(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】液体金属燃料アセンブリ、原子炉クーラントポンプ、テストカートリッジにおける非侵襲的な液体金属の流量測定
(51)【国際特許分類】
G21C 17/032 20060101AFI20241210BHJP
G21C 17/025 20060101ALI20241210BHJP
G01P 5/08 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
G21C17/032
G21C17/025
G01P5/08 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529219
(86)(22)【出願日】2022-11-14
(85)【翻訳文提出日】2024-07-11
(86)【国際出願番号】 US2022079804
(87)【国際公開番号】W WO2023086986
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521219442
【氏名又は名称】ウェスティングハウス エレクトリック カンパニー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】WESTINGHOUSE ELECTRIC COMPANY LLC
【住所又は居所原語表記】1000 Westinghouse Drive, Suite 141, Cranberry Township, Pennsylvania 16066 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー エル. アーント
(72)【発明者】
【氏名】パオロ フェルローニ
(72)【発明者】
【氏名】コリー エー. スタンスバリー
【テーマコード(参考)】
2G075
【Fターム(参考)】
2G075AA07
2G075BA03
2G075CA40
2G075DA05
2G075FC14
(57)【要約】
原子炉内の液体金属クーラントの流速を測定するために、クーラントチャネルに埋め込まれる非侵襲渦電流式流量計。この渦電流式流量計は、プール型原子炉や狭いクーラントチャネルにおいて、原子炉内のクーラントの流れを妨げるボトルネックを発生させることなく、クーラントの流速を測定する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体金属クーラントの流速を測定するクーラントチャネル流量計であって、
定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、
第1の2次コイルと、
第2の2次コイルと、
クーラントチャネルと、
前記1次コイル、前記第1の2次コイル、および前記第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、
を備え、
前記クーラントチャネルは、
前記クーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルであって、前記1次コイルは、前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間に位置し、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルは、前記クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルと、
前記クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、前記EMIシールドは、前記クラッド壁と、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、前記電磁干渉(EMI)シールドと、
前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルによって画定された中心に液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え、
前記制御回路は、
前記1次コイルに定電流交流を発生させ、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルの間の前記電圧差と前記位相差、および前記液体金属クーラントの組成に基づいて、前記液体金属クーラントの流速を決定する、
ように構成されている、
クーラントチャネル流量計。
【請求項2】
前記第1の2次コイル、前記1次コイル及び前記第2の2次コイルの前記凹んだ位置は、前記クーラントチャネル内に突出していない、請求項1に記載のクーラントチャネル流量計。
【請求項3】
前記中空中央チャネルが燃料アセンブリノズルの入口である、請求項1に記載のクーラントチャネル流量計。
【請求項4】
テストカートリッジ液体金属クーラントの流速を測定するためのテストカートリッジ流量計であって、
定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、
第1の2次コイルと、
第2の2次コイルと、
プロペラを作動させるように構成されたプロペラ駆動モータと、
クーラントチャネルと、
前記1次コイル、前記第1の2次コイル、および前記第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、
を備え、
前記クーラントチャネルは、
前記クーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルであって、前記1次コイルは、前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間に位置し、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルは、前記クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルと、
前記クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、前記EMIシールドは、前記クラッド壁と、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、前記電磁干渉(EMI)シールドと、
前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルによって画定された中心にテストカートリッジ液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え
前記制御回路は、
所定のクーラント流速に応じて前記プロペラ駆動モータを作動させ、
前記1次コイルに定電流交流を発生させ、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルの間の前記電圧差と前記位相差、および前記液体金属クーラントの組成に基づいて、前記液体金属クーラントの流速を決定する、
ように構成されている、
テストカートリッジ流量計。
【請求項5】
前記テストカートリッジ液体金属クーラントが、主原子炉液体金属クーラントとは異なる金属組成であり、前記テストカートリッジ液体金属クーラントと前記主原子炉液体金属クーラントとが分離バリアによって分離されている、請求項4に記載のテストカートリッジ流量計。
【請求項6】
制御回路が、前記テストカートリッジ液体金属クーラントの流速を決定し、前記モータの速度を調整して前記所定のクーラント流速を達成するようにさらに構成されている、請求項4に記載のテストカートリッジ流量計。
【請求項7】
プール型原子炉の液体金属クーラントの流量を測定するシステムであって、
前記システムは、
複数のサブマージクーラントチャネルを有するプール型原子炉であって、前記複数のサブマージクーラントチャネルは、1つまたは複数のクーラントチャネル流量計を備える、前記プール型原子炉と、
前記1つまたは複数のクーラントチャネル流量計であって、
定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、
第1の2次コイルと、
第2の2次コイルと、を備える、前記1つまたは複数のクーラントチャネル流量計と、
第1のサブマージクーラントチャネルにおいてクーラント流量を測定するように構成された第1のクーラントチャネル流量計と、
前記1次コイル、前記第1の2次コイル、および前記第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、
を備え、
前記第1のサブマージクーラントチャネルは、
前記第1のサブマージクーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルであって、前記1次コイルは、前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間に位置し、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルは、前記クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルと、
前記クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、前記EMIシールドは、前記クラッド壁と、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、前記電磁干渉(EMI)シールドと、
前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルによって画定された中心に液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え、
前記制御回路は、
前記1次コイルに定電流交流を発生させ、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルの間の前記電圧差と前記位相差、および前記液体金属クーラントの組成に基づいて、前記液体金属クーラントの流速を決定する、
ように構成されている、
システム。
【請求項8】
前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルの前記凹んだ位置は、前記第1のサブマージクーラントチャネル内に突出しない、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記中空中央チャネルが燃料アセンブリノズルの入口である、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
第2のサブマージクーラントチャネルにおける前記クーラント流量を測定するように構成された第2のクーラントチャネル流量計をさらに備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
テストカートリッジにおける前記クーラント流量を測定するように構成された第2のクーラントチャネル流量計をさらに備える、請求項7に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法120条の下、2021年11月15日に出願された「NON-INVASIVE LIQUID METAL FLOW MEASUREMENT IN LIQUID METAL FUEL ASSEMBLIES, REACTOR COOLANT PUMPS, AND TEST CARTRIDGES」と題する米国特許出願第17/454,920号の利益および優先権を主張するものであり、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(政府契約)
本発明は、ORNLおよびLANLのVersatile Test Reactor (VTR) Experiment Vehicle Development and Designと題する契約第212107-01号の政府支援を受けて行われた。政府は本発明に対して一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
原子炉では、液体金属クーラントの流速が厳密に監視されている。流速は、液体金属クーラントの侵食および腐食特性による原子炉コンポーネントの破壊に直接関係する。クーラントの入口や出口のような狭い空間では、クーラントの流速を測定することは特に困難になり得る。従来の渦電流流量計(ECFM)はスタンドアローンプローブとして実装されており、クーラントの流れを妨げたり、妨害したりする可能性がある。スタンドアローンプローブは、クーラントの流れをさらに制限し、その結果、流速測定が不正確になり、部品の摩耗が加速される可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
様々な態様において、本開示は液体金属クーラントの流速を測定するクーラントチャネル流量計を開示し、クーラントチャネル流量計は、定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、第1の2次コイルと、第2の2次コイルと、クーラントチャネルと、1次コイル、第1の2次コイル、および第2の2次に通信可能に接続された制御回路と、を備え、クーラントチャネルは、クーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルであって、1次コイルは、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間に位置し、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルは、クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルと、クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、EMIシールドは、クラッド壁と、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、電磁干渉(EMI)シールドと、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルによって画定された中心に液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え、制御回路は、1次コイルに定電流交流を発生させ、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、第1の2次コイルと第2の2次コイルの間の電圧差と位相差、および液体金属クーラントの組成に基づいて、液体金属クーラントの流速を決定する、ように構成されている。
【0005】
様々な態様において、本開示は、テストカートリッジ液体金属クーラントの流速を測定するためのテストカートリッジ流量計のためのシステムを開示し、システムは、定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、第1の2次コイルと、第2の2次コイルと、プロペラを作動させるように構成されたプロペラ駆動モータと、クーラントチャネルと、1次コイル、第1の2次コイル、および第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、を備え、クーラントチャネルは、クーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルであって、1次コイルは、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間に位置し、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルは、クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルと、クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、EMIシールドは、クラッド壁と、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、電磁干渉(EMI)シールドと、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルによって画定された中心にテストカートリッジ液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え、制御回路は、所定のクーラント流速に応じてプロペラ駆動モータを作動させ、1次コイルに定電流交流を発生させ、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、第1の2次コイルと第2の2次コイルの間の電圧差と位相差、および液体金属クーラントの組成に基づいて、液体金属クーラントの流速を決定する、ように構成されている。
【0006】
さらに別の態様において、本開示は、プール型原子炉の液体金属クーラントの流量を測定するシステムを開示し、システムは、複数のサブマージクーラントチャネルを有するプール型原子炉であって、複数のサブマージクーラントチャネルは、1つまたは複数のクーラントチャネル流量計を備える、プール型原子炉と、1つまたは複数のクーラントチャネル流量計であって、定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、第1の2次コイルと、第2の2次コイルと、を備える、1つまたは複数のクーラントチャネル流量計と、第1のサブマージクーラントチャネルにおいてクーラント流量を測定するように構成された第1のクーラントチャネル流量計と、1次コイル、第1の2次コイル、および第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、を備え、第1のサブクーラントチャネルは、第1のサブマージクーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルであって、1次コイルは、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間に位置し、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルは、クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルと、クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、EMIシールドは、クラッド壁と、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、電磁干渉(EMI)シールドと、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルによって画定された中心に液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え、制御回路は、1次コイルに定電流交流を発生させ、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、第1の2次コイルと第2の2次コイルの間の電圧差と位相差、および液体金属クーラントの組成に基づいて、液体金属クーラントの流速を決定する、ように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本開示の少なくとも一態様による、出口ダクトに組み込まれた渦電流流量計を有する複数の原子炉クーラントポンプを備える原子炉システムを示す。
【0008】
【
図2】
図2は、渦電流流量測定回路を備える従来のプローブ流量計を示す。
【0009】
【
図3】
図3は、本開示の少なくとも1つの態様による、クーラントチャネルクラッド壁に埋め込まれた、1次コイル、第1の2次コイル、および第2の2次コイルを備えるクーラントチャネル流量計を示す。
【0010】
【
図4】
図4は、本開示の少なくとも1つの態様による、定電流(CC)交流(AC)発電機および2次コイル差分計算機に通信可能に接続された制御回路を備えるECFMのブロック図を示す。
【0011】
【
図5】
図5は、本開示の少なくとも1つの態様による、ナトリウム液体金属クーラント原子炉についての、異なる値、出力信号(mV rms)とクーラント流速(ft/sec)との間の直接的な線形関係を示す。
【0012】
【
図6】
図6は、本開示の少なくとも1つの態様による、ECFMを含むテストカートリッジを示す。
【0013】
【
図7】
図7は、本開示の少なくとも1つの態様による、テストカートリッジ内のECFMの詳細図を示す。
【0014】
【
図8】
図8は、本開示の少なくとも1つの態様による、制御回路とECFMとを備えるテストカートリッジのブロック図を示す。
【0015】
【
図9】
図9は、本開示の少なくとも1つの態様による、クーラント入口チャネルを備える燃料チャネルアセンブリを示す。
【0016】
【
図10】
図10は、本開示の少なくとも1つの態様による、燃料アセンブリの入口ノズルに一体化されたECFMを備える、クーラント入口チャネルの詳細図を示す。(発明の詳細な説明)
【0017】
図1は、本開示の少なくとも1つの態様による、出口ダクト154に組み込まれた渦電流流量計(ECFM)100を有する複数の原子炉クーラントポンプ152を備えるプール型原子炉システム150を示す。ループ型原子炉とは異なり、プール型原子炉システム150のクーラントチャネルおよび1次配管は、原子炉の外部からアクセスできず、ECFM100がクーラントチャネルの外部に後付けされることを妨げる。さらに、プール型原子炉システム150のECFM100は、600℃を超える温度の腐食性クーラント中に連続的に浸漬されるため、極限状態にさらされる。本開示は、プール型チャネル原子炉の過酷な条件下で液体金属クーラントの流れを測定するのに適したECFM100の様々な態様を開示する。ECFM100は、液体金属クーラントがクーラントチャネルの中心を通過し、ECFM100の中心を通過する際の、液体金属クーラントの流速を測定するように構成された固定非侵襲設計である。この埋め込み設計は、液体金属クーラントの自然な流れを乱したり妨げたりすることがないため、ECFMを非常に小さなクーラントチャネルやダクトで実施することができる。この非侵襲的な位置により、従来の液体ECFMよりも高い測定精度で、頻繁な、または連続的なクーラント流速測定が可能になる。埋め込み型ECFMは、燃料アセンブリ300の入口または出口チャネル(
図9に示す)、原子炉ポンプ152、1次熱交換器156、原子炉コア158、実験テストループ250(
図6に示す)、または実験テストカートリッジ222および224(
図6に示す)を含む、原子炉のあらゆるクーラントチャネルで実施することができるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
ECFMは、クーラントの流れをモニターし制御するための実験用テストカートリッジの重要な要素である。テストカートリッジは、フィードバックテストループに基づいてクーラントの流量を調整するように構成された閉鎖環境である。テストループとテストカートリッジは、プロトタイプの照射野において、実験材料を異なるクーラント組成とクーラント流量にさらす。実験用テストカートリッジにより、実験材料が商用炉に導入される前に実際の条件下で評価することができる。商用炉内のテスト領域は狭いことが知られており、従来のECFMシステムの導入は困難であった。
【0019】
図2は、従来のECFMシステム400の図である。従来のECFMシステム400は、フローダクト406に囲まれたシンブル404内に配置されたECFMプローブ402を含む。ECFMプローブ402は、フローダクト406内を流れる液体金属クーラント媒体408のプール410内の金属クーラント媒体408の流れを測定する。液体金属クーラント媒体408は、ナトリウム、鉛等のプール内をそれぞれ流れるナトリウム、鉛等であってもよい。
【0020】
従来のECFMプローブ402技術は、定電流交流発電機として示される電圧源414に接続される1次コイル412と、信号調整回路418に出力信号を供給する2つの2次コイル416a、416bとを用いて動作する。1次コイル412が電圧源414によって生成された振動電圧で通電されると、1次コイル412は1次コイル412を囲む磁場を生成する。そして、流れる液体金属クーラント媒体408(ナトリウム、鉛など)を含む周囲の金属に渦電流が発生する。同時に、1次コイル412の磁場は、1次コイル412に隣接して対称に配置された2次コイル416a、bと結合する。流量がゼロのとき、各コイル412、416a、bに発生する電圧は大きさと位相が等しく、差分を取ると出力電圧はゼロになる。流量が増加すると、2つの2次コイル416a、b間に位相差が生じ、溶融金属クーラント媒体408の流速の増加とともに出力電圧が増加する。信号調整回路408は、2次コイル416a、bからの差電圧を受信し、制御回路に直流出力電圧信号420を供給する。従って、信号調整回路418によって生成される直流出力電圧信号は、溶融金属クーラント媒体408の流量が増加するにつれて増加する。この関係は、例えば
図5に示されている。
【0021】
しかし、従来のECFMプローブは、クーラントチャネル内のスペースを占有し、クーラントの自然な流れを制限していた。さらに、ECFMプローブは所定の位置に固定されていないため、流量測定の精度を低下させ得る動きが発生する可能性がある。
【0022】
図3は、本開示の少なくとも1つの態様による、クーラントチャネルクラッド壁110に埋め込まれた、1次コイル102、第1の2次コイル104、および第2の2次コイル106を備えるクーラントチャネル流量計100を示す。クーラントチャネル流量計は、原子炉全体の様々な異なる位置、具体的にはクーラント入口点および出口点においてクーラント流速を測定するように構成されてもよい。チャネル内のクーラント流速は、ECFMによって長手方向114に測定される。ECFMはクーラントチャネルの所定の位置に固定されており、チャネルの外側を流れるクーラントは、クーラント流量の測定に影響を与えることなく、異なる方向に流れる可能性がある。クーラントチャネル流量計100は、チャネル外部からの干渉を防止するために、チャネルコイルの外側部分に電磁干渉(EMI)シールド108を備えている。EMIシールド108は、クーラントチャネルの外側を異なる方向に流れるクーラントによって生じる磁場の干渉を遮断する。
【0023】
図4は、本開示の少なくとも1つの態様による、定電流(CC)交流(AC)発電機118および2次コイル差分計算器116に通信可能に接続された制御回路120を備えるECFMのブロック図を示す。CCAC発電機118は、1次コイル102に通信可能に接続される。2次コイル差分計算器116は、第1の2次コイル104および第2の2次コイル106に通信可能に接続される。制御回路120は、CCAC発電機118を作動させ、CCAC発電機118は、1次コイル102に通電し、1次コイル102は、クーラントチャネルに磁場を発生させる。磁場は、第1の2次コイル104および第2の2次コイル106に電圧を誘導する。液体金属クーラント112がクーラントチャネル内を移動していないとき、第1の2次コイル104と第2の2次コイル106に誘導される電圧は位相と大きさが等しい。従って、クーラントが動いていないとき、2次コイル間の差分値はゼロであり、クーラントが動いているとき、差分値はゼロでない値となる。2次コイル差分計算器116は差分値を制御回路120に送信し、制御回路120はクーラントの流速を決定する。差分値の大きさは流速に直結し、差分値の正負は流れの方向を示す。
【0024】
図5は、差動電圧信号、出力信号(mV rms)と、例えばナトリウム液体金属クーラントの金属クーラント媒体の流速(ft/sec)との間の直接的な線形関係を示す。例示的な態様では、制御回路は、液体金属ナトリウムの線形関係を使用して、原子炉内の特定のチャンネルにおけるクーラント流速を決定する。しかしながら、液体金属組成が異なれば、出力信号差分値とクーラント流速との間に異なる関係を有する。制御回路120は、ECFMが様々な異なる金属組成に使用できるように、金属組成の関係に従って較正されてもよい。様々な態様において、制御回路は、鉛、鉛ビスマス共晶、ナトリウムおよびカリウム、水銀、スズ、または原子炉の炉心を冷却するために使用される他の液体金属クーラント媒体などの液体金属クーラント媒体のクーラント流速を測定するために較正されてもよい。
【0025】
別の態様において、
図6は、本開示の少なくとも1つの態様による、ECFM250を備えるテストカートリッジ200を示す。テストカートリッジ200は原子炉内で作動し、原子炉クーラント216をテストカートリッジクーラント234から分離する分離バリア240を備える。テストカートリッジ200は、入口224で原子炉クーラント216を受け取り、テストカートリッジの外側部分223を通って流れ、出口点222を通って原子炉クーラント216を戻す。テストカートリッジ200は、テスト領域236において、テスト下における異なる構成コンポーネントの腐食及び侵食に対するテストクーラントの流れ234の影響を評価するように構成される。この評価プロセスは、異なる液体金属クーラント組成、クーラント流速、またはテストコンポーネント組成の使用を含んでもよい。分離バリア240は、稼働中の原子炉の運転を妨げることなく、テストカートリッジが異なるクーラント組成および流速で実験することを可能にする。分離バリア240は、原子炉クーラント216とテストカートリッジクーラント234を分離する。テストカートリッジクーラント234のクーラント流速は、テストカートリッジクーラントチャネル238内で、駆動ロッド230を介してプロペラ232によって制御される。
図3は、テストカートリッジクーラント234のクーラントの流れの方向を矢印235で示す。しかし、テストカートリッジクーラントの流れの方向は、プロペラ232の回転方向に依存し、逆方向に流れるように構成されてもよい。
【0026】
図7は、本開示の少なくとも1つの態様による、テストカートリッジ200内のECFM250の詳細図を示す。プロペラ駆動ロッド230は、テストカートリッジクーラントチャネルの中央に配置され、プロペラ232と係合し、長手方向214にクーラントの流れを形成する。ECFM250は、1次コイル202、第1の2次コイル204、第2の2次コイル206、およびEMIシールド208を備える。EMIシールド208は、コイル202、204、206の外周縁244の周囲かつ、クラッド壁210の間に位置する。EMIシールドは、測定された流れ214の反対方向242に流れる液体金属クーラント234からの干渉を防止する。
【0027】
図8は、本開示の少なくとも一態様による、制御回路220およびECFM250を備えるテストカートリッジ200のブロック図を示す。制御回路220は、定電流交流発電機218、2次コイル差分計算器216、およびプロペラ駆動モータ238に通信可能に接続されている。定電流交流発電機218は、磁場を発生させるために1次コイル202に通信可能に接続されている。差分計算器216は、第1の2次コイル204と第2の2次コイル206とに通信可能に接続され、2次コイル204、206の誘導電圧の差を決定する。プロペラ駆動モータ238は、所定のクーラント流速に応じて、駆動ロッド230を介してプロペラ232を作動させるように構成されている。制御回路220は、2次コイル差分計算器216から受け取った差分値に基づいて、液体金属の流速を決定する。制御回路220は、プロペラ駆動モータ238と2次コイル差分計算器216とのフィードバックループを通じて、テストカートリッジ内のクーラント流速を調整してもよい。
【0028】
本開示の別の態様において、
図9は、本開示の少なくとも1つの態様による、クーラント入口チャネル350を備える燃料チャネルアセンブリ300を示す。
図10は、本開示の少なくとも1つの態様による、燃料アセンブリ300の入口ノズル362に一体化されたECFM352を備える、クーラント入口チャネル350の詳細図を示す。ECFM352は、1次コイル302、第1の2次コイル304、および第2の2次コイル306を備える。ECFM352は、燃料アセンブリ300に入る前に、入口ノズル362における液体金属クーラントの流れを測定し、クーラントの流れの妨げを防止するように構成される。非侵襲的な構成により、クーラントの流れや流速を変えることなく、クーラント流量を正確に測定することができる。
【0029】
本明細書に記載される主題の様々な態様を、以下の番号付けされた例に示す。
【0030】
(例1)液体金属クーラントの流速を測定するクーラントチャネル流量計であって、定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、第1の2次コイルと、第2の2次コイルと、クーラントチャネルと、1次コイル、第1の2次コイル、および第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、を備え、クーラントチャネルは、クーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルであって、1次コイルは、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間に位置し、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルは、クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルと、クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、EMIシールドは、クラッド壁と、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、電磁干渉(EMI)シールドと、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルによって画定された中心に液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え、制御回路は、1次コイルに定電流交流を発生させ、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、第1の2次コイルと第2の2次コイルの間の電圧差と位相差、および液体金属クーラントの組成に基づいて、液体金属クーラントの流速を決定する、ように構成されている、クーラントチャネル流量計。
【0031】
(例2)第1の2次コイル、1次コイル及び第2の2次コイルの凹んだ位置は、クーラントチャネル内に突出していない、例1に記載のクーラントチャネル流量計。
【0032】
(例3)中空中央チャネルが燃料アセンブリノズルの入口である、例1および/または例2に記載のクーラントチャネル流量計。
【0033】
(例4)テストカートリッジ液体金属クーラントの流速を測定するためのテストカートリッジ流量計であって、定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、第1の2次コイルと、第2の2次コイルと、プロペラを作動させるように構成されたプロペラ駆動モータと、クーラントチャネルと、1次コイル、第1の2次コイル、および第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、を備え、クーラントチャネルは、クーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルであって、1次コイルは、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間に位置し、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルは、クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルと、クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、EMIシールドは、クラッド壁と、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、電磁干渉(EMI)シールドと、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルによって画定された中心にテストカートリッジ液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え、制御回路は、所定のクーラント流速に応じてプロペラ駆動モータを作動させ、1次コイルに定電流交流を発生させ、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、第1の2次コイルと第2の2次コイルの間の電圧差と位相差、および液体金属クーラントの組成に基づいて、液体金属クーラントの流速を決定する、ように構成される、テストカートリッジ流量計。
【0034】
(例5)テストカートリッジ液体金属クーラントが、主原子炉液体金属クーラントとは異なる金属組成であり、テストカートリッジ液体金属クーラントと主原子炉液体金属クーラントとが分離バリアによって分離されている、例4に記載のテストカートリッジ流量計。
【0035】
(例6)制御回路が、テストカートリッジ液体金属クーラントの流速を決定し、モータの速度を調整して所定のクーラント流速を達成するようにさらに構成されている、例4および/または例5に記載のテストカートリッジ流量計。
【0036】
(例7)プール型原子炉の液体金属クーラントの流量を測定するシステムであって、システムは、複数のサブマージクーラントチャネルを有するプール型原子炉であって、複数のサブマージクーラントチャネルは、1つまたは複数のクーラントチャネル流量計を備える、プール型原子炉と、1つまたは複数のクーラントチャネル流量計であって、定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、第1の2次コイルと、第2の2次コイルと、を備える、1つまたは複数のクーラントチャネル流量計と、第1のサブマージクーラントチャネルにおいてクーラント流量を測定するように構成された第1のクーラントチャネル流量計と、1次コイル、第1の2次コイル、および第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、を備え、第1のサブマージクーラントチャネルは、第1のサブマージクーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれた第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルであって、1次コイルは、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間に位置し、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルは、クラッド壁内に凹んだ位置に構成される、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルと、クラッド壁に埋め込まれた電磁干渉(EMI)シールドであって、EMIシールドは、クラッド壁と、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されている、電磁干渉(EMI)シールドと、第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルによって画定された中心に液体金属クーラントを通すように構成された中空中央チャネルと、を備え、制御回路は、1次コイルに定電流交流を発生させ、第1の2次コイルと第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、第1の2次コイルと第2の2次コイルの間の電圧差と位相差、および液体金属クーラントの組成に基づいて、液体金属クーラントの流速を決定する、ように構成されている、システム。
【0037】
(例8)第1の2次コイル、1次コイル、および第2の2次コイルの凹んだ位置は、第1のサブマージクーラントチャネル内に突出しない、例7に記載のシステム。
【0038】
(例9)中空中央チャネルが燃料アセンブリノズルの入口である、例7および/または例8に記載のシステム。
【0039】
(例10)第2のサブマージクーラントチャネルにおけるクーラント流量を測定するように構成された第2のクーラントチャネル流量計をさらに備える、例7、例8、および/または例9に記載システム。
【0040】
(例11)テストカートリッジにおけるクーラント流量を測定するように構成された第2のクーラントチャネル流量計をさらに備える、例7、例8、例9、および/または例10に記載のシステム。
【0041】
本開示に記載され、添付の図面に図示されるような態様の全体的な構造、機能、製造、および使用の徹底的な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。周知の操作、コンポーネント、および要素は、本開示に記載される態様を分かりにくくしないように、詳細には記載されていない。読者は、本明細書に記載され、図示された態様は、非限定的な例であることを理解し、したがって、本明細書に開示された特定の構造的および機能的詳細は、代表的および例示的であり得ることが理解できる。特許請求の範囲から逸脱することなく、その変形および変更が行われてもよい。さらに、「前方へ」、「後方へ」、「左」、「右」、「上方へ」、「下方へ」などの用語は、便宜上の言葉であり、限定的な用語として解釈されるものではないことを理解されたい。
【0042】
本開示において、同様の参照文字は、図面のいくつかの図全体を通して、同様のまたは対応する部分を示す。
【0043】
本明細書で言及されるすべての特許、特許出願、刊行物、またはその他の開示資料は、個々の参照資料がそれぞれ明示的に参照により組み込まれているものとして、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書において参考として組み込まれるものとされるすべての参考文献、および資料、またはその一部は、組み込まれる資料が本開示に記載される既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾しない範囲においてのみ、本明細書に組み込まれる。そのため、必要な範囲において、本明細書に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれる矛盾する資料に優先し、本出願に明示的に記載される開示が支配する。
【0044】
様々な例示的および例示的な態様を参照して、本開示を説明した。本明細書に記載された態様は、本開示の様々な態様の様々な詳細の例示的特徴を提供するものと理解され、したがって、特に指定されない限り、可能な範囲で、開示された態様の1つまたは複数の特徴、要素、コンポーネント、成分、構成要素、構造、モジュール、および/または態様は、開示された本開示の範囲から逸脱することなく、開示された態様の1つまたは複数の他の特徴、要素、コンポーネント、成分、構成要素、構造、モジュール、および/または態様と組み合わされてよく、分離されてよく、入れ替えられてよく、および/または再構成されてよいことが理解されるべきである。従って、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、例示的な態様の様々な置換、変更または組合せがなされ得ることが分かるであろう。加えて、当業者であれば、本明細書を読めば、日常的な実験以上のことを行わずとも、本明細書に記載された本開示の様々な態様の多くの等価物が分かる、もしくは特定することができるであろう。従って、本開示は、様々な態様の記載によって限定されるものではなく、むしろ特許請求の範囲によって限定されるものである。
【0045】
さらに、上述した制御回路120、220の実装は、単に例示を目的としたものであり、いかなる意味においても限定的であると解釈されるべきではないことに留意すべきである。制御回路120、220は、様々な異なる処理の文脈で利用することができる。
【0046】
いくつかの形態が図示され、記載されているが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限または限定することは、出願人の意図ではない。これらの形態に対する多数の修正、変形、変更、置換、組み合わせ、および等価物が実施されてもよく、本開示の範囲から逸脱することなく当業者は思いつくであろう。さらに、記載された形態に関連する各要素の構造は、要素によって実行される機能を提供するための手段として代替的に記載されることができる。また、特定のコンポーネントについて材料が開示されている場合、他の材料を使用してもよい。したがって、前述の説明および添付の特許請求の範囲は、開示された形態の範囲内に入るものとして、そのような修正、組み合わせ、および変形をすべて網羅することが意図されていることを理解されたい。また、添付の特許請求の範囲は、そのような修正、変形、変更、置換、修正、および等価物のすべてを網羅することを意図している。
【0047】
前述の詳細な説明は、ブロック図、フローチャート、および/または例の使用によって、装置および/またはプロセスの様々な形態を示した。このようなブロック図、フローチャート、および/または例が、1つまたは複数の機能および/または動作を含む限りにおいて、このようなブロック図、フローチャート、および/または実施例内の各機能および/または動作は、広範なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または実質的にそれらの任意の組み合わせによって、個々に、および/または集合的に、実装され得ることが、当業者には理解されるであろう。当業者であれば、本明細書に開示された態様のいくつかの態様は、その全体または一部が、集積回路において、1つまたは複数のコンピュータ上で実行される1つまたは複数のコンピュータプログラムとして(例えば、1つまたは複数のコンピュータシステム上で実行される1つまたは複数のプログラムとして)、1つまたは複数のプロセッサ上で実行される1つまたは複数のプログラムとして(例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ上で実行される1つまたは複数のプログラムとして)、ファームウェアとして、またはコンピュータ上のそれらの任意の組み合わせとして、同等に実装することができ、回路を設計すること、および/またはソフトウェアおよび/またはファームウェアのコードを書くことは、本開示に照らして当業者の能力の範囲内であろう。加えて、当業者は、本明細書に記載される主題のメカニズムが、様々な形態の1つまたは複数のプログラム製品として配布可能であり、本明細書に記載される主題の例示的な形態が、実際に配布するために使用される特定のタイプの信号ベアリング媒体に関係なく適用されることを理解するであろう。
【0048】
開示された様々な態様を実行するロジックをプログラムするために使用される命令は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、キャッシュ、フラッシュメモリ、または他のストレージなどのシステム内のメモリ内に格納することができる。さらに、命令は、ネットワークを介して、または他のコンピュータ可読媒体によって配布することができる。したがって、機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって読み取り可能な形態で情報を記憶または送信するための任意の機構、例えば、フロッピーディスク、光ディスク、コンパクトディスク、リードオンリーメモリ(CD-ROM)、光磁気ディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、磁気カードまたは光カード、フラッシュメモリ、あるいは、電気的、光学的、音響的、またはその他の形態の伝搬信号(搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)を介してインターネット上での情報の送信に使用される、有形で機械読み取り可能なストレージを含んでもよい。したがって、非一過性のコンピュータ読み取り可能媒体には、機械(例えば、コンピュータ)によって読み取り可能な形態で電子命令または情報を記憶または送信するのに適した、あらゆるタイプの有形の機械読み取り可能媒体が含まれる。
【0049】
本明細書の任意の態様で使用される場合、「制御回路」という用語は、例えば、ハードワイヤード回路、プログラマブル回路(例えば、1つまたは複数の個別の命令処理コアを含むコンピュータプロセッサ、処理ユニット、プロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロコントローラユニット、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA))、ステートマシン回路、プログラマブル回路によって実行される命令を記憶するファームウェア、量子プロセッサ、スパイクネットワークハードウェア、およびそれらの任意の組み合わせを指してもよい。制御回路は、集合的にまたは個々に、例えば、集積回路(IC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、システムオンチップ(SoC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、スマートフォンなど、より大きなシステムの一部を形成する回路として具現化されてもよい。したがって、本明細書で使用される「制御回路」は、少なくとも1つのディスクリート電気回路を有する電気回路、少なくとも1つの集積回路を有する電気回路、少なくとも1つの特定用途向け集積回路を有する電気回路、コンピュータプログラムによって構成される汎用コンピューティングデバイスを形成する電気回路(例えば、本明細書に記載のプロセスおよび/またはデバイスを少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成された汎用コンピュータ、または本明細書に記載のプロセスおよび/またはデバイスを少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムによって構成されたマイクロプロセッサ)、(例えば、RAMの形態の)メモリデバイスを形成する電気回路、および/または通信デバイス(例えば、モデム、通信スイッチ、または光電気機器)を形成する電気回路を含むが、これらに限定されない。当業者であれば、本明細書に記載される主題は、アナログ方式またはデジタル方式、あるいはそれらの組み合わせで実施され得ることを認識するであろう。
【0050】
本明細書の任意の態様で使用される場合、「ロジック」という用語は、前述の動作のうち任意のものを実行するように構成されたアプリ、ソフトウェア、ファームウェア、および/または回路を指す場合がある。ソフトウェアは、非一過性のコンピュータ可読記憶媒体に記録されたソフトウェアパッケージ、コード、命令、命令セット、および/またはデータとして具現化されてもよい。ファームウェアは、メモリデバイスにハードコード(例えば、不揮発性)されたコード、命令、命令セット、および/またはデータとして具現化されてもよい。
【0051】
本明細書の任意の態様で使用される場合、「コンポーネント」、「システム」、「モジュール」などの用語は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかのコンピュータ関連エンティティを指すことができる。
【0052】
本明細書の任意の態様で使用される場合、「アルゴリズム」とは、所望の結果を導く自己矛盾のない一連のステップを指し、「ステップ」とは、必ずしも必要ではないが、記憶、送信、接続、比較、およびその他の操作が可能な電気信号または磁気信号の形態をとり得る物理量および/または論理状態の操作を指す。これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などと呼ぶのが一般的である。これらおよび類似の用語は、適切な物理量と関連付けられてもよく、これらの量および/または状態に適用される便利なラベルに過ぎない。
【0053】
前述の開示から明らかなように、特に別段の記載がない限り、前述の開示全体を通じて、「処理」、「演算」、「計算」、「決定」、「表示」などの用語を使用した議論は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理的(電子的)量として表されるデータを、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタ、あるいは他の情報記憶、伝達、または表示デバイス内の物理的量として同様に表される他のデータに操作および変換する、コンピュータシステム、または同様の電子コンピューティングデバイスの動作およびプロセスを指すことが理解される。
【0054】
1つまたは複数のコンポーネントは、本明細書において、「構成される」、「構成可能である」、「動作可能である/動作可能である」、「適合される/適合可能である」、「できる」、「適合可能である/適合されている」等と称されることがある。当業者であれば、文脈上特段要求されない限り、「構成される」は、一般に、活性状態のコンポーネントおよび/または非活性状態のコンポーネントおよび/または待機状態のコンポーネントを包含できることを認識するであろう。
【0055】
当業者であれば、一般的に、本明細書、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、概して「オープン」な語として意図されることを認識するであろう(例えば、「含む」という語は、「~を含むが、~に限定されない」と解釈されるべきであり、「有する」という語は、「少なくとも~を有する」と解釈されるべきであり、「含む」という語は、「~を含むが、~に限定されない」と解釈されるべきである)。当業者であればさらに、導入される請求項の記載の特定の数が意図される場合、そのような意図は当該請求項に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが理解されよう。例えば、理解の一助として、以下の添付の特許請求の範囲には、特許請求の範囲の記載を導入するために「少なくとも1つ」及び「1つまたは複数の」という導入句が使用されている場合がある。しかしながら、このようなフレーズの使用は、たとえ同じ請求項が導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つ」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」によって導入される請求項の記載が、そのように導入された請求項の記載を含むいかなる特定の請求項をも、そのような記載を1つのみ含む請求項に限定することを意図すると解釈されるべきではない(例えば、「a」及び/又は「an」は、通常、「少なくとも1つの」又は「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。請求項の記載を導入するために使用される定冠詞も同様である。
【0056】
さらに、導入される請求項の記載の特定の数が明示的に述べられている場合であっても、当業者であれば、そのような記載は通常、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語を伴わない「2つの記載」という素の記載は、通常、少なくとも2つ、又は2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例が使用される場合、一般的に、このような構成は、当業者が慣例を理解する意味を意図している(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、AとB、AとC、BとC、および/またはAとBとCを有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例が使用される場合、一般的に、そのような構成は、当業者が慣例を理解する意味を意図している(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aだけ、Bだけ、Cだけ、AとB、AとC、BとC、および/またはAとBとCを有するシステムなどを含むが、これらに限定されない)。当業者にはさらに理解されるであろうが、明細書、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいても、2つ以上の選択的な語を提示する離接語および/または離接句は通常、文脈から別段の指示がない限り、語のうちの1つ、語のいずれか、または語の両方を含む可能性を想定していると理解されるべきである。例えば、「A又はB」という表現は、通常、「A」又は「B」、又は「A及びB」の可能性を含むものと理解される。
【0057】
添付の特許請求の範囲に関して、当業者であれば、そこに記載された動作は一般的に任意の順序で実行され得ることを理解するであろう。また、請求項の記載はシーケンスで示されているが、様々な動作は記載されている順序以外の順序で実行されてもよく、または同時に実行されてもよいことが理解されるべきである。そのような代替順序の例としては、文脈から別段の指示がない限り、重複順序、インターリーブ順序、中断順序、再順序、増分順序、準備順序、補足順序、同時順序、逆順序、または他の変形順序が挙げられる。さらに、「~に応じて」、「~に関して」、または他の過去形の形容詞などの語は、文脈から別段の指示がない限り、一般に、このような変形を除外することを意図していない。
【0058】
「一態様」、「1つの態様」、「一例示」、「1つの例示」などへの言及は、その態様に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの態様に含まれることを意味することに留意されたい。したがって、本明細書の様々な箇所において「一態様において」、「1つの態様において」、「一例示において」、および「1つの例示において」という表現が現れるが、これらは必ずしもすべてが同じ態様を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、1つまたは複数の態様において適切に組み合わせられてもよい。
【0059】
本明細書で使用される「a」、「an」、「the」の単数形は、文脈上そうでないことが明らかな場合を除き、複数形も含む。
【0060】
本明細書で使用される、例えば、上、下、左、右、下方、上方、前、後、およびそれらの変形など(これらに限定されない)の方向を示す語句は、添付図面に示される要素の方向に関するものであり、別途明示的に記載されない限り、特許請求の範囲を限定するものではない。
【0061】
本開示で使用される「約」または「およそ」という語は、特に指定がない限り、当業者によって決定される特定の値に対する許容可能な誤差を意味し、これは値がどのように測定または決定されるかに部分的に依存する。特定の態様において、「約」または「およそ」という語は、1、2、3、または4標準偏差以内を意味する。特定の態様において、「約」または「およそ」という語は、所与の値または範囲の50%、200%、105%、100%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、または0.05%以内を意味する。
【0062】
本明細書では、特に断りのない限り、すべての数値パラメータは、すべての場合において、「約」という語によって前置きされ、修飾されるものと理解される。この場合、数値パラメータは、パラメータの数値を決定するために使用される基礎的な測定技術に特有の固有の変動性を有する。少なくとも、特許請求の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではないが、本明細書に記載される各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の桁数を考慮し、通常の丸め技術を適用して解釈されるべきである。
【0063】
本明細書で言及される数値範囲には、言及される範囲に包含されるすべての下位範囲が含まれる。例えば、「1~100」の範囲は、最小値である1と最大値である100との間のすべての下位範囲を含む(およびそれらを含む)、すなわち、1以上の最小値と100以下の最大値とを有するすべての下位範囲を含む。また、本明細書で言及されるすべての範囲は、言及される範囲の端点を含む。例えば、「1~100」の範囲は、端点である1および100を含む。本明細書に記載されている最大数値限定は、そこに包含されるすべての下位数値限定を含むことを意図しており、本明細書に記載されている最小数値限定は、そこに包含されるすべての上位数値限定を含むことを意図している。したがって、出願人は、明示的に記載された範囲に包含される任意の下位範囲を明示的に記載するように特許請求の範囲を含む本明細書を補正する権利を有する。そのような範囲はすべて、本明細書に本質的に記載されている。
【0064】
本開示において言及されている、および/または出願データシートに記載されている特許出願、特許、非特許文献、またはその他の開示資料は、組み込まれた資料が本明細書と矛盾しない限り、参照により本明細書に組み込まれる。そのため、必要な範囲において、本明細書に明示的に記載される開示は、参照により本明細書に組み込まれる矛盾する資料に優先する。参照により本書に組み込まれるとされる資料またはその一部であっても、本書に記載された既存の定義、記述、またはその他の開示資料と矛盾するものは、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれる。
【0065】
「備える」(および「備える」や「備えている」などの「備える」の任意の形)、「有する」(および「有する」や「有している」などの「有する」の任意の形)、「含む」(および「含む」や「含んでいる」などの「含む」の任意の形)、「含有する」(および「含有する」や「含有している」などの「含有する」の任意の形)は、オープンエンドの連結動詞である。したがって、1つまたは複数の要素を「備える」、「有する」、「含む」、または「含有する」システムは、それらの1つまたは複数の要素を持っているが、それらの1つまたは複数の要素のみを持っていることに限定されない。同様に、1つまたは複数の特徴を「備える」、「有する」、「含む」、または「含有する」システム、デバイス、または装置の要素は、それらの1つまたは複数の特徴を有するが、それらの1つまたは複数の特徴のみを有することに限定されない。
【0066】
要約すると、本明細書に記載された概念を採用することによって生じる多数の利点が記載されてきた。1つまたは複数の形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されたものである。開示された正確な形態に網羅的または限定的であることを意図するものではない。上記の教示に照らして、変更または変形が可能である。1つまたは複数の形態は、原理および実際の適用を説明するために選択および記載され、それによって当業者が、企図される特定の用途に適するように、様々な形態を、様々な変更を伴って利用することを可能にする。ここに提出される特許請求の範囲は、全体的な範囲を規定することを意図している。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体金属クーラントの流速を測定するクーラントチャネル流量計であって、
定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、
第1の2次コイルと、
第2の2次コイルと、
電磁干渉(EMI)シールドと、
中空中央チャネルと、
前記1次コイル、前記第1の2次コイル、および前記第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、
を備え
、
前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイル
は、クーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれており、前記1次コイルは、前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間に位置し、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルは、前記クラッド壁内に凹んだ位置に構成され
ており、
前記EM
Iシールド
は、前記クラッド壁に埋め込まれており、前記EMIシールドは、前記クラッド壁と、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されて
おり、
前記中空中央チャネルは、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルによって画定された中心に
前記液体金属クーラントを通すように構成され
ており、
前記制御回路は、
前記1次コイルに定電流交流を発生させ、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルの間の前記電圧差と前記位相差、および前記液体金属クーラントの組成に基づいて、前記液体金属クーラントの流速を決定する
、ように構成されている、
クーラントチャネル流量計。
【請求項2】
前記第1の2次コイル、前記1次コイル及び前記第2の2次コイルの前記凹んだ位置は、前記クーラントチャネル内に突出していない、請求項1に記載のクーラントチャネル流量計。
【請求項3】
前記中空中央チャネルが燃料アセンブリノズルの入口である、請求項1に記載のクーラントチャネル流量計。
【請求項4】
テストカートリッジ液体金属クーラントの流速を測定するためのテストカートリッジ流量計であって、
定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、
第1の2次コイルと、
第2の2次コイルと、
プロペラを作動させるように構成されたプロペラ駆動モータと、
電磁干渉(EMI)シールドと、
中空中央チャネルと、
前記1次コイル、前記第1の2次コイル、および前記第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、
を備え
、
前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイル
は、クーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれており、前記1次コイルは、前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間に位置し、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルは、前記クラッド壁内に凹んだ位置に構成され
ており、
前記EM
Iシールド
は、前記クラッド壁に埋め込まれており、前記EMIシールドは、前記クラッド壁と、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されて
おり、
前記中空中央チャネルは、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルによって画定された中心に
前記テストカートリッジ液体金属クーラントを通すように構成され
ており、
前記制御回路は、
所定のクーラント流速に応じて前記プロペラ駆動モータを作動させ、
前記1次コイルに定電流交流を発生させ、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルの間の前記電圧差と前記位相差、および前記
テストカートリッジ液体金属クーラントの組成に基づいて、前記
テストカートリッジ液体金属クーラントの流速を決定する
、ように構成されている、
テストカートリッジ流量計。
【請求項5】
前記テストカートリッジ液体金属クーラントが、主原子炉液体金属クーラントとは異なる金属組成であり、前記テストカートリッジ液体金属クーラントと前記主原子炉液体金属クーラントとが分離バリアによって分離されている、請求項4に記載のテストカートリッジ流量計。
【請求項6】
前記制御回路が、前記テストカートリッジ液体金属クーラントの流速を決定し、前記
プロペラ駆動モータの速度を調整して前記所定のクーラント流速を達成するようにさらに構成されている、請求項4に記載のテストカートリッジ流量計。
【請求項7】
プール型原子炉の液体金属クーラントの流量を測定するシステムであって、
前記システムは、
複数のサブマージクーラントチャネルを有す
る前記プール型原子炉と、
前記複数のサブマージクーラントチャネルに組み込まれた1つまたは複数のクーラントチャネル流量計と、
前記1つまたは複数のクーラントチャネル流量計
のうちの第1のクーラントチャネル流量計と、
を備え、
前記第1のクーラントチャネル流量計は、
定電流交流発電機に通信可能に接続された1次コイルと、
第1の2次コイルと、
第2の2次コイルと、
電磁干渉(EMI)シールドと、
中空中央チャネルと、
前記1次コイル、前記第1の2次コイル、および前記第2の2次コイルに通信可能に接続された制御回路と、
を備え、
前記第1のクーラントチャネル流量計は、前記複数のサブマージクーラントチャネルのうちの第1のサブマージクーラントチャネルにおいてクーラント流量を測定するように構成されており、
前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイル
は、前記第1のサブマージクーラントチャネルのクラッド壁に埋め込まれており、前記1次コイルは、前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間に位置し、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルは、前記クラッド壁内に凹んだ位置に構成され
ており、
前記EM
Iシールド
は、前記クラッド壁に埋め込まれており、前記EMIシールドは、前記クラッド壁と、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルの外周縁との間の連続的なバリアとして構成されて
おり、
前記中空中央チャネルは、前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルによって画定された中心に
前記液体金属クーラントを通すように構成され
ており、
前記制御回路は、
前記1次コイルに定電流交流を発生させ、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルとの間の電圧差および位相差を決定し、
前記第1の2次コイルと前記第2の2次コイルの間の前記電圧差と前記位相差、および前記液体金属クーラントの組成に基づいて、前記液体金属クーラントの流速を決定する
、ように構成されている、
システム。
【請求項8】
前記第1の2次コイル、前記1次コイル、および前記第2の2次コイルの前記凹んだ位置は、前記第1のサブマージクーラントチャネル内に突出しない、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記中空中央チャネルが燃料アセンブリノズルの入口である、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つまたは複数のクーラントチャネル流量計のうちの第2のクーラントチャネル流量計は、前記複数のサブマージクーラントチャネルのうちの第2のサブマージクーラントチャネルにおけ
るクーラント流量を測定するように構成され
ている、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つまたは複数のクーラントチャネル流量計のうちの第2のクーラントチャネル流量計は、テストカートリッジにおけ
るクーラント流量を測定するように構成され
ている、請求項7に記載のシステム。
【国際調査報告】