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特表2024-545992オーバーモールドされたバスバー及び一体化されたセンサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】オーバーモールドされたバスバー及び一体化されたセンサ
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20241210BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20241210BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20241210BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20241210BHJP
   H05K 7/06 20060101ALI20241210BHJP
   H01M 50/50 20210101ALN20241210BHJP
【FI】
H02G3/16
H01M50/213
H01M50/249
H01M50/284
H05K7/06 C
H01M50/50 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524713
(86)(22)【出願日】2022-10-26
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 US2022078705
(87)【国際公開番号】W WO2023076941
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】63/263,094
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301041
【氏名又は名称】アティエヴァ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャオ、バイ
(72)【発明者】
【氏名】バッハ、エリック マグヌス
(72)【発明者】
【氏名】ホーキンス、ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】フン、シュン-チェン
(72)【発明者】
【氏名】リー、チェン-フン
(72)【発明者】
【氏名】チエン、ユン-チュアン
(72)【発明者】
【氏名】ム、ミンカイ
【テーマコード(参考)】
5G361
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5G361BA03
5G361BB01
5H040AA03
5H040AS07
5H040AT01
5H040AT02
5H040AT06
5H040DD08
5H040DD26
5H040JJ05
5H043AA13
5H043AA19
5H043BA19
5H043CA03
5H043CA04
5H043HA31
(57)【要約】
車両は、互いから電気的に絶縁されている複数の別個且つ異なる電気バスバーを含み得る。デバイスは、単一の一体化されたマルチバスバーユニットにおいて別個且つ異なる電気バスバーを互いと機械的に結合するポリマーオーバーモールド材料を含み得、ここでオーバーモールド材料は射出成形加工を介してバスバーに提供される。デバイスは、単一の一体化されたマルチバスバーユニットに結合されている複数のセンサを有するフレックスプリント回路基板を含み得、ここでセンサは、フレックスプリント回路基板が一体化されたバスバーユニットに結合されるときに異なる電気バスバーに結合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いから電気的に絶縁されている複数の別個且つ異なる電気バスバー;
単一の一体化されたマルチバスバーユニットにおいて前記複数の別個且つ異なる電気バスバーを互いと機械的に結合するポリマーオーバーモールド材料、ここで前記ポリマーオーバーモールド材料は、射出成形加工を介して前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに提供される;
前記単一の一体化されたマルチバスバーユニットに結合されている、複数のセンサを有するフレックスプリント回路基板、ここで前記複数のセンサは、前記フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに結合される、
を備える、車両。
【請求項2】
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの温度を計測するように構成されている少なくとも1つの温度センサを含む、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの、接地電圧に対する電圧を計測するように構成されている少なくとも1つの電圧センサを含む、請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの機械的特性を計測するように構成されている少なくとも1つのひずみゲージを含む、請求項1に記載の車両。
【請求項5】
前記フレックスプリント回路基板は、前記複数のセンサ及びオフボードコントローラの間の電気的接続を確立するように構成されているリボンケーブルを有する、請求項1に記載の車両。
【請求項6】
前記複数の別個且つ異なる電気バスバーは高電圧ジャンクションボックスの一部である、請求項1に記載の車両。
【請求項7】
複数の電気化学セルを有するバッテリモジュールを更に備え、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーは前記複数の電気化学セルに電気を伝導するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両。
【請求項8】
互いから電気的に絶縁されている複数の別個且つ異なる電気バスバー;及び
単一の一体化されたマルチバスバーユニットにおいて前記複数の別個且つ異なる電気バスバーを互いと機械的に結合するポリマーオーバーモールド材料、ここで前記ポリマーオーバーモールド材料は、射出成形加工を介して前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに提供される;
を備え、
ここで前記単一の一体化されたマルチバスバーユニットは、フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、複数のセンサが前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに結合されるように、前記複数のセンサを有する前記フレックスプリント回路基板に結合されるように構成されている、
装置。
【請求項9】
前記ポリマーオーバーモールド材料は、前記複数のセンサを受けるように構成されている複数のレセプタクルを有する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの温度を計測するように構成されている少なくとも1つの温度センサを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの、接地電圧に対する電圧を計測するように構成されている少なくとも1つの電圧センサを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの機械的特性を計測するように構成されている少なくとも1つのひずみゲージを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の別個且つ異なる電気バスバーは高電圧ジャンクションボックスの一部である、請求項8~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記複数の別個且つ異なる電気バスバーは、前記一体化されたマルチバスバーユニットを前記高電圧ジャンクションボックスの別の構成要素に固定するように構成されている複数の穴部を有する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
一体化されたマルチバスバーユニットを作製する方法であって、前記方法は:
複数の別個且つ異なる電気バスバーを成形キャビティへと配置する段階;
溶融されたポリマー材料を前記成形キャビティへと射出する段階;
前記成形キャビティにおける前記ポリマー材料を硬化させる段階であって、その結果、前記硬化したポリマー材料が前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに接着し、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーが電気的に互いから絶縁されている構成で、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーが適切な位置で強固に保持されている、硬化させる段階
を備え、
ここで、前記ポリマー材料が硬化した後に、前記一体化されたマルチバスバーユニットは、フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、複数のセンサが前記異なる電気バスバーに結合されるように、前記複数のセンサを有する前記フレックスプリント回路基板に結合されるように構成されている、
方法。
【請求項16】
前記硬化したポリマーオーバーモールド材料は、前記複数のセンサを受けるように構成されている複数のレセプタクルを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記電気バスバーは、前記一体化されたマルチバスバーユニットを別の構成要素に固定するように構成されている複数の穴部を有する、請求項15又は請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年10月27日に提出され「OVERMOLDED BUSBARS AND INTEGRATED SENSORS」と題する、米国仮特許出願第63/263,094号の優先権を主張し、その開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、電気バスバーに関し、特に、バッテリモジュールに結合され得る高電圧ジャンクションボックス(HVJB)に関し、ここでHVJBは、一体化されたセンサを有するオーバーモールドされたバスバーを含む。
【背景技術】
【0003】
近年、世界の輸送は、主に化石燃料によって駆動されるパワートレインから離れて、より持続可能なエネルギー源、特にとりわけ内蔵エネルギー蓄積部によって給電される電動モータに向かって変遷し始めている。これらの新しい輸送方式を、より大きい人口区分に対して利用可能にするために、車両製造者は、電動モータに給電するためのバッテリパックを組み立てるコストを含め、製造コストを低減させようと努力している。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの態様において、車両は:互いから電気的に絶縁されている複数の別個且つ異なる電気バスバー;単一の一体化されたマルチバスバーユニットにおいて前記別個且つ異なる電気バスバーを互いと機械的に結合するポリマーオーバーモールド材料、ここで前記オーバーモールド材料は、射出成形加工を介して前記バスバーに提供される;複数のセンサを有するフレックスプリント回路基板であって、前記単一の一体化されたマルチバスバーユニットに結合されているフレックスプリント回路基板、ここで前記複数のセンサは、前記フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、前記異なる電気バスバーに結合される、を備える。
【0005】
実装は、下記の特徴のうちの1つ又は複数を、単独で又は互いとの任意の組み合わせで含み得る。
【0006】
例えば、前記センサは、前記別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの温度を計測するように構成されている少なくとも1つの温度センサを含み得る。
【0007】
例えば、前記センサは、前記別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの、接地電圧に対する電圧を計測するように構成されている少なくとも1つの電圧センサを含み得る。
【0008】
例えば、前記センサは、前記別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの機械的特性を計測するように構成されている少なくとも1つのひずみゲージを含み得る。
【0009】
例えば、前記フレックスプリント回路基板は、前記複数のセンサ及びオフボードコントローラの間の電気的接続を確立するように構成されているリボンケーブルを有し得る。
【0010】
例えば、前記バスバーは高電圧ジャンクションボックスの一部であり得る。
【0011】
例えば、前記車両は、複数の電気化学セルを有するバッテリモジュールを備え得、前記別個且つ異なる電気バスバーは前記電気化学セルに電気を伝導するように構成されている。
【0012】
いくつかの態様において、装置は:互いから電気的に絶縁されている複数の別個且つ異なる電気バスバー;及び単一の一体化されたマルチバスバーユニットにおいて前記別個且つ異なる電気バスバーを互いと機械的に結合するポリマーオーバーモールド材料、ここで前記オーバーモールド材料は、射出成形加工を介して前記バスバーに提供される;を備え、ここで前記単一の一体化されたマルチバスバーユニットは、フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、複数のセンサが前記異なる電気バスバーに結合されるように、前記複数のセンサを有する前記フレックスプリント回路基板に結合されるように構成されている。
【0013】
実装は、下記の特徴のうちの1つ又は複数を、単独で又は互いとの任意の組み合わせで含み得る。
【0014】
例えば、前記ポリマーオーバーモールド材料は、前記複数のセンサを受けるように構成されている複数のレセプタクルを有し得る。
【0015】
例えば、前記センサは、前記別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの温度を計測するように構成されている少なくとも1つの温度センサを含み得る。
【0016】
例えば、前記センサは、前記別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの、接地電圧に対する電圧を計測するように構成されている少なくとも1つの電圧センサを含み得る。
【0017】
例えば、前記センサは、前記別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの機械的特性を計測するように構成されている少なくとも1つのひずみゲージを含み得る。
【0018】
例えば、前記バスバーは高電圧ジャンクションボックスの一部であり得る。
【0019】
例えば、前記電気バスバーは、前記一体化されたマルチバスバーユニットを前記高電圧ジャンクションボックスの別の構成要素に固定するように構成されている複数の穴部を有し得る。
【0020】
いくつかの態様において、一体化されたマルチバスバーユニットを作製する方法は:複数の別個且つ異なる電気バスバーを成形キャビティへと配置する段階;溶融されたポリマー材料を前記成形キャビティへと射出する段階;前記成形キャビティにおける前記ポリマー材料を硬化させ、その結果、前記硬化したポリマー材料が前記別個且つ異なる電気バスバーに接着し、前記別個且つ異なる電気バスバーが電気的に互いから絶縁されている構成で、前記別個且つ異なる電気バスバーが適切な位置で強固に保持されている段階を備え、ここで、前記ポリマー材料が硬化した後に、前記一体化されたマルチバスバーユニットは、フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、複数のセンサが前記異なる電気バスバーに結合されるように、前記複数のセンサを有する前記フレックスプリント回路基板に結合されるように構成されている。
【0021】
実装は、下記の特徴のうちの1つ又は複数を、単独で又は互いとの任意の組み合わせで含み得る。
【0022】
例えば、前記硬化したポリマーオーバーモールド材料は、前記複数のセンサを受けるように構成されている複数のレセプタクルを有し得る。
【0023】
例えば、前記電気バスバーは、前記一体化されたマルチバスバーユニットを別の構成要素に固定するように構成されている複数の穴部を有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】例示的な車両の概略斜視図である。
【0025】
図2】車両への組み付けのために生産中にモジュラー構成要素へと一体化され得る、複数の別個のバスバーの例示的な配置の概略斜視図である。
【0026】
図3】ポリマー材料を用いてオーバーモールドされた後に互いと機械的に接続された、図2のバスバーの例示的な概略図である。
【0027】
図4】フレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit board)(「フレックスPCB(flex PCB)」)がバスバーに取り付けられている場合の、図3中に示されたオーバーモールドされたバスバーの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書は、ポリマー材料を用いてバスバーをオーバーモールドすること及び複数のセンサをバスバーと一体化させることによってバスバーが取り付けられているハウジングを使用してHVJBを製造するためのシステム及び技法の例を説明する。そのような手法は、バスバーに個別に結合されなければならない構成要素(例えば、センサ)の数を低減することによってバッテリモジュール及びその関連するバスバーの生産を単純化し得る。
【0029】
本明細書の例は、バッテリモジュールについて言及し、このバッテリモジュールは、充電、蓄電、及び使用中に、複数の電気化学セルを保持及び管理するように構成された個別の構成要素である。バッテリモジュールは、1つ又は複数の負荷(例えば、電動モータ)のための唯一の電源として意図されることが可能であり、又は1つより多くの、同じ又は異なるタイプのバッテリモジュールが使用されることが可能である。システム内に別個に、又はより大きいエネルギー蓄積ユニットの一部として2つ又はそれより多くのバッテリモジュールが実装されることが可能である。例えば、バッテリパックは、2つ又はそれより多くの、同じ又は異なるタイプのバッテリモジュールを含むことができる。バッテリモジュールは、電気化学セルにおける電気エネルギーの充電、蓄電、及び/又は使用を管理するための制御回路を含むことが可能であるか、又はバッテリモジュールは、外部の構成要素によって制御されることが可能である。例えば、バッテリ管理システムは、1つ又は複数の回路基板(例えば、プリント回路基板)上に実装されることが可能である。いくつかの実装において、バッテリモジュールは、電気化学セルにおける電気エネルギーの充電、蓄電、及び/又は使用を管理するための制御回路を含むHVJBに接続されることが可能であるか、又はバッテリモジュールは、外部の構成要素によって制御されることが可能である。例えば、バッテリ管理システムは、HVJB内の1つ又は複数の回路基板(例えば、プリント回路基板)上に実装されることが可能である。
【0030】
本明細書の例は、電気化学セルについて言及する。電気化学セルは、エネルギーを蓄え、それを使用時に送出するために、電解質及び2つの電極を含み得る。いくつかの実装において、電気化学セルは、再充電可能セルとすることができる。例えば、電気化学セルは、リチウムイオンセルとすることができる。いくつかの実装において、電気化学セルは、放電されるときにはガルバニセルとして、充電されるときには電解槽として作用することができる。電気化学セルは、電極の各々に対して少なくとも1つの端子を有することができる。端子、又はその少なくとも一部分は、電解槽の一方の端部に位置付けられることが可能である。例えば、電気化学セルが円筒形状を有する場合、端子の一方は、セルの端部の中心に提供されることが可能であり、円筒を形成する缶は、他方の端子を構成することができ、したがってその端部にも存在することができる。角柱形状を含むがこれに限定されない、電気化学セルの他の形状が使用可能である。
【0031】
本明細書の例は、成形について言及し、この成形は、液体又は柔軟性のある材料を、型を使用して、ある形状へと形成するプロセスである。射出成形は、成形キャビティ内へと溶融材料が射出されるタイプの成形プロセスである。オーバーモールドとは、1つ又は複数の部品が最初に型の内側に配置され、その後、溶融材料が型内へと導入される成形動作のことを指す。これにより、成形プロセス中に溶融材料を部品に接触させることができ、それにより最終的な成形済みの構成要素に部品が接合されている。
【0032】
本明細書の例は、ポリマー材料での成形について言及し、このポリマー材料は、成形に適した熱可塑性又は熱硬化性の物質である。結果的に得られる構成要素が、使用目的に適した特性を有するように、ポリマー材料は、特性によって選択される。例えば、電気化学セルを保持するためのハウジングへと成形されるポリマー材料は、その最終状態において、セルの重量及びその用途を考慮した適切な強度及び剛性を有するべきであり、また、電気化学セルの充電、蓄電、及び/又は使用に鑑みて適切な熱的及び電気的特性を有するべきである。電気化学セル用のハウジングへの成形が可能なポリマーの1つの例は、ポリカーボネートである。ポリカーボネート材料は、カーボネート基を含み、通常、優れた絶縁体であり、耐熱性及び難燃性を有する。その特性のうちの1つ又は複数を変えるために、成形前に1つ又は複数の他の材料が、ポリマー材料に添加されることが可能である。いくつかの実装において、ポリカーボネート材料は、1つ又は複数の添加剤を有することができる。例えば、ガラス及び/又は別の材料の糸が、ポリカーボネート又は別のポリマー材料に添加されることが可能である。
【0033】
本明細書の例は、バスバーについて言及し、バッテリモジュールは、少なくとも1つのバスバーを有することができる。バスバーは導電性を有しており、充電時には電気化学セルに対して、又は放電時にはセルから、電気を伝導するために使用される。バスバーは、導電性の材料(例えば、金属)から作製されており、電気化学セルの特性及び使用目的を考慮した好適な寸法を有する。いくつかの実装において、バスバーはアルミニウム(例えば、アルミニウム合金)を含む。バスバーは、バッテリモジュールの形状及び使用目的に応じて、平坦(例えば、フラット)であってよく、又は1つ又は複数の湾曲部を有していてよい。
【0034】
本明細書に説明された例は、車両について言及する。本明細書において使用される場合、車両は、乗客又は貨物、又はその両方を輸送する機械である。車両は、少なくとも1つのタイプの燃料、又は他のエネルギー源(例えば、電気)を使用する1つ又は複数のモータを有することができる。車両の例は車、トラック、及びバスを含むが、これらに限定されない。車輪の数は複数のタイプの車両の間で異なってよく、車輪のうちの1つ又は複数(例えば、全て)は車両の推進のために使用され得る。車両は1人又は複数人の人を収容するパッセンジャーコンパートメントを含むことができる。車両は、1つ又は複数のタイプの動力源によって駆動され得る。いくつかの実装において、車両は、ほんの数例を挙げると、電気によってのみ駆動されるか、又は電気に加えて1つ又は複数の他のエネルギー源を使用し得る。
【0035】
本明細書において使用される場合、「電気車両(electric vehicle)」及び「EV」という用語は、交換可能に使用され得、全電気(all-electric)車両、PHEVとも称されるプラグインハイブリッド車両、又はHEVとも称されるハイブリッド車両を指し得、ここでハイブリッド車両は電気駆動システムを含む複数の推進源を活用する。
【0036】
本明細書の例は、車両シャーシについて言及する。車両シャーシは、車両の残りの部分の荷重に耐えるフレーム構造である。車両シャーシは、鋼、アルミニウム合金、又は剛性で強い別の材料で作製され得る1つ又は複数のフレームを含むことができる。例えば、車両シャーシは、構造的な一体性のために、複数のクロスメンバによって接続された少なくとも2つのサイドレールで作製されることがある。電気又はハイブリッド車両用のバッテリパックを含むがこれに限定されない1つ又は複数の他の構成要素が、車両シャーシへと一体化されるか又は別様に組み合わせられてよい。サブフレームは、モータ、ドライブトレイン、又はサスペンションを含むがこれらに限定されない特定の構成要素を保持して、シャーシ荷重を分散し、及び/又は振動及びハーシュネスを隔離することができるシャーシ部分である。
【0037】
本明細書の例は、車体について言及する。車体は、構成要素及びサブ構成要素が取り付けられる、車両の主たる支持構造体である。モノコック構造を有する車両では、車体及び車両シャーシは互いへと一体化されている。本明細書で使用される場合、車体が車両シャーシの一体化した一部であるときもまた、車両シャーシは車体を支持するものとして説明される。車体は多くの場合、1人又は複数人の搭乗者用の車室を備えたパッセンジャーコンパートメント;1つ又は複数のトランク又は貨物用の他の収納コンパートメント;及び保護用の及び/又は装飾用のカバーを提供する様々なパネル及び他のクロージャを含む。
【0038】
図1には、車両100の1つの例が示してある。車両100は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用されてよい。車両100は、車体102、及び車体102を支持する車両シャーシ104を含む。例えば、車体102はここでは少なくとも4人の搭乗者用の車室を備えた4ドアタイプのものであり、車両シャーシ104は4つの車輪を有する。いくつかの実装において、他の数のドア、車体102のタイプ、及び/又は車両シャーシ104の種類が使用されてよい。
【0039】
車体102は、フロント部106及びリア部108を有し、フロント部及びリア部の間にパッセンジャーキャビン112を有し得る。車両100は、車両100の1つ又は複数の箇所に位置決めされ得る少なくとも1つのモータを有することができる。いくつかの実装において、モータは概してフロント部106の近くに、概してリア部108の近くに、又はその両方にマウントされ得る。バッテリモジュールは、例えばパッセンジャーキャビンの下でシャーシ104によって支持され得、モータに給電するために使用され得る。車両100は、車両100の1つ又は複数の箇所に位置付けられ得る少なくとも1つの照明構成要素を有することができる。例えば、車両100は、概してフロント部106の近くにマウントされた1つ又は複数のヘッドライト110を有し得る。
【0040】
車両100のリア部108は、トランクコンパートメントを含み得、車両100のフロント部106は、フロントトランク(別名、フランク(frunk))コンパートメントを含み得、その各々は、パッセンジャーキャビンの外部にあり、その各々は、車両構成要素又は個人的な備品の収納のために使用され得る。例えば、1つ又は複数の電気回路モジュールが、例えばHVJBの一部として、トランク内に含まれ得、又はフランクは、バッテリモジュール内のバッテリの充電を管理するために、及びバッテリモジュールから車両内の1つ又は複数のモータへの電流の配分を管理するために使用され得る。多くのバッテリセル及び電気的接続を有する近年の電気車両において、複数のバスバーは、バッテリモジュールのバッテリセルへの、及びそこからの電気エネルギーの配分を管理するために使用され得る。
【0041】
図2は、車両100への組み付けのために生産中にモジュラー構成要素へと一体化され得る、複数の別個のバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220の概略的且つ例示的な配置である。別個のバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220は、充電源からバッテリモジュールへの電力の配分を管理し、バッテリモジュールから、例えば、車両のドライブトレインを駆動するモータ、HVAC構成要素、ヒータなどの、その動作のために電力を必要とする車両の1つ又は複数の構成要素への電力の配分を管理するHVJBの一部であり得る。別個のバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220は、互いから電気的に絶縁されていてよく、車両の一方の構成要素(例えば、バッテリセル)から別の構成要素(例えば、モータ又は充電ステーション)への電気導管を提供し得る。導電性バスバー上の穴部は、バスバーを別の構成要素へ接続(例えば、固定)するために使用され得る。
【0042】
図2は、バスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220が互いから機械的に非接続状態であり、しかしそれらが車両において使用されることになるそれらの最終的な位置に位置し配向されているものとして示している。
【0043】
図3は、ポリマー材料302(例えば、熱可塑性又は熱硬化性材料)を用いてオーバーモールドされた後に互いと機械的に接続された、図2のバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220の例示的な概略図である。例えば、図2のバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220は、成形キャビティ内に配置され、溶融されたポリマー材料302を用いてオーバーモールドされ、次に冷却されてポリマー材料を固まらせその最終的な形状及び形態へと硬化させ得る。成形プロセス中に、ポリマー材料はバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220の一部分と接着され得、その結果、バスバーは、硬化したポリマー材料によって互いに対して適切な位置で強固に保持されている。
【0044】
いくつかの実装において、オーバーモールドされたポリマー材料302は、それが硬化した後に、バスバーの状態又は性能を監視するために使用され得る1つ又は複数のセンサを受けるように構成されているオーバーモールドされた材料302の一部分から形成される1つ又は複数のレセプタクル又はホルダ304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326を含み得る。バスバーの状態又は性能を監視するために使用されるセンサは、例えば、バスバーの温度を計測するためのサーミスタ、バスバーの電気的特性を計測するように構成されている電圧計及び電流計、バスバーの機械的特性を計測するように構成されているひずみゲージ、及び同様のものを含み得る。
【0045】
レセプタクル304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326は、例えば、レセプタクルにおいて受けられるセンサの形状に対して相補的な形状を画定し得るオーバーモールドされたポリマー材料302の1つ又は複数の隆起した部分によって画定され得る。例えばレセプタクル304、306、308、310、312、314、316、318、320、322、324、326は、長方形の形状又は円形の形状などを画定し得る。
【0046】
図4は、フレキシブルプリント回路基板(「フレックスPCB」)402がバスバーに取り付けられている場合の、図3中に示されたオーバーモールドされたバスバーの例示的な概略図である。明瞭さのために、図4中のバスバーはラベル付けされていないが、それらは図3中のバスバーと同じである。フレックスPCB402は、フレックスPCBがオーバーモールドされたバスバーに取り付けられる前にフレックスPCB402と共に組み立てられるか又はそれに取り付けられる複数の電気的構成要素を含み得る。電気的構成要素への接続は、フレックスPCB402におけるワイヤ又は導電配線を介してもたらされ得、電気的構成要素は、オフボードコントローラ(例えば、中央処理装置、特定用途向け集積回路、又は同様のもの)に、コネクタ404(例えば、リボンコネクタ)を介して接続され得る。
【0047】
フレックスPCB402と共に含まれる電気的構成要素は、1つ又は複数の温度センサ410、412、414、416、418、420、422、424、426、428を含み得る。温度センサは、例えば、センサの温度によって決まる電圧を出力する負温度係数(negative temperature coefficient:NTC)サーミスタを含み得る。温度センサ410、412、414、416、418、420、422、424、426、428は、フレックスPCBがオーバーモールドされたバスバーに取り付けられるときに、温度センサが成形されたポリマー材料内に形成されたレセプタクル内に位置付けられ、個別のバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220の1つ又は複数の箇所と熱的に接触するように、フレックスPCB402上に配置され得る。温度センサ410、412、414、416、418、420、422、424、426、428及びバスバーの間の機械的及び熱的接触は、温度センサによって計測される温度がバスバーの温度に近い近似値であるように、適切な機械的及び熱的特性を有する(例えば、相対的に高い熱伝導率を有する)接着性材料を用いて達成され得る。
【0048】
また、フレックスPCB402と共に含まれる電気的構成要素は、1つ又は複数の電圧センサ430、432を含み得る。電圧センサ430、432は、フレックスPCBがオーバーモールドされたバスバーに取り付けられるときに、電圧センサが成形されたポリマー材料内に形成されたレセプタクル内に位置付けられ、個別のバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220上の1つ又は複数の箇所と電気的に接触するように、フレックスPCB402上に配置され得る。430、432の間の電気的及び熱的接触は、例えば、電圧センサ430、432のコンタクトをバスバー202、204、206、208、210、212、214、216、218、220へレーザー溶接することによって達成され得る。例えば、フレックスPCB402に結合されている電圧センサ430、432は、バスバーをオーバーモールドするために使用されているポリマー材料302によって形成されるレセプタクル内に位置決めされ得、次に、電圧センサが正しく位置決めされると、レーザー光が電圧センサのコンタクト及びバスバーの間の境界部へ提供されて、電圧センサのコンタクトをバスバーへ溶接し得る。
【0049】
フレックスPCBをオーバーモールドされたバスバーに取り付ける前にフレックスPCB402上にセンサ410、412、414、416、418、420、422、424、426、428、430、432を設けることによって、オーバーモールドされたバスバーの製造の複雑さは著しく低減され得る。例えば、複数のサーミスタをバスバーへ個別に取り付けることが回避され得、むしろフレックスPCBへ取り付けられたサーミスタは全て、バスバーへ一度に取り付けられ得る。さらに、PCBがオーバーモールドされたバスバー上に設置される前に、センサ及びフレックスPCBの間の電気的接続がなされ得、ひいては、本来であれば多数の接続が複雑な機械的部分においてなされることを必要とするデバイスの組み立てを容易にする。
【0050】
本明細書の全体を通して使用される「実質的に」及び「約」という用語は、処理時のばらつきに起因するものなどの小さい変動を説明及び考慮するために使用される。例えば、それらは、±5%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば、±2%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば、±1%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば、±0.5%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば、±0.2%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば、±0.1%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば、±0.05%よりも小さい又はそれに等しいことを指すことがある。また、本明細書において使用される場合、「1つの(a)」又は「1つの(an)」などの不定冠詞は、「少なくとも1つ(at least one)」を意味する。
【0051】
上記の概念及び下記でより詳細に議論される追加の概念の全ての組み合わせが(そのような概念が相互に矛盾しないことを条件として)、本明細書で開示する本発明の主題の一部であるとして企図されることが理解されるであろう。特に、本開示において現れる主題の全ての組み合わせは、本明細書において開示される発明の主題の一部であるとして企図される。
【0052】
複数の実装について説明してきた。とは言え、本明細書の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な修正が行われ得ることが理解されるであろう。
【0053】
さらに、図に示す論理フローは、望ましい結果を達成するために、示した特定の順序も、連続した順序も、必要としない。さらに、説明されたフローに他のプロセスが提供され得、又は説明されたフローからプロセスが取り除かれ得、他の構成要素が、説明されたシステムへと加えられるか、又はそれから除去され得る。
【0054】
説明した実装の特定の特徴が、本明細書で説明されるように示されてきたが、今や多くの修正、置換、変更、及び均等物が当業者には思い浮かぶであろう。それらは限定ではなく単なる例として提示されており、形態及び詳細の様々な変更が行われてよいことが理解されるべきである。相互に排他的な組み合わせを除き、本明細書で説明する装置及び/又は方法の任意の部分が任意の組み合わせで組み合わされてよい。本明細書で説明する実装は、説明した異なる実装の機能、構成要素、及び/又は特徴の様々な組み合わせ及び/又は副次的組み合わせを含むことができる。
【0055】
本発明の詳細の理解への助けとして、システム及び方法を総称で説明してきた。いくつかの例では、本発明の態様を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造、材料、及び/又は動作については、具体的な図示も詳細な説明も行っていない。他の例では、本発明の十分な理解をもたらすために、具体的詳細を提供した。例えば、特定のシステム又は装置又は状況又は材料又は構成要素に適応するために、本発明がその趣旨からも本質的特性からも逸脱することなく、他の具体的形式で具現化され得ることを当業者は理解するであろう。したがって、本明細書における開示及び説明は、本発明の範囲の例示となる意図であって、限定する意図ではない。
(他の可能な項目)
(項目1)
互いから電気的に絶縁されている複数の別個且つ異なる電気バスバー;
単一の一体化されたマルチバスバーユニットにおいて前記複数の別個且つ異なる電気バスバーを互いと機械的に結合するポリマーオーバーモールド材料、ここで前記ポリマーオーバーモールド材料は、射出成形加工を介して前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに提供される;
前記単一の一体化されたマルチバスバーユニットに結合されている、複数のセンサを有するフレックスプリント回路基板、ここで前記複数のセンサは、前記フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに結合される、
を備える、車両。
(項目2)
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの温度を計測するように構成されている少なくとも1つの温度センサを含む、項目1に記載の車両。
(項目3)
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの、接地電圧に対する電圧を計測するように構成されている少なくとも1つの電圧センサを含む、項目1又は項目2に記載の車両。
(項目4)
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの機械的特性を計測するように構成されている少なくとも1つのひずみゲージを含む、項目1から3のいずれか一項に記載の車両。
(項目5)
前記フレックスプリント回路基板は、前記複数のセンサ及びオフボードコントローラの間の電気的接続を確立するように構成されているリボンケーブルを有する、項目1から4のいずれか一項に記載の車両。
(項目6)
前記複数の別個且つ異なる電気バスバーは高電圧ジャンクションボックスの一部である、項目1から5のいずれか一項に記載の車両。
(項目7)
複数の電気化学セルを有するバッテリモジュールを更に備え、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーは前記複数の電気化学セルに電気を伝導するように構成されている、項目1から6のいずれか一項に記載の車両。
(項目8)
互いから電気的に絶縁されている複数の別個且つ異なる電気バスバー;及び
単一の一体化されたマルチバスバーユニットにおいて前記複数の別個且つ異なる電気バスバーを互いと機械的に結合するポリマーオーバーモールド材料、ここで前記ポリマーオーバーモールド材料は、射出成形加工を介して前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに提供される;
を備え、
ここで前記単一の一体化されたマルチバスバーユニットは、フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、複数のセンサが前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに結合されるように、前記複数のセンサを有する前記フレックスプリント回路基板に結合されるように構成されている、
装置。
(項目9)
前記ポリマーオーバーモールド材料は、前記複数のセンサを受けるように構成されている複数のレセプタクルを有する、項目8に記載の装置。
(項目10)
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの温度を計測するように構成されている少なくとも1つの温度センサを含む、項目8又は項目9に記載の装置。
(項目11)
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの、接地電圧に対する電圧を計測するように構成されている少なくとも1つの電圧センサを含む、項目8~10のいずれか一項に記載の装置。
(項目12)
前記複数のセンサは、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーのうちの少なくとも1つの機械的特性を計測するように構成されている少なくとも1つのひずみゲージを含む、項目8~11のいずれか一項に記載の装置。
(項目13)
前記複数の別個且つ異なる電気バスバーは高電圧ジャンクションボックスの一部である、項目8~12のいずれか一項に記載の装置。
(項目14)
前記複数の別個且つ異なる電気バスバーは、前記一体化されたマルチバスバーユニットを前記高電圧ジャンクションボックスの別の構成要素に固定するように構成されている複数の穴部を有する、項目13に記載の装置。
(項目15)
一体化されたマルチバスバーユニットを作製する方法であって、前記方法は:
複数の別個且つ異なる電気バスバーを成形キャビティへと配置する段階;
溶融されたポリマー材料を前記成形キャビティへと射出する段階;
前記成形キャビティにおける前記ポリマー材料を硬化させる段階であって、その結果、前記硬化したポリマー材料が前記複数の別個且つ異なる電気バスバーに接着し、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーが電気的に互いから絶縁されている構成で、前記複数の別個且つ異なる電気バスバーが適切な位置で強固に保持されている、硬化させる段階
を備え、
ここで、前記ポリマー材料が硬化した後に、前記一体化されたマルチバスバーユニットは、フレックスプリント回路基板が前記一体化されたバスバーユニットに結合されるときに、複数のセンサが前記異なる電気バスバーに結合されるように、前記複数のセンサを有する前記フレックスプリント回路基板に結合されるように構成されている、
方法。
(項目16)
前記硬化したポリマーオーバーモールド材料は、前記複数のセンサを受けるように構成されている複数のレセプタクルを有する、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記電気バスバーは、前記一体化されたマルチバスバーユニットを別の構成要素に固定するように構成されている複数の穴部を有する、項目15又は項目16に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】