(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-17
(54)【発明の名称】ディスクブレーキ部品用のねずみ鋳鉄
(51)【国際特許分類】
C22C 37/00 20060101AFI20241210BHJP
C22C 37/10 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
C22C37/00 C
C22C37/10 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539737
(86)(22)【出願日】2022-12-23
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 IB2022062731
(87)【国際公開番号】W WO2023126809
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】102021000032786
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521259127
【氏名又は名称】ブレンボ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】BREMBO S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】ドゥジック,ボゼナ
(72)【発明者】
【氏名】ヴォイチェホフスキ,マテウシュ
(72)【発明者】
【氏名】カルミナーティ,ファビアーノ
(57)【要約】
特にディスクブレーキ部品用のねずみ鋳鉄。本発明は、鉄マトリックス中に、3.60-3.90重量%の量の炭素、1.40-1.90重量%の量のケイ素、0.10重量%以下の量のチタン、1.0-1.5重量%の量のマンガン、0.20重量%以下の量のニッケル;0.40重量%と1.0重量%の間の量のクロム;0.35重量%を超えない量の銅;0.10重量%を超えない量のリン;0.12重量%を超えない量の硫黄;0.10重量%を超えない量のスズの量;0.10重量%を超えない量のモリブデンを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄マトリックス内に炭素、ケイ素、チタン、マンガン、ニッケル、クロム、銅、リン、硫黄、スズおよびモリブデンを含むねずみ鋳鉄であって、
炭素の量は3.60-3.90重量%;
ケイ素の量は1.40-1.90重量%;
チタンの量は0.10重量%以下;
マンガンの量は1.0重量%から1.5重量%;
ニッケルの量は0.20重量%以下;
クロムの量は0.40重量%以上1.0重量%以下;
銅は0.35重量%以下;
リンの量は0.10重量%以下;
硫黄の量は0.12重量%以下;
錫の量は0.10重量%以下;
モリブデンの量は0.10重量%以下;である、鋳鉄。
【請求項2】
0.05重量%以下のバナジウムをさらに含む、請求項1に記載の鋳鉄。
【請求項3】
炭素の量が3.65-3.85重量%、好ましくは3.70-3.80重量%である請求項1または2に記載の鋳鉄。
【請求項4】
ケイ素の含有量が1.50-1.80重量%、好ましくは1.50-1.70重量%である請求項1-3のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項5】
チタンの量が0.08重量%以下、好ましくは0.03-0.07重量%である、請求項1-3のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項6】
マンガンの量が1.0-1.3重量%、好ましくは1.1-1.2重量%である、請求項1-5のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項7】
ニッケルの量が0.10重量%以下である、請求項1-6のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項8】
クロムの量が 0.50-0.90重量%、好ましくは 0.50-0.60重量%である、請求項1-7のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項9】
銅の量が0.30重量%以下、好ましくは0.10-0.30重量%である、請求項1-8のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項10】
リンの量が0.08重量%以下である、請求項1-9のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項11】
硫黄の量が0.10重量%以下である、請求項1-10のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項12】
錫の量が0.08重量%以下である、請求項1-11のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項13】
モリブデンの量が0.08重量%以下である、請求項1-12のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項14】
残りの量が鉄マトリックスからなるか、または本質的に鉄マトリックスからなる、請求項1-13のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項15】
前記ねずみ鋳鉄は微細ラメラ型であり、好ましくは、前記ねずみ鋳鉄は、規格UNI EN ISO 945-1に基づきローマ数字「I」で示されるカテゴリに属する黒鉛の微細ラメラを含む、請求項1-14のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項16】
前記ねずみ鋳鉄の鉄マトリックスがパーライト型であり、好ましくはパーライトの重量パーセントが鉄マトリックスの重量に対して95%以下である、請求項1-15のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項17】
フェライトを、鉄マトリックスの重量に対して5重量%より低い量、好ましくは約1重量%の量で含む、請求項1-16のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項18】
セメンタイトおよび遊離炭化物を、鉄マトリックスの重量に対して1重量%以下の量で含む、請求項1-17のいずれか一項に記載の鋳鉄。
【請求項19】
ディスクブレーキ用ディスクであって、請求項1-18のいずれか一項に記載のねずみ鋳鉄製の制動バンドを含むディスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳鉄、特にディスクブレーキ用ディスクを製造するための鋳鉄、および前記鋳鉄から製造されたディスクに関する。
【背景技術】
【0002】
ねずみ鋳鉄製のディスクブレーキ用ディスクは、特にブレーキバンドにおいて摩耗現象の影響を受ける。このような摩耗現象は、ディスクの耐久性に必然的に影響を及ぼすことに加えて、大気中へのPM10粒子状物質の排出の一因となり、環境および人間の健康に悪影響を及ぼす。
【0003】
実際、ブレーキディスクが摩耗すると、ディスクがパッドと擦れることによって発生するマイクロメートルサイズの金属粒子が環境中に放出される。これらの粒子の一部はホイールのリムに付着し、他の粒子は地面に落ちたり、空気中に浮遊したりする。したがって、ブレーキ摩耗粉は、無視できない大気汚染源となる。
【0004】
したがって、自動車産業では、特に高級車やレース用オートバイのような高性能車や極端なブレーキ用途のために、高い耐摩耗性を備えたねずみ鋳鉄製のブレーキディスクの必要性が強く感じられている。
【0005】
実際、耐摩耗性が向上すれば、ブレーキディスクの寿命が延びるとともに、環境への金属ダストの排出が減少する。
【0006】
ブレーキディスクは、高い機械的応力および熱応力を受け、その結果、ブレーキバンドが高温に達し、ブレーキバンドに亀裂が形成されないまでも、ブレーキ性能の低下につながる可能性がある。
【0007】
したがって、本発明の根底にある問題は、機械的強度に悪影響を及ぼすことなく高い耐摩耗性を示すことができるねずみ鋳鉄を提供することである。
【発明の概要】
【0008】
上記の問題は、添付の特許請求の範囲(その定義は本明細書の不可欠な部分を形成する)に概説されているように、ディスクブレーキ用ディスクと同様にねずみ鋳鉄によって解決される。
【0009】
本発明のねずみ鋳鉄は、有利には、より高い耐摩耗性を示し、その結果、大気中へのPM10粒子状物質の排出を劇的に減少させることができ、その結果、環境および人の健康に利益をもたらす。
【0010】
本発明のさらなる特徴および利点は、非限定的な表示として以下に示すいくつかの実施形態の説明から明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
鉄マトリックス内に炭素、ケイ素、チタン、マンガン、ニッケル、クロム、銅、リン、硫黄、スズおよびモリブデンを含むねずみ鋳鉄が本発明の対象である。これらの合金元素は、本発明によるねずみ鋳鉄中に以下の重量百分率で含有される。
3.60-3.90重量%の炭素;
1.40-1.90重量%のケイ素;
0.10重量%以下のチタン;
1.0重量%から1.5重量%のマンガン;
0.20重量%以下のニッケル;
0.40重量%以上1.0重量%以下のクロム;
0.35重量%以下の銅;
0.10重量%以下のリン;
0.12重量%以下の硫黄;
0.10重量%以下のスズ;
0.10重量%を超えない量のモリブデン。
【0012】
任意に、前記ねずみ鋳鉄は、0.05重量%を超えない量のバナジウム、例えば0.04重量%を超えない量、または0.03重量%を超えない量、または0.02重量%を超えない量、または0.01重量%を超えない量のバナジウムをさらに含むことができる。
【0013】
前記ねずみ鋳鉄において、炭素は黒鉛の形態である。
【0014】
好ましくは、炭素の量は3.65-3.85重量%、より好ましくは3.70-3.80重量%、さらに好ましくは3.75-3.80重量%である。
【0015】
好ましくは、ケイ素の量は1.50から1.80重量%の間、より好ましくは1.50から1.70重量%の間、さらに好ましくは1.60から1.65重量%の間である。
【0016】
好ましくは、チタンの量は0.08重量%以下であり、より好ましくは0.03から0.07重量%の間であり、さらに好ましくは0.04から0.06重量%の間である。
【0017】
好ましくは、マンガンの量は1.0-1.3重量%、好ましくは1.1-1.2重量%である。
【0018】
好ましくは、ニッケルの量は0.10重量%以下であり、例えば0.08重量%、0.07重量%、0.06重量%以下である。
【0019】
好ましくは、クロムの量は0.50-0.90重量%、より好ましくは0.50-0.60重量%である。
【0020】
好ましくは、銅の量は0.30重量%以下であり、より好ましくは0.10-0.30重量%であり、さらに好ましくは0.20-0.30重量%である。
【0021】
好ましくは、リンの量は0.08重量%以下であり、より好ましくは0.02-0.07重量%であり、さらに好ましくは0.03-0.05重量%である。
【0022】
好ましくは、硫黄の量は0.10重量%以下であり、より好ましくは0.05-0.09重量%であり、さらに好ましくは0.07-0.08重量%である。
【0023】
好ましくは、錫の量は0.08重量%以下であり、より好ましくは0.02と0.07重量%の間であり、さらに好ましくは0.03と0.05重量%の間である。
【0024】
好ましくは、モリブデンの量は0.08重量%以下であり、より好ましくは0.02-0.07重量%であり、さらに好ましくは0.03-0.05重量%である。
【0025】
好ましくは、前記ねずみ鋳鉄は、前記合金元素および前記鉄マトリックスからなるか、または本質的に前記合金元素および前記鉄マトリックスからなる。すなわち、上記で定義した合金元素の量に関して、ねずみ鋳鉄の残りの重量量は、前記鉄マトリックスからなるか、または本質的に前記鉄マトリックスからなる。「本質的に・・・からなる」という語句は、本発明のねずみ鋳鉄が、前述の合金元素および鉄マトリックスに加えて、ホウ素、タングステンおよび/またはアルミニウムなどの不純物を、それぞれ0.01重量%より低い量で含むことができることを表し、好ましくは、本発明のねずみ鋳鉄は、全体として0.01重量%より低い量の不純物を含む。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、前記ねずみ鋳鉄は以下の組成を有する。
3.77重量%の炭素;
1.63重量%のケイ素;
0.0512重量%のチタン;
0.0069重量%のバナジウム;
1.14重量%のマンガン;
0.0535重量%のニッケル;
0.502重量%のクロム;
0.237重量%の銅;
0.0307重量%のリン;
0.0708重量%の硫黄;
0.037重量%のスズ;
0.0362重量%のモリブデン。
残りの量は、本質的に鉄マトリックスからなる。
【0027】
好ましくは、本発明のねずみ鋳鉄は微細ラメラ型であり、その中に含まれる炭素は主としてラメラ黒鉛の形態である。好ましくは、前記ねずみ鋳鉄は、ローマ数字「I」で示されるカテゴリに属する黒鉛の微細なラメラからなる。好ましくは、黒鉛ラメラは、3-8、好ましくは3-5の参照数字で示される寸法を有する。上記黒鉛の形状及び寸法は、規格UNI EN ISO945-1に分類されている通りである。
【0028】
好ましくは、ねずみ鋳鉄の鉄マトリックスはパーライト型である。
【0029】
好ましくは、前記ねずみ鋳鉄は、鉄マトリックスの重量に対して95重量%を下回らない量でパーライトを含む。好ましくは、前記ねずみ鋳鉄は、鉄マトリックスの重量に対して95重量%より高い量、または96重量%より高い量、または97重量%より高い量、または98重量%より高い量、または99重量%より高い量のパーライトを含む。
【0030】
好ましくは、前記ねずみ鋳鉄は、鉄マトリックスの重量に対して5重量%を超えない量のフェライトを含む。種々の実施形態によれば、前記ねずみ鋳鉄は、鉄マトリックスの重量に対して、5重量%より低い量、または4重量%より低い量、または3重量%より低い量、または2重量%より低い量、または1重量%より低い量のフェライトを含む。好ましい実施形態によれば、前記ねずみ鋳鉄は、鉄マトリックスの重量に対して約1重量%の量のフェライトを含む。別の好ましい実施形態によれば、前記ねずみ鋳鉄はフェライトを含まない。
【0031】
好ましくは、前記ねずみ鋳鉄は、鉄マトリックスの重量に対して5重量%を超えない量のセメンタイトおよび遊離炭化物を含む。種々の実施形態によれば、前記ねずみ鋳鉄は、鉄マトリックスの重量に対して、5重量%より低い量、または4重量%より低い量、または3重量%より低い量、または2重量%より低い量、または1重量%より低い量のセメンタイトおよび遊離炭化物を含む。好ましい実施形態によれば、前記鋳鉄は、セメンタイトおよび遊離炭化物を、鉄マトリックスの重量に対して、1重量%を超えない量、または1重量%を下回らない量で含む。
【0032】
有利には、本発明のねずみ鋳鉄は、ディスクブレーキ部品の製造に使用することができる。有利には、本発明のねずみ鋳鉄は、あらゆるタイプのディスクブレーキ用のディスクの少なくとも1つの制動帯を製造するために使用することができる。
【0033】
実験試験
【0034】
本発明によるねずみ鋳鉄から製造されたブレーキディスク(実施例1)と、本発明が適用されないねずみ鋳鉄から製造されたブレーキディスク(比較例)とを比較する実験摩耗試験を実施した。
【0035】
比較例
【0036】
以下の組成を有するねずみ鋳鉄からブレーキディスクを製造した。3.74重量%の炭素;1.65重量%のケイ素;0.55重量%のマンガン;0.1重量%のニッケル;0.15重量%のクロム;0.1重量%のモリブデン;0.2重量%の銅;0.1重量%未満の硫黄;0.08重量%未満のリン;0.023重量%のスズ;0.09重量%未満のチタン;残りの重量部は鉄マトリックスからなる。前記鉄マトリックスは、1重量%のフェライト、98.5重量%のパーライト、および0.5重量%の炭化物からなる。
【0037】
以下、前記ねずみ鋳鉄からなるブレーキディスクを「比較ディスク」と称する。
【0038】
実施例
【0039】
比較ディスクと同一であるが、本発明によるねずみ鋳鉄を使用し、以下の組成を有するブレーキディスクを製造した。3.77重量%の炭素;1.63重量%のケイ素;0.0512重量%のチタン;0.0069重量%のバナジウム;1.14重量%のマンガン;0.0535重量%のニッケル;0.502重量%のクロム;0. 237重量%の銅;0.0307重量%のリン;0.0708重量%の硫黄;0.037重量%のスズ;0,0362重量%のモリブデン;残りの重量部は本質的に鉄マトリックスからなる。
【0040】
鉄マトリックスは、99.10重量%のパーライトと0.90重量%の炭化物からなる。黒鉛ラメラは、上記で定義されたカテゴリ"I"に属し、上記で定義されたように、3から5の参照数字で示された寸法を有する。
【0041】
このようなねずみ鋳鉄から作られたブレーキディスクを、以下「ディスク1」と呼ぶ。
【0042】
実験試験
【0043】
本発明による「比較ディスク」および「ディスク1」を、PM10排出を検出するためのWLTP試験(20℃および相対湿度50%の空気による1時間のコンディショニング+303回の停止(約7.5時間の試験)+冷却)の複数回の繰り返しに供した。使用したパラメータは以下の通りである:
【0044】
平均ブレーキ速度:43.7km/h;
減速度:0.49-2.18m/s2;
平均減速度:0.97m/s2;
BT(「ブレーキ温度」):<40℃から175℃まで;
停止回数:303回;
総距離:192km。
【0045】
このような試験の最後に、2枚のディスクの質量損失("ディスク質量損失")を測定し、以下の結果を得た。
比較ディスク:9.0グラムの質量損失;
ディスク1:4.9グラムの質量損失。
【0046】
その結果、条件が同じであれば、「ディスク1」は「比較ディスク」が経験した質量損失よりも有意に低い質量損失を経験した。
【0047】
さらに、2つのディスクのPM10排出係数[mg km-1wheel-1]も導出された。
・比較ディスク:PM10排出係数(PM10 EF)1.92mg km-1wheel-1;
・ディスク1": PM10排出係数(PM10 EF)は0.62mg km-1wheel-1。
【0048】
PM10排出係数は、「ディスク1」の方が「比較ディスク」よりも有意に低いという結果が得られた。
【0049】
上記の結果から、本発明によるねずみ鋳鉄は、基準として取り上げた標準ねずみ鋳鉄よりも有利に高い耐摩耗性を示し、したがって大気中へのPM10粒子状物質排出の大幅な低減を可能にすることが明らかである。
【0050】
「ディスク1」および「比較ディスク」を、機械的観点から、および機能パラメータを考慮してさらに特性評価した。結果を表1に示す:
【0051】
【0052】
表1に示すデータの比較から、「ディスク1」の機械的強度の性能は、「比較ディスク」と実質的に同等であることが判明した。
【0053】
上記の説明から理解できるように、本発明のねずみ鋳鉄は、従来技術の欠点を克服することができる。
【0054】
特に、本発明による鋳鉄および前記鋳鉄から作られた対応するブレーキディスクは、参照として取られた標準的なねずみ鋳鉄と比較して、著しく高い耐摩耗性を提供し、大気中へのPM10粒子状物質の排出を劇的に低減し、これは機械的強度の低下をもたらすことなく行われる。
【0055】
本発明の特定の一実施形態のみを説明したことは明らかである。当業者であれば、添付の特許請求の範囲に定義された保護範囲から逸脱することなく、鋳鉄およびブレーキディスクを特定の条件に適合させるために必要なすべての変更を加えることができる。
【国際調査報告】