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特表2024-546134TLR7/8アゴニストを用いたがん治療
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】TLR7/8アゴニストを用いたがん治療
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20241210BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241210BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20241210BHJP
   A61K 47/60 20170101ALI20241210BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241210BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20241210BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P43/00 111
A61K31/437
A61K47/60
A61P35/00
A61P43/00 121
A61P37/02
A61K39/395 T
A61K39/395 Y
A61K39/395 U
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535205
(86)(22)【出願日】2022-12-12
(85)【翻訳文提出日】2024-08-07
(86)【国際出願番号】 EP2022085347
(87)【国際公開番号】W WO2023110727
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/288,957
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】22205987.5
(32)【優先日】2022-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
2.IGEPAL
(71)【出願人】
【識別番号】520369962
【氏名又は名称】アセンディス ファーマ オンコロジー ディヴィジョン エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミラー ブラインホルト,ヴィベケ
(72)【発明者】
【氏名】シンゲル,スティナ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA95
4C076BB11
4C076CC27
4C076CC41
4C076EE23
4C076EE59
4C076FF31
4C076FF68
4C084AA17
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA05
4C084MA66
4C084NA05
4C084NA10
4C084NA13
4C084ZB072
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC021
4C084ZC022
4C084ZC751
4C085AA14
4C085CC23
4C085DD62
4C085EE03
4C085EE05
4C085GG01
4C085GG02
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB05
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA10
4C086NA13
4C086ZB26
4C086ZC02
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、治療有効量のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む単位剤形;がんの治療に使用するためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートであって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で腫瘍内投与を介して投与される、TLR7/8アゴニストコンジュゲート;及びレシキモドの特定のコンジュゲート及び関連する態様に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療有効量のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む単位剤形であって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、ポリマー部分に可逆的にコンジュゲートされている1つ以上のTLR7/8アゴニスト部分を含み、単位剤形が、0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストを含む、単位剤形。
【請求項2】
単位剤形が、0.5mgのTLR7/8アゴニストを含む、請求項1に記載の単位剤形。
【請求項3】
単位剤形が、1mgのTLR7/8アゴニストを含む、請求項1に記載の単位剤形。
【請求項4】
単位剤形が、0.1ml~2mlの範囲の体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項5】
単位剤形が、0.5mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項6】
単位剤形が、1mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項7】
単位剤形が、0.25mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項8】
TLR7/8アゴニストがレシキモドである、請求項1~7のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項9】
ポリマー部分がヒドロゲルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項10】
ポリマー部分がPEG系のヒドロゲルである、請求項1~9のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項11】
単位剤形が、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルである、請求項1~10のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項12】
単位剤形が、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジである、請求項1~10のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項13】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(A-3)
【化1】
[式中、「ヒドロゲル」は、式(A-4):
【化2】
(式中、nは、およそ25~29の範囲であり、破線は、部分
【化3】
への、部分
【化4】
への、又は式(A-5):
【化5】
(式中、mは、およそ41~45の範囲であり、(A-5)中の破線は、式(A-4)の骨格部分への結合部を示す)
の架橋剤への結合部を示す)
の骨格部分を含むヒドロゲルである]
で表される、請求項1~12のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項14】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(Ai-6):
【化6】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:c:dであり、c+d=6である)
で表される、請求項1~13のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項15】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(A-8):
【化7】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:3:3である)
で表される、請求項1~14のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項16】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(A-6):
【化8】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:2:4である)
で表される、請求項1~14のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項17】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(A-7):
【化9】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:4:2である)
で表される、請求項1~14のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項18】
単位剤形が、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項19】
がんの治療に使用するための、請求項1~18のいずれか一項に記載の単位剤形。
【請求項20】
がんが固形腫瘍である、請求項19に記載の使用のための単位剤形。
【請求項21】
単位剤形の単位用量が、腫瘍内注射を介して投与される、請求項19又は20に記載の使用のための単位剤形。
【請求項22】
腫瘍内注射が、ファニング技法を使用して実施される、請求項21に記載の使用のための単位剤形。
【請求項23】
単位用量が、2~4週間ごとに投与される、請求項19~22のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項24】
単位用量が、3週間ごとに投与される、請求項19~23のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項25】
固形腫瘍が、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される、請求項20~24のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項26】
固形腫瘍が、膵臓がん、前立腺がん、黒色腫、SCCHN、皮膚扁平上皮がん(cSCC)及び子宮頸がんからなる群から選択される、請求項20~25のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項27】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、患者の1つの腫瘍に投与される、請求項19~26のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項28】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、患者の1つを超える腫瘍に投与される、請求項19~26のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項29】
1つの腫瘍へのTLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与が、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす、請求項19~28のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項30】
治療が、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項19~29のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項31】
治療が、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項19~30のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項32】
治療が、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項19~31のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項33】
治療が、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブが、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項19~32のいずれか一項に記載の使用のための単位剤形。
【請求項34】
ペムブロリズマブが、3週間ごとに静脈内注射を介して投与される、請求項33に記載の使用のための単位剤形。
【請求項35】
がんの治療に使用するためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩であって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、ポリマー部分に可逆的にコンジュゲートされている1つ以上のTLR7/8アゴニスト部分を含み、がんが固形腫瘍であり、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で腫瘍内投与を介して投与される、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項36】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される、請求項35に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項37】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される、請求項35に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項38】
用量が、0.1ml~2mlの範囲の体積で投与される、請求項35~37のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項39】
用量が、0.5mlの体積で投与される、請求項35~38のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項40】
用量が、1mlの体積で投与される、請求項35~38のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項41】
用量が、0.25mlの体積で投与される、請求項35~38のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項42】
TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩が、1つのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含む医薬製剤として提供される、請求項35~41のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項43】
TLR7/8アゴニストがレシキモドである、請求項35~42のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項44】
ポリマー部分がヒドロゲルである、請求項35~43のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項45】
ポリマー部分がPEG系のヒドロゲルである、請求項35~44のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項46】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(A-3)
【化10】
[式中、「ヒドロゲル」は、式(A-4):
【化11】
(式中、nは、およそ25~29の範囲であり、破線は、部分
【化12】
への、部分
【化13】
への、又は式(A-5):
【化14】
(式中、mは、およそ41~45の範囲であり、(A-5)中の破線は、式(A-4)の骨格部分への結合部を示す)
の架橋剤への結合部を示す)
の骨格部分を含むヒドロゲルである]
で表される、請求項35~45のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項47】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(Ai-6):
【化15】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:c:dであり、c+d=6である)
で表される、請求項35~46のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項48】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(A-8):
【化16】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:3:3である)
で表される、請求項35~47のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項49】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(A-6):
【化17】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:2:4である)
で表される、請求項35~47のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項50】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、式(A-7):
【化18】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:4:2である)
で表される、請求項35~47のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項51】
用量が、バイアル中で提供される、請求項35~50のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項52】
用量が、デュアルチャンバーカートリッジ中で提供される、請求項35~50のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項53】
腫瘍内注射が、ファニング技法を使用して実施される、請求項35~52のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項54】
用量が、2~4週間ごとに投与される、請求項35~53のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項55】
用量が、3週間ごとに投与される、請求項35~54のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項56】
固形腫瘍が、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される、請求項35~55のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項57】
固形腫瘍が、膵臓がん、前立腺がん、黒色腫、SCCHN、皮膚扁平上皮がん(cSCC)及び子宮頸がんからなる群から選択される、請求項35~56のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項58】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、患者の1つの腫瘍に投与される、請求項35~57のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項59】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、患者の1つを超える腫瘍に投与される、請求項35~57のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項60】
1つの腫瘍へのTLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与が、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす、請求項35~59のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項61】
治療が、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項35~60のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項62】
治療が、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項35~61のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8コンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項63】
治療が、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項35~62のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項64】
治療が、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブが、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項35~63のいずれか一項に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項65】
ペムブロリズマブが、3週間ごとに静脈内注射を介して投与される、請求項64に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項66】
式(A-3)
【化19】
[式中、「ヒドロゲル」は、式(A-4):
【化20】
(式中、nは、およそ25~29の範囲であり、破線は、部分
【化21】
への、部分
【化22】
への、又は式(A-5):
【化23】
(式中、mは、およそ41~45の範囲であり、(A-5)中の破線は、式(A-4)の骨格部分への結合部を示す)
の架橋剤への結合部を示す)
の骨格部分を含むヒドロゲルである]
のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項67】
コンジュゲートが、式(A-6)
【化24】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:2:4である)
で表される、請求項42に記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項68】
「a」:「b」:「c」:「d」の比が、およそ1:13:2.4:3.6である、請求項43に記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項69】
式(Ai-6)
【化25】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:c:dであり、c+d=6である)
のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項70】
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比が、およそ1:13:3:3である、請求項69に記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項71】
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比が、およそ1:13:2:4である、請求項69に記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項72】
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比が、およそ1:13:4:2である、請求項69に記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【請求項73】
請求項66~72のいずれか一項に記載の1つ以上のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含む、医薬製剤。
【請求項74】
医薬として使用するための、請求項66又は72のいずれか一項に記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩、又は請求項73に記載の医薬製剤。
【請求項75】
がんの治療に使用するための、請求項66又は72のいずれか一項に記載のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩、又は請求項73に記載の医薬製剤。
【請求項76】
がんが固形腫瘍である、請求項75に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項77】
コンジュゲートが、腫瘍あたり0.3mg~3mgの範囲の用量で投与される、請求項75又は76に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項78】
コンジュゲートが、腫瘍あたり0.5mgの用量で投与される、請求項75~77のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項79】
コンジュゲートが、0.1~2mlの範囲の体積で投与される、請求項75~78のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項80】
コンジュゲートが、1mlの体積で投与される、請求項75~79のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項81】
コンジュゲートが、0.25mlの体積で投与される、請求項75~79のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項82】
コンジュゲートが、腫瘍内注射を介して投与される、請求項75~81のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項83】
腫瘍内注射がファニング技法を使用する、請求項82に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項84】
コンジュゲートが、2~4週間ごとに患者に投与される、請求項75~83のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項85】
コンジュゲートが、3週間ごとに患者に投与される、請求項75~84のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項86】
固形腫瘍が、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される、請求項75~85のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項87】
固形腫瘍が、膵臓がん、前立腺がん、黒色腫、SCCHN、皮膚扁平上皮がん(cSCC)及び子宮頸がんからなる群から選択される、請求項75~86のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項88】
コンジュゲートが、患者の1つの腫瘍に投与される、請求項75~87のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項89】
コンジュゲートが、1つを超える腫瘍に投与される、請求項75~87のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項90】
1つの腫瘍へのコンジュゲートの投与が、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす、請求項75~89のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項91】
治療が、PD-1又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1又はPD-L1の阻害剤が、コンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項75~90のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項92】
治療が、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤が、コンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項75~91のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項93】
治療が、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブが、コンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、請求項75~92のいずれか一項に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項94】
ペムブロリズマブが、200mgの用量で静脈内注入を介して投与される、請求項93に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【請求項95】
ペムブロリズマブが、3週間ごとに投与される、請求項93又は94に記載の使用のためのコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療有効量のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む単位剤形;がんの治療に使用するためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートであって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で腫瘍内投与を介して投与される、TLR7/8アゴニストコンジュゲート;及びレシキモドの特定のコンジュゲート及び関連する態様に関する。
【背景技術】
【0002】
Toll様受容体(TLR)アゴニストは、自然免疫細胞を活性化し、炎症促進性微小環境を促進することによって、抗腫瘍活性を誘発することができる(Aznarら、J Immunol. 2017年1月1日;198(1):31~39; Marabelleら、Ann Oncol. 2017年12月1日;28(補遺_12): xii33~xii43; Hamidら、Oncologist. 2020年3月;25(3):e423~e438)。TLRアゴニストの局所送達は、前臨床及び臨床の抗腫瘍活性を促進することを示している(Hamidら、Oncologist. 2020年3月;25(3):e423~e438; ら、Blood.2015;126:1452~1461; Clarkら、Am J Clin Dermatol.2014;15:197~216)。
【0003】
しかし、非改変型TLRアゴニスト、例えば、TLR7/8アゴニストであるレシキモドの腫瘍内(IT)送達は、腫瘍からの急速な拡散をもたらし、結果として、急性全身性薬物曝露及び一時的ではあるが高レベルの末梢炎症促進性サイトカインをもたらし、したがって、抗腫瘍利益を限定し、サイトカインによって駆動される有害作用のリスクを増加させる可能性がある。
【0004】
同様に、経口投与されたレシキモドの臨床研究では、約4ng/mLの全身濃度におけるレシキモドは、忍容性が良好であったのに対し、より高用量では全身毒性が観察された。発熱、頭痛、震え、及びリンパ球減少を含む副作用は、全身性サイトカイン誘導と一致していた(Journal of Hepatology 47 (2007) 174~182)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、TLRアゴニストを用いた、より有効で安全な治療に対する必要性があり、本発明の目的は、TLRアゴニストを用いた現在の治療選択肢の欠点を少なくとも部分的に克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、本発明は、治療有効量のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む単位剤形であって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、ポリマー部分に可逆的にコンジュゲートされている1つ以上のTLR7/8アゴニスト部分を含み、単位剤形が、0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストを含む、単位剤形に関する。
【0007】
第2の態様では、本発明は、がんの治療に使用するためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートであって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、ポリマー部分に可逆的にコンジュゲートされている1つ以上のTLR7/8アゴニスト部分を含み、がんが固形腫瘍であり、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で腫瘍内投与を介して投与される、TLR7/8アゴニストコンジュゲートに関する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
驚くべきことに、TLR7/8アゴニストコンジュゲートを腫瘍内に注射した4人の患者の腫瘍病変において、バイオマーカーの頑強な上方制御が観察され、このことは、様々な腫瘍タイプにわたる局所腫瘍免疫の活性化を実証した。TLR7/8アゴニストによる局所免疫及びアブスコパル免疫の活性化のこれらのバイオマーカーは、I型インターフェロン関連遺伝子の発現の変化、及びTLR7/8シグナル伝達経路に別の方法で関与する遺伝子の発現の変化を含む。TLR7/8アゴニストによる局所免疫及びアブスコパル免疫の活性化の具体的なバイオマーカーは、ベースラインと比較した処置後の患者腫瘍の生検における遺伝子CXCL10、IFNB1、IRF1、IRF3、IRF4、IRF7、IRF8、STAT1、STAT2の上方制御を含む。
【0009】
さらに、TLR7/8アゴニストコンジュゲートを注射していないが、他の腫瘍病変においてTLR7/8アゴニストコンジュゲートによる腫瘍内注射を受けた患者から得られた2つの腫瘍病変においても、活性化のバイオマーカーの一貫した上方制御が観察され、このことは、アブスコパル免疫の活性化を実証した。注目すべきことに、処置時の生検は、投与から7日後に得られ、このことは、各投与後1週間超にわたって維持された長期の免疫活性化を示唆した。さらに、3人の患者からの注射された腫瘍における反復投与では、持続的な免疫活性化が見られる。
【0010】
さらに、病変あたり最大0.5mgでの単一腫瘍病変へのTLR7/8アゴニストコンジュゲートの腫瘍内注射後、Cmax値は、全般に150pg/mL未満であり、サイトカイン放出症候群に関連すると文献で報告されたレベル(約4000pg/mL)を大きく下回っていた。したがって、全身的な副作用のリスクは大幅に軽減される。
【0011】
本発明内で、以下の通りの意味を有する用語が使用される。
【0012】
本明細書で使用される場合、用語「用量」又は「単位用量」は、患者においてある程度の生物学的応答を生成するために一度に投与される、薬物、例えばTLR7/8アゴニストの予め定められた量を指す。薬物の用量は、その固有の効力によって決定され、この場合、それは治療用量又は治療単位用量である。本発明の単位剤形は、TLR7/8アゴニストの1用量又は1単位用量を含むことが理解される。
【0013】
用量は、1回又は複数回投与することができる。薬物は、少なくとも6カ月間、1年間、2年間、がんが治癒するまで、又は無期限に投与することができる。がんが診断されたら、治療が開始し得る。治療は、患者の死亡まで続く可能性があることが理解される。
【0014】
特定の薬物、例えば式(A-3)又は(A-6)のTLR7/8アゴニストコンジュゲートについて用量が決定された場合には、この用量は、他の可逆的コンジュゲートの用量が式(A-3)又は(A-6)のTLR7/8アゴニストについての用量と、TLR7/8アゴニストのモル数で同じとなるように、他のTLR7/8アゴニストコンジュゲートのための指針として使用することができる。そのようなガイダンスは、他のコンジュゲートが、式(A-3)又は(A-6)のTLR7/8アゴニストのコンジュゲートの放出半減期のプラス又はマイナス20%以内の放出半減期で、TLR7/8アゴニスト部分を放出する場合に特に有用である。
【0015】
本発明の治療及び方法は、がんを有する患者の集団を治療するために使用することもできる。そのような集団は、少なくとも10人、100人又は1000人の患者を含むことができる、又は特定の施設における全ての患者を表し得る。
【0016】
臨床試験は、用量及び投薬レジメンを新たに決定するために有用であり得るが、本方法は、臨床試験の過程でなくても実施することができる。
【0017】
本明細書で使用される場合、用語「剤形(dosage form)」は、選択された追加成分又は賦形剤と組み合わせて活性医薬成分を含み、様々な薬物投与経路によって体内の作用部位に送達されることが意図される、物理的形態を指す。これはまた、投与及び作用部位への送達を助け、作用の迅速な開始を達成し、生物学的利用能を改善するために、活性医薬成分及び賦形剤の正確な混合物が提示される、物理的形態を指す。本明細書で使用される場合、用語「単位剤形(unit dosage form)」は、患者への単回投与(single administration)用に構成された剤形を指し、即ち、単位剤形は、1用量を含む。例えば、単位剤形は、単一のバイアル(single vial)、又は単回投与に適した量の薬物を含有する容器であり得る。
【0018】
本明細書で使用される場合、用語「投薬レジメン」は、薬物が投与される用量及び頻度の組合せである。投薬レジメンは、投与経路(例えば、腫瘍内)及び/又は投与期間も含み得る。
【0019】
本明細書で使用される場合、用語「治療すること」及び「治療」は、疾患の少なくとも1つの兆候若しくは症状を治癒すること、軽減すること、若しくはそのさらなる悪化を阻害すること、又は疾患の少なくとも1つの兆候若しくは症状を安定化することを指し、治療を受ける前(ベースライン)及び後の個々の患者における兆候(複数可)及び症状(複数可)を比較することによって、又は臨床試験若しくは動物モデルを用いた試験におけるように治療された患者の集団を対照集団と比較することによって決定することができる。
【0020】
本明細書で使用される場合、用語「薬物」は、疾患の治療、治癒、防止若しくは診断において使用される又は患者の身体的若しくは精神的な健康を別の方法で向上させるために使用される物質を指す。薬物が別の部分にコンジュゲートされている場合には、結果として得られた生成物の薬物に由来する部分は、「薬物部分」と称される。
【0021】
本明細書で使用される場合、用語「免疫チェックポイント阻害剤」及び「免疫チェックポイントアンタゴニスト」は同義的に使用され、受容体活性化の際に炎症性免疫細胞機能を阻害する細胞膜発現受容体を介してシグナル伝達を誘導するリガンドの機能に干渉する又はその結合を阻害する化合物を指す。そのような化合物は、例えば、生物製剤、例えば、抗体、ナノボディ、プロボディ、アンチカリン若しくは環状ペプチド、又は小分子阻害剤であってもよい。
【0022】
本明細書で使用される場合、用語「T細胞」は、適応免疫応答において中心的役割を果たす免疫細胞のタイプを指す。T細胞は、それらの細胞表面上のαβ又はγδT細胞受容体(TCR)のいずれかの存在によって、他の免疫細胞と区別される。T細胞は、TCRシグナル伝達について決定的なタンパク質複合体であるCD3も発現する。αβT細胞は、CD4、CD8、又はCD4/CD8二重陰性サブセットのいずれかに分けることができる。CD4+及びCD8+ T細胞上のCD4及びCD8の高い表面密度により、CD4及びCD8は単独で、それぞれCD4+及びCD8+ T細胞を同定するためにしばしば使用することができる。MHC分子によって提示された同族抗原のTCR認識を介する活性化に続いて、T細胞は、成熟し、分裂して、エフェクター又はメモリーT細胞を発生させることができる。メモリーT細胞は、それらの同族抗原に前に遭遇及び応答したT細胞のサブセットである。そのようなT細胞は、病原性抗原、例えば、細菌又はウイルスから誘導される抗原、並びにがん関連抗原を認識することができる。T細胞は、表現型決定技法、例えば、フローサイトメトリーを使用することによって、当業者により同定され得る。T細胞を同定するために使用される表現型マーカーは一般に、哺乳動物において保存され、CD3、TCRα、TCRβ、TCRδ、CD4、及びCD8が含まれる。メモリーT細胞を同定するために使用される表現型マーカーは、種によって及び組織によって変動し得るが、細胞表面マーカー、例えば、CD45RO、LY6C、CD44、及びCD95が含まれ得る。
【0023】
本明細書で使用される場合、用語「腫瘍内投与」は、薬物が腫瘍組織中に直接的に投与される投与様式を指す。用語「腫瘍内投与」は、ある特定の実施形態では、腫瘍床中又は腫瘍床上への切除前又は切除後の投与を指すこともできる。腫瘍境界があまり明確でない場合には、腫瘍内投与には、腫瘍細胞に隣接する組織への投与(「腫瘍周囲投与」)が含まれることも理解される。腫瘍内投与のための例示的な腫瘍は、本明細書の他の部分により詳細に開示されている固形腫瘍及びリンパ腫である。投与は、注射を介して起こることができる。
【0024】
本明細書で使用される場合、用語「ベースライン組織」は、治療前に治療対象のエリアから採取された又はそれに隣接する組織試料を指す。例えば、治療対象の組織の生検は、治療の直前に採取することができる。治療前にそれぞれのエリアから参照試料を採取するのが常に可能であるというわけではないので、「ベースライン組織」という用語は、同じ動物からの比較可能な位置から採取することができる又は同じ種の異なる動物の比較可能な位置から採取することができる非治療対照組織を指すこともできると理解される。用語「動物」は、ヒトも包含し、ある特定の実施形態ではマウス、ラット、非ヒト霊長類又はヒトを意味すると理解される。
【0025】
本明細書で使用される場合、用語「抗腫瘍活性」は、腫瘍がより大きく成長するのを阻害する能力、即ち、腫瘍成長阻害若しくは腫瘍静止、又は腫瘍のサイズの低減を引き起こす能力、即ち、腫瘍退縮を意味する。
【0026】
本明細書において生物学的薬物への、即ち、生物学的供給源から製造された、それから抽出された又はそれから半合成された薬物、例えば、タンパク質薬物への任意の言及は、前記薬物のバイオ後続体も包含する。
【0027】
TLR7/8アゴニスト及び他の成分、例えばポリマー部分に可逆的にコンジュゲートされているTLR7/8、を含有する薬物の場合には、用量は、TLR7/8アゴニスト部分の質量又はモル数に関して、又は薬物全体、例えば、TLR7/8アゴニストコンジュゲートに関して与えることができる。文脈から特に明らかでない限り、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投薬量は、TLR7/8アゴニスト部分に関して与えられる。したがって、句「0.5mgのTLR7/8アゴニスト」及び「0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート」は、0.5mgであるTLR7/8アゴニスト部分の量に基づくTLR7/8アゴニストコンジュゲートの用量を与えるために同義的に使用される。
【0028】
本発明のコンジュゲートはプロドラッグであることが理解される。
【0029】
本明細書で使用される場合、用語「プロドラッグ」は、薬物部分との可逆的連結を含むリンカー部分である可逆的プロドラッグリンカー部分を介して特化された保護基に可逆的及び共有結合的に連結される薬物部分を指し、特化された保護基は、親分子における望ましくない特性を変更又は排除する。これには、薬物における望ましい特性の向上及び望ましくない特性の抑制も含まれる。特化された非毒性保護基は、「担体」、例えばZと称することもできる。プロドラッグは、可逆的及び共有結合的に結合された薬物部分を、その対応する薬物の形態で放出する。言い換えると、プロドラッグは、可逆的リンカー部分、例えば-L1-を介して担体部分に共有結合的及び可逆的にコンジュゲートされる薬物部分を含むコンジュゲートであり、可逆的リンカー部分への担体の共有結合的及び可逆的コンジュゲーションは、直接的又はスペーサー、例えば-L2-を介したもののいずれかである。可逆的リンカーは、「可逆的プロドラッグリンカー」と称することもできる。そのようなコンジュゲートは、以前はコンジュゲートされていた薬物部分を、遊離薬物の形態で放出することができ、この場合において、可逆的リンカー又は可逆的プロドラッグリンカーは、跡を残さない(traceless)リンカーである。
【0030】
本明細書で使用される場合、薬物の「遊離形態」という用語は、非改変型の薬理学的に活性な形態における薬物を意味する。
【0031】
本明細書で使用される場合、用語「スペーサー」は、少なくとも2つの他の部分を互いに連結させる部分を指す。
【0032】
本明細書で使用される場合、第2の部分への第1の部分の結合に関して、用語「可逆的(reversible)」、「可逆的(reversibly)」、「分解性(degradable)」又は「分解性(degradably)」は、前記第1及び第2の部分を連結する連結が生理学的条件下で開裂可能であることを意味し、この生理学的条件は、pH7.4及び37℃での緩衝水溶液であり、半減期が1日~3カ月、例えば、2日~2カ月、例えば、3日~1カ月の範囲である。そのような開裂は、ある特定の実施形態では、非酵素的である。したがって、第2の部分への第1の部分の結合に関して、用語「安定な」は、前記第1及び第2の部分を連結する連結が、生理学的条件下で3カ月を超える半減期を呈することを意味する。
【0033】
本明細書で使用される場合、用語「試薬」は、別の化学化合物又は薬物の官能基との反応のための少なくとも1個の官能基を含む化学化合物を意味する。官能基を含む薬物も試薬であると理解される。
【0034】
本明細書で使用される場合、用語「部分」は、対応する試薬と比較して1個以上の原子を欠いている分子の一部を意味する。例えば、式「H-X-H」の試薬が別の試薬と反応し、反応生成物の一部となる場合には、反応生成物の対応する部分は、構造「H-X-」又は「-X-」を有し、一方、各「-」は、別の部分に対する結合を示す。したがって、薬物部分、例えばTLR7/8アゴニスト部分は、薬物、例えばTLR7/8アゴニスト薬物として可逆的連結から放出される。
【0035】
原子群の化学構造が提供される場合で、かつこの原子群が2つの部分に結合されている又はある部分を割り込んでいる場合には、前記化学構造は、別段に明記されていない限りいずれかの方向で2つの部分に結合することができると理解される。例えば、部分「-C(O)N(R1)-」は、「-C(O)N(R1)-」として又は「-N(R1)C(O)-」としてのいずれかで、2つの部分に結合する又は1つの部分に割り込むことができる。同様に、部分
【0036】
【化1】
は、
【0037】
【化2】
として又は
【0038】
【化3】
としてのいずれかで、2つの部分に結合することができる又は1つの部分に割り込むことができる。
【0039】
用語「置換されている」は、本明細書で使用される場合、分子又は部分の1つ以上の-H原子が、「置換基」と称される異なる原子又は原子群によって置き換えられることを意味する。
【0040】
本明細書で使用される場合、用語「置換基」は、ある特定の実施形態では、ハロゲン、-CN、-COORx1、-ORx1、-C(O)Rx1、-C(O)N(Rx1Rx1a)、-S(O)2N(Rx1Rx1a)、-S(O)N(Rx1Rx1a)、-S(O)2Rx1、-S(O)Rx1、-N(Rx1)S(O)2N(Rx1aRx1b)、-SRx1、-N(Rx1Rx1a)、-NO2、-OC(O)Rx1、-N(Rx1)C(O)Rx1a、-N(Rx1)S(O)2Rx1a、-N(Rx1)S(O)Rx1a、-N(Rx1)C(O)ORx1a、-N(Rx1)C(O)N(Rx1aRx1b)、-OC(O)N(Rx1Rx1a)、-T0、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルからなる群から選択される部分を指し、-T0、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-Rx2によって任意選択で置換され、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、-T0-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Rx3)-、-S(O)2N(Rx3)-、-S(O)N(Rx3)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Rx3)S(O)2N(Rx3a)-、-S-、-N(Rx3)-、-OC(ORx3)(Rx3a)-、-N(Rx3)C(O)N(Rx3a)-、及び-OC(O)N(Rx3)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
-Rx1、-Rx1a、-Rx1bは、-H、-T0、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルからなる群から互いに独立して選択され、ここで、-T0、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-Rx2によって任意選択で置換され、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、-T0-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Rx3)-、-S(O)2N(Rx3)-、-S(O)N(Rx3)-;-S(O)2-、-S(O)-、-N(Rx3)S(O)2N(Rx3a)-、-S-、-N(Rx3)-、-OC(ORx3)(Rx3a)-、-N(Rx3)C(O)N(Rx3a)-、及び-OC(O)N(Rx3)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
各T0は、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、テトラリニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、及び8~11員ヘテロビシクリルからなる群から独立して選択され、各T0は、同じ又は異なる1つ以上の-Rx2によって独立して任意選択で置換され;
各-Rx2は、ハロゲン、-CN、オキソ(=O)、-COORx4、-ORx4、-C(O)Rx4、-C(O)N(Rx4Rx4a)、-S(O)2N(Rx4Rx4a)、-S(O)N(Rx4Rx4a)、-S(O)2Rx4、-S(O)Rx4、-N(Rx4)S(O)2N(Rx4aRx4b)、-SRx4、-N(Rx4Rx4a)、-NO2、-OC(O)Rx4、-N(Rx4)C(O)Rx4a、-N(Rx4)S(O)2Rx4a、-N(Rx4)S(O)Rx4a、-N(Rx4)C(O)ORx4a、-N(Rx4)C(O)N(Rx4aRx4b)、-OC(O)N(Rx4Rx4a)、及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換され;
各-Rx3、-Rx3a、-Rx4、-Rx4a、-Rx4bは、-H及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換されている。
【0041】
ある特定の実施形態では、任意選択で置換される分子の最大で6個の-H原子が、置換基によって独立して置き換えられ、例えば5個の-H原子が置換基によって独立して置き換えられ、4個の-H原子が置換基によって独立して置き換えられ、3個の-H原子が置換基によって独立して置き換えられ、2個の-H原子が置換基によって独立して置き換えられ、又は1個の-H原子が置換基によって置き換えられる。
【0042】
本明細書で使用される場合、用語「ヒドロゲル」は、ホモポリマー又はコポリマーから構成される親水性又は両親媒性ポリマーネットワークを意味し、疎水性相互作用、水素結合、イオン性相互作用、及び/又は共有結合性化学架橋の存在のために不溶性である。架橋は、ネットワーク構造及び物理的完全性を提供する。ある特定の実施形態では、ヒドロゲルは、共有結合性化学架橋の存在のために不溶性である。
【0043】
本明細書で使用される場合、用語「架橋剤(crosslinker)」は、ヒドロゲルの異なる要素の間の、例えば、2つ以上の骨格部分の間の、又は2つ以上のヒアルロン酸ストランドの間の連結である部分を指す。
【0044】
本明細書で使用される場合、数値と組み合わせた用語「約」は、数値プラス及びマイナス前記数値の25%以下、例えば、前記数値のプラス及びマイナス20%以下、又は例えば、前記数値のプラス及びマイナス10%以下の範囲(両端を含む)を示すために使用される。例えば、「約200」という句は、200+/-25%の範囲(両端を含む)、即ち、150~250の範囲(両端を含む)、例えば、200+/-20%、即ち、160~240の範囲(両端を含む)、例えば、200+/-10%の範囲(両端を含む)、即ち、180~220の範囲(両端を含む)を意味するために使用される。「約50%」として示されるパーセンテージは、「50%+/-25%」、即ち、25%~75%の範囲(両端を含む)であることを意味するのではなく、「約50%」は、37.5%~62.5%(両端を含む)、即ち、50である数値のプラス及びマイナス25%を意味すると理解される。「約X」によって包含される範囲が、範囲の一端又は両端における1つ又は2つの小数によって定義され、整数のみが適切な値であることが明らかである場合には、1つ又は2つの小数は、最も近い整数を得るための「ラウンドハーフアップ(round half up)」規則を使用して丸められる。
【0045】
用語「およそ」は「約」と同義的に使用される。
【0046】
本明細書で使用される場合、用語「ポリマー」は、化学結合によって直鎖状、環状、分岐型、架橋型若しくはデンドリマー状に又はこれらの組合せで連結されている繰り返し構造単位、即ちモノマーを含む分子であって、合成起源であっても生物起源であっても、又は両方の組合せであってもよい分子を意味する。モノマーは同一であってもよく、この場合、ポリマーはホモポリマーであり、又は異なっていてもよく、この場合、ポリマーはヘテロポリマーである。ヘテロポリマーは、「コポリマー」と称することもでき、例えば、異なるタイプのモノマーが交互にある交互コポリマー、異なるタイプのモノマーが繰り返し配列で配置されている周期コポリマー;異なるタイプのモノマーが無作為に配置されている統計的コポリマー;ただ1つのタイプのモノマーからなる異なるホモポリマーのブロックが共有結合により連結されているブロックコポリマー;及び異なるモノマーの組成がポリマー鎖に沿って徐々に変化する勾配コポリマーが含まれる。ポリマーは、1つ以上の他の部分、例えば、1つ以上の官能基を含むこともできると理解される。用語「ポリマー」は、個々のアミノ酸残基の側鎖が異なり得るが、ペプチド又はタンパク質にも関する。共有結合的に架橋されたポリマー、例えば、ヒドロゲルについて、有意義な分子量範囲は提供され得ないと理解される。
【0047】
本明細書で使用される場合、用語「ポリマーの」は、1つ以上のポリマー又はポリマー部分を含む試薬又は部分を指す。ポリマー性試薬又は部分は、1つ以上の他の部分を任意選択で含むこともでき、これは、ある特定の実施形態では、以下からなる群から選択される:
・C1-50アルキル、C2-50アルケニル、C2-50アルキニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリル、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、及びテトラリニル;
・分岐点、例えば、-CR<、>C<又は-N<;並びに
・以下を含む群から選択される連結
【0048】
【化4】
(式中、
破線は、部分又は試薬の残部に対する結合部(attachment)を示し、
-R及び-Raは、-H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル及び3,3-ジメチルプロピルからなる群から互いに独立して選択され、
これらの部分及び連結は、任意選択でさらに置換されている)。
【0049】
ある特定の実施形態では、ポリマー性試薬又は部分は、1つ以上の他の部分を任意選択で含むこともでき、これは、ある特定の実施形態では、以下からなる群から選択される:
・C1-50アルキル、C2-50アルケニル、C2-50アルキニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリル、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、及びテトラリニル;並びに
・以下を含む群から選択される連結
【0050】
【化5】
(式中、
破線は、部分又は試薬の残部に対する結合部を示し、
-R及び-Raは、-H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル及び3,3-ジメチルプロピルからなる群から互いに独立して選択され;
これらの部分及び連結は、任意選択でさらに置換されている)。
【0051】
当業者は、重合反応から得られる重合生成物は、全てが同じ分子量を有するわけではないが、むしろ分子量分布を呈すると理解する。その結果として、本明細書で使用される分子量範囲、分子量、ポリマー中のモノマー数範囲、及びポリマー中のモノマー数は、数平均分子量及びモノマー数平均を指し、即ち、ポリマー又はポリマー部分の分子量の算術平均、及びポリマー又はポリマー部分のモノマー数の算術平均を指す。
【0052】
したがって、「x」個のモノマー単位を含むポリマー部分において、「x」に与えられる任意の整数は、そのため、モノマーの算術平均数に相当する。「x」に与えられる整数の任意の範囲は、モノマーの算術平均数が存する整数範囲を提供する。「約x」として示される「x」の整数は、モノマーの算術平均数がx+/-25%、例えば、x+/-20%、又は例えば、x+/-10%の整数範囲内に存することを意味する。
【0053】
本明細書で使用される場合、用語「数平均分子量」は、個々のポリマーの分子量の通常の算術平均を意味する。
【0054】
本明細書で使用される場合、部分又は試薬に関連の用語「PEG系」は、前記部分又は試薬がPEGを含むことを意味する。そのようなPEG系の部分又は試薬は、少なくとも10%(w/w)PEG、例えば少なくとも20%(w/w)PEG、例えば少なくとも30%(w/w)PEG、例えば少なくとも40%(w/w)PEG、例えば少なくとも50%(w/w)、例えば少なくとも60(w/w)PEG、例えば少なくとも70%(w/w)PEG、例えば少なくとも80%(w/w)PEG、例えば少なくとも90%(w/w)PEG、又は例えば少なくとも95%(w/w)PEGを含む。PEG系の部分又は試薬の残りの重量パーセンテージは、他の部分、例えば、以下からなる群から選択されるものであってもよい:
・C1-50アルキル、C2-50アルケニル、C2-50アルキニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリル、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、及びテトラリニル;並びに
・以下からなる群から選択される連結
【0055】
【化6】
(式中、
破線は、部分又は試薬の残部に対する結合部を示し、
-R及び-Raは、-H、及びC1-6アルキルからなる群から互いに独立して選択され;
これらの部分及び連結は、任意選択でさらに置換されている)。
【0056】
用語「ポリ(アルキレングリコール)系」、「ポリ(プロピレングリコール)系」及び「ヒアルロン酸系」は、それに合うように(accordingly)使用される。
【0057】
用語「割り込まれる」は、ある部分が2個の炭素原子の間に挿入されるか、又は挿入がその部分の末端の1つにある場合には、炭素又はヘテロ原子と水素原子との間に挿入されることを意味する。
【0058】
本明細書で使用される場合、用語「C1-4アルキル」は、単独で又は組合せにおいて、1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル部分を意味する。分子の末端に存在する場合には、直鎖又は分岐C1-4アルキルの例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルである。分子の2つの部分がC1-4アルキルによって連結される場合には、そのようなC1-4アルキル基についての例は、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH(CH3)-、-CH2-CH2-CH2-、-CH(C2H5)-、-C(CH3)2-である。C1-4アルキル炭素の各水素は、上で定義されている通りの置換基によって任意選択で置き換えられていてもよい。任意選択で、C1-4アルキルは、以下に定義されている通りの1つ以上の部分によって割り込まれていてもよい。
【0059】
本明細書で使用される場合、用語「C1-6アルキル」は、単独で又は組合せにおいて、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキル部分を意味する。分子の末端に存在する場合には、直鎖及び分岐C1-6アルキル基の例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル及び3,3-ジメチルプロピルである。分子の2つの部分がC1-6アルキル基によって連結される場合には、そのようなC1-6アルキル基についての例は、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH(CH3)-、-CH2-CH2-CH2-、-CH(C2H5)-及び-C(CH3)2-である。C1-6炭素の各水素原子は、上で定義されている通りの置換基によって任意選択で置き換えられていてもよい。任意選択で、C1-6アルキルは、以下に定義されている通りの1つ以上の部分によって割り込まれていてもよい。
【0060】
したがって、「C1-10アルキル」、「C1-20アルキル」又は「C1-50アルキル」は、それぞれ1~10個、1~20個又は1~50個の炭素原子を有するアルキル鎖を意味し、C1-10、C1-20又はC1-50炭素の各水素原子は、上で定義されている通りの置換基によって任意選択で置き換えられていてもよい。任意選択で、C1-10又はC1-50アルキルは、以下に定義されている通りの1つ以上の部分によって割り込まれていてもよい。
【0061】
本明細書で使用される場合、用語「C2-6アルケニル」は、単独で又は組合せにおいて、2~6個の炭素原子を有する少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む直鎖又は分岐炭化水素部分を意味する。分子の末端に存在する場合には、例は、-CH=CH2、-CH=CH-CH3、-CH2-CH=CH2、-CH=CHCH2-CH3及び-CH=CH-CH=CH2である。分子の2つの部分がC2-6アルケニル基によって連結されている場合には、そのようなC2-6アルケニルについての例は、-CH=CH-である。C2-6アルケニル部分の各水素原子は、上で定義されている通りの置換基によって任意選択で置き換えられていてもよい。任意選択で、C2-6アルケニルは、以下に定義されている通りの1つ以上の部分によって割り込まれていてもよい。
【0062】
したがって、用語「C2-10アルケニル」、「C2-20アルケニル」又は「C2-50アルケニル」は、単独で又は組合せにおいて、それぞれ2~10個、2~20個又は2~50個の炭素原子を有する少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む直鎖又は分岐炭化水素部分を意味する。C2-10アルケニル基、C2-20アルケニル基又はC2-50アルケニル基の各水素原子は、上で定義されている通りの置換基によって任意選択で置き換えられていてもよい。任意選択で、C2-10アルケニル、C2-20アルケニル又はC2-50アルケニルは、以下に定義されている通りの1つ以上の部分によって割り込まれていてもよい。
【0063】
本明細書で使用される場合、用語「C2-6アルキニル」は、単独で又は組合せにおいて、2~6個の炭素原子を有する少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含む直鎖又は分岐炭化水素部分を意味する。分子の末端に存在する場合には、例は、-C≡CH、-CH2-C≡CH、CH2-CH2-C≡CH及びCH2-C≡C-CH3である。分子の2つの部分がアルキニル基によって連結されている場合には、例は、-C≡C-である。C2-6アルキニル基の各水素原子は、上で定義されている通りの置換基によって任意選択で置き換えられていてもよい。任意選択で、1つ以上の二重結合が起こり得る。任意選択で、C2-6アルキニルは、以下に定義されている通りの1つ以上の部分によって割り込まれていてもよい。
【0064】
したがって、本明細書で使用される場合、用語「C2-10アルキニル」、「C2-20アルキニル」及び「C2-50アルキニル」は、単独で又は組合せにおいて、それぞれ2~10個、2~20個又は2~50個の炭素原子を有する少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含む直鎖又は分岐炭化水素部分を意味する。C2-10アルキニル基、C2-20アルキニル基又はC2-50アルキニル基の各水素原子は、上で定義されている通りの置換基によって任意選択で置き換えられていてもよい。任意選択で、1つ以上の二重結合が起こり得る。任意選択で、C2-10アルキニル、C2-20アルキニル又はC2-50アルキニルは、以下に定義されている通りの1つ以上の部分によって割り込まれていてもよい。
【0065】
上に記述されている通り、C1-4アルキル、C1-6アルキル、C1-10アルキル、C1-20アルキル、C1-50アルキル、C2-6アルケニル、C2-10アルケニル、C2-20アルケニル、C2-50アルケニル、C2-6アルキニル、C2-10アルキニル、C2-20アルケニル又はC2-50アルキニルは、
【0066】
【化7】
(式中、
破線は、部分又は試薬の残部に対する結合部を示し;
-R及び-Raは、-H及びC1-6アルキルからなる群から互いに独立して選択される)
からなる群から選択することができる1つ以上の部分によって任意選択で割り込まれていてもよい。
【0067】
本明細書で使用される場合、用語「C3-10シクロアルキル」は、飽和又は不飽和であってもよい3~10個の炭素原子を有する環状アルキル鎖、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル又はシクロデシルを意味する。C3-10シクロアルキル炭素の各水素原子は、上で定義されている通りの置換基によって置き換えられていてもよい。用語「C3-10シクロアルキル」には、ノルボルナン又はノルボルネンのような架橋二環も含まれる。
【0068】
用語「8~30員カルボポリシクリル」又は「8~30員炭素多環」は、2つの隣接環が少なくとも1個の環原子を共有し、最大数までの二重結合を含有することができる、8~30個の環原子を有する2環以上の環状部分(完全に、部分的に飽和されている又は不飽和である芳香族環又は非芳香族環)を意味する。一実施形態では、8~30員カルボポリシクリルは、2環、3環、4環又は5環の環状部分を意味する。別の実施形態では、8~30員カルボポリシクリルは、2環、3環又は4環の環状部分を意味する。
【0069】
本明細書で使用される場合、用語「3~10員ヘテロシクリル」又は「3~10員複素環」は、最大数までの二重結合を含有することができる、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又は10個の環原子を有する環(完全に、部分的に飽和されている又は不飽和である芳香族環又は非芳香族環)を意味し、ここで、少なくとも1個の環原子から4個までの環原子は、硫黄(-S(O)-、-S(O)2-を含める)、酸素及び窒素(=N(O)-を含める)からなる群から選択されるヘテロ原子によって置き換えられており、環は、炭素又は窒素原子を介して分子の残りに連結されている。3~10員複素環についての例としては、これらに限定されないが、アジリジン、オキシラン、チイラン、アジリン、オキシレン、チイレン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、オキサゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、チアゾール、チアゾリン、イソチアゾール、イソチアゾリン、チアジアゾール、チアジアゾリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、チアジアゾリジン、スルホラン、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、イミダゾリジン、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、テトラゾール、トリアゾール、トリアゾリジン、テトラゾリジン、ジアゼパン、アゼピン及びホモピペラジンが挙げられる。3~10員ヘテロシクリル基又は3~10員複素環式基の各水素原子は、置換基によって置き換えられていてもよい。
【0070】
本明細書で使用される場合、用語「8~11員ヘテロビシクリル」又は「8~11員複素二環」は、少なくとも1個の環原子が両方の環によって共有されており、最大数までの二重結合を含有することができる、8~11個の環原子を有する2環の複素環式部分(完全に、部分的に飽和されている又は不飽和である芳香族環又は非芳香族環)を意味し、ここで、少なくとも1個の環原子から6個までの環原子は、硫黄(-S(O)-、-S(O)2-を含める)、酸素及び窒素(=N(O)-を含める)からなる群から選択されるヘテロ原子によって置き換えられており、環は、炭素又は窒素原子を介して分子の残りに連結されている。8~11員複素二環についての例は、インドール、インドリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾリン、キノリン、キナゾリン、ジヒドロキナゾリン、キノリン、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、デカヒドロキノリン、イソキノリン、デカヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロイソキノリン、ベンズアゼピン、プリン及びプテリジンである。用語8~11員複素二環には、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカンのような2環のスピロ構造又は8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタンのような架橋複素環も含まれる。8~11員ヘテロビシクリル又は8~11員複素二環炭素の各水素原子は、置換基によって置き換えられていてもよい。
【0071】
同様に、用語「8~30員ヘテロポリシクリル」又は「8~30員複素多環」は、2つの隣接する環が少なくとも1個の環原子を共有し、最大数までの二重結合を含有することができる、8~30個の環原子を有する2環を超える、例えば、3環、4環又は5環の複素環式部分(完全に、部分的に飽和されている又は不飽和である芳香族環又は非芳香族環)を意味し、ここで、少なくとも1個の環原子から10個までの環原子は、硫黄(-S(O)-、-S(O)2-を含める)、酸素及び窒素(=N(O)-を含める)の群から選択されるヘテロ原子によって置き換えられており、環は、炭素又は窒素原子を介して分子の残りに連結されている。
【0072】
「ペアRx/Ryは、それらが結合している原子と一緒になって、C3-10シクロアルキル又は3~10員ヘテロシクリルを形成する」という句は、構造
【0073】
【化8】
の部分に関連して、Rx及びRyが、以下の構造:
【0074】
【化9】
(式中、Rは、C3-10シクロアルキル又は3~10員ヘテロシクリルである)
を形成することを意味すると理解される。
【0075】
「ペアRx/Ryは、それらが結合している原子と一緒になって、環Aを形成する」という句は、構造
【0076】
【化10】
の部分に関連して、Rx及びRyが、以下の構造:
【0077】
【化11】
を形成することを意味するとも理解される。
【0078】
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。ある特定の実施形態では、ハロゲンは、フルオロ又はクロロである。
【0079】
本明細書で使用される場合、用語「官能基」は、他の原子群と反応することができる原子群を意味する。例示的な官能基は、カルボン酸、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、マレイミド、チオール、スルホン酸、カーボネート、カルバメート、ヒドロキシル、アルデヒド、ケトン、ヒドラジン、イソシアネート、イソチオシアネート、リン酸、ホスホン酸、ハロアセチル、ハロゲン化アルキル、アクリロイル、フッ化アリール、ヒドロキシルアミン、ジスルフィド、スルホンアミド、硫酸、ビニルスルホン、ビニルケトン、ジアゾアルカン、オキシラン、及びアジリジンである。
【0080】
本発明のコンジュゲートが、1個以上の酸性基又は塩基性基を含む場合において、本発明は、それらの対応する薬学的に又は毒物学的に許容される塩、特にそれらの薬学的に利用可能な塩も含む。したがって、酸性基を含む本発明のコンジュゲートは、本発明に従って、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩として使用することができる。そのような塩のより正確な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、又はアンモニア若しくは有機アミン、例えば、エチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノ酸との塩、及びテトラブチルアンモニウム若しくはセチルトリメチルアンモニウムのような第四級アンモニウム塩が挙げられる。1つ以上の塩基性基、即ち、プロトン化することができる基を含む本発明のコンジュゲートは、本発明に従って、無機酸又は有機酸とのそれらの付加塩の形態で存在することができ、使用することができる。適切な酸の例としては、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、シュウ酸、酢酸、酒石酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、プロピオン酸、ピバル酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、スルファミン酸、フェニルプロピオン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、イソニコチン酸、クエン酸、アジピン酸、トリフルオロ酢酸、及び当業者に公知の他の酸が挙げられる。当業者には、正電荷アンモニウム基及び塩の適切な対イオンをもたらすアミン基のアルキル化のように塩基性基をカチオンに変換するためのさらなる方法が公知である。本発明のコンジュゲートが酸性基及び塩基性基を同時に含む場合には、本発明には、言及した塩形態に加えて、内塩又はベタイン(双性イオン)も含まれる。それぞれの塩は、例えばこれらのプロドラッグを溶媒若しくは分散剤中で有機酸若しくは無機酸又は塩基と接触させることによって、或いは他の塩とのアニオン交換又はカチオン交換によってのように当業者に公知の通例の方法によって得ることができる。本発明には、低い生理的適合性により、医薬品に使用するためには直接的に適切ではないが、例えば化学反応のための又は薬学的に許容される塩の調製のための中間体として使用することができる本発明のコンジュゲートの全ての塩も含まれる。
【0081】
用語「薬学的に許容される」は、患者に投与される場合に害を引き起こさない物質を意味し、ある特定の実施形態では、動物における使用のための、例えば、ヒトにおける使用のための規制当局、例えば、EMA(ヨーロッパ)及び/又はFDA(US)及び/又は任意の他の国家規制当局によって承認されていることを意味する。
【0082】
本明細書で使用される場合、用語「賦形剤」は、それとともに治療薬、例えば、薬物又はプロドラッグが投与される希釈液、アジュバント、又は媒体を指す。そのような薬学的賦形剤は、滅菌液、例えば、水及び油、例えば石油、動物、植物又は合成起源のもの、例えば、これらに限定されないが、落花生油、ダイズ油、鉱物油、ゴマ油などであり得る。医薬組成物が経口投与される場合には、水は好ましい賦形剤である。医薬組成物が静脈内投与される場合には、食塩水及び水性デキストロースは好ましい賦形剤である。食塩水溶液並びに水性デキストロース及びグリセロール溶液は、好ましくは、注射用溶液のための液体賦形剤として用いられる。適切な薬学的賦形剤としては、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、マンニトール、トレハロース、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、ヒアルロン酸、プロピレングリコール、水、エタノールなどが挙げられる。医薬組成物は、所望であれば、例えば、アセテート、スクシネート、トリス、カーボネート、ホスフェート、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、MES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)のような、少量の湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝剤を含有することもでき、又はTween、ポロキサマー、ポロキサミン、CHAPS、Igepalのような界面活性剤、又は例えば、グリシン、リジン、若しくはヒスチジンのようなアミノ酸を含有することができる。これらの医薬組成物は、溶液、懸濁液、エマルジョン、錠剤、丸剤、カプセル、散剤、徐放性製剤などの形態を取ることができる。医薬組成物は、伝統的な結合剤及び賦形剤、例えば、トリグリセリドとともに坐剤として製剤化することができる。経口製剤には、標準的な賦形剤、例えば、医薬グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどが含まれ得る。そのような組成物は、適切な量の賦形剤と一緒に治療有効量の薬物又は薬物部分を含有することで、患者への適切な投与のための形態を提供する。製剤は、投与様式に適しているべきである。
【0083】
用語「ペプチド」又は「ポリペプチド」は、本明細書で使用される場合、ペプチド(アミド)結合によって連結される少なくとも2個から最大50個まで(50個を含む)のアミノ酸モノマー部分(「アミノ酸残基」と称されることもある)の鎖を指す。アミノ酸モノマーは、タンパク質原性アミノ酸及び非タンパク質原性アミノ酸からなる群から選択することができ、D-又はL-アミノ酸であってもよい。用語「ペプチド」は、ペプチド模倣物、例えば、ペプトイド、ベータ-ペプチド、環状ペプチド及びデプシペプチドも含み、最大50個まで(50個を含む)のモノマー部分を有するそのようなペプチド模倣鎖を包含する。
【0084】
本明細書で使用される場合、用語「タンパク質」は、ペプチド結合によって連結される50個を超えるアミノ酸モノマー部分の鎖(「アミノ酸残基」と称されることもある)を指し、ここで、好ましくは、12000個以下のアミノ酸モノマー、例えば、10000個以下のアミノ酸モノマー部分、8000個以下のアミノ酸モノマー部分、5000個以下のアミノ酸モノマー部分又は2000個以下のアミノ酸モノマー部分がペプチド結合によって連結されている。
【0085】
一般に、用語「含む(comprise)」又は「含む(comprising)」は、「からなる(consist of)」又は「からなる(consisting of)」も包含する。
【0086】
ある特定の実施形態では、第1、第2及び第3の実施形態のTLR7/8アゴニストは、CL075、CL097、ポリ(dT)、レシキモド(R-848、VML600、S28463)、MEDI9197(3M-052)、NKTR262、DV1001、IMO4200、IPH3201及びVTX1463からなる群から選択される。
【0087】
ある特定の実施形態では、第1、第2及び第3の実施形態のTLR7/8アゴニストは、レシキモドである。レシキモドは、以下の構造を有する:
【0088】
【化12】
【0089】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、治療有効量のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と、1つ以上の賦形剤とを含む。そのような場合、単位剤形は、治療有効量のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む、医薬製剤を含む。
【0090】
第1の態様の単位剤形は、ある特定の実施形態では、0.5mgのTLR7/8アゴニストを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストを含む。第1の態様の単位剤形は、ある特定の実施形態では、0.5mgのTLR7/8アゴニスト及び1つ以上の賦形剤を含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8及び1つ以上の賦形剤を含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8及び1つ以上の賦形剤を含む。単位剤形が例えば0.5mgのTLR7/8アゴニストを含む場合には、0.5mgのTLR7/8の該用量は単位用量であることが理解される。
【0091】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのレシキモドを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのレシキモドを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのレシキモドを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのレシキモド及び1つ以上の賦形剤を含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのレシキモド及び1つ以上の賦形剤を含む。
【0092】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストを含む医薬製剤を含み、医薬製剤は、乾燥製剤、例えば凍結乾燥製剤である。そのような乾燥製剤は、患者への投与前に、液体、例えば滅菌水又は滅菌緩衝液を使用して再懸濁される。そのような再懸濁された製剤は、ある特定の実施形態では、懸濁液である。
【0093】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストを含む医薬製剤を含み、医薬製剤は、液体製剤、例えば懸濁液である。
【0094】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.1ml~2mlの範囲の体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.2ml~1.5mlの範囲の体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.25mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含む。
【0095】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.1ml~2mlの範囲の体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.2ml~1.5mlの範囲の体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.25mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mlの体積中にTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0096】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mlの体積中に0.5mgのTLR7/8アゴニストを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.25mlの体積中に0.5mgのTLR7/8アゴニストを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mlの体積中に1mgのTLR7/8アゴニストを含む。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mlの体積中に1mgのTLR7/8アゴニストを含む。
【0097】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mlの体積中に0.5mgのTLR7/8アゴニストを含み、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.25mlの体積中に0.5mgのTLR7/8アゴニストを含み、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mlの体積中に1mgのTLR7/8アゴニストを含み、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mlの体積中に1mgのTLR7/8アゴニストを含み、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0098】
ある特定の実施形態では、単位剤形は、単位用量を含むバイアル、デュアルチャンバーカートリッジ、アンプル又はシリンジである。
【0099】
ある特定の実施形態では、単位剤形は、単位用量を含むバイアルである。そのようなバイアルは、栓、例えばブロモ-ブチル栓と、シールキャップ、例えばアルミニウムシールキャップとを有するバイアルであってもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、ガラスバイアル、例えば1型ガラスバイアルである。そのようなバイアルは、例えば、1ml、2ml又は5mlのサイズを有してもよい。
【0100】
ある特定の実施形態では、単位剤形は、-80℃~+25℃の範囲の温度で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、-80℃~10℃の範囲の温度で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、-80℃~-60℃の範囲の温度で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、-30℃~-15℃の範囲の温度で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、0℃~+10℃の範囲の温度で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、約-80℃で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、-80℃で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、約-20℃で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、-20℃で保存される。ある特定の実施形態では、単位剤形は、2℃~8℃の範囲の温度で保存される。
【0101】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルである。
【0102】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルである。
【0103】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。
【0104】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。
【0105】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。
【0106】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。
【0107】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0108】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0109】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。
【0110】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。
【0111】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。
【0112】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。
【0113】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジである。
【0114】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジである。
【0115】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。
【0116】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。
【0117】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0118】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0119】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。
【0120】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。
【0121】
全ての実施形態では、デュアルチャンバーカートリッジの第2のチャンバーは、再懸濁用の緩衝液又は水を含んでもよい。
【0122】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、TLR7/8アゴニスト、例えばレシキモドを含む医薬製剤を含み、医薬製剤は、1mlあたり0.5mgのTLR7/8アゴニスト(例えばレシキモド)から1mlあたり2mgのTLR7/8アゴニスト(例えばレシキモド)までの範囲の濃度を有する液体製剤又は再懸濁された製剤である。ある特定の実施形態では、濃度は、1mlあたり0.5mgのTLR7/8アゴニスト、例えばレシキモドである。ある特定の実施形態では、濃度は、1mlあたり1mgのTLR7/8アゴニスト、例えばレシキモドである。
【0123】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、がん、特に固形腫瘍の治療に使用するためのものである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、例えばファニング技法(fanning technique)を使用することによって、腫瘍内注射を介して投与される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN);HPV関連がん、例えば、肛門がん、外陰がん、子宮頸がん、陰茎がん及び膣がん;黒色腫;膵臓がん及び乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、膵臓がん、前立腺がん、黒色腫、SCCHN、皮膚扁平上皮がん(cSCC)及び子宮頸がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は膵臓がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は前立腺がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は黒色腫である。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はSCCHNである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はcSCCである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は子宮頸がんである。
【0124】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与される。
【0125】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、5週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、6週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、7週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、8週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、9週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、10週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、12週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、6カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、7カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、8カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、9カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、10カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、11カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、1年に1回患者に投与される。
【0126】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、疾患進行に応じた頻度で投与される。
【0127】
ある特定の実施形態では、単位用量は、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストである。ある特定の実施形態では、単位用量は、腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストである。そのような単位用量は、例えばファニング技法を使用することによって、腫瘍内注射を介して投与してもよい。
【0128】
ある特定の実施形態では、がんの治療は、患者の1つの腫瘍への単位用量の投与を含む。ある特定の実施形態では、がんの治療は、患者の1つを超える腫瘍への、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍への、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍への単位用量の投与を含む。治療が患者あたり1つを超える腫瘍への投与を含む場合には、そのような投与は、最大4時間以内、例えば3時間以内、2時間以内又は1時間以内に起こり得る。ある特定の実施形態では、1つを超える腫瘍への投与は、投与間に中断なく連続して起こる。ある特定の実施形態では、例えば1つの投与と次の投与との間の時間が、1日から3週間までの範囲であり、ある特定の実施形態では、1週間、2週間又は3週間であるように、患者の異なる腫瘍への投与は、異なる時に起こる。
【0129】
ある特定の実施形態では、治療は、患者の腫瘍への単位用量、例えば、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニスト(例えばレシキモド)の用量の1回の投与を含み、この単位用量は、1回の腫瘍内注射として投与される。ある特定の実施形態では、治療は、患者の腫瘍への単位用量の反復投与、例えば、腫瘍内注射を介して投与される腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニスト(例えばレシキモド)の反復投与を含み、各単位用量は、1回の腫瘍内注射として投与される。腫瘍ごとの反復投与を用いるそのような治療は、ある特定の実施形態では、患者の特定の腫瘍への2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回又はそれを超える投与を意味する。ある特定の実施形態では、患者の1つを超える腫瘍は、そのような反復投与を用いて治療される。
【0130】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与される。
【0131】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、腫瘍内投与を介して2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、腫瘍内投与を介して2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、腫瘍内投与を介して3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、腫瘍内投与を介して4週間ごとに患者に投与される。
【0132】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、腫瘍内投与を介して2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、腫瘍内投与を介して2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、腫瘍内投与を介して3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、腫瘍内投与を介して4週間ごとに患者に投与される。
【0133】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して4週間ごとに患者に投与される。
【0134】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して4週間ごとに患者に投与される。
【0135】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0136】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0137】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0138】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0139】
PD-1(プログラム細胞死タンパク質1)の阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択してもよい。PD-L1(プログラム細胞死リガンド1)の阻害剤は、MDX-1105、MEDI4736、アテゾリズマブ、アベルマブ、BMS-936559及びデュルバルマブからなる群から選択してもよい。
【0140】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0141】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0142】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0143】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0144】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0145】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0146】
ペムブロリズマブは、例えば3週間ごとの、静脈内注入による200mgのペムブロリズマブなど、処方情報に従って与えられてもよい。注入時間は、15分から4時間、例えば30分から1時間の範囲であってよく、典型的には約30分である。一般に、ペムブロリズマブは、所与の適応症に対して承認された用量、投与頻度及び投与形態で投与される。
【0147】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0148】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0149】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、腫瘍内投与を介して2~4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、腫瘍内投与を介して2週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、腫瘍内投与を介して3週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、腫瘍内投与を介して4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0150】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、腫瘍内投与を介して2~4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、腫瘍内投与を介して2週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、腫瘍内投与を介して3週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、腫瘍内投与を介して4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0151】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して2~4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して2週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して3週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0152】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して2~4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して2週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して3週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、ファニング技法を使用して腫瘍内投与を介して4週間ごとに患者に投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0153】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0154】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0155】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0156】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0157】
PD-1及びPD-L1の阻害剤の例は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0158】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0159】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0160】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0161】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0162】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0163】
ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、2週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、3週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形の単位用量は、がんの治療に使用するためのものであり、単位投薬量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲートを含み、4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよく、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0164】
ペムブロリズマブの用量、投与頻度及び投与形態は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0165】
第2の態様では、本発明は、がんの治療に使用するためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートであって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、ポリマー部分に可逆的にコンジュゲートされている1つ以上のTLR7/8アゴニスト部分を含み、がんが固形腫瘍であり、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で腫瘍内投与を介して投与される、TLR7/8アゴニストコンジュゲートに関する。ある特定の実施形態では、第2の態様における腫瘍内注射を介して腫瘍に投与される用量は、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストである。ある特定の実施形態では、第2の態様における腫瘍内注射を介して腫瘍に投与される用量は、腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストである。ある特定の実施形態では、第2の態様における腫瘍内注射を介して腫瘍に投与される用量は、腫瘍あたり2mgのTLR7/8アゴニストである。
【0166】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、ファニング技法を使用して腫瘍内投与される。
【0167】
ある特定の実施形態では、本発明は、がんの治療に使用するためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートであって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、ポリマー部分に可逆的にコンジュゲートされている1つ以上のTLR7/8アゴニスト部分を含み、がんが固形腫瘍であり、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で腫瘍内投与を介して投与され、TLR7/8アゴニストがレシキモドである、TLR7/8アゴニストコンジュゲートに関する。ある特定の実施形態では、第2の態様における腫瘍内注射を介して腫瘍に投与される用量は、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様における腫瘍内注射を介して腫瘍に投与される用量は、腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様における腫瘍内注射を介して腫瘍に投与される用量は、腫瘍あたり2mgのTLR7/8アゴニストであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0168】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.1ml~2mlの範囲の体積で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.2ml~1.5mlの範囲の体積で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.25mlの体積で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mlの体積で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mlの体積で投与される。
【0169】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.1ml~2mlの範囲の体積で投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.2ml~1.5mlの範囲の体積で投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.25mlの体積で投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mlの体積で投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mlの体積で投与され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0170】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mlの体積中の0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mlの体積中の0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.25mlの体積中の0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mlの体積中の1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mlの体積中の1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mlの体積中の1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。
【0171】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mlの体積中の0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与され、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mlの体積中の0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与され、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.25mlの体積中の0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与され、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mlの体積中の1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与され、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mlの体積中の1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与され、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mlの体積中の1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与され、このTLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0172】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供される。
【0173】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供される。
【0174】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。
【0175】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。
【0176】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。
【0177】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。
【0178】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0179】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第1の態様の単位剤形は、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアルであり、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0180】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。
【0181】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。
【0182】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は凍結乾燥されている。
【0183】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、TLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むバイアル中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、バイアルの内容物は液体、例えば懸濁液である。
【0184】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。
【0185】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。
【0186】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。
【0187】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。
【0188】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0189】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドである。
【0190】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。
【0191】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中にTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に0.5mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に1mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、第1のチャンバー中に2mgのTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩と1つ以上の賦形剤とを含むデュアルチャンバーカートリッジ中で提供され、TLR7/8アゴニストはレシキモドであり、前記第1のチャンバーの内容物は凍結乾燥されている。
【0192】
全ての実施形態では、デュアルチャンバーカートリッジの第2のチャンバーは、再懸濁用の緩衝液又は水を含んでもよい。
【0193】
第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートは、ある特定の実施形態では、固形腫瘍の治療に使用するためのものである。ある特定の実施形態では、第2の態様のTLR7/8アゴニストは、例えばファニング技法を使用することによって、腫瘍内注射を介して投与される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN);HPV関連がん、例えば、肛門がん、外陰がん、子宮頸がん、陰茎がん及び膣がん;黒色腫;膵臓がん及び乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)からなる群から選択される。
【0194】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、4週間ごとに患者に投与される。
【0195】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、3週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0196】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0197】
PD-1(プログラム細胞死タンパク質1)の阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択してもよい。PD-L1(プログラム細胞死リガンド1)の阻害剤は、MDX-1105、MEDI4736、アテゾリズマブ、アベルマブ、BMS-936559及びデュルバルマブからなる群から選択してもよい。
【0198】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0199】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、3週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、4週間ごとに患者に投与され、治療は、PD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-L1の阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0200】
ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、2週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、3週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第2の態様の使用のためのTLR7/8アゴニストは、4週間ごとに患者に投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0201】
ペムブロリズマブの用量、投与頻度及び投与形態は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0202】
第3の態様では、本発明は、薬学的に有効な用量のTLR7/8アゴニストコンジュゲートを、がんの治療を必要とする患者に投与するステップを含む、がんを治療する方法であって、TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、ポリマー部分に可逆的にコンジュゲートされている1つ以上のTLR7/8アゴニスト部分を含み、薬学的に有効な用量が、0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲である、方法に関する。ある特定の実施形態では、薬学的に有効な用量は、0.5mgのTLR7/8アゴニストである。ある特定の実施形態では、薬学的に有効な用量は、1mgである。
【0203】
ある特定の実施形態では、第3の態様の方法は、腫瘍あたり0.3~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲である、薬学的に有効な用量を腫瘍内投与するステップを含む。ある特定の実施形態では、有効な用量は、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストである。ある特定の実施形態では、有効な用量は、腫瘍あたり1mgである。
【0204】
ある特定の実施形態では、第3の態様のTLR7/8アゴニストは、レシキモドである。
【0205】
ある特定の実施形態では、腫瘍内投与は、腫瘍内注射である。ある特定の実施形態では、そのような腫瘍内注射は、ファニング技法を使用する。
【0206】
ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、0.1ml~2mlの範囲の体積で提供される。ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、0.2ml~1.5mlの範囲の体積で提供される。ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、0.25mlの体積で提供される。ある特定では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、0.5mlの体積で提供される。ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、1mlの体積で提供される。
【0207】
ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、バイアル中で提供される。ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、デュアルチャンバーカートリッジ中で提供される。
【0208】
ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、医薬製剤の形態で提供される。ある特定の実施形態では、そのような医薬製剤は、乾燥製剤として、例えば凍結乾燥製剤の形態で提供される。そのような凍結乾燥製剤は、患者への投与前に再懸濁されて、溶液又は懸濁液であり得る再懸濁された製剤をもたらす。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、液体、例えば懸濁液製剤として提供される。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、懸濁液製剤として提供される。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、-80℃~12℃の範囲の温度で保存される懸濁液製剤として提供される。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、約-20℃の温度で保存される懸濁液製剤として提供される。
【0209】
ある特定の実施形態では、第3の態様のがんは、固形腫瘍である。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN);HPV関連がん、例えば、肛門がん、外陰がん、子宮頸がん、陰茎がん及び膣がん;黒色腫;膵臓がん及び乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)からなる群から選択される。
【0210】
ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、4週間ごとに患者に投与される。
【0211】
ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、2~4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、2週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、3週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定では、第3の態様の薬学的に有効な用量は、4週間ごとに患者に投与され、治療は、免疫チェックポイント阻害剤との共治療であり、免疫チェックポイント阻害剤は、TLR7/8アゴニストコンジュゲートの投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0212】
ある特定の実施形態では、第3の態様の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤である。PD-1(プログラム細胞死タンパク質1)の阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択してもよい。PD-L1(プログラム細胞死リガンド1)の阻害剤は、MDX-1105、MEDI4736、アテゾリズマブ、アベルマブ、BMS-936559及びデュルバルマブからなる群から選択してもよい。
【0213】
ある特定の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1の阻害剤である。ある特定の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、ペムブロリズマブである。
【0214】
以下のセクションでは、本発明の全ての態様のTLR7/8アゴニストコンジュゲートが、さらに詳細に記載される。
【0215】
TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、1つ以上の-L2-L1-D部分がコンジュゲートされているポリマー部分Zを含み、ここで、各-L2-は、個々に、化学結合又はスペーサー部分であり;各-L1-は、個々に、-Dが可逆的及び共有結合的にコンジュゲートされているリンカー部分であり;各-Dは、TLR7/8アゴニストである。
【0216】
1つ以上の-L2-L1-D部分は、Zに共有結合的にコンジュゲートされている。ある特定の実施形態では、1つ以上の-L2-L1-D部分は、Zに安定してコンジュゲートされている。Zがヒドロゲルである場合には、そのようなヒドロゲル担体にコンジュゲートされている-L2-L1-D部分の数は、大きすぎて特定できないと理解される。
【0217】
ある特定の実施形態では、-Dは、CL075、CL097、ポリ(dT)、レシキモド(R-848、VML600、S28463)、MEDI9197(3M-052)、NKTR262、DV1001、IMO4200、IPH3201及びVTX1463からなる群から選択されるTLR7/8アゴニストである。
【0218】
ある特定の実施形態では、-Dはレシキモドである。
【0219】
ある特定の実施形態では、コンジュゲートの少なくとも一部の-D部分、例えば、コンジュゲート中に存在する-D部分の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%又は100%(即ち全て)が、レシキモドである。
【0220】
ある特定の実施形態では、コンジュゲートは、ただ1つのタイプの-D部分を含み、即ち、コンジュゲートの全ての-D部分は、同一である。ある特定の実施形態では、コンジュゲートは、1つを超えるタイプの-D、例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又は10個の異なるタイプの-Dを含む。
【0221】
コンジュゲートが1つを超えるタイプの-Dを含む場合には、全ての-D部分は、同じタイプの-L1-にコンジュゲートされていてもよく、又は異なるタイプの-L1-にコンジュゲートされていてもよく、即ち、第1のタイプの-Dは、第1のタイプの-L1-にコンジュゲートされていてもよく、第2のタイプの-Dは、第2のタイプの-L1-にコンジュゲートされていてもよいなどである。ある特定の実施形態では、全ての-L1-部分は、同じタイプであり、即ち、同じ構造を有する。代替として、同じタイプの個々の-D部分は、異なるタイプの-L1-部分にコンジュゲートされていてもよい。異なる-L1-部分の使用は、異なる放出動態を有するコンジュゲートされた薬物部分-Dの放出を可能にする。例えば、第1のリンカー部分-L1-は、短い半減期を有していてもよく、したがって、より長い半減期を有し得る第2のリンカー部分-L1-よりも、患者への投与の後でより短い時間内で薬物放出を提供する。異なる放出半減期を有する異なる-L1-部分を使用することは、1種以上の薬物の最適化投薬レジメンを可能にする。
【0222】
-L1-部分は、-Dの官能基を介して-Dにコンジュゲートされており、この官能基は、ある特定の実施形態では、カルボン酸、第一級アミン、第二級アミン、チオール、スルホン酸、カーボネート、カルバメート、ヒドロキシル、アルデヒド、ケトン、ヒドラジン、イソチオシアネート、リン酸、ホスホン酸、アクリロイル、ヒドロキシルアミン、スルフェート、ビニルスルホン、ビニルケトン、ジアゾアルカン、グアニジン、アジリジン、アミド、イミド、イミン、尿素、アミジン、グアニジン、スルホンアミド、ホスホンアミド、ホスホルアミド(phorphoramide)、ヒドラジド及びセレノールからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、-L1-は、カルボン酸、第一級アミン、第二級アミン、チオール、スルホン酸、カーボネート、カルバメート、ヒドロキシル、アルデヒド、ケトン、ヒドラジン、イソチオシアネート、リン酸、ホスホン酸、アクリロイル、ヒドロキシルアミン、スルフェート、ビニルスルホン、ビニルケトン、ジアゾアルカン、グアニジン、アミジン及びアジリジンからなる群から選択される-Dの官能基を介して-Dにコンジュゲートされている。ある特定の実施形態では、-L1-は、ヒドロキシル、第一級アミン、第二級アミン、アミジン及びカルボン酸からなる群から選択される-Dの官能基を介して-Dにコンジュゲートされている。
【0223】
ある特定の実施形態では、-L1-は、-Dのヒドロキシル基を介して-Dにコンジュゲートされている。
【0224】
ある特定の実施形態では、-L1-は、-Dの第一級アミン基を介して-Dにコンジュゲートされている。
【0225】
ある特定の実施形態では、-L1-は、-Dの第二級アミン基を介して-Dにコンジュゲートされている。
【0226】
ある特定の実施形態では、-L1-は、-Dのカルボン酸基を介して-Dにコンジュゲートされている。
【0227】
ある特定の実施形態では、-L1-は、-Dのアミジン基を介して-Dにコンジュゲートされている。
【0228】
-Dがレシキモドである場合には、-L1-は、ある特定の実施形態では、その芳香族アミン、即ち、星印を付けたアミン官能基を介して-Dにコンジュゲートされている。
【0229】
【化13】
【0230】
-L1-部分は、任意のタイプの連結を介して-Dに連結されていてもよく、但し、それが可逆的であることが条件である。ある特定の実施形態では、-L1-は、アミド、エステル、カルバメート、アセタール、アミナール、イミン、オキシム、ヒドラゾン、ジスルフィド、アシルグアニジン、アシルアミジン、カーボネート、ホスフェート、スルフェート、尿素、ヒドラジド、チオエステル、チオホスフェート、チオスルフェート、スルホンアミド、スルホアミジン、スルファグアニジン、ホスホルアミド、ホスホアミジン、ホスホグアニジン、ホスホンアミド、ホスホンアミジン、ホスホングアニジン、ホスホネート、ボレート及びイミドからなる群から選択される連結を介して-Dに連結されている。ある特定の実施形態では、-L1-は、アミド、エステル、カーボネート、カルバメート、アセタール、アミナール、イミン、オキシム、ヒドラゾン、ジスルフィド、アシルアミジン及びアシルグアニジンからなる群から選択される連結を介して-Dに連結されている。ある特定の実施形態では、-L1-は、アミド、エステル、カーボネート(caronate)、アシルアミド及びカルバメートからなる群から選択される連結を介して-Dに連結されている。これら連結の一部は、それ自体可逆的でなくてもよいが、本発明において、-L1-中に存在する隣接基は、これらの連結を可逆的にすると理解される。
【0231】
ある特定の実施形態では、-L1-は、エステル結合を介して-Dに連結されている。
【0232】
ある特定の実施形態では、-L1-は、カーボネート結合を介して-Dに連結されている。
【0233】
ある特定の実施形態では、-L1-は、アシルアミジン結合を介して-Dに連結されている。
【0234】
ある特定の実施形態では、-L1-は、カルバメート結合を介して-Dに連結されている。
【0235】
ある特定の実施形態では、-L1-は、アミド結合を介して-Dに連結されている。
【0236】
-Dがレシキモドである場合には、-Dと-L1-との間の連結は、ある特定の実施形態ではアミド結合を介しており、ここで、-Dの芳香族アミン官能基は、-L1-のカルボニル(-(C=O)-)とともにアミド結合を形成する
【0237】
【化14】
(式中、破線は、-L1-の残部に対する結合部を示す)。
【0238】
ある特定の実施形態では、-Dと-L1-との間の連結の開裂は、生理学的条件下で(緩衝水溶液、pH7.4、37℃)少なくとも3日、例えば、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも12日、少なくとも15日、少なくとも17日、少なくとも20日又は少なくとも25日の放出半減期で起こる。
【0239】
-L1-部分は、-Dが、それの遊離形態で、即ち、一般にD-H又はD-OHの形態で放出されるリンカー部分である。そのような部分は、「プロドラッグリンカー」又は「可逆的プロドラッグリンカー」としても知られており、例えば、参照により本明細書に組み込まれるWO2005/099768A2、WO2006/136586A2、WO2011/089216A1、WO2013/024053A1、WO2011/012722A1、WO2011/089214A1、WO2011/089215A1、WO2013/024052A1及びWO2013/160340A1に開示されている可逆的リンカー部分など、当技術分野において知られている。
【0240】
一実施形態では、-L1-は、WO2009/095479A2に開示されている通りの構造を有する。したがって、ある特定の実施形態では、-L1-部分は、式(II):
【0241】
【化15】
(式中、破線は、アミド結合を形成することによる-Dの窒素に対する結合部を示し;
-X-は、-C(R4R4a)-;-N(R4)-;-O-;-C(R4R4a)-C(R5R5a)-;-C(R5R5a)-C(R4R4a)-;-C(R4R4a)-N(R6)-;-N(R6)-C(R4R4a)-;-C(R4R4a)-O-;-O-C(R4R4a)-;又は-C(R7R7a)-であり;
X1は、C;又はS(O)であり;
-X2-は、-C(R8R8a)-;又は-C(R8R8a)-C(R9R9a)-であり;
=X3は、=O;=S;又は=N-CNであり;
-R1、-R1a、-R2、-R2a、-R4、-R4a、-R5、-R5a、-R6、-R8、-R8a、-R9、-R9aは、-H;及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され;
-R3、-R3aは、-H;及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、但し、-R3、-R3aの1つ又は両方が-H以外である場合において、それらは、それらがsp3-混成炭素原子を介して結合されているNに連結されていることを条件とし;
-R7は、-N(R10R10a);又は-NR10-(C=O)-R11であり;
-R7a、-R10、-R10a、-R11は、互いに独立して、-H;又はC1-6アルキルであり;
任意選択で、ペア-R1a/-R4a、ペア-R1a/-R5a、ペア-R1a/-R7a、ペア-R4a/-R5a、ペア-R8a/-R9aの1つ以上は、化学結合を形成し;
任意選択で、ペア-R1/-R1a、ペア-R2/-R2a、ペア-R4/-R4a、ペア-R5/-R5a、ペア-R8/-R8a、ペア-R9/-R9aの1つ以上は、それらが結合している原子と一緒になって、C3-10シクロアルキル;又は3~10員ヘテロシクリルを形成し;
任意選択で、ペア-R1/-R4、ペア-R1/-R5、ペア-R1/-R6、ペア-R1/-R7a、ペア-R4/-R5、ペア-R4/-R6、ペア-R8/-R9、ペア-R2/-R3の1つ以上は、それらが結合している原子と一緒になって、環Aを形成し;
任意選択で、R3/R3aは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~10員複素環を形成し;
Aは、フェニル;ナフチル;インデニル;インダニル;テトラリニル;C3-10シクロアルキル;3~10員ヘテロシクリル;及び8~11員ヘテロビシクリルからなる群から選択され;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換され、但し、式(II)における星印が付いている水素は、-L2-又は置換基によって置き換えられていないことを条件とする)
である。
【0242】
好ましくは、式(II)の-L1-は、1つの-L2-部分によって置換されている。
【0243】
一実施形態では、式(II)の-L1-は、さらに置換されてはいない。
【0244】
式(II)の-R3/-R3aが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~10員複素環を形成する場合には、窒素に直接結合している原子がsp3-混成炭素原子であるような3~10員複素環だけが形成され得ると理解される。言い換えると、それらが結合している窒素原子と一緒に-R3/-R3aによって形成されるそのような3~10員複素環は、以下の構造:
【0245】
【化16】
(式中、
破線は、-L1-の残りに対する結合部を示し;
環は、少なくとも1つの窒素を含む3~10個の原子を含み;
R#及びR##は、sp3-混成(hydridized)炭素原子を表す)
を有する。
【0246】
3~10員複素環は、さらに置換されていてもよいことも理解される。
【0247】
それらが結合している窒素原子と一緒に式(II)の-R3/-R3aによって形成される適切な3~10員複素環の例示的な実施形態は、以下の通りである:
【0248】
【化17】
(式中、
破線は、分子の残りに対する結合部を示し;
-Rは、-H及びC1-6アルキルからなる群から選択される)。
【0249】
式(II)の-L1-は、任意選択で、さらに置換されていてもよい。一般に、任意の置換基は、開裂の原則が影響を受けない限り使用することができ、即ち、式(II)における星印が付いている水素は、置き換えられず、式(II)の
【0250】
【化18】
部分の窒素は、第一級、第二級又は第三級アミンの一部のままであり、即ち、-R3及び-R3aは、互いに独立して-Hである、又はsp3-混成炭素原子を介して-N<に連結されている。
【0251】
一実施形態では、式(II)の-R1又は-R1aは、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R2又は-R2aは、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R3又は-R3aは、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R4は、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R5又は-R5aは、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R6は、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R7又は-R7aは、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R8又は-R8aは、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R9又は-R9aは、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R10又は-R10aは、-L2-によって置換されている。別の実施形態では、式(II)の-R11は、-L2-によって置換されている。
【0252】
ある特定の実施形態では、-L1-は、WO2016/020373A1に開示されている通りの構造を有する。したがって、ある特定の実施形態では、-L1-部分は、式(III):
【0253】
【化19】
(式中、
破線は、それぞれアミド又はエステル結合を形成することによる-Dの第一級若しくは第二級アミン又はヒドロキシルに対する結合部を示し;
-R1、-R1a、-R2、-R2a、-R3及び-R3aは、-H、-C(R8R8aR8b)、-C(=O)R8、-C≡N、-C(=NR8)R8a、-CR8(=CR8aR8b)、-C≡CR8及び-Tからなる群から互いに独立して選択され;
-R4、-R5及び-R5aは、-H、-C(R9R9aR9b)及び-Tからなる群から互いに独立して選択され;
a1及びa2は、互いに独立して、0又は1であり;
各-R6、-R6a、-R7、-R7a、-R8、-R8a、-R8b、-R9、-R9a、-R9bは、-H、ハロゲン、-CN、-COOR10、-OR10、-C(O)R10、-C(O)N(R10R10a)、-S(O)2N(R10R10a)、-S(O)N(R10R10a)、-S(O)2R10、-S(O)R10、-N(R10)S(O)2N(R10aR10b)、-SR10、-N(R10R10a)、-NO2、-OC(O)R10、-N(R10)C(O)R10a、-N(R10)S(O)2R10a、-N(R10)S(O)R10a、-N(R10)C(O)OR10a、-N(R10)C(O)N(R10aR10b)、-OC(O)N(R10R10a)、-T、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、及びC2-20アルキニルからなる群から互いに独立して選択され、ここで、-T、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、及びC2-20アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-R11によって任意選択で置換され、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、及びC2-20アルキニルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(R12)-、-S(O)2N(R12)-、-S(O)N(R12)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(R12)S(O)2N(R12a)-、-S-、-N(R12)-、-OC(OR12)(R12a)-、-N(R12)C(O)N(R12a)-、及び-OC(O)N(R12)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
各-R10、-R10a、-R10bは、-H、-T、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、及びC2-20アルキニルからなる群から独立して選択され、ここで、-T、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、及びC2-20アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-R11によって任意選択で置換され、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、及びC2-20アルキニルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(R12)-、-S(O)2N(R12)-、-S(O)N(R12)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(R12)S(O)2N(R12a)-、-S-、-N(R12)-、-OC(OR12)(R12a)-、-N(R12)C(O)N(R12a)-、及び-OC(O)N(R12)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
各Tは、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、テトラリニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、及び8~11員ヘテロビシクリルからなる群から互いに独立して選択され、ここで、各Tは、同じ又は異なる1つ以上の-R11によって独立して任意選択で置換され;
各-R11は、ハロゲン、-CN、オキソ(=O)、-COOR13、-OR13、-C(O)R13、-C(O)N(R13R13a)、-S(O)2N(R13R13a)、-S(O)N(R13R13a)、-S(O)2R13、-S(O)R13、-N(R13)S(O)2N(R13aR13b)、-SR13、-N(R13R13a)、-NO2、-OC(O)R13、-N(R13)C(O)R13a、-N(R13)S(O)2R13a、-N(R13)S(O)R13a、-N(R13)C(O)OR13a、-N(R13)C(O)N(R13aR13b)、-OC(O)N(R13R13a)、及びC1-6アルキルから互いに独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換され;
各-R12、-R12a、-R13、-R13a、-R13bは、-H及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換され;
任意選択で、ペア-R1/-R1a、ペア-R2/-R2a、ペア-R3/-R3a、ペア-R6/-R6a、ペア-R7/-R7aの1つ以上は、それらが結合している原子と一緒になって、C3-10シクロアルキル又は3~10員ヘテロシクリルを形成し;
任意選択で、ペア-R1/-R2、ペア-R1/-R3、ペア-R1/-R4、ペア-R1/-R5、ペア-R1/-R6、ペア-R1/-R7、ペア-R2/-R3、ペア-R2/-R4、ペア-R2/-R5、ペア-R2/-R6、ペア-R2/-R7、ペア-R3/-R4、ペア-R3/-R5、ペア-R3/-R6、ペア-R3/-R7、ペア-R4/-R5、ペア-R4/-R6、ペア-R4/-R7、ペア-R5/-R6、ペア-R5/-R7、ペア-R6/-R7の1つ以上は、それらが結合している原子と一緒になって、環Aを形成し;
Aは、フェニル;ナフチル;インデニル;インダニル;テトラリニル;C3-10シクロアルキル;3~10員ヘテロシクリル;及び8~11員ヘテロビシクリルからなる群から選択され;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換されている)
である。
【0254】
式(III)の-L1-の任意選択のさらなる置換基は、好ましくは上に記載されている通りである。
【0255】
好ましくは式(III)の-L1-は、1つの-L2-部分によって置換されている。
【0256】
一実施形態では、式(III)の-L1-は、さらに置換されてはいない。
【0257】
別の実施形態では、-L1-は、参照により本明細書に組み込まれるEP1536334B1、WO2009/009712A1、WO2008/034122A1、WO2009/143412A2、WO2011/082368A2、及び米国特許第8,618,124B2号に開示されている通りの構造を有する。
【0258】
別の実施形態では、-L1-は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,946,405B2号及び米国特許第8,754,190B2号に開示されている通りの構造を有する。したがって、ある特定の実施形態では、-L1-は、式(IV):
【0259】
【化20】
(式中、
破線は、-OH、-SH及び-NH2からなる群から選択される-Dの官能基を介する-Dに対する結合部を示し;
mは、0又は1であり;
-R1及び-R2の少なくとも1つ又は両方は、-CN、-NO2、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリール、任意選択で置換されているアルケニル、任意選択で置換されているアルキニル、-C(O)R3、-S(O)R3、-S(O)2R3、及び-SR4からなる群から互いに独立して選択され、
-R1及び-R2の一方のみが、-H、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリールアルキル、及び任意選択で置換されているヘテロアリールアルキルからなる群から選択され;
-R3は、-H、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているアリールアルキル、任意選択で置換されているヘテロアリール、任意選択で置換されているヘテロアリールアルキル、-OR9及び-N(R9)2からなる群から選択され;
-R4は、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているアリールアルキル、任意選択で置換されているヘテロアリール、及び任意選択で置換されているヘテロアリールアルキルからなる群から選択され;
各-R5は、-H、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアルケニルアルキル、任意選択で置換されているアルキニルアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているアリールアルキル、任意選択で置換されているヘテロアリール及び任意選択で置換されているヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択され;
-R9は、-H及び任意選択で置換されているアルキルからなる群から選択され;
-Y-は、存在せず、-X-は、-O-若しくは-S-である;又は
-Y-は、-N(Q)CH2-であり、-X-は、-O-であり;
Qは、任意選択で置換されているアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているアリールアルキル、任意選択で置換されているヘテロアリール及び任意選択で置換されているヘテロアリールアルキルからなる群から選択され;
任意選択で、-R1及び-R2は、一緒になって、3~8員環を形成することができ;
任意選択で、両方の-R9は、それらが結合している窒素と一緒に、複素環式環を形成し;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換されている)
である。
【0260】
式(IV)の文脈においてのみ、使用される用語は、以下の意味を有する:
【0261】
用語「アルキル」には、ここで使用される場合、1~8個の炭素、又は一部の実施形態では1~6個若しくは1~4個の炭素原子の直鎖、分岐又は環状飽和炭化水素基が含まれる。
【0262】
用語「アルコキシ」には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ等を含めて、酸素に結合されているアルキル基が含まれる。
【0263】
用語「アルケニル」は、炭素-炭素二重結合を有する非芳香族不飽和炭化水素を含む。
【0264】
用語「アルキニル」は、炭素-炭素三重結合を有する非芳香族不飽和炭化水素を含む。
【0265】
用語「アリール」は、例えば、フェニル基、ナフチル基、及びアントラセニル基を含めて、6~18個の炭素、好ましくは6~10個の炭素の芳香族炭化水素基を含む。用語「ヘテロアリール」は、例えば、ピロリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、キノリル基、インドリル基、インデニル基等を含めて、少なくとも1個のN、O又はS原子を含有する3~15個の炭素、好ましくは少なくとも1個のN、O又はS原子を含有する3~7個の炭素を含む芳香族環を含む。
【0266】
一部の例において、アルケニル部分、アルキニル部分、アリール部分又はヘテロアリール部分は、アルキレン結合を介して分子の残部にカップリングすることができる。そのような状況下にて、置換基は、アルケニルアルキル、アルキニルアルキル、アリールアルキル又はヘテロアリールアルキルと称され、これは、アルキレン部分が、アルケニル部分、アルキニル部分、アリール部分又はヘテロアリール部分と、アルケニル、アルキニル、アリール又はヘテロアリールがカップリングされる分子との間にあることを示す。
【0267】
用語「ハロゲン」は、ブロモ、フルオロ、クロロ及びヨードを含む。
【0268】
用語「複素環式環」は、3~7個の炭素原子及び少なくとも1個のN、O又はS原子を含む4~8員芳香族環又は非芳香族環を指す。例は、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジン、及びテトラヒドロフラニル、並びに上記で用語「ヘテロアリール」のために提供されている例示的な基である。
【0269】
環系が任意選択で置換されている場合には、適切な置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、又は追加の環からなる群から選択され、各々は任意選択でさらに置換されている。上記を含めた任意の基における任意選択の置換基には、ハロ、ニトロ、シアノ、-OR、-SR、-NR2、-OCOR、-NRCOR、-COOR、-CONR2、-SOR、-SO2R、-SONR2、-SO2NR2が含まれ、ここで、各Rは、独立してアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又はヘテロアリールである、又は2つのR基は、それらが結合している原子と一緒になって、環を形成する。
【0270】
好ましくは、式(IV)の-L1-は、1つの-L2-部分によって置換されている。
【0271】
別の実施形態では、-L1-は、参照により本明細書に組み込まれるWO2013/036857A1に開示されている通りの構造を有する。したがって、ある特定の実施形態では、-L1-は、式(V):
【0272】
【化21】
(式中、
破線は、-Dのアミン官能基を介する-Dに対する結合部を示し;
-R1は、任意選択で置換されているC1-C6直鎖、分岐又は環状アルキル;任意選択で置換されているアリール;任意選択で置換されているヘテロアリール;アルコキシ;及び-NR5 2からなる群から選択され;
-R2は、-H;任意選択で置換されているC1-C6アルキル;任意選択で置換されているアリール;及び任意選択で置換されているヘテロアリールからなる群から選択され;
-R3は、-H;任意選択で置換されているC1-C6アルキル;任意選択で置換されているアリール;及び任意選択で置換されているヘテロアリールからなる群から選択され;
-R4は、-H;任意選択で置換されているC1-C6アルキル;任意選択で置換されているアリール;及び任意選択で置換されているヘテロアリールからなる群から選択され;
各-R5は、-H;任意選択で置換されているC1-C6アルキル;任意選択で置換されているアリール;及び任意選択で置換されているヘテロアリールからなる群から互いに独立して選択される、又は一緒になった場合、2つの-R5は、シクロアルキル又はシクロヘテロアルキルであってもよく;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換されている)
である。
【0273】
式(V)の文脈においてのみ、使用される用語は、以下の意味を有する:
【0274】
「アルキル」、「アルケニル」、及び「アルキニル」には、1~8個の炭素又は1~6個の炭素又は1~4個の炭素の直鎖、分岐又は環状炭化水素基が含まれ、ここで、アルキルは飽和炭化水素であり、アルケニルには、1個以上の炭素-炭素二重結合が含まれ、アルキニルには、1個以上の炭素-炭素三重結合が含まれる。別段に特定されていない限り、これらは、1~6個のCを含有する。
【0275】
「アリール」には、例えば、フェニル基、ナフチル基、及びアントラセン基を含めて、6~18個の炭素、好ましくは6~10個の炭素の芳香族炭化水素基が含まれる。「ヘテロアリール」には、例えば、ピロリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル(thiszolyl)基、イソチアゾリル基、キノリル基、インドリル基、インデニル基等を含めて、少なくとも1個のN、O又はS原子を含有する3~15個の炭素、好ましくは少なくとも1個のN、O又はS原子を含有する3~7個の炭素を含む芳香族環が含まれる。
【0276】
用語「置換されている」は、1個以上の水素原子の代わりに1個以上の置換基を含むアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はヘテロアリール基を意味する。置換基は、一般に、F、Cl、Br、及びIを含めたハロゲン;直鎖、分岐、及び環状を含めた低級アルキル;フルオロアルキル、クロロアルキル、ブロモアルキル、及びヨードアルキルを含めた低級ハロアルキル;OH;直鎖、分岐、及び環状を含めた低級アルコキシ;SH;直鎖、分岐及び環状を含めた低級アルキルチオ;アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ;アルキルシリル、アルコキシシリル、及びアリールシリルを含めたシリル;ニトロ;シアノ;カルボニル;カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸のアミド、アミノカルボニル;アミノアシル;カルバメート;尿素;チオカルバメート;チオ尿素;ケトン(ketne);スルホン;スルホンアミド;フェニル、ナフチル、及びアントラセニルを含めたアリール;ピロール、イミダゾール、フラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、及びテトラゾールを含めた5員ヘテロアリール、ピリジン、ピリミジン、ピラジンを含めた6員ヘテロアリール、並びにベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソオキサゾール、及びベンゾイソチアゾールを含めた縮合ヘテロアリールを含めたヘテロアリールから選択することができる。
【0277】
好ましくは式(V)の-L1-は、1つの-L2-部分によって置換されている。
【0278】
別の実施形態では、-L1-は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,585,837B2号に開示されている通りの構造を有する。したがって、ある特定の実施形態では、-L1-は、式(VI):
【0279】
【化22】
(式中、
破線は、-Dのアミン官能基を介する-Dに対する結合部を示し;
R1及びR2は、水素、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリール、アルカリール、アラルキル、ハロゲン、ニトロ、-SO3H、-SO2NHR5、アミノ、アンモニウム、カルボキシル、PO3H2、及びOPO3H2からなる群から独立して選択され;
R3、R4、及びR5は、水素、アルキル、及びアリールからなる群から独立して選択され;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換されている)
である。
【0280】
式(VI)のための適切な置換基は、アルキル(例えば、C1-6アルキル)、アルケニル(例えば、C2-6アルケニル)、アルキニル(例えば、C2-6アルキニル)、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアリール(例えば、芳香族4~7員複素環)又はハロゲン部分である。
【0281】
式(VI)の文脈においてのみ、使用される用語は、以下の意味を有する:
【0282】
用語「アルキル」、「アルコキシ」、「アルコキシアルキル」、「アリール」、「アルカリール」及び「アラルキル」は、1~8個、好ましくは1~4個の炭素原子のアルキルラジカル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びブチル、並びに6~10個の炭素原子のアリールラジカル、例えばフェニル及びナフチルを意味する。用語「ハロゲン」は、ブロモ、フルオロ、クロロ及びヨードを含む。
【0283】
好ましくは式(VI)の-L1-は、1つの-L2-部分によって置換されている。
【0284】
別の実施形態では、-L1-は、参照により本明細書に組み込まれるWO2002/089789A1に開示されている通りの構造を有する。したがって、ある特定の実施形態では、-L1-は、式(VII):
【0285】
【化23】
(式中、
破線は、-Dのアミン官能基を介する-Dに対する結合部を示し;
L1は、二官能性連結基であり、
Y1及びY2は、独立して、O、S又はNR7であり;
R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、水素、C1-6アルキル、C3-12分岐アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシ、及びC1-6ヘテロアルコキシからなる群から独立して選択され;
Arは、式(VII)に含まれる場合に多置換芳香族炭化水素又は多置換複素環式基を形成する部分であり;
Xは、化学結合、又は標的細胞中に活発に輸送される部分、疎水性部分、又はこれらの組合せであり、
yは、0又は1であり;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換されている)
である。
【0286】
式(VII)の文脈においてのみ、使用される用語は、以下の意味を有する:
【0287】
用語「アルキル」には、例えば、アルコキシ、C3-8シクロアルキル又は置換シクロアルキルなどを含めた直鎖、分岐、置換C1-12アルキルが含まれると理解される。
【0288】
用語「置換されている」には、官能基又は化合物内に含有されている1個以上の原子を添加すること、又は1個以上の異なる原子と置き換えることが含まれると理解される。
【0289】
置換アルキルには、カルボキシアルキル、アミノアルキル、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキル及びメルカプトアルキルが含まれ、置換(substtued)シクロアルキルには、部分、例えば、4-クロロシクロヘキシルが含まれ、アリールには、部分、例えば、ナフチルが含まれ、置換アリールには、部分、例えば、3-ブロモ-フェニルが含まれ、アラルキルには、部分、例えば、トルイルが含まれ、ヘテロアルキルには、部分、例えば、エチルチオフェンが含まれ、置換ヘテロアルキルには、部分、例えば、3-メトキシチオフェン(methoxythiophone)が含まれ、アルコキシには、部分、例えば、メトキシが含まれ、フェノキシには、部分、例えば、3-ニトロフェノキシが含まれる。ハロ-には、フルオロ、クロロ、ヨード及びブロモが含まれると理解される。
【0290】
好ましくは式(VII)の-L1-は、1つの-L2-部分によって置換されている。
【0291】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(VIII)
【0292】
【化24】
(式中、
星印を付けた破線は、アミド結合を形成することによる-Dの窒素に対する結合部を示し;
印を付けていない破線は、-L1-の残部に対する結合部を示し;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換されている)
のサブ構造を含む。
【0293】
好ましくは式(VIII)の-L1-は、1つの-L2-部分によって置換されている。
【0294】
一実施形態では、式(VIII)の-L1-は、さらに置換されてはいない。
【0295】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(IX)
【0296】
【化25】
(式中、
星印を付けた破線は、カルバメート結合を形成することによる-Dの窒素に対する結合部を示し;
印を付けていない破線は、-L1-の残部に対する結合部を示し;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換されている)
のサブ構造を含む。
【0297】
好ましくは式(IX)の-L1-は、1つの-L2-部分によって置換されている。
【0298】
一実施形態では、式(IX)の-L1-は、さらに置換されてはいない。
【0299】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(IX-a):
【0300】
【化26】
[式中、
星印を付けた破線は、-Dの窒素に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-L2-に対する結合部を示し;
nは、0、1、2、3、又は4であり;
=Y1、=Y5は、=O及び=Sからなる群から互いに独立して選択され;
-Y2-は、-O-及び-S-からなる群から選択され;
-Y3-は、-O-及び-S-からなる群から選択され;
-Y4-は、-O-、-NR5-及び-C(R6R6a)-からなる群から選択され;
-R3、-R5、-R6、-R6aは、-H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル及び3,3-ジメチルプロピルからなる群から互いに独立して選択され;
-R4は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル及び3,3-ジメチルプロピルからなる群から選択され;
-W-は、C3-10シクロアルキル、8~30員カルボポリシクリル、3~10員ヘテロシクリル、-C(O)-、-C(O)N(R7)-、-O-、-S-及び-N(R7)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれているC1-20アルキルからなる群から選択され;
-Nuは、-N(R7R7a)、-N(R7OH)、-N(R7)-N(R7aR7b)、-S(R7)、-COOH、
【0301】
【化27】
からなる群から選択される求核基であり;
-Ar-は、
【0302】
【化28】
(式中、
破線は、-L1-の残部に対する結合部を示し、
-Z1-は、-O-、-S-及び-N(R7)-からなる群から選択され、
-Z2-は、-N(R7)-である)
からなる群から選択され;
-R7、-R7a、-R7bは、-H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルからなる群から互いに独立して選択され;
ここで、-L1-は、任意選択でさらに置換されている]
である。
【0303】
一実施形態では、式(IX-a)の-L1-は、さらに置換されてはいない。
【0304】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(IX-b):
【0305】
【化29】
[式中、
星印を付けた破線は、-Dの窒素に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-L2-に対する結合部を示し;
nは、0、1、2、3、又は4であり;
=Y1、=Y5は、=O及び=Sからなる群から互いに独立して選択され;
-Y2-は、-O-及び-S-からなる群から選択され;
-Y3-は、-O-及び-S-からなる群から選択され;
-Y4-は、-O-、-NR5-及び-C(R6R6a)-からなる群から選択され;
-R2、-R3、-R5、-R6、-R6aは、-H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル及び3,3-ジメチルプロピルからなる群から互いに独立して選択され;
-R4は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル及び3,3-ジメチルプロピルからなる群から選択され;
-W-は、C3-10シクロアルキル、8~30員カルボポリシクリル、3~10員ヘテロシクリル、-C(O)-、-C(O)N(R7)-、-O-、-S-及び-N(R7)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれているC1-20アルキルからなる群から選択され;
-Nuは、-N(R7R7a)、-N(R7OH)、-N(R7)-N(R7aR7b)、-S(R7)、-COOH、
【0306】
【化30】
からなる群から選択される求核基であり;
-Ar-は、
【0307】
【化31】
(式中、
破線は、-L1-の残部に対する結合部を示し、
-Z1-は、-O-、-S-及び-N(R7)-からなる群から選択され、
-Z2-は、-N(R7)-である)
からなる群から選択され;
-R7、-R7a、-R7bは、-H、C1-6アルキル、C2-6アルケニル及びC2-6アルキニルからなる群から互いに独立して選択され;
ここで、-L1-は、任意選択でさらに置換されている]
である。
【0308】
一実施形態では、式(IX-b)の-L1-は、さらに置換されてはいない。
【0309】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X)
【0310】
【化32】
(式中、
破線は、-Dのアミン官能基の窒素に対する結合部を示し;
=X1は、=O、=S及び=Nからなる群から選択され;
-X2-は、-O-、-S-及び-N-からなる群から選択され;
-Rは、C1-50アルキルであり、このC1-50アルキルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Rz1)-、-S(O)2N(Rz1)-、-S(O)N(Rz1)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Rz1)S(O)2N(Rz1a)-、-S-、-N(Rz1)-、-OC(ORz1)(Rz1a)-、-N(Rz1)C(O)N(Rz1a)-、及び-OC(O)N(Rz1)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ、C1-50アルキルは、1つ以上の-Rz2によって任意選択で置換され;
各Tは、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、テトラリニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリル、8~30員カルボポリシクリル、及び8~30員ヘテロポリシクリルからなる群から独立して選択され、ここで、各Tは、同じ又は異なる1つ以上の-Rz2によって独立して任意選択で置換され;
各-Rz2は、ハロゲン、-CN、オキソ(=O)、-COORz3、-ORz3、-C(O)Rz3、-C(O)N(Rz3Rz3a)、-S(O)2N(Rz3Rz3a)、-S(O)N(Rz3Rz3a)、-S(O)2Rz3、-S(O)Rz3、-N(Rz3)S(O)2N(Rz3aRz3b)、-SRz3、-N(Rz3Rz3a)、-NO2、-OC(O)Rz3、-N(Rz3)C(O)Rz3a、-N(Rz3)S(O)2Rz3a、-N(Rz3)S(O)Rz3a、-N(Rz3)C(O)ORz3a、-N(Rz3)C(O)N(Rz3aRz3b)、-OC(O)N(Rz3Rz3a)、及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換され;
各-Rz1、-Rz1a、-Rz3、-Rz3a及び-Rz3bは、-H、及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換され;
ここで、-L1-は、少なくとも1つの-L2-によって置換され、-L1-は、任意選択でさらに置換されている)
である。
【0311】
ある特定の実施形態では、-L1-は、1つの-L2-によって置換されている。
【0312】
一実施形態では、式(X)の-L1-は、さらに置換されてはいない。
【0313】
ある特定の実施形態では、式(X)の=X1は、=N及び=Oからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、式(X)の=X1は、=Nである。ある特定の実施形態では、式(X)の=X1は、=Oである。
【0314】
ある特定の実施形態では、式(X)の-X2-は、-N-及び-O-からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、式(X)の-X2-は、-N-である。ある特定の実施形態では、式(X)の-X2-は、-O-である。
【0315】
ある特定の実施形態では、式(X)の=X1は=Nであり、式(X)の-X2-は-O-である。ある特定の実施形態では、式(X)の=X1は=Oであり、式(X)の-X2-は-N-である。ある特定の実施形態では、式(X)の=X1は=Nであり、式(X)の-X2-は-N-である。ある特定の実施形態では、式(X)の=X1は=Oであり、式(X)の-X2-は-O-である。
【0316】
ある特定の実施形態では、式(X)の-Rは、C1-20アルキルであり、このC1-20アルキルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Rz1)-、-S(O)2N(Rz1)-、-S(O)N(Rz1)-、-S(O)2-、-S(O)-、-S-、-N(Rz1)-、-OC(ORz1)(Rz1a)-、-N(Rz1)C(O)N(Rz1a)-、及び-OC(O)N(Rz1)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ、C1-20アルキルは、1つ以上の-Rz2によって任意選択で置換され;
各-Rz1及び-Rz1aは、-H、及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換され;
各Tは、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、テトラリニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリルからなる群から独立して選択され、ここで、各Tは、同じ又は異なる1つ以上の-Rz2によって独立して任意選択で置換され;
各-Rz2は、ハロゲン、及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換されている。
【0317】
ある特定の実施形態では、式(X)の部分は、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)、(X-10)、(X-11)及び(X-12)
【0318】
【化33】
(式中、
星印を付けた破線は、-Dのアミン官能基の窒素に対する結合部を示し;
印を付けていない破線は、-L2に対する結合部を示し;
-R1は、-H、C1-10アルキル、C2-10アルケニル及びC2-10アルキニルからなる群から選択され;
-R2及び-R2aは、-H、ハロゲン、C1-10アルキル、C2-10アルケニル及びC2-10アルキニルからなる群から独立して選択され;
nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24及び25からなる群から選択される整数であり;
mは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24及び25からなる群から選択される整数であり;
oは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選択される整数であり;
pは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選択される整数であり;
qは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24及び25からなる群から選択される整数である)
からなる群から選択される。
【0319】
ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、3である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、4である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、5である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、6である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、7である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、8である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、9である。ある特定の実施形態では、式(X-1)、(X-2)、(X-3)、(X-4)、(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)又は(X-12)のnは、10である。
【0320】
ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、3である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、4である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、5である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、6である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、7である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、8である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、9である。ある特定の実施形態では、式(X-8)、(X-9)又は(X-12)のmは、10である。
【0321】
ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、0である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、3である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、4である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、5である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、6である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、7である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、8である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、9である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のoは、10である。
【0322】
ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、0である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、3である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、4である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、5である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、6である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、7である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、8である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、9である。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)のpは、10である。
【0323】
ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、3である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、4である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、5である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、6である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、7である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、8である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、9である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、10である。
【0324】
ある特定の実施形態では、式(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)、(X-10)、(X-11)又は(X-12)の-R1は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)、(X-10)、(X-11)又は(X-12)の-R1は、C1-10アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル又は3,3-ジメチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)、(X-10)、(X-11)又は(X-12)の-R1は、C2-10アルケニルである。ある特定の実施形態では、式(X-5)、(X-6)、(X-7)、(X-8)、(X-9)、(X-10)、(X-11)又は(X-12)の-R1は、C2-10アルキニルである。
【0325】
ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2は、ハロゲン、例えば、フルオロ又はクロロである。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2は、C1-10アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル又は3,3-ジメチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2は、C2-10アルケニル、例えば、C2アルケニル、C3アルケニル、C4アルケニル、C5アルケニル又はC6アルケニルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2は、C2-10アルキニル、例えば、C2アルキニル、C3アルキニル、C4アルキニル、C5アルキニル又はC6アルキニルである。
【0326】
ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2aは、ハロゲンである。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2aは、C1-10アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル又は3,3-ジメチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2aは、C2-10アルケニル、例えば、C2アルケニル、C3アルケニル、C4アルケニル、C5アルケニル又はC6アルケニルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)又は(X-11)の-R2aは、C2-10アルキニル、例えば、C2アルキニル、C3アルキニル、C4アルキニル、C5アルキニル又はC6アルキニルである。
【0327】
ある特定の実施形態では、式(X-10)及び(X-11)の-R2及び-R2aの少なくとも1つは、-Hではない。
【0328】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-1)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=1である式(X-1)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=2である式(X-1)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=3である式(X-1)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=4である式(X-1)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=5である式(X-1)である。
【0329】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-2)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=1である式(X-2)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=2である式(X-2)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=3である式(X-2)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=4である式(X-2)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=5である式(X-2)である。
【0330】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-3)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=1である式(X-3)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=2である式(X-3)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=3である式(X-3)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=4である式(X-3)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=5である式(X-3)である。
【0331】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-4)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=1である式(X-4)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=2である式(X-4)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=3である式(X-4)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=4である式(X-4)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、n=5である式(X-4)である。
【0332】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-5)である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1は-Hである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1はメチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1はエチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、nは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1は-Hであり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1は-Hであり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1は-Hであり、nは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1はメチルであり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1はメチルであり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-5)であり、-R1はメチルであり、nは3である。
【0333】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-6)である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1は-Hである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1はメチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1はエチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、nは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1は-Hであり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1は-Hであり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1は-Hであり、nは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1はメチルであり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1はメチルであり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-6)であり、-R1はメチルであり、nは3である。
【0334】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-7)である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1は-Hである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1はメチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1はエチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、nは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1は-Hであり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1は-Hであり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1は-Hであり、nは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1はメチルであり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1はメチルであり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-7)であり、-R1はメチルであり、nは3である。
【0335】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-8)である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1はメチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1はエチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、nは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、mは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、mは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、mは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは1であり、mは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは1であり、mは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは1であり、mは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは2であり、mは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは2であり、mは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは2であり、mは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは3であり、mは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは3であり、mは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-8)であり、-R1は-Hであり、nは3であり、mは3である。
【0336】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-9)である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1はメチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1はエチルである。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、nは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、nは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、nは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、mは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、mは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、mは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは1であり、mは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは1であり、mは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは1であり、mは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは2であり、mは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは2であり、mは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは2であり、mは3である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは3であり、mは1である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは3であり、mは2である。ある特定の実施形態では、-L1-は式(X-9)であり、-R1は-Hであり、nは3であり、mは3である。
【0337】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-10)である。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R1は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-10)のoは、0である。ある特定の実施形態では、式(X-10)のoは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-10)のoは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-10)のoは、3である。ある特定の実施形態では、式(X-10)のpは、0である。ある特定の実施形態では、式(X-10)のpは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-10)のpは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-10)のpは、3である。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、ハロゲン、例えば、フルオル(fluor)である。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、n-プロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、イソプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、2-メチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、2-メチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、1-メチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2及び-R2aの両方は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、フルオルであり、式(X-10)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、イソプロピルであり、式(X-10)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-10)の-R2は、2-メチルプロピルであり、式(X-10)の-R2aは、-Hである。
【0338】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-11)である。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R1は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R1は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R1は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)のoは、0である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のoは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のoは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のpは、0である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のpは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のpは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、ハロゲン、例えば、フルオルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、n-プロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、イソプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、2-メチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、2-メチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、1-メチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2及び-R2aの両方は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、フルオルであり、式(X-11)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、イソプロピルであり、式(X-11)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-11)の-R2は、2-メチルプロピルであり、式(X-11)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、1である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、2である。ある特定の実施形態では、式(X-11)のqは、3である。
【0339】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-12)である。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、nは1である。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、nは2である。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、nは3である。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、mは1である。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、mは2である。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、mは3である。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、n及びmの両方は、1である。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、-R1は-Hである。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、-R1はメチルである。ある特定の実施形態では、L1-は式(X-12)であり、-R1はエチルである。
【0340】
ある特定の実施形態では、-L1-は、以下からなる群から選択される
【0341】
【化34】
(式中、
星印を付けた破線は、-Dのアミン官能基の窒素に対する結合部を示し;
印を付けていない破線は、-L2-に対する結合部を示す)。
【0342】
ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a1)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a2)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a3)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a4)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a5)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a6)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a7)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a8)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a9)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a10)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a11)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a12)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a13)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a14)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a15)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a16)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a17)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a18)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a19)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a20)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a21)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a22)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a23)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-24)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a25)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a26)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a27)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a28)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a29)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a30)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a31)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a32)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a33)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a34)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a35)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a36)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a37)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a38)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a39)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a40)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a41)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a42)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a43)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a44)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a45)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a46)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a47)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a48)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a49)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a50)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a51)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a52)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a53)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a54)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a55)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a56)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a57)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a58)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a59)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a60)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a61)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a62)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a63)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a64)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a65)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a66)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a67)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a68)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a69)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a70)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a71)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a72)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a73)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a74)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a75)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a76)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a77)である。ある特定の実施形態では、-L1-は、式(X-a78)である。
【0343】
ある特定の実施形態では、放出半減期、即ち、全ての-D部分の半分が-L1-から放出される時間は、pH非依存性、特に約6.8~約7.4の範囲のpHに対して非依存性である。そのようなpH非依存性放出は、腫瘍組織におけるpHが変動し得るので有利であり、そのようなpH非依存性は、より均一な及びしたがってより予測可能な薬物放出を可能にする。
【0344】
驚くべきことに、式(X-a11)及び(X-a12)の-L1-部分は、6.8~7.4の範囲のpHに対して、pHから非依存性である放出半減期を有することが見出された。
【0345】
ある特定の実施形態では、-L1-D部分は、式(X-b1)
【0346】
【化35】
(式中、破線は、-L2-に対する結合部を示す)
である。
【0347】
ある特定の実施形態では、-L1-D部分は、式(X-b2)
【0348】
【化36】
(式中、破線は、-L2-に対する結合部を示す)
である。
【0349】
ある特定の実施形態では、-L1-D部分は、式(X-b5)
【0350】
【化37】
(式中、破線は、-L2-に対する結合部を示す)
である。
【0351】
ある特定の実施形態では、-L1-D部分は、式(X-b6)
【0352】
【化38】
(式中、破線は、-L2-に対する結合部を示す)
である。
【0353】
本発明のコンジュゲートにおいて、-L2-は、化学結合又はスペーサー部分である。ある特定の実施形態では、-L2-は、可逆的連結を含まず、即ち、-L2-における全ての連結は、安定な連結である。ある特定の実施形態では、-L1-は、安定な連結を介して-L2-に連結される。ある特定の実施形態では、-L2-は、安定な連結を介して-Zに連結される。
【0354】
ある特定の実施形態では、-L2-は、化学結合である。
【0355】
ある特定の実施形態では、-L2-は、スペーサー部分である。
【0356】
ある特定の実施形態では、-L2-は、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Ry1)-、-S(O)2N(Ry1)-、-S(O)N(Ry1)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Ry1)S(O)2N(Ry1a)-、-S-、-N(Ry1)-、-OC(ORy1)(Ry1a)-、-N(Ry1)C(O)N(Ry1a)-、-OC(O)N(Ry1)-、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルからなる群から選択されるスペーサー部分であり、ここで、-T-、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-Ry2によって任意選択で置換され、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Ry3)-、-S(O)2N(Ry3)-、-S(O)N(Ry3)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Ry3)S(O)2N(Ry3a)-、-S-、-N(Ry3)-、-OC(ORy3)(Ry3a)-、-N(Ry3)C(O)N(Ry3a)-、及び-OC(O)N(Ry3)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
-Ry1及び-Ry1aは、-H、-T、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルからなる群から互いに独立して選択され、ここで、-T、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-Ry2によって任意選択で置換され、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Ry4)-、-S(O)2N(Ry4)-、-S(O)N(Ry4)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Ry4)S(O)2N(Ry4a)-、-S-、-N(Ry4)-、-OC(ORy4)(Ry4a)-、-N(Ry4)C(O)N(Ry4a)-、及び-OC(O)N(Ry4)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
各Tは、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、テトラリニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリル、8~30員カルボポリシクリル、及び8~30員ヘテロポリシクリルからなる群から独立して選択され、ここで、各Tは、同じ又は異なる1つ以上の-Ry2によって独立して任意選択で置換され;
各-Ry2は、ハロゲン、-CN、オキソ(=O)、-COORy5、-ORy5、-C(O)Ry5、-C(O)N(Ry5Ry5a)、-S(O)2N(Ry5Ry5a)、-S(O)N(Ry5Ry5a)、-S(O)2Ry5、-S(O)Ry5、-N(Ry5)S(O)2N(Ry5aRy5b)、-SRy5、-N(Ry5Ry5a)、-NO2、-OC(O)Ry5、-N(Ry5)C(O)Ry5a、-N(Ry5)S(O)2Ry5a、-N(Ry5)S(O)Ry5a、-N(Ry5)C(O)ORy5a、-N(Ry5)C(O)N(Ry5aRy5b)、-OC(O)N(Ry5Ry5a)、及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換されており;
各-Ry3、-Ry3a、-Ry4、-Ry4a、-Ry5、-Ry5a及び-Ry5bは、-H、及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換されている。
【0357】
ある特定の実施形態では、-L2-は、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Ry1)-、-S(O)2N(Ry1)-、-S(O)N(Ry1)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Ry1)S(O)2N(Ry1a)-、-S-、-N(Ry1)-、-OC(ORy1)(Ry1a)-、-N(Ry1)C(O)N(Ry1a)-、-OC(O)N(Ry1)-、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルから選択されるスペーサー部分であり、ここで、-T-、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、及びC2-20アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-Ry2によって任意選択で置換され、C1-20アルキル、C2-20アルケニル、及びC2-20アルキニルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Ry3)-、-S(O)2N(Ry3)-、-S(O)N(Ry3)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Ry3)S(O)2N(Ry3a)-、-S-、-N(Ry3)-、-OC(ORy3)(Ry3a)-、-N(Ry3)C(O)N(Ry3a)-、及び-OC(O)N(Ry3)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
-Ry1及び-Ry1aは、-H、-T、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、及びC2-10アルキニルからなる群から互いに独立して選択され、ここで、-T、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、及びC2-10アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-Ry2によって任意選択で置換され、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、及びC2-10アルキニルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Ry4)-、-S(O)2N(Ry4)-、-S(O)N(Ry4)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Ry4)S(O)2N(Ry4a)-、-S-、-N(Ry4)-、-OC(ORy4)(Ry4a)-、-N(Ry4)C(O)N(Ry4a)-、及び-OC(O)N(Ry4)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
各Tは、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、テトラリニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリル、8~30員カルボポリシクリル、及び8~30員ヘテロポリシクリルからなる群から独立して選択され、ここで、各Tは、同じ又は異なる1つ以上の-Ry2によって独立して任意選択で置換されており;
-Ry2は、ハロゲン、-CN、オキソ(=O)、-COORy5、-ORy5、-C(O)Ry5、-C(O)N(Ry5Ry5a)、-S(O)2N(Ry5Ry5a)、-S(O)N(Ry5Ry5a)、-S(O)2Ry5、-S(O)Ry5、-N(Ry5)S(O)2N(Ry5aRy5b)、-SRy5、-N(Ry5Ry5a)、-NO2、-OC(O)Ry5、-N(Ry5)C(O)Ry5a、-N(Ry5)S(O)2Ry5a、-N(Ry5)S(O)Ry5a、-N(Ry5)C(O)ORy5a、-N(Ry5)C(O)N(Ry5aRy5b)、-OC(O)N(Ry5Ry5a)、及びC1-6アルキルからなる群から選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換され;
各-Ry3、-Ry3a、-Ry4、-Ry4a、-Ry5、-Ry5a及び-Ry5bは、-H、及びC1-6アルキルからなる群から互いに独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換されている。
【0358】
ある特定の実施形態では、-L2-は、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Ry1)-、-S(O)2N(Ry1)-、-S(O)N(Ry1)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Ry1)S(O)2N(Ry1a)-、-S-、-N(Ry1)-、-OC(ORy1)(Ry1a)-、-N(Ry1)C(O)N(Ry1a)-、-OC(O)N(Ry1)-、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルからなる群から選択されるスペーサー部分であり、ここで、-T-、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、同じ又は異なる1つ以上の-Ry2によって任意選択で置換され、C1-50アルキル、C2-50アルケニル、及びC2-50アルキニルは、-T-、-C(O)O-、-O-、-C(O)-、-C(O)N(Ry3)-、-S(O)2N(Ry3)-、-S(O)N(Ry3)-、-S(O)2-、-S(O)-、-N(Ry3)S(O)2N(Ry3a)-、-S-、-N(Ry3)-、-OC(ORy3)(Ry3a)-、-N(Ry3)C(O)N(Ry3a)-、及び-OC(O)N(Ry3)-からなる群から選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれ;
-Ry1及び-Ry1aは、-H、-T、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、及びC2-10アルキニルからなる群から独立して選択され;
各Tは、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、テトラリニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリル、8~30員カルボポリシクリル、及び8~30員ヘテロポリシクリルからなる群から独立して選択され;
各-Ry2は、ハロゲン、及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され;
各-Ry3、-Ry3a、-Ry4、-Ry4a、-Ry5、-Ry5a及び-Ry5bは、-H及びC1-6アルキルからなる群から互いに独立して選択され、ここで、C1-6アルキルは、同じ又は異なる1つ以上のハロゲンによって任意選択で置換されている。
【0359】
ある特定の実施形態では、-L2-は、-O-、-T-及び-C(O)N(Ry1)-から独立して選択される1個以上の基によって任意選択で割り込まれているC1-20アルキル鎖であり、このC1-20アルキル鎖は、-OH、-T及び-C(O)N(Ry6Ry6a)から独立して選択される1個以上の基によって任意選択で置換され、ここで、-Ry1、-Ry6、-Ry6aは、H及びC1-4アルキルからなる群から独立して選択され、Tは、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル、テトラリニル、C3-10シクロアルキル、3~10員ヘテロシクリル、8~11員ヘテロビシクリル、8~30員カルボポリシクリル、及び8~30員ヘテロポリシクリルからなる群から選択される。
【0360】
ある特定の実施形態では、-L2-は、14g/mol~750g/molの範囲の分子量を有する。
【0361】
ある特定の実施形態では、-L2-は、
【0362】
【化39】
から選択される部分を含む。
【0363】
ある特定の実施形態では、-L2-は、1~20個の原子の鎖長を有する。
【0364】
本明細書で使用される場合、-L2-部分に関して、用語「鎖長」は、-L1-と-Zとの間の最も短い連結の中に存在する-L2-の原子の数を指す。
【0365】
ある特定の実施形態では、-L2-は、式(A-1)
【0366】
【化40】
(式中、
星印を付けた破線は、-L1-に対する結合部を示し、
印を付けていない破線は、Zに対する結合部を示し、
rは、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選択され;
sは、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選択され;
tは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選択され;
uは、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選択され;
vは、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選択され;
-R1は、-H、C1-10アルキル、C2-10アルケニル及びC2-10アルキニルからなる群から選択される)
である。
【0367】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、1である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、2である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、3である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、4である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、5である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、6である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、7である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、8である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、9である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、10である。
【0368】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、1である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、2である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、3である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、4である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、5である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、6である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、7である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、8である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、9である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のsは、10である。
【0369】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、1である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、2である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、3である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、4である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、5である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、6である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、7である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、8である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、9である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のtは、10である。
【0370】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、1である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、2である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、3である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、4である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、5である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、6である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、7である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、8である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、9である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のuは、10である。
【0371】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、1である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、2である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、3である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、4である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、5である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、6である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、7である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、8である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、9である。ある特定の実施形態では、式(A-1)のvは、10である。
【0372】
ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、n-プロピルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、イソプロピルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、n-ブチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、イソブチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、sec-ブチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、tert-ブチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、n-ペンチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、2-メチルブチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、2,2-ジメチルプロピルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、n-ヘキシルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、2-メチルペンチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、3-メチルペンチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、2,2-ジメチルブチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、2,3-ジメチルブチルである。ある特定の実施形態では、式(A-1)の-R1は、3,3-ジメチルプロピルである。
【0373】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、1であり、式(A-1)のsは、2であり、式(A-1)のtは、2であり、式(A-1)のuは、1であり、式(A-1)のvは、2であり、式(A-1)の-R1は、-Hである。
【0374】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、1であり、式(A-1)のsは、2であり、式(A-1)のtは、3であり、式(A-1)のuは、1であり、式(A-1)のvは、2であり、式(A-1)の-R1は、-Hである。
【0375】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、1であり、式(A-1)のsは、2であり、式(A-1)のtは、4であり、式(A-1)のuは、1であり、式(A-1)のvは、2であり、式(A-1)の-R1は、-Hである。
【0376】
ある特定の実施形態では、式(A-1)のrは、1であり、式(A-1)のsは、2であり、式(A-1)のtは、5であり、式(A-1)のuは、1であり、式(A-1)のvは、2であり、式(A-1)の-R1は、-Hである。
【0377】
ある特定の実施形態では、D-L1-L2-部分は、式(A-2):
【0378】
【化41】
(式中、
破線は、Zへの結合部を示す)
である。
【0379】
ある特定の実施形態では、Zはポリマーを含む。
【0380】
ある特定の実施形態では、Zは分解性でない。ある特定の実施形態では、Zは分解性である。分解性部分Zは、担体部分が経時的に分解するという効果を有し、これは、ある特定の用途において有利であり得る。
【0381】
ある特定の実施形態では、Zはヒドロゲルである。そのようなヒドロゲルは、分解性であってもよく、又は非分解性、即ち安定であってもよい。ある特定の実施形態では、そのようなヒドロゲルは、分解性である。ある特定の実施形態では、そのようなヒドロゲルは、非分解性である。
【0382】
ある特定の実施形態では、そのようなヒドロゲルZは、2-メタクリロイル-オキシエチルホスホイルコリン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリレート)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アルキルオキシ)ポリマー、ポリ(アミド)、ポリ(アミドアミン)、ポリ(アミノ酸)、ポリ(無水物)、ポリ(アスパルトアミド)、ポリ(酪酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(カーボネート)、ポリ(シアノアクリレート)、ポリ(ジメチルアクリルアミド)、ポリ(エステル)、ポリ(エチレン)、ポリ(アルキレングリコール)、例えば、ポリ(エチレングリコール)及びポリ(プロピレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチルホスフェート)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチル-オキサゾリン)、ポリ(ヒドロキシメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)、ポリ(ヒドロキシプロピルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルオキサゾリン)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリ(乳酸)、ポリ(乳酸-co-グリコール酸)、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(メチルオキサゾリン)、ポリ(オルガノホスファゼン)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(オキサゾリン)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリ(シロキサン)、ポリ(ウレタン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(ビニルピロリドン)、シリコーン、セルロース、カルボメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キチン、キトサン、デキストラン、デキストリン、ゼラチン、ヒアルロン酸及び誘導体、官能化ヒアルロン酸、マンナン、ペクチン、ラムノガラクツロナン、デンプン、ヒドロキシアルキルデンプン、ヒドロキシエチルデンプン、並びに他の炭水化物系のポリマー、キシラン、及びこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含む。
【0383】
ある特定の実施形態では、Zは、ポリ(アルキレングリコール)系のヒドロゲル、例えば、ポリ(プロピレングリコール)系のヒドロゲル若しくはポリ(エチレングリコール)系の(PEG系の)ヒドロゲル、又はヒアルロン酸系のヒドロゲルである。
【0384】
ある特定の実施形態では、Zは、PEG系のヒドロゲルである。そのようなPEG系のヒドロゲルは、分解性であってもよく、又は非分解性、即ち安定であってもよい。ある特定の実施形態では、そのようなPEG系のヒドロゲルは、分解性である。ある特定の実施形態では、そのようなPEG系のヒドロゲルは、非分解性である。適切なヒドロゲルは、当技術分野において知られている。例は、WO2006/003014、WO2011/012715及びWO2014/056926であり、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0385】
ある特定の実施形態では、そのようなPEG系のヒドロゲルは、架橋剤部分-CLp-を介して架橋される複数の骨格部分を含む。任意選択で、骨格部分と架橋剤部分との間にスペーサー部分-SP1-がある。ある特定の実施形態では、そのようなスペーサー-SP1-は、-L2-について上に記載されている通りに定義される。
【0386】
ある特定の実施形態では、骨格部分は、1kDa~20kDaの範囲の分子量を有する。
【0387】
ある特定の実施形態では、骨格部分は、式(pA)
B*-(A-Hyp)x (pA)、
(式中、
B*は、分岐するコアであり、
Aは、PEG系のポリマーであり、
Hypは、分岐部分であり、
xは、3~16の整数であり;
各骨格部分は、1つ以上の架橋剤部分に及び1つ以上の-L2-部分に連結され、この架橋剤部分及び-L2-部分は、直接的に又はスペーサー部分を介してのいずれかでHypに連結される)である。
【0388】
ある特定の実施形態では、式(pA)のB*は、ポリアルコール部分及びポリアミン部分からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、式(pA)のB*は、ポリアルコール部分である。ある特定の実施形態では、式(pA)のB*は、ポリアミン部分である。
【0389】
ある特定の実施形態では、式(pA)のB*のためのポリアルコール部分は、ペンタエリスリトール部分、トリペンタエリスリトール部分、ヘキサグリセリン部分、スクロース部分、ソルビトール部分、フルクトース部分、マンニトール部分及びグルコース部分からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、式(pA)のB*は、ペンタエリスリトール部分、即ち、式
【0390】
【化42】
(式中、破線は、-A-に対する結合部を示す)
の部分である。
【0391】
ある特定の実施形態では、式(pA)のB*のためのポリアミン部分は、オルニチン部分、ジアミノ酪酸部分、トリリジン部分、テトラリジン部分、ペンタリジン部分、ヘキサリジン部分、ヘプタリジン部分、オクタリジン部分、ノナリジン部分、デカリジン部分、ウンデカリジン部分、ドデカリジン部分、トリデカリジン部分、テトラデカリジン部分及びペンタデカリジン部分からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、式(pA)のB*は、オルニチン部分、ジアミノ酪酸部分及びトリリジン部分からなる群から選択される。
【0392】
式(pA)の骨格部分は、同じ又は異なるPEG系の-A-部分からなっていてよく、各-A-部分は、独立して選択することができる。ある特定の実施形態では、式(pA)の骨格部分中に存在する全ての-A-部分は、同じ構造を有する。ポリマー部分に関して、例えば、PEG系のポリマー-A-に関して、「同じ構造を有する」という句は、ポリマーのモノマー数、例えば、エチレングリコールモノマー数が、ポリマーの多分散的性質により変動することができることを意味すると理解される。ある特定の実施形態では、モノマー単位の数は、ヒドロゲルの全ての-A-部分間で、2倍を超えて変動することはない。
【0393】
ある特定の実施形態では、式(pA)の各-A-は、0.3kDa~40kDa、例えば、0.4~30kDa、0.4~25kDa、0.4~20kDa、0.4~15kDa、0.4~10kDa又は0.4~5kDaの範囲の分子量を有する。ある特定の実施形態では、各-A-は、0.4~5kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、-A-は、約0.5kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、-A-は、約1kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、-A-は、約2kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、-A-は、約3kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、-A-は、約5kDaの分子量を有する。
【0394】
ある特定の実施形態では、式(pA)の-A-は、式(pB-i)
-(CH2)n1(OCH2CH2)nX- (pB-i)、
(式中、
n1は、1又は2であり;
nは、3~250、例えば、5~200、例えば、8~150又は10~100の範囲の整数であり;
Xは、化学結合、又はA及びHypを共有結合的に連結する連結である)
である。
【0395】
ある特定の実施形態では、式(pA)の-A-は、式(pB-ii)
-(CH2)n1(OCH2CH2)n-(CH2)n2X- (pB-ii)、
(式中、
n1は、1又は2であり;
nは、3~250、例えば、5~200、例えば、8~150又は10~100の範囲の整数であり;
n2は、0又は1であり;
Xは、化学結合、又はA及びHypを共有結合的に連結する連結である)
である。
【0396】
ある特定の実施形態では、式(pA)の-A-は、式(pB-i')
【0397】
【化43】
(式中、
星印を付けた破線は、B*に対する結合部を示し、
印を付けていない破線は、-Hypに対する結合部を示し;
n3は、10~50の範囲の整数である)
である。
【0398】
ある特定の実施形態では、式(pB-i')のn3は、25である。ある特定の実施形態では、式(pB-i')のn3は、26である。ある特定の実施形態では、式(pB-i')のn3は、27である。ある特定の実施形態では、式(pB-i')のn3は、28である。ある特定の実施形態では、式(pB-i')のn3は、29である。ある特定の実施形態では、式(pB-i')のn3は、30である。
【0399】
ある特定の実施形態では、部分B*-(A)4は、式(pB-a)
【0400】
【化44】
(式中、
破線は、Hypに対する結合部を示し;
各n3は、10~50から独立して選択される整数である)
である。
【0401】
ある特定の実施形態では、式(pB-a)のn3は、25である。ある特定の実施形態では、式(pB-a)のn3は、26である。ある特定の実施形態では、式(pB-a)のn3は、27である。ある特定の実施形態では、式(B-a)のn3は、28である。ある特定の実施形態では、式(pB-a)のn3は、29である。ある特定の実施形態では、式(pB-a)のn3は、30である。
【0402】
式(pA)の骨格部分は、同じ又は異なる樹枝状部分-Hypからなっていてよく、その各-Hypは、独立して選択することができる。ある特定の実施形態では、式(pA)の骨格部分中に存在する全ての-Hyp部分は、同じ構造を有する。
【0403】
ある特定の実施形態では、式(pA)の各-Hypは、0.3kDa~5kDaの範囲の分子量を有する。
【0404】
ある特定の実施形態では、-Hypは、式(pHyp-i)
【0405】
【化45】
(式中、
星印を付けた破線は、-A-に対する結合部を示し、
印を付けていない破線は、スペーサー部分-SP1-、架橋剤部分-CLp-又は-L2-に対する結合部を示し;
p2、p3及びp4は、同一であり又は異なり、各々、他から独立して、1~5の整数である)
の部分;
式(pHyp-ii)
【0406】
【化46】
(式中、
星印を付けた破線は、-A-に対する結合部を示し、
印を付けていない破線は、スペーサー部分-SP1-、架橋剤部分-CLp-又は-L2-に対する結合部を示し;
p5~p11は、同一であり又は異なり、各々、他から独立して、1~5の整数である)
の部分;
式(pHyp-iii)
【0407】
【化47】
(式中、
星印を付けた破線は、-A-に対する結合部を示し、
印を付けていない破線は、スペーサー部分-SP1-、架橋剤部分-CLp-又は-L2-に対する結合部を示し;
p12~p26は、同一であり又は異なり、各々、他から独立して、1~5の整数である)
の部分;並びに
式(pHyp-iv)
【0408】
【化48】
(式中、
星印を付けた破線は、-A-に対する結合部を示し、
印を付けていない破線は、スペーサー部分-SP1-、架橋剤部分-CLp-又は-L2-に対する結合部を示し;
p27及びp28は、同一であり又は異なり、各々、他から独立して、1~5の整数であり;
qは、1~8の整数である)
の部分;
からなる群から選択され、
ここで、部分(pHyp-i)~(pHyp-iv)は、各キラル中心で、R-又はS-立体配置のいずれかであり得る。
【0409】
ある特定の実施形態では、部分(pHyp-i)、(pHyp-ii)、(pHyp-iii)又は(pHyp-iv)の全てのキラル中心は、同じ立体配置である。ある特定の実施形態では、部分(pHyp-i)、(pHyp-ii)、(pHyp-iii)又は(pHyp-iv)の全てのキラル中心は、R-立体配置である。ある特定の実施形態では、部分(pHyp-i)、(pHyp-ii)、(pHyp-iii)又は(pHyp-iv)の全てのキラル中心は、S-立体配置である。
【0410】
ある特定の実施形態では、式(pHyp-i)のp2、p3及びp4は、4である。
【0411】
ある特定の実施形態では、式(pHyp-ii)のp5~p11は、4である。
【0412】
ある特定の実施形態では、式(pHyp-iii)のp12~p26は、4である。
【0413】
ある特定の実施形態では、式(pHyp-iv)のqは、2又は6である。ある特定の実施形態では、式(pHyp-iv)qのqは、6である。
【0414】
ある特定の実施形態では、式(pHyp-iv)のp27及びp28は、4である。
【0415】
ある特定の実施形態では、式(pA)の-Hypは、分岐ポリペプチド部分を含む。
【0416】
ある特定の実施形態では、式(pA)の-Hypは、リジン部分を含む。ある特定の実施形態では、式(pA)の各-Hypは、トリリジン部分、テトラリジン部分、ペンタリジン部分、ヘキサリジン部分、ヘプタリジン部分、オクタリジン部分、ノナリジン部分、デカリジン部分、ウンデカリジン部分、ドデカリジン部分、トリデカリジン部分、テトラデカリジン部分、ペンタデカリジン部分、ヘキサデカリジン部分、ヘプタデカリジン部分、オクタデカリジン部分及びノナデカリジン部分からなる群から独立して選択される。
【0417】
ある特定の実施形態では、-Hypは、3個のリジン部分を含む。ある特定の実施形態では、-Hypは、7個のリジン部分を含む。ある特定の実施形態では、-Hypは、15個のリジン部分を含む。ある特定の実施形態では、-Hypは、ヘプタリジニルを含む。
【0418】
ある特定の実施形態では、式(pA)のxは、3である。ある特定の実施形態では、式(pA)のxは、4である。ある特定の実施形態では、式(pA)のxは、6である。ある特定の実施形態では、式(pA)のxは、8である。
【0419】
ある特定の実施形態では、骨格部分は、式(pC1)
【0420】
【化49】
(式中、
破線は、スペーサー部分-SP1-、架橋剤部分-CLp-又は-L2-に対する結合部を示し;
nは、10~40の範囲である)
である。
【0421】
ある特定の実施形態では、式(pC1)のnは、約28である。
【0422】
ある特定の実施形態では、骨格部分は、式(pC2)
【0423】
【化50】
(式中、
破線は、スペーサー部分-SP1-、架橋剤部分-CLp-又は-L2-に対する結合部を示し;
nは、10~40の範囲である)
である。
【0424】
ある特定の実施形態では、骨格部分と架橋剤部分-CLp-との間にスペーサー部分-SP1-はなく、即ち、-CLp-は、-Hypに直接連結される。
【0425】
PEG系のヒドロゲルの架橋剤-CLp-は、ある特定の実施形態では、ポリ(アルキレングリコール)(PAG)系である。ある特定の実施形態では、架橋剤は、ポリ(プロピレングリコール)系である。ある特定の実施形態では、架橋剤-CLp-は、PEG系である。
【0426】
ある特定の実施形態では、そのようなPAG系の架橋剤部分-CLp-は、式(pD)
【0427】
【化51】
[式中、
破線は、骨格部分又はスペーサー部分-SP1-に対する結合部を示し;
-Y1-は、式
【0428】
【化52】
(式中、星印を付けた破線は、-D1-に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-D2-に対する結合部を示す)
であり;
-Y2-は、式
【0429】
【化53】
(式中、星印を付けた破線は、-D4-に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-D3-に対する結合部を示す)
であり;
-E1-は、式
【0430】
【化54】
(式中、星印を付けた破線は、-(C=O)-に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-O-に対する結合部を示す)
であり;
-E2-は、式
【0431】
【化55】
(式中、星印を付けた破線は、-G1-に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-(C=O)-に対する結合部を示す)
であり;
-G1-は、式
【0432】
【化56】
(式中、星印を付けた破線は、-O-に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-E2-に対する結合部を示す)
であり;
-G2-は、式
【0433】
【化57】
(式中、星印を付けた破線は、-O-に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-(C=O)-に対する結合部を示す)
であり;
-G3-は、式
【0434】
【化58】
(式中、星印を付けた破線は、-O-に対する結合部を示し、印を付けていない破線は、-(C=O)-に対する結合部を示す)
であり;
-D1-、-D2-、-D3-、-D4-、-D5-及び-D6-は、同一であり又は異なり、各々、他から独立して、-O-、-NR11-、-N+R12R12a-、-S-、-(S=O)-、-(S(O)2)-、-C(O)-、-P(O)R13-、-P(O)(OR13)及び-CR14R14a-を含む群から選択され;
-R1、-R1a、-R2、-R2a、-R3、-R3a、-R4、-R4a、-R5、-R5a、-R6、-R6a、-R7、-R7a、-R8、-R8a、-R9、-R9a、-R10、-R10a、-R11、-R12、-R12a、-R13、-R14及び-R14aは、同一であり又は異なり、各々、他から独立して、-H及びC1-6アルキルからなる群から選択され;
任意選択で、ペア-R1/-R1a、ペア-R2/-R2a、ペア-R3/-R3a、ペア-R4/-R4a、ペア-R1/-R2、ペア-R3/-R4、ペア-R1a/-R2a、ペア-R3a/-R4a、ペア-R12/-R12a、及びペア-R14/-R14aの1つ以上は、化学結合を形成する、又はそれらが結合している原子と一緒になって、C3-8シクロアルキルを形成する若しくは環Aを形成する、又はそれらが結合している原子と一緒になって、4~7員ヘテロシクリル若しくは8~11員ヘテロビシクリル若しくはアダマンチルを形成し;
Aは、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニル及びテトラリニルからなる群から選択され;
r1、r2、r5、r6、r13、r14、r15及びr16は、独立して、0又は1であり;
r3、r4、r7、r8、r9、r10、r11、r12は、独立して、0、1、2、3又は4であり;
r17、r18、r19、r20、r21及びr22は、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10であり;
s1、s2、s4、s5は、独立して、1、2、3、4、5又は6であり;
s3は、1~900の範囲である]
である。
【0435】
ある特定の実施形態では、s3は、1~500の範囲である。ある特定の実施形態では、s3は、1~200の範囲である。
【0436】
ある特定の実施形態では、式(pD)のr1は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr1は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr2は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr2は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr5は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr5は、1である。
【0437】
ある特定の実施形態では、式(pD)のr1、r2、r5及びr6は、0である。
【0438】
ある特定の実施形態では、式(pD)のr6は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr6は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr13は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr13は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr14は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr14は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr15は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr15は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr16は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr16は、1である。
【0439】
ある特定の実施形態では、式(pD)のr3は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr3は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr4は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr4は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr3及びr4は、両方とも1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr3及びr4は、両方とも2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr3及びr4は、両方とも3である。
【0440】
ある特定の実施形態では、式(pD)のr7は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr7は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr7は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr8は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr8は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr8は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr9は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr9は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr9は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr10は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr10は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr10は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr11は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr11は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr11は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr12は、0である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr12は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr12は、2である。
【0441】
ある特定の実施形態では、式(pD)のr17は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr18は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr19は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr20は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のr21は、1である。
【0442】
ある特定の実施形態では、式(pD)のs1は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs1は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs2は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs2は、2である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs4は、1である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs4は、2である。
【0443】
ある特定の実施形態では、式(pD)のs3は、5~500の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs3は、10~250の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs3は、12~150の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs3は、15~100の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs3は、18~75の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pD)のs3は、20~50の範囲である。
【0444】
ある特定の実施形態では、式(pD)の-R1は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R1は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R1は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R1aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R1aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R1aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R2は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R2は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R2は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R2aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R2aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R3は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R3は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R3は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R3aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R3aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R3aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R4は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R4は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R4は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R4aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R4aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R4aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R5は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R5は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R5は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R5aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R5aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R5aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R6は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R6は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R6は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R6aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R6aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R6aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R7は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R7は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R7は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R8は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R8は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R8は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R8aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R8aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R8aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R9aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R10は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R10は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R10は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R10aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R10aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R10aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R11は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R11は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R11は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R12は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R12は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R12は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R12aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R12aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R12aは、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R13は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R13は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R13は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R14は、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R14は、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R14は、エチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R14aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R14aは、メチルである。ある特定の実施形態では、式(pD)の-R14aは、エチルである。
【0445】
ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-O-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-NR11-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-N+R12R12a-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-S-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-(S=O)である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-(S(O)2)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-C(O)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-P(O)R13-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-P(O)(OR13)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D1-は、-CR14R14a-である。
【0446】
ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-O-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-NR11-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-N+R12R12a-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-S-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-(S=O)である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-(S(O)2)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-C(O)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-P(O)R13-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-P(O)(OR13)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D2-は、-CR14R14a-である。
【0447】
ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-O-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-NR11-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-N+R12R12a-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-S-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-(S=O)である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-(S(O)2)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-C(O)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-P(O)R13-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-P(O)(OR13)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D3-は、-CR14R14a-である。
【0448】
ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-O-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-NR11-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-N+R12R12a-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-S-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-(S=O)である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-(S(O)2)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-C(O)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-P(O)R13-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-P(O)(OR13)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D4-は、-CR14R14a-である。
【0449】
ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-O-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-NR11-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-N+R12R12a-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-S-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-(S=O)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-(S(O)2)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-C(O)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-P(O)R13-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-P(O)(OR13)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D5-は、-CR14R14a-である。
【0450】
ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-O-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-NR11-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-N+R12R12a-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-S-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-(S=O)である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-(S(O)2)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-C(O)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-P(O)R13-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-P(O)(OR13)-である。ある特定の実施形態では、式(pD)の-D6-は、-CR14R14a-である。
【0451】
一実施形態では、-CLp-は、式(pE)
【0452】
【化59】
(式中、
星印を付けた破線は、上部と下部のサブ構造との間の連結点を示し、
印を付けていない破線は、骨格部分又はスペーサー部分-SP1-に対する結合部を示し;
-Rb1、-Rb1a、-Rb2、-Rb2a、-Rb3、-Rb3a、-Rb4、-Rb4a、-Rb5、-Rb5a、-Rb6及び-Rb6は、-H及びC1-6アルキルからなる群から独立して選択され;
c1、c2、c3、c4、c5及びc6は、1、2、3、4、5及び6からなる群から独立して選択され;
dは、2~250の範囲の整数である)
である。
【0453】
ある特定の実施形態では、式(pE)のdは、3~200の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pE)のdは、4~150の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pE)のdは、5~100の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pE)のdは、10~50の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pE)のdは、15~30の範囲である。ある特定の実施形態では、式(pE)のdは、約23である。
【0454】
ある特定の実施形態では、式(pE)の-Rb1及び-Rb1aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pE)の-Rb1及び-Rb1aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pE)の-Rb2及び-Rb2aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pE)の-Rb3及び-Rb3aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pE)の-Rb4及び-Rb4aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pE)の-Rb5及び-Rb5aは、-Hである。ある特定の実施形態では、式(pE)の-Rb6及び-Rb6aは、-Hである。
【0455】
ある特定の実施形態では、式(pE)の-Rb1、-Rb1a、-Rb2、-Rb2a、-Rb3、-Rb3a、-Rb4、-Rb4a、-Rb5、-Rb5a、-Rb6及び-Rb6は、全て-Hである。
【0456】
ある特定の実施形態では、式(pE)のc1は、1である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc1は、2である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc1は、3である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc1は、4である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc1は、5である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc1は、6である。
【0457】
ある特定の実施形態では、式(pE)のc2は、1である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc2は、2である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc2は、3である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc2は、4である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc2は、5である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc2は、6である。
【0458】
ある特定の実施形態では、式(pE)のc3は、1である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc3は、2である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc3は、3である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc3は、4である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc3は、5である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc3は、6である。
【0459】
ある特定の実施形態では、式(pE)のc4は、1である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc4は、2である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc4は、3である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc4は、4である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc4は、5である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc4は、6である。
【0460】
ある特定の実施形態では、式(pE)のc5は、1である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc5は、2である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc5は、3である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc5は、4である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc5は、5である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc5は、6である。
【0461】
ある特定の実施形態では、式(pE)のc6は、1である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc6は、2である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc6は、3である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc6は、4である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc6は、5である。ある特定の実施形態では、式(pE)のc6は、6である。
【0462】
ある特定の実施形態では、架橋剤部分-CLp-は、式(pE-i)
【0463】
【化60】
(式中、
破線は、骨格部分又はスペーサー部分-SP1-に対する結合部を示す)
である。
【0464】
ある特定の実施形態では、-Zは、ヒアルロン酸系のヒドロゲルである。そのようなヒアルロン酸系のヒドロゲルは、当技術分野で公知であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれるWO2018/175788から公知である。
【0465】
ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、式(A-3)
【0466】
【化61】
[式中、「ヒドロゲル」は、式(A-4):
【0467】
【化62】
(式中、nは、およそ25~29の範囲であり、破線は、部分
【0468】
【化63】
への、部分
【0469】
【化64】
への、又は式(A-5):
【0470】
【化65】
(式中、mは、およそ41~45の範囲であり、(A-5)中の破線は、式(A-4)の骨格部分への結合部を示す)
の架橋剤への結合部を示す)
の骨格部分を含むヒドロゲルである]
である。
【0471】
ある特定の実施形態では、式(A-4)のnは、およそ28である。ある特定の実施形態では、式(A-5)のnは、およそ27である。
【0472】
ある特定の実施形態では、式(A-5)のmは、およそ44である。ある特定の実施形態では、式(A-5)のmは、およそ45である。
【0473】
ある特定の実施形態では、式(A-4)のnは、およそ28であり、式(A-5)のmは、およそ45である。
【0474】
ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、式(Ai-6):
【0475】
【化66】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:c:dであり、c+d=6である)
である。
【0476】
ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、式(A-6):
【0477】
【化67】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:2:4である)
である。
【0478】
波線は、さらなる「b」、「c」又は「d」部分(単純化のために示されなかった)への結合部を示すことが理解される。
【0479】
ある特定の実施形態では、(A-6)中の「a」:「b」:「c」:「d」の比は、およそ1:13:2.4:3.6である。
【0480】
ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、式(A-7):
【0481】
【化68】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:4:2である)
である。
【0482】
ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、式(A-8):
【0483】
【化69】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:3:3である)
である。
【0484】
第4の態様では、本発明は、式(A-3)のコンジュゲートに関する。
【0485】
第5の態様では、本発明は、式(A-6)のコンジュゲートに関する。ある特定の実施形態では、第5の態様のコンジュゲートは、およそ1:13:2.4:3.6の「a」:「b」:「c」:「d」の比を有する。
【0486】
第6の態様では、本発明は、式(A-7)のコンジュゲートに関する。
【0487】
第7の態様では、本発明は、式(A-8)のコンジュゲートに関する。
【0488】
第8の態様では、本発明は、式(Ai-6)のコンジュゲートに関する。
【0489】
第9の態様では、本発明は、式(Ai-6)、(A-6)、(A-7)若しくは(A-8)の1つ以上のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤に関する。ある特定の実施形態では、そのような医薬製剤は、乾燥製剤、例えば凍結乾燥製剤である。ある特定の実施形態では、そのような医薬製剤は、懸濁液である。
【0490】
ある特定の実施形態では、医薬製剤は、1mlあたり0.5mg~2mgのTLR7/8アゴニストの範囲の濃度におけるTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、1mlあたり1mgのTLR7/8アゴニストの濃度におけるTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む。ある特定の実施形態では、医薬製剤は、1mlあたり2mgのTLR7/8アゴニストの濃度におけるTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む。
【0491】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩、又は第9の態様の医薬製剤は、医薬として使用するためのものである。ある特定の実施形態では、そのような医薬は、がん、特に固形腫瘍を治療するためのものである。ある特定の実施形態では、そのような固形腫瘍は、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される。
【0492】
ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN);HPV関連がん、例えば、肛門がん、外陰がん、子宮頸がん、陰茎がん及び膣がん;黒色腫;膵臓がん及び乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、膵臓がん、前立腺がん、黒色腫、SCCHN、皮膚扁平上皮がん(cSCC)及び子宮頸がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は膵臓がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は前立腺がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は黒色腫である。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はSCCHNである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はcSCCである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は子宮頸がんである。ある特定の実施形態では、医薬は、例えばファニング技法を使用することによって、腫瘍内注射を介して投与される。
【0493】
ある特定の実施形態では、そのような医薬は、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で患者に投与される。ある特定の実施形態では、そのような医薬は、腫瘍内注射を介して腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍内注射を介して腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍内注射を介して腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、ファニング技法を使用して投与される。
【0494】
ある特定の実施形態では、医薬は、2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、4週間ごとに患者に投与される。
【0495】
ある特定の実施形態では、医薬は、5週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、6週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、7週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、8週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、9週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、10週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、12週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、6カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、7カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、8カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、9カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、10カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、11カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、1年に1回患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、疾患進行に応じた頻度で患者に投与される。
【0496】
ある特定の実施形態では、医薬は、患者の1つの腫瘍に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、患者の1つを超える腫瘍に、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍に、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍に投与される。ある特定の実施形態では、1つの腫瘍の治療は、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす。
【0497】
ある特定の実施形態では、医薬は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療で患者に投与され、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、医薬の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0498】
ある特定の実施形態では、医薬は、PD-1の阻害剤との共治療で患者に投与され、PD-1の阻害剤は、医薬の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。PD-1の阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択してもよい。PD-L1の阻害剤は、MDX-1105、MEDI4736、アテゾリズマブ、アベルマブ、BMS-936559及びデュルバルマブからなる群から選択してもよい。ある特定の実施形態では、PD-1の阻害剤は、ペムブロリズマブである。ペムブロリズマブの投与に関する詳細は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0499】
ある特定の実施形態では、医薬は、バイアル中で提供される。そのようなバイアルは、栓、例えばブロモ-ブチル栓と、シールキャップ、例えばアルミニウムシールキャップとを有するバイアルであってもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、ガラスバイアル、例えば1型ガラスバイアルである。そのようなバイアルは、例えば、1ml、2ml又は5mlのサイズを有してもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、2mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、バイアルは、1mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、バイアルは、5mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、そのようなバイアルは、単位用量を含む。そのような単位用量は、ある特定の実施形態では、0.5mgのTLR7/8アゴニストを含む。ある特定の実施形態では、単位用量は、0.1~1.5mlの範囲の体積を有する液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、単位用量は、懸濁液として提供され、0.5mlの体積を有する。
【0500】
医薬が投与される腫瘍の実施形態は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0501】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、がん、例えば固形腫瘍の治療に使用するためのものである。
【0502】
ある特定の実施形態では、そのような固形腫瘍は、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される。
【0503】
ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN);HPV関連がん、例えば、肛門がん、外陰がん、子宮頸がん、陰茎がん及び膣がん;黒色腫;膵臓がん及び乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、膵臓がん、前立腺がん、黒色腫、SCCHN、皮膚扁平上皮がん(cSCC)及び子宮頸がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は膵臓がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は前立腺がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は黒色腫である。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はSCCHNである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はcSCCである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は子宮頸がんである。ある特定の実施形態では、医薬は、例えばファニング技法を使用することによって、腫瘍内注射を介して投与される。
【0504】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、がん、例えば固形腫瘍の治療に使用するためのものであり、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で、例えば、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、投与は、腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストの用量である。ある特定の実施形態では、投与は、腫瘍あたり2mgのTLR7/8アゴニストの用量である。
【0505】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6若しくは第7の態様のコンジュゲート又は第8の態様の医薬製剤は、がんの治療に使用するためのものであり、2~4週間ごと、例えば3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、2週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、4週間ごとに起こる。
【0506】
ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、5週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、6週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、7週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、8週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、9週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、10週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、12週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、6カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、7カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、8カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、9カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、10カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、11カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、1年に1回起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、疾患進行に応じた頻度で起こる。
【0507】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、がんの治療に使用するためのものであり、コンジュゲート又は医薬製剤は、患者の1つの腫瘍に投与される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、がんの治療に使用するためのものであり、コンジュゲート又は医薬製剤は、患者の1つを超える腫瘍に、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍に、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍に投与される。ある特定の実施形態では、1つの腫瘍の治療は、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす。
【0508】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、がんの治療に使用するためのものであり、治療は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、コンジュゲート又は医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、治療は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、コンジュゲート又は医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。そのようなPD-1の阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択してもよく、ある特定の実施形態では、ペムブロリズマブである。ペムブロリズマブの投与に関する詳細は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0509】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、がんの治療に使用するためのものであり、TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤は、バイアル中で提供される。そのようなバイアルは、栓、例えばブロモ-ブチル栓と、シールキャップ、例えばアルミニウムシールキャップとを有するバイアルであってもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、ガラスバイアル、例えば1型ガラスバイアルである。そのようなバイアルは、例えば、1ml、2ml又は5mlのサイズを有してもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、2mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、バイアルは、1mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、バイアルは、5mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、そのようなバイアルは、単位用量を含む。
【0510】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.3mg~3mgの範囲の用量で投与され、前記用量は、0.1ml~2mlの範囲の体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.3mg~3mgの範囲の用量で投与され、前記用量は、0.2ml~1.5mlの範囲の体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.3mg~3mgの範囲の用量で投与され、前記用量は、0.25mlで提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.3mg~3mgの範囲の用量で投与され、前記用量は、0.5mlの体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.3mg~3mgの範囲の用量で投与され、前記用量は、1mlの体積で提供される。
【0511】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.5mgの用量で投与され、前記用量は、0.1ml~2mlの範囲の体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.5mgの用量で投与され、前記用量は、0.2ml~1.5mlの範囲の体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.5mgの用量で投与され、前記用量は、0.25mlで提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.5mgの用量で投与され、前記用量は、0.5mlの体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.5mgの用量で投与され、前記用量は、1mlの体積で提供される。
【0512】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり1mgの用量で投与され、前記用量は、0.1ml~2mlの範囲の体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり1mgの用量で投与され、前記用量は、0.2ml~1.5mlの範囲の体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり1mgの用量で投与され、前記用量は、0.25mlで提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり1mgの用量で投与され、前記用量は、0.5mlの体積で提供される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり1mgの用量で投与され、前記用量は、1mlの体積で提供される。
【0513】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6又は第7の態様のコンジュゲートは、固形腫瘍の治療に使用するためのものであり、コンジュゲートは、腫瘍あたり0.5mgの用量でファニング技法を使用して腫瘍内注射を介して投与される。
【0514】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、固形腫瘍の治療に使用するためのものであり、コンジュゲートは、腫瘍あたり0.5mgの用量で腫瘍内注射を介して3週間ごとに投与される。
【0515】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、固形腫瘍の治療に使用するためのものであり、コンジュゲートは、腫瘍あたり0.5mgの用量で腫瘍内注射を介して投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療である。
【0516】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、固形腫瘍の治療に使用するためのものであり、コンジュゲートは、腫瘍あたり0.5mgの用量で腫瘍内注射を介して投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に、3週間ごとに投与される。
【0517】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、固形腫瘍の治療に使用するためのものであり、コンジュゲートは、腫瘍あたり0.5mgの用量で腫瘍内注射を介して投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に、200mgの用量で静脈内注射を介して3週間ごとに投与される。
【0518】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、固形腫瘍の治療に使用するためのものであり、コンジュゲートは、腫瘍あたり0.5mgの用量でファニング技法を使用して腫瘍内注射を介して投与され、治療は、ペムブロリズマブとの共治療であり、ペムブロリズマブは、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に、200mgの用量で静脈内注射を介して3週間ごとに投与される。
【0519】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、医薬の製造に使用するためのものである。ある特定の実施形態では、医薬は、がんを治療するため、例えば固形腫瘍を治療するためのものである。
【0520】
ある特定の実施形態では、そのような固形腫瘍は、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される。
【0521】
ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN);HPV関連がん、例えば、肛門がん、外陰がん、子宮頸がん、陰茎がん及び膣がん;黒色腫;膵臓がん及び乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、膵臓がん、前立腺がん、黒色腫、SCCHN、皮膚扁平上皮がん(cSCC)及び子宮頸がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は膵臓がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は前立腺がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は黒色腫である。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はSCCHNである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はcSCCである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は子宮頸がんである。ある特定の実施形態では、医薬は、例えばファニング技法を使用することによって、腫瘍内注射を介して投与される。
【0522】
ある特定の実施形態では、そのような医薬は、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で患者に投与される。ある特定の実施形態では、そのような医薬は、腫瘍内注射を介して腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍内注射を介して腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍内注射を介して腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、腫瘍内注射を介して投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、ファニング技法を使用して投与される。
【0523】
ある特定の実施形態では、医薬は、2~4週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、2週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、4週間ごとに患者に投与される。
【0524】
ある特定の実施形態では、医薬は、5週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、6週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、7週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、8週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、9週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、10週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、12週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、6カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、7カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、8カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、9カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、10カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、11カ月ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、1年に1回患者に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、疾患進行に応じた頻度で患者に投与される。
【0525】
ある特定の実施形態では、医薬は、患者の1つの腫瘍に投与される。ある特定の実施形態では、医薬は、患者の1つを超える腫瘍に、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍に、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍に投与される。ある特定の実施形態では、1つの腫瘍の治療は、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす。
【0526】
ある特定の実施形態では、医薬は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療で患者に投与され、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、医薬の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。
【0527】
ある特定の実施形態では、医薬は、PD-1の阻害剤との共治療で患者に投与され、PD-1の阻害剤は、医薬の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。PD-1の阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択してもよい。PD-L1の阻害剤は、MDX-1105、MEDI4736、アテゾリズマブ、アベルマブ、BMS-936559及びデュルバルマブからなる群から選択してもよい。ある特定の実施形態では、PD-1の阻害剤は、ペムブロリズマブである。ペムブロリズマブの投与に関する詳細は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0528】
ある特定の実施形態では、医薬は、バイアル中で提供される。そのようなバイアルは、栓、例えばブロモ-ブチル栓と、シールキャップ、例えばアルミニウムシールキャップとを有するバイアルであってもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、ガラスバイアル、例えば1型ガラスバイアルである。そのようなバイアルは、例えば、1ml、2ml又は5mlのサイズを有してもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、2mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、バイアルは、1mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、バイアルは、5mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、そのようなバイアルは、単位用量を含む。そのような単位用量は、ある特定の実施形態では、0.5mgのTLR7/8アゴニストを含む。ある特定の実施形態では、単位用量は、0.1~1.5mlの範囲の体積を有する液体、例えば懸濁液である。ある特定の実施形態では、単位用量は、懸濁液として提供され、0.5mlの体積を有する。
【0529】
別の態様では、本発明は、薬学的に有効な量の第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤を患者に投与するステップを含む、がんを有する患者を治療する方法に関する。ある特定の実施形態では、がんは、固形腫瘍である。ある特定の実施形態では、がんは、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される。
【0530】
ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN);HPV関連がん、例えば、肛門がん、外陰がん、子宮頸がん、陰茎がん及び膣がん;黒色腫;膵臓がん及び乳がん、例えば、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は、膵臓がん、前立腺がん、黒色腫、SCCHN、皮膚扁平上皮がん(cSCC)及び子宮頸がんからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は膵臓がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は前立腺がんである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は黒色腫である。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はSCCHNである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍はcSCCである。ある特定の実施形態では、固形腫瘍は子宮頸がんである。ある特定の実施形態では、医薬は、例えばファニング技法を使用することによって、腫瘍内注射を介して投与される。
【0531】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で、例えば、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で患者に投与される。ある特定の実施形態では、投与は、腫瘍あたり1mgのTLR7/8アゴニストの用量である。ある特定の実施形態では、投与は、腫瘍あたり2mgのTLR7/8アゴニストの用量である。そのような用量は、薬学的に有効な量又は薬学的に有効な用量である。
【0532】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6若しくは第7の態様のコンジュゲート又は第8の態様の医薬製剤は、がんの治療に使用するためのものであり、2~4週間ごと、例えば3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、2週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、4週間ごとに起こる。
【0533】
ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、5週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、6週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、7週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、8週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、9週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、10週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、12週間ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、6カ月ごとに起こる。ある特定では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、7カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、8カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、9カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、10カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、11カ月ごとに起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、1年に1回起こる。ある特定の実施形態では、患者へのコンジュゲート又は医薬製剤の投与は、疾患進行に応じた頻度で起こる。
【0534】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、患者の1つの腫瘍に投与される。ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、患者の1つを超える腫瘍に、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍に、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍に投与される。ある特定の実施形態では、1つの腫瘍の治療は、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす。
【0535】
ある特定の実施形態では、治療方法は、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤は、コンジュゲート又は医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。ある特定の実施形態では、方法は、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤は、コンジュゲート又は医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい。そのようなPD-1の阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択してもよく、ある特定の実施形態では、ペムブロリズマブである。ペムブロリズマブの投与に関する詳細は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0536】
ある特定の実施形態では、第4、第5、第6、第7若しくは第8の態様のコンジュゲート又は第9の態様の医薬製剤は、バイアル中で提供される。そのようなバイアルは、栓、例えばブロモ-ブチル栓と、シールキャップ、例えばアルミニウムシールキャップとを有するバイアルであってもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、ガラスバイアル、例えば1型ガラスバイアルである。そのようなバイアルは、例えば、1ml、2ml又は5mlのサイズを有してもよい。ある特定の実施形態では、バイアルは、2mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、バイアルは、1mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、バイアルは、5mlのサイズを有する。ある特定の実施形態では、そのようなバイアルは、単位用量を含む。
【0537】
さらなる態様では、本発明は、がん、特に固形腫瘍の治療に使用するためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートであって、薬学的に有効な用量の投与が、4000pg/ml未満、例えば2000pg/ml未満、1000pg/ml未満、750pg/ml未満又は500pg/ml未満のTLR7/8アゴニストの血漿濃度をもたらす、TLR7/8アゴニストコンジュゲートに関する。ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、例えばファニング技法を使用することによって、腫瘍内注射を介して投与される。ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、0.3~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で、例えば、0.5mgのTLR7/8アゴニスト又は1mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される。ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、2~4週間ごと、例えば3週間ごとに患者に投与される。ある特定の実施形態では、TLR7/8アゴニストコンジュゲートは、PD-1又はPD-L1の阻害剤、例えばペムブロリズマブとの共治療で投与される。
【0538】
TLR7/8アゴニストコンジュゲート、固形腫瘍の例、用量、投与頻度、体積、及び共治療に関する詳細は、本明細書の他の部分に記載されている通りである。
【0539】
(01)式(Ai-6):
【0540】
【化70】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:c:dであり、c+d=6である)
のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【0541】
(02)コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比が、およそ1:13:3:3である、段落(01)に記載のTLR7/8アゴニスト又はその薬学的に許容される塩。
【0542】
(03)コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比が、およそ1:13:2:4である、段落(01)に記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【0543】
(04)コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比が、およそ1:13:4:2である、段落(01)に記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩。
【0544】
(05)段落(01)~(04)のいずれか1つに記載の1つ以上のTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む、医薬製剤。
【0545】
(06)医薬製剤が乾燥製剤である、段落(05)に記載の医薬製剤。
【0546】
(07)医薬製剤が凍結乾燥製剤である、段落(05)又は(06)に記載の医薬製剤。
【0547】
(08)医薬製剤が懸濁液である、段落(05)に記載の医薬製剤。
【0548】
(09)医薬製剤が、1mlあたり0.5mg~2mgのTLR7/8アゴニストの範囲の濃度におけるTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む、段落(08)に記載の医薬製剤。
【0549】
(10)医薬製剤が、1mlあたり1mgのTLR7/8アゴニストの濃度におけるTLR7/8アゴニストコンジュゲート又はその薬学的に許容される塩を含む、段落(08)又は(09)に記載の医薬製剤。
【0550】
(11)医薬として使用するための、段落(01)~(04)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は段落(05)~(10)のいずれか1つに記載の医薬製剤。
【0551】
(12)医薬が、がん、例えば固形腫瘍を治療するためのものである、段落(11)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0552】
(13)固形腫瘍が、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される、段落(12)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0553】
(14)がんが、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)、HPV関連がん、黒色腫、膵臓がん及び乳がんからなる群から選択される、段落(12)又は(13)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0554】
(15)医薬が、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で投与される、段落(12)~(14)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0555】
(16)医薬が、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される、段落(12)~(15)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0556】
(17)医薬が、2~4週間ごとに患者に投与される、段落(11)~(16)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0557】
(18)医薬が、3週間ごとに患者に投与される、段落(11)~(17)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0558】
(19)医薬が、腫瘍内注射を介して投与される、段落(12)~(19)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0559】
(20)医薬が、ファニング技法を使用して腫瘍内注射を介して投与される、段落(19)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0560】
(21)医薬が、患者の1つの腫瘍に投与される、段落(12)~(20)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0561】
(22)医薬が、患者の1つを超える腫瘍に、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍に、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍に投与される、段落(12)~(21)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0562】
(23)1つの腫瘍の治療が、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす、段落(12)~(22)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0563】
(24)医薬が、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療で患者に投与され、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤が、医薬の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、段落(12)~(23)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0564】
(25)医薬が、PD-1の阻害剤との共治療で患者に投与され、PD-1の阻害剤が、医薬の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、段落(12)~(24)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0565】
(26)PD-1の阻害剤が、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択される、段落(24)又は(25)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0566】
(27)PD-1の阻害剤が、ペムブロリズマブである、段落(24)~(26)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0567】
(28)医薬が、バイアル中で提供される、段落(11)~(27)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0568】
(29)バイアルが、1型ガラスバイアルである、段落(28)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0569】
(30)バイアルが、1ml、2ml又は5mlのサイズを有する、段落(28)又は(29)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0570】
(31)がん、例えば固形腫瘍の治療に使用するための、段落(01)~(04)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は段落(05)~(10)のいずれか1つに記載の医薬製剤。
【0571】
(32)固形腫瘍が、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される、段落(31)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0572】
(33)がんが、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)、HPV関連がん、黒色腫、膵臓がん及び乳がんからなる群から選択される、段落(31)又は(32)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0573】
(34)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で投与される、段落(31)~(33)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0574】
(35)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される、段落(31)~(34)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0575】
(36)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、2~4週間ごとに患者に投与される、段落(31)~(35)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0576】
(37)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、3週間ごとに患者に投与される、段落(31)~(36)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0577】
(38)TLR7/8アゴニスト又は医薬製剤が、腫瘍内注射を介して投与される、段落(31)~(37)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0578】
(39)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、ファニング技法を使用して腫瘍内注射を介して投与される、段落(31)~(38)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0579】
(40)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、患者の1つの腫瘍に投与される、段落(31)~(39)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0580】
(41)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、患者の1つを超える腫瘍に、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍に、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍に投与される、段落(31)~(39)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0581】
(42)1つの腫瘍の治療が、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす、段落(31)~(41)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0582】
(43)治療が、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、段落(31)~(42)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0583】
(44)治療が、PD-1の阻害剤との共治療であり、PD-1の阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、段落(31)~(43)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0584】
(45)PD-1の阻害剤が、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択される、段落(43)又は(44)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0585】
(46)PD-1の阻害剤が、ペムブロリズマブである、段落(43)~(45)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0586】
(47)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、バイアル中で提供される、段落(31)~(46)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0587】
(48)バイアルが、1型ガラスバイアルである、段落(47)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0588】
(49)バイアルが、1ml、2ml又は5mlのサイズを有する、段落(47)又は(48)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0589】
(50)医薬の製造に使用するための、段落(01)~(04)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は段落(05)~(10)のいずれか1つに記載の医薬製剤。
【0590】
(51)医薬が、がんを治療するため、例えば固形腫瘍を治療するためのものである、段落(50)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0591】
(52)固形腫瘍が、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される、段落(51)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0592】
(53)がんが、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)、HPV関連がん、黒色腫、膵臓がん及び乳がんからなる群から選択される、段落(51)又は(52)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0593】
(54)医薬が、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で投与される、段落(51)~(53)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0594】
(55)医薬が、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される、段落(51)~(54)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0595】
(56)医薬が、2~4週間ごとに患者に投与される、段落(50)~(55)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0596】
(57)医薬が、3週間ごとに患者に投与される、段落(50)~(56)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0597】
(58)医薬が、腫瘍内注射を介して投与される、段落(51)~(57)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0598】
(59)医薬が、ファニング技法を使用して腫瘍内注射を介して投与される、段落(58)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0599】
(60)医薬が、患者の1つの腫瘍に投与される、段落(51)~(59)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0600】
(61)医薬が、患者の1つを超える腫瘍に、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍に、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍に投与される、段落(51)~(59)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0601】
(62)1つの腫瘍の治療が、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす、段落(51)~(61)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0602】
(63)医薬が、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療で患者に投与され、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤が、医薬の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、段落(51)~(62)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0603】
(64) が、PD-1の との共治療で患者に投与され、これが、医薬の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、段落(51)~(63)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0604】
(65)PD-1の阻害剤が、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択される、段落(63)又は(64)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0605】
(66)PD-1の阻害剤が、ペムブロリズマブである、段落(63)~(65)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0606】
(67)医薬が、バイアル中で提供される、段落(50)~(66)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0607】
(68)バイアルが、1型ガラスバイアルである、段落(67)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0608】
(69)バイアルが、1ml、2ml又は5mlのサイズを有する、段落(67)又は(68)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤。
【0609】
(70)薬学的に有効な量の段落(01)~(04)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は段落(05)~(10)のいずれか1つに記載の医薬製剤を患者に投与するステップを含む、がんを有する患者を治療する方法。
【0610】
(71)がんが、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される、段落(70)に記載の方法。
【0611】
(72)がんが、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)、HPV関連がん、黒色腫、膵臓がん及び乳がんからなる群から選択される、段落(70)又は(71)に記載の方法。
【0612】
(73)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で患者に投与される、段落(70)~(72)のいずれか1つに記載の方法。
【0613】
(74)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で患者に投与される、段落(70)~(73)のいずれか1つに記載の方法。
【0614】
(75)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、2~4週間ごとに患者に投与される、段落(70)~(74)のいずれか1つに記載の方法。
【0615】
(76)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、3週間ごとに患者に投与される、段落(70)~(75)のいずれか1つに記載の方法。
【0616】
(77)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、腫瘍内注射を介して投与される、段落(70)~(76)のいずれか1つに記載の方法。
【0617】
(78)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、ファニング技法を使用して腫瘍内注射を介して投与される、段落(70)~(77)のいずれか1つに記載の方法。
【0618】
(79)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、患者の1つの腫瘍に投与される、段落(70)~(78)のいずれか1つに記載の方法。
【0619】
(80)TLR7/8アゴニスト若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、患者の1つを超える腫瘍に、例えば、2つの腫瘍、3つの腫瘍、4つの腫瘍若しくは5つの腫瘍に、又は十分なサイズを有し、治療のために接近可能な患者の全ての腫瘍に投与される、段落(70)~(78)のいずれか1つに記載の方法。
【0620】
(81)1つの腫瘍の治療が、1つ以上の未治療の腫瘍にアブスコパル効果をもたらす、段落(70)~(80)のいずれか1つに記載の方法。
【0621】
(82)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤との共治療で投与され、PD-1の阻害剤又はPD-L1の阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、段落(70)~(81)のいずれか1つに記載の方法。
【0622】
(83)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、PD-1の阻害剤との共治療で投与され、PD-1の阻害剤が、TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤の投与前に、投与とともに又は投与後に与えられてもよい、段落(70)~(82)のいずれか1つに記載の方法。
【0623】
(84)PD-1の阻害剤が、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、AMP-224、BMS-936559、セミプリマブ及びPDR001からなる群から選択される、段落(82)又は(83)に記載の方法。
【0624】
(85)PD-1の阻害剤が、ペムブロリズマブである、段落(82)~(84)のいずれか1つに記載の使用のための方法。
【0625】
(86)TLR7/8アゴニストコンジュゲート若しくはその薬学的に許容される塩又は医薬製剤が、バイアル中で提供される、段落(70)~(85)のいずれか1つに記載の方法。
【0626】
(87)バイアルが、1型ガラスバイアルである、段落(86)に記載の方法。
【0627】
(88)バイアルが、1ml、2ml又は5mlのサイズを有する、段落(86)又は(87)に記載の方法。
【0628】
(89)がん、特に固形腫瘍の治療に使用するためのTLR7/8アゴニストコンジュゲートであって、薬学的に有効な用量の投与が、4000pg/ml未満のTLR7/8アゴニストの血漿濃度をもたらす、TLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0629】
(90)TLR7/8アゴニストの血漿濃度が、2000pg/ml未満である、段落(89)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0630】
(91)TLR7/8アゴニストの血漿濃度が、1000pg/ml未満である、段落(89)又は(90)に記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0631】
(92)TLR7/8アゴニストの血漿濃度が、750pg/ml未満である、段落(89)~(91)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0632】
(93)TLR7/8アゴニストの血漿濃度が、500pg/ml未満である、段落(89)~(92)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0633】
(94)固形腫瘍が、口唇及び口腔がん、口のがん、肝臓がん/肝細胞がん、原発性肝臓がん、肺がん、リンパ腫、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、皮膚がん、眼球内黒色腫、原発不明の転移性扁平頸部がん、小児期多発性内分泌腫瘍症症候群、菌状息肉症、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、中咽頭がん、卵巣がん、膵臓がん、副甲状腺がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、副腎皮質がん腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、脳及び神経系がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、消化管カルチノイド腫瘍、がん腫、結腸直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、胆嚢がん、胃のがん(胃がん)、妊娠性トロホブラスト腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、島細胞がん腫(内分泌膵臓)、腎臓がん/腎細胞がん、喉頭がん、胸膜肺芽細胞腫、前立腺がん、腎盂及び尿管の移行性細胞がん、網膜芽細胞腫、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、小腸がん、尿生殖器がん、悪性胸腺腫、甲状腺がん、ウィルムス腫瘍並びに胆管細胞がんからなる群から選択される、段落(89)~(93)のいずれか1つに記載の使用のためのTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0634】
(95)固形腫瘍が、頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)、HPV関連がん、黒色腫、膵臓がん及び乳がんからなる群から選択される、段落(89)~(94)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0635】
(96)TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、腫瘍内注射を介して投与される、段落(89)~(95)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0636】
(97)腫瘍内注射が、ファニング技法を介したものである、段落(96)に記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0637】
(98)TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、2~4週間ごとに投与される、段落(89)~(97)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0638】
(99)TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、3週間ごとに投与される、段落(89)~(98)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0639】
(100)TLR7/8アゴニストが、腫瘍あたり0.3mg~3mgのTLR7/8アゴニストの範囲の用量で投与される、段落(89)~(99)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【0640】
(101)TLR7/8アゴニストコンジュゲートが、腫瘍あたり0.5mgのTLR7/8アゴニストの用量で投与される、段落(89)~(100)のいずれか1つに記載のTLR7/8アゴニストコンジュゲート。
【実施例
【0641】
化合物1は以下の構造:
【0642】
【化71】
(式中、
mは、およそ25~29の範囲であり;
nは、およそ41~45の範囲であり;
「a」は、骨格部分を示し、「b」は、架橋剤部分を示し、「c」は、可逆的にコンジュゲートされているレシキモド部分を示し、「d」は、アセトアミド部分を示し;
コンジュゲート中の「a」:「b」:「c」:「d」部分の比は、およそ1:13:2:4である)
を有し、WO2020/141221においてヒドロゲル14について記載されている通りに製造することができる。
【0643】
注釈:出願時に臨床試験が進行中であっても、実験及び得られたデータを過去時制で報告する。
【0644】
実施例1
本明細書に示すデータは、局所進行性又は転移性固形腫瘍を有する18歳以上の参加者に対する、IT注射により送達される、化合物1の第1/2相、オープンラベル、多施設、ファースト・イン・ヒューマン用量漸増及び用量拡大研究からのものである。臨床試験は、www.clinicaltrials.govにClinicalTrials.gov識別名:NCT04799054の下で記載される。
【0645】
参加者は、以下を有していなければならない:
・少なくとも2つの測定可能な病変;
・IT注射の対象となる病変(複数可)は、注射対象として選択された時に最長径が20mmから50mmの間(両端を含む)でなければならない;及び
・IT注射の対象となる病変(複数可)は、容易で安全に接近可能でなければならない(例えば、皮膚又は皮下、触知可能、及び/又は超音波により可視化される病変)。
【0646】
この研究は、標準的な3+3設計を使用して、単独療法として又はペムブロリズマブとの併用で化合物1の用量レベルの範囲を調査する。
【0647】
パート1:単独療法の用量漸増
パート1は、利用可能な標準治療選択肢で進行したか又はそれに不忍容な進行性固形腫瘍を有する参加者、又は標準療法がない疾患を有する参加者を含んだ。化合物1の開始用量(用量レベル1)を3週間ごとにIT投与した。疾患進行時に、研究者が適切と見なした場合には、3週間ごとのペムブロリズマブの追加を許可した。
【0648】
パート2:ペムブロリズマブとの併用の用量漸増
パート1の用量レベル1が安全性評価に合格した後、パート2を開始した。化合物1を、サイクル1のみで200mgのペムブロリズマブと併用した時間差投与スケジュール(staggered dosing schedule)で与えた(具体的には、ペムブロリズマブを化合物1の7日後に与える)。サイクル1(28日間)の後、化合物1を、その後のサイクル(21日間)において3週間ごとに200mgのペムブロリズマブとともに与えた。
【0649】
パート1及びパート2について:最初の参加者に投与した後、任意の後続の参加者が所与のコホートに登録されるまで、少なくとも48時間があった。これにより、任意の潜在的な重篤な急性局所反応又は全身反応について、各用量コホートにおける最初の参加者(センチネル参加者として定義される)の評価が可能になる。
【0650】
用量を表1にまとめる。
【0651】
【表1】
【0652】
パート3:併用の用量拡大(第2相)
パート3では、化合物1を、パート2から決定したRP2Dで、3週間ごと(Q3W)に200mgのペムブロリズマブとともに与えた。適応症特異的な用量拡大コホートの数を、パート1及び2から確認された臨床データ、ある特定の適応症についての治療状況、及び/又は説得力のある科学的根拠の組合せによって決定した。
【0653】
参加者の数:パート1及び2について合計でおよそ40人の参加者が登録された。パート3における各拡大コホートは、Simonの2段階デザインに基づいており、各適応症におけるベンチマークORRデータに応じて、最大およそ50人の参加者を登録した。表2は患者の内訳(disposition)を示す。
【0654】
【表2】
【0655】
結果
現在(2021年12月)まで、用量制限毒性は観察されなかった。安全性評価集団(n=8)では、これまでのところ、化合物1に関連する全身的副作用の兆候はなかった。注目すべきことに、報告された唯一の関連する有害事象は、一時的な注射部位関連反応(グレード1/2)であった。これは、単独療法で処置された5人の患者のうち2人において報告されており、併用処置で処置された3人の患者についてこれまでのところ注射部位反応は報告されていない。表3は安全性の概要を提供する。
【0656】
【表3】
【0657】
【表4】
【0658】
【表5】
【0659】
9サイクル後の27週目における注射された病変の3つのコア生検により、全組織の最大50%に腫瘍が見出されることが示された;限局的な異物(ヒドロゲル担体)が、肉芽腫性炎症に囲まれていた。
【0660】
非注射病変位置のパンチ生検により、軽度の慢性炎症、反応性変化が示され、悪性腫瘍の証拠は示されなかった。
【0661】
【表6】
【0662】
1用量後の7週目における注射された病変の3つのコア生検により、腫瘍が存在しないことが示された;最小のリンパ組織球反応が観察された。
【0663】
【表7】
【0664】
3サイクル後の9週目における注射された病変の3mmパンチ生検(深さ5mm)により、生検の基部に非定型類基底細胞の増殖が示された。悪性腫瘍の証拠は検出されなかった。
【0665】
PK測定
レシキモドの全身濃度を、病変あたり0.3及び0.5mgの用量での化合物1のIT投与後に決定した。腫瘍内投与したデポから放出されたレシキモドの平均全身半減期は6.5日であった。Cmax値は、全般に150pg/mL未満であり、サイトカイン放出症候群に関連すると文献で報告されたレベル(約4000pg/mL)を大きく下回っていた。表4は、レシキモド血漿濃度測定値の結果を示す。
【0666】
【表8】
【0667】
レシキモド及びO-デスエチルレシキモド:
血漿試料に内部標準(IS)(レシキモド-d5及びO-デスエチルレシキモド-d6)を添加し、その後、SLE+プレートを使用した酢酸エチルを用いたサポート型液体抽出(SLE)が続いた。次いで、アナライトを、Acquity UPLC HSS T3 C18(50×2.1mm、1.8μm)で残りの内因性化合物から分離し、多重反応モニタリングモード(MRM)で正のエレクトロスプレーイオン化(ESI)タンデム質量分析(MS/MS)を使用して分析した。レシキモド及びO-デスエチルレシキモドの較正範囲は2.00~2,500pg/mLである。血漿較正標準からの加重(1/X2)線形回帰を使用して、血漿中のレシキモド及びO-デスエチルレシキモドの濃度を計算した。
【0668】
遺伝子発現
Nanostring nCounter(登録商標) Human Immunology V2 Panelを使用したNanoString(登録商標)技術によって、遺伝子発現を評価した。化合物1による初回投与前(投与前)及び初回投与から7日後(C1D8)に収集した腫瘍生検を、ホルマリン固定し、パラフィン包埋し、その後分析した。絶対的遺伝子発現カウントを、技術上の陰性対照及び陽性対照によって調整し、nCounter(登録商標) Human Immunology V2 Panelに含まれるハウスキーピング遺伝子(一貫した安定した発現レベルを有する遺伝子)に対して正規化した。投与前からC1D8発現までの発現の倍率変化を計算し、log2変換した。
【0669】
病変あたり0.3mg(用量レベル1)又は病変あたり0.5mg(用量レベル2)のいずれかで単一腫瘍病変に投与される化合物1の腫瘍内注射により、患者を処置した。
【0670】
【表9】
【0671】
バイオマーカー測定
Nanostring nCounter(登録商標) Human Immunology V2 Panelを使用したNanoString(登録商標)技術によって、遺伝子発現を評価した。化合物1による初回投与前(投与前)及び初回投与から7日後(C1D8)に収集した腫瘍生検を、ホルマリン固定し、パラフィン包埋し、その後分析した。絶対的遺伝子発現カウントを、技術上の陰性対照及び陽性対照によって調整し、nCounter(登録商標) Human Immunology V2 Panelに含まれるハウスキーピング遺伝子(一貫した安定した発現レベルを有する遺伝子)に対して正規化した。投与前からC1D8発現までの発現の倍率変化を計算し、log2変換した。
【0672】
病変あたり0.3mg(用量レベル1)又は病変あたり0.5mg(用量レベル2)のいずれかで単一腫瘍病変に投与される化合物1の腫瘍内注射により、患者を処置した。その3週間後、病変あたり0.3mg(用量レベル1)又は病変あたり0.5mg(用量レベル2)のいずれかで単一腫瘍病変に投与される化合物1の腫瘍内注射により、患者を処置した。さらに、選択された患者は、化合物1の初回投与から1週間後及び化合物1の初回投与から3週間後に、患者あたり200mgで投与されるペムブロリズマブによる静脈内処置を受けた。
【0673】
化合物1の反復投与後に持続的な免疫活性化が観察された。遺伝子発現は、2回目の投与後に上昇したままであり、このことは、免疫活性化の下方制御がないことを示した。
【0674】
結論として、化合物1を、固形腫瘍を有する患者に病変あたり300μg及び500μgで投与した。これらの用量レベルでは、以前にチェックポイント阻害剤によって処置された患者を含む3人の評価可能な患者のうち3人において活性の兆候が観察された。化合物1は、バイオマーカーによって測定した場合、単独療法活性及び一貫性のある頑強なターゲットエンゲージメントを実証した。
【0675】
化合物1は忍容性が良好であり、一時的で軽度の注射部位関連反応(グレード1/2)が唯一の関連AEである。化合物1で処置された患者では、化合物1に関連する全身的な副作用は報告されず、これはレシキモドの低全身曝露と一致していた。
【0676】
化合物1は、病変あたり300μg及び500μgの用量レベルを使用した低頻度投与で、持続的な免疫活性化及び全身的な抗腫瘍応答についての潜在力を有する。
【0677】
更新された結果:
2022年9月21日時点で、23人の患者が用量漸増に登録された:単独療法に9人及び併用療法に14人。以下の結果は、このデータカットオフに基づいており、より多くの情報が収集されるため、2021年12月のデータとは異なる可能性がある。
【0678】
【表10】
【0679】
【表11】
【0680】
安全性
化合物1は、0.3mg/病変及び0.5mg/病変の両方の用量で、単独療法として及びペムブロリズマブとの併用で、忍容性が良好であった。1つのグレード3注射部位反応を除いて、化合物1に対する全ての処置関連有害事象は、グレード1及び2であった。1つの用量制限毒性(グレード3注射部位反応)が、0.5mg/病変及びペムブロリズマブを受けた患者で観察された。
【0681】
【表12】
【0682】
有効性:予備的な有効性データは、化合物1に対する臨床応答が、13人の応答評価可能な患者のうち2人において起こり、1つのアブスコパル(非注射病変)効果があったことを示す。
【0683】
【表13】
【0684】
投与された23人の患者のうち、4人の患者は化合物1による処置を継続し、3人の患者は24週間より長い間化合物1を受けた。
【0685】
【表14】
【0686】
PK測定
レシキモドの全身濃度を、病変あたり0.3及び0.5mgの用量での化合物1のIT投与後に決定した。更新された結果は、17人の患者において得られたデータに基づいている。2つの異なる用量間には有意差はなかった。腫瘍内投与したデポから放出されたレシキモドの平均全身半減期はおよそ9日であった。Cmax値は、全般に150pg/mL未満であり、サイトカイン放出症候群に関連すると文献で報告されたレベル(約4000pg/mL)を大きく下回っていた。ペムブロリズマブとの相互作用は観察されなかった。
【0687】
バイオマーカー測定
化合物1の反復投与後に持続的な免疫遺伝子活性化が観察され、0.3mg/病変の用量と0.5mg/病変の用量との間に差は見られなかった。具体的には、注射された腫瘍病変において、サイクル1の8日目からのレベルを処置前スクリーニング値と比較すると、IRF7遺伝子発現における7.4倍の増加、CXCL10遺伝子発現における37.4倍の増加、STAT1遺伝子発現における4.7倍の増加、及びMX1遺伝子発現における12.8倍の増加があり、このことは、持続的なTLR7/8経路及びインターフェロン経路遺伝子の活性化を示した。HLA遺伝子の発現の持続的な上方制御も観察され、注射された腫瘍病変において、サイクル1の8日目のレベルを処置前スクリーニング値と比較すると、HLA-B遺伝子発現における3.3倍の増加、及びHLA-C遺伝子発現における3.7倍の増加があった。注射された病変では、細胞傷害性免疫細胞(CD8 T細胞及びNK細胞)についての遺伝子シグネチャの上方制御も観察されたが、制御性T細胞の上方制御は観察されなかった。遺伝子発現は、2回目の投与後に上昇したままであり、このことは、持続的な免疫活性化を示した。投与前の血漿濃度と比較して、サイクル1の8日目において、血漿CXCL10及びTNF-アルファタンパク質レベルの増加が統計的に有意であることが見出され、このことは、処置後少なくとも1週間の持続的な上昇した免疫活性化を実証した。1人の患者では、非注射病変のペア生検試料は、サイクル1の8日目をサイクル2の8日目と比較すると、CD8陽性T細胞における2.8倍の増加、CD68陽性マクロファージにおける16.8倍の増加を実証し、FoxP3陽性制御性T細胞は増加しなかった。
【0688】
結論
化合物1を、固形腫瘍を有する患者に対して、単独療法として及びペムブロリズマブとの併用においての両方で、病変あたり0.3mg及び0.5mgで投与した。化合物1は忍容性が良好であり、有害事象の大部分はCTCAE v. 5(有害事象共通用語規準)に従ってグレード1又は2であった。ペムブロリズマブとの併用における化合物1の0.5mg/病変では、グレード3の注射部位反応の1件のDLTが観察された。化合物1は、大量に治療を受けた進行性固形腫瘍患者において、単独療法として及びペムブロリズマブとの併用においての両方で、臨床活性を実証し、1つのアブスコパル(非注射病変)効果が観察された。PK及びバイオマーカーデータは、化合物1の2つの試験用量間に差がなく、レシキモドの全身濃度が低く、免疫マーカーの活性化が持続的であることを示唆する。このデータに基づいて、推奨される第2相用量は、単独療法として及びペムブロリズマブとの併用においての両方で、0.5mg/病変の化合物1である。
【0689】
【表15】
【国際調査報告】