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特表2024-546187電極アセンブリを製造するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】電極アセンブリを製造するための装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/05 20140101AFI20241210BHJP
   H01L 31/18 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H01L31/04 570
H01L31/04 424
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539316
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-18
(86)【国際出願番号】 EP2022085153
(87)【国際公開番号】W WO2023126149
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】2119063.2
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523246639
【氏名又は名称】レック ソーラー プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スブラマニ,ティヤグ
(72)【発明者】
【氏名】シー,チン コン
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン,ビョルン
(72)【発明者】
【氏名】リン,テイン オン ビクター
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251BA14
5F251CB30
5F251EA05
5F251EA19
5F251EA20
5F251FA06
5F251FA14
5F251FA16
5F251JA03
5F251JA04
5F251JA05
(57)【要約】
第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面に接続するための電極アセンブリを製造するための装置であって、電極アセンブリが、長手方向に互いに実質的に平行に配置され、かつ横方向に実質的に離隔された複数の導電性素子を備え、装置が、第1及び第2のロールであって、それらの間で複数の導電性素子を受け入れるための間隙を画定するように離隔された、第1及び第2のロールと、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方を回転させるように構成されたアクチュエータと、を備え、装置が、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方が回転すると、第1のロールと第2のロールとの間の間隙を周期的に減少させて、間隙内に配置された複数の導電性素子に圧縮力を周期的に印加するように構成されている、装置。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面に接続するための電極アセンブリを製造するための装置であって、前記電極アセンブリが、長手方向に互いに実質的に平行に配置され、かつ横方向に実質的に離隔された複数の導電性素子を備え、
前記装置は、
前記複数の導電性素子を受け入れるための間隙を画定するように離隔された第1のロール及び第2のロールと、
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの少なくとも一方を回転させるように構成されたアクチュエータと、を備え、
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方が回転すると、前記第1のロールと前記第2のロールとの間の前記間隙を周期的に減少させて、前記間隙内に配置された前記複数の導電性素子に圧縮力を周期的に印加するように構成されている、装置。
【請求項2】
前記装置が、前記複数の導電性素子に前記圧縮力を周期的に印加しないように構成されており、任意選択的に、前記圧縮力を印加することと、前記圧縮力を印加しないこととを交互に行うように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2のロールが、前記第1のロールの実質的に上方に配置されている、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
第1のロールと第2のロールとの間の最大間隙が、少なくとも0.3mm及び/又は最大で5mmであり、前記第1のロールと前記第2のロールとの間の最小間隙が、少なくとも0.05mm及び/又は最大で4.75mmである、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のロールが、実質的に円形の断面を有し、前記第2のロールが、前記第1のロールと前記第2のロールとの間の前記間隙を周期的に減少させるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記複数の導電性素子がそれぞれ、前記第1の太陽電池の前記前面のみに接触するための第1のセクションと、前記第2の太陽電池の前記裏面のみに接触するための第2のセクションと、前記第1の太陽電池の前記前面及び前記第2の太陽電池の前記裏面の両方に接触するための第3のセクションと、を備え、前記第3のセクションが、前記第1のセクションを前記第2のセクションに接続するように構成されており、前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方の前記断面の周囲が、前記複数の導電性素子の前記第1、第2、及び第3のセクションの組み合わされた長さに対応する長さを画定する、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方が、回転すると、前記第1のロールと前記第2のロールとの間の前記間隙が半径方向に周期的に減少するように構成された断面形状を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方が、楕円形断面を有する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記楕円形断面が2つの対称軸を有する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記楕円形断面が1つの対称軸のみを有する、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方が、楕円形セグメントとして形成された断面を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方が、第1の表面及び第2の表面を備え、前記第1及び第2の表面が、外向きに湾曲するように構成されており、前記第1の表面が、可変の曲率半径を有し、前記第2の表面が、一定の曲率半径を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方が、幾何学的中心を有する断面を有し、前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方が、前記幾何学的中心と不整合である回転軸で構成されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面に接続するための電極アセンブリを製造する方法であって、
複数の導電性素子を提供することと、
前記複数の導電性素子を、それらが長手方向に互いに実質的に平行に配置され、かつ横方向に実質的に離隔されるように、共通の平面に配置することと、
前記複数の導電性素子のセクションの高さを周期的に減少させることであって、
前記複数の導電性素子を受け入れるための間隙を画定するために離隔される第1のロール及び第2のロールを提供することと、
前記複数の導電性素子を、前記第1のロールと前記第2のロールとの間の前記間隙に少なくとも部分的に送り込むことと、
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの少なくとも一方が回転すると、前記第1のロールと前記第2のロールとの間の前記間隙を周期的に減少させて、前記間隙内に配置された前記複数の導電性素子に圧縮力を周期的に印加するようにすることと、を含む、前記減少させることと、を含む、方法。
【請求項15】
前記第1のロール及び前記第2のロールのうちの前記少なくとも一方が回転すると、前記第1のロールと前記第2のロールとの間の前記間隙を周期的に増加させて、前記複数の導電性素子に前記圧縮力を周期的に印加しないことを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の導電性素子の非圧縮セクション上に、電気絶縁性の光学的に透明なフィルムを配置することを含む、請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が前記複数の導電性素子を前記第1のロールと前記第2のロールとの間の前記間隙に少なくとも部分的に送り込む前に、前記電気絶縁性の光学的に透明なフィルムを配置することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記電気絶縁性の光学的に透明なフィルムが、前記複数の導電性素子の圧縮セクションを覆わないように配置されている、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の導電性素子を切断して複数の導電性素子部分を画定することを含み、各部分が、2つの非圧縮セクション間に配置された圧縮セクションを含む、請求項14~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記導電性素子を切断する前記方法ステップが、前記圧縮セクションの前記高さを減少させる前記方法ステップの後に行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
太陽電池アセンブリを製造する方法であって、
前記複数の導電性素子のそれぞれが、前記第1の太陽電池の前記前面のみに接触するための第1のセクションと、前記第2の太陽電池の前記裏面のみに接触するための第2のセクションと、前記第1の太陽電池の前記前面及び前記第2の太陽電池の前記裏面の両方に接触するための第3のセクションと、を備え、前記第3のセクションが、前記第1のセクションを前記第2のセクションに接続するように構成されている、請求項14~20のいずれか一項に記載の電極アセンブリを製造することと、
第1の太陽電池及び第2の太陽電池を提供することと、
前記第2の太陽電池を、その裏面が実質的に上方向を向くように配置することと、
前記第2の太陽電池の前記裏面上に、前記電極アセンブリの前記複数の導電性素子の前記第2のセクションを重ねることと、
前記第1の太陽電池の前記前面が前記第2の太陽電池の前記裏面と部分的に重なり、前記複数の導電性素子の前記第3のセクションが、前記第1の太陽電池の前記前面と前記第2の太陽電池の前記裏面との前記重なり部分の間に配置されるように、前記複数の導電性素子の前記第1のセクション上に前記第1の太陽電池の前記前面を重ねることと、
前記複数の導電性素子の前記第1及び第2のセクションを、前記第1及び第2の太陽電池の前記前面及び前記裏面のそれぞれに接続することと、を含む、方法。
【請求項22】
請求項14~20のいずれか一項に記載の方法により製造された電極アセンブリ。
【請求項23】
前記複数の導電性素子が、それぞれ、前記第1の太陽電池の前記前面のみに接触するための第1のセクションと、前記第2の太陽電池の前記裏面のみに接触するための第2のセクションと、前記第1の太陽電池の前記前面及び前記第2の太陽電池の前記裏面の両方に接触するための第3のセクションと、を備え、前記第3のセクションが、前記第1のセクションを前記第2のセクションに接続するように構成されており、前記複数の導電性素子の厚さが、前記第1及び第2のセクションのそれぞれから前記第3のセクションに向かって、前記複数の導電性素子に沿って縦方向に、それぞれ徐々に減少する、請求項22に記載の電極アセンブリ。
【請求項24】
前記複数の導電性素子が、前記第1の太陽電池の前面を前記第2の太陽電池の裏面と電気的に接続するように構成されており、前記第2の太陽電池の前記裏面が、前記第1の太陽電池の前記前面と部分的に重なるように構成されており、前記複数の導電性素子の前記第3のセクションが、前記第1及び第2の太陽電池の前記部分的に重なる面の間に配置されている、請求項21に記載の方法により製造された太陽電池アセンブリ。
【請求項25】
第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面に接続するための電極アセンブリであって、長手方向に互いに実質的に平行に配置され、かつ横方向に実質的に離隔された複数の導電性素子を備え、
前記複数の導電性素子が、それぞれ、前記第1の太陽電池の前記前面のみに接触するための第1のセクションと、前記第2の太陽電池の前記裏面のみに接触するための第2のセクションと、前記第1の太陽電池の前記前面及び前記第2の太陽電池の前記裏面の両方に接触するための第3のセクションと、を備え、前記第3のセクションが、前記第1のセクションを前記第2のセクションに接続するように構成されており、
前記複数の導電性素子の厚さが、前記第1及び第2のセクションのそれぞれから前記第3のセクションに向かって、前記複数の導電性素子に沿って縦方向に徐々に減少する、電極アセンブリ。
【請求項26】
前記導電性素子のそれぞれが、前記導電性素子の軸方向断面で見たときに湾曲面を有するように構成されている、請求項26に記載の電極アセンブリ。
【請求項27】
前記導電性素子のそれぞれが、対向する凹面を有するように構成されている、請求項25又は26に記載の電極アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、太陽電池アセンブリ用の電極アセンブリを製造するための装置、及びその方法に関する。本開示は、太陽電池アセンブリを製造する方法、電極アセンブリ及び太陽電池アセンブリに更に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光から電気エネルギーを提供するための太陽モジュールは、電池のアレイを備え、電池はそれぞれ、光起電力素子又は基板を備える。太陽電池は、典型的には、電気コネクタを介して、ある太陽電池から別の太陽電池に電流が送られるように接続される。電気コネクタのそれぞれは、太陽電池のそれぞれの前面及び裏面に配置された電極(例えば、フィンガー電極)と電気接続を形成する複数の導電性素子(例えば、ワイヤ)を備える。
【0003】
太陽電池開発のための一般的な目的は、生産コストの削減に対する必要性とバランスのとれた高い変換効率を達成することである。これを達成するための努力は、太陽電池間の電気接続に焦点を当てている。これらの努力にもかかわらず、太陽電池間の電気接続を改善するための必要性が残っている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面に接続するための電極アセンブリを製造するための装置が提供される。電極アセンブリは、長手方向に互いに実質的に平行に配置され、かつ横方向に実質的に離隔された複数の導電性素子を備えてもよい。装置は、複数の導電性素子を受け入れるための間隙を画定するように離隔される第1のロール(例えば、ローラ)及び第2のロール(例えば、ローラ)と、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方を回転させるように構成されたアクチュエータと、を備え、装置は、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方が回転すると、第1のロールと第2のロールとの間の間隙を周期的に減少させて、間隙内に配置された複数の導電性素子に圧縮力を周期的に印加するように構成される。
【0005】
概して、装置は、電極アセンブリの複数の導電性素子において圧縮セクションを周期的に形成する便利な手段を提供する。結果として生じる圧縮セクションは、第1及び第2の太陽電池の重なり領域内に配置されるように効果的に構成されて、それらの間により安定した機械的接続を提供する。
【0006】
特定のタイプの太陽モジュールによれば、太陽電池は、第1の太陽電池の前面が第2の太陽電池の裏面によって部分的に重なる「間隙のない」構成に配置されてもよい。この状況では、導電性素子(例えば、電気コネクタ、又はワイヤ)は、重なり領域を越えて第1の太陽電池から第2の太陽電池に延在し、典型的には、太陽電池のそれぞれの表面にはんだ付けされる。
【0007】
太陽電池が使用されているとき、機械的負荷及び温度変化によって引き起こされる応力は、重なり領域に蓄積される可能性がある。丸みを帯びた導電性素子(例えば、円形断面を有するワイヤ)の場合、これらの応力は、太陽電池と導電性素子との間の界面に集中する傾向があり、これにより、はんだ内に亀裂が形成される可能性がある。
【0008】
この問題を解決するための1つのアプローチは、重なり領域におけるリボンと太陽電池表面との間の接触面積を増加させる、長方形のプロファイル(例えば、導電性リボン)を有するように構成された導電性素子を提供することであった。より大きい接触面積は、重なり領域における応力の集中の減少をもたらす。しかしながら、そのようなリボンは、少なくとも丸みを帯びたワイヤと比較して、入射光を散乱させるのにあまり効果的ではなく、それによって、太陽電池の前面での吸収条件の低下をもたらす可能性がある。
【0009】
上述したように、本発明の第1の態様に係る装置は、太陽電池の重なり領域内に配置できる圧縮セクションを含む複数の導電性素子を製作するように構成される。圧縮セクションは、重なり領域内の太陽電池間のより安定した機械的結合を提供する。重なり領域の改善された機械的安定性は、それによって、太陽電池アセンブリの強度及び信頼性を増加させ、これにより、太陽モジュールの動作寿命を延ばし、関連するメンテナンスコストを削減する。更に、導電性素子の非圧縮セクションは、光散乱を増加させ、それによって太陽電池の動作効率を高めるために、第1及び第2の太陽電池の前面及び裏面に配置することができる。
【0010】
更に、第1及び第2のロールの回転は、導電性素子の周期的なセクションの圧縮を連続的に進行させることを可能にする。このようにして、ロールは、電極の製作を停止(例えば、一時停止又は休止)することなくセクションの高さを低下させるように構成され、それによって製造プロセスの効率を改善する。
【0011】
次に任意選択の特徴について述べる。これらは、単独で、又は任意の態様との任意の組み合わせで適用可能である。
【0012】
第1のロール及び第2のロールは、それらの間に間隙を画定するために、互いに実質的に軸方向に平行であり、半径方向に離隔されてもよい。したがって、第1のロールの回転軸は、第2のロールの回転軸と平行に整列されてもよい。
【0013】
装置は、複数の導電性素子に圧縮力を周期的に印加しないように構成されてもよい。装置は、圧縮力を印加することと、圧縮力を印加しないこととを交互に行うように構成されてもよい。したがって、装置は、導電性素子の全長に沿って圧縮力(すなわち、導電性素子の厚さを実質的に減少させることができる力)を周期的に印加しないように構成されてもよい。減少した厚さを有する連続する周期的なセクションは、導電性素子の非圧縮セクション(例えば、圧縮、非圧縮、圧縮、非圧縮などの順序)とインターリーブ(例えば、交互)される(interleaved)導電性素子の圧縮(例えば、変形又は平坦化)セクションを画定してもよい。
【0014】
実施形態では、結果として生じる導電性素子は、2つの非圧縮セクションの間に配置された圧縮セクションで構成されてもよい。圧縮セクションは、2つの太陽電池の間の重なり領域に配置することができ、非圧縮セクションは、部分的に重なる太陽電池のそれぞれの前面及び裏面に配置することができる。
【0015】
太陽電池の前面は、太陽電池アセンブリが使用されているときに光が入射する太陽電池の表面(例えば、太陽電池の最前面)を画定してもよい。太陽電池の裏面は、前面の反対側にある太陽電池の表面(例えば、太陽電池の最裏面)を画定する。太陽電池の裏面は、使用中に入射光に直接曝されない場合がある。太陽電池アセンブリは、太陽電池を通って前から裏に透過する(例えば、吸収されない)光が、次いで、太陽電池の裏面に向かって反射されるように構成されてもよく、これにより、光が吸収される更なる機会が提供される。
【0016】
圧縮セクションの高さの減少は、導電性素子を形成する材料の「広がり」を引き起こす。材料は、横方向(例えば、間隙を通る素子の移動に垂直な方向)に広がっていてもよい。この変形は、非圧縮セクションと比較して、圧縮セクションの幅を増加させる(例えば、圧縮セクションのいずれかの側(すなわち、前及び裏)に配置することができる)。ロール間の導電性素子の変形はまた、ロールを押し広げる(すなわち、ロールによって導電性素子に印加される圧縮力に反対して)力を生成する。当業者によって理解されるように、この分離力、又は転がり荷重は、導電性素子がロール間で圧縮されるにつれて増加してもよい。
【0017】
第1のロールは、第2のロールと反対方向に回転するように構成されてもよく、その逆も同様である。これにより、ロールが間隙を通って導電性素子を引っ張っている間に互いに作用しないことを確実にする。
【0018】
第1及び第2のロールは、それぞれ、実質的に同じ速度で回転するように構成されてもよく(例えば、ロールは、毎分実質的に同じ回転数で回転する)、これにより、ロールと導電性素子との間の摩擦を防ぐ。
【0019】
第2のロールは、実質的に第1のロールの上方に配置されてもよい。したがって、ロール間の間隙は、間隙のいずれかの側に配置された2つの実質的に垂直な開口部によって画定されてもよい。導電性素子は、水平方向に垂直開口部(例えば、第1の開口部)のうちの1つを通って供給することができる。装置の動作中、導電性素子は、間隙を通って引っ張られ(例えば、ロールのうちの少なくとも一方の回転によって)、次いで、垂直開口部(例えば、第2の開口部)の他方から押し出されてもよい。
【0020】
接触角は、導電性素子が最初にロールのうちの一方に接触する点からそのロールの中心までの第1の線と、第1及び第2のロールの軸を接続する第2の線との間の囲まれた角度として定義することができる。第1のロールの接触角は、導電性素子がロール間で圧縮されているとき、第2のロールの接触角よりも大きく及び/又は小さくてもよい。例えば、ロールが垂直に整列されている場合、導電性素子は、非水平面内のロール間の間隙に送られてもよい。代替的に、素子が単にロールを通って引っ張られているとき、第1のロールの接触角は、第2のローラの接触角と実質的に同じであってもよい。例えば、ロールが垂直に整列されている場合、導電性素子は、実質的に水平面内の間隙に送られてもよい。
【0021】
第1のロールの上方の第2のロールの配置は、導電性素子が底部ロール(すなわち、第1のロール)の上方を向いた表面に配置されることを可能にする。底部ロールは、重力により導電性素子を把持するように構成されてもよい。これにより、導電性素子を、間隙を通して誘導するのに役立つ。
【0022】
装置の動作中、第1のロールと第2のロールとの間の間隙は、ロールの連続的な回転により変化してもよい(すなわち、周期的に増加及び減少してもよい)。第1のロールと第2のロールとの間の最大間隙(例えば、ロール間の最大分離点における)は、少なくとも0.3mm及び/又は最大で5mmとすることができる。したがって、最大分離点におけるロール間の距離は、非圧縮導電性素子の厚さ(例えば、0.2mm)がロール間の最大間隙(例えば、少なくとも0.3mm)よりも小さいため、両方のロールが導電性素子に接触しないようなものとなる。例示的な配置では、導電性素子は、上部ロールに接触することなく下部ロール上に載せられてもよい。
【0023】
第1のロールと第2のロールとの間の最小間隙(例えば、ロール間の最も狭い点で)は、少なくとも0.05mm及び/又は最大で4.75mmとすることができる。したがって、それらの最も狭い点(例えば、約0.08mm)におけるロール間の間隙は、非圧縮導電性素子の厚さ(例えば、約0.2mm)よりも周期的に小さい。これにより、ロールが回転するにつれて、ロールが導電性素子の高さを周期的に圧縮する(例えば、0.08mmに)。例えば、最も狭い点が厚さよりも小さくなっている期間中、ロール間の導電性素子の部分は圧縮されるが、最も狭い点が厚さよりも大きくなっている期間中、ロール間の導電性素子の部分は圧縮されない。
【0024】
例示的な実施形態では、ロール間の最大距離は約0.5mmであり、ロール間の最小距離は約0.08mmである。
【0025】
第1のロール及び第2のロールのうちの一方のみが、第1のロールと第2のロールとの間の間隙を減少させるように構成されてもよい。例えば、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、複数の導電性素子に圧縮力を周期的に印加しないように構成されてもよい。換言すれば、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、圧縮力を周期的に印加することと、圧縮力を印加しないこととを交互に行うように構成されてもよい。
【0026】
ロールのうちの一方は、その軸を中心とした偏心回転を生成するように成形(すなわち、寸法決め)されていてもよく、これにより、第1のロールと第2のロールとの間の間隙の周期的な減少が生じる(例えば、ロールは、楕円形の断面を有してもよい)。この状況では、ロールのうちの他方は、その軸を中心とした実質的に非偏心回転を提供するように構成することができる(例えば、他方のロールは、円形断面を有してもよい)。したがって、ロールのうちの他方(すなわち、非偏心ロール)は、第1のロールと第2のロールとの間の間隙のサイズの減少に寄与しないこととなる。使用時、両方のロールは、導電性素子に力を及ぼすように構成され、それによって、導電性素子の厚さ(例えば、厚さ/深さ)の減少に寄与することとなる。
【0027】
実施形態では、第1のロールは、実質的に円形断面を有してもよく、第2のロールは、第1のロールと第2のロールとの間の間隙を周期的に減少させるように構成されてもよい。ロールのうちの一方を、円形断面を有するように構成することによって、装置を製造する複雑性及びコストを減少させる。代替的な配置では、第1のロール及び第2のロールの両方が、ロール間の間隙を減少させるように構成されてもよい。例えば、ロールのそれぞれは、ロール間の間隙のサイズの減少に寄与するように、それぞれの回転軸を中心とした偏心回転を生成するように構成(例えば、成形)されてもよい。
【0028】
第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、それが回転すると、第1のロールと第2のロールとの間の間隙が半径方向に周期的に減少するように構成された断面形状を有してもよい。一実施形態では、両方のロールは、そのような外形を有してもよい。別の実施形態では、一方のロールはそのような外形を有してもよく、他方のロールは、例えば、円形断面を有してもよい。一実施形態では、使用中(例えば、1つ以上のロールが回転している間)、装置は、第1のロール(例えば、第1のロールの回転軸)を第2のロール(例えば、第2のロールの回転軸)と固定関係で保持する。したがって、前述の断面形状は、それが回転すると、間隙の減少と増加とを交互に行い、間隙内の導電性素子の連続した部分に、圧縮力を印加することと印加しないこととを交互に行う。
【0029】
第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、楕円形断面を有してもよい。例えば、第2のロールは、楕円形断面を有するように構成されてもよく、第1のロールは、円形断面を有するように構成されてもよい。
【0030】
楕円形断面は、1つの対称軸を有してもよい。楕円形断面は、2つの対称軸を有してもよい。例えば、楕円形断面は、規則的な楕円の形態であってもよい。代替的な配置では、楕円形断面は、1つの対称軸のみを有してもよい。例えば、断面は、卵の輪郭(例えば、卵形状の2D投影)に類似する長円形状(例えば、非規則的な円)を有してもよい。
【0031】
第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、円形セグメント(例えば、長円又は短円)などの楕円形セグメント(例えば、長円又は短円)として成形された断面を有してもよい。実施形態では、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、半円形断面などの半楕円形断面を有してもよい。
【0032】
第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、第1の表面及び第2の表面を有してもよい。第1及び第2の表面は、外向きに湾曲するように構成されてもよく、第1の表面は、可変の曲率半径(例えば、楕円のように)を有し、第2の表面は、実質的に一定の曲率半径(例えば、円のように)を有する。そのような形状は、卵形状に対応してもよく、そのより広い端部とより狭い端部との間に明確に定義された境界が存在する。
【0033】
第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、幾何学的中心(例えば、形状内の全ての点の算術平均位置)を有する断面を有してもよい。第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方は、幾何学的中心とずれた回転軸を有するように構成されてもよい。結果として得られるロールは、中心がずれた回転軸を有するように構成されてもよい。このように構成されたロールは、ロールの断面が非偏心形状(例えば、円)を有する場合であっても、その回転軸を中心とした偏心回転で構成されてもよい。したがって、ロールは、ロール(すなわち、その質量中心)が、他のロールに対して物理的に前後に移動して、2つのロール間の間隙の減少と増加とを交互に行うように構成されてもよい。そのような配置は、ロールが回転するにつれて導電性素子の連続した周期的なセクションを変形させるために、第1のロールと第2のロールとの間の間隙を周期的に減少させるように構成されてもよい。
【0034】
複数の導電性素子のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、装置によって圧縮されるセクションを備えてもよい。この圧縮セクションは、装置によって圧縮されない2つのセクション(すなわち、非圧縮セクション)の間に配置されてもよい。例えば、電極アセンブリは、複数の導電性素子を切断して、それぞれが2つの非圧縮セクションの間に配置された圧縮セクションを備える複数の導電性素子部分を形成することによって形成されてもよい。この状況では、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方の断面の周囲は、2つの圧縮セクション及び2つの非圧縮セクションの組み合わされた長さに対応する長さを画定してもよい。
【0035】
電極アセンブリの好ましい配置において、複数の導電性素子部分は、2つの非圧縮セクションの間に配置された1つの圧縮セクションのみを含んでもよい。装置は、ロールの各回転が導電性素子を変形させて、2つの交互になる圧縮及び非圧縮セクション(例えば、圧縮セクション、非圧縮セクション、圧縮セクション、非圧縮セクション)のシーケンスを生成するように構成されてもよい。これは、例えば、ロールのうちの一方が楕円形断面を有する場合であってもよい。
【0036】
好ましい電極アセンブリを製作するために、他の全ての圧縮セクションは、導電性素子の切断中に導電性素子から除去(例えば、切断)されてもよい。例えば、切断は、2つの非圧縮セクションの間に配置された単一の圧縮セクションを有する複数の導電性素子部分を形成するために、他の全ての圧縮セクションのいずれかの側で行われてもよい。このように導電性素子を切断することは、導電性素子をそれぞれの部分に分離するだけでなく、追加の圧縮セクションを除去する。上記の配置によれば、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方の断面の周囲は、最終的な電極アセンブリの導電性素子部分の長さよりも大きくすることができる。
【0037】
代替的な配置では、装置は、ロールの各回転が導電性素子を変形させて、1つの圧縮セクション及び1つの非圧縮セクションを生成するように構成されてもよい。これは、例えば、ロールのうちの一方が卵形状の断面を有する場合である。この状況では、非圧縮セクションが、第1の太陽電池の前面及び第2の太陽電池の裏面の両方の組み合わされた長さに実質的に対応するため、非圧縮セクションは、圧縮セクションよりも実質的に長くなる場合がある。
【0038】
上記の配置によれば、好ましい電極アセンブリは、非圧縮セクションのそれぞれの中心(例えば、長手方向)で実質的に単一の切断を行うことによって得ることができる。(以前の配置とは異なり)除去する追加の圧縮セクションがないため、他の切断は必要ない。この配置によれば、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方の断面の周囲は、最終的な電極アセンブリの導電性素子部分の長さに実質的に等しくなる場合がある。
【0039】
導電性素子は、導電性素子の正しいセクションが変形されることを確実にするように、ロールの回転速度に実質的に一致する速度で、ロール間の間隙に送り込まれてもよいことが理解される。
【0040】
実施形態では、複数の導電性素子のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、それぞれ、第1の太陽電池の前面のみに接触するための第1のセクション(例えば、第2の太陽電池に接触しないように配置されている)と、第2の太陽電池の裏面のみに接触するための第2のセクション(例えば、第1の太陽電池に接触しないように配置されている)と、第1の太陽電池の前面及び第2の太陽電池の裏面の両方に接触するための第3のセクションと、を備えてもよい。少なくとも1つの導電性素子の第3のセクションのそれぞれは、それぞれの第1及び第2のセクションの間を(例えば、機械的及び電気的に)接続するように構成されてもよい。この状況では、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方の断面の周囲は、複数の導電性素子の第1、第2、及び第3のセクションの組み合わされた長さに対応する長さを画定してもよい。したがって、第3のセクションは、前述の例の圧縮セクションを画定してもよい。
【0041】
装置によって変形される前に、導電性素子のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、その長さに沿って実質的に一定の断面を有してもよい。各導電性素子は、その長さに沿ってあらゆる軸方向のねじれ又はひねりを含まないように構成されてもよい。
【0042】
導電性素子が装置によって変形されると、導電性素子のうちの少なくとも1つ又はそれぞれの一部分は、導電性素子の反対側に配置された2つの実質的に平面の表面を有してもよい。第1の表面は、第1の太陽電池の前面を向いた実質的に平坦な表面を画定してもよく、第2の表面は、第2の太陽電池の裏面を向いた実質的に平坦な表面を画定してもよい。実施形態では、第1及び/又は第2の表面は、第1及び第2の太陽電池のそれぞれの前面及び裏面に実質的に平行であるように構成されてもよい。
【0043】
例示的な配置では、導電性素子の圧縮セクションは、長円形プロファイル(すなわち、長円形状の断面)を有してもよい。導電性素子の非圧縮セクションは、実質的に楕円形のプロファイル(すなわち、楕円形状の断面)を有してもよい。例えば、非圧縮セクションは、円形断面を有してもよい。
【0044】
本発明の第2の態様によれば、第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面に接続するための電極アセンブリを製造する方法が提供される。方法は、複数の導電性素子を提供することと、それらが長手方向に互いに実質的に平行に配置され、横方向に実質的に離隔されるように、複数の導電性素子を共通平面に配置することと、を含む。方法は、複数の導電性素子のセクションの高さを周期的に減少させることを更に含む。
【0045】
複数の導電性素子のセクションの高さを減少させる方法は、第1のロール(例えば、ローラ)及び第2のロール(例えば、ローラ)であって、複数の導電性素子を受け入れるためにそれらの間に間隙を画定するために離隔されている、第1のロール及び第2のロールを提供することと、複数の導電性素子を第1のロールと第2のロールとの間の間隙に少なくとも部分的に送り込むことと、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方が回転して間隙に配置された複数の導電性素子に周期的に圧縮力を印加するときに、第1のロールと第2のロールとの間の間隙を周期的に減少させることと、を含む。
【0046】
方法は、第1のロール及び第2のロールのうちの少なくとも一方が回転すると、第1のロールと第2のロールとの間の間隙を周期的に増加させて、複数の導電性素子に圧縮力を周期的に印加しないようにすることを含んでもよい。したがって、圧縮セクションのいずれかの側に配置される導電性素子の周期的なセクションは、変形しない(すなわち非圧縮)ままである。
【0047】
方法は、複数の導電性素子の非圧縮セクション上に、電気絶縁性の光学的に透明なフィルムを配置することを含んでもよい。フィルムにより、変形プロセス中に、導電性素子のそれぞれが他の導電性素子に対して同じ位置に確実に留まる(例えば、横方向及び/又は長手方向に)。
【0048】
方法は、導電性素子を第1のロールと第2のロールとの間の間隙に少なくとも部分的に送り込む前に、導電性素子上に、電気絶縁性の光学的に透明なフィルムを配置することを含んでもよい。それらを間隙に送り込む前に導電性素子にフィルムを適用することによって、フィルムは、変形プロセス中の導電性素子の安定性を更に高める。
【0049】
電気絶縁性の光学的に透明なフィルムは、複数の導電性素子の圧縮セクションを覆わないように配置されてもよい。圧縮セクション上にフィルムを配置しないことによって、箔(foil)が確実に変形プロセスの邪魔にならず、これにより、電極アセンブリが太陽電池アセンブリに配置されたときに、導電性素子が第1及び第2の太陽電池のそれぞれの表面の間に面一に配置されるようになる。
【0050】
方法は、複数の導電性素子を切断して、複数の導電性素子部分を画定することを含んでもよい。導電性素子部分のそれぞれは、2つの非圧縮セクションの間に配置された圧縮セクションを備えてもよい。実施形態では、導電性素子部分のそれぞれは、上述したように、第1のセクションと、第2のセクションと、第3の相互接続セクションと、を備えてもよい。
【0051】
導電性素子を切断する方法ステップは、圧縮セクションの高さを減少させる方法ステップの後に実施されてもよい。それらが切断される前に導電性素子を変形させることによって、変形プロセス中の導電性素子の安定性を確実にする。
【0052】
本発明の第3の態様によれば、太陽電池アセンブリを製造する方法が提供される。この方法は、先行する記述のいずれか1つに従って電極アセンブリを製造することを含む。方法は、第1の太陽電池及び第2の太陽電池を提供することを更に含む。
【0053】
太陽電池はそれぞれ、裏面(例えば、最裏面)及び裏面の反対側にある前面(例えば、最前面)を有してもよい。したがって、方法は、裏コネクタを画定するように、第2の太陽電池の裏面上に電極アセンブリのセクションを配置することを含んでもよい。方法は、前コネクタを画定するように、第1の太陽電池の前面上に電極アセンブリの別のセクションを配置することを更に含んでもよい。
【0054】
複数の導電性素子のそれぞれは、第1の太陽電池の前面のみに接触するための第1のセクションと、第2の太陽電池の裏面のみに接触するための第2のセクションと、第1の太陽電池の前面及び第2の太陽電池の裏面の両方に接触するための第3のセクションと、を備えてもよい。少なくとも1つの導電性素子の第3のセクションのそれぞれは、それぞれの第1及び第2のセクションの間を(例えば、機械的及び電気的に)接続するように構成されてもよい。
【0055】
方法は、第2の太陽電池の裏面が実質的に上方を向くように第2の太陽電池を配置すること、及び/又は第2の太陽電池の前面が実質的に下方を向くように第2の太陽電池を配置することを含んでもよい。
【0056】
方法は、第2の太陽電池の裏面上に、電極アセンブリの複数の導電性素子の第2のセクションを重ねることを含んでもよい。
【0057】
方法は、第1の太陽電池の前面が第2の太陽電池の裏面と部分的に重なるように、複数の導電性素子の第1のセクション上に、第1の太陽電池の前面を重ねることを含んでもよい。方法ステップはまた、複数の導電性素子の第3のセクションが、第1の太陽電池の前面と第2の太陽電池の裏面との重なり部分の間に配置されるように、第1の太陽電池の前面を重ねることを含んでもよい。
【0058】
方法は、複数の導電性素子の第1及び第2のセクションを、第1及び第2の太陽電池のそれぞれの前面及び裏面に接続することを更に含んでもよい。
【0059】
複数の導電性素子のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、第1の表面及び第2の表面を有してもよく、第2の表面は、導電性素子の第1の表面に対して実質的に反対側に配置される。使用時、第1の表面は、導電性素子の前面(すなわち、前面を向いた表面)を画定してもよく、第2の表面は、導電性素子の裏面(すなわち、裏面を向いた表面)を画定してもよい。
【0060】
方法は、少なくとも1つの導電性素子の第1の表面(すなわち、前面)を第2の太陽電池の裏面上に(例えば、電気的及び/又は機械的に)接続することを更に含んでもよい。方法は、少なくとも1つの導電性素子の第2の表面(すなわち、裏面)を第1の太陽電池の前面上に接続する(例えば、電気的及び/又は機械的に)ことを更に含んでもよい。
【0061】
方法は、少なくとも1つの導電性素子の第1の表面が前面と接触して配置されるように、電極アセンブリの第1のセクション上に、第1の太陽電池の前面を重ねることを含んでもよい。
【0062】
複数の導電性素子のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、使用時に、導電性素子が重ねられている太陽電池のそれぞれの表面に、それらをはんだ付けするように構成されるコーティングを備えてもよい。
【0063】
方法は、導電性素子の第1のセクション(すなわち、前コネクタの)に熱及び/又は圧力を印加して(例えば、はんだ付けして)、コーティングの少なくとも一部分を溶融させることを含んでもよい。例えば、導電性素子の第1の表面(すなわち、第2の太陽電池の裏面を向いた表面)に配置される溶融コーティングは、導電性素子が重ねられる第2の太陽電池の導電性表面(例えば、フィンガー電極)とオーム接触を形成するように構成されてもよい。
【0064】
導電性素子のコーティングは、導電性素子が形成される材料よりも低い融点を有する材料から構成することができる。方法は、導電性素子の第2のセクション(すなわち、裏コネクタの)に熱及び/又は圧力(例えば、はんだ付け)を印加して、コーティングの少なくとも一部分を溶融させることを含んでもよい。導電性素子の第2の表面(すなわち、第2の太陽電池の裏面を向いた表面)に配置される溶融コーティングは、導電性素子が重ねられる第2の太陽電池の導電性表面(例えば、フィンガー電極)とオーム接触を形成するように構成されてもよい。
【0065】
方法は、最初に前コネクタ及び裏コネクタのうちの一方を第1及び第2の太陽電池のそれぞれに取り付け、次に前コネクタ及び裏コネクタのうちの他方を第1及び第2の太陽電池のそれぞれの他方に取り付けることを含んでもよい。前コネクタ及び裏コネクタの導電性素子のコーティングは、第1及び第2の太陽電池のそれぞれの表面に別々に、又は同じプロセス中に接続されてもよい。
【0066】
電極アセンブリがフィルム(例えば、絶縁性及び/又は光学的に透明なフィルム)を備える場合は、方法は、フィルムを導電性素子に取り付けること(例えば、例示的な配置に従って電極アセンブリを形成すること)を更に含んでもよい。方法は、導電性素子を太陽電池に重ねる、及び/又は取り付ける前に、導電性素子にフィルムを取り付けることを含んでもよい。方法は、フィルムを導電性素子に接着させるために、フィルムに加熱及び/又は圧力を印加する(例えば、積層する)ことを含んでもよい。
【0067】
複数の導電性素子の第1の部分が第1のフィルム部分に配置され、及び/又は複数の導電性素子の第2のセクションが第2のフィルム部分に配置される場合は、第1及び/又は第2のフィルム部分は、導電性素子のそれぞれの第1及び/又は第2のセクションに取り付けられてもよい。
【0068】
方法は、第1及び第2の太陽電池の前面及び裏面のうちの少なくとも1つ又はそれぞれに、複数のフィンガー電極を配置(例えば、堆積)することを更に含んでもよい。フィンガー電極を配置する方法は、電極アセンブリを太陽電池に接続する前に実行できることが理解される。フィンガー電極は、それが太陽電池の表面上に便利に堆積されることを可能にする印刷材料を使用して形成されてもよい。印刷材料は、溶媒に懸濁した金属粉末(例えば、Ag、Al、Au粉末)を含み得る導電性ペーストなどの印刷可能な前駆体を使用して形成されてもよい。印刷可能な前駆体/導電性ペーストは、印刷されたフィンガー電極を形成するために乾燥(例えば、凝固又は硬化)されてもよい。代替的に、フィンガー電極は、蒸着、めっき、印刷などを含む様々な他の方法によって堆積されてもよい。前フィンガー電極及び裏フィンガー電極は、同時に(すなわち、単一の堆積プロセスを使用して)堆積されてもよいし、又はそれらは別々に堆積されてもよい。
【0069】
本発明の第4の態様によれば、第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面に接続するための電極アセンブリが提供される。電極アセンブリは、先行する記述のいずれか1つに記載の方法に従って製造されてもよい。上述したように、複数の導電性素子はそれぞれ、第1の太陽電池の前面に接触するための第1のセクションと、第2の太陽電池の裏面に接触するための第2のセクションと、第1のセクションを第2のセクションに(例えば、直接的又は間接的に)接続するように構成された第3のセクションと、を備えてもよい。複数の導電性素子の厚さ(例えば、高さ)は、複数の導電性素子に沿って、第1のセクションから第3のセクションに向かって、及び/又は第2のセクションから第3のセクションに向かって、縦方向に徐々に減少してもよい。導電性素子(例えば、第1、第2、及び/又は第3のセクション)は、導電性素子の軸方向断面で見たときに曲面を有するように構成されてもよい。導電性素子(例えば、第1、第2、及び/又は第3のセクション)は、湾曲した上面及び下面を有するように構成されてもよい。例えば、導電性素子(例えば、第1、第2、及び/又は第3のセクション)は、対向する凹面を備える。一実施形態では、第1及び第2のセクションはそれぞれ、厚さが徐々に減少し、一方、第3のセクションは、一定の厚さを有し、第3のセクションの一定の厚さは、第1及び第2のセクションの最小の厚さに一致する。徐々に減少した厚さは、導電性素子の非圧縮セクション(例えば、第1及び第2のセクション)と圧縮セクション(例えば、第3のセクション)との間の遷移(transition)を画定する。したがって、この遷移領域は、非圧縮導電性素子の有益な散乱特性と、圧縮導電性素子のパッケージングの利点とを兼ね備えるように構成することができる。
【0070】
導電性素子のそれぞれの第1のセクションは、共同で、電極アセンブリの前コネクタを画定してもよい。同様に、第2のセクションは、電極アセンブリの裏コネクタを画定してもよい。第3のセクションは、導電性素子のそれぞれの第1及び第2のセクション(すなわち、電極アセンブリの前コネクタ及び裏コネクタ)を電気的に結合するように構成されたインターコネクタを画定してもよい。複数の導電性素子の第3のセクションのうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、複数の導電性素子のそれぞれの第1のセクションと第2のセクションとの間に延在してもよい。
【0071】
導電性素子のそれぞれは、ワイヤ又はワイヤの部分などの細長い形状を有してもよい。少なくとも1つの又はそれぞれの導電性素子は、単一の一体的に形成された素子(例えば、ワイヤ)を備えてもよい。このように導電性素子を構成することで、重なり合う太陽電池間に別個の接続(銅リボンなど)を提供する必要がなくなり、それによって、太陽電池アセンブリを製作するために必要な製造ステップの数と複雑さが軽減される。
【0072】
導電性素子のそれぞれは、幅、軸方向長さ、及び深さを有してもよい。導電性素子のそれぞれは、その軸方向長さが、その幅及び/又は深さよりも実質的に大きくなるように構成されてもよい。導電性素子の幅及び軸方向長さは、導電性素子が配置されている太陽電池の表面の平面(例えば、太陽電池の前面又は裏面)と整列した垂直方向で測定することができる。深さ(例えば、厚さ)は、太陽電池の同じ平面に垂直な方向で測定することができる。
【0073】
実施形態では、少なくとも1つの又はそれぞれの導電性素子の第1及び/又は第2のセクション(すなわち、非圧縮セクション)は、その最も広い点で、少なくとも0.2mm及び/又は最大で0.4mmの幅を有するように構成されてもよい。少なくとも1つの又はそれぞれの導電性素子の第1及び/又は第2のセクションの長さは、少なくとも5mm、及び/又は、最大で太陽電池の長さに対応する長さであってもよい。少なくとも1つの又はそれぞれの導電性素子の第1及び/又は第2のセクションの深さは、その最も深い点で、少なくとも0.2mm及び/又は最大で0.4mmであってもよい。例えば、導電性素子の第1及び/又は第2のセクションのうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、約0.2mmの厚さを有してもよい。
【0074】
実施形態では、少なくとも1つの又はそれぞれの導電性素子の第3のセクション(すなわち、圧縮セクション)は、その最も広い点で、非圧縮領域のうちの少なくとも1つの幅の120%~150%の幅を有するように構成されてもよい。例えば、0.2mmの幅を有する第1及び/又は第2のセクションを有する導電性素子は、第3のセクションが、その最も広い点で0.24mmの幅を有してもよい。少なくとも1つの又はそれぞれの導電性素子の第3のセクションの長さは、少なくとも5mm、及び/又は、最大で太陽電池の長さに対応する長さであってもよい。少なくとも1つの又はそれぞれの導電性素子の第3のセクションの深さは、その最も深い点で、非圧縮領域のうちの少なくとも1つの深さの25%~60%、任意選択的に少なくとも40%であってもよい。例えば、最も深い点で0.2mmの深さを有する第1及び/又は第2のセクションを有する導電性素子は、その最も深い点で0.05mmの深さを有する第3のセクションを備えてもよい。代替的に、ロールは、圧縮された第3のセクションの厚さが0.08mmである場合、高さを40%減少させるように構成することができる。
【0075】
本明細書で使用される「導電性」及び「絶縁性」という用語は、それぞれ、電気伝導性及び電気的絶縁性を意味することが明示的に意図されることが理解される。これらの用語の意味は、本開示の技術的文脈、すなわち光起電力太陽電池デバイスの文脈を考慮すると、特に明らかである。「オーム接触」という用語は、非整流電気接合部(すなわち、実質的に線形の電流電圧(I-V)特性を示す2つの導体間の接合部)を意味することが意図されることも理解される。
【0076】
導電性素子は、Ag、Al、Au、及びCuのうちの少なくとも1つを含み得る金属又は金属合金材料などの導電性材料から形成されてもよい。
【0077】
例示的な配置によれば、複数の導電性素子のそれぞれは、使用時に、それらが覆われている太陽電池のそれぞれの表面に、導電性素子をはんだ付けするように構成されるコーティング(図示せず)を備えてもよい。
【0078】
コーティング(すなわち、はんだ付け可能なコーティング)は、導電性素子の融点よりも低い融点を有する導電性材料を含んでもよい。コーティングは、少なくとも2つ以上の成分から形成された金属合金を含んでもよい。コーティング合金は、鉛ベース、スズベース、及びビスマスベースの合金のうちの少なくとも1つであってもよい。コーティングは、2相、3相、又はより複雑な金属合金を含んでもよい。コーティングは、Ag、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sn、Tiなどのうちの少なくとも1つを含む金属合金で形成されてもよい。コーティングはまた、有機マトリックス内に埋め込まれた金属又は合金粒子から形成される導電性材料を含んでもよい。
【0079】
コーティングは、少なくとも1つの導電性素子の第1及び第2の表面のうちの少なくとも1つ又はそれぞれを実質的に覆うように構成されてもよい。コーティングは、各導電性素子の第1及び第2の表面を実質的に覆うように構成されてもよい。例えば、導電性素子が第1及び第2の表面を分離する第3の表面及び/又は第4の表面を備える実施形態では、第3及び/又は第4の表面のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、コーティングによって少なくとも部分的にコーティングされてもよい。各導電性素子は、コーティングによって完全にコーティングされてもよい。実施形態では、コーティングは、第1の表面及び/又は第2の表面の一部分に存在しない場合がある。実施形態では、コーティングは、第3の表面及び/又は第4の表面の少なくとも一部分に存在しない場合がある。
【0080】
複数の導電性素子のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、フィルム内及び/又はフィルム上に配置されてもよい。フィルムは、絶縁性及び/又は光学的に透明に構成されてもよい。フィルムは、導電性素子が太陽電池上で正しく離隔されるように、太陽電池と導電性素子との間に接着を提供するように構成されてもよい。このようにして、フィルムは、導電性素子を太陽電池と正しく位置合わせすることを可能にする。フィルムは、導電性素子と太陽電池との間に機械的接続を提供してもよい。例示的な配置では、フィルムは、太陽電池のそれぞれの前面及び/又は裏面を全て覆わなくてもよい。例えば、フィルムは、太陽電池の少なくとも1つの寸法(例えば、長さ及び/又は幅)にわたって完全に延在しなくてもよい。代替的に、フィルムは、例えば、フィルムが太陽電池の幅及び/又は長さにわたって完全に延在してもよく、太陽電池の表面全体を覆ってもよい。
【0081】
フィルムは、少なくとも1つの導電性素子の第1及び第2の表面のうちの少なくとも一方の少なくとも一部分がフィルムから露出して、第1及び第2の太陽電池のそれぞれの前面及び裏面とのオーム接触を形成するように構成されてもよい。例えば、導電性素子の第1の表面の少なくとも一部分は、フィルムから露出してもよく、及び/又は導電性素子の第2の表面の少なくとも一部分は、フィルムから露出してもよい。フィルムは、少なくとも50μm及び/又は最大で100μmの厚さを有してもよく、導電性素子がフィルムから露出することができるように、フィルムが重ねられている導電性素子の厚さよりも小さくてもよい。
【0082】
上述したように、前コネクタ及び裏コネクタの導電性素子は、それぞれ、複数の導電性素子の第1及び第2のセクションを画定してもよい。複数の導電性素子の第1のセクションは、第1のフィルム(例えば、絶縁性及び/又は光学的に透明なフィルム)内又はフィルム上に配置されてもよい。複数の導電性素子の第2のセクションは、第2のフィルム(例えば、絶縁性及び/又は光学的に透明なフィルム)内又はその上に配置されてもよい。
【0083】
使用時、前コネクタの第1のフィルムは、電極アセンブリの前フィルム(すなわち、前フィルム部分)を画定してもよい。同様に、裏コネクタの第2のフィルムは、電極アセンブリの裏フィルム(すなわち、裏フィルム部分)を画定してもよい。前フィルムは、前コネクタの導電性素子の裏面の少なくとも一部分が露出するように構成されてもよい。裏フィルムは、裏コネクタの導電性素子の前面の少なくとも一部分が露出するように構成されてもよい。
【0084】
上述したように、複数の導電性素子の第3のセクションは、複数の導電性素子の第1の部分と第2の部分とを接続するように構成されてもよい。したがって、第3のセクションは、第1及び第2の太陽電池の重なる表面の間に配置されるように構成されてもよい。第3のセクションは、このセクションの導電性素子がフィルム内に(又はフィルム上に)配置されないように構成されてもよい(すなわち、第1及び第2のセクションとは対照的に)。
【0085】
導電性素子のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、それぞれの第1及び第2のフィルムの表面上に配設されてもよい。代替的に、又は追加的に、導電性素子のうちの少なくとも1つは、フィルム内に少なくとも部分的に配置されてもよい。このようにして、少なくとも1つの導電性素子は、導電性素子の表面がフィルムの表面から突出するように、フィルム内に埋め込まれてもよい。
【0086】
フィルム(例えば、前フィルム及び/又は裏フィルム)は、高い延性、良好な絶縁特性、光学的透明性及び熱安定性、収縮に対する耐性を有するポリマー材料から形成することができる。例示的なポリマー材料は、アセテート、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルホン、レーヨン、ポリオレフィン、プラスチレン、レーヨネクスト、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフッ化ビニルフィルム、及び変性エチレンテトラフルオロエチレンなどを含んでもよい。一実施形態では、第1及び第2のフィルムのうちの少なくとも一方は、単一の材料層からなるが、いくつかの他の実施形態では、第1及び第2のフィルムのうちの少なくとも一方は、2つ以上の層を含み、これらの層のうちの2つ以上は、異なる材料及び/又は材料特性を含んでもよい。
【0087】
導電性素子に対向するフィルムの表面は、透明接着剤でコーティングされてもよい。太陽電池アセンブリの製作中に、接着剤、力を印加することで導電性素子へのフィルムの接着を可能にするために、軟化するようにフィルムに熱及び/又は圧力が印加されてもよい。このようにして、ワイヤは、接着剤に少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。実施形態では、導電性素子は、接着剤内に部分的に埋め込まれてもよいが、実際にはフィルムに接触しない。第1及び/又は第2のフィルムは、複数の導電性素子が取り扱われているときに、太陽電池上に配置される前に、導電性素子に構造的支持を提供するように構成されてもよい。
【0088】
前コネクタ及び裏コネクタがそれらのそれぞれの第1及び第2の太陽電池と組み立てられるとき、関連するフィルムは、フィルムと太陽電池との間に挟まれた導電性素子の形状に適合するように変形してもよい。換言すれば、フィルムの表面は、非素子接触領域において実質的に平面であってもよく、素子接触領域において導電性素子の上に隆起(ridges)/突起(protuberances)を形成してもよい。このようにして、フィルムの各(例えば、長手方向)導電性素子接触領域は、非平面(例えば、横)プロファイルを有してもよい。
【0089】
前コネクタのフィルムは、裏面(すなわち、太陽電池の方を向いている)と、裏面の反対側の前面(すなわち、太陽電池から離れる方を向いている)と、を有してもよい。複数の導電性素子のうちの第1の部分の少なくとも1つの導電性素子は、前フィルムの裏面上に配設されてもよい。
【0090】
裏コネクタのフィルムは、前面(すなわち、太陽電池の方を向いている)と、前面の反対側の裏面(すなわち、太陽電池から離れる方を向いている)と、を有してもよい。複数の導電性素子の第2の部分の少なくとも1つの導電性素子は、裏フィルムの前面上に配設されてもよい。
【0091】
本発明の第5の態様によれば、第1の太陽電池、第2の太陽電池、及び先行する記述のいずれか1つに記載の電極アセンブリを備える太陽電池アセンブリが提供される。複数の導電性素子は、第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面と電気的に結合するように構成されてもよい。
【0092】
太陽電池アセンブリは、先行する記述のいずれか1つに記載の方法に従って製造することができる。複数の導電性素子は、第1の太陽電池の前面を第2の太陽電池の裏面と電気的に結合するように構成されてもよい。第2の太陽電池の裏面は、第1の太陽電池の前面と少なくとも部分的に重なるように構成されてもよい。複数の導電性素子の第3のセクションは、第1及び第2の太陽電池の部分的に重なる表面の間に配置されてもよい。それによって、導電性素子の変形した第3のセクションは、部分的に重なっている第1の太陽電池と第2の太陽電池との間に負荷を分散させるように構成される。結果として生じる電極アセンブリは、重なり領域内の太陽電池間のより強い機械的接続を提供することができる。
【0093】
導電性素子は、太陽電池の導電性表面(例えば、表面の導電性部分)とオーム接触を形成するように構成されてもよい。太陽電池のそれぞれは、当業者によって理解されるように、光起電力素子を含む層状構造を有してもよい。導電性表面は、太陽電池の前面及び裏面に配置され(例えば、印刷され)、層状構造によって生成される電荷キャリアを伝導する1つ以上のフィンガー電極を備えてもよい。
【0094】
第1及び第2の太陽電池のそれぞれは、長さ、幅、及び深さを有してもよい。太陽電池の長さはその幅よりも小さくてもよく、深さは幅及び長さの両方よりも小さくてもよい。太陽電池の前面及び裏面にわたる長手方向及び横方向は、それぞれ、太陽電池の長さ方向及び幅方向と平行であってもよい。したがって、複数の導電性素子は、太陽電池の長さにわたって延在し、その幅に沿って離隔するように構成されてもよい。
【0095】
導電性素子のそれぞれは、それが重ねられている太陽電池の表面に対して長手方向に、縦方向に延在するように構成されてもよい。導電性素子は、導電性素子の間に長手方向に延在する空間を画定するために、太陽電池表面に対して横方向に離隔されてもよい。導電性素子は、互いに平行であってもよく、又は実質的に平行であってもよい。導電性素子は、横方向に等しく又は実質的に等間隔に離隔されてもよい。したがって、複数の導電性素子は、平行な横方向に離隔された(例えば、等間隔に離隔された)導電性素子のアレイを形成してもよい。
【0096】
電極アセンブリは、第1及び第2の太陽電池の導電性表面(又は表面の導電性部分)との電気的な接続を形成するように構成されてもよい。上述したように、電極アセンブリの導電性素子は、前及び/又は裏コネクタの光電子特性、例えば、それらの電流収集及び太陽電池遮光特性を最適化するように構成される。
【0097】
太陽電池の導電性表面のそれぞれは、それぞれの太陽電池表面をわたって延在する複数のフィンガー電極を備えてもよい。フィンガー電極は、それらが太陽電池の表面上に便利に堆積されることを可能にする印刷材料を使用して形成されてもよい。
【0098】
複数の前フィンガー電極及び/又は裏フィンガー電極の各フィンガー電極は、その幅よりも実質的に大きい軸方向長さを有するように構成されてもよい。フィンガー電極の幅及び軸方向長さの両方は、太陽電池のそれぞれの表面の平面内で垂直方向に測定されてもよい。フィンガー電極は、太陽電池の幅方向と平行な横方向に延在してもよい。
【0099】
複数の前フィンガー電極及び/又は裏フィンガー電極のそれぞれ内のフィンガー電極は、それぞれの表面にわたって離隔されて、フィンガー電極間の横方向に延在する空間を画定してもよい。フィンガー電極は、太陽電池の長さ方向と実質的に平行である長手方向に離隔されてもよい。各複数のフィンガー電極は、互いに実質的に平行であってもよい。
【0100】
複数の裏フィンガー電極のうちの少なくとも1つのフィンガー電極の軸方向長さは、その上に重ねられている電極アセンブリの導電性素子のうちの少なくとも1つの軸方向長さと実質的にずれていてもよい(例えば、実質的に非平行又は実質的に垂直であってもよい)。したがって、電極アセンブリの導電性素子は、太陽電池の表面にわたって延在し、複数のフィンガー電極のそれぞれとオーム接触を形成するように構成されてもよい。このようにして、導電性素子を便利に配置して、太陽電池の表面からの電荷収集を最適化することができる。
【0101】
太陽電池アセンブリの太陽電池は、光起電力素子を含む複数の層、又は素子を備えてもよく、複数の層のうちの少なくとも1つは、半導体材料から形成される。光起電力素子(又は層)は、結晶性シリコンウェハから形成されてもよい。太陽電池は、任意のタイプの太陽電池構造を画定するように構成されてもよいことが理解される。例えば、太陽電池は、ヘテロ接合型太陽電池を画定してもよい。代替的に、太陽電池は、タンデム接合太陽電池を画定してもよい。
【0102】
太陽電池の表面は、不均一な表面に対応するか、又は不均一な特性を有する、テクスチャ加工された表面を形成するようにテクスチャ加工されてもよい。この場合、太陽電池のテクスチャ加工された表面によって太陽電池に入射する光の量が増加するため、太陽電池の効率が改善される。
【0103】
太陽モジュールは、複数の太陽電池アセンブリを収容するためのフレームを備えてもよい。フレームは、それぞれ、複数の太陽電池アセンブリの前面及び裏面に配置される前板及び裏板を備えてもよい。前板及び裏板のうちの少なくとも1つ又はそれぞれは、ガラス(例えば、ガラスシート)から形成されてもよい。太陽モジュールは、前板及び裏板と複数の太陽電池アセンブリとの間を接着する封入剤を備えてもよい。このようにして、封入剤は、太陽モジュールのガラスシートと、複数の太陽電池アセンブリのうちの1つの絶縁性の光学的に透明なフィルムとの間に配置されてもよい。また、封入剤は、太陽モジュールの裏シートと、複数の太陽電池アセンブリのうちの1つの絶縁性の光学的に透明なフィルムとの間に配置されてもよい。封入剤は、太陽モジュールへの水分の侵入を防ぐように構成されてもよい。したがって、封入剤は、エチレン酢酸ビニル(EVA)、又は任意の他の好適に耐湿性の材料から形成されてもよい。
【0104】
当業者は、相互に排他的な場合を除き、上記の態様のいずれか1つに関連して記載された特徴又はパラメータが任意の他の態様に適用できることを理解することができる。更に、相互に排他的である場合を除き、本明細書に記載される任意の特徴又はパラメータは、任意の態様に適用することができ、及び/又は本明細書に記載される任意の他の特徴又はパラメータと組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
次に、図面を参照しながら、実施形態を例としてのみ説明する。
【0106】
図1】太陽電池アセンブリを含む太陽モジュールの拡大断面側面図であり、太陽電池アセンブリは、重なり構成に配置された第1の太陽電池及び第2の太陽電池を備える。
図2】第1及び第2の太陽電池の上面の平面図であり、図1に示されるように、第1及び第2の太陽電池は、電極アセンブリによって結合されている。
図3図2に示される線A-Aに沿った第1の太陽電池の拡大横方向断面図である。
図4図2に示される線B-Bに沿った第1及び第2の太陽電池の拡大横方向断面図である。
図5図2及び図4に示される線C-Cに沿った第1及び第2の太陽電池の拡大長手方向断面図である。
図6図2図5に示される電極アセンブリのセクションを平坦化するための装置の斜視図である。
図7図6に示される装置の側面図である。
図8図6及び図7に示される装置の第1及び第2のロールの断面図であり、電極アセンブリのセクションを平坦化する方法における異なる段階を示す。
図9図6及び図7に示される装置の第1及び第2のロールの断面図であり、電極アセンブリのセクションを平坦化する方法における異なる段階を示す。
図10図6及び図7に示される装置の第1及び第2のロールの断面図であり、電極アセンブリのセクションを平坦化する方法における異なる段階を示す。
図11図6及び図7に示される装置の第1及び第2のロールの断面図であり、電極アセンブリのセクションを平坦化する方法における異なる段階を示す。
図12図6及び図7に示される装置の第1及び第2のロールの断面図であり、電極アセンブリのセクションを平坦化する方法における異なる段階を示す。
図13図6及び図7に示される平坦化装置での使用に好適な代替的なロールの断面図である。
図14図6及び図7に示される平坦化装置での使用に好適な代替的なロールの断面図である。
図15図6及び図7に示される平坦化装置での使用に好適な代替的なロールの断面図である。
図16図6及び図7に示される平坦化装置での使用に好適な代替的なロールの断面図である。
図17図6及び図7に示される平坦化装置での使用に好適な代替的なロールの断面図である。
図18】電極アセンブリを製造する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0107】
次に、本開示の態様及び実施形態を、添付図面を参照して説明する。更なる態様及び実施形態は、当業者には明らかである。
【0108】
図面において、層、フィルム、素子などの厚さは、明瞭化のために誇張されている。更に、層、フィルム、領域、又は基板などの素子が別の素子の「上に」あるものとして言及される場合、それは他の素子の上に直接存在し得るか、又は介在する素子もまた存在し得ることが理解される。対照的に、素子が別の素子の「直接上に」あるものとして言及される場合、介在する素子は存在しない。
【0109】
図1は、本発明による太陽電池アセンブリ10を示しており、太陽電池アセンブリ10は、太陽モジュール100(例えば、太陽パネル)の支持アセンブリ102内に配置されている。太陽電池アセンブリ10は、第1の太陽電池20と、第2の太陽電池30と、第1の太陽電池20の前面22を第2の太陽電池30の裏面34に電気的に接続するように配置された電極アセンブリ12と、を含む。
【0110】
第1の太陽電池20の前面22は、第2の太陽電池30の裏面34によって部分的に重なり、太陽電池アセンブリ10の重なり領域15を画定する。電極アセンブリ12は、第1の太陽電池20の前面22に沿って重なり領域15を通って延在し、次いで、第2の太陽電池30の裏面34に沿って更に延在する。
【0111】
電極アセンブリ12は、以下でより詳細に記載するように、太陽電池20、30の間の重なり領域15での応力の蓄積を減少させるように構成される。また、電極アセンブリ12は、第1の太陽電池20と第2の太陽電池30との間に改善された電気経路を提供すると同時に、第1の太陽電池20の前面22における光散乱及び吸収条件を強化するように配置される。
【0112】
太陽電池アセンブリ10は、支持アセンブリ102内に配置される複数の太陽電池アセンブリのうちの1つである。例えば、第2の太陽電池30の前面32は、第2の電極アセンブリ14によって、第3の太陽電池の裏面に電気的に結合される。また、第3の電極アセンブリ16は、第1の太陽電池20の裏面24を第4の太陽電池の前面に結合するために提供される。
【0113】
例えば、この配置の第2及び第3の太陽電池は、第2の電極アセンブリ14によって電気的に接続されて、第2の太陽電池アセンブリを画定することが理解される。それによって、複数の太陽電池20、30は、単一のストリングを画定するために、電極アセンブリ12、14、16によって結合される。
【0114】
支持アセンブリ102の前板104は、太陽電池アセンブリ10が載置されている中央チャンバ106に光が通過することを可能にするように構成される透明(例えば、ガラス)シートを備える。図1の上部の矢印は、太陽電池アセンブリ10に入射する太陽放射の方向を示す。
【0115】
支持アセンブリ102の裏板108は、太陽電池アセンブリ10を中央チャンバ106内に囲むように配置される。裏板108は、その前面(すなわち、前面を向いた表面)に入射するあらゆる光を太陽電池アセンブリ10に向かって反射するように構成される反射シートを備える。中央チャンバ106は、外部の液体が侵入するか又は気体が入るのを防ぐ封入材料(図1に示される網掛けエリア)で満たされる。
【0116】
次に、太陽電池アセンブリ10の更なる態様を、図2図5を参照して説明する。特に、図2は、第1及び第2の太陽電池20、30の上面(正面)図を示している。図3は、図2に示される線A-Aに沿った第1の太陽電池20の拡大横方向断面図を示している。図4は、図2に示される線B-Bに沿った第1及び第2の太陽電池20、30の代替の拡大横方断面図を示している。更に、図5は、図2及び図4に示される線C-Cの一部分に沿った第1及び第2の太陽電池20、30の拡大長手方向断面図を示している。
【0117】
太陽電池20、30のそれぞれは、図2の垂直寸法である長さ、及び図2の水平寸法である幅を有する。第1及び第2の太陽電池20、30は、それらの幅方向及び長さ方向の寸法が互いに平行になるように、別個の平行な横断面(図1に示すように)に配置される。それぞれの太陽電池の前面22、32のそれぞれは、太陽電池アセンブリ10が使用されているときに光が入射する表面を画定する。裏面24、34はそれぞれ、図1に最も明確に示されるように、それぞれの前面22、32とは反対側にある表面を画定する。
【0118】
各太陽電池20、30は、そのそれぞれの前面と裏面との間に配置された層状構造(図示せず)を含む。層状構造は、入射放射の吸収から電荷キャリアを生成するように構成される光起電力素子(又は層)を含む多層半導体アセンブリである。
【0119】
第1の太陽電池20は、その前面22に配置された第1の複数のフィンガー電極26(すなわち、前フィンガー電極)と、その裏面24に配置された第2の複数のフィンガー電極28(すなわち、裏フィンガー電極)と、を含む。同様に、第2の太陽電池30は、その前面32に配置された第1の複数のフィンガー電極36と、その裏面34に配置された第2の複数のフィンガー電極38と、を含む。フィンガー電極26、36、28、38はそれぞれ、それぞれの太陽電池20、30によって生成された電荷キャリアを伝導するように構成される。
【0120】
複数の前フィンガー電極及び裏フィンガー電極26、28、36、38は、太陽電池20、30を横方向(図2の水平方向)にわたって延在するように配置され、長手方向(図2の垂直方向)に等間隔で離隔される。各フィンガー電極26、28、36、38の寸法は、他の全てのフィンガー電極26、28、36、38の寸法と実質的に同じである。
【0121】
フィンガー電極26、28、36、38のそれぞれは、同じ太陽電池表面に配置された他のフィンガー電極と平行に整列されている。また、各フィンガー電極は、太陽電池の反対側にある対応するフィンガー電極と平行に整列されている。
【0122】
図2に示されるように、複数の前フィンガー電極及び裏フィンガー電極26、28、36、38のそれぞれは、14個のフィンガー電極を備える。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、前フィンガー電極及び裏フィンガー電極26、28、36、38の数が異なる場合があることを理解されたい。
【0123】
フィンガー電極26、28、36、38は、導電性材料から形成され、導電性材料は、Agを含む金属合金から形成される。導電性材料は、フィンガー電極を太陽電池のそれぞれの表面上に容易に堆積できる印刷材料である。
【0124】
電極アセンブリ12は、太陽電池20、30の縦方向(図2の垂直寸法)にわたって延在する複数の導電性素子18(又は導電性素子部分)を備える。
【0125】
図2を考慮すると、第2の太陽電池34の底面34に配置された電極アセンブリ12の部分は、導電性素子18の部分が第2の太陽電池30によって視界から隠されていることを示すために、破線で示されている。使用時、電極アセンブリ14のこの部分は見えない(すなわち、第1の太陽電池20によって隠されている第3の電極アセンブリ16の対応する部分の場合のように)。
【0126】
導電性素子18のそれぞれは、第1の太陽電池20の前面22に接触するように配置された第1のセクション18aと、第2の太陽電池30の裏面34に接触するように構成された第2のセクション18bと、第1及び第2のセクションを電気的に接続する第3のセクション18cと、を含む。したがって、図5に最も明確に示されているように、第3のセクション18cは、それぞれの第1及び第2の太陽電池20、30の重なる前面及び裏面22、34の間(すなわち、重なり領域15内)に少なくとも部分的に配置される。
【0127】
図3に最も明確に示されるように、第1及び第2のセクション18a、18bの導電性素子18は、電気絶縁性の光学的に透明なフィルム40内に配置される。対照的に、第3のセクション18cは、図5に示すように、任意のフィルム又は箔を含まない。
【0128】
第1のセクション18aは共同で、電極アセンブリ12の前接続部分12a(すなわち、前コネクタ)を画定する。同様に、第2のセクション18bは、電極アセンブリ12の裏接続部分12b(すなわち、裏面コネクタ)を画定し、第3のセクション18cは、それぞれの第1及び第2の部分12a、12b(すなわち、相互接続部分)を電気的に接続するように構成された第3の部分12cを画定する。
【0129】
導電性素子18はそれぞれ、導電性材料から形成されるワイヤなどの一体的な細長い形態を有する。例えば、導電性素子18は、Ag、Al、Au、及びCuのうちの少なくとも1つを含む金属合金材料を含む。
【0130】
導電性素子18の第1及び第2のセクション18a、18bは、それぞれ、第1及び第2の太陽電池20、30の前面及び裏面22、34に配置されたフィンガー電極26、38とオーム接触を形成するように構成される。導電性素子18は、導電性素子18と、第1及び第2の太陽電池20、30の前面及び裏面22、34上のフィンガー電極26、38との間に電荷キャリアが流れることを可能にするように構成されるように、導電性材料から形成される。
【0131】
太陽モジュール100の動作中、導電性素子18は、第1の太陽電池20の前フィンガー電極26から電荷キャリアを収集し、それらを第2の太陽電池30の裏フィンガー電極38に移動させる。したがって、導電性素子18のそれぞれは、電極アセンブリ12の集電体を画定する。
【0132】
例示的な配置によれば、複数の導電性素子18のそれぞれは、使用時に、それらが重ねられている太陽電池20、30のそれぞれの表面に、第1のセクション18a及び第2のセクション18bをはんだ付けするように構成されるコーティング(図示せず)を備える。コーティングは、導電性素子18の融点よりも低い融点を有する導電性材料から形成される。コーティングは、鉛系、スズ系、及びビスマス系合金などの少なくとも2つ以上の成分で形成された金属合金を含む。代替的に、コーティングは、当業者によって理解されるように、2相、3相、又はより複雑な金属合金を含んでもよい。
【0133】
電極アセンブリ12の導電性素子18の数は、4~20個である。本明細書に記載する実施形態によれば、第1の電極アセンブリ12は、図2に示されるように、16個の導電性素子18を有する。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、異なる数の導電性素子が存在してもよいことが理解される。
【0134】
複数の導電性素子18の第1、第2、及び第3のセクション18a、18b、18cは、長手方向(図2の垂直方向)に、太陽電池の前面及び裏面22、34に対して平行であり、長さ方向に延在している。導電性素子18はまた、導電性素子18の間に長手方向に延びる空間を画定するように、前面22及び裏面34(図2の水平方向)に対して横方向に等間隔に離隔される。
【0135】
第1のセクション18aのそれぞれは、同じ電極アセンブリ12の対応する第2のセクション18bと平行である。したがって、第1及び第2のセクション18a、18bのそれぞれは、平行で横方向に離隔された導電性素子18のアレイを画定する。また、図5に示されるように、第1の電極アセンブリ12の第1のセクション18aは、第3の電極アセンブリ16の第2のセクション18bと平行であり、第1の太陽電池20がその間に介在する。同様に、第1の電極アセンブリ12の第2のセクション18bは、第2の電極アセンブリ14の第1のセクション18aと平行であり、第2の太陽電池30がその間に介在する。
【0136】
上述した配置によれば、図2に示されるように、複数の導電性素子18の第1及び第2のセクション18a、18bは、複数の前フィンガー電極及び裏フィンガー電極26、38に垂直に配置されることが理解される。
【0137】
導電性素子18のそれぞれは、他の全ての導電性素子18と実質的に同じ幅、長さ、及び深さを有する。各導電性素子18の長さは、その幅及び深さよりも実質的に大きい軸方向の長さを画定する。第1及び第2のセクション18a、18bは、図3及び図4に最も明確に示すように、実質的に円形の断面を有するように構成される。対照的に、第3のセクション18cはそれぞれ、図4に最も明確に示されるように、実質的に長円形、又は長方形の断面を有するように構成される。
【0138】
第3のセクション18cの断面形状は、その幅(図4に示される水平方向)よりも実質的に小さい高さ(図4に示される垂直方向)を有するように構成される。第3のセクション18cの平坦化された、又は圧縮された形状は、導電性素子18の前面48及び裏面46の実質的に平坦な部分を画定する。平面の前面及び裏面は、第1及び第2の太陽電池20、30のそれぞれの表面22、34とのより大きな接触面積を提供する(すなわち、第1及び第2のセクション18a、18bの湾曲面と比較して)。例えば、電極アセンブリ12が第1の太陽電池20と第2の太陽電池30との間に配置されている場合、第3のセクション18cの裏面46は、図4に示されるように、第1の太陽電池20の前面22を向き、第1の太陽電池20の前面22に平行に配置されるように構成される。同様に、前面48は、第2の太陽電池30の裏面34を向き、第2の太陽電池30の裏面34に平行になるように構成される。
【0139】
第3のセクション18cと太陽電池表面との間の大きな接触面積は、重なり領域15における任意の力又は圧力が、第1及び第2の太陽電池20、30の幅方向(すなわち、図4の水平方向)に分布することを意味する。次いで、これは、太陽モジュール100の外部及び/又は熱負荷に起因する太陽電池への損傷のリスクを減少させる。図5に最も明確に示されるように、第3のセクション18cの減少された高さはまた、重なり領域15の高さを減少させ、これにより、太陽電池の構造的安定性を増加させる。これはまた、重なる太陽電池の高さ(すなわち、厚さ)の全体的な減少をもたらすことができ、それによって太陽電池アセンブリ10のパッケージング効率を改善する。
【0140】
第1のセクション18aにおける導電性素子18の湾曲表面は、前面22に入射する光の散乱を増加させ、これにより、第1の太陽電池20の光吸収及びデバイス性能が改善する。同様に、第2のセクション18bの導電性素子18は、太陽電池を透過するか、又は裏板108から太陽電池の裏面に反射される光を散乱させるかのいずれかで構成される。
【0141】
導電性素子18の第1及び第2のセクション18a、18bは、約0.2mmの幅及び高さ(例えば、厚さ)を有する。第1及び第2のセクション18a、18bのそれぞれは、それらが重ねられているそれぞれの太陽電池の表面を実質的に横切って延在するように構成される。第3のセクション18cのそれぞれは、約0.24mmの幅、及び約0.08mmの高さ(例えば、厚さ)を有する。したがって、第3のセクション18cは、第1及び第2のセクション18a、18bの約120%幅広で、高さが約40%である。
【0142】
上述したように、電極アセンブリ12は、導電性素子18の少なくとも一部分が埋め込まれた絶縁性の光学的に透明なフィルム40を備える。複数の導電性素子18の第1及び第2のセクション18a、18bはそれぞれ、別個のフィルム部分に配置される。例えば、前コネクタ12aは、前フィルム部分42を画定する第1のフィルム部分を含み、裏コネクタ12bは、裏フィルム部分44を画定する第2のフィルム部分を含む。しかしながら、第3のセクション18cの導電性素子18は、いずれのフィルムにも箔にも覆われていないことに留意されたい。
【0143】
太陽電池アセンブリ10の例示的な配置によれば、導電性素子18の第1及び第2のセクション18a、18bのそれぞれは、太陽電池を向いたそのそれぞれのフィルム42、44の表面に取り付けられる。フィルム42、44のこの「太陽電池を向いた表面」は、導電性素子をそれぞれのフィルム42、44に接着する接着剤でコーティングされる。
【0144】
図3を参照すると、フィルム部分42、44は、導電性素子18と前フィンガー電極26、28との間のエリア内の太陽電池の表面に接触するように配置される。太陽電池アセンブリ10の例示的な配置において、フィルム部分42、44のそれぞれは、それぞれの導電性素子18及びそれぞれのフィンガー電極26、38を、少なくとも部分的に(例えば、完全に)包囲する、又は取り囲むように構成される。
【0145】
フィルム部分42、44は、導電性素子が太陽電池上に正しく配置される(すなわち、フィンガー電極と位置合わせされる)ように、太陽電池と導電性素子18との間に接着を提供するように配置される。例示的な実施形態では、前フィルム部分42及び裏フィルム部分44は、太陽電池のそれぞれの表面を完全に覆っていない。例えば、フィルム部分は、図5に示されるように、太陽電池20、30の間の重なり領域15に配置されていない。
【0146】
更に、前フィルム部分42は、図5に明確に示されるように、第1の太陽電池20と重なる第2の太陽電池30の前面32の端部まで延在しない。
【0147】
一方、図面に示される前フィルム部分42及び裏フィルム部分44は、それぞれ、実質的に平坦な底面及び頂面を有する。フィルム40(すなわち、フィルム部分42、44)は、太陽電池及び/又は導電性素子の構造的構成要素に適合するように構成されてもよいことが理解される。したがって、フィルム40は、導電性素子の間の太陽電池表面の領域内の太陽電池に向かって凹んだ細長いチャネルからなってもよく、構造電極(例えば、フィンガー電極及び導電性素子)が存在する場合には、それらの上に隆起/突起を形成してもよい。
【0148】
前フィルム部分及び裏フィルム部分42、44は、導電性素子18(例えば、導電性素子の非圧縮の第1及び第2のセクション18a、18b)よりも薄くてもよい。例えば、導電性素子18の非圧縮の第1及び第2のセクション18a、18bは、200μm~350μm(例えば、約200μm、又は0.2mm)の厚さを有してもよく、一方、フィルムは、50μm~100μm(例えば、約75μm、又は0.075mm)の厚さを有してもよい。
【0149】
前フィルム部分及び裏フィルム部分42、44はそれぞれ、高い延性、良好な絶縁特性、光学的透明性、及び熱安定性、収縮に対する耐性を有するポリマー材料から形成される。例示的なポリマー材料は、変性エチレンテトラフルオロエチレンからなる。前フィルム部分及び裏フィルム部分42、44は、フィルムがフィンガー電極及びその上に配置された導電性素子に適合するように、太陽電池のそれぞれの表面上に熱及び圧力で適用される。
【0150】
次に、電極アセンブリ12を製造するために使用される装置50を、図6及び図7を参照して説明する。特に、装置50は、複数の細長い導電性素子18の第3のセクション18cを形成するように構成される。
【0151】
装置50は、ロール52、54の軸方向端部に配置された一対の支持体56に回転可能に取り付けられた第1のロール52及び第2のロール54を有する。第1及び第2のロール52、54は、それらの間に間隙60を画定するために、互いに軸方向に平行であり、半径方向に離隔される。装置50の動作中に、複数の導電性素子18が、第1のロール52と第2のロール54との間の間隙60に送り込まれる。装置50は、以下でより詳細に説明するように、導電性素子18の連続するセクションを周期的に変形させるように構成される。
【0152】
図7に最も明確に示されるように、第1のロール52は、第2のロール54の垂直方向上方に配置される。具体的には、第1のロール52の回転軸は、第2のロール54の回転軸の垂直方向上方に配置される。したがって、第1のロール52及び第2のロール54は、それぞれ、装置50の上部ロール及び下部ロールを画定する。
【0153】
ロール52、54のそれぞれは、外側本体によって取り囲まれたアクスル(axle)を備える。外側本体は、硬化鋼などの弾性材料で形成され、複数の導電性素子とのロールの相互作用による変形に抵抗するように構成される。しかしながら、ロールは、本発明の範囲から逸脱することなく、異なる材料から形成されてもよいことが理解される。
【0154】
図7に最も明確に示されるように、第1のロール52は、第1のアクスル62を有し、第2のロール54は、第2のアクスル64を有する。第1及び第2のアクスル62、64は、支持体56に設けられたそれぞれのアパーチャに受け入れられる。アクスル62、64のそれぞれと受け入れアパーチャとの間には、一組の軸受けが設けられる(図示せず)。軸受けは、装置50の動作中にロール52、54が支持体56に対して自由に回転することを可能にするように構成される。
【0155】
アクチュエータ58は、第1及び第2のロール52、54に結合され、それらの回転を制御するように構成される。アクチュエータ58は、駆動ベルト(図示せず)によって第1及び第2のアクスル62、64に結合される電気モータを含む。駆動ベルトは、当業者によって理解されるように、電動モータからロールのアクスル62、64に電力を伝達するように構成される。アクチュエータ58は、実質的に同じ速度でロール52、54を回転させるように構成される(すなわち、毎分同じ回転数
【0156】
アクチュエータ58は、第1のロール52を第2のロール54の方向とは反対の方向に回転させるように構成され、これにより、ロールが連携して、導電性素子18を、間隙60を通して押し引きする。例えば、図7に示されるように、装置50の右側から見たとき、第1のロール52は、反時計回り方向に回転され、第2のロール54は、時計回り方向に回転される。
【0157】
支持体56のそれぞれは、図6に示すように、長手方向が垂直に配置される細長い柱又はカラムを備える。支持体56のそれぞれは、第1及び第2のロール52、54に取り付けられる上端を含む。支持体56のそれぞれの下端は、地面に配置され、それによって装置50の重量を支持するように構成される。
【0158】
上述したように、装置50は、第1のロール52と第2のロール54との間の間隙50を通る複数の導電性素子18を受け入れるように構成される。導電性素子18は、図6に最も明確に示されるように、長手方向に互いに実質的に平行であり、かつ横方向に実質的に離隔され配置される。
【0159】
第1のロール52は、円形断面を有し、第1のアクスル62(すなわち、第1のロール52の回転軸を画定する)は、円形断面の幾何学的中心(すなわち、第1のロール52の幾何学的軸を画定する)と実質的に整合される。これは、図8に最も明確に示されるように、第1のロール52が第1のアクスル62と同心線に整合されることを意味する。
【0160】
第2のロール54は、図8の破線によって示されるように、2回対称性を含む楕円形断面を有する。第2のロール54の楕円形の断面は、楕円形断面の直径(すなわち、幾何学的中心を通る線)を画定する長軸及び短軸を有する。長軸は最長の直径であり、短軸は最短の直径である。したがって、長軸は、楕円形断面の2つの偏心端の間を接続し、短軸は、2つの非偏心端の間を接続する。
【0161】
第2のアクスル64(すなわち、第2のロール54の回転軸を画定するもの)は、ロールの楕円形断面の幾何学的中心(すなわち、第2のロール54の幾何学的軸を画定するもの)と実質的に整合されている。更に、第1のロール52及び第2のロール54の各回転軸及び幾何学的軸は、全て共通の垂直平面にある。図8図12に示されるように、軸は、ロール52、54が回転されるときに同じ垂直平面に留まる。
【0162】
したがって、第2のロール54は、それが回転すると、第1のロール52と第2のロール54との間の間隙60が、第2のロール54の半径方向に減少するように構成される。間隙60の高さ(図7に示される垂直方向)のこの減少は、複数の導電性素子18の連続した周期的なセクションに印加されている圧縮力をもたらす。
【0163】
第1及び第2のロール52、54は、導電性素子18がロール52、54間の間隙60に送り込まれるときに、連続する周期的なセクションの高さ(図7に示される垂直方向)を周期的に減少させることによって、電極アセンブリ12の連続的な製造を可能にする。圧縮力のこの周期的な印加は、電極アセンブリ製造プロセスを一時停止又は休止することなく行われる。
【0164】
結果として生じる周期的なセクションは、上記の複数の導電性素子18の第3のセクション18cを画定する。したがって、装置50は、太陽電池アセンブリ10の第1及び第2の太陽電池20、30の重なり領域内に配置することができる変形した相互接続セクション12cを有する電極アセンブリ12を製作する手段を提供する。
【0165】
上述したように、第2のロール54は、ロールが回転すると、第1のロール52と第2のロール54との間の間隙60を周期的に減少させるように構成される。間隙60のサイズのこの変化を、図8図12を参照して次に説明する。
【0166】
まず図8に示すように、第2のロール54は、その長軸が導電性素子18の長手方向軸と平行になるように配置される。導電性素子18は、ロール間の間隙60を通って延在する。ロールが図8に示されるように配置される場合、第1のロール52と第2のロール54との間の間隙60は最大である。
【0167】
間隙60内に直接配置された導電性素子18の部分は、その前面48が、第2のロール54の最下面を向くように配置され、導電性素子18の裏面46が、第1のロール52の最上面を向くように配置されるように構成される。第1のロール52は、重力のために、導電性素子18が第1のロール52の最上表面上に載るように、第2のロール54の下方に配置される。第2のロール54は、図8に示されるように、その最下面が導電性素子18から離隔されるように構成される。
【0168】
ロールが回転するにつれて、第1のロール52は、反時計回り方向に回転し、これにより、導電性素子18が間隙60を通って実質的に水平方向に引っ張られる。第2のロール54は、図9に示されるように、その偏心端のうちの1つが導電性素子18の前面48に接触するように、時計回り方向に回転する。第2のロール54の時計回りの回転は、第1のロール52と第2のロール54との間の間隙60を減少させる。導電性素子18に接触すると、第2のロール54の任意の更なる回転は、素子が第1のロール52と第2のロール54との間で圧縮されるため、素子に印加されている圧縮力をもたらす。
【0169】
第1のロール52及び第2のロール54の回転が継続するとき、ロール間の最小の間隙60は、図10に示されるように、第2のロール54の長軸が細長い素子18の長手方向軸に対して垂直である位置に到達するときに達成される。この位置は、導電性素子18に印加されている最大の圧縮力に対応する。
【0170】
第1及び第2のロール52、54が更に回転するにつれて、図11に示されるように、ロール間の間隙60が増加し始める。第2のロール54は、導電性素子18の前面48から分離して、導電性素子18の変形したセクションを残す。
【0171】
導電性素子18の前面及び裏面は、それぞれの第1のロール52及び第2のロール54によって両方とも変形されている。したがって、導電性素子18には、第1及び第2のロール52、54の曲面に対応する対向する凹面が提供される。
【0172】
図12は、180度回転を完了した第1及び第2のロール52、54を示す。再び、第2のロール54は、その長軸が導電性素子18の長手方向軸と平行になるように配置される。第1のロール52と第2のロール54との間の間隙60は、導電性素子18が第1のロール52とのみ接触するように、再び最大となる(すなわち、第2のロール54は、導電性素子18から離隔される)。ただし、第2のロールの偏心端は、ここで、回転の開始時にそれが向いていた方向とは反対の方向を向いている。
【0173】
第1のロール52と第2のロール54との間の最大距離(例えば、ロール間の最大分離点における)は、少なくとも0.3mm及び/又は最大で5mmである。したがって、非圧縮導電性素子18の厚さ(例えば、約0.2mm)は、ロール間の最大間隙(例えば、少なくとも0.3mm)ほど厚くないため、最大分離点におけるロール間の距離は、両方のロールが同時に導電性素子18に接触しないように構成される。
【0174】
第1のロール52と第2のロール54との間の最小距離(例えば、ロール間の最も狭い点における)は、少なくとも0.05mm及び/又は最大で4.75mmである。したがって、それらの最も狭い点におけるロール間の間隙は、非圧縮導電性素子の厚さ(例えば、約0.2mm)よりも周期的に小さく、これにより、ロールが回転するにつれて、ロールが導電性素子の高さを周期的に圧縮する(例えば、0.08mmに)。例えば、ロール間の最大距離は約0.5mmであり、ロール間の最小距離は約0.08mmである。
【0175】
上記によれば、ロール52、54は、ロールが回転するにつれて、第1のロール52と第2のロール54の表面との間の距離が減少及び増加を周期的に行うように構成されることが理解される。このように、装置50は、導電性素子変形装置を定義する。
【0176】
装置50は、第2のロール54の180度の回転ごとに、導電性素子18の周期的なセクションを変形させるために連続的に動作することができる。ロールの回転中。上述したように、第2のロール54は、その回転の一部の間に導電性素子18から分離される。第2のロール54は、導電性素子18の介在セクションに圧縮力を印加しない。したがって、装置50は、変形されることが意図される連続する周期的なセクションに圧縮力のみを印加するように構成される。
【0177】
変形されたセクションは、図4に関して上述されたように、複数の細長い導電性素子18の第3のセクション18cに対応する。更に、変形セクションのいずれかの側に配置された非変形セクションは、導電性素子18の第1のセクション18a及び第2のセクション18bに対応する。第2のロール54の断面の周囲は、複数の導電性素子18の第1、第2、及び第3のセクション18a、18b、18cの組み合わされた長さに対応する長さを画定する。これにより、変形されたセクションを正しい距離だけ離隔することができ、その結果、非変形の第1及び第2のセクション18a、18bは、第1及び第2の太陽電池20、30のそれぞれの前面22及び裏面34に適合するようにサイズ決めされる。
【0178】
例示的な配置では、全ての交互の変形セクションは、導電性素子18から切り離されて、2つの非変形セクション(すなわち、第1及び第2のセクション18a、18b)の間に結合された単一の変形セクション(すなわち、第3のセクション18c)が残る。この配置では、第2のロール54の許容部(permitter)は、除去された交互の変形セクションの長さを考慮するために、第1、第2、及び第3のセクション18a、18b、18cの組み合わされた長さよりも大きい。
【0179】
第1及び第2のロール52、54の曲率によって、導電性素子18の厚さは縦方向に徐々に減少し、縦方向は、非変形セクションから変形セクションに延在する。これにより、図4に最も明確に示されるように、第1のセクション18aと第3のセクション18cとの間、及び第3のセクション18cと第2のセクション18bとの間がスムーズに遷移する。これらの遷移領域は、丸みを帯びた素子(すなわち、第1及び第2のセクション18a、18bの非変形部分)の強化された光散乱特性と、平坦化された素子(すなわち、第3のセクション18c)に関連する強化された電荷抽出特性とを組み合わせる。
【0180】
導電性素子18のそれぞれの変形領域(例えば、第1、第2、及び第3のセクション18a~cを包含する)は、(図5図7図11、及び図12に示されるように)導電性素子18の軸方向断面で見たときに、変形領域の上面及び下面が実質的に湾曲するように構成される。導電性素子18のテーパ状プロファイルは、他の製造方法によって生成される変形領域と対照的である。例えば、スタンピング方法では、非圧縮領域と圧縮領域との間の導電性素子の厚さの段差変化を画定する段差プロファイルを示す変形領域が生成され。
【0181】
第2のロール54は、本発明の範囲から逸脱することなく、図13図14図15図16、及び図17に示されるように、異なる断面形状で構成されてもよい。図13に示されるロール54は、図6及び図7に示される装置50に関連して上述したものと同じ楕円形断面を有する。
【0182】
第2のロール54aの代替的な配置が図14に示され、図14では、外側本体66aは、楕円形セグメントとして成形された断面を有する。このようにして、外側本体66aは、実質的に平坦である第1の表面と、外向きに湾曲するように構成される(すなわち、第2の表面が凸状である)第2の表面と、を有する。
【0183】
図15は、第1の表面と、第2の表面と、を有する、第2のロール54bの更なる代替的な配置を示す。第1の表面及び第2の表面は、外向きに湾曲し(すなわち、表面が凸状である)、第1の表面は、第2の表面よりも大きい湾曲半径を有する。この配置では、湾曲した第1の表面は、図14に示されるロール54aの実質的に平坦な第1の表面に代わるものである。
【0184】
第2のロール54cの更に別の代替的な配置が図16に示されており、図16では、外側本体66cは、1つの対称軸のみを有する楕円形断面を有する。この配置によれば、ロール54cは、卵形状の断面を有するように構成される。
【0185】
図13図16に示される配置のそれぞれにおいて、ロール54、54a、54b、54cは全て、それらの幾何学的軸がそれらのそれぞれの回転軸と実質的に整合するように構成される。したがって、第1のロールと第2のロールとの間の間隙60の周期的な減少は、第2のロール54、54a~cの形状、特に、それらの外側本体66、66a~cの断面形状によって決定される。
【0186】
図17に示される代替的な配置では、ロール54dは、その幾何学軸がその回転軸と実質的に整合しないように構成される。特に、ロール54dは、幾何学的中心(すなわち、ロール54dの幾何学的軸を画定するもの)を有する円形断面を有するように構成される外側本体66dを備える。第2のロール54dのアクスル64は、その外側本体66dの幾何学的中心から半径方向に位置ずれしている。幾何学的軸と回転軸との間の結果として生じる不整合は、第2のロールの軸アクスル64が回転されると、それが外側本体66dを回転軸の周りで偏心的に回転させることを意味する。ロール54dのこの偏心回転は、装置の第1のロールと第2のロールとの間の間隙の周期的な減少をもたらす。この配置では、導電性素子に印加されている圧縮力は、第2のロール54dの幾何学的軸と回転軸との間のずれに起因して達成される。
【0187】
次に、電極アセンブリ12を製造するための例示的な方法が、図6図12を参照して説明され、これらの図は、電極アセンブリ12を製造するために使用される装置50を示す。対応する方法ステップのフローチャートを示す図18も参照する。
【0188】
方法は、複数の導電性素子18が提供される第1のステップ202から開始する。第2のステップ204では、導電性素子18は、それらが長手方向に互いに実質的に平行に配置されるように、共通の平面に配置される。図6に示されるように、導電性素子18はまた、横方向に離隔される。
【0189】
第2のステップ204はまた、図7に示されるように、電気絶縁性の光学的に透明なフィルムを導電性素子18に適用することを含む。前フィルム部分42は、第1のセクション18aの裏面46に適用され、裏フィルム部分44は、第2のセクション18bの前面に適用される。導電性素子18へのフィルム部分42、44の適用は、素子が装置50に送り込まれるときに、導電性素子18の相対位置を維持するのに役立つ(例えば、横方向を維持することによって)。
【0190】
方法は、上述したように、素子変形装置50を使用して、複数の導電性素子18の第3のセクション18cの高さを減少させることを含む、方法ステップ206に移行する。特に、これは、複数の導電性素子18を第1のロール52と第2のロール54との間の間隙60に少なくとも部分的に送り込む方法ステップ208を含む。また、連続する第3のセクション18cに圧縮力を印加するために、第1及び第2のロール52、54を回転させる方法ステップ210を含む。方法ステップ208及び210は、装置50が、継続的に導電性素子18の連続する周期的なセクションに圧縮力を印加するように構成されるように、同時に実行されることが理解される。
【0191】
第3のセクション18cの厚さが減少すると(方法ステップ206に従って)、方法は、複数の導電性素子部分を画定するために、それらの長さに沿って所定の位置で複数の導電性素子18を切断することを含む方法ステップ212に移行する。
【0192】
導電性素子部分のそれぞれは、例えば、図4に示されるように、変形セクション(すなわち、第3のセクション18c)によって結合された一対の非変形セクション(すなわち、第1及び第2のセクション18a、18b)を含む。したがって、導電性素子18を切断する方法は、導電性素子18の長さに沿って他の全ての変形セクションを除去することを含む。これを達成するために、第1の切断が、導電性素子部分の第1のセクション18aの先端で行われる。加えて、第2の切断が、同じ導電性素子部分の第2のセクション18bの後端で行われる。それぞれの第1及び第2のセクション18a、18bの先端及び後端は、素子の厚さが減少し始める境界(すなわち、非変形セクションの限界)として特徴付けられる。
【0193】
導電性素子18を変形させた後にのみ切断することにより、各導電性素子が変形プロセス中に同じ位置(すなわち、任意の他の素子に対して)に留まることを確実にする。これはまた、素子が張力下で保持され得(例えば、装置50のいずれかの側に配置された追加のロールセットによって)、素子がそれらの長さに沿って正しい位置で変形されることを確実にすることを意味する。
【0194】
次に、太陽電池アセンブリ10を製造する例示的な方法を、図1図5を参照して説明する。方法は、上述したように、第1の太陽電池20、第2の太陽電池30、及び電極アセンブリ12が提供される第1のステップから開始する。
【0195】
太陽電池アセンブリを製造する前に、太陽電池20、30は、当業者によって理解されるように、従来の様式で製造される。特に、方法は、太陽電池のそれぞれの前面及び裏面上に導電性表面(又は導電性部分)を有する太陽電池のそれぞれを構成することを含む。例えば、これは、第1及び第2の太陽電池20、30の前面及び裏面22、24、32、34上への導電性材料の堆積を通じて、それぞれ、複数の前フィンガー電極及び裏フィンガー電極26、36、28、38を形成することによって達成することができる。
【0196】
例示的な方法によれば、フィンガー電極26、36、28、38は、当業者によって理解されるように、スクリーン印刷プロセスを使用して、それらのそれぞれの表面上に堆積される。
【0197】
複数のフィンガー電極36、38が第1及び第2の太陽電池20、30の表面上に堆積されると、電極アセンブリ12は、太陽電池20、30に接続されて、本発明による太陽アセンブリ10を画定することができる。
【0198】
上述したように、電極アセンブリ12は、第1、第2、及び第3のセクション18a、18b、18cを有する複数の導電性素子部分を含む。第1及び第2のフィルム部分42、44は、それぞれ、導電性素子の第1及び第2のセクション18a、18bに配置され、電極アセンブリ12の前コネクタ及び裏コネクタ12a、12bを画定する。
【0199】
第2の太陽電池30は、その裏面34が上方向を向くように配置される。第2の太陽電池30が反転すると、次いで、電極アセンブリ12の裏コネクタ12bは、第2の太陽電池30の裏面34上に重ねられる。したがって、導電性素子18は、それらがフィンガー電極38に垂直に位置するように、裏面34上に重ねられる。
【0200】
導電性素子の第3のセクション18cの一部分は、第2の太陽電池30の裏面34の一部分を、その長手方向端部のうちの1つにおいて覆うように配置される。裏面34のこの端部は、太陽電池が重ねられるとき、太陽電池20、30の間の重なり領域15を少なくとも部分的に画定する。したがって、導電性素子の第2及び第3のセクション18b、18cの前面は、第2の太陽電池30の裏フィンガー電極38と接触する。
【0201】
方法は、第1の太陽電池20が反転され、前コネクタ12a上に重ねられている状態で進行する。そうすることで、導電性素子の第1のセクション18aの裏面46は、第1の太陽電池20の前面22と接触させられる。導電性素子の第3のセクション18cの一部分は、第1の太陽電池の前面22の一部分を、その長手方向の端部のうちの1つにおいて覆うように配置される。前面22のこの端部は、図4に示されるように、それらが重ねられているとき、太陽電池20、30の間の重なり領域15を少なくとも部分的に画定する。
【0202】
上記方法はまた、第1の太陽電池20の前面22を第2の太陽電池30の裏面34上に部分的に重ねることを含む。このようにして、導電性素子18の第3のセクション18cは、重なり領域15に配置され、それによって、重なり領域15は、第1及び第2の太陽電池20、30の部分的に重なる表面の間に画定される。
【0203】
方法はまた、前コネクタ12a及び裏コネクタ12bの導電性素子18に加熱及び/又は加圧して、圧縮力の下で、第1及び第2の太陽電池20、30のそれぞれの表面に素子を接合することを含む。特に、導電性素子18には、導電性素子が形成される材料よりも低い融点を有する材料からなるコーティングが設けられる。コーティングは、熱及び圧力を印加することよって少なくとも部分的に溶融され、これにより、コーティングは、太陽電池の表面に向かって流れる。コーティングが冷却され固化すると、その下にあるフィンガー電極36、38とオーム接触を形成する。熱及び圧力を印加することはまた、前フィルム及び裏フィルム42、44を太陽電池20、30のそれぞれの前面及び裏面22、34上に積層する。
【0204】
上記の方法ステップのうちの少なくともいくつかは、同時に又は任意の順序で行うことができることが理解される。例えば、第1及び第2の太陽電池20、30を電極アセンブリ12に対して反転して配置することを含む方法ステップは、実質的に同時に行うことができる。同様に、前コネクタ及び裏コネクタ12a、12bはまた、第1及び第2の太陽電池20、30のそれぞれの前面及び裏面22、34に同時に接続され得る。
【0205】
上述の方法の結果として、電極アセンブリ12の前コネクタ及び裏コネクタ12a、12bは、両方ともそれぞれの第1及び第2の太陽電池20、30に機械的及び電気的に接続されて、本発明による太陽電池アセンブリ10を形成する。
【0206】
本発明は、上述した実施形態には限定されず、様々な修正及び改良が、本明細書に記載された概念から逸脱することなく実施できることが理解される。相互に排他的な場合を除いて、いかなる特徴も、任意の他の特徴とは別個に、又はそれらと組み合わせて用いることができ、本開示は、本明細書に記載された1つ以上の特徴の全ての組み合わせ、及び部分組み合わせに拡張され、これらを包含する。
【0207】
機能リスト
太陽電池アセンブリ10
電極アセンブリ12、14、16
重なり領域15
前コネクタ12a
裏コネクタ12b
相互接続部分12c
導電性素子18
導電性素子18aの第1のセクション
導電性素子18bの第2のセクション
導電性素子18cの第3のセクション
第1の太陽電池20
第1の太陽電池-前面22
第1の太陽電池-裏面24
前フィンガー電極26
裏フィンガー電極28
第2の太陽電池30
第2の太陽電池-前面32
第2の太陽電池-裏面34
前フィンガー電極36
裏フィンガー電極38
フィルム40
前フィルム部分42
裏フィルム部分44
第3のセクション導電性素子-裏面46
第3のセクション導電性素子-前面48
装置50
第1のロール52
第2のロール54
支持体56
アクチュエータ58
ロール間隙60
第1のロールアクスル62
第2のロールアクスル64
外側本体66
太陽モジュール100
支持アセンブリ102
前板104
中央チャンバ106
裏板108
方法ステップ200~212
図1
図2
図3
図4
図5
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【国際調査報告】