IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 芯体素(杭州)科技発展有限公司の特許一覧

特表2024-546000表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法
<>
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図1
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図2
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図3
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図4
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図5
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図6
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図7
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図8
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図9
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図10
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図11
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図12
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図13
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図14
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図15
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図16
  • 特表-表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/106 20170101AFI20241210BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20241210BHJP
   B29C 64/209 20170101ALI20241210BHJP
   B29C 64/232 20170101ALI20241210BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20241210BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20241210BHJP
   B29C 64/393 20170101ALI20241210BHJP
   B29C 64/245 20170101ALI20241210BHJP
【FI】
B29C64/106
B33Y10/00
B29C64/209
B29C64/232
B33Y30/00
B33Y50/02
B29C64/393
B29C64/245
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024526607
(86)(22)【出願日】2022-10-28
(85)【翻訳文提出日】2024-04-30
(86)【国際出願番号】 CN2022128177
(87)【国際公開番号】W WO2023165147
(87)【国際公開日】2023-09-07
(31)【優先権主張番号】202210203951.3
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210292190.3
(32)【優先日】2022-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522378292
【氏名又は名称】芯体素(杭州)科技発展有限公司
【氏名又は名称原語表記】ENOVATE3D (HANGZHOU) TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】孫 文▲コウ▼
(72)【発明者】
【氏名】茹 李波
(72)【発明者】
【氏名】徐 恩毅
(72)【発明者】
【氏名】吉 祥
(72)【発明者】
【氏名】李 賽鋒
(72)【発明者】
【氏名】黄 飛
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AP06
4F213AP11
4F213AR02
4F213AR07
4F213AR12
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL12
4F213WL15
4F213WL32
4F213WL73
4F213WL74
4F213WL85
(57)【要約】
本発明は、表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法を提供する。当該装置は、ターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁を印刷するように制御するように構成された運動制御システムと、真空ポンプによってターゲット基板の下面を吸盤に吸着するように構成された吸着装置と、ターゲット基板の平坦性データを測定するように構成されたセンサ及びセンサコントローラを含む測定システムと、ターゲットマルチニードルモジュールとターゲット基板の上面との間の印刷受信距離を制御するように構成されたZ軸コントローラと、印刷ニードル及び印刷ニードルに予め設定された気圧パラメータを提供するように構成された流体制御システムを含むターゲットマルチニードルモジュールと、ターゲットマルチニードルモジュールがターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁の積層印刷を行うようにターゲット基板を収容するように構成されたターゲットワークステーションと、を含む。本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法は、LED擁壁の製造効率及び精度を向上させる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルのLED擁壁の印刷方法であって、
印刷タスクに向けて、印刷前の予備操作を行い、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の測定システムによってターゲット基板を走査し、前記ターゲット基板の平坦性データを取得することと、
運動制御システムによりターゲットマルチニードルモジュールを前記ターゲット基板の初期印刷位置に移動し、受信した前記平坦性データに基づいて、Z軸コントローラにより前記ターゲットマルチニードルモジュールの印刷受信距離を調整することと、
予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することと、を含み、
前記ターゲットワークステーションは第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、前記ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、前記ターゲットマルチニードルモジュールは第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、前記印刷高さは印刷層数に対応する累積層高さであり、前記印刷タスクは少なくとも前記ターゲット基板に従って前記ターゲット線幅及びターゲット高さを決定することを含む、ことを特徴とする印刷方法。
【請求項2】
前記受信した平坦性データに基づいて、Z軸コントローラにより前記ターゲットマルチニードルモジュールの前記印刷受信距離を調整することは、
前記平坦性データ及びターゲット対応関係に基づいて、前記ターゲット基板の各印刷位置と前記ターゲットマルチニードルモジュールとの間の垂直距離を前記印刷受信距離の実際値として取得することと、
前記ターゲットマルチニードルモジュールが対応する前記印刷位置に位置する場合、前記Z軸コントローラによって前記印刷受信距離の実際値を前記印刷受信距離のターゲット値に調整することと、を含み、
各前記印刷位置に対応する前記印刷受信距離のターゲット値は同じである。ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項3】
前記印刷前の予備操作を行うことは、
印刷材料をシリンジに充填した後、印刷ニードルを前記シリンジに取り付け、前記印刷ニードルによって前記シリンジと流体制御システムとを接続することと、
制御端末によって前記運動制御システムを制御することで、機械的リセットの操作を行うことと、を含み、
前記印刷材料が前記印刷材料により成形された幅高さ比にマッチし、前記印刷ニードルの内径パラメータが前記ターゲット線幅にマッチし、前記印刷層数が前記ターゲットLED擁壁の幅高さ比、前記ターゲット線幅及び前記ターゲット高さに基づいて設定される、ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項4】
前記運動制御システムにより前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲット基板の初期印刷位置に移動する前、前記印刷ニードルが安定的に材料を排出するまで予め設定された気圧パラメータで予備印刷を行い、前記運動制御システムによって吸着装置が予備印刷領域から離れるように制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項5】
前記予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することは、
前記予め設定された気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記第1モジュールが前記第1ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さに準拠しているという条件で、縦方向LED擁壁を生成することと、
前記予め設定された気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記第2モジュールが前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さに準拠しているという条件で、横方向LED擁壁を生成する、ことと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項6】
前記予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することは、
前記予め設定された気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記第1ワークステーション又は前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さに準拠しているという条件で、縦方向LED擁壁を生成することと、
前記第1ワークステーション又は前記第2ワークステーションを90°回転し、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さに準拠しているという条件で、縦方向LED擁壁を生成することと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項7】
コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される際に請求項1~6のいずれか1項に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法を実行する、ことを特徴とする非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項8】
表示パネルのLED擁壁の印刷装置であって、
制御端末に接続され、ターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁の印刷を制御するように構成された運動制御システムと、
前記運動制御システムに接続され、真空ポンプによって前記ターゲット基板の下面を吸盤に吸着するように構成された吸着装置と、
前記制御端末に接続され、前記ターゲット基板の平坦性データを測定するように構成されたセンサ及びセンサコントローラを含む測定システムと、
前記制御端末に接続され、ターゲットマルチニードルモジュールと前記ターゲット基板の上面との間の印刷受信距離を制御するように構成されたZ軸コントローラと、
前記Z軸コントローラに接続され、印刷ニードル及び前記印刷ニードルに予め設定された気圧パラメータを提供するように構成された流体制御システムを含む前記ターゲットマルチニードルモジュールと、
前記運動制御システムに接続され、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁の積層印刷を行うように前記ターゲット基板を収容するように構成されたターゲットワークステーションと、を含み、
前記ターゲットワークステーションは第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、前記ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、前記ターゲットマルチニードルモジュールは第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、前記第1モジュールは前記第1ワークステーションにマッチし、前記第2モジュールは前記第2ワークステーションにマッチし、前記ターゲット基板はPCB基板(印刷回路基板)又はガラス基板を含む、ことを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
前記ターゲットワークステーションは、
前記印刷ニードルを清掃及び保存するように構成された清掃領域と、
前記印刷ニードルが安定的に材料を排出するまで予め設定された気圧パラメータで予備印刷を行い、前記運動制御システムによって前記吸着装置が予備印刷領域から離れるように制御するように構成された予備印刷領域と、を更に含み、
好ましくは、前記運動制御システムは具体的には、前記ターゲットワークステーションが第1ワークステーション及び第2ワークステーションを含む場合、前記吸着装置がXY平面内で運動するように制御することで、前記第1モジュールが前記第1ワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記縦方向LED擁壁を印刷し、
前記吸着装置に第1運動命令を送信することで、前記吸着装置が前記第1運動命令に従って前記ターゲット基板を前記第2ワークステーションのXY平面内に移して運動し、前記第2モジュールが前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記横方向LED擁壁を印刷するように構成され、
好ましくは、前記運動制御システムは具体的には、前記ターゲットワークステーションが第1ワークステーション又は第2ワークステーションを含む場合、前記吸着装置がXY平面内で運動するように制御することで、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記縦方向LED擁壁を印刷し、
前記ターゲットワークステーションに第2運動命令を送信することで、前記ターゲットワークステーションが前記第2運動命令に従って90°回転した後、前記吸着装置がXY平面内で運動するように駆動して、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記横方向LED擁壁を印刷するように構成され、
好ましくは、1つ又は複数の前記Z軸コントローラを含む、ことを特徴とする請求項8に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷装置。
【請求項10】
加工テーブルと、対応する印刷ヘッドモジュールに接続されると共に加工テーブルに設置された3軸運動モジュールと、を含むLED密封擁壁の印刷装置であって、前記3軸運動モジュールは、加工テーブルに接続された水平運動モジュール及び加工テーブルを横断して設置された昇降運動モジュールを含み、印刷ヘッドモジュールは昇降運動モジュールに位置し、水平運動モジュールには印刷ヘッドモジュールに対応する載置モジュールが設けられ、前記載置モジュールは下から上へ設置されたベース、3軸回転台及び真空吸盤を含み、真空吸盤の表面に吸着溝が成形され、吸着溝内に複数の突出部が形成され、且つ真空吸盤の隅部に複数の位置決めピンが設けられ、複数の位置決めピンは真空吸盤の2つの隣接する側辺に位置し、前記加工テーブルには載置モジュールに対応する視覚及び測定装置が更に設けられる、ことを特徴とするLED密封擁壁の印刷装置。
【請求項11】
前記加工テーブルにガントリーが形成され、昇降運動モジュールはガントリーに設置され、印刷ヘッドモジュールと視覚及び測定装置は両方ともガントリーに設置され、
好ましくは、複数の吸気孔が前記吸着溝に形成され、吸着溝の中央部に沿って対称に形成され、真空吸盤の下部には吸気孔に連通する真空圧力調整弁が取り付けられ、
好ましくは、前記真空吸盤の隣接する側辺の各側辺に少なくとも2つの位置決めピンが設けられ、
好ましくは、前記印刷ヘッドモジュールは、上から下へ順に接続された材料押出装置、ニードルクランプ及び印刷ニードルを含み、ニードルクランプは昇降運動モジュールに固定するように接続され、且つ材料基礎装置はニードルクランプに固定するように接続され、印刷ニードルはニードルクランプの底部に接続され、
好ましくは、前記ニードルクランプは羅接されたハグフープブラケット及びハグフープブラケットの底部に接続されたコネクタを含み、ハグフープブラケットの頂部には材料押出装置に適合するハグフープが形成され、ハグフープは材料押出装置を締め付け、
好ましくは、前記コネクタの上部は材料押出装置の排出口に接続されたルアーメスコネクタとして設定され、前記コネクタの下部は印刷ニードルに接続されたルアーオスコネクタであり、
好ましくは、前記印刷ニードルはニードルベース及びセラミックニードル先端を含み、ニードルベースの上部は対応するルアーメスコネクタとして設定され、
好ましくは、前記視覚及び測定装置は、印刷ヘッドモジュールの側面に傾斜するように設置された傾斜観察アセンブリと、ガントリーに垂直的に接続されたセンシング及び測定アセンブリと、を含み、且つ傾斜観察アセンブリは印刷ニードルに向かって設置され、
好ましくは、前記加工テーブルには対応する清掃装置及び接触式高さ測定装置が更に設けられる、ことを特徴とする請求項10に記載のLED密封擁壁の印刷装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
【0002】
本願は、2022年03月24日に提出された出願番号がCN202210292190.3である中国特許出願及び2022年03月03日に提出された出願番号がCN202210203951.3である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本発明は、表示パネル加工技術分野に関し、特に表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0004】
サブミリ波発光ダイオード(Mini-Light Emitting Diode、Mini-LED)及びマイクロ発光ダイオード(Micro-Light Emitting Diode、Micro-LED)は、高い発光効率、高いコントラストなどのディスプレイ上の利点を有し、寿命が長く、性能が安定するという特徴がある。同時に、その比較的単純な製造プロセス及び技術概要により、将来に液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)及び有機発光ダイオード(Organic Light-EmittingDiode、OLED)に代わる主流のディスプレイ技術となる。
【0005】
現在、窒化ガリウムを使用して青色ダイオードを製造する技術は比較的成熟しているが、赤色ダイオードは製造コストが高く、且つ効果も低いため、現段階では変色粒子が青色ダイオード(赤色蛍光粉又は緑色蛍光粉)が使用されて青色ダイオードが赤色光又は緑色光を放射するようにする。隣接するサブピクセルにおける異なる色の変色粒子の色混合を防ぐために、各LEDの周囲に擁壁を構築することで、異なる変色粒子が注入される時の色のクロストークを防止し、それにより色の純度を向上させる必要がある。
【0006】
無機LEDは縮小傾向にあるが、そのサイズは依然として数十ミクロンレベルであり、Mini-LED製品の場合、LED高さは約110μmであり、擁壁の高さは120μm以上である必要があり、従来のフォトリソグラフィープロセスを使用する場合、接着・露光・現像などのステップによって擁壁を製造する必要があり、1μm/minで計算すると、片面パネルの擁壁を製造するには100min以上かかり、効率が極めて低く、且つスペクトルの一致性も保証できない。Micro-LED製品の場合、LED間の間隙がより小さく、従来のフォトリソグラフィープロセスがMicro-LED擁壁製造に適用されると、より大きな課題に直面する。
【0007】
発光ダイオードはLEDと略称され、電子と正孔との複合によってエネルギーを放出して発光する一般的な発光デバイスである。発光ダイオードは電気エネルギーを光エネルギーに効率的に変換することができ、現代社会では照明、タブレットディスプレイ、医療機器など、広く使用されている。
【0008】
中でも、LEDディスプレイに擁壁を追加することは、ディスプレイの発光性能を効果的に向上させる方法であり、擁壁はled間のスリットに製作する必要があり、一定の高さ、位置精度、一致性が求められている。
【0009】
従来の擁壁製造方法は、スクリーン印刷や転写印刷などを含み、擁壁の製造に3d印刷を使用する方法がまだ提出されておらず、擁壁を製造するように構成されたスクリーン印刷プロセスは平面基材のみに適し、且つその印刷されたアスペクトが比較的小さく、複数の印刷、硬化によって擁壁を製造する必要があり、その成形プロセスにおいて複数の位置合わせが難しく、歩留まりの検討が必要であり、印刷ルートの最小幅が比較的広く、且つ一般的に平面基材のみに適するが、擁壁を製造するように構成された転写印刷も転写印刷時の位置合わせが難しく、幅高さ比の高いルートの転写印刷が難しいなどの問題がある。
【0010】
中国特許第CN201210166648.7号にはLED密封擁壁の製造方法が開示されており、当該方法は、セラミック基板を提供するステップと、ソフトモールドを提供するステップと、感光性セラミックスラリー材料を提供するステップと、前記セラミック基板に複数の電極セットを形成し、前記感光性セラミックスラリー材料を前記モードル溝内に充填するステップと、前記感光性セラミックスラリー材料が充填されたモードルを各前記電極とそれぞれ対向させた後に前記ソフトモールドを前記セラミック基板に圧設するステップと、UV硬化の方法によって前記モードル溝内の前記感光性セラミックスラリー材料を硬化して擁壁を形成すると同時に前記ソフトモールドを加圧し、前記感光性セラミックスラリー材料を擁壁に硬化すると同時に前記セラミック基板と固定して接着するステップと、前記ソフトモールドを除去するステップと、を含む。
【0011】
上記に開示された擁壁製造方法は、モードルを用いてLED密封擁壁を製造し、ダイオードのサイズが小さいため、上記に開示された方法の精度が制限され、led擁壁印刷に適さず、歩留まりが低く、且つ上記に開示された方法に載置モジュールが開示されておらず、印刷プロセス中にダイオードのより良い位置決め性を実現する方法も開示されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、従来技術において狭いLED間隙で高精度擁壁を製造することができないという欠陥を解決し、LED擁壁の製造効率及び精度を実現する、表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法を提供する。
【0013】
本発明は、
【0014】
制御端末に接続され、ターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁を印刷するように制御するように構成された運動制御システムと、
【0015】
前記運動制御システムに接続され、真空ポンプによって前記ターゲット基板の下面を吸盤に吸着するように構成された吸着装置と、
【0016】
前記制御端末に接続され、前記ターゲット基板の平坦性データを測定するように構成されたセンサ及びセンサコントローラを含む測定システムと、
【0017】
前記制御端末に接続され、ターゲットマルチニードルモジュールと前記ターゲット基板の上面との間の印刷受信距離を制御するように構成されたZ軸コントローラと、
【0018】
前記Z軸コントローラに接続され、前記印刷ニードル及び前記印刷ニードルに予め設定された気圧パラメータを提供するように構成された流体制御システムを含む前記ターゲットマルチニードルモジュールと、
【0019】
前記運動制御システムに接続され、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁の積層印刷を行うようにターゲット基板を収容するようにターゲットワークステーションと、を含み、
【0020】
ここで、前記ターゲットワークステーションが第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、前記ターゲットLED擁壁が横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、前記ターゲットマルチニードルモジュールが第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、前記第1モジュールが前記第1ワークステーションにマッチし、前記第2モジュールが前記第2ワークステーションにマッチし、前記ターゲット基板がPCB基板又はガラス基板を含む、表示パネルのLED擁壁の印刷装置を提供する。
【0021】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置によれば、前記ターゲットワークステーションは、
【0022】
前記印刷ニードルを清掃及び保存するように構成された清掃領域と、
【0023】
予め設定された気圧パラメータで予備印刷を行い、前記印刷ニードルが安定的に排出されるまで、前記運動制御システムによって前記吸着装置が前記予備印刷領域から離れるように制御するように構成された予備印刷領域と、を更に含む。
【0024】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置によれば、前記運動制御システムは具体的には、前記ターゲットワークステーションが第1ワークステーション及び第2ワークステーションを含む場合、前記吸着装置がXY平面内で運動するように制御することで、前記第1モジュールが前記第1ワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記縦方向LED擁壁を印刷し、
【0025】
前記吸着装置に第1運動命令を送信することで、前記吸着装置が前記第1運動命令に従って前記ターゲット基板を前記第2ワークステーションのXY平面内に移して運動し、前記第2モジュールが前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記横方向LED擁壁を印刷するように構成される。
【0026】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置によれば、前記運動制御システムは具体的には、前記ターゲットワークステーションが第1ワークステーション又は第2ワークステーションを含む場合、前記吸着装置がXY平面内で運動するように制御することで、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記縦方向LED擁壁を印刷し、
【0027】
前記ターゲットワークステーションに第2運動命令を送信することで、前記ターゲットワークステーションが前記第2運動命令に従って90°回転した後、前記吸着装置がXY平面内に運動するように駆動して、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記横方向LED擁壁を印刷するように構成される。
【0028】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置によれば、1つ又は複数の前記Z軸コントローラを含む。
【0029】
本発明は、
【0030】
印刷タスクに向けて、印刷前の予備操作を行い、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の測定システムによって前記ターゲット基板を走査し、前記ターゲット基板の平坦性データを取得することと、
【0031】
前記運動制御システムによりターゲットマルチニードルモジュールをターゲット基板の初期印刷位置に移動し、受信した前記平坦性データに基づいて、Z軸コントローラにより前記ターゲットマルチニードルモジュールの印刷受信距離を調整することと、
【0032】
予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することと、を含み、
【0033】
ここで、前記ターゲットワークステーションが第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、ターゲットLED擁壁が横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、前記ターゲットマルチニードルモジュールが第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、前記印刷高さが印刷層数に対応する累積層高さであり、前記印刷タスクが少なくとも前記ターゲット基板に従ってターゲット線幅及びターゲット高さを決定することを含む、表示パネルのLED擁壁の印刷方法を更に提供する。
【0034】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法によれば、前記受信した前記平坦性データに基づいて、Z軸コントローラにより前記ターゲットマルチニードルモジュールの印刷受信距離を調整することは、
【0035】
前記平坦性データ及びターゲット対応関係に基づいて、前記ターゲット基板の各印刷位置と前記ターゲットマルチニードルモジュールとの間の垂直距離を印刷受信距離の実際値として取得することと、
【0036】
前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記印刷位置に位置する場合、前記Z軸コントローラによって前記印刷受信距離の実際値を前記印刷受信距離のターゲット値に調整することと、を含み、
【0037】
ここで、各前記印刷位置に対応する印刷受信距離のターゲット値は同じである。
【0038】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法によれば、前記印刷前の予備操作を行うことは、
【0039】
印刷材料をシリンジに充填した後、前記印刷ニードルを前記シリンジに取り付け、前記印刷ニードルによって前記シリンジと前記流体制御システムとを接続することと、
【0040】
制御端末によって前記運動制御システムを制御することで、機械的リセットの操作を行うことと、を含み、
【0041】
ここで、前記印刷材料が前記印刷材料により成形された幅高さ比にマッチし、前記印刷ニードルの内径パラメータが前記ターゲット線幅にマッチし、前記印刷層数が前記ターゲットLED擁壁の幅高さ比、前記ターゲット線幅及び前記ターゲット高さに基づいて設定される。
【0042】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法によれば、前記運動制御システムがターゲットマルチニードルモジュールをターゲット基板の初期印刷位置に移動する前、予め設定された気圧パラメータで予備印刷を行い、前記印刷ニードルが安定的に排出されるまで、前記運動制御システムによって前記吸着装置が前記予備印刷領域から離れるように制御する。
【0043】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法によれば、前記予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することは、
【0044】
予め設定された前記気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記第1モジュールが前記第1ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さを満たす場合、縦方向LED擁壁を生成することと、
【0045】
予め設定された前記気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記第2モジュールが前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さを満たす場合、横方向LED擁壁を生成することと、を含む。
【0046】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法によれば、前記予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することは、
【0047】
予め設定された前記気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記第1ワークステーション又は前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さを満たす場合、縦方向LED擁壁を生成することと、
【0048】
前記第1ワークステーション又は前記第2ワークステーションを90°回転し、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さを満たす場合、横方向LED擁壁を生成することと、を含む。
【0049】
本発明は、メモリ、プロセッサ及びメモリに記憶されると共にプロセッサによって実行されるコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサが前記プログラムを実行する際に上記のいずれか1つに記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法を実行する、電子機器を更に提供する。
【0050】
本発明は、プロセッサによって実行される際に上記のいずれか1つに記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法を実行するコンピュータプログラムが記憶された、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【0051】
本発明は、プロセッサによって実行される際に上記のいずれか1つに記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法を実行するコンピュータプログラムを含む、コンピュータプログラム製品を更に提供する。
【0052】
本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置及び方法は、Z軸コントローラに基づいてターゲットマルチニードルモジュールをターゲットワークステーション内に制御し、運動制御システムによってターゲット基板のXY平面での運動プロセスを制御することで、ターゲットマルチニードルモジュールが各印刷位置内に印刷受信距離を調整した後、直書き式3D印刷技術を用いてターゲット基板内で積層印刷によって幅が一致し、垂直度が高いターゲットLED擁壁を製造する。LED擁壁の製造効率及び精度を向上させることができる。更に、サブピクセルの周囲に高さ及び幅が一致する擁壁を構築することで、光漏れを防止すると同時に、LEDディスプレイのコントラストを高めることができ、Mini-LED製品及びMicro-LED製品に対してゲインがより明らかである。
【0053】
本発明は、上記従来技術における欠陥を解消するために、高精度で印刷幅高さ比の大きな擁壁のLED密封擁壁の印刷装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0054】
上記発明の目的を実現するために、本発明は以下の技術的解決手段を用いる。加工テーブルと、対応する印刷ヘッドモジュールに接続されると共に加工テーブルに設置された3軸運動モジュールと、を含むLED密封擁壁の印刷装置であって、前記3軸運動モジュールは、加工テーブルに接続された水平運動モジュール及び加工テーブルを横断して設置された昇降運動モジュールを含み、印刷ヘッドモジュールは昇降運動モジュールに位置し、水平運動モジュールには印刷ヘッドモジュールに対応する載置モジュールが設けられ、前記載置モジュールは下から上へ設置されたベース、3軸回転台及び真空吸盤を含み、真空吸盤の表面に吸着溝が成形され、吸着溝内に複数の突出部が形成され、且つ真空吸盤の隅部に複数の位置決めピンが設けられ、複数の位置決めピンは真空吸盤の2つの隣接する側辺に位置し、前記加工テーブルには載置モジュールに対応する視覚及び測定装置が更に設けられる。
【0055】
本発明の好ましい形態として、前記加工テーブルにガントリーが形成され、昇降運動モジュールはガントリーに設置され、印刷ヘッドモジュールと視覚及び測定装置は両方ともガントリーに設置される。
【0056】
本発明の好ましい形態として、複数の吸気孔が前記吸着溝に形成され、吸気孔は吸着溝の中央部に沿って対称に形成され、真空吸盤の下部には吸気孔に連通する真空圧力調整弁が取り付けられる。
【0057】
本発明の好ましい形態として、前記真空吸盤の隣接する側辺の各側辺に少なくとも2つの位置決めピンが設けられる。
【0058】
本発明の好ましい形態として、前記印刷ヘッドモジュールは、上から下へ順に接続された材料押出装置、ニードルクランプ及び印刷ニードルを含み、ニードルクランプは昇降運動モジュールに固定するように接続され、且つ材料押出装置はニードルクランプに固定するように接続され、印刷ニードルはニードルクランプの底部に接続される。
【0059】
本発明の好ましい形態として、前記ニードルクランプは、ハグフープブラケット及びハグフープブラケットの底部に接続されたコネクタを含み、ハグフープブラケットの頂部には材料押出装置に適合するハグフープが形成され、ハグフープは材料押出装置を締め付ける。
【0060】
本発明の好ましい形態として、前記コネクタの上部は材料押出装置の排出口に接続されたルアーメスコネクタとして設定され、コネクタの下部は印刷ニードルに接続されたルアーオスコネクタである。
【0061】
本発明の好ましい形態として、前記印刷ニードルはニードルベース及びセラミックニードル先端を含み、ニードルベースの上部は対応するルアーメスコネクタとして設定される。
【0062】
本発明の好ましい形態として、前記視覚及び測定装置は、印刷ヘッドモジュールの側面に傾斜するように設置された傾斜観察アセンブリと、ガントリーに垂直的に接続されたセンシング及び測定アセンブリと、を含み、且つ傾斜観察アセンブリは印刷ニードルに向かって設置される。
【0063】
本発明の好ましい形態として、前記加工テーブルには対応する清掃装置及び接触式高さ測定装置が更に設けられる。
【発明の効果】
【0064】
従来技術と比較して、本発明の有益な効果は以下の通りである。
【0065】
1、真空吸盤がpcbを吸着することで、pcb表面の平坦性を向上させ、印刷の難易度を大幅に低減し、印刷効率を向上させ、真空吸盤はpcb下方にpcbのサイズと同じの吸着溝を設置することで、pcbに対する吸着を実現し、過剰な吸着による変形を防止するために吸着溝内で突出部をできる限り多く設置して印刷回路基板の底部の接触可能な領域を支持することで、吸着後のpcb平坦性を向上させ、位置決めピンを設置することで、吸着溝において印刷回路基板を特定の位置に移動した後、印刷回路基板の隣接する両側が位置決めピンを同時にオフセットすることを実現し、pcbの位置決めを実現することができる。
【0066】
2、印刷ヘッドモジュールを特定の位置に昇降した後、水平運動モジュールの移動によって印刷ヘッドモジュールの印刷回路基板における直書き式印刷を実現し、線幅10~200ミクロンの超小型led擁壁を迅速に製造することができる。
【0067】
3、印刷ヘッドモジュールの昇降高さを調節して、多層印刷積層によって幅高さ比の大きな擁壁の製造を直接実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
本発明又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における図面は本発明の一部の実施例であり、当業者にとって、創造的な労力を要することなく、更にこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置の構成図である。
図2】本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置のプロセスフローチャート1である。
図3】本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置のプロセスフローチャート2である。
図4】本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法のプロセスフローチャートである。
図5】本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法の擁壁効果図である。
図6】本発明により提供される電子機器の構成図である。
図7】本発明に係るLED密封擁壁の印刷装置の構成図である。
図8】加工テーブルの構成図である。
図9】載置モジュールの構成図である。
図10】載置モジュールの使用状態の模式図である。
図11】傾斜観察アセンブリの使用状態の模式図である。
図12】ニードルクランプの構成図である。
図13】印刷ニードルの構成図である。
図14】印刷ニードルの断面図である。
図15】清掃装置の構成図である。
図16】センシング及び測定アセンブリの使用状態の模式図である。
図17】接触式高さ測定装置の構成図である。
【0069】
図面の記号:加工テーブル1、ガントリー1-1、底板1-2、3軸運動モジュール2、水平運動モジュール2-1、昇降運動モジュール2-2、載置モジュール3、ベース3-1、3軸回転台3-2、真空吸盤3-3、吸着溝3-4、突出部3-5、位置決めピン3-6、吸気孔3-7、印刷ヘッドモジュール4、材料押出装置4-1、ニードルクランプ4-2、ハグフープブラケット4-2-1、コネクタ4-2-2、ハグフープ4-2-3、ニードルベース4-3-1、セラミックニードル先端4-3-2、印刷ニードル4-3、視覚及び測定装置5、傾斜観察アセンブリ5-1、センシング及び測定アセンブリ5-2、清掃装置6、接触式高さ測定装置7。
【発明を実施するための形態】
【0070】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明らかにするために、以下に本発明の図面に合わせて、本発明の技術的解決手段を明らか、完全に説明し、明らかに、説明される実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者は、創造的な労力を要することなく、得られた他の全ての実施例は何れも本発明により請求される範囲にある。
【0071】
本願の明細書及び特許請求の範囲における「第1」、「第2」などの用語は、類似する対象を区別するために用いられ、特定の順序又は先後の順序を説明するために用いられるものではない。本願の実施例がここでの図面又は説明されるもの以外の順序で実施できるように、このように使用されるデータは適切な場合では互換可能であり、且つ「第1」、「第2」などが区別される対象は通常、同じ種類に属し、対象の数に制限されず、例えば第1対象は1つであってもよく、複数であってもよいことを理解されたい。
【0072】
本発明の明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的とし、本発明を制限することを意図するものではないことを理解されたい。本発明の明細書及び添付される特許請求の範囲で使用されるように、文脈で明らかに別段の指示がない限り、単数形の「一」、「1つ」及び「当該」は複数形を含むことを意味する。
【0073】
「含む」及び「包含」という用語は、記載された特徴、全体、ステップ、操作、要素及び/又はコンポーネントの存在を示すが、1つ又は複数の他の特徴、全体、ステップ、操作、要素、コンポーネント及び/又はその集合の存在又は追加を排除するものではない。
【0074】
図1は、本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置の構成図である。図1に示すように、本発明の実施例により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置は、制御端末100に接続され、ターゲットワークステーション160におけるターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁を印刷するように制御するように構成された運動制御システム110を含む。
【0075】
ここで、ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、ターゲット基板はPCB基板又はガラス基板を含む。
【0076】
説明すべきことは、ターゲット基板は、印刷用表示パネルを備える基板である。ここで、表示パネルは、通常のLED、Mini-LED又はMicro-LEDなどを含むが、これらに限定されず、本発明の実施例はこれに対して具体的に限定されない。
【0077】
ターゲット基板の上面には、表示パネルのLED発光マトリックスが収容され、印刷されたターゲットLED擁壁を用いてLED発光マトリックスの2つの隣接するLED発光部品を分離する。
【0078】
本発明の実施はターゲット基板に対して具体的に限定されない。
【0079】
例示的には、ターゲット基板はPCB基板であってもよい。当該PCB基板には、「青1-緑-青2」の配列でLED発光マトリックスを形成することができ、2つの隣接するLED発光部品の間隙にターゲットLED擁壁を印刷した後、全ての青1の位置する空間に蛍光粉を充填して、この箇所の発光部品を青色光から赤色光に変換し、「赤-緑-青」の発光マトリックスを形成する。
【0080】
例示的には、ターゲット基板はガラス基板であってもよい。当該ガラス基板にターゲットLED擁壁を印刷することができ、ターゲットLED擁壁に複数の収容部が画定され、各収容部は何れも青色光LEDを収容することができ、対応する収容空間内の青色光LEDに量子点光変換膜で覆い、それらをそれぞれ赤色光及び緑色光に変換し、「赤-緑-青」の発光マトリックスを形成する。
【0081】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内の運動制御システム110は制御端末100に接続され、異なるニーズに応じてプログラミング制御を行うことができ、駆動装置内の異なる部品は対応するプロセスフローにおいて対応する動作を実行して、ターゲット基板に完全なターゲットLED擁壁を印刷する。
【0082】
本発明の実施例は、運動制御システム110の駆動作業に対して具体的に限定されない。
【0083】
任意選択で、運動制御システム110は、ターゲット基板がワークステーションにおいて加工テーブルのX軸及びY軸に沿って移動するように駆動することで、ターゲット基板が予備印刷領域において予備印刷を行い、及びターゲット基板をターゲットワークステーション160における初期印刷位置に移動することができる。
【0084】
任意選択で、運動制御システム110は、ターゲット基板が所定の運動速度でターゲットワークステーション160においてターゲット基板の印刷作業を行うように駆動することで、ターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁を生成することができる。
【0085】
任意選択で、運動制御システム110は、各部品を駆動して装置をリセットすることができる。本発明の実施例はここで、運動制御システム110の駆動作業を1つずつ列挙するものではない。
【0086】
吸着装置120は、運動制御システム110に接続され、真空ポンプ121によってターゲット基板の下面を吸盤122に吸着するように構成される。
【0087】
説明すべきことは、真空ポンプ121は、ガス配管を介して吸盤122の裏面の空気圧コネクタに接続される。真空ポンプ121は、吸盤122に吸着力を提供するために、真空電磁弁によって負圧に制御される。
【0088】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内の吸着装置120は運動制御システム110に接続され、ターゲット基板の下面を吸盤122に載置し、ターゲット基板の下面が吸盤122に完全に接触することを確認した後、真空電磁弁をオンにして真空ポンプ121に連通し、ターゲット基板を吸盤122に真空吸着させ、ターゲット基板の表面全体の平坦性を向上させる。
【0089】
本発明の実施例は、吸盤122の材質に対して具体的に限定されない。
【0090】
例示的には、吸盤122の材質は、アルミニウム及び他の合成金属など、一定の剛性及び耐食性を有する金属材料であってもよい。
【0091】
吸盤122の材質は、セラミック、黒鉛又は大理石などの、一定の剛性及び耐食性を有する非金属材料であってもよい。
【0092】
理解すべきことは、ターゲット基板を吸盤に固定し、ターゲット基板を取り外し、又はターゲット基板を吸盤に再度固定するなどの操作は、操作員が手動で完了するか、又は制御端末によって制御される機械アームなどによって完了することができ、本発明はこれに対して限定されない。
【0093】
測定システム130は、制御端末100に接続され、ターゲット基板の平坦性データを測定するように構成されたセンサ131及びセンサコントローラ132を含む。
【0094】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内の測定システム130は、制御端末100にそれぞれ接続され、ターゲット基板全体を迅速に走査し、基板の平坦性データを記録するセンサ131及びセンサコントローラ132を含む。
【0095】
センサコントローラ132は、制御端末100から受信した命令に従ってセンサ131の走査ルートを生成することで、センサ131がZ軸のある高さに固定された後、センサ131がワークステーションの水平プラットフォーム(即ちX軸とY軸で構成された平面)に垂直であり、当該平面を基準として、走査ルートに基づいてターゲット基板の上面に各印刷位置をトラバースし、走査を行い、センサ131と各印刷位置との間の基準垂直距離を平坦性データとして記録し、制御端末100のローカルデータベースに記憶する。
【0096】
ここで、平坦性データは、各印刷位置の位置情報及び対応する基準垂直距離を含む。
【0097】
本発明の実施例は、センサ131の種類に対して具体的に限定されない。
【0098】
例示的には、センサ131は、光飛行時間(Time of Flight)原理に基づく距離測定センサであってもよく、変調された光ビームの光速及び測定対象の距離にわたる往復伝播時間を利用して測定対象の距離を求める。
【0099】
例示的には、センサ131は、幾何学的三角光学測量原理に基づく距離測定センサであってもよい。
【0100】
Z軸コントローラ140は、制御端末100に接続され、ターゲットマルチニードルモジュール150とターゲット基板の上面との間の印刷受信距離を制御するように構成される。
【0101】
説明すべきことは、Z軸コントローラ140は制御端末100に接続され、制御端末はソフトウェアによってローカルに保存された平坦性データを呼び出し、印刷受信距離の調整ポリシーを生成し、Z軸コントローラ140に送信する。
【0102】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内のZ軸コントローラ140はターゲットマルチニードルモジュール150に接続され、Z軸コントローラ140が制御端末100から送信された調整ポリシーを受信し、ターゲットマルチニードルモジュール150とターゲット基板の上面の各印刷位置との間の印刷受信距離を調節する。
【0103】
印刷受信距離は、印刷プロセスにおけるターゲットマルチニードルモジュール150とターゲット基板の任意の印刷位置との間の基準垂直距離を指し、調整ポリシーによって各印刷位置の印刷受信距離を一致させる。
【0104】
ターゲットマルチニードルモジュール150はZ軸コントローラ140に接続され、印刷ニードル150-1及び印刷ニードル150-1に予め設定された気圧パラメータを提供するように構成された流体制御システム150-2を含む。
【0105】
ここで、ターゲットマルチニードルモジュール150は、第1モジュール151及び/又は第2モジュール152を含む。
【0106】
説明すべきことは、ターゲットマルチニードルモジュール150は、機械的構造を介してターゲット基板の上面から一定の距離を隔てて垂直的に固定される。
【0107】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内のターゲットマルチニードルモジュール150はZ軸コントローラ140に接続され、ターゲットマルチニードルモジュール150が予め取得された印刷受信距離の調整ポリシーに従って、吸着装置がターゲット基板を搬送する運動プロセスにおいて、各印刷位置をトラバースして印刷受信距離を調整し、印刷するように駆動する。
【0108】
ここで、ターゲットマルチニードルモジュール150は、1つ又は複数の印刷ニードル150-1及び流体制御システム150-2を含む。
【0109】
本発明の実施例は、印刷ニードル150-1及び流体制御システム150-2の種類に対して具体的に限定されない。
【0110】
例示的には、印刷ニードル150-1の材質は、セラミック、ガラス、樹脂又はスチールなどを含むが、これらに限定されず、そのスラリー排出流路は上部が広く、下部が狭く、当該流路によりスラリー阻力を減少させ、マルチニードルモジュールの各ニードルが安定的に排出し、且つ排出速度が同じであることを確保することができる。また、スラリー排出流路の下部ポートの内径を印刷ニードル150-1とし、ターゲットマルチニードルモジュール150における各印刷ニードル150-1に対して、完全に一致する内径パラメータを予め設定することで、ターゲットLED擁壁の印刷線幅が一致することを保証する。
【0111】
流体制御システム150-2は、制御端末に接続され、スラリーの流速を制御する空圧式ディスペンス機であってもよい。ターゲットマルチニードルモジュール150における各印刷ニードル150-1に対して、完全に一致する気圧パラメータを予め設定することで、各印刷ニードル150-1が何れも安定的に排出するまでスラリーが押出されることを保証する。
【0112】
好ましくは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内のターゲットマルチニードルモジュール150は1つ以上のサブモジュールを含み、ここで、各サブモジュールは何れも、1つ又は複数の印刷ニードル150-1及び流体制御システム150-2を含んでもよい。本発明の実施例はこれに対して具体的に限定されない。
【0113】
例示的には、ターゲットマルチニードルモジュール150は、2つのサブモジュール、即ち第1モジュール151及び第2モジュール152を含んでもよく、ここで、第1モジュール151及び第2モジュール152内の複数の印刷ニードル150-1は予め設定された間隔パラメータで横方向及び縦方向に配列される。
【0114】
例示的には、ターゲットマルチニードルモジュール150は、1つのサブモジュール、即ち第1モジュール151又は第2モジュール152を含んでもよく、ここで、第1モジュール151(又は第2モジュール152)は1つの印刷ニードル150-1のみを含むか、又は予め設定された間隔パラメータで配列された複数の印刷ニードルを含む。
【0115】
ターゲットワークステーション160は、運動制御システム110に接続され、ターゲットマルチニードルモジュール150がターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁の積層印刷を行うようにターゲット基板を収容するように構成される。
【0116】
ここで、ターゲットワークステーション160は第1ワークステーション161及び/又は第2ワークステーション162を含み、ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、第1モジュール151は第1ワークステーション161にマッチし、第2モジュール152は第2ワークステーション162にマッチする。
【0117】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内の吸盤122はターゲットワークステーションの水平プラットフォーム(即ちX軸とY軸で構成された平面)に移し、吸盤122によって吸着されたターゲット基板が完全に水平プラットフォームの範囲内に位置し、運動制御システムによって吸着装置120を駆動し、ターゲット基板が水平プラットフォームにおいて予め設定された軌跡に沿って運動するように駆動すると同時に、Z軸コントローラ140によって当該ターゲットワークステーション160に対応するターゲットマルチニードルモジュール150がターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁の印刷を行うように駆動する。
【0118】
好ましくは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内のターゲットワークステーション160は1つ以上のワークステーションを含み、ここで、各ワークステーションは何れも、ターゲット基板を収容し、3D直書き式印刷技術を利用してターゲットLED擁壁の印刷を行うことができる。本発明の実施例はこれに対して具体的に限定されない。
【0119】
例示的には、ターゲットワークステーション160は、2つのワークステーション、即ち第1ワークステーション161及び第2ワークステーション162を含んでもよく、ここで、第1ワークステーション161は第1モジュール151に対応してもよく、第2ワークステーション162は第2モジュール152に対応してもよい。
【0120】
第1ワークステーション161において、第1モジュール151の横方向に配列されたニードルを固定した後、ターゲット基板の左上部を初期点として、運動制御システム110によって吸着装置120がY軸における各印刷位置に沿ってターゲット基板の最下部まで垂直に運動するように駆動し、往復プロセス中に積層印刷を行い、完全な縦方向LED擁壁を生成する。
【0121】
第2ワークステーション162において、第1モジュール152の縦方向に配列されたニードルを固定した後、ターゲット基板の左上部を初期点として、運動制御システム110によって吸着装置120がX軸における各印刷位置に沿ってターゲット基板の右側まで水平に運動するように駆動し、往復プロセス中に積層印刷を行い、完全な横方向LED擁壁を生成する。
【0122】
例示的には、ターゲットワークステーション160は、1つのワークステーション、即ち第1ワークステーション161又は第2ワークステーション162を含んでもよい。第1モジュール151(又は第2モジュール152)を固定した後、ターゲット基板の左上部を初期点として、運動制御システム110によって吸着装置120が最下部まで垂直に移動するように駆動し、往復プロセス中に積層印刷を行い、完全な縦方向LED擁壁を生成した後、運動制御システム110によって第1ワークステーション161(又は第2ワークステーション162)が90°回転するように駆動した後、吸着装置120が同じ運動軌跡に沿って積層印刷を行うように更に駆動し、完全な横方向LED擁壁を生成する。
【0123】
ここで、本発明の実施例は、ターゲットLED擁壁の色に対して具体的に限定されない。
【0124】
任意選択で、ターゲットLED擁壁を均一な色にして、壁全体で一致した反射率を実現することができる。
【0125】
例示的には、白色は反射率が高いため、ターゲットLED擁壁全体を白色に設定することで、各LEDにより形成された白色光に他の色がドーピングされず、コントラストを大幅に向上させ、全体の明るさを高めることができる。LED間隙の小さいMini-LED製品及びMicro-LED製品の場合でも、生成スペクトルが一致し、壁体が均一である擁壁を生成することができ、擁壁製造の精度及び効率を真に向上させ、更に全体の明るさ及びコントラストを大幅に向上させる。
【0126】
任意選択で、ターゲットLED擁壁を不均一な色にして、壁体の異なる位置で対応する反射率を実現することができる。
【0127】
例示的には、ターゲットLED擁壁を印刷するプロセスにおいて、最下層の擁壁の色を白色に設定し、層ごとに印刷するプロセスにおいて色の飽和度を順次増加させ、グラデーション色の壁体を形成して、各LEDランプビーズの発光効率を向上させる。
【0128】
理解すべきことは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の製造プロセスにおいて、実際のタスク必要に応じて、ターゲットLED擁壁の内壁又は外壁に着色塗布層を施すことで、対応する効果を実現することもできる。
【0129】
例示的には、LEDが正常に発光できない場合、擁壁の頂部(上部の外壁)に黒色の塗布層を施すことで、外部に表示される黒色を均一にすることができる。同時に、LEDが正常に発光する場合、スペクトルが一致する壁体は依然として、各LEDが良好な反射効果を有し、発光度を向上させることを保証できる。
【0130】
本発明の実施例は、Z軸コントローラに基づいてターゲットマルチニードルモジュールをターゲットワークステーション内に制御し、運動制御システムによってターゲット基板のXY平面での運動プロセスを制御し、ターゲットマルチニードルモジュールが各印刷位置において印刷受信距離を調整した後、直書き式3D印刷技術を用いてターゲット基板内で積層印刷によって幅が一致し、垂直度が高いターゲットLED擁壁を製造する。LED擁壁の製造効率及び精度を向上させることができる。更に、サブピクセルの周囲に高さ及び幅が一致する擁壁を構築することで、光漏れを防止すると同時に、LEDディスプレイのコントラストを高めることができ、Mini-LED製品及びMicro-LED製品に対してゲインがより明らかである。
【0131】
上記の任意の実施例に基づいて、ターゲットワークステーション160は、印刷ニードルを清掃及び保存するように構成された清掃領域を更に含む。
【0132】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置は、ターゲットワークステーション160が全ての印刷タスクを完了させた後、運動制御システム110が制御端末の命令を受信し、清掃領域をターゲットマルチニードルモジュール150の位置に移動させるように駆動することで、ターゲットマルチニードルモジュール150内の各印刷ニードル150-1が清掃領域の溶媒に浸漬して室温条件で液体シールによって保存される。
【0133】
予備印刷領域は、印刷ニードルが安定的に排出するまで、運動制御システム110によって吸着装置120が予備印刷領域から離れるように制御するように、予め設定された気圧パラメータで予備印刷を行うように構成される。
【0134】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置は、ターゲットワークステーション160において測定システム130によって平坦性走査タスクが完了した後、運動制御システム110によって吸着装置120が予備印刷領域に移動するように駆動し、制御端末100によって予め設定された気圧パラメータで流体制御システム150-2を駆動し、マルチニードルの各ニードルが何れも安定的に排出されるまでスラリーが押出され(材料交換後の1枚目の製品のみが押出されて予備印刷を行う必要がある)、制御吸着装置120はターゲット基板を搬送して初期印刷位置に移す。
【0135】
本発明の実施例は、ターゲットワークステーションにおいて予備印刷領域及び清掃領域を設置し、印刷前に予備印刷領域を通じて作業することで、各印刷ニードルの排出速度を一致させる。印刷後、清掃領域を通じて清掃して保存する。印刷タスクを実行しない際に使用寿命を延ばし、印刷タスクを実行する際にLED擁壁の製造安定性を高めることができる。
【0136】
上記の任意の実施例に基づいて、運動制御システム110は具体的には、ターゲットワークステーション160が第1ワークステーション161及び第2ワークステーション162を含む場合、吸着装置120がXY平面内で運動するように制御することで、第1モジュール151が第1ワークステーションにおけるターゲット基板に縦方向LED擁壁を印刷するように構成される。
【0137】
説明すべきことは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の適用シナリオは、2つの操作ワークステーション及び2つのマルチニードルモジュールがあり、各操作ワークステーション及びマルチニードルモジュールに対して相対位置関係を予め設定し、異なる操作ワークステーションにおいて異なるマルチニードルモジュールを用いて横方向及び縦方向の印刷を行う。
【0138】
具体的には、運動制御システム110によって吸盤122が第1ワークステーション161に移動するように駆動し、ターゲット基板の印刷初期点から、吸盤122がターゲット基板を搬送して予め設定された軌跡ルートに従ってXY平面内で運動することで、固定された第1モジュール151が第1ワークステーション161においてターゲット基板の各列における各个印刷位置をトラバースし、層ごとに印刷し、複数の完全な縦方向LED擁壁を生成する。
【0139】
理解すべきことは、吸着装置120が軌跡ルートを実行した後、即ち第1モジュール151が全ての印刷位置をトラバースした後、運動制御システム110は、対応するフィードバック情報を受信して、横方向LED擁壁の印刷が完了したことが分かる。
【0140】
吸着装置に第1運動命令を送信することで、吸着装置は第1運動命令に従ってターゲット基板を第2ワークステーションのXY平面内に移して運動し、第2モジュールは第2ワークステーションにおけるターゲット基板に横方向LED擁壁を印刷する。
【0141】
具体的には、運動制御システム110は縦方向LED擁壁の印刷が完了することが分かった後、吸着装置120は第1運動命令を送信する。
【0142】
第1運動命令は、制御吸着装置120がワークステーションを移す動作命令を指す。第1運動命令は、吸着装置120内の吸盤122が縦方向LED擁壁を生成したターゲット基板を搬送して第2ワークステーション162に移し、前の印刷終了点から、運動制御システム110によって吸盤122がターゲット基板を搬送して予め設定された軌跡ルートに従ってXY平面内で運動するように駆動することで、固定された第2モジュール152が第2ワークステーション162においてターゲット基板の各行における各印刷位置をトラバースし、層ごとに印刷し、複数の完全な横方向LED擁壁を生成するように構成される。
【0143】
本発明の実施例は、第1ワークステーション及び第2ワークステーションにおいて、それぞれ対応する第1モジュール及び第2モジュールを通じて直書き式3D印刷技術によって、ターゲット基板において積層印刷により幅が一致し、垂直度が高い横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を製造する。LED擁壁の製造効率及び精度を向上させることができる。
【0144】
上記の任意の実施例に基づいて、運動制御システム110は具体的には、ターゲットワークステーションが第1ワークステーション又は第2ワークステーションを含む場合、吸着装置がXY平面内で運動するように制御することで、ターゲットマルチニードルモジュールがターゲットワークステーション160におけるターゲット基板に縦方向LED擁壁を印刷するように構成される。
【0145】
説明すべきことは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の適用シナリオは、1つの操作ワークステーション及び1つのマルチニードルモジュールのみがあり、操作ワークステーションを回転することで、操作ワークステーションとマルチニードルモジュールとの相対位置関係を変化させ、それぞれ横方向及び縦方向の印刷を行うことができる。
【0146】
ターゲットワークステーションは、第1ワークステーション161又は第2ワークステーション162のいずれか1つであってもよい。
【0147】
対応的には、当該ワークステーションにおいてターゲットマルチニードルモジュール150を対応的に設置し、当該モジュールは、印刷ニードルが横方向配列規則を備えた第1モジュール151であってもよく、又は印刷ニードルが縦方向配列規則を備えた第1モジュール152であってもよい。
【0148】
具体的には、運動制御システム110によって吸盤122がターゲットワークステーション160に移動ように駆動し、ターゲット基板の印刷初期点から、吸盤122がターゲット基板を搬送して予め設定された軌跡ルートに従ってXY平面内で運動することで、固定されたターゲットマルチニードルモジュール150がターゲットワークステーション160においてターゲット基板の各列における各印刷位置をトラバースし、層ごとに印刷し、完全な縦方向LED擁壁を生成する。理解すべきことは、ターゲットマルチニードルモジュール150が全ての印刷位置をトラバースした後、運動制御システム110は、対応するフィードバック情報を受信して、縦方向LED擁壁の印刷が完了したことが分かる。
【0149】
ターゲットワークステーション160に第2運動命令を送信することで、ターゲットワークステーション160が第2運動命令に従って90°回転した後、吸着装置がXY平面内で運動するように駆動することで、ターゲットマルチニードルモジュール150がターゲットワークステーション160におけるターゲット基板に横方向LED擁壁を印刷する。
【0150】
具体的には、運動制御システム110は縦方向LED擁壁の印刷が完了することが分かった後、ターゲットワークステーション160に第2運動命令を送信する。
【0151】
第2運動命令は、ターゲットワークステーション160の回転を制御する動作命令を指す。第2運動命令は、ターゲットワークステーション160が縦方向LED擁壁を生成したターゲット基板と連携して90°回転した後、前の印刷終了点から、運動制御システム110によって吸盤122がターゲット基板を搬送して予め設定された軌跡ルートに従ってXY平面内で運動するように駆動することで、固定されたターゲットマルチニードルモジュール150がターゲットワークステーション160においてターゲット基板の各行における各印刷位置をトラバースし、層ごとに印刷し、複数の完全な横方向LED擁壁を生成するように構成される。理解すべきことは、縦方向LED擁壁及び横方向LED擁壁は絶対的な印刷順序がなく、ターゲットマルチニードルモジュール150及び吸着装置120がターゲット基板を搬送して軌跡ルートと共に決定され、即ちターゲットマルチニードルモジュール150のニードルの配列方向がターゲット基板の初期印刷位置から運動する運動方向に垂直であることを保証する必要がある。
【0152】
本発明の実施例は、第1ワークステーション又は第2ワークステーションにおいて、対応するターゲットマルチニードルモジュールが直書き式3D印刷技術により、第1ワークステーション又は第2ワークステーションがターゲット基板を連携して方向の回転変化を行うことで、それぞれ積層印刷して幅が一致し、垂直度が高い横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を製造する。LED擁壁の製造効率及び精度を向上させることができる。
【0153】
上記の任意の実施例に基づいて、1つ又は複数のZ軸コントローラ140を含む。
【0154】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内のZ軸コントローラ140とターゲットマルチニードルモジュール150とは、1対1対応する接続関係があることで、Z軸コントローラ140は、対応するターゲットマルチニードルモジュール150がZ軸に運動するように制御し、それにより印刷受信距離を調整することができる。
【0155】
本発明の実施例は、Z軸コントローラ140の数に対して具体的に限定されない。
【0156】
任意選択で、Z軸コントローラ140の数は1つであってもよい。対応的には、ターゲットマルチニードルモジュール150は、細かい間隔で複数の排出口内径の小さい印刷ニードル151を配列する。それによって、ターゲットマルチニードルモジュール150が任意の印刷位置にあり、Z軸コントローラは印刷受信距離を調整するように制御し、複数の印刷ニードル151を備えたターゲットマルチニードルモジュール150は対応する壁幅を印刷することができる。
【0157】
任意選択で、Z軸コントローラ140の数は複数であってもよい。対応的には、各Z軸コントローラ140に対応的に接続されたターゲットマルチニードルモジュール150を設置し、各ターゲットマルチニードルモジュール150は、排出口の内径の大きい印刷ニードル151を有し、大きい間隔で複数のターゲットマルチニードルモジュール150を配列する。それによって、各ターゲットマルチニードルモジュール150が任意の対応する印刷位置にあり、対応するZ軸コントローラが印刷受信距離を調整するように制御し、1つのターゲットマルチニードルモジュール150が対応する壁幅を印刷することができ、複数のターゲットマルチニードルモジュール150が複数のターゲットLED擁壁を同時に印刷することができる。
【0158】
本発明の実施例は、1つ又は複数のZ軸コントローラを設置することに基づいて、ターゲットマルチニードルモジュールがターゲットワークステーションにおいて印刷受信距離を調製するように制御することで、更に直書き式3D印刷技術を用いてターゲット基板において積層印刷により幅が一致し、垂直度が高いターゲットLED擁壁を製造する。LED擁壁の製造効率、精度及び柔軟性を向上させることができる。
【0159】
例示的には、図2は、本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷装置のプロセスフローチャート1である。図3は、本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法のプロセスフローチャート2である。図2及び図3に示すように、ターゲットLED擁壁の印刷プロセスフローの具体的な実施形態を示している。
【0160】
一、積み込み及び機械の準備:
【0161】
(1)シリンジに印刷材料を充填した後に空圧式ディスペンス機に取り付ける。
【0162】
(2)積み込み領域基板を自動的に積み込み、自動化ソフトウェアを起動し、真空ポンプが吸盤をオンにして基板を自動的に吸着し、セラミック吸盤をワークステーション1に自動的に移し、自動的な機械的リセット及び水平性の調節を実現する。
【0163】
(3)高精度高さ測定計を使用して基板全体を迅速に走査し、基板の平坦性データを記録する。
【0164】
(4)予備印刷領域において、空圧式ディスペンス機を自動的に起動し、自動化ソフトウェアが流速を制御し、マルチニードルの各ニードルが何れも安定的に排出されるまでスラリーが押出され(材料交換後の1枚目の製品のみが押出されて予備印刷を行う必要がある)、マルチニードルは初期印刷位置への移動を開始する。
【0165】
二、サンプルの印刷:
【0166】
(5)横方向及び縦方向擁壁のマルチニードルモジュールが初期印刷位置に移動した後、制御端末視覚アルゴリズムに従って、ニードルと基板との距離を擁壁の高さに自動的に調整し、ソフトウェアによって基板平坦性データを呼び出し、印刷の高さを調節し、印刷プロセスにおいてニードルと基板との距離が一致するように確保する。
【0167】
(6)垂直擁壁及び水平擁壁のマルチニードルモジュールを接続するガス弁パラメータを完全に一致させるように調節することで、垂直擁壁及び水平擁壁の印刷線幅が一致するように保証する。
【0168】
(7)セラミック吸盤はワークステーション1に自動的に移して運動し、横方向擁壁の印刷を完了する。
【0169】
(8)セラミック吸盤はワークステーション2に自動的に移して運動し、縦方向擁壁の印刷を完了する。
【0170】
(9)ターゲット高さの擁壁が印刷されるまで、ステップ(6)~(8)を繰り返して積層印刷を行う。
【0171】
(10)真空ポンプをオフにし、基板を取り外し、基板を加熱乾燥箱に手動で移動して乾燥させ、擁壁が完全に硬化すると、一体型基板擁壁の印刷が完了する。
【0172】
(11)セラミック吸盤載置台がワークステーション1に自動的に移され、ステップ(2)~(8)を繰り返して後続のサンプルを印刷する。
【0173】
図4は、本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法のフローチャートである。上記の任意の実施例の内容に基づいて、図4に示すように、表示パネルのLED擁壁の印刷方法は、印刷タスクに向けて、印刷前の予備操作を行い、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の測定システムによってターゲット基板を走査し、ターゲット基板の平坦性データを取得するステップ401を含む。
【0174】
ここで、印刷タスクは、少なくともターゲット基板に従ってターゲット線幅及びターゲット高さを決定することを含む。
【0175】
説明すべきことは、本発明の実施例により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法の実行本体は、表示パネルのLED擁壁の印刷装置である。
【0176】
本発明の実施例により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法の適用シナリオは、ターゲット基板の印刷タスクによって決定される。ここで、印刷タスクは、印刷対象をターゲット基板として決定すること、及びターゲット基板内のLED発光マトリックスにおける各LED発光部品のサイズに応じて、擁壁のターゲット線幅及びターゲット高さを決定することを含むが、これらに限定されない。
【0177】
具体的には、ステップ401において、操作員は、印刷タスクに向けて、表示パネルのLED擁壁の印刷装置において積み込み及び機械の予備操作を行い、準備完了後、LED擁壁の印刷装置の測定システムによってターゲット基板全体を迅速に走査し、ターゲット基板の平坦性データを記録する。
【0178】
平坦性データは、測定システムがターゲット基板における各印刷位置をトラバースする際に、測定された測定システムセンサから当該印刷位置までの垂直距離を指す。
【0179】
ステップ402、運動制御システムによりターゲットマルチニードルモジュールをターゲット基板の初期印刷位置に移動し、受信した平坦性データに基づいて、Z軸コントローラによりマルチニードルモジュールの印刷受信距離を調整する。
【0180】
説明すべきことは、初期印刷位置は、ターゲット基板における最初の印刷位置を指す。初期印刷位置は、当該ドットを印刷し、LED擁壁を形成するように構成される。初期印刷位置の位置とターゲット基板は相対的な位置関係を有し、初期印刷位置はターゲット基板の左上隅、右上隅、左下隅及び右下隅などに位置してもよく、本発明の実施例はこれに対して具体的に限定されない。
【0181】
理解すべきことは、初期印刷位置は、吸着装置携がターゲット基板を搬送して、ターゲットワークステーションにおけるXY平面内で運動する軌跡ルートを決定することができる。
【0182】
具体的には、ステップ402において、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内の前記運動制御システムは、マルチニードルモジュールをターゲット基板の初期印刷位置に移動した後、ステップ401から取得した平坦性データに基づいて、制御端末視覚アルゴリズムに従って、調整ポリシーを生成し、Z軸コントローラが調整ポリシーに基づいてターゲットマルチニードルモジュールとターゲット基板との間の印刷受信距離を調節するように駆動する。
【0183】
印刷受信距離は、ターゲットマルチニードルモジュールがターゲット基板内の各印刷位置をトラバースする際、ターゲットマルチニードルモジュールと当該印刷位置との間の垂直距離を指す。本発明の実施例は、印刷受信距離に対して具体的に限定されない。
【0184】
例示的には、ターゲットマルチニードルモジュールに1つの印刷ニードルのみがある場合、印刷受信距離は、任意の印刷位置での当該印刷ニードルと当該印刷位置との間の垂直距離である。
【0185】
例示的には、ターゲットマルチニードルモジュールに、横方向又は縦方向に配列されたN個の印刷ニードルがあり、各ニードルに対応するN個の印刷位置が1つの印刷位置マトリックスを形成する場合、印刷受信距離は、ターゲットマルチニードルモジュールと印刷位置マトリックスとの間の垂直距離であり、ここで、Nは正整数である。
【0186】
ステップ403、予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、ターゲットマルチニードルモジュールはターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成する。
【0187】
ここで、ターゲットワークステーションは第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、ターゲットマルチニードルモジュールは第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、印刷高さは印刷層数に対応する累積層高さである。
【0188】
説明すべきことは、ステップ403の前に設定されたパラメータは、予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅を含むが、これらに限定されない。
【0189】
気圧パラメータは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内の流体制御システムの排出を制御することを駆動するように構成される。気圧パラメータは、メガパスカル(MPa)又は平方インチ当たりのポンド(Pounds per square inch、psi)でガスの圧力を測定することができる。本発明はこれに対して具体的に限定されない。
【0190】
ターゲット線幅は印刷ニードルの内径パラメータに対応し、異なる内径の印刷ニードルは異なる線幅の擁壁を印刷することができる。本発明の実施例は、各パラメータの値の範囲に対して具体的に限定されない。
【0191】
印刷ニードルの内径パラメータの値の範囲は20μm~70μmであってもよい。印刷ニードルの内径は、印刷されたターゲット線幅に大きい影響を与えるため、本発明の実施例は印刷ニードルの内径パラメータの値に対して具体的に限定されない。
【0192】
好ましくは、印刷ニードルの内径パラメータの値の範囲は45μm~60μmである。
【0193】
ターゲット線幅の値の範囲は10μm~100μmであってもよい。異なる表示パネルは異なるサブピクセル間隔を有するため、本発明の実施例はターゲット線幅の値に対して具体的に限定されない。
【0194】
好ましくは、ターゲット線幅の値の範囲は50μm~80μmである。
【0195】
以下を予め設定することもできる。
【0196】
吸着装置の運動速度は、表示パネルのLED擁壁の印刷装置内の吸着装置の運動を駆動するように構成される。
【0197】
ターゲット高さ範囲は、印刷高さの制限条件を指す。ターゲット高さ範囲は、ターゲット高さによって区画された範囲区間であってもよく、ターゲット高さ範囲は、ターゲット高さ及びその許容される公差範囲により形成された範囲区間であってもよい。擁壁高さの値の範囲は10μm~200μmであってもよい。異なる表示パネルは、製造プロセスが異なり、その厚さが異なるため、本発明の実施例はターゲット高さの値に対して具体的に限定されない。
【0198】
好ましくは、ターゲット高さの値の範囲は150μm~200μmである。
【0199】
具体的には、ステップ403において、表示パネルのLED擁壁の印刷装置に対して、気圧パラメータ、印刷ニードルの運動速度及びターゲット線幅を予め設定することで、ターゲットマルチニードルモジュールの印刷ニードルがターゲット基板において初期印刷位置から、当該ドットの位置する行又は列における最後の印刷位置に移動するように駆動することで、対応する線幅及び層高さで最初の印刷層を生成し、これにより類推すると、複数の印刷層が積層した後、硬化操作によってターゲットLED擁壁を形成する。
【0200】
ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、両方のサイズが異なる。ここで、ターゲットLED擁壁の幅はターゲット線幅であり、ターゲットLED擁壁の高さは印刷高さ、即ち印刷層数と層高さとの積である。ターゲットLED擁壁の長さは印刷ニードルの運動速度と運動時間との積である。
【0201】
好ましくは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置は、予め設定された気圧パラメータ、印刷ニードルの運動速度及びターゲット線幅によって、印刷ニードルが対応する線幅及び層高さで最初の印刷層を生成するように駆動し、複数の印刷層が積層した後、更に測定システムによって迅速に走査し、印刷高さの実際値を取得し、印刷タスクに設定されたターゲット高さの範囲と比較すると、比較結果は比較成功と比較失敗に分けられ、ここで、
【0202】
比較に成功すると、積層印刷により形成された印刷高さの実際値はターゲット高さの範囲内であり、即ち両者の差が0に等しいか、又は0に近いことを示し、ターゲット基板を取り外して加熱乾燥箱に移動して乾燥させることができ、擁壁が完全に硬化すると、ターゲット基板のターゲットLED擁壁の印刷が完了する。
【0203】
比較に失敗すると、積層印刷により形成された印刷高さの実際値はターゲット高さの範囲外であり、即ち両者の差が許容される公差範囲を超えることを示し、ターゲット基板は実際の失敗状況に応じて、排出の基準を満たすまで更に加工される必要がある。
【0204】
図4は、本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法の擁壁効果図である。図4に示すように、本発明の実施例は、ターゲット基板を取り外した後に硬化して成形されたターゲットLED擁壁の形状の模式図を示した。
【0205】
理解すべきことは、赤外線硬化によって材料を硬化してもよく、数分で高温乾燥箱で1時間乾燥する効果を達成することができ、硬化効率を向上させる。また、赤外線硬化装置の体積が小さく、印刷装置への組み込みが容易であり、装置の高度集積化が可能である。
【0206】
これらに加えて、印刷材料も選択可能であり、ここで、印刷材料は一般的に導電性を備えず、シリコーン、エポキシ樹脂などの材料であってもよい。
【0207】
本発明の実施例は、Z軸コントローラに基づいてターゲットマルチニードルモジュールをターゲットワークステーション内に制御し、運動制御システムによってターゲット基板のXY平面での運動プロセスを制御し、ターゲットマルチニードルモジュールが各印刷位置において印刷受信距離を調整した後、直書き式3D印刷技術を用いてターゲット基板内で積層印刷によって幅が一致し、垂直度が高いターゲットLED擁壁を製造する。LED擁壁の製造効率及び精度を向上させることができる。更に、サブピクセルの周囲に高さ及び幅が一致する擁壁を構築することで、光漏れを防止すると同時に、LEDディスプレイのコントラストを高めることができ、Mini-LED製品及びMicro-LED製品に対してゲインがより明らかである。
【0208】
上記の任意の実施例に基づいて、受信した平坦性データに基づいて、マルチニードルモジュールの印刷受信距離を調整することは、平坦性データ及びターゲット対応関係に基づいて、印刷受信距離の実際値としてターゲット基板の各印刷位置とターゲットマルチニードルモジュールとの間の垂直距離を取得することを含む。
【0209】
説明すべきことは、ターゲット対応関係は、測定システムにおけるセンサとターゲットマルチニードルモジュールとの相対位置関係を指す。
【0210】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置は基板の平坦性データを呼び出し、ターゲット対応関係を用いて、センサと対応する印刷位置との距離をターゲットマルチニードルモジュールと対応する印刷位置との垂直距離に変換し、それを印刷受信距離の実際値とする。
【0211】
ターゲットマルチニードルモジュールが印刷位置に位置する場合、Z軸コントローラによって、印刷受信距離の実際値を印刷受信距離のターゲット値に調整する。
【0212】
ここで、各印刷位置に対応する印刷受信距離のターゲット値は同じである。
【0213】
説明すべきことは、印刷受信距離のターゲット値を予め設定する必要がある。例示的には、印刷タスクを指定する時に印刷受信距離のターゲット値を設定してもよい。
【0214】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置は、印刷タスクを実際に実行するプロセスにおいて、吸着装置がターゲット基板における印刷位置を搬送してターゲットマルチニードルモジュールと位置合わせた後、Z軸コントローラがターゲットマルチニードルモジュールを当該印刷位置(即ち固定するX軸座標及びY軸座標)にするように駆動し、Z軸に沿って印刷受信距離の実際値をターゲット値に調整することで、調整後に各ニードルが対応する印刷位置において同じ印刷受信距離で印刷する。
【0215】
本発明の実施例は、Z軸コントローラがターゲットマルチニードルモジュールをターゲットワークステーションに制御することで、各印刷位置において同じ印刷受信距離で直書き式3D印刷を行う。ターゲット基板の不平坦による誤差をなくすことができ、更に、LED擁壁の製造効率及び精度を向上させる。
【0216】
上記の任意の実施例に基づいて、印刷前の予備操作を行うことは、印刷材料をシリンジに充填した後、印刷ニードルをシリンジに取り付け、印刷ニードルを介してシリンジと流体制御システムを接続することを含む。
【0217】
ここで、印刷材料は印刷材料により成形された幅高さ比にマッチし、印刷ニードルの内径パラメータはターゲット線幅にマッチし、印刷層数はターゲットLED擁壁の幅高さ比、ターゲット線幅及びターゲット高さに基づいて設定される。
【0218】
説明すべきことは、印刷されたLED擁壁のターゲット線幅は、印刷材料の材料特性、流体制御システムが付加した圧力及び印刷ニードルの内径パラメータによって共同で決定される。
【0219】
印刷材料は、処理後に硬化可能である、一定の粘度を有する流体材料を指す。印刷材料の粘度値の範囲は、400000cp~800000cpであってもよい。印刷タスクのニーズが異なるため、本発明の実施例は、印刷材料の粘度に対して具体的に限定されない。
【0220】
好ましくは、印刷材料の粘度範囲は、500000cp~600000cpであってもよい。
【0221】
具体的には、ステップ401において、印刷タスクにおけるターゲット線幅に向けて、印刷材料の粘度と印刷ニードルにより印刷成形された幅高さ比との間の対応関係に基づいて、適切な印刷材料を選択してシリンジに充填し、印刷ニードルをシリンジに下端に取り付け、印刷ニードルを下方に向かい、流体制御システムによって印刷材料が印刷ニードルから流出するように制御し、サイズが内径パラメータに対応する線幅及び幅高さ比により導出された層高さを有する印刷層を形成する。
【0222】
理解すべきことは、実際の印刷タスクを実行する前、線幅及び幅高さ比により導出された層高さ、ターゲット高さを除いて、印刷層数を得ることもできる。更に印刷タスクを実際に実行するプロセスにおいて、指定された印刷層数で印刷を完了した後、積層により形成された印刷高さとターゲット高さを比較して、印刷タスクが完了するかどうかを判定する。
【0223】
理解すべきことは、擁壁の色は純色又はグラデーション色可能であるため、印刷材料を対応する色に調整する必要がある。
【0224】
例示的には、印刷材料の色を白色に調整し、シリンジに充填して層ごとに印刷し、スペクトルが一致する白色擁壁を生成することができる。
【0225】
例示的には、第1層を印刷する時、印刷材料の色を白色に調整して印刷し、続いて清掃領域に移してシリンジ内の残留材料を洗浄した後、色の飽和度が増加する印刷材料を注入して第2層を印刷し、これにより類推すると、スペクトルが一致するグラデーション色の擁壁を生成する。
【0226】
制御端末によって運動制御システムを制御することで、機械的リセット操作を行う。
【0227】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置は、各印刷タスクを実行する前、制御端末で自動化ソフトウェアを起動することで、運動制御システムが機械装置に対して自動的な機械的リセット及び水平性の調節を行うように駆動する。
【0228】
本発明の実施例は、印刷前に適切な印刷材料を選択して機械的リセットを実行する。異なる印刷ニーズに応じて材料を選択し、異なる印刷タスクの実行条件を一致させ、更にLED擁壁の製造効率及び精度を向上させる。
【0229】
上記の任意の実施例に基づいて、運動制御システムがターゲットマルチニードルモジュールをターゲット基板の初期印刷位置に移動する前、予め設定された気圧パラメータで予備印刷を行い、印刷ニードルが安定的に排出されるまで、運動制御システムによって吸着装置が予備印刷領域から離れるように制御する。
【0230】
具体的には、表示パネルのLED擁壁の印刷装置は、印刷タスクを実際に実行する前、予備印刷領域において予め設定された気圧パラメータで流体制御システムを駆動することで、印刷材料の流速を制御し、各ニードルが何れも安定的に排出されるまでスラリーが押出され(材料交換後の1枚目の製品のみが押出されて予備印刷を行う必要がある)、運動制御システムによって吸着装置がターゲット基板を初期印刷位置に移すように駆動する。
【0231】
本発明の実施例は、予備印刷領域における作業に基づいて、各印刷ニードルの排出速度を一致させる。印刷タスクを実行する際にLED擁壁の製造安定性を高めることができる。
【0232】
上記の任意の実施例に基づいて、予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さを満たす場合、ターゲットLED擁壁を生成することは、予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、第1モジュールが第1ワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、横方向LED擁壁を生成することを含む。
【0233】
説明すべきことは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の適用シナリオは、2つの操作ワークステーション及び2つのマルチニードルモジュールがあり、各操作ワークステーション及びマルチニードルモジュールに対して相対位置関係を予め設定し、異なる操作ワークステーションにおいて異なるマルチニードルモジュールを用いて横方向及び縦方向の印刷を行う。
【0234】
具体的には、ステップ403において、吸盤がターゲット基板を搬送して第1ワークステーションに移し、ターゲット基板の印刷初期点から、制御端末によって運動制御システムを制御して、吸盤がターゲット基板を搬送して一定の速度で予め設定された軌跡ルートに沿ってXY平面内で運動するように駆動する。同時に、予め設定されたターゲット線幅に基づいて適切な第1モジュールを設置し、制御端末によって流体制御システムが予め設定された気圧パラメータを設定するように制御することで、第1モジュールは第1ワークステーションにおいてターゲット基板の各列における各印刷位置をトラバースし、当該印刷位置においてZ軸に沿って印刷受信距離を調整した後に層ごとに印刷し、複数の完全な縦方向LED擁壁を生成する。理解すべきことは、第1モジュールが全ての印刷位置をトラバースした後、運動制御システムは、対応するフィードバック情報を受信して、横方向LED擁壁の印刷が完了したことが分かる。また、吸着装置に第1運動命令を送信することで、吸着装置は第1運動命令に従ってターゲット基板を第2ワークステーションに移し、第2モジュールは横方向LED擁壁を印刷する。
【0235】
予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、第2モジュールは第2ワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、横方向LED擁壁を生成する。
【0236】
具体的には、吸着装置内の吸盤が縦方向LED擁壁を生成したターゲット基板を搬送して第2ワークステーションに移し、ターゲット基板の前の印刷終了点から、制御端末が運動制御システムを制御して、吸盤がターゲット基板を搬送して一定の速度で予め設定された軌跡ルートに沿ってXY平面内で運動するように駆動する。同時に、予め設定されたターゲット線幅に基づいて適切な第2モジュールを設置し、制御端末によって流体制御システムが予め設定された気圧パラメータを設定するように制御し、第2モジュールは第2ワークステーションにおいてターゲット基板の各行における各印刷位置をトラバースし、当該印刷位置においてZ軸に沿って印刷受信距離を調整した後に層ごとに印刷し、複数の完全な横方向LED擁壁を生成する。理解すべきことは、縦方向LED擁壁及び横方向LED擁壁は絶対的な印刷順序がなく、ターゲットマルチニードルモジュール及び吸着装置がターゲット基板を搬送して軌跡ルートと共に決定され、即ちターゲットマルチニードルモジュールのニードルの配列方向がターゲット基板の初期印刷位置から運動する運動方向に垂直であることを保証する必要がある。
【0237】
本発明の実施例は、第1ワークステーション及び第2ワークステーションにおいて、それぞれ対応する第1モジュール及び第2モジュールを通じて直書き式3D印刷技術によって、ターゲット基板において積層印刷により幅が一致し、垂直度が高い横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を製造する。LED擁壁の製造効率及び精度を向上させることができる。
【0238】
上記の任意の実施例に基づいて、予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を生成することは、予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、ターゲットマルチニードルモジュールが第1ワークステーション又は第2ワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さを満たす場合、縦方向LED擁壁を生成することを含む。
【0239】
説明すべきことは、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の適用シナリオは、1つの操作ワークステーション及び1つのマルチニードルモジュールのみがあり、操作ワークステーションを回転することで、操作ワークステーションとマルチニードルモジュールとの相対位置関係を変化させ、それぞれ横方向及び縦方向の印刷を行うことができる。
【0240】
ターゲットワークステーションは、第1ワークステーション又は第2ワークステーションのいずれか1つであってもよい。
【0241】
対応的には、当該ワークステーションにおいてターゲットマルチニードルモジュールを対応的に設置し、当該モジュールは、印刷ニードルが横方向配列規則を備えた第1モジュールであってもよく、又は印刷ニードルが縦方向配列規則を備えた第1モジュールであってもよい。
【0242】
具体的には、吸盤がターゲットワークステーションに移し、ターゲット基板の印刷初期点から、制御端末によって運動制御システムを制御して、吸盤がターゲット基板を搬送して一定の速度で予め設定された軌跡ルートに沿ってXY平面内で運動するように駆動する。同時に、予め設定されたターゲット線幅に基づいて適切なターゲットマルチニードルモジュールを設置し、制御端末によって流体制御システムが予め設定された気圧パラメータを設定するように制御することで、ターゲットマルチニードルモジュールはターゲットワークステーションにおいてターゲット基板の各列における各印刷位置をトラバースし、当該印刷位置においてZ軸に沿って印刷受信距離を調整した後に層ごとに印刷し、複数の完全な縦方向LED擁壁を生成する。理解すべきことは、ターゲットマルチニードルモジュールが全ての印刷位置トをラバースした後、運動制御システムは、対応するフィードバック情報を受信して、横方向LED擁壁の印刷が完了したことが分かる。また、ターゲットワークステーションに第2運動命令を送信することで、ターゲットワークステーションが第2運動命令に従って90°回転した後、ターゲットマルチニードルモジュールが横方向LED擁壁を印刷する。
【0243】
第1ワークステーション又は第2ワークステーションを90°回転させ、ターゲットマルチニードルモジュールはターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さを満たす場合、縦方向LED擁壁を生成する。
【0244】
具体的には、ターゲットワークステーションが横方向LED擁壁を生成したターゲット基板と連携して90°回転した後、ターゲット基板の前の印刷終了点から、制御端末によって運動制御システムを制御して、吸盤がターゲット基板を搬送して一定の速度で予め設定された軌跡ルートに沿ってXY平面内で運動するように駆動する。同時に、予め設定されたターゲット線幅に基づいて適切なターゲットマルチニードルモジュールを設置し、制御端末によって流体制御システムが予め設定された気圧パラメータを設定するように制御することで、ターゲットマルチニードルモジュールはターゲットワークステーションにおいてターゲット基板の各列における各印刷位置をトラバースし、当該印刷位置においてZ軸に沿って印刷受信距離を調整した後に層ごとに印刷し、複数の完全な横方向LED擁壁を生成する。
【0245】
図5は、本発明により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法の擁壁効果図である。例示的には、図5に示すように、上記のLED擁壁印刷方法によって対応するプロセスフローを実行した後、基板の各LEDにおける3つの単一LEDの周囲にスペクトルが一致する擁壁を確立することができる。
【0246】
本発明の実施例は、第1ワークステーション又は第2ワークステーションにおいて、対応するターゲットマルチニードルモジュールが直書き式3D印刷技術により、第1ワークステーション又は第2ワークステーションがターゲット基板を連携して方向の回転変化を行うことで、それぞれ積層印刷して幅が一致し、垂直度が高い横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を製造する。LED擁壁の製造効率及び精度を向上させることができる。
【0247】
図6は電子機器の実体構成図を示す。図6に示すように、当該電子機器は、プロセッサ(processor)610、通信インタフェース(Communications Interface)620、メモリ(memory)630及び通信バス640を含むことができる。ここで、プロセッサ610、通信インタフェース620、メモリ630は通信バス640を介して相互に通信する。プロセッサ610は、表示パネルのLED擁壁の印刷方法を実行するために、メモリ630内のロジック命令を呼び出すことができる。当該方法は、印刷タスクに向けて、印刷前の予備操作を行い、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の測定システムによってターゲット基板を走査し、ターゲット基板の平坦性データを取得することと、運動制御システムがターゲットマルチニードルモジュールをターゲット基板の初期印刷位置に移動し、受信した平坦性データに基づいて、Z軸コントローラによりターゲットマルチニードルモジュールにおける各印刷ニードルの印刷受信距離を調整することと、予め設定された気圧パラメータ、予め設定された印刷ニードルの運動速度及びターゲット線幅に基づいて、ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することと、を含み、ここで、ターゲットワークステーションは第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、ターゲットマルチニードルモジュールは第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、印刷高さは印刷層数に対応する累積層高さであり、印刷タスクは、少なくともターゲット基板に従ってターゲット線幅及びターゲット高さを決定することを含む。
【0248】
また、上記メモリ630内のロジック命令は、ソフトウェア機能ユニットの形式で実現することができ、独立した製品として販売又は使用する場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。このような理解に基づいて、本発明の技術的解決手段は本質的に、又は従来技術に寄与する部分又は当該技術的解決手段の一部がソフトウェア製品の形態で具体化することができ、当該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータ装置(パソコン、サーバー又はネットワーク装置などであってもよい)によって本発明の各実施例に記載の方法の全て又は一部のステップが実行される複数の命令を含む。前述の記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、読取専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどの、プログラムコードを保存できる様々な媒体を含む。
【0249】
別の態様によれば、本発明は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を更に含み、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される際に、コンピュータは上記各方法により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法を実行することができ、当該方法は、印刷タスクに向けて、印刷前の予備操作を行い、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の測定システムによってターゲット基板を走査し、ターゲット基板の平坦性データを取得することと、運動制御システムがターゲットマルチニードルモジュールをターゲット基板の初期印刷位置に移動し、受信した平坦性データに基づいて、Z軸コントローラによりターゲットマルチニードルモジュールにおける各印刷ニードルの印刷受信距離を調整することと、予め設定された気圧パラメータ、予め設定された印刷ニードルの運動速度及びターゲット線幅に基づいて、ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することと、を含み、ここで、ターゲットワークステーションは第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、ターゲットマルチニードルモジュールは第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、印刷高さは印刷層数に対応する累積層高さであり、印刷タスクは、少なくともターゲット基板に従ってターゲット線幅及びターゲット高さを決定することを含む。
【0250】
更なる態様によれば、本発明は、コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される際に、上記各方法により提供される表示パネルのLED擁壁の印刷方法を実行して実装する。当該方法は、印刷タスクに向けて、印刷前の予備操作を行い、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の測定システムによってターゲット基板を走査し、ターゲット基板の平坦性データを取得することと、運動制御システムがターゲットマルチニードルモジュールをターゲット基板の初期印刷位置に移動し、受信した平坦性データに基づいて、Z軸コントローラによりターゲットマルチニードルモジュールにおける各印刷ニードルの印刷受信距離を調整することと、予め設定された気圧パラメータ、予め設定された印刷ニードルの運動速度及びターゲット線幅に基づいて、ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することと、を含み、ここで、ターゲットワークステーションは第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、ターゲットマルチニードルモジュールは第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、印刷高さは印刷層数に対応する累積層高さであり、印刷タスクは、少なくともターゲット基板に従ってターゲット線幅及びターゲット高さを決定することを含む。
【0251】
図7-17に示すように、LED密封擁壁の印刷装置であって、加工テーブル1及び加工テーブル1に設置された3軸運動モジュール2を含み、且つ3軸運動モジュール2には対応する印刷ヘッドモジュール4が接続され、前記3軸運動モジュール2は、加工テーブル1に接続された水平運動モジュール2-1及び加工テーブル1を横断して設置された昇降運動モジュール2-2を含み、印刷ヘッドモジュール4は昇降運動モジュール2-2に位置し、水平運動モジュール2-1には印刷ヘッドモジュール4に対応する載置モジュール3が設けられ、前記載置モジュール3は下から上へ設置されたベース3-1、3軸回転台3-2及び真空吸盤3-3を含み、真空吸盤3-3の表面に吸着溝3-4が形成され、吸着溝3-4内に複数の突出部3-5が形成され、且つ真空吸盤3-3の隅部に複数の位置決めピン3-6が設けられ、複数の位置決めピン3-6は真空吸盤3-3の2つの隣接する側辺に位置し、前記加工テーブル1には載置モジュール3に対応する視覚及び測定装置5が設けられる。
【0252】
水平運動モジュール2-1は、接続されている加工テーブル1に取り付けられたX軸移動装置及びX軸移動装置に取り付けられたY軸移動装置を含み、且つX軸移動装置とY軸移動装置移動は垂直的に設置され、X軸移動装置及びY軸移動装置は両方ともリニアモータにより駆動され、昇降運動モジュール2-2はサーボモータにより駆動される。
【0253】
ガントリー1-1に底板1-2が設けられ、視覚及び測定装置5、印刷ヘッドモジュール4及び昇降運動モジュール2-2は何れも底板1-2に設置され、且つ底板1-2には視覚及び測定装置5、印刷ヘッドモジュール4及び昇降運動モジュール2-2に対応する嵌合孔が形成され、嵌合孔の位置は実際の必要に応じて設置される。
【0254】
加工テーブル1にガントリー1-1が形成され、昇降運動モジュール2-2はガントリー1-1に設置され、印刷ヘッドモジュール4、視覚及び測定装置5は両方ともガントリー1-1に設置される。
【0255】
吸着溝3-4に複数の吸気孔3-7が形成され、吸気孔3-7は吸着溝3-4の中央部に沿って対称に形成され、真空吸盤3-3の下部には吸気孔3-7に連通する真空圧力調整弁が取り付けられ、真空吸盤3-3の下部には、安定的で調整可能な真空圧力を得るために、真空圧力調整弁に連通する空気圧コネクタが取り付けられ、印刷回路基板が載置モジュール3に安定的吸着されるように確保する。
【0256】
真空吸盤3-3隣接する側辺の各側辺に少なくとも2つの位置決めピン3-6が設けられ、真空吸盤3-3は矩形構造であり、吸着溝3-4も真空吸盤3-3に対応する矩形構造であり、真空吸盤3-3は吸着溝3-4の中央に対応し、位置決めピン3-6は吸着溝3-4の2つの隣接する側辺に設置され、且つ位置決めピン3-6の作用下で印刷回路基板を吸着溝3-4に移動させ、所定の位置に移動した後、印刷回路基板の2つの側辺が位置決めピン3-6に同時に当接し、印刷回路基板の位置決めを実現し、それにより印刷回路基板の位置決めを実現する。
【0257】
突出部3-5は印刷回路基板における部品とずれて設置され、突出部3-5は印刷回路基板を支持するように構成され、印刷回路基板の部品がない位置に突出部3-5をできる限り多く設置することで、突出部3-5は印刷回路基板をより良好に支持することができる。真空吸盤3-3は吸着プロセスにおいて、真空吸盤3-3と印刷回路基板との間に負圧が発生し、突出部3-5の作用下で印刷回路基板の圧力による過度の変形を防止する。
【0258】
実際の使用プロセスにおいて、真空吸盤3-3の吸着領域内には、印刷回路基板を支持するように構成された盛り上がった突出部3-5が設置され、印刷回路基板の裏面に大量の部品が貼り合わせるため、突出部3-5の形態は印刷回路基板の形態に応じて設計され、突出部3-5の位置は、印刷回路基板の平坦、部品のなく、且つ接触できる位置に対応し、設計上、部品のない位置に突出部をできる限り多く設置して、良好な支持を得て吸着平坦性を保証する。
【0259】
3軸回転台3-2は標準部品であり、3軸手動回転機能を有し、真空吸盤3-3をレベリングするように構成され、真空吸盤3-3はアルミニウム合金材質で、表面が細かく研磨され、高い平坦性を有し、pcbのレべリング効果を向上させる。
【0260】
印刷ヘッドモジュール4は、材料押出装置4-1、ニードルクランプ4-2、印刷ニードル4-3及び印刷ベース4-4を含み、ニードルクランプ4-2は昇降運動モジュール2-2に固定するように接続され、印刷ベース4-4は昇降運動モジュール2-2に接続され、ニードルクランプ4-2の上部は材料押出装置4-1に接続され、ニードルクランプ4-2の下部は印刷ニードル4-3に接続される。
【0261】
材料押出装置4-1は印刷材料の押出を制御するように構成され、材料押出装置4-1は圧縮空気により駆動され、圧縮空気気圧を制御することで材料押出圧力を制御し、圧縮ガス気圧は精密気圧コントローラにより制御され、材料押出装置4-1の排出口はルアーコネクタオスコネクタであり、且つ材料押出装置4-1はハグフープによりニードルクランプ4-2に固定される。
【0262】
ニードルクランプ4-2は羅接されたハグフープブラケット4-2-1及びコネクタ4-2-2を含み、ハグフープブラケット4-2-1及びコネクタ4-2-2は、接続材料押出装置4-1及び印刷ニードル4-3の固定にそれぞれ用いられ、コネクタ4-2-2はハグフープブラケット4-2-1の底部に接続され、ハグフープブラケット4-2-1の頂部には材料押出装置4-1に適合するハグフープ4-2-3が形成され、ハグフープ4-2-3のサイズは材料押出装置4-1のサイズに対応し、ハグフープ4-2-3の作用下で材料押出装置4-1を締め付ける。
【0263】
コネクタ4-2-2の上部はルアーメスコネクタとして設定され、ルアーメスコネクタは材料押出装置4-1の排出口に接続され、コネクタ4-2-2の下部はルアーオスコネクタであり、ルアーオスコネクタは印刷ニードル4-3に接続される。
【0264】
印刷ニードル4-3は、接続されているニードルベース4-3-1及びセラミックニードル先端4-3-2を含み、ニードルベース4-3-1及びセラミックニードル先端4-3-2はエポキシ樹脂により接着され、1000psi以下の圧力に耐えられ、ニードルベース4-3-1の上部は対応するルアーメスコネクタとして設定され、印刷ニードル4-3とニードルクランプ4-2とはルアーコネクタにより接続され、ルアーコネクタの内部はねじにより固定され、コーン面により密封されるため、印刷ニードル4-3はニードルクランプ4-2に安定的に接続され、ニードルベース4-3-1の下半部はセラミックニードル先端4-3-2とエポキシ樹脂により接着され、セラミックニードル先端4-3-2はセラミック精密鋳造及び研削プロセスにより得られ、様々な幅の擁壁の印刷ニーズに適するために、その孔径は10~200ミクロンであってもよい。
【0265】
視覚及び測定装置5は傾斜観察アセンブリ5-1、センシング及び測定アセンブリ5-2を含み、センシング及び測定アセンブリ5-2はガントリー1-1に垂直的に接続され、傾斜観察アセンブリ5-1は印刷ヘッドモジュール4の側面に傾斜するように設置され、且つ傾斜観察アセンブリ5-1は印刷ニードル4-3に向かって設置される。
【0266】
傾斜観察アセンブリ5-1は印刷ヘッドモジュール4の側面に取り付けられ、傾斜観察アセンブリ5-1は、観察用の高倍率カメラアセンブリを備え、高倍率カメラアセンブリはカメラ、鏡筒及び対物レンズに分けられる。カメラアセンブリはカメラクランプに取り付けられ、カメラクランプは3軸手動調節装置を備える。傾斜観察アセンブリ5-1は照明用の環状光源及びバックライト光源を含み、環状光源はハグフープを介して対物レンズに取り付けられ、バックライト光源は印刷ヘッドモジュール4の下方に取り付けられる。
【0267】
同時に傾斜観察アセンブリ5-1のハグフープは3軸手動調節装置によって印刷ヘッドモジュール4に接続され、印刷ヘッドモジュール4が一定の高さに昇降した後、3軸手動調節装置を調節することで傾斜観察アセンブリ5-1を調整し、それにより傾斜観察アセンブリ5-1はセラミックニードル先端4-3-2に対応し、傾斜観察アセンブリ5-1は対応する高倍率カメラアセンブリを備え、セラミックニードル先端4-3-2を拡大することができ、それにより操作員はセラミックニードル先端4-3-2の印刷状況を直接観察することができる。
【0268】
センシング及び測定アセンブリ5-2は底板1-2に取り付けられ、且つセンシング及び測定アセンブリ5-2は傾斜観察アセンブリ5-1の片側に位置し、センシング及び測定アセンブリ5-2は、視覚を位置合わせるための高倍率カメラアセンブリ、高さを測定するためのレーザー測距センサ、印刷効果を観察するための大視野カメラアセンブリを含む。高倍率カメラアセンブリはカメラ、同軸光付きの鏡筒及び対物レンズを含み、高倍率カメラアセンブリは手動スライドテーブルを介して底板1-2に取り付けられ、レーザー測距センサは手動スライドテーブルを介して高倍率カメラアセンブリに取り付けられ、大視野カメラアセンブリは手動スライドテーブルを介してレーザー測距センサに取り付けられる。
【0269】
加工テーブル1には、対応する清掃装置6及び接触式高さ測定装置7が更に設けられ、清掃装置6は圧縮空気により駆動され、清掃装置6の内部は環状スリットから圧縮空気を吹き出し、環状高速気流が得られる。清掃装置6の実行プロセスは以下の通りである。操作台はニードル先端を清掃装置6の頂部の孔内に挿入し、圧縮ガス源をオンにし、高速気流の作用下でニードル外壁に残留した材料は除去され、ニードルを一定の速度で上昇させることで高速気流はニードルの外壁に均一に吹き付けることができる。
【0270】
接触式高さ測定装置7に接触センサ、角度調節機構及び昇降調節機構が設けられる。
【0271】
昇降調節機構はクロスガイドレールZ軸水平昇降変位スライドテーブルであり、高強度アルミニウム合金製で、黒色アルマイト処理を施した後、高精度クロスローラーガイドレールを組み立て、軽荷重から重荷重への頻繁な調整に適用し、優れた性能を備えたリニアテーブルであり、角度調節機構7-6はOMO-VMシリーズの円筒形V型調整フレームを使用可能であり、2個のM6x0.25細目加速器を有し、±3°の精密調節を実現することができ、長期信頼性を提供するための細目加速器の設計は可撓性締付機構を備える。
【0272】
角度調節機構及び昇降調節機構の作用下で接触センサをレべリングし、レーザー測距センサの測定加工面を接触式高さ測定装置7に接触させ、加工面と接触式高さ測定装置7との間の高さ関係を得て、印刷ヘッドモジュール4のセラミックニードル先端4-3-2を接触式高さ測定装置7に接触させ、セラミックニードル先端4-3-2と接触式高さ測定装置7との高さ関係を得て、更にセラミックニードル先端4-3-2と加工面との高さ関係を計算して得られ、印刷ヘッドモジュール4の降下量を調節して印刷ヘッドモジュール4のセラミックニードル先端4-3-2と加工面との間の間隔を制御することで、印刷ヘッドモジュール4の印刷高さを容易に調節することができる。
【0273】
開示された実施例の上記の説明により、当業者は本発明を実現するか、又は使用することができる。これらの実施例に対する様々な修正は、当業者にとって明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施例で実現することができるため、本発明は本明細書で示されたこれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書により開示された原理及び新規性の特徴に一致する最も広い範囲に適合される。
【0274】
本明細書において、図面の記号、即ち加工テーブル1、ガントリー1-1、3軸運動モジュール2、水平運動モジュール2-1、昇降運動モジュール2-2、載置モジュール3、ベース3-1、3軸回転台3-2、真空吸盤3-3、吸着溝3-4、突出部3-5、位置決めピン3-6、吸気孔3-7、印刷ヘッドモジュール4、材料押出装置4-1、ニードルクランプ4-2、ハグフープブラケット4-2-1、コネクタ4-2-2、ハグフープ4-2-3、ニードルベース4-3-1、セラミックニードル先端4-3-2、印刷ニードル4-3、視覚及び測定装置5、傾斜観察アセンブリ5-1、センシング及び測定アセンブリ5-2、清掃装置6、接触式高さ測定装置7などの用語を多く使用しているが、他の用語を使用する可能性を排除するものではない。これらの用語は、本発明の本質を便宜に説明し、解釈するためにのみ使用され、これらを追加の制限として解釈することは、本発明の精神に反する。
【0275】
上記で説明した装置の実施例は例示的なものに過ぎず、ここで、前記分離部品として説明したユニットは物理的に分離されてもよく、そうでなくてもよく、ユニットとして表示された部品は物理ユニットであってもよく、そうでなくてもよく、即ち、1つの箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分散されてもよい。本実施例の形態の目的を実現するために、実際の必要に応じてその中の一部又は全てのモジュールを選択することができる。当業者であれば、創造的な労力を要することなく、理解して実施することができる。
【0276】
以上の実施形態を説明することによって、当業者は、各実施形態がソフトウェアに必要な一般的なハードウェアを加えたプラットフォームによって、当然ながらハードウェアによっても実現できることを明らかに理解することができる。このような理解に基づいて、上記技術的解決手段は実質的に、又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で具体化することができ、当該制御端末ソフトウェア製品は、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスクなどの制御端末の可読記憶媒体に記憶してもよく、制御端末装置(個人用制御端末、サーバー、又はネットワーク装置など)によって各実施例又は実施例の特定の部分に記載の方法が実行されるための複数の命令を含む。
【0277】
最後に説明すべきことは、上記の実施例は本発明の技術的解決手段を説明するものに過ぎず、それらを限定するものではなく、上記の実施例を参照して本発明を詳しく説明するが、当業者であれば、依然として上記の各実施例に記載の技術的解決手段を修正するか、又はその中の一部の技術的特徴に対して同等置換を行うことができ、これらの修正又は置換により、対応する技術的解決手段の本質が本発明の各実施例の技術的解決手段の精神及び範囲から逸脱しないことを理解されたい。


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルのLED擁壁の印刷方法であって、
印刷タスクに向けて、印刷前の予備操作を行い、表示パネルのLED擁壁の印刷装置の測定システムによってターゲット基板を走査し、前記ターゲット基板の平坦性データを取得することと、
運動制御システムによりターゲットマルチニードルモジュールを前記ターゲット基板の初期印刷位置に移動し、受信した前記平坦性データに基づいて、Z軸コントローラにより前記ターゲットマルチニードルモジュールの印刷受信距離を調整することと、
予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することと、を含み、
前記ターゲットワークステーションは第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、前記ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、前記ターゲットマルチニードルモジュールは第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、前記印刷高さは印刷層数に対応する累積層高さであり、前記印刷タスクは少なくとも前記ターゲット基板に従って前記ターゲット線幅及びターゲット高さを決定することを含む、ことを特徴とする印刷方法。
【請求項2】
前記受信した平坦性データに基づいて、Z軸コントローラにより前記ターゲットマルチニードルモジュールの前記印刷受信距離を調整することは、
前記平坦性データ及びターゲット対応関係に基づいて、前記ターゲット基板の各印刷位置と前記ターゲットマルチニードルモジュールとの間の垂直距離を前記印刷受信距離の実際値として取得することと、
前記ターゲットマルチニードルモジュールが対応する前記印刷位置に位置する場合、前記Z軸コントローラによって前記印刷受信距離の実際値を前記印刷受信距離のターゲット値に調整することと、を含み、
各前記印刷位置に対応する前記印刷受信距離のターゲット値は同じである。ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項3】
前記印刷前の予備操作を行うことは、
印刷材料をシリンジに充填した後、印刷ニードルを前記シリンジに取り付け、前記印刷ニードルによって前記シリンジと流体制御システムとを接続することと、
制御端末によって前記運動制御システムを制御することで、機械的リセットの操作を行うことと、を含み、
前記印刷材料が前記印刷材料により成形された幅高さ比にマッチし、前記印刷ニードルの内径パラメータが前記ターゲット線幅にマッチし、前記印刷層数が前記ターゲットLED擁壁の幅高さ比、前記ターゲット線幅及び前記ターゲット高さに基づいて設定される、ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項4】
前記運動制御システムにより前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲット基板の初期印刷位置に移動する前、前記印刷ニードルが安定的に材料を排出するまで予め設定された気圧パラメータで予備印刷を行い、前記運動制御システムによって吸着装置が予備印刷領域から離れるように制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項5】
前記予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することは、
前記予め設定された気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記第1モジュールが前記第1ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さに準拠しているという条件で、縦方向LED擁壁を生成することと、
前記予め設定された気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記第2モジュールが前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さに準拠しているという条件で、横方向LED擁壁を生成する、ことと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項6】
前記予め設定された気圧パラメータ及びターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールによりターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さ範囲内であるという条件で、ターゲットLED擁壁を硬化して生成することは、
前記予め設定された気圧パラメータ及び前記ターゲット線幅に基づいて、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記第1ワークステーション又は前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さに準拠しているという条件で、方向LED擁壁を生成することと、
前記第1ワークステーション又は前記第2ワークステーションを90°回転し、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲット基板の上面に積層印刷を行い、印刷高さがターゲット高さに準拠しているという条件で、縦方向LED擁壁を生成することと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法。
【請求項7】
コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される際に請求項1~6のいずれか1項に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷方法を実行する、ことを特徴とする非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項8】
表示パネルのLED擁壁の印刷装置であって、
制御端末に接続され、ターゲットワークステーションにおけるターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁の印刷を制御するように構成された運動制御システムと、
前記運動制御システムに接続され、真空ポンプによって前記ターゲット基板の下面を吸盤に吸着するように構成された吸着装置と、
前記制御端末に接続され、前記ターゲット基板の平坦性データを測定するように構成されたセンサ及びセンサコントローラを含む測定システムと、
前記制御端末に接続され、ターゲットマルチニードルモジュールと前記ターゲット基板の上面との間の印刷受信距離を制御するように構成されたZ軸コントローラと、
前記Z軸コントローラに接続され、印刷ニードル及び前記印刷ニードルに予め設定された気圧パラメータを提供するように構成された流体制御システムを含む前記ターゲットマルチニードルモジュールと、
前記運動制御システムに接続され、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲット基板の上面にターゲットLED擁壁の積層印刷を行うように前記ターゲット基板を収容するように構成されたターゲットワークステーションと、を含み、
前記ターゲットワークステーションは第1ワークステーション及び/又は第2ワークステーションを含み、前記ターゲットLED擁壁は横方向LED擁壁及び縦方向LED擁壁を含み、前記ターゲットマルチニードルモジュールは第1モジュール及び/又は第2モジュールを含み、前記第1モジュールは前記第1ワークステーションにマッチし、前記第2モジュールは前記第2ワークステーションにマッチし、前記ターゲット基板はPCB基板(印刷回路基板)又はガラス基板を含む、ことを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
前記ターゲットワークステーションは、
前記印刷ニードルを清掃及び保存するように構成された清掃領域と、
前記印刷ニードルが安定的に材料を排出するまで予め設定された気圧パラメータで予備印刷を行い、前記運動制御システムによって前記吸着装置が予備印刷領域から離れるように制御するように構成された予備印刷領域と、を更に含み、
好ましくは、前記運動制御システムは具体的には、前記ターゲットワークステーションが第1ワークステーション及び第2ワークステーションを含む場合、前記吸着装置がXY平面内で運動するように制御することで、前記第1モジュールが前記第1ワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記縦方向LED擁壁を印刷し、
前記吸着装置に第1運動命令を送信することで、前記吸着装置が前記第1運動命令に従って前記ターゲット基板を前記第2ワークステーションのXY平面内に移して運動し、前記第2モジュールが前記第2ワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記横方向LED擁壁を印刷するように構成され、
好ましくは、前記運動制御システムは具体的には、前記ターゲットワークステーションが第1ワークステーション又は第2ワークステーションを含む場合、前記吸着装置がXY平面内で運動するように制御することで、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記縦方向LED擁壁を印刷し、
前記ターゲットワークステーションに第2運動命令を送信することで、前記ターゲットワークステーションが前記第2運動命令に従って90°回転した後、前記吸着装置がXY平面内で運動するように駆動して、前記ターゲットマルチニードルモジュールが前記ターゲットワークステーションにおける前記ターゲット基板に前記横方向LED擁壁を印刷するように構成され、
好ましくは、1つ又は複数の前記Z軸コントローラを含む、ことを特徴とする請求項8に記載の表示パネルのLED擁壁の印刷装置。
【請求項10】
加工テーブルと、対応する印刷ヘッドモジュールに接続されると共に加工テーブルに設置された3軸運動モジュールと、を含むLED密封擁壁の印刷装置であって、前記3軸運動モジュールは、加工テーブルに接続された水平運動モジュール及び加工テーブルを横断して設置された昇降運動モジュールを含み、印刷ヘッドモジュールは昇降運動モジュールに位置し、水平運動モジュールには印刷ヘッドモジュールに対応する載置モジュールが設けられ、前記載置モジュールは下から上へ設置されたベース、3軸回転台及び真空吸盤を含み、真空吸盤の表面に吸着溝が成形され、吸着溝内に複数の突出部が形成され、且つ真空吸盤の隅部に複数の位置決めピンが設けられ、複数の位置決めピンは真空吸盤の2つの隣接する側辺に位置し、前記加工テーブルには載置モジュールに対応する視覚及び測定装置が更に設けられる、ことを特徴とするLED密封擁壁の印刷装置。
【請求項11】
前記加工テーブルにガントリーが形成され、昇降運動モジュールはガントリーに設置され、印刷ヘッドモジュールと視覚及び測定装置は両方ともガントリーに設置され、
好ましくは、複数の吸気孔が前記吸着溝に形成され、吸着溝の中央部に沿って対称に形成され、真空吸盤の下部には吸気孔に連通する真空圧力調整弁が取り付けられ、
好ましくは、前記真空吸盤の隣接する側辺の各側辺に少なくとも2つの位置決めピンが設けられ、
好ましくは、前記印刷ヘッドモジュールは、上から下へ順に接続された材料押出装置、ニードルクランプ及び印刷ニードルを含み、ニードルクランプは昇降運動モジュールに固定するように接続され、且つ材料押出装置はニードルクランプに固定するように接続され、印刷ニードルはニードルクランプの底部に接続され、
好ましくは、前記ニードルクランプは羅接されたハグフープブラケット及びハグフープブラケットの底部に接続されたコネクタを含み、ハグフープブラケットの頂部には材料押出装置に適合するハグフープが形成され、ハグフープは材料押出装置を締め付け、
好ましくは、前記コネクタの上部は材料押出装置の排出口に接続されたルアーメスコネクタとして設定され、前記コネクタの下部は印刷ニードルに接続されたルアーオスコネクタであり、
好ましくは、前記印刷ニードルはニードルベース及びセラミックニードル先端を含み、ニードルベースの上部は対応するルアーメスコネクタとして設定され、
好ましくは、前記視覚及び測定装置は、印刷ヘッドモジュールの側面に傾斜するように設置された傾斜観察アセンブリと、ガントリーに垂直的に接続されたセンシング及び測定アセンブリと、を含み、且つ傾斜観察アセンブリは印刷ニードルに向かって設置され、
好ましくは、前記加工テーブルには対応する清掃装置及び接触式高さ測定装置が更に設けられる、ことを特徴とする請求項10に記載のLED密封擁壁の印刷装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0121
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0121】
第2ワークステーション162において、第2モジュール152の縦方向に配列されたニードルを固定した後、ターゲット基板の左上部を初期点として、運動制御システム110によって吸着装置120がX軸における各印刷位置に沿ってターゲット基板の右側まで水平に運動するように駆動し、往復プロセス中に積層印刷を行い、完全な横方向LED擁壁を生成する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0241
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0241】
対応的には、当該ワークステーションにおいてターゲットマルチニードルモジュールを対応的に設置し、当該モジュールは、印刷ニードルが横方向配列規則を備えた第1モジュールであってもよく、又は印刷ニードルが縦方向配列規則を備えた第2モジュールであってもよい。
【国際調査報告】