(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-19
(54)【発明の名称】内視鏡に用いられるロック装置、内視鏡及びロック装置
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
A61B1/00 711
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541034
(86)(22)【出願日】2023-07-18
(85)【翻訳文提出日】2024-07-08
(86)【国際出願番号】 CN2023107953
(87)【国際公開番号】W WO2024098830
(87)【国際公開日】2024-05-16
(31)【優先権主張番号】202211394554.5
(32)【優先日】2022-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520322853
【氏名又は名称】南微医学科技股▲フェン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MICRO-TECH(NANJING)CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Gaoke Third Road,National New & High Technology Industrial Development Zone,Pukou District Nanjing,Jiangsu 210032(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 鴻雁
(72)【発明者】
【氏名】時 強強
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161FF12
4C161HH33
4C161HH34
4C161JJ06
4C161JJ11
(57)【要約】
本願は内視鏡に用いられるロック装置(10、10’、210)、内視鏡(2)及びロック装置(210’)を提供し、内視鏡に用いられるロック装置(10、10’、210)は、第1の回転輪(111、2111)、第1の回転軸(113、2113)、ブレーキディスク(300、2300)及びブレーキディスク駆動モジュール(500、2500)を含み、第1の回転輪(111、2111)は第1の回転軸(113、2113)の第1端に接続され、第1の回転軸(113、2113)の第2端寄りの位置に第1の牽引ディスク(115、2115)が設置され、第1の回転輪(111、2111)により第1の回転軸(113、2113)の回転を制御し、第1の牽引ディスク(115、2115)を回転するように動かすことができ、第1の牽引ディスク(115、2115)の回転は第1の牽引スレッド(1153、21153)を調整し、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整し、ブレーキディスク(300、2300)は第1の回転軸(113、2113)の外周面の少なくとも一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュール(500、2500)によりブレーキディスク(300、2300)と第1の回転軸(113、2113)又は第1の牽引ディスク(115、2115)の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、第1の回転軸(115、2115)の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせ、当該内視鏡に用いられるロック装置(10、10’、210)は、操作中における内視鏡のレンズの角度の柔軟性と安定性を向上させることができる。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡に用いられるロック装置であって、第1の回転輪、第1の回転軸、及びブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを含み、
前記第1の回転輪は前記第1の回転軸の第1端に接続され、前記第1の回転軸の第2端寄りの位置に第1の牽引ディスクが設置され、前記第1の回転輪により前記第1の回転軸の回転を制御し、前記第1の牽引ディスクを回転するように動かすことができ、前記第1の牽引ディスクの回転は第1の牽引スレッドを調整し、それにより前記内視鏡の第1次元での観察角度を調整し、
前記ブレーキディスクは前記第1の回転軸又は前記第1の牽引ディスクの外周面の少なくとも一側に設置され、前記ブレーキディスク駆動モジュールにより前記ブレーキディスクと前記第1の回転軸又は前記第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、前記第1の回転軸の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせる、ことを特徴とする内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項2】
前記ブレーキディスクは全体的には前記第1の回転軸又は前記第1の牽引ディスクの周面を挟持するフレーム構造であり、前記フレーム構造はそれを上下に開かせるブレーキディスク開口を有し、
前記ブレーキディスク駆動モジュールは締結具を有し、前記締結具は少なくとも前記ブレーキディスク開口の一端に設置され、前記締結具により前記ブレーキディスクに与える付勢力を調整することができ、それにより前記ブレーキディスクの前記第1の回転軸、前記第1の牽引ディスクに与える挟持力を変更することにより、前記ブレーキディスクと前記第1の回転軸又は前記第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整することで、前記第1の回転軸の回転減衰を前記第1の所定減衰範囲内にさせる、ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項3】
前記ブレーキディスク開口に対向する前記ブレーキディスクの根元位置に突出体が設置され、前記突出体により、前記ブレーキディスクは前記ロック装置の機体内に固定される、ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項4】
前記ブレーキディスクの根元位置に前記ブレーキディスクの弾性変形空間を増加させる隙間が設置される、ことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項5】
前記突出体は前記機体における第1の挟持柱と第2の挟持柱との挟持の間に設置され、それにより前記ブレーキディスクが前記ロック装置の機体内に固定されることを実現する、ことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項6】
前記締結具は、スタッドと、前記スタッドと螺合する上ナット、下ナットとを含み、前記上ナットは前記ブレーキディスク開口の上端口に設置され、前記下ナットは前記ブレーキディスク開口の下端口に設置され、
前記上ナットと前記スタッドの第1のセグメントとは第1のネジ対偶を構成し、前記下ナットと前記スタッドの第2のセグメントとは第2のネジ対偶を構成し、前記第1のネジ対偶と前記第2のネジ対偶は逆のネジ回転方向を有し、
前記スタッドを回転させることにより、前記ブレーキディスクに与える付勢力を調整する、ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項7】
前記締結具は、スタッドを含み、前記フレーム構造の開口位置に前記スタッドと螺合して動作する雌ネジが設置され、ここで、前記開口の上端口は前記スタッドの第1のセグメントと螺合して第3のネジ対偶を形成し、前記開口の下端口は前記スタッドの第2のセグメントと螺合して第4のネジ対偶を形成し、前記第3のネジ対偶と前記第4のネジ対偶は逆のネジ回転方向を有し、
前記スタッドを回転させて、前記ブレーキディスクに与える付勢力を調整する、ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項8】
前記スタッドに前記機体の殻体外に延出する把持部が設置され、前記把持部は前記ロック装置の操作者がスタッドを回転させるために用いられる、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項9】
前記スタッドに前記機体の殻体の外面に当接する端面が設置される、ことを特徴とする請求項8に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項10】
前記ロック装置は、第2の回転輪及び第2の回転軸をさらに含み、
前記第2の回転輪は前記第2の回転軸の第1端に接続され、前記第1の回転軸は前記第2の回転軸と同軸であり、前記第2の回転軸は前記第1の回転軸の外周面に嵌設され、前記第2の回転軸の第2端寄りの位置に第2の牽引ディスクが設置され、前記第2の回転輪により前記第2の回転軸の回転を制御し、前記第2の牽引ディスクを回転するように動かすことができ、前記第2の牽引ディスクの回転は第2の牽引スレッドを調整し、それにより前記内視鏡の第2次元での観察角度を調整し、前記第2次元は前記第1次元と異なる方向次元にあり、前記ブレーキディスクは全体的にさらに前記第2の回転軸又は前記第2の牽引ディスクの周面を挟持し、前記ブレーキディスクが前記第1の回転軸、前記第1の牽引ディスクに挟持力を与える時、同様に前記第2の回転軸、前記第2の牽引ディスクに、対応する挟持力を与えることで、前記第2の回転軸の回転減衰を第2の所定減衰範囲内にさせる、ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項11】
前記ブレーキディスクは前記第1の回転軸の外周面の一側に設置され、前記ブレーキディスク駆動モジュールにより前記ブレーキディスクと前記第1の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、前記第1の回転軸の回転減衰を前記第1の所定範囲内にさせる、ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項12】
前記ロック装置は第2の回転輪及び第2の回転軸を含み、前記第2の回転輪は前記第2の回転軸の第1端に接続され、前記第2の回転軸は前記第1の回転軸と同軸であり、前記第2の回転軸の第2端寄りの位置に第2の牽引ディスクが設置され、前記ブレーキディスクは前記第2の回転軸の外周面の少なくとも一側に位置し、前記ブレーキディスクと前記第1の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整するとともに、前記ブレーキディスクと前記第2の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いをも同期に調整することで、前記第2の回転軸の回転減衰を第2の所定減衰範囲内にさせ、前記第2の牽引ディスクの回転は前記内視鏡の第2の牽引スレッドを調整し、それにより前記内視鏡の第2次元での観察角度を調整するために用いられ、前記第2次元は前記第1次元と異なる方向次元にある、ことを特徴とする請求項11に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項13】
前記第1の回転軸の外周面及び/又は前記第2の回転軸の外周面と前記ブレーキディスクとの貼り合わせ箇所にO字形シールリングが設置される、ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項14】
前記第1の回転軸の外周面及び/又は前記第2の回転軸の外周面と接触する前記ブレーキディスクの貼り合わせ面に、摩擦力を増大させる表面筋目が設置される、ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項15】
前記ブレーキディスク本体の一端に位置決め孔が設置され、前記位置決め孔は回転可能に前記ロック装置の殻体の固定柱に嵌設され、前記ブレーキディスクの前記固定柱回りの揺動角度を調整することにより、前記ブレーキディスクと前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸との貼り合わせの締め付け度合いを調整することができる、ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項16】
前記ブレーキディスクのブレーキディスク本体に円弧状貫通孔が設置され、
前記ブレーキディスク駆動モジュールは駆動部材を含み、その本体が前記第1の回転軸と同軸に設置され、前記駆動部材は前記駆動部材本体に接続されて径方向の一側に延出するアームをさらに有し、前記アームに軸方向に延出するアーム柱が設置され、前記アーム柱は前記ブレーキディスクに設置された円弧状貫通孔に挿入され、前記駆動部材が回動し、前記アーム柱がそれに伴って前記円弧状貫通孔内を摺動し、さらに前記ブレーキディスクを、前記固定柱を回って揺動するように動かし、それにより前記ブレーキディスクの前記固定柱回りの揺動角度を調整する、ことを特徴とする請求項15に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項17】
前記ブレーキディスク駆動モジュールはシフトレバーをさらに含み、前記シフトレバーは前記駆動部材本体の直径より顕著に大きい所定の長さを有し、その一端が前記駆動部材本体に固定して接続され、その他端が径方向に延出し、シフトしやすい操作面を提供し、前記シフトレバーをシフトすることにより、前記駆動部材を回動させることができる、ことを特徴とする請求項16に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項18】
前記第1の牽引ディスクと前記第2の牽引ディスクの軸方向隙間に隔離シートが設置される、ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項19】
前記ブレーキディスク、前記ブレーキディスク駆動モジュールは2つのグループに分けられ、それぞれ前記第1の回転軸及び前記第2の回転軸に減衰を提供する、ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡に用いられるロック装置。
【請求項20】
内視鏡であって、第1の回転輪、第1の回転軸、及びブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを含み、
前記第1の回転輪は前記第1の回転軸の第1端に接続され、前記第1の回転軸の第2端寄りの位置に第1の牽引ディスクが設置され、前記第1の回転輪により前記第1の回転軸の回転を制御し、前記第1の牽引ディスクを回転するように動かすことができ、
前記ブレーキディスクは前記第1の回転軸又は前記第1の牽引ディスクの外周面の少なくとも一側に設置され、前記ブレーキディスク駆動モジュールにより前記ブレーキディスクと前記第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、前記第1の回転軸の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせ、
前記第1の牽引ディスクの回転は第1の牽引スレッドを調整し、それにより前記内視鏡のレンズの第1次元での観察角度を調整するために用いられ、当該調整により、上記ブレーキディスクが提供する減衰に合わせて、必要に応じて前記内視鏡のレンズを第1次元での必要な観察角度に回転するように動かして停止させることができる、ことを特徴とする内視鏡。
【請求項21】
ロック装置であって、第1の回転輪、第1の回転軸、及びブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを含み、
前記第1の回転輪は前記第1の回転軸の第1端に接続され、前記第1の回転軸の第2端寄りの位置に第1の機能ディスクが設置され、前記第1の回転輪により前記第1の回転軸の回転を制御し、前記第1の機能ディスクを回転するように動かすことができ、
前記ブレーキディスクは前記第1の回転軸又は前記第1の機能ディスクの外周面の少なくとも一側に設置され、前記ブレーキディスク駆動モジュールにより前記ブレーキディスクと前記第1の回転軸又は前記第1の機能ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、前記第1の回転軸の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせる、ことを特徴とするロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は医療機器の分野に関し、特に内視鏡に用いられるロック装置、内視鏡及びロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡機器は、国の医療体制の改革、医療技術の進歩、先進医療機器の普及に伴い、日常の医療手術に広く用いられるようになっている。
【0003】
内視鏡機器は、一般的な医療機器として、主な構成部分が牽引スレッド、湾曲可能な部分、光源及びレンズなどからなっている。病変部位の観察を容易にするために、内視鏡の後端にロック装置を組み立てる。実際に使用する際に、内視鏡の先端レンズは低侵襲切開口を介して人体内部に入り、通常、内視鏡の先端レンズを適切な位置に調整した後、さらに内視鏡のレンズをある角度に固定させ、内視鏡後端のロック装置により湾曲可能な部分の運動コントロールを実現し、さらに内視鏡の先端レンズの観察角度に対する調節を実現し、関連部位の病変状況を直接覗き込む。そのため、内視鏡ロック装置は、実際の手術操作における重要なモジュールとして、病変部位の観察を実現するために重要な役割を果たす。
【0004】
従来の内視鏡ロック装置において、通常、ロックハンドホイールを用いてレンズの調整及びロックを実現し、操作中にロックハンドホイールがレンズを操縦する時に安定性が不十分であり、位置決め精度が高くなく、湾曲角度が柔軟ではないなどの問題が存在し、そのため、操作中に内視鏡のレンズの角度柔軟性及び安定性を向上させるように内視鏡に用いられるロック装置を提供することが、当業者が解決すべき技術的問題となる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、従来の内視鏡ロック装置の操作安定性が不足で、精密度が高くなく、湾曲角度が柔軟ではないという問題を解決するために、内視鏡に用いられるロック装置を提供する。本発明は、さらに、上記ロック装置を用いる内視鏡及びロック装置を提供する。
【0006】
本発明の実施例にて提供される内視鏡に用いられるロック装置によれば、第1の回転輪、第1の回転軸、及びブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを含み、第1の回転輪は第1の回転軸の第1端に接続され、第1の回転軸の第2端寄りの位置に第1の牽引ディスクが設置され、第1の回転輪により第1の回転軸の回転を制御し、第1の牽引ディスクを回転するように動かすことができ、第1の牽引ディスクの回転は第1の牽引スレッドを調整し、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整し、ブレーキディスクは第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面の少なくとも一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュールによりブレーキディスクと第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、第1の回転軸の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせる。
【0007】
本願の1つの実施例において、ブレーキディスクは全体的には第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの周面を挟持するフレーム構造であり、フレーム構造はそれを上下に開かせるブレーキディスク開口を有し、ブレーキディスク駆動モジュールは締結具を有し、締結具は少なくともブレーキディスク開口の一端に設置され、締結具によりブレーキディスクに与える付勢力を調整することができ、それによりブレーキディスクの第1の回転軸、第1の牽引ディスクに与える挟持力を変更することにより、ブレーキディスクと第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整することで、第1の回転軸の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせる。
【0008】
本願の1つの実施例において、ブレーキディスク開口に対向するブレーキディスクの根元位置に突出体が設置され、突出体により、ブレーキディスクはロック装置の機体内に固定される。
【0009】
本願の1つの実施例において、ブレーキディスクの根元位置にブレーキディスクの弾性変形空間を増加させる隙間が設置される。
【0010】
本願の1つの実施例において、突出体は機体における第1の挟持柱と第2の挟持柱との挟持の間に設置され、それによりブレーキディスクがロック装置の機体内に固定されることを実現する。
【0011】
本願の1つの実施例において、締結具は、スタッドと、スタッドと螺合する上ナット、下ナットとを含み、上ナットはブレーキディスク開口の上端口に設置され、下ナットはブレーキディスク開口の下端口に設置され、上ナットとスタッドの第1のセグメントとは第1のネジ対偶を構成し、下ナットとスタッドの第2のセグメントとは第2のネジ対偶を構成し、第1のネジ対偶と第2のネジ対偶は逆のネジ回転方向を有し、スタッドを回転させることにより、ブレーキディスクに与える付勢力を調整する。
【0012】
本願の1つの実施例において、締結具は、スタッドを含み、フレーム構造の開口位置にスタッドと螺合して動作する雌ネジが設置され、ここで、開口の上端口はスタッドの第1のセグメントと螺合して第3のネジ対偶を形成し、開口の下端口はスタッドの第2のセグメントと螺合して第4のネジ対偶を形成し、第3のネジ対偶と第4のネジ対偶は逆のネジ回転方向を有し、スタッドを回転させることで、ブレーキディスクに与える付勢力を調整する。
【0013】
本願の1つの実施例において、スタッドに機体の殻体外に延出する把持部が設置され、把持部はロック装置の操作者がスタッドを回転させるために用いられる。
【0014】
本願の1つの実施例において、スタッドに機体の殻体の外面に当接する端面が設置される。
【0015】
本願の1つの実施例において、ロック装置は、第2の回転輪及び第2の回転軸をさらに含み、第2の回転輪は第2の回転軸の第1端に接続され、第1の回転軸は第2の回転軸と同軸であり、第2の回転軸は第1の回転軸の外周面に嵌設され、第2の回転軸の第2端寄りの位置に第2の牽引ディスクが設置され、第2の回転輪により第2の回転軸の回転を制御し、第2の牽引ディスクを回転するように動かすことができ、第2の牽引ディスクの回転は第2の牽引スレッドを調整し、それにより内視鏡の第2次元での観察角度を調整し、第2次元は第1次元と異なる方向次元にあり、ブレーキディスクは全体的にさらに第2の回転軸又は第2の牽引ディスクの周面を挟持し、ブレーキディスクが第1の回転軸、第1の牽引ディスクに挟持力を与える時、同様に第2の回転軸、第2の牽引ディスクに対応する挟持力を与え、第2の回転軸の回転に提供される必要な減衰を第2の所定減衰範囲内にさせる。
【0016】
本願の1つの実施例において、ブレーキディスクは第1の回転軸の外周面の一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュールによりブレーキディスクと第1の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、第1の回転軸の回転減衰を第1の所定範囲内にさせる。
【0017】
本願の1つの実施例において、内視鏡に用いられるロック装置は、第2の回転輪及び第2の回転軸をさらに含み、第2の回転輪は第2の回転軸の第1端に接続され、第2の回転軸は第1の回転軸と同軸であり、第2の回転軸の第2端寄りの位置に第2の牽引ディスクが設置され、ブレーキディスクは第2の回転軸の外周面の少なくとも一側に位置し、ブレーキディスクと第1の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整すると同時に、ブレーキディスクと第2の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いをも同期に調整することで、第2の回転軸の回転減衰を第2の所定減衰範囲内にさせ、第2の牽引ディスクの回転は内視鏡の第2の牽引スレッドを調整し、それにより内視鏡の第2次元での観察角度を調整するために用いられ、第2次元は第1次元と異なる方向次元にある。
【0018】
本願の1つの実施例において、第1の回転軸の外周面及び/又は第2の回転軸の外周面とブレーキディスクとの貼り合わせ箇所にO字形シールリングが設置される。
【0019】
本願の1つの実施例において、第1の回転軸の外周面及び/又は第2の回転軸の外周面と接触するブレーキディスクの貼り合わせ面に、摩擦力を増大させる表面筋目が設置される。
【0020】
本願の1つの実施例において、ブレーキディスク本体の一端に位置決め孔が設置され、位置決め孔は回転可能にロック装置の殻体の固定柱に嵌設され、ブレーキディスクの固定柱回りの揺動角度を調整することにより、ブレーキディスクと第1の回転軸及び第2の回転軸との貼り合わせの締め付け度合いを調整することができる。
【0021】
本願の1つの実施例において、ブレーキディスクのブレーキディスク本体に円弧状貫通孔が設置され、ブレーキディスク駆動モジュールは駆動部材を含み、その本体が第1の回転軸と同軸に設置され、駆動部材は駆動部材本体に接続されて径方向の一側に延出するアームをさらに有し、アームに軸方向に延出するアーム柱が設置され、アーム柱はブレーキディスクに設置された円弧状貫通孔に挿入され、駆動部材が回動し、アーム柱がそれに伴って円弧状貫通孔内を摺動し、さらにブレーキディスクを固定柱回りに揺動するように動かし、それによりブレーキディスクの固定柱回りの揺動角度を調整する。
【0022】
本願の1つの実施例において、ブレーキディスク駆動モジュールはシフトレバーをさらに含み、シフトレバーは駆動部材本体の直径より顕著に大きい所定の長さを有し、その一端が駆動部材本体に固定して接続され、その他端が径方向に延出し、シフトしやすい操作面を提供し、シフトレバーをシフトすることにより、駆動部材を回動させることができる。
【0023】
本願の1つの実施例において、第1の牽引ディスクと第2の牽引ディスクとの軸方向隙間に隔離シートが設置される。
【0024】
本願の1つの実施例において、ブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールは2つのグループに分けられ、それぞれ第1の回転軸と第2の回転軸に減衰を提供する。
【0025】
本願の実施例は内視鏡をさらに提供し、それは第1の回転輪、第1の回転軸、及びブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを含み、第1の回転輪は第1の回転軸の第1端に接続され、第1の回転軸の第2端寄りの位置に第1の牽引ディスクが設置され、第1の回転輪により第1の回転軸の回転を制御し、第1の牽引ディスクを回転するように動かすことができ、ブレーキディスクは第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面の少なくとも一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュールによりブレーキディスクと第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、第1の回転軸の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせ、第1の牽引ディスクの回転は第1の牽引スレッドを調整し、それにより内視鏡のレンズの第1次元での観察角度を調整するために用いられ、当該調整により、上記ブレーキディスクが提供する減衰に合わせて、必要に応じて内視鏡のレンズを第1次元での必要な観察角度に回転するように動かして停止させることができる。
【0026】
本願の実施例はロック装置をさらに提供し、それは第1の回転輪、第1の回転軸、及びブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを含み、第1の回転輪は第1の回転軸の第1端に接続され、第1の回転軸の第2端寄りの位置に第1の機能ディスクが設置され、第1の回転輪により第1の回転軸の回転を制御し、第1の機能ディスクを回転するように動かすことができ、ブレーキディスクは第1の回転軸又は第1の機能ディスクの外周面の少なくとも一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュールによりブレーキディスクと第1の回転軸又は第1の機能ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、第1の回転軸の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせる。
【0027】
本発明の実施例にて提供される内視鏡に用いられるロック装置は、第1の回転輪、第1の回転軸、及びブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを含み、第1の回転輪は第1の回転軸の第1端に接続され、第1の回転軸の第2端寄りの位置に第1の牽引ディスクが設置され、第1の回転輪により第1の回転軸の回転を制御し、第1の牽引ディスクを回転するように動かすことができ、第1の牽引ディスクの回転は第1の牽引スレッドを調整し、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整し、ブレーキディスクは第1の回転軸の外周面の少なくとも一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュールによりブレーキディスクと第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整でき、それにより第1の回転軸の回転に所望に合致する減衰を提供し、さらにロック装置が動作する時、第1の牽引スレッドの牽引により、内視鏡の遠位端の湾曲部に位置するレンズが要求を満たす角度まで回転する時に確実に固定されることを実現し、最終的に内視鏡の操作中における内視鏡のレンズが位置する角度の柔軟性と安定性を実現し、手術の効率を向上させる。
【0028】
本願の好ましい実施手段の1つ目において、ブレーキディスクは全体的に第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの周面を挟持するフレーム構造であり、フレーム構造はそれを上下に開かせるブレーキディスク開口を有し、ブレーキディスク駆動モジュールは締結具を有し、締結具は少なくともブレーキディスク開口の一端に設置され、締結具によりブレーキディスクに与える付勢力を調整することができ、それによりブレーキディスクの第1の回転軸、第1の牽引ディスクに与える挟持力を変更することにより、ブレーキディスクと第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整する効果を取得し、第1の回転軸の回転に所望に合致する減衰を提供することを実現する。当該好ましい実施手段のさらに好ましい形態において、ネジ対偶構造を用いて締結具を実現する。上記好ましい実施形態は、挟持の程度の連続的な調節を実現することができ、いずれかの調節位置に確実に保持し、必要とされる種々の程度の操作の手触りを満たすことができる。
【0029】
本願の好ましい実施手段の2つ目において、ブレーキディスクは第1の回転軸の外周面の一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュールによりブレーキディスクと第1の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整することができ、それにより第1の回転軸の回転に所望に合致する減衰を提供する。当該好ましい実施手段は構造が簡潔で、操作しやすいという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本願の実施例の上記及びその他の目的、特徴及び利点は、図面の以下の詳細な説明を参照することにより、明らかになるであろう。図面では、例示的で非限定的な形態により出願の複数の実施例を説明する。
【0031】
【
図1A】本願の第1の実施例にて提供される内視鏡に用いられるロック装置の断面構造概略図である。
【
図1B】
図1Aにおけるロック装置のブレーキディスク駆動モジュールの構造概略図である。
【
図2A】
図1Aにおけるロック装置の別の視野角での構造概略図である。
【
図2B】
図2Aにおけるロック装置のブレーキディスクの構造概略図である。
【
図3】
図2Aにおけるロック装置に対応する左側面図である。
【
図4】
図2Aにおけるロック装置に対応する平面図である。
【
図5】
図2Aにおけるロック装置の第1の牽引ディスクの構造概略図である。
【
図6】
図2Aにおけるロック装置のブレーキディスクの上ディスクとブレーキディスクの下ディスクとの別の接続形態の構造概略図である。
【
図7】
図2Aにおけるロック装置のロック時の状態概略図である。
【
図8】第2の実施例にて提供されるロック装置の断面構造概略図である。
【
図9】第2の実施例にて提供されるロック装置の第1の機能ディスクの構造概略図である。
【
図10】第2の実施例にて提供されるロック装置のロック時の状態概略図である。
【
図11】第3の実施例にて提供される内視鏡に用いられるロック装置の断面構造概略図である。
【
図12】
図11における内視鏡に用いられるロック装置のアンロック時の状態概略図である。
【
図13】
図11における内視鏡に用いられるロック装置のロック時の状態概略図である。
【
図14】
図11における内視鏡に用いられるロック装置におけるブレーキディスクの構造概略図であり、ここで、左側はブレーキディスクの全体的構造の斜視図であり、右側はブレーキディスクの1つのディスクシートの正面図である。
【
図15】
図11における内視鏡に用いられるロック装置における駆動部材の構造概略図である。
【
図16】
図11における内視鏡に用いられるロック装置における第1の牽引ディスクの構造概略図である。
【
図17】第4の実施例にて提供される内視鏡の全体的構造概略図である。
【
図18】第5の実施例にて提供される内視鏡に用いられるロック装置の断面構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本願の実施例を詳細に説明し、実施例の例は図面に示され、ここで最初から最後まで同一若しくは類似の符号は同一若しくは類似の素子、又は同一若しくは類似の機能を有する素子を示す。以下、図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本願を解釈するためのものであり、本願を限定するものとして理解されない。
【0033】
本願の説明において、理解すべきものとして、用語の「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などが指示する方位又は位置関係は図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願を説明しやすく且つ説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構築及び操作されなければならないことを指示又は示唆するものではなく、そのために本願を限定するものとして理解することができない。
【0034】
また、用語の「第1」、「第2」は単に説明を目的とするものであり、相対的な重要性を指示若しくは暗示するか、又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に指し示すものとして理解することができない。これにより、「第1」、「第2」で限定された特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本願の説明において、特に明確且つ具体的に限定しない限り、「複数」の意味は少なくとも2つであり、例えば2つ、3つなどである。
【0035】
本願において、特に明確な規定及び限定がない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、着脱可能な接続、又は一体であってもよく、特に明確に限定しない限り、直接連結してもよく、中間媒体を介して間接的に連結してもよく、2つの素子内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願における具体的な意味を理解することができる。
【0036】
本願において、特に明確な規定及び限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」に又は「下」にあるという時、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触してもよく、又は第1の特徴と第2の特徴とが中間媒体を介して間接的に接触してもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上の方」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真上又は斜め上方にあってもよく、又は単に第1の特徴は第2の特徴よりも水平高さが高いことを意味するだけであってもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下の方」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真下又は斜め下方にあってもよく、又は単に第1の特徴は第2の特徴よりも水平高さが低いことを意味するだけであってもよい。
【0037】
従来の一般的な技術の内視鏡において、通常、ロックハンドホイールを用いて内視鏡のレンズの調整を実現し、当該操作中において、内視鏡ロック装置はレンズを操縦する時に安定性が不十分であり、位置決め精度が高くなく、湾曲角度が柔軟ではないなどの多くの問題が存在する。
【0038】
これに鑑み、本願は内視鏡に用いられるロック装置を提供し、当該ロック装置は第1の回転輪、第1の回転軸、及びブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを含み、ここで、第1の回転輪は第1の回転軸の第1端に接続され、第1の回転軸の第2端寄りの位置に第1の牽引ディスクが設置され、第1の回転輪により第1の回転軸の回転を制御し、第1の牽引ディスクを回転するように動かすことができ、第1の牽引ディスクの回転は第1の牽引スレッドを調整し、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整し、ブレーキディスクは第1の回転軸の外周面の少なくとも一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュールによりブレーキディスクと第1の回転軸又は第1の牽引ディスクの外周面との貼り合わせの締め付け度合い(締まり・緩みの度合い)を調整できることで、第1の回転軸の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせ、さらに第1の回転軸に所望に合致する減衰を提供する。上記の第1の回転軸の回転に減衰を与えることにより、第1の牽引ディスクは第1の牽引スレッドに対して入れ出し制御を行い、さらに第1の牽引スレッドによる内視鏡のレンズの角度、位置に対する調整を実現し、内視鏡の遠位端の湾曲部のあらゆる角度での湾曲と固定に有利であり、最終的に内視鏡の操作中に内視鏡のレンズの位置決め角度の柔軟性と安定性との結合を実現し、手術の効率を向上させる。
【0039】
以下、図面を参照して本開示のいくつかの選択的な実現形態について紹介し、当業者であれば理解できるように、下記の実現形態は単に例示的なものであり、網羅的に列挙されるものではなく、これらの実現形態に基づき、当業者は何らかの特徴又は何らかの例について置換、スプライシング又は組み合わせを行うことができ、これらは依然として本開示の開示内容と見なされるべきである。
【0040】
以下、
図1A~
図7を参照して本願の第1の実施例を詳細に紹介する。当該実施例の利点は、連続的で、安定的な操作の手触りを提供することができ、調節の信頼性が高いことである。
【0041】
図1Aに示すように、本実施例にて提供される内視鏡に用いられるロック装置10の断面構造概略図であり、ここで、
図1Aの左側はロック装置10の第1端であり、すなわち回転輪モジュール100端であり、
図1Aの右側はロック装置10の第2端であり、すなわちブレーキディスク300端であり、当該図において、視野角の関係上、ブレーキディスク駆動モジュール500を表示することができず、
図1B及びその以降の概略図を参照して理解することができ、
図1Bには、ブレーキディスク駆動モジュール500の構造が示される。
図2Aは
図1Aにおけるロック装置10の別の視野角での構造概略図であり、すなわちブレーキディスク300端が紙面外に向かう視野角での構造概略図であり、当該図において、ロック装置10はアンロック状態にある。
図3は
図2Aにおけるロック装置10の左側面構造概略図であり、
図4は
図2Aにおけるロック装置10の平面構造概略図である。
【0042】
図1A及び
図1Bの概略を参照すると、ロック装置10は回転輪モジュール100、ブレーキディスク300及びブレーキディスク駆動モジュール500というモジュール又は部材を含む。
【0043】
上記各部材の配置形態を大体説明すると、回転輪モジュール100はロック装置10の第1端(
図1Aの左側)に位置し、ブレーキディスク300はロック装置10の第2端(
図1Aの右側)に位置し、ブレーキディスク駆動モジュール500は同様にロック装置10の第2端(
図1Aの右側)に位置し、ブレーキディスク300の一端に設置される。ブレーキディスク駆動モジュール500は締結具510によりブレーキディスク300との接続を実現し、さらにブレーキディスク300に付勢力を与えることができる。
【0044】
本実施例において、ロック装置10はハンドルというモジュールをさらに含み、本願の図面には当該モジュールが示されないが、内視鏡の操作中における必要なモジュールとして、当業者は当該モジュールの用途を容易に理解することができ、ハンドルは実際にロック装置10の機体であり、他の各部材に位置決め基礎を提供し、ハンドルというのは、実際には内視鏡の全体構造においてハンドルとするからであり、一般的には組立と修理の必要に応じて取り外し可能な2つの互いに係合するカバー体に設計され、本実施例において、ハンドルはプラスチック材質の中空の円形殻体であり、回転輪モジュール100、ブレーキディスク300に取り付け位置を提供するために用いられ、本実施例において、上記機体とロック装置10に関連するモジュールは主に第1の挟持柱、第2の挟持柱であり、第1の挟持柱、第2の挟持柱によりロック装置10の機体内へのブレーキディスク300の固定を実現する。
【0045】
次に、回転輪モジュール100を紹介し、回転輪モジュール100は、第1の回転輪モジュール110、第2の回転輪モジュール130及び隔離シート150を含む。
【0046】
以下、各部材について詳細に紹介する。
【0047】
回転輪モジュール100は、第1の回転輪モジュール110、第2の回転輪モジュール130及び隔離シート150を含み、第1の回転輪モジュール110は、第1の回転輪111、第1の回転軸113及び第1の牽引ディスク115を含み、第2の回転輪モジュール130は、第2の回転輪131、第2の回転軸133及び第2の牽引ディスク135を含む。
【0048】
第1の回転輪111は第1の回転軸113の第1端に接続され、第1の回転軸113に設置された操作把手とし、本実施例において、第1の回転輪111は第1の回転軸113の第1端(
図1Aの左側)に設置され、第1の牽引ディスク115は第1の回転軸113の他端、すなわち第1の回転軸113の第2端(
図1Aの右側)に設置され、第2の回転輪131は第2の回転軸133の第1端に接続され、第2の回転軸133は第1の回転軸113と同軸であり、本実施例において、最も可能な配置形態として、具体的には第2の回転軸133が第1の回転軸113の外周面に嵌設されることにより上記同軸を実現し、第2の牽引ディスク135は第2の回転軸133の第2端寄りの位置に設置される。図から明らかなように、第2の牽引ディスク135は第1の牽引ディスク115よりもさらに第1端寄りの位置(
図1Aの右側)に設置される。また、第1の回転輪111は第2の回転輪131よりさらに第1端寄りの位置に位置し、第1の回転輪111に第2端に延出する突出部が設置され、第2の回転輪131に対応する凹溝が設置され、突出部を凹溝に嵌め込ませ、それにより第1の回転輪111及び第2の回転輪131の軸方向における取り付け寸法を短縮させる。当然のことながら、第1の回転軸113と第2の回転軸133の同軸配置形態は、他の異なる形態を完全に採用してもよく、例えば、両者が両端から対向する配置形態を採用し、このような配置形態を採用すれば、ロック機構全体のレイアウトは本実施例と明らかに区別するが、その原理は本質的に異なるものではない。
【0049】
上記各回転軸と回転輪の構造及び接続関係を紹介した後、次に牽引ディスクの構造を紹介し、第2の牽引ディスク135は第1の牽引ディスク115と同様な構造を有するため、第2の牽引ディスク135の構造については第1の牽引ディスク115の説明を参照し、ここで説明を省略する。
【0050】
図5に示すとおり、
図5はロック装置10における第1の牽引ディスク115の構造概略図である。当該図には第1の牽引ディスク115に接続された第1の回転軸113も示される。以下、
図5を参照して第1の牽引ディスク115の具体的な構造を詳細に説明し、同時に
図1Aを参照することもできる。
【0051】
第1の牽引ディスク115は第1の回転軸113の第2端に設置され、第1の牽引ディスク115には第1の牽引スレッド1153を固定する位置を有し、第1の回転輪111により第1の回転軸113の回転を制御し、第1の牽引ディスク115を回転するように動かすことができ、第1の牽引ディスク115の回転は第1の牽引スレッド1153の延出距離を調整し、また第1の牽引スレッド1153は内視鏡のレンズを牽引することができ、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整し、それを適切な角度にさせる。
【0052】
図5に示すように、第1の牽引ディスク115は、第1の牽引ディスク凹溝1151、第1の牽引スレッド1153、第1の牽引孔1155及び第1の牽引ディスク中心孔1157を含む。
【0053】
第1の牽引ディスク115は中空のディスク体構造であり、第1の牽引ディスク凹溝1151は第1の牽引ディスク115の外周面に位置し、第1の牽引スレッド1153は第1の牽引ディスク凹溝1151を介して第1の牽引ディスク115内に入り、第1の牽引ディスク115の円周面には対称な双方向の第1の牽引孔1155が設置され、対称な第1の牽引孔1155は第1の牽引スレッド1153の受け入れと繰り出しに用いられ、第1の牽引ディスク115のディスク中心位置に第1の牽引ディスク中心孔1157が設置され、第1の回転軸113と嵌合して固定され、当該構造により、第1の牽引ディスク115を第1の回転軸113の第2端に取り付ける。
【0054】
第1の牽引スレッド1153の一端は第1の牽引ディスク115に固定され、第1の牽引ディスク凹溝1151に没入することができ、第1の牽引ディスク115を回転させることにより第1の牽引スレッド1153の入れ出しを調整することができ、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整し、具体的には、第1の牽引ディスク115の回転は、第1次元の第1の牽引スレッド1153の巻き回し入れ出しを制御することができ、それによりその延出距離を調整し、可能な配置形態として、本実施例において、第1の牽引スレッド1153は、2本の牽引スレッドで構成され、第1次元の観察角度は上下方向であり、第1の牽引スレッド1153の2本の牽引スレッドはそれぞれ内視鏡の上下方向での観察角度を個別に制御し、本実施例において、上記第1の牽引スレッド1153の構成及び制御次元は単に概略的であり、当該牽引スレッドに対する他の可能な構成及び制御形態を排除するものではない。
【0055】
第2の牽引ディスク135は、第1の牽引ディスク115と同様に、第2の回転軸133の第2端寄りの位置に設置される点を除いて同様の構造を有する。当該第2の牽引ディスク135は第2の牽引スレッドを固定するために用いられ、第2の牽引スレッドの構成形態は上記第1の牽引スレッド1153と同様であり、第2の牽引ディスク135を回転させることにより第2の牽引スレッドの入れ出しを調整することができ、それにより内視鏡の第2次元での観察角度、例えば、内視鏡の左右方向での観察角度を調整し、具体的には、第2の牽引ディスク135の回転は、第2次元の第2の牽引スレッドの巻き回し入れ出しを制御することができ、それによりその延出距離を調整する。
【0056】
本実施例において、上記第1の牽引スレッド1153、第2の牽引スレッドはいずれも内視鏡のカテーテルに埋設され、各牽引スレッドの2つの端部は内視鏡カテーテルの湾曲端及び牽引ディスク端にそれぞれ位置決めされ、その一端は対応する牽引ディスクに接続され、他端はカテーテル内に固定され、一般的に、1本の牽引スレッドの一端が対応する牽引ディスクに牽引されると、牽引ディスクが回動する時、カテーテルの可撓性により、牽引スレッドを介してカテーテル遠位端の湾曲可能な部分を回動するように動かし、さらに内視鏡のレンズ端をある次元(第1、又は第2)で回動するように動かし、内視鏡のレンズをある角度に偏向可能にさせ、観察の視野角を変更する。
【0057】
上記内容により回転輪モジュール100を紹介したが、次にブレーキディスク300を紹介する。
【0058】
図2A及び
図2Bの概略を参照し、
図2Aにおけるロック装置10のアンロック状態にある構造概略図であり、
図2Aはブレーキディスク300の構造概略図である。
【0059】
ブレーキディスク300は、ブレーキディスク本体310及び突出体330を含む。
【0060】
ブレーキディスク本体310は第1の回転軸113又は第1の牽引ディスク115の周面を挟持したフレーム構造であり、当該フレーム構造に上下に開くことができるブレーキディスク開口が設置され、当該ブレーキディスク開口を介して第1の回転軸113又は第1の牽引ディスク115の周面を挟持し、ブレーキディスク本体310のフレーム構造の根元位置に突出体330が設置され、突出体330により、ブレーキディスク本体310はロック装置10の機体内に固定される。本実施例において、具体的には突出体が機体における第1の挟持柱と第2の挟持柱との間に挟持され、それによりブレーキディスク本体310がロック装置10の機体内に固定されることを実現する。
【0061】
ブレーキディスク本体310は、ブレーキディスクの上ディスク311、ブレーキディスクの下ディスク313、ブレーキディスク開口315及び隙間317を含む。
【0062】
図2A、
図2B、
図3、
図4を参照し、ここで、
図3は
図2Aにおけるロック装置に対応する左側面図であり、
図4は
図2Aにおけるロック装置に対応する平面図である。ブレーキディスク本体310全体は円盤状フレーム構造であり、当該円盤状フレーム構造のブレーキディスク本体310は半円形フレームのブレーキディスクの上ディスク311と半円形フレームのブレーキディスクの下ディスク313との両者によって構成されるものであり、ブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313とは、ブレーキディスク開口315に対向するブレーキディスク本体310根元位置の突出体330により接続を実現し、突出体330はブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313の上下開きに位置決め基礎を提供し、当該位置に弾性変形空間を増加させる隙間317が設置され、上記ブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313との間に対応するブレーキディスク開口315が形成され、ブレーキディスク開口315により第1の回転軸113又は第1の牽引ディスク115の周面を挟持することで、第1の回転軸113、第1の牽引ディスク115は挟持力を取得する。ブレーキディスク本体310のフレーム構造において、ブレーキディスク開口315の一側に貫通孔がさらに設置され、貫通孔はブレーキディスク駆動モジュール500に接続するために用いられ、それと協力して動作する。
【0063】
本実施例において、具体的な実施形態として、具体的にはフレーム構造のブレーキディスク本体310は、そのフレーム構造における一端のブレーキディスクの上ディスク311及びブレーキディスクの下ディスク313が第1の回転軸113の外周面(
図1Aの右側)に設置され、フレーム構造における他端のブレーキディスクの上ディスク311及びブレーキディスクの下ディスク313が第2の回転軸133の外周面(
図1Aの中間)に設置され、また、ブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313は各回転軸の外周面に対向して設置され、ブレーキディスクの上ディスク311は各回転軸の外周面の上方位置(
図2Aの上方)に位置し、ブレーキディスクの下ディスク313は各回転軸の外周面の下方位置(
図2Aの下方)に位置し、ブレーキディスクの上ディスク311、ブレーキディスクの下ディスク313と各回転軸との接触面に、摩擦力を増大させるための表面筋目が設置され、また、ブレーキディスクの上ディスク311、ブレーキディスクの下ディスク313の同じ側、ブレーキディスク開口315と同じ側(
図2Aの左側)に貫通孔が設置され、貫通孔によりブレーキディスク駆動モジュール500とブレーキディスク本体310との接続を実現し、本実施例において、具体的にはブレーキディスク駆動モジュール500の締結具はブレーキディスク開口の上端口3151とブレーキディスク開口の下端口3153における貫通孔により接続を実現する。
【0064】
本実施例の実行可能な形態として、
図2Aに示すように、突出体330は、板状で、ブレーキディスクの上ディスク311及びブレーキディスクの下ディスク313の、ブレーキディスク開口315と対向する同じ側(
図2Aの右側)に位置し、突出体330はブレーキディスク本体310に向かって開口を形成し、ブレーキディスクの上ディスク311及びブレーキディスクの下ディスク313を両側から挟持し、ブレーキディスクの上ディスク311及びブレーキディスクの下ディスク313に位置決めを提供する。
【0065】
本実施例の別の実行可能な形態として、
図6に示すように、
図6は
図2Aにおけるロック装置10のブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313との別の接続形態の構造概略図であり、
図6に示すように、ブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313との接続形態はヒンジ接続であり、突出体330は軸状であり、軸状突出体330はブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313とのヒンジ接続部位に挿入され、軸状突出体330はブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313に回転軸を提供する。
【0066】
次に、ブレーキディスク駆動モジュール500を紹介し、理解を容易にするために、
図1Bにおける概略を参照してもよく、
図2Aを参照してもよい。
【0067】
図1Bに示すように、ブレーキディスク駆動モジュール500は、締結具510及び把持部530を含む。
【0068】
締結具510はブレーキディスク本体310のフレーム構造に設置され、ブレーキディスク開口315の位置に位置し、締結具510は具体的にブレーキディスク本体310における貫通孔内に設置され、締結具510により、ブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313を接続し、締結具510の一端に把持部530が設置され、当該把持部530はロック装置10機体の殻体外に延出し、ロック装置10の操作者が締結具510を回転させるために用いられ、具体的な実施形態として、把持部530はノブであり、ノブの第1の回転軸113に垂直な径方向において、第1の回転輪111の半径より顕著に大きい所定の長さを有し、ノブを回転させることにより締結具510を回転するように動かし、締結具510はブレーキディスク本体310における貫通孔内を回転し、ブレーキディスク300に与える付勢力を調整することができ、それによりブレーキディスク300が第1の回転軸113、第1の牽引ディスク115に与える挟持力を変更して、第1の回転軸113の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせ、つまり、第1の回転軸113の回転に必要な減衰を提供する。ここで、第1の所定減衰範囲は本願の実施例において具体的に限定されず、実際のロック装置10の使用状況に応じて適応的に調整することができる。
【0069】
理解を容易にするため、次に締結具510を詳細に紹介する。締結具510は2種類の実現形態を含み、以下、それぞれ紹介する。
【0070】
締結具510の第1種の実現形態は、スタッド511、上ナット513及び下ナット515を含む。
【0071】
スタッド511は締結具510の本体とし、ブレーキディスク本体310における貫通孔を通るように設置され、スタッド511の外周面に、回転方向が逆に設置された少なくとも2つのセグメントのネジ(thread)が設置され、スタッド511と結合するように、上ナット513及び下ナット515がさらに設置され、ここで、上ナット513はブレーキディスク開口の上端口3151の上側に固設され、下ナット515はブレーキディスク開口の下端口3153の下側に固設され、上ナット513とスタッド511の第1のセグメントとは第1のネジ対偶を構成し、下ナット515とスタッド511の第2のセグメントとは第2のネジ対偶を構成し、第1のネジ対偶と第2のネジ対偶は逆のネジ回転方向を有し、スタッド511を回転させることにより、ブレーキディスク300に与える付勢力の調整を実現する。上記第1のネジ対偶と第2のネジ対偶とはネジ回転方向が異なるため、スタッド511が一方向に回転すると、上ナット513と下ナット515とは、両者が近づく方向にスタッド511の軸方向に沿って運動するか、それとも逆になる。このように、ブレーキディスク本体310のブレーキディスク開口315により第1の回転軸113、第2の回転軸133に対する把持を実現し、回転軸が受ける減衰を増加又は減少させる。
【0072】
本実施例において、別の実行可能な形態として、ブレーキディスク本体310のフレーム構造の開口位置には、貫通孔内においてスタッド511と結合して動作する雌ネジ(internal thread)が設置され、ここで、ブレーキディスク開口の上端口3151とスタッド511の第1のセグメントとは結合(螺合)して第3のネジ対偶を形成し、ブレーキディスク開口の下端口3153とスタッド511の第2のセグメントとは結合(螺合)して第4のネジ対偶を形成し、第3のネジ対偶と第4のネジ対偶は逆のネジ回転方向を有し、スタッド511の回転により、スタッド511の表面ネジはブレーキディスク開口の上端口3151、ブレーキディスク開口の下端口3153と結合し、さらにブレーキディスク300に付勢力を与え、又は付勢力を減少させ、その付勢原理は前述したナットを採用する形態と類似する。
【0073】
以上の2種類の実現形態により、内視鏡が動作する時、把持部530を回転させることにより、スタッド511を同期に回転するように動かし、スタッド511と上ナット513、下ナット515との螺合動作(第1種の実現形態)を実現し、又は、スタッド511とブレーキディスク開口の上端口3151、ブレーキディスク開口の下端口3153との螺合動作(第2種の実現形態)を実現し、さらにブレーキディスク本体310に与える付勢力の調整を実現し、ブレーキディスク本体310はフレーム構造であってそれを上下に開かせるブレーキディスク開口315を有し、第1の回転軸113、第2の回転軸133の外周面にブレーキディスク本体310が挟持し、上記のブレーキディスク本体310に与える付勢力の調整により、ブレーキディスク本体310の第1の回転軸113、第2の回転軸133に与える挟持力を変更できることで、第1の回転軸113の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせ、第2の回転軸133の回転減衰を第2の所定減衰範囲内にさせ、つまり、第1の回転軸113、第2の回転軸133の回転に必要な減衰を提供する。一般的に、ロック装置10はアンロック時の状態及びロック時の状態を有することができ、両者の中間位置にある時に異なる程度の減衰を提供することができる。ここで、第2の所定減衰範囲は本願において具体的に限定されず、実際のロック装置10の使用状況に応じて適応的に調整することができる。第1の所定減衰範囲は第2の所定減衰範囲と同じであってもよく、異なってもよい。
【0074】
以下、
図2A、
図4、
図7と結合して、ロック装置10の動作過程を詳細に説明する。
【0075】
図2Aには、ロック装置10がアンロック状態にある時の概略図が示され、
図4には、ロック装置10をアンロック状態からロック状態に切り替える過程が同時に示され(
図4は
図2Aのロック装置に対応する平面図)、
図7には、ロック装置10がロック状態にある時の概略図が示される。
【0076】
図2A、
図7はいずれも
図1Aにおけるロック装置10が時計回りに回転した後、ロック装置10の第2端、すなわちブレーキディスク300端が紙面外に向かう視野角での構造概略図である。以下、
図2A、
図4、
図7を参照してロック装置10の動作過程を簡単に紹介し、ロック状態とアンロック状態との切り替え過程に重点を置く。
【0077】
内視鏡ロック装置10をロックする必要がある時、把持部530のノブを反時計回りに一定の角度(
図4に示すようにB位置からA位置まで)回転させることにより、把持部530のノブはスタッド511を反時計回りに回動するように動かし、上ナット513とスタッド511の第1のセグメントとの間に第1のネジ対偶が構成され、下ナット515とスタッド511の第2のセグメントとの間に第2のネジ対偶が構成され、上記第1のネジ対偶と第2のネジ対偶は逆のネジ回転方向を有し、そのため、スタッド511が反時計回りに回動すると、スタッド511の表面ネジと上ナット513、下ナット515との螺合動作により、上ナット513及び下ナット515は両者が近づく方向に向かってスタッド511の軸方向に沿って運動し、上ナット513、下ナット515がブレーキディスク本体310の貫通孔の内面に固定されるため、さらにブレーキディスク開口315の開口程度を徐々に小さくし、当該フレーム構造のブレーキディスク本体310の、第1の回転軸113、第2の回転軸133に与える挟持力が徐々に増加し、さらに第1の回転軸113、第2の回転軸133の回転に対する減衰が徐々に増加し、第1の回転軸213、第2の回転軸233は上記減衰の作用で徐々に回動を停止し、第1の牽引ディスク凹溝2151、第2の牽引ディスク凹溝2351は左右及び上下方向の牽引スレッドに対する入れ出しと巻き回しを停止し、各牽引スレッドはカテーテル内において上下及び左右方向の牽引長さが固定され、ロック装置10はロック状態に入り、すなわち内視鏡のレンズの角度と方向のロックを実現する。
図2A、
図7を参照し、上記過程は
図2Aから
図7に変化する過程であり、ブレーキディスクの上ディスク311、ブレーキディスクの下ディスク313が
図2Aの位置にある時、両者の間に形成されたブレーキディスク開口315が大きく、
図7の位置にある時に両者の間に形成されたブレーキディスク開口315が小さいことが分かる。
【0078】
内視鏡ロック装置10をロック解除する必要がある時、把持部530のノブを時計回りに一定の角度(
図4に示すようにA位置からB位置まで)回転させることにより、把持部530はスタッド511を回動するように動かし、スタッド511の表面ネジと上ナット513、下ナット515との螺合動作により、上ナット513及び下ナット515は両者が離れる方向に向かってスタッド511の軸方向に沿って運動し、ブレーキディスク開口315の開口程度が徐々に増加し、当該フレーム構造のブレーキディスク本体310の第1の回転軸113、第2の回転軸133に与える挟持力が徐々に小さくなり、さらに第1の回転軸113、第2の回転軸133の回転に対する減衰が徐々に小さくなって消失し、第1の回転軸213、第2の回転軸233は上記減衰が徐々に小さくなる場合に回動を増加し、上記減衰が消失する時、ロック装置10は上記ロック状態から離脱し、上記アンロック状態に入る。この時、第1の牽引ディスク215、第2の牽引ディスク235は操作者による第1の回転輪211及び第2の回転輪231に対する操作に伴って柔軟に回転することができ、上記各牽引ディスクに関連する牽引スレッドは牽引ディスクの牽引で、柔軟に巻き回し、入れ出しすることができ、それにより内視鏡のレンズの角度が柔軟に調整される。
図2A、
図7を参照し、上記過程は
図7から
図2Aに変化する過程であり、
図7の位置にある時、ブレーキディスクの上ディスク311とブレーキディスクの下ディスク313との間に形成されたブレーキディスク開口315が小さく、
図2Aの位置にある時に両者の間に形成されたブレーキディスク開口315が大きいことが分かる。
【0079】
上記ロック及びロック解除の位置の中間において、把持部530に対する操作により、それをAとBとの間の異なる位置に位置させ、ロック装置10を異なる減衰状態にさせ、それにより回転輪の回動の必要に応じて、回転輪調整の異なる締め付け度合いを取得する。当該ロック装置10により、内視鏡を調整する時、必要に応じてそれを適切な状態に設定することができ、ロック解除時に回転輪により内視鏡のレンズ角度を自由に調節することができ、ロック時に内視鏡を固定状態にさせ、レンズ角度が変化せず、上記両者間の減衰状態にあれば、操縦者にそれに必要な回転輪回しの手触りを提供し、それにより操縦しやすい。
【0080】
第1の実施例と同様に、好ましい実施例として、明らかに、その基本原理に別の変形が存在してもよい。例えば、回転輪モジュール100は第1の回転輪モジュールのみを含み、すなわちロック装置10は1つの次元のみで内視鏡の角度を調整できる。当然のことながら、いくつかの他の可能な変形形態もある。例えば、上述の第1の回転輪111と第2の回転輪131は、本実施例のように同じ端部ではなく、対向する位置に位置する。
【0081】
前述の第1の実施例に対応し、本願の第2の実施例はロック装置を提供し、当該実施例を提供する目的は、第1の実施例の原理を、内視鏡のみに限定することなく、他の可能な適用場合にも普及することにある。
【0082】
以下、
図8~10を参照してその構造及び動作過程を説明し、同時に第1の実施例における
図1A~
図7を参照することができる。当該実施例において、理解を容易にするために、上記第1の実施例と同じ機能を有する部品には、可能な限り同じ名称を付ける。なお、第1の実施例と第2の実施例は共通の新規点が存在するが、依然として顕著な差異点が存在し、そのため、本実施例に対する説明は本実施例にて提供される名称を基準とし、第1の実施例と強制的に対応しなくてもよい。
【0083】
ロック装置10’は、通常、検出シーンに適用され、実施例1の説明過程と結合し、各種の可能な調整機能を実現するために、回転輪モジュール100における第1の牽引ディスク115及び第2の牽引ディスク135を第1の機能ディスク115’及び第2の機能ディスク135’にて置換する。理解すべきものとして、第1の機能ディスク115’及び第2の機能ディスク135’の構造はロック装置10’の機能及び適用シーンに応じて構造上の調整を行う必要がある。本実施例において具体的に限定しない。
【0084】
ロック装置10’は、第1の回転輪111、第1の回動軸113、及びブレーキディスク300、ブレーキディスク駆動モジュール500を含む。
【0085】
第1の回転輪111は第1の回転軸113の第1端に接続され、第1の回転軸113の第2端寄りの位置に第1の機能ディスク115’が設置され、第1の回転輪111により第1の回転軸113の回転を制御し、第1の機能ディスク115’を回転するように動かすことができ、第1の機能ディスク115’の回転は第1の牽引スレッド1153を調整し、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整する。
【0086】
ブレーキディスク300は全体的に、第1の回転軸113又は第1の機能ディスク115’の周面を挟持するフレーム構造であり、フレーム構造はそれを上下に開かせるブレーキディスク開口315を有する。
【0087】
ブレーキディスク駆動モジュール500は締結具510を有し、締結具510はブレーキディスク開口315の一端に設置され、締結具510によりブレーキディスク300に与える付勢力を調整することができ、それによりブレーキディスク300による第1の回転軸113、第1の機能ディスク115’に与える挟持力を変更することで、第1の回転軸113の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせ、つまり第1の回転軸113の回転に必要な減衰を提供する。
【0088】
上記第2の実施例にて提供されるロック装置10’は他の必要な構造をさらに含むことができ、例えばロック装置と組み合わせるための検出機器、表示機器などが挙げられる。理解すべきものとして、本実施例のロック装置の動作過程は実施例1と同様で、実施例1を参照し、本実施例は説明を省略する。強調すべきものとして、
図8~
図10は第1の実施例における
図1A、
図2A及び
図5と構造が同じであるように見え、単に第2の実施例における部材が第1の実施例における部材と同じ機能を有することを例示的に示すが、その構造が必ずしも同じであることを限定するものではない。理解されるように、第2の実施例と第1の実施例における同じ機能を有する部材は、構造が同じであってもよく、異なってもよい。
【0089】
本願の第3の実施例は別の内視鏡に用いられるロック装置を提供する。
【0090】
以下、
図11~
図16と結合して本願の第3の実施例を詳細に紹介する。当該実施例は、上記第1の実施例、第2の実施例と本質的に同じ原理を有し、すなわち、いずれも回転軸(第1の回転軸及び/又は第2の回転軸)又は牽引ディスク(又は機能ディスク)の外周面の少なくとも一側に設置されたブレーキディスクを調整することにより、回転軸の回転に所望に合致する減衰を提供するものである。しかし、ブレーキディスクの具体的な実現形態では、当該第3の実施例は異なる構造を採用し、当該構造の利点は構造上、より簡潔のことである。
【0091】
図11に示すように、本実施例にて提供される内視鏡に用いられるロック装置210の断面構造概略図であり、ここで、
図11の左側はロック装置210の第2端であり、すなわちブレーキディスク2300端であり、
図11の右側はロック装置210の第1端であり、すなわち回転輪モジュール2100端であり、当該図において、ロック装置210はロック状態にある。
図12は
図11におけるロック装置210がアンロック状態にある構造概略図である。
図13は
図11におけるロック装置210がロック状態にある構造概略図である。
図12、13はいずれも
図11におけるロック装置210が反時計回りに回転した後、ロック装置210の第2端、すなわちブレーキディスク2300端を紙面外に向ける視野角での構造概略図である。
【0092】
図11に示すように、ロック装置210は以下のように回転輪モジュール2100、ブレーキディスク2300、ブレーキディスク駆動モジュール2500及びハンドル2700というモジュール又は部材を含む。
【0093】
上記各部材の配置形態は大体以下のように説明することができ、ブレーキディスク2300はロック装置210の第2端寄り(
図11の左側)に配置され、ブレーキディスク駆動モジュール2500はロック装置210の大体中間位置(
図11の中間)に位置し、回転輪モジュール2100はロック装置210の第1端(
図11の右側)に位置する。ブレーキディスク2300とブレーキディスク駆動モジュール2500とは駆動部材本体2510により接続を実現する。ブレーキディスク駆動モジュール2500はブレーキディスク2300を介して回転輪モジュール2100に回動方向の減衰を提供する。
【0094】
ハンドル2700は、本実施例において、実際にロック装置210の機体であり、他の各部材に位置決め基礎を提供し、ハンドルと呼ばれるのは、実際にはそれが内視鏡の全体的構成においてハンドルとするためであり、その具体的な構造については後に説明する。
【0095】
回転輪モジュール2100は、第1の回転輪モジュール2110、第2の回転輪モジュール2130、隔離シート2150及びO字形シールリング2170を含む。
【0096】
以下、各部材を詳細に紹介する。
【0097】
回転輪モジュール2100は第1の回転輪モジュール2110、第2の回転輪モジュール2130、隔離シート2150及びO字形シールリング2170を含み、第1の回転輪モジュール2110は第1の回転輪2111、第1の回転軸2113及び第1の牽引ディスク2115を含み、第2の回転輪モジュール2130は第2の回転輪2131、第2の回転軸2133及び第2の牽引ディスク2135を含む。
【0098】
第1の回転輪2111は第1の回転軸2113の第1端に接続され、第1の回転軸2113に設置された操作把手とし、本実施例において、第1の回転輪2111は第1の回転軸2113の第1端(
図11の右側)に設置され、第1の牽引ディスク2115は第1の回転軸2113の他端、すなわち第1の回転軸2113の第2端(
図11の左側)に設置され、第2の回転輪2131は第2の回転軸2133の第1端に接続され、第2の回転軸2133は第1の回転軸2113と同軸であり、本実施例において、最も可能な配置形態として、具体的には第2の回転軸2133が第1の回転軸2113の外周面に嵌設されることにより上記同軸を実現し、第2の牽引ディスク2135は第2の回転軸2133の第2端寄りの位置に設置される。図から明らかなように、第2の牽引ディスク2135は、第1の牽引ディスク2115よりもさらに第1端(
図11の右側)寄りの位置に設置される。また、第1の回転軸2130にO字形シールリング2170が嵌設され、O字形シールリング2170は合計2つのグループであり、各グループに2つがあり且つ隣接して配置され、ここで第1のグループのO字形シールリング2170-1は第1の牽引ディスク2115に近接し且つ第1の回転軸2113よりもさらに第2端寄りの位置(
図11の左側)に位置し、第2のグループのO字形シールリング2170-2は第2の牽引ディスク2135に近接し且つ第2の回転軸2133よりも第1端寄りの位置(
図11の中間)に位置し、また、第1の回転輪2111は第2の回転輪2131のさらに第1端寄りの位置に位置し、第1の回転輪2111には第2端に延出する突出部が設置され、第2の回転輪2131には対応する凹溝が設置され、突出部を凹溝に嵌め込ませ、それにより第1の回転輪2111及び第2の回転輪2131の軸方向における取り付け寸法を短縮させる。当然のことながら、第1の回転軸2113と第2の回転軸2133の同軸配置形態は、他の異なる形態を完全に採用することもでき、例えば、両者が両端から対向する配置形態を採用し、このような配置形態を採用すれば、ロック装置全体のレイアウトは本実施例と明らかに区別するが、その原理は本質的に異なるものではない。
【0099】
図16を参照し、第1の牽引ディスク2115に第1の牽引スレッド21153を固定する位置を有し、第1の牽引ディスク2115を回転させることにより、第1の牽引スレッド21153の延出距離を調整することができ、第1の牽引スレッド21153は内視鏡のレンズを牽引することができ、それにより内視鏡を当該第1の牽引スレッド21153に制御される次元において適切な角度にさせる。
【0100】
図16には、第1の牽引ディスク2115の構造図が示されている。当該図には、第1の牽引ディスク2115に接続された第1の回転軸2113も示されている。以下、
図16と結合して第1の牽引ディスク2115の具体的な構造を詳細に説明し、同時に
図11を参照することができる。
【0101】
図16に示すように、第1の牽引ディスク2115は、第1の牽引ディスク凹溝21151、第1の牽引スレッド21153、第1の牽引孔21155及び第1の牽引ディスク中心孔21157を含む。
【0102】
第1の牽引ディスク2115は中空のディスク体構造であり、第1の牽引ディスク凹溝21151は第1の牽引ディスク2115の外周面に位置し、第1の牽引スレッド21153は第1の牽引ディスク凹溝21151を介して第1の牽引ディスク2115内に入り、第1の牽引ディスク2115の円周面に対称な双方向の第1の牽引孔21155が設置され、対称な第1の牽引孔21155は第1の牽引スレッド21153の受け入れと繰り出しに用いられ、第1の牽引ディスク2115のディスク中心位置に第1の牽引ディスク中心孔21157が設置され、第1の回転軸2113と嵌合して固定され、当該構造により、第1の牽引ディスク2115を第1の回転軸2113の第2端に取り付ける。
【0103】
第1の牽引スレッド21153の一端は第1の牽引ディスク2115に固定され、第1の牽引ディスク凹溝21151に没入することができ、第1の牽引ディスク2115を回転させることにより第1の牽引スレッド21153の入れ出しを調整することができ、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整し、具体的には、第1の牽引ディスク2115の回転は、第1次元の第1の牽引スレッド21153の巻き回しと入れ出しを制御することができ、それによりその延出距離を調整する。
【0104】
第2の牽引ディスク2135は、第1の牽引ディスクと同様に、第2の回転軸2133の第2端寄りの位置に設置される点を除いて同様の構造を有する。当該第2の牽引ディスク2135は第2の牽引スレッドを固定するために用いられ、第2の牽引ディスク2135を回転させることにより第2の牽引スレッドの入れ出しを調整することができ、それにより内視鏡の第2次元での観察角度を調整し、具体的には、第2の牽引ディスク2135の回転は、第2次元の第2の牽引スレッドの巻き回しと入れ出しを制御することができ、それによりその延出距離を調整する。牽引スレッドは内視鏡のカテーテルに埋設され、牽引スレッドの2つの端部は内視鏡カテーテルの湾曲端及び牽引ディスク端にそれぞれ位置決めされ、その一端が牽引ディスクに接続され、他端がカテーテル内に固定され、一般的に、1本の牽引スレッドの一端は牽引ディスクに牽引された後、牽引ディスクが回動する時、カテーテルの可撓性により、牽引スレッドを介してカテーテル遠位端の湾曲可能な部分を回動するように動かし、さらに内視鏡のレンズ端をある次元(上下、又は左右)で回動するように動かし、内視鏡のレンズをある角度に偏向可能にさせ、観察の視野角を変更する。
【0105】
第1の牽引ディスク2115と第2の牽引ディスク2135との軸方向の隙間には、両者を隔離するために、隔離シート2150が設置される。
【0106】
以下、ブレーキディスク2300及びブレーキディスク駆動モジュール2500を紹介し、両者の関係が緊密であるため、紹介過程において内容が相互参照することが存在する。
図14、
図15を参照する。
【0107】
ブレーキディスク2300は、ブレーキディスク本体2310、ブレーキディスク凹溝2330、円弧状貫通孔2350及び位置決め孔2370を含む。ブレーキディスク駆動モジュール2500は、駆動部材2510及びシフトレバー2530(
図15参照)を含む。駆動部材2510はブレーキディスク駆動モジュール2500の第2端寄り(
図11の中央よりも左側)の位置に位置し、シフトレバー2530はブレーキディスク駆動モジュール2500の第1端(
図11の中央よりも右側)の位置に位置し、シフトレバー2530の下端は駆動部材2510における駆動部材本体2515の外周面に固定して接続され、シフトレバー2530は、駆動部材2510の直径より顕著に大きい所定の長さを有し、シフトレバー2530の上端は径方向に延出し(
図11の上端)、シフトしやすい操作面を提供する。駆動部材2510の構造は、以下、ブレーキディスク2300の構造を紹介した後に詳細に紹介する。
【0108】
ハンドル2700は、内視鏡のハンドルとされることからその名称が由来し、本願において位置決め基礎を提供する機体に相当し、ハンドル2700は一般的には組立と修理の必要に応じて取り外し可能な2つの互いに係合するカバー体に設計され、本願の内視鏡ロック装置には、機体から提供される関連構造が主に固定柱2710である。本実施例において、ハンドル2700はプラスチック材質の中空の円形殻体であり、固定柱2710はハンドル2700殻体の内面に位置し、ブレーキディスク2300に取り付け位置を提供するために用いられ、本実施例において、固定柱2710は中実のプラスチック円柱であり、ブレーキディスク2300はその位置決め孔2370により当該固定柱2710に回転可能に嵌着され、それにより回転可能な取り付け位置決めを取得する。
【0109】
図14には、ブレーキディスク2300の構造図が示されている。以下、
図14を参照してブレーキディスク2300を詳細に紹介し、
図11、
図10を参照することができる。
【0110】
前述したように、ブレーキディスク2300は、ブレーキディスク本体2310、ブレーキディスク凹溝2330、円弧状貫通孔2350及び位置決め孔2370を含む。
【0111】
ブレーキディスク2300は本実施例において全体的に円弧板構造であり、ブレーキディスク2300は第1の回転軸2113の外周面の少なくとも一側に設置され、ブレーキディスク本体2310の下端にブレーキディスク凹溝2330が設置され、ブレーキディスク凹溝2330の内面は第1の回転軸2130の外周面及び/又は第2の回転軸2140の外周面と接触するブレーキディスク2300の貼り合わせ面であり、ブレーキディスク凹溝2330の内面に、第1の回転軸2113及び/又は第2の回転軸2133の外周面と貼り合わせやすいために、摩擦力を増大させる表面筋目が設置され、ブレーキディスク凹溝2330と第1の回転軸2113、第2の回転軸2133との貼り合わせ面はO字形シールリング2170を介して接触し、ブレーキディスク凹溝2330における表面筋目はブレーキディスク本体2310の動かしにより、O字形シールリング2170を押圧し、第1の回転軸2113、第2の回転軸2133の回動を止めることができる。ブレーキディスク本体2310の円弧面の一端に位置決め孔2370が設置され、位置決め孔2370はハンドル2700における固定柱2710に回転可能に嵌設され、さらにブレーキディスク本体2310が位置決め孔2370を回って固定軸揺動することを実現する。ブレーキディスク本体2310の円弧面に円弧状貫通孔2350が設置され、アーム柱2519が円弧状貫通孔2350内に挿入し、当該円弧状貫通孔2350内を摺動することができることを実現する。第1の回転軸2113及び第2の回転軸2133と同期に貼り合わせるために、ブレーキディスク本体2310は
図14に示すように、それぞれ第1のブレーキディスク本体2310-1及び第2のブレーキディスク本体2310-2という前後に平行に設置された2つの円弧板とするように設置される。
【0112】
図15には、ブレーキディスク駆動モジュール2500の構成部材である駆動部材2510の構造図が示されている。以下、
図15と結合して駆動部材2510の具体的な構造を詳細に説明し、
図11を参照することもできる。
【0113】
図15に示すように、駆動部材2510は、駆動部材外縁プラットフォーム2511、駆動部材中空孔2513、駆動部材本体2515、アーム2517及びアーム柱2519を含む。
【0114】
駆動部材本体2515は中空チューブであり、駆動部材2510の下端に位置し、駆動部材本体2515に駆動部材中空孔2513が設置され、駆動部材本体2515は当該駆動部材中空孔2513を介して第2の回転軸2133の外径面に嵌着され、駆動部材本体2515の外円周面に対称な駆動部材外縁プラットフォーム2511が設置され、上記駆動部材外縁プラットフォーム2511を介してシフトレバー2530の下端に固定される。シフトレバー2530をシフトすることにより、駆動部材2510を回動するように動かすことができる。駆動部材本体2515の先端(
図15の左側)に上下方向に沿ってアーム2517が固定され、アーム2517の上先端(
図15の左上側)にアーム柱2519が固定される。アーム柱2519は第1の回転軸2113及び第2の回転軸2133の延在方向に沿って延出し、ブレーキディスク2300における円弧状貫通孔2350内に挿入され、シフトレバー2530の揺動を駆動することにより駆動部材2510を回動するように動かし、さらにアーム柱2519を円弧状貫通孔2350内を摺動するように動かす。
【0115】
内視鏡が動作する時、シフトレバー2530をシフトすることにより、駆動部材2510を同期に回動するように動かし、アーム柱2519の円弧状貫通孔2350内での摺動を実現し、さらにアーム柱2519が円弧状貫通孔2350に沿って移動することにより、ブレーキディスク2300を位置決め孔2370を回って揺動するように駆動し、ブレーキディスク2300におけるブレーキディスク凹溝2330の内面上の表面筋目にO字形シールリング2170を押圧させ、ブレーキディスク2300と第1の回転軸2113の外周面、第2の回転軸2133の外周面との貼り合わせの締め付け度合いの調整を実現し、それにより第1の回転軸2113、第2の回転軸2133に所望に合致する減衰を提供する。一般的に、上記調整により、ロック装置210はアンロック時の状態及びロック時の状態を有することができ、両者の間の位置にある時に異なる程度の減衰を提供することができる。
【0116】
以上、単にブレーキディスク2300の1種の実現形態に過ぎず、実際には、複数の接触面を有する抱き締め式のブレーキディスクを用い、複数側から第1の回転軸2130の外周面及び/又は第2の回転軸2140の外周面に接触して貼り合わせ、ブレーキ効果を実現することも考えられる。当業者は上記開示された実施形態の示唆の下で、本分野の技術知識に基づいて設計することができる。
【0117】
以下、主に
図12、
図13を参照して、ロック装置210の動作過程を詳細に紹介する。
【0118】
図12には、
図11におけるロック装置210がアンロック状態にある時の概略図が示されている。
図13には、
図11におけるロック装置210がロック状態にある時の概略図が示されている。
図12、
図13はいずれも
図11におけるロック装置210が反時計回りに回転した後、ロック装置210の第2端、すなわちブレーキディスク2300端を紙面外に向ける視野角での構造概略図である。以下、
図11~
図13を参照してロック装置210の動作過程を、ロック状態とアンロック状態とを切り替える操作過程に重点を置いて、簡単に紹介する。
【0119】
内視鏡ロック装置210をロックする必要がある時、シフトレバー2530がハンドル2700に沿って時計回りに一定の角度(
図12に示すようにA位置からB位置まで)を回動することにより、シフトレバー2530は駆動部材2510を第2の回転軸2133を回って回動するように動かすとともに、駆動部材2510におけるアーム柱2519を円弧状貫通孔2350内を摺動するように駆動し、ブレーキディスク2300を位置決め孔2370を回って時計回りに回動するように動かし、さらにブレーキディスク2300におけるブレーキディスク凹溝2330上の表面筋目がO字形シールリング2170を押圧することを引き起こし、第1の回転軸2113、第2の回転軸2133の外周面の少なくとも一側と貼り合わせて接触し押圧することを実現し、それにより第1の回転軸2113、第2の回転軸2133と回転して摩擦力を生成し、第1の回転軸2113、第2の回転軸2133は摩擦力の作用で回動を停止し、第1の牽引ディスク凹溝21151、第2の牽引ディスク凹溝21351は左右及び上下方向の牽引スレッドの巻き回しと入れ出しを停止し、牽引スレッドはカテーテル内における上下及び左右方向の牽引長さが固定され、ロック装置はロック状態に入り、すなわち内視鏡のレンズの角度と方向のロックを実現する。
図12、
図13を参照し、上記過程は
図12から
図13に変化する過程であり、ブレーキディスク凹溝2330が
図12の位置にある時に第1の回転軸2113と接触せず、
図13の位置にある時に第1の回転軸2113と接触することが分かり、当該視野角では第2の回転軸2133が遮蔽されるが、その実際の変化は一致する。
【0120】
ロック装置210をロック解除する必要がある時、シフトレバー2530がハンドル2700に沿って反時計回りに一定の角度(
図13に示すようにB位置からA位置まで)を回動することにより、シフトレバー2530は駆動部材2510を第2の回転軸2133を回って回動するように動かすとともに、駆動部材2510におけるアーム柱2519を円弧状貫通孔2350内を摺動するように駆動し、ブレーキディスク2300を位置決め孔2370を回って回動するように動かし、さらにブレーキディスク2300におけるブレーキディスク凹溝2330上の表面筋目とO字形シールリング2170との分離を実現し、第1の回転軸2113、第2の回転軸2133に負荷された摩擦力を消失するまで徐々に減少させると、ロック装置210は上記ロック状態から離脱し、上記アンロック状態に入る。この時、第1の牽引ディスク2115、第2の牽引ディスク2135は操作者が第1の回転輪2111及び第2の回転輪2131に対する操作に伴って柔軟に回転することができ、上記牽引ディスクに関連する牽引スレッドは各牽引ディスクの牽引により、柔軟に巻き回し入れ出しすることができ、それにより内視鏡のレンズの角度を柔軟に調整させる。
図12、
図13を参照し、上記過程は
図13から
図12に変化する過程であり、ブレーキディスク凹溝2330の表面筋目は
図13の位置にある時に第1の回転軸2113と接触し、
図12の位置にある時に第1の回転軸2113と接触しないことが分かり、当該視野角では第2の回転軸2133が遮蔽されるが、その実際の変化は一致する。
【0121】
上記ロックとロック解除の位置の間に、シフトレバー2530に対する操作により、それをA、Bの間の異なる位置に位置させ、ロック装置を異なる減衰状態にさせ、それにより回転輪を回動させる必要に応じて、回転輪の調整の異なる締め付け度合いを取得する。当該ロック装置により、内視鏡を調整する時、必要に応じてそれを適切な状態に設定することができ、ロック解除時に回転輪により内視鏡のレンズ角度を自由に調節することができ、ロック時に内視鏡を固定状態にさせ、レンズ角度が変化せず、上記両者の間の減衰状態にあると、操縦者にそれに必要な回転輪回しの手触りを提供し、それにより操縦しやすい。
【0122】
以下、上記実施例の原理について簡単に説明し、シフトレバー2530と駆動部材2510との組み合わせはレバー機構を形成し、シフトレバー2530が長く、レバーのロングアーム端に相当するため、駆動部材2510をシフトすることにより、そのアーム柱2519を介してブレーキディスク2300を揺動するように簡単に動かすことができ、逆に、ブレーキディスク2300の揺動はシフトレバー2530を動かしにくく、また、アーム柱2519はブレーキディスク2300の円弧状貫通孔2350と緊密に嵌合し、両者間に大きな摩擦力を有させ、シフトレバー2530はそれにその運動を阻害する負荷を提供することに相当し、そのため、ブレーキディスク2300は緩みの原因でその位置を移動させにくく、つまり、上記ロック装置は優れたロック特性を有し、シフトレバー2530をいずれかの引き動かされた位置にシフトすると、外力がない場合、いずれもそこで吊り止めることができ、容易に緩まない。
【0123】
上記第1実施例は好ましい実施例であり、明らかに、その基本原理には別の変形が存在してもよい。例えば、回転輪モジュール2100は第1の回転輪モジュールのみを含み、すなわちロック装置は1つの次元のみで内視鏡の角度を調整できる。当然のことながら、いくつかの他の可能な変形形態もある。例えば、上記言及した第1の回転輪2110と第2の回転輪2120とは、本実施例のように同じ端部ではなく、対向する位置に位置する。
【0124】
上記実施例において、さらに、内視鏡に用いられるロック装置は、さらにブレーキディスク、ブレーキディスク駆動モジュールを2つのグループに分け、それぞれ第1の回転軸及び第2の回転軸に減衰を提供する。さらに内視鏡の第1次元、第2次元での観察角度での個別的制御と調整を実現する。上記第2次元は第1次元と異なる方向次元にある。
【0125】
ここで、ブレーキディスク2300は
図11における隔離シート2150の位置に沿って上から下へ分割することができ、第1のブレーキディスク部と第2のブレーキディスク部に分けられ、
図11のロック装置構造を参照し、第1のブレーキディスク駆動モジュールの位置と構造は
図11におけるブレーキディスク駆動モジュール2500(
図11の右側)に類似し、第2のブレーキディスク駆動モジュールは第1のブレーキディスク駆動モジュールの他側(
図11の左側)に位置することができ、第1のブレーキディスク部は第1の回転軸の外周面のある側に設置され、第2のブレーキディスク部は第2の回転軸の外周面のある側に設置され、第1のブレーキディスク駆動モジュールは第1のブレーキディスク部と第1の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整することができ、それにより第1の回転軸に所望に合致する減衰を提供し、第1の牽引ディスクの回転は第1の牽引スレッドを調整し、それにより内視鏡の第1次元での観察角度を調整するために用いられ、第2のブレーキディスク駆動モジュールは第2のブレーキディスク部と第2の回転軸の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整することができ、それにより第2の回転軸に所望に合致する減衰を提供し、第2の牽引ディスクの回転は第2の牽引スレッドを調整し、それにより内視鏡の第2次元での観察角度を調整するために用いられる。
【0126】
上記の好ましい実施例により、内視鏡は、ある次元の観察角度が決定されることを保証する状況で、別の次元の観察角度の個別的調整を実現することができる。
【0127】
本願の第4の実施例は内視鏡を提供し、
図17を参照し、具体的には
図11~
図16と結合してその構造及び動作過程を説明する。理解を容易にするために、当該実施例において上記第3の実施例と同様の機能を有する部品には、可能な限り同一名称を付ける。なお、第3の実施例と第4の実施例は共通の新規点が存在するが、依然として顕著な差異点が存在し、そのため、本実施例に対する説明は本実施例にて提供される名称を基準とし、第3の実施例と強制的に対応しなくてもよい。
【0128】
図17に示すように、本実施例にて提供される内視鏡2の全体構造の概略図である。
【0129】
以下、
図17を参照して本願の第4の実施例を詳細に紹介する。
【0130】
図17に示すように、本実施例にて提供される内視鏡2の断面構造概略図であり、ここで、
図17の左側は内視鏡の後端であり、すなわちロック装置210及び光源モジュール20端であり、当該内視鏡の後端は実際の手術中に操作者の把持端であり、
図17の右側は内視鏡構造装置の先端、すなわちレンズ70及びと湾曲可能部80端であり、当該内視鏡の先端は手術中に湾曲可能な部分の運動操縦により、関連部位の病変状況の覗き込みを実現するために用いられる。当該図において、ロック装置210はアンロック状態にある。以下の紹介では、
図17の左側を後方といい、
図17の右側を前方という。
【0131】
図17に示すように、内視鏡2は、ロック装置210、光源モジュール20、牽引スレッド30、吸引チューブ40、洗浄チューブ50、航空継手60、レンズ70、湾曲可能部80、カテーテル90、シフトレバー2530及びハンドル2700を含む。
【0132】
光源モジュール20とロック装置210はいずれもハンドル2700内に内嵌められ、ハンドル2700は操作者が内視鏡を把持するために用いられ、光源モジュール20はレンズ70に観察時の照明光源を提供することができ、ハンドル2700は内視鏡2の後端(
図17の左側)に位置し、湾曲可能部80とレンズ70は内視鏡2の先端(
図17の右側)に位置し、両者間はカテーテル90を介して互いに接続される。低侵襲手術を行う時、一般的に、内視鏡2の先端は
図17におけるアンロック状態で患者の体腔に沿って手術部位に押され、カテーテル90の内部にはロック装置210をレンズ70に接続する牽引スレッド30が被覆され、ここで被覆とは、緊密に被覆することではなく、各本の牽引スレッドに1つの専用パイプを提供し、パイプは適切な径方向の寸法を有する。そのカテーテル90自体は柔軟性を有する材料で製造され、それを患者の湾曲した体腔に適応させ、湾曲可能部80によりレンズ70の病巣部位における観察角度を調整する。ハンドル2700は手術操作者の手に掌握され制御され、手術操作者はシフトレバー2530を利用して必要に応じてロック装置210に対して体外コントロールを行うことができ、さらに患者体内の病巣部位の異なる角度での観察を実現する。
【0133】
ここで、内視鏡2はロック装置210により、可撓性牽引スレッド30の任意の角度の湾曲を実現することができ、ロック装置210は牽引スレッド30の延出長さを調整することにより、レンズ70の固定位置での角度調整を実現する。上記したシフトレバー2530を利用してロック装置210のロック及びアンロック動作状態の調整を実現する詳細な過程は、実施例3を参照し、ここで説明を省略する。
【0134】
本実施例における内視鏡2は第3の実施例にて提供されるロック装置を採用するが、実際には、当然のことながら、本願の第1の実施例にて提供されるロック装置を採用してもよく、当該ロック装置を使用する場合、具体的なロック装置の設置形態は第1の実施例の説明を参照することができ、ここで繰り返して説明しない。
【0135】
図17の先端(
図17の右上方)には、さらに、レンズ70と組み合わせて動作する吸引チューブ40、洗浄チューブ50及び航空継手60が示される。吸引チューブ40及び洗浄チューブ50はレンズ70の観察領域の視線障害物を除去するために用いられ、レンズ70の操作視野の明瞭さを保証することができ、関連部位の病変状況を直接覗き込みやすい。航空継手60は必要な導線を接続するために用いられる。
【0136】
本願の第5の実施例はロック装置を提供し、当該ロック装置の実施例を提供する目的は、本願の第3の実施例にて提供される内視鏡に用いられるロック装置をより広い場合に普及させることである。
【0137】
以下、
図18を参照してその構造及び動作過程を説明し、同時に
図11~
図16を参照することができる。理解を容易にするため、当該実施例において上記第3の実施例と同様の機能を有する部品には、可能な限り同一名称を付ける。なお、第3の実施例と第5の実施例は共通の新規点が存在するが、依然として顕著な差異点が存在し、そのため、本実施例に対する説明は本実施例にて提供される名称を基準とし、第3の実施例と強制的に対応しなくてもよい。
【0138】
ロック装置210’は、通常、検出シーンに適用され、実施例3の説明過程と結合し、各種の可能な調整機能を実現するために、回転輪モジュール2100における第1の牽引ディスク2115及び第2の牽引ディスク2135を第1の機能ディスク2115’及び第2の機能ディスク2135’に置換する。理解すべきものとして、第1の機能ディスク2115’及び第2の機能ディスク2135’の構造はロック装置210’の機能及び適用シーンの必要に応じて構造上の調整を行うことができる。本実施例は、具体的に限定しない。
【0139】
ロック装置210’は、第1の回転輪2111、第1の回転軸2113、及びブレーキディスク2300、ブレーキディスク駆動モジュール2500を含む。
【0140】
第1の回転輪2111は第1の回転軸2113の第1端に接続され、第1の回転軸2113の第2端寄りの位置に第1の機能ディスク2115’が設置され、ブレーキディスク2300は第1の回転軸2113の外周面の少なくとも一側に設置され、ブレーキディスク駆動モジュール2500によりブレーキディスク2300と第1の回転軸2113の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整できることで、第1の回転軸2113の回転減衰を第1の所定減衰範囲内にさせ、それにより第1の回転軸2113の回転に所望に合致する減衰を提供する。
【0141】
選択的に、ロック装置210’は第2の回転輪2131及び第2の回転軸2133をさらに含み、第2の回転輪2131は第2の回転軸2133の第1端に接続され、第2の回転軸2133の第2端寄りの位置に第2の機能ディスク2135’が設置され、第2の回転軸2133は第1の回転軸2113と同軸であり、ブレーキディスク2300は第2の回転軸2133の外周面の少なくとも一側に位置し、ブレーキディスク2300と第1の回転軸2113の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを調整するとともに、ブレーキディスク2300と第2の回転軸2133の外周面との貼り合わせの締め付け度合いを同期に調整することで、第2の回転軸2133の回転の減衰を第2の所定減衰範囲内にさせ、それにより第2の回転軸2133の回転に所望に合致する減衰を同期に提供する。なお、
図18は、第2の実施例における
図11と構造が同じであるように見え、単に第5の実施例における部材が第2の実施例における部材と同じ機能を有することを例示的に示すが、その構造が必ずしも同じであることを限定するものではない。理解されるように、第5の実施例と第2の実施例における同じ機能を有する部材は、構造が同じであってもよく、異なってもよい。
【0142】
上記第5の実施例にて提供されるロック装置210’は他の必要な構造をさらに含むことができ、例えばロック装置と組み合わせるための検出機器、表示機器などが挙げられる。理解すべきものとして、本実施例のロック装置の動作過程は実施例3と類似し、実施例3を参照し、本実施例は説明を省略する。
【0143】
本明細書の説明において、参照用語の「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、又は「いくつかの例」などの説明は当該実施例又は例と結合して説明した具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の概略的な記述は必ずしも同一の実施例又は例を対象としない。且つ、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性はいずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切な形態で結合することができる。また、互いに矛盾しない場合、当業者は本明細書に記載された異なる実施例又は例、及び異なる実施例又は例の特徴を結合し組み合わせてもよい。
【0144】
なお、最後に、以上の実施形態は本願の技術的解決手段を説明するためだけに用いられ、それを制限するものではなく、前述した実施形態を参照して本願を詳細に説明したが、当業者であれば理解されるように、それは依然として前述した実施形態に記載の技術的解決手段を修正し、又はそのうちの一部又は全部の技術的特徴を同等置換することができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本願の実施形態の技術的解決手段の範囲から逸脱させない。
【符号の説明】
【0145】
第1の実施例の一部の符号の説明:
10-ロック装置、
100-回転輪モジュール、110-第1の回転輪モジュール、111-第1の回転輪、113-第1の回転軸、115-第1の牽引ディスク、1151-第1の牽引ディスク凹溝、1153-第1の牽引スレッド、1155-第1の牽引孔、1157-第1の牽引ディスク中心孔、130-第2の回転輪モジュール、131-第2の回転輪、133-第2の回転軸、135-第2の牽引ディスク、1351-第2の牽引ディスク凹溝、150-隔離シート、
300-ブレーキディスク、310-ブレーキディスク本体(フレーム構造)、311-ブレーキディスクの上ディスク、313-ブレーキディスクの下ディスク、315-ブレーキディスク開口、3151-ブレーキディスク開口の上端口、3153-ブレーキディスク開口の下端口、317-隙間、330-突出体、
500-ブレーキディスク駆動モジュール、510-締結具、511-スタッド、513-上ナット、515-下ナット、530-把持部、
第2の実施例の一部の符号の説明
115’-第1の機能ディスク、135’-第2の機能ディスク、その他は第1の実施例の符号の説明を参照されたい。
第3の実施例の一部の符号の説明
210-ロック装置、
2100-回転輪モジュール、2110-第1の回転輪モジュール、2111-第1の回転輪、2113-第1の回転軸、2115-第1の牽引ディスク、21151-第1の牽引ディスク凹溝、21153-第1の牽引スレッド、21155-第1の牽引孔、21157-第1の牽引ディスク中心孔、
2130-第2の回転輪モジュール、2131-第2の回転輪、2133-第2の回転軸、2135-第2の牽引ディスク、21351-第2の牽引ディスク凹溝、
2150-隔離シート、2170-O字形シールリング、2170-1-第1のグループのO字形シールリング、2170-2-第2のグループのO字形シールリング、
2300-ブレーキディスク、2310-ブレーキディスク本体、2310-1-第1のブレーキディスク本体、2310-2-第2のブレーキディスク本体、2330-ブレーキディスク凹溝、2350-円弧状貫通孔、2370-位置決め孔、
2500-ブレーキディスク駆動モジュール、2510-駆動部材、2511-駆動部材外縁プラットフォーム、2513-駆動部材中空孔、2515-駆動部材本体、2517-アーム、2519-アーム柱、2530-シフトレバー、
2700-ハンドル、2710-固定柱、
第4の実施例の一部の符号の説明
2-内視鏡、210-ロック装置、20-光源モジュール、30-牽引スレッド、40-吸引チューブ、50-洗浄チューブ、60-航空継手、70-レンズ、80-湾曲可能部、90-カテーテル、2530-シフトレバー、2700-ハンドル、
第5の実施例の一部の符号の説明
210’-ロック装置、2115’-第1の機能ディスク、2135’-第2の機能ディスク、その他は第3の実施例の符号の説明を参照されたい。
【国際調査報告】