信号のみを採用する。
【0011】
1つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが、利用されてよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体である場合がある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コードを記憶するストレージデバイスであってよい。ストレージデバイスは、たとえば、電子、磁気、光、電磁、赤外線、ホログラフィック、微小機械、または半導体システム、装置、またはデバイス、またはこれらの任意の適切な組合せであるがこれらに限定されない可能性がある。
【0012】
ストレージデバイスのより特定的な例(非網羅的リスト)は、以下、すなわち、1つもしくは複数の配線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読み出し専用メモリ(「ROM」)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(「EPROM」もしくはフラッシュメモリ)、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(「CD-ROM」)、光学式ストレージデバイス、磁気式ストレージデバイス、またはこれらの任意の適切な組合せを含む。本明細書の文脈で、コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによってまたは命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連して使用するためのプログラムを含むかまたは記憶することができる任意の有形の媒体であってよい。
【0013】
実施形態の動作を実行するためのコードは、任意の数のラインであってよく、Python、Ruby、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語などの通常の手続き型プログラミング言語、および/またはアセンブリ言語などの機械語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで記述されてよい。コードは、すべてユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で部分的に、ユーザのコンピュータ上で部分的にかつリモートコンピュータ上で部分的に、またはすべてリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行される場合がある。最後のシナリオにおいては、リモートコンピュータが、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイヤレスLAN(「WLAN」)、もしくは広域ネットワーク(「WAN」)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてよく、または外部コンピュータへの接続が(たとえば、インターネットサービスプロバイダ(「ISP」)を使用してインターネットを介して)行われてよい。
【0014】
さらに、実施形態の説明される特徴、構造、または特性は、任意の適切な方法で組み合わされてよい。以下の説明において、プログラミング、ソフトウェアモジュール、ユーザ選択、ネットワークトランザクション、データベースクエリ、データベース構造、ハードウェアモジュール、ハードウェア回路、ハードウェアチップなどの例などの多数の特定の詳細が、実施形態を完全に理解してもらうために提供される。しかし、当業者は、実施形態が特定の詳細のうちの1つもしくは複数なしに、またはその他の方法、コンポーネント、材料などを用いて実施されてよいことを認めるであろう。その他の場合、よく知られている構造、材料、または動作は、実施形態の態様を曖昧にすることを避けるために詳細に示されないかまたは説明されない。
【0015】
本明細書全体を通じて「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」、または同様の文言への言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通じて語句「一実施形態において(in one embodiment)」、「実施形態において(in an embodiment)」、および同様の文言の出現は、すべて同じ実施形態に言及する可能性があるが、必ずそうであるとは限らず、特に明記されない限り「1つまたは複数の、ただし、すべてではない実施形態」を意味する場合がある。用語「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、およびそれらの変化形は、特に明記されない限り、「含むがこれ(ら)に限定されない」を意味する。項目の列挙されたリストは、特に明記されない限り、項目のいずれかまたはすべてが互いに排他的であることを示唆しない。また、用語「a」、「an」、および「the」は、特に明記されない限り「1つまたは複数の」のことを指す。
【0016】
本明細書において使用されるとき、接続詞「および/または(and/or)」を用いるリストは、リスト内の任意の単一の項目またはリスト内の項目の組合せを含む。たとえば、A、B、および/またはCのリストは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組合せ、BとCとの組合せ、AとCとの組合せ、またはAと、Bと、Cとの組合せを含む。本明細書において使用されるとき、用語「~のうちの1つまたは複数(one or more of)」を使用するリストは、リスト内の任意の単一の項目またはリスト内の項目の組合せを含む。たとえば、A、B、およびCのうちの1つまたは複数は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組合せ、BとCとの組合せ、AとCとの組合せ、またはAと、Bと、Cとの組合せを含む。本明細書において使用されるとき、用語「~のうちの1つ(one of)」を使用するリストは、リスト内の任意の単一の項目のただ1つを含む。たとえば、「A、B、およびCのうちの1つ」は、Aのみ、Bのみ、またはCのみを含み、Aと、Bと、Cとの組合せを除外する。本明細書において使用されるとき、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組合せ、BとCとの組合せ、AとCとの組合せ、またはAと、Bと、Cとの組合せを含む。本明細書において使用されるとき、「A、B、およびCからなる群から選択された要素(a member selected from the group consisting of A, B, and C)」は、A、B、またはCのうちのただ1つを含み、Aと、Bと、Cとの組合せを除外する。本明細書において使用されるとき、「A、B、およびC、ならびにそれらの組合せからなる群から選択された要素(a member selected from the group consisting of A, B, and C and combinations thereof)」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組合せ、BとCとの組合せ、AとCとの組合せ、またはAと、Bと、Cとの組合せを含む。
【0017】
実施形態の態様が、実施形態による方法、装置、システム、およびプログラム製品の概略的な流れ図および/または概略的なブロック図を参照して下で説明される。概略的な流れ図および/または概略的なブロック図の各ブロックならびに概略的な流れ図および/または概略的なブロック図のブロックの組合せがコードによって実装され得ることは、理解されるであろう。このコードは、コンピュータまたはその他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令が流れ図および/またはブロック図において規定された機能/行為を実施するための手段を生むように、マシンを生成するために多目的コンピュータ、専用コンピュータ、またはその他のプログラミング可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてよい。
【0018】
コードは、ストレージデバイスに記憶された命令が流れ図および/またはブロック図において規定された機能/行為を実施する命令を含む製品を生むように、特定の方法で機能するようにコンピュータ、その他のプログラミング可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスに指示することができるストレージデバイスに記憶されてもよい。
【0019】
コードは、コンピュータまたはその他のプログラミング可能な装置において実行されるコードが流れ図および/またはブロック図において規定された機能/行為を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータによって実施されるプロセスを生むようにコンピュータ、その他のプログラミング可能な装置、またはその他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させるためにコンピュータ、その他のプログラミング可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスにロードされてもよい。
【0020】
図中の呼び出しフロー(call-flow)図、流れ図、および/またはブロック図は、様々な実施形態による装置、システム、方法、およびプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。この点に関して、流れ図および/またはブロック図の各ブロックは、規定された論理的機能を実装するためのコードの1つまたは複数の実行可能な命令を含むコードのモジュール、セグメント、または一部を表す場合がある。
【0021】
一部の代替的な実装においては、ブロックに示された機能が図に示された順序から外れて行われる場合があることにも留意されたい。たとえば、連続して示された2つのブロックが、実際には、実質的に同時に実行される可能性があり、またはブロックは、関連する機能に応じて逆順に実行されることがある可能性がある。示された図の1つもしくは複数のブロックまたはその一部と機能、論理、または効果において同等であるその他のステップおよび方法が、考え出される可能性がある。
【0022】
様々な矢印の種類および線の種類が呼び出しフロー図、流れ図、および/またはブロック図において使用される場合があるが、それらは、対応する実施形態の範囲を限定しないと理解される。実際、いくつかの矢印またはその他のコネクタが、示された実施形態の論理的な流れだけを示すために使用される場合がある。たとえば、矢印が、示された実施形態の列挙されたステップ間の不特定の継続時間の待機または監視期間を示す場合がある。ブロック図および/または流れ図の各ブロックならびにブロック図および/または流れ図のブロックの組合せは、規定された機能もしくは行為を実行する専用のハードウェアに基づくシステム、または専用のハードウェアとコードとの組合せによって実装され得ることも留意される。
【0023】
各図の要素の説明は、手順の図の要素を参照する場合がある。同様の番号は、同様の要素の代替的な実施形態を含むすべての図において同様の要素を指す。
【0024】
概して、本開示は、CG-SDTリソース(すなわち、SDT手順のためのCGリソース)を用いてユーザ機器(「UE」)を構成するためのシステム、方法、および装置を説明する。特定の実施形態において、方法は、コンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータコードを使用して実行されてよい。特定の実施形態において、装置またはシステムは、プロセッサによって実行されるときに、下で説明される解決策の少なくとも一部を装置またはシステムに実行させるコンピュータ可読コードを含むコンピュータ可読媒体を含んでよい。
【0025】
上述のように、NRは、RRC_INACTIVE状態をサポートし、(定期的および/または非定期的)データ送信の頻度が低いUEは、概して、ネットワークによってRRC_INACTIVE状態に維持される。しかし、これまでのところ、RRC_INACTIVE状態は、データの送信をサポートしない。したがって、UEは、すべてのダウンリンク(「DL」)(たとえば、モバイル終端)およびアップリンク(「UL」)(たとえば、モバイル発信)データのために、接続を再開(すなわち、RRC_CONNECTED状態に移行)しなければならない。RRC_INACTIVE状態での小データ送信がサポートされない場合、UEは、データパケットがどれだけ小さく、低頻度であるかに関係なくデータ送信毎に、RRC接続をセットアップ(すなわち、RRC_CONNECTED状態に移行)し、その後、RRC_INACTIVE状態に解放されることを要求される。これは、不必要な電力消費およびシグナリングオーバーヘッドをもたらす。
【0026】
様々な実施形態において、UEがRRC_INACTIVE状態にある間、小データ送信(「SDT」)がサポートされる。一部の実施形態において、前記UL小データ送信は、RACHに基づく方式(すなわち、2ステップおよび4ステップのランダムアクセス手順)を使用して達成される。一実施形態において、RRC_INACTIVE状態からの小さなデータパケットのユーザプレーン(「UP」)データ送信は、たとえば、MsgA(すなわち、2ステップランダムアクセス手順のため)またはMsg3(すなわち、4ステップランダムアクセス手順のため)を使用する。
【0027】
ランダムアクセスチャネル(「RACH」)メッセージングが、ULにおけるユーザプレーンデータ送信をサポートするために、現在、MsgAおよびMsg3のためにRRC_INACTIVE状態に関して可能なRel-16共通制御チャネル(「CCCH」)メッセージサイズよりも大きい柔軟なペイロードサイズを可能にするように修正されてよい(実際のペイロードサイズは、ネットワーク構成次第であり得る)。一実施形態においては、(アンカーの再配置をともなうおよびともなわない)コンテキスト(context)のフェッチおよびデータの転送が、RACHに基づく解決策のためにRRC_INACTIVE状態において発生する場合がある。
【0028】
一部の実施形態においては、--アップリンクタイミングアラインメント(「TA: Timing Alignment」)が有効であるとき--予め構成された物理アップリンク共有チャネル(「PUSCH」)リソース上でのULデータの送信が、サポートされる(すなわち、構成済みグラント(「CG」)タイプ1を再利用する)。一実施形態においては、小データ送信が、RRC_INACTIVE状態からCGタイプ1リソース上で実現される。UEは、RRC_INACTIVE状態のためのULにおける小データ送信のためにCGタイプ1リソースを用いて構成されてよい。
【0029】
本開示は、UEがRRC_INACTIVE状態にあるときの小データ送信の以下の問題に対処する。
【0030】
CG-SDT動作のために、gNBは、SDTベアラのトラフィックパターンに従って、RRCReleaseメッセージ内でCG-SDTリソースを割り当てる。これまでのところ、CG-SDTリソース構成は、最初のSDT送信のためにCG PUSCHを割り当てることのみである。しかし、CG-SDTリソース上でSDTセッション内で後続のUL SDTデータを送信することも可能であるべきである。さらに、UEは、最初のSDTメッセージ(すなわち、SDTトランスポートブロック(「TB」))の受信がgNBによって確認されたときにのみ、後続のUL SDTデータを送信することを許されるべきである。
【0031】
本明細書において説明されるのは、CG-SDTリソースを使用してRRC_INACTIVE状態における小データ送信(「SDT」)をサポートするための解決策である。様々な実施形態において、ネットワークは、2つの周期性から成る構成済みグラント構成を使用することによってCG-SDTリソースを構成する。UEは、RRC_INACTIVE状態にあるとき、およびSDTセッション/手順を開始する前にCG-SDTリソースを決定するために、--レガシーと同様に--第1の周期性のみを考慮し、すなわち、CG-SDTリソースは、最初のSDTメッセージのためにのみ使用される。SDT手順が開始されると、CG-SDTリソース上での第1の/最初のSDT TBの送信に応じて、UEは、第2の構成された周期性に従って、さらなるCG-SDTリソースをアクティブ化する。UEは、後続のCG-SDTリソース上で、最初のSDT TBの再送信または任意のさらなる後続のSDT ULデータ/TBの送信を実行する。
【0032】
複数の周期性を構成することによって、ネットワークは、CG期間内の複数のCG-PUSCHリソース、たとえば、最初のSDTメッセージのためおよび後続のUL SDTデータ送信のためのCG PUSCHリソースを割り当てるために、UEの複数のCG-SDT構成を構成する必要がない。複数のCG-SDT構成は増加したシグナリングオーバーヘッドという代償をともなうので、これは有益である。
【0033】
一部の実施形態において、UEは、SDTセッションの第1のCG-SDTリソース上でのTBの送信がgNBによって確認されていないとき、割り当てられたアップリンクリソース、たとえば、CG-SDTリソース上での生成されたTBの送信をスキップする。1つの特定の実装において、SDTセッションの第1のCG-SDTリソース上での第1のアップリンク送信は、少なくともCCCHデータ、たとえば、RRCResumeRequestメッセージから成る。最初のCG-SDT送信に関してgNBから受信された確認がないことが原因でUEがスキップするTBは、ハイブリッド自動再送要求(「HARQ」)バッファに保留されたままにされ、gNB(すなわち、5G基地局)から確認が受信されると、UEによって自律的に再送信される。
【0034】
一部の実施形態において、CG-SDTリソース構成は、タイプ1の構成済みグラント構成であるが、CG-SDT構成内に1つの追加の周期性が存在する。UEは、RRC_INACTIVE状態にあるとき、およびSDTセッション/手順を開始する前にCG-SDTリソースを決定するために第1の周期性を考慮し、すなわち、CG-SDTリソースは、最初のSDTメッセージのためにのみ使用される。SDT手順が開始されると、CG-SDTリソース上での第1の/最初のSDT TBの送信に応じて、UEは、第2の構成された周期性に従って、さらなるCG-SDTリソースをアクティブ化する。
【0035】
図1は、本開示の実施形態による、CGリソースを使用するSDT手順のためのワイヤレス通信システム100を示す。一実施形態において、ワイヤレス通信システム100は、少なくとも1つのリモートユニット105、無線アクセスネットワーク(「RAN」)120、およびモバイルコアネットワーク140を含む。RAN 120およびモバイルコアネットワーク140は、モバイル通信ネットワークを形成する。RAN 120は、リモートユニット105がワイヤレス通信リンク123を使用して通信するベースユニット121から構成されてよい。たとえ特定の数のリモートユニット105、ベースユニット121、ワイヤレス通信リンク123、RAN 120、およびモバイルコアネットワーク140が図1に示されているとしても、当業者は、任意の数のリモートユニット105、ベースユニット121、ワイヤレス通信リンク123、RAN 120、およびモバイルコアネットワーク140がワイヤレス通信システム100に含まれてよいことを認めるであろう。
【0036】
1つの実装において、RAN 120は、3GPP(登録商標)仕様で規定された5Gセルラシステムに準拠する。たとえば、RAN 120は、NR無線アクセス技術(「RAT」)および/またはロングタームエボリューション(「LTE」)RATを実装する次世代無線アクセスネットワーク(「NG-RAN」)である場合がある。別の例において、RAN 120は、非3GPP RAT(たとえば、Wi-Fi(登録商標)または米国電気電子学会(「IEEE」)802.11ファミリーに準拠したWLAN)を含む場合がある。別の実装において、RAN 120は、3GPP(登録商標)仕様で規定されたLTEシステムに準拠する。しかし、より広く、ワイヤレス通信システム100は、ネットワークの中でもとりわけ、何らかのその他のオープンなまたは独自仕様の通信ネットワーク、たとえば、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(「WiMAX: Worldwide Interoperability for Microwave Access」)またはIEEE 802.16ファミリーの規格を実装する場合がある。本開示は、いかなる特定のワイヤレス通信システムアーキテクチャまたはプロトコルの実装にも限定されるように意図されていない。
【0037】
一実施形態において、リモートユニット105は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(「PDA」)、タブレットコンピュータ、スマートフォン、スマートテレビ(たとえば、インターネットに接続されたテレビ)、スマート家電(たとえば、インターネットに接続された家電)、セットトップボックス、ゲームコンソール、(防犯カメラを含む)セキュリティシステム、車載コンピュータ、ネットワークデバイス(たとえば、ルータ、スイッチ、モデム)などのコンピューティングデバイスを含んでよい。一部の実施形態において、リモートユニット105は、スマートウォッチ、フィットネスバンド、光学式ヘッドマウントディスプレイなどのウェアラブルデバイスを含む。さらに、リモートユニット105は、UE、加入者ユニット、モバイル電話、移動局、ユーザ、端末、モバイル端末、固定端末、加入者局、ユーザ端末、無線送信/受信ユニット(「WTRU: wireless transmit/receive unit」)、デバイス、または当技術分野で使用されるその他の用語で呼ばれる場合がある。様々な実施形態において、リモートユニット105は、加入者アイデンティティおよび/または識別モジュール(「SIM」)と、モバイル終端機能(たとえば、無線送信、ハンドオーバ、音声符号化および復号、誤り検出および訂正、シグナリング、ならびにSIMへのアクセス)を提供するモバイル機器(「ME」)とを含む。特定の実施形態において、リモートユニット105は、端末機器(「TE」)を含む場合があり、および/または家電もしくはデバイス(たとえば、上述のコンピューティングデバイス)に組み込まれる場合がある。
【0038】
リモートユニット105は、ULおよびDL通信信号によってRAN 120内のベースユニット121のうちの1つまたは複数と直接通信する場合がある。さらに、ULおよびDL通信信号は、ワイヤレス通信リンク123上で運ばれてよい。さらに、UL通信信号は、物理アップリンク制御チャネル(「PUCCH」)および/またはPUSCHなどの1つまたは複数のアップリンクチャネルを含む場合があり、一方、DL通信信号は、物理ダウンリンク制御チャネル(「PDCCH」)および/または物理ダウンリンク共有チャネル(「PDSCH」)などの1つまたは複数のDLチャネルを含む場合がある。ここで、RAN 120は、リモートユニット105にモバイルコアネットワーク140へのアクセスを提供する中間ネットワークである。
【0039】
様々な実施形態において、リモートユニット105は、サイドリンク通信を使用して互いに直接通信する場合がある(たとえば、デバイスツーデバイス通信(device-to-device communication))(図1には図示せず)。ここで、サイドリンク送信は、サイドリンクリソース上で行われてよい。リモートユニット105は、異なる割り当てモードに従って、異なるサイドリンク通信リソースを提供される場合がある。本明細書において使用されるとき、「リソースプール」は、サイドリンク動作のために割り振られるリソースのセットを指す。リソースプールは、1つまたは複数の時間単位(たとえば、直交周波数分割多重(「OFDM」)シンボル、サブフレーム、スロット、サブスロットなど)上のリソースブロック(すなわち、物理リソースブロック(「PRB」)のセットからなる。一部の実施形態において、リソースブロックのセットは、周波数領域において連続するPRBを含む。本明細書において使用するPRBは、周波数領域において12個の連続するサブキャリアからなる。
【0040】
一部の実施形態において、リモートユニット105は、モバイルコアネットワーク140とのネットワーク接続を介してアプリケーションサーバ151と通信する。たとえば、リモートユニット105内のアプリケーション107(たとえば、ウェブブラウザ、メディアクライアント、電話および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(「VoIP」)アプリケーション)が、RAN 120を介してモバイルコアネットワーク140とのプロトコルデータユニット(「PDU」)セッション(またはパケットデータネットワーク(「PDN」)接続)を確立するようにリモートユニット105をトリガする場合がある。PDUセッションは、リモートユニット105とユーザプレーン機能(「UPF」)141との間の論理接続を表す。そして、モバイルコアネットワーク140は、PDUセッション(またはその他のデータ接続)を使用して、リモートユニット105とパケットデータネットワーク150内のアプリケーションサーバ151との間でトラフィックを中継する。
【0041】
PDUセッション(またはPDN接続)を確立するために、リモートユニット105は、モバイルコアネットワーク140に登録されなければならない(第4世代(「4G」)システムの文脈では「モバイルコアネットワークにアタッチされる」とも言われる)。リモートユニット105は、モバイルコアネットワーク140との1つまたは複数のPDUセッション(またはその他のデータ接続)を確立してよいことに留意されたい。したがって、リモートユニット105は、パケットデータネットワーク150と通信するための少なくとも1つのPDUセッションを有していてよい。リモートユニット105は、その他のデータネットワークおよび/またはその他の通信ピアと通信するために追加のPDUセッションを確立してよい。
【0042】
5Gシステム(「5GS」)の文脈で、用語「PDUセッション」は、UPF 141を介して、リモートユニット105と特定のデータネットワーク(「DN」)との間のエンドツーエンド(「E2E」)のユーザプレーン(「UP」)接続を提供するデータ接続を指す。PDUセッションは、1つまたは複数のサービス品質(「QoS」)フローをサポートする。特定の実施形態においては、特定のQoSフローに属するすべてのパケットが同じ5G QoS識別子(「5QI」)を有するように、QoSフローとQoSプロファイルとの間に1対1のマッピングが存在する場合がある。
【0043】
進化型パケットシステム(「EPS: Evolved Packet System」)などの4G/LTEシステムの文脈では、PDN接続(EPSセッションとも呼ばれる)が、リモートユニットとPDNとの間のE2EのUP接続を提供する。PDN接続手順は、EPSベアラ、すなわち、リモートユニット105とモバイルコアネットワーク140内のPDNゲートウェイ(「PGW」、図1には図示せず)との間のトンネルを確立する。特定の実施形態においては、特定のEPSベアラに属するすべてのパケットが同じQoSクラス識別子(「QCI」)を有するように、EPSベアラとQoSプロファイルとの間に1対1のマッピングが存在する。
【0044】
ベースユニット121は、地理的な地域に分散されてよい。特定の実施形態において、ベースユニット121は、アクセス端末、アクセスポイント、ベース、基地局、ノードB(「NB」)、進化型ノードB(eNodeBまたは「eNB」と略され、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(「E-UTRAN: Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network」)ノードBとしても知られる)、5G/NRノードB(「gNB」)、ホームノードB、中継ノード、RANノード、または当技術分野で使用される任意のその他の用語で呼ばれる場合もある。ベースユニット121は、概して、1つまたは複数の対応するベースユニット121に通信可能なように結合された1つまたは複数のコントローラを含んでよいRAN 120などのRANの一部である。無線アクセスネットワークのこれらおよびその他の要素は、図示されていないが、概して当業者によく知られている。ベースユニット121は、RAN 120を介してモバイルコアネットワーク140に接続する。
【0045】
ベースユニット121は、ワイヤレス通信リンク123を介して、サービングエリア、たとえば、セルまたはセルのセクタ内の多数のリモートユニット105にサービスを提供してよい。ベースユニット121は、通信信号によってリモートユニット105のうちの1つまたは複数と直接通信してよい。概して、ベースユニット121は、時間、周波数、および/または空間領域においてリモートユニット105にサービスを提供するためにDL通信信号を送信する。さらに、DL通信信号は、ワイヤレス通信リンク123上で運ばれてよい。ワイヤレス通信リンク123は、免許が必要なまたは免許不要の無線スペクトルの任意の適切なキャリアであってよい。ワイヤレス通信リンク123は、リモートユニット105のうちの1つもしくは複数および/またはベースユニット121のうちの1つもしくは複数の間の通信を容易にする。
【0046】
免許不要のスペクトル上でのNR動作(「NR-U」と呼ばれる)中、ベースユニット121およびリモートユニット105は、免許不要の(すなわち、共有された)無線スペクトル上で通信することに留意されたい。同様に、免許不要のスペクトル上でのLTE動作(「LTE-U」と呼ばれる)中、ベースユニット121およびリモートユニット105は、やはり、免許不要の(すなわち、共有された)無線スペクトル上で通信する。
【0047】
一実施形態において、モバイルコアネットワーク140は、データネットワークの中でもとりわけ、インターネットおよびプライベートデータネットワークのようなパケットデータネットワーク150に結合されてよい5Gコアネットワーク(「5GC」)または進化型パケットコア(「EPC」)である。リモートユニット105は、モバイルコアネットワーク140に加入しているかまたはその他のアカウントを有していてよい。様々な実施形態において、各モバイルコアネットワーク140は、単一の移動体通信事業者(「MNO: mobile network operator」)および/または公衆陸上モバイルネットワーク(「PLMN: Public Land Mobile Network」)に属する。本開示は、いかなる特定のワイヤレス通信システムアーキテクチャまたはプロトコルの実装にも限定されるように意図されていない。
【0048】
モバイルコアネットワーク140は、いくつかのネットワーク機能(「NF」)を含む。示されるように、モバイルコアネットワーク140は、少なくとも1つのUPF 141を含む。モバイルコアネットワーク140は、RAN 120にサービスを提供するアクセスおよびモビリティ管理機能(「AMF: Access and Mobility Management Function」)143、セッション管理機能(「SMF」)145、ポリシー制御機能(「PCF」)147、統合データ管理機能(「UDM: Unified Data Management function」)およびユーザデータリポジトリ(「UDR」)を含むがこれらに限定されない複数の制御プレーン(「CP」)機能も含む。一部の実施形態において、UDMは、UDRと同じ場所に置かれ、組み合わされたエンティティ「UDM/UDR」149として示されている。特定の数および種類のネットワーク機能が図1に示されているが、当業者は、任意の数および種類のネットワーク機能がモバイルコアネットワーク140に含まれてよいことを認めるであろう。
【0049】
UPF 141は、5Gアーキテクチャにおいて、データネットワーク(「DN」)を相互接続するためのパケットのルーティングおよび転送、パケットの検査、QoSの処理、ならびに外部PDUセッションを担う。AMF 143は、非アクセス層(「NAS」)シグナリングの終端、NASの暗号化および完全性保護、登録管理、接続管理、モビリティ管理、アクセスの認証および認可、セキュリティコンテキスト管理を担う。SMF 145は、セッション管理(すなわち、セッションの確立、修正、解放)、リモートユニット(すなわち、UE)のインターネットプロトコル(「IP」)アドレスの割り当ておよび管理、DLデータ通知、ならびに適切なトラフィックのルーティングのためのUPF 141のトラフィックステアリング構成を担う。
【0050】
PCF 147は、統一されたポリシーフレームワーク、CP機能へのポリシー規則の提供、UDRにおけるポリシー決定のためのアクセス加入情報を担う。UDMは、認証および鍵合意(「AKA: Authentication and Key Agreement」)クレデンシャルの生成、ユーザ識別処理、アクセス認可、加入管理を担う。UDRは、加入者情報のリポジトリであり、多くのネットワーク機能にサービスを提供するために使用されてよい。たとえば、UDRは、加入データ、ポリシー関連データ、サードパーティアプリケーションに公開されることを許される加入者関連データなどを記憶する場合がある。
【0051】
様々な実施形態において、モバイルコアネットワーク140は、ネットワークリポジトリ機能(「NRF」)(ネットワーク機能(「NF」)サービスの登録および発見を提供し、NFが互いの適切なサービスを特定し、アプリケーションプログラミングインターフェース(「API」)を介して互いに通信することを可能にする)、ネットワーク公開機能(「NEF: Network Exposure Function」)(ネットワークデータおよびリソースが顧客およびネットワークパートナーに容易にアクセスされ得るようにする役割を担う)、認証サーバ機能(「AUSF」)、または5GCのために定義されたその他のNFも含む場合がある。存在するとき、AUSFは、認証サーバおよび/または認証プロキシとして働いてよく、それによって、AMF 143がリモートユニット105を認証することを可能にする。特定の実施形態において、モバイルコアネットワーク140は、認証、認可、およびアカウンティング(「AAA」)サーバを含む場合がある。
【0052】
様々な実施形態において、モバイルコアネットワーク140は、異なる種類のモバイルデータ接続および異なる種類のネットワークスライスをサポートし、各モバイルデータ接続は、特定のネットワークスライスを利用する。ここで、「ネットワークスライス」は、特定のトラフィックの種類または通信サービスのために最適化されたモバイルコアネットワーク140の一部分を指す。たとえば、1つまたは複数のネットワークスライスは、拡張モバイルブロードバンド(「eMBB: enhanced mobile broadband」)サービスのために最適化される場合がある。別の例として、1つまたは複数のネットワークスライスは、超高信頼低遅延通信(「URLLC」)サービスのために最適化される場合がある。その他の例において、ネットワークスライスは、マシンタイプ通信(「MTC」)サービス、大規模MTC(「mMTC: massive MTC」)サービス、モノのインターネット(「IoT」)サービスのために最適化される場合がある。さらにその他の例において、ネットワークスライスは、特定のアプリケーションサービス、バーティカルサービス(vertical service)、特定のユースケースなどのためにデプロイされる場合がある。
【0053】
ネットワークスライスインスタンスは、単一ネットワークスライス選択支援情報(「S-NSSAI」)によって特定され、一方、リモートユニット105が使用することを認可されるネットワークスライスのセットは、ネットワークスライス選択支援情報(「NSSAI」)によって特定される。ここで、「NSSAI」は、1つまたは複数のS-NSSAI値を含むベクトル値を指す。特定の実施形態においては、様々なネットワークスライスが、SMF 145およびUPF 141などのネットワーク機能の別々のインスタンスを含む場合がある。一部の実施形態においては、異なるネットワークスライスが、AMF 143などのいくつかの共通のネットワーク機能を共有する場合がある。図示を簡単にするために、図1には異なるネットワークスライスが示されていないが、それらのサポートは想定されている。
【0054】
CGリソースを使用するSDT手順を容易にするために、ベースユニット121は、SDT構成をリモートユニット105に送信してよく、リモートユニット105は、たとえば、SDT(「CG-SDT」)125のためのCGリソースを使用してRRC_INACTVEにおいて小さいデータを送信すべきか、またはアップリンクデータ送信を実行するためにRRC_CONNECTED状態に移行すべきかを判定するためにSDT構成を使用する。
【0055】
図1は5G RANおよび5Gコアネットワークのコンポーネントを示すが、CGリソースを使用するSDT手順のための説明される実施形態は、IEEE 802.11の変種、移動体通信用グローバルシステム(「GSM: Global System for Mobile Communications」、すなわち、2Gデジタルセルラネットワーク)、汎用パケット無線サービス(「GPRS」)、ユニバーサル移動体通信システム(「UMTS」)、LTEの変種、CDMA2000、Bluetooth、ZigBee、Sigfoxなどを含むその他の種類の通信ネットワークおよびRATに当てはまる。
【0056】
さらに、モバイルコアネットワーク140がEPCであるLTEの変種において、示されたネットワーク機能は、モビリティ管理エンティティ(「MME: Mobility Management Entity」)、サービングゲートウェイ(「SGW」)、PGW、ホーム加入者サーバ(「HSS」)などの適切なEPCエンティティによって置き換えられてよい。たとえば、AMF 143が、MMEにマッピングされ、SMF 145が、PGWの制御プレーン部分および/またはMMEにマッピングされ、UPF 141が、SGWおよびPGWのユーザプレーン部分にマッピングされ、UDM/UDR 149が、HSSにマッピングされるなどしてよい。
【0057】
以下の説明において、用語「RANノード」は、基地局/ベースユニットに使用されるが、それは、任意のその他の無線アクセスノード、たとえば、gNB、ng-eNB、eNB、基地局(「BS」)、基地局ユニット、アクセスポイント(「AP」)、NR BS、5G NB、送受信ポイント(「TRP: Transmission and Reception Point」)などによって置き換えられ得る。さらに、用語「UE」は、移動局/リモートユニットに使用されるが、それは、任意のその他のリモートデバイス、たとえば、リモートユニット、MS、MEなどによって置き換えられ得る。さらに、動作は、主に5G NRの文脈で説明される。しかし、以下で説明される解決策/方法は、CGリソースを使用するSDT手順のためのその他のモバイル通信システムにも同様に適用可能である。
【0058】
図2は、本開示の実施形態によるNRプロトコルスタック200を示す。図2は、UE 205、RANノード210、および5Gコアネットワーク(「5GC」)内のAMF 215を示すが、これらは、ベースユニット121およびモバイルコアネットワーク140とインタラクションするリモートユニット105のセットを代表している。示されるように、NRプロトコルスタック200は、ユーザプレーンプロトコルスタック201および制御プレーンプロトコルスタック203を含む。ユーザプレーンプロトコルスタック201は、物理(「PHY」)レイヤ220、媒体アクセス制御(「MAC」)サブレイヤ225、無線リンク制御(「RLC」)サブレイヤ230、パケットデータコンバージェンスプロトコル(「PDCP: Packet Data Convergence Protocol」)サブレイヤ235、およびサービスデータ適応プロトコル(「SDAP: Service Data Adaptation Protocol」)サブレイヤ240を含む。制御プレーンプロトコルスタック203は、PHYレイヤ220、MACサブレイヤ225、RLCサブレイヤ230、およびPDCPサブレイヤ235を含む。制御プレーンプロトコルスタック203は、RRCレイヤ245およびNASレイヤ250も含む。
【0059】
ユーザプレーンプロトコルスタック201のアクセス層(「AS」)レイヤ255(「ASプロトコルスタック」とも呼ばれる)は、少なくとも、SDAP、PDCP、RLC、およびMACサブレイヤ、ならびに物理レイヤから構成される。制御プレーンプロトコルスタック203のASレイヤ260は、少なくともRRC、PDCP、RLC、MACサブレイヤ、および物理レイヤから構成される。レイヤ2(「L2」)は、SDAP、PDCP、RLC、およびMACサブレイヤに分割される。レイヤ3(「L3」)は、制御プレーンのRRCレイヤ245およびNASレイヤ250を含み、たとえば、ユーザプレーンのIPレイヤおよび/またはPDUレイヤ(図示せず)を含む。L1およびL2は、「下位レイヤ」と呼ばれ、一方、L3以上(たとえば、トランスポートレイヤ、アプリケーションレイヤ)は、「高位レイヤ(higher layer)」または「上位レイヤ(upper layer)」と呼ばれる。
【0060】
PHYレイヤ220は、MACサブレイヤ225にトランスポートチャネルを提供する。PHYレイヤ220は、エネルギー検出閾値を使用してビーム障害検出手順を実行してよい。特定の実施形態において、PHYレイヤ220は、ビーム障害のインジケーションをMACサブレイヤ225のMACエンティティに送信する場合がある。MACサブレイヤ225は、RLCサブレイヤ230に論理チャネルを提供する。RLCサブレイヤ230は、PDCPサブレイヤ235にRLCチャネルを提供する。PDCPサブレイヤ235は、SDAPサブレイヤ240および/またはRRCレイヤ245に無線ベアラを提供する。SDAPサブレイヤ240は、コアネットワーク(たとえば、5GC)にQoSフローを提供する。RRCレイヤ245は、キャリアアグリゲーションおよび/またはデュアルコネクティビティの追加、修正、および解放ための機能を提供する。また、RRCレイヤ245は、シグナリング無線ベアラ(「SRB」)およびデータ無線ベアラ(「DRB」)の確立、構成、維持、および解放を管理する。
【0061】
NASレイヤ250は、UE 205と5GC内のAMF 215との間にある。NASメッセージは、RANを通じて透過的に渡される。NASレイヤ250は、通信セッションの確立を管理し、UE 205がRANの異なるセルの間を移動するときにUE 205との連続的な通信を維持するために使用される。対照的に、ASレイヤ255および260は、UE 205とRAN(すなわち、RANノード210)との間にあり、ネットワークのワイヤレス部分を介して情報を運ぶ。図2に示されていないが、IPレイヤが、NASレイヤ250の上に存在し、トランスポートレイヤが、IPレイヤの上に存在し、アプリケーションレイヤが、トランスポートレイヤの上に存在する。
【0062】
MACサブレイヤ225は、NRプロトコルスタックのL2アーキテクチャの最も下のサブレイヤである。下のPHYレイヤ220とのMACサブレイヤ225の接続は、トランスポートチャネルを介し、上のRLCサブレイヤ230との接続は、論理チャネルを介する。したがって、MACサブレイヤ225は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間で多重化および多重分離を実行し、すなわち、送信側のMACサブレイヤ225は、論理チャネルを介して受け取られたMACサービスデータユニット(「SDU」)からMAC PDU(トランスポートブロック(「TB」)としても知られる)を構築し、受信側のMACサブレイヤ225は、トランスポートチャネルを介して受け取られたMAC PDUからMAC SDUを回復する。
【0063】
MACサブレイヤ225は、制御データ(たとえば、RRCシグナリング)を運ぶ制御論理チャネルか、またはユーザプレーンデータを運ぶトラフィック論理チャネルかのどちらかである論理チャネルを介して、RLCサブレイヤ230のためのデータ転送サービスを提供する。一方、MACサブレイヤ225からのデータは、ULまたはDLに分類されるトランスポートチャネルを介してPHYレイヤ220とやりとりされる。データは、それが無線でどのようにして空中で送信されるかに応じてトランスポートチャネルに多重化される。
【0064】
PHYレイヤ220は、無線インターフェースを介したデータおよび制御情報の実際の送信を担い、すなわち、PHYレイヤ220は、MACトランスポートチャネルからのすべての情報を、送信側の無線インターフェースを介して運ぶ。PHYレイヤ220によって実行される重要な機能の一部は、符号化および変調と、リンク適応(たとえば、適応変調および符号化(「AMC: Adaptive Modulation and Coding」))と、電力制御と、セル探索およびランダムアクセス(初期同期およびハンドオーバを目的とする)と、RRCレイヤ245のための(3GPP(登録商標)システム(すなわち、NRおよび/またはLTEシステム)内ならびにシステム間の)その他の測定とを含む。PHYレイヤ220は、変調方式、符号化率(すなわち、変調符号化方式(「MCS」))、PRB数などの送信パラメータに基づいて送信を実行する。
【0065】
RACHに基づくSDTおよびCGに基づくSDTに関して、UE 205が中断構成(Suspend configuration)付きのRRC解放を受信するとき、UE 205は、少なくとも以下のアクションを実行する。
・MACがリセットされ、デフォルトのMACセルグループ構成が解放される
・シグナリング無線ベアラ#1(「SRB1」)のためのRLCエンティティが再確立される
・SRBおよびDRBが、シグナリング無線ベアラ#0(「SRB0」)を除いて中断される
【0066】
RACHに基づくSDTとCGに基づくSDTとの両方に関して、SDTの開始のために(すなわち、第1の/最初のSDT送信のために)RESUME手順を開始すると、UE 205は、少なくともSDT PDCPエンティティを再確立し、(SRB1と一緒に)小データ送信のために構成されるSDT DRBを再開する。
【0067】
第1のULメッセージ(すなわち、4ステップRACHのためのMSG3、2ステップRACHのためのMSGAペイロード、およびCGのためのCG送信)は、(メッセージのサイズに応じて)少なくとも以下の内容を含む場合がある。
・CCCHメッセージ(必須)
・小データ送信のためにネットワークによって構成される1つまたは複数のDRBからのDRBデータ(任意)
・MAC制御要素(「CE」)--(たとえば、バッファステータスレポート(「BSR」))(任意)
・パディングビット(任意)
【0068】
論理チャネル優先順位付け(「LCP: Logical Channel Prioritization」)が、含まれてよい上記内容の優先度を決定するために使用され得る。
【0069】
RACHおよびCGに関して、アクセスの試みが許されるかどうかを判定するための既存の統一アクセス制御(「UAC: Unified Access Control」)手順が、SDTのために再利用される。
【0070】
SDTは、NASレイヤに対して透過的である(すなわち、NASが、既存の再開原因(resume cause)のうちの1つを生成し、ASレイヤが、SDT対非SDTアクセスを判断する)。
【0071】
RRCに基づく解決策の場合、RACHに基づくSDTとCGに基づくSDTとの両方に関して、CCCHメッセージは、RRC完全性保護のための記憶されたセキュリティ鍵を使用して生成された--すなわち、Rel-16と同じ--再開のためのメッセージ認証コード-完全性(Message Authentication Code - Integrity for Resume)(「resumeMAC-I」)を含む。
【0072】
RACHに基づくSDTとCGに基づくSDTとの両方に関して、記憶されたセキュリティコンテキストと、前のRRCReleaseメッセージ内で受信された次ホップ連鎖カウンタ(NCC: Next Hop Chaining Counter)値を使用して新しい鍵が生成され、これらの新しい鍵が、SDTのために構成されるDRBのデータを生成するために使用される。
【0073】
RACHに基づくSDTに関して、コンテンションの解決が正常に完了すると、UE 205は、セル固有無線ネットワーク一時識別子(「C-RNTI: Cell-specific Radio Network Temporary Identifier」)を監視する。一実施形態において、C-RNTIのcoreset/サーチスペースは、共通の(すなわち、共有された)coreset/サーチスペースである。別の実施形態において、C-RNTIのcoreset/サーチスペースは、専用のcoreset/サーチスペースである。
【0074】
ベースライン(baseline)として、RACHリソース、すなわち、(ランダムアクセス機会(「RO: Random Access Occasion」)+プリアンブルの組合せ)は、SDTと非SDTとの間で異なる。SDTおよび非SDTのランダムアクセス機会(「RO」)が異なる場合、SDTと非SDTとの間のプリアンブルの区分は必要とされない。しかし、SDTおよび非SDTのROが同じである場合、プリアンブルの区分が必要とされる。
【0075】
RACHリソース、すなわち、(RO+プリアンブルの組合せ)がSDTと非SDTとの間で異なる場合、SDT対非SDTのためのMsg2/MsgBの間のいかなる区別のさらなる必要もないことに留意されたい。
【0076】
UE 205のアップリンク小データ転送のための構成済みグラントリソースの構成は、RRCReleaseメッセージに含まれる。構成は、CGのためのコンテンション解決手順のないタイプ1のCGのみである場合がある。
【0077】
構成済みグラントリソースの構成は、1つのタイプ1のCG構成を含み得る。一部の実施形態においては、複数の構成されたCGが許される。
【0078】
RRC_INACTIVEでの構成済みグラントに基づく小データ転送のために規定されたTA維持のための新しいTAタイマが、導入されるべきである。TAタイマは、RRCReleaseメッセージ内でCG構成と一緒に構成される。
【0079】
UE 205の小データ送信のための構成済みグラントリソースの構成は、同じサービングセル内でのみ有効である。
【0080】
UE 205は、少なくとも以下の基準、すなわち、(1)ユーザデータがデータ量の閾値よりも小さいこと、(2)構成済みグラントリソースが構成され、有効であること、および(3)UE 205が有効なTAを有することが満たされる場合に、構成済みグラントに基づく小データ転送を使用することができる。
【0081】
同期信号参照信号受信電力(SS-RSRP)の閾値が、同期信号ブロック(SSB)の選択のために構成される。UE 205は、閾値を超えるSS-RSRPを持つSSBのうちの1つを選択し、ULデータ送信のための関連するCGリソースを選択する。特定の実施形態においては、CGリソースとSSBとの間の関連付けが、CGに基づくSDTのために必要とされる。
【0082】
免許が必要な帯域におけるRel-16のCG構成メカニズムが、CG-SDTのベースラインとして再利用される。少なくとも最初の送信に関して、我々は、UE 205がメッセージを再度送信することを可能にするためのメカニズムを持つことになる。UE 205は、再送信のために同じHARQプロセスを使用/選択する。
【0083】
「CG-SDTタイマ」が、CG-SDT PUSCH送信の終わりから第1の「有効な」PDCCH機会において始動する。「CG-SDTタイマ」は、最初の送信および後続の送信中に始動/再始動され得る。
【0084】
UE 205は、少なくとも、構成済みスケジューリング無線ネットワーク一時識別子(「CS-RNTI: Configured Scheduling Radio Network Temporary Identifier」)PDCCHによって示されるPUSCH再送信時に、および/または各CG-SDT送信後に、「CG-SDTタイマ」を再始動する。「CG-SDTタイマ」は、少なくとも、UE 205がRRCフィードバックメッセージ(たとえば、RRCResume、RRCSetup、RRCRelease、およびRRCReject)を受信するときに停止する。免許が必要な帯域のためのCGタイプ1のHARQプロセス識別子(「ID」)に関するRel-16の計算が、CG-SDTのベースラインとして再利用されてよいことに留意されたい。
【0085】
UE 205は、RANノード210からの最初の送信の確認の受信後にのみ、後続のULデータ送信を開始することを許されてよい。UE 205は、後続のCG送信フェーズにおいて、Rel-16と同様に、HARQの最初の送信のために複数のCGリソースを使用してよい。
【0086】
以下のCG-SDT構成、すなわち、RRC_INACTIVEにおける新しいTAタイマ、SDTにおけるTA検証メカニズムのための参照信号受信電力(「RSRP」)の変化の閾値、およびビーム選択のためのSSB RSRPの閾値は、UE毎である。
【0087】
図3は、例示的なRRC再開手順300を示す。手順300は、UE 205(たとえば、リモートユニット105のインスタンス)、RANノード210(たとえば、ベースユニット121のインスタンス)、およびUPF 305(たとえば、UPF 141のインスタンス)を関与させる。手順300の始めに、UE 205は、RRC_INACTIVE状態にある(ブロック310参照)。UE 205のRRC状態は、UE 205とRANノード210との両方に知られていることに留意されたい。
【0088】
ステップ1において、UE 205は、RRCResumeRequestメッセージをRANノード210に送信する(メッセージング315参照)。示されているように、RRCResumeRequestは、非アクティブ無線ネットワーク一時識別子(「I-RNTI: Inactive Radio Network Temporary Identifier」)、resumeMAC-I、およびresumeCauseを含む。
【0089】
ステップ2において、RANノード210は、RRCResumeメッセージをUE 205に送信する(メッセージング320参照)。UE 205は、RRCResumeメッセージに応じてRRC_CONNECTED状態に遷移する(ブロック325参照)。
【0090】
ステップ3において、UE 205は、RRC_CONNECTED状態への遷移に応じて、RRCResumeCompleteメッセージをRANノード210に送信する(メッセージング330参照)。任意で、UE 205は、ULデータを含む1つまたは複数のメッセージを送信する(メッセージング335参照)。
【0091】
ステップ4において、RANノード210は、RRCReconfigurationメッセージをUE 205に送信する(メッセージング340参照)。一部の実施形態において、RRCReconfigurationメッセージは、ULデータを転送するために使用された無線ベアラを解放する。
【0092】
ステップ5において、UE 205は、RRCReconfigutationCompleteメッセージをRANノード210に送信する(メッセージング345参照)。RANノード210は、ULデータをUPF 305に転送する(メッセージング350参照)ことに留意されたい。
【0093】
ステップ6において、RANノード210は、たとえば、SuspendConfig IEをともなって、RRCReleaseメッセージをUE 205に送信する(メッセージング355参照)。一部の実施形態において、RRCReleaseメッセージは、構成済みアップリンクグラントに関する(すなわち、CGリソースに関する)構成を含む。UE 205は、RRCReleaseメッセージに応じてRRC_INACTIVE状態に遷移する(ブロック360参照)。
【0094】
上述のように、現在の3GPP(登録商標)仕様は、データパケットがどれだけ小さく、低頻度であろうとも、データ送信毎に、接続のセットアップと、RRC_INACTIVE状態へのその後の解放とが発生することを必要とする。
【0095】
図4Aは、RRC_INACTIVE状態のUE 205の例示的な小データ送信(「SDT」)手順400を示す。手順400は、UE 205(たとえば、リモートユニット105のインスタンス)、RANノード210(たとえば、ベースユニット121のインスタンス)、およびUPF 305(たとえば、UPF 141のインスタンス)を関与させる。手順400の始めに、UE 205は、RRC_INACTIVE状態にある。示された手順400は、ランダムアクセス(「RA」)リソース(すなわち、ランダムアクセスチャネル(「RACH」)上)および/または構成済みグラント(「CG」)リソースに基づく。
【0096】
ステップ0において、UE 205は、RRC_INACTIVEにおける小データ送信のためにRACHまたはCGリソースを使用すると決定する(ブロック405参照)。ステップ1において、UE 205は、RRC_INACTIVE状態の間に、ULデータ(およびNCC値)をともなうRRCResumeRequestをRANノード210に送信する(メッセージング410参照)。示されるように、RRCResumeRequestは、RNTI、resumeMAC-I、およびresumeCauseを含む。
【0097】
ステップ2において、RANノード210は、ULデータを5GC(すなわち、UPF 305)に転送する(メッセージング415参照)。任意のステップ3において、UPF 305は、UE 205のためのDLデータをRANノード210に送信する(メッセージング420参照)。
【0098】
ステップ4において、RANノード210は、RRCReleaseメッセージをUE 205に送信する(メッセージング425参照)。示されるように、RRCReleaseメッセージは、I-RNTIおよび新しいNCC値を含む。UPFがUE 205のためのDLデータを有する場合(またはUE 205のためのDLデータがRANノード210においてバッファリングされている場合)、RRCReleaseメッセージは、DLデータを含む。
【0099】
図4Bは、RRC_INACTIVE状態のUE 205の別の例示的な小データ送信(「SDT」)手順430を示す。示される手順は、SDTのために構成されたランダムアクセスチャネル(「RACH」)リソースに基づく。手順430は、UE 205(たとえば、リモートユニット105のインスタンス)およびRANノード210(たとえば、ベースユニット121のインスタンス)を関与させる。手順430の始めに、UE 205は、RRC_CONNECTED状態にある(ブロック435参照)。
【0100】
ステップ1において、RANノード210は、SuspendConfig IEをともなうRRCReleaseメッセージを送信し(メッセージング440参照)、UE 205は、RRC_CONNECTED状態からRRC_INACTIVE状態に移行する(ブロック445参照)。ここで、SuspendConfig IEをともなうRRCReleaseメッセージは、SDT構成(およびNCC値)を含む。
【0101】
その後、UE 205は、RRC_INACTIVEにおける小データ送信のためのRACHに基づくSDT手順450を使用すると決定する。ステップ2において、UE 205は、ULデータをともなうRRCResumeRequestメッセージを含むRA-SDTメッセージ(すなわち、2ステップランダムアクセス(「RA」)手順のMsgA)をRANノード210に送信する(メッセージング455参照)。ここでは、UE 205が送信する追加のデータを有すると仮定される。
【0102】
ステップ3において、RANノード210は、RA-SDTメッセージ(すなわち、2ステップRA手順のMsgB)でUE 205に応答する(メッセージング460参照)。ステップ4において、UE 205は、構成済みグラント(「CG」)および/または動的グラント(「DG: dynamic grant」)によって割り当てられたリソースを使用して、後続のデータ送信を実行する(ブロック465参照)。ネットワークがUE 205のためのDLデータを有する場合(たとえば、UE 205のためのDLデータがRANノード210においてバッファリングされている場合)、ブロック465の「後続のデータ送信」は、RANノード210によるDLデータ送信を含む。
【0103】
ステップ5において、後続のデータ送信が完了すると、RANノード210は、RACHリソースに関するSDT構成(およびNCC値)をやはり含む別のRRCReleaseメッセージをUE 205に送信する(メッセージング470参照)。UE 205は、RRCReleaseメッセージを受信すると、RRC_INACTIVE状態に移行し(ブロック475参照)、たとえば、UE 205は、RRC_INACTIVE状態に留まり続ける。
【0104】
図5は、SDTリソースの選択のための例示的な手順500を示し、すなわち、UE 205は、データ量およびRSRP値に基づいて、CGに基づくSDTを使用すべきか、またはRACHに基づくSDTを使用すべきか、または非SDTを使用すべきかを判定する。
【0105】
最初の判断として、UE 205は、データ量をデータ量の閾値と比較し、また測定されたRSRPをSDTの閾値と比較することによって、SDT手順を使用すべきかどうかを判定する(ブロック505参照)。RSRPの閾値は、(最低の閾値に対応する)4ステップのRACHに基づく手順が実行され得ることを保証するためのものである。ユーザデータの量がデータ量の閾値より小さく、RSRPがSDTの閾値を超えている場合、UE 205は、SDT手順を使用することができ、SDTリソースの選択に移る。そうでない場合、UE 205は、図3に示されたレガシーの再開手順を使用すると決定する。
【0106】
SDTリソースを選択するために、UE 205は、RSRPを通常(すなわち、非補足)アップリンクキャリア(「NUL: normal uplink carrier」)の閾値と比較することによって、構成されている場合にはキャリアを選択する(すなわち、NULを使用すべきか、または補足アップリンクキャリア(「SUL: supplementary uplink carrier」)を使用すべきかを判定する)(ブロック510参照)。RSRPがNULの閾値より大きい場合、UE 205は、SDT手順のためのキャリアとしてNULを選択する(ブロック515参照)。そうではなく、RSRPがNULの閾値以下である場合、UE 205は、SDT手順のためのキャリアとしてSULを選択する(ブロック520参照)。
【0107】
NULを選択すると、UE 205は、RSRPがCG動作に十分であると判定し、UE 205がCGのための有効なTAを有するかどうかを判定することによって、CGに基づく手順を使用すべきかどうかを判断する(ブロック525参照)。使用すべきである場合、UE 205は、たとえば、図4Aに示されたように、NULのCGに基づくSDT手順を使用する。使用すべきでない場合、UE 205は、NULのRACHに基づくSDT手順を使用する。
【0108】
NULのRACHに基づくSDT手順を選択すると、UE 205は、RSRPを2ステップの閾値と比較することによって、2ステップRACH手順を使用すべきかどうかを判断する(ブロック530参照)。使用すべきである場合、UE 205は、たとえば、図4Bに示されたように、NULの2ステップRACHに基づくSDT手順を使用する。使用すべきでない場合、UE 205は、NULの4ステップRACHに基づくSDT手順を使用する(ブロック535参照)。
【0109】
しかし、SULを選択すると、UE 205は、RSRPがCG動作に十分であると判定し、UE 205がCGのための有効なTAを有するかどうかを判定することによって、CGに基づく手順を使用すべきかどうかを判断する(ブロック540参照)。使用すべきである場合、UE 205は、たとえば、図4Aに示されたように、SULのCGに基づくSDT手順を使用する。使用すべきでない場合、UE 205は、SULのRACHに基づくSDT手順を使用する。
【0110】
SULのRACHに基づくSDT手順を選択すると、UE 205は、RSRPを2ステップの閾値と比較することによって、2ステップRACH手順を使用すべきかどうかを判断する(ブロック545参照)。使用すべきである場合、UE 205は、たとえば、図4Bに示されたように、SULの2ステップRACHに基づくSDT手順を使用する。使用すべきでない場合、UE 205は、SULの4ステップRACHに基づくSDT手順を使用する(ブロック550参照)。UE 205は、NULおよびSULで別々の構成を有する場合があり、したがって、NULのCGおよびNULの2ステップの判定のために使用される閾値は、SULのCGおよびSULの2ステップの判定のために使用される閾値と異なる場合があることに留意されたい。
【0111】
第1の解決策の実施形態によれば、UE 205は、前のアップリンク送信が正しく受信されたという確認がまだ受信されていなかった場合に関して、割り当てられたアップリンクリソース、たとえば、PUSCHリソース上での生成されたTBの送信をスキップする。第1の解決策の1つの実装において、割り当てられたアップリンクリソースは、構成済みアップリンクグラント、すなわち、CG-PUSCHである。第1の解決策のさらなる実装において、UE 205は、SDTセッション/手順の第1のCG-SDTリソース上でのTBの送信がRANノード210によって確認されていないとき、割り当てられたアップリンクリソース、たとえば、CG-SDTリソース上での生成されたTBの送信をスキップする。
【0112】
一部の実施形態において、確認は、HARQ Ack、L2 Ack、またはトグル式に切り替えられた新規データインジケータ(「NDI: New Data Indicator」)をともなう新しいDL/ULの割り振りによって行われる。1つの特定の実装において、SDTセッションの第1のCG-SDTリソース上での第1のアップリンク送信は、少なくともCCCHデータ、たとえば、RRCResumeRequestメッセージから成る。
【0113】
第1の解決策によれば、UE 205は、第1のCG-SDTリソース上のSDTセッションの第1のアップリンク送信がRANノード210、たとえば、RRCResumeRequestメッセージなどを含む最初のCG-SDT送信の受信を確認する応答メッセージによって確認/肯定応答されたときにのみ、後続のULデータ送信を行うことを許される。
【0114】
第1の解決策の1つの実装によれば、最初のCG-SDT送信、たとえば、少なくともRRCResumeRequestメッセージを含むSDTセッション内の第1のUL送信に関するRANノード210からの確認がない(またはまだ受信されていない)ことが原因でUE 205がスキップするTBは、HARQバッファに保留されたままにされ、確認がRANノード210から受信されると、UE 205によって自律的に再送信される。最初のSDT送信、たとえば、RRCResumeRequestに関する確認の受信までの、後続のアップリンクデータの「スキップ」または「抑制」は、リッスンビフォアトーク(「LBT: Listen-Before-Talk」)の失敗の場合と同様に、UE 205において(たとえば、MACエンティティにおいて)実施される。HARQプロセスは、最初のSDTメッセージ/TBの確認がないことが原因である後続のULデータのUL送信のスキップに応じて、「保留」に設定されてよい。
【0115】
第2の解決策の実施形態によれば、UE 205は、最初のSDT UL送信、たとえば、RRCResumeRequestメッセージなどを含むCG-SDT手順の第1のTBの確認がRANノード210から受信されていない限り、後続のULデータのためのトランスポートブロックを生成することを許されない。言い換えると、UE 205は、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制する場合がある。UE 205が、そのバッファ(たとえば、PDCP/RLCバッファ)内の送信のために利用可能なデータ、たとえば、SDTベアラのデータと、割り当てられたULリソース、たとえば、CG-SDTリソースとを有する場合に関して、UE 205は、たとえば、RRCResumeRequestメッセージを運ぶCG-SDTセッションの最初のTBがRANノード210によって確認されていない限り、LCP手順を実行せず、新しいTBを生成しない。本明細書において使用されるとき、CG-SDTセッションは、CGリソースを使用するSDT手順を指す。以下の説明において、用語「SDTセッション」および「SDT手順」は、RRC_INACTIVE状態におけるデータユニットの転送を指すために交換可能なように使用される場合がある。
【0116】
第2の解決策の1つの実装によれば、PUSCH割り当て、たとえば、CG-SDTリソースは、最初のTBがRANノード210によって肯定応答されていない限り、新しいTBの送信(すなわち、最初の新規送信)に有効でないとみなされる。PUSCH割り当て(たとえば、CG-SDTリソース)を有効でない(無効である)とみなすことは、UE 205がPUSCH割り当てを無視し、PUSCH割り当てに関してTBを生成せず、PUSCH割り当てに対応するUL(PUSCH)送信も実行しないことを意味する。
【0117】
第2の解決策の別の実装によれば、UE 205は、対応するCG-SDTセッションの最初のTBの受信の確認がRANノード210から受信されていない限り、ULグラント/割り当て、たとえば、ダウンリンク制御情報(「DCI」)内で伝えられた動的ULグラントを無視する。ULグラント/割り当てを無視することは、UE 205がULグラント/割り当てに関してTBを生成せず、PUSCH割り当てに対応するUL(PUSCH)送信も実行しないことを意味する。
【0118】
第2の解決策のある代替的な実装によれば、UE 205は、(たとえば、SDT手順に対応する)CG-SDTセッションの最初のTBに関する確認がRANノード210から受信されなかった限り、すなわち、RANノード210が最初のTB(たとえば、RRCResumeRequestメッセージ)の受信を確認していない限り、新しいTBの送信のためのすべての割り当てられたPUSCHリソース、たとえば、CG-SDTリソースを中断する。最初のTBの受信の確認を受信すると、UE 205は、すべての割り当てられたPUSCHリソース、たとえば、CG-SDTリソースを再開または再初期化する。したがって、UE 205は、後続のULデータ、すなわち、新しいTBの送信のために、CG-SDTリソースまたは任意のその他の割り当てられたPUSCHリソースを使用することができる。
【0119】
第2の解決策のいくつかのさらなる代替的な実装によれば、UE 205は、最初のSDT TB、たとえば、RRCResumeRequestメッセージを含むTBの送信のために使用されるHARQプロセスを除くすべてのアップリンクHARQプロセスを、CG-SDTセッションの開始時に中断されたまたは非アクティブ化されたものとみなす。UL HARQプロセスを非アクティブ化されたまたは中断されたものとみなすことは、HARQプロセスがUL(PUSCH)送信のために使用され得ないことを意味する。RANノード210から最初のTB(たとえば、RRCResumeRequestメッセージ)の受信の確認を受信すると、UE 205は、すべてのUL HARQプロセスをアクティブとみなす。その結果、UE 205は、新しいULデータの送信のために任意のUL HARQプロセスを使用することができる。
【0120】
一実施形態によれば、最初のSDTメッセージ、たとえば、RRCResumeRequestメッセージを含むTBの確認は、以下のうちの1つであってよい。
・何らかの最初のPDSCH送信をスケジューリングするPDCCH: (たとえば、最初のSDTメッセージに応じて)UE 205のための何らかのDLデータがある場合、確認は、DLデータのためのPDSCHをスケジューリングするPDCCHであってよい。
・何らかの最初のPUSCH送信をスケジューリングするPDCCH: 第1のULメッセージにBSRがある場合、確認は、さらなるULデータのグラントを含むPDCCHであってよい。
・RRCReleaseメッセージを含むPDSCH: 後続のDLまたはULがない場合、ネットワークは、SDT手順を直ちに終了したい場合がある(すなわち、すべてが完了している)。そのような実施形態において、DL応答は、C-RNTI宛てのPDCCHを使用してスケジューリングされたRRCReleaseであってよい。
・タイミングアドバンスコマンド(「TAC: Timing Advance Command」)を含むPDSCH: ネットワークがDLまたは(さらなる)ULトラフィックを待っており、UE 205を当面(たとえば、待機時間の間)SDTに保ちたい場合、確認は、UE 205に直接宛てられたTAC MAC制御要素(「CE」)または同様のもののような何か単純なものである可能性もある。
【0121】
第3の解決策の実施形態によれば、論理チャネルが、この論理チャネルのデータのために自律的再送信がサポートされるかどうかを示すパラメータを用いて構成される。論理チャネル(「LCH」)構成が、対応するLCHのために自律的再送信がサポートされることを示す場合に関して、UE 205は、たとえば、TBの受信がフィードバックメッセージによって明示的に確認されなかったか、またはTBの送信が何らかのチャネルの利用不可能が原因で行われ得なかった(スキップした)とき、対応するLCHのデータを含むTBを自律的に再送信してよい。
【0122】
第3の解決策の1つの実装によれば、UE 205は(たとえば、MACエンティティにおいて)、少なくとも、LCH構成に従って自律的再送信をサポートするTB内の1つのLCHのデータが存在する場合、TBのための自律的再送信をサポートする。第3の解決策の1つの特定の実装において、新しいパラメータは、IE LogicalChannelConfig内の新しいフィールドである。第3の解決策に従った3GPP(登録商標)仕様における新しいパラメータのいくつかの例示的な実装が、以下に示される。
【0123】
図6は、論理チャネルパラメータを構成するために使用されてよい例示的なIE LogicalChannelConfigのASN.1表現600を示す。
【0124】
何らかの自律的再送信機能がサポートされるかどうかをLCH毎に構成することは、ネットワーク(たとえば、RANノード210または5GC)が、どの種類のデータの自律的再送信がUE 205によってサポートされるべきかをより細かい粒度で制御することを可能にする。たとえば、SDTに関して、ネットワーク(たとえば、RANノード210または5GC)は、UE 205がSDTセッションの最初のTB、たとえば、RRCResumeRequestメッセージを含むTBを(自律的に)再送信することのみを許され、いかなる後続のULデータに関しても再送信することを許されないことを、新しいLCHパラメータによって保証することができる。
【0125】
第4の解決策の実施形態によれば、構成済みアップリンクグラント構成は、2つの周期性から成る。第4の解決策の1つの実装においては、1つのCG期間内に複数のCG PUSCHリソースが構成される。第4の解決策の1つの実施態様において、2つの周期性は、SDTのために使用される構成済みグラント構成、すなわち、CG-SDTのために構成される。RRC_INACTIVEにおける小データ送信のための構成済みグラント、すなわちCG-SDTは、Rel-15 NRにおいて規定されたCGタイプ1構成に基づく。基本的に、CG-SDTリソース上でのULデータ送信は、いかなるL1シグナリングもなしでRRC再構成に基づく。RRCは、DCI内のいかなるULグラントの検出もせずに、パラメータrrc-ConfiguredUplinkGrantを含む上位レイヤのIE ConfiguredGrantConfigを通じてUE 205にグラント構成を提供し、たとえば、特定のアクティブ化/解放手順は存在しない。CG-SDTリソースは、たとえば、RRCReleaseメッセージ内でUE 205にシグナリングされ、すなわち、UE 205をRRC_INACTIVEに送信する。レガシーのNRにおいては、CGタイプ1が構成されるとき、RRCは、以下のパラメータを構成する。
・cs-RNTI: このパラメータは、再送信のためのCS-RNTIを示す。
・periodicity: このパラメータは、CGタイプ1の周期性を示す。
・timeDomainOffset: このパラメータは、時間領域におけるシステムフレーム番号(「SFN」) = 0に対するリソースのオフセットを示す。
・timeDomainAllocation: このパラメータは、startSymbolAndLengthを含む時間領域における構成済みアップリンクグラントの割り当てを示す。
・nrofHARQ-Processes: このパラメータは、構成済みグラントのためのHARQプロセスの数を示す。
【0126】
第4の解決策によれば、第2の周期性が、CG-SDTリソースに関してRRCによって構成される。第4の解決策の1つの実装によれば、第1の周期性(既存の周期性)は、SDTセッションの最初のSDT CG-PUSCH送信のためにCGリソースを構成し、新しい第2の周期性は、たとえば、後続のULデータ送信または最初のSDTメッセージ/TBの再送信のためのSDTセッション内のCG-SDTリソースを構成する。後続のULデータの送信のために使用され得るSDT手順内の複数の後続のCG-SDT PUSCHリソースが、存在する場合があることに留意されたい。
【0127】
第1の周期性は、RRC_INACTIVE状態にある間にUE 205に小データが到着する周期性を指す。2つの周期性がどのように使用されてよいかの例を挙げると、スマートセンサーが1s毎に何らかのセンサーデータを報告する場合、第1の周期性は1sに設定される。センサーデータを報告するためには、SDTセッション内に複数のCG-SDTが構成されるように、いくつかのアップリンク送信が必要である。第2の周期性は、SDTセッション内のCG-SDTリソースの周期性を指す。
【0128】
図7は、2つの周期性を含む構成済みアップリンクグラント構成700を示す。図7に示されるように、第1のCG周期性内に構成された複数のCG PUSCHリソースが存在する。(「P1」と表記された)第1の周期性は、CG-SDTリソースの連続したセットの間であり、一方、(「P2」と表記された)第2の周期性は、セット内の隣接するCG-SDTリソースの間である。示されるように、SDTセッションは、SDTの開始で始まり、(たとえば、RRCReleaseメッセージを含む)SDTreleaseで終了する。
【0129】
第4の解決策の1つの実装によれば、UE 205は、RRC_INACTIVE状態にあるとき、およびSDTセッション/手順を開始する前にCG-SDTリソースを決定するために、--レガシーと同様に--第1の周期性のみを考慮し、すなわち、CG-SDTリソースは、たとえば、RRCResumeRequestメッセージから成る最初のSDT TBのためにのみ使用される。
【0130】
SDT手順が開始されると、(第1の周期性に従って決定された)CG-SDTリソース上での第1の/最初のSDT TBの送信に応じて、UE 205は、第2の構成された周期性(すなわち、P2)に従って、さらなるCG-SDTリソースをアクティブ化する。UE 205は、第2の周期性に従って割り当てられた後続のCG-SDTリソース上で最初のSDT TBを再送信することまたは任意のさらなる後続のSDT ULデータ/TBを送信することを許される。
【0131】
SDTセッション/プロシージャが終了されると、すなわち、RRCReleaseメッセージ、またはUE 205をRRC_INACTIVEに保つネットワークから受信される任意のその他のRRCメッセージを受信すると、UE 205は、第2の周期性に従うCG-SDTリソースを非アクティブ化/中断し、RANノード210がRRC_IDLEまたはRRC_CONNECTEDのような異なるRRC状態へのUE 205の遷移を開始しない限り、第1の周期性に従うCG-SDTリソースは、アクティブなままである。
【0132】
図8A図8Bは、本開示の実施形態による例示的なConfiguredGrantConfig IEのASN.1表現800を示す。示されるIEは、上述の新しい追加の周期性を含む。SDTセッション/手順内のCG-SDTリソースのために使用される追加の周期性は、パラメータ「Periodicity_SDT」(図8B参照)によって示され、このパラメータは、SDTセッション内のCG-SDTリソースを示し、上述の第2の周期性に対応する。
【0133】
第5の解決策の実施形態によれば、UE 205は、関連するHARQプロセスで送信されたTBの自律的(再)送信を制御するHARQプロセス毎に新しいタイマを維持する。第5の解決策の1つの実装によれば、新しいタイマは、HARQプロセスでの構成済みグラントリソース、すなわち、CG PUSCH上のTBの送信時に始動または再始動される。MACエンティティは、構成されたアップリンクを持つ各サービングセルのためのHARQエンティティを含み(それが補足アップリンク(「SUL」)を用いて構成される場合を含む)、HARQエンティティは、いくつかの並列したHARQプロセスを維持することに留意されたい。上述のように、タイマは、HARQプロセス毎に維持される。
【0134】
1つの特定の実装において、HARQプロセスに関連する新しいタイマは、そのHARQプロセスでのCG-SDTリソース上のTBの送信時に始動または再始動される。
【0135】
1つの実装において、HARQプロセスのタイマは、そのHARQプロセス宛てのPDCCH、たとえば、ULまたはDL送信を示すPDCCHを受信すると停止される。
【0136】
1つの特定の実装において、HARQプロセスのタイマは、そのHARQプロセスに関する新しい最初のULまたはDL送信を示すPDCCHを受信すると停止される。HARQプロセスに関連するタイマが切れると、UE 205は、HARQバッファに保留されているTBの何らかの(自律的)(再)送信を実行する。自律的(再)送信は、UE 205が、TBの送信を実行することを示す何らかの明示的なネットワークシグナリングを受信することなく、HARQバッファに保留されているTBの送信を実行する場合を指す。
【0137】
第5の解決策のいくつかのさらなる態様によれば、UE 205は、SDTセッションの最初のアップリンク送信、たとえば、RRCResumeRequestメッセージを含むTBに関してのみ新しいタイマを始動/再始動する。最初のSDT送信に関してのみ新しいタイマを始動することによって、自律的(再)送信機能が最初のSDT TB/メッセージのためにのみサポートされ、SDTセッション内の後続のUL送信のためにサポートされないことが保証される。
【0138】
図9は、本開示の実施形態による、CGリソースを使用するSDT手順のために使用されてよいユーザ機器装置900を示す。様々な実施形態において、ユーザ機器装置900は、上述の解決策のうちの1つまたは複数を実施するために使用される。ユーザ機器装置900は、上述のリモートユニット105および/またはUE 205などのユーザエンドポイントの一実施形態である場合がある。さらに、ユーザ機器装置900は、プロセッサ905、メモリ910、入力デバイス915、出力デバイス920、およびトランシーバ925を含んでよい。
【0139】
一部の実施形態において、入力デバイス915および出力デバイス920は、タッチスクリーンなどの単一のデバイスへと組み合わされる。特定の実施形態において、ユーザ機器装置900は、いかなる入力デバイス915および/または出力デバイス920も含まない場合がある。様々な実施形態において、ユーザ機器装置900は、プロセッサ905、メモリ910、およびトランシーバ925のうちの1つまたは複数を含む場合があり、入力デバイス915および/または出力デバイス920を含まない場合がある。
【0140】
示されるように、トランシーバ925は、少なくとも1つの送信機930および少なくとも1つの受信機935を含む。一部の実施形態において、トランシーバ925は、1つまたは複数のベースユニット121によってサポートされる1つまたは複数のセル(またはワイヤレスカバレッジエリア)と通信する。様々な実施形態において、トランシーバ925は、免許不要のスペクトルで動作可能である。さらに、トランシーバ925は、1つまたは複数のビームをサポートする複数のUEパネルを含んでよい。加えて、トランシーバ925は、少なくとも1つのネットワークインターフェース940および/またはアプリケーションインターフェース945をサポートしてよい。アプリケーションインターフェース945は、1つまたは複数のAPIをサポートする場合がある。ネットワークインターフェース940は、Uu、N1、PC5などの3GPP(登録商標)参照点(reference point)をサポートする場合がある。当業者によって理解されるように、その他のネットワークインターフェース940がサポートされる場合がある。
【0141】
プロセッサ905は、一実施形態において、コンピュータ可読命令を実行することができ、および/または論理演算を実行することができる任意の知られているコントローラを含んでよい。たとえば、プロセッサ905は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、中央演算処理装置(「CPU」)、グラフィックス処理ユニット(「GPU」)、補助処理ユニット、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、または同様のプログラマブルコントローラであってよい。一部の実施形態において、プロセッサ905は、メモリ910に記憶された命令を実行して、本明細書に記載の方法およびルーチンを実行する。プロセッサ905は、メモリ910、入力デバイス915、出力デバイス920、およびトランシーバ925に通信可能なように結合される。
【0142】
様々な実施形態において、プロセッサ905は、上述のUEの挙動を実施するようにユーザ機器装置900を制御する。特定の実施形態において、プロセッサ905は、アプリケーションドメインおよびオペレーティングシステム(「OS」)の機能を管理するアプリケーションプロセッサ(「メインプロセッサ」としても知られる)と、無線機能を管理するベースバンドプロセッサ(「ベースバンド無線プロセッサ」としても知られる)とを含んでよい。
【0143】
様々な実施形態において、トランシーバ925を介して、プロセッサ905は、ネットワークエンティティ(たとえば、gNBおよび/またはRANノード)から、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を受信する。一部の実施形態において、構成を受信するために、プロセッサ905は、ユーザ機器装置900にRRC解放メッセージを受信させる。そのような実施形態において、RRC解放メッセージは、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を含む。
【0144】
本明細書において使用されるとき、構成済みアップリンクグラント(「構成済みグラント」または「CG」とも呼ばれる)は、アップリンクリソース(たとえば、小データ送信のためのCGタイプ1リソース)の準静的(たとえば、準永続的)割り当てを指す。上述のように、小データ送信は、データ量の閾値より小さい量のユーザデータを含んでよい。
【0145】
トランシーバ925を介して、プロセッサ905は、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用してSDT手順の最初の構成済みグラント小データ送信をネットワークエンティティに送信する。一部の実施形態において、プロセッサ905は、ユーザ機器装置900がRRC非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE)にある間に、装置に最初の構成済みグラント小データ送信を送信させる。一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、CCCH論理チャネルのメッセージを含む。特定の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、RRC再開要求メッセージを含む。
【0146】
プロセッサ905は、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制する(たとえば、スキップする)。一部の実施形態において、プロセッサ905は、最初の構成済みグラント小データ送信の確認が受信されるまで、ユーザ機器装置900にLCP手順を実行することを控えさせることによって、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた構成済みアップリンクグラントの処理を抑制する。
【0147】
一部の実施形態において、プロセッサ905は、最初の構成済みグラント小データ送信の確認が受信されるまで、ユーザ機器装置900に新しいTBのためのPUSCH割り当てを無効とみなさせることによって、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた構成済みアップリンクグラントの処理を抑制する。
【0148】
トランシーバ925を介して、プロセッサ905は、ネットワークエンティティから、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信する。一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認は、ユーザ機器装置900のC-RNTI宛てのPDCCH送信を含む。一実施形態において、PDCCH送信は、最初のPDSCH送信をスケジューリングする。別の実施形態においては、バッファステータスレポートを含む最初の構成済みグラント小データ送信に応じて、PDCCH送信は、最初のPUSCH送信をスケジューリングする。
【0149】
最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、プロセッサ905は、SDT手順の後続アップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを処理する。一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、プロセッサ905は、さらに、ユーザ機器装置900に、A)SDT手順の後続のアップリンクデータに関するTBを生成することと、B)小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを使用してTBを送信することとをさせる。
【0150】
一部の実施形態において、プロセッサ905は、ユーザ機器装置900に、A)HARQプロセスIDを有するHARQプロセスのための自律的再送信タイマを維持することと、B)装置による最初の構成済みグラント小データ送信の送信に応じて、それぞれの自律的再送信タイマを始動することであって、最初の構成済みグラント小データ送信が、それぞれのHARQプロセスIDに関連付けられる、始動することと、C)装置による最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、それぞれの自律的再送信タイマを停止することとを行わせる。
【0151】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信する前の、それぞれの自律的再送信タイマの満了に応じて、プロセッサ905は、ユーザ機器装置900に、最初の構成済みグラント小データ送信の自律的再送信を実行させる。特定の実施形態において、プロセッサ905は、ユーザ機器装置900に、小データ送信のために割り当てられた次の構成済みアップリンクグラントで、(たとえば、同じHARQプロセスIDを有する)同じHARQプロセスを用いて、最初の構成済みグラントSDT送信の再送信を実行させる。
【0152】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認は、それぞれのHARQプロセス宛てのPDCCH送信を含む。特定の実施形態において、PDCCH送信は、それぞれのHARQプロセスに関して、最初のPDSCH送信および/または最初のPUSCH送信をスケジューリングする。一部の実施形態において、プロセッサ905は、ユーザ機器装置900に、最初の構成済みグラント小データ送信に関してのみそれぞれの自律的再送信タイマを始動させ、SDT手順の後続の送信に関しては始動させない。
【0153】
メモリ910は、一実施形態において、コンピュータ可読ストレージ媒体である。一部の実施形態において、メモリ910は、揮発性コンピュータストレージ媒体を含む。たとえば、メモリ910は、ダイナミックRAM(「DRAM」)、同期ダイナミックRAM(「SDRAM」)、および/またはスタティックRAM(「SRAM」)を含むRAMを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ910は、不揮発性コンピュータストレージ媒体を含む。たとえば、メモリ910は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、または任意のその他の適切な不揮発性コンピュータストレージデバイスを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ910は、揮発性コンピュータストレージ媒体と不揮発性コンピュータストレージ媒体との両方を含む。
【0154】
一部の実施形態において、メモリ910は、CGリソースを使用するSDT手順に関連するデータを記憶する。たとえば、メモリ910は、上述のパラメータ、構成などを記憶してよい。特定の実施形態において、メモリ910は、ユーザ機器装置900上で動作するオペレーティングシステムまたはその他のコントローラアルゴリズムなどのプログラムコードおよび関連データも記憶する。
【0155】
入力デバイス915は、一実施形態において、タッチパネル、ボタン、キーボード、スタイラス、マイクロフォンなどを含む任意の知られているコンピュータ入力デバイスを含んでよい。一部の実施形態において、入力デバイス915は、たとえば、タッチスクリーンまたは同様のタッチ式ディスプレイとして出力デバイス920と統合されてよい。一部の実施形態において、入力デバイス915は、タッチスクリーン上に表示された仮想キーボードを使用して、および/またはタッチスクリーン上の手書きによってテキストが入力されてよいように、タッチスクリーンを含む。一部の実施形態において、入力デバイス915は、キーボードおよびタッチパネルなどの2つ以上の異なるデバイスを含む。
【0156】
出力デバイス920は、一実施形態において、視覚、聴覚、および/または触覚信号を出力するように設計される。一部の実施形態において、出力デバイス920は、ユーザに対して視覚的データを出力することができる電子的に制御可能なディスプレイまたはディスプレイデバイスを含む。たとえば、出力デバイス920は、ユーザに対して画像、テキストなどを出力することができる液晶ディスプレイ(「LCD」)、発光ダイオード(「LED」)ディスプレイ、有機LED(「OLED」)ディスプレイ、プロジェクタ、または同様のディスプレイデバイスを含んでよいがこれらに限定されない。別の非限定的な例として、出力デバイス920は、スマートウォッチ、スマートグラス、ヘッドアップディスプレイなどの、ユーザ機器装置900の残りの部分と別れているが、それらと通信可能なように結合されたウェアラブルディスプレイを含んでよい。さらに、出力デバイス920は、スマートフォン、携帯情報端末、テレビ、テーブルコンピュータ、ノートブック(ラップトップ)コンピュータ、パーソナルコンピュータ、車両のダッシュボードなどのコンポーネントであってよい。
【0157】
特定の実施形態において、出力デバイス920は、音を生成するための1つまたは複数のスピーカを含む。たとえば、出力デバイス920は、可聴のアラートまたは通知(たとえば、ビープ音またはチャイム)を生成してよい。一部の実施形態において、出力デバイス920は、振動、動き、またはその他の触覚フィードバックを生成するための1つまたは複数の触覚デバイスを含む。一部の実施形態においては、出力デバイス920のすべてまたは一部が、入力デバイス915と統合される場合がある。たとえば、入力デバイス915および出力デバイス920が、タッチスクリーンまたは同様のタッチ式ディスプレイを形成する場合がある。その他の実施形態において、出力デバイス920は、入力デバイス915の近くに配置される場合がある。
【0158】
トランシーバ925は、1つまたは複数のアクセスネットワークを介してモバイル通信ネットワークの1つまたは複数のネットワーク機能と通信する。トランシーバ925は、メッセージ、データ、およびその他の信号を送信し、また、メッセージ、データ、およびその他の信号を受信するためにプロセッサ905の制御の下で動作する。たとえば、プロセッサ905は、メッセージを送受信するために、特定の時間にトランシーバ925(またはその一部)を選択的に作動させてよい。
【0159】
トランシーバ925は、少なくとも1つの送信機930および少なくとも1の受信機935を含む。1つまたは複数の送信機930が、本明細書に記載のUL送信などのUL通信信号をベースユニット121に提供するために使用されてよい。同様に、1つまたは複数の受信機935が、本明細書において説明されるように、ベースユニット121からDL通信信号を受信するために使用されてよい。1つの送信機930および1つの受信機935のみが図示されているが、ユーザ機器装置900は、任意の適切な数の送信機930および受信機935を有していてよい。さらに、送信機930および受信機935は、任意の適切な種類の送信機および受信機であってよい。一実施形態において、トランシーバ925は、免許が必要な無線スペクトル上でモバイル通信ネットワークと通信するために使用される第1の送信機/受信機ペアと、免許不要の無線スペクトル上でモバイル通信ネットワークと通信するために使用される第2の送信機/受信機ペアとを含む。
【0160】
特定の実施形態において、免許が必要な無線スペクトル上でモバイル通信ネットワークと通信するために使用される第1の送信機/受信機ペア、および免許不要の無線スペクトル上でモバイル通信ネットワークと通信するために使用される第2の送信機/受信機ペアは、単一のトランシーバユニット、たとえば、免許が必要な無線スペクトルと免許不要の無線スペクトルとの両方で使用するための機能を実行する単一のチップへと組み合わされてよい。一部の実施形態において、第1の送信機/受信機ペアおよび第2の送信機/受信機ペアは、1つまたは複数のハードウェアコンポーネントを共有する場合がある。たとえば、特定のトランシーバ925、送信機930、および受信機935は、たとえば、ネットワークインターフェース940などの共有されたハードウェアリソースおよび/またはソフトウェアリソースにアクセスする物理的に別々のコンポーネントとして実装される場合がある。
【0161】
様々な実施形態において、1つもしくは複数の送信機930および/または1つもしくは複数の受信機935は、マルチトランシーバチップ、システムオンチップ、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、またはその他の種類のハードウェアコンポーネントなどの単一のハードウェアコンポーネントに実装および/または統合されてよい。特定の実施形態において、1つもしくは複数の送信機930および/または1つもしくは複数の受信機935は、マルチチップモジュールに実装および/または統合されてよい。一部の実施形態において、ネットワークインターフェース940またはその他のハードウェアコンポーネント/回路などのその他のコンポーネントは、任意の数の送信機930および/または受信機935とともに単一のチップに統合されてよい。そのような実施形態において、送信機930および受信機935は、もう1つもしくは複数の共通の制御信号を使用するトランシーバ925として、または同じハードウェアチップ内もしくはマルチチップモジュール内に実装されたモジュール式の送信機930および受信機935として論理的に構成されてよい。
【0162】
図10は、本開示の実施形態による、CGリソースを使用するSDT手順のために使用されてよいネットワーク装置1000を示す。1つの実施形態において、ネットワーク装置1000は、上述のベースユニット121および/またはRANノード210などのネットワークエンドポイントの1つの実装である場合がある。さらに、ネットワーク装置1000は、プロセッサ1005、メモリ1010、入力デバイス1015、出力デバイス1020、およびトランシーバ1025を含んでよい。
【0163】
一部の実施形態において、入力デバイス1015および出力デバイス1020は、タッチスクリーンなどの単一のデバイスへと組み合わされる。特定の実施形態において、ネットワーク装置1000は、いかなる入力デバイス1015および/または出力デバイス1020も含まない場合がある。様々な実施形態において、ネットワーク装置1000は、プロセッサ1005、メモリ1010、およびトランシーバ1025のうちの1つまたは複数を含む場合があり、入力デバイス1015および/または出力デバイス1020を含まない場合がある。
【0164】
示されるように、トランシーバ1025は、少なくとも1つの送信機1030および少なくとも1つの受信機1035を含む。ここで、トランシーバ1025は、1つまたは複数のリモートユニット105と通信する。加えて、トランシーバ1025は、少なくとも1つのネットワークインターフェース1040および/またはアプリケーションインターフェース1045をサポートしてよい。アプリケーションインターフェース1045は、1つまたは複数のAPIをサポートする場合がある。ネットワークインターフェース1040は、Uu、N1、N2、およびN3などの3GPP(登録商標)参照点をサポートする場合がある。当業者によって理解されるように、その他のネットワークインターフェース1040がサポートされる場合がある。
【0165】
プロセッサ1005は、一実施形態において、コンピュータ可読命令を実行することができ、および/または論理演算を実行することができる任意の知られているコントローラを含んでよい。たとえば、プロセッサ1005は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、CPU、GPU、補助処理ユニット、FPGA、または同様のプログラマブルコントローラであってよい。一部の実施形態において、プロセッサ1005は、メモリ1010に記憶された命令を実行して、本明細書に記載の方法およびルーチンを実行する。プロセッサ1005は、メモリ1010、入力デバイス1015、出力デバイス1020、およびトランシーバ1025に通信可能なように結合される。
【0166】
様々な実施形態において、ネットワーク装置1000は、本明細書において説明されるように、1つまたは複数のUEと通信するRANノード(たとえば、gNB)である。そのような実施形態において、プロセッサ1005は、上述のRANの挙動を実行するようにネットワーク装置1000を制御する。RANノードとして動作するとき、プロセッサ1005は、アプリケーションドメインおよびオペレーティングシステム(「OS」)の機能を管理するアプリケーションプロセッサ(「メインプロセッサ」としても知られる)と、無線機能を管理するベースバンドプロセッサ(「ベースバンド無線プロセッサ」としても知られる)とを含んでよい。
【0167】
様々な実施形態において、トランシーバ1025を介して、プロセッサ1005は、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成をUEに送信し、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用してSDT手順の最初の構成済みグラント小データ送信をUEから受信する。トランシーバ1025を介して、プロセッサ1005は、最初の構成済みグラント小データ送信の受信の確認をUEに送信し、確認に応じて、小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを使用してSDT手順の後続のアップリンクデータに関するTBを受信する。
【0168】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、通信デバイス(たとえば、UE)がRRC非アクティブ状態にある間に受信される。一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、CCCH論理チャネルのメッセージを含む。特定の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、RRC再開要求メッセージを含む。
【0169】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認は、装置のC-RNTI宛てのPDCCH送信を含む。特定の実施形態において、PDCCH送信は、最初のPDSCH送信をスケジューリングする。別の実施形態においては、バッファステータスレポートを含む最初の構成済みグラント小データ送信に応じて、PDCCH送信は、最初のPUSCH送信をスケジューリングする。
【0170】
一部の実施形態において、構成を送信するために、プロセッサ1005は、トランシーバ1025にRRC解放メッセージを送信させ、RRC解放メッセージは、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を含む。一部の実施形態において、構成は、さらに、HARQプロセスIDを有するHARQプロセスの自律的再送信のためにUEを構成する。
【0171】
特定の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、それぞれのHARQプロセスIDに関連付けられる。そのような実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認は、それぞれのHARQプロセス宛てのPDCCH送信を含む。一実施形態において、PDCCH送信は、それぞれのHARQプロセスの最初のPDSCH送信をスケジューリングする。別の実施形態において、PDCCH送信は、それぞれのHARQプロセスの最初のPUSCH送信をスケジューリングする。
【0172】
メモリ1010は、一実施形態において、コンピュータ可読ストレージ媒体である。一部の実施形態において、メモリ1010は、揮発性コンピュータストレージ媒体を含む。たとえば、メモリ1010は、DRAM、SDRAM、および/またはSRAMを含むRAMを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ1010は、不揮発性コンピュータストレージ媒体を含む。たとえば、メモリ1010は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、または任意のその他の適切な不揮発性コンピュータストレージデバイスを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ1010は、揮発性コンピュータストレージ媒体と不揮発性コンピュータストレージ媒体との両方を含む。
【0173】
一部の実施形態において、メモリ1010は、CGリソースを使用するSDT手順に関連するデータを記憶する。たとえば、メモリ1010は、上述のパラメータ、構成などを記憶してよい。特定の実施形態において、メモリ1010は、ネットワーク装置1000上で動作するオペレーティングシステムまたはその他のコントローラアルゴリズムなどのプログラムコードおよび関連データも記憶する。
【0174】
入力デバイス1015は、一実施形態において、タッチパネル、ボタン、キーボード、スタイラス、マイクロフォンなどを含む任意の知られているコンピュータ入力デバイスを含んでよい。一部の実施形態において、入力デバイス1015は、たとえば、タッチスクリーンまたは同様のタッチ式ディスプレイとして出力デバイス1020と統合されてよい。一部の実施形態において、入力デバイス1015は、タッチスクリーン上に表示された仮想キーボードを使用して、および/またはタッチスクリーン上の手書きによってテキストが入力されてよいように、タッチスクリーンを含む。一部の実施形態において、入力デバイス1015は、キーボードおよびタッチパネルなどの2つ以上の異なるデバイスを含む。
【0175】
出力デバイス1020は、一実施形態において、視覚、聴覚、および/または触覚信号を出力するように設計される。一部の実施形態において、出力デバイス1020は、ユーザに対して視覚的データを出力することができる電子的に制御可能なディスプレイまたはディスプレイデバイスを含む。たとえば、出力デバイス1020は、ユーザに対して画像、テキストなどを出力することができるLCDディスプレイ、LEDディスプレイ、OLEDディスプレイ、プロジェクタ、または同様のディスプレイデバイスを含んでよいがこれらに限定されない。別の非限定的な例として、出力デバイス1020は、スマートウォッチ、スマートグラス、ヘッドアップディスプレイなどの、ネットワーク装置1000の残りの部分と別れているが、それらと通信可能なように結合されたウェアラブルディスプレイを含んでよい。さらに、出力デバイス1020は、スマートフォン、携帯情報端末、テレビ、テーブルコンピュータ、ノートブック(ラップトップ)コンピュータ、パーソナルコンピュータ、車両のダッシュボードなどのコンポーネントであってよい。
【0176】
特定の実施形態において、出力デバイス1020は、音を生成するための1つまたは複数のスピーカを含む。たとえば、出力デバイス1020は、可聴のアラートまたは通知(たとえば、ビープ音またはチャイム)を生成してよい。一部の実施形態において、出力デバイス1020は、振動、動き、またはその他の触覚フィードバックを生成するための1つまたは複数の触覚デバイスを含む。一部の実施形態においては、出力デバイス1020のすべてまたは一部が、入力デバイス1015と統合される場合がある。たとえば、入力デバイス1015および出力デバイス1020が、タッチスクリーンまたは同様のタッチ式ディスプレイを形成する場合がある。その他の実施形態において、出力デバイス1020は、入力デバイス1015の近くに配置される場合がある。
【0177】
トランシーバ1025は、少なくとも1つの送信機1030および少なくとも1の受信機1035を含む。1つまたは複数の送信機1030が、本明細書において説明されるように、UEと通信するために使用されてよい。同様に、1つまたは複数の受信機1035が、本明細書において説明されるように、PLMNおよび/またはRANのネットワーク機能と通信するために使用されてよい。1つの送信機1030および1つの受信機1035のみが図示されているが、ネットワーク装置1000は、任意の適切な数の送信機1030および受信機1035を有していてよい。さらに、送信機1030および受信機1035は、任意の適切な種類の送信機および受信機であってよい。
【0178】
図11は、本開示の実施形態による、CGリソースを使用するSDT手順のための方法1100の一実施形態を示す。様々な実施形態において、方法1100は、上述のリモートユニット105、UE 205、および/またはユーザ機器装置900などの通信デバイスによって実行される。一部の実施形態において、方法1100は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、CPU、GPU、補助処理ユニット、FPGAなどのプロセッサによって実行される。
【0179】
方法1100は、ネットワークエンティティ(たとえば、gNBおよび/またはRANノード)から、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を受信するステップ1105を含む。方法1100は、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用してSDT手順の最初の構成済みグラント小データ送信をネットワークエンティティに送信するステップ1110を含む。方法1100は、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するステップ1115を含む。方法1100は、ネットワークエンティティから、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信するステップ1120を含む。方法1100は、最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを処理するステップ1125を含む。
【0180】
本明細書において開示されるのは、本開示の実施形態による、CGリソースを使用するSDT手順のための第1の装置である。第1の装置は、上述のリモートユニット105、UE 205、および/またはユーザ機器装置900などの通信デバイスによって実装される場合がある。第1の装置は、メモリに結合されたプロセッサを含み、プロセッサは、装置に、A)ネットワークエンティティ(たとえば、gNBおよび/またはRANノード)から、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を受信することと、B)小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用してSDT手順の最初の構成済みグラント小データ送信をネットワークエンティティに送信することと、C)SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制することと、D)ネットワークエンティティから、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信することと、E)最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを処理することとをさせるように構成される。
【0181】
一部の実施形態において、プロセッサは、装置に、A)SDT手順の後続のアップリンクデータに関するTBを生成することと、B)小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを使用してTBを送信することとをさせるようにさらに構成される。一部の実施形態において、プロセッサは、装置がRRC非アクティブ状態(たとえば、RRC_INACTIVE)にある間に、装置に最初の構成済みグラント小データ送信を送信させるように構成される。
【0182】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、CCCHメッセージを含む。特定の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、RRC再開要求メッセージを含む。
【0183】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認は、装置のC-RNTI宛てのPDCCH送信を含む。一実施形態において、PDCCH送信は、最初のPDSCH送信をスケジューリングする。別の実施形態においては、バッファステータスレポートを含む最初の構成済みグラント小データ送信に応じて、PDCCH送信は、最初のPUSCH送信をスケジューリングする。
【0184】
一部の実施形態において、構成を受信するために、プロセッサは、装置にRRC解放メッセージを受信させるように構成される。そのような実施形態において、RRC解放メッセージは、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を含む。
【0185】
一部の実施形態において、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するために、プロセッサは、最初の構成済みグラント小データ送信の確認が受信されるまで、装置にLCP手順を実行することを控えさせるように構成される。
【0186】
一部の実施形態において、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するために、プロセッサは、最初の構成済みグラント小データ送信の確認が受信されるまで、装置に新しいTBのためのPUSCH割り当てを無効とみなさせるように構成される。
【0187】
一部の実施形態において、プロセッサは、装置に、A)HARQプロセスIDを有するHARQプロセスのための自律的再送信タイマを維持することと、B)装置による最初の構成済みグラント小データ送信の送信に応じて、それぞれの自律的再送信タイマを始動することであって、最初の構成済みグラント小データ送信が、それぞれのHARQプロセスIDに関連付けられる、始動することと、C)装置による最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、それぞれの自律的再送信タイマを停止することとを行わせるように構成される。
【0188】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信する前の、それぞれの自律的再送信タイマの満了に応じて、プロセッサは、装置に、最初の構成済みグラント小データ送信の自律的再送信を実行させるように構成される。特定の実施形態において、プロセッサは、装置に、小データ送信のために割り当てられた次の構成済みアップリンクグラントで、(たとえば、同じHARQプロセスIDを有する)同じHARQプロセスを用いて、最初の構成済みグラントSDT送信の再送信を実行させるように構成される。
【0189】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認は、それぞれのHARQプロセス宛てのPDCCH送信を含む。特定の実施形態において、PDCCH送信は、それぞれのHARQプロセスに関して、最初のPDSCH送信および/または最初のPUSCH送信をスケジューリングする。一部の実施形態において、プロセッサは、装置に、最初の構成済みグラント小データ送信に関してのみそれぞれの自律的再送信タイマを始動させ、SDT手順の後続の送信に関しては始動させないように構成される。
【0190】
本明細書において開示されるのは、本開示の実施形態による、CGリソースを使用するSDT手順のための第1の方法である。第1の方法は、上述のリモートユニット105、UE 205、および/またはユーザ機器装置900などの通信デバイスによって実行される場合がある。第1の方法は、ネットワークエンティティ(たとえば、gNBおよび/またはRANノード)から、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を受信するステップと、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを使用して小データ送信(「SDT」)手順の最初の構成済みグラント小データ送信をネットワークエンティティに送信するステップとを含む。第1の方法は、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するステップを含む。第1の方法は、ネットワークエンティティから、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信するステップと、最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを処理するステップとを含む。
【0191】
一部の実施形態において、第1の方法は、SDT手順の後続のアップリンクデータに関するTBを生成するステップと、小データ送信のために割り当てられた後続の構成済みアップリンクグラントを使用してTBを送信するステップとをさらに含む。一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、通信デバイス(たとえば、UE)がRRC非アクティブ状態にある間に送信される。
【0192】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、CCCHメッセージを含む。特定の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信は、RRC再開要求メッセージを含む。
【0193】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認は、装置のC-RNTI宛てのPDCCH送信を含む。特定の実施形態において、PDCCH送信は、最初のPDSCH送信をスケジューリングする。別の実施形態においては、バッファステータスレポートを含む最初の構成済みグラント小データ送信に応じて、PDCCH送信は、最初のPUSCH送信をスケジューリングする。
【0194】
一部の実施形態において、構成を受信するステップは、RRC解放メッセージを受信することであって、RRC解放メッセージが、小データ送信のための構成済みアップリンクグラントを割り当てる構成を含む、受信することを含む。
【0195】
一部の実施形態において、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するステップは、最初の構成済みグラント小データ送信の確認が受信されるまでLCP手順を実行することを控えることを含む。
【0196】
一部の実施形態において、SDT手順の後続のアップリンクデータの最初の新規送信のための小データ送信のために割り当てられた構成済みアップリンクグラントの処理を抑制するステップは、最初の構成済みグラント小データ送信の確認が受信されるまで、新しいTBのためのPUSCH割り当てを無効とみなすことを含む。
【0197】
一部の実施形態において、第1の方法は、HARQプロセスIDを有するHARQプロセスのための自律的再送信タイマを維持するステップと、装置による最初の構成済みグラント小データ送信の送信に応じて、それぞれの自律的再送信タイマを始動するステップであって、最初の構成済みグラント小データ送信が、それぞれのHARQプロセスIDに関連付けられる、ステップと、装置による最初の構成済みグラント小データ送信の確認の受信に応じて、それぞれの自律的再送信タイマを停止するステップとをさらに含む。
【0198】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認を受信する前の、それぞれの自律的再送信タイマの満了に応じて、第1の方法は、最初の構成済みグラント小データ送信の自律的再送信を実行するステップをさらに含む。特定の実施形態において、再送信は、小データ送信のために割り当てられた次の構成済みアップリンクグラントで、(たとえば、同じHARQプロセスIDを有する)同じHARQプロセスを用いて、最初の構成済みグラントSDT送信に関して実行される。
【0199】
一部の実施形態において、最初の構成済みグラント小データ送信の確認は、それぞれのHARQプロセス宛てのPDCCH送信を含む。一実施形態において、PDCCH送信は、それぞれのHARQプロセスの最初のPDSCH送信をスケジューリングする。別の実施形態において、PDCCH送信は、それぞれのHARQプロセスの最初のPUSCH送信をスケジューリングする。一部の実施形態において、それぞれの自立的再送信タイマは、最初の構成済みグラント小データ送信に関してのみ始動され、SDT手順の後続の送信に関しては始動されない。
【0200】
実施形態は、その他の特定の形態で実施される場合がある。説明された実施形態は、すべての点において例示的とだけみなされるべきであり、限定的とみなされるべきでない。したがって、本発明の範囲は、上記の説明によってではなく添付の請求項によって示される。請求項と均等な意味および範囲内に入るすべての変更は、請求項の範囲内に包含されるべきである。
【符号の説明】
【0201】
100 ワイヤレス通信システム
105 リモートユニット
107 アプリケーション
120 無線アクセスネットワーク、RAN
121 ベースユニット
123 ワイヤレス通信リンク
125 SDT(「CG-SDT」)
140 モバイルコアネットワーク
141 ユーザプレーン機能(UPF)
143 AMF
145 SMF
147 PCF
149 UDM/UDR
150 パケットデータネットワーク
151 アプリケーションサーバ
200 NRプロトコルスタック
201 ユーザプレーンプロトコルスタック
203 制御プレーンプロトコルスタック
205 UE
210 RANノード
215 AMF
220 物理(PHY)レイヤ
225 MACサブレイヤ
230 無線リンク制御(RLC)サブレイヤ
235 PDCPサブレイヤ
240 サービスデータ適応プロトコル(SDAP)レイヤ
245 RRCレイヤ
250 NASレイヤ
255 アクセス層(AS)レイヤ
260 ASレイヤ
300 RRC再開手順
305 UPF
400 SDT手順
430 SDT手順
450 RACHに基づくSDT手順
500 SDTリソースの選択のための例示的な手順
505 NFコンシューマ
600 例示的なIE LogicalChannelConfigのASN.1表現
700 構成済みアップリンクグラント構成
800 例示的なConfiguredGrantConfig IEのASN.1表現
900 ユーザ機器装置
905 プロセッサ
910 メモリ
915 入力デバイス
920 出力デバイス
925 トランシーバ
1000 ネットワーク装置
1005 プロセッサ
1010 メモリ
1025 トランシーバ
1100 方法
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
【国際調査報告】