IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エラスチンテック,インコーポレイテッドの特許一覧 ▶ ビャヴァハレ,ナレンの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-18
(54)【発明の名称】スキンファーミング化粧品組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/60 20060101AFI20241211BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20241211BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20241211BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
A61K8/60
A61K8/73
A61Q19/08
A61Q19/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539493
(86)(22)【出願日】2022-12-27
(85)【翻訳文提出日】2024-07-19
(86)【国際出願番号】 US2022082419
(87)【国際公開番号】W WO2023129919
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】63/294,004
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524243893
【氏名又は名称】エラスチンテック,インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】524243907
【氏名又は名称】ビャヴァハレ,ナレン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ビャヴァハレ,ナレン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB332
4C083AC621
4C083AC622
4C083AC852
4C083AD152
4C083AD201
4C083AD202
4C083AD331
4C083AD332
4C083BB01
4C083BB46
4C083BB48
4C083BB51
4C083CC02
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD31
4C083DD41
4C083EE12
4C083FF05
(57)【要約】
化粧品担体、ペンタ没食子酸グルコシル、1つ以上のヒアルロン酸、及び場合によりアミノ酪酸を含む、皮膚のハリ、外観を改善し、加齢した皮膚の外観に伴う小皺の減少をもたらす、化粧品組成物が開示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)約0.2~0.6重量%のペンタ没食子酸グルコシルと、
b)約0.02~0.07重量%のマイクロHAと、
c)約0.05~0.15重量%のミニHAと、
UV保護剤、皮膚軟化剤、保湿剤、抗菌剤、乳化剤、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される1つ以上の化粧品として許容される賦形剤と、を含む、局所組成物。
【請求項2】
約0.02~0.07重量%のアミノ酪酸をさらに含む、請求項1に記載の局所組成物。
【請求項3】
少なくとも28日間にわたる対象の表皮への1~10g/cmの毎日投与後に、前記表皮が改善されたハリ、弾力性、水分量の増加、荒れの減少、または皺の深さの減少を有する、請求項1または2に記載の局所組成物。
【請求項4】
水中油型エマルションの形態である、請求項1~3のいずれかに記載の局所組成物。
【請求項5】
a)約0.5重量%のペンタ没食子酸グルコシルと、
b)約0.05重量%のアミノ酪酸と、
c)約0.05重量%のマイクロHAと、
d)約0.10重量%のミニHAと、を含む、請求項1~4のいずれかに記載の局所組成物。
【請求項6】
対象の表皮組織の皺を減少させる方法であって、請求項1~5のいずれかに記載の局所組成物を1~10g/cmの量で毎日投与することを含み、それによって少なくとも28日間にわたって前記局所組成物の投与後に、前記表皮の皺が少なくとも5%減少する、前記方法。
【請求項7】
対象の表皮組織の弾力性を増加させる方法であって、請求項1~5のいずれかに記載の局所組成物を1~10g/cmの量で毎日投与することを含み、それによって少なくとも28日間にわたって前記局所組成物の投与後に、前記表皮の弾力性が少なくとも5%増加する、前記方法。
【請求項8】
対象の表皮組織のハリを増加させる方法であって、請求項1~5のいずれかに記載の局所組成物を1~10g/cmの量で毎日投与することを含み、それによって少なくとも28日間にわたって前記局所組成物の投与後に、前記表皮のハリが少なくとも10%増加する、前記方法。
【請求項9】
対象の表皮組織の荒れを減少させる方法であって、請求項1~5のいずれかに記載の局所組成物を1~10g/cmの量で毎日投与することを含み、それによって少なくとも28日間にわたって前記局所組成物の投与後に、前記表皮の荒れが少なくとも10%減少する、前記方法。
【請求項10】
対象の表皮組織の水分量を増加させる方法であって、請求項1~5のいずれかに記載の局所組成物を1~10g/cmの量で毎日投与することを含み、それによって少なくとも28日間にわたって前記局所組成物の投与後に、前記表皮の水分量が少なくとも5%増加する、前記方法。
【請求項11】
対象の表皮組織の密度を増加させる方法であって、請求項1~5のいずれかに記載の局所組成物を1~10g/cmの量で毎日投与することを含み、それによって少なくとも28日間にわたって前記局所組成物の投与後に、前記表皮の皮膚密度が少なくとも20%増加する、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月27日出願の米国仮出願第63/294,004号に対する優先権の利益を主張するものであり、この仮出願の全体を参照によって本明細書に援用するものである。
【背景技術】
【0002】
加齢及び太陽からの紫外線曝露などの環境因子への曝露は、皮膚の外観及び生理機能に望ましくない変化、例えば、小皺及び皺の発生、弾力性の喪失、たれの増加、及び皮膚のハリの喪失を引き起こす可能性がある。多くの化粧品は、皮膚を引き締めてハリを与え、かつ/または皺を減少させることを提案しているが、一般にそのような製品は、皮膚からの水分の損失を一時的に低減し、皮膚を「プルプル」させる効果的な保湿剤として作用することによって、この効果を実現し、それによって小皺及び皺を目立ちにくくする。しかしながら、こうした製品の効果は小さくかつ一時的なものであり、皮膚の弾力性すなわちハリを大きく変化させるものではない。
【0003】
レチノールを含有する製品は、コラーゲンの分解を阻害し、皮膚細胞の置き換わりの速度を増加させることによって、皮膚を厚くすることができる。しかしながら、こうした製品は、通常、皮膚の目立った違いが分かるようになるまで3~6ヶ月間、毎日塗布する必要がある。さらに、レチノール製品は、皮膚刺激を引き起こす可能性があり、日光曝露に対する皮膚の過敏性を高める場合がある。
【0004】
したがって、皮膚に容易に塗布でき、皮膚刺激も日光過敏性も引き起こさず、皮膚のハリ及び弾力性をより長期にわたって改善する新たな製品が求められている。本開示の化粧品は、かかる改善された特性を提供するものである。
【発明の概要】
【0005】
様々な実施形態において、本開示は、局所組成物、詳細には、約0.2~0.6重量%のペンタ没食子酸グルコシル、約0.02~0.07重量%のマイクロHA、及び約0.05~0.15重量%のミニHAを、UV保護剤、皮膚軟化剤、保湿剤、抗菌剤、及び乳化剤からなる群から選択される1つ以上の化粧品として許容される賦形剤と組み合わせて含む局所化粧品組成物に関する。
【0006】
他の実施形態では、本開示の組成物は、さらに、約0.02~0.07重量%のアミノ酪酸を含む。
【0007】
本明細書に記載される本開示の様々な組成物の様々な実施形態において、少なくとも28日間にわたる対象の表皮への1~10g/cmの毎日投与後に、表皮は改善されたハリ、皮膚の厚さ、弾力性、水分量の増加、荒れの減少、または皺の深さの減少を有する。
【0008】
本開示の組成物は、セラム、クリーム、エマルションなどを含む、化粧品用途に適した任意の形態を有することができる。
【0009】
本開示の組成物の特定の実施形態では、かかる組成物は、約0.5重量%のペンタ没食子酸グルコシル、約0.05重量%のアミノ酪酸、約0.05重量%のマイクロHA、及び約0.10重量%のミニHAを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】A:14日後の絶対不溶性エラスチン濃度、B:14日後の総タンパク質の関数としての不溶性エラスチン。
図2】実施例1のネックファーミングクリームによる処置後、塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後の平均の皮膚荒れ。
図3】実施例1のネックファーミング組成物の28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に平均の荒れの改善を示した被験者の割合。
図4】実施例1のネックファーミング組成物の28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後の、対照(ビヒクルのみ)と比較したハリの改善。
図5】実施例1のネックファーミング組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に採取した代表的な皮膚試料の超音波スキャン画像。
図6】実施例1のネックファーミング組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に撮影した、改善された皮膚の外観を示す高解像度画像。
図7】実施例1のネックファーミング組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に撮影した、代表的な被験者における皺の深さの減少を示す皺深さ画像。
図8】実施例1のネックファーミング組成物の28日間(D28)及び56日間(D56)の使用後の被験者の主観的知覚。
図9】実施例2のアイクリームを塗布した開始時(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後の平均の皮膚荒れ。
図10】実施例2のアイクリームの28日間(D28)または56日間(D56)の塗布後に皮膚荒れの改善を示した被験者の割合。
図11】実施例2のアイクリームによる処置前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に測定した皮膚密度。
図12】実施例2のアイクリームの28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後の改善された皮膚密度を示した被験者の割合。
図13】実施例2のアイクリームの塗布前(D0)と、28日間(D28)または56日間(D56)の塗布後に測定された平均のハリ値。
図14】実施例2のアイクリーム組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に採取した代表的な皮膚試料の超音波スキャン画像。
図15】実施例2のアイクリーム組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に撮影した、改善された皮膚の外観を示す高解像度画像。
図16】実施例2のアイクリーム組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に撮影した、代表的な被験者における皺の深さの減少を示す皺深さ画像。
図17】実施例2のアイクリーム組成物の28日間(D28)及び56日間(D56)の使用後の被験者の主観的知覚。
図18】実施例3のオーバーナイトモイスチャライザー組成物による処置後、塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後の平均の皮膚荒れ。
図19】実施例3のオーバーナイトモイスチャライザー組成物の28日間(D28)または56日間(D56)の塗布後に皮膚荒れの改善を示した被験者の割合。
図20】塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後の被験者の平均のメラニンの値。
図21】実施例3のオーバーナイトモイスチャライザー組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に採取した代表的な皮膚試料の超音波スキャン画像。
図22】実施例3のオーバーナイトモイスチャライザー組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に撮影した、改善された皮膚の外観を示す高解像度画像。
図23】実施例3のオーバーナイトモイスチャライザー組成物の塗布前(D0)と、28日間(D28)及び56日間(D56)の塗布後に撮影した、代表的な被験者における皺の深さの減少を示す皺深さ画像。
図24】実施例3のオーバーナイトモイスチャライザー組成物の28日間(D28)及び56日間(D56)の使用後の被験者の主観的知覚。
図25】同じ被験者の非処理皮膚と比較した、ペンタ没食子酸グルコシル溶液(ジメチルイソソルビド中)を24日間塗布して処理したポリフェノール染色皮膚のパンチ生検画像。左の画像は、ペンタ没食子酸グルコシル溶液で処理した皮膚であり、右の画像は非処理の皮膚である。
図26】同じ被験者の非処理皮膚と比較した、ペンタ没食子酸グルコシル溶液(ジメチルイソソルビド中)を24日間塗布して処理したVVG染色皮膚のパンチ生検画像。左の画像は、ペンタ没食子酸グルコシル溶液で処理した皮膚であり、右の画像は非処理の皮膚である。エラスチンは、画像では黒色の線維としてみえる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ヒトの皮膚は、3層の組織を含んでいる。外側の層は表皮と呼ばれ、環境中の病原体に対する障壁を与え、身体から放出される水の量を調節し、軽傷に対する機械的抵抗を与える。真皮層は皮膚の最も厚い層であり、表皮の下にある。真皮は主に高密度で不規則な結合組織で構成され、身体をストレス及び歪みから保護する。真皮の構造成分には、コラーゲン、エラスチンから構成された弾性線維、及び線維外マトリックスが含まれる。エラスチンは、皮膚の弾力性に影響を与える皮膚の結合組織の重要なタンパク質構成成分である。加齢及び環境プロセスにより、真皮のエラスチン成分が分解される場合があり、皮膚の加齢に伴う弾力性及びハリの喪失に加え、皺の形成の一因となる。
【0012】
様々な実施形態において、本開示の組成物は、ペンタ没食子酸グルコシルを含む局所組成物である。有効量のペンタ没食子酸グルコシルが皮膚の表皮を通って真皮層に浸透できるように適当に調合される場合、ペンタ没食子酸グルコシルはエラスチンに結合することによりエラスチンを安定化させ、分解を少なくすることができる。ペンタ没食子酸グルコシルはまた、細胞が分泌するトロポエラスチンを皮膚内に固定させ、保持する。その結果、皮膚の弾力性及びハリが向上する。
【0013】
ペンタ没食子酸グルコシルの適当な量は、約0.1重量%~約2重量%の範囲であり、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.2重量%、約1.4重量%、約1.6重量%、約1.8重量%、または約2.0重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、ペンタ没食子酸グルコシルの量は、約0.5重量%である。
【0014】
ペンタ没食子酸グルコシル局所組成物の評価は、ヒト皮膚線維芽細胞試験、及び皮膚エラスチンを増加させるためのヒト被験者試験で示されている。動物でのインビボ試験により皮膚炎症の減少が示され、細胞培養試験によってフリーラジカルによる損傷の低減または防止が実証されている。
【0015】
ペンタ没食子酸グルコシル以外のガロタンニン類、例えば、1,6-ジガロイルグルコース、2,6-ジガロイルグルコース、及び3,6-ジガロイルグルコースなどのジガロイルグルコース;1,2,3-トリガロイルグルコース、1,2,6-トリガロイルグルコース、及び1,3,6-トリガロイルグルコースなどのトリガロイルグルコース;1,2,3,6-テトラガロイルグルコース及び1,2,4,6テトラガロイルグルコースなどのテトラガロイルグルコース;ヘキサガロイルグルコース、ヘプタガロイルグルコース、オクタガロイルグルコース、ノナガロイルグルコース、及びデカガロイルグルコースも本発明の組成物に使用することができる。他のポリフェノール化合物、詳細には少なくとも4個のフェノール基を含有するポリフェノールもまた、本開示の組成物に適当である。そのような化合物のクラスの非限定的なリストとしては、アントキサンチン(例えば、フラボノール、イソフラボン、フラボン、フラバノン、及びフラバノール)などのフラボノイド、非フラボノイド、フェノール酸、及びアントシアニンが挙げられる。特定の化合物としては、レスベラトロール、リグナン、ケルセチン、ダイゼイン、アピゲニン、ナリンゲニン、カテキン、没食子酸、それらの組み合わせ、及びそれらの誘導体が挙げられる。
【0016】
本明細書に記載のペンタ没食子酸グルコシルまたは他のポリフェノールを本開示の組成物、特にクリームまたはエマルションに添加することは、ペンタ没食子酸グルコシル(及び他のポリフェノール)は水または従来の化粧品賦形剤中に可溶性が高くないことから困難であり得る。したがって、これを化粧品として許容される溶媒に溶解させる必要がある。かかる化粧品として許容される溶媒としては、ジメチルイソソルビド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド、エタノール、プロパノール、及び脂肪族アルコール、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ラノリンアルコール、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。
【0017】
他の実施形態では、本開示の組成物は、1つ以上の低分子量のヒアルロン酸(HA)をさらに含む。ヒアルロン酸は、結合組織全体に広く分布する、親水性、陰イオン性の非硫酸化グリコサミノグリカンである。皮膚でのHAの産生量は加齢とともに減少し、皮膚のHAレベルの低下は皮膚水分量をより低くし、その結果、皮膚は、より薄く、より皺が多く見えるようになる。様々な実施形態では、本開示の組成物は、HAの2つの形態である「マイクロHA」と「ミニHA」を含む。マイクロHAは、EP3730623(あらゆる目的で本明細書に参照によりその全容を援用する)に記載されるように、アクセッション番号CGMCC No.16836のLactobacillus plantarumの発酵によって生成される加水分解されたヒアルロン酸ナトリウムであり、分子量約1~60kDa、より詳細には5000Da未満の低分子量ヒアルロン酸を与える。マイクロHAは、Bloomage BioTechより市販されている。ミニHAは、分子量10kDA未満のオリゴマー型ヒアルロン酸ナトリウムであり、やはりBloomage BioTechより市販されている。別の実施形態では、本開示の低分子量ヒアルロン酸(複数可)は、皮膚に浸透できる分子量を有する。通常、約1kDaを超える分子量は、皮膚に容易に浸透しないため、特定の実施形態では、本発明のヒアルロン酸は、少なくとも一部の約1kDa未満の分子量を含む。当該技術分野では、ヒアルロン酸は通常、平均分子量によって、または分子量分布によって特徴付けられる(例えば、その多分散度または分子量分布を規定する他の何らかのパラメータによって特徴付けられる)ことが理解される。したがって、ヒアルロン酸の平均分子量が約1kDaより高い場合であっても、ヒアルロン酸の分子量分布の1kDa未満の部分は皮膚に浸透し、1kDa超の部分は皮膚の表面に良好な肌感触を与える。したがって、平均分子量が1kDaを超えるヒアルロン酸であっても、本明細書に記載の組成物に適当となり得る。
【0018】
理論に束縛されるものではないが、低分子量ヒアルロン酸とペンタ没食子酸グルコシルなどのポリフェノールとの組み合わせは、皮膚のエラスチン量を増加させるのに効果的である。低分子量のヒアルロン酸は、皮膚細胞によって産生されるトロポエラスチン(エラスチンの可溶性前駆体)の量を増加させる。低分子量ヒアルロン酸を皮膚に塗布することによって産生されるトロポエラスチンの産生量の増加それ自体は、トロポエラスチンが所定の位置に留まらず、特にフィブリリンなどの糖タンパク質のレベルが減少した高齢の皮膚においては最終的には除去されてしまうことから、エラスチンのレベルを高めることはない。低分子量ヒアルロン酸がポリフェノール(ペンタ没食子酸グルコシルなど)と組み合わされると、ポリフェノール(例えばペンタ没食子酸グルコシル)がトロポエラスチンを所定の位置に「固定」することで、これらは架橋して皮膚内でエラスチン線維を形成することができる。
【0019】
細胞培養試験に基づけば、マイクロHAは、UV処理されたケラチノサイトからの炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1α、及びIL-6)の放出を阻害し、フリーラジカルを除去し、線維芽細胞及びケラチノサイトのUV損傷を修復し、ケラチノサイトの増殖を促進し、皮膚のバリア機能を高める。
【0020】
ミニHAは皮膚に容易に吸収され、塗布後、1時間、8時間、及び24時間にそれぞれ36.2%、60.7%、及び69.5%のレベルで浸透することがインビトロ皮膚試験で示されている。ミニHAは、マイクロHAと同様、深層保湿を与え、損傷した細胞の修復を促進し、フリーラジカルを除去し、皮膚の弾力性を改善し、皺の深さを減少させることが示されている。
【0021】
マイクロHAの量は、約0.01~約0.1重量%の範囲であり、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、または約0.1重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、マイクロHAの量は、約0.05重量%である。
【0022】
本開示の組成物中のミニHAの量は、約0.05~約0.15重量%の範囲であり、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.11重量%、約0.12重量%、約0.13重量%、約0.14重量%、または約0.15重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、ミニHAの量は約0.1重量%である。
【0023】
特定の実施形態では、本開示の組成物は、約0.1~約1重量%のペンタ没食子酸グルコシルと、約0.01~約0.15重量%の約10kDa未満の分子量を独立して有する1つ以上のヒアルロン酸と、を含む。より特定の実施形態では、本開示の組成物は、約0.1~約1重量%のペンタ没食子酸グルコシル、約0.01~約0.1重量%のマイクロHA、及び約0.05~約0.15重量%のミニHAを含む。さらにより特定の実施形態では、本開示の組成物は、約0.5重量%のペンタ没食子酸グルコシル、約0.05重量%のマイクロHA、及び約0.1重量%のミニHAを含む。
【0024】
本開示の組成物は、様々な実施形態において、アルジルリンペプチド溶液C、アセチルヘキサペプチド-3、アセチルヘキサペプチド-8などのペプチドをさらに含む。アルジルリンペプチド溶液Cは、皺の形成を低減または予防/遅延させる効果を有する。これは、カテコールアミン(アドレナリン及びノルアドレナリン)の放出を減らすことによって行われると考えられる。そのようなカテコールアミンの過剰生産は、小皺及び皺の形成に関連している。臨床試験において、目の周りの皺が、15日間の塗布後に最大10%、30日間の塗布後に最大27%減少することが示されている。
【0025】
本開示の組成物は、様々な実施形態では、さらに、アクアキシル(Aquaxyl)(INCI名:キシリチルグルコシド-アンヒドロキシリトール-キシリトール)を含む。アクアキシルは、天然の糖誘導体の複合体である。アクアキシルは、セラミド合成を刺激することによる皮膚バリアの強化、皮膚の天然の保湿因子及びヒアルロン酸のレベルを高めることによる保水量の最適化、及びアクアポリンに作用して表皮中の水分レベルを増加させることの、天然の水和の3つの主要なメカニズムに作用することによって脱水した皮膚を助ける。存在する場合、アクアキシルの量は、約0.1~約1重量%の範囲であり、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、または約1重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、アクアキシルの量は、約0.6重量%である。
【0026】
本開示の組成物は、様々な実施形態において、さらに、エクトインを含む。エクトインは、発酵によって得られるアミノ酸誘導体である。エクトインは、長期保湿剤であり、紫外線による皮膚細胞の損傷を修復し、コラーゲンの産生を促進し、皮膚細胞のストレス耐性を改善することによって加齢に抵抗する。
【0027】
本開示の組成物は、様々な実施形態では、エクイバイオーム(Equibiome)(INCI名:プロピレングリコール水溶液/水-ゴボウ根エキス)をさらに含む。エクイバイオームは、ゴボウ植物の根から得られる。これは、表皮の粘着性及び抵抗性を増加させることによって全体的な皮膚バリアを改善し、皮膚微生物に対する過剰な炎症促進性応答を減少させる。
【0028】
本開示の組成物は、様々な実施形態において、マトリキシル3000(パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルテトラペプチド-3)をさらに含む。マトリキシル3000は、Sedermaより市販されている。マトリキシル3000は、本開示の組成物の他の成分と相乗的に機能し、コラーゲン及びエラスチンの産生を高めることが示されている。
【0029】
酵素阻害剤であるペプチド、シグナルペプチド、構造ペプチド、及び神経伝達物質阻害ペプチドなどの様々なクラスのペプチドも本開示の組成物に使用することができる。シグナルペプチドの例としては、トリペプチド-1銅(GHK-Cu、またはラミン(lamin)(登録商標)とも呼ばれる)、バイオペプチド-CL(Pal-GHK)、パルミトイルトリペプチド-3/5、ペプタアミド-6(FVAPFPまたはphe-val-ala-pro-phe-pro)、アセチルテトラペプチド-9(AcTP1)、アセチルテトラペプチド-11(AcTP2)、Pal-KTTKS(パルミトイルペンタペプチド-4またはパルミトイルペンタペプチド-3またはパルミトイルオリゴペプチドまたはマトリキシル(Matrixyl)(登録商標))、トリペプチド-10シトルリン(デカリン様テトラペプチドまたはデコリニル(Decorinyl)(商標))、ヒト成長ホルモン、TGF-α、TGF-β、IFN-α、Hsp70、及びアクアポリンが挙げられる。神経伝達物質阻害剤ペプチドの例としては、アセチルヘキサペプチド-3(アルジレリン)(Argireline(登録商標)またはアセチルヘキサペプチド-8)、ペンタペプチド-18(ロイファシル)(Leuphasyl(登録商標))、ペンタペプチド-3(ビアロクス)(Vialox(登録商標))、及びSyn(登録商標)-Ake(トリペプチド-3またはジペプチドジアミノブチロイルベンジルアミドジアセテート)が挙げられる。本開示の組成物における使用に適した酵素阻害剤ペプチドとしては、大豆タンパク質/アミノ酸(グリシン大豆タンパク質またはプレレゲン(Preregen)(登録商標))が含まれる。本開示の組成物での使用に適した構造タンパク質の例としては、ケラチンタンパク質/アミノ酸(ケラミノ25)(Keramino 25(登録商標))及びシルクタンパク質が挙げられる。
【0030】
本開示の組成物は、様々な実施形態において、さらに、ノベマーEC-2ポリマー(Novemer EC-2 Polymer)を含む。ノベマーEC-2ポリマーは、多官能性乳化剤である。これは、熱間及び冷間製造プロセスの両方で使用することができ、優雅な感覚体験(広がり、カスケード効果、よい使用後感覚)をもたらす。
【0031】
本開示の組成物は、様々な実施形態において、フィトクリーム2000(Phytocream2000):(INCI名:パルミトイル加水分解小麦タンパクK、ステアリン酸グリセリル、及びセテアリルアルコール)をさらに含む。フィトクリーム2000は、詳細には水中油型エマルション用の非イオン性乳化剤である。その脂質画分は角質層と相溶性を有し、天然の脂質膜の構造的バランスを回復させるのに役立ち、皮膚の保護バリアを強化する。
【0032】
本開示の組成物は、様々な実施形態において、セチルリン酸カリウム(例えば、Colafax CPE-K)をさらに含む。セチルリン酸カリウムは、共乳化剤、界面活性剤、及び乳化剤として使用するように設計された水溶性乳化剤である。
【0033】
さらに他の実施形態では、本開示の組成物は、γ-アミノ酪酸(GABA)、リシン、グリシン、及びプロリンなどのコラーゲン産生促進アミノ酸をさらに含む。GABAは、10%以下のレベルで、皮膚の皺の深さを低減し、線維芽細胞及びケラチノサイトの両方の増殖を促進し、皮膚のコラーゲン及びヒアルロン酸の合成を増加させ、皮膚の弾力性を改善することが示されている。
【0034】
コラーゲンの形成を促進する他の添加剤としては、レチノイン酸及びビタミンC(アスコルビン酸及びその塩及び/または誘導体、例えば、L-アスコルビン酸2-リン酸マグネシウム、L-アスコルビン酸2-リン酸ナトリウム、L-アスコルビン酸2-グルコシド及びL-アスコルビン酸エチルエステル)を含む。
【0035】
本開示の組成物中のGABAの量は、約0.01~約0.1重量%の範囲であり、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、または約0.1重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、GABAの量は約0.05重量%である。
【0036】
特定の実施形態では、本開示の組成物は、約0.1~約1重量%のペンタ没食子酸グルコシル、約0.01~約0.15重量%の約10kDa未満の分子量を独立して有する1つ以上のヒアルロン酸、及び約0.01~約0.1重量%のGABAなどのコラーゲン産生促進アミノ酸を含む。より特定の実施形態では、本開示の組成物は、約0.1~約1重量%のペンタ没食子酸グルコシル、約0.01~約0.1重量%のマイクロHA、約0.05~約0.15重量%のミニHA、及び約0.01~約0.1重量%のGABAを含む。さらにより特定の実施形態では、本開示の組成物は、約0.5重量%のペンタ没食子酸グルコシル、約0.05重量%のマイクロHA、約0.1重量%のミニHA、及び約0.05重量%のGABAを含む。
【0037】
さらに他の実施形態では、本開示の組成物は、エクトインをさらに含む。エクトインは、1,4,5,6-テトラヒドロ-2-メチル-4-ピリミジンカルボン酸であり、数種の細菌に見られる天然化合物である。エクトインはオスモライトとして作用し、浸透圧ストレスから細胞を保護することができる。ヒト細胞を用いたインビトロ試験において、エクトインは、紫外線及び可視光による細胞の損傷を防ぎ、細胞ストレスから保護し、炎症因子の放出を抑制し、コラーゲンの合成を促進することが示されている。
【0038】
存在する場合、本開示の組成物中のエクトインの量は、約0.05~約0.15重量%の範囲であり、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.11重量%、約0.12重量%、約0.13重量%、約0.14重量%、または約0.15重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、エクトインの量は約0.1重量%である。
【0039】
特定の実施形態、例えば、顔及び首用の組成物において、本開示の組成物は、キシリチルグルコシド、アンヒドロキシリトール、及びキシリトールの混合物であるアクアキシルをさらに含む。アクアキシルは皮膚の水分損失を減らしてグリセリンの保湿効率を高める。
【0040】
存在する場合、アクアキシルの量は、約0.1重量%~約1.1重量%の範囲であり、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1.0重量%、または約1.2重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、アクアキシルの量は、約0.6重量%である。
【0041】
特定の実施形態、例えば、顔及び首用の組成物において、本開示の組成物は、水、プロピレングリコール、及びゴボウ根エキスの混合物であるエクイバイオームをさらに含む。エクイバイオームは、黄色ブドウ球菌のバイオフィルムを低減または防止し、細菌に対する皮膚のバリアを高め、保水性を高めることが示されている。
【0042】
存在する場合、エクイバイオームの量は、約0.1重量%~約1.1重量%の範囲であり、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1.0重量%、または約1.2重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、エクイバイオームの量は約0.6重量%である。
【0043】
特定の実施形態、例えば、顔及び首用の組成物において、本開示の組成物は、ヘキシレングリコール、カプリロイルグリシン、及びキシリチルグルコシドの混合物であるフルイドピュア(Fluidpure)をさらに含む。フルイドピュアは刺激性を低減させ、臭いを低減することにより脱臭剤として機能し得る。
【0044】
存在する場合、フルイドピュアの量は、約0.3重量%~約1.3重量%の範囲であり、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1.0重量%、約1.1重量%、約1.2重量%、または約1.3重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態において、フルイドピュアの量は、約0.8重量%である。
【0045】
特定の実施形態、例えば、顔及び首用の組成物では、本開示の組成物は、水、ペンチレングリコール、カプリリルグリコール、N-プロピルパルミトイルトリペプチドの混合物であるマトリキシル3000をさらに含む。マトリキシル3000は、インビトロ細胞培養においてコラーゲン産生を増加させ、皺を減少させることが示されている。
【0046】
存在する場合、マトリキシル3000の量は、約2重量%~約4重量%の範囲であり、約2.0重量%、約2.2重量%、約2.4重量%、約2.6重量%、約2.8重量%、約3.0重量%、約3.2重量%、約3.4重量%、約3.6重量%、約3.8重量%、または約4.0重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態において、マトリキシル3000の量は、約2.0重量%である。
【0047】
特定の実施形態、例えば夜間保湿用の組成物では、本開示の組成物は、さらに、アセチルヘキサペプチド-8とカプリリルグリコールとの混合物であるアルジルリンペプチド溶液Cを含む。アルジルリンペプチド溶液Cは、筋肉の収縮を弛緩させ、グルタミン酸の放出を阻害して、皺の活動を遅らせ、皺の体積、長さ、及び深さを減少させることが示されている。
【0048】
存在する場合、アルジルリンペプチド溶液Cの量は、約2.5重量%~約7.5重量%の範囲であり、約2.5重量%、約2.7重量%、約2.9重量%、約3.1重量%、3.3重量%、約3.5重量%、約3.7重量%、約3.9重量%、約4.1重量%、約4.3重量%、約4.5重量%、約4.7重量%、約4.9重量%、約5.1重量%、約5.3重量%、約5.5重量%、約5.7重量%、約5.9重量%、約6.1重量%、約6.3重量%、約6.5重量%、約6.7重量%、約6.9重量%、約7.1重量%、約7.3重量%、または約7.5重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。特定の実施形態では、アルジルリンペプチド溶液Cの量は、約5.0重量%である。
【0049】
特定の実施形態では、例えば、アイクリームとして調合される本開示の組成物において、組成物は、水、グリセリン、ヘスペリジンメチルカルコン、ステアレス-20、ジペプチド-2、及びパルミトイルテトラペプチド-7の混合物である「アイリス」(eyeliss)をさらに含む。アイリスは、リンパ循環を改善し、毛細血管の脆弱性を改善することが示されており、目の周りの皮膚の腫れを軽減し、目の下の袋を軽減するのに効果的である。
【0050】
かかる組成物において、アイリスの量は、約1.5重量%~約2.5重量%の範囲であり、約1.5重量%、約1.6重量%、約1.7重量%、約1.8重量%、約1.9重量%、約2.0重量%、約2.1重量%、約2.2重量%、約2.3重量%、約2.4重量%、または約2.5重量%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。
【0051】
特定の実施形態では、本開示の組成物は、ペンタ没食子酸グルコシル、加水分解ヒアルロン酸ナトリウム、及びアミノ酪酸を含む。特定の実施形態では、本開示の組成物は、ペンタ没食子酸グルコシル、加水分解ヒアルロン酸ナトリウム、及びアミノ酪酸を含み、加水分解ヒアルロン酸ナトリウムは、少なくとも2つの異なるグレードの加水分解ヒアルロン酸ナトリウム、例えば、一方が約1~60kDaの分子量を有し、他方が10kDa未満の分子量を有するものの混合物である。より特定の実施形態では、加水分解ヒアルロン酸ナトリウムポリマーは、本明細書に記載のマイクロHAとミニHAとの混合物を含む。
【0052】
本開示の組成物は、様々な実施形態において、芳香剤、染料、着色剤、吸着剤、滑沢剤、溶媒、保湿剤(皮膚軟化剤、湿潤剤、フィルム形成剤、閉塞剤)、水反発剤、UV吸収剤(二酸化チタン、酸化亜鉛などの物理的吸収剤、パラ-アミノ安息香酸(PABA)及びPABA誘導体などの化学的吸収剤)、精油、ビタミン(例えば、A、B、C、D、E、及びK)、微量金属(例えば、亜鉛、カルシウム及びセレン)、抗刺激剤(例えば、ステロイド及び非ステロイド性抗炎症剤)、植物抽出物(例えば、アロエベラ、カモミール、キュウリ抽出物、イチョウ葉、高麗ニンジン、及びローズマリー)、抗菌剤、酸化防止剤(例えば、BHT及びトコフェロール)、キレート剤(例えば、EDTA二ナトリウム及びEDTA四ナトリウム)、防腐剤(例えば、メチルパラベン及びプロピルパラベン)、pH調整剤(例えば、水酸化ナトリウム及びクエン酸)、吸収剤(例えば、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、カオリン、コーンスターチ、オーツデンプン、シクロデキストリン、タルク、及びゼオライト)、皮膚漂白及び明化剤(例えば、ヒドロキノン及び乳酸ナイシンアミド)、湿潤剤(例えば、ソルビトール、尿素、及びマンニトール)、剥離剤、防水剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム/水酸化アルミニウム)、及び皮膚コンディショニング剤(例えば、アロエ抽出物、アラトイン、ビサボロール、セラミド、ジメチコン、ヒアルロン酸、及びグリチルリチン酸二カリウム)からなる群から選択される、化粧品として許容されるさらなる成分をさらに含む。
【0053】
本開示の組成物での使用に適した化粧品として適当な芳香剤としては、例えば、個々にまたは組み合わせて魅力的な芳香を生じる天然または合成の芳香物質、またはそれらの混合物が挙げられる。天然の芳香物質の非限定的な例としては、花の抽出物(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、またはイランイラン)、茎及び葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレイン)、果実(アニス、コリアンダー、キャラウェイ、セイヨウネズ)、果皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(メイス、アンジェリカ、セロリ、カルダモン、コスタス、アイリス、タイム)、針葉及び小枝(トウヒ、モミ、松、モンタナマツ)、ならびに樹脂及びバルサム(ガルバナム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、フランキンセンス、オポポナクス)が挙げられる。一般的な合成香料化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール、及び炭化水素を含む。香料成分として一般的に使用される低揮発性の精油も香料として適当であり、例えば、これらに限定されるものではないが、セージ油、カムマイル油、チョウジ油、バーム油、ペパーミント油、シナモン葉油、リンデン花油、ジュニパーベリー油、ベチバー油、フランキンセンス油、ガルバナム油、ラブダナム油、及びラバンジン油が挙げられる。
【0054】
化粧品に適した保湿剤の非限定的なリストとしては、ワセリン、ラノリン、鉱油、ジメチコン(シリコーンフルイド)、セチルアルコール、セテアリルアルコール、カカオ脂、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、ラノリン、液体パラフィン、シアバター、シリコーン油、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ヒマシ油、グリセリン、レシチン、プロピレングリコール、及びエチレングリコールが挙げられる。
【0055】
化粧品として許容できる乳化剤の非限定的なリストとしては、ポリグリセリル系乳化剤、ポリオールエステル、グリセロールエーテル、オキシエチレン化及び/またはオキシプロピレン化エーテル、エチレングリコールポリマー、ソルビタンエステル、非イオン性または界面活性剤型乳化剤、例えば、アルカノールアミド;アルキルポリグルコシド;ポリオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤;ポリグリセロール化非イオン性界面活性剤;エトキシル化脂肪酸エステル;エトキシル化、プロポキシル化、またはグリセロール化されているアルコール、α-ジオール、アルキルフェノール、及び脂肪酸のエステル;エチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシドと脂肪族アルコールとの縮合物;ポリエトキシル化脂肪酸アミド;2~30molのエチレンオキシドを含む、ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;植物由来のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;グリセロールのポリエトキシル化脂肪酸モノエステルまたはジエステル(C~C24)アルキルポリグリコシド;N-(C~C24)アルキルグルカミン誘導体、(C10~C14)アルキルアミンオキシドまたはN-(C10~C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシドなどのアミンオキシド、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0056】
本開示の化粧品組成物のpHは、約4~約12であってよく、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、または12を含み、これらの値のいずれかの間の全てのpH範囲を含む。本開示の組成物のpHは、当該技術分野では周知の少なくとも1つの酸性化剤または塩基を使用して、所望の値に調整することができる。
【0057】
本開示の化粧品組成物は、一般にエマルションの形態である。本開示のエマルションは、水中油型エマルション、油中水型エマルション、水中油中水型エマルション、油中水中油型エマルションなどであり得る。本開示の組成物はまた、懸濁液または溶液を含むことができる。
【0058】
本開示の組成物は、化粧品として適切な量で皮膚に塗布された場合に皮膚の弾力性及びハリを改善する。
【0059】
本開示の組成物は、一般的には毎日皮膚に適用されるが、他の実施形態では、1日2回以上(例えば、朝と夕方)に塗布される。塗布量は、約0.5/cm~約10g/cmの範囲であってよく、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10g/cmを含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。皮膚への塗布とは、例えば、指またはアプリケータを使用して、所定量の本開示の組成物を皮膚に付着させ、次いで組成物を皮膚の表面に十分に伸ばし広げて吸収させるかまたは皮膚上に薄層として広げることを意味する。
【0060】
オーバーナイトモイスチャライザーとして調合される本開示の組成物としては、脂肪酸エステル、イソステアリン酸イソプロピル、フィトクリーム2000(パルミトイル加水分解小麦タンパクK、ステアリン酸グリセロール、及びセテアリルアルコールの混合物)、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、シリコーン油などの皮膚軟化剤、Xpertmoist Molecular Film(INCI名:水(Aqua)、グリセリン、シュードアルテロモナス属発酵エキス、キサンタンガム、プロリン、アラニン、セリン、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トコフェロール、カプリリルグリコール、エチルヘキシルグリセリン)、Actimoist Bio-1PF(INCI名:水(及び)ヒアルロン酸ナトリウム)、及びノベマー(登録商標)EC-2ポリマー(INCI名:アクリル酸ナトリウム/Beheneth-25メタクリレートクロスポリマー(及び)水素化ポリデセン(及び)ラウリルグルコシド)などのフィルム形成剤が挙げられる。
【0061】
本開示の組成物は、0.5~10g/cmの範囲の量で少なくとも毎日皮膚に適用する場合、ハリ、皮膚の厚さ、弾力性、水分量の増加、荒れの減少、または皺の深さの減少における改善の1つ以上をもたらす。改善の量は、少なくとも約5%~最大約100%以上の範囲であり、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約80%、約90%、約95%、または約100%を含み、これらの値のいずれかの間の全ての範囲を含む。改善は、本明細書に開示される方法を含む、皮膚のハリ、皮膚の厚さ、弾力性、水分量、荒れ、または皺の深さの変化を測定するための当該技術分野では周知の方法を使用して測定することができる。
【実施例
【0062】
実施例1 フェイシャルネックファーミングゲルセラム
下記の表Aに示す組成を有する顔及び首用のファーミングセラムを調製した。
【表1】
【0063】
1.相Aを室温で均質化する。
【0064】
2.室温で穏やかに撹拌しながら相Bを混合する。
【0065】
3.相Cの場合:
【0066】
a.1つ以上の化粧品として許容できる溶媒にペンタ没食子酸グルコシルを溶かす。
【0067】
b.均質な混合物が得られるまで、残りの相Cの成分を別に互いに混合する。
【0068】
c.一定の撹拌下でbをaに加える。
【0069】
4.均質な混合物が得られるまで、相Dの成分18~21を別に互いに混合する。
【0070】
5.より粘稠で均質なゲルが得られるまで、相B、C、及びDを撹拌しながら極めてゆっくりと相Aに加える。
【0071】
6.バッチを適当な容器に充填し、室温でバッチを保存する。
【0072】
実施例2 ファーミングアイクリーム
下記の表Bに示す組成を有するファーミングアイクリームを調製した。
【表2】
【0073】
1.相Aの成分を撹拌及び加熱しながら互いに混合して、均質な混合物を形成する。
【0074】
2.相Bの成分を一度に1つずつ相Aに添加する。それぞれを加えるごとに均一になるまで混合する。
【0075】
3.加熱しながら相AとBの混合物に相Cの成分を一度に1つずつ加え、均質になるまで混合する。
【0076】
4.相A~Cの混合物に相Dの成分を一度に1つずつ加え、それぞれを加える間に十分に混合する。
【0077】
5.相Eの成分を別に互いに混合して均質な混合物を形成した後、撹拌しながら相A~Dの混合物に加えて均質な混合物を形成する。
【0078】
実施例3 保湿用オーバーナイトモイスチャライザー
下記の表Cに示す組成を有する保湿用オーバーナイトモイスチャライザーを調製した。
【表3】
【0079】
1.ペンタ没食子酸グルコシルと溶媒(複数可)を混合して、均質な混合物を形成する。相Aの残りの成分を混合して、均質な混合物を形成する。このペンタ没食子酸グルコシル溶液を相Aの成分の混合物にゆっくりと加えて均質混合物を形成する。
【0080】
2.別の容器内で相Bの成分を加熱しながら均質になるまで混合してから、相Aの混合物に添加する。
【0081】
3.相Cの成分を相AとBの混合物に順次加える。それぞれを加える間に十分に混合する。
【0082】
4.相DのpH調整剤(複数可)を用いて、pHを約6.0~6.5に調整する。
【0083】
実施例4 不溶性エラスチンの産生
ヒト皮膚線維芽細胞(CCD-1064sk(ATCC(登録商標)CRL-2076(商標)))を200,000細胞/ウェル(12ウェルプレート)の播種密度で培養し、ジメチルイソソルビド(DMI)に溶解した0.05%ペンタ没食子酸グルコシル(ネオラスチン)と、37℃及び5%COの加湿雰囲気中でインキュベートした。対照として、細胞をペンタ没食子酸グルコシルを含まないDMIにも曝露した。4つの反復試料を調製した。DMIもペンタ没食子酸グルコシルも含まないものを陰性対照とした。14日間の培養後、0.05%ペンタ没食子酸グルコシルの存在下で培養した細胞は、不溶性エラスチンの産生の有意な増加を示した。図1A~Cを参照されたい。これは、ペンタ没食子酸グルコシルを含む化粧品組成物が、皮膚の不溶性エラスチンの産生を刺激することができ、それにより皮膚のハリ及び外観を改善することを示している。
【0084】
実施例5 ネックファーミングクリーム
実施例1に記載のネックファーミングクリームを、ヒト被験者で試験した。被験者は、28日間及び56日間の塗布後にそれぞれ、12%及び20%の皮膚荒れの平均の減少を示した。Rの値が低いほど、荒れが低いことを示す図2を参照されたい。28日で知覚された荒れの改善を報告した被験者の割合は82%、56日では94%であった。図3を参照されたい。28日後、皮膚のハリの平均的な増加は、28日後に11%であった。Fの値が高いほど、ハリが高いことを示す図4を参照されたい。24時間及び56日後の皮膚保水量の平均増加率(長期保水量)は、9%であった。
【0085】
図5に示されるように、ネックファーミングクリームによる治療後の、開始時(D0)、28日目(D28)及び56日目(D56)に採取された被験者の皮膚の超音波スキャンの結果は、皮膚構造の改善を示している。開始時(D0)、28日目(D28)及び56日目(D56)に撮影された被験者の皺の高解像度写真(図6及び7)は、小皺及び皺の出現の減少を示している。
【0086】
全体として、56日後、被験者の97%は皮膚がより滑らかで健康であることを認識した。94%が自分の皮膚がより保湿され、より滑らかで、より健康であると感じた。91%がネックファーミングクリームにより皮膚の外観及び肌理が改善されたと感じた。83%が顔及び首すじの皮膚のハリが高くなったことを認識し、皺が減ったように見え(フィラー効果)、80%が皮膚の弛みが減ったことを認識した。図8を参照されたい。
【0087】
実施例6 アイクリーム
実施例2に記載のアイクリームをヒト被験者で試験した。被験者は、28日間及び56日間の塗布後にそれぞれ、10%及び9%の皮膚荒れの平均の減少を示した。Rの値が低いほど、荒れが低いことを示す図9を参照されたい。28日で知覚された荒れの改善を報告した被験者の割合は63%、56日では74%であった。図10を参照されたい。超音波スキャンで測定した皮膚のハリの平均的な増加は、28日後で20%、56日後で50%であった。図11を参照されたい。皮膚密度の改善を認識した28日目及び56日目における被験者の割合は、それぞれ、52%及び75%であった、図12を参照されたい。代替的なキュートメーター法によっても、皮膚のハリの同様の改善が得られた。対照(ペンタ没食子酸グルコシルを含まない化粧品ビヒクル)と比較して、皮膚のハリの改善が28日目及び56日目に認められた。F値が低いほど、ハリが高いことを示す図13を参照されたい。代表的な被験者の超音波スキャン画像を使用して処置前(D0)と、28日間(D28)または56日間(D56)の塗布後に皮膚構造の改善も観察された。図14を参照されたい。
【0088】
代表的な被験者の眼領域の高解像度画像も、処置前(D0)と、28日間(D28)または56日間(D56)の塗布後に小皺及び皺の出現の減少を示している。図15~16を参照されたい。
【0089】
全体として、28日後に被験者の97%が自分の皮膚がより保湿され、より滑らかで、より健康であると感じ、90%が自分の皮膚がより柔軟であると認識し、87%が自分の皮膚がより滑らかで健康であると感じ、82%がアイクリームにより皮膚の外観及び肌理が改善されたと考えた。図17を参照されたい。
【0090】
実施例7 オーバーナイトモイスチャライザー
実施例3に記載のオーバーナイトモイスチャライザーをヒト被験者で試験した。塗布の8時間及び24時間後、被験者は皮膚水分量の平均6%の増加を示した。被験者は、28日間及び56日間の塗布後にそれぞれ、24%及び20%の皮膚荒れの平均の減少を示した。Rの値が低いほど、荒れが低いことを示す図18を参照されたい。28日で知覚された荒れの改善を報告した被験者の割合は92%、56日では84%であった。図19を参照されたい。メラニンの減少によって測定した場合、被験者は、56日間の使用後に11%の色素沈着の平均の減少(すなわち、より低いメラニン値)を示した。図20を参照されたい。
【0091】
代表的な被験者の超音波スキャン画像を使用して処置前(D0)と、28日間(D28)または56日間(D56)の塗布後に皮膚構造の改善が観察された。図21を参照されたい。
【0092】
代表的な被験者の眼領域の高解像度画像も、処置前(D0)と、28日間(D28)または56日間(D56)の塗布後に小皺及び皺の出現の減少を示している。図22~23を参照されたい。
【0093】
全体として、28日後に試験被験者の84%がオーバーナイトモイスチャライザーがしっかりとした皮膚の水分補給をもたらしたと感じ、82%がより滑らかで健康に見える皮膚を認識し、82%が、皮膚がより柔軟で弾力性があると知覚した。図24を参照されたい。
【0094】
実施例8 ポリフェノール染色パンチ生検の組織学の比較-処理後の皮膚と非処理の皮膚
被験者の左腕の皮膚の2cmのパッチ(肘の上の脇の下の上部)を、ペンタ没食子酸グルコシルの25%ジメチルイソソルビド溶液で24日間処理した。次に、処理後の皮膚の生検試料と、同じ対象の右側から非処理の皮膚の同様の試料を採取し、切片化し、ポリフェノールについて染色(塩化第二鉄染色)し、光学顕微鏡で撮像した。図25の左側の画像に示すように、処理後の皮膚は、非処理の皮膚試料(右側の画像)と比較して、真皮内のペンタ没食子酸グルコシル及び全体としてより高密度の組織を示す真皮内のより多くの黒い染色を示した。
【0095】
実施例9 エラスチン(VVG染色)パンチ生検の組織学の比較-処理後の皮膚と非処理の皮膚
被験者の左腕の皮膚を、ペンタ没食子酸グルコシルの25%ジメチルイソソルビド溶液で24日間処理した。次に、処理後の皮膚の生検試料と、同じ対象の右側から非処理の皮膚の同様の試料を採取し、切片化し、弾性線維について染色した(Verhoeff-Van Gieson、弾性線維を黒く染色するVVG染色)。図26の左側の画像に示すように、処理後の皮膚は、非処理の皮膚試料(右側の画像)と比較して顕著な黒い染色を示した(より高いレベルのエラスチン線維を示す)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【国際調査報告】