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特表2024-546069インターネットへのATSC境界条件フォールオーバー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】インターネットへのATSC境界条件フォールオーバー
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/06 20060101AFI20241210BHJP
   H04N 21/438 20110101ALI20241210BHJP
   H04N 21/414 20110101ALI20241210BHJP
   H04N 17/00 20060101ALI20241210BHJP
   H04N 9/00 20060101ALI20241210BHJP
   H04N 7/015 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H04N7/06
H04N21/438
H04N21/414
H04N17/00 A
H04N9/00 B
H04N7/015
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531079
(86)(22)【出願日】2022-11-08
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 IB2022060745
(87)【国際公開番号】W WO2023094923
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】17/534,351
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
2.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】キャンデロア ブラント
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドバーグ アダム
(72)【発明者】
【氏名】アンスフィールド フレッド
(72)【発明者】
【氏名】クリフト グラハム
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ルーク
(72)【発明者】
【氏名】ピネダ ローレン エフ
【テーマコード(参考)】
5C063
5C164
【Fターム(参考)】
5C063AA07
5C063AB03
5C063AB11
5C164FA04
5C164TA04S
5C164TA05S
5C164TA06S
5C164UA04P
5C164UA23S
5C164UB22P
5C164UB41S
5C164YA21
5C164YA24
(57)【要約】
次世代放送テレビサービスを確実に提供する上で高度テレビシステム委員会(ATSC)3.0テレビプロトコルを拡張及び/又は改善する技術について説明する。受信機(300)が、2つの放送局(304)間の境界領域(302)を移動受信機が移動中である時などに第1の周波数(306)でのサービスの提示から第2の周波数(308)に自動的に切り替えるために、OTAリンクが品質要件を満たすまで、衛星リンク又は5G無線電話又はその他のオーバーザトップ(OTT)ソース(310)を一時的に使用してサービスを取得することができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの受信機が放送信号を受信できるデジタルテレビ(DTV)において、
少なくとも第1のオーバージエア(OTA)送信機からOTAで放送される一次DTVサービスに同調することと、
前記一次DTVサービスを少なくとも1つのディスプレイ上に提示することと、
少なくとも第2のOTA送信機からの、前記一次DTVサービスの複製をスキャンすることと、
前記一次DTVサービスに関する少なくとも1つの条件に応答して、前記一次DTVサービスの前記複製を提示することと、
前記一次DTVサービスの前記複製に関する少なくとも1つの条件に応答して、無線トランシーバから前記一次DTVサービスの複製を取得することと、
前記一次DTVサービスの前記複製を前記ディスプレイ上に表示することと、
少なくとも1つの条件を満たす品質で前記一次DTVサービスをOTA送信機から取得したことに応答して、少なくとも1つの条件を満たす前記品質で前記OTA送信機からの前記DTVサービスを提示することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
少なくとも1つの条件を満たす品質で前記一次DTVサービスをOTA送信機から取得したことに応答して、前記受信機と前記トランシーバとの間のリンクを終了することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トランシーバは、少なくとも1つの無線電話トランシーバを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記トランシーバは、少なくとも1つの5G基地局を含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記トランシーバは、少なくとも1つの衛星トランスポンダを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記トランシーバは、少なくとも1つのWi-Fiトランシーバを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記一次DTVサービスに関する前記少なくとも1つの条件は、少なくとも1つの品質メトリックを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記受信機は、高度テレビシステム委員会(ATSC)3.0受信機を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
デジタルテレビ(DTV)装置であって、
少なくとも1つのデジタルテレビ(DTV)受信機と、
命令をプログラムされた少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、前記命令は、前記プロセッサを、
少なくとも1つのオーバージエア(OTA)DTV送信機から受信されたDTVサービスを少なくとも1つのディスプレイ上に提示し、
前記受信機がOTA DTV送信機からの前記DTVサービスをもはや第1の品質で提示できないOTA信号劣化時に、前記DTVサービスを無線トランシーバから取得し、
前記トランシーバから取得された前記DTVサービスを前記ディスプレイ上に提示し、
前記第1の品質を有する前記DTVサービスをOTA送信機から取得したことに応答して、前記トランシーバから取得された前記DTVサービスを提示することから、前記OTA送信機から取得された前記第1の品質を有する前記サービスを提示することに切り替える、
ように構成する、
ことを特徴とするDTV装置。
【請求項10】
前記命令は、前記第1の品質を有する前記DTVサービスをいずれかのOTA送信機から取得したことに応答して、前記受信機と前記トランシーバとの間のリンクを終了するように実行可能である、
請求項9に記載のDTV装置。
【請求項11】
前記トランシーバは、少なくとも1つの無線電話トランシーバを含み、前記DTV装置は、前記DTVサービスをストリーミングし続けるためにリモートサーバとの両方向セッションを確立する、
請求項9に記載のDTV装置。
【請求項12】
前記トランシーバは、少なくとも1つの5G基地局を含み、前記DTV装置は、前記DTVサービスをストリーミングし続けるためにリモートサーバとの両方向セッションを確立する、
請求項9に記載のDTV装置。
【請求項13】
前記トランシーバは、少なくとも1つの衛星トランスポンダを含み、前記DTV装置は、前記DTVサービスをストリーミングし続けるためにリモートサーバとの両方向セッションを確立する、
請求項9に記載のDTV装置。
【請求項14】
前記トランシーバは、少なくとも1つのWi-Fiトランシーバを含み、前記DTV装置は、前記DTVサービスをストリーミングし続けるためにリモートサーバとの両方向セッションを確立する、
請求項9に記載のDTV装置。
【請求項15】
前記第1の条件は、少なくとも1つの品質メトリックを含む、
請求項9に記載のDTV装置。
【請求項16】
前記受信機は、少なくとも1つの高度テレビシステム委員会(ATSC)3.0受信機を含む、
請求項9に記載の装置。
【請求項17】
命令を含む、一時的信号ではない少なくとも1つのコンピュータストレージを備えた装置であって、前記命令は、少なくとも1つのプロセッサにより、
少なくとも1つのオーバージエア(OTA)DTV送信機からのデジタルテレビ(DTV)サービスを、該DTVサービスがどのOTA DTV送信機からも第1の信号品質で受信されなくなる時点まで提示し、その後に、
無線電話トランシーバ又は衛星トランスポンダからの前記DTVサービスを提示することに切り替え、
前記DTVサービスが前記第1の信号品質でOTAで利用可能になり次第、OTA送信機からの前記DTVサービスを提示することに切り替える、
ように実行可能である、
ことを特徴とする装置。
【請求項18】
前記第1の信号品質は、少なくとも1つの品質メトリックに基づく、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記命令は、衛星トランスポンダからの前記DTVサービスを提示することに切り替えるように実行可能である、
請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記命令は、無線電話トランシーバからの前記DTVサービスを提示することに切り替えるように実行可能である、
請求項17に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、デジタルテレビを対象とする、必然的にコンピュータ技術に根ざした技術的進歩に関し、具体的には高度テレビシステム委員会(ATSC)3.0に関する。
【背景技術】
【0002】
高度テレビシステム委員会(ATSC)3.0規格群は、A/300に示されている、次世代放送テレビを配信するための数多くの業界技術標準の組である。ATSC3.0は、超高精細テレビから無線電話機までの数多くの受信装置に対するテレビ放送ビデオ(televised video)、双方向サービス、非リアルタイムデータ配信、及び的を絞った広告(tailored advertising)などの幅広いテレビサービスの提供をサポートする。ATSC3.0は、(「オーバージエア(Over the Air)」又はOTAと呼ばれる)放送コンテンツと(「オーバーザトップ(Over the Top)」又はOTTと呼ばれる)関連するブロードバンド配信コンテンツ及びサービスとの間の協調も取りまとめる。ATSC3.0は、技術の進化と共にいずれかの関連する技術標準を全面的に見直す必要なく容易に進歩を組み込むことができるような柔軟性を有するように設計されている。
【0003】
本明細書で理解されるように、ATSC3.0受信機は、2つの地方ATSC3.0放送局からの放送信号が重なり合う境界領域で発生し得るような、同じサービスを伝える2又は3以上の周波数を含む受信エリア内を含めてサービスをスキャンする。これらの境界領域は、マルチ周波数ネットワーク(MFN)内に存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第2017/494,804号明細書
【特許文献2】米国特許出願第2017/489,732号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書でさらに理解されるように、マルチ周波数ネットワークでは、品質メトリクスが満たされないことに起因してATSC3.0受信機が第2の放送周波数サービスにフォールバックできないことがある。第2の周波数上のサービスは、現在同調しているサービスよりも劣っており、劣化を受けている可能性がある。移動受信機が圏外に移動した時、或いは山腹、樹木、建物又はその他の構造物などの地形が原因で瞬間的に妨害された時に、ある周波数で放送されているサービスが劣化すると、境界条件での受信に問題が生じる恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、少なくとも1つの受信機が放送信号を受信できるデジタルテレビ(DTV)において、方法が、少なくとも第1のOTA送信機からオーバージエア(OTA)で放送される第1のDTVサービスに同調することを含む。方法は、一次DTVサービスを少なくとも1つのディスプレイ上に提示することも含む。さらに、方法は、少なくとも第2のOTA送信機からの一次DTVサービスの複製を走査し、一次DTVサービスに関する少なくとも1つの条件に応答して一次DTVサービスの複製を提示することを含む。方法は、一次DTVサービスの複製に関する少なくとも1つの条件に応答して無線トランシーバから一次DTVサービスの複製を取得し、一次DTVサービスの複製をディスプレイ上に提示することをさらに含む。方法は、少なくとも1つの条件を満たす品質で一次DTVサービスをOTA送信機から取得したことに応答して、少なくとも1つの条件を満たす品質でOTA送信機からのDTVサービスを提示することを含む。
【0007】
必要に応じて、方法は、少なくとも1つの条件を満たす品質で一次DTVサービスをOTA送信機から取得したことに応答して、受信機とトランシーバとの間のリンクを終了することを含むことができる。
【0008】
実装例では、トランシーバが、少なくとも1つの5G基地局などの少なくとも1つの無線電話トランシーバ、及び/又は少なくとも1つの衛星、及び/又は少なくとも1つのWi-Fiトランシーバを含むことができる。
【0009】
一次DTVサービスに関する条件は、少なくとも1つの品質メトリックを含むことができる。
【0010】
別の態様では、デジタルテレビ(DTV)装置が、少なくとも1つのデジタルテレビ(DTV)受信機と、命令をプログラムされた少なくとも1つのプロセッサとを含み、この命令は、少なくとも1つのオーバージエアDTV送信機から受信したDTVサービスを少なくとも1つのディスプレイ上に提示するようにプロセッサを構成する。命令は、受信機がどのOTA DTV送信機からのDTVサービスももはや第1の品質で提示できないOTA信号劣化時に、無線トランシーバからDTVサービスを取得してディスプレイ上に提示するように実行可能である。命令は、第1の品質を有するDTVサービスをいずれかのOTA送信機から取得したことに応答して、トランシーバから取得されたDTVサービスを提示することから、OTA送信機から取得された第1の品質を有するサービスを提示することに切り替えるように実行可能である。
【0011】
別の態様では、装置が、命令を含む、一時的信号ではない少なくとも1つのコンピュータ記憶装置を含み、この命令は、少なくとも1つのプロセッサにより、少なくとも1つのオーバージエア(OTA)DTV送信機からのデジタルテレビ(DTV)サービスを、DTVサービスがどのOTA DTV送信機からも第1の信号品質で受信されなくなる時点まで提示するように実行可能である。その後、命令は、無線電話又は衛星送信機からのDTVサービスを提示することに切り替え、DTVサービスが第1の信号品質でOTAで利用可能になり次第、再びOTA送信機からのDTVサービスを提示することに切り替えるように実行可能である。
【0012】
本出願の詳細は、その構造及び動作の両方に関し、同様の要素を同様の参照符号で示す添付図面を参照することで最も良く理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】高度テレビシステム委員会(ATSC)3.0システムを示す図である。
図2図1に示す装置のコンポーネントを示す図である。
図3】具体的なシステム例を示す図である。
図4】本原理によるロジック例をフローチャート例形式で示す図である。
図5】本原理によるロジック例をフローチャート例形式で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、高度テレビシステム委員会(ATSC)3.0テレビなどのデジタルテレビの技術的進歩に関する。本明細書におけるシステム例は、互いにデータを交換できるように放送及び/又はネットワークを介して接続されたATSC3.0ソースコンポーネント及びクライアントコンポーネントを含むことができる。クライアントコンポーネントは、ポータブルテレビ(例えば、スマートTV、インターネット対応TV)、ラップトップ及びタブレットコンピュータなどのポータブルコンピュータ、並びにスマートフォン及び後述するさらなる例を含むその他のモバイル装置などの1又は2以上のコンピュータ装置を含むことができる。これらのクライアント装置は、様々な動作環境で動作することができる。例えば、クライアントコンピュータの一部は、一例としてMicrosoft社のオペレーティングシステム、又はUnixオペレーティングシステム、或いはApple Computer社又はGoogle社によって製造されたAndroid(登録商標)などのオペレーティングシステムを採用することができる。これらの動作環境は、Microsoft社、Google社又はMozillaによって作成されたブラウザ、或いは後述するインターネットサーバによってホストされたウェブサイトにアクセスできるその他のブラウジングプログラムなどの1又は2以上のブラウジングプログラムを実行するために使用することができる。
【0015】
ATSC3.0ソースコンポーネントは、放送送信コンポーネントと、インターネットなどのネットワークを介したデータ放送及び/又はデータ送信を行うようにソースコンポーネントを構成する命令を実行する1又は2以上のプロセッサを含むことができるサーバ及び/又はゲートウェイとを含むことができる。クライアントコンポーネント及び/又はローカルATSC3.0ソースコンポーネントとしては、Sony PlayStation(登録商標)などのゲーム機、パーソナルコンピュータなどを具体例として挙げることができる。
【0016】
クライアントとサーバとの間では、ネットワークを介して情報を交換することができる。この目的及びセキュリティのために、サーバ及び/又はクライアントは、ファイヤウォール、ロードバランサ、一時ストレージ、及びプロキシ、並びに真正性及びセキュリティを高めるその他のネットワークインフラを含むことができる。
【0017】
本明細書で使用する命令とは、システム内で情報を処理するためのコンピュータ実装ステップのことを意味する。命令は、ソフトウェア、ファームウェア又はハードウェアに実装することができ、システムのコンポーネントが請け負うあらゆるタイプのプログラムステップを含むことができる。
【0018】
プロセッサは、アドレス回線、データ回線及び制御回線などの様々な回線、並びにレジスタ及びシフトレジスタによってロジックを実行できるシングルチップ又はマルチチッププロセッサであることができる。
【0019】
フローチャートによって説明するソフトウェアモジュール、及び本明細書におけるユーザインターフェイスは、様々なサブルーチン、手続きなどを含むことができる。本開示を限定することなく、特定のモジュールによって実行されるものとして開示するロジックは、他のソフトウェアモジュールに再分配し、及び/又は単一のモジュールに組み合わせ、及び/又は共有可能なライブラリ内で利用することもできる。フローチャート形式を使用することもできるが、ソフトウェアは、状態機械又はその他の論理的方法として実装することもできると理解されたい。
【0020】
本明細書で説明する本原理は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせとして実装することができ、従って例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路及びステップについてはこれらの機能面から説明する。
【0021】
上記で示唆したものに加え、論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)などの他のプログラマブルロジックデバイス、離散ゲート又はトランジスタロジック、離散ハードウェアコンポーネント、又は本明細書で説明する機能を実行するように設計されたこれらのいずれかの組み合わせを使用して実装又は実行することができる。プロセッサは、コントローラ、状態機械、又はコンピュータ装置の組み合わせによって実装することができる。
【0022】
以下で説明する機能及び方法は、ソフトウェアで実装した場合、以下に限定するわけではないが、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)-5、Java(登録商標)/Javascript、C#、C++などの適当な言語で書くことができ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、電気的に消去可能でプログラム可能なリードオンリメモリ(EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、又はデジタル多用途ディスク(DVD)などの他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、又は取り外し可能なユニバーサルシリアルバス(USB)サムドライブなどを含む他の磁気ストレージ装置などのコンピュータ可読記憶媒体に記憶し、又はこれらを通じて伝送することができる。ある接続は、コンピュータ可読媒体を構築することができる。このような接続は、一例として、光ファイバ、同軸線、デジタル加入者回線(DSL)及びツイストペア線を含む有線ケーブルを含むことができる。
【0023】
1つの実施形態に含まれるコンポーネントは、他の実施形態においていずれかの適切な組み合わせで使用することができる。例えば、本明細書において説明する及び/又は図に示す様々なコンポーネントのいずれかは、組み合わせ、置き換え、又は他の実施形態から除外することができる。
【0024】
「A、B及びCのうちの少なくとも1つを有する(同様に、「A、B又はCのうちの少なくとも1つを有する」、及び「A、B、Cのうちの少なくとも1つを有する」)」との記載は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとC全てなどを含む。
【0025】
本原理は、ディープラーニングモデルを含む様々な機械学習モデルを採用することができる。本原理による機械学習モデルは、教師あり学習、教師なし学習、半教師あり学習、強化学習、特徴学習、自己学習及びその他の学習形態を含む方法で訓練された様々なアルゴリズムを使用することができる。コンピュータ回路によって実装できるこのようなアルゴリズムの例としては、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)、長短期記憶(LSTM)ネットワークとして知られているタイプのRNNなどの1又は2以上のニューラルネットワークが挙げられる。サポートベクターマシン(SVM)及びベイジアンネットワークも機械学習モデルの一例であると考えることができる。
【0026】
従って、本明細書で理解されるように、機械学習を実行することは、モデルがさらなるデータを処理して推論を行えるように、訓練データにアクセスした後に訓練データについてモデルを訓練することを伴うことができる。従って、機械学習を通じて訓練された人工ニューラルネットワーク/人工知能モデルは、入力層と、出力層と、適切な出力に関する推論を行うように構成され重み付けされた、これらの間の複数の隠れ層とを含むことができる。
【0027】
図1を参照すると、「放送局設備」10として表記するATSC3.0ソースコンポーネントの例が、典型的には1対多の関係で直交周波数分割多重(OFDM)を介してATSC3.0テレビなどの複数の受信機14にテレビデータを無線で放送するオーバージエア(OTA)設備12を含むことができる。1又は2以上の受信機14は、Bluetooth(登録商標)、低エネルギーBluetooth、その他の近距離無線通信(NFC)プロトコル、赤外線(IR)などによって実装できる、典型的には無線である短距離リンク18を介してリモコン装置、タブレットコンピュータ及び携帯電話機などの1又は2以上のコンパニオンデバイス16と通信することができる。
【0028】
また、受信機14のうちの1つ又は2つ以上は、インターネットなどの有線及び/又は無線ネットワークリンク20を介して放送局設備10のオーバーザトップ(OTT)設備22と、典型的には1対1の関係で通信することもできる。OTA設備12は、OTT設備22と同じ位置に存在することができ、或いは放送局設備10の両設備12、22は、互いに離れて適切な手段を通じて互いに通信することもできる。いずれにせよ、受信機14は、同調したATSC3.0テレビチャンネルを介してATSC3.0テレビ信号をOTAで受信することも、或いはテレビを含む関連コンテンツをOTT(ブロードバンド)で受信することもできる。以下でさらに説明するように、このOTT又は二次コンテンツは、例えば衛星又は無線電話ネットワークから受け取ることができる。なお、本明細書の全ての図において説明するコンピュータ装置は、図1及び図2の様々な装置について示すコンポーネントの一部又は全部を含むことができる。
【0029】
次に図2を参照すると、図1に示すコンポーネント例の詳細を見ることができる。図2には、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実装できるプロトコルスタック例を示す。放送局は、図2に示す放送局側のために適宜に修正されたATSC3.0プロトコルスタックを使用して、(本明細書では「ブロードバンド」及び「オーバーザトップ」(OTT)と呼ぶ)コンピュータネットワークと、(本明細書では「放送」及び「オーバージエア」(OTA)と呼ぶ)無線放送とを介して1又は2以上の番組要素を配信するハイブリッドサービス配信を送信することができる。図2には、受信機によって具現化できるハードウェアを含む例示的なスタックも示す。
【0030】
図2を放送局設備10の観点から開示すると、本明細書で説明するいずれかのメモリ又はストレージなどの1又は2以上のコンピュータ記憶媒体202にアクセスする1又は2以上のプロセッサ200は、最上位のアプリケーション層204において1又は2以上のソフトウェアアプリケーションを提供するように実装することができる。アプリケーション層204は、ランタイム環境で動作する、例えばHTML5/Javascriptで書かれた1又は2以上のソフトウェアアプリケーションを含むことができる。限定するわけではないが、アプリケーションスタック204のアプリケーションは、リニアTVアプリケーション、インタラクティブサービスアプリケーション、コンパニオンスクリーンアプリケーション、個人化アプリケーション、緊急アラートアプリケーション、及び使用報告アプリケーションを含むことができる。通常、アプリケーションは、ビデオコーディング、オーディオコーディング及びランタイム環境を含む、視聴者が体験する要素を表すソフトウェアで具現化される。一例として、ユーザによるダイアログの制御、代替オーディオトラックの使用、並びに正規化及びダイナミックレンジなどのオーディオパラメータの制御などを可能にするアプリケーションを提供することができる。
【0031】
アプリケーション層204の下位にはプレゼンテーション層206が存在する。プレゼンテーション層206は、受信機に実装された時に無線で放送されたオーディオビデオコンテンツを復号して1又は2以上のディスプレイ及びスピーカ上で再生するメディア処理ユニット(MPU)208と呼ばれる放送オーディオビデオ再生装置を放送(OTA)側に含む。MPU208は、国際標準化機構(ISO)ベースメディアファイルフォーマット(BMFF)データ表現210、及び高効率ビデオコーディング(HEVC)のビデオを、例えばドルビーオーディオ圧縮(AC)-4フォーマットのオーディオで提示するように構成される。ISO BMFFは、「セグメント」とプレゼンテーションメタデータとに分割される時間ベースのメディアファイルのための一般的ファイル構造である。基本的に、各ファイルは、それぞれがタイプ及び長さを有する一群のネスト化オブジェクト(nested objects)である。MPU208は、暗号解読を容易にするために、放送側暗号化メディア拡張(encrypted media extension:EME)/共通暗号化(common encryption:CENC)モジュール212にアクセスすることができる。
【0032】
図2には、放送側において、プレゼンテーション層206が、アプリケーション層204にアクセス可能な非リアルタイム(NRT)コンテンツ218を配信するために、動画専門家集団(MPEG)メディア転送プロトコル(MMTP)シグナリングモジュール214、又は単方向トランスポートを介したリアルタイムオブジェクト配信(real-time object delivery over unidirectional transport:ROUTE)シグナリングモジュール216のいずれかを含むシグナリングモジュールを含むことができることをさらに示す。NRTコンテンツは、限定するわけではないが、記憶された代替広告を含むことができる。
【0033】
ブロードバンド(OTT又はコンピュータネットワーク)側では、受信機によって実装された場合、プレゼンテーション層206が、インターネットからのオーディオビデオコンテンツを復号して再生するために、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)を介した1又は2以上の動的適応型ストリーミング(DASH)プレーヤ/デコーダ220を含むことができる。この目的のために、DASHプレーヤ220は、ブロードバンド側のEME/CENCモジュール222にアクセスすることができる。DASHコンテンツは、ISO/BMFFフォーマットのDASHセグメント224として提供することができる。
【0034】
プレゼンテーション層206のブロードバンド側は、放送側と同様に、ファイル226内にNRTコンテンツを含むとともに、再生シグナリングを提供するシグナリングオブジェクト228を含むことができる。
【0035】
プロトコルスタック内のプレゼンテーション層206の下位にはセッション層230が存在する。セッション層230は、放送側にMMTPプロトコル232又はROUTEプロトコル234のいずれかを含む。なお、ATSC標準は、伝送にMPEG MMTを使用するオプションを提供するが、ここには示していない。
【0036】
セッション層230は、ブロードバンド側にHTTP-secure(HTTP(S))として実装できるHTTPプロトコル236を含む。セッション層230のブロードバンド側は、HTTPプロキシモジュール238及びサービスリストテーブル(SLT)240を採用することもできる。SLT240は、基本サービスリストを構築して放送コンテンツのブートストラップ発見を提供するために使用されるシグナリング情報のテーブルを含む。「ROUTEシグナリング」テーブルには、ROUTEトランスポートプロトコルによってユーザデータグラムプロトコル(UDP)を介して配信されるメディアプレゼンテーション記述(MPD)が含まれる。
【0037】
プロトコルスタック内のセッション層230の下位には、低遅延かつ損失耐性のある(loss-tolerating)接続を確立するためのトランスポート層242が存在する。トランスポート層242は、放送側ではUDP244を使用し、ブロードバンド側では伝送制御プロトコル(TCP)246を使用する。
【0038】
図2に示す非限定的なプロトコルスタック例は、トランスポート層242の下位にネットワーク層248も含む。ネットワーク層248は、IPパケット通信のために両方の側においてインターネットプロトコル(IP)を使用し、放送側ではマルチキャスト配信が典型的であり、ブロードバンド側ではユニキャストが典型的である。
【0039】
ネットワーク層248の下位には、両方の側に関連するそれぞれの物理媒体上で通信を行うための放送送信/受信設備252及び(単複の)コンピュータネットワークインターフェイス254を含む物理層250が存在する。物理層250は、インターネットプロトコル(IP)パケットを関連する媒体上での伝送に適するように変換して、受信機における誤り訂正を可能にする順方向誤り訂正機能を追加するとともに、変調及び復調機能を組み込むために変調及び復調モジュールを含むことができる。物理層250は、長距離送信及び帯域幅効率向上のためにビットをシンボルに変換する。物理層250は、通常、OTA側には直交周波数分割多重(OFDM)を使用して無線でデータを放送する無線放送送信機を含み、OTT側にはインターネットを介してデータを送信するコンピュータ送信コンポーネントを含む。
【0040】
ブロードバンド側では、プロトコルスタック内の様々なプロトコル(HTTP/TCP/IP)を通じて送信されるDASH業界フォーラム(DASH Industry Forum:DASH-IF)プロファイルを使用することができる。ISO BMFFに基づくDASH-IFプロファイル内のメディアファイルは、放送配信及びブロードバンド配信の両方のための配信、メディアカプセル化及び同期フォーマットとして使用することができる。
【0041】
通常、各受信機14は、放送局設備のプロトコルスタックと相補的なプロトコルスタックを含む。
【0042】
図1の受信機14は、図2に示すように、(TVを制御するセットトップボックスと同等の)1又は2以上のATSC3.0TVチューナ256を有するインターネット対応TVを含むことができる。受信機14は、Android(登録商標)ベースのシステムであることができる。或いは、受信機14は、コンピュータ化されたインターネット対応(「スマート」)電話機、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ装置、及び自動車などによって実装することもできる。それにもかかわらず、本明細書で説明する受信機14及び/又は他のコンピュータは、本原理を実施する(例えば、他の装置と通信して本原理を実施し、本明細書で説明するロジックを実行し、本明細書で説明する他のいずれかの機能及び/又は動作を実行する)ように構成されると理解されたい。
【0043】
従って、受信機14は、このような原理を実施するために、図1に示すコンポーネントの一部又は全部によって構築することができる。例えば、受信機14は、高精細又は超高精細「4K」又はそれ以上のフラットスクリーンによって実装されて、ディスプレイ上のタッチを介してユーザ入力信号を受け取るタッチ対応型であることも又はそうでないこともできる1又は2以上のディスプレイ258を含むことができる。受信機14は、本原理に従ってオーディオを出力するための1又は2以上のスピーカ260と、例えば受信機14を制御する可聴コマンドを受信機14に入力するための、例えばオーディオ受信機/マイクなどの少なくとも1つのさらなる入力装置262とを含むこともできる。受信機14の例としては、1又は2以上のプロセッサ266の制御下でインターネット、WAN、LAN、PANなどの少なくとも1つのネットワークを介して通信するための1又は2以上のネットワークインターフェイス264をさらに挙げることができる。従って、インターフェイス264は、限定するわけではないがメッシュネットワークトランシーバなどの無線コンピュータネットワークインターフェイスの一例であるWi-Fiトランシーバであることができる。インターフェイス264は、以下に限定するわけではないが、Bluetooth(登録商標)トランシーバ、Zigbee(登録商標)トランシーバ、赤外線通信協会(IrDA)トランシーバ、無線USBトランシーバ、有線USB、有線LAN、電力線又はMultimedia over Coax Alliance(MoCA)であることができる。プロセッサ266は、例えば画像の提示及び入力の受信を行うようにディスプレイ258を制御することなどの、本明細書で説明した受信機14の他の要素を含めて本原理を実施するように受信機14を制御すると理解されたい。さらに、ネットワークインターフェイス264は、例えば有線又は無線モデム又はルータ、或いは無線電話トランシーバ又は上述したWi-Fiトランシーバなどの他の適切なインターフェイスであることができる。
【0044】
上記に加えて、受信機14は、別のCE装置に(有線接続を使用して)物理的に接続するための、高精細マルチメディアインターフェイス(HDMI)ポート又はUSBポートなどの1又は2以上の入力ポート268、及び/又は受信機14にヘッドフォンを接続して受信機14からヘッドフォンを通じてユーザにオーディオを提示するためのヘッドフォンポートを含むこともできる。例えば、入力ポート268は、有線又は無線を介してオーディオビデオコンテンツのケーブル又は衛星ソースに接続することができる。従って、ソースは、独立した又は統合されたセットトップボックス又は衛星受信機であることができる。或いは、ソースは、ゲーム機又はディスクプレーヤであることもできる。
【0045】
受信機14は、いくつかの事例では受信機のシャーシ内にスタンドアロン装置として、受信機のシャーシの内部又は外部の、オーディオビデオ(AV)プログラムを再生するためのパーソナルビデオ録画装置(PVR)又はビデオディスクプレーヤとして、或いは取り外し可能記憶媒体として具現化される、一時的信号ではないディスクベースストレージ又はソリッドステートストレージなどの1又は2以上のコンピュータメモリ270をさらに含むことができる。また、いくつかの実施形態では、受信機14が、例えば少なくとも1つの衛星又は携帯電話タワーから地理的位置情報を受け取ってこの情報をプロセッサ266に提供し、及び/又は受信機14がプロセッサ266と共に配置される高度を決定するように構成された、限定するわけではないが、携帯電話受信機、全地球測位衛星(GPS)受信機、及び/又は高度計などの位置又は場所受信機272を含むこともできる。しかしながら、例えば3次元全てにおいて受信機14の位置を決定するために、本原理に従って携帯電話受信機、GPS受信機及び/又は高度計以外の別の好適な位置受信機を使用することもできると理解されたい。
【0046】
受信機14の説明を続けると、いくつかの実施形態では、受信機14が、本原理に従って写真/画像及び/又はビデオを収集するために、熱探知カメラ、ウェブカメラなどのデジタルカメラ、及び/又は受信機14に統合されてプロセッサ266によって制御可能なカメラのうちの1つ又は2つ以上を含むことができる1又は2以上のカメラ274を含むことができる。また、受信機14には、Bluetooth(登録商標)及び/又はNFC技術を使用して他の装置と通信するためのBluetooth(登録商標)トランシーバ276又は他の近距離通信(NFC)要素をそれぞれ含めることもできる。NFC要素例は、無線周波数識別(RFID)要素であることができる。
【0047】
さらに、受信機14は、プロセッサ266に入力を提供する(加速度計、ジャイロスコープ、サイクロメータ又は磁気センサ及びこれらの組み合わせなどのモーションセンサなどの)1又は2以上の補助センサ278、リモコン装置からIRコマンドを受け取るための赤外線(IR)センサ、光学センサ、速度及び/又はケイデンスセンサ、(ジェスチャコマンドを検知するための)ジェスチャセンサなどを含むこともできる。無線リモコンからコマンドを受け取るためにIRセンサ280を設けることもできる。受信機14に電力を供給するためにバッテリ(図示せず)を設けることもできる。
【0048】
コンパニオンデバイス16は、上述した受信機14に関連して示した要素の一部又は全部を含むことができる。
【0049】
本明細書で説明する方法は、プロセッサ、好適に構成された特定用途向け集積回路(ASIC)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)モジュール、又は当業者が理解するであろう他のいずれかの便利な方法によって実行されるソフトウェア命令として実装することができる。ソフトウェア命令は、採用する場合にはCD ROM又はフラッシュドライブなどの非一時装置に具現化することができる。或いは、ソフトウェアコード命令は、無線信号又は光信号などの一時的構成で、又はインターネットを介したダウンロードを通じて具現化することもできる。
【0050】
次に、図3に、ATSC3.0システムなどの単純化したデジタルTVシステムを示す。図3では、図1及び図2に関連して上述した関連するコンポーネントの一部又は全部を含むことができるATSC3.0受信機300などの移動型又は固定型デジタルTV受信機が、第1及び第2のATSC3.0放送局又はアセンブリ304間の境界領域302に配置されており、両放送局304からの信号が領域302内の受信機300によって拾われる。第1の放送局304からは、第1のATSC3.0サービス(「サービスA」)が第1の周波数306で放送されるのに対し、第2の放送局304からは、同じサービスAが第1の周波数306とは異なる第2の周波数308で放送される。受信機300は両周波数を拾い、すなわち受信機300は両放送局304からの信号を拾う。
【0051】
図3に示す地域では、1又は2以上のOTTソース310を利用することができる。ソース310は、例えばATSC3.0サービスを提供できる、5Gアクセスポイント、又はStarlinkトランスポンダなどの衛星トランシーバ、或いはWi-Fiトランシーバであることができる。(放送局にインターネットサービスを提供する)コンテンツアグリゲータもコンテンツリポジトリを有することができる。このようなデータサービスは、このように一貫して高帯域幅ビデオコンテンツに使用するとコストが掛かる場合があり、このため受信機は、OTA周波数上でサービスが利用可能になると再びそのサービスに切り替えるようになる。従って、受信機は、インターネットに接続している間にOTA周波数をモニタして、サービスが利用可能であるかどうかを確認する。そして、利用可能であれば切り替えを行うことができる。
【0052】
受信機は、本譲受人の米国特許出願第17/494,804号及び第17/489,732号に記載されるような複数のチューナ/復調器ペアを有することができ、これらの文献はいずれも引用により本明細書に組み入れられる。
【0053】
図4に示す。ブロック400から開始して、図3に示す境界領域を横切るモバイルATSC3.0受信機などのATSC受信機が一次デジタルTVサービスを取得する。このサービスはディスプレイ上に提示される。
【0054】
状態402は、受信機が移動するにつれ、例えば後述する品質メトリクスのうちのいずれか1つ又は2つ以上によって測定される一次サービスの信号品質が、許容可能とみなされる1又は複数の閾値未満に劣化する可能性があることを示す。これらの閾値は、例えば使用される品質メトリクスの特定の組み合わせ、受信機の位置及び移動方向、近隣の送信機の位置、並びに受信機の周囲の地形などに応じて、受信機が移動するにつれて静的なままであるように確立し、又は動的に変更することができる。動的閾値の確立には機械学習を使用することができる。MLモデルは、グランドトゥルース閾値例に相関させた品質メトリック値、送信機の位置、受信機のコース/速度/位置及び地形などのグランドトゥルースパラメータについて訓練することができる。
【0055】
一次サービスが品質面で許容可能である限りは、一次サービスを提示することができる。しかしながら、判定区画402の結果、一次サービスが(単複の)閾値に比べて劣化している場合、ロジックは状態404に進み、例えば異なるOTA送信機からの別の周波数上でそのサービスの代替バージョンが利用可能であるかどうかを判定することができる。なお、受信機は、サービスのバージョンを異なるOTA送信機に求めようとせず、上述したようなOTTソースから直接取得しようとすることもできる。ある地理的位置では、OTA放送局よりも5G基地局などのOTTソースの方が利用可能性が高い場合がある。OTTソースのためのリンクは、一次サービス内で二次サービスとしてシグナリングすることができる。そして、図示してはいないが、その後にロジックは判定区画402から状態410に進むことができる。
【0056】
二次サービス」は、代替OTAサービスを意味する。別の定義では、「二次サービス」が、OTAで配信されるか、それともOTTで配信されるかにかかわらず、現在同調している「一次サービス」のいずれかの代用を意味する。
【0057】
受信機が二次OTAサービスを探し求める事例では、例えば一次サービスを取得する一次チューナとは異なる二次チューナがスペクトルをスキャンすることによって二次サービスが利用可能であると示された場合、ロジックは状態406に進み、例えば後述する品質メトリクスのうちのいずれか1つ又は2つ以上によって測定された二次サービスの信号品質が、許容可能とみなされる1又は複数の閾値未満に低下する可能性があるかどうかを判定することができる。これらの閾値は、例えば使用される品質メトリクスの特定の組み合わせ、受信機の位置及び移動方向、近隣の送信機の位置、並びに受信機の周囲の地形などに応じて、受信機が移動するにつれて静的なままであるように確立し、又は動的に変更することができる。動的閾値の確立には機械学習を使用することができる。MLモデルは、グランドトゥルース閾値例に相関させた品質メトリック値、送信機の位置、受信機のコース/速度/位置及び地形などのグランドトゥルースパラメータについて訓練することができる。
【0058】
二次又は代替サービスが利用可能であって許容可能な品質であることに応答して、ロジックは状態408に進み、(劣化した)一次サービスの代わりに二次サービスに同調してディスプレイ上で二次サービスを再生する。二次チューナをこの目的で使用して、一次チューナがさらなるサービスをスキャンすることも、或いは二次サービスを伝えるOTA信号に一次チューナが同調し、一次チューナを使用してサービスを提示し、二次チューナがそのスキャンの役割を再開することもできる。
【0059】
一方で、状態404において二次サービスがOTAで利用可能でない場合、又は状態406において二次サービスが十分な品質を有していない場合、ロジックは状態410に進み、5G基地局などの無線電話トランシーバ、又はWi-Fiトランシーバ、又は衛星トランスポンダなどの無線送信機を介してStarlink衛星ネットワーク内の衛星などから二次サービスを取得する。従って、OTTで取得されたサービスが、受信機に関連するディスプレイ上に表示される。
【0060】
しかしながら、このようなOTTユニキャストリンクは比較的高価な場合があるという認識を受け、ロジックは、状態402において一次の、或いはそれが駄目な場合には状態404において二次の許容可能なOTAリンクをモニタし続け、許容可能なOTA信号が利用可能になり次第、OTAでのサービス提示に切り替えて無線OTTリンクを終了する。
【0061】
従って、本明細書における本原理による受信機は、1又は2以上のDTV放送送信機からOTAで放送デジタルTVを受信することができる。通常、このような送信機は、いずれかのDTV受信機が送信機との間で識別情報又は認証情報を交換することなく拾うことができるTV信号を放送するが、いくつかの事例では、必要に応じてデジタル著作権管理(DRM)を使用してOTAサービスを保護し、OTAで配信されるいくつかのコンテンツを加入コンテンツとすることもできる。OTAで受信されたコンテンツは、図2に示す送信機のOTAスタックに酷似する受信機のOTAスタックに入力される。
【0062】
本原理による受信機は、限定するわけではないが、図2に示すネットワークインターフェイス264を参照して上述したような無線電話受信機、及び/又は図2に示す入力268を参照して上述したような衛星受信機などの、二次受信装置をさらに含むことができる。Wi-Fiを使用することもできる。通常、二次受信装置を介して受信されたコンテンツは、図2に示す送信機のOTTスタックに酷似する受信機のOTTスタックに入力される。
【0063】
通常、二次受信装置を介して受信されたコンテンツは、あらゆる受信機が受信して使用できる形では放送されない。むしろ、通常、無線電話データネットワークなどを介して配信されるコンテンツは、無線電話トランシーバから二次受信装置に関連する電話番号へのポイントツーポイントである。通常、衛星ネットワークからの無線経路などを介して配信されるコンテンツは、二次受信装置に関連する特定のネットワークアドレスに送信される。
【0064】
図5にさらなる技術を示す。ブロック500から開始して、図3に示す境界領域を横切るモバイルATSC3.0受信機などのATSC受信機が一次デジタルTVサービスを取得する。このサービスはディスプレイ上に提示される。
【0065】
状態502は、受信機が移動するにつれ、例えば後述する品質メトリクスのうちのいずれか1つ又は2つ以上によって測定される一次サービスの信号品質が、許容可能とみなされる1又は複数の閾値未満に劣化する可能性があることを示す。これらの閾値は、例えば使用される品質メトリクスの特定の組み合わせ、受信機の位置及び移動方向、近隣の送信機の位置、並びに受信機の周囲の地形などに応じて、受信機が移動するにつれて静的なままであるように確立し、又は動的に変更することができる。動的閾値の確立には機械学習を使用することができる。MLモデルは、グランドトゥルース閾値例に相関させた品質メトリック値、送信機の位置、受信機のコース/速度/位置及び地形などのグランドトゥルースパラメータについて訓練することができる。
【0066】
一次サービスが品質面で許容可能である限りは、一次サービスを提示することができる。しかしながら、判定区画502の結果、一次サービスが(単複の)閾値に比べて劣化している場合、ロジックは状態504に進み、例えば衛星からの、又は一次サービス内で二次サービスとしてシグナリングされた5G基地局などの無線電話ネットワークからの無線OTTリンクなどのATSC3.0OTAリンク以外の無線リンク上でそのサービスの代替バージョンが利用可能であるかどうかを判定することができる。
【0067】
状態506において代替サービスが利用可能である場合、ロジックはブロック506に進み、(劣化した)一次サービスの代わりに代替サービスを取得する。一方で、状態504において代替サービスが利用可能でない場合、ロジックはブロック500に戻り、一次サービスを再生しようと試みることができる。
【0068】
ロジックは、ブロック506から状態508に進み、一次サービスが再び許容可能な品質でOTAで利用可能になったかどうかを判定することができる。そうであれば、ロジックはブロック500に戻る。そうでなければ、ロジックは、ブロック510において、上述したようにOTTで受信された代替サービスを再生し続ける。
【0069】
本明細書では、RF周波数の品質メトリクスについて説明し、このような品質メトリクスを識別して記憶することができる。品質メトリクスは、例えば信号対雑音比(SNR)、及びパケットエラー数(PEN)によって表すことができるエラー率などを含むことができる。品質メトリクスは、例えばサービスが高解像度(HD)であるか、それとも標準解像度(SD)であるかなどの解像度を含むことができる。品質メトリクスは、全てのHDが同じわけではないことを認識するビットレート及びフォームファクタを含むこともできる。品質メトリクスは、サービスが外国語、アクセシビリティシグナリング(例えば、どこで署名が行われているか)、音声描写及びその他のコンテンツ側面をサポートしているかどうかなどのコンテンツ属性を含むことができる。品質メトリクスは、(例えば、第1の地域のチャンネルが強力であるが、全ての広告が第1の地域のためのものであってユーザが望む第2の地域のものではないため、第2の地域からの重複サービスに第1の地域を上回る選好を認めることができるような)地域選好(locality preference)を含むことができる。品質メトリクスは、サービスにおいて扱われるユーザインターフェイスの品質を含むことができる。
【0070】
非限定的な例では、各受信周波数の受信信号強度及びこの周波数におけるいずれかの付随するノイズの両方に注目し、これらの商を求めることによって、スキャン中にSNRを決定することができる。エラー率は、例えば(失われたパケット番号に注目することによって)失われたパケットの割合を決定し、及び/又はエラー訂正アルゴリズムによって決定されたエラーを含む受信パケットの割合を決定することによって決定することができる。
【0071】
いくつかの実施形態例を参照しながら本原理について説明したが、これらの実施形態は限定的であるように意図するものではなく、本明細書において特許請求する主題は様々な別の構成を用いて実装することもできると理解されるであろう。
【符号の説明】
【0072】
10 放送局設備
12 オーバージエア側
14 受信機
16 コンパニオンデバイス
22 オーバーザトップ側
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】