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特表2024-546250スロット付きコンタクトレンズパッケージおよび取り扱い方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-19
(54)【発明の名称】スロット付きコンタクトレンズパッケージおよび取り扱い方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/32 20060101AFI20241212BHJP
   A45C 11/04 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
B65D75/32
A45C11/04 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534288
(86)(22)【出願日】2022-12-08
(85)【翻訳文提出日】2024-07-19
(86)【国際出願番号】 IB2022061947
(87)【国際公開番号】W WO2023105470
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】63/287,271
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ポプウェル・サム・ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ウォード・ダニエル・グラハム
(72)【発明者】
【氏名】サムズ・スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ハニー・ウィリアム・スティーブン
【テーマコード(参考)】
3B045
3E067
【Fターム(参考)】
3B045BA09
3B045CE06
3B045CE08
3B045EA06
3B045FC04
3E067AA13
3E067AA30
3E067AB83
3E067AC01
3E067BA01A
3E067BB14A
3E067EA06
3E067EB27
3E067FA01
3E067FC01
(57)【要約】
本発明は、改良されたコンタクトレンズパッケージおよび使用方法に関する。コンタクトレンズパッケージ(100)は、ベース(110)と、ベースに接続された蓋(140)と、を含むことができる。ベースは、コンタクトレンズ(150)および包装溶液を収容するベースキャビティ(124)と、ベースの内面(132)から外面(134)までベースを通って延び、ベースキャビティと連通しているスロット(130)と、を含むことができる。蓋は、パッケージが未開封状態にあるとき、ベースの外面の上に延び、スロットを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるとき、スロットを覆わなくてよく、コンタクトレンズは、パッケージが開封状態にあるとき、スロットを通してユーザーがアクセス可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズパッケージであって、
ベースであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
前記ベースの内面から外面まで前記ベースを通って延び、前記ベースキャビティと連通しているスロットと、
を含む、ベースと、
前記ベースに接続された蓋であって、前記蓋は、前記パッケージが未開封状態にあるとき、前記ベースの前記外面の上に延び、前記スロットを覆う、蓋と、
を含む、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項2】
前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記スロットを覆わず、前記コンタクトレンズは、前記パッケージが前記開封状態にあるとき、前記スロットを通してユーザーがアクセス可能である、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項3】
前記ベースキャビティは、前記コンタクトレンズの凸面が前記スロットに面するように、前記コンタクトレンズを収容する、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項4】
前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの前記内面から前記外面まで前記ボウルを通って延びている、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項5】
前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ボウルの中間領域で終端する、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項6】
前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ベースの中間領域で終端する、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項7】
前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記ベースの前記端部の上に延び、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記ベースの前記端部の上に延びない、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項8】
前記ベースの前記端部は、開口しており、前記パッケージが開封状態にあるときに前記コンタクトレンズがそこを通過するのを可能にするように構成されている、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項9】
前記内面は、凹面であり、前記外面は、凸面である、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項10】
前記ベースは、実質的に剛性であり、前記蓋は、可撓性である、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項11】
コンタクトレンズパッケージであって、
ベースであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
前記ベースの内面から外面まで前記ベースを通って延び、前記ベースキャビティと連通しているスロットであって、前記ベースキャビティは、前記コンタクトレンズの凸面が前記スロットに面するように、前記コンタクトレンズを収容する、スロットと、
を含む、ベースと、
前記ベースに接続された蓋と、
を含む、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項12】
前記蓋は、前記パッケージが未開封状態にあるとき、前記ベースの前記外面の上に延び、前記スロットを覆う、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項13】
前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記スロットを覆わず、前記コンタクトレンズは、前記パッケージが前記開封状態にあるとき、前記スロットを通してユーザーがアクセス可能である、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項14】
前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの前記内面から前記外面まで前記ボウルを通って延びている、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項15】
前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ボウルの中間領域で終端する、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項16】
前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ベースの中間領域で終端する、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項17】
前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記ベースの前記端部の上に延び、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記ベースの前記端部の上に延びない、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項18】
前記ベースの前記端部は、開口しており、前記パッケージが開封状態にあるときに前記コンタクトレンズがそこを通過することを可能にするように構成されている、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項19】
前記内面は、凹面であり、前記外面は、凸面である、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項20】
前記ベースは、実質的に剛性であり、前記カバーは、可撓性である、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項21】
コンタクトレンズを包装する方法であって、前記方法は、
ベースを提供することであって、前記ベースは、ベースキャビティと、前記ベースの内面から外面まで前記ベースを通って延び、前記ベースキャビティと連通しているスロットと、を含む、ことと、
前記ベースキャビティ内にコンタクトレンズおよび包装溶液を配置することと、
蓋が前記ベースの前記外面の上に延び、前記スロットを覆うように、前記蓋を前記ベースに接続することと、
を含む、方法。
【請求項22】
前記コンタクトレンズは、前記コンタクトレンズの凸面が前記スロットに面するように、前記ベースキャビティ内に配置される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの前記内面から前記外面まで前記ボウルを通って延びる、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ベースの中間領域で終端し、前記蓋は、前記ベースの前記端部の上に延びる、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記内面は、凹面であり、前記外面は、凸面である、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
コンタクトレンズパッケージを開封する方法であって、前記方法は、
前記パッケージのベースを保持することであって、前記ベースは、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
前記ベースの内面から外面まで前記ベースを通って延びるスロットと、
を含む、ことと、
前記パッケージの蓋を前記ベースの前記外面から少なくとも部分的に取り外し、前記スロットが前記蓋によって覆われないようにすることと、
前記スロットを通して前記コンタクトレンズに係合することと、
前記スロットを通した前記係合を介して前記コンタクトレンズを前記ベースキャビティから外へスライドさせることと、
を含む、方法。
【請求項27】
前記ベースキャビティは、前記コンタクトレンズの凸面が前記スロットに面するように前記コンタクトレンズを収容する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの前記内面から前記外面まで前記ボウルを通って延びる、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記スロットは、前記ベースの開口端部から延び、前記ベースの中間領域で終端し、前記コンタクトレンズを前記ベースキャビティから外へスライドさせることは、前記ベースの前記開口端部を通して前記コンタクトレンズをスライドさせることを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記内面は、凹面であり、前記外面は、凸面である、請求項26に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来のコンタクトレンズパッケージでは、コンタクトレンズは、通常、凹面側を上にした向きでコンタクトレンズを収容するキャビティ(または「ボウル」)を有する成型プラスチックベースに収まっている。その結果、コンタクトレンズをパッケージから眼に移すためのユーザーエクスペリエンスは、一般的に、ユーザーが指でボウルからコンタクトレンズを「引っ張り出し」、次に、レンズが眼への配置のためにその指の上で正しい向きになるようレンズを裏返すことを含む。このプロセスは、レンズに複数回触れることを必要とし、これは、汚染物質または病原体を手からレンズ、そして最終的には眼に運ぶ可能性がある。この取り扱い経験は不衛生であるだけでなく、過度に厄介で、面倒であり、かつレンズにとって機械的にストレスが多く、レンズは、過度に操作されると破れたり、裂けたり、歪んだりすることがある。いくつかのパッケージは、レンズを裏返す必要性をなくすために、凸面側を上にした向きでレンズを提示するように設計されているが、それらは、しばしば依然として、レンズが包装溶液から「引っ張り出される」ことを必要とするか、または別様に、レンズを眼に運ぶのを達成するためにレンズの操作および/もしくはレンズへの複数回の接触を必要とする。
【0002】
眼の健康を取り巻く意識の高まりと、より便利な体験に対する顧客の要望の点から見て、あまり面倒でなく、より衛生的なコンタクトレンズ取り扱いプロセスを可能にする、コンタクトレンズ包装の必要性が生じている。ある点では、コンタクトレンズの装用者に「ワンタッチ」パッケージ、すなわち、コンタクトレンズの装用者が指のうち1本でワンタッチすることでレンズ保管パッケージからレンズを取り出し、その後、このワンタッチでレンズを眼に正しく位置付けることができるパッケージ、を提供することが理想的である。このようなデザインでは、レンズを眼に装着する前にレンズを1本の指から別の指に移し、操作する必要はない。このようなワンタッチパッケージを提供することは、レンズの準備および挿入プロセスを合理化するだけでなく、眼の上に方向付けて挿入するためにレンズが準備されているときにレンズを落としたり、装用者の他の指上のさらなる細菌にレンズをさらしたりする可能性を減少させ、また、眼に接触するように意図されたレンズの側面に触れる可能性を減少させる。
【0003】
ワンタッチレンズパッケージのデザインは、いくつかの明確な課題に直面している。装用者は、理想的には、パッケージから取り出す際に指に密着するようにレンズを一貫して位置付けることができなくてはならない。さらに、ワンタッチパッケージは、理想的には、現在のコンタクトレンズパッケージよりも商品のコストを過度に増加させるべきではなく、それは、装用者コミュニティへのコストの増加をもたらし得るためである。パッケージは、パッケージから取り出されるときにレンズを保持することを困難にしてはならない。さらに、パッケージの構成がレンズの包装に必要な溶液の量を維持するか、または減らすとすれば、レンズパッケージの生態学的影響を減らすことになるであろう。同様に、パッケージの全部もしくは一部がリサイクル材料で作られ、かつ/または、全体もしくは一部がリサイクル可能であれば、有益であろう。
【0004】
さらに、パッケージが様々な規制機関によって既に承認されている材料で構成され、理想的には溶液の化学的性質またはレンズの組成の変更を必要としなければ、有利であろう。また最適には、パッケージの機能性は、電子機器または他の電気部品がパッケージまたはレンズの性能に悪影響を及ぼす可能性がある場合に、そのような部品を組み込んでいないことが好ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのため、ワンタッチでのレンズ取り出し経験を提供するコンタクトレンズパッケージの必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に記載される1つ以上の態様を有するコンタクトレンズパッケージにおいて、前述の目的および関連する目的の一部またはすべてが達成され得ることが今や見出されている。特定の実施形態によれば、コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティを有するベースと、ベースを通って延び、ベースキャビティと連通しているスロットと、を含むことができる。本明細書に記載されるように、コンタクトレンズパッケージが開封状態にあるとき、コンタクトレンズは、スロットを通してユーザーがアクセス可能であり得、ユーザーがスロットを通してコンタクトレンズに係合し、パッケージからのコンタクトレンズの取り出しを容易にすることを可能にする。特定の実施形態では、コンタクトレンズの凸面は、ユーザーが凸面に係合するようにスロットに面してよく、本明細書に記載されるような、ワンタッチのユーザーエクスペリエンスを可能にする。本開示は、コンタクトレンズパッケージ、コンタクトレンズを包装する方法、およびコンタクトレンズパッケージを開封する方法の様々な実施形態を提供する。
【0007】
一態様では、コンタクトレンズパッケージが提供される。コンタクトレンズパッケージは、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含むことができる。ベースは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、ベースの内面から外面までベースを通って延び、ベースキャビティと連通しているスロットと、を含むことができる。蓋は、パッケージが未開封状態にあるとき、ベースの外面の上に延び、スロットを覆うことができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにスロットを覆わなくてよく、コンタクトレンズは、パッケージが開封状態にあるときにスロットを通してユーザーがアクセス可能である。いくつかの実施形態では、ベースキャビティは、コンタクトレンズの凸面がスロットに面するように、コンタクトレンズを収容することができる。いくつかの実施形態では、ベースは、ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み得、スロットは、ベースの内面から外面までボウルを通って延びることができる。いくつかの実施形態では、スロットは、ベースの端部から延び、ボウルの中間領域で終端することができる。いくつかの実施形態では、スロットは、ベースの端部から延び、ベースの中間領域で終端することができる。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときにベースの端部の上に延びることができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにベースの端部の上に延びなくてよい。いくつかの実施形態では、ベースの端部は、開口しており、パッケージが開封状態にあるときにコンタクトレンズがそこを通過するのを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、内面は凹面であってよく、外面は凸面であってよい。いくつかの実施形態では、ベースは実質的に剛性であってよく、蓋は可撓性であってよい。
【0009】
別の態様では、コンタクトレンズパッケージが提供される。コンタクトレンズパッケージは、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含むことができる。ベースは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、ベースの内面から外面までベースを通って延び、ベースキャビティと連通しているスロットと、を含むことができる。ベースキャビティは、コンタクトレンズの凸面がスロットに面するようにコンタクトレンズを収容することができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるとき、ベースの外面の上に延び、スロットを覆うことができる。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにスロットを覆わなくてよく、コンタクトレンズは、パッケージが開封状態にあるときにスロットを通してユーザーがアクセス可能である。いくつかの実施形態では、ベースは、ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み得、スロットは、ベースの内面から外面までボウルを通って延びることができる。いくつかの実施形態では、スロットは、ベースの端部から延び、ボウルの中間領域で終端することができる。いくつかの実施形態では、スロットは、ベースの端部から延び、ベースの中間領域で終端することができる。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときにベースの端部の上に延びることができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにベースの端部の上に延びなくてよい。いくつかの実施形態では、ベースの端部は、開口しており、パッケージが開封状態にあるときにコンタクトレンズがそこを通過することを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、内面は凹面であってよく、外面は凸面であってよい。いくつかの実施形態では、ベースは実質的に剛性であってよく、カバーは可撓性であってよい。
【0011】
さらに別の態様では、コンタクトレンズを包装する方法が提供される。この方法は、ベースを提供することであって、ベースは、ベースキャビティと、ベースの内面から外面までベースを通って延び、ベースキャビティと連通しているスロットと、を含む、ことと、ベースキャビティ内にコンタクトレンズおよび包装溶液を配置することと、蓋がベースの外面の上に延び、スロットを覆うように、蓋をベースに接続することと、を含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、コンタクトレンズは、コンタクトレンズの凸面がスロットに面するようにベースキャビティ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、ベースは、ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み得、スロットは、ベースの内面から外面までボウルを通って延びることができる。いくつかの実施形態では、スロットは、ベースの端部から延び、ベースの中間領域で終端することができ、蓋は、ベースの端部の上に延びることができる。いくつかの実施形態では、内面は凹面であってよく、外面は凸面であってよい。
【0013】
別の態様では、コンタクトレンズパッケージを開封する方法が提供される。この方法は、パッケージのベースを保持することを含み得、ベースは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、ベースの内面から外面までベースを通って延びるスロットと、を含む。本方法はまた、パッケージの蓋をベースの外面から少なくとも部分的に取り外し、スロットが蓋によって覆われないようにすることと、スロットを通してコンタクトレンズに係合することと、スロットを通した係合を介してコンタクトレンズをベースキャビティから外へスライドさせることと、を含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、ベースキャビティは、コンタクトレンズの凸面がスロットに面するようにコンタクトレンズを収容することができる。いくつかの実施形態では、ベースは、ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み得、スロットは、ベースの内面から外面までボウルを通って延びることができる。いくつかの実施形態では、スロットは、ベースの開口端部から延び、ベースの中間領域で終端することができ、コンタクトレンズをベースキャビティから外へスライドさせることは、ベースの開口端部を通してコンタクトレンズをスライドさせることを含み得る。いくつかの実施形態では、内面は凹面であってよく、外面は凸面であってよい。
【0015】
本開示のこれらおよび他の態様および改良は、添付の図面および添付の特許請求の範囲と併せて考慮した場合、以下の詳細な説明を検討すれば、当業者に明らかになるであろう。
【0016】
本発明の前述および他の特徴および利点は、添付図面に示されるような、本開示の特定の実施形態に関する以下の、より具体的な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】本開示の実施形態による例示的なコンタクトレンズパッケージの正面斜視図であり、垂直な向きで未開封状態にあるコンタクトレンズパッケージを示す。
図1B】垂直な向きで未開封状態にある図1Aのコンタクトレンズパッケージの背面斜視図である。
図1C図1Aの線1A-1Aに沿った、図1Aのコンタクトレンズパッケージの断面側面図であり、垂直な向きで未開封状態にあるコンタクトレンズパッケージを示す。
図1D】垂直な向きで開封状態にある図1Aのコンタクトレンズパッケージの正面斜視図である。
図2A】本開示の実施形態による、図1Aのコンタクトレンズパッケージを開封する例示的な方法を示す斜視図である。図2Aは、ユーザーがコンタクトレンズパッケージのベースを保持し、コンタクトレンズパッケージの蓋をベースから少なくとも部分的に取り外す様子を示す。
図2B】本開示の実施形態による、図1Aのコンタクトレンズパッケージを開封する例示的な方法を示す斜視図である。図2Bは、ユーザーがベースのスロットを通してコンタクトレンズに係合する様子を示す。
図2C】本開示の実施形態による、図1Aのコンタクトレンズパッケージを開封する例示的な方法を示す斜視図である。図2Cは、ユーザーがスロットを通した係合を介してコンタクトレンズをベースのベースキャビティから外へスライドさせる様子を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、参照符号が特定の要素を示す添付図面に図示された代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、無数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではない。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、記載された実施形態の趣旨および範囲内に含まれ得るような代替物、修正物、および等価物をカバーすることを意図している。
【0019】
「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態(an example embodiment)」等への言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、態様、または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らない。さらに、このような表現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、態様、または特性が一実施形態に関連して記載されている場合、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性を実行することは当業者の知識の範囲内であることを具申する。
【0020】
本明細書で使用される場合、以下の用語は以下の意味を有する。本発明の特定の実施形態の利点は、レンズが反転したり、指から落ちたり、さらに操作したりすることなく、パッケージから装用者の指へ、そして指から装用者の眼への、一貫したワンタッチレンズ移動を容易にすることである。
【0021】
レンズまたはコンタクトレンズとは、眼の上に存在する眼科用デバイスを指す。それらは、概ね半球状の形状を有し、光学的矯正、美容強化、UVカットおよび可視光線もしくはグレア軽減、創傷治癒を含む治療効果、薬物もしくは栄養補助食品の送達、診断評価もしくはモニタリング、またはそれらの任意の組み合わせを提供することができる。レンズという用語は、ソフトハイドロゲルコンタクトレンズを含み、これは、一般に、水和状態でパッケージに入れられて消費者に提供され、比較的低い弾性率(moduli)を有し、このことは、レンズが角膜に適合することを可能にする。本発明のパッケージと共に使用するのに適したコンタクトレンズは、従来のコンタクトレンズおよびシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを含む、すべての水和コンタクトレンズを含む。
【0022】
ハイドロゲルは、平衡状態で水を含有する水和架橋ポリマー系であり、水和状態で少なくとも約25%、あるいは少なくとも35%の水を含有し得る。ハイドロゲルは、典型的には、酸素透過性で生体適合性があり、コンタクトレンズを製造するための優れた材料となる。
【0023】
従来のハイドロゲルコンタクトレンズは、シリコーン含有成分を含まず、一般にシリコーンハイドロゲルに比べて含水率が高く、酸素透過性、弾性率、形状記憶性が低い。従来のハイドロゲルは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、N-ビニルピロリドン(「NVP」)またはポリビニルアルコールなどの親水性モノマーを主に含有するモノマー混合物から調製される。米国特許第4,495,313号、同第4,889,664号および同第5,039,459号は、従来のハイドロゲルの形成を開示している。従来のハイドロゲルは、イオン性または非イオン性で、ポリマコン、エタフィルコン、ネルフィルコン(nelfilcon)、オキュフィルコン(ocufilcon)、レネフィルコン(lenefilcon)などを含み得る。これらの従来のハイドロゲル材料の酸素透過性は、通常20~30バーラー(barrers)未満である。
【0024】
シリコーンハイドロゲル製剤は、バラフィルコン(balafilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)AおよびB、デルフィルコン(delfilcon)、ガリフィルコン(galyfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)A、BおよびC、ナラフィルコン(narafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、ステンフィルコン(stenfilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、カリフィルコン(kalifilcon)などを含む。「シリコーンハイドロゲル」とは、少なくとも1つの親水性成分と少なくとも1つのシリコーン含有成分とから作られるポリマーネットワークを指す。シリコーンハイドロゲルは、60~200、60~150または80~130psiの範囲の弾性率、20~60%の範囲の含水率を有することができる。シリコーンハイドロゲルの例は、アクアフィルコン(acquafilcon)、アスモフィルコン(asmofilcon)、バラフィルコン(balafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、デレフィルコン(delefilcon)、エンフィルコン(enfilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、ガリフィルコン(galyfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)、ナラフィルコン(narafilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、およびステンフィルコン(stenfilcon)、ベロフィルコン(verofilcon)を、それらの変種すべてを含めて含み、そして、米国特許第4,659,782号、同第4,659,783号、同第5,244,981号、同第5,314,960号、同第5,331,067号、同第5,371,147号、同第5,998,498号、同第6,087,415号、同第5,760,100号、同第5,776,999号、同第5,789,461号、同第5,849,811号、同第5,965,631号、同第6,367,929号、同第6,822,016号、同第6,867,245号、同第6,943,203号、同第7,247,692号、同第7,249,848号、同第7,553,880号、同第7,666,921号、同第7,786,185号、同第7,956,131号、同第8,022,158号、同第8,273,802号、同第8,399,538号、同第8,470,906号、同第8,450,387号、同第8,487,058号、同第8,507,577号、同第8,637,621号、同第8,703,891号、同第8,937,110号、同第8,937,111号、同第8,940,812号、同第9,056,878号、同第9,057,821号、同第9,125,808号、同第9,140,825号、同第9156,934号、同第9,170,349号、同第9,244,196号、同第9,244,197号、同第9,260,544号、同第9,297,928号、同第9,297,929号、ならびにWO03/22321、WO2008/061992、および米国特許出願公開第2010/0048847号において調製されたようなシリコーンハイドロゲルを含む。これらの特許は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。シリコーンハイドロゲルは、従来のコンタクトレンズよりも高い形状記憶性を有し得る。
【0025】
ハイドロゲルレンズは粘弾性材料である。コンタクトレンズは、レンズがパッケージまたはパッケージ内の気泡と相互作用すると、光学的歪みを形成し得る。光学的歪みの程度、および歪みが緩和されるのに必要な時間の長さは、レンズの化学的性質、および、比較的程度は低いが外形によって変わる。エタフィルコンAまたはポリマコンのようなポリヒドロキシエチルメタクリレートベースのレンズなどの従来のレンズ材料は、シリコーンハイドロゲルと比べて損失弾性率およびタンデルタが低く、包装との接触の結果として、より少数かつ少量の(fewer and less)深刻な光学的歪みを形成し得る。シリコーン(一般的にバルク弾性応答(bulk elastic response)を増加させる)、PVPのような湿潤剤(一般的に粘性応答を増加させる)、または従来のハイドロゲル材料のコーティング(レンズ界面での弾性応答を低下させ得る)を組み込むことで、レンズの粘弾性特性が変化し得る。短いかまたは硬い架橋剤および/または硬化剤を有する従来のハイドロゲルコンタクトレンズおよびシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、形状記憶性が短く、保管中に変形を受けにくい可能性がある。本明細書で使用されるように、高いかまたはより高い形状記憶性のハイドロゲルは、55℃で5週間加速エージングした後、少なくとも約0.18の、気泡またはパッケージとの接触による光学的歪みを示す。損失弾性率およびタンデルタを含む粘弾性特性は、動的機械分析を用いて測定され得る。
【0026】
コンタクトレンズは、どのような外形または度数のものであってもよく、概ね半球状の形状を有し得、使用時に眼に接する凹状の後側と、眼から離れる方を向き、まばたきの際にまぶたに接触する凸状の前側と、を有する。
【0027】
レンズの中心または頂点は、レンズ光学部の中心である。光学部は、光学的矯正を提供し、約7mm~約10mmの直径を有し得る。レンズ周辺部またはレンズ縁部は、前側と後側とが接する縁部である。
【0028】
実施形態は、言い換え可能にチャンバとも呼ばれる密封可能なキャビティに囲まれたレンズ支持体を含むことができる。キャビティは、任意の好都合な形態を有することができ、パッケージベースおよび少なくとも蓋を含み得、これらの各々について以下で詳細に説明する。本明細書で使用されるように、「蓋(the lid)」、「蓋(a lid)」、「ベース(the base)」および「ベース(a base)」という表現は、単数および複数の両方を包含する。蓋およびパッケージベースは、互いに対してシールされて、使用前の輸送および保管中にコンタクトレンズ、支持体および包装溶液を無菌状態で保持するキャビティを形成する。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび溶液に適合し、レトルトで乾留可能であり(retortable)、生物学的に不活性である材料から作られる。
【0029】
「フィルム」または「多層フィルム」は、パッケージを密封するために使用されるフィルムであり、しばしばリッドストックと呼ばれる。従来のコンタクトレンズパッケージで使用されている多層フィルムは、ベース、蓋の構成要素、またはその両方として本発明のパッケージで使用され得る。多層フィルムは、箔層を含むバリア層、またはコーティング、フィルムをパッケージの残りの部分にシールするシール層を含む複数の層を含み、また、剥離開始層、積層、および剛性、耐温度性、印刷適性、穿刺抵抗、水または酸素に対するバリア抵抗などのような他のパッケージ特性を改善する層から選択される、追加の層を含み得る。多層フィルムは、蒸気滅菌可能な(レトルトで乾留可能な)シールを形成する。多層フィルムは、剛性および耐温度性を高めるPET、BON、もしくはOPPフィルム層、または、酸素もしくは水蒸気に対するバリア抵抗を改善するEVOHもしくはPVDCコーティングを含み得る。
【0030】
本明細書で使用されるような「未開封状態」または「未開封」とは、閉じられ、コンタクトレンズを溶液中に収容する、コンタクトレンズパッケージを指す。
【0031】
本明細書で使用されるような「開封状態」または「開封済み」とは、無菌シールが破られた後のコンタクトレンズパッケージを指す。本明細書に記載される文脈によっては、開封状態は、ユーザーによる移動のためにレンズが包装溶液から持ち上げられるようにユーザーがパッケージを操作したときのパッケージの状態にも及ぶ。
【0032】
本明細書で使用されるような「装用者」または「ユーザー」とは、コンタクトレンズパッケージを開封する人を指す。ユーザーは、一般に、パッケージを開封し、その中に入れられているコンタクトレンズを眼まで運ぶ人としてみなされる。しかし、文脈によっては、ユーザーは、アイケア提供者(「ECP」)、または装用者のために実演するかもしくは装用者を支援する別の個人など、装用者に代わってレンズパッケージを取り扱う人であってもよい。
【0033】
包装溶液は、選択されたレンズ材料および包装に適合する、任意の生理学的に適合する溶液である。包装溶液は、生理的pHを有する緩衝液、例えば緩衝生理食塩水を含む。包装溶液は、緩衝剤、pHおよび張度調整剤、潤滑剤、湿潤剤、栄養補助食品、医薬品、パッケージ内コーティング成分などを含む既知の成分を含有し得る。
【0034】
パッケージベースは、パッケージの底部を形成し得る。これは、プラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の材料から作られ得る。パッケージベースは、成形、好ましくは射出成形され、レンズ、包装溶液、およびそれに含まれ得る任意の添加物の化学的および物理的特性、ならびにコンタクトレンズ製造の滅菌要件に適合する、ポリマー、ゴム、またはプラスチックから選択されたものから作られ得る。適切な材料の例としては、ポリプロピレンを含むポリオレフィン、COP(環状オレフィンポリマー)およびCOC(環状オレフィンコポリマー)を含むオレフィンコポリマー、ならびにそれらのブレンドが挙げられる。
【0035】
包装蓋は、ベースとシールして、レンズ支持体の少なくとも一部、レンズ、および包装溶液を収容するキャビティを形成する。蓋は、箔もしくはプラスチックの成形シート、ラミネートフィルム、またはプラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の材料から作られ得る。1つの構造のためのプラスチックと、その他の構造としての箔もしくはラミネートフィルムとを含むパッケージ、または蓋およびベースの外層として箔もしくはラミネートフィルムを含むパッケージは、当技術分野で知られており、適切な組み合わせの例である。
【0036】
射出成形プロセス、および射出成形に従来から適用されている材料の使用に対する、この説明全体を通しての言及は、例示的なものとして理解されたい。当業者であれば、代替成形プロセス、熱成形、3D印刷などを含むがこれらに限定されない、他の製造手段が、添付の特許請求の範囲内で可能であることを理解するであろう。同様に、ヒートシールおよびヒートシーリングへの言及は、本明細書に記載される実施形態に対して例示的である。包装構成要素を固定する他の手段は、接着剤、糊、熱接着、熱、超音波もしくはレーザー溶接などの溶接、または機械的トラップなどの使用を含め、当業者には明らかであろう。
【0037】
ここで図面を参照すると、図1A図1Dは、本開示の実施形態による例示的なコンタクトレンズパッケージ100を示す。説明したように、コンタクトレンズパッケージ100は、ベース110と、蓋140と、コンタクトレンズ150と、包装溶液と、を含み得る。コンタクトレンズパッケージ100は、図1A図1Cに示すような未開封状態、および図1Dに示すような開封状態を有し得る。コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、コンタクトレンズ150および包装溶液は、ベース110および蓋140によって形成されるキャビティ内に収容され得る。このようにして、コンタクトレンズ150は、コンタクトレンズ150を取り出すためにコンタクトレンズパッケージ100が開封されるまで、ベース110および蓋140内で保護され、包装溶液に曝され得る。所望の場合、ユーザーは、コンタクトレンズ150へのアクセスを可能にするためにベース110から蓋140を少なくとも部分的に取り外すことによりコンタクトレンズパッケージ100を開封することができる。後述するように、蓋140のこのような取り外しにより、ユーザーは、ベースのスロット130を通してコンタクトレンズ150に係合することができ、コンタクトレンズ150との係合により、ユーザーはコンタクトレンズ150をベース110から外にスライドさせることができる。図1Cおよび図1Dに示すように、コンタクトレンズ150は、コンタクトレンズ150の凸面側がスロット130に面するように、ベース110内に収容され得る。このようにして、ユーザーは、コンタクトレンズ150の取り出しおよびその後のユーザーの眼へのコンタクトレンズ150の配置のために凸面側に係合することができ、ワンタッチのユーザーエクスペリエンスを可能にし、上述したような特定の既存のコンタクトレンズパッケージの欠点を回避する。
【0038】
図示された実施例によれば、ベース110は、互いに反対側に配置された、第1の端部112(特定の実施形態では「開口端部」または「上端部」とも呼ばれ得る)および第2の端部114(特定の実施形態では「閉鎖端部」または「下端部」とも呼ばれ得る)を有することができる。図示されるように、ベース110は、互いに反対側に配置され、それぞれが第1の端部112から第2の端部114まで延びる、第1の側面116(特定の実施形態では「前側」とも呼ばれ得る)および第2の側面118(特定の実施形態では「後側」とも呼ばれ得る)を有し得る。ベース110はまた、互いに反対側に配置され、それぞれが第1の端部112から第2の端部114まで延びる、一対の側部側面122を有し得る。ベース110は、コンタクトレンズ150および包装溶液を収容するベースキャビティ124を画定し得る。図示のように、ベース110は、集合的にベースキャビティ124を画定する、いくつかの異なる内面を含むことができる。さらに、ベース110は、ベース110の外部外形を画定する、いくつかの異なる外面を含むことができる。図示のように、ベース110は、コンタクトレンズ150の少なくとも一部を中に受容するように構成されたボウル126を含むことができる。いくつかの実施形態では、図示のように、ボウル126の形状は、一般に、コンタクトレンズ150の形状に対応し得る。ベース110およびそのそれぞれの部分の様々な形状および構成が、種々の実施形態で使用され得ること、また、図示された実施形態は単に一実施例であることが理解されるであろう。上述したように、ベース110は、任意の適切な材料で形成され得る。特定の実施形態では、ベース110は実質的に剛性であってよい。
【0039】
図1Cおよび図1Dに示すように、ベース110は、ベース110の内面132から外面134までベース110を通って延びるスロット130を含むことができ、スロット130は、ベースキャビティ124と連通している。本明細書で説明するように、スロット130は、コンタクトレンズパッケージ100が開封状態にあるとき、ベース110からのコンタクトレンズ150の取り出しを容易にすることができる。スロット130の様々な形状および構成が使用され得る。いくつかの実施形態では、スロット130は、ベース110の第1の端部112からベース110の第2の端部114に向かって延びることができる。例えば、スロット130は、図示のように、第1の端部112から延びることができ、第2の端部114から離間したベース110の中間領域で終端し得る。いくつかの実施形態では、図示のように、スロット130は、内面132から外面134までボウル126を通って延びることができる。このようにして、コンタクトレンズパッケージ100が開封状態にあるとき、スロット130は、コンタクトレンズ150がボウル126内に受容されている間にユーザーがスロット130を通してコンタクトレンズ150に係合することを可能にし得る。図示のように、内面132は、ボウル126の凹状の内面であってよく、外面134は、ボウル126の凸状の外面であってよい。様々な実施形態によれば、スロット130は、ボウル126に加えて、またはボウル126の代わりに、ベース110の種々の部分を通って延び得ること、また、ボウル126は、特定の実施形態では省略され得ることが理解されるであろう。図示されるように、ベース110は、ベース110の第1の端部112に画定された開口部136を含んでよく、スロット130は、開口部136と連通していてよい。開口部136は、コンタクトレンズパッケージ100が開封状態にあるときに、コンタクトレンズ150がそこを通過できるように構成され得る。特に、本明細書で説明するように、スロット130を通してコンタクトレンズ150に係合した後、ユーザーは、開口部136を通してベース110から外にコンタクトレンズ150をスライドさせることができる。
【0040】
図示のように、蓋140は、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるときに、ベース110のそれぞれの表面の上に延び、ベースキャビティ124内にコンタクトレンズ150および包装溶液を密封することができる。前述のように、接着剤、糊、熱接着、熱、超音波もしくはレーザー溶接などの溶接、または機械的トラップなどの使用を含む、当業者に明らかなベースとシールとをシールする手段がある。好ましい実施形態では、ベースは成形ポリプロピレンで形成され、蓋は多層フィルムで形成され、蓋とベースは従来のヒートシーリングプロセスを介して接合されて、パッケージ内にレンズが保管される密閉シールおよびキャビティを形成する。このように、ベース110と蓋140は、ユーザーがコンタクトレンズパッケージ100を開封して使用のためにコンタクトレンズ150を取り出すことを望むまで、コンタクトレンズ150および包装溶液を収容するための密封されたキャビティを形成することができる。いくつかの実施形態では、図示のように、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、蓋140は、ベース110の第1の側面116の少なくとも一部、ベース110の第1の端部112の少なくとも一部、およびベース110の第2の側面118の少なくとも一部の上に延びることができる。例えば、蓋140は、第1の側面116の少なくとも一部の上に延びる第1の部分142と、第1の端部112の少なくとも一部の上に延びる第2の部分144と、第2の側面118の少なくとも一部の上に延びる第3の部分146と、を含むことができる。図示のように、第1の部分142は、外面134の少なくとも一部の上に延びることができ、第1の側面116に沿ってスロット130を覆うことができ、第2の部分144は、第1の端部112に沿って開口部136を覆うことができ、第3の部分146は、第2の側面118に沿ってベースキャビティ124を覆うことができる。コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、蓋140のそれぞれの部分は、コンタクトレンズ150および包装溶液がベース110および蓋140によって形成されるキャビティ内に収容されるように、ベース110のそれぞれの隣接する部分にシールされ得る。蓋140とベース110との間のシールは、コンタクトレンズパッケージ100がコンタクトレンズ150の取り出しのために未開封状態から開封状態に移行される際に少なくとも部分的に破壊され得る。上述したように、蓋140は、任意の適切な材料で形成され得る。特定の実施形態では、図示のとおり、蓋140は可撓性であってよい。
【0041】
図2A図2Cは、本開示の実施形態によるコンタクトレンズパッケージ100を開封する例示的な方法を示す。上述したように、コンタクトレンズパッケージ100は、ユーザーがパッケージ100の開封を望むまで、図1A図1Cに示すように、未開封状態で提供および保管され得る。コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあると、ユーザーは、図2Aに示すように、ベース110を持ち、蓋140をベース110から少なくとも部分的に取り外すことができる。例えば、ユーザーは、第1の部分142の端部領域を把持し、蓋140をベース110から引き離すことができる。このようにして、蓋140とベース110との間のシールの少なくとも一部が、破壊され得る。いくつかの実施形態では、図示のように、コンタクトレンズパッケージ100は、蓋140がベース110から少なくとも部分的に取り外される間、垂直な向きで保持され得る。あるいは、いくつかの実施形態では、コンタクトレンズパッケージ100は、蓋140がベース110から少なくとも部分的に取り外される間、水平な向きで保持されてもよい。いくつかの実施形態では、図示のように、蓋140は、スロット130が第1の側面116に沿って蓋140によってもはや覆われないように、ベース110の外面134から取り外され得る。さらに、図示のように、蓋140は、開口部136が第1の端部112に沿って蓋140によってもはや覆われないように、ベース110から取り外されてもよい。さらに、図示のように、蓋140は、ベースキャビティ124の少なくとも一部が第2の側面118に沿って蓋140によってもはや覆われないように、ベース110から取り外されてもよい。いくつかの実施形態では、蓋140はベース110から完全に取り外されてもよい。
【0042】
ベース110から蓋140を少なくとも部分的に取り外した後、ユーザーは、図2Bに示すように、コンタクトレンズ150がベースキャビティ124内に存在する間に、ユーザーの指のうちの1本でベース110のスロット130を通してコンタクトレンズ150に係合することができる。いくつかの実施形態では、図示のように、ユーザーは、コンタクトレンズパッケージ100が水平な向きで保持されている間に、スロット130を通してコンタクトレンズ150に係合することができる。コンタクトレンズ150の凸面がスロット130に面している図示の実施形態によれば、ユーザーは、スロット130を通してコンタクトレンズ150の凸面に係合することができる。次に、ユーザーは、図2Cに示すように、スロット130を通した係合を介してコンタクトレンズ150をベースキャビティ124から外にスライドさせることができる。具体的には、ユーザーは、ベース110の第1の端部112における覆われていない開口部136を通してコンタクトレンズ150をスライドさせることができる。このようにして、ワンタッチで、コンタクトレンズ150は、ベース110から便利に取り出され、所望の凹面側を上にした向きでユーザーの指の上に保持され得、ユーザーの眼に位置付ける準備ができる。
【0043】
前述の説明では、説明の目的で、記載された実施形態の完全な理解を提供するために特定の命名法を使用した。しかしながら、当業者には、説明した実施形態を実施するために具体的な詳細の多くが必須でないことは明らかであろう。したがって、本明細書に記載される特定の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示される。これらは、網羅的であること、または実施形態を開示された正確な形態に限定することを目標としていない。上記の教示に鑑みて、多くの修正および変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。
【0044】
概要および要約のセクションは、本発明者らによって企図されるような本発明の、すべてではないが1つ以上の例示的な実施形態を示すことができ、したがって、本発明および添付の特許請求の範囲をいかなる形でも限定することを意図するものではない。
【0045】
具体的な実施形態に関する前述の説明は、本発明の一般的な性質を十分に明らかにするものであるため、他者は、当業者の技能の範囲内の知識を適用することにより、本発明の一般的な概念から逸脱せずに、過度な実験無しで、そのような具体的な実施形態を、様々な用途のために容易に修正および/または適合させることができる。したがって、このような適合および修正は、本明細書中に提示された教示および指針に基づいて、開示された実施形態の等価物の意義および範囲内にあることが意図される。本明細書の表現または用語は、説明を目的としており、限定する目的ではなく、本明細書の用語または表現は、教示および指針に照らして当業者によって解釈されるべきものであることを理解されたい。
【0046】
本発明のパッケージは、既知の材料およびプロセスを用いて製造され得る。包装材料は、未使用材料、リサイクル材料、またはそれらの組み合わせであってよい。パッケージキャビティ内の容積は、選択されたデザインによって変化し得る。
【0047】
本明細書に記載されたすべての特徴がすべてのパッケージに組み込まれる必要はなく、当業者は、本明細書の教示を使用して、特徴を組み合わせて多種多様な改良されたコンタクトレンズパッケージを提供することができる。要するに、本発明のコンタクトレンズパッケージは、いくつかの新規な機能性を組み込んでおり、これらの機能性は、本明細書で説明するような多種多様な組み合わせで組み合わせられて、所望の改良されたおよび/またはワンタッチの包装を提供することができる。本発明の広さおよび範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の請求項およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【0048】
本発明の態様は、以下の実施形態を含み得る:
1.コンタクトレンズパッケージであって、
ベースであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
ベースの内面から外面までベースを通って延び、ベースキャビティと連通しているスロットと、
を含む、ベースと、
ベースに接続された蓋であって、蓋は、パッケージが未開封状態にあるとき、ベースの外面の上に延び、スロットを覆う、蓋と、
を含む、コンタクトレンズパッケージ。
2.蓋は、パッケージが開封状態にあるとき、スロットを覆わず、コンタクトレンズは、パッケージが開封状態にあるとき、スロットを通してユーザーがアクセス可能である、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
3.ベースキャビティは、コンタクトレンズの凸面がスロットに面するように、コンタクトレンズを収容する、請求項1または請求項2に記載のコンタクトレンズパッケージ。
4.ベースは、ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、スロットは、ベースの内面から外面までボウルを通って延びている、請求項1~3のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
5.スロットは、ベースの端部から延び、ボウルの中間領域で終端する、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
6.スロットは、ベースの端部から延び、ベースの中間領域で終端する、請求項1~5のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
7.蓋は、パッケージが未開封状態にあるとき、ベースの端部の上に延び、蓋は、パッケージが開封状態にあるとき、ベースの端部の上に延びない、請求項6に記載のコンタクトレンズパッケージ。
8.ベースの端部は、開口しており、パッケージが開封状態にあるときにコンタクトレンズがそこを通過するのを可能にするように構成されている、請求項6または請求項7に記載のコンタクトレンズパッケージ。
9.内面は、凹面であり、外面は、凸面である、請求項1~8のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
10.ベースは、実質的に剛性であり、蓋は、可撓性である、請求項1~9のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0049】
11.コンタクトレンズパッケージであって、
ベースであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
ベースの内面から外面までベースを通って延び、ベースキャビティと連通しているスロットであって、ベースキャビティは、コンタクトレンズの凸面がスロットに面するように、コンタクトレンズを収容する、スロットと、
を含む、ベースと、
ベースに接続された蓋と、
を含む、コンタクトレンズパッケージ。
12.蓋は、パッケージが未開封状態にあるとき、ベースの外面の上に延び、スロットを覆う、請求項11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
13.蓋は、パッケージが開封状態にあるとき、スロットを覆わず、コンタクトレンズは、パッケージが開封状態にあるとき、スロットを通してユーザーがアクセス可能である、請求項12に記載のコンタクトレンズパッケージ。
14.ベースは、ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、スロットは、ベースの内面から外面までボウルを通って延びている、請求項11~13のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
15.スロットは、ベースの端部から延び、ボウルの中間領域で終端する、請求項14に記載のコンタクトレンズパッケージ。
16.スロットは、ベースの端部から延び、ベースの中間領域で終端する、請求項11~15のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
17.蓋は、パッケージが未開封状態にあるとき、ベースの端部の上に延び、蓋は、パッケージが開封状態にあるとき、ベースの端部の上に延びない、請求項16に記載のコンタクトレンズパッケージ。
18.ベースの端部は、開口しており、パッケージが開封状態にあるときにコンタクトレンズがそこを通過することを可能にするように構成されている、請求項16または請求項17に記載のコンタクトレンズパッケージ。
19.内面は、凹面であり、外面は、凸面である、請求項11~18のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
20.ベースは、実質的に剛性であり、カバーは、可撓性である、請求項11~19のいずれか一項に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0050】
21.コンタクトレンズを包装する方法であって、方法は、
ベースを提供することであって、ベースは、ベースキャビティと、ベースの内面から外面までベースを通って延び、ベースキャビティと連通しているスロットと、を含む、ことと、
ベースキャビティ内にコンタクトレンズおよび包装溶液を配置することと、
蓋がベースの外面の上に延び、スロットを覆うように、蓋をベースに接続することと、
を含む、方法。
22.コンタクトレンズは、コンタクトレンズの凸面がスロットに面するように、ベースキャビティ内に配置される、請求項21に記載の方法。
23.ベースは、ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、スロットは、ベースの内面から外面までボウルを通って延びる、請求項21または請求項22に記載の方法。
24.スロットは、ベースの端部から延び、ベースの中間領域で終端し、蓋は、ベースの端部の上に延びる、請求項21~23のいずれか一項に記載の方法。
25.内面は、凹面であり、外面は、凸面である、請求項21~24のいずれか一項に記載の方法。
26.コンタクトレンズパッケージを開封する方法であって、方法は、
パッケージのベースを保持することであって、ベースは、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
ベースの内面から外面までベースを通って延びるスロットと、
を含む、ことと、
パッケージの蓋をベースの外面から少なくとも部分的に取り外し、スロットが蓋によって覆われないようにすることと、
スロットを通してコンタクトレンズに係合することと、
スロットを通した係合を介してコンタクトレンズをベースキャビティから外へスライドさせることと、
を含む、方法。
27.ベースキャビティは、コンタクトレンズの凸面がスロットに面するようにコンタクトレンズを収容する、請求項26に記載の方法。
28.ベースは、ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、スロットは、ベースの内面から外面までボウルを通って延びる、請求項26または請求項27に記載の方法。
29.スロットは、ベースの開口端部から延び、ベースの中間領域で終端し、コンタクトレンズをベースキャビティから外へスライドさせることは、ベースの開口端部を通してコンタクトレンズをスライドさせることを含む、請求項26~28のいずれか一項に記載の方法。
30.内面は、凹面であり、外面は、凸面である、請求項26~29のいずれか一項に記載の方法。
【0051】
〔実施の態様〕
(1) コンタクトレンズパッケージであって、
ベースであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
前記ベースの内面から外面まで前記ベースを通って延び、前記ベースキャビティと連通しているスロットと、
を含む、ベースと、
前記ベースに接続された蓋であって、前記蓋は、前記パッケージが未開封状態にあるとき、前記ベースの前記外面の上に延び、前記スロットを覆う、蓋と、
を含む、コンタクトレンズパッケージ。
(2) 前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記スロットを覆わず、前記コンタクトレンズは、前記パッケージが前記開封状態にあるとき、前記スロットを通してユーザーがアクセス可能である、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(3) 前記ベースキャビティは、前記コンタクトレンズの凸面が前記スロットに面するように、前記コンタクトレンズを収容する、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(4) 前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの前記内面から前記外面まで前記ボウルを通って延びている、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(5) 前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ボウルの中間領域で終端する、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0052】
(6) 前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ベースの中間領域で終端する、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(7) 前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記ベースの前記端部の上に延び、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記ベースの前記端部の上に延びない、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(8) 前記ベースの前記端部は、開口しており、前記パッケージが開封状態にあるときに前記コンタクトレンズがそこを通過するのを可能にするように構成されている、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(9) 前記内面は、凹面であり、前記外面は、凸面である、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(10) 前記ベースは、実質的に剛性であり、前記蓋は、可撓性である、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0053】
(11) コンタクトレンズパッケージであって、
ベースであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
前記ベースの内面から外面まで前記ベースを通って延び、前記ベースキャビティと連通しているスロットであって、前記ベースキャビティは、前記コンタクトレンズの凸面が前記スロットに面するように、前記コンタクトレンズを収容する、スロットと、
を含む、ベースと、
前記ベースに接続された蓋と、
を含む、コンタクトレンズパッケージ。
(12) 前記蓋は、前記パッケージが未開封状態にあるとき、前記ベースの前記外面の上に延び、前記スロットを覆う、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(13) 前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記スロットを覆わず、前記コンタクトレンズは、前記パッケージが前記開封状態にあるとき、前記スロットを通してユーザーがアクセス可能である、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(14) 前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの前記内面から前記外面まで前記ボウルを通って延びている、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(15) 前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ボウルの中間領域で終端する、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0054】
(16) 前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ベースの中間領域で終端する、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(17) 前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記ベースの前記端部の上に延び、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記ベースの前記端部の上に延びない、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(18) 前記ベースの前記端部は、開口しており、前記パッケージが開封状態にあるときに前記コンタクトレンズがそこを通過することを可能にするように構成されている、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(19) 前記内面は、凹面であり、前記外面は、凸面である、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(20) 前記ベースは、実質的に剛性であり、前記カバーは、可撓性である、実施態様11に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0055】
(21) コンタクトレンズを包装する方法であって、前記方法は、
ベースを提供することであって、前記ベースは、ベースキャビティと、前記ベースの内面から外面まで前記ベースを通って延び、前記ベースキャビティと連通しているスロットと、を含む、ことと、
前記ベースキャビティ内にコンタクトレンズおよび包装溶液を配置することと、
蓋が前記ベースの前記外面の上に延び、前記スロットを覆うように、前記蓋を前記ベースに接続することと、
を含む、方法。
(22) 前記コンタクトレンズは、前記コンタクトレンズの凸面が前記スロットに面するように、前記ベースキャビティ内に配置される、実施態様21に記載の方法。
(23) 前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの前記内面から前記外面まで前記ボウルを通って延びる、実施態様21に記載の方法。
(24) 前記スロットは、前記ベースの端部から延び、前記ベースの中間領域で終端し、前記蓋は、前記ベースの前記端部の上に延びる、実施態様21に記載の方法。
(25) 前記内面は、凹面であり、前記外面は、凸面である、実施態様21に記載の方法。
【0056】
(26) コンタクトレンズパッケージを開封する方法であって、前記方法は、
前記パッケージのベースを保持することであって、前記ベースは、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するベースキャビティと、
前記ベースの内面から外面まで前記ベースを通って延びるスロットと、
を含む、ことと、
前記パッケージの蓋を前記ベースの前記外面から少なくとも部分的に取り外し、前記スロットが前記蓋によって覆われないようにすることと、
前記スロットを通して前記コンタクトレンズに係合することと、
前記スロットを通した前記係合を介して前記コンタクトレンズを前記ベースキャビティから外へスライドさせることと、
を含む、方法。
(27) 前記ベースキャビティは、前記コンタクトレンズの凸面が前記スロットに面するように前記コンタクトレンズを収容する、実施態様26に記載の方法。
(28) 前記ベースは、前記ベースキャビティの少なくとも一部を形成するボウルを含み、前記スロットは、前記ベースの前記内面から前記外面まで前記ボウルを通って延びる、実施態様26に記載の方法。
(29) 前記スロットは、前記ベースの開口端部から延び、前記ベースの中間領域で終端し、前記コンタクトレンズを前記ベースキャビティから外へスライドさせることは、前記ベースの前記開口端部を通して前記コンタクトレンズをスライドさせることを含む、実施態様26に記載の方法。
(30) 前記内面は、凹面であり、前記外面は、凸面である、実施態様26に記載の方法。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
【国際調査報告】