(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】ステントグラフトクリンピングデバイスおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
A61F 2/07 20130101AFI20241210BHJP
A61F 2/95 20130101ALI20241210BHJP
【FI】
A61F2/07
A61F2/95
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535381
(86)(22)【出願日】2022-12-15
(85)【翻訳文提出日】2024-07-24
(86)【国際出願番号】 US2022052968
(87)【国際公開番号】W WO2023114371
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】506074417
【氏名又は名称】ボルトン メディカル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【氏名又は名称】細田 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100187850
【氏名又は名称】細田 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】バンチェリ,ブライアン
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA15
4C097BB01
4C097BB04
4C097CC01
4C097DD09
4C097MM09
4C267AA05
4C267AA56
4C267BB02
4C267BB26
4C267BB40
4C267CC08
4C267CC19
4C267GG22
(57)【要約】
ステントグラフトを半径方向に収縮するためのステントグラフトクリンピングデバイスは、まっすぐな縁および第2の縁を有し、堅いシリンダー内に伸長してポケットを画定する可撓性のシートの長手軸に対して平行に伸長するスロットを画定する堅いシリンダーを含む。使用の方法において、ステントグラフトは、隆起した構成要素を有するまっすぐな縁を堅いシリンダーにより画定されるスロットにあるままにしながら、ポケット内に配置され得、可撓性のシートの第2の縁を引っ張ることにより半径方向に収縮され得る。ステントグラフトクリンピングデバイスは、独立してまたはステントグラフト送達デバイスの構成要素と組み合わせたシステムとして使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)外表面および内表面を有し、堅いシリンダーの長手軸に対して平行に伸長する管腔および長手スロットを画定する堅いシリンダー;ならびに
b)まっすぐな縁、まっすぐな縁での隆起した構成要素およびまっすぐな縁の反対にある第2の縁を有する可撓性のシート、ここで該隆起した構成要素およびまっすぐな縁は、堅いシリンダーの外表面で長手スロットに対して平行であり、長手スロットに隣接し、該可撓性のシートは、まっすぐな縁からスロットを通って堅いシリンダーの管腔へおよび管腔から長手スロットを通って堅いシリンダーの外表面での第2の縁へ伸長し、それにより堅いシリンダーの管腔内の可撓性のシートのポケットを画定する、
を含む、ステントグラフトを半径方向に収縮するためのステントグラフトクリンピングデバイス。
【請求項2】
堅いシリンダーに嵌合可能であり、堅いシリンダーの長手軸に垂直な面に開口を画定する装填ブロックをさらに含むステントグラフトクリンピングデバイスであって、該開口は、軸でかつ堅いシリンダーの長手軸に平行な中心を画定するが、堅いシリンダーの長手軸から離れて間隔をあけられ、まっすぐな縁の反対にある可撓性のシートの第2の縁を引っ張る結果、可撓性のシートにより画定されるポケット内のステントグラフトの半径方向の収縮は、ステントグラフトの長手軸を、ブロックにより画定される開口の中心と整列させ、それにより該ステントグラフトは、半径方向に収縮され、堅いシリンダーから開口を通って長手方向に移動可能であり、装填チューブに装填される、請求項2記載のステントグラフトクリンピングデバイス。
【請求項3】
a)外表面および内表面を有し、堅いシリンダーの長手軸に対して平行に伸長する管腔および長手スロットを画定する堅いシリンダー;
b)まっすぐな縁、まっすぐな縁での隆起した構成要素およびまっすぐな縁の反対にある第2の縁を有する可撓性のシート、ここで該隆起した構成要素およびまっすぐな縁は、堅いシリンダーの外表面で長手スロットに対して平行で、長手スロットに隣接し、該可撓性のシートは、まっすぐな縁からスロットを通って堅いシリンダーの管腔へおよび管腔から長手スロットを通って堅いシリンダーの外表面で第2の縁へ伸長し、それにより堅いシリンダーの管腔内に可撓性のシートのポケットを画定する;
c)該ポケットを通って伸長するガイドワイヤカテーテル、該カテーテルは遠位端および近位端を有する;
d)ガイドワイヤカテーテルの遠位端に固定される頂部クラスプ構成要素、該頂部捕捉構成要素は、ガイドワイヤカテーテルの遠位端で遠位クラスプ構成要素および遠位クラスプ構成要素に嵌合可能であり、遠位クラスプ構成要素の近位にある近位クラスプ構成要素を含む;ならびに
e)頂部クラスプ構成要素の近位クラスプ構成要素に固定され、近位クラスプ構成要素から近位に伸長する頂部クラスプカテーテル
を含む、ステントグラフト装填システム。
【請求項4】
ガイドワイヤカテーテルの遠位端に解放可能に固定され得る装填ロッドをさらに含む、請求項3記載のステントグラフト装填システム。
【請求項5】
可撓性のシートにより画定されるポケット内にステントグラフトをさらに含む、請求項3記載のステントグラフト装填システム。
【請求項6】
ステントグラフトが、近位端および遠位端を有する管腔グラフト構成要素を含み、ステントグラフトが、管腔グラフト構成要素の近位端に固定されるクラウンステントおよび管腔グラフト構成要素に固定され、管腔グラフト構成要素中にあるクラスプステントを含み、クラスプステントが、クラウンステントに対して遠位にあり、クラウンステントに隣接し、クラスプステントが、管腔グラフト構成要素の管腔に曝露される少なくとも1つのベア頂部を含み、頂部クラスプ構成要素に対して解放可能に固定され得る、請求項5記載のステントグラフト装填システム。
【請求項7】
近位クラスプ構成要素が、近位クラスプ構成要素から遠位に伸長し、遠位クラスプ構成要素と嵌合可能である爪を含み、クラスプステントの少なくとも1つの頂部が、近位クラスプ構成要素および遠位クラスプ構成要素の爪の間に捕捉され得、少なくとも1つの頂部が、頂部クラスプカテーテルの近位の移動により解放される、請求項6記載のステントグラフト装填システム。
【請求項8】
ステントグラフトが、ステントグラフトの近位端で、ステントグラフト内に少なくとも1つの縫合糸ループを含み、少なくとも1つの支持ワイヤが、頂部捕捉カテーテルに固定され、頂部捕捉カテーテルから遠位に伸長し、少なくとも1つの支持ワイヤが、少なくとも1つの縫合糸ループに通される、請求項7記載のステントグラフト装填システム。
【請求項9】
ステントグラフトが支持棒を含み、ステントグラフトの支持棒が、堅いシリンダーのスロットの正反対にある、請求項3記載のステントグラフト装填システム。
【請求項10】
ガイドワイヤカテーテルが湾曲され、ステントグラフトの支持棒が、頂部捕捉カテーテルの湾曲および堅いシリンダーのスロットの上の位置にある、請求項9記載のステントグラフト装填システム。
【請求項11】
a)ステントグラフトを、可撓性のシートにより画定されるまっすぐな縁およびまっすぐな縁の反対にある第2の縁を有するポケットに装填する工程、ここで該まっすぐな縁は、堅いシリンダーにより画定されるスロットに対して平行に伸長し、スロットに隣接する隆起した構成要素を有し、堅いシリンダーの長手軸に対して平行に伸長し、該可撓性のシートは、まっすぐな縁の隆起した構成要素からスロットを通って堅いシリンダーにより画定される管腔へ、および管腔内からスロットを通って堅いシリンダーの外側の可撓性のシートの反対の縁へ伸長し、それにより可撓性のシートのポケットを画定する;
b)可撓性のシートの第2の縁を、堅いシリンダーから離れて引っ張り、それによりポケットの体積を低減してステントグラフトを半径方向に収縮し、ステントグラフトの長手軸を、堅いシリンダーの長手軸から離れておよび堅いシリンダーのスロットに向かって移動させる工程;ならびに
c)ステントグラフトが半径方向に収縮されたまま、ステントグラフトを方向づけ、それにより半径方向に収縮されたステントグラフトを、その長手軸に沿って半径方向に収縮されたままにしながら、その長手軸に沿って、ポケットからブロックにより画定される開口を通って装填チューブ内に形成する工程、
を含む、ステントグラフトをステントグラフト送達デバイスに装填する方法。
【請求項12】
ステントグラフトを、半径方向に収縮されたままにしながら、ポケットから方向づける工程が、半径方向に収縮されたステントグラフトを、堅いシリンダーの一端でのブロックで開口を通して方向づけることを含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
ブロックにより画定される開口が、ポケットおよびステントグラフトを半径方向に収縮する前に、ポケットの直径よりも小さい直径を有し、該ブロックが、開口の周囲で斜角をつけられる、請求項12記載の方法。
【請求項14】
装填チューブが、ステントグラフト送達デバイスの中間物であり、半径方向に収縮されたステントグラフトが、半径方向に収縮されながら、半径方向に収縮されたステントグラフトの長手軸に沿って、半径方向に収縮された部材からステントグラフト送達デバイスへと方向づけられる、請求項12記載の方法。
【請求項15】
ステントグラフトを可撓性のシートのポケット内で収縮する前に、ステントグラフトのクラスプステントの少なくとも1つの近位頂部を、ステントグラフト送達デバイスの頂部クラスプ構成要素に留める工程をさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
クラスプステントの近位頂部をステントグラフト送達デバイスの頂部クラスプ構成要素に留める前に、半径方向に収縮されたステントグラフトのクラスプステントをポケットから解放し、次いで半径方向に収縮されたステントグラフトをポケットへと逆に再度方向づける工程をさらに含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
ステントグラフトを半径方向に収縮する前に、ステントグラフト送達デバイスの少なくとも1つの支持ワイヤを、ステントグラフトの縫合糸に通す工程をさらに含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
ステントグラフトを半径方向に収縮する前に、クランプを、通された縫合糸に適用する工程をさらに含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
ガイドワイヤカテーテルの遠位端で、ロッドをスレッドにねじで装填する工程をさらに含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
ステントグラフトが支持棒を含み、堅いシリンダーの長手スロットの半径方向に反対にあるポケットへの装填の間に、ステントグラフトの支持棒が方向づけられる、請求項19記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願についての他所参照
本願は、その全内容が、参照により本明細書に援用される、2021年12月16日に出願された米国仮特許出願第63/290,344号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ステントグラフト送達デバイスの実演は典型的に、1つ以上の送達シースまたは「イントロデューサー」シース内に以前に装填された、半径方向に収縮したまたは「クリンプされた」ステントグラフトの解放を必要とする。かかるデバイスにより送達されるほとんどのステントグラフトは、自己拡張しており、しばしば合金または形状記憶合金で作製される複数の半径方向に自己拡張するステントを含む。組み立ておよび作製の間にその中でステントがひとまとめにされた外科的送達デバイスを実演する経過において一旦展開されると、自己拡張ステントグラフトは典型的に、手で再装填することが非常に困難である。
【0003】
外科的ステントグラフトプロテーゼを外科的送達デバイスに装填するための公知のデバイス、例えば「アイリスクリンパー(iris crimper)」は、複雑で重く、高価であり、その製造場所から離れた場所で、販売およびマーケティングに責任のある職員による運搬のためには大きすぎる。
【0004】
そのため、ステントグラフトをその分野の外科的送達デバイスに装填するデバイス、システムおよび方法のための必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
発明の概要
本発明は一般的に、ステントグラフトを半径方向に収縮するためのステントグラフトクリンピング(crimping)デバイスおよびシステム、ならびにステントグラフトをステントグラフト送達デバイスに装填する方法に関する。
【0006】
一態様において、本発明は、堅いシリンダーおよび可撓性のシートを含むステントグラフトを半径方向に収縮するためのステントグラフトクリンピングデバイスである。堅いシリンダーは、外表面および内表面を有し、堅いシリンダーの長手軸に平行に伸長する管腔およびスロットを画定する。可撓性のシートは、まっすぐな縁、まっすぐな縁での隆起した構成要素およびまっすぐな縁の反対にある第2の縁を有する。隆起した構成要素およびまっすぐな縁は、堅いシリンダーの外表面で、長手スロットに対して平行で、隣接している。可撓性のシートは、まっすぐな縁からスロットを通って堅いシリンダーの管腔内へ、および管腔から長手スロットを通って堅いシリンダーの外表面の第2の縁へ伸長し、それにより堅いシリンダーの管腔内の可撓性のシートのポケットを画定する。
【0007】
別の態様において、本発明は、堅いシリンダー、可撓性のシート、ガイドワイヤカテーテル、頂部クラスプ構成要素および頂部クラスプカテーテルを含むステントグラフト装填システムである。堅いシリンダーは、外表面および内表面を有し、堅いシリンダーの長手軸に対して平行に伸長する管腔およびスロットを画定する。可撓性のシートは、まっすぐな縁、まっすぐな縁での隆起した構成要素およびまっすぐな縁の反対にある第2の縁を有する。隆起した構成要素およびまっすぐな縁は、堅いシリンダーの外表面で長手スロットに対して平行で、隣接している。可撓性のシートは、まっすぐな縁からスロットを通り堅いシリンダーの管腔内へ、および管腔から長手スロットを通って堅いシリンダーの外表面で第2の縁へと伸長し、それにより堅いシリンダーの管腔内の可撓性のシートのポケットを画定する。ガイドワイヤカテーテルは、ポケットを通って伸長し、遠位端および近位端を有する。頂部クラスプ構成要素は、ガイドワイヤカテーテルの遠位端に固定され、ガイドワイヤカテーテルの遠位端で遠位クラスプ構成要素および遠位クラスプ構成要素に嵌合可能であり、遠位クラスプ構成要素に対して近位にある近位クラスプ構成要素を含む。頂部クラスプカテーテルは、頂部クラスプ構成要素の近位クラスプ構成要素に固定され、それから近位に伸長する。
【0008】
さらに別の態様において、本発明は、ステントグラフトをステントグラフト送達デバイスに装填する方法であり、該方法は、ステントグラフトを、まっすぐな縁およびまっすぐな縁の反対にある第2の縁を有する可撓性のシートにより画定されるポケットに装填する工程を含み、ここで該まっすぐな縁は、堅いシリンダーにより画定されるスロットに対して平行に伸長し、それに隣接する隆起した構成要素を有し、堅いシリンダーの長手軸に対して平行に伸長する。可撓性のシートは、まっすぐな縁の隆起した構成要素からスロットを通って堅いシリンダーにより画定される管腔へ、および管腔内からスロットを通って堅いシリンダーの外側の可撓性のシートの反対の縁へ伸長し、それにより可撓性のシートのポケットを画定する。可撓性のシートの第2の縁は、堅いシリンダーから引き離され、それによりポケットの体積を低減し、ステントグラフトを半径方向に収縮し、ステントグラフトの長手軸を、堅いシリンダーの長手軸から離れて、かつ堅いシリンダーのスロットに向かって移動させる。ステントグラフトは、その長手軸に沿って、ポケットから、その長手軸に沿って半径方向に収縮されたままで、独立の半径方向に収縮する部材へと方向づけられる。
【0009】
本発明は多くの利点を有する。例えば、本発明のステントグラフトクリンピングデバイスは、使用が簡単であり、容易に輸送可能である。さらに、ステントグラフトを、本発明のステントグラフト送達デバイスに装填するステントグラフト装填システムおよび方法は、異なる種類のステントグラフト、例えばステントグラフトの基本構造に縫い付けられる長手支持体、例えば長手支持棒などの支持棒を使用するもの、ならびに外科的ステントグラフト送達デバイスの頂部クラスプ構成要素に取り付けられなければならないクラウンステントおよびクラスプステントを使用するステントグラフトに適応し得る。また、外部長手支持体(sport)、例えば外科的ステントグラフト送達デバイスに固定され、それの他の構成要素に沿って遠位に伸長し、ステントグラフトの縫合糸ループに通される支持ワイヤを必要とするステントグラフトも、本発明のステントグラフトクリンピングデバイス、システムおよび使用方法により適応され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面の簡単な説明
【
図1】
図1Aは、本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの一態様の堅いシリンダー構成要素の斜視図である。
図1Bは、
図1Aに示される堅いシリンダーの末端図である。
【
図2】
図2Aは、本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの一態様の可撓性のシート構成要素の平面図である。
図2Bは、
図2Aに示される可撓性のシートの端視図である。
【
図3】
図3Aは、本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの可撓性のシートにより画定されるポケットの半径方向の収縮の前の、
図1A、1B、2Aおよび2Bに示される組み立てられたステントグラフトクリンピングデバイスの斜視図である。
図3Bは、
図3Aに示される本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの末端図である。
【
図4】
図4Aは、可撓性のシートにより画定されるポケットの半径方向の収縮後の、
図3Aおよび3Bに示される本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの斜視図である。
図4Bは、
図4Aに示される本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの末端図(end in view)である。
【
図5】
図5Aは、
図1A~4Bに示されるステントグラフトクリンピングデバイスの斜視図であり、ステントグラフトは、本発明の方法の態様によりステントグラフトを半径方向に収縮する前であるが、可撓性のシートにより画定されるポケットに装填されている。
図5Bは、
図5Aのステントグラフトクリンピングデバイスおよび装填されたステントグラフトプロテーゼの末端図である。
【
図6】
図6Aは、本発明の方法によるステントグラフトの半径方向の収縮後であるが、
図5Aおよび5Bに示されるステントグラフトクリンピングデバイスの斜視図である。
図6Bは、
図6Aに示されるステントグラフトクリンピングデバイスの末端図である。
【
図7】
図7は、装填ブロックおよび装填チューブをさらに含む本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの別の態様の遠近法での分解図である。
【
図8】
図8は、
図7のステントグラフトクリンピングデバイスの組立図である。
【
図9】
図9は、ステントグラフトのクラスプステントをステントグラフト装填システムの頂部クラスプ構成要素に取り付けるために堅いシリンダーから部分的に引き抜かれるステントグラフトの近位端およびステントグラフト装填システムの支持ワイヤへのステントグラフトの縫合を示す、本発明のステントグラフト装填システムの別の態様の詳細である。
【
図10】
図10は、閉じた位置の
図9のステントグラフト装填システムの頂部クラスプ構成要素の一態様である。
【
図11】
図11は、本発明による使用に適切なステントグラフト送達デバイスのガイドワイヤカテーテルにねじ山で固定可能である
図9のステントグラフト装填システムの装填ロッドの斜視図である。
【
図12】
図12は、クラウンステントおよび
図12にも示される頂部クラスプ構成要素により捕捉され得るベア近位頂部を有するクラスプステントを含む、本発明による使用に適切なステントグラフトの斜視図である。
【
図13】
図13は、頂部クラスプ構成要素による捕捉後の
図12のステントグラフトの斜視図である。
【
図14】
図14は、本発明のステントグラフト装填システムによる使用に適切な送達デバイスのワイヤ支持体が通過可能な縫合糸ループを含むステントグラフトの斜視図である。
【
図15】
図15は、本発明のステントグラフト装填システムのこの態様の構成要素である、縫合糸ループに支持ワイヤが通されている、
図14のステントグラフトの斜視図である。
【
図16】
図16は、本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの可撓性のシートにより画定されるポケット内に装填される場合の、S棒支持体を含む本発明のステントグラフトの末端図である。
【
図17】
図17は、本発明のステントグラフトクリンピングデバイスおよびステントグラフト装填システムによる使用に適切なステントグラフト送達デバイスの一態様の側面図である。
【
図18】
図18は、本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの一態様の、堅いシリンダーから装填ブロックを通って装填チューブへと、半径方向に収縮されるステントグラフトを充填することを含む、本発明の方法工程の一態様の斜視図である。
【
図19】
図19は、
図18に示されるものの後の2つのさらなる方法工程の一態様の斜視図であり、ここで装填チューブは、本発明のステントグラフトクリンピングデバイスによる使用に適切なステントグラフト送達デバイスの二次シースにより置き換えられる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明の詳細な説明
本発明の特徴および他の詳細は、本発明の工程としてまたは本発明の部分の組合せとしてのいずれかで、特許請求の範囲においてより具体的に記載および指摘される。本発明の具体的な態様は、本発明の限定ではなく例示として示されることが理解される。本発明の主な特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく種々の態様において使用され得る。
【0012】
例示態様の説明を以下にする。
【0013】
本発明は一般的に、ステントグラフトを半径方向に収縮するためのステントグラフトクリンピングデバイスおよびシステム、ならびにステントグラフトをステントグラフト送達デバイスに装填する方法に関する。
【0014】
患者に送達または植え込まれる大動脈プロテーゼ、例えば「ステントグラフト」、「プロテーゼ」、「ステントグラフトプロテーゼ」、「脈管プロテーゼ」または他のプロテーゼについて本明細書において参照がなされる場合、単語「近位」は、プロテーゼの一部またはプロテーゼの構成要素が患者の心臓に相対的に近いことを意味し、「遠位」は、プロテーゼの一部またはプロテーゼの構成要素が患者の心臓から相対的に離れていること意味する。
【0015】
しかしながらプロテーゼを送達もしくは植え込むために使用される送達システムまたは送達システムの構成要素について参照がなされる場合、単語「近位」は、該単語が本明細書で使用される場合、送達システムを使用する臨床医により近いことを意味する。送達システムの構成要素が「遠位にある」送達システムについて参照がなされる場合、「遠位」は、該用語が本明細書で使用される場合、送達システムを使用する臨床医からさらに遠く離れることを意味する。
【0016】
明確性のために、単語「最近傍」は、プロテーゼまたは送達システムのいずれかに関して上述の「近位」または「遠位」に起因する意味とは異なり、「近い」ことを意味する。
【0017】
ステントグラフトを半径方向に収縮するための本発明のステントグラフトクリンピングデバイス10の一態様の構成要素部分を
図1A、1B、2A、2Bに示す。
図1Aの斜視図および
図1Aの面Bに沿った
図1Bの末端図に見られ得るように、ステントグラフトクリンピングデバイス10は、外表面14および内表面16を有する堅いシリンダー12を含み、堅いシリンダー12の長手軸22に対して平行に伸長する管腔18およびスロット20を画定する。堅いシリンダー12の構造の適切な材料の例は、透明なアクリル樹脂である。
図2Aおよび2Bの平面(plan)図および端視図のそれぞれに示される可撓性のシート24は、まっすぐな縁26およびまっすぐな縁26での隆起した構成要素28およびまっすぐな縁26の反対にある第2の縁30を有する。可撓性のシートの構造の適切な材料の例は、約0.010インチ~約0.050インチの範囲、好ましい態様において約0.010インチまたは0.010インチの厚さを有するTeflon PTFEフィルムである。可撓性のシート24の隆起した構成要素28は、
図2Bに見られ得るように可撓性のシート24の少なくとも一面から突き出る。典型的に、隆起した構成要素28は、スナップシャンクを有するナイロン2部品押し込みリベットである。
【0018】
図3Aおよび3Bに示されるように組み立てられた場合、まっすぐな縁26の隆起した構成要素28および第2の縁30は、堅いシリンダー12の外表面14で長手スロット20に平行であり、それに隣接する。可撓性のシート24は、堅いシリンダー12のまっすぐな縁26から長手スロット20を通って管腔18へ、および堅いシリンダー12の管腔18から長手スロット20を通って外表面14で第2の縁30へ伸長し、それにより堅いシリンダー12の管腔18内で可撓性のシート24のポケット32を画定する。
【0019】
図3Aおよび3Bから
図4Aおよび4Bへの移行に示されるように、可撓性のシート24により画定されるポケット32は、手などにより、堅いシリンダー12の長手スロット20から離れて方向Aに第2の縁30を引っ張ることにより、ポケット32の半径方向の直径Rを、低減された半径方向の直径R'まで低減する。可撓性のシート24の隆起した構成要素28は、まっすぐな縁26が堅いシリンダー12の管腔18に引っ張られることを防ぎ、可撓性のシート24が長手スロット20を通過する長手スロット20での可撓性のシート24での接触する表面の間の摩擦は、それが、可撓性のシート24の第2の縁30を引っ張ることにより半径方向に収縮されると、ポケット32の拡張に対していくらかの抵抗を提供し得る。
【0020】
図5Aおよび5Bならびに6Aおよび6Bは、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34を装填する際の
図1A~4Bの本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの態様を示す。
図5Bに見られ得るように、半径方向に自己拡張するステントグラフト34は、本発明の方法による半径方向の収縮の前に、堅いシリンダー12の管腔内の可撓性のシート24により画定されるポケット32内で比較的緩和した状態にある。堅いシリンダー12の長手軸22および半径方向に自己拡張性のステントグラフト34の長手軸36は、
図5Bに示されるように一致し得る。
【0021】
図5Aから
図6Aへの移行に示されるように、可撓性のシート24の第2の縁30を、堅いシリンダー12の長手スロット20から離れて引っ張る際に、半径方向に自己拡張するプロテーゼ34は、
図5Bから
図6Bへの進行に示されるように半径方向に収縮される。半径方向に自己拡張するステントグラフト34が半径方向に収縮される場合、半径方向に自己拡張するステントグラフト34の長手軸36は、堅いシリンダー12の長手軸22から離れて移動する。堅いシリンダー12および半径方向に自己拡張するステントグラフト34の長手軸22、36のそれぞれが一致する
図5Aおよび5Bに示される一例において、半径方向に自己拡張するプロテーゼ34の長手軸36は、堅いシリンダー12の長手スロット20から離れて第2の縁30を引っ張ることにより引き起こされる半径方向の収縮の間に、堅いシリンダー12の長手軸22から距離D移動する。
【0022】
図7は、堅いシリンダー12に嵌合可能な装填ブロック38をさらに含む本発明のステントグラフトクリンピングデバイスの1つの特定の態様の分解図である。装填ブロック38は典型的に、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)型材料を使用して、3D印刷により形成される。装填ブロック38は、堅いシリンダー12の長手軸21に垂直な面42に開口40を画定する。開口40は、堅いシリンダー12の長手軸22に平行であるが、堅いシリンダー22の長手軸22から間隔を空けられる中心軸44を画定する。1つの特定の態様において、装填チューブ46は、締まりばめなどの適切な手段により、
図8に示されるように、堅いシリンダー12と噛み合う装填ブロック38の部分48の反対にある装填ブロック38で、開口40から伸長する。装填チューブ46は典型的に、締まりばめにより装填ブロック38と噛み合い、透明なPTFE管材料で形成される。装填チューブ46は中間手段であり得、半径方向に締め付けられた半径方向に自己拡張性のプロテーゼ34は、一旦装填チューブ46に送達されると、外科的送達デバイスの二次シース(示さず)を有する装填チューブ46の代用物により覆われる。
【0023】
本発明の別の態様において、ステントグラフト装填システム50は、堅いシリンダー12および可撓性のシート24、ならびにまたステントグラフト送達デバイスの少なくとも1つの構成要素を含む。
図9に示されるように、例えばステントグラフト装填システム50は、堅いシリンダー12および可撓性のシート24に加えて、頂部クラスプカテーテル52を通って伸長するガイドワイヤカテーテル(示さず)を含む。ガイドワイヤカテーテル54は、遠位端56および近位端(示さず)を有し、外科医により使用されるか現場職員による実演のためのプロテーゼ送達デバイスの一部である。ステントグラフト装填システム50の頂部クラスプ構成要素58は、ガイドワイヤカテーテル54の遠位端56で固定される遠位クラスプ構成要素60を含む。頂部クラスプ構成要素58の近位クラスプ構成要素62は、近位クラスプ構成要素62から遠位に伸長する歯(tine)64を含む。頂部クラスプカテーテル52は、頂部クラスプ構成要素58の近位クラスプ構成要素62から近位に伸長する。近位クラスプ構成要素62は、
図10に示されるように、遠位クラスプ構成要素60に嵌合可能である。適切なクラスプ構成要素の例は、その全教示がその全体において参照により援用されるU.S. 8,292,943およびU.S. 10,646,365に見られ得る。
【0024】
図11に見られ得るように、1つの特定の態様において、装填ロッド68は、送達デバイスを十分に組み立てる前に、ガイドワイヤカテーテル54のねじ山のついた遠位端56に差し込む(thread)ことなどにより、ガイドワイヤカテーテル54の遠位端56に対して解放可能に固定され得る。装填ロッド68は典型的に、ステンレス鋼で形成される。
【0025】
本発明のステントグラフト装填システム50の一態様において、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34は、可撓性のシート24に画定されるポケット32内にあるが、例えば
図9に示されるように、ポケット32から部分的に引き抜かれて、本発明のステントグラフト装填システム50の構成要素でもあるステントグラフト送達システムの構成要素に軸を与え(allow)得る。具体的に、一態様において、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34は、近位端72および遠位端(示さず)を有する管腔グラフト構成要素70を含む。
図9に示されるように、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34は、管腔グラフト構成要素70の近位端72に固定されるクラウンステント74を含む。クラウンステント74は、クラスプステント76に対して近位にあり、それに隣接する。クラスプステント76は、管腔グラフト構成要素70の管腔80に曝露される少なくとも1つのベア頂部78を含む。
【0026】
図9~13に示される態様において、近位クラスプ構成要素は、近位クラスプ構成要素62から遠位に伸長し、遠位クラスプ構成要素60と嵌合可能である歯64または爪(prong)を含み、クラスプステント76の少なくとも1つのベア近位頂部78は、
図13に示されるように、遠位クラスプ構成要素60の歯64を、クラスプステント76の少なくとも1つのベア頂部78を通って、遠位頂部クラスプ構成要素60と噛み合う関係まで移動させ、それによりベア近位頂部78を捕捉する頂部捕捉カテーテル52の遠位の移動により、近位クラスプ構成要素62の歯64と遠位クラスプ構成要素60の間で捕捉され得る。1つのベア頂部は、近位頂部クラスプ構成要素62のそれぞれの爪により捕捉される。次いで少なくとも1つのベア近位頂部78は、頂部クラスプカテーテル52の近位の移動により解放され得、それにより近位クラスプ構成要素62を、遠位クラスプ構成要素60と噛み合わない関係まで移動させる。
【0027】
別の態様において、独立してまたは上述の態様のいずれかと組み合わせて、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34は、
図14に示されるように、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34の近位端72で、および半径方向に自己拡張性のステントグラフト34内で少なくとも1つの縫合糸ループ82を含む。この態様において、典型的に少なくとも1つの支持ワイヤ84は、頂部クラスプカテーテル52に固定され、それから遠位に伸長する。少なくとも1つの支持ワイヤ84は、
図15に示されるように、少なくとも1つの縫合糸ループ82に通される。
【0028】
さらに別の態様において、本明細書に記載される他の態様のいずれかとは別にまたはそれと組み合わせて、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34は、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34の管腔グラフト構成要素70に固定されるS棒支持体86を含み、ここでS棒支持体86は、
図16に見られ得るように、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34が可撓性のシート24により画定されるポケット32に装填される場合に、堅いシリンダー12の長手スロット20に対して正反対にある。
【0029】
一態様において、本明細書に記載される他の態様のいずれかとは別にまたはそれと組み合わせて、ガイドワイヤカテーテル54(例えば
図9に示される)は、湾曲される(
図17に見られ得るように)。1つのかかる態様において、ステントグラフトは支持棒86(「S棒」とも称され、例えばその全教示が参照により援用されるU.S. 8,292,943に例示される)を含む。上述のように、支持棒86は、
図17に示される頂部捕捉カテーテル52の湾曲53および堅いシリンダー12の長手スロット20の上の位置にある。
【0030】
別の態様において、本発明は、ステントグラフト、例えば半径方向に自己拡張性のステントグラフト34を、ステントグラフト送達デバイスに装填する方法である。本発明の方法の一態様において、該方法は、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34を、可撓性のシート24により画定され、まっすぐな縁26およびまっすぐな縁26の反対にある第2の縁30を有するポケット32に装填する工程を含み、ここでまっすぐな縁26は、堅いシリンダー12により画定され、堅いシリンダー12の長手軸22に対して平行に伸長する長手スロット20に対して平行に伸長し、それに隣接する隆起した構成要素28を有し、可撓性のシート24は、まっすぐな縁26の隆起した構成要素28から長手スロット20を通って堅いシリンダー12により画定される管腔18へ、および管腔18内から可撓性のシート24の第2の縁30の長手スロット20を通って堅いシリンダー12の外側へ伸長し、それにより可撓性のシート24のポケット32を画定する。
【0031】
図5Aおよび5Bならびに6Aおよび6Bに関して上に記載されて示されるように、可撓性のシート24の第2の縁30は、例えば手により堅いシリンダー12から離れて引っ張られ、それによりポケット32の体積を低減し、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34を半径方向に収縮し、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34の長手軸36を、堅いシリンダー12の長手軸22から離れておよび堅いシリンダー12の長手スロット22に向かって移動させる。
【0032】
次いで、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34は、その長手軸36に沿って、ポケット32から装填チューブ46に方向づけられ、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34は半径方向に収縮された位置にある。一態様において、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34は、
図18に示されるように、堅いシリンダー12の一端で、装填ブロック38の開口40を通って、ポケット32から装填チューブ46に方向づけられる。装填ブロック38により画定される開口40は、ポケット32および半径方向に自己拡張性のステントグラフト34を半径方向に収縮する前に、ポケット32の直径よりも小さい直径を有し、ここで装填ブロック38は、開口40の周囲で斜角をつけられる。
【0033】
次いで装填ブロック38、可撓性のシート24および堅いシリンダー12は除去され得、次いで装填チューブ46は、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34の長手軸36に沿ってステントグラフト送達デバイスの可撓性シース88により置き換えられ、
図19の「工程1」から「工程2」の移行に見られ得るように、それは半径方向に収縮される。より具体的に、装填ブロック38、可撓性シース24および堅いシリンダー12は、矢印90により示されるように近位に、システムの主要なシースの外側の直径に対してステントグラフト送達デバイスを装填する個々のものに対して近位に転置される。ステントグラフト装填システム50、装填ブロック38、可撓性シース24および堅いシリンダー12は離れて移動されるが、ステントグラフトがステントグラフト送達システムに十分に装填されるまで、送達システムから除去されない。
【0034】
さらに別の態様において、本発明の方法は、
図18に見られ得るように、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34を本発明のステントグラフトクリンピングデバイス10の可撓性のシート24により画定されるポケット32内で収縮する前に、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34のクラスプステント76の少なくとも1つの近位ベア頂部78を、ステントグラフト送達デバイスの頂部クラスプ構成要素58に対して留める工程を含む。
【0035】
かかる1つの態様において、該方法はさらに、
図9に見られ得るように、クラスプステント76の近位ベア頂部78をステントグラフト送達デバイスの頂部クラスプ構成要素58に対して留める前に、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34のクラスプステント76をポケット32から除去する工程および次いでクラスプステント76をポケット32へと逆に再度方向づける工程を含む。
【0036】
さらに別の態様において、本発明の方法は、
図14および15に見られ得るように、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34を半径方向に収縮する前に、ステントグラフト送達デバイスの少なくとも1つの支持ワイヤ84を、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34の縫合糸ループ82に通す工程を含む。さらに別の態様において、該方法はさらに、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34を半径方向に収縮する前に、通された縫合糸ループ82にクランプを適用する工程を含む。
【0037】
上述の方法工程のいずれかと組み合わせて実行され得る該方法の別の態様において、装填ロッド68は、
図11に見られ得るように、ステントグラフト送達デバイスのガイドワイヤカテーテル54の遠位端56にねじで装填される。
【0038】
さらに別の態様において、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34が支持棒86を含む場合、半径方向に自己拡張性のステントグラフト34の支持棒86は、
図16に見られ得るように、堅いシリンダー12の長手スロット20の半径方向に反対にあるポケット32への装填の間に方向づけられる。
【0039】
本明細書に引用される全ての特許、公開出願および参照文献の教示は、その全体において参照により援用される。その全ての関連のある教示が、その全体において参照により本明細書に援用される米国特許番号:7,763,063;8,007,605;8,062,345;8,062,349;8,070,790;8,292,943および8,308,790、8,740,963、9,198,786、9,320,631、9,364,314および9,592,112に記載される適切なシステム、送達デバイスおよびシステムの構成要素、ステントグラフトは、本発明の方法により、本発明の大動脈グラフトアセンブリを送達するために使用され得る。
【0040】
例示態様が特に示され、記載されているが、形態および詳細における種々の変更は、添付の特許請求の範囲に包含される態様の範囲を逸脱することなく、本発明においてなされ得ることが当業者に理解される。
【国際調査報告】